JP2002135186A - 受信機 - Google Patents

受信機

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JP2002135186A
JP2002135186A JP2000324773A JP2000324773A JP2002135186A JP 2002135186 A JP2002135186 A JP 2002135186A JP 2000324773 A JP2000324773 A JP 2000324773A JP 2000324773 A JP2000324773 A JP 2000324773A JP 2002135186 A JP2002135186 A JP 2002135186A
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circuit
signal
terminal
phase
local
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JP2000324773A
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Yukitoshi Sanada
幸俊 真田
Masami Abe
雅美 阿部
Ryuji Kono
隆二 河野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/06Receivers
    • H04B1/16Circuits
    • H04B1/30Circuits for homodyne or synchrodyne receivers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q3/00Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system
    • H01Q3/26Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system varying the relative phase or relative amplitude of energisation between two or more active radiating elements; varying the distribution of energy across a radiating aperture
    • H01Q3/267Phased-array testing or checking devices

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】経年変化、温度変化により回路定数が変化し復
調性能が劣化することがなく、しかも大型化を防止で
き、コスト低減を図れる受信機を提供する。 【解決手段】位相可変回路1014−1〜1014−m
のうち位相可変回路1014−1が、非受信モード時の
校正処理のときの校正回路として併用されるよう、位相
可変回路1014−1の入力端子が第1スイッチ回路1
031によりRF増幅器1013−1の出力端子または
ローカル信号発生回路1021のローカル信号LSの出
力端子とのいずれかに接続され、出力端子が第2スイッ
チ回路1032または第3スイッチ回路1033により
信号合成回路1015の一つの入力端子またはマルチポ
ートダイレクトコンバージョン復調部102のマルチポ
ートジャンクション回路1022の第1入力端子のいず
れかに接続されるように制御するスイッチ制御部103
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェーズドアレイ
アンテナ部を備え、かつダイレクトコンバージョン方式
により復調を行う受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフェーズドアレイアンテナを備え
た受信機においては、アンテナ素子で受信したRF信号
がRF信号のままで合成され、合成信号に基づいて復調
処理が行われている。また、復調器としては、たとえば
ミキサとローカル信号を用いたダイレクトコンバージョ
ン方式等が採用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、フェーズド
アレイアンテナを備えた受信機において、アンテナ素子
で受信したRF信号がRF信号のままで合成されること
から、アンテナ素子で受信した信号振幅がわからなくな
り、いわゆるビームフォーマ等の指向性制御が困難であ
るという不利益がある。
【0004】また、ミキサを用いた復調方式では、広帯
域化が困難であり、ミキサに高いローカルレベルを印加
する必要がある。そして、ミキサは高いローカル電力に
より非線形な動作状態にあることから、低歪みな復調が
困難であるという不利益がある。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、アンテナ素子で受信した信号振
幅を確実に認識でき、指向性制御が容易で、また、広帯
域化および低歪みな復調を実現できる受信機を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の受信機は、無線信号を受信する複数のアン
テナ素子と、上記各アンテナ素子で受信された信号の位
相を所望の位相に制御する複数の位相可変回路と、上記
複数の位相可変回路の出力信号を合成する信号合成回路
とを含むフェ一ズドアレイアンテナ部と、所定周波数の
ローカル信号を発生するローカル信号発生回路と、上記
フェ一ズドアレイアンテナ部の信号合成回路による合成
受信信号または校正信号と上記ローカル信号発生回路に
よるローカル信号を受けて、少なくとも一方の信号に基
づいて位相差をもった2つの信号を生成し、少なくとも
一つの信号を出力する生成手段と、上記生成手段から出
力される信号を入力して、入力信号の信号レベルを検出
する少なくとも一つの電力検波回路と、受信モード時に
は、上記電力検波回路の出力信号を設定された回路パラ
メータ値に基づいて受信信号またはローカル信号に含ま
れる複数の信号成分に変換し、受信を行わない非受信モ
ード時には、上記電力検波回路の出力信号に基づいて上
記回路パラメータを求め、求めた値に上記回路パラメー
タを修正する変換回路とを含むダイレクトコンバージョ
ン復調部と、受信モード時には、上記フェ一ズドアレイ
アンテナ部の信号合成回路の出力合成信号を上記ダイレ
クトコンバージョン復調部に入力させ、非受信モード時
には、上記フェ一ズドアレイアンテナ部の信号合成回路
の出力合成信号の代わりに校正信号を上記ダイレクトコ
ンバージョン復調部に入力させるスイッチ回路とを有す
る。
【0007】また、本発明の受信機は、無線信号を受信
する複数のアンテナ素子と、上記各アンテナ素子で受信
された信号の位相を所望の位相に制御する複数の位相可
変回路と、上記複数の位相可変回路の出力信号を合成す
る信号合成回路とを含むフェ一ズドアレイアンテナ部
と、所定周波数のローカル信号を発生するローカル信号
発生回路と、上記フェ一ズドアレイアンテナ部の信号合
成回路による合成受信信号または校正信号と上記ローカ
ル信号発生回路によるローカル信号を受けて、少なくと
も一方の信号に基づいて位相差をもった2つの信号を生
成し、少なくとも一つの信号を出力する生成手段と、上
記生成手段から出力される信号を入力して、入力信号の
信号レベルを検出する少なくとも一つの電力検波回路
と、受信モード時には、上記電力検波回路の出力信号を
設定された回路パラメータ値に基づいて受信信号または
ローカル信号に含まれる複数の信号成分に変換し、受信
を行わない非受信モード時には、上記電力検波回路の出
力信号に基づいて上記回路パラメータを求め、求めた値
に上記回路パラメータを修正する変換回路とを含むダイ
レクトコンバージョン復調部と、非受信モード時には、
上記フェ一ズドアレイアンテナ部の複数の位相可変回路
のうちの一つの位相可変回路に、対応するアンテナ素子
による受信信号の代わりに上記ダイレクトコンバージョ
ン復調部のローカル信号発生回路によるローカル信号を
入力させ、かつ、当該一つの位相可変回路への入力ロー
カル信号の位相を所定の位相に設定させ、位相設定後の
信号を上記校正信号として、上記フェ一ズドアレイアン
テナ部の信号合成回路による合成受信信号の代わりに、
上記上記ダイレクトコンバージョン復調部の生成手段に
入力させるスイッチ制御部とを有する。
【0008】また、本発明では、上記スイッチ制御部
は、少なくとも非受信時に、上記一つの位相可変回路
に、入力ローカル信号の位相を、上記生成手段の入力さ
れるローカル信号の位相とは異なる位相に設定させる制
御回路を有する。
【0009】また、本発明では、上記スイッチ制御部
は、上記一つの位相可変回路に対応するアンテナ素子の
出力ラインに接続された第1端子と、上記ローカル信号
発生回路のローカル信号出力端子に接続された第2端子
と、上記一つの位相可変回路の入力端子に接続された第
3端子とを有し、制御信号に応じて第3端子と第1端子
