JP2002142991A - 電子レンジ用飲料抽出フィルター - Google Patents

電子レンジ用飲料抽出フィルター

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JP2002142991A JP2000349476A JP2000349476A JP2002142991A JP 2002142991 A JP2002142991 A JP 2002142991A JP 2000349476 A JP2000349476 A JP 2000349476A JP 2000349476 A JP2000349476 A JP 2000349476A JP 2002142991 A JP2002142991 A JP 2002142991A
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文夫 宮原
Naoko Yamaguchi
南生子 山口
Mitsunori Saito
充範 斎藤
Yasuhiko Kawanishi
康彦 川西
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Daiki Shoji KK
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Sekisui Chemical Co Ltd
Daiki Shoji KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子レンジを用いて、コーヒー、紅茶、緑茶
等の飲料の抽出を簡便に行えるようにし、かつ、抽出か
すが速やかに抽出液から分離されるようにする。 【解決手段】 電子レンジ用飲料抽出フィルター1を、
厚さ方向に平均孔径70〜250μmの微細孔4が形成
された第1の不織布層2と、第2の不織布層3との積層
構造とする。この場合、第1の不織布層2と第2の不織
布層3はそれぞれ疎水性熱融着性繊維から構成し、第1
の不織布層2の坪量は10〜30g/m2、第2の不織
布層3の坪量は5〜30g/m2、第1の不織布層2と
第2の不織布層3の総坪量は15〜60g/m2とし、
第1の不織布層2上に常温水と抽出材料を保持できるよ
うにし、それを電子レンジ加熱することにより昇温した
抽出液を得、かつ該抽出液のフィルター1に対する表面
張力が電子レンジ加熱前の常温水に比して低下し、抽出
液がフィルター1を通液できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドリップ式コーヒ
ー等の飲料を電子レンジを用いて簡便に入れられるよう
にする電子レンジ用飲料抽出フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子レンジを用いて水を加熱し、
一杯分〜数杯分のコーヒー、紅茶、緑茶等を簡便に入れ
ることが行われている。
【0003】ところで、コーヒー、紅茶、緑茶などの抽
出液を得る場合に、コーヒー粉等の抽出材料を湯の中に
浸漬しておくと濃い抽出液を得ることができるが、十分
な濃度の抽出液が得られた後に、抽出かすをさらに抽出
液中に浸漬しておくことは、風味が損なわれるので好ま
しくない。そこで、美味しい抽出飲料を得るためには、
抽出液の濃度が十分である限り、抽出かすを抽出液から
速やかに分離することが重要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子レ
ンジを用いてコーヒー等の抽出液を得る場合に、抽出液
の濃度を十分とし、かつ、抽出液から抽出かすを速やか
に分離することは容易でない。例えば、特開平3−25
8222号公報に記載の電子レンジ用コーヒーメーカー
では、容器内部の液体が所定の温度に達したときに自動
的に開口する、形状記憶合金からなる弁体部を、水を収
容しておく容器の底部に設け、電子レンジの作用によっ
て容器内の水が所定の温度に達したときにその弁体が開
き、濾過体上のコーヒー粉に注がれ、抽出液が下部の容
器に溜まるようにしているが、このコーヒーメーカーは
構造が複雑であり、一杯分〜数杯分のコーヒーを入れる
