JP2002149241A - 位置決め装置 - Google Patents

位置決め装置

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JP2002149241A
JP2002149241A JP2000340860A JP2000340860A JP2002149241A JP 2002149241 A JP2002149241 A JP 2002149241A JP 2000340860 A JP2000340860 A JP 2000340860A JP 2000340860 A JP2000340860 A JP 2000340860A JP 2002149241 A JP2002149241 A JP 2002149241A
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positioning
positioning device
rotary table
rotation
linear motion
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Naoki Takizawa
直樹 瀧澤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転テーブルに若干の動アンバランスがあっ
ても直動テーブルを高精度に位置決めすることができる
位置決め装置を提供する。 【解決手段】 直動テーブル109に対する周期的な振
動を補償する繰り返し補償器122a,122b,12
2cと、回転テーブル101の回転速度の安定度を判定
する回転速度判定器108と、繰り返し補償器122
a,122b,122cによる補正制御信号を切り替え
る切り替え器123と、回転速度判定器108が切り替
え器123を制御することにより繰り返し補償器122
a,122b,122cによる補正制御信号を出力して
直動テーブル109を位置決め制御する手段(リニアモ
ータ128a,128b,128c,128d、位置検
出器118a,118b,118c,118d、減算器
121a,121b,121c等によるフィードバック
制御系により構成)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械等に用い
られる回転テーブルを搭載した直動テーブルを高精度に
位置決めする位置決め制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械等に用いられる回転テー
ブルを搭載した直動テーブルの位置決め制御は、直動テ
ーブルの位置を検出し、その信号を基にフィードバック
制御することで、高精度に位置決めを行っていた。しか
し、こうした方式では回転テーブルを回転させると、回
転テーブルの重量アンバランスによる力が直動テーブル
に作用し、その結果、位置決め精度が劣化する問題があ
った。この問題点を解決するために、回転テーブルの回
転によって直動テーブルに作用する力の変動、すなわち
回転テーブルの動アンバランスを回転テーブルに重りを
追加する等して補正することにより対処していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術で述べた回転テーブルの重量アンバランスを補正す
る手法では、アンバランス量を完全になくすためには、
アンバランス量を測定する測定器が高精度でなければな
らない。
【0004】また、回転テーブルの重量変動を補正する
ための追加する重りを高精度に実現するためには、数回
のルーチン作業が必要となる。その際、回転テーブルの
回転停止を繰り返すため、大変時間のかかる作業になる
という問題を抱えていた。
【0005】そのため、現実的には、ある程度のアンバ
ランス量をとった状態で使用している。こうしたアンバ
ランス量が残っている状態では、アンバランス量に比例
した力が直動テーブルに外乱となって作用し、直動テー
ブルの位置決め精度を劣化させていた。
【0006】また、別の補正方式としては、補正する重
りの追加、若しくはそれと同等の作用がある重りの位置
を径方向への移動を自動で行うオートバランス方式があ
る。しかし、オートバランス方式にて補正を行うために
は、アンバランスの計測とアンバランス補正を高精度に
しなくてはならない。そのため、計測及び補正方式は直
動テーブルの位置決め精度と同等の分解能や精度を持た
なければならず、装置コストがかかるという問題点を抱
えていた。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、回転テーブルに若干の動アンバランスがあっ
ても直動テーブルを高精度に位置決めすることができる
位置決め装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は、
上記目的達成のため試行錯誤して検討した結果、以下の
手段によって上記目的が達成されることを見いだし、本
発明を完成せしめた。
【0009】すなわち、上記目的を達成するために、本
発明の位置決め装置は、回転テーブルと、該回転テーブ
ルを搭載した直動テーブルとを備えた位置決め装置にお
いて、前記直動テーブルに対する周期的な振動(外乱を
含む)を補償する繰り返し補償器と、前記回転テーブル
の回転速度の安定度を判定する回転速度判定器と、前記
繰り返し補償器による補正制御信号を切り替える切り替
え器と、前記回転速度判定器が前記切り替え器を制御す
ることにより前記繰り返し補償器による補正制御信号を
出力して前記直動テーブルを位置決め制御する手段とを
有することを特徴とする。
【0010】本発明においては、前記位置決め装置は、
前記回転テーブルの基準位置を検出する原点センサがさ
らに備えられ、前記直動テーブルを位置決め制御するた
めに原点センサの出力信号に同期して補正制御信号が出
力されることが好ましい。
【0011】また、前記位置決め装置は、前記回転テー
ブルの回転速度を検出する速度検出手段と、前記回転テ
ーブルにトルクを与える第1の駆動手段と、前記速度検
出手段で検出した速度信号をフィードバックして前記回
転テーブルの回転速度を所定の回転速度に制御する回転
速度制御手段と、前記直動テーブルの位置を検出する位
置検出手段と、前記直動テーブルに推力を与える第2の
駆動手段とを有し、前記直動テーブルを位置決め制御す
る手段は、前記位置検出手段で検出した位置信号をフィ
ードバックして前記直動テーブルを位置決め制御するも
のであることが好ましい。前記位置決め装置は、前記直
動テーブル及び前記回転テーブルの重量を支持するシリ
ンダと、該シリンダ内の圧力を検出する圧力検出手段
と、該圧力検出手段で検出した圧力をフィードバックし
て該シリンダに重力と反対の力を発生させて前記第2の
駆動手段の推力の補助を行うバランス機構とをさらに有
することができる。
【0012】そして、前記位置決め装置は、前記直動テ
ーブルが複数の駆動手段と複数の計測手段とを備え、前
記複数の計測手段によって計測した信号から、前記直動
テーブルの位置とピッチング方向及びヨーイング方向の
回転との3つのフィードバック信号を生成し、前記直動
テーブルの位置決め制御する手段が、前記直動テーブル
の位置とピッチング方向及びヨーイング方向の回転とを
制御する3つのフィードバック制御系で構成され、該3
つのフィードバック制御系のそれぞれに前記繰り返し補
償器が設けられていることが好ましい。
【0013】さらに、前記繰り返し補償器は、少なくと
も帯域制限フィルタ、指令位置と検出した位置フィード
バック信号とから計算される位置偏差を前記回転テーブ
ルの回転1周期分について記憶する記憶手段及び動特性
補償器からなるものであり、前記繰り返し補償器は、予
め測定された前記回転テーブルが所定の一定速度で回転
した時の位置偏差データより作り出した補正制御信号の
データ群から構成され、該補正制御信号の出力が前記回
転テーブルの回転角度に同期して出力されることが好ま
しい。
【0014】上記構成等により、直動テーブルの位置制
御系に設けられた繰り返し補償器は、周期的な外乱を補
正することはできるが、外乱に周期性がないと補正でき
ないばかりではなく、逆に精度劣化を招く恐れもある。
回転テーブルが一定速度で回転している時は、動アンバ
ランスはその回転数に同期した周期性をもっているの
で、繰り返し補償器による補正が有効に働く。逆に、回
転テーブルの回転停止時における加減速状態では動アン
バランスの周期性は確保できないので、繰り返し補償器
による補正効果は期待できない。
【0015】そこで、繰り返し補償器による補正効果を
有効に使うために、回転テーブルの回転速度の安定度を
判定し、回転テーブルが一定速度で回転している場合だ
け前記繰り返し補償器の補正信号を位置決め制御系に加
算することにより、直動テーブルを高精度に位置決めす
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。 [第1の実施形態]図1は、本発明の好ましい一実施形
態に係る回転テーブルを搭載した直動テーブルの位置決
め制御装置の構成を示すブロック図である。また、図2
は、本発明の好ましい一実施形態に係る回転テーブルを
搭載した直動テーブルの構成図である。図2に示した構
成の回転テーブル及び直動テーブルを図1及び後述する
図3に示す構成の制御装置で制御している。
【0017】図2に示す座標において、Z方向は重力方
向を示す。図2において、101は回転テーブル、10
9は図2の座標におけるZ方向に移動する直動テーブ
ル、210a,210bは直動テーブル109のガイド
を固定しているコラム、211は左右のコラム210
a,210bを連結する連結部材、212a,212b
は直動テーブル109のX−Y方向のガイドであり、直
動テーブル109に設けられている静圧流体軸受け(不
図示)によってガイド212a,212bを基準に直動
テーブル109が座標のX−Y方向に支持されている。
213a−213a’、213b−213b’、213
c−213c’、213d−213d’(213c’,
213d’は不図示)はコラム210a,210bにリ
ニアモータを固定する連結板、214a,214b,2
14c,214dは直動テーブル109に推力を加える
リニアモータの固定子、215a,215b,215
c,215d(215c,215dは不図示)はリニア
モータの可動子、216a,216b,216c,21
6dは直動テーブル109のZ方向の変位を高精度に検
出するレーザ測長器の測長用ミラー(216c,216
dは不図示)、217a,217b,217c,217
dは直動テーブル109と搭載されている回転テーブル
101との重量を支持するためのバランスシリンダであ
る。直動テーブル109は、217a〜217dの4本
のバランスシリンダ217a〜217dによってZ方向
(重力方向)に支持され、リニアモータの固定子214
a〜214dとリニアモータの可動子215a〜215
dで構成される4本のリニアモータによる推力でZ方向
に移動する。その移動量を測長ミラー216a〜216
dを計測しているレーザ測長器によって検出している。
回転テーブル101は、直動テーブル109に組み込ま
れY軸方向を回転軸としX−Z軸平面内を回転する。
【0018】図1は、図2で示した回転テーブル101
を搭載した直動テーブル109を制御する制御装置の構
成を示すブロック図である。制御装置の構成として、回
転テーブル101を制御する制御系と直動テーブル10
9を制御する制御系に別れている。さらに、直動テーブ
ル109の制御系は、重量補償するためのシリンダ内の
流体圧力を制御する圧力制御系と位置決め制御する位置
制御系の2つの制御系で構成されている。シリンダ圧力
制御系と直動テーブル109の位置制御系は各制御ルー
プが3つ有り、図2の構成の直動テーブル109を4本
のシリンダと4本のリニアモータ(複数の駆動手段)と
4本のレーザ測長器(複数の計測手段)を用いて、図2
の座標軸におけるZ軸方向の位置とX軸回り、Y軸回り
の2方向の回転姿勢とを制御する構成となっている。
【0019】図1において、101は回転テーブル、1
03は回転テーブル101の回転速度を設定する回転速
度設定器、104は回転テーブル101の回転速度誤差
を演算する減算器、105は回転テーブル101の回転
速度を制御する制御系を調整するPID調整器に代表さ
れる速度制御補償器(回転速度制御手段)、106は回
転テーブル101にトルクを与えるモータを駆動するた
めの駆動装置、107はモータ(第1の駆動手段)、1
02は回転テーブル101の回転速度を検出する速度検
出器(速度検出手段)、108は減算器104で計算さ
れた回転テーブルの速度偏差に基づき回転速度が安定し
ているかを判定する回転速度判定器、109は制御対象
の直動テーブルである。
【0020】120は直動テーブル109の位置を設定
する位置設定器、121a,121b,121cは位置
偏差を演算する減算器、122a,122b,122c
は周期的な位置偏差を補正するための補正制御信号を生
成する繰り返し補償器、123は繰り返し補償器122
a〜122cで演算された補正制御信号を直動テーブル
109の制御系(位置制御系)で利用するか否かを切り
替える切り替え器であり、回転速度判定器108によっ
て制御される。124a,124b,124cは減算器
121a〜121cにより演算された位置偏差信号と、
繰り返し補償器122a〜122cにより演算された補
正制御信号とを加算して位置制御信号を生成する加算
器、125a,125b,125cは加算器124a〜
124cにより計算された位置制御信号を処理して直動
ステージ109の位置制御系を調整するためのPID補
償器に代表されるような位置制御補償器、126は位置
制御信号を合成してリニアモータへの推力指令を生成す
るための推力分配器、127a,127b,127c,
127dは推力指令を増幅しリニアモータの駆動信号を
生成するリニアモータ駆動装置、128a,128b,
128c,128dは直動ステージ109に推力を与え
るリニアモータ(第2の駆動手段)である。また、11
8a,118b,118c,118dは直動テーブル1
09のZ方向の位置を計測するレーザ測長器等に代表さ
れる位置検出器(位置検出手段であり、本実施形態の場
合は図2における計測ミラー216a〜216dの変位
を測長するレーザ測長器)、119は位置検出器118
a〜118dにより検出された位置信号から位置制御す
る制御軸(Z方向の位置とX軸回り及びY軸回りの回
転)の変位を計算する座標変換器である。
【0021】131は直動テーブル109と搭載してい
る回転テーブル101の重量をシリンダで支持するため
にシリンダ内の流体制御圧力を設定するための圧力設定
器、132a,132b,132cは圧力偏差を計算す
るための減算器、133a,133b,133cは演算
された圧力偏差信号を処理して圧力制御系を調整するた
めのPID補償器に代表される圧力制御補償器、134
は調整された圧力制御信号をシリンダに供給する流体制
御信号に変換する圧力分配器、135a,135b,1
35c,135dは流体制御信号を増幅し制御弁を駆動
する信号を生成する制御弁駆動装置、136a,136
b,136c,136dは各シリンダへ供給する流体の
流量を制御する流体制御弁、137a,137b,13
7c,137dは移動テーブルの重量を支持する推力を
発生する流体シリンダ、138a,138b,138
c,138dは流体シリンダの構造によって決まる推力
定数である。また、129a,129b,129c,1
29dはシリンダ内の流体圧力を検出する圧力検出器
(圧力検出手段)、130は検出したシリンダ内流体圧
力信号を圧力制御軸の圧力フィードバック信号に変換す
る座標変換器である。
【0022】図1において、直動ステージ109の位置
決め制御は、4本のリニアモータ128a〜128dを
使用して図2におけるZ方向(位置決め方向)の位置
と、X軸回りの回転とY軸回りの回転を制御している。
その制御は、図1の位置検出器118a〜118dによ
って検出され、座標変換器119によってZ軸方向の位
置信号Zと、X軸回りの回転方向の信号Wxと、Y軸回
りの回転方向の信号Wyに変換された位置信号を基に、
位置設定器120により設定される制御指令CZ,CW
x,CWy(指令位置)に直動テーブル109を制御す
るフィードバック系によって行われている。
【0023】座標変換器119によりフィードバックさ
れた信号Zは、直動テーブル109のZ方向の位置決め
目標位置(指令)であるCZとの位置偏差が減算器12
1aによって計算され、その位置偏差をなくすように4
本のリニアモータ128a〜128dを駆動する。この
Z方向のフィードバック系を位置制御補償器125aに
よって安定化させている。同様に、フィードバックされ
たX軸回りの回転方向のWxとY軸回りの回転方向のW
yは、位置設定器120によって設定された目標指令C
WxとCWyとの偏差が減算器121bと121cで計
算され、それぞれの偏差をなくすように4本のリニアモ
ータ128a〜128dを駆動する。そして、それぞれ
のフィードバック系を位置制御補償器125b,125
cで安定化させている。3つのフィードバック系より出
力された信号から推力分配器126により推力指令を生
成し、4本のリニアモータを駆動する信号をリニアモー
タ駆動装置127a〜127dにて生成している。しか
し、このような位置決め制御系だけで重力方向(Z軸方
向)に移動する移動テーブル109を位置決めしようと
すると、推力が大きいリニアモータが必要となり、装置
サイズが巨大化してしまう。そこで、一般に、重力方向
に移動するテーブルには、テーブルの重量を支持するバ
ランス機構を設け、リニアモータの推力を軽減できるよ
うにしている。
【0024】本実施形態の場合も図2に示すように4本
のシリンダ217a〜217dを設け、各シリンダ21
7a〜217d内の流体圧力を制御して重力方向との反
対の力を発生させることにより、リニアモータ128a
〜128d(図1)の推力の補助を行っている。さら
に、この圧力制御系では、図1より制御によってシリン
ダ137a〜137dの発生する推力が前述した位置決
め制御系の制御軸と同じ方向(Z軸方向、X軸回りの回
転方向及びY軸回りの回転方向)の推力となるような制
御を行う。
【0025】シリンダ137a〜137dにおいては、
その推力は各シリンダ137a〜137d内の流体圧力
に比例するので、流体の圧力を制御することは直動テー
ブル109への推力を制御することになる。そこで、上
述のように各シリンダ137a〜137dの流体圧力の
制御系として、Z軸方向の推力、X軸回りの回転方向の
推力及びY軸回りの回転方向の推力にそれぞれ担当する
3つの制御系を構成している。すなわち、圧力検出器1
29a〜129dによって検出された各シリンダ137
a〜137d内の流体圧力信号Pz1,Pz2,Pz
3,Pz4を座標変換器130によって、制御軸の推力
に相当する圧力値Pz,Pwx,Pwyに変換し、この
信号を基にシリンダ137a〜137dの流体圧力を制
御している。それぞれの設定値CPz,CPwx,CP
wyは、圧力検出器129a〜129dで検出し、座標
変換器130で変換された信号Pz,Pwx,Pwyと
の偏差が減算器132a〜132cで計算される。この
偏差がゼロになるように、3つの圧力制御系では、4つ
の流体制御弁136a〜136dを駆動して各シリンダ
137a〜137d内の流体圧力を制御する。このフィ
ードバック系を安定させるために、圧力制御補償器13
3a〜133cを用いている。以上のように、位置決め
制御フィードバック系とシリンダの流体圧力制御フィー
ドバック系によって、直動テーブルは位置決め制御され
ている。
【0026】一方、直動テーブル109に搭載された回
転テーブル101では、回転テーブル101の回転速度
を速度検出器102で検出した速度信号Vsをフィード
バックして、回転速度設定器103により設定される指
令回転数CVsで回転するように制御される。速度検出
器102により検出された速度信号Vsは、回転数設定
器103で設定された指令回転数CVsとの偏差が減算
器104によって計算され、その偏差をゼロにするよう
に駆動装置106でモータ107を駆動する。このフィ
ードバック系を速度制御補償器105によって安定化さ
せている。
【0027】しかし、前記制御によって直動テーブル1
09が位置決め制御されている状態で回転テーブル10
1を回転させた場合、回転テーブル101上の重量アン
バランスがあると、そのアンバランス量に比例した力が
直動テーブル109に作用する。この力は、直動テーブ
ル109の外乱(振動等)となり、直動テーブル109
の位置決め精度は劣化させる。
【0028】通常、この外乱をなくすために、回転テー
ブル101の回転によるアンバランス量を修正してい
る。しかしながら、装置の位置決め精度を高めようとす
るとアンバランスの修正精度を向上させなければなら
ず、そのためには、高精度の動バランス測定器が必要に
なると同時に、多大な修正労力(長い時間)を費やさね
ばならない。
【0029】そこで、本実施形態では、繰り返し補償器
122a〜122cを、直動テーブル109の位置決め
制御系に設け、回転テーブル101の回転時のアンバラ
ンスによる精度劣化を補償する。
【0030】回転テーブル101は、前述したような回
転速度制御系によって回転速度が一定に制御されてい
る。そのため、直動テーブル109の精度劣化を招く回
転テーブル101の回転に伴う外乱は周期的になる。結
果的に、精度劣化の誤差成分も図5に示すような周期的
な偏差(ez:Z軸方向,ewx:X軸回りの回転方
向,ewy:Y軸回りの回転方向)として減算器121
a〜121cの計算結果に現れる。ここで、図5は、本
発明の好ましい一実施形態に係る位置決め装置の動作状
態を説明する図である。その偏差を補正するために、繰
り返し補償器122a〜122cで回転テーブル101
の回転周期に同期した1周期前の偏差を基に計算された
補正信号を出力する。その補正信号を加算器124a〜
124cで現在の偏差信号に加算して制御信号(補正制
御信号)を作り、その制御信号を用いて直動テーブル1
09を制御する。
【0031】Z方向については、減算器121aで計算
された偏差信号と繰り返し補償器122aで1周期前の
偏差から計算された補正信号とを、加算器124aで加
算して制御信号を生成している。同様に、X軸回りの回
転方向については、繰り返し補償器122bで計算され
た補正信号を加算器124bで加算して制御信号を生成
し、Y軸回りの回転方向については繰り返し補償器12
2cで計算された補正信号を加算器124cで加算して
制御信号を生成している。
【0032】上記した補正信号は、回転周期に同期した
1周期前の偏差信号から計算しているため、その効果を
出すのは偏差に周期性がある場合であり、周期性がない
場合は前記補正をすることで、却って精度劣化を招く恐
れがある。本実施形態の補正は、回転テーブル101の
回転に起因する精度劣化に対してのものである。そし
て、回転テーブル101の回転速度は制御されているの
で、定常状態では周期性が確保され、前記補正が有効に
働く。ただし、回転テーブル101の回転停止に伴う加
減速時には、この周期性は確保されないので、前記補正
を無効にしておいたほうが良い。そこで、回転テーブル
101の回転速度の安定性を回転速度判定器108によ
り判定し、安定している状態で繰り返し補償器122a
〜122cの補正信号を位置決め制御系に有効にするよ
うに切り替え器123を操作(制御)する。
【0033】回転テーブル101のアンバランスの影響
は、移動方向だけでなく直動テーブル109のピッチン
グ方向及びヨーイング方向にも作用する。本実施形態の
ように、直動テーブル109の移動方向(Z軸方向)だ
けでなく、ピッチング(X軸回り)とヨーイング(Y軸
回り)の回転方向をも制御することで、より高精度の位
置決め精度を実現できる。
【0034】上記した繰り返し補償器122a〜122
cの一例としては、図4に示すような構成の繰り返し補
償器がある。ここで、図4は、本発明の好ましい一実施
形態に係る位置決め装置における繰り返し補償器の構成
を示す図である。図4において、401は加算器、40
2は帯域制限フィルタ、403はデータを保存して1周
期後に出力する遅れ要素(指令位置と検出した位置フィ
ードバック信号とから計算される位置偏差を前記回転テ
ーブルの回転1周期分について記憶する記憶手段)、4
04は制御対象の位相遅れやゲイン等を補償する動特性
補償器である。この繰り返し補償器は、所定のサンプリ
ング周期T毎に偏差信号eに遅れ要素403から出力さ
れる1周期(L)前のサンプリング時のデータを加算器
401で加算し、帯域制限フィルタ402の処理を行っ
て遅れ要素403にそのデータを保存する。遅れ要素4
03は、n(=L/T)個のメモリを有し、1周期
(L)分の各サンプリングデータを記憶できるようにな
っており、各サンプリング時には一番古いデータを出力
するようになっている。遅れ要素403の出力は、動特
性補償器404で制御対象の位相遅れ、ゲイン低下分が
補償され、補正信号dとして出力される。補正信号dと
偏差信号eから制御信号が生成される。1周期前のサン
プリング時の偏差が大きな値の場合、大きな補正信号が
現在の偏差に加算され制御信号は大きく変り、位置偏差
が小さくなるように修正される。
【0035】[第2の実施形態]図3は、第2の実施形
態に係る回転テーブルを搭載した直動テーブルの位置決
め制御装置の構成を示すブロック図である。ここで、図
3において、図1と同一の符号は図1と同様の構成要素
を示す。図3において、図1の実施形態との差違とし
て、繰り返し補償器122a〜122cは、予め測定さ
れた回転テーブルが所定の一定速度で回転した時の位置
偏差データ(偏差信号)より、その偏差を補正する補正
制御信号のデータ群から構成されている。前記データ群
で構成された繰り返し補償器では、その補正制御信号を
回転テーブルの回転角度に同期させて出力しなければな
らない。そのため、図3では、回転テーブル101に基
準位置を検出する原点センサ139を設け、原点センサ
139の出力信号に同期して繰り返し補償器122a〜
122c、切り替え器123により補正制御信号を出力
する。直動テーブル109の位置フィードバック系で処
理される位置制御信号と繰り返し補償器122a〜12
2cより出力される補正信号とを加算器124a〜12
4cで加算することによって得られた制御信号により、
直動テーブル109を高精度に位置決め制御する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の位置決め
装置によれば、搭載している回転テーブルの動アンバラ
ンスによる周期的外乱による精度劣化を抑制し、回転テ
ーブルの回転時にも直動テーブルを高精度に位置決めで
きる。また、回転テーブルの動バランスを高精度に補正
する必要がなくなるので作業時間の短縮が図れる、及び
/又は、高精度のオートバランス装置が不要になり装置
コストを安くできる、という効果をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい一実施形態に係る回転テー
ブルを搭載した直動テーブルの位置決め制御装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】 本発明の好ましい一実施形態に係る回転テー
ブルを搭載した直動テーブルの構成図である。
【図3】 第2の実施形態に係る回転テーブルを搭載し
た直動テーブルの位置決め制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】 本発明の好ましい一実施形態に係る位置決め
装置における繰り返し補償器の構成を示す図である。
【図5】 本発明の好ましい一実施形態に係る位置決め
装置の動作状態を説明する図である。
【符号の説明】
101:回転テーブル、102:速度検出器、103:
回転速度設定器、104:減算器、105:速度制御補
償器、106:モータ駆動装置、107:モータ、10
8:回転速度判定器、109:直動テーブル、 1118
a,118b,118c,118d:位置検出器、11
9:座標変換器、120:位置設定器、121a,12
1b,121c:減算器、122a,122b,122
c:繰り返し補償器、123:切り替え器、124a,
124b,124c:加算器、125a,125b,1
25c:位置制御補償器、126:推力分配器、127
a,127b,127c,127d:リニアモータ駆動
装置、128a,128b,128c,128d:リニ
アモータ、129a,129b,129c,129d:
圧力検出器、130:座標変換器、131:圧力設定
器、132a,132b,132c:減算器、133
a,133b,133c:圧力制御補償器、134:圧
力分配器、135a,135b,135c,135d:
制御弁駆動装置、136a,136b,136c,13
6d:流体制御弁、137a,137b,137c,1
37d:シリンダ、138a,138b,138c,1
38d:推力定数,139:原点センサ、210a,2
10b:コラム、211:連結部材、212a,212
b:ガイド、213a−213a’,213b−213
b’,213c−213c’,213d−213d’:
連結板、214a,214b,214c,214d:リ
ニアモータの固定子、215a,215b,215c,
215d:リニアモータの可動子、216a,216
b,216c,216d:測長用ミラー、217a,2
17b,217c,217d:バランスシリンダ、40
1:加算器、402:帯域制限フィルタ、403:遅れ
要素、404:動特性補償器。
フロントページの続き Fターム(参考) 3C001 KA06 KA07 KB10 SB06 TA01 TB01 TB05 TB06 TB08 TC09 TD01 3C048 EE07 EE08 5H303 AA01 BB02 BB08 BB12 BB14 CC01 DD04 DD06 EE03 EE07 FF06 GG13 HH02 HH07 JJ01 KK02 KK03 KK04 KK17 LL03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転テーブルと、該回転テーブルを搭載
    した直動テーブルとを備えた位置決め装置において、 前記直動テーブルに対する周期的な振動を補償する繰り
    返し補償器と、 前記回転テーブルの回転速度の安定度を判定する回転速
    度判定器と、 前記繰り返し補償器による補正制御信号を切り替える切
    り替え器と、 前記回転速度判定器が前記切り替え器を制御することに
    より前記繰り返し補償器による補正制御信号を出力して
    前記直動テーブルを位置決め制御する手段とを有するこ
    とを特徴とする位置決め装置。
  2. 【請求項2】 前記位置決め装置は、前記回転テーブル
    の基準位置を検出する原点センサがさらに備えられ、前
    記直動テーブルを位置決め制御するために原点センサの
    出力信号に同期して補正制御信号が出力されることを特
    徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
  3. 【請求項3】 前記位置決め装置は、前記回転テーブル
    の回転速度を検出する速度検出手段と、前記回転テーブ
    ルにトルクを与える第1の駆動手段と、前記速度検出手
    段で検出した速度信号をフィードバックして前記回転テ
    ーブルの回転速度を所定の回転速度に制御する回転速度
    制御手段と、前記直動テーブルの位置を検出する位置検
    出手段と、前記直動テーブルに推力を与える第2の駆動
    手段とを有し、 前記直動テーブルを位置決め制御する手段は、前記位置
    検出手段で検出した位置信号をフィードバックして前記
    直動テーブルを位置決め制御するものであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の位置決め装置。
  4. 【請求項4】 前記位置決め装置は、前記直動テーブル
    及び前記回転テーブルの重量を支持するシリンダと、該
    シリンダ内の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検
    出手段で検出した圧力をフィードバックして該シリンダ
    に重力と反対の力を発生させて前記第2の駆動手段の推
    力の補助を行うバランス機構とをさらに有することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の位置決め装
    置。
  5. 【請求項5】 前記位置決め装置は、前記直動テーブル
    が複数の駆動手段と複数の計測手段とを備え、前記複数
    の計測手段によって計測した信号から、前記直動テーブ
    ルの位置とピッチング方向及びヨーイング方向の回転と
    の3つのフィードバック信号を生成し、前記直動テーブ
    ルの位置決め制御する手段が、前記直動テーブルの位置
    とピッチング方向及びヨーイング方向の回転とを制御す
    る3つのフィードバック制御系で構成され、該3つのフ
    ィードバック制御系のそれぞれに前記繰り返し補償器が
    設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の位置決め装置。
  6. 【請求項6】 前記繰り返し補償器は、少なくとも帯域
    制限フィルタ、指令位置と検出した位置フィードバック
    信号とから計算される位置偏差を前記回転テーブルの回
    転1周期分について記憶する記憶手段及び動特性補償器
    からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の位置決め装置。
  7. 【請求項7】 前記繰り返し補償器は、予め測定された
    前記回転テーブルが所定の一定速度で回転した時の位置
    偏差データより作り出した補正制御信号のデータ群から
    構成され、該補正制御信号の出力が前記回転テーブルの
    回転角度に同期して出力されることを特徴とする請求項
    2〜6のいずれかに記載の位置決め装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533477A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 エアロテック インコーポレーテッド 高精度z−θステージ
JP2011045996A (ja) * 2010-11-30 2011-03-10 Yamazaki Mazak Corp 工作機械
JP2011251378A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Canon Inc 位置決め装置

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