または第2端子との接続切り替えを行う第1スイッチ回
路と、上記信号合成回路の一つの入力端子に接続された
第1端子と、第2端子と、上記一つの位相可変回路の出
力端子に接続された第3端子とを有し、制御信号に応じ
て第3端子と第1端子または第2端子との接続切り替え
を行う第2スイッチ回路と、上記信号合成回路の出力端
子に接続された第1端子と、上記第2スイッチ回路の第
2端子に接続された第2端子と、生成手段の出力端子に
接続された第3端子とを有し、制御信号に応じて第3端
子と第1端子または第2端子との接続切り替えを行う第
3スイッチ回路と、受信モード時には、上記制御信号に
より上記第1スイッチ回路、第2スイッチ回路、および
第3スイッチ回路に対して第3端子と第1端子とを接続
させ、非受信モード時には、上記制御信号により上記第
1スイッチ回路、第2スイッチ回路、および第3スイッ
チ回路に対して第3端子と第2端子とを接続させる制御
回路とを有する。
【0010】また、本発明では、上記制御回路は、少な
くとも非受信時に、上記一つの位相可変回路に、入力ロ
ーカル信号の位相を、上記生成手段の入力されるローカ
ル信号の位相とは異なる位相に設定させる。
【0011】また、本発明では、上記ローカル信号発生
回路は、上記変換回路の出力信号に基づいてローカル信
号のレベルを設定する。
【0012】また、本発明では、上記ダイレクトコンバ
ージョン復調部は、上記変換回路による変換信号に基づ
いて上記ローカル信号発生回路により設定された周波数
と等しい搬送波信号を再生する再生回路をさらに有す
る。
【0013】本発明によれば、受信モード時には、フェ
ーズドアレイアンテナ部の各アンテナ素子により受信さ
れた信号は、対応する位相可変回路を通り信号合成回路
で合成される。このとき、フェーズドアレイアンテナ部
の位相可変回路は、それぞれ異なる値をもって受信信号
の位相を変化させるように制御される。
【0014】信号合成回路で合成され出力された合成受
信信号は、ダイレクトコンバージョン復調部の生成手段
の第1入力端子から入力される。また、生成手段には、
第2入力端子からローカル信号発生回路で発生された所
定周波数のローカル信号が入力されている。生成手段で
は、合成受信信号、ローカル信号に基づいてたとえば位
相差をもった少なくとも2つの信号が生成され、合成受
信信号、ローカル信号、生成された信号がそれぞれ電力
検波回路に供給される。電力検波回路においては、入力
信号の信号レベル、すなわち振幅成分が検波され、これ
ら検波信号が変換回路に供給される。変換回路では、入
力された検波信号を、たとえば生成手段の回路パラメー
タを含む回路定数(パラメータ)値に基づいて受信信号
に含まれるの信号成分、たとえば同相信号Iおよび直交
信号Qが復調される。
【0015】一方、回路パラメータを計算する校正処理
を行う場合、すなわち非受信モード時には、合成受信信
号の代わりに、校正信号として生成手段の第1入力端子
に供給される。この場合、一つの位相可変回路に対して
は、ローカル信号発生回路で発生されたローカル信号が
入力される。また、このローカル信号は、生成手段2に
も分配され、第2入力端子に供給される。一つの位相可
変回路においては、制御回路の制御信号により、入力ロ
ーカル信号は生成手段に入力されたローカル信号LSの
位相と異なる位相を持つ校正信号が出力され、第2スイ
ッチ回路、第3スイッチ回路を介して上述したように生
成手段の第1入力端子に供給される。
【0016】生成手段においては、校正信号、ローカル
信号に基づいてたとえば位相差をもった少なくとも2つ
の信号が生成され、校正信号、ローカル信号、生成され
た信号がそれぞれ電力検波回路に供給される。電力検波
回路においては、入力信号の信号レベル、すなわち振幅
成分が検波され、これら検波信号変換回路に供給され
る。そして、変換回路では、異なる位相を持つ2つの信
号を比較することにより、たとえば所望の回路パラメー
タが所定の方程式により計算され、この計算された回路
パラメータにより既に設定されている回路パラメータが
修正される。以後、この修正された回路パラメータを用
いて、受信モード時の変換処理が行われる。
【0017】本発明によれば、受信モード時には、スイ
ッチ制御部において、制御回路による制御信号により、
第1スイッチ回路、第2スイッチ回路、および第3スイ
ッチ回路においてそれぞれ第3端子と第1端子とが接続
されるように制御される。これにより、対応するアンテ
ナ素子の出力ラインと一つの位相可変回路の入力端子が
接続され、この一つの位相可変回路の出力端子が信号合
成回路の一の入力端子に接続され、信号合成回路の出力
端子が生成手段の入力端子に接続される。このような構
成の受信モード時においては、フェーズドアレイアンテ
ナ部の各アンテナ素子により受信された信号は、対応す
る位相可変回路を通り信号合成回路で合成される。この
とき、フェーズドアレイアンテナ部の位相可変回路は、
それぞれ異なる値をもって受信信号の位相を変化させる
ように制御される。
【0018】信号合成回路で合成され出力された合成受
信信号は、ダイレクトコンバージョン復調部の生成手段
の第1入力端子から入力される。また、生成手段には、
第2入力端子からローカル信号発生回路で発生された所
定周波数のローカル信号が入力されている。生成手段で
は、合成受信信号、ローカル信号に基づいてたとえば位
相差をもった少なくとも2つの信号が生成され、合成受
信信号、ローカル信号、生成された信号がそれぞれ電力
検波回路に供給される。電力検波回路においては、入力
信号の信号レベル、すなわち振幅成分が検波され、これ
ら検波信号が変換回路に供給される。変換回路では、入
力された検波信号を、たとえば生成手段の回路パラメー
タを含む回路定数(パラメータ)値に基づいて受信信号
に含まれるの信号成分、たとえば同相信号Iおよび直交
信号Qが復調される。
【0019】一方、回路パラメータを計算する校正処理
を行う場合、すなわち非受信モード時には、スイッチ制
御部において、制御回路による制御信号により、第1ス
イッチ回路、第2スイッチ回路、および第3スイッチ回
路においてそれぞれ第3端子と第2端子とが接続される
ように制御される。これにより、ローカル信号発生回路
のローカル信号出力端子と一つの位相可変回路の入力端
子が接続され、この位相可変回路の出力端子が生成手段
の第1入力端子に接続される。これにより、一つの位相
可変回路の出力信号が、合成受信信号の代わりに、校正
信号として生成手段の第1入力端子に供給される。この
場合、一つの位相可変回路に対しては、ローカル信号発
生回路で発生されたローカル信号が入力される。また、
このローカル信号は、生成手段2にも分配され、第2入
力端子に供給される。一つの位相可変回路においては、
制御回路の制御信号により、入力ローカル信号は生成手
段に入力されたローカル信号LSの位相と異なる位相を
持つ校正信号が出力され、第2スイッチ回路、第3スイ
ッチ回路を介して上述したように生成手段の第1入力端
子に供給される。
【0020】生成手段においては、校正信号、ローカル
信号に基づいてたとえば位相差をもった少なくとも2つ
の信号が生成され、校正信号、ローカル信号、生成され
た信号がそれぞれ電力検波回路に供給される。電力検波
回路においては、入力信号の信号レベル、すなわち振幅
成分が検波され、これら検波信号変換回路に供給され
る。そして、変換回路では、異なる位相を持つ2つの信
号を比較することにより、たとえば所望の回路パラメー
タが所定の方程式により計算され、この計算された回路
パラメータにより既に設定されている回路パラメータが
修正される。以後、この修正された回路パラメータを用
いて、受信モード時の変換処理が行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は、本発明に係るフェーズドアレイアンテナ部を備
え、かつダイレクトコンバージョン方式により復調を行
う受信機の第1の実施形態を示す構成図である。
【0022】この受信機1は、フェーズドアレイアンテ
ナ部2、マルチポートダイレクトコンバージョン復調部
3、および校正機能部4を有している。
【0023】なお、マルチポートダイレクトコンバージ
ョン方式は、たとえば以下に示す文献[1]、[2]、
[3]、[4]で報告されている受信方式である。ここ
でマルチポート方式は、出力検波回路(パワーディテク
タ)を用いた復調変調方式を総称したものである。 文献[1]:Ji Li, R.G. Bosisio “A Six-port Direc
t Digital MillimeterWave Receiver" , MTT-S, 1994
、 文献[2]:Hans-Otto Scheck, et. al. “A method f
or implementing a direct conversion receiver with
a six-port junction" , EP O 805 561 A2. 、 文献[3]:V. Brankovic, EP 0 896 455 A1 、 文献[4]:V. Brankovic, et. al. WO 99/33166 、
【0024】フェーズドアレイアンテナ部2は、m(m
は2以上の整数)個のアンテナ素子21−1〜21−