使い捨てのドリッパーとしては使用することができな
い。
【0005】これに対し、本発明では、電子レンジを用
いてコーヒー、紅茶、緑茶等の飲料を抽出する場合に、
より簡便な構成で抽出液を得られるようにし、かつ、コ
ーヒー、紅茶、緑茶等の抽出材料が湯で抽出された後
は、速やかに抽出液と抽出かすとが分離されるようにす
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電子レン
ジを用いて飲料抽出を行うために使用する電子レンジ用
飲料抽出フィルターのフィルター構成について検討した
結果、次のことを見出した。即ち、電子レンジ用飲料抽
出フィルターを、厚さ方向に微細孔が形成された第1の
不織布層と、第2の不織布層との積層構造とし、かつ第
1の不織布層と第2の不織布層とをそれぞれ疎水性繊維
から特定範囲の坪量で構成すると、第1の不織布層の微
細孔が第2の不織布層の繊維で適度に塞がれ、第1の不
織布層と第2の不織布層の両層を貫通する微細孔は径が
極めて細くなり、数も少なくなるので、フィルターは常
温の水に対して通液性が実質上なくなり、フィルター上
に水を保持できること、したがって、フィルター上に水
とコーヒー粉等の抽出材料を保持し、電子レンジ加熱す
ると、フィルター上にコーヒー等の昇温した抽出液を得
られること、さらに、この昇温した抽出液はフィルター
に対する表面張力が電子レンジ加熱前の水に対して相当
に低くなり、フィルターを通液することを見出した。し
たがって、例えばフィルターを上端が開口した袋状に成
形し、その中に常温の水とコーヒー粉等の抽出材料を入
れてカップ上に置くと、その水と抽出材料は袋内に保持
され、これを電子レンジにかけて水を加熱すると、袋内
には抽出材料の抽出液が得られ、しかもその抽出液はフ
ィルターを通り、フィルター下のカップに抽出液を捕集
でき、フィルター上には抽出かすを残すことができる。
【0007】そこで、本発明は、厚さ方向に平均孔径7
0〜250μmの微細孔が形成された第1の不織布層
と、該第1の不織布層の微細孔の少なくとも一部を塞ぐ
ように積層されている第2の不織布層からなり、第1の
不織布層と第2の不織布層がそれぞれ疎水性熱融着性繊
維からなり、第1の不織布層の坪量が10〜30g/m
2、第2の不織布層の坪量が5〜30g/m2、第1の不
織布層と第2の不織布層の総坪量が15〜60g/m2
であるフィルターであって、第1の不織布層上に常温水
と抽出材料を保持し、それを電子レンジ加熱することに
より昇温した抽出液を得、かつ該抽出液のフィルターに
対する表面張力が電子レンジ加熱前の常温水に比して低
下することにより、抽出液を通液させることのできる電
子レンジ用飲料抽出フィルターを提供する。
【0008】また、本発明は、上述の電子レンジ用飲料
抽出フィルターを、第1の不織布層を内側にし、上端が
開口した袋状に成形した電子レンジ用袋状フィルターを
提供する。
【0009】さらに、本発明は、樹脂製のドリッパーの
内壁の少なくとも一部に上述の電子レンジ用飲料抽出フ
ィルターが貼付されてなる電子レンジ用ドリッパーを提
供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明を
詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同
等の構成要素を表している。
【0011】図1は、本発明の電子レンジ用飲料抽出フ
ィルター1の一例の模式的な断面図である。この電子レ
ンジ用飲料抽出フィルター1は、第1の不織布層2と第
2の不織布層3との積層構造を有している。このうち、
第1の不織布層2は、ポリエステル、ポリオレフィン等
の疎水性熱融着性繊維を湿式法で不織布に形成したもの
であり、湿式法における脱水減圧工程で厚さ方向に略直
線状の微細孔4が形成されるようにしたものである。こ
の微細孔4の平均孔径は、フィルター1に常温の水に対
する非通液性と昇温したコーヒー等の抽出液に対する通
液性を付与する点から、70〜250μmとする。ここ
で、微細孔4の平均孔径は、バブルポイント法から得ら
れる数値である。バブルポイント法とは、毛細管現象に
よって細孔に液体を満たした状態のフィルターに一定流
量(3L/min)の空気を流した時点での圧力を測定
し、この圧力から細孔の平均孔径を算出する方法であ
る。
【0012】また、第1の不織布層2の坪量は、フィル
ター1に常温の水に対する非通液性と昇温したコーヒー
等の抽出液に対する通液性を付与する点から、10〜3
0g/m2とする。
【0013】なお、本発明において、第1の不織布層の
形成方法は、厚さ方向に平均孔径70〜250μmの微
細孔が形成され、坪量を10〜30g/m2とする限
り、湿式法に限らず、スパンボンド法、サーマルボンド
法等により形成してもよい。
【0014】一方、第2の不織布層3は、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の疎水性熱融着性繊維を坪量5〜3
0g/m2の不織布に形成したものである。これによ
り、フィルター1に常温の水に対する非通液性と昇温し
たコーヒー等の抽出液に対する通液性を付与することが
可能となる。第2の不織布層3の形成方法としては、メ
ルトブロー法、スパンボンド法、サーマルボンド法等を
あげることができる。
【0015】第2の不織布層3の構成繊維の繊維径とし
ては、第1の不織布層2の微細孔4を適度に塞ぐ点か
ら、平均繊維径を0.01〜6.0μmとすることが好
ましい。
【0016】第1の不織布層2と第2の不織布層3との
積層方法は、各不織布層をそれぞれ形成後、熱エンボス
等により両者を一体化してもよく、また、第1の不織布
層2上で第2の不織布層3を形成することにより、第2
の不織布層3の形成と第1の不織布層2との積層一体化
を同時に行ってもよい。
【0017】第1の不織布層2と第2の不織布層3の総
坪量は15〜60g/m2とする。
【0018】以上のように、第1の不織布層2と第2の
不織布層3を形成することにより、第1の不織布層2の
微細孔4が適度に第2の不織布3の構成繊維で塞がれ、
かつこれら両層の構成繊維は疎水性であるために、電子
レンジ用飲料抽出フィルター1の常温の水に対する実際
上の通液性がなくなり、電子レンジ用飲料抽出フィルタ
ー1上に水を保持させることが可能となる。したがっ
て、例えば、電子レンジ用飲料抽出フィルター1を、上
端が開口した袋状に形成すると、その中にコーヒー粉、
紅茶葉、緑茶葉等の抽出材料と水とを保持させることが
可能となる。
【0019】一方、第1の不織布層2と第2の不織布層
3とを積層した電子レンジ用飲料抽出フィルター1は、
昇温した抽出液に対する通液性は有するものとなる。特
に、抽出材料としてコーヒー粉を使用する場合、コーヒ
ー抽出液には抽出液の表面張力を顕著に低下させる両親
媒性物質が含まれているため、抽出液中の両親媒性物質
が電子レンジ用飲料抽出フィルター1に吸着し、フィル
ターの表面性状を疎水性から親水性に変え、抽出液の表
面張力を著しく低下させるので、抽出液が電子レンジ用
飲料抽出フィルター1を容易にしみ通るようになる。
【0020】以上、図1に示した電子レンジ用飲料抽出
フィルター1について本発明を説明したが、本発明の電
子レンジ用飲料抽出フィルターは種々の態様をとること
ができる。例えば、強度を高め、こしを持たせるため、
第2の不織布層3上にさらに第3の不織布層を積層して
もよい。この場合、第3の不織布層としては、ポリエス
テルスパンボンド不織布等が好ましい。
【0021】本発明の電子レンジ用飲料抽出フィルター
は、任意の袋状に成形することができる。例えば、図2
のように、汎用されているコーヒードリッパーにはめて
使用する電子レンジ用袋状フィルター10は、電子レン
ジ用飲料抽出フィルター1を、第1の不織布層を内側に
して折れ線11で折り、側面と底面に熱シール部12を
設け、上部に開口部13を形成することにより得られ
る。
【0022】この電子レンジ用袋状フィルター10の使
用方法としては、図3に示すように、例えば、底部に流
出孔の開いた一般的なドリッパー20の中にこの袋状フ
ィルター10をはめ、その中にコーヒー粉21と水22
を入れ、カップ23の上に載せる。なおこの場合、ドリ
ッパー20やカップ23としては、電子レンジに使用す
るのことできる耐熱性材料(ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、耐熱ガラス等)からなるものを使用する。
【0023】袋状フィルター10内に単にコーヒー粉2
1と水22を入れた状態では、袋状フィルター10には
未だ通液性がないので、コーヒー粉21と水22は共に
袋状フィルター10内に保持されている。次に、このカ
ップ23を電子レンジの庫内に入れ、電子レンジを作用
させる。これにより、水22が加熱されて袋状フィルタ
ー10内にコーヒー抽出液を得られる。コーヒー抽出液
は袋状フィルター10をしみ通るので、コーヒー抽出液
をカップ23内に滴下させ、袋状フィルター10内に抽
出かすを残すことができる。
【0024】図4は、電子レンジに使用することのでき
るマイクロ波透過性樹脂からなるドリッパーの内壁に部
分的に前述の電子レンジ用飲料抽出フィルター1を貼付
し、ドリッパーとフィルターを一体化させた、使い捨て
の電子レンジ用ドリッパー30の部分断面正面図(同図
a)、部分断面側面図(同図b)、部分断面平面図(同
図c)、切り欠き斜視図(同図d)であり、図5は、そ
の使用方法の説明図である。この電子レンジ用ドリッパ
ー30は、ドリッパー本体31が、上部が開口した略円
錐状形状で、内壁の一部に上縁部32から底部の流出孔
33に至る複数の溝34を有し、溝34上に電子レンジ
用飲料抽出フィルター1が貼着されたものとなってい
る。
【0025】この電子レンジ用ドリッパー30の使用方
法としては、図5に示すように、電子レンジ用ドリッパ
ー30を、電子レンジで使用することのできる材料から
なるカップ23の上に載せ、電子レンジ用ドリッパー3
0内にコーヒー粉21と水22を入れる。このとき、電
子レンジ用ドリッパー30に貼付されている電子レンジ
用飲料抽出フィルター1は未だ通液性がないので、コー
ヒー粉21と水22は共に電子レンジ用ドリッパー30
内に保持されている。次に、このカップ23を電子レン
ジの庫内に入れ、電子レンジを作用させる。これによ
り、水22が加熱されて電子レンジ用ドリッパー30内
にコーヒー抽出液を得られ、そのコーヒー抽出液をカッ
プ23内に滴下させ、抽出かすを電子レンジ用ドリッパ
ー30内に残すことができる。
【0026】本発明の電子レンジ用飲料抽出フィルター
を用いた電子レンジ用ドリッパーは、図4の態様に限ら
ず、ドリッパーの全面に電子レンジ用飲料抽出フィルタ
ーを貼付してもよい。また、電子レンジ用飲料抽出フィ
ルターを貼付するドリッパー本体も略円錐状形状のもの
に限らない。例えば、円筒状等とし、その底部に電子レ
ンジ用飲料抽出フィルターを貼付してもよい。
【0027】また、本発明は、コーヒーの抽出に限ら
ず、紅茶、緑茶等の種々の飲料を電子レンジを用いて抽
出する場合のフィルターあるいはドリッパーとして、有
用なものとなる。
【0028】
【実施例】参考例 コーヒー抽出液の濃度と表面張力との関係を調べるた
め、表1に示す量の粗挽きコーヒー粉をそれぞれ140
mLの熱水でドリップすることにより種々の濃度のコー
ヒー抽出液を得、各抽出液のポリプロピレン成形板に対
する接触角を測定した。なおこの場合、熱水としては、
水道水を加熱したものを用いた。また、接触角は、図6
に示すようにポリプロピレン成形板40上に滴下したコ
ーヒー抽出液の液滴41の端部における接線とポリプロ
ピレン成形板40とのなす角度θを、各抽出液について
5回ずつ測定し、その平均を求めた。結果を表1、図7
に示す。
【0029】これにより、コーヒー粉の使用量が増え、
抽出液の濃度が高くなるのに伴って抽出液のポリプロピ
レン成形板に対する接触角が小さくなり、表面張力が小
さくなることがわかる。このことから、コーヒー抽出液
は、コーヒー抽出前の水に対して本発明のフィルターを
通液し易いことがわかる。
【0030】
【表1】 コーヒー粉 接触角θ(°) 使用量(g) n1 n2 n3 n4 n5 平均 0 92.0 95.6 95.1 91.2 91.5 93.1 3 85.6 85.1 88.8 86.4 87.7 86.7 5 80.6 81.4 81.0 82.7 84.6 82.1 10 78.1 78.8 76.9 76.6 78.0 77.7 15 72.4 72.5 75.1 72.7 73.2 73.2
