JP2002131366A - 高電圧機器の内部部分放電監視装置 - Google Patents

高電圧機器の内部部分放電監視装置

Info

Publication number
JP2002131366A
JP2002131366A JP2000320773A JP2000320773A JP2002131366A JP 2002131366 A JP2002131366 A JP 2002131366A JP 2000320773 A JP2000320773 A JP 2000320773A JP 2000320773 A JP2000320773 A JP 2000320773A JP 2002131366 A JP2002131366 A JP 2002131366A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partial discharge
digital
ultrasonic
data
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000320773A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4377542B2 (ja
Inventor
Minoru Saito
藤 実 齋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000320773A priority Critical patent/JP4377542B2/ja
Publication of JP2002131366A publication Critical patent/JP2002131366A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4377542B2 publication Critical patent/JP4377542B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Relating To Insulation (AREA)
  • Locating Faults (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧機器内に生ずる部分放電を監視するた
めの、波形データを保存できる高電圧機器の内部部分放
電監視装置を提供する。 【解決手段】 部分放電によって発生する超音波を超音
波マイクで、電流パルスを電流検出器でそれぞれ検出
し、各検出信号をデジタル信号に変換し、このデジタル
信号を受信するデータ収集部が、デジタル信号を順次書
き込んでいくバッファメモリ及びバッファメモリ管理機
能と波高値判定機能と同期制御機能を持つマイクロプロ
セッサを含み、マイクロプロセッサはバッファメモリに
書き込まれた複数の超音波マイクと電流検出器の出力の
うちのいずれか一方の出力が閾値を超過した場合に、同
期制御機能によりバッファメモリが同時に複数のデジタ
ル信号を書き込むことを停止させ、かつ、バッファメモ
リに書き込まれている複数の同時刻のデジタル信号を部
分放電のデジタル波形データとして外部記憶装置に転送
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧機器の内部
で発生する部分放電を監視する高電圧機器の内部部分放
電監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高電圧機器における部分放電を検出し、
全路破壊的な事故を未然に防止するために、部分放電の
常時監視システムの確立が必要であり、そのようなニー
ズを満足するシステムの一つとして、音響法による内部
部分放電監視装置が開発されている。
【0003】図12は、特開平3−56028号公報や
電気協同研究第46巻第4号「電力設備へのセンサ技術
適用」に記載された音響法による高電圧機器の内部部分
放電監視装置の代表的な構成例である。図12(a)に
示した内部部分放電監視装置は、高電圧機器として油絶
縁変圧器の密閉タンク1を監視対象としている。この装
置は、油絶縁変圧器の密閉タンク1の外壁面に複数の超
音波マイク2が取り付けられ、密閉タンク1の接地線に
電流検出器3が接続されている。超音波マイク2には、
図12(b)にその詳細を示した電気−光変換器101
を有する信号変換部4がそれぞれ接続され、さらに、信
号変換部4は光ファイバ106によってデータ収集部5
に接続されている。
【0004】データ収集部5は、超音波マイク2にそれ
ぞれ対応して設けられる光−電気変換器102、信号処
理器103及びアナログ−デジタル変換器104と、こ
れらのアナログ−デジタル変換器104に接続された演
算ユニット105とを備えている。
【0005】ここで、データ収集部5に光伝送されたア
ナログ信号は、信号処理器103、アナログ−デジタル
変換器104を経て演算ユニット105で処理される。
信号処理器103としては共振型フィルタや検波整流器
やレベル検出器などが使われ、超音波マイクと電流検出
器の波形データを、特定周波数や波高値などの、より簡
易なデータに置き換えるものである。演算ユニット10
5は、種々の方法により部分放電の有無の判定や、超音
波マイクの出力と電流検出器の出力との時間差から部分
放電位置標定を計算するなどの処理を行う。
【0006】また、特開平7−167908号公報に記
載されたように、超音波マイクの出力を共振型フィルタ
を通してデジタル変換して、信号をデジタル伝送する構
成も知られている。さらに、より簡便な構成例として、
超音波マイクの出力及び電流検出器の出力を光信号に変
換せずに、アナログ電気信号をそのままデータ収集部5
に伝送するシステム構成も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のデジタル演算を
指向した高電圧機器の内部部分放電監視装置では、超音
波マイクや電流センサの出力を特定周波数の出力や波高
値などの、より簡易なデータに置き換えたうえで、その
信号をデジタル変換して演算に使用している。このた
め、演算ユニットが行う部分放電の有無の判定、超音波
マイクの出力と電流検出器の出力との時間差から部分放
電位置標定を計算するなどの処理において、誤判定を引
き起こす可能性があった。
【0008】例えば、超音波マイクの出力を特定周波数
の出力や波高値などの、より簡易なデータに置き換える
処理を行った場合、波形データの一部が不適切にカット
され、超音波マイクの出力波形の正確な立ち上がり時刻
の判定を妨げる可能性があった。これは、部分放電位置
標定結果の誤差に結びつくことになる。
【0009】また、超音波マイクや電流センサの出力を
特定周波数の出力や波高値などの、より簡易なデータに
置き換える処理を行った場合、超音波マイクや電流セン
サの出力の波形データが保存できないという問題もあっ
た。つまり、波形データがデジタルデータとして保存さ
れない場合、波形分析、周波数分析等の信号処理を通し
た部分放電情報の定量的な評価を行うことができず、さ
らに、計測終了後の分析により、内部部分放電の新たな
情報や、関連知識を得ることができないことになる。
【0010】ところで、論文などにおいて、超音波マイ
クや電流センサの出力をデジタルデータとして扱い、各
種信号処理を行う例は多数見られるが、これは開発を目
的として計測した場合で、測定器として汎用のデジタル
オシロスコープなどを使ったケースである。データ収集
装置として汎用のデジタルオシロスコープを使用するこ
とは、高電圧機器において据付固定型、もしくは可搬携
帯型の内部部分放電監視装置を目的とする場合には、必
ずしもシステム構成上必要十分な機能が得られないばか
りか、その機動性、機器としての柔軟性、経済的な観点
からも不適当であった。
【0011】一方、超音波マイクや電流センサの出力を
そのまま伝送し、これをアナログ信号として処理する場
合には、アナログ回路により波形を再現性良く処理する
ことができるが、アナログ伝送における耐ノイズ性は脆
弱であり、誤判定を引き起こす可能性があった。また、
アナログ信号として処理する場合、超音波マイクや電流
センサの出力を波形データとして保存することができな
いため、波形情報としては、測定器の画面上、もしくは
紙にプリントされたものなどから超音波マイクの出力を
読み取ることになる。従って、波形から得られる情報は
視覚によるものだけであるため、パラメータの演算がで
きず、定性的な評価はできても定量的な解析はできない
という問題があった。
【0012】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的はデジタルデータとして波形デ
ータを保存できる高電圧機器の内部部分放電監視装置を
提供するにある。また、他の目的は、保存したデジタル
波形データに、所望の信号処理を施すことにより、高精
度な部分放電位置標定を実現する高電圧機器の内部部分
放電監視装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
絶縁媒体を充填した密閉タンクを有する高電圧機器の密
閉タンク内で生ずる部分放電を監視するに当たり、部分
放電によって発生する超音波を互いに異なる箇所で検出
する複数の超音波マイクと、部分放電によって発生する
電流パルスを検出する電流検出器と、超音波マイクと電
流検出器の出力をデジタル信号に変換するアナログ−デ
ジタル変換器を有する信号変換部と、デジタル信号を受
信するデータ収集部とを備える高電圧機器の内部部分放
電監視装置において、データ収集部は、デジタル信号を
順次書き込んでいくバッファメモリ及びバッファメモリ
管理機能と波高値判定機能と同期制御機能とを持つマイ
クロプロセッサを有し、マイクロプロセッサはバッファ
メモリに書き込まれた複数の超音波マイクと電流検出器
の出力のうちのいずれか一方の出力が閾値を超過した場
合に、同期制御機能によりバッファメモリが同時に複数
のデジタル信号を書き込むことを停止させ、かつ、バッ
ファメモリに書き込まれている複数の同時刻のデジタル
信号を部分放電のデジタル波形データとして外部記憶装
置に転送する機能を持つ、ことを特徴とするものであ
る。
【0014】以上のような構成を有する請求項1に係る
各発明によれば、マイクロプロセッサが制御する、アク
セス間隔が速く、高速にデータの読み書きができるバッ
ファメモリに、デジタルデータを一時的に保存するの
で、高速のデジタルデータ取り込みレートを実現でき
る。また、バッファメモリに一時保存されるデータをバ
ッファメモリ管理用のマイクロプロセッサが制御して外
部記憶装置に転送するので、膨大なデータ量となる超音
波マイクや電流センサの出力波形をデジタル波形データ
として保存することができる。
【0015】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
高電圧機器の内部部分放電監視装置において、信号変換
部は、複数の超音波マイクの各出力と電流検出器の出力
とを個別にデジタル信号に変換するアナログ−デジタル
変換器を有し、データ収集部はアナログ−デジタル変換
器毎にバッファメモリを有することを特徴とする。
【0016】以上のような構成を有する請求項2に係る
発明によれば、耐ノイズ性に優れたデジタル伝送で波形
伝送するので、高精度な部分放電位置標定に必要な、再
現性の良いデジタル波形データを保存でき、これを部分
放電位置標定の演算や、波形分析、周波数分析等の信号
処理を通した部分放電情報の定量的な評価に供すること
ができる。また、各超音波マイクと電流検出器毎にデジ
タル変換機能、デジタル波形データ保存機能を有するの
で、より大量のデータをより高速に扱うことが可能とな
る。
【0017】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
記載の高電圧機器の内部部分放電監視装置において、信
号変換部はデジタル信号のデータ圧縮エンコード機能を
備えた通信LSIを有し、データ収集部は圧縮して送信
されたデジタル信号のデコード機能を備えた通信LSI
を有することを特徴とする。
【0018】以上のような構成を有する請求項3に係る
発明によれば、デジタル波形データを圧縮符号化するこ
とにより、波形伝送中のビットエラーの可能性を低減で
き、かつ高速にデータ伝送することを可能にする。
【0019】請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の
いずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装
置において、データ収集部は、複数回分の部分放電のデ
ジタル波形データを一時的に保存できるデータ保存メモ
リを有し、バッファメモリに書き込まれている部分放電
のデジタル波形データをデータ保存メモリに一時的に保
存し、データ保存メモリに書き込んだ複数回分の部分放
電のデジタル波形データをまとめて外部記憶装置に転送
する機能を有することを特徴とする。
【0020】以上のような構成を有する請求項4に係る
発明によれば、デジタル波形データをバッファメモリに
書き込むために要する時間に対して、デジタル波形デー
タを外部記憶装置に保存するために要する時間の方が遥
かに長いため、外部記憶装置に保存する時間がシステム
としての波形取得のデットタイムとなってしまうが、バ
ッファメモリと外部記憶装置の中間に、アクセス間隔が
速く、高速にデータの読み書きができ、複数回分の部分
放電の波形データを書き込むことができるデータ保存メ
モリを置くことにより、このデットタイムを回避でき、
連続して発生する部分放電のデジタル波形データの保存
が可能になる。
【0021】請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の
いずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装
置において、外部記憶装置に転送したデジタル波形デー
タを、上位システムに転送する機能を有することを特徴
とする。
【0022】以上のような構成を有する請求項5に係る
発明によれば、上位システムを備える遠隔地で、部分放
電位置標定の演算や、波形分析、周波数分析等の信号処
理を通した部分放電情報の定量的な評価を行うことがで
きる。
【0023】請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の
いずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装
置において、データ収集部が複数の超音波マイクの出力
と電流検出器の出力の時間差を計算し、その時間差から
部分放電位置標定を計算するに当たり、時間差と部分放
電位置標定を計算する演算部を複数個備え、複数回の部
分放電の位置標定の計算を並列に計算することを特徴と
する。
【0024】以上のような構成を有する請求項6に係る
発明によれば、複数の部分放電位置標定の演算部が,バ
ッファメモリに書き込まれた波形データを順次並列処理
するので、連続して発生する部分放電に対して部分放電
位置標定を計算できる。特に、データ保存メモリを経由
して外部記憶装置にデジタル波形データを保存する場
合、連続して発生する部分放電のデジタル波形データを
データ保存メモリに保存する間も、並列処理により、効
率的に部分放電位置標定の演算処理が可能となる。
【0025】請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の
いずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装
置において、超音波マイクとして、所定の周波数に共振
点を持つ共振型の超音波マイクと、特定の共振点を持た
ず広い周波数帯域で平坦な特性を持つ広帯域型の超音波
マイクの両方で同時に測定することを特徴とする。
【0026】請求項8に係る発明は、請求項1乃至7の
いずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装
置において、共振型の超音波マイクと広帯域型の超音波
マイクの出力を、信号変換部からデータ収集部に時分割
多重伝送することを特徴とする。
【0027】以上のような構成を有する請求項7又は8
に係る各発明によれば、超音波マイクを次のように使い
分けることで、誤動作の防止とデータ収集の品質向上が
実現できる。共振型超音波マイクは、検出感度が広帯域
型の10倍程度と高く、また、LTC(負荷時タップ切
換器)の動作音などあらかじめ発生が予想されるノイズ
音の周波数を避けて共振点を設定できるので、その出力
をトリガーとして使用し、また、部分放電の発生有無の
判定、超音波マイクの出力と電流検出器の出力の時間差
の計算、部分放電位置標定の計算などに使用する。一
方、超音波マイクの出力と電流検出器の出力のデジタル
波形データと、それから計算される部分放電の周波数特
性などの保存には、広い周波数帯域で平坦な特性を持つ
広帯域型の超音波マイク出力を使い、元波形に近い波形
を保存する。
【0028】請求項9に係る発明は、請求項1乃至8の
いずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装
置において、複数の超音波マイクの波形データが入力さ
れる経路に、各々通過帯域の異なった複数のバンドパス
フィルタと、各バンドパスフィルタ出力の波高値比較装
置を備え、波高値比較装置が比較したバンドパスフィル
タ出力の波高値から超音波マイクの波形データに含まれ
る周波数成分比を得て、この周波数成分比から部分放電
検出かノイズ検出かを判別することを特徴とする。
【0029】以上のような構成を有する請求項9に係る
発明によれば、あらかじめ発生が予想されるLTC動作
音などのノイズ音の周波数成分比を、データベースとし
て内蔵しておき、部分放電発生時の超音波マイク検出出
力の周波数成分比とデータベースの周波数成分比を比較
することにより、実際に部分放電が発生しているのか、
外部ノイズにより動作したのかを判定できる。これによ
り、内部部分放電監視装置の誤動作を防止することがで
きる。
【0030】請求項10に係る発明は、請求項1乃至9
のいずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視
装置において、超音波マイクの波形データを高速フーリ
エ変換する高速フーリエ変換機能を備え、超音波マイク
の波形データを高速フーリエ変換した結果として得られ
る内部部分放電音の周波数特性をデータベースとして保
存することを特徴とする。
【0031】以上のような構成を有する請求項10に係
る発明によれば、部分放電の放電形態により異なる様々
な部分放電の周波数特性が蓄積でき、これと過去の測定
で蓄積した周波数特性と比較することにより、放電形態
などの予想ができる。また、ノイズ音の周波数特性のデ
ータベースも順次増やしていくことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す好適な
実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に
係る高電圧機器の内部部分放電監視装置の第1の実施の
形態のシステム構成図である。この実施の形態は高電圧
機器として、油絶縁変圧器の密閉タンクを監視対象とし
ているが、その他、油絶縁分岐リアクトル、ガス絶縁変
圧器、ガス密閉開閉装置など、密閉タンク内に絶縁物が
封入されるあらゆる高電圧機器に適用できる。
【0033】図1において、密閉タンク1の外壁面に複
数の超音波マイク2が取り付けられ、この密閉タンク1
の接地線に電流検出器3が接続されている。これら超音
波マイク2及び電流検出器3の各出力端にそれぞれ信号
変換部4Aの入力端が接続され、これらの信号変換部4
Aの各出力端がデータ収集部5Aの入力端に接続されて
いる。データ収集部5Aの入出力端は、入出力インター
フェース13を介して、パソコン6に接続されている。
【0034】ここで、電流検出器3として、例えば、高
周波CTもしくはロゴスキーコイルを使用する。信号変
換部4Aは超音波マイク2及び電流検出器3のそれぞれ
の近傍に取り付けられている。信号変換部4Aの内部構
成は、図2にその詳細な構成を示すように、増幅器11
と、その出力信号をデジタル信号に変換するアナログ−
デジタル変換器21と、変換されたデジタル信号を送信
する通信LSI22と、これらを動作させる電源として
のバッテリ12とで構成されている。なお、信号変換部
4Aの電源は太陽電池でも良い。また、内部部分放電監
視装置に光給電装置を付帯的に設け、その光給電によっ
て信号変換部4Aへ動作電力を供給するようにしても良
い。
【0035】データ収集部5Aは、信号変換部4Aに対
応して設けられる通信LSI23及びバッファメモリ2
4と、これらのバッファメモリ24に共通にバス接続さ
れたマイクロプロセッサ25と、バッファメモリ管理用
プログラムや部分放電位置標定プログラムなどを内蔵し
たROM、マイクロプロセッサ25のワーキングエリア
または入出力バッファとして用いられるRAM、入出力
装置(SIO)などで構成され、このうち、通信LSI
23が一つのチップセットとして、これ以外の要素が一
つ又は複数のチップセットとして構成される。そして、
入出力装置に入出力インターフェース13が接続されて
いる。
【0036】上述した信号変換部4Aとデータ収集部5
Aとは、通信LSI22、通信LSI23を介してデジ
タル伝送を行う。また、ノイズ環境に問題がありデジタ
ル伝送に支障を来す場合には、電気−光変換器と光−電
気変換器とを介して、光ファイバを使って光デジタル伝
送としても良い。データ収集部5Aの入出力インターフ
ェース13はGPIBやRS−232Cなどを採用す
る。図示していないが入出力インターフェース13は複
数個でなり、データ伝送は、パラレル伝送でもシリアル
伝送でも、またはその両方を採用してもよく、用途に応
じて使い分ける。ここでは、データ保存用の外部記憶装
置としてパソコン6のハードディスクを採用し、GPI
BやRS−232Cなどでデータ収集部5Aと接続す
る。外部記憶装置として、光磁気ディスクやCD−R
(Compact Disc-Recordable)等を使用しても良い。
【0037】また、パソコン6にはデジタルカメラ等の
市販測定器が接続されており、部分放電計測情報と併せ
て、その他の計測情報を保存する。さらに、パソコン6
にはモデム7が接続されており、モデム7を介して、電
話回線8を接続する。電話回線8は、一般電話回線、一
般携帯電話、衛星通信携帯電話のいずれでも良い。ま
た、電話回線8の代わりにモデム7を介してテレコンと
称される専用の通信回線を接続しても良い。これによっ
て、内部部分放電監視装置は、電話回線8を通して上位
システム9と接続される。
【0038】上記のように構成された第1の実施の形態
の動作を以下に説明する。超音波マイク2と電流検出器
3の微弱な電圧出力は、信号変換部4Aの増幅器11で
増幅された後、アナログ−デジタル変換器21でデジタ
ル信号に変換される。このデジタル信号は通信LSI2
2のデータ圧縮エンコード機能で圧縮符号化され、デー
タ収集部5Aへデジタル伝送する。
【0039】データ収集部5Aでは、この圧縮符号化さ
れたデジタル信号を通信LSI23でデコードする。バ
ッファメモリ24は環状バッファとして実装されてお
り、超音波マイク2と電流検出器3の各出力に対応する
デジタル信号はバッファメモリ24に順次書き込まれて
いく。なお、デジタル伝送における圧縮符号化は、シス
テム構成によっては必ずしも必要ではない。
【0040】バッファメモリ管理機能と波高値判定機能
と同期制御機能とを持つマイクロプロセッサ25は、バ
ッファメモリ24に順次書き込まれるデジタル波形デー
タを波高値判定機能により常時監視しており、超音波マ
イク2と電流検出器3のうちのいずれかの出力が予め定
めた閾値を超過した場合は、波形保存のためのトリガー
として働く。すなわち、マイクロプロセッサ25は、バ
ッファメモリ管理機能と同期制御機能により、全てのデ
ジタル信号に対して同時にバッファメモリ24に書き込
むのを停止させ、かつその時点でバッファメモリ24に
書き込まれている全てのデジタル信号を、部分放電のデ
ジタル波形データとして外部記憶装置に転送する。ここ
では、外部記憶装置としてパソコン6のハードディスク
を採用しているので、システムとしての最終的なデータ
の保存は、パソコン6のハードディスクで行われる。
【0041】部分放電のデジタル波形データの外部記憶
装置への転送が完了すると、バッファメモリ24への超
音波マイク2と電流検出器3の各出力に対応するデジタ
ル信号の順次書き込みが再開され、マイクロプロセッサ
25は波高値判定機能による常時監視状態に復帰する。
【0042】また、マイクロプロセッサ25は、バッフ
ァメモリ24に書き込まれた部分放電のデジタル波形デ
ータを外部記憶装置に転送する際に、デジタル波形デー
タをRAMに書き込んで、部分放電の有無判定、電流検
出器3の出力と超音波マイク2の出力の時間差、部分放
電位置標定などの演算を行う。部分放電の有無判定、電
流検出器3の出力と超音波マイク2の出力の時間差、部
分放電位置標定などの演算結果は、波形データと対応さ
せて外部記憶装置に保存する。
【0043】パソコン6の画面には部分放電発生警報、
部分放電位置の標定結果、その他の計測情報などが表示
され、部分放電発生時には警報を出力する。パソコン6
にはモデム7が接続されており、電話回線8を通して部
分放電発生警報、部分放電位置の標定結果、その他の計
測情報を上位システム9に転送することができる。上位
システム9とオンライン接続状態であれば、部分放電発
生時には警報を出力し、デジタル波形データ、部分放電
位置の標定結果などを上位システム9に転送する。ま
た、上位システム9からのリクエストで、パソコン6の
ハードディスクに保存したデジタル波形データ、部分放
電位置の標定結果などを上位システム9に伝送する。
【0044】なお、部分放電の有無判定、電流検出器3
の出力と超音波マイク2の出力の時間差、部分放電位置
標定などの演算用に別のマイクロプロセッサを実装し
て、バッファメモリ管理用マイクロプロセッサと演算用
マイクロプロセッサの並列処理を行っても良い。あるい
は、部分放電の有無判定、電流検出器3の出力と超音波
マイク2の出力の時間差、部分放電位置標定などの演算
は、パソコン6のCPUが分担しても良い。この場合は
パソコン6のハードディスクに保存されたデジタル波形
データをパソコン6のCPUが読み込んで演算する。
【0045】また、本発明の高電圧機器の内部部分放電
監視装置は、部分放電位置の標定を計算する機能におい
て、部分放電位置の標定を次のアルゴリズムで計算す
る。
【0046】超音波マイクの出力と電流検出器の出力の
時間差を計算し、その時間差から部分放電発生点と超音
波マイク取付位置の距離を計算し、その部分放電発生点
から超音波マイクの取付位置の距離と部分放電発生点の
座標と超音波マイクの取付位置の座標の関係を表す連立
方程式を部分放電発生点の座標について解くことによ
り、部分放電位置標定を計算する。電流検出器2の出力
波形に於いて電流パルスが計測されている場合は、次の
連立方程式を(x、y、z)について解く。
【0047】
【数1】 ただし、 (x,y,z) :部分放電点の座標 (xi,yi,zi):超音波マイクiの座標 Ti :部分放電点〜超音波マイクiの超音波の伝搬時
間 Vs :超音波の伝搬速度 である。
【0048】上記(1)〜(3)式は非線形連立方程式
であるので、計算機により数値計算で解く。ここではニ
ュートン・ラプソン法のアルゴリズムで計算する。とこ
ろで、(1)〜(3)式は3元の連立方程式であるた
め、3個の超音波マイクから出力があれば、部分放電位
置の標定を計算できるが、ここでは4個以上の超音波マ
イクを使用して、4個以上の超音波マイクのうち任意の
3個の超音波マイクの組合せ全てに対して部分放電位置
の標定を計算する。例えば、6個の超音波マイクを使用
する場合は、20通りの超音波マイクの組合せの全てに
対して部分放電位置標定を計算する。そして、20通り
の部分放電位置の標定結果を統計処理して、標定頻度の
高い位置を部分放電発生位置と標定する。例えば、20
通りの部分放電位置の標定結果の平均値と標準偏差を計
算し、平均値を中心としてx、y、z各方向の標準偏差
を主軸とする楕円体を部分放電発生位置と標定する。な
お、20通りの部分放電位置標定結果のうち、標定結果
が密閉タンクの外側の座標の場合や、平均値から大きく
はずれた座標が得られた場合、これを除いた残りの標定
結果に対して統計処理を行うようにしても良い。
【0049】一方、電流検出器2の出力波形に於いて電
流パルスが計測されていない場合には、次の連立方程式
を(x、y、z、T)について解く。
【0050】
【数2】 ただし、 (x,y,z) :部分放電点の座標 (xi,yi,zi):超音波マイクiの座標 T :部分放電点〜超音波マイク1の超音波の伝搬時
間、 ΔT1j :超音波マイク1と超音波マイクjの超音波の
伝搬時間差、 Vs :超音波の伝搬速度 である。
【0051】上記(4)〜(7)式は非線形連立方程式
であるので、計算機により数値計算で解く。ここではニ
ュートン・ラプソン法のアルゴリズムで計算する。とこ
ろで、(4)〜(7)式は4元の連立方程式であるた
め、超音波マイクの出力が4個あれば、部分放電位置標
定を計算できるが、ここでは5個以上の超音波マイクを
使用して、5個以上の超音波マイクのうち任意の4個の
超音波マイクの組合せの全てに対して部分放電位置標定
を計算する。例えば、6個の超音波マイクを使用する場
合には、10通りの超音波マイクの組合せの全てに対し
て部分放電位置標定を計算する。そして、10通りの部
分放電位置の標定結果を統計処理して、標定頻度の高い
位置を部分放電の発生位置と標定する。例えば、10通
りの部分放電位置標定結果の平均値と標準偏差を計算
し、平均値を中心としてx、y、z各方向の標準偏差を
主軸とする楕円体を部分放電発生位置と標定する。な
お、10通りの部分放電位置の標定結果のうち、標定結
果が密閉タンクの外側の座標の場合や、平均値から大き
くはずれた座標が得られた場合には、これを除いた残り
の標定結果に対して統計処理を行っても良い。
【0052】図3は上記の実施の形態における部分分放
電位置標定の計算アルゴリズムのフローチャートであ
る。ここで、ステップ200で部分放電位置標定を開始
し、ステップ201で電流検出器2の出力波形において
電流パルスが計測されているか否かを判定し、電流パル
スが計測されている場合には、ステップ202にて各超
音波マイク2の出力信号の立上がり時刻の候補が複数個
有るか否かを判定し、立ち上がり時刻の候補が2個以上
有る場合にはステップ203で超音波マイクの出力と電
流検出器の出力の時間差の候補を複数個計算して、その
任意の組み合わせ全てに対して、上記(1)〜(3)式
の連立方程式を使って位置標定を計算し、全ての超音波
マイクの立ち上がり時刻のAの超音波マイクの立ち上が
り時刻の候補が1個の場合にはステップ204で(1)
〜(3)式の連立方程式を使って位置標定を計算する。
【0053】一方、ステップ201で電流パルスが計測
されていない場合には、ステップ205にて各超音波マ
イク2の出力信号の立上がり時刻の候補が複数個有るか
否かを判定し、立ち上がり時刻の候補が2個以上有る場
合にはステップ206で超音波マイク1と超音波マイク
jの伝搬時間差の候補を複数個計算して、その任意の組
み合わせ全てに対して、上記(4)〜(7)式の連立方
程式を使って位置標定を計算し、全ての超音波マイクの
立ち上がり時刻の候補が1個の場合にはステップ207
で(4)〜(7)式の連立方程式を使って位置標定を計
算する。
【0054】次に、ステップ203又はステップ204
で位置標定を計算した場合にはステップ208及び20
9にてその結果を統計処理し、ステップ206又はステ
ップ207で位置標定を計算した場合にはステップ21
0及び211にてその結果を統計処理する。この統計処
理は、全ての組合せの部分放電位置標定結果の平均値と
標準偏差を計算し、平均値を中心としてx、y、z各方
向の標準偏差を主軸とする楕円体を部分放電発生位置と
標定する。このとき、高電圧機器の内部構造からも検討
を加え、内部構造の観点から部分放電発生位置となり得
ないものは除く処理を実行し、ステップ212で部分放
電位置標定結果を得る。
【0055】続いて、ステップ213にて次の部分放電
が連続して発生しているか否かを判定し、発生している
場合には、次の部分放電に対しても以上のルーチンを繰
り返して部分放電位置標定を計算する。
【0056】次に、次の部分放電が発生していないと判
定した場合にはその結果を統計処理する。すなわち、ス
テップ214にて複数回の標定結果のバラツキが所定の
範囲内であるか否かを判定し、所定の範囲内に収まって
いる場合は、ステップ215にてその位置を部分放電発
生位置と見なしてその結果を出力する。反対に、バラツ
キが大きく所定の範囲内に収まらない場合には、ステッ
プ216にて超音波マイクは外部ノイズにより動作した
と見なす。
【0057】この実施の形態では、標定精度向上を目的
とした標定ガイダンス機能をソフトウエアに実装してい
る。この標定ガイダンス機能ソフトウエアはマイクロプ
ロセッサ25で実行しても良いが、ここでは画面表示と
の連携を考慮してパソコン6のCPU上で動作するのも
とする。
【0058】図4は本実施の形態に係る標定ガイダンス
機能のフローチャートである。ここで、ステップ301
で標定ガイダンスを開始する。部分放電位置標定開始時
は、部分放電発生源が不明のため、超音波マイク2はど
こが部分放電発生源であっても超音波を検出できるよう
に、ステップ302にて複数の超音波マイク2を密閉タ
ンク1の四方の壁面全てに取り付けるようにガイダンス
指示する。そして、ステップ303にて部分放電位置標
定を開始し、ステップ304にて部分放電位置標定の標
定結果を統計処理する。
【0059】次に、ステップ305にて統計処理した位
置標定結果のバラツキが大きいか、あるいは、位置標定
ができないか否かの判定を行い、位置標定結果のバラツ
キが大きい場合には、超音波マイクの取付位置を変更し
て再度位置標定を実行するようにガイダンス指示する。
この場合、ステップ306で有効な標定結果が多く集ま
っている側のタンク壁面を検索し、これを部分放電発生
位置近傍のタンク壁面と見なし、このタンク壁面に超音
波マイク2を取り付けることにする。次に、ステップ3
07にて有効な標定結果の平均値の座標を、部分放電発
生位置近傍のタンク壁面に投影した座標Aを計算する。
座標Aを中心として半径3σ(σは有効な標定結果の標
準偏差)の円周上の位置に等間隔に並ぶように超音波マ
イク2の取付座標を計算する。次に、ステップ308に
て、ステップ307で計算した取付座標に超音波マイク
2の取付位置を変更するようにガイダンス指示する。
【0060】この過程を部分放電位置標定結果のバラツ
キが小さくなるまで、繰り返しガイダンス指示する。部
分放電発生源の範囲が目標まで小さくなったら、ステッ
プ309で部分放電位置標定を終了し、ステップ310
で部分放電位置標定結果を出力する。
【0061】上記のように構成された第1の実施の形態
によれば次の効果が得られる。マイクロプロセッサが制
御する、アクセス間隔が速く、高速にデータの読み書き
ができるバッファメモリに、デジタルデータを一時的に
保存するので、高速のデジタルデータ取り込みレートを
実現でき、かつ、バッファメモリに一時保存されるデー
タをバッファメモリ管理用のマイクロプロセッサが制御
して外部記憶装置に転送するので、膨大なデータ量とな
る超音波マイクや電流センサの出力波形をデジタル波形
データとして保存できる。
【0062】また、耐ノイズ性に優れたデジタル伝送で
波形伝送するので、高精度な部分放電位置標定に必要
な、再現性の良いデジタル波形データを保存でき、これ
を部分放電位置標定の演算や、波形分析、周波数分析等
の信号処理を通した部分放電情報の定量的な評価に供す
ることができる。
【0063】各超音波マイクと電流検出器毎にデジタル
変換機能、デジタル波形データ保存機能を有しているの
で、より大量のデータをより高速に扱うことが可能とな
る。また、デジタル波形データを圧縮符号化することに
より、波形伝送中のビットエラーの可能性を低減でき、
かつ高速にデータ伝送することを可能とする。
【0064】上位システムを備える遠隔地で、部分放電
位置標定の演算や、波形分析、周波数分析等の信号処理
を通した部分放電情報の定量的な評価を行うことができ
る。また、外部記憶装置として特にノートパソコンを使
ったときは携帯型の内部部分放電監視装置が実現でき
る。これによって電気所間のプール運用が可能となり、
例えば油中ガス分析などで異常の兆候が見られる変圧器
など、異常の兆候が見られる高電圧機器に機動的に取り
付け、監視することにより、寿命がくるまで機器が使え
るようになる。
【0065】デジタルカメラ等の市販測定器のデータを
パソコンに取り込み、内部部分放電監視装置のデータと
併せて評価することにより、総合的な機器の寿命診断が
可能となる。また、複数の超音波マイクの組み合わせに
よる部分放電位置標定を行うので、タンク内の機器の配
置により超音波が大きく減衰して、ある超音波マイクが
信号を捕らえられない場合でも、それ以外の超音波マイ
クの出力から位置標定ができる。かつ、複数の超音波マ
イクの組み合わせによる部分放電位置標定結果を統計処
理して標定頻度の高い位置を部分放電発生位置と見なす
ので、部分放電発生源の範囲をより正確に限定できる。
【0066】検出対象とする超音波が超音波マイクに到
達する以前に低レベルの超音波が継続して伝搬している
ケースなどのように、超音波マイクの出力波形の立ち上
がり時刻の候補が複数存在して一つの立ち上がり時刻に
限定することが困難な場合に、超音波マイクの出力と電
流検出器の出力の時間差の候補を複数個計算して、その
任意の組合せに対して部分放電位置標定を計算し、その
結果を統計的な観点、および高電圧機器の内部構造を考
慮して検討することにより、部分放電発生源の範囲をよ
り正確に特定できる。
【0067】複数回の部分放電の位置標定を行い、その
バラツキから外部ノイズか否かを判断するので、外部ノ
イズに対する誤動作の防止ができ、かつ、真に部分放電
が発生している場合には、複数の部分放電位置標定結果
から判断するので、部分放電発生源の範囲をより正確に
特定できる。
【0068】計算機のガイダンスに従って超音波マイク
の取付位置を部分放電発生源近傍に近づけていくので、
超音波マイク取付位置の変更回数に従い、標定精度は向
上していき、部分放電発生源の範囲をより正確に限定で
きるようになる。
【0069】図5は本発明に係る高電圧機器の内部部分
放電監視装置の第2の実施の形態のシステム構成図であ
る。図中、第1の実施の形態を示す図1と同一の要素に
は同一の符号を付してその説明を省略する。この実施の
形態はデータ収集部5Bのマイクロプロセッサ25とそ
のバスまわりのシステム構成を変更したものである。す
なわち、図1に示した構成に対してデータ保存メモリ3
1を追設した点が図1と構成を異にしている。
【0070】上記のように構成された第2の実施の形態
の動作について、特に、図1と構成を異にする部分を中
心にして以下に説明する。
【0071】超音波マイク2と電流検出器3の出力のデ
ジタル信号はバッファメモリ24に順次書き込まれてい
く。バッファメモリ管理機能と波高値判定機能と同期制
御機能を持つマイクロプロセッサ25は、バッファメモ
リ24に順次書き込まれるデジタル波形データを波高値
判定機能により常時監視しており、超音波マイク2と電
流検出器3のうちのいずれかの出力が予め定めた閾値を
超過した場合は、波形保存のためのトリガーとして働
く。すなわち、マイクロプロセッサ25は、バッファメ
モリ管理機能と同期制御機能により、全てのデジタル信
号に対して同時にバッファメモリ24に書き込むのを停
止させ、かつ、その時点でバッファメモリ24に書き込
まれている全てのデジタル信号を、部分放電のデジタル
波形データとしてデータ保存メモリ31に転送する。
【0072】部分放電のデジタル波形データのデータ保
存メモリ31への書き込みが完了すると、バッファメモ
リ24への超音波マイク2と電流検出器3の出力のデジ
タル信号の順次書き込みが再開され、マイクロプロセッ
サ25は波高値判定機能による常時監視状態に復帰す
る。マイクロプロセッサ25は一定間隔でデータ保存メ
モリ31に保存したデジタル波形データを外部記憶装
置、ここではパソコン6のハードディスクに転送する指
令を出力する。さらに、データ保存メモリ31が一杯に
なったときに、データ保存メモリ31に保存したデジタ
ル波形データをパソコン6のハードディスクに転送する
指令を出力する。システムとしての最終的なデータの保
存はパソコン6のハードディスクで行う。なお、データ
保存メモリ31からパソコン6のハードディスクへのデ
ータ転送機能は、パソコン6のCPUが分担しても良
い。
【0073】かくして、第2の実施の形態によれば、デ
ジタル波形データをバッファメモリに書き込むために要
する時間に対して、デジタル波形データを外部記憶装置
に保存するために要する時間の方が遥かに長いため、外
部記憶装置に保存する時間がシステムとしての波形取得
のデットタイムとなってしまうが、バッファメモリと外
部記憶装置の中間に、アクセス間隔が速く、高速にデー
タの読み書きができ、複数回分の部分放電の波形データ
を書き込むことができるデータ保存メモリ31を置くこ
とにより、このデットタイムを回避でき、連続して発生
する部分放電のデジタル波形データの保存が可能とな
る。
【0074】図6は本発明に係る高電圧機器の内部部分
放電監視装置の第3の実施の形態のシステム構成図であ
る。ここでは、第2の実施の形態を示す図5と構成を異
にするデータ収集部5Cの構成のみを示し、これ以外の
構成は図5と同一であるので省略している。この図6に
おいて、データ収集部5Cは、前述した通信LSI2
3、バッファメモリ24、マイクロプロセッサ25及び
バッファメモリ管理用プログラムや部分放電位置標定プ
ログラムなどを内蔵したROM、RAM、入出力装置
(SIO)及びデータ保存メモリ31の他に、複数の位
置標定ユニット32、バスコントロールユニット34、
スターカップラ(星型の接続具)35、部分放電判定ユ
ニット36を追設してなる、例えば複数のチップセット
で構成されている。
【0075】このうち、位置標定ユニット32は、位置
標定用マイクロプロセッサ33と部分放電の有無判定、
電流検出器出力と超音波マイク出力の時間差、部分放電
位置標定などの演算プログラムを内蔵したROM、RA
Mなどの一つ又は複数のチップセットから構成されてい
る。部分放電判定ユニット36は、部分放電判定用マイ
クロプロセッサ37と部分放電判定用バッファメモリ3
8と部分放電判定などの演算プログラムを内蔵したRO
M、RAMなどの一つ又は複数のチップセットから構成
されている。
【0076】上記のように構成された第3の実施の形態
の動作について、特に、図5と構成を異にする部分を中
心にして以下に説明する。バスコントロールユニット3
4はデータ保存メモリ31に保存されたデジタル波形デ
ータを常時監視しており、データ保存メモリ31にデー
タが書き込まれると、その最新データを、スターカップ
ラ35を介して、順次ジョブ待ち状態の位置標定ユニッ
ト32に転送する。バスコントロールユニット34から
演算指令を受けた位置標定ユニット32は、RAMに転
送されたデータを読み込んで、位置標定用マイクロプロ
セッサ33で、電流検出器出力と超音波マイク出力の時
間差、部分放電位置標定などの演算を行う。電流検出器
出力と超音波マイク出力の時間差、部分放電位置標定な
どの演算結果は、デジタル波形データと対応させてデー
タ保存メモリ31に書き込む。また、バスコントロール
ユニット34は位置標定ユニット32で計算した位置標
定結果を部分放電判定ユニット36の部分放電判定用バ
ッファメモリ38に転送する。
【0077】部分放電判定用マイクロプロセッサ37は
一定時間毎に部分放電判定用バッファメモリ38のデー
タを読み込み、連続して発生する部分放電の各々の標定
結果を統計処理して、標定結果のばらつきが所定の値以
内に収まっている場合は、その位置を部分放電発生位置
と見なし、ばらつきが大きく所定の値に収まらない場合
は超音波センサは外部ノイズにより動作したと判断す
る。一定時間が経過しても部分放電判定用バッファメモ
リ38に新しいデータが書き込まれない場合にはデータ
をリセットする。また、部分放電判定用バッファメモリ
38はメモリが一杯になると順次上書き保存していく。
部分放電の判定結果は、データ保存メモリ31に書き込
まれる。マイクロプロセッサ25が一定時間毎にデータ
保存メモリ31を読みに行き、その時、部分放電が発生
している場合は、その結果を上位システムへ転送し、警
報を発生する。
【0078】なお、部分放電位置標定の演算処理中も、
並列処理によって、部分放電のデジタル波形データはデ
ータ保存メモリ31に書き込まれ、一定時間毎に外部記
憶装置に転送される。また、部分放電位置標定の計算が
可能な全ての超音波センサ2の組合せに対して、位置標
定計算を行い、その結果を統計処理して標定頻度の高い
位置を部分放電発生位置と見なすシステムを採用する場
合、超音波センサ2の個数を増やすと計算量が飛躍的に
増加する。非常に高速な位置標定演算を必要とする場合
には、この対策として、図示していないが、標定位置演
算用マイクロプロセッサの個数を、位置標定の計算が可
能な全ての超音波センサ2の組合せの各々に対して用意
する標定位置の並列計算システムを採用しても良い。さ
らに、統計処理専用のマイクロプロセッサを加えた並列
計算システムを採用しても良い。
【0079】また、図示していないが、超音波センサ2
の出力と電流検出器の出力の時間差を演算する時間差演
算用マイクロプロセッサを超音波センサ2の個数分だけ
用意して時間差を並列計算する、時間差の並列計算シス
テムを採用しても良い。さらに、標定位置の並列計算シ
ステムを各々の位置標定ユニット32に内蔵してもよい
し、時間差の並列計算システムを各々の位置標定ユニッ
ト32に内蔵してもよい。このように並列計算のマイク
ロプロセッサの段数を増やすことにより、図5のシステ
ム構成に対して更に高速の位置標定演算が可能となる。
しかし、並列の段数を増やせば、それだけ高価になるの
で、並列計算の段数の設計は、連続して発生する部分放
電の位置標定をどこまで欠落することなく行う必要があ
るかによって検討する。
【0080】かくして、第3の実施の形態によれば、複
数の部分放電位置標定の演算部が,バッファメモリに書
き込まれた波形データを順次並列処理するので、連続し
て発生する部分放電に対して部分放電位置標定を計算で
きる。特に、データ保存メモリを経由して外部記憶装置
にデジタル波形データを保存する場合、連続して発生す
る部分放電のデジタル波形データをデータ保存メモリに
保存する間も、並列処理により、効率的に部分放電位置
標定の演算処理が可能となる。
【0081】図7は本発明に係る高電圧機器の内部部分
放電監視装置の第4の実施の形態のシステム構成図であ
る。この実施の形態は図1に示した超音波マイク2及び
信号変換部4の代わりに共振型超音波マイク41、広帯
域型超音波マイク42及び信号変換部43を設けた点が
図1に示した第1の実施の形態と構成を異にしている。
【0082】すなわち、高電圧機器の密閉タンク1の壁
面に、共振型超音波マイク41と広帯域型超音波マイク
42とを対にしてこれらが複数組設けられ、これに信号
変換部43が接続されている。信号変換部43は図8に
その詳細を示したように、共振型超音波マイク41及び
広帯域型超音波マイク42の出力をそれぞれ増幅する合
計2組の増幅器11と、これらの増幅器の出力信号をそ
れぞれデジタル信号に変換する合計2組のアナログ−デ
ジタル変換器21と、これらのアナログ−デジタル変換
器21の出力信号をデータ収集部5に伝送する通信LS
I22と、増幅器11、アナログ−デジタル変換器21
及び通信LSI22の動作電力を供給するバッテリ12
とで構成されている。
【0083】上記のように構成された第4の実施の形態
の動作について、特に、図1と構成を異にする部分を中
心にして以下に説明する。
【0084】共振型超音波マイク41と広帯域型超音波
マイク42の微弱な電圧出力を、信号変換部43の2組
の増幅器11で増幅して、2組のアナログ−デジタル変
換器21でデジタル信号に変換する。この2組のデジタ
ル信号を通信LSI22のデータ圧縮エンコード機能で
圧縮符号化し、データ収集部5へ時分割多重によって伝
送する。
【0085】この第4の実施の形態によれば、共振型超
音波マイク41及び広帯域型超音波マイク42を使い分
けることができるため、誤動作の防止とデータ収集の品
質向上が実現できるという新たな効果が得られる。
【0086】すなわち、共振型超音波マイク41は検出
感度が広帯域型超音波マイク42の10倍程度と高く、
また、LTC音などあらかじめ発生が予想されるノイズ
音の周波数を避けて共振点を設定できるので、その出力
をトリガーとして使用し、また、部分放電の発生有無の
判定、超音波マイクの出力と電流検出器の出力の時間差
の計算、部分放電位置標定の計算などに使用する。一
方、超音波マイクの出力と電流検出器の出力のデジタル
波形データと、それから計算される部分放電の周波数特
性などの保存には、広い周波数帯域で平坦な特性を持つ
広帯域型超音波マイク42の出力を使い、元波形に近い
波形を保存する。また、共振型超音波マイクの出力と広
帯域型超音波マイクの出力を1本の線路で伝送できるの
で、リソースの節約ができ、配線の単純化が可能とな
る。
【0087】図9は本発明に係る高電圧機器の内部部分
放電監視装置の第5の実施の形態のシステム構成図であ
る。この実施の形態は第2の実施の形態を構成するデー
タ収集部5Bの内部構成を変更したものである。ここ
で、データ収集部5Dは、通信LSI23と周波数成分
検出器51とバッファメモリ24とデータ保存メモリ3
1とマイクロプロセッサ25とデータ収集プログラムや
部分放電位標定プログラムなどを内蔵したROM、RA
M、入出力装置(SIO)などで構成するチップセット
などから構成されている。周波数成分検出器51は、図
10にその詳細な構成を示したように、複数のバンドパ
スフィルタ52と、これらのバンドパスフィルタ52の
出力端にそれぞれ接続された最大値検出回路53と、こ
れらの最大値検出回路53の出力端にそれぞれ接続され
た最大値保持回路54と、全ての最大値保持回路54に
接続された波高値比較回路55及び同期制御回路56と
で構成されている。データ収集部5D以外の構成は図5
に示した第2の実施の形態と同一であるので省略してい
る。
【0088】上記のように構成された第5の実施の形態
の動作について、特に、図5と構成を異にする部分を中
心にして以下に説明する。
【0089】通信LSI23で受信した超音波マイク2
のデジタル信号は、バッファメモリ24と周波数成分検
出器51とに転送される。バッファメモリ24に転送さ
れたデジタル信号は第2の実施の形態と同様な動作を行
う。一方、周波数成分検出器51は次に説明する動作を
する。
【0090】周波数成分検出器51で、デジタル信号は
通過帯域、遮断周波数の異なる複数のバンドパスフィル
タ52に転送される。バンドパスフィルタ52の通過帯
域、遮断周波数は、電気所毎にあらかじめ想定されるノ
イズ音の周波数成分が異なるので、測定対象毎に適宣設
定する。バンドパスフィルタ52をそれぞれ通過したデ
ジタル信号は、最大値検出回路53に転送されて最大波
高値が検出され、最大値保持回路54で最大波高値が一
次保存される。最大値保持回路54のデータは随時更新
されていく。
【0091】同期制御回路56は、マイクロプロセッサ
25がデジタル波形データをデータ保存メモリ31に書
き込む時に出力する同期制御信号を受け取り、データ保
存メモリ31に書き込むデジタル波形データに対応する
最大波高値を検出するように指令を出す。波高値比較回
路55は各バンドパスフィルタ52を通過した波形の最
大波高値を比較して周波数成分比を検出する。検出した
周波数成分比は保存したデジタル波形データと対応させ
てデータ保存メモリ31に書き込まれる。
【0092】なお、ここでは周波数成分検出器51はデ
ジタルフィルタを備えたデジタルプロセッシングユニッ
トを実装することを想定しているが、デジタル信号をデ
ジタル−アナログ変換器でアナログ信号に変換して、こ
れをアナログ回路で構成した周波数成分検出器に入力す
る構成としても良い。
【0093】ROMには、あらかじめ発生が予想される
LTC動作音などの外部ノイズ音の周波数成分比をデー
タベースとして内蔵させておく。マイクロプロセッサ2
5はデータ保存メモリ31に書き込んだ部分放電音の周
波数成分比とデータベースの周波数成分比を読み込んで
比較し、その大小パターンから、実際に部分放電が発生
しているのか、あるいは、外部ノイズにより動作したの
かを判定する。
【0094】なお、部分放電発生判定用に別のマイクロ
プロセッサを実装して、並列処理を行っても良い。ま
た、予め発生が予想されるLTC動作音などの外部ノイ
ズ音の周波数成分比のデータベースはパソコン6のハー
ドディスクに保存し、ここからデータベースの周波数成
分比を読み込んでも良い。
【0095】かくして、第5の実施の形態によれば、予
め発生が予想されるLTC動作音などのノイズ音の周波
数成分比を、データベースとして内蔵しておき、部分放
電発生時の超音波マイク検出出力の周波数成分比とデー
タベースの周波数成分比を比較することにより、実際に
部分放電が発生しているのか、あるいは、外部ノイズに
より動作したのかを判定できる。これにより、内部部分
放電監視装置の誤動作を防止することができる。
【0096】ところで、図5に示した第2の実施の形態
のデータ収集部5Bを構成するマイクロプロセッサ25
に高速フーリエ変換(FFT)演算処理機能を実装し、
データ保存メモリ31に書き込んだデジタル波形データ
を読み込んで部分放電音の周波数特性を演算し、その結
果データをデータ保存メモリ31に書き込むように構成
することもできる。この場合、ROMには、予め発生が
予想されるLTC動作音などの外部ノイズ音の周波数特
性をデータベースとして内蔵させておく。これに対応し
てマイクロプロセッサ25はデータ保存メモリ31に書
き込んだ部分放電音の周波数特性とデータベースの周波
数特性を読み込んで比較し、周波数特性のパターン認識
により、実際に部分放電が発生しているか否か、外部ノ
イズにより動作したか否かを判定する。
【0097】なお、高速フーリェ変換(TFT)演算
用、部分放電発生判定用として別々のマイクロプロセッ
サを実装して、並列処理を行っても良い。また、予め発
生が予想されるLTC動作音などの外部ノイズ音の周波
数特性のデータベースはパソコン6のハードディスクに
保存し、ここからデータベースの周波数特性を読み込ん
でも良い。さらに、データ保存メモリ31に書き込まれ
た部分放電音の周波数特性は、デジタル波形データと共
にパソコン6のハードディスクに転送される。試験条
件、部分放電発生状況、周波数特性のパターン、部分放
電位置標定結果などの条件の下で整理され、周波数特性
はデジタル波形データと共に、部分放電音の周波数特性
のデータベースとして保存する。
【0098】このように構成することによって、あらか
じめ発生が予想されるLTC動作音などのノイズ音の周
波数特性のデータベースと部分放電発生時の超音波マイ
ク検出出力の周波数特性を比較することにより、実際に
部分放電が発生しているのか、外部ノイズにより動作し
たのかを判定できる。これにより、内部部分放電監視装
置の誤動作を防止することができる。
【0099】図11は本発明に係る高電圧機器の内部部
分放電監視装置の第6の実施の形態のシステム構成図で
ある。図中、図5に示した第2の実施の形態と同一の要
素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実
施の形態は複数台の密閉タンク1の内部部分放電を監視
するように構成したものである。この場合、それぞれの
密閉タンク1に超音波マイク2と電流検出器3と信号変
換部4Aとデータ収集部5Bとを取り付ける。そして、
データ保存メモリ31に書き込んだデジタル波形データ
の転送先であるパソコン6のハードディスクは1台と
し、全ての高電圧機器の共通のデータ保存場所とする。
さらに、データ収集部5Bに実装した高速フーリエ変換
機能の演算結果である部分放電音の周波数特性も同じパ
ソコン6に保存する。パソコン6に保存されるそれぞれ
の高電圧機器の部分放電のデータは共通のデータベース
として構築され、それぞれの高電圧機器のデータ収集部
5のマイクロプロセッサ25から共通の情報として参照
することができる。
【0100】また、モデム7、電話回線8を介してパソ
コン6から上位システム9に接続した場合、上位システ
ム9を介して別の電気所の部分放電のデータも共通のデ
ータベースとして参照できるようになる。
【0101】この図11に示した第6の実施の形態によ
れば、部分放電の放電形態により異なる様々な部分放電
の周波数特性が蓄積でき、これと過去の測定で蓄積した
周波数特性と比較することにより、放電形態などの予想
ができる。また、ノイズ音の周波数特性のデータベース
も順次増やしていくことができる。さらに。複数の高電
圧機器で得られた部分放電の周波数特性を共通のデータ
ベースとして共有するので、より効率的に部分放電のデ
ータベースを活用できる。また、あらかじめ発生が予想
されるLTC動作音などのノイズ音の周波数特性のデー
タベースと部分放電発生時の超音波マイク検出出力の周
波数特性を比較することにより、実際に部分放電が発生
しているのか、外部ノイズにより動作したのかを判定で
きる。これにより、内部部分放電監視装置の誤動作を防
止することができる。
【0102】以上、本発明を第1乃至第6の実施の形態
によって説明したが、以下に種々の変形例を説明するこ
ととする。
【0103】第1乃至第6の実施の形態では、非線形方
程式である(1)〜(3)式の非線形連立方程式をニュ
ートン・ラプソン法で数値計算で解くが、この代わりに
最小2乗法による代数方程式の解として計算することも
できる。すなわち、超音波マイクiについて、次の
(8)式で表される誤差の2乗和が最小となるように部
分放電位置標定を計算する。
【数3】 ただし、 (x,y,z) :部分放電点の座標 (xi,yi,zi) :超音波マイクiの座標 Li = Vs・Ti :部分放電点〜超音波マイクiの距離、 Ti :部分放電点〜超音波マイクiの超音波の伝搬
時間、 Vs :超音波の伝搬速度 である。
【0104】超音波マイクをN個使用したときには、
(8)式で表される誤差δiの2乗和を次の(9)式の
δとする。
【0105】
【数4】 ここで、2次以上の未知数の項の和を新しい変数uで置
き直して、(9)式を整理すると、次式が得られる。
【0106】
【数5】 上記の(10)式を未知数(x、y、z、u)で偏微分
して、零と置くと、次の線形連立方程式が得られる。
【0107】
【数6】 この(13)式を(x、y、z、u)について解けば、
部分放電位置標定結果が計算できる。なお、(13)式
は線形代数方程式なので、解析的に解いても良いし、計
算機により数値計算しても良い。
【0108】一方、(4)〜(7)式の非線形連立方程
式についても同様に最小2乗法による代数方程式の解と
して計算できる。また、超音波の伝搬速度に関して次に
より最適化処理を行うようにしてもよい。
【0109】つまり、(10)〜(12)式に部分放電
位置標定結果の座標を代入した時、この(10)〜(1
2)式のδの値が最小になるように、超音波の伝搬速度
の最適値を直接探索法により計算する。すなわち、伝搬
速度の初期値から出発して、伝搬速度をプラス方向とマ
イナス方向に僅かに変化させて、部分放電位置標定を計
算し、その結果を(10)〜(12)式に代入する。こ
のとき、(10)〜(12)式のδの値がより小さくな
る伝搬速度を新しい伝搬速度とする。伝搬速度を変化さ
せても(10)〜(12)式のδが変化しなくなるま
で、以上の計算を繰り返して、超音波の伝搬速度の最適
値を計算する。伝搬速度の最適化処理は、複数の超音波
マイクに伝搬する超音波の伝搬速度を、1つの伝搬速度
に代表させて最適化しても良い。あるいは、複数の超音
波マイクに伝搬する超音波が別々の伝搬速度を持つとし
て、それぞれの超音波に対して個々に伝搬速度を最適化
しても良い。
【0110】以上のようなアルゴリズムを有する高電圧
機器の内部部分放電監視装置によれば、次の効果が得ら
れる。
【0111】3元以上の非線形連立方程式を線形代数方
程式の解として計算するので、部分放電位置標定座標を
解析的に解くことが可能になる。また、計算機により数
値計算する場合においても、線形代数方程式の場合は初
期値問題、収束問題を伴わないので安定した解が得られ
る。また、計算アルゴリズムが単純になり、必要とする
計算時間を大幅に短縮できる。
【0112】また、超音波の伝搬速度は、部分放電発生
点と超音波マイクの間に存在するタンク内の機器の配置
によって決まり、伝搬速度の誤差は、超音波マイクの出
力と電流検出器の出力の時間差から計算する部分放電発
生点と超音波マイク取付位置の距離の誤差となり、これ
は部分放電位置標定の誤差に結びつくが、連立方程式の
解を連立方程式に代入したときの、連立方程式の残差の
二乗和が最小になるように、超音波の伝搬速度を最適化
することにより、部分放電発生点と超音波マイク取付位
置の距離の誤差を小さくすることができ、これにより部
分放電位置標定の精度を向上することができる。
【0113】また、部分放電発生点と複数の超音波マイ
クの間に存在するタンク内の機器の配置は、超音波マイ
クの取付位置により各々異なり、各々の超音波マイクに
伝搬する超音波の伝搬速度は各々異なるので、各々の超
音波の伝搬速度を最適化することにより、部分放電発生
点と超音波マイク取付位置の距離の誤差をより小さくす
ることができ、これにより部分放電位置標定の精度を向
上することができる。
【0114】次に、第1乃至第第6の各実施の形態の変
形例として、部分放電によって発生する超音波波形の立
ち上がり時刻、及び電流パルスの検出について説明す
る。
【0115】ここでは、超音波の立ち上がり時刻を検出
するために、ある時刻において超音波マイク2の出力の
デジタル波形データから演算して得られる適当な物理量
と、その時刻より前の波形データから得られるその物理
量の移動平均値を計算し、その比を計算する。これは、
超音波波形に関わる適当な物理量が、超音波波形の立ち
上がりの時刻と、その時刻より前の移動平均値とでは、
急激に値が変化することを応用したもので、その比が有
る閾値を越えたとき、その時刻を部分放電によって発生
する超音波波形の立ち上がり時刻と見なすことができ
る。
【0116】具体的には、物理量として超音波波形の振
幅の絶対値の累積時間積分を考える。すなわち、N個の
デジタルサンプリングからなる超音波マイク2の出力波
形U(n)について、時刻nにおける振幅の絶対値の累
積時間積分と、1サンプル前の時刻n−1における振幅
の絶対値の移動平均の累積時間積分の比A(n)は次式
で与えられる。
【数7】 ただし、 n:時刻n、U(n):時刻nにおける超音波マイクの
出力波形、 N:全デジタルサンプリング数、 m:移動平均値の計算範囲(m≦n≦N) である。
【0117】(14)式のA(n)の値は、超音波波形
の立ち上がりの時刻で、それ以前の時刻での値と比べて
急激に増加するので、(14)式のA(n)の値がある
閾値を越えたとき、その時刻を部分放電によって発生す
る超音波波形の立ち上がり時刻と見なすことができる。
また、経験則により部分放電発生点から超音波マイクへ
直接伝搬する超音波波形の立ち上がり波形の周波数は、
それ以前の波形の周波数より高いことが解っているの
で、短時間フーリエ変換により波形データの周波数分布
の時間変化を取得することで、部分放電発生点から超音
波マイクへ直接伝搬する超音波の立ち上がり時刻を取得
できる。
【0118】また、高電圧機器の密閉タンク内の機器な
どを伝搬したために大きく減衰して、ノイズに埋もれて
しまった部分放電による超音波を検出する場合には、超
音波マイク出力波形のウェーブレット変換により時間―
スケール特性を得て、時間―スケール特性の変化から部
分放電による立ち上がり波形の相似相関検出を行うこと
により、ノイズに埋もれてしまった部分放電による超音
波の立ち上がり時刻を与えることができる。また、この
変形例では、連続するノイズ電流に埋もれた不連続な電
流パルスを検出するために短時間フーリエ変換、および
ウェーブレット展開係数の手法を採用する。連続するノ
イズ電流の中に不連続な電流パルスが存在する場合は、
短時間フーリエ変換による電流出力の周波数分布の時間
変化、及び電流出力のウェーブレット展開係数の時間変
化の中に、鋭いピークをもつ周波数、及びウェーブレッ
ト展開係数を見いだすことができ、これにより不連続な
電流パルスを検出することができる。
【0119】特に、ウェーブレット展開係数を使った電
流パルスの検出では、ウエーブレット解析におけるスケ
ールファクタの変化に対するウェーブレット展開係数の
時間変化を検出すればよいので、短時間フーリエ変換を
使った方法より容易な操作で、不連続な電流パルスを検
出することができる。しかし、一方で短時間フーリエ変
換を使った方法は、窓関数の幅と検出する周波数が決ま
れば、不連続な電流パルスの検出能力は信号/ノイズ比
の観点から、ウェーブレット展開係数を使った方法より
優れる。
【0120】従って、連続するノイズ電流に埋もれた不
連続な電流パルスを検出する手段として、不連続な電流
パルスの連続監視状態では、ウェーブレット展開係数を
使った方法で不連続な電流パルスを検出し、より精密に
検出時間を見るときに、短時間フーリエ変換を使った方
法で不連続な電流パルスを検出するという、ウェーブレ
ット展開係数と短時間フーリエ変換の手段を組み合わせ
て使用することにより、不連続な電流パルスの検出精度
をより向上することができる。
【0121】以上のようなアルゴリズムを有する高電圧
機器の内部部分放電監視装置によれば、計算機がアルゴ
リズムに基づいて、超音波波形の立ち上がり時刻、及び
電流パルスを検出する手段を与える。また、ある時刻に
おける超音波波形データを演算して得られる適当な物理
量と、その時刻より前の波形データから得られるその物
理量の移動平均値を計算し、その比を計算する方法で
は、超音波波形に関わるある物理量を適当に選択するこ
とにより、部分放電発生点から超音波マイクへ直接伝搬
する超音波と、高電圧機器の密閉タンク壁面を伝搬する
超音波の立ち上がり時刻を区別することができる。
【0122】また、短時間フーリエ変換により波形デー
タの周波数分布の時間変化を取得して、波形の周波数の
変化から立ち上がり時刻を判断することは、これだけで
は立ち上がり時刻の判断材料として不十分であるが、超
音波出力の波高値の大きさから立ち上がり時刻を判断す
る場合や、また、ある時刻における超音波波形データを
演算して得られる適当な物理量とその時刻より前の波形
データから得られるその物理量の移動平均値を計算し、
その比を計算することで立ち上がり時刻を判断する場合
など、他の有効な方法と組み合わせて、その補助データ
として活用する場合に、波形データの周波数分布の時間
変化は有用な判断材料となる。
【0123】また、高電圧機器の密閉タンク内の機器な
どを伝搬したために大きく減衰して、ノイズに埋もれて
しまった部分放電による超音波についても、ウェーブレ
ット変換で時間―スケール特性を計算することにより、
時間―スケール特性の変化から厳密でないまでも超音波
の立ち上がり時刻を知ることができる。このことは、ノ
イズに埋もれてしまった超音波についても、ウェーブレ
ット変換で波形をノイズから浮かび上がらせることによ
り、図4で示した内部部分放電監視装置の標定ガイダン
ス機能における有効なデータになり得ることを示してい
る。
【0124】また、超音波波形の状態により各々の立ち
上がり時刻の検出手段を使い分ける、もしくは各々の検
出手段を組み合わせて使用することにより、立ち上がり
時刻の検出精度をより向上することができる。さらに、
短時間フーリエ変換、およびウェーブレット展開係数の
手法を採用することにより、外部ノイズ、接地線ノイズ
などが大きい環境下で、電流検出器が連続して出力する
ノイズ電流出力から、部分放電によって発生する不連続
な電流パルスを検出することができる。このことは、ノ
イズ電流が大きい環境のため、電流パルスをトリガーと
して使えない場合に、超音波マイクの出力信号をトリガ
ーとする内部部分放電監視装置のシステムを構成した場
合でも、(1)〜(3)式の連立方程式により部分放電
位置標定を可能とすることを示している。すなわち、超
音波マイクの出力信号をトリガーとした場合の部分放電
位置標定の精度を向上することができる。
【0125】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本
発明によれば、バッファメモリとこれを制御するマイク
ロプロセッサを組込み、順次バッファメモリに書き込ま
れるデジタルデータをマイクロプロセッサが制御して外
部記憶装置に転送するシステム構成とすることにより、
デジタルデータとして波形データを保存できる高電圧機
器の内部部分放電監視装置を提供することができる。ま
た、保存したデジタル波形データに、所望の信号処理を
施すことにより、高精度な部分放電位置標定を実現する
高電圧機器の内部部分放電監視装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高電圧機器の内部部分放電監視装
置の第1の実施の形態のシステム構成図。
【図2】図1に示した第1の実施の形態を構成する信号
変換部の詳細な構成を示すブロック図。
【図3】図1に示した第1の実施の形態の部分放電位置
標定の計算アルゴリズムのフローチャート。
【図4】図1に示した第1の実施の形態の標定ガイダン
ス機能のフローチャート。
【図5】本発明に係る高電圧機器の内部部分放電監視装
置の第2の実施の形態のシステム構成図
【図6】本発明に係る高電圧機器の内部部分放電監視装
置の第3の実施の形態のデータ収集部の構成を示すブロ
ック図。
【図7】本発明に係る高電圧機器の内部部分放電監視装
置の第4の実施の形態のシステム構成図。
【図8】図7に示す第3の実施の形態を構成する信号変
換部の詳細な構成を示すブロック図。
【図9】本発明に係る高電圧機器の内部部分放電監視装
置の第5の実施の形態のシステム構成図。
【図10】図9に示した第5の実施の形態を構成する周
波数成分検出器の詳細な構成を示すブロック図。
【図11】本発明に係る高電圧機器の内部部分放電監視
装置の第6の実施の形態のシステム構成図。
【図12】従来の高電圧機器の内部部分放電監視装置の
システム構成図
【符号の説明】
1 高電圧機器の密閉タンク 2 超音波マイク 3 電流検出器 4,4A 信号変換部 5,5A,5B,5C,5D データ収集部 6 パソコン 13 入出力インターフェース 25 マイクロプロセッサ 31 データ保存メモリ 32 位置標定ユニット 35 スターカップラ 36 部分放電判定ユニット 41 共振型超音波マイク 42 広帯域型超音波マイク 43 信号変換部 51 周波数成分検出器 105 演算ユニット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁媒体を充填した密閉タンクを有する高
    電圧機器の密閉タンク内で生ずる部分放電を監視するに
    当たり、部分放電によって発生する超音波を互いに異な
    る箇所で検出する複数の超音波マイクと、部分放電によ
    って発生する電流パルスを検出する電流検出器と、超音
    波マイクと電流検出器の出力をデジタル信号に変換する
    アナログ−デジタル変換器を有する信号変換部と、前記
    デジタル信号を受信するデータ収集部とを備える高電圧
    機器の内部部分放電監視装置において、 前記データ収集部は、前記デジタル信号を順次書き込ん
    でいくバッファメモリ及びバッファメモリ管理機能と波
    高値判定機能と同期制御機能とを持つマイクロプロセッ
    サを有し、前記マイクロプロセッサは前記バッファメモ
    リに書き込まれた複数の前記超音波マイクと電流検出器
    の出力のうちのいずれか一方の出力が閾値を超過した場
    合に、同期制御機能により前記バッファメモリが同時に
    複数の前記デジタル信号を書き込むことを停止させ、か
    つ、前記バッファメモリに書き込まれている複数の同時
    刻の前記デジタル信号を部分放電のデジタル波形データ
    として外部記憶装置に転送する機能を持つ、 ことを特徴とする高電圧機器の内部部分放電監視装置。
  2. 【請求項2】前記信号変換部は、前記複数の超音波マイ
    クの各出力と前記電流検出器の出力とを個別にデジタル
    信号に変換するアナログ−デジタル変換器を有し、前記
    データ収集部は前記アナログ−デジタル変換器毎に前記
    バッファメモリを有することを特徴とする請求項1に記
    載の高電圧機器の内部部分放電監視装置。
  3. 【請求項3】前記信号変換部は前記デジタル信号のデー
    タ圧縮エンコード機能を備えた通信LSIを有し、前記
    データ収集部は圧縮して送信された前記デジタル信号の
    デコード機能を備えた通信LSIを有することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の高電圧機器の内部部分放電
    監視装置。
  4. 【請求項4】前記データ収集部は、複数回分の前記部分
    放電のデジタル波形データを一時的に保存できるデータ
    保存メモリを有し、前記バッファメモリに書き込まれて
    いる前記部分放電のデジタル波形データを前記データ保
    存メモリに一時的に保存し、データ保存メモリに書き込
    んだ複数回分の前記部分放電のデジタル波形データをま
    とめて外部記憶装置に転送する機能を有することを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高電圧機
    器の内部部分放電監視装置。
  5. 【請求項5】前記外部記憶装置に転送した前記デジタル
    波形データを、上位システムに転送する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    高電圧機器の内部部分放電監視装置。
  6. 【請求項6】前記データ収集部が前記複数の超音波マイ
    クの出力と電流検出器の出力の時間差を計算し、その時
    間差から部分放電位置標定を計算するに当たり、時間差
    と部分放電位置標定を計算する演算部を複数個備え、複
    数回の部分放電の位置標定の計算を並列に計算すること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高
    電圧機器の内部部分放電監視装置。
  7. 【請求項7】前記超音波マイクとして、所定の周波数に
    共振点を持つ共振型の超音波マイクと、特定の共振点を
    持たず広い周波数帯域で平坦な特性を持つ広帯域型の超
    音波マイクの両方で同時に測定することを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれか1項に記載の高電圧機器の内部
    部分放電監視装置。
  8. 【請求項8】前記共振型の超音波マイクと前記広帯域型
    の超音波マイクの出力を、前記信号変換部から前記デー
    タ収集部に時分割多重伝送することを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれか1項に記載の高電圧機器の内部部分
    放電監視装置。
  9. 【請求項9】前記複数の超音波マイクの波形データが入
    力される経路に、各々通過帯域の異なった複数のバンド
    パスフィルタと、前記各バンドパスフィルタ出力の波高
    値比較装置を備え、前記波高値比較装置が比較した前記
    バンドパスフィルタ出力の波高値から前記超音波マイク
    の波形データに含まれる周波数成分比を得て、この周波
    数成分比から部分放電検出かノイズ検出かを判別するこ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    高電圧機器の内部部分放電監視装置。
  10. 【請求項10】前記超音波マイクの波形データを高速フ
    ーリエ変換する高速フーリエ変換機能を備え、前記超音
    波マイクの波形データを高速フーリエ変換した結果とし
    て得られる内部部分放電音の周波数特性をデータベース
    として保存することを特徴とする請求項1乃至9のいず
    れか1項に記載の高電圧機器の内部部分放電監視装置。
JP2000320773A 2000-10-20 2000-10-20 高電圧機器の内部部分放電監視装置 Expired - Fee Related JP4377542B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000320773A JP4377542B2 (ja) 2000-10-20 2000-10-20 高電圧機器の内部部分放電監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000320773A JP4377542B2 (ja) 2000-10-20 2000-10-20 高電圧機器の内部部分放電監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002131366A true JP2002131366A (ja) 2002-05-09
JP4377542B2 JP4377542B2 (ja) 2009-12-02

Family

ID=18799000

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000320773A Expired - Fee Related JP4377542B2 (ja) 2000-10-20 2000-10-20 高電圧機器の内部部分放電監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4377542B2 (ja)

Cited By (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004061358A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Kawatetsu Advantech Co Ltd 電力機器の絶縁体中の部分放電検出方法及びその装置
JP2004072905A (ja) * 2002-08-06 2004-03-04 Toshiba Corp ディジタル形保護制御装置
JP2004239735A (ja) * 2003-02-05 2004-08-26 Jfe Advantech Co Ltd 電力機器の接触不良検出方法及びその装置
JP2007292700A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Toshiba Corp 静止誘導機器の部分放電位置特定方法
JP2008157768A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corp レーダ波の識別装置
JP2010060490A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Tokyo Electric Power Services Co Ltd コンクリート構造物の応力測定方法
JP2010185861A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Toenec Corp 電気設備の良否診断システム
JP2010218056A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp データ収集システム
KR100992346B1 (ko) 2003-12-18 2010-11-04 주식회사 포스코 서지전압 측정장치
JP2012049412A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Jfe Steel Corp 油入変圧器の巻線部異常診断方法
JP2012059447A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Toshiba Corp 電気量波形の立ち上がりタイミング検出方法および遮断器の同期開閉制御装置
KR101171857B1 (ko) 2010-12-15 2012-08-07 박기주 변압기의 내부 결함 측정장치
CN102798806A (zh) * 2012-08-01 2012-11-28 北京博电新力电气股份有限公司 一种变压器局部放电检测方法
JP2013044616A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Kyushu Institute Of Technology 部分放電位置標定方法及び部分放電位置標定装置
KR101243184B1 (ko) 2011-11-22 2013-03-15 한국전기연구원 Gps 기능을 이용한 영상촬영수단을 갖는 휴대용 초음파 부분방전 측정장치 및 측정방법
RU2483302C1 (ru) * 2011-12-09 2013-05-27 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-производственное предприятие "Метакон" Способ контроля высоковольтного энергетического оборудования под напряжением
CN104158088A (zh) * 2014-08-27 2014-11-19 中国工程物理研究院流体物理研究所 一种电缆传输多模块汇流的强脉冲电流装置
RU2569415C1 (ru) * 2014-04-30 2015-11-27 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-производственное предприятие "Метакон" Устройство контроля высоковольтного оборудования под напряжением
WO2016094344A1 (en) * 2014-12-09 2016-06-16 Rosemount Inc. Partial discharge detection system
WO2016142994A1 (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 東芝三菱電機産業システム株式会社 データ収集システム
JP2018044938A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 株式会社東芝 監視システム
JP2018179598A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社東芝 診断方法、診断装置、およびプログラム
JP6641541B1 (ja) * 2019-04-22 2020-02-05 三菱電機株式会社 事故点標定装置
CN111650485A (zh) * 2020-06-16 2020-09-11 苏州华安普新能源科技有限公司 输变电设备在线间歇性监测方法、介质、传感器及分析站
US10794736B2 (en) 2018-03-15 2020-10-06 Rosemount Inc. Elimination of floating potential when mounting wireless sensors to insulated conductors
US10833531B2 (en) 2018-10-02 2020-11-10 Rosemount Inc. Electric power generation or distribution asset monitoring
CN112834881A (zh) * 2021-01-05 2021-05-25 国网福建省电力有限公司厦门供电公司 一种基于时分复用的模拟局放相位图谱的脉冲输出方法
CN112904139A (zh) * 2020-10-10 2021-06-04 国网山东省电力公司枣庄供电公司 考虑温度场变化的高压开关柜局部放电定位方法及***
US11067639B2 (en) 2017-11-03 2021-07-20 Rosemount Inc. Trending functions for predicting the health of electric power assets
IT202000004303A1 (it) * 2020-03-02 2021-09-02 St Microelectronics Srl Circuito per rilevare scariche parziali, dispositivo, sistema e procedimento corrispondenti
US11181570B2 (en) 2018-06-15 2021-11-23 Rosemount Inc. Partial discharge synthesizer
CN113866570A (zh) * 2021-08-06 2021-12-31 厦门欧易奇机器人有限公司 一种基于声纹的局放监测方法
JP7024035B1 (ja) * 2020-10-26 2022-02-22 株式会社京三製作所 車上装置
US11313895B2 (en) 2019-09-24 2022-04-26 Rosemount Inc. Antenna connectivity with shielded twisted pair cable
US11448682B2 (en) 2017-03-02 2022-09-20 Rosemount Inc. Trending functions for partial discharge
KR20220150002A (ko) * 2021-05-03 2022-11-10 (주)아르비젼 부분방전 진단의 표시장치 및 그 표시방법
CN115639327A (zh) * 2022-12-21 2023-01-24 南方电网数字电网研究院有限公司 基于油浸式套管气体检测的套管故障检测方法和装置
WO2023063078A1 (ja) * 2021-10-13 2023-04-20 三菱電機株式会社 巻線欠陥検査装置、巻線欠陥検査装置を使用した電気機械の製造方法、及び巻線欠陥検査方法
CN117872068A (zh) * 2024-03-11 2024-04-12 国电南瑞科技股份有限公司 一种油浸式设备内部严重放电缺陷辨识方法及***
JP7508307B2 (ja) 2020-08-11 2024-07-01 株式会社東芝 変圧器及び部分放電判定方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101079681B1 (ko) 2010-01-22 2011-11-04 한국교통연구원 공항 전력시설의 장애관리 시스템
CN103185852B (zh) * 2011-12-31 2015-05-20 珠海格力电器股份有限公司 高压放电部件的测试方法、装置及***
CN103149516A (zh) * 2013-03-07 2013-06-12 江苏省电力公司电力科学研究院 基于多通道超声波检测的组合电器故障源定位方法

Cited By (57)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004061358A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Kawatetsu Advantech Co Ltd 電力機器の絶縁体中の部分放電検出方法及びその装置
JP2004072905A (ja) * 2002-08-06 2004-03-04 Toshiba Corp ディジタル形保護制御装置
JP2004239735A (ja) * 2003-02-05 2004-08-26 Jfe Advantech Co Ltd 電力機器の接触不良検出方法及びその装置
KR100992346B1 (ko) 2003-12-18 2010-11-04 주식회사 포스코 서지전압 측정장치
JP2007292700A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Toshiba Corp 静止誘導機器の部分放電位置特定方法
JP2008157768A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corp レーダ波の識別装置
JP2010060490A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Tokyo Electric Power Services Co Ltd コンクリート構造物の応力測定方法
JP2010185861A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Toenec Corp 電気設備の良否診断システム
JP2010218056A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp データ収集システム
JP2012049412A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Jfe Steel Corp 油入変圧器の巻線部異常診断方法
JP2012059447A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Toshiba Corp 電気量波形の立ち上がりタイミング検出方法および遮断器の同期開閉制御装置
KR101171857B1 (ko) 2010-12-15 2012-08-07 박기주 변압기의 내부 결함 측정장치
JP2013044616A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Kyushu Institute Of Technology 部分放電位置標定方法及び部分放電位置標定装置
KR101243184B1 (ko) 2011-11-22 2013-03-15 한국전기연구원 Gps 기능을 이용한 영상촬영수단을 갖는 휴대용 초음파 부분방전 측정장치 및 측정방법
RU2483302C1 (ru) * 2011-12-09 2013-05-27 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-производственное предприятие "Метакон" Способ контроля высоковольтного энергетического оборудования под напряжением
CN102798806A (zh) * 2012-08-01 2012-11-28 北京博电新力电气股份有限公司 一种变压器局部放电检测方法
RU2569415C1 (ru) * 2014-04-30 2015-11-27 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-производственное предприятие "Метакон" Устройство контроля высоковольтного оборудования под напряжением
CN104158088A (zh) * 2014-08-27 2014-11-19 中国工程物理研究院流体物理研究所 一种电缆传输多模块汇流的强脉冲电流装置
WO2016094344A1 (en) * 2014-12-09 2016-06-16 Rosemount Inc. Partial discharge detection system
CN107407708B (zh) * 2014-12-09 2021-01-05 罗斯蒙特公司 局部放电检测***
JP2017537324A (ja) * 2014-12-09 2017-12-14 ローズマウント インコーポレイテッド 部分放電検出システム
CN107407708A (zh) * 2014-12-09 2017-11-28 罗斯蒙特公司 局部放电检测***
US9753080B2 (en) 2014-12-09 2017-09-05 Rosemount Inc. Partial discharge detection system
CN107408333A (zh) * 2015-03-06 2017-11-28 东芝三菱电机产业***株式会社 数据收集***
KR20170108098A (ko) 2015-03-06 2017-09-26 도시바 미쓰비시덴키 산교시스템 가부시키가이샤 데이터 수집 시스템
JPWO2016142994A1 (ja) * 2015-03-06 2017-06-22 東芝三菱電機産業システム株式会社 データ収集システム
TWI575482B (zh) * 2015-03-06 2017-03-21 東芝三菱電機產業系統股份有限公司 資料收集系統
US20170365164A1 (en) * 2015-03-06 2017-12-21 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation Data collection system
WO2016142994A1 (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 東芝三菱電機産業システム株式会社 データ収集システム
US11113955B2 (en) * 2015-03-06 2021-09-07 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation Data collection system
KR101963524B1 (ko) 2015-03-06 2019-03-28 도시바 미쓰비시덴키 산교시스템 가부시키가이샤 데이터 수집 시스템
CN107408333B (zh) * 2015-03-06 2019-12-31 东芝三菱电机产业***株式会社 数据收集***
JP2018044938A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 株式会社東芝 監視システム
US11448682B2 (en) 2017-03-02 2022-09-20 Rosemount Inc. Trending functions for partial discharge
JP2018179598A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社東芝 診断方法、診断装置、およびプログラム
US11067639B2 (en) 2017-11-03 2021-07-20 Rosemount Inc. Trending functions for predicting the health of electric power assets
US10794736B2 (en) 2018-03-15 2020-10-06 Rosemount Inc. Elimination of floating potential when mounting wireless sensors to insulated conductors
US11181570B2 (en) 2018-06-15 2021-11-23 Rosemount Inc. Partial discharge synthesizer
US10833531B2 (en) 2018-10-02 2020-11-10 Rosemount Inc. Electric power generation or distribution asset monitoring
JP6641541B1 (ja) * 2019-04-22 2020-02-05 三菱電機株式会社 事故点標定装置
WO2020217275A1 (ja) * 2019-04-22 2020-10-29 三菱電機株式会社 事故点標定装置
US11313895B2 (en) 2019-09-24 2022-04-26 Rosemount Inc. Antenna connectivity with shielded twisted pair cable
IT202000004303A1 (it) * 2020-03-02 2021-09-02 St Microelectronics Srl Circuito per rilevare scariche parziali, dispositivo, sistema e procedimento corrispondenti
CN111650485A (zh) * 2020-06-16 2020-09-11 苏州华安普新能源科技有限公司 输变电设备在线间歇性监测方法、介质、传感器及分析站
JP7508307B2 (ja) 2020-08-11 2024-07-01 株式会社東芝 変圧器及び部分放電判定方法
CN112904139A (zh) * 2020-10-10 2021-06-04 国网山东省电力公司枣庄供电公司 考虑温度场变化的高压开关柜局部放电定位方法及***
CN112904139B (zh) * 2020-10-10 2022-07-22 国网山东省电力公司枣庄供电公司 考虑温度场变化的高压开关柜局部放电定位方法及***
JP7024035B1 (ja) * 2020-10-26 2022-02-22 株式会社京三製作所 車上装置
CN112834881B (zh) * 2021-01-05 2024-02-06 国网福建省电力有限公司厦门供电公司 一种基于时分复用的模拟局放相位图谱的脉冲输出方法
CN112834881A (zh) * 2021-01-05 2021-05-25 国网福建省电力有限公司厦门供电公司 一种基于时分复用的模拟局放相位图谱的脉冲输出方法
KR20220150002A (ko) * 2021-05-03 2022-11-10 (주)아르비젼 부분방전 진단의 표시장치 및 그 표시방법
KR102544050B1 (ko) * 2021-05-03 2023-06-16 주식회사 아르비젼 부분방전 진단의 표시장치 및 그 표시방법
CN113866570A (zh) * 2021-08-06 2021-12-31 厦门欧易奇机器人有限公司 一种基于声纹的局放监测方法
WO2023063078A1 (ja) * 2021-10-13 2023-04-20 三菱電機株式会社 巻線欠陥検査装置、巻線欠陥検査装置を使用した電気機械の製造方法、及び巻線欠陥検査方法
CN115639327A (zh) * 2022-12-21 2023-01-24 南方电网数字电网研究院有限公司 基于油浸式套管气体检测的套管故障检测方法和装置
CN117872068A (zh) * 2024-03-11 2024-04-12 国电南瑞科技股份有限公司 一种油浸式设备内部严重放电缺陷辨识方法及***
CN117872068B (zh) * 2024-03-11 2024-05-31 国电南瑞科技股份有限公司 一种油浸式设备内部严重放电缺陷辨识方法及***

Also Published As

Publication number Publication date
JP4377542B2 (ja) 2009-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002131366A (ja) 高電圧機器の内部部分放電監視装置
CN107942206B (zh) 一种gis局部放电定位方法
CN109001997B (zh) 一种防干扰的环境信息采集***
US20070207739A1 (en) Testing systems and methods for aircraft radios
CN114576566B (zh) 燃气管道预警方法、装置、设备及存储介质
KR101531641B1 (ko) 전력케이블 부분방전 측정장치 및 이를 이용한 측정방법
CN113281609B (zh) 配电网故障的主动行波定位方法、***及存储介质
CN201083800Y (zh) 基于虚拟仪器技术的变电站绝缘带电检测仪
CN111413596A (zh) 电缆局部放电定位方法及装置、电子设备及定位***
CN112782540A (zh) 一种高压电缆在线监测及故障点定位装置
CN112986870A (zh) 基于振动法的分布式电力变压器绕组状态监测方法及***
CN205091430U (zh) 一种变压器内部放电故障诊断装置
CN117148076A (zh) 一种多特征融合的高压开关柜局部放电识别方法及***
CN113390540A (zh) 一种自供电的高灵敏度的桥梁应力检测***及检测方法
CN105203937A (zh) 一种变压器内部放电模式识别方法及故障诊断***
CN201600439U (zh) 基于虚拟仪器和无线传感器网络的发电机状态监测***
CN101738487A (zh) 一种基于虚拟仪器技术的电机实验***方案
CN112014695A (zh) 一种gis设备故障快速定位***及方法
CN115754008A (zh) 结构损伤联合监测方法、***、计算机设备和存储介质
CN109085782A (zh) 可视化气动参数采集***
CN115790830A (zh) 一种基于油箱振动信号的换流变压器声纹测点优选方法
CN111721399B (zh) 一种水工建筑结构振动测试***和测试方法
CN114201991A (zh) 一种基于超声传感器阵列的局放信号检测方法和***
CN113311258A (zh) 一种半电波暗室装置及电磁兼容emc测试方法
CN112285648A (zh) 一种基于声源定位的增强现实***与方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050726

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090911

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130918

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees