JP2002144502A - 化粧フィルム・シート及び化粧材料 - Google Patents

化粧フィルム・シート及び化粧材料

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JP2002144502A
JP2002144502A JP2000343867A JP2000343867A JP2002144502A JP 2002144502 A JP2002144502 A JP 2002144502A JP 2000343867 A JP2000343867 A JP 2000343867A JP 2000343867 A JP2000343867 A JP 2000343867A JP 2002144502 A JP2002144502 A JP 2002144502A
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film
sheet
decorative film
decorative
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JP2000343867A
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Masato Kijima
正人 木島
Masahiko Endo
雅彦 遠藤
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面層の透明性が良好で、Vカット加工性,
ラッピング加工性に優れ、かつ廃棄の問題のない化粧フ
ィルム・シートを提供すること。 【解決手段】 表面層,接着剤層,絵柄層,接着剤層及
び基材からなる積層構造、又は表面層,接着剤層及び絵
柄層からなる積層構造を有する化粧フィルム・シートに
おいて、表面層又は基材あるいはその両方に、(1)メ
ソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6である、
(2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)が、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1を満
たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%、及びオレ
フィン系樹脂[II]99〜1質量%を含む樹脂組成物か
らなるフィルム又はシートを用いた化粧フィルム・シー
トである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧フィルム・シー
ト及び化粧材料に関し、さらに詳しくは、表面層の透明
性が良好で、曲げ加工性,Vカット加工性,ラッピング
加工性に優れ、かつ焼却時に塩素ガスなどが発生しない
ため、廃棄の問題のない積層化粧フィルム・シート、及
びこのものを用いた化粧材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、家具や台所製品のキャビネットな
どの表面化粧板としては、一般に、木質系材料からなる
基材上に木目調柄などを印刷した化粧フィルム・シート
を接着剤で貼合した構造のものが用いられている。この
ような表面化粧板に使用される化粧フィルム・シートに
は、通常ラッピング加工性、すなわち基材が凹凸部や
複雑な形状を有する場合、その形状に合わせて貼合せが
可能な加工適性、Vカット加工性、すなわち貼合せ後
の表面化粧板にVカット加工を施し、箱の組立てや末端
部の折り曲げ加工する際の加工適性、などが求められて
いる。具体的には、化粧フィルム・シートの折り曲げ部
分に亀裂や切断、白化などの不都合が生じないことが求
められる。化粧フィルム・シートにVカット加工性、ラ
ッピング加工性を付与するために、これまで、一般に塩
化ビニル樹脂製フィルム・シートが用いられていた。し
かしながら、この塩化ビニル樹脂は耐候性や耐汚染性が
悪く、かつVカット加工時の強度を得るために厚みが必
要な上、燃焼時に塩素ガスを発生するため、その廃棄性
が問題となっている。このため、塩化ビニル樹脂の代わ
りに、ポリオレフィン系樹脂を用いた化粧フィルム・シ
ートが開発されるようになった。例えば、特開平7−2
4979号公報ではポリプロピレン系樹脂又はポリエス
テル系樹脂が用いられているが、基材シートに採用可能
なものは不透明なポリオレフィン系樹脂フィルムに限定
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、曲げ加工性,Vカット加工性,ラッピング加
工性などに優れ、しかも表面層の透明性が良好である
上、焼却時に塩素ガスなどが発生しないため廃棄の問題
のない化粧フィルム・シート、及びこのものを用いた化
粧木質材料,化粧鋼板,化粧無機質材料などの化粧材料
を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、表面層,接着
剤層,絵柄層,接着剤層及び基材からなる積層構造、又
は表面層,接着層及び絵柄層からなる積層構造を有する
化粧フィルム・シートにおいて、表面層や基材として、
特定のプロピレン重合体とオレフィン系樹脂を含む樹脂
組成物からなるフィルム又はシートを用いることによ
り、その目的を達成しうることを見出した。本発明は、
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、表面層,接着剤層,絵柄層,接着剤層及び基
材からなる積層構造、又は表面層,接着剤層及び絵柄層
からなる積層構造を有する化粧フィルム・シートにおい
て、表面層又は基材あるいはその両方に、下記の(1)
及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)が下記の関係を満たす [rrrr/(1−mmmm)]≦0.1 を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%、及び
オレフィン系樹脂[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
物からなるフィルム又はシートを用いたことを特徴とす
る化粧フィルム・シートをも提供するものである。ま
た、本発明は、上記化粧フィルム・シートを木質,金
属,無機質基材に接着してなる化粧木質材料,化粧金属
材料,化粧無機材料をも提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の化粧フィルム・シートを
形成する樹脂組成物に用いられる特定のプロピレン重合
体[I]は、下記の(1)及び(2)を満たすプロピレ
ン重合体である。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)が下記の関係を満たす [rrrr/(1−mmmm)]≦0.1 本発明におけるプロピレン重合体としては、前記(1)
及び(2)を満たせばよいが、メソペンタッド分率(m
mmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5がさらに
好ましく、ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−
mmmm)が [rrrr/(1−mmmm)]≦0.08であることが
好ましく、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.06で
あることがさらに好ましく、[rrrr/(1−mmm
m)]≦0.05であることが特に好ましい。
【0006】前記プロピレン重合体[I]が、上記の関
係を満たすと、得られる樹脂組成物のべたつき成分の量
と弾性率の低さと透明性のバランスが優れる。すなわ
ち、弾性率が低く軟質性(柔軟性とも言う)に優れ、べ
たつき成分が少なく表面特性(例えば、ブリードや他の
製品へのべたつき成分の移行が少ない等に代表される)
にも優れ、かつ透明性にも優れるという利点がある。前
記プロピレン重合体のメソペンタッド分率(mmmm)
が0.2未満では、べたつきの原因となる。0.6を超える
と弾性率が高くなり好ましくない。前記プロピレン重合
体の[rrrr/(1−mmmm)]が0.1を超えると
べたつきの原因となる。
【0007】なお、本発明で用いられるメソペンダッド
分率(mmmm分率)とは、エイ・ザンベリ(A.Za
mbelli)等により「Macromolecule
s,6,925(1973)」で提案された方法に準拠
し、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルによ
り測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位
でのメソ分率である。これが大きくなると、立体規則性
が高くなることを意味する。同じくラセミペンダッド分
率(rrrr分率)とは、ポリプロピレン分子鎖中のペ
ンタッド単位でのラセミ分率である。[rrrr/(1
−mmmm)]は、上記のペンタッド単位の分率から求
められ、プロピレン重合体の立体規則性分布の均一さを
表わす指標である。この値が大きくなると立体規則性分
布が広がり、既存触媒系を用いて製造される従来のポリ
プロピレンのように高立体規則性PPとAPPの混合物
となり、べたつきが増し、透明性が低下することを意味
する。なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エイ・
ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macr
omolecules,8,687(1975)」で提
案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて
行う。
【0008】装置:日本電子(株)製JNM−EX40
0型13C−NMR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 本発明におけるプロピレン重合体[I]としては、前記
の要件の他に、 (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるものが好ま
しい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシリットル
/g、特に好ましくは1.1〜2.2デシリットル/gであ
る。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未満では、
べたつきが発生することがある。また3.0デシリットル
/gを超えると、流動性が低下するため成形性が不良と
なることがある。
【0009】さらに、前記(1)、(2)、(3)の要
件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。本発明にお
いては、W25が20%未満では、柔軟性がなくなり好
ましくないことがある。
【0010】本発明におけるプロピレン重合体[I]と
しては、さらに下記の〜のいずれかの要件を満たす
ものが好ましい。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと或いは低い値、特
にTmについては100℃以下であることが好ましい。
なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述べるD
SC測定により求める。 引張弾性率が100MPa以下であることが好まし
く、より好ましくは70MPa以下である。
【0011】本発明に用いられるプロピレン重合体
[I]としては、前記(1)及び(2)を満たすもので
あればよく、本発明の目的を損なわない範囲で、プロピ
レン以外のコモノマーを2質量%以下共重合させたもの
であっても構わない。コモノマーとしては、エチレン,
1−ブテン,1−ペンテン,4−メチル−1−ペンテ
ン,1−ヘキセン,1−オクテン,1−デセン,1−ド
デセン,1−テトラデセン,1−ヘキサデセン,1−オ
クタデセン,1−エイコセンなどが挙げられ、本発明に
おいては、これらのうち一種又は二種以上を用いること
ができる。本発明に用いられるプロピレン重合体[I]
の製造方法としては、(A)2個の架橋基を介して架橋
構造を形成している遷移金属化合物と(B)助触媒を組
み合わせて得られるメタロセン触媒を用いてプロピレン
を重合または共重合する方法が好ましい。具体的に例示
すれば、一般式(I)
【0012】
【化1】
【0013】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
【0014】一般式(I)で表される遷移金属化合物の
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
【0015】次に、(B)成分のうちの(B−1)成分
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
【0016】(C)成分の有機アルミニウム化合物とし
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
【0017】重合方法は特に制限されず、スラリー重合
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
【0018】本発明で用いられるオレフィン系樹脂[I
I]としては、ポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチ
レン共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合
体、ポリエチレン、エチレン/α−オレフィン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、水素添加スチレン
系エラストマー、変性ポリオレフィン等が挙げられる。
これらは、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。また、これらのオレフィン系樹
脂と熱可塑性エラストマーとの樹脂組成物も用いること
ができる。本発明においてはポリプロピレン樹脂が好ま
しい。
【0019】変性ポリオレフィンとしては、例えばポリ
エチレン,ポリプロピレン,エチレン−α−オレフィン
共重合体,エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化
合物共重合体(例えばEPDMなど),エチレン−芳香
族モノビニル化合物−共役ジエン化合物共重合ゴムなど
のポリオレフィンを、アクリル酸,メタクリル酸,マレ
イン酸などの不飽和カルボン酸,無水マレイン酸などの
不飽和カルボン酸の無水物、アクリル酸メチル,マレイ
ン酸モノメチルなどの不飽和カルボン酸のエステル、ア
クリル酸アミド,マレイン酸モノアミドなどの不飽和カ
ルボン酸のアミド、マレイミド,N−ブチルマレイミド
などの不飽和カルボン酸のイミドなどを用いて化学変性
したものが挙げられる。この化学変性方法としては、例
えば該ポリオレフィンを適当な溶媒中において、ベンゾ
イルパーオキシドなどのラジカル発生剤を用いて、前記
不飽和カルボン酸やその誘導体と反応させる方法などを
用いることができる。
【0020】本発明で用いる樹脂組成物は、前記プロピ
レン重合体[I]1〜99質量%とオレフィン系樹脂
[II]99〜1質量%からなる。好ましくは、前記プロ
ピレン重合体[I]10〜80質量%とオレフィン系樹
脂[II]90〜20質量%からなる。さらに好ましく
は、前記プロピレン重合体[I]25〜75質量%とオ
レフィン系樹脂[II]75〜25質量%からなる。特に
好ましくは、前記プロピレン重合体[I]40〜75質
量%とオレフィン系樹脂[II]60〜25質量%からな
る。
【0021】(樹脂組成物の製造方法)本発明で用いる
樹脂組成物は、前記プロピレン重合体[I]1〜99質
量%とオレフィン系樹脂[II]99〜1質量%、及び所
望に応じて用いられる各種添加剤とをヘンシェルミキサ
ー等を用いてドライブレンドし、単軸又は2軸押出機、
バンバリーミキサー等により、溶融混練したものでもよ
いし、各種添加剤をプロピレン重合体[I]及び/又は
オレフィン系樹脂[II]に添加した後、ブレンドし、溶
融混練したものでもよい。更に、マスターバッチを用い
てもよい。所望に応じて用いられる各種添加剤として
は、各種安定剤、軟化剤、無機フィラー、有機フィラ
ー、顔料、発泡剤、難燃剤、その他造核剤等が挙げられ
る。上記、各種安定剤としては酸化劣化、熱劣化等に対
する安定剤の使用が最も一般的であり、例えば、フェノ
ール系安定剤、有機ホスファイト系安定剤、チオエーテ
ル系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤などを用いるこ
とができる。
【0022】フェノール系安定剤としては、従来公知の
もの、例えば、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフ
ェノール、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐エチルフェノ
ール、2,6‐ジシクロヘキシル‐4‐メチルフェノー
ル、2,6‐ジイソプロピル‐4‐エチルフェノール、
2,6‐ジ‐t‐アミル‐4‐メチルフェノール、2,
6‐ジ‐t‐オクチル‐4‐n‐プロピルフェノール、
2,6‐ジシクロヘキシル‐4‐n‐オクチルフェノー
ル、2‐イソプロピル‐4‐メチル‐6‐t‐ブチルフ
ェノール、2‐t‐ブチル‐2‐エチル‐6‐t‐オク
チルフェノール、2‐イソブチル‐4‐エチル‐5‐t
‐ヘキシルフェノール、2‐シクロヘキシル‐4‐n‐
ブチル‐6‐イソプロピルフェノール、スチレン化混合
クレゾール、dl‐α‐トコフェロール、t‐ブチルヒ
ドロキノン、2,2′‐メチレンビス(4‐メチル‐6
‐t‐ブチルフェノール)、4,4′‐ブチリデンビス
(3‐メチル‐6‐t‐ブチルフェノール)、4,4′
‐チオビス(3‐メチル‐6‐t‐ブチルフェノー
ル)、2,2′‐チオビス(4‐メチル‐6‐t‐ブチ
ルフェノール)、4,4′‐メチレンビス(2,6‐ジ
‐t‐ブチルフェノール)、2,2′‐メチレンビス
[6‐(1‐メチルシクロヘキシル)‐p‐クレゾー
ル]、2,2′‐エチリデンビス(4,6‐ジ‐t‐ブ
チルフェノール)、2,2′‐ブチリデンビス(2‐t
‐ブチル‐4‐メチルフェノール)、1,1,3‐トリ
ス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチルフェ
ニル)ブタン、トリエチレングリコール‐ビス[3‐
(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、1,6‐ヘキサンジオール‐ビ
ス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、2,2′‐チオジエチレン
ビス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、N,N′‐ヘキサメチレ
ンビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐ヒ
ドロシンナミド)、3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒド
ロキシベンジルホスホネート‐ジエチルエステル、1,
3,5‐トリス(2,6‐ジメチル‐3‐ヒドロキシ‐
4‐t‐ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,
5‐トリス[(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレ
ート、トリス(4‐t‐ブチル‐2,6‐ジメチル‐3
‐ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4‐ビ
ス(n‐オクチルチオ)‐6‐(4‐ヒドロキシ‐3,
5‐ジ‐t‐ブチルアニリノ)‐1,3,5‐トリアジ
ン、テトラキス[メチレン‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブ
チル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、ビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベ
ンジルホスホン酸エチル)カルシウム、ビス(3,5‐
ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジルホスホン酸エ
チル)ニッケル、ビス[3,3‐ビス(3‐t‐ブチル
‐4‐ヒドロキシフェニル)ブチリックアシド]グリコ
ールエステル、N,N′‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐t
‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒ
ドラジン、2,2′‐オキザミドビス[エチル‐3‐
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ビス[2‐t‐ブチル‐4‐メチル
‐6‐(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐2‐ヒドロキシ
ベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5‐ト
リメチル‐2,4,6‐トリス(3,5‐ジ‐t‐ブチ
ル‐4‐ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9‐ビス
〔1,1‐ジメチル‐2‐[β‐(3‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシ‐5‐メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ]エチル〕‐2,4,8,10‐テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、2,2‐ビス〔4‐[2‐
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシヒドロシン
ナモイルオキシ)]エトキシフェニル〕プロパン及びス
テアリル‐β‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジ‐t‐ブ
チルフェノール)プロピオネートなどのβ‐(3,5‐
ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオン
酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの中で
は、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェノール、
ステアリル‐β‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジ‐t‐
ブチルフェノール)プロピオネート、2,2′‐エチリ
デンビス(4,6‐ジ‐t‐ブチルフェノール)及びテ
トラキス[メチレン‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐
4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが好
適である。
【0023】また、有機ホスファイト系安定剤として
は、例えば、トリオクチルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリス
イソデシルホスファイト、フェニルジイソオクチルホス
ファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニ
ルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオク
チルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイ
ト、ジフェニルトリデシルホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、テト
ラトリデシル‐4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル
‐6‐t‐ブチルフェノール)‐ジホスファイト、4,
4′‐イソプロピリデン‐ジフェノールアルキルホスフ
ァイト(ただし、アルキルは炭素数12〜15程度)、
4,4′‐イソプロピリデンビス(2‐t‐ブチルフェ
ノール)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)‐
1,1,3‐トリス(2‐メチル‐5‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、トリス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
ホスファイト、水素化‐4,4′‐イソプロピリデンジ
フェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニ
ル)・ビス[4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル‐
6‐t‐ブチルフェノール)]・1,6‐ヘキサンジオ
ールジホスファイト、ヘキサトリデシル‐1,1,3‐
トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチル
フェノール)ジホスファイト、トリス[4,4′‐イソ
プロピリデンビス(2‐t‐ブチルフェノール)]ホス
ファイト、トリス(1,3‐ジステアロイルオキシイソ
プロピル)ホスファイト、9,10‐ジヒドロ‐9‐ホ
スファフェナンスレン‐10‐オキシド、テトラキス
(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)‐4,4′‐ビフ
ェニレンジホスホナイト、ジステアリルペンタエリスリ
トールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、フェニル・4,4′‐イ
ソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ビス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト及びフェニルビスフェノール
‐A‐ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げ
られる。
【0024】これらの中では、トリス(2,4‐ジ‐t
‐ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェ
ニル)ホスファイト及びテトラキス(2,4‐ジ‐t‐
ブチルフェニル)‐4,4′‐ビフェニレンジホスファ
イトが好ましく、特にトリス(2,4‐ジ‐t‐ブチル
フェニル)ホスファイトが好適である。さらに、有機チ
オエーテル系安定剤としては、ジアルキルチオジプロピ
オネート及びアルキルチオプロピオン酸の多価アルコー
ルエステルを用いることが好ましい。ここで使用される
ジアルキルチオジプロピオネートとしては、炭素数6〜
20のアルキル基を有するジアルキルチオジプロピオネ
ートが好ましく、またアルキルチオプロピオン酸の多価
アルコールエステルとしては、炭素数4〜20のアルキ
ル基を有するアルキルチオプロピオン酸の多価アルコー
ルエステルが好ましい。この場合に多価アルコールエス
テルを構成する多価アルコールの例としては、グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール及びトリスヒドロキシエチルイソ
シアヌレートなどを挙げることができる。
【0025】このようなジアルキルチオジプロピオネー
トとしては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジミリスチルチオジプロピオネート及びジステアリ
ルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。一
方、アルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエステ
ルとしては、例えば、グリセリントリブチルチオプロピ
オネート、グリセリントリオクチルチオプロピオネー
ト、グリセリントリラウリルチオプロピオネート、グリ
セリントリステアリルチオプロピオネート、トリメチロ
ールエタントリブチルチオプロピオネート、トリメチロ
ールエタントリオクチルチオプロピオネート、トリメチ
ロールエタントリラウリルチオプロピオネート、トリメ
チロールエタントリステアリルチオプロピオネート、ペ
ンタエリスリトールテトラブチルチオプロピオネート、
ペンタエリスリトールテトラオクチルチオプロピオネー
ト、ペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオ
ネート、ペンタエリスリトールテトラステアリルチオプ
ロピオネートなどを挙げることができる。これらの中で
は、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチ
オジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトララウ
リルチオプロピオネートが好適である。
【0026】ヒンダードアミン系安定剤としては、例え
ば、ビス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリ
ジル)セバケート、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒド
ロキシエチル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テ
トラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[6‐(1,1,
3,3‐テトラメチルブチル)イミノ‐1,3,5‐ト
リアジン‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン
[2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イ
ミド]、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカル
ボキシレート、2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピ
ペリジルベンゾエート、ビス‐(1,2,6,6‐ペン
タメチル‐4‐ピペリジル)‐2‐(3,5‐ジ‐t‐
ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)‐2‐n‐ブチルマ
ロネート、ビス‐(N‐メチル‐2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)セバケート、1,1′‐
(1,2‐エタンジイル)ビス(3,3,5,5‐テト
ラメチルピペラジノン)、(ミックスト2,2,6,6
‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/トリデシル)‐1,
2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレート、(ミック
スト1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジ
ル/トリデシル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカル
ボキシレート、ミックスト〔2,2,6,6‐テトラメ
チル‐4‐ピペリジル/β,β,β′,β′‐テトラメ
チル‐3,9‐[2,4,8,10‐テトラオキサスピ
ロ(5,5)ウンデカン]ジエチル〕‐1,2,3,4
‐ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト〔1,
2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル/β,
β,β′,β′‐テトラメチル‐3,9‐[2,4,
8,10‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]
ジエチル〕‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシ
レート、N,N′‐ビス(3‐アミノプロピル)エチレ
ンジアミン‐2,4‐ビス[N‐ブチル‐N‐(1,
2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル)アミ
ノ]‐6‐クロロ‐1,3,5‐トリアジン縮合物、ポ
リ[6‐N‐モルホリル‐1,3,5‐トリアジン‐
2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミド]、
N,N′‐ビス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐
ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2‐ジブロ
モエタンとの縮合物、[N‐(2,2,6,6‐テトラ
メチル‐4‐ピペリジル)‐2‐メチル‐2‐(2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]
プロピオンアミドなどを挙げることができる。
【0027】これらのヒンダードアミン系安定剤の中で
は、特に、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒドロキシエ
チル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テトラメチ
ルピペリジン重縮合物、ポリ[6‐(1,1,3,3‐
テトラメチルブチル)イミノ‐1,3,5‐トリアジン
‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テトラメチル
‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミ
ド]、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4
‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボ
キシレート、ビス(1,2,6,6‐ペンタメチル‐4
‐ピペリジル)‐2‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐
ヒドロキシベンジル)‐2‐n‐ブチルマロネート、
1,1′‐(1,2‐エタンジイル)ビス(3,3,
5,5‐テトラメチルピペラジノン)、(ミックスト
2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/トリ
デシル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレ
ート、(ミックスト1,2,2,6,6‐ペンタメチル
‐4‐ピペリジル/トリデシル)‐1,2,3,4‐ブ
タンテトラカルボキシレート、ミックスト〔2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/β,β,
β′,β′‐テトラメチル‐3,9‐[2,4,8,1
0‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチ
ル〕‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレー
ト、ミックスト〔1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐
4‐ピペリジル/β,β,β′,β′‐テトラメチル‐
3,9‐[2,4,8,10‐テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン]ジエチル〕‐1,2,3,4‐
ブタンテトラカルボキシレート、N,N′‐ビス(3‐
アミノプロピル)エチレンジアミン‐2,4‐ビス[N
‐ブチル‐N‐(1,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐
ピペリジル)アミノ]‐6‐クロロ‐1,3,5‐トリ
アジン縮合物、ポリ[6‐N‐モルホリル‐1,3,5
‐トリアジン‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐
テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレ
ン[(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジ
ル)イミド]、N,N′‐ビス(2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと
1,2‐ジブロモエタンとの縮合物、[N‐(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)‐2‐メチル
‐2‐(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジ
ル)イミノ]プロピオンアミドが好適である。
【0028】軟化剤としてはプロセスオイルが好まし
く、このプロセスオイルとしては、通常、合成ゴムの加
工時の軟化剤として使用されるものがそのまま適用でき
る。プロセスオイルとしては鉱油、合成油を問わず適用
でき、鉱油の具体例としては、パラフィン基系原油、中
間基系原油あるいはナフテン基系原油を常圧蒸溜して得
られる留出油、該常圧蒸溜残渣油の減圧蒸溜で得られる
留出分の精製油とか深脱ロウ油等を挙げることができ
る。合成油としてはアルキルベンゼン、ポリブテン、ポ
リ(α−オレフィン)等が例示できる。本発明に適用で
きるプロセスオイルに要求される特性としては、特に限
定されるものではないが、40℃における動粘度が10
0〜10000mm2 /secのもの、特に200〜7
000mm2 /secのものが好ましく使用される。
【0029】無機系フィラーとしては、例えば球状フィ
ラー,板状フィラー,繊維状フィラーなどがある。球状
フィラーとしては、例えば炭酸カルシウム,カオリン
(ケイ酸アルミニウム),シリカ、パーライト,シラス
バルーン,セリサイト,ケイソウ土,亜硫酸カルシウ
ム,焼成アルミナ,ケイ酸カルシウム,結晶質ゼオライ
ト,非晶質ゼオライトなどが、板状フィラーとしては、
例えばタルクやマイカなどが、繊維状フィラーとして
は、例えばウオラストナイトのような針状のもの、マグ
ネシウムオキシサルフェイト,チタン酸カリウム繊維,
繊維状炭酸カルシウムのような繊維状のもの、さらに
は、ガラス繊維のような完全に繊維状のものなどが挙げ
られる。一方、有機フィラーとしては、例えば木粉や木
綿粉などの木質粒子,モミ殻粉末,架橋ゴム粉末,プラ
スチック粉末,コラーゲン粉末などが挙げられる。難燃
剤としては、例えば水和アルミニウム,水和石膏,ホウ
酸亜鉛,ホウ酸バリウム,ホウ砂,カオリン,クレー,
炭酸カルシウム,明ばん石,塩基性炭酸マグネシウム,
水酸化カルシウム,水酸化マグネシウムなどが挙げられ
る。なお、これらの添加剤のうち、透明性に悪影響する
ものは、表面層ではなく、基材にもっぱら充填される。
【0030】本発明における造核剤の具体例としては、
高融点ポリマー、有機カルボン酸若しくはその金属塩、
芳香族スルホン酸塩若しくはその金属塩、有機リン酸化
合物若しくはその金属塩、ジベンジリデンソルビトール
若しくはその誘導体、ロジン酸部分金属塩、無機微粒
子、イミド類、アミド類、キナクリドン類、キノン類又
はこれらの混合物が挙げられる。高融点ポリマーとして
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニルシクロペン
タン等のポリビニルシクロアルカン、シンジオタクチッ
クポリスチレン、ポリ3−メチルペンテン−1、ポリ3
−メチルブテン−1、ポリアルケニルシラン等が挙げら
れる。金属塩としては、安息香酸アルミニウム塩、p−
t−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリ
ウム、チオフェネカルボン酸ナトリウム、ピロールカル
ボン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0031】ジベンジリデンソルビトール又はその誘導
体としては、ジベンジリデンソルビトール、1,3:
2,4−ビス(o−3,4−ジメチルベンジリデン)ソ
ルビトール、1,3:2,4−ビス(o−2,4−ジメ
チルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビ
ス(o−4−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,
3:2,4−ビス(o−4−クロロベンジリデン)ソル
ビトール、1,3:2,4−ジベンジリデンソルビトー
ル等が挙げられる。また、具体的には、新日本理化
(製)のゲルオールMDやゲルオールMD−R(商品
名)等も挙げられる。ロジン酸部分金属塩としては、荒
川化学工業(製)のパインクリスタルKM1600、パ
インクリスタルKM1500、パインクリスタルKM1
300(商品名)等が挙げられる。無機微粒子として
は、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊
維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウ
ム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファィト、
アルミニウム粉末、アルミナ、シリカ、ケイ藻土、酸化
チタン、酸化マグネシウム、軽石粉末、軽石バルーン、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸
マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸
カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、硫化モリ
ブデン等が挙げられる。アミド化合物としては、アジピ
ン酸ジアニリド、スペリン酸ジアニリド等が挙げられ
る。これらの造核剤は、一種類を用いてもよく、二種類
以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のプロピレン
系樹脂組成物としては、造核剤として下記一般式で示さ
れる有機リン酸金属塩及び/又はタルク等の無機微粒子
を用いることが臭いの発生が少なく好ましい。このプロ
ピレン系樹脂組成物は食品向けの用途に好適である。
【0032】
【化2】
【0033】(式中、R18は水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を示し、R19及びR20はそれぞれ水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基又はアラルキル基を示す。Mはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、アルミニウム及び亜鉛のうちの
いずれかを示し、Mがアルカリ金属のときmは0を、n
は1を示し、Mがアルカリ土類金属又は亜鉛のときnは
1又は2を示し、nが1のときmは1を、nが2のとき
mは0を示し、Mがアルミニウムのときmは1を、nは
2を示す。) 有機リン酸金属塩の具体例としては、アデカスタブNA
−11やアデカスタブNA−21(旭電化株式会社
(製))が挙げられる。さらに、本発明に係る樹脂組成
物において、造核剤として前記のタルク等の無機微粒子
を用いると、フィルムに成形した場合、スリップ性にも
優れ、印刷特性などの特性が向上するので好ましい。さ
らには、造核剤として前記のジベンジリデンソルビトー
ル又はその誘導体を用いると、透明性に優れるので好ま
しい。さらには、造核剤として前記のアミド化合物を用
いると、剛性に優れるので好ましい。本発明に係る樹脂
組成物は、成形性に優れ、べたつきが少なく、軟質性及
び透明性に優れるものである。
【0034】本発明において、表面層及び/又は基材に
用いるフィルムやシートを成形するには、上記樹脂組成
物を、キャスト成形,インフレーション成形,カレンダ
ー成形などの成形方法により、厚さ0.03〜0.5mm程
度のフィルム又はシート状に加工するのが有利である。
このようにして得られたフィルムやシートは、接着性,
印刷性などを向上させるために、コロナ処理,オゾン処
理,プラズマ処理などの表面処理を施すのが望ましい。
また、このフィルムやシートを基材に用いる場合は、成
形時に顔料を添加することにより、隠蔽効果を付与させ
てもよい。本発明の化粧フィルム・シートは、表面層,
接着剤層,絵柄層,接着剤層及び基材からなる積層構造
を有するもの、いわゆるダブリングフィルムであっても
よく、あるいは表面層,接着剤層及び絵柄層からなる積
層構造を有するもの、いわゆるバックプリントフィルム
(表面層に直接印刷し、基材をもたないもの)であって
もよい。
【0035】上記化粧フィルム・シートにおける接着剤
層としては、例えばポリウレタン系樹脂,エポキシ系樹
脂,アクリル系樹脂,ビニル系樹脂,酢酸ビニル系樹
脂,ポリエステル系樹脂,エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂,アクリル−酢酸ビニル共重合体樹脂,ポリアミ
ド系樹脂,アイオノマー系樹脂などを主成分とする公知
の接着剤、又は変性ポリオレフィンからなる厚さ1〜2
0μm程度のものを好ましく挙げることができる。ここ
で、変性ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレ
ン,ポリプロピレン,エチレン−α−オレフィン共重合
体,エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化合物共
重合体(例えばEPDMなど),エチレン−芳香族モノ
ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合ゴムなどのポリ
オレフィンを、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸
などの不飽和カルボン酸,無水マレイン酸などの不飽和
カルボン酸の無水物、アクリル酸メチル,マレイン酸モ
ノメチルなどの不飽和カルボン酸のエステル、アクリル
酸アミド,マレイン酸モノアミドなどの不飽和カルボン
酸のアミド、マレイミド,N−ブチルマレイミドなどの
不飽和カルボン酸のイミドなどを用いて化学変性したも
のが挙げられる。
【0036】なお、加工時の接着剤の形態については特
に制限はなく、液状,半溶融状,フィルム・シート状の
いずれであってもよい。また、接着剤層が二層ある場
合、一層目の接着剤層と二層目の接着剤層は同一の材料
からなるものであってもよく、異なる材料からなるもの
であってもよい。一方、絵柄層には、例えば木目,石
目,天然皮革の表面柄,布目,抽象柄などを表現する印
刷が付されており、これらの絵柄模様を設けるインキの
バインダーとしては、特に制限はなく、例えばポリウレ
タン系樹脂,塩化ビニル系樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系共重合体樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体
樹脂/アクリル系樹脂,塩素化ポリプロピレン系樹脂,
アクリル系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリアミド系樹
脂,ブチラール系樹脂,ポリスチレン系樹脂,ニトロセ
ルロース系樹脂,アセチルセルロース系樹脂などの中か
ら任意のものが用いられる。また、該インキには、顔
料,染料などの着色剤,体質顔料,溶剤などが適宜混合
されている。この絵柄模様層の厚さは、通常1〜5μm
程度である。
【0037】本発明においては上記絵柄層は、絵柄模様
層と隠蔽層の二層構造からなるものが特に好適である。
この隠蔽層の形成に用いられるインキとしては、バイン
ダーに顔料,染料などの着色剤,体質顔料,溶剤,安定
剤,可塑剤,触媒,硬化剤などを適宜混合したものが使
用される。該バインダーとしては、上記絵柄模様層を設
けるのに用いられるインキのバインダーとして例示した
ものと同じものを挙げることができる。この隠蔽層とし
ては、厚さ1〜20μm程度のベタ印刷層が好適であ
る。この隠蔽層は絵柄模様層の下層として設けられる。
さらに、本発明の化粧フィルム・シートにおいては、耐
摩耗性,耐候性,エンボス加工性,耐傷付性,耐汚染性
などを改良する目的で表面層上に所望により、アクリル
系樹脂やポリウレタン系樹脂などからなる厚さ1〜20
μm程度のトップコート層を形成してもよい。また表面
層には、所望によりエンボス加工を施したり、その凹部
にワイピングインキなどを充填してもよい。
【0038】本発明の化粧フィルム・シートの製造方法
としては、前記積層構造を有するものが得られる方法で
あればよく、特に制限はないが、例えば表面層,接着剤
層,絵柄層,接着剤層及び基材からなる積層構造を有す
るものは、次に示す二種の方法を用いて製造するのが有
利である。まず、第一の方法としては、基材上に接着剤
層,絵柄層及び接着剤層をグラビア印刷,スクリーン印
刷,オフセット印刷,フレキソ印刷などの一般的な印刷
方法により順次積層したのち、接着剤層上に、(1)表
面層となるフィルムやシートを熱ラミネーションなどに
より貼り合せる方法、(2)表面層となるフィルムやシ
ートをドライラミネーション又はウェットラミネーショ
ンなどにより貼り合せる方法、(3)表面層となるフィ
ルムやシート上に、グラビア印刷,スクリーン印刷,オ
フセット印刷,フレキソ印刷などの一般的な印刷方法、
又はロールコートなどのコーティング方法により同じ組
成の接着剤層を設け、接着剤層同士を重ねて熱ラミネー
ションなどにより貼り合せる方法、(4)表面層となる
樹脂を押出ラミネーションにより表面層を形成する方
法、などが用いられる。
【0039】次に、第二の方法としては、基材上に接着
剤層及び絵柄層をグラビア印刷,スクリーン印刷,オフ
セット印刷,フレキソ印刷などの一般的な印刷方法によ
り順次積層したのち、(1)表面層となるフィルムやシ
ート上に、グラビア印刷,スクリーン印刷,オフセット
印刷,フレキソ印刷などの一般的な印刷方法又はロール
コートなどのコーティング方法により接着剤層を設け、
次いで、このものをその接着剤層が絵柄層上に接するよ
うに重ねて熱ラミネーションなどにより貼り合せる方
法、(2)(1)と同様の方法により表面層となるフィ
ルムやシート上に接着剤層を設け、ドライラミネーショ
ン又はウェットラミネーションなどにより貼り合せる方
法、(3)絵柄層と表面層となるフィルムやシートの間
に接着剤層となる樹脂を溶融状態で押出、貼り合せる方
法(押出ラミネーション)、(4)接着剤層と表面層と
なる樹脂を共押出ダイレクトラミネーションにより、接
着剤層と表面層を形成する方法、などが用いられる。
【0040】本発明は、またこのようにして得られた化
粧フィルム・シートを、各種基材に接着してなる化粧材
料をも提供するものである。この化粧材料の基材に用い
られるものとしては、例えば木材,合板,集成材,ある
いはパーチクルボード,ハードボードなどの木質基材
や、例えば鋼板,ステンレス鋼板,アルミニウム板など
の金属基材や、例えば石膏ボードのような無機系の基材
が挙げられる。化粧材料を製造するには、上記基材に、
接着剤を用いて、該化粧フィルム・シートをその基材又
は絵柄層が対面するようにラミネートすればよい。この
際、使用する接着剤としては、特に制限はなく、従来公
知の接着剤の中から適宜選び用いることができる。
【0041】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 (1)プロピレン重合体ペレット(A)の製造 錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た(収率84
%)。次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で
得られた(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチ
ルインデン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル
50ミリリットルを入れる。−78℃に冷却しn−Bu
Li(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(1
1.7mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶
媒を留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットル
で洗浄することによりリチウム塩をエーテル付加体とし
て3.06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。
1H−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定
の結果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシ
リル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.
10(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
【0042】プロピレンの重合 攪拌機付き、内容積10リットルのステンレス製オート
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体を得た。 造粒 得られたプロピレン重合体に下記の添加剤処方を行い、
単軸押出機(塚田樹機製作所製:TLC 35−20
型)にて押し出し造粒し、プロピレン重合体ペレット
(A)を製造した。得られたペレット(A)について、
以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評価」によ
り評価した。結果を表1に示す。
【0043】(添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
【0044】(2)プロピレン重合体の樹脂特性の評価 [η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 メルトフローレート(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重21.1
8Nで測定した。 分子量分布(Mw/Mn)の測定 Mw/Mnは、以下に述べる装置により測定した。
【0045】 GPC測定装置 カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT 検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C 測定条件 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン 測定温度 :145℃ 流速 :1.0ミリリットル/分 試料濃度 :2.2mg/ミリリットル 注入量 :160マイクロリットル 検量線 :Universal Calibration 解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0046】DSC測定 示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下230℃で3
分間溶融した後、1℃/分で0℃まで降温後、さらに、
0℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させること
により得られる融解吸熱量をΔHとした。また、このと
きに得られる融解吸熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを融点:Tmとした。さらに、230℃にて3分間ホ
ールドした後、10℃/分で0℃まで降温する。このと
きに得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークト
ップを結晶化温度:Tcとした。 昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
【0047】
【表1】
【0048】(3)表面層フィルムの成形 上記(1)で得られたプロピレン重合体ペレット(A)
50質量%と、ポリプロピレン〔出光石油化学(株)製
F−704NP〕50質量%とを配合し、90mmφキ
ャスト成形機により、樹脂温度250℃、引取速度10
m/分の条件で厚さ100μmのフィルムに成形した。
このフィルムには、成形と同時に片面にシボ加工を行
い、また、両面に5.0kWの条件でコロナ処理を行っ
た。コロナ処理面の濡れ指数(JIS K6768に準
拠して測定)は500μN/cmであった。 (4)接着剤層の積層 上記(3)で得られたフィルムの平滑面側に、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とするプライマー
を用い、グラビア印刷により厚さ3μmの接着剤層を設
けた。 (5)印刷フィルム(絵柄層)の作製 厚さ90μmの着色高密度ポリエチレンフィルム上に塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とするプラ
イマーと、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂をバイ
ンダーとするインキをグラビア印刷により順次積層し、
さらに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分と
するプライマーを同様に積層し、印刷フィルムを作製し
た。この印刷フィルムの全厚みは100μmであった。
【0049】(6)表面層フィルムと印刷フィルムのラ
ミネート 上記(4)で得られた表面層フィルムの接着剤層面と上
記(5)で得られた印刷フィルムの接着剤層面とを重ね
て、120℃の熱ロールを通して貼合せを行い、化粧シ
ートを得た。 (7)合板への接着及び二次加工性評価 上記(6)で得られた化粧フィルムは表面層の透明性が
極めて良好で、絵柄層に高級感のある深みが付与されて
いた。また、従来のポリ塩化ビニルフィルムからなる化
粧フィルムと比べて柔軟性に優れていた。エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂を主成分とする接着剤を用い、凹
凸部を有する中密度パーティクルボード上に、上記化粧
フィルムを、その着色高密度ポリエチレン層が接するよ
うに貼合せた。また、平板上のボード上にも同様に貼合
わせ、Vカット加工を行った。折り曲げ部分の亀裂、白
化などはなく、ラッピング加工性及びVカット加工性は
極めて良好であった。
【0050】実施例2 (1)共押出ダイレクトラミネーションによるラミネー
ト 実施例1−(1)で得られたプロピレン重合体ペレット
(A)50質量%と、ポリプロピレン〔出光石油化学
(株)製F−704NP〕50質量%とを配合した組成
物と、プロピレン重合体ペレット(A)40質量%と、
ポリプロピレンF−704NP40質量%と、無水マレ
イン酸変性ポリオレフィン〔出光石油化学(株)製ポリ
タックE−100〕20質量%を混合して得られた接着
性樹脂とを共押出し、これにオゾン処理を施したのち、
実施例1−(5)の印刷フィルムと、ラミネートして化
粧フィルムを得た。共押出時の溶融樹脂の樹脂温度は2
90℃、得られた化粧フィルムの厚みは160μmであ
った。 (2)合板の接着及び二次加工性評価 上記(1)で得られた化粧フィルムは表面層の透明性が
極めて良好で、絵柄層に高級感のある深みが付与されて
いた。また、従来のポリ塩化ビニルフィルムからなる化
粧フィルムと比べて柔軟性に優れていた。エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂を主成分とする接着剤を用い、凹
凸部を有する中密度パーティクルボード上に、上記化粧
フィルムを、その着色高密度ポリエチレン層が接するよ
うに貼合せた。また、平板上のボード上にも同様に貼合
わせ、Vカット加工を行った。折り曲げ部分の亀裂、白
化などはなく、ラッピング加工性及びVカット加工性は
極めて良好であった。
【0051】実施例3 (1)バックプリントフィルムの作製 実施例1−(3)で得られたフィルムを表面層とし、そ
の平滑面側に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を
主成分とするプライマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂をバインダーとするインキを用い、グラビア印
刷で接着剤層及び絵柄層を順次積層し、さらに、上記イ
ンキに顔料を混合したものを用い、グラビア印刷でベタ
塗り層を積層して化粧フィルムを作製した。 (2)合板への接着及び二次加工性評価 上記(1)で得られた化粧フィルムは表面層の透明性が
極めて良好で、絵柄層に高級感のある深みが付与されて
いた。また、従来のポリ塩化ビニルフィルムからなる化
粧フィルムと比べて柔軟性に優れていた。エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂を主成分とする接着剤を用い、凹
凸部を有する中密度パーティクルボード上に、上記化粧
フィルムを、ベタ塗り層面が接するように貼合せた。ま
た、平板上のボード上にも同様に貼合わせ、Vカット加
工を行った。折り曲げ部分の亀裂、白化などはなく、ラ
ッピング加工性及びVカット加工性は極めて良好であっ
た。
【0052】実施例4 実施例1において、ペレット(A)を70質量%、ポリ
プロピレンF−704NPを30質量%とした以外は、
実施例1と同様にして、化粧フィルムを作製し、合板へ
接着し、二次加工性評価を行った。得られた化粧フィル
ムは表面層の透明性が極めて良好で、絵柄層に高級感の
ある深みが付与されていた。また、従来のポリ塩化ビニ
ルフィルムからなる化粧フィルムと比べて柔軟性に優れ
ていた。折り曲げ部分の亀裂、白化などはなく、ラッピ
ング加工性及びVカット加工性は極めて良好であった。 実施例5 実施例1において、ペレット(A)を30質量%、ポリ
プロピレンF−704NPを70質量%とした以外は、
実施例1と同様にして、化粧フィルムを作製し、合板へ
接着し、二次加工性評価を行った。得られた化粧フィル
ムは表面層の透明性が良好で、絵柄層に深みが付与され
ていた。また、従来のポリ塩化ビニルフィルムからなる
化粧フィルムと柔軟性は同等であった。折り曲げ部分の
亀裂、白化などはなく、ラッピング加工性及びVカット
加工性は良好であった。
【0053】比較例1 (1)表面層フィルムの成形 ポリプロピレン樹脂〔住友化学(株)製ノーブレンFL
6315G,融解ピーク温度(Tm):140℃〕90
質量%と熱可塑製エラストマー〔(株)クラレ製ハイブ
ラーHVS−3〕10質量%をドライブレンドし、40
mmφキャスト成形機により、樹脂温度230℃,引取
速度5m/分の条件で厚さ80μmのフィルムに成形し
た。このフィルムには片面にシボ加工を行い、また両面
コロナ処理(4.5kW)を行った。コロナ処理面の濡れ
指数は490μN/cmであった。 (2)接着剤層の積層 上記(1)で得られたフィルムの平滑面側に、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とするプライマー
を用い、グラビア印刷により、厚さ3μmの接着剤層を
設けた。 (3)印刷フィルム(絵柄層)の作製 厚さ90μmの着色高密度ポリエチレンフィルム上に塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とするプラ
イマーと、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂をバイ
ンダーとするインキをグラビア印刷により順次積層し、
さらに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分と
するプライマーを同様に積層し、印刷フィルムを作製し
た。この印刷フィルムの全厚みは100μmであった。
【0054】(4)表面層フィルムと印刷フィルムのラ
ミネート 上記(2)で得られた表面層フィルムの接着剤層面と上
記(3)で得られた印刷フィルムの接着剤層面と重ね
て、120℃の熱ロールを通して貼合せを行い、化粧シ
ートを得た。 (5)合板への接着及び二次加工性評価 上記(4)で得られた化粧フィルムは表面層の透明性は
やや悪いが、柔軟性は従来のポリ塩化ビニルフィルムか
らなる化粧フィルムと同等であった。エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂を主成分とする接着剤を用い、凹凸部
を有する中密度パーティクルボード上に、上記化粧フィ
ルムをその着色高密度ポリエチレン層が接するように貼
合せた。また、平板上のボード上にも同様に貼合わせ、
Vカット加工を行った。しかし、低温時にラッピング加
工及びVカット加工を行うと折り曲げ部分に白化が認め
られた。以上の結果を、表2にまとめて示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明の化粧フィルム・シートは、表面
層の透明性が良好で、Vカット加工性,ラッピング加工
性などに優れ、かつ焼却時に塩素ガスなどが発生しない
ので、廃棄の問題がないなど、商品価値の極めて高いも
のである。本発明の化粧フィルム・シートは上記の優れ
た特徴を有することから、例えば家具用部材,冷蔵庫や
テレビなどのキャビネット,建築用内装材などに好適に
用いることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/02 C08L 23/02 4J128 23/10 23/10 Fターム(参考) 2B002 AA03 DA04 2B250 AA13 BA02 FA09 GA08 HA01 4F100 AA00C AK03A AK03B AK07A AK07B AK07K AL05A AL05B AP00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA13 BA16 GB08 GB48 GB81 HB31 JA06A JA06B JA20A JA20B JL01 JN01 YY00A YY00B 4J002 BB05X BB06X BB12W BB12X BB14W BB15W BB15X BB20X BB21X BC02X FD010 FD030 FD200 GF00 GL00 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC19A AC20A AC27A AC28A AC31A AC41A AC45A AC49A BA00A BA01B BA02B BB00A BB01B BB02B BC15B BC16B BC17B BC19B BC25B BC29B EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC01 EC02 FA01 FA02 FA04 FA07 4J128 AA01 AB00 AB01 AC01 AC19 AC20 AC27 AC28 AC31 AC41 AC45 AC49 AD00 BA00A BA01B BA02B BB00A BB01B BB02B BC15B BC16B BC17B BC19B BC25B BC29B EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC01 EC02 FA01 FA02 FA04 FA07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層,接着剤層,絵柄層,接着剤層及
    び基材からなる積層構造、又は表面層,接着剤層及び絵
    柄層からなる積層構造を有する化粧フィルム・シートに
    おいて、表面層又は基材あるいはその両方に、下記の
    (1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
    ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
    mm)が下記の関係を満たす [rrrr/(1−mmmm)]≦0.1 を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%、及び
    オレフィン系樹脂[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
    物からなるフィルム又はシートを用いたことを特徴とす
    る化粧フィルム・シート。
  2. 【請求項2】 表面層が、プロピレン重合体[I]及び
    オレフィン系樹脂[II]を含む樹脂組成物からなるフィ
    ルム又はシートである請求項1に記載の化粧フィルム・
    シート。
  3. 【請求項3】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
    [η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるを満た
    すプロピレン重合体である請求項1又は2に記載の化粧
    フィルム・シート。
  4. 【請求項4】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
    出する成分量(W25)が20〜100質量%であるを
    満たすプロピレン重合体である請求項1〜3のいずれか
    に記載の化粧フィルム・シート。
  5. 【請求項5】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
    を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
    媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の化粧フィルム・シー
    ト。
  6. 【請求項6】 絵柄層が、絵柄模様層と隠蔽層の二層構
    造からなるものである請求項1〜5のいずれかに記載の
    化粧フィルム・シート。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の化粧フ
    ィルム・シートを木質基材に接着してなる化粧木質材
    料。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の化粧フ
    ィルム・シートを金属基材に接着してなる化粧金属材
    料。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載の化粧フ
    ィルム・シートを無機質基材に接着してなる化粧無機材
    料。
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