【0031】実施例1〜4、比較例1、2 表2に示すように、第1の不織布層、第2の不織布層又
は第3の不織布を一体化させた積層構造フィルター(実
施例1〜4)あるいは単一層構造のフィルター(比較例
1、2)を作製し、それを図2のように袋状に成形し
た。
【0032】各フィルターを市販の1〜2人用のコーヒ
ードリッパーにセットし、それをコーヒーカップ上にお
いた。また、フィルターをセットしたコーヒードリッパ
ー内に市販のコーヒー粉10gを入れ、そこに28℃の
水を140mL注水し、注水後30秒経過してから電子
レンジ(500W)で所定時間加熱した。この場合、注
水後コーヒードリッパーから抽出液が滴下を開始するま
での時間(滴下開始時間)と、注水後コーヒードリッパ
ーから抽出液の滴下が完了するまでの時間(滴下完了時
間)を測定した。同種のフィルターについて、同一条件
での測定を複数回行った場合には、その平均値を求め
た。これらの結果を表3に示す。
【0033】また、カップに溜まった抽出液の濃度を、
糖度計を用いて糖度に対応する数値として得た(Bri
x%)。この結果も表3に示した。
【0034】
【表2】 実施例1 第1の不織布層:PET湿式不織布(坪量20g/m2) 第2の不織布層:PPメルトフ゛ロー不織布(坪量10g/m2) 総坪量:30g/m2 実施例2 第1の不織布層:PET湿式不織布(坪量23g/m2) 第2の不織布層:PPメルトフ゛ロー不織布(坪量10g/m2) 総坪量:33g/m2 実施例3 第1の不織布層:PET湿式不織布(坪量20g/m2) 第2の不織布層:PPメルトフ゛ロー不織布(坪量15g/m2) 総坪量:35g/m2 実施例4 第1の不織布層:PET湿式不織布(坪量20g/m2) 第2の不織布層:PPメルトフ゛ロー不織布(坪量10g/m2) 第3の不織布層:PPメルトフ゛ロー不織布(坪量10g/m2) 総坪量:40g/m2 比較例1 ペーパーフィルタ(セルロース繊維100%) 総坪量:45g/m2 比較例2 PETスパンボンド不織布(PET100%) 総坪量:30g/m2
【0035】
【表3】 滴下開始 電子レンシ゛加熱 抽出完了 Brix 備考 時間(sec) 時間(sec) 時間(sec) (%) 実施例1(a) 55 120 120 0.5 (b) 40 120 130 0.5 (a,bの平均) 48 120 125 0.5 実施例2(a) 52 120 120 0.6 (b) 54 120 157 0.7 (a,bの平均) 53 120 154 0.7 実施例3(a) 85 120 284 1.1 (b) 89 120 390 1.2 (a,bの平均) 87 120 387 1.1 (c) 88 150 270 1.4 (d) 101 180 270 2.0 (*1) 実施例4(a) 112 120 510 1.6 (b) 87 120 360 1.5 (a,bの平均) 100 120 435 1.5 (c) 102 180 290 1.9 (*1) (d) 119 180 350 2.0 (*1) (c,dの平均) 110 180 320 1.9 比較例1(a) 1 − 18 0.1 (*2) (b) 2 − 22 0.1 (*2) (c) 2 − 21 0.1 (*2) (a,b,cの平均) 2 − 20 0.1 比較例2(a) 2 − 12 0.1 (*2) (b) 1 − 14 0.1 (*2) (c) 2 − 15 0.1 (*2) (a,b,cの平均) 2 − 14 0.1 (*1)抽出液が濁っている (*2)加熱開始前に抽出完了
【0036】表3の結果から、実施例1〜4のフィルタ
ーを使用すると、フィルター内の水が電子レンジで加熱
され、その後に抽出液の滴下が始まるのでカップ内にコ
ーヒー抽出液を得ることができるが、比較例1、2のフ
ィルターを使用すると、フィルター内の水が電子レンジ
で加熱される前に全て滴下してしまうので、カップ内に
はコーヒー抽出液ではなく、単に水が溜まるのみである
ことがわかる。
【0037】また、実施例3(d)、実施例4(c)、(d)で
は、コーヒー抽出液に濁りが見られたことから、カップ
一杯分程度のコーヒーは、150秒以下の電子レンジ加
熱で良好な濃さに得られることがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、電子レンジを用いた、
コーヒー、紅茶、緑茶等の飲料の抽出を簡便に行うこと
ができ、かつ、コーヒー、紅茶、緑茶等の抽出材が湯で
抽出された後は、その抽出かすを速やかに抽出液から分
離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子レンジ用飲料抽出フィルターの
模式的断面図である。
【図2】 本発明の電子レンジ用袋状フィルターの側面
図である。
【図3】 本発明の電子レンジ用袋状フィルターの使用
方法の説明図である。
【図4】 本発明の電子レンジ用ドリッパーの部分断面
正面図、部部断面側面図、部分断面平面図及び切り欠き
斜視図である。
【図5】 本発明の電子レンジ用ドリッパーの使用方法
の説明図である。
【図6】 コーヒー抽出液のポリプロピレン成形板に対
する接触角の測定方法の説明図である。
【図7】 コーヒー抽出液の濃度とポリプロピレン成形
板に対する接触角との関係図である。
【符号の説明】
1…電子レンジ用飲料抽出フィルター 2…第1の不織布層 3…第2の不織布層 4…微細孔 10…電子レンジ用袋状フィルター 11…折れ線 12…熱シール部 13…開口部 20…ドリッパー 21…コーヒー粉 22…水 23…カップ 30…電子レンジ用ドリッパー 31…ドリッパー本体 32…上縁部 33…流出孔 34…溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 南生子 大阪府大阪市中央区南船場1−13−21 大 紀商事株式会社内 (72)発明者 斎藤 充範 大阪府大阪市中央区南船場1−13−21 大 紀商事株式会社内 (72)発明者 川西 康彦 奈良県奈良市三条大路4−1−1 積水化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 3L086 AA01 BF06 DA05 DA19 DA24 4B004 AA02 BA22 BA24 BA42 4D041 AA11 AB05 AD07 AD09 AD10 AD11 CA07 CB00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向に平均孔径70〜250μmの
    微細孔が形成された第1の不織布層と、該第1の不織布
    層の微細孔の少なくとも一部を塞ぐように積層されてい
    る第2の不織布層からなり、第1の不織布層と第2の不
    織布層がそれぞれ疎水性熱融着性繊維からなり、第1の
    不織布層の坪量が10〜30g/m2、第2の不織布層
    の坪量が5〜30g/m2、第1の不織布層と第2の不
    織布層の総坪量が15〜60g/m2であるフィルター
    であって、第1の不織布層上に常温水と抽出材料を保持
    し、それを電子レンジ加熱することにより昇温した抽出
    液を得、かつ該抽出液のフィルターに対する表面張力が
    電子レンジ加熱前の常温水に比して低下することによ
    り、抽出液を通液させることのできる電子レンジ用飲料
    抽出フィルター。
  2. 【請求項2】 第1の不織布層が湿式法により形成され
    た不織布からなる請求項1記載の電子レンジ用飲料抽出
    フィルター。
  3. 【請求項3】 第2の不織布層の構成繊維の平均繊維径
    が、0.01〜6.0μmである請求項1又は2記載の
    電子レンジ用飲料抽出フィルター。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子レ
    ンジ用飲料抽出フィルターを、第1の不織布層を内側に
    し、上端が開口した袋状に成形した電子レンジ用袋状フ
    ィルター。
  5. 【請求項5】 樹脂製のドリッパーの内壁の少なくとも
    一部に請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ用飲
    料抽出フィルターが貼付されてなる電子レンジ用ドリッ
    パー。
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