JP2002158286A - 半導体集積回路とそのクロック分配方法 - Google Patents

半導体集積回路とそのクロック分配方法

Info

Publication number
JP2002158286A
JP2002158286A JP2000353393A JP2000353393A JP2002158286A JP 2002158286 A JP2002158286 A JP 2002158286A JP 2000353393 A JP2000353393 A JP 2000353393A JP 2000353393 A JP2000353393 A JP 2000353393A JP 2002158286 A JP2002158286 A JP 2002158286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clock
areas
phase
integrated circuit
semiconductor chip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000353393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3620440B2 (ja
Inventor
Toshihiko Nakano
俊彦 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2000353393A priority Critical patent/JP3620440B2/ja
Priority to US09/987,806 priority patent/US20020060595A1/en
Publication of JP2002158286A publication Critical patent/JP2002158286A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3620440B2 publication Critical patent/JP3620440B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F1/00Details not covered by groups G06F3/00 - G06F13/00 and G06F21/00
    • G06F1/04Generating or distributing clock signals or signals derived directly therefrom
    • G06F1/10Distribution of clock signals, e.g. skew

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロック分配設計に多くの工数を必要とする
ことなく、大きなダイサイズの場合においてもそのLS
Iのクロックスキューの減少を実現し、同時にクロック
分配回路によるLSIのピーク電流を押さえることがで
き、メモリマクロを通るパスのレイテンシを必要以上に
落すことのない半導体集積回路とそのクロック分配方法
を提供する。 【解決手段】 半導体チップ10内に、独立したクロッ
クにより動作する複数のエリアと、各エリアのそれぞれ
にクロックを分配する位相分離部11を備え、位相分離
部11は、各エリアのそれぞれに対して、同一の周期の
クロックを、当該クロックの周期を半導体チップ10内
に備えられるエリアの個数分に等間隔に分割したそれぞ
れの時点の位相にずらして、分配することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
関し、特にクロック分配を効果的に制御する半導体集積
回路とそのクロック分配方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI(Large Scale Integrated Circu
it、大規模集積回路)においては、年々チップサイズが
拡大していくと共にクロック周波数が増加していく傾向
があり、この傾向は衰えていない。
【0003】従来の半導体回路では、一般的にクロック
周波数の5〜10%が、プロセスバラツキやクロック分
配等を含むクロックスキューに求められていた。しか
し、半導体回路の面積が大きくなるに従いクロック分配
によるクロックスキューが増大するため、近年ではこの
数字の実現が難しくなってきている。これは、半導体回
路の面積が大きくなれば、クロックドライバの段数が増
加しクロックドライバ間の配線が長くなる等の、クロッ
クスキューを増大させる要因が多くなるためである。
