JP2002147459A - オーバレイ層を改質したすべり軸受 - Google Patents

オーバレイ層を改質したすべり軸受

Info

Publication number
JP2002147459A
JP2002147459A JP2000344660A JP2000344660A JP2002147459A JP 2002147459 A JP2002147459 A JP 2002147459A JP 2000344660 A JP2000344660 A JP 2000344660A JP 2000344660 A JP2000344660 A JP 2000344660A JP 2002147459 A JP2002147459 A JP 2002147459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
bearing
overlay layer
overlay
resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000344660A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroe Okawa
広衛 大川
Yasushi Kuribayashi
寧 栗林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
Original Assignee
NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NDC Co Ltd, Nippon Dia Clevite Co Ltd filed Critical NDC Co Ltd
Priority to JP2000344660A priority Critical patent/JP2002147459A/ja
Publication of JP2002147459A publication Critical patent/JP2002147459A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/12Structural composition; Use of special materials or surface treatments, e.g. for rust-proofing
    • F16C33/122Multilayer structures of sleeves, washers or liners
    • F16C33/124Details of overlays
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/103Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant retained in or near the bearing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性、耐焼付性、耐疲労性を向上するす
べり軸受を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明のすべり軸受は、裏金層1と、裏
金層1の上に設けられた軸受合金層2と、軸受合金層2
に積層され表面層となるオーバレイ層3とを備え、オー
バレイ層3は、凹部間の平均間隔が0.01乃至0.0
8mmの範囲で、かつ、最大高さが2乃至10μmの範
囲の凹部を表面に形成することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車・船舶・農
業機械、建設機械などの内燃機関用軸受として使用され
るすべり軸受に係り、特に、耐疲労性、耐摩耗性、耐焼
付性に優れたすべり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高負荷の内燃機関用すべり軸受
は、鋼裏金に設けられる銅系軸受合金層の表面に直接ま
たは中間メッキ層を介して鉛基合金系や、Snなど軟質
金属を湿式メッキ法にて被覆するもので、コンロッドベ
アリングなどに多用されている。また一部にはオーバレ
イ層を被覆したAL−Sn系、AL−Sn―Si系など
のアルミ系軸受合金層も銅系軸受合金に替わって用いら
れている。このメッキを行うオーバレイ層はなじみ性、
耐焼付性、異物埋収性、耐腐食性などを高めるために設
けるものであり、さらに、表面摺動特性として耐疲労
性、耐摩耗性が必要である。
【0003】通常、銅系軸受合金は、Cu−Pb−Sn
系合金をスチール上に鋳造や焼結により100〜300
μmの厚さで鋼裏金に積層し、オーバレイ層としてPb
−Sn−Cu、Pb−Sn−In、Pb−Sn−Cu−
In系合金を20μm前後被覆しているもので、最近で
はSn−Ag系も検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、特に乗用車など
に用いられるガソリンエンジンやディーゼルエンジン
は、高速回転となり、それゆえエンジン軸受は、より一
層の耐焼付性、耐摩耗性、および耐疲労性の向上が要求
されている。前述したごとく、オーバレイ層として要求
される特性は、異物埋収性や初期なじみ性など表層に柔
らかさが求められる特性と、耐摩耗性や耐疲労性など硬
さや強度が必要な特性など相反する特性が求められてい
る。
【0005】このためPb基のオーバレイ層では、Cu
を数重量%添加するなどの材料組成として工夫を行いメ
ッキ材料の強度を上げることや、Inを添加することに
より高温での硬さの低下を抑え、エンジンオイルとの濡
れ性を向上させ油膜形成により耐摩耗性や耐焼付性を改
善し、全体としてバランスの取れたオーバレイ皮膜とし
ていた。
【0006】この材料成分の検討だけでは限界があり、
最近では、例えば特開平7−259858号公報や特開
平7−259859号公報に示されるように表面の機械
加工目を回転摺動方向と平行にそろえ、その環状突起物
のピッチや山の高さを規定し、油膜維持機能を摺動表面
に付与したものや、特開平5−25689号公報や特開
平5−9789号公報に示されるようにPb基のオーバ
レイ層のメッキ条件を変更することにより結晶配向性を
高め角錐状の突起物を表面に析出させ、硬度を高めると
ともに凹凸による油膜生成機能を摺動表面に付与し、耐
焼付性や耐摩耗性の改善を行っている。
【0007】しかしながら、環状突起は方向性を持ち円
周方向全周に連続し、また角錐状突起の谷は周囲とつな
がっている。従って、軸との摺動部においては油だまり
となる凹部は閉塞されておらず、回転する相手軸とすべ
り軸受との間で発生する油膜圧力は閉じ込められずリー
クし、油膜圧力を確実に保持できないため、高面圧がか
かる高出力エンジンの軸受では油膜厚さが薄くなり、焼
付や摩耗が防げない場合があった。
【0008】さらに、機械加工目により環状突起を作り
油膜保持を行う場合には、通常、オーバレイ層の硬さが
Hv10〜15と柔らかく直接メッキ表面を機械加工で
きないため、下地の銅基合金に機械加工目を作りその上
から20μm程度のメッキを行っているが、湿式メッキ
処理による平滑化効果により環状突起が埋もれてしま
い、本来の効果が発揮できない場合もあった。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、オーバレイ層に直接クレータ状の微細な凹部を形
成し、軸との軸受摺動表面に閉塞された空間を形成する
ことにより、油だまり機能を表面に付与し、作動時に発
生する油膜を厚くし、耐摩耗性、耐焼付性、耐疲労性を
向上するすべり軸受を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のすべり軸受は、
裏金層と、前記裏金層上に設けられた銅合金層で代表さ
れる軸受合金層と、前記軸受合金層に積層され表面層と
なるオーバレイ層とを備え、前記オーバレイ層は、凹部
間の平均間隔が0.01乃至0.08mmの範囲で、か
つ、最大高さが2乃至10μmの範囲の凹部を表面に形
成することとした。
【0011】また、前記オーバレイ層の表面に形成する
前記凹部は、平均粒径で20乃至100μmの硬質粒子
を前記オーバレイ層の表面に吹き付け形成することとし
た。
【0012】さらに、前記オーバレイ層は、Pb合金
と、SnまたはSn合金とし、5乃至30μmの範囲の
厚さとすることとした。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0014】図1は、本発明に関するすべり軸受の断面
図を示す。
【0015】図1に示すように、このすべり軸受は、裏
金層1と、裏金層1の上に設けられた銅合金層2と、銅
合金層2に積層され表面層となるオーバレイ層3とで形
成されている。オーバレイ層3には、後述する特定のブ
ラスト処理を行い所定の凹部4を形成する。この凹部4
により軸受摺動表面に閉塞された空間を形成することが
でき、油だまり機能を表面に付与し、作動時に発生する
油膜を厚くし、オーバレイ層3の耐摩耗性、耐焼付性、
耐疲労性を向上することができる。
【0016】通常、サンドブラスト処理やショットブラ
スト処理ではオーバレイ層中にブラスト硬質粒子が埋没
したり、メッキ層が消失したりはがれたりしてしまいブ
ラスト効果を発揮しない。例えばショットピーニングで
は、0.6〜0.9mm径の鋼球を毎秒40〜60mで
吹き付けるが、このような条件では、瞬時にオーバレイ
層は消失してしまう。
【0017】そこで、本発明のすべり軸受上オーバレイ
層へのブラスト処理は、通常のブラスト処理で使用する
硬質粒子の平均粒径よりもかなり微細な平均粒径20〜
100μmの硬質粒子をオーバレイ層3の表面に吹き付
けるブラスト処理を行う。
【0018】硬質粒子は、平均粒径が20μm未満だと
硬質粒子がオーバレイ表面に突き刺さり埋収されやすく
なり、摺動性能が逆に低下する。100μm径を超える
と油だまりが浅くなり、油だまり効果を発揮しない。
【0019】使用する硬質粒子としてはスチールショッ
ト、スチールグリットなどの鉄系、およびセラミック系
としてアランダム、ガラス粒子、溶融シリカ粒子、硅砂
などがある。また、有機系としてくるみ殻などを使用し
ても良い。粒子吹き付け速度は、凹部間の平均間隔が1
0〜80μmでかつ最大高さが2〜10μmとなるよう
に、使用する粒子比重および平均粒径によって調整す
る。
【0020】凹部間の平均間隔はJIS B0601−
1994で定義された凹凸の平均間隔Smとした。Sm
は、粗さ曲線から基準長を抜き取り、この抜き取り部分
において隣り合う局部山頂間に対応する平均線長を求
め、この多数の局部山頂の間隔を算術平均するものと定
義されている。同様に最大高さはJISで定義されてい
るRyとした。
【0021】本発明のすべり軸受ではこれらの上下限値
を明確にするため、凹凸の平均間隔Sm、最大高さRy
の測定は、触針のドライブスピードを毎秒0.1mmと
し基準長を2.5mm、カットオフを0.8mmとして
3回測定しその平均値を求めた。最大高さRyが2μm
未満では油膜保持機能が作用しにくく、軸受の表面温度
があがり、耐焼付性が向上しない。
【0022】また、凹部間の平均間隔Smが80μmを
超えると油だまりの閉塞性が薄れ、エンジン稼動時の発
生油膜圧力を維持できず、同様に耐摩耗性、耐焼付性は
向上しない。
【0023】また、最大高さRyが10μmを超えると
油だまりを中心として、キャビテーションエロージョン
が発生し、オーバレイが部分的にはがれる現象が発生し
やすくなる。また、凹部間の平均間隔Smが10μm未
満では、油の粘性抵抗により摩擦係数が高くなり、耐焼
付性は向上しない。
【0024】使用するブラストの硬質粒子形状について
は、球状形状が好ましい。シャープエッジを持つ硬質粒
子では、表層オーバーレイ層への埋収や突き刺さりが起
こりやすくなり、またブラスト時、掘り起こし現象が発
生し、オーバレイ皮膜を剥がしていく傾向が強くなる。
球状形状の粒子を使用すると、油だまりとなる凹部が球
状になるため、油の表面張力による表面油切れが発生し
にくく、油膜が維持されやすく、耐摩耗性や耐焼付性向
上に効果がある。画像処理による測定にて円形度係数を
測定し、上記球状形状は0.6以上で好ましい摺動特性
が得られることが分かった。
【0025】本発明における基地の銅合金層で代表され
る軸受合金層2については、エンジン稼動時に、摺動面
に入った異物や、油切れにより万が一オーバレイが摩耗
消失し、軸受合金が露出した場合でも、エンジンの稼動
が維持できるように、摺動特性に優れた軸受合金、例え
ば、銅合金としてCu−Pb系、Cu−Pb−Sn系、
Cu−Ag−Sn系などを使用する。
【0026】また、耐食性向上元素としてNiなど、耐
摩耗性や耐焼付性向上添加物としてMo、W、窒化物、
硫化物、酸化物、炭化物などの硬質粒子を銅合金中に加
えても良い。
【0027】本発明におけるオーバレイ層3について
は、前述したように、必要特性としてはなじみ性、異物
埋収性、耐焼付性、耐摩耗性、耐疲労性などが求められ
ており、5μm〜30μmの厚さの軟質オーバレイを使
用する。オーバレイ層3は、厚さが5μm未満では、エ
ンジン油中に存在する鋳物砂や鋳鉄粉切粉や摩耗粉を埋
収できず、また、摩耗してオーバレイ層が消滅する可能
性があり、かじりや焼付が発生しやすくなる。厚さが3
0μmを超えると摩耗しやすくなり厚くした効果がなく
なり、耐疲労性も悪くなる。
【0028】オーバレイ層3の成分としては、Pb−S
n系、Pb−Sn−Cu系、Pb−In−Cu系、Pb
−Sn−In−Cu系、Sn−Ag系、Sn−In−A
g系、Snなどを使用する。さらに、耐摩耗性や耐焼付
性向上添加物としてMo、W、窒化物、硫化物、酸化
物、炭化物などの硬質粒子をオーバレイ層3の中に加え
ても良い。
【0029】次に、サンプル品により行った本発明のす
べり軸受の上記性能の確認評価試験につき説明する。
【0030】カーボン量0.12重量%のスチールで厚
さ1.2mmから構成される裏金1とその裏金1上に鋳
造法にて製造されたCu−23w重量%Pb−1.5重
量%Snが積層された銅合金系バイメタルを、半割軸受
形状にプレス加工し、所定の寸法に切削加工して仕上げ
を行い厚さ0.3mmの銅合金層2の評価試験サンプル
を得た。
【0031】この銅合金層2の上に、脱脂、酸洗の後、
密着性向上のためNiめっきを硫酸ニッケル浴で約1μ
mメッキした後、ホウフッ化浴にて軸受内面に均一に2
0μmの厚さでメッキを行った。この2種類のオーバレ
イメッキの成分として、1つはPb−10重量%Sn−
2重量%Cu、1つはPb−10重量%Sn−10重量
%In−3重量%Cuとした。
【0032】さらに、オーバレイ層3の表面に通常硬質
粒子としてアランダム粒子、略球状硬質粒子として溶融
シリカ粒子を用いブラスト処理を行い、閉塞した凹部を
表面に形成し、使用したアランダム粒子の平均粒径は5
0μm、円形度係数を測定すると0.46であった。ま
た、溶融シリカ粒子では平均粒径15、50、80、1
50μmの4種類の粒子を用い、この粒子の円形度係数
は0.62〜0.79の範囲であった。なお、各平均粒
径の硬質粒子においては、粒径の2.5倍を超える粒子
および1/3以下の粒子はあらかじめカットした。
【0033】ブラスト条件は粒径によって異なるが、例
えば実施例1−1(表4参照)はPb−10重量%Sn
−2重量%Cu成分のオーバレイメッキ上に平均粒径5
0μmの溶融シリカ粒子を、サンプルからブラストガン
までの距離を300mmとし、流速120m/secで3
秒間吹き付けたものである。
【0034】図2は、本発明に関するすべり軸受の代表
的な表面状態を示し、図3は、通常メッキ品のすべり軸
受のブラスト処理しない従来品の表面状態を示す。
【0035】以上のように粒径とブラスト条件を変化さ
せて、最大高さRy、および平均間隔Smの異なるサン
プルを製作し、本発明の銅系すべり軸受の上記性能の確
認評価試験を以下の評価試験条件で行った。
【0036】耐摩耗性の評価試験 表1参照 軸受内径サイズφ50mm 摩耗量は、軸受中央部の厚さを試験前後に測定し、その
試験前後の差とした。
【0037】耐荷重性の評価試験 表2参照 軸受内径サイズφ50mm 耐荷重性の確認は10時間置きに軸受面をチェックし、
オーバレイが全体の2/3以上消失した時点、または下
地の銅合金に剥離やクラックが発生した時点の時間とそ
の前との中間の時間を耐久時間(耐疲労性)とした(N
=3の平均時間とした)。
【0038】耐焼付性の評価試験 表3参照 軸受内径サイズφ50mm 耐焼付性は荷重をリニヤに増加させて、焼付判断により
焼付と判断し、その時点の荷重を焼付荷重とした(N=
2の平均とした)。
【0039】表4は、作製した実施例1−1〜実施例3
のサンプルと参考の比較例1〜8のサンプルにつき行っ
た評価試験の結果をまとめたものである。
【0040】右欄の総合評価は、ブラスト処理なしの比
較例1に対し、耐摩耗性を示す摩耗量、耐焼付性を示す
焼付荷重、耐疲労性がすべて大幅に優れているときは非
常に良い◎とし、摩耗量、焼付荷重、耐疲労性がすべて
優れているときは良い○とし、摩耗量、焼付荷重、耐疲
労性のいずれかが悪いときは少し悪い△とし、摩耗量、
焼付荷重、耐疲労性の少なくとも1個が大幅に悪いとき
は悪い?とし、評価を行っている。
【0041】表4に示すように、実施例1−1から実施
例3は、使用吹付粒子が20〜100μmであり総合評
価はすべて◎または○となっており、比較例2から比較
例8は、使用吹付粒子が20μm未満または100μm
を超えており、総合評価は△または?となっている。
【0042】また、実施例1−1から実施例3は、平均
間隔Smが0.015〜0.080mmの範囲にあり、
また、最大高さRyが3〜9μmの範囲にあり総合評価
はすべて◎または○となっている。一方、比較例2から
比較例8は、平均間隔Smが0.015未満か0.08
0mmを超えているか、最大高さRyが2未満か10μ
mを超えており、総合評価は△または?となっている。
【0043】従って、オーバレイ層3の表面への吹付粒
子は20〜100μmの範囲が最良で、凹凸は平均間隔
Smが0.01〜0.08mmの範囲で、最大高さRy
が2〜10μmの範囲が最良であることが分かる。
【0044】
【発明の効果】本発明のすべり軸受は、裏金層と、前記
裏金層上に設けられた軸受合金層と、前記軸受合金層に
積層され表面層となるオーバレイ層とを備え、前記オー
バレイ層は、凹の平均間隔が0.01乃至0.08mm
の範囲で、かつ、最大高さが2乃至10μmの範囲の微
細なクレータ状の凹部を表面に形成することとしたた
め、油だまり機能を表面に付与し、作動時に発生する油
膜を厚くし、耐摩耗性、耐焼付性、耐疲労性を向上する
ことができる。
【0045】また、前記オーバレイ層の表面に微細なク
レータ状に形成する前記凹部は、平均粒径で20乃至1
00μmの硬質粒子を前記オーバレイ層の表面に吹き付
け形成することとしたため、オーバレイ層の表面に的確
な油だまり機能を持つ凹部を形成することができ、耐摩
耗性、耐焼付性、耐疲労性を向上することができる。
【0046】また、前記硬質粒子を、より好ましくは円
形度係数が0.6以上の球状形状とすると、オーバレイ
層の表面に的確な凹部を形成することができ、耐摩耗
性、耐焼付性、耐疲労性を向上することができる。
【0047】さらに、前記オーバレイ層は、Pb合金
と、SnまたはSn合金とし、5乃至30μmの範囲の
厚さとすることとしたため、的確な凹部を形成すること
ができ、耐摩耗性、耐焼付性、耐疲労性を向上すること
ができる。
【0048】摩擦試験条件
【表1】
【0049】耐荷重性試験条件
【表2】
【0050】焼付試験条件
【表3】
【0051】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関するすべり軸受の断面図を示す。
【図2】本発明に関するすべり軸受の実施例の表面状態
を示す。
【図3】通常メッキ品の銅系すべり軸受のブラスト処理
しない従来品の表面状態を示す。
【符号の説明】
1 裏金層 2 軸受合金層 3 オーバレイ層 4 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏金層と、前記裏金層上に設けられた軸
    受合金層と、前記軸受合金層に積層され表面層となるオ
    ーバレイ層とを備え、前記オーバレイ層は、凹部間の平
    均間隔が0.01乃至0.08mmの範囲で、かつ、最
    大高さが2乃至10μmの範囲の微細なクレーター状の
    凹部を表面に形成することを特徴とするすべり軸受。
  2. 【請求項2】 前記オーバレイ層の表面に形成する前記
    凹部は、平均粒径で20乃至100μmの硬質粒子を前
    記オーバレイ層の表面に吹き付け形成することを特徴と
    するすべり軸受。
  3. 【請求項3】 前記オーバレイ層は、5乃至30μmの
    範囲の厚さのPb合金と、SnまたはSn合金とし、軸
    受合金層として銅合金層とすることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のすべり軸受。
JP2000344660A 2000-11-13 2000-11-13 オーバレイ層を改質したすべり軸受 Pending JP2002147459A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000344660A JP2002147459A (ja) 2000-11-13 2000-11-13 オーバレイ層を改質したすべり軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000344660A JP2002147459A (ja) 2000-11-13 2000-11-13 オーバレイ層を改質したすべり軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002147459A true JP2002147459A (ja) 2002-05-22

Family

ID=18818823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000344660A Pending JP2002147459A (ja) 2000-11-13 2000-11-13 オーバレイ層を改質したすべり軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002147459A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063584A1 (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Taiho Kogyo Co., Ltd. すべり軸受
JP2005233267A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Daido Metal Co Ltd 内燃機関用すべり軸受
US7118279B2 (en) 2003-04-07 2006-10-10 Daido Metal Company Ltd. Sliding member and method of manufacturing the same
JP2006283905A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Taiho Kogyo Co Ltd すべり軸受
US7128523B2 (en) 2003-10-24 2006-10-31 Hitachi Industries Co., Ltd. Drainage pump and underwater bearing unit
US7290936B2 (en) 2004-03-08 2007-11-06 Daido Metal Company Ltd. Slide member, manufacturing method and manufacturing apparatus of the same
KR100926903B1 (ko) * 2002-12-24 2009-11-17 두산인프라코어 주식회사 다층 슬라이딩 베어링 및 그 제조방법
JP2011231903A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Toyota Central R&D Labs Inc ラジアルすべり軸受及び回転軸の軸受構造
US11624399B2 (en) * 2017-07-03 2023-04-11 H.E.F. Mechanical system comprising a shaft coupled to a bearing, and method for manufacturing such a system
WO2024071273A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 日本精工株式会社 摺動部材

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0238714A (ja) * 1988-07-29 1990-02-08 Taiho Kogyo Co Ltd すべり軸受
JPH07133825A (ja) * 1993-11-08 1995-05-23 Taiho Kogyo Co Ltd すべり軸受
JPH10213125A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミックス製動圧軸受
JP2000291646A (ja) * 1999-04-08 2000-10-20 Daido Steel Co Ltd 軸受機構、それを用いたハードディスク駆動機構及びポリゴンミラー駆動機構

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0238714A (ja) * 1988-07-29 1990-02-08 Taiho Kogyo Co Ltd すべり軸受
JPH07133825A (ja) * 1993-11-08 1995-05-23 Taiho Kogyo Co Ltd すべり軸受
JPH10213125A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Ngk Spark Plug Co Ltd セラミックス製動圧軸受
JP2000291646A (ja) * 1999-04-08 2000-10-20 Daido Steel Co Ltd 軸受機構、それを用いたハードディスク駆動機構及びポリゴンミラー駆動機構

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100926903B1 (ko) * 2002-12-24 2009-11-17 두산인프라코어 주식회사 다층 슬라이딩 베어링 및 그 제조방법
WO2004063584A1 (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Taiho Kogyo Co., Ltd. すべり軸受
US7118279B2 (en) 2003-04-07 2006-10-10 Daido Metal Company Ltd. Sliding member and method of manufacturing the same
US7128523B2 (en) 2003-10-24 2006-10-31 Hitachi Industries Co., Ltd. Drainage pump and underwater bearing unit
CN1307372C (zh) * 2003-10-24 2007-03-28 日立产业有限公司 排水泵及水下轴承装置
JP2005233267A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Daido Metal Co Ltd 内燃機関用すべり軸受
US7290936B2 (en) 2004-03-08 2007-11-06 Daido Metal Company Ltd. Slide member, manufacturing method and manufacturing apparatus of the same
JP2006283905A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Taiho Kogyo Co Ltd すべり軸受
JP4541954B2 (ja) * 2005-04-01 2010-09-08 大豊工業株式会社 すべり軸受
JP2011231903A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Toyota Central R&D Labs Inc ラジアルすべり軸受及び回転軸の軸受構造
US11624399B2 (en) * 2017-07-03 2023-04-11 H.E.F. Mechanical system comprising a shaft coupled to a bearing, and method for manufacturing such a system
WO2024071273A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 日本精工株式会社 摺動部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4011478B2 (ja) 金属摺動部材および内燃機関用ピストンならびにそれらの表面処理方法およびその装置
US8919319B2 (en) Piston for internal combustion engine
JP5221957B2 (ja) 軸受材料および軸受材料を製造するための方法
JPH0483914A (ja) すべり軸受材料
US4718155A (en) Bearings
JP2016503863A (ja) 滑り軸受複合材料
JP3727385B2 (ja) 滑り軸受
JP2007284706A (ja) 摺動材料
US5116144A (en) Plane bearing
JP4358801B2 (ja) 内燃機関用すべり軸受
JPH1037962A (ja) すべり軸受
JP2002147459A (ja) オーバレイ層を改質したすべり軸受
JPH01316514A (ja) 多層摺動材料
US6431758B1 (en) Sliding-contact bearings with diamond particles
JP4122305B2 (ja) 内燃機関用すべり軸受
JP2000345258A (ja) すべり軸受
CN111542626A (zh) 滑动轴承元件
JP2013007395A (ja) Al合金軸受
JP2003013163A (ja) 粉末アルミニウム合金製摺動部材及びシリンダとピストンリングの組み合わせ
JP2003013958A (ja) すべり軸受およびその製造方法
JP3465011B2 (ja) 内燃機関のコネクティングロッドおよびその製造方法
JP3339874B2 (ja) 耐摩耗性に優れたエンジン用軽合金製シリンダ及び複合金属メッキ装置
JPH1162970A (ja) ターボチャージャー用フローティングブシュ
JP7122459B2 (ja) 耐摩耗部材
JP2006037933A (ja) 高Cr鋼製ピストン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070205

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090811

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20091002

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100323