m、m個のプリセレクトフィルタ22−1〜22−m、
m個のRF増幅器23−1〜23−m、m個の位相可変
回路24−1〜24−m、および信号合成回路25によ
り構成されている。
【0025】そして、フェーズドアレイアンテナ部2に
おいては、基本的(受信モード時)には、アンテナ素子
21−1〜21−mに対して、プリセレクトフィルタ2
2−1〜22−m、RF増幅器23−1〜23−m、位
相可変回路24−1〜24−mが縦続接続され、各位相
可変回路24−1〜24−mの出力信号が信号合成回路
25のm個の入力端子に直接供給されるように構成され
ている。
【0026】m個の位相可変回路24−1〜24−m
は、受信モードにおいて、それぞれ異なる値をもって受
信信号の位相を変化させるように構成される。なお、位
相可変回路24−1〜24−mには、たとえばPINダ
イオードやFETを用いたものが利用される(たとえば
文献[5]:S. K Koul, et. al. Microwave and Milli
meter Wave Phase Shifters; Volume II Semiconductor
and Delay Line Phase Shifters, Artech House, 199
1. 参照)。
【0027】また、マルチポートダイレクトコンバージ
ョン復調部3は、ローカル信号発生回路31、マルチポ
ート(nポート)ジャンクション回路32、少なくとも
一つの電力検波回路(PD)33−1〜33−k(k=
n−2)、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路
(ADC)34−1〜34−k、マルチポートIQ信号
変換回路35、および搬送波再生回路36により構成さ
れている。
【0028】ローカル信号発生回路31は、所定周波数
のローカル信号LSを生成して、マルチポートジャンク
ション回路32、および校正回路41に供給する。ロー
カル信号発生回路31は、ローカル信号LSの生成にあ
たっては、マルチポートIQ信号変換回路35の出力信
号S35に基づいて信号レベルを調整し、搬送波再生回
路36の再生信号S36を受けて周波数を調整する。
【0029】マルチポートジャンクション回路32は、
合成受信信号RSまたは校正信号CSが供給される第1
入力端子TIN1 と、ローカル信号LSが供給される第2
入力端子TIN2 とを有し、合成受信信号RSまたは校正
信号CSとローカル信号LSを受けて、少なくとも一方
の信号に基づいて位相差をもった2つの信号(高周波信
号)を生成し、合成受信信号RSまたは校正信号CSと
ローカル信号LS、生成した信号の少なくとも一つの信
号を電力検波回路33−1〜33−kに出力する。すな
わち、マルチポートジャンクション回路32は、2つの
入力端子と、少なくとも一つの出力端子を有しており、
2つの入力端子と、出力端子の数を合わせたn(マルチ
ポート)ポートの回路となっている。
【0030】電力検波回路33−1〜33−kは、マル
チポートジャンクション回路32の出力信号の振幅成分
を検波し、信号P1 〜PkとしてA/D変換回路34−
1〜34−kに出力する。
【0031】A/D変換回路34−1〜34−kは、電
力検波回路33−1〜33−kの検波信号P1 〜Pkを
アナログ信号からディジタル信号に変換し、マルチポー
トIQ信号変換回路35に供給する。
【0032】さらに、校正機能部4は校正回路41、お
よびSPDT RFスイッチ回路(以下、単にスイッチ
回路という)42により構成されている。なお、スイッ
チ回路42は、第1端子aが信号合成回路25の出力端
子に接続され、第2端子bが校正回路41の出力端子に
接続され、第3端子cがマルチポートジャンクション回
路32の第1入力端子に接続されており、受信を行う受
信モード時には第3端子cが第1端子aに接続され、受
信を行わない非受信モード時には第3端子cが第2端子
bに接続されるように、図示しない制御回路により切り
替え制御される。
【0033】図2は、校正回路41の構成例を示すブロ
ック図である。校正回路41は、2つのスイッチ41
a、41bと3つの位相シフタ41c、41d、41e
により構成される。スイッチ41aの出力とスイッチ4
1bの入力との間にに3つの位相シフタ41c、41
d、41eが接続され、また位相シフタを含まずに2つ
のスイッチ41a、41bの出力と入力とが直接接続さ
れる。
【0034】次に、上記構成による動作を説明する。こ
のような構成において、たとえば受信モード時には、フ
ェーズドアレイアンテナ部2のアンテナ素子21−1〜
21−mにより受信された信号は、それぞれアンテナ素
子21−1〜21−mに対して縦続接続されたプリセレ
クトフィルタ22−1〜22−m、RF増幅器23−1
〜23−m、位相可変回路24−1〜24−mを通り信
号合成回路25で合成される。フェーズドアレイアンテ
ナ部2の位相可変回路24−1〜24−mは、図示しな
い位相制御回路によりそれぞれ異なる値をもって受信信
号の位相を変化させるように制御される。
【0035】信号合成回路25で合成され出力された合
成受信信号RSは、スイッチ回路42の第1端子aに入
力される。上述したように、受信モード時には、スイッ
チ回路42は、第3端子cと第1端子aが接続するよう
に切り替え制御されている。したがって、信号合成回路
25による合成受信信号RSは、マルチポートダイレク
トコンバージョン復調部3のマルチポートジャンクショ
ン回路32に、その第1入力端子TIN1 から入力され
る。また、マルチポートジャンクション回路32には、
第2入力端子TIN2 からローカル信号発生回路31で発
生された所定周波数のローカル信号LSが入力されてい
る。
【0036】マルチポートジャンクション回路32で
は、合成受信信号RS、ローカル信号LSに基づいてた
とえば位相差をもった少なくとも2つの信号が生成さ
れ、合成受信信号RS、ローカル信号LS、生成された
信号がそれぞれ電力検波回路33−1〜33−kに供給
される。電力検波回路33−1〜33−kにおいては、
入力信号の信号レベル、すなわち振幅成分が検波され、
これら検波信号P1 〜Pkは、A/D変換回路34−1
〜34−kによりアナログ信号からディジタル信号に変
換されてマルチポートIQ信号変換回路35に供給され
る。
【0037】マルチポートIQ信号変換回路35では、
入力された検波信号を受けて、マルチポートジャンクシ
ョン回路32の回路パラメータを含む回路定数(パラメ
ータ)値に基づいて受信信号に含まれる信号成分、すな
わち同相信号Iおよび直交信号Qが復調され、搬送波生
成回路36に供給される。そして、搬送波再生回路36
において、ローカル信号発生回路31により設定された
周波数と等しい搬送波信号が再生される。
【0038】このとき、マルチポートダイレクトコンバ
ージョン復調部3では、既知の回路定数を用い、受信信
号の同相信号Iと、直交信号Qを得る。互換性能を高く
するためには、回路定数の正確に知る必要がある。そこ
で、既知の入力信号を印加し、校正を行うことがしばし
ば行われる。
【0039】以下にマルチポートダイレクトコンバージ
ョンにおける校正例を示す。ここで示した例は文献
[6](G. Oberschmidt, et. al. “Device for N-por
t Receiver Calibration and Method of Oeration" , A
pr/26/1999. )に詳細に示されている。ここでは概略を
述べる。
【0040】マルチポートジャンクション回路32の回
路パラメータを計算する場合、すなわち非受信モード時
には、スイッチ回路42は、第3端子cと第2端子bと
の接続に切り替えられる。これにより、校正回路41の
出力信号が、合成受信信号RSの代わりに、マルチポー
トジャンクション回路32の第1入力端子に供給され
る。
【0041】この校正回路41に対しては、ローカル信
号発生回路31で発生されたローカル信号LSが入力さ
れる。また、このローカル信号LSは、マルチポートジ
ャンクション回路32にも分配され、第2入力端子に供
給される。校正回路41においては、スイッチ41aお
よび41bを適切に選択することによりローカル信号は
マルチポートジャンクション回路32に入力されたロー
カル信号LSの位相と異なる位相を持つ校正信号CSが
出力され、スイッチ回路42を介してマルチポートジャ
ンクション回路32の第1入力端子に供給される。
【0042】マルチポートジャンクション回路32にお
いては、校正信号CS、ローカル信号LSに基づいてた
とえば位相差をもった少なくとも2つの信号が生成さ
れ、校正信号CS、ローカル信号LS、生成された信号
がそれぞれ電力検波回路33−1〜33−kに供給され
る。電力検波回路33−1〜33−kにおいては、入力
信号の信号レベル、すなわち振幅成分が検波され、これ
ら検波信号P1 〜Pkは、A/D変換回路34−1〜3
4−kによりアナログ信号からディジタル信号に変換さ
れてマルチポートIQ信号変換回路35に供給される。
【0043】そして、マルチポートIQ信号変換回路3
5では、異なる位相を持つ2つの信号を比較することに
より、マルチポートジャンクション回路32の回路パラ
メータhik、hqkが所定の連立方程式により計算され
る。
【0044】以上説明したように、本第1の実施形態に
よれば、アンテナ素子21−1〜21−mに対して、プ
リセレクトフィルタ22−1〜22−m、RF増幅器2
3−1〜23−m、位相可変回路24−1〜24−mが
縦続接続され、各位相可変回路24−1〜24−mの出
力信号が信号合成回路25のm個の入力端子に直接供給
されるように構成されているフェーズドアレイアンテナ
部2と、合成受信信号RS、ローカル信号LSに基づい
てたとえば位相差をもった少なくとも2つの信号が生成
され、合成受信信号RS、ローカル信号LS、生成され
た信号を出力するマルチポートジャンクション回路32
と、マルチポートジャンクション回路32の出力信号レ
ベルをすなわち振幅成分を検波する電力検波回路33−
1〜33−kと、デジタル検波信号P1 〜Pk入力され
た検波信号を受けて、マルチポートジャンクション回路
32の回路パラメータを含む回路定数(パラメータ)値
に基づいて受信信号に含まれるの信号成分、すなわち同
相信号Iおよび直交信号Qを復調するマルチポートIQ
信号変換回路35を含むマルチポートダイレクトコンバ
ージョン復調部3を設けたので、フェーズドアレイアン
テナの指向性を任意に制御でき、またアンテナ素子で受
信した信号振幅が判らなくなることがないという利点が
ある。また、電力電波回路を含むマルチポート復調器を
用いていることから、広帯域化が容易であり、マルチバ
ンドまたはワイドバンド特性が要求されるソフトウェア
無線との適応性がよい。また、近年の無線通信では搬送
波周波数としてより高い周波数を用いる傾向にあり、高
周波化の要求に対しても対応可能である。また、マルチ
ポート方式では、電力検波回路が線形な領域で動作して
いることから、低いローカル信号電力でも低歪み復調が
可能である。
【0045】第2実施形態 図3は、本発明に係るフェーズドアレイアンテナ部を備
え、かつダイレクトコンバージョン方式により復調を行
う受信機の一実施形態を示す構成図である。
【0046】本受信機100は、フェーズドアレイアン
テナ部101、マルチポートダイレクトコンバージョン
復調部102、およびスイッチ制御部103を主構成要
素として有している。
【0047】フェーズドアレイアンテナ部101は、m
(mは2以上の整数)個のアンテナ素子1011−1〜
1011−m、m個のプリセレクトフィルタ1012−
1〜1012−m、m個のRF増幅器1013−1〜1
013−m、m個の位相可変回路1014−1〜101
4−m、および信号合成回路1015により構成されて
いる。
【0048】そして、フェーズドアレイアンテナ部10
1においては、基本的(受信モード時)には、アンテナ
素子1011−1〜1011−mに対して、プリセレク
トフィルタ1012−1〜1012−m、RF増幅器1
013−1〜1013−m、位相可変回路1014−1
〜1014−mが縦続接続され、各位相可変回路101
4−1〜1014−mの出力信号が信号合成回路101
5のm個の入力端子に後述するスイッチ回路を介してま
たは直接供給されるように構成されている。
【0049】m個の位相可変回路1014−1〜101
4−mは、受信モードにおいて、後記する制御回路10
34によりそれぞれ異なる値をもって受信信号の位相を
変化させるように制御される。そして、本実施形態にお
いては、m個の位相可変回路1014−1〜1014−
mのうち、アンテナ素子1011−1の縦続ラインに接
続される位相可変回路1014−1は、非受信モード時
の校正処理のときの校正回路として併用されるように次
のように制御される。すなわち、位相可変回路1014
−1は、入力端子がスイッチ制御部103の後記する第
1スイッチ回路1031によりRF増幅器1013−1
の出力端子または後記するマルチポートダイレクトコン
バージョン復調部102のローカル信号発生回路102
1のローカル信号LSの出力端子とのいずれかに接続さ
れ、出力端子がスイッチ制御部103の後記する第2ス
イッチ回路1032または第3スイッチ回路1033に
より信号合成回路1015の一つの入力端子または後記
するマルチポートダイレクトコンバージョン復調部10
2のマルチポートジャンクション回路1022の第1入
力端子のいずれかに接続されるようにスイッチ制御部1
03により制御される。そして、位相可変回路1041
−1は、非受信モード時には、後記する制御回路103
4により、入力されるローカル信号LSの位相を、マル
チポートジャンクション回路1022に供給されるロー
カル信号LSとは異なる位相となるように制御される。
位相可変回路1041−1は、非受信モード時には、マ
ルチポートジャンクション回路1022に供給されるロ
ーカル信号LSとは位相が異なる校正信号CSを出力す
る。
【0050】位相可変回路1014−1〜1014−m
は、たとえばPINダイオードやFETを用いたものに
より校正される(前述の文献[5])。
【0051】図4は、図3の位相可変回路1014(−
1〜−m)の構成例を示すブロック図である。位相可変
回路1014は、図4に示すように、2つのスイッチ1
0141、10142と3つの位相シフタ10143、
10144、1014により構成される。スイッチ10
141出力とスイッチ10142の入力との間にに3つ
の位相シフタ10143、10144、1014が接続
され、また位相シフタを含まずに2つのスイッチ101
41、10142の出力と入力とが直接接続される。そ
して、制御回路1034により2つのスイッチ1014
1、10142の切り替えを適宜制御されることによ
り、入力信号の位相を4段階で変化させる。
【0052】フェーズドアレイアンテナ部101では、
受信モード時に、アンテナ素子1011−1〜1011
−mにより受信された信号は、それぞれアンテナ素子1
011−1〜1011−mに対して縦続接続されたプリ
セレクトフィルタ1012−1〜1012−m、RF増
幅器11013−1〜1013−m、位相可変回路10
14−1〜1014−mを通り信号合成回路1015で
合成される。
【0053】また、マルチポートダイレクトコンバージ
ョン復調部102は、ローカル信号発生回路1021、
マルチポート(nポート:nは3以上(3を含む)の整
数)ジャンクション回路1022、少なくとも一つの電
力検波回路(PD)1023−1〜1023−k(k=
n−2)、A/D変換回路(ADC)1024−1〜1
024−k、マルチポートIQ信号変換回路1025、
および搬送波再生回路1026により構成されている。
【0054】ローカル信号発生回路1021は、所定周
波数のローカル信号LSを生成して、マルチポートジャ
ンクション回路1022、およびスイッチ制御部103
に供給する。ローカル信号発生回路1021は、ローカ
ル信号LSの生成にあたっては、マルチポートIQ信号
変換回路1025の出力信号S1025に基づいて信号
レベルを調整し、搬送波再生回路1026の再生信号S
1026を受けて周波数を調整する。
【0055】マルチポートジャンクション回路1022
は、合成受信信号RSまたは校正信号CSが供給される
第1入力端子TIN1 と、ローカル信号LSが供給される
第2入力端子TIN2 とを有し、合成受信信号RSまたは
校正信号CSとローカル信号LSを受けて、少なくとも
一方の信号に基づいて位相差をもった2つの信号(高周
波信号)を生成し、合成受信信号RSまたは校正信号C
Sとローカル信号LS、生成した信号の少なくとも一つ
の信号を電力検波回路1023−1〜1023−kに出
力する。すなわち、マルチポートジャンクション回路1
022は、2つの入力端子と、少なくとも一つの出力端
子を有しており、2つの入力端子と、出力端子の数を合
わせたn(マルチポート)ポートの回路となっている。
【0056】電力検波回路1023−1〜1023−k
は、マルチポートジャンクション回路1022の出力信
号の振幅成分を検波し、信号P1 〜PkとしてA/D変
換回路1024−1〜1024−kに出力する。
【0057】A/D変換回路1024−1〜1024−
kは、電力検波回路1023−1〜1023−kの検波
信号P1 〜Pkをアナログ信号からディジタル信号に変
換し、マルチポートIQ信号変換回路1025に供給す
る。
【0058】以下に、n(3〜6)ポートのマルチポー
トジャンクション回路1022の具体的な構成例につい
て、図面に関連付けて説明する。
【0059】図5は、3ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。この3ポートジャンクション
回路1022Aは、受信信号または校正信号用の第1入
力端子TIN1 、ローカル信号用の第2入力端子TIN2 、
分岐回路201,202、移相器203,204、およ
び切替回路205を有しており、この場合3ポートジャ
ンクション回路1022Aの出力段には1つの電力検波
回路1023−1が接続される。ここで3ポートとは、
第1入力端子TIN1 、第2入力端子TIN2 の2ポート
に、分岐回路201の電力検波回路1023−1への出
力端子の1ポートを加えた3ポートのことである。な
お、図5の3ポートジャンクション回路1022Aにお
いては、分岐回路201,202、移相器203,20
4、および切替回路205により生成手段が構成され
る。
【0060】この3ポートジャンクション回路1022
Aにおいては、入力端子TIN1 に入力された受信信号R
Sまたは校正信号CSは、分岐回路201に入力され、
2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号が電力
検波回路1023−1に入力される。また、入力端子T
IN2 に入力されたローカル信号LSは、分岐回路202
に入力され、2つの信号に分岐される。分岐された一方
の信号は移相器203に入力され、位相シフトθが与え
られた後、切替回路205に入力される。分岐回路20
2で分岐された他方の信号は移相器204に入力され、
位相シフトθが与えられた後、切替回路205に入力さ
れる。そして、移相器203および移相器204による
位相シフト作用を受けた信号は、切替回路205により
順次選択的に切り替えられて分岐回路201に供給され
る。分岐回路201に入力された信号は、電力検波回路
1023−1に入力される信号と入力端子TIN1 に供給
される2つの信号に分岐される。電力検波回路1023
−1では、入力信号の振幅成分が検波され、A/D変換
回路1024−1でアナログ信号からディジタル信号に
変換されて、マルチポートIQ信号変換回路1025に
供給される。そして、変換回路1025において、入力
信号が復調信号である同相信号(I)と直交信号(Q)
に変換される。
【0061】図6は、4ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。この4ポートジャンクション
回路1022Bは、受信信号または校正信号用の第1入
力端子TIN1 、ローカル信号用の第2入力端子TIN2 、
スイッチング回路301,302、分岐回路303,3
04、および移相器305を有しており、この場合、4
ポートジャンクション回路1022Bの出力段には2つ
の電力検波回路1023−1,1023−2が接続され
る。ここで4ポートとは、第1入力端子TIN1 、第2入
力端子TIN2 の2ポートに、分岐回路303の電力検波
回路1023−1への出力端子および分岐回路304の
電力検波回路1023−2への出力端子の2ポートを加
えた4ポートのことである。なお、図6の4ポートジャ
ンクション回路1022Bにおいては、スイッチング回
路301,302、分岐回路303,304、および移
相器305により生成手段が構成される。
【0062】この4ポートジャンクション回路1022
Bにおいては、入力端子TIN1 に入力された受信信号R
Sまたは校正信号CSは、高速なスイッチング回路30
1を介して分岐回路303に入力され、2つの信号に分
岐される。分岐された一方の信号が電力検波回路102
3−1に入力され、他方の信号が移相器305に入力さ
れる。移相器305では、分岐回路303による受信信
号に対して位相シフトθが与えられ、位相シフト作用を
受けた信号が分岐回路304に入力され、2つの信号に
分岐される。分岐回路304では、分岐された一方の信
号が電力検波回路1023−2に入力され、他方の信号
が高速のスイッチング回路302に供給される。また、
入力端子TIN2 に入力されたローカル信号LSは、高速
なスイッチング回路302を介して分岐回路304に入
力され、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信
号が電力検波回路1023−2に入力され、他方の信号
が移相器305に入力される。移相器305では、分岐
回路304によるローカル信号に対して位相シフトθが
与えられ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路30
3に入力され、2つの信号に分岐される。分岐回路30
3では、分岐された一方の信号が電力検波回路1023
−1に入力され、他方の信号が高速のスイッチング回路
301に供給される。
【0063】そして、電力検波回路1023−1には、
受信信号と位相シフトθが与えられたローカル信号が供
給される。電力検波回路1023−1では、供給された
信号の振幅成分が検波され、A/D変換回路1024−
1でディジタル信号に変換されれ変換回路1025に供
給される。また、電力検波回路1023−2には、ロー
カル信号と位相シフトθが与えられた受信信号が供給さ
れる。電力検波回路1023−2では、供給された信号
の振幅成分が検波され、A/D変換回路1024−2で
ディジタル信号に変換されれ変換回路1025に供給さ
れる。そして、変換回路1025において、入力信号が
復調信号である同相信号(I)と直交信号(Q)に変換
されて出力される。
【0064】図7は、5ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。この5ポートジャンクション
回路1022Cは、受信信号または校正信号用の第1入
力端子TIN1 、ローカル信号用の第2入力端子TIN2 、
カップラ401、分岐回路402,403、および移相
器404を有しており、この場合、5ポートジャンクシ
ョン回路1022Cの出力段には3つの電力検波回路1
023−1,1023−2,1023−3が接続され
る。ここで5ポートとは、第1入力端子TIN1 、第2入
力端子TIN2 の2ポートに、カップラ401の電力検波
回路1023−1への出力端子、分岐回路402の電力
検波回路1023−2への出力端子、および分岐回路4
03の電力検波回路1023−3への出力端子の3ポー
トを加えた5ポートのことである。なお、5ポートジャ
ンクション回路1022Cにおいては、カップラ40
1、分岐回路402,403、および移相器404によ
り生成手段が構成される。
【0065】この5ポートジャンクション回路1022
Cにおいては、入力端子TIN1 に入力された受信信号R
Sまたは校正信号CSは、カップラ401により分岐回
路402に入力され、その一部は電力検波回路1023
−1に入力される。分岐回路402に入力された受信信
号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号
が電力検波回路1023−2に入力され、他方の信号が
移相器404に入力される。移相器404では、分岐回
路402による受信信号に対して位相シフトθが与えら
れ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路403に入
力され、2つの信号に分岐される。分岐回路403で
は、分岐された一方の信号が電力検波回路1023−3
に入力され、他方の信号が入力端子TIN2 に供給され
る。また、入力端子TIN2 に入力されたローカル信号L
Sは、分岐回路403に入力され、2つの信号に分岐さ
れる。分岐された一方の信号が電力検波回路1023−
3に入力され、他方の信号が移相器404に入力され
る。移相器404では、分岐回路403によるローカル
信号に対して位相シフトθが与えられ、位相シフト作用
を受けた信号が分岐回路402に入力され、2つの信号
に分岐される。分岐回路402では、分岐された一方の
信号が電力検波回路1023−2に入力され、他方の信
号がカップラ401に供給される。電力検波回路102
3−1には、受信信号が供給される。電力検波回路10
23−1では、供給された信号の振幅成分が検波され、
A/D変換回路1024−1でディジタル信号に変換さ
れて変換回路1025に供給される。電力検波回路10
23−2には、受信信号と位相シフトθが与えられたロ
ーカル信号が供給される。電力検波回路1023−2で
は、供給された信号の振幅成分が検波され、A/D変換
回路1024−2でディジタル信号に変換されて変換回
路1025に供給される。また、電力検波回路1023
−3には、ローカル信号と位相シフトθが与えられた受
信信号が供給される。電力検波回路1023−3では、
供給された信号の振幅成分が検波され、A/D変換回路
1024−2でディジタル信号に変換されて変換回路1
025に供給される。そして、変換回路1025におい
て、入力信号が復調信号である同相信号(I)と直交信
号(Q)に変換されて出力される。
【0066】図8は、6ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。この6ポートジャンクション
回路1022Dは、受信信号または校正信号用の第1入
力端子TIN1 、ローカル信号用の第2入力端子TIN2 、
カップラ501,502、分岐回路503,504、お
よび移相器505を有しており、この場合、6ポートジ
ャンクション回路1022Dの出力段には4つの電力検
波回路1023−1,1023−2,1023−3,1
023−4が接続される。ここで6ポートとは、第1入
力端子TIN1 、第2入力端子TIN2 の2ポートに、カッ
プラ501の電力検波回路1023−1への出力端子、
分岐回路503の電力検波回路1023−2への出力端
子、分岐回路504の電力検波回路1023−3への出
力端子、およびカップラ502の電力検波回路1023
−4への出力端子の4ポートを加えた6ポートのことで
ある。なお、6ポートジャンクション回路1022Dに
おいては、カップラ501,502、分岐回路503,
504、および移相器505により生成手段が構成され
る。
【0067】この6ポートジャンクション回路1022
Dにおいては、入力端子TIN1 に入力された受信信号R
Sまたは校正信号CSは、カップラ501により分岐回
路503に入力され、その一部は電力検波回路1023
−1に入力される。分岐回路503に入力された受信信
号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の信号
が電力検波回路1023−2に入力され、他方の信号が
移相器505に入力される。移相器505では、分岐回
路503による受信信号に対して位相シフトθが与えら
れ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路504に入
力され、2つの信号に分岐される。分岐回路504で
は、分岐された一方の信号が電力検波回路1023−3
に入力され、他方の信号がカップラ502に入力され
る。カップラ502では、カップラ501により入力端
子TIN2 に供給される。また、入力端子TIN2 に入力さ
れたローカル信号LSは、カップラ502により分岐回
路504に入力され、その一部は電力検波回路1023
−4に入力される。分岐回路504に入力されたローカ
ル信号は、2つの信号に分岐される。分岐された一方の
信号が電力検波回路1023−3に入力され、他方の信
号が移相器504に入力される。移相器504では、分
岐回路504によるローカル信号に対して位相シフトθ
が与えられ、位相シフト作用を受けた信号が分岐回路5
03に入力され、2つの信号に分岐される。分岐回路5
03では、分岐された一方の信号が電力検波回路102
3−2に入力され、他方の信号がカップラ501に供給
される。
【0068】電力検波回路1023−1には、受信信号
または校正信号が供給される。電力検波回路1023−
1では、供給された信号の振幅成分が検波され、A/D
変換回路1024−1でディジタル信号に変換されて変
換回路1025に供給される。電力検波回路1023−
2には、受信信号または校正信号と位相シフトθが与え
られたローカル信号が供給される。電力検波回路102
3−2では、供給された信号の振幅成分が検波され、A
/D変換回路1024−2でディジタル信号に変換され
て変換回路1025に供給される。また、電力検波回路
1023−3には、ローカル信号と位相シフトθが与え
られた受信信号または校正信号が供給される。電力検波
回路1023−3では、供給された信号の振幅成分が検
波され、A/D変換回路1024−3でディジタル信号
に変換されて変換回路1025に供給される。また、電
力検波回路1023−4には、ローカル信号が供給され
る。電力検波回路1023−4では、供給された信号の
振幅成分が検波され、A/D変換回路1024−3でデ
ィジタル信号に変換されて変換回路1025に供給され
る。そして、変換回路1025において、入力信号が復
調信号である同相信号(I)と直交信号(Q)に変換さ
れて出力される。
【0069】マルチポートIQ信号変換回路1025
は、受信モード時には、電力検波回路のディジタル検波
信号を、設定された、マルチポートジャンクション回路
1022の回路パラメータを含む回路定数値に基づいて
受信信号またはローカル信号に含まれるの複数の信号成
分、すなわち調信号である同相信号(I)と直交信号
(Q)に変換し、受信を行わない非受信モード時には、
電力検波回路のディジタル検波信号に基づいて回路パラ
メータを求め、求めた値に回路定数を修正する。
【0070】ここで、5ポートジャンクション回路を仮
定して、マルチポートIQ信号変換回路1025の非受
信時の処理についてさらに詳述する。
【0071】電力検波回路1023−1〜1023−3
の検波信号P1 ,P2 およびP3 は、マルチポートIQ
信号変換回路1025において、下記のの式(1)、式
(2)で表される機能により、復調信号である同相信号
l(t)及び直交信号Q(t)に変換される。
【0072】
【数1】 I(t)=hi0+hi11 +hi22 +hi33 …(1)
【0073】
【数2】 Q(t)=hq0+hq11 +hq22 +hq33 …(2)
【0074】仮に、位相可変回路1014−1の位相シ
フタ101413、10144、10145がそれぞれ
θ=π/2、π、3π/2の位相シフトを行うとする
と、次のような連立方程式を導くことができる。
【0075】
【数3】 I(θ=0) =hi0+hi11 (θ=0)+hi22 (θ=0)+hi33 (θ=0) …(3)
【0076】
【数4】 Q(θ=0) =hq0+hq11 (θ=0)+hq22 (θ=0)+hq33 (θ=0) …(4)
【0077】
【数5】 I(θ=π/2) =hi0+hi11 (θ=π/2) +hi22 (θ=π/2)+hi33 (θ=π/2) …(5)
【0078】
【数6】 Q(θ=π/2) =hq0+hq11 (θ=π/2) +hq22 (θ=π/2)+hq33 (θ=π/2) …(6)
【0079】
【数7】 I(θ=π) =hi0+hi11 (θ=π)+hi22 (θ=π)+hi33 (θ=π) …(7)
【0080】
【数8】 Q(θ=π) =hq0+hq11 (θ=π)+hq22 (θ=π)+hq33 (θ=π) …(8)
【0081】
【数9】 I(θ=3π/2) =hi0+hi11 (θ=3π/2) +hi22 (θ=3π/2)+hi33 (θ=3π/2) …(9)
【0082】
【数10】 Q(θ=3π/2) =hq0+hq11 (θ=3π/2) +hq22 (θ=3π/2)+hq33 (θ=3π/2) …(10)
【0083】上記連立方程式よりマルチポートジャンク
ション回路1022の回路パラメ−タhi0,hi1
i2,hi3,hq0,q1,q2,q3を計算する。そし
て、マルチポートIQ信号変換回路1025は、この求
めた回路パラメ−タhi0,hi1,hi2,hi3,hq0,
q1,q2,q3により受信モード時に用い設定回路パラ
メータを修正し、以後の受信時には、修正後の回路パラ
メータを用いて変換処理を行う。
【0084】搬送波再生回路1026は、マルチポート
IQ信号変換回路1025の復調信号の基づいて搬送波
信号を再生する。
【0085】スイッチ制御部103は、第1スイッチ回
路(SPDTRFスイッチ回路)1031、第2スイッ
チ回路1032、第3スイッチ回路1033、および制
御回路1034により構成されている。
【0086】第1スイッチ回路1031は、位相可変回
路1014−1に対応するアンテナ素子1011−1に
縦続接続されたRF増幅器1013−1の出力端子に接
続された第1端子aと、ローカル信号発生回路1022
1のローカル信号出力端子に接続された第2端子bと、
位相可変回路1014−1の入力端子に接続された第3
端子cとを有し、制御回路1034による制御信号CT
L1に応じて第3端子cと第1端子aまたは第2端子b
との接続切り替えを行う。
【0087】第2スイッチ回路1032は、信号合成回
路1015の一つの入力端子に接続された第1端子a
と、第2端子bと、位相可変回路1014−1の出力端
子に接続された第3端子cとを有し、制御回路1034
による制御信号CTL1に応じて第3端子cと第1端子
aまたは第2端子bとの接続切り替えを行う。
【0088】第3スイッチ回路1033は、信号合成回
路1015の出力端子に接続された第1端子aと、第2
スイッチ回路1032の第2端子bに接続された第2端
子bと、マルチポートジャンクション回路1022の第
1の入力端子TIN1 に接続された第3端子cとを有し、
制御回路1034による制御信号CTL1に応じて第3
端子cと第1端子aまたは第2端子bとの接続切り替え
を行う。
【0089】制御回路1034は、受信モード時には、
制御信号CTL1により第1スイッチ回路1031、第
2スイッチ回路1032、および第3スイッチ回路10
33に対して第3端子cと第1端子aとを接続させ、非
受信モード時には、制御信号CTL1により第1スイッ
チ回路1031、第2スイッチ回路1032、および第
3スイッチ回路1033に対して第3端子cと第2端子
bとを接続させる。また、制御回路1034は、受信モ
ード時には、制御信号CTL2により位相可変回路10
14−1〜1014−mがそれぞれ異なる値をもって受
信信号の位相を変化させるように制御する。また、制御
回路1034は、非受信モード時には、制御信号CTL
2により、校正回路としての機能する位相可変回路10
14−1が入力されるローカル信号LSの位相を、マル
チポートジャンクション回路1022に供給されるロー
カル信号LSとは異なる位相するように制御する。
【0090】なお、受信モードと非受信モードの切り替
えは、たとえばタイマに基づいて時間的に定期的に切り
替られる。
【0091】次に、上記構成による動作を説明する。
【0092】まず、受信モード時には、制御回路103
4による制御信号CTL1により、第1スイッチ回路1
031、第2スイッチ回路1032、および第3スイッ
チ回路1033においてそれぞれ第3端子cと第1端子
aとが接続されるように制御される。これにより、RF
増幅器1013−1の出力端子と位相可変回路1014
−1の入力端子が接続され、位相可変回路1014−1
の出力端子が信号合成回路1015の一の入力端子に接
続され、信号合成回路1015の出力端子がマルチポー
トジャンクション1022の第1入力端子TIN1 に接続
される。
【0093】このような構成の受信モード時において
は、フェーズドアレイアンテナ部101のアンテナ素子
1011−1〜1011−mにより受信された信号は、
それぞれアンテナ素子1011−1〜1011−mに対
して縦続接続されたプリセレクトフィルタ1012−1
〜1012−m、RF増幅器1013−1〜1013−
m、位相可変回路1014−1〜1014−mを通り信
号合成回路1015で合成される。このとき、フェーズ
ドアレイアンテナ部2の位相可変回路1014−1〜1
014−mは、制御回路1034の制御信号CTL2に
よりそれぞれ異なる値をもって受信信号の位相を変化さ
せるように制御される。
【0094】信号合成回路1015で合成され出力され
た合成受信信号RSは、マルチポートダイレクトコンバ
ージョン復調部102のマルチポートジャンクション回
路1022に、その第1入力端子TIN1 から入力され
る。また、マルチポートジャンクション回路1022に
は、第2入力端子TIN2 からローカル信号発生回路10
21で発生された所定周波数のローカル信号LSが入力
されている。
【0095】マルチポートジャンクション回路1022
では、合成受信信号RS、ローカル信号LSに基づいて
たとえば位相差をもった少なくとも2つの信号が生成さ
れ、合成受信信号RS、ローカル信号LS、生成された
信号がそれぞれ電力検波回路1023−1〜1023−
kに供給される。電力検波回路1023−1〜1023
−kにおいては、入力信号の信号レベル、すなわち振幅
成分が検波され、これら検波信号P1 〜Pkは、A/D
変換回路1024−1〜1024−kによりアナログ信
号からディジタル信号に変換されてマルチポートIQ信
号変換回路1025に供給される。
【0096】マルチポートIQ信号変換回路1025で
は、入力された検波信号を、マルチポートジャンクショ
ン回路1022の回路パラメータを含む回路定数(パラ
メータ)値に基づいて受信信号に含まれる信号成分、す
なわち同相信号Iおよび直交信号Qが復調され、搬送波
生成回路36に供給される。そして、搬送波再生回路1
026において、ローカル信号発生回路31により設定
された周波数と等しい搬送波信号が再生される。
【0097】一方、マルチポートジャンクション回路1
022の回路パラメータを計算する場合、すなわち非受
信モード時には、制御回路1034による制御信号CT
L1により、第1スイッチ回路1031、第2スイッチ
回路1032、および第3スイッチ回路1033におい
てそれぞれ第3端子cと第2端子bとが接続されるよう
に制御される。これにより、ローカル信号発生回路10
21のローカル信号出力端子と位相可変回路1014−
1の入力端子が接続され、位相可変回路1014−1の
出力端子がマルチポートジャンクション1022の第1
入力端子に接続される。これにより、位相可変回路10
14−1の出力信号が、合成受信信号RSの代わりに、
校正信号CSとしてマルチポートジャンクション回路1
022の第1入力端子TIN1 に供給される。
【0098】この場合、位相可変回路1014−1に対
しては、ローカル信号発生回路1021で発生されたロ
ーカル信号LSが入力される。また、このローカル信号
LSは、マルチポートジャンクション回路1022にも
分配され、第2入力端子TIN2 に供給される。位相可変
回路1014−1においては、制御回路1034の制御
信号CTL2により、入力ローカル信号はマルチポート
ジャンクション回路1022に入力されたローカル信号
LSの位相と異なる位相を持つ校正信号CSが出力さ
れ、第2スイッチ回路1032、第3スイッチ回路10
33を介してマルチポートジャンクション回路1022
の第1入力端子TIN1 に供給される。
【0099】マルチポートジャンクション回路1022
においては、校正信号CS、ローカル信号LSに基づい
てたとえば位相差をもった少なくとも2つの信号が生成
され、校正信号CS、ローカル信号LS、生成された信
号がそれぞれ電力検波回路1023−1〜1023−k
に供給される。電力検波回路1023−1〜1023−
kにおいては、入力信号の信号レベル、すなわち振幅成
分が検波され、これら検波信号P1 〜Pkは、A/D変
換回路1024−1〜1024−kによりアナログ信号
からディジタル信号に変換されてマルチポートIQ信号
変換回路1025に供給される。
【0100】そして、マルチポートIQ信号変換回路1
025では、異なる位相を持つ2つの信号を比較するこ
とにより、マルチポートジャンクション回路1022の
回路パラメータhik、hqkが所定の連立方程式により計
算され、この計算された回路パラメータhik、hqkによ
り既に設定されている回路パラメータが修正される。以
後、この修正された回路パラメータを用いて、受信モー
ド時の変換処理が行われる。
【0101】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、フェーズトアレイアンテナ部101のm個の位相可
変回路1014−1〜1014−mのうち、アンテナ素
子1011−1の縦続ラインに接続される位相可変回路
1014−1が、非受信モード時の校正処理のときの校
正回路として併用されるよう、位相可変回路1014−
1の入力端子が第1スイッチ回路1031によりRF増
幅器1013−1の出力端子またはローカル信号発生回
路1021のローカル信号LSの出力端子とのいずれか
に接続され、出力端子が第2スイッチ回路1032また
は第3スイッチ回路1033により信号合成回路101
5の一つの入力端子またはマルチポートダイレクトコン
バージョン復調部102のマルチポートジャンクション
回路1022の第1入力端子のいずれかに接続されるよ
うに制御するスイッチ制御部103を設けたので、大型
化を防止でき、コスト低減を図れる利点がある。また、
校正回路として機能する位相可変回路を内蔵することか
ら、マルチポートダイレクトコンバージョン回路の内部
パラメタの周波数変化、温度変化、経年変化を自己キャ
リブレーションにより保証することができる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、フェーズドアレイ
アンテナの指向性を任意に制御でき、またアンテナ素子
で受信した信号振幅が判らなくなることがないという利
点がある。また、電力電波回路を含むマルチポート復調
器を用いていることから、広帯域化が容易であり、マル
チバンドまたはワイドバンド特性が要求されるソフトウ
ェア無線との適応性がよい。また、近年の無線通信では
搬送波周波数としてより高い周波数を用いる傾向にあ
り、高周波化の要求に対しても対応可能である。また、
マルチポート方式では、電力検波回路が線形な領域で動
作していることから、低いローカル信号電力でも低歪み
復調が可能である。
【0103】また、本発明によれば、大型化を防止で
き、コスト低減を図れる利点がある。また、校正回路と
して機能する位相可変回路を内蔵することから、マルチ
ポートダイレクトコンバージョン回路の内部パラメタの
周波数変化、温度変化、経年変化を自己キャリブレーシ
ョンにより保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフェーズドアレイアンテナ部を備
え、かつダイレクトコンバージョン方式により復調を行
う受信機の第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】校正回路の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るフェーズドアレイアンテナ部を備
え、かつダイレクトコンバージョン方式により復調を行
う受信機の第2の実施形態を示す構成図である。
【図4】図3の位相可変回路の構成例を示すブロック図
である。
【図5】本発明に係る3ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。
【図6】本発明に係る4ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。
【図7】本発明に係る5ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。
【図8】本発明に係る6ポートジャンクション回路の構
成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…受信機、2…フェーズドアレイアンテナ部、21−
1〜21−m…アンテナ素子、22−1〜22−m…プ
リセレクトフィルタ、23−1〜23−m…RF増幅
器、24−1〜24−m…位相可変回路、25…信号合
成回路、3…マルチポートダイレクトコンバージョン復
調部、31…ローカル信号発生回路、32…マルチポー
トジャンクション回路、33−1〜33−k…電力検波
回路(PD)、34−1〜34−k…A/D変換回路
(ADC)、35…マルチポートIQ信号変換回路、3
6…搬送波再生回路、100…受信機、101…フェー
ズドアレイアンテナ部、1011−1〜1011−m…
アンテナ素子、1012−1〜1012−m…プリセレ
クトフィルタ、1013−1〜1013−m…RF増幅
器、1014−1〜1014−m…位相可変回路、10
15…信号合成回路、102…マルチポートダイレクト
コンバージョン復調部、1021…ローカル信号発生回
路、1022…マルチポートジャンクション回路、10
23−1〜1023−k…電力検波回路(PD)、10
24−1〜1024−k…A/D変換回路(ADC)、
1025…マルチポートIQ信号変換回路、1026…
搬送波再生回路、103…スイッチ制御部、1031…
第1スイッチ回路、1032…第2スイッチ回路、10
33…第3スイッチ回路、1034…制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 隆二 東京都品川区東五反田3丁目14番13号 株 式会社ソニーコンピュータサイエンス研究 所内 Fターム(参考) 5J021 AA05 DB02 DB03 FA06 FA23 FA24 FA25 FA26 FA29 FA31 FA32 GA02 HA05 5K004 AA01 BA02 BD00 5K059 CC03 CC04 DD32 DD36 EE02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線信号を受信する複数のアンテナ素子
    と、上記各アンテナ素子で受信された信号の位相を所望
    の位相に制御する複数の位相可変回路と、上記複数の位
    相可変回路の出力信号を合成する信号合成回路とを含む
    フェ一ズドアレイアンテナ部と、 所定周波数のローカル信号を発生するローカル信号発生
    回路と、上記フェ一ズドアレイアンテナ部の信号合成回
    路による合成受信信号または校正信号と上記ローカル信
    号発生回路によるローカル信号を受けて、少なくとも一
    方の信号に基づいて位相差をもった2つの信号を生成
    し、少なくとも一つの信号を出力する生成手段と、上記
    生成手段から出力される信号を入力して、入力信号の信
    号レベルを検出する少なくとも一つの電力検波回路と、
    受信モード時には、上記電力検波回路の出力信号を設定
    された回路パラメータ値に基づいて受信信号またはロー
    カル信号に含まれる複数の信号成分に変換し、受信を行
    わない非受信モード時には、上記電力検波回路の出力信
    号に基づいて上記回路パラメータを求め、求めた値に上
    記回路パラメータを修正する変換回路とを含むダイレク
    トコンバージョン復調部と、 受信モード時には、上記フェ一ズドアレイアンテナ部の
    信号合成回路の出力合成信号を上記ダイレクトコンバー
    ジョン復調部に入力させ、非受信モード時には、上記フ
    ェ一ズドアレイアンテナ部の信号合成回路の出力合成信
    号の代わりに校正信号を上記ダイレクトコンバージョン
    復調部に入力させるスイッチ回路とを有する受信機。
  2. 【請求項2】 上記ローカル信号発生回路は、上記変換
    回路の出力信号に基づいてローカル信号のレベルを設定
    する請求項1記載の受信機。
  3. 【請求項3】 上記ダイレクトコンバージョン復調部
    は、 上記変換回路による変換信号に基づいて上記ローカル信
    号発生回路により設定された周波数と等しい搬送波信号
    を再生する再生回路をさらに有する請求項1記載の受信
    機。
  4. 【請求項4】 上記ダイレクトコンバージョン復調部
    は、 上記変換回路による変換信号に基づいて上記ローカル信
    号発生回路により設定された周波数と等しい搬送波信号
    を再生する再生回路をさらに有する請求項2記載の受信
    機。
  5. 【請求項5】 無線信号を受信する複数のアンテナ素子
    と、上記各アンテナ素子で受信された信号の位相を所望
    の位相に制御する複数の位相可変回路と、上記複数の位
    相可変回路の出力信号を合成する信号合成回路とを含む
    フェ一ズドアレイアンテナ部と、 所定周波数のローカル信号を発生するローカル信号発生
    回路と、上記フェ一ズドアレイアンテナ部の信号合成回
    路による合成受信信号または校正信号と上記ローカル信
    号発生回路によるローカル信号を受けて、少なくとも一
    方の信号に基づいて位相差をもった2つの信号を生成
    し、少なくとも一つの信号を出力する生成手段と、上記
    生成手段から出力される信号を入力して、入力信号の信
    号レベルを検出する少なくとも一つの電力検波回路と、
    受信モード時には、上記電力検波回路の出力信号を設定
    された回路パラメータ値に基づいて受信信号またはロー
    カル信号に含まれる複数の信号成分に変換し、受信を行
    わない非受信モード時には、上記電力検波回路の出力信
    号に基づいて上記回路パラメータを求め、求めた値に上
    記回路パラメータを修正する変換回路とを含むダイレク
    トコンバージョン復調部と、 非受信モード時には、上記フェ一ズドアレイアンテナ部
    の複数の位相可変回路のうちの一つの位相可変回路に、
    対応するアンテナ素子による受信信号の代わりに上記ダ
    イレクトコンバージョン復調部のローカル信号発生回路
    によるローカル信号を入力させ、かつ、当該一つの位相
    可変回路への入力ローカル信号の位相を所定の位相に設
    定させ、位相設定後の信号を上記校正信号として、上記
    フェ一ズドアレイアンテナ部の信号合成回路による合成
    受信信号の代わりに、上記ダイレクトコンバージョン復
    調部の生成手段に入力させるスイッチ制御部とを有する
    受信機。
  6. 【請求項6】 上記スイッチ制御部は、少なくとも非受
    信時に、上記一つの位相可変回路に、入力ローカル信号
    の位相を、上記生成手段の入力されるローカル信号の位
    相とは異なる位相に設定させる制御回路を有する請求項
    5記載の受信機。
  7. 【請求項7】 上記スイッチ制御部は、 上記一つの位相可変回路に対応するアンテナ素子の出力
    ラインに接続された第1端子と、上記ローカル信号発生
    回路のローカル信号出力端子に接続された第2端子と、
    上記一つの位相可変回路の入力端子に接続された第3端
    子とを有し、制御信号に応じて第3端子と第1端子また
    は第2端子との接続切り替えを行う第1スイッチ回路
    と、 上記信号合成回路の一つの入力端子に接続された第1端
    子と、第2端子と、上記一つの位相可変回路の出力端子
    に接続された第3端子とを有し、制御信号に応じて第3
    端子と第1端子または第2端子との接続切り替えを行う
    第2スイッチ回路と、 上記信号合成回路の出力端子に接続された第1端子と、
    上記第2スイッチ回路の第2端子に接続された第2端子
    と、生成手段の入力端子に接続された第3端子とを有
    し、制御信号に応じて第3端子と第1端子または第2端
    子との接続切り替えを行う第3スイッチ回路と、 受信モード時には、上記制御信号により上記第1スイッ
    チ回路、第2スイッチ回路、および第3スイッチ回路に
    対して第3端子と第1端子とを接続させ、非受信モード
    時には、上記制御信号により上記第1スイッチ回路、第
    2スイッチ回路、および第3スイッチ回路に対して第3
    端子と第2端子とを接続させる制御回路とを有する請求
    項5記載の受信機。
  8. 【請求項8】 上記制御回路は、少なくとも非受信時
    に、上記一つの位相可変回路に、入力ローカル信号の位
    相を、上記生成手段の入力されるローカル信号の位相と
    は異なる位相に設定させるを有する請求項7記載の受信
    機。
  9. 【請求項9】 上記ローカル信号発生回路は、上記変換
    回路の出力信号に基づいてローカル信号のレベルを設定
    する請求項5記載の受信機。
  10. 【請求項10】 上記ローカル信号発生回路は、上記変
    換回路の出力信号に基づいてローカル信号のレベルを設
    定する請求項6記載の受信機。
  11. 【請求項11】 上記ダイレクトコンバージョン復調部
    は、 上記変換回路による変換信号に基づいて上記ローカル信
    号発生回路により設定された周波数と等しい搬送波信号
    を再生する再生回路をさらに有する請求項5記載の受信
    機。
  12. 【請求項12】 上記ダイレクトコンバージョン復調部
    は、 上記変換回路による変換信号に基づいて上記ローカル信
    号発生回路により設定された周波数と等しい搬送波信号
    を再生する再生回路をさらに有する請求項6記載の受信
    機。
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