【0004】このため最近では、いかにしてクロックス
キューを小さくするかが、LSI設計において大きなウ
ェイトを占めるようになっている。また、クロックスキ
ューを小さくする手段の多くは、それに伴ってLSIの
消費電力が増大することになる。このため、消費電力等
についても十分に注意を払うことが必要であり、LSI
設計はますます困難を極めるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
半導体集積回路では、以下に述べるような問題点があっ
た。
【0006】第1に、従来の半導体集積回路では、クロ
ックスキューを増大させる要因が多くなり、これを少な
く押さえることが困難となっている。更に、クロックス
キューを小さくさせた場合には、消費電力が増加するこ
ととなり、LSIの設計が困難を極めるようになってい
た。
【0007】特に、クロックの立ち上がり及び立ち下が
りにおいては、多くの素子が同時に動作して電流が一斉
に流れるため、回路内のピーク電流が大きくなり、電源
ラインや接地ラインに大きなノイズが乗り、性能を悪化
させたり誤動作を引き起こす原因になることがある。
【0008】この問題に対する従来の技術としては、例
えば、図10に示される特開平08−008701号公
報に開示されたクロック配給装置がある。図10の従来
技術では、各ブロック間のクロックに遅延素子DLC1
〜DLCn−1を挿入して遅延をもたせることにより、
各ブロックの同時動作を回避している。これにより動作
電流のピークを分散させて、瞬間的な電源電圧低下を小
さくし回路動作の安定化を図るクロック配給装置が提案
されている。なお、この手法はディレイドクロックと呼
ばれることもある。
【0009】しかし、この従来技術では、クロックライ
ンに遅延素子を備えるために、各ブロック1〜nのデー
タ入力におけるセットアップ/ホールドのタイミング設
計が複雑になる。データ側においても、遅延素子DLI
〜DLI1n−1、DLI2〜DLI2n−1
備える等の方法によりセットアップ/ホールドが違反し
ないように設計し、また出力側においても、遅延素子D
LO2などを備える等の方法により次段の同期回路で
のセットアップ/ホールドを保障する等が必要となり、
タイミング設計が複雑になる。更に、この手法を適用さ
せる全ての箇所でこの処理を行なうためには、設計コス
トが大きく増大するという欠点がある。また、遅延素子
を挿入するために、回路規模が増大するという欠点があ
る。
【0010】第2に、従来の半導体集積回路では、近年
更なる高速化が進む動作クロックに対して、RAM等の
メモリマクロが、このクロックの高速化の傾向に即した
高速化を計れないでいるという問題点がある。
【0011】LSIの高速化は、半導体プロセスの微細
化がそれを可能にしているが、素子の微細化に対して配
線の微細化は難しく配線容量による遅延分が高速化の妨
げとなってきている。RAM等のメモリマクロにおいて
は、この配線による遅延が大きくクロックアップトレン
ドに即した高速化が実現されていない。
【0012】また、クロック周波数が1GHzを越えた
場合には、メモリのアクセスタイムがクロックの1周期
(以下、この長さを“1T”と記す)を越える場合も出
てくる。この場合には、メモリを通るパスでは少なくと
も“2T”必要となりレイテンシ(Latency、遅延時
間)が悪化する。
【0013】本発明の目的は、クロック分配設計に多く
の工数を必要とすることなく、大きなダイサイズの場合
においてもそのLSIのクロックスキューの減少を実現
し、同時にクロック分配回路によるLSIのピーク電流
を押さえることができ、メモリマクロを通るパスのレイ
テンシを必要以上に落すことのない半導体集積回路とそ
のクロック分配方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の半導体集積回路は、半導体チップ内に、独立し
たクロックにより動作する複数のエリアと、各前記エリ
アのそれぞれにクロックを分配する位相分離手段を備
え、前記位相分離手段は、各前記エリア毎に設定された
長さ分のクロックの位相をずらして、各前記エリアにク
ロックを分配することを特徴とする。
【0015】請求項2の本発明の半導体集積回路は、前
記位相分離手段は、各前記エリアのそれぞれに対して、
同一の周期のクロックを、当該クロックの周期を半導体
チップ内に備えられる前記エリアの個数分に等間隔に分
割したそれぞれの時点の位相にずらして、分配すること
を特徴とする。
【0016】請求項3の本発明の半導体集積回路は、前
記半導体チップ内に4個の前記エリアを備え、前記位相
分離手段は、4個の各前記エリアのそれぞれに対して、
同一の周期のクロックを、その位相をそれぞれに
