JP2002129906A - 蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置 - Google Patents

蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置

Info

Publication number
JP2002129906A
JP2002129906A JP2000321098A JP2000321098A JP2002129906A JP 2002129906 A JP2002129906 A JP 2002129906A JP 2000321098 A JP2000321098 A JP 2000321098A JP 2000321098 A JP2000321098 A JP 2000321098A JP 2002129906 A JP2002129906 A JP 2002129906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
turbine
exhaust chamber
cooling
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000321098A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Toubou
昌幸 当房
Masahiko Kainuma
正彦 甲斐沼
Kazuyo Hanamura
一代 花村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Engineering Corp, Toshiba Corp, Toshiba System Technology Corp filed Critical Toshiba Engineering Corp
Priority to JP2000321098A priority Critical patent/JP2002129906A/ja
Publication of JP2002129906A publication Critical patent/JP2002129906A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスタービンが起動から所定の回転数に到達す
るまでの間、補助ボイラから余剰蒸気が発生し、この余
剰蒸気を蒸気逃し弁を通じて大気に放出していた。これ
は経済的に無駄であるばかりか、補助ボイラの周辺には
蒸気が大量に放出されるため、現場の作業環境の面で問
題がある。 【解決手段】補助ボイラと蒸気タービンの排気室間を連
通する送気用配管の途中に分岐部を設け、この分岐部と
復水器間にバイパス管系統を設け、余剰蒸気を直接復水
器で復水にするように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインドサイ
クル発電プラントの起動時、蒸気タービンの排気室に冷
却蒸気を適正量に供給する蒸気タービン排気室の冷却蒸
気供給方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の火力発電プラントは、効率/起動
特性に優れるコンバインドサイクル発電プラントが主流
を占める状況を呈している。このコンバインドサイクル
発電プラントは、ガスタービンプラントに蒸気タービン
プラントおよび排熱回収ボイラを組み合せたもので、ガ
スタービンと蒸気タービンとを軸直結させた、いわゆる
一軸タイプのものが多い。
【0003】この一軸タイプのコンバインドサイクル発
電プラント1は、図4に示すように、空気圧縮機2a、
ガスタービン燃焼器2b、ガスタービン2cで構成した
ガスタービンプラント2と、このガスタービン2の排熱
を回収する排熱回収ボイラ3と、この排熱回収ボイラ3
から供給された主蒸気により駆動される蒸気タービン4
と、この蒸気タービン4の排気蒸気を凝縮し復水にする
復水器5と、これらガスタービン2c、蒸気タービン4
により回転駆動される発電機6とから構成されている。
【0004】このコンバインドサイクル発電プラント1
の起動時には、蒸気タービン4の動翼の回転により排気
室4aに風損即ち回転摩擦が発生し、このため排気室4
aは回転摩擦熱により空気が高温化され、危険状態に晒
されている。
【0005】このような回転摩擦熱を低く抑える手段と
して、排気室4aに冷却蒸気を供給することが試みられ
ており、その一例として特開平11−311105号公報に記載
のものが知られている。
【0006】前述した図4を再び参照して従来の冷却蒸
気供給装置について説明する。図4において、一点鎖線
で囲んだ部分が冷却蒸気供給装置7であり、前述したコ
ンバインドサイクル発電プラント1に対し、補助ボイラ
等の蒸気供給源8から発生する蒸気を、蒸気配管系統9
により前記蒸気タービン4の排気室4aに冷却蒸気とし
て供給し、回転摩擦熱を低く抑える構成になっている。
【0007】以下、この蒸気配管系統9を詳述する。補
助ボイラ8から発生した蒸気は補助ボイラ出口弁10を介
して蒸気母管11に供給され、この蒸気母管11には集めら
れた蒸気を多目的に使用出来るように、排気室4aへの
冷却用蒸気を送気する送気用配管12と、タービン軸のグ
ランド部にシール蒸気を供給するグランド蒸気管13とが
設けられている。
【0008】送気用配管12には流量調整弁14が設置さ
れ、グランドシール蒸気管13にはグランド蒸気弁15が設
置され、各々冷却蒸気とシール蒸気の送気と遮断が可能
なように構成されている。
【0009】一方、排熱回収ボイラ3に収容している低
圧過熱器3aからの低圧蒸気管16には出口弁17および逆
止弁18が設置され、更に逆止弁18の出口側で送気用配管
12が接続され、加減弁19を介して蒸気タービン4の排気
室4aに冷却蒸気を供給する管路20に接続されている。
【0010】このような構成の冷却蒸気供給装置7は、
コンバインドサイクル発電プラント1の起動運転時にお
いて、蒸気タービン回転数が予め定められた回転数以上
(例えば定格回転数の80%以上)になったとき、流量調
節弁14と加減弁19を開き、補助ボイラ8から発生した蒸
気を送気用配管12、管路20を通じて蒸気タービン4の排
気室4aに供給して排気室4aを冷却する。
【0011】蒸気タービン4が予め定められた負荷運転
に入ると流量調整弁14を閉弁して、補助ボイラ8に代わ
って低圧過熱器3aからの蒸気を供給して排気室4aを
冷却する。このようにして蒸気タービン4の動翼の回転
に伴って発生する回転摩擦熱を低く抑え、蒸気タービン
4の排気室4aの保護を図っている。流量調整弁14の開
閉制御については特開平9−170407号公報に記載の方式
が知られており、ここでの詳細な説明は省略する。
【0012】蒸気タービン4の排気室4aに流入して冷
却を行った蒸気は、復水器5に導かれる。復水器5の器
内は真空状態となっており、流入した蒸気は冷却管5a
の中を流れる冷却水により冷却されて復水となり、給水
ポンプ(図示せず)により、前記排熱回収ボイラ3に供
給される。復水器5には真空状態となっていることを検
出する圧力検出器21が設置され、後述する制御装置22に
「復水器真空確立」の信号を入力するようになってい
る。
【0013】一方補助ボイラ8の出口からは、蒸気逃し
弁23とサイレンサ24を介して発生蒸気を大気中に放出で
きるように構成しており、コンバインドサイクル発電プ
ラント1が消費する蒸気よりも過剰な蒸気が補助ボイラ
8に発生したときは、これらを通じて蒸気を逃すように
構成されている。
【0014】前記制御装置22は上記の諸弁10、14、19、
等への開閉指令を作成して蒸気の供給あるいは遮断を行
うように内部に制御回路(図示せず)と補助ボイラの出
力増加指令を与える回路(図示せず)が収納されてい
る。
【0015】次に、コンバインドサイクル発電プラント
1の起動過程に於ける排気室4aへの冷却蒸気供給方法
を図5の運転チャートを参照して説明する。先ず始め
に、補助ボイラ8を点火して、補助ボイラ8の発生蒸気
量がグランド部のシール蒸気に必要な流量(グランド蒸
気量)となるように燃料を増加させる。補助ボイラ8の
点火と同時に補助ボイラ出口弁10を全開させ、補助ボイ
ラ8から蒸気母管11に蒸気を受入れ、発生蒸気量と見合
うようにグランド蒸気弁15を徐々に開けてシール蒸気を
蒸気タービン軸のグランド部に供給する。
【0016】これより復水器5は真空上昇が可能となり
圧力検出器21により真空確立が検知される。この時点で
復水器5は蒸気の受入が可能となるので、流量調整弁14
を全開させて冷却蒸気の供給準備を行う。
【0017】ガスタービンプラント1の起動が開始され
ると、ガスタービン起動モータ(図示しない)により圧
縮機2aとガスタービン2cと蒸気タービン4を駆動し
て回転を開始し、排気系内の残留燃料を除去するパージ
運転に入る。ガスタービン2cはパージ運転が終わると
最適着火点まで一担回転数を下げられたのち点火させ
る。点火ののち、ガスタービン1cの燃焼による発生ト
ルクとガスタービン起動モータによるトルクを合わせた
駆動力によりガスタービンプラント1は急速に回転上昇
し、所定の回転数でガスタービン起動モータは切離され
停止した後、燃焼による発生トルクのみで定格回転数に
到達する。
【0018】排気室4aへの冷却蒸気のためには補助ボ
イラ8の発生蒸気量をグランド蒸気量(例えば5T/H
程度)から冷却蒸気量(例えば30T/H程度)に増やす
必要があるが、特開平11−311105号公報に記載のように
補助ボイラ8はその特性上迅速に発生蒸気量を増加させ
ることが難しい。
【0019】そこでガスタービンプラント1を起動する
と同時に、制御装置22より補助ボイラ8へ出力増指令を
出力し、補助ボイラ8は投入燃料を増加させ、発生蒸気
量を増加させる。これより補助ボイラ8からはグランド
蒸気として消費されている量以上の余剰蒸気が発生する
ので、蒸気逃し弁23とサイレンサ24を通じて余剰蒸気を
大気に放出することになる。
【0020】蒸気タービン4が、冷却蒸気の供給を必要
とする所定の回転数、例えば定格回転数の80%に到達し
たとき、加減弁19を開弁して排気室4aへの冷却蒸気供
給を開始する。これに伴い、蒸気逃し弁23は閉まってい
く。加減弁19の開弁を急激に行うと、補助ボイラ8の発
生蒸気は急速に消費されるので、補助ボイラ8はこれに
追従出来ず、その結果蒸気圧力は所定の圧力を維持でき
ず異常に低下する。そのため加減弁19の開弁レートを遅
くして徐々に開度を増加させ、最終的には排気室4aへ
の必要な冷却蒸気量を確保出来るクーリング開度まで開
弁している。
【0021】このように、従来の冷却蒸気供給方法で
は、補助ボイラ8から発生する蒸気の圧力を維持するよ
うに、蒸気タービン4の排気室4aに必要な冷却蒸気を
供給し、回転摩擦熱に伴う過酷な状態から蒸気タービン
4の排気室4aを保護するようにしていた。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の冷却蒸気供給方
法は、補助ボイラの発生蒸気量を冷却蒸気の必要時期
(回転数が80%に到達したとき)に合わせて迅速に増加
させることが難かしいことに起因して次のような不都合
があった。
【0023】1.ガスタービン(プラント)2の起動か
ら回転数が80%に到達するまで、補助ボイラ8から余剰
蒸気が発生し、蒸気逃し弁23を通じて発生蒸気が大気に
放出されることは、経済的に無駄であるばかりか、補助
ボイラ8の周辺には蒸気が大量に放出され現場の作業環
境の面で問題がある。
【0024】2.加減弁19の開弁レートが遅いので、所
定のクーリング開度に達するまで長時間を要し、場合に
よっては図5に示したように、定格回転数になった後で
クーリング開度に到達する不都合があり、この途中開度
状態では必要な冷却蒸気量が確保されていないので、排
気室4aの過熱を招来する慮がある。
【0025】これらの対策として加減弁19の開弁タイミ
ングを早め、より低い回転数(例えば30%回転数)で冷
却蒸気の投入を開始することが考えられる。しかしこの
方法は冷却蒸気投入により蒸気タービン4がトルクを発
生し、ガスタービンプラント2の起動・昇速に外乱とな
る慮がある。
【0026】即ち、ガスタービンプラント2は所定の回
転数上昇スケジュールを満たすように投入燃料量が定め
られている。比較的投入燃料が少ない低回転数域に於
て、蒸気タービン4の発生トルクが加算されると相対的
に投入燃料を減じることになりガスタービン2cの保炎
に必要な最低燃料に近づくことから、燃焼が不安定とな
る。したがって加減弁19の開弁は投入燃料に比較的余裕
のある高い回転数域とする必要があり、むやみに開弁の
タイミングを早めることは出来ない。
【0027】本発明はこのような課題に対応すべくなさ
れたもので、起動時の蒸気タービンの排気室に安定した
