JP2002150841A - 高張力電線 - Google Patents

高張力電線

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JP2002150841A
JP2002150841A JP2000342042A JP2000342042A JP2002150841A JP 2002150841 A JP2002150841 A JP 2002150841A JP 2000342042 A JP2000342042 A JP 2000342042A JP 2000342042 A JP2000342042 A JP 2000342042A JP 2002150841 A JP2002150841 A JP 2002150841A
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JP
Japan
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electric wire
wire
copper
tensile strength
soft copper
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JP2000342042A
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English (en)
Inventor
Atsushi Mochizuki
望月  淳
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】十分な抗張力を有するとともに、高い導電率を
持ち、可撓性に優れ、また配合された材料の腐食などが
生じることがない高張力電線を提供する。 【解決手段】高張力電線10は、炭素繊維14の周囲に
複数本の軟銅素線12を配し、撚り合わせてなる。炭素
繊維を備えることにより抗張力を向上させることができ
るので、十分な抗張力を有するとともに、高い導電率を
持つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などで使用
される電線に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、自動車用電線としては電力供
給用線と制御用信号線などがある。このうち制御用信号
線は、抗張力を向上させるため、電気的に必要な断面積
より大きい断面積を有する電線が使用されている。例え
ば、制御用信号線に必要とされる許容電流が1A以下で
あるにも拘らず、10A以上の許容電流を持つ、0.3
mm2以上の軟銅素線(JIS3102)、又はこれに
スズメッキを施したスズメッキ軟銅素線の撚り線が使用
されている。さらに、電力供給用線についても、電流値
が0.2A程度のアース回路等に電気的に必要な断面積
よりも大きい断面積を有する電線が使用される場合があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年各種車載設
備の増加及び電子化に伴い車内の配線箇所も急増し、自
動車電線による重量が自動車全体として無視できない状
態となっており、そのため、自動車用電線の大幅な軽量
化の要請がある。例えば、導体断面積0.15〜0.2
mm2、破断荷重(抗張力)15kgf以上、許容電流
7.5Aの電線が、十分な抗張力を保ちつつ、軽量化を
図ることができる電線の基準とすることができる。
【0004】そこで、自動車用電線として軟銅素線に対
して機械的強度の向上を図る目的で硬銅線が使用されて
いるが、硬銅線は、伸びが著しく小さく自動車用電線と
しては不適切である。
【0005】また、自動車用電線として軽量化導体用線
材として銅被アルミニウム線が使用されているが、銅被
アルミニウム線は、強度的に弱く必要な強度を得るため
には線径を太くする等の対策が必要となるため、結果と
して軽量化を図ることができない。
【0006】さらに、自動車用電線として導電率を多少
犠牲にしてもより高い機械的強度を向上する目的で銅ス
ズ合金が使用された例があるが、銅スズ合金が使用され
た電線は、上述した基準となる断面積にすると十分な強
度を得ることができないという問題がある。
【0007】またさらに、自動車用電線として機械的強
度を向上させるため、高強度の金属であるステンレスと
軟銅を組み合わせたステンレス−銅複合導体が使用され
た例があるが、この種の電線は、銅と高強度の金属の接
触による腐食、またそれによる性能の劣化が生じるとい
う問題がある。この腐食や性能の劣化を防止するため、
銅にメッキを施すことが行われているが、コストが向上
するという問題が生じる。
【0008】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたもので、十分な抗張力を有するとと
もに、高い導電率を持ち、可撓性に優れ、また配合され
た材料の腐食などが生じることがない高張力電線を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するため、炭素繊維の周囲に複数本の軟銅素線を配
してなることを特徴とする高張力電線である。本発明に
係る高張力電線は、炭素繊維を備えることにより抗張力
を向上させることができるので、十分な抗張力を有する
とともに、高い導電率を持つことができる。
【0010】また、軟銅素線と炭素繊維は、反応性が低
いため、本発明に係る高張力電線は、これらの接触によ
る腐食が生じることなく、それゆえ性能の劣化などが生
じることもない。よって、本発明に係る高張力電線は、
炭素繊維の周囲にメッキ処理を施さない複数本の軟銅素
線を配し撚り合わせても良い。このように軟銅素線にメ
ッキ処理を施さないので、生産コストを低く抑えること
ができる。さらに、本発明に係る高張力電線は、軟銅素
線を配しているので、可撓性に優れた電線を提供するこ
とができる。
【0011】さらに、本発明に係る高張力電線は、自動
車用電線として使用することが好ましく、自動車用電線
として使用した場合、前記軟銅素線と炭素繊維の総断面
積が0.15〜0.20mm2であり、破断荷重が15
kgf以上であり、さらに許容電流が7.5A以上であ
ることが好ましい。前記銅線と炭素繊維の総断面積を
0.15〜0.20mm2としたのは、従前からある導
体の中で最も細い圧縮軟銅撚り線0.3mm2に対して
半分以下の重量が要求されているからであり、破断荷重
を15kgf以上としたのは、従前からある0.5mm
2の軟銅撚り線の破断荷重15.0kgfと同等かそれ
以上の抗張力が要求されているからであり、許容電流を
7.5A以上としたのは、5Aのヒューズに対応させる
ためである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る高張力電線の
実施例について図面に基づいて説明する。本実施例に係
る高張力電線は、自動車用電線であり、図1には、本実
施例に係る自動車用電線10の断面図を示す。本実施例
に係る自動車用電線10は、軟銅素線12と、炭素繊維
14と、を備えている。
【0013】軟銅素線12は、引張の強さ198MP
a、直径0.18mmであり、図1に示すように、6本
の軟銅素線12で円を形成するように配設されている。
炭素繊維14は、引張の強さ4000MPa、直径0.
007mmであり、図1に示すように軟銅素線12によ
って形成された円の中心部分に約2000本配設されて
いる。これら軟銅素線12と炭素繊維14は、撚りピッ
チ20mmで撚り合わされている。そして、撚り合わさ
れた銅線12と炭素繊維14にポリ塩化ビニル16を厚
さ0.2mmで被覆することにより、本実施例に係る自
動車用電線10を得ることができる。この自動車用電線
10の軟銅素線12の断面積は、0.152mm2で、
軟銅素線12及び炭素繊維14の総断面積は、0.17
8mm2である。この自動車用電線10の特性を表1に
示す。
【0014】比較例として、導電体部分の断面積が、本
実施例に係る自動車用電線10と同様に0.178mm
2である軟銅撚り線(比較例1)、スズ入り銅合金撚り
線(比較例2)、銅−ニッケル−シリコン合金撚り線
(比較例3)、及びステンレス−銅複合線(比較例4)
の特性を表1に示す。比較例1に係る自動車用電線は、
直径0.18mmの軟銅素線7本を配し、比較例2に係
る自動車用電線は、0.18mmのスズ入り銅合金線7
本を配し、比較例3に係る自動車用電線は、0.18m
mの銅−ニッケル−シリコン合金線7本を配し、比較例
4に係る自動車用電線は、0.18mmの軟銅素線6本
と0.18mmのステンレス線1本を配している。表1
中、重量とは、それぞれの電線1m当たりの重さをい
い、軽量化効果とは、JASO D 611という自動
車用規格に規定されているAVSS0.3という自動車
用電線に対しての軽量化効果である。
【0015】
【表1】
【0016】本実施例に係る自動車用電線と比較例1乃
至4に係る自動車用電線を比較すると、比較例1及び比
較例4に係る自動車用電線は、抗張力が十分でなく、比
較例2及び3に係る自動車用電線は、抗張力が不十分で
あるとともに、許容電流が小さい。また、比較例4に係
る自動車用電線は、導体部分のメッキを必要とするた
め、コストが向上する。これに対して、本実施例に係る
自動車用電線は、抗張力が十分であるとともに許容電流
が大きく、かつ軟銅素線と炭素繊維の反応性が低いた
め、メッキ処理を必要としない。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、炭素繊
維の周囲に複数本の軟銅素線を配しているため、十分な
抗張力を有するとともに、高い導電率を持ち、可撓性に
優れ、また配合された材料の腐食などが生じることがな
い高張力電線を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高張力電線の実施例の断面図であ
る。
【符号の説明】
10 自動車用電線 12 軟銅素線 14 炭素繊維

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維の周囲に複数本の軟銅素線を配
    してなることを特徴とする高張力電線。
  2. 【請求項2】 炭素繊維の周囲にメッキ処理を施さない
    複数本の軟銅素線を配し撚り合わせてなることを特徴と
    する高張力電線。
  3. 【請求項3】 前記軟銅素線と炭素繊維の総断面積が
    0.15〜0.20mm2であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の高張力電線。
  4. 【請求項4】 破断荷重が15kgf以上であることを
    特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の高張力電線。
  5. 【請求項5】 許容電流が7.5A以上であることを特
    徴とする請求項1乃至4いずれか記載の高張力電線。
JP2000342042A 2000-11-09 2000-11-09 高張力電線 Pending JP2002150841A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006253076A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Mitsubishi Cable Ind Ltd 自動車用電線
WO2017039055A1 (ko) * 2015-09-03 2017-03-09 전자부품연구원 그래핀 복합 금속와이어 및 그의 제조방법
CN107135562A (zh) * 2017-06-22 2017-09-05 安徽电缆股份有限公司 碳纤维发热电缆

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