“0”、“π/2”、“π”、“3π/2”ずらして分
配することを特徴とする。
【0017】請求項4の本発明の半導体集積回路は、前
記半導体チップ内に2個の前記エリアを備え、前記位相
分離手段は、2個の各前記エリアのそれぞれに対して、
同一の周期のクロックを、位相が互いに“π/2”ずら
して分配することを特徴とする。
【0018】請求項5の本発明の半導体集積回路は、前
記半導体チップ内に2個の前記エリアを備え、前記位相
分離手段は、2個の各前記エリアのそれぞれに対して分
配するクロックを、クロックAと、クロックBの2種類
のクロックとし、前記クロックBの周期を前記クロック
Aの周期の予め定められた整数倍の長さとし、前記クロ
ックBの各周期の起点を、前記クロックAの周期の起点
から当該クロックAの周期の“π/2”位相がずれた時
点に該当するように、双方の前記クロックの位相を設定
して分配することを特徴とする。
【0019】請求項6の本発明の半導体集積回路は、前
記位相分離手段は、各前記エリアのそれぞれに対して分
配するクロックの各周期の起点が、各前記エリア毎に互
いに異なる時点となり分散するように、各前記クロック
の位相を設定して分配するステップを備えることを特徴
とする。
【0020】請求項7の本発明のクロック分配方法は、
半導体集積回路のクロック分配方法において、半導体チ
ップ内に備えられた独立したクロックにより動作する複
数のエリアに対して、前記クロックの位相を各前記エリ
ア毎に設定された長さ分ずらして、各前記エリアにクロ
ックを分配するステップを備えることを特徴とする。
【0021】請求項8の本発明のクロック分配方法は、
各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期のクロッ
クを、当該クロックの周期を半導体チップ内に備えられ
る前記エリアの個数分に等間隔に分割したそれぞれの時
点の位相にずらして、分配するステップを備えることを
特徴とする。
【0022】請求項9の本発明のクロック分配方法は、
前記半導体チップ内には4個の前記エリアを備え、4個
の各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期のクロ
ックを、その位相をそれぞれに“0”、“π/2”、
“π”、“3π/2”ずらして分配するステップを備え
ることを特徴とする。
【0023】請求項10の本発明のクロック分配方法
は、前記半導体チップ内には2個の前記エリアを備え、
2個の各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期の
クロックを、位相が互いに“π/2”ずらして分配する
ステップを備えることを特徴とする。
【0024】請求項11の本発明のクロック分配方法
は、前記半導体チップ内には2個の前記エリアを備え、
2個の各前記エリアのそれぞれに対して分配するクロッ
クを、クロックAと、クロックBの2種類のクロックと
し、前記クロックBの周期を前記クロックAの周期の予
め定められた整数倍の長さとし、前記クロックBの各周
期の起点が、前記クロックAの周期の起点から当該クロ
ックAの周期の“π/2”位相がずれた時点に該当する
ように、双方の前記クロックの位相を設定して分配する
ステップを備えることを特徴とする。
【0025】請求項12の本発明の半導体集積回路の製
造方法は、半導体集積回路の製造方法において、半導体
チップに対して、独立したクロックにより動作する複数
のエリアを形成する工程と、複数の前記エリアのそれぞ
れに対して、各前記エリア毎に設定された長さ分の位相
をずらして前記クロックを分配する位相分離部を形成す
る工程を備えることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0027】本発明の半導体集積回路では、半導体チッ
プ(LSIチップ)を複数のエリアに分割して、それぞ
れのエリア毎に位相をずらしてクロックを分配すること
を特徴としている。
【0028】図1は、本発明の第1の実施の形態による
半導体集積回路の一例を示す図であり、この例では半導
体チップ10を(第1〜第NまでのN個の)複数のエリ
アに分割している。また、図2は、図1の半導体集積回
路の各エリア(第1〜第N)に対して分配されるクロッ
クの一例を示すタイミングチャートである。
【0029】本実施の形態の半導体集積回路において
は、図1、図2の例に示されるように、半導体チップ1
0を複数のエリアに分割して構成し、またそのそのそれ
ぞれのエリアに対して、クロックを図2に示されるよう
にそれぞれに定められた位相で分配する位相分離部11
を備えている。
【0030】位相分離部11は、各エリアのクロックド
