JP2002129927A - 4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造 - Google Patents

4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造

Info

Publication number
JP2002129927A
JP2002129927A JP2000317602A JP2000317602A JP2002129927A JP 2002129927 A JP2002129927 A JP 2002129927A JP 2000317602 A JP2000317602 A JP 2000317602A JP 2000317602 A JP2000317602 A JP 2000317602A JP 2002129927 A JP2002129927 A JP 2002129927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
chamber
breather
mist
pan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000317602A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Sato
利行 佐藤
Shusaburo Niimura
修三郎 新村
Yoshiharu Yokoyama
義治 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2000317602A priority Critical patent/JP2002129927A/ja
Publication of JP2002129927A publication Critical patent/JP2002129927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルミストを循環させる4サイクルエンジ
ン潤滑装置におけるブリーザ室からのオイルミストおよ
びオイルの流失を防止したブリーザ構造を提供する。 【解決手段】 オイルパン2からのオイルをクランク軸
に噴射してオイルミストを発生させ、このオイルミスト
をクランク室1の圧力脈動により動弁室9を通して循環
させるとともに、前記オイルミストの一部をブリーザ室
12を通して気液分離しオイルを前記オイルパン2に戻
す4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造であっ
て、前記ブリーザ室12の底部にオイル戻り通路19を
接続し、このオイル戻り通路19を介してブリーザ室1
2からのオイルを直接オイルパン2に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイルミストによ
る4サイクルエンジンの潤滑装置に関し、特にこの潤滑
装置に連通するブリーザ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小型4サイクルエンジンにおける潤滑装
置として、エンジン本体内に油溜室を設け、この油溜室
に貯留する潤滑油を飛散させてオイルミストを生成する
オイルスリンガをクランク軸又はそれに連動する回転軸
に設け、このオイルミストを循環させる潤滑装置が特開
平9−170417号公報に開示されている。また、こ
のオイルミストを生成するスリンガを改良して簡単な構
造のスリンガにより油溜室の潤滑油を飛散させる潤滑油
オイルミスト生成装置が特開平10−115208号公
報に開示されている。
【0003】しかしながら、上記各公報記載の潤滑装置
の構造は、オイルミストを生成するための専用のスリン
ガをクランク軸又はこれに連動する回転軸に設けている
ので、その分エンジン自体が大きくなってしまうという
問題があった。また、オイルおよびオイルミストをエン
ジン各部、特に動弁室にオイルを確実に供給するために
は油路の断面積や経路等を考慮してオイルミスト用の断
面積が十分大きい油路を形成する必要があり設計上大き
な制約が生じる。
【0004】このような従来技術を考慮して、本願出願
人は、先願(特願平11-192984)において、エンジンを
大型化することなく、確実にオイルミストを生成し、オ
イルをエンジン各部に確実に供給することができる4サ
イクルエンジンの潤滑方法および潤滑構造を提案してい
る。
【0005】この提案された潤滑装置は、オイルパンか
らのオイルをクランク軸に噴射してオイルミストを発生
させ、これをクランク室の圧力脈動により逆止弁を介し
てオイルパンに一旦戻してからオイルミスト通路を通し
て動弁室に導入し、動弁室から逆止弁を介してクランク