冷却蒸気を供給できる蒸気タービン排気室の冷却蒸気供
給方法および装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の記載に係る蒸気タービン排気室の冷却蒸
気供給方法は、ガスタービン、このガスタービンの排熱
を回収する排熱回収ボイラ、この排熱回収ボイラから供
給された蒸気により駆動される蒸気タービン、この蒸気
タービンの排気蒸気を凝縮し復水にする復水器および前
記ガスタービン、蒸気タービンにより回転駆動される発
電機とを備えたコンバインドサイクル発電プラントと、
前記排熱回収ボイラとは別個に設けられ蒸気を発生する
蒸気供給源、この蒸気供給源の蒸気を前記蒸気タービン
の排気室に供給するための送気用配管系統およびこの送
気用配管系統から分岐しこの分岐部と前記復水器間を接
続するバイパス管系統を有する冷却蒸気供給装置とを備
え、コンバインドサイクル発電プラントの起動時、前記
蒸気供給源から発生する蒸気を冷却蒸気として蒸気ター
ビン排気室に供給し、蒸気に余剰が生じた場合、前記バ
イパス配管を通して直接復水器に供給するようにした方
法である。
【0029】また、請求項2の記載に係る蒸気タービン
排気室の冷却蒸気供給装置は、ガスタービン、このガス
タービンの排熱を回収する排熱回収ボイラ、この排熱回
収ボイラから供給された主蒸気により駆動される蒸気タ
ービン、これらガスタービン、蒸気タービンにより回転
駆動される発電機および前記蒸気タービンの排気蒸気を
凝縮し復水にする復水器とを備えたコンバインドサイク
ル発電プラントと、前記排熱回収ボイラとは別個に設け
られ蒸気を発生する蒸気供給源と、この蒸気供給源から
発生する蒸気を前記蒸気タービン排気室に供給するため
の送気用配管系統と、この送気用配管系統から分岐しこ
の分岐部と前記復水器間を接続するバイパス管系統と、
このバイパス管系統に設けられたバイパス弁と、前記復
水器の真空度を検出する検出器と、前記蒸気供給源から
蒸気が発生し、前記復水器が蒸気の受入れが可能である
状況で、蒸気タービン排気室への冷却蒸気供給の必要性
のない場合、前記蒸気供給源から発生する蒸気のうちの
余剰蒸気を前記バイパス管系統を通して直接復水器に導
くべく、前記バイパス弁に開指令信号を出力する制御装
置とを備えたものである。
【0030】また、請求項3の記載に係る蒸気タービン
排気室の冷却蒸気供給装置は、前記制御装置が、前記蒸
気タービン排気室への冷却蒸気供給の必要性を、蒸気タ
ービンが予定の回転数に到達したか否かにより判断する
ようにしたものである。
【0031】また、請求項4の記載に係る蒸気タービン
排気室の冷却蒸気供給装置は、前記タービン回転数が定
格回転数の80%近傍の回転数に到達したとき、前記制御
装置が前記バイパス弁に対し閉指令信号を出力すること
を特徴とするものである。
【0032】更に、請求項5の記載に係る蒸気タービン
排気室の冷却蒸気供給装置は、前記バイパス弁が開いた
ことを条件として、前記制御装置が前記蒸気供給源に対
し出力増加指令を出力するようにしたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明による蒸気タービン
排気室の冷却蒸気供給方法および装置の実施の形態につ
いて説明する。図1は本発明による冷却蒸気供給方法お
よび装置を説明するための図である。なお、図1に示す
構成要素のうちで従来の技術の要素に対応するものは同
一または関連する符号をつけて説明する。
【0034】冷却蒸気供給装置7Aは、コンバインドサ
イクル発電プラント1の初期起動用の蒸気を供給する蒸
気源として補助ボイラ8を備え、空気圧縮機2a、ガス
タービン燃焼器2b、ガスタービン2cで構成したガス
タービンプラント2と、このガスタービン2の排熱を回
収する排熱回収ボイラ3と、この排熱回収ボイラ3から
供給された主蒸気により駆動される蒸気タービン4と、
この蒸気タービン4の排気蒸気を凝縮し復水にする復水
器5と、これらガスタービン2c、蒸気タービン4によ
り回転駆動される発電機6とを備えたコンバインドサイ
クル発電プラントに対し、補助ボイラ8から発生する蒸
気を蒸気タービン4の排気室4aに冷却蒸気として供給
する蒸気配管系統9を備え、回転摩擦熱を低く抑える構
成になっている。
【0035】この蒸気配管系統9について詳述すると、
補助ボイラ8から発生した蒸気は補助ボイラ出口弁10を
介して蒸気母管11に供給され、この蒸気母管11には排気
室4aへの冷却蒸気を送気する送気用配管12と、シール
蒸気を供給するグランド蒸気管13が設置されている。
【0036】送気用配管12には流量調節弁14が設置さ
れ、従来の構成例と同ように低圧蒸気管16と接続された
後、加減弁19を介して蒸気タービン4の排気室4aに供
給する管路20に接続される。本発明では便宜上送気用配
管12および管路20からなる管路を送気用配管系統と呼
ぶ。
【0037】流量調節弁14の出口部の送気用配管12には
分岐部が設けられ、この分岐部と前記復水器5との間を
バイパス弁25を備えたバイパス管系統26により接続す
る。
【0038】これより補助ボイラ8からの冷却蒸気は排
気室4aを経由せずに、直接復水器5に導くことが可能
なように構成されている。バイパス管系統26の中間部に
設けたバイパス弁25は、冷却蒸気が必要なとき以外直接
復水器6に流入することのないよう、経路を遮断するた
めに構成されている。制御装置22Aには後述の図2に示
すバイパス弁25を開閉する制御回路と、補助ボイラ8へ
の出力増加指令の制御回路とが追加内蔵されている。
【0039】図2は、制御装置22Aが内蔵するバイパス
弁25の開閉制御を行う制御回路22A−1と、補助ボイラ
8への出力増指令の制御回路図22A−2とを示したもの
である。バイパス弁25の制御回路22A−1は、補助ボイ
ラ出口弁10が全開している条件(イ)により補助ボイラ
8が蒸気を発生していることを判断し、圧力検出器21に
よる復水器真空確立の条件(ロ)により復水器5が蒸気
の受入れが可能な状態あることを判断し、更にタービン
回転数が80%以上の条件(ハ)を満たしていない(即
ち、NOT回路27から論理値1出力)という条件(ニ)
により排気室4aへの冷却蒸気供給の必要性がないこと
を判断している。
【0040】そしてこれら3つの条件(イ、ロ、ニ)が
全て成立したときAND回路28から論理値1が生じ、バ
イパス弁25を開弁する開指令信号(ホ)を出力する。ま
た、タービン回転数が80%以上の条件(ハ)により、排
気室4aへの冷却蒸気供給が必要であることを判断して
バイパス弁25を閉弁する閉指令信号(ヘ)を出力する。
開指令信号と閉指令信号は、蒸気圧力に急激な変動を与
えないようにパルス発生器29、30を使用してパルス状の
インチング操作(細かい断続操作)により、バイパス弁
25を開閉駆動するように構成されている。
【0041】また、補助ボイラ8への出力増指令(ト)
は、バイパス弁25を開弁する上記3つの条件が全て成立
し、かつバイパス弁25が実際に開いたこと(即ち、バイ
パス弁25全閉条件(チ)のNOT回路31による反転信号
(リ)が生じていること)を判断して出力するように構
成されている。32はAND回路である。
【0042】このように構成された冷却蒸気供給装置7
Aと制御装置22Aとは、コンバインドサイクル発電プラ
ント1の起動前に補助ボイラ8の発生蒸気を冷却蒸気に
必要な量まで増大させ、補助ボイラ8から発生した余剰
蒸気はバイパス管系統26とバイパス弁25を通じて復水器
5に導くことが可能となる。
【0043】そしてコンバインドサイクル発電プラント
1の起動過程が進捗して予め定められた回転数以上(例
えば定格回転数の80%以上)になったとき、バイパス弁
25を閉止して補助ボイラ8から発生した冷却蒸気を加減
弁19を通じて蒸気タービン4の排気室4aに供給し、蒸
気タービン動翼に発生する回転摩擦熱を低く抑えるよう
に作用する。更にプラントの起動が進み、予め定められ
た負荷運転に入ると従来の技術と同ように低圧過熱器3
aからの蒸気を供給して回転摩擦熱を低く抑える。
【0044】次に、図3の運転チャートを参照してこの
蒸気タービン排気室4aの冷却蒸気供給方法の作用を説
明する。最初に補助ボイラ8を点火して、補助ボイラ8
の発生蒸気量がグランド部のシール蒸気に必要な流量
(グランド蒸気量)となるように燃料を増加させる。補
助ボイラ8の点火と同時に、補助ボイラ出口弁10を全開
させ、グランド蒸気弁15を徐々に開けてシール蒸気を蒸
気タービン軸のグランド部に供給する。これより復水器
5は真空上昇が可能となり、圧力検出器21により真空確
立が検知される。
【0045】この状態で復水器5は蒸気の受入れが可能
となるので、流量調節弁14を全開させて冷却蒸気の供給
準備を行う。真空確立が検知されると、制御装置22Aが
内蔵する前述の制御回路22A−1により、バイパス弁25
を徐々にインチング操作で開弁する。
【0046】制御装置22Aは、バイパス弁25が開いたこ
とを判断して、前述の制御回路22A−2により補助ボイ
ラ出力増指令(ト)を補助ボイラ8に出力する。すると
補助ボイラ8は投入燃料の増加を開始し、それに伴い発
生蒸気量も増加していく。この余剰の発生蒸気は、バイ
パス弁25を通じて復水器5に導かれ、冷却管5aを流れ
る冷却水により冷却されて復水となり、給水ポンプ(図
示せず)により排熱回収ボイラ3に供給される。したが
って、本実施の形態では、余剰蒸気を大気に放出する必
要がないので、蒸気逃し弁23は開弁する必要がなく、全
閉したままである。
【0047】バイパス弁25の開度並びに補助ボイラ8の
投入燃料と発生蒸気量は、プラント1の起動過程におい
て、継続的に増加していき、最終的にバイパス弁25は全
開し、発生蒸気量は排気室4aへの冷却蒸気量とグラン
ド蒸気量を合わせた量に到達する。この発生蒸気量のう
ちバイパス弁25を通じて冷却蒸気量が復水器6に回収さ
れている。この状態よりガスタービンプラント1を起動
し、パージ運転の後点火され定格回転数に向けて昇速を
開始する。蒸気タービン4の回転数が定格回転数の80%
に到達したとき、加減弁19を開弁して排気室4aへの冷
却蒸気供給を開始する。補助ボイラ8からの発生蒸気量
はこの時点で既に冷却蒸気量とグランド蒸気量を賄う流
量が確保されているので、加減弁19の開弁レートは従来
実施例より早いレートを選択することが可能となり、定
格回転数に到達する前に加減弁19は必要なクーリング開
度に到達する。
【0048】一方バイパス弁25は、前述の制御装置22A
が内蔵する制御回路22A−1により定格回転数の80%に
到達したときに閉弁を開始し、定格回転数到達前に全閉
する。これによりバイパス弁25を通じて復水器5に導か
れていた蒸気は遮断され、補助ボイラ8の発生蒸気量は
無駄なく排気室4aに流入し、必要な冷却蒸気量が確保
される。
【0049】以下、本実施形態の効果について説明す
る。プラントの起動時、補助ボイラ8の余剰蒸気を送気
用配管12の中間部より分岐したバイパス管系統26を経由
して復水器5に導くように構成したので、従来技術のよ
うに余剰蒸気が大気中に放出されるという課題は解決す
ることができる。
【0050】また、復水器5に回収された余剰蒸気は復
水となって排熱回収ボイラ3に供給されるので経済性の
面でも改善される。更に、復水器5に真空が確立した時
点でバイパス弁25を開けて、余剰蒸気を復水器5に回収
しながら、補助ボイラ8の発生蒸気量を排気室4aに必
要な冷却蒸気量を賄える量まで増大させてから、コンバ
インドサイクル発電プラント1を起動することが可能と
なる。これより、回転数80%に到達したときに迅速に加
減弁19を開けて排気室4aを冷却することが可能とな
り、従来技術のように補助ボイラの発生蒸気圧力低下に
配慮する結果、冷却蒸気量不足を招来する問題も解消さ
れる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、送気用配管に分岐を設
けて冷却蒸気を復水器に導くバイパス管系統を設けたの
で、余剰蒸気を大気中に放出することなく、予め補助ボ
イラの発生蒸気量を必要な蒸気量まで増大させてからコ
ンバインド発電プラントを起動させることが可能とな
り、好適な蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およ
び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係る蒸気タービン排気室
の冷却蒸気供給方法の概略系統図。
【図2】本実施形態の冷却蒸気供給方法の制御回路図。
【図3】本実施形態の作用を説明する運転チャート。
【図4】従来技術による蒸気タービン排気室の冷却蒸気
供給方法の概略系統図。
【図5】従来技術の作用を説明する運転チャート。
【符号の説明】
1…コンバインドサイクル発電プラント、2…ガスター
ビンプラント、2a…圧縮機、2b…