ライバ12に対してそのエリアのクロックを指示するこ
とにより、各エリアにクロックを分配する。図2のタイ
ミングチャートでは、位相分離部11により各エリアに
配分されるクロックの位相が、それぞれにずれている様
子を示している。
【0031】図3は、本発明の第1の実施の形態による
半導体集積回路の一構成例を示す図であり、半導体チッ
プ10aをそのチップ中心を境にしての4つのエリアに
分割した構成の例を示している。
【0032】特に、図3の例においては、正方形状の半
導体チップ10aを用いて4つのエリアに等割してい
る。以降の説明ではこの4つのエリアを、チップ中心を
原点とした2次元座標系に見立てて、第1〜4象限と呼
ぶことにする。
【0033】各象限のクロック分配は各象限内で閉じて
おり他の象限のクロック分配とは独立させる。ここで
は、各象限のエリア内部でのクロック分配は図示せず
に、クロックドライバ12で代表して示している。図3
では、第1〜4の各象限のエリアのそれぞれに対して、
A、B、C、Dのクロックが配分されることが示されて
いる。
【0034】図4は、本実施例の位相分配部11が図3
の半導体チップ10aの各エリアに対して分配する(A
〜Dの)各クロックの位相を示すタイミングチャートで
あり、位相分離部11は、90°毎に位相をずらしたA
〜Dのクロックを第1〜第4象限のそれぞれのエリアに
分配している。
【0035】また、位相分離部11とクロックドライバ
12との配線は、等長/等負荷にする等の方法で、その
遅延が同じになるようにする。
【0036】次に、図3の本実施例の半導体集積回路の
クロック配分の動作について説明する。図3の各象限の
エリアには、図4に示されるように、位相分離部11に
より90°毎に位相のずれたA〜Dのクロック信号が分
配される。
【0037】ここでは図示していないが、各象限内にお
いては、従来の半導体集積回路のクロック分配方法に基
づいてクロック分配を行なうことができる。つまり例え
ば、各象限内では同期クロックにより回路を動作させる
ことができる。
【0038】クロックドライバ12から分配終端の素子
(フリップフロップ等)までの遅延は、全ての象限で同
じになるように設計する。このように設計する理由は、
位相分離部11によって取り出された、各エリアのクロ
ックの位相の関係をできるだけ壊さずに分配終端の素子
まで分配するためである。
【0039】隣り合う象限間のデータのやりとりにはク
ロックの乗り換えが必要になるが、上記のように設計す
ることにより、非同期設計ではなく同期設計ができる。
例えば、第1象限を中心に見てみると、第1象限から第
2象限、あるいは第4象限から第1象限へのデータ転送
の際は“0.25T”か、又は“1.25T”のクロッ
クの乗り換えを行なう同期設計をする。
【0040】ここで、文字“T”は、クロックの1周期
を示すものとする。
【0041】“0.25T”の転送では、クロックスキ
ューなどにより設計制約がきついので、実質“1.25
T”転送を選択するほうが現実的である。反対方向の転
送は“0.75T”の同期設計になる。
【0042】図5は、本実施例の位相分離部11の回路
構成の一例を示す図である。
【0043】図5を参照すると本実施例の位相分離部1
1は、4個のディレイゲート51の回路を直列に接続
し、信号Cnが信号C0に対してちょうど“1T”遅れ
るように位相比較器52で比較して、各ディレイゲート
の遅延量を調整する。信号Cnと信号C0とが“1T”
ずれるように各ディレイゲートを調節して、その各ディ
レイゲート間の信号を取り出すと0°、90°、180
°、270°との90°毎に位相のずれた信号を取り出
すことができる。ここでの、位相分離部11をディレイ
ゲート51や位相比較器52等を用いて図5のように構
成することにより、上記の遅延を実現することは公知の
技術である。
【0044】以上説明したように、本実施例の半導体集
積回路では、このように各象限のクロックを90°毎に
ずらして動作させるため、以下のような効果がある。
【0045】第1に、重要な点として、半導体チップを
複数のエリア分割して、それぞれのエリアにクロック分
配をすることができる。分配範囲が小さくなれば、クロ
ック分配によるクロックスキューを減少させることが容
易になる。更に、クロックドライバの段数を減少でき、
クロックドライバ間の配線を短くできる。また、トラン
ジスタ素子の製造バラツキも小範囲であるほどに小さく
なる。このため、クロックスキューを減少させられると
共に、クロック分配の設計工数を削減することが可能で
ある。
【0046】第2に、各象限のクロック分配遅延を同一
に設計することによって、各象限間のデータ転送が、非
同期設計ではなく同期設計として設計することが可能と