室に戻して循環させる構成である。このオイルミスト通
路は途中で分岐してブリーザ室に連通し、ここで気液分
離して空気はブリーザパイプを通してエアクリーナに導
入され、液体オイルは動弁室下部に導入され動弁室底部
からクランク室に戻りクランク室からオイルパンに戻さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記本
願出願人提案の潤滑装置においては、オイルミスト発生
方法やその構造に関しては従来に比べ大幅な効果が得ら
れているが、これに付随したブリーザ構造に関し、分離
したオイルが多量となってブリーザパイプからエアクリ
ーナ側に流出するおそれが生じる。これは、従来技術を
改良した構造により潤滑装置のオイルミスト循環作用が
大きくなり、ブリーザ室で分離したオイル量が増えその
戻りが不充分になるためと考えられる。
【0007】本発明はこのような点を考慮して、オイル
ミストを循環させる4サイクルエンジン潤滑装置におけ
るブリーザ室からのオイルミストおよびオイルの流失を
防止したブリーザ構造の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、オイルパンからのオイルをクランク軸
に噴射してオイルミストを発生させ、このオイルミスト
をクランク室の圧力脈動により動弁室を通して循環させ
るとともに、前記オイルミストの一部をブリーザ室を通
して気液分離しオイルを前記オイルパンに戻す4サイク
ルエンジン潤滑装置のブリーザ構造であって、前記ブリ
ーザ室の底部にオイル戻り通路を接続し、このオイル戻
り通路を介してブリーザ室からのオイルを直接オイルパ
ンに戻すことを特徴とする4サイクルエンジン潤滑装置
のブリーザ構造を提供する。
【0009】この構成によれば、ブリーザ室で分離され
たオイルは、クランク室を介することなく直接ブリーザ
室底部のオイル戻り通路からオイルパンに戻されるた
め、多量のオイルを円滑にオイルパンに流すことがで
き、ブリーザ室から溢れてブリーザパイプから流出する
ことはない。この場合、逆止弁を用いることなくクラン
ク室の圧力脈動によりオイルミストを脈動周期で往復動
作させながら循環させることにより、構成が簡素化する
とともに、オイルミスト循環量が過大とならず、適正な
循環量となってブリーザ室からのオイルが確実にオイル
パンに戻される。
【0010】好ましい構成例では、前記オイル戻り通路
は、前記オイルパンの油面下となる位置に開口すること
を特徴としている。
【0011】この構成例によれば、ブリーザ室に連通す
るオイル戻り通路がオイルパンの油面下に開口するた
め、ブリーザ室内へのクランク室からの脈動の影響がほ
とんどなくなり、オイルが円滑にオイルパンに戻る。
【0012】さらに好ましい構成例では、前記潤滑装置
は、オイルパンからのオイルをクランク軸とともに前記
動弁室内のカム軸に噴射して該動弁室底部からオイルを
オイルパンに直接戻す構成であって、前記オイルミスト
は、オイルパンからオイルポンプ駆動歯車室を通過した
後に前記動弁室上部側および前記ブリーザ室側に分岐し
て流れることを特徴としている。
【0013】この構成によれば、動弁室にはクランク室
で生成したオイルミストが導入されるとともにオイルパ
ンからのオイルがカム軸に噴射されるため、潤滑効果が
高まる。また、動弁室のオイルはその底部から直接オイ
ルパンに戻されるためオイルが円滑に循環して信頼性の
高い潤滑機能が得られる。また、オイルパンのオイルミ
ストがオイルパンに近接したオイルポンプ駆動歯車室を
通過してからブリーザ室に分岐して流れるように構成さ
れるため、ブリーザ室をエンジン内でコンパクトに配設
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係る潤滑装置の構成図である。クランク室1に連通し
てオイルパン2が設けられ、内部にオイル70が貯留さ
れる。70aは油面を示す。クランク室1内には、クラ
ンク軸およびこれに連動するコンロッドやピストン等
(いずれも図示しない)が収容される。クランク室1内
のクランク軸は、オイルポンプ駆動歯車室3内の駆動歯
車を介してオイルポンプ(トロコイドポンプ)4を駆動
する。オイルポンプ4は、ストレーナ5を介してオイル
パン2内のオイルを吸引し、これをオイル通路6を通し
てクランク室1内に圧送する。
【0015】このオイル通路6は、クランク室1に臨む
噴出口(ジェット)7を有し、圧送されたオイルをクラ
ンク室内に向けて噴射する。これにより、液体オイルが
クランク軸のウェブやコンロッド等の回転部に衝突して
飛散して撹拌され霧状化してオイルミストが生成され
る。
【0016】クランク室1はその底部の連通孔(不図
示)を介してオイルパン2と連通し、クランク室1内で
