JP2002153073A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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JP2002153073A
JP2002153073A JP2000343534A JP2000343534A JP2002153073A JP 2002153073 A JP2002153073 A JP 2002153073A JP 2000343534 A JP2000343534 A JP 2000343534A JP 2000343534 A JP2000343534 A JP 2000343534A JP 2002153073 A JP2002153073 A JP 2002153073A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多相交流電源に電源不平衡がある状況下にお
いてブレーカを作動させることなく、かつ、そのような
状況下でも電源電力を有効に利用して負荷駆動を行うこ
と。 【解決手段】 三相交流電源10の不平衡時における入
力最大電流を、整流後の電圧検出値Vmとして得られる
リプル電圧、及び抵抗14を流れる電流値である電流検
出値Imに基づいて所定の演算を行うことにより、制御
回路20が予測する。その予測最大電流がブレーカの許
容範囲を超えないようにインバータ15に制御信号を与
え、モータ30を駆動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多相交流電源か
ら電力供給を受けて多相負荷を駆動させる制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和機用の圧縮機等のよう
に、三相交流電源から電力供給を受けてモータを駆動す
る装置において、電源側に電源不平衡(各相間の電圧が
一定でなくなる現象)が発生すると、それに伴って入力
電流が大きく変動する。この入力電流の変動は、電源側
に取り付けられるブレーカを作動させる可能性があり、
予期しないモータ停止等の原因となる。
【0003】特に、空気調和機が通常設置される環境下
においては、数ボルト程度の電源不平衡が生じることは
頻繁にあるため、それが原因となって、ある相を流れる
電流だけがブレーカ容量を超えてしまい、ブレーカが作
動する可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来の装
置では、電源不平衡が生じてもモータ停止等を生じない
ようにするために、ブレーカ容量に対して2〜3割程度
の余裕をもってモータを駆動するように設計されてい
る。つまり、この2〜3割程度の一定の余裕が電源不平
衡に対する対策となっており、電源不平衡の発生の有無
にかからず常にブレーカ容量に対して余裕をもった運転
制御が行われるように構成されていた。
【0005】このため、従来ではブレーカ容量の範囲内
で有効にモータを駆動しているとは言い難く、例えばモ
ータの駆動能力を上げようとしてもブレーカ容量よりも
2〜3割程度低い電流でモータを駆動することになり、
電源電力を最大限に活用したモータ駆動を行うことがで
きない状況にあった。
【0006】そこで、この発明は、上記課題に鑑みてな
されたものであって、電源不平衡がある状況下において
ブレーカを作動させることなく、かつ、そのような状況
下でも電源電力を有効に利用してモータ駆動を行うこと
の可能な制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の制御装置(1)は、多相交流電源
(10)の出力を整流して得られるリプル成分(Vm)
に基づいて前記多相交流電源からの入力電流の最大値を
予測し、前記最大値が許容電流の範囲内となるように前
記多相交流電源を用いて多相負荷(30)を駆動させる
ように構成される。
【0008】請求項2に記載の制御装置(1)は、請求
項1に記載の制御装置(1)において、制御手段(2
0)が前記最大値の予測を行うとともに、前記多相負荷
(30)を駆動する駆動回路(15)に対して前記最大
値が許容電流の範囲内となる制御信号を与えることを特
徴としている。
【0009】請求項3に記載の制御装置(1)は、請求
項2に記載の制御装置(1)において、前記制御手段
(20)が、前記リプル成分(Vm)を予め定められた
演算処理を行うことにより、前記最大値の予想を行うこ
とを特徴としている。
【0010】請求項4に記載の制御装置(1)は、請求
項3に記載の制御装置(1)において、前記制御手段
(20)が、前記リプル成分(Vm)に基づいて前記演
算処理を行う際に、前記多相交流電源が平衡状態である
場合における理想リプル電圧をリプル電圧(Vm)から
減算して前記演算処理を行うことを特徴としている。
【0011】請求項5に記載の制御装置(1)は、請求
項3又は4に記載の制御装置(1)において、前記制御
手段(20)が、前記多相交流電源(10)の種類を認