なり、クロック乗り換えにレイテンシを悪化させる余計
な非同期回路を追加する必要もなく回路規模を増大させ
ずに済む。
【0047】第3に、クロックの1周期内“1T”での
転送が厳しい、例えばメモリマクロや大きなハードマク
ロを含んだクリティカルパスを、各象限を渡って構成
し、クロック乗り換えによる“1T”以上の転送とする
ように設計することができる。上述の実施例において
は、“1.25T”でクロック乗り換えをする部分にこ
れらを構成することにより、本来レイテンシが悪化する
クロック乗り換えを有効に活用することができ、メモリ
や大きなハードマクロの遅延設計を従来よりも遥かに容
易にすることができる。
【0048】第4に、更に他の重要な点として、一度に
動作するクロックドリブンの回路(クロックで動作する
回路という意味)数を、時間的に分散することができ
る。このため、LSIのピーク電流が減少する。つま
り、クロック1サイクル(1T)内の平均消費電流は、
従来方法のクロック分配のLSIと変わらないが、ピー
ク電流が減少するために電源電圧降下や電流起因による
電源ノイズが減少し、回路動作の安定化を図ることがで
きる。更に、ピーク電流の減少により、ラッチアップ現
象も引き起こしにくくなり信頼性の向上にも寄与する。
また、同時に動作する回路が時間的に分散されるため、
動作していないトランジスタが電源−接地間のキャパシ
タとして働き、ノイズ低減に寄与するという効果もあ
る。
【0049】図6、図7を用いてこの説明をする。図6
は、クロックドライバであるインバータ回路を示す図で
あり、図7は、図6の等価回路を示す図である。クロッ
クドライバ回路は基本的にインバータであることが多い
のでインバータ回路を用いて説明をする。“Co”はイ
ンバータの負荷容量を示す。
【0050】図6の入力信号“IN”がHighレベル
の場合には、このインバータは、図7のようにN型トラ
ンジスタはオンとなるので抵抗Rを“オン”とし、P型
トランジスタはオフであるためキャパシタCを“オフ”
として等価的に示すことができる。また、入力信号“I
N”がLowレベルの場合には、ここでのオン/オフの
関係が逆になるだけで本質的には変わらないので説明を
割愛する。従って、入力信号が動作していないインバー
タ回路は、疑似的に電源−接地のキャパシタとして働
く。
【0051】本発明の導体集積回路においては、クロッ
クの位相を意図的にずらして分配する方式であるため、
他のクロックが動いているときにキャパシタとして働く
クロックドライバが多数存在することになる。図3の例
では、チップの約半分のクロックドライバを、互いにこ
の疑似キャパシタとして働かせることができる。これに
より、ノイズ低減に寄与するという効果がある。
【0052】なお、上述の本実施の形態の半導体集積回
路の効果は、半導体チップ10aを4個のエリアに分け
る図3の実施例の場合に限定されるものではなく、半導
体チップ10を他の任意の複数のエリアに分割した場合
においても、同様にして上記の効果を実現することがで
きる。
【0053】次に、本発明の第2の実施の形態の半導体
集積回路を説明する。
【0054】図8は、本発明の第2の実施の形態の半導
体集積回路の一例を示す図であり、2種類の異なるクロ
ック周波数を備える場合の実施例を示している。
【0055】図8を参照すると本実施の形態の半導体集
積回路では、半導体チップ10b内に、入出力バッファ
部(以下IO部と称す)71と、LSI内部のロジック
部(以下コア部と称す)72との2つのエリアを備えて
おり、このIO部71とコア部72とのクロック周波数
が異なるように設計する。
【0056】ここでは、コア部72のクロック(B)
が、IO部71のクロック(A)の3倍のクロック周波
数により作動させる例を用いて説明する。図9は、本実
施の形態の、コア部72とIO部71のクロックを示す
タイミングチャートである。
【0057】この場合においても、図9に示される様
に、IO部71のクロックエッジをコア部72のクロッ
ク周波数の“π/2”ずらすように分配することができ
る。これにより、先の第1の実施の形態のにおいて述べ
た効果を、同様に得ることができる。
【0058】ここで、位相のずれが“180°”である
場合(IO部のクロックAのライズエッジとコア部のク
ロックBのフォールエッジが、同期するような場合)に
は、結局は同時動作する回路数は減少しないのでノイズ
低減効果が減少してしまう。しかし、エッジが重ならな
いように設計することにより、本発明のクロック分配に
よる効果を十分に引き出すことができる。
【0059】以上好ましい実施の形態及び実施例をあげ
て本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形