生成されたオイルミストが液状オイルとともにオイルパ
ン2内に流入する。この場合、クランク室1からオイル
パン2へのオイルミストおよびオイルの流入経路上に、
オイルパン内のオイル攪拌防止用のデフレクター(不図
示)を備えてもよい。
【0017】オイル通路6は、クランク室1に連通する
ジェット7の分岐部分に連続して吸気弁および排気弁
(いずれも図示しない)を駆動するための動弁系を収容
する動弁室9に連通する。この動弁室9に連通するオイ
ル通路6は、動弁室9に臨んでカム軸10に向けた位置
に噴出口(ジェット)8を有し、圧送された液体オイル
をカム軸10に向けて噴射する。
【0018】オイルパン2内に充満するオイルミスト
は、オイルポンプ駆動歯車室3を流通してオイルミスト
室11に流入し、ここから2方向に分れて、一方はブリ
ーザ室12方向に流れ、他方はオイルミスト通路15を
通して動弁室上部16のロッカーアーム(不図示)等に
供給される。ブリーザ室12内では、例えばラビリンス
構造により、クランク室内から押出されたオイルミスト
の液体成分(オイル)を気体成分(空気)から分離し、
空気のみをブリーザエアとしてエアクリーナ13に送
る。エアクリーナ13はこのブリーザエアを外気ととも
にエレメントを通して吸気系に供給する。
【0019】一方、このブリーザ室12で分離された液
体オイルは、ブリーザ室底部に接続されたオイル戻り通
路19を通して直接オイルパン2内に戻される。このオ
イル戻り通路19は、その開口端部が油面70aより低
い位置となるようにオイルパンの底部付近に開口し、オ
イルをオイルパンの油面下に戻す。これにより、クラン
ク室1の圧力脈動等の影響を受けずに安定してブリーザ
室12からオイルをオイルパン2に戻すことができる。
【0020】他方、オイルミスト室11からオイルミス
ト通路15を通して動弁室9の上部16に供給されたオ
イルミストは、動弁室9内を流れ落ちて動弁系に対し潤
滑作用を施す。動弁室9内のオイルはその底部に設けた
不図示のオイル戻り孔またはオイル戻り通路71を介し
てオイルパン2に戻される。この場合、オイル戻り通路
71を前述のブリーザ室12からのオイル戻り通路19
と同様に油面下に開口させてもよい。
【0021】上記構成の潤滑装置において、クランク室
1内で発生したオイルミストは、ピストンの往復動作に
伴うクランク室の圧力脈動により、脈動周期で往復動作
しながらエンジン内を前述のように循環する。
【0022】図2〜図5は上記図1の潤滑装置を備えた
4サイクルエンジンの具体的な構成例を示す。図2は前
後方向に沿ったエンジン縦断面図、図3は左右方向に沿
ったエンジン縦断面図、図4は図2のA−A方向から見
た動弁室の構成図、図5は図2のB−B方向から見たオ
イルポンプ部分の構成図である。
【0023】このエンジン20は、OHV型の4サイク
ル単気筒エンジンであり、例えばスクータ等の小型自動
二輪車や動力補助自転車等のエンジン付き小型二輪車に
搭載される。
【0024】このエンジン20のクランク軸21は車体
の前後方向に配置され、図3に示すように、クランク室
1内にウェブ22およびこれと対向する位置にコネクテ
ィングピン23を介してコンロッド24が連結される。
コンロッド24の上端部にはピストン25が連結され、
シリンダボア26内を摺動する。ピストン上面側に形成
される燃焼室27に臨んで吸気弁28および排気弁29
が装着される。
【0025】クランク軸21の前端部には、図2に示す
ように、空冷用ファン30が固定され、エアシュラウド
31の前面に設けた外気取入れ口32から外気を導入し
てエンジン20を冷却する。空冷用ファン30の内側の
クランク軸21にはフライホイルマグネト33が固定さ
れ、ステータコイル34とともに発電機を形成する。
【0026】クランク室1の外側の動弁室9内に突出す
るクランク軸21の後端部には、図4に示すように、カ
ム駆動歯車35が装着される。動弁室9内のクランク軸
21の上方にはクランク軸21と平行に吸排気弁共通の
単一カム軸10が設けられる。カム軸10にはクランク
軸側のカム駆動歯車35と噛み合うカム歯車36および
カム37が装着される。カム37には、吸気用および排
気用のカムフォロア38,39が軸40に枢着される。
各カムフォロア38,39は、カム37に摺接してそれ
ぞれプッシュロッド41,42を上下動させ、これらの
プッシュロッド上端に取付けた吸気用ロッカーアーム4
3および排気用ロッカーアーム44を介して吸気弁28
および排気弁29をクランク軸21に同期して開閉動作
させる。
【0027】なお、本発明における動弁室9は、プッシ
ュロッド上端に連結されるロッカーアームや吸排気弁等
が備る動弁室上部16(図1、図4)と、カムやカムフ
ォロア等が備るカム軸10の周辺部と、クランク軸に装
着されたカム駆動歯車等が備る動弁室下部14とを含む
ものである。
【0028】プッシュロッド41,42間のシリンダヘ
ッド45には吸気ポート46が形成され、その燃焼室側
端部に前記吸気弁28が装着される。また、シリンダヘ
ッド45の前方に向けて排気ポート47が形成され、そ
の燃焼室側端部に前記排気弁29が装着される。
【0029】ロッカーアーム43,44等を収容したシ
リンダヘッド45の上部を形成する動弁室9の上部16
はヘッドカバー48で覆われる。ヘッドカバー48の上
面側にはオイルミスト通路49が設けられる。このオイ
ルミスト通路49は、動弁室9の上部16に臨む開口5
0を有し、この開口50を通してオイルミストを動弁室
9の上部16に供給する。
【0030】エンジン20は、図3に示すように、上下
のクランクケース51,52からなり、上クランクケー
ス51に対し、合い面Pで下クランクケース52を接合
してボルト53で固定している。これにより、両クラン
クケース間にクランク室1が形成されその下側にオイル
パン2が形成される。
【0031】クランク室1の底部に連通孔72が形成さ
れ、その下側にデフレクター73が設けられる。クラン
ク室1内で発生したオイルミストおよびオイルは、この
連通孔72を通して流れ、デフレクター73を介してオ
イルパン2内に流入する。
【0032】オイルパン2の底部には、図5に示すよう
に、ストレーナ5に接続されたオイルポンプ4が設けら
れる。クランク室1の外部にオイルポンプ駆動歯車室3
が形成され、このオイルポンプ駆動歯車室3内に突出す
るクランク軸21上に駆動ウォームギヤ55が装着され
る。この駆動ウォームギヤ55に噛み合うウォームホイ
ルギヤ56がオイルポンプ4の駆動軸57に固定され、
オイルポンプ4を回転駆動する。オイルポンプ4の吐出
側はオイル通路立上がり部6aに接続され、オイルを矢
印のように圧送する。
【0033】オイル通路立上がり部6aは、クランク軸
21と平行なオイル通路水平部6bに接続する。このオ
イル通路水平部6bは、クランク軸21のほぼ中央部
で、分岐部6cが形成され、ここから図3に示すよう
に、絞りジェット7を介してクランク室1に臨んで開口
する。さらにこの分岐部6cの先のクランク軸21の後
部側のオイル通路水平部6bはオイル通路垂直部6dに
接続する(図4)。このオイル通路垂直部6dは、図4
に示すように、上下クランクケース51,52同士を結
合するボルト53が挿通するボルト孔を利用することが
できる。このオイル通路垂直部6d(ボルト孔)は、絞
りジェット8を介して動弁室9内のカム軸10付近の位
置に臨んで開口する。
【0034】オイルパン2はその上部開口2a(図5)
を介してオイルポンプ駆動歯車室3と連通し、オイルポ
ンプ駆動歯車室3はさらにその上部開口3aを介してオ
イルミスト室11に連通する。このオイルミスト室11
は2方向に分れて連通し、一方は出口部11aを介して
オイルミスト通路15に連通し、他方はブリーザ室12
に連通する。オイルミスト通路15は、図3に示すよう
に、シリンダ側面に沿って立上がり、ヘッドカバー48
の上面に形成したオイルミスト通路49に連通する。
【0035】ブリーザ室12には、図2に示すように、
対向櫛歯状のラビリンス壁12aが設けられ、オイルミ
ストを気体(空気)と液体オイルに分離する。オイルが
除去された気体はブリーザエアとしてブリーザパイプ5
8を通してエアクリーナ(図示しない)に送られる。
【0036】一方、分離された液体オイルは、ブリーザ
室12の底部に設けた例えば2つのオイル孔59を通し
てオイル戻り通路19に流入し、オイルパン2の底部に
戻される。このオイル戻り通路19は、油面70aの下
側に開口する。エンジン20のシリンダ軸は水平に対し
角度θだけ傾斜している。
【0037】動弁室9の下部14は、図4に示すよう
に、その底部に形成したオイル戻り孔75を介してオイ
ルパン2に連通する。
【0038】上記構成の潤滑装置を備えたエンジンにお
いて、オイルパン2内のオイルがオイルポンプ4により
オイル通路立上がり部6aおよび水平部6bを通して圧
送される。このオイルは、絞りジェット7を通してクラ
ンク室1内に噴射される。これにより、液状オイルがク
ランク軸21に注がれ、そのウェブ回転部や軸受け部お
よびコネクティングピン23等に対し潤滑作用を与える
とともに、この噴射されたオイルがクランク室内で回動
するウェブ22やコンロッド24等に衝突して霧状化
し、オイルミストを生成する。
【0039】クランク室1内で生成されたこのオイルミ
ストは、ピストン動作による圧力脈動により、デフレク
ター73を介してオイルパン2内に送り出される。この
オイルミストは、さらにオイルパン2から上部開口2a
(図5)を通してオイルポンプ駆動歯車室3内に圧送さ
れオイルポンプ駆動用の駆動ホイル55やウォームギヤ
56等に対し潤滑作用を与える。
【0040】オイルミストはこのオイルポンプ駆動歯車
室3からその上部開口3a(図5)を通してオイルミス
ト室11に送られ、一部はここから出口部11aを介し
てオイルミスト通路15を通り、ヘッドカバー48上部
のオイルミスト通路49を通って開口50から動弁室9
の上部16に供給され動弁室9内の動弁系に対し潤滑作
用を施す。
【0041】この動弁室9内には、さらに、オイルポン
プ4から圧送される液体オイルが、オイル通路水平部6
bを通り、クランク室1へ分岐する絞りジェット7の先
のオイル通路垂直部6d(ボルト孔)内を流れ、絞りジ
ェット8からカム軸10に向けて噴射され、カム歯車3
6やカム37等のカム機構に対し潤滑作用を施す。
【0042】一方、オイルミスト室11からは、動弁系
に送られたオイルミスト以外のオイルミストがブリーザ
室12に供給される。オイルミストはこのブリーザ室1
2で気液分離されて、液体オイル成分が除去された空気
はブリーザパイプ58を通してエアクリーナに送られ、
液体オイルはオイル孔59およびオイル戻り通路19を
通してオイルパン2の油面下に戻される。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、ブリーザ室で分離されたオイルは、クランク室を介
することなく直接ブリーザ室底部のオイル戻り通路から
オイルパンに戻されるため、多量のオイルを円滑にオイ
ルパンに流すことができ、ブリーザ室から溢れてブリー
ザパイプから流出することはない。この場合、逆止弁を
用いることなくクランク室の圧力脈動によりオイルミス
トを脈動周期で往復動作させながら循環させることによ
り、構成が簡素化するとともに、オイルミスト循環量が
過大とならず、適正な循環量となってブリーザ室からの
オイルが確実にオイルパンに戻される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る潤滑装置の構成図。
【図2】 本発明の実施形態に係る潤滑装置の前後方向
に沿った縦断面図。
【図3】 図2の潤滑装置の左右方向に沿った縦断面
図。
【図4】 図2のA−A方向矢視図。
【図5】 図2のB−B方向矢視図。
【符号の説明】
1:クランク室、2:オイルパン、3:オイルポンプ駆
動歯車室、4:オイルポンプ、5:ストレーナ、7,
8:絞りジェット、9:動弁室、10:カム軸、11:
オイルミスト室、12:ブリーザ室、14:動弁室下
部、15:オイルミスト通路、16:動弁室上部、1
9:オイル戻り通路、20:エンジン、21:クランク
軸、22:ウェブ、23:コネクティングピン、24:
コンロッド、25:ピストン、26:シリンダボア、2
7:燃焼室、28:吸気弁、29:排気弁、30:空冷
用ファン、31:エアシュラウド、32:外気取入れ
口、33:フライホイルマグネト、34:ステータコイ
ル、35:カム駆動歯車、36:カム歯車、37:カ
ム、38,39:カムフォロア、40:軸、41,4
2:プッシュロッド、43,44:ロッカーアーム、4
5:シリンダヘッド、46:吸気ポート、47:排気ポ
ート、48:ヘッドカバー、49:オイルミスト通路、
50:開口、51:上クランクケース、52:下クラン
クケース、53:ボルト、55:駆動ウォームギヤ、5
6:ウォームホイルギヤ、57:駆動軸、58:ブリー
ザパイプ、59:オイル孔、70:オイル、70a:油
面、71:オイル戻り通路、72:連通孔、73:デフ
レクター、75:オイル戻り孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 義治 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内 Fターム(参考) 3G013 AA05 AB02 BA02 BA04 BB04 BB17 BC01 BC11 BD22 BD23 BD47 3G015 AA05 AB02 BA03 BD11 BD24 BE05 BE15 BF05 BF08 CA06 CA11 DA02 DA10 EA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オイルパンからのオイルをクランク軸に噴
    射してオイルミストを発生させ、このオイルミストをク
    ランク室の圧力脈動により動弁室を通して循環させると
    ともに、前記オイルミストの一部をブリーザ室を通して
    気液分離しオイルを前記オイルパンに戻す4サイクルエ
    ンジン潤滑装置のブリーザ構造であって、 前記ブリーザ室の底部にオイル戻り通路を接続し、この
    オイル戻り通路を介してブリーザ室からのオイルを直接
    オイルパンに戻すことを特徴とする4サイクルエンジン
    潤滑装置のブリーザ構造。
  2. 【請求項2】前記オイル戻り通路は、前記オイルパンの
    油面下となる位置に開口することを特徴とする請求項1
    に記載の4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造。
  3. 【請求項3】前記潤滑装置は、オイルパンからのオイル
    をクランク軸とともに前記動弁室内のカム軸に噴射して
    該動弁室底部からオイルをオイルパンに直接戻す構成で
    あって、前記オイルミストは、オイルパンからオイルポ
    ンプ駆動歯車室を通過した後に前記動弁室上部側および
    前記ブリーザ室側に分岐して流れることを特徴とする請
    求項1または2に記載の4サイクルエンジン潤滑装置の
    ブリーザ構造。
JP2000317602A 2000-10-18 2000-10-18 4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造 Pending JP2002129927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000317602A JP2002129927A (ja) 2000-10-18 2000-10-18 4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000317602A JP2002129927A (ja) 2000-10-18 2000-10-18 4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002129927A true JP2002129927A (ja) 2002-05-09

Family

ID=18796360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000317602A Pending JP2002129927A (ja) 2000-10-18 2000-10-18 4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002129927A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113217166A (zh) * 2016-04-08 2021-08-06 洋马动力科技有限公司 发动机装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113217166A (zh) * 2016-04-08 2021-08-06 洋马动力科技有限公司 发动机装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100216246B1 (ko) 4 사이클 엔진의 윤활장치
JP3911950B2 (ja) 自動二輪車
KR100459757B1 (ko) 엔진에있어서의윤활용오일분무생성장치
JPH02218810A (ja) エンジンのケーシング装置
JP2003129857A (ja) V型内燃機関
JP2001329823A (ja) Ohc型エンジンの動弁装置潤滑構造およびohc型エンジン用カバー部材
JP2002129927A (ja) 4サイクルエンジン潤滑装置のブリーザ構造
JP3557446B2 (ja) 車両の4サイクルエンジン
US10273843B2 (en) Lubricating structure for four-stroke engine
JP2004084646A (ja) 内燃機関
JP2001020713A (ja) 4サイクルエンジンの潤滑方法および潤滑構造
JP2001329821A (ja) Ohc型エンジンの潤滑装置
JP2005098303A (ja) 自動二輪車
JP4467916B2 (ja) 内燃機関のブリーザ装置
JP2016023587A (ja) 乗物
JPS6141932Y2 (ja)
JPH1181950A (ja) ドライサンプ式4サイクルエンジン
JP2004218488A (ja) 車両用エンジンユニット
JP3896805B2 (ja) 船外機用4サイクルエンジン
JP2841038B2 (ja) 2サイクルエンジンのクランク軸受潤滑装置
JP3805506B2 (ja) ドライサンプ潤滑式4サイクルエンジンユニット
JP3216087B2 (ja) 船外機のブリーザ構造
JP3743196B2 (ja) エンジンのブリーザ構造
JP5061390B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2005351115A (ja) 内燃機関のオイルポンプ取り付け構造