識する機能を有し、前記種類に応じたパラメータを用い
て前記演算処理を行うことを特徴としている。
【0012】請求項6に記載の制御装置(1)は、請求
項3又は4に記載の制御装置(1)において、前記制御
手段(20)が、前記多相負荷(30)の駆動能力を認
識する機能を有し、前記駆動能力に応じたパラメータを
用いて前記演算処理を行うことを特徴としている。
【0013】請求項7に記載の制御装置(1)は、請求
項1乃至6のいずれかに記載の制御装置(1)におい
て、前記最大値が、前記多相交流電源(30)の各相を
流れる電流のうちの最大電流であることを特徴としてい
る。
【0014】請求項8に記載の制御装置(1)は、請求
項1乃至7のいずれかに記載の制御装置(1)におい
て、前記リプル成分(Vm)が前記整流の後に濾波処理
を受けて検出されることを特徴としている。
【0015】請求項9に記載の制御装置(1)は、請求
項8に記載の制御装置(1)において、前記濾波処理
が、インダクタ(12)とコンデンサ(13)とにより
実現されることを特徴としている。
【0016】請求項10に記載の制御装置(1)は、請
求項1乃至9のいずれかに記載の制御装置(1)におい
て、前記多相交流電源(10)が平衡状態にあるときの
入力電流(Iin)に前記多相交流電源(10)が不平衡
状態にあるときの電流増加分(ΔI)を加算することに
より前記最大値を予測することを特徴としている。
【0017】請求項11に記載の制御装置(1)は、請
求項10に記載の制御装置(1)において、前記不平衡
状態が、前記多相交流電源(10)の各相間電圧のう
ち、一の相間電圧が基準電圧よりも大きく、かつ他の相
間電圧が基準電圧よりも小さい場合の不平衡状態である
ことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】図1は本実施形態にかかる制御装置1を示
す図であり、具体的には空気調和機の圧縮機用のモータ
30及びその周辺回路を示す回路図である。例えばR,
S,Tの三相からなる三相交流電源10から与えられた
電圧は、公知の構成を有するダイオードブリッジ11に
よってリプルを有する直流電流に整流される。そしてこ
れは例えばチョークインプット型のフィルタによって濾
波され、インバータ15へと直流電圧が与えられる。イ
ンバータ15は制御回路20の制御の下でパルス幅変調
のスイッチングを行い、例えば三相の交流電流をモータ
30へと供給してモータ30を駆動する駆動回路であ
る。
【0020】チョークインプット型のフィルタは、図1
に示されるように、ダイオードブリッジ11の負側出力
端(−)に接続される一端及び他端を有するコンデンサ
13と、コンデンサ13の上記他端とダイオードブリッ
ジ11の正側出力端(+)との間に介挿されるインダク
タ12とで構成される。ダイオードブリッジ11の負側
出力端は例えば接地される。
【0021】制御回路20は例えば中央演算処理装置で
構成され、インバータ15に対してその動作を制御す
る。制御回路20は3つのアナログ入力ポートAN0,
AN1,AN2を備えており、それぞれ電圧検出回路2
1、電流検出回路22、ピーク検出回路23の出力たる
電圧検出値Vm、電流検出値Im、ピーク電流を入力す
る。そして、モータ30を回転させる動作をインバータ
15に行わせる際、これらの検出値に基づいて三相交流
電源10からの入力電流を予測し、ブレーカ16の許容
範囲内となるようにインバータ15を制御して、負荷で
あるモータを駆動させる。なお、ピーク検出回路23か
ら入力されるピーク電流は制御回路20においてモータ
30の駆動能力を認識するためのものである。
【0022】電圧検出回路21は例えばフィルタで構成
され、インダクタ12とキャパシタ13との接続点にお
ける電圧を測定し、その電圧のリプル成分を電圧検出値
Vmとして出力する。また電流検出回路22は例えば平
均値回路やピークホールド回路で構成され、ダイオード
ブリッジ11の負側出力端とインバータ15との間に流
れるパルス状の電流を検出し、その平均値等を電流検出
値Imとして出力する。この電流の測定のため、例えば
ダイオードブリッジ11の負側出力端とインバータ15
の負側入力端(−)との間に抵抗14が介挿され、ここ
における電圧降下が測定される。
【0023】以上のように構成されたモータ制御装置に
おいて、三相交流電源10が例えば200Vの平衡状態
にある場合、すなわち各相間の電圧が200Vで均一で
ある場合には電圧検出値Vmとして得られる電圧のリプ
ル成分は5,6V程度である。これに対し、不平衡状態
の場合には、リプル成分は約30〜40V程度となる。
【0024】また、電流検出回路22によって検出され
る電流検出値Imは、三相交流電流10からダイオード
ブリッジ11に入力する入力電流と相関があり、その入
力電流をIinとすると、 Iin=α・Im+β (ただし、α,βは定数) ・・・ という関係がある。なお、三相交流電源10の平衡状態
においては各相(R,S,T)の電流は等しい。したが
って、電流検出値Imが得られれば平衡状態における各
相の入力電流Iinを予測することができる。
【0025】一方、不平衡状態においてはR,S,Tの
各相の電流が均一でなくなる。このため、制御回路20
が電圧検出値Vmとして得られるリプル成分から各相の
電流のうちの最大の電流を予測する。その予測は、平衡
状態から不平衡状態となったことを仮定し、不平衡状態
における各相のうちの最大電流を示す相の電流増加分Δ
Iをリプル成分から推定し、その電流増加分をΔIを平
衡状態における入力電流Iinに加算することにより行わ
れる。
【0026】具体的には、不平衡状態において最大電流
を示す相の電流増加分ΔIは、電圧検出値Vmとして得
られるリプル成分検出結果に影響を与えることが実験的
に認識されており、電流増加分ΔIが大きくなればリプ
ル成分も大きくなり、逆に電流増加分ΔIが小さくなれ
ばリプル成分も小さくなるという傾向にある。このた
め、不平衡状態において最大電流を示す相の電流増加分
ΔIは、 ΔI=a・Vm+b (ただし、a,bは定数) ・・・ として表すことができる。
【0027】そして不平衡状態における各相の電流のう
ちの最大の入力電流をImaxとすると、入力電流Imaxは
平衡状態における入力電流Iinに不平衡状態における電
流増加分ΔIを加算することにより求められ、 Imax=Iin+ΔI=α・Im+a・Vm+β+b ・・・ として表すことができる。
【0028】そして定数である各パラメータα,a,β
+bを予め実験的に求めておき、制御回路20が電圧検
出回路21及び電流検出回路22から得られる電圧検出
値Vm及び電流検出値Imを上記補正式に代入して演
算処理を行うことにより、三相交流電源10が不平衡状
態にある場合に各相に流れる電流のうちの最大電流Ima
xを予測することが可能になる。
【0029】三相交流電源10が不平衡状態にある場合
として、R,S,Tの三相のうちの一つの相間電圧が基
準電圧(例えば200V)よりも大きく、他の二つの相
間電圧が基準電圧よりも小さい第1の不平衡状態、一つ
の相間電圧が基準電圧よりも大きく、他の一つの相間電
圧が基準電圧と同等であり、他の一つの相間電圧が基準
電圧よりも小さい第2の不平衡状態、及び、二つの相間
電圧が基準電圧よりも大きく、他の一つの相間電圧が基
準電圧よりも小さい第3の不平衡状態の三態様がある。
【0030】ここで不平衡率2%(例えば基準電圧が2
00Vであり、各相間電圧が基準電圧に対して±4V程
度のばらつきがある場合)として、上記三態様について
実験を行うと、上記第1の不平衡状態のときの補正式
の各パラメータを求めておけば、他の不平衡状態におい
てもその補正式を用いて最大電流Imaxを予測すること
ができる。つまり、上記三態様のうち、第1の不平衡状
態のときが最も最大電流Imaxを予測するための補正量
が大きくなるため、他の不平衡状態でその補正式を用い
て最大電流Imaxを予測してもその予測値が実際に三相
交流電源10から各相を流れる電流値を下回ることはな
い。
【0031】したがって、上記三態様のうち、一つの相
間電圧が基準電圧よりも大きく、他の二つの相間電圧が
基準電圧よりも小さい場合の第1の不平衡状態について
上記補正式の各パラメータを求めておき、最大電流I
maxをブレーカ16の許容範囲内に制御すれば、他の第
2、第3の不平衡状態の場合でもブレーカ16を作動さ
せることなくインバータ15を制御してモータ30を駆
動することができるのである。
【0032】図2は本実施形態における最大電流Imax
の予測実験結果を示す図である。図2のグラフにおいて
横軸は、三相交流電源10とダイオードブリッジ11と
の間に介挿した電流計によって実際に測定したものであ
り、電源不平衡率2%下で上記第1の不平衡状態を再現
し、モータ30を平衡状態と同様の条件で駆動しつつ出
力周波数を上昇させていった場合の、R,S,T相の最
大電流である入力最大電流を示している。また、縦軸は
制御回路20に入力される電流検出値Im及び制御回路
20で上記補正式に基づく演算処理の結果導かれる最
大電流Imaxの電流値を示している。
【0033】図2のように、例えば出力周波数104H
zでモータ30を駆動した場合、三相交流電源10から
実際に入力する入力最大電流は21.1Aであるにもか
かわらず、制御回路20に入力される電流検出値Imは
16.1Aとなる。また、出力周波数128Hzで駆動
した場合には、三相交流電源10から実際に入力する入
力最大電流は25.0Aであるにもかかわらず、制御回
路20に入力される電流検出値Imは19.2Aとな
る。さらに、出力周波数216Hzで駆動した場合に
は、三相交流電源10から実際に入力する入力最大電流
は31.6Aであるにもかかわらず、制御回路20に入
力される電流検出値Imは24.1Aとなる。これらい
ずれの場合も電流検出値Imは実際に三相交流電源10
から入力する最大電流よりも小さい値となっている。こ
のため、例えば30Aがブレーカ16の作動する電流と
して設定されている構成の場合には、出力周波数が21
6Hzに達すると制御回路20の検出する電流検出値I
mが30A未満であるにもかかわらず、ブレーカ16が
作動して装置全体が停止することになる。
【0034】これに対し、本実施形態では上記補正式
に基づいて、電圧検出値Vmとして得られるリプル成分
に基づいて電流検出値Imを補正することにより、最大
電流Imaxを予測すると、図2のグラフに示すように実
際の入力最大電流とほぼ一致する最大電流を予測するこ
とができる。このため、例えば出力周波数216Hzの
段階で既に30Aを超えることが予測できるので、制御
回路20が出力周波数を上昇させていく場合でも、ブレ
ーカ16によって許容される範囲内の電流で駆動可能な
周波数とするための制御信号をインバータ15に与える
ことができる。
【0035】したがって、制御回路20に対して予めブ
レーカ16の作動する電流値を設定しておけば、制御回
路20は電圧検出値Vmと電流検出値Imとに基づいて
三相交流電源10からの最大入力電流を予測し、その予
測された最大電流が許容範囲内となるようにインバータ
15を制御してモータ30を駆動させるので、不平衡状
態においてもブレーカ16を作動させることなく、か
つ、そのような状況下でもブレーカ16によって許容さ
れる範囲内で電源電力を有効に利用してモータ30の駆
動を行うことができる。言い換えれば、ブレーカ16の
作動前にモータ30の動作能力を低下させるような駆動
制御を行うことができるのである。
【0036】なお、上記補正式では、制御回路20に
入力される電圧検出値Vmをそのまま用いて最大電流I
maxを予測する方法について説明したが、三相交流電源
10が平衡状態にある場合であっても電圧検出値Vmと
して5,6V程度のリプル成分(これを理想リプル電圧
Vrと呼ぶ。)が検出される。このため、不平衡状態に
おいては補正式は適切に最大電流を予測するための補
正式となるが、平衡状態においても同一処理を行うよう
にした場合には平衡状態におけるリプル成分が0でない
ことによる影響を受け、適切に入力電流を予測すること
ができなくなる。
【0037】これを回避するために、上記補正式の各
パラメータを求める際には、 Vm’=Vm−Vr ・・・ により、予め電圧検出値Vmから理想リプル電圧(Vr
=5〜6V)を減算したリプル電圧Vrを求め、上記電
圧検出値Vmの代わりにリプル電圧Vrを用いて各パラ
メータを求めておき、そして、制御回路20が実際の制
御を行う際にも、上記式に基づいて電圧検出回路21
より入力する電圧検出値Vmから理想リプル電圧Vrを
減算したリプル電圧Vm’を上記補正式のVmの代わ
りに用いて演算処理を行うことで最大電流の予測を行
い、モータ駆動の制御を行うようにすることが好まし
い。そしてこのように構成することにより、三相交流電
源10が平衡状態、不平衡状態のいずれの場合であって
も適切な演算結果が得られ、常に入力電流の予測を正確
に行うことが可能となる。
【0038】また、本実施形態の制御装置1では三相交
流電源10からの交流電流がダイオードブリッジ11で
整流され、その整流後に濾波処理を受けてリプル電圧が
検出されるように構成されている。そして、その濾波処
理はインダクタ12とコンデンサ13とで実現されるフ
ィルタ部によって行われる。コンデンサ13は永年使用
されると経時変化を生じて静電容量が低下させる傾向に
ある。したがって、上記補正式に適用される各パラメ
ータは、制御装置1の製造時においては適切な最大電流
を予測するためのパラメータとなるが、その後の使用に
よるコンデンサ13の静電容量の低下に伴って最適なパ
ラメータではなくなる可能性がある。
【0039】しかしながら、上記の補正式を用いて最
大電流を予測する以上、コンデンサ13が経年変化で容
量低下を生じ、各パラメータが最適値でなくなったとし
ても、実際に三相交流電源10から入力する電流値より
も予測する最大電流値を大きく見積もることになるた
め、ブレーカを作動させることにならず、問題となるこ
とはない。
【0040】また、上記説明においては、三相交流電源
10からの入力周波数が50Hzと60Hzのいずれで
あるかについては特に触れなかったが、これらが異なる
場合には電圧検出値Vmとして検出されるリプル成分が
異なる傾向を示すため、上記補正式の各パラメータ
(定数a,b)もまた異なったものとなる。
【0041】このため、制御回路20が、三相交流電源
10の種類、すなわち入力周波数が50Hz、60Hz
のいずれであるか、を識別する機能を有するように構成
するとともに、その識別結果に基づいて最適なパラメー
タを選択して補正式に基づく最大電流Imaxを予測す
るように実現することが望ましい。具体的には、制御装
置1を設置した際に、制御回路20における図示しない
ジャンパ線を接続又は切断したり、ディップスイッチの
切り換え等を行っておくことにより、制御回路20が三
相交流電源10の種類を認識することができる。そし
て、そのように実現することにより、制御装置1の設置
される環境に応じて常に適切に最大電流Imaxを予測す
ることができ、ブレーカ16を作動させることなくモー
タ30の能力を最大限に発揮させるように動作駆動する
ことが可能になる。
【0042】さらに、圧縮機の駆動能力が異なる場合に
も、各パラメータが異なったものとなるため、制御回路
20がピーク検出回路23からのピーク電流に基づいて
圧縮機の駆動能力を認識する機能を有し、その認識結果
に応じて最適なパラメータを選択して最大電流Imaxを
予測するようにすれば、圧縮機の駆動能力に基づいた正
確な最大電流の予測が可能となる。
【0043】以上のように、本実施形態の制御装置1に
よると、三相交流電源10からの入力電流の最大値を、
整流後のリプル成分に基づいて予測するように構成され
ている。これに対し、三相交流電源10の各相R,S,
Tを流れる電流を全て直接的に検出するように構成して
もブレーカ作動前にモータ30の動作能力を低下させる
ことができるのであるが、この場合、必要センサ数が増
加するとともに、制御装置の大型化やコスト上昇を招く
可能性ある。
【0044】本実施形態で上述した制御装置1は、最小
限のセンサ数で入力電流の最大値を知ることができるた
め、制御装置1の小型化、コスト低廉を図ることがで
き、それによって空気調和機全体の小型化及びコスト低
廉を実現することも可能にしているのである。
【0045】以上、この発明に関する実施の形態につい
て説明したが、この発明は上記説明の内容に限定される
ものではない。
【0046】例えば、上記説明においては、電源が三相
交流電源である場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、不平衡状態の生じる可能性のある多
相交流電源であればよい。
【0047】また、駆動回路であるインバータ15が駆
動する負荷はモータであることに限定されるものではな
い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし1
1の発明によれば、リプル成分に基づいて多相交流電源
からの入力電流の最大値を予測して、その最大値が許容
電流の範囲内となるように多相交流電源を用いて多相負
荷を駆動させるため、例えば許容電流の範囲を超える前
に負荷の駆動状態を低下させることができる。このた
め、多相交流電源に電源不平衡がある状況下においても
ブレーカを作動させることなく、かつ、そのような状況
下でも電源電力を有効に利用して負荷駆動を行うことが
可能になる。
【0049】また、特に請求項4の発明によれば、多相
交流電源が平衡状態、不平衡状態のいずれであっても適
切に入力電流の最大値を予測することができ、如何なる
状況下においてもブレーカを作動させることなく、か
つ、電源電力を有効に利用して負荷駆動を行うことがで
きる。
【0050】また、特に請求項5の発明によれば、多相
交流電源の種類に応じたパラメータを用いて演算処理を
行うように構成されているため、制御装置の設置環境に
応じて常に適切に入力電流の最大値を予測することがで
きる。
【0051】また、特に請求項6の発明によれば、多相
負荷の駆動能力に応じたパラメータを用いて演算処理を
行うように構成されているため、制御装置が適用される
負荷に応じて常に適切に入力電流の最大値を予測するこ
とができる。
【0052】また、特に請求項7の発明によれば、ブレ
ーカの作動要因となる最大電流を適切に予測することが
でき、ブレーカを作動させることなく負荷駆動を行うこ
とができる。
【0053】また、特に請求項9の発明によれば、コン
デンサが経時変化した場合であってもブレーカを作動さ
せることなく負荷駆動を行うことができる。
【0054】また、特に請求項10の発明によれば、多
相交流電源が平衡状態にあるときの入力電流に対して多
相交流電源が不平衡状態にあるときの電流増加分を加算
することにより最大値を予測するように構成されている
ため、直接的に入力電流を計測することなく、最大電流
を予測することができる。
【0055】また、特に請求項11の発明によれば、多
相交流電源の各相間電圧のうち、一の相間電圧が基準電
圧よりも大きく、かつ他の相間電圧が基準電圧よりも小
さい場合の不平衡状態にあるときの電流増加分を、平衡
状態における入力電流に加算するように構成されている
ため、他の不平衡状態の場合でもブレーカを作動させる
ことなく負荷駆動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御装置を示す図である。
【図2】最大電流の予測実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 制御装置 10 三相交流電源 11 ダイオードブリッジ 12 インダクタ 13 コンデンサ 15 インバータ(駆動回路) 20 制御回路(制御手段) 21 電圧検出回路 22 電流検出回路 30 モータ(負荷) Vm 電圧検出値(リプル成分) Im 電流検出値
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Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流電源(10)の出力を整流して
    得られるリプル成分(Vm)に基づいて前記多相交流電
    源からの入力電流の最大値を予測し、前記最大値が許容
    電流の範囲内となるように前記多相交流電源を用いて多
    相負荷(30)を駆動させる制御装置(1)。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御装置(1)におい
    て、 制御手段(20)が前記最大値の予測を行うとともに、
    前記多相負荷(30)を駆動する駆動回路(15)に対
    して前記最大値が許容電流の範囲内となる制御信号を与
    えることを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の制御装置(1)におい
    て、 前記制御手段(20)は、前記リプル成分(Vm)を予
    め定められた演算処理を行うことにより、前記最大値の
    予想を行うことを特徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の制御装置(1)におい
    て、 前記制御手段(20)は、前記リプル成分(Vm)に基
    づいて前記演算処理を行う際に、前記多相交流電源が平
    衡状態である場合における理想リプル電圧をリプル電圧
    (Vm)から減算して前記演算処理を行うことを特徴と
    する制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の制御装置(1)
    において、 前記制御手段(20)は、前記多相交流電源(10)の
    種類を認識する機能を有し、前記種類に応じたパラメー
    タを用いて前記演算処理を行うことを特徴とする制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4に記載の制御装置(1)
    において、 前記制御手段(20)は、前記多相負荷(30)の駆動
    能力を認識する機能を有し、前記駆動能力に応じたパラ
    メータを用いて前記演算処理を行うことを特徴とする制
    御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の制御
    装置(1)において、 前記最大値は、前記多相交流電源(30)の各相を流れ
    る電流のうちの最大電流であることを特徴とする制御装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の制御
    装置(1)において、 前記リプル成分(Vm)は前記整流の後に濾波処理を受
    けて検出されることを特徴とする制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の制御装置(1)におい
    て、 前記濾波処理は、インダクタ(12)とコンデンサ(1
    3)とにより実現されることを特徴とする制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の制
    御装置(1)において、 前記多相交流電源(10)が平衡状態にあるときの入力
    電流(Iin)に前記多相交流電源(10)が不平衡状態
    にあるときの電流増加分(ΔI)を加算することにより
    前記最大値を予測することを特徴とする制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の制御装置(1)に
    おいて、 前記不平衡状態は、前記多相交流電源(10)の各相間
    電圧のうち、一の相間電圧が基準電圧よりも大きく、か
    つ他の相間電圧が基準電圧よりも小さい場合の不平衡状
    態であることを特徴とする制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006109583A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Daikin Ind Ltd 電源回路の保護方法およびその装置
JP2012213264A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Daikin Ind Ltd モータ駆動装置
JP2015192476A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 新明和工業株式会社 電動システム及びそれを備えた電動塵芥収集車
US9641094B2 (en) 2015-03-11 2017-05-02 Mitsubishi Electric Corporation Converter and power conversion device having an imbalance detection unit

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