態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思
想の範囲内において様々に変形して実施することができ
る。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体集積
回路とそのクロック分配方法によれば、ロック分配設計
に多くの工数を必要とすることなく、大きなダイサイズ
の場合においてもそのLSIのクロックスキューの減少
を実現し、同時にクロック分配回路によるLSIのピー
ク電流を押さえることができ、メモリマクロを通るパス
のレイテンシを必要以上に落さないようにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による半導体集積
回路の一例を示す図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態による半導体集積
回路内の各エリアに対して分配されるクロックの一例を
示すタイミングチャートである。
【図3】 本発明の第1の実施の形態による半導体集積
回路の、チップ中心を境にして4つのエリアに分割した
一構成例を示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の位相分配部が、
図3の半導体チップの各エリアに対して分配する各クロ
ックの位相を示すタイミングチャートである。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の、図3の実施例
の半導体チップの各エリアに対してクロックを分配する
位相分離部の回路構成の一例を示す図である。
【図6】 クロックドライバであるインバータ回路を示
す図である。
【図7】 図6の等価回路を示す図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態による半導体集積
回路の一例を示す図である。
【図9】 本発明の第2の実施の形態によるコア部とI
O部のクロックの一例を示すタイミングチャートであ
る。
【図10】 従来の半導体集積回路の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 半導体チップ 11 位相分離部 12 クロックドライバ 51 ディレイゲート 52 位相比較器 71 入出力バッファ部(IO部) 72 ロジック部(コア部)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップ内に、独立したクロックに
    より動作する複数のエリアと、各前記エリアのそれぞれ
    にクロックを分配する位相分離手段を備え、 前記位相分離手段は、 各前記エリア毎に設定された長さ分のクロックの位相を
    ずらして、各前記エリアにクロックを分配することを特
    徴とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 前記位相分離手段は、 各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期のクロッ
    クを、当該クロックの周期を半導体チップ内に備えられ
    る前記エリアの個数分に等間隔に分割したそれぞれの時
    点の位相にずらして、分配することを特徴とする請求項
    1に記載の半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 前記半導体チップ内に4個の前記エリア
    を備え、 前記位相分離手段は、 4個の各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期の
    クロックを、その位相をそれぞれに“0”、“π/
    2”、“π”、“3π/2”ずらして分配することを特
    徴とする請求項2に記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記半導体チップ内に2個の前記エリア
    を備え、 前記位相分離手段は、 2個の各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期の
    クロックを、位相が互いに“π/2”ずらして分配する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記半導体チップ内に2個の前記エリア
    を備え、 前記位相分離手段は、 2個の各前記エリアのそれぞれに対して分配するクロッ
    クを、クロックAと、クロックBの2種類のクロックと
    し、前記クロックBの周期を前記クロックAの周期の予
    め定められた整数倍の長さとし、前記クロックBの各周
    期の起点を、前記クロックAの周期の起点から当該クロ
    ックAの周期の“π/2”位相がずれた時点に該当する
    ように、双方の前記クロックの位相を設定して分配する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 前記位相分離手段は、 各前記エリアのそれぞれに対して分配するクロックの各
    周期の起点が、各前記エリア毎に互いに異なる時点とな
    り分散するように、各前記クロックの位相を設定して分
    配するステップを備えることを特徴とする請求項1から
    請求項5のいずれか一つに記載の半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 半導体集積回路のクロック分配方法にお
    いて、 半導体チップ内に備えられた独立したクロックにより動
    作する複数のエリアに対して、前記クロックの位相を各
    前記エリア毎に設定された長さ分ずらして、各前記エリ
    アにクロックを分配するステップを備えることを特徴と
    するクロック分配方法。
  8. 【請求項8】 各前記エリアのそれぞれに対して、同一
    の周期のクロックを、当該クロックの周期を半導体チッ
    プ内に備えられる前記エリアの個数分に等間隔に分割し
    たそれぞれの時点の位相にずらして、分配するステップ
    を備えることを特徴とする請求項7に記載のクロック分
    配方法。
  9. 【請求項9】 前記半導体チップ内には4個の前記エリ
    アを備え、 4個の各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期の
    クロックを、その位相をそれぞれに“0”、“π/
    2”、“π”、“3π/2”ずらして分配するステップ
    を備えることを特徴とする請求項8に記載のクロック分
    配方法。
  10. 【請求項10】 前記半導体チップ内には2個の前記エ
    リアを備え、 2個の各前記エリアのそれぞれに対して、同一の周期の
    クロックを、位相が互いに“π/2”ずらして分配する
    ステップを備えることを特徴とする請求項7に記載のク
    ロック分配方法。
  11. 【請求項11】 前記半導体チップ内には2個の前記エ
    リアを備え、 2個の各前記エリアのそれぞれに対して分配するクロッ
    クを、クロックAと、クロックBの2種類のクロックと
    し、前記クロックBの周期を前記クロックAの周期の予
    め定められた整数倍の長さとし、 前記クロックBの各周期の起点が、前記クロックAの周
    期の起点から当該クロックAの周期の“π/2”位相が
    ずれた時点に該当するように、双方の前記クロックの位
    相を設定して分配するステップを備えることを特徴とす
    る請求項7に記載のクロック分配方法。
  12. 【請求項12】 半導体集積回路の製造方法において、 半導体チップに対して、独立したクロックにより動作す
    る複数のエリアを形成する工程と、 複数の前記エリアのそれぞれに対して、各前記エリア毎
    に設定された長さ分の位相をずらして前記クロックを分
    配する位相分離部を形成する工程を備えることを特徴と
    する半導体集積回路の製造方法。
JP2000353393A 2000-11-20 2000-11-20 半導体集積回路とそのクロック分配方法 Expired - Fee Related JP3620440B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000353393A JP3620440B2 (ja) 2000-11-20 2000-11-20 半導体集積回路とそのクロック分配方法
US09/987,806 US20020060595A1 (en) 2000-11-20 2001-11-16 Semiconductor integrated circuit and clock distribution method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000353393A JP3620440B2 (ja) 2000-11-20 2000-11-20 半導体集積回路とそのクロック分配方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002158286A true JP2002158286A (ja) 2002-05-31
JP3620440B2 JP3620440B2 (ja) 2005-02-16

Family

ID=18826167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000353393A Expired - Fee Related JP3620440B2 (ja) 2000-11-20 2000-11-20 半導体集積回路とそのクロック分配方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20020060595A1 (ja)
JP (1) JP3620440B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7999594B2 (en) 2007-03-29 2011-08-16 Fujitsu Limited Semiconductor integrated circuit and control signal distribution method
US9898035B2 (en) 2015-02-16 2018-02-20 Megachips Corporation Clock synchronization method

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4218924B2 (ja) * 2001-02-15 2009-02-04 株式会社日立製作所 半導体集積回路の設計システム
WO2005064434A1 (en) * 2003-12-19 2005-07-14 Koninklijke Philips Electronics N.V. Integrated circuit clock distribution
US7372304B2 (en) * 2005-10-04 2008-05-13 Stmicroelectronics, Inc. System and method for glitch detection in a secure microcontroller
US9819345B2 (en) 2014-10-02 2017-11-14 Altera Corporation Scalable 2.5D interface architecture
JP7508391B2 (ja) 2021-03-10 2024-07-01 株式会社東芝 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法
US11989050B2 (en) * 2021-12-29 2024-05-21 Advanced Micro Devices, Inc. Multi-chiplet clock delay compensation

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5087829A (en) * 1988-12-07 1992-02-11 Hitachi, Ltd. High speed clock distribution system
US5394443A (en) * 1993-12-23 1995-02-28 Unisys Corporation Multiple interval single phase clock
JP3209943B2 (ja) * 1997-06-13 2001-09-17 沖電気工業株式会社 電圧制御遅延回路、直接位相制御型電圧制御発振器、クロック/データ再生回路及びクロック/データ再生装置
US6288589B1 (en) * 1997-11-20 2001-09-11 Intrinsity, Inc. Method and apparatus for generating clock signals
US6034704A (en) * 1998-04-20 2000-03-07 Stewart; Gary E. Print stabilization process and apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7999594B2 (en) 2007-03-29 2011-08-16 Fujitsu Limited Semiconductor integrated circuit and control signal distribution method
US9898035B2 (en) 2015-02-16 2018-02-20 Megachips Corporation Clock synchronization method

Also Published As

Publication number Publication date
US20020060595A1 (en) 2002-05-23
JP3620440B2 (ja) 2005-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2636677B2 (ja) 半導体集積回路
KR920010208B1 (ko) 클럭공급회로
US7352212B2 (en) Opposite-phase scheme for peak current reduction
JPH0798616A (ja) クロック信号分配回路
JP2010213308A (ja) 遅延固定ループ回路の遅延ライン部及び遅延固定ループ回路におけるクロック信号の遅延固定方法
US8086989B2 (en) Structure for glitchless clock multiplexer optimized for synchronous and asynchronous clocks
US7679408B2 (en) Glitchless clock multiplexer optimized for synchronous and asynchronous clocks
US5831459A (en) Method and system for adjusting a clock signal within electronic circuitry
US9018990B2 (en) Duty cycle tuning circuit and method thereof
JP3620440B2 (ja) 半導体集積回路とそのクロック分配方法
JPH04245714A (ja) 移相クロック信号発生装置
KR100606172B1 (ko) 반도체 집적 회로 장치
US7427886B2 (en) Clock generating method and circuit thereof
US5952863A (en) Circuit and method for generating non-overlapping clock signals for an integrated circuit
JP3838890B2 (ja) 半導体集積回路とその設計方法
JP2006287163A (ja) 半導体集積回路
EP1352304A2 (en) Power management for digital processing apparatus
US20080079468A1 (en) Layout method for semiconductor integrated circuit
JP4304124B2 (ja) 半導体装置
TW578376B (en) Output circuit and control method for reducing SSO effect
JP2005116793A (ja) 半導体集積回路及びそのクロック配線方法
JP3705647B2 (ja) 遅延回路および制御信号発生回路
JP2000307395A (ja) 同期回路システム
KR20040081803A (ko) 집적 회로
JP2005124079A (ja) 半導体集積回路及びその設計方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071126

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101126

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111126

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111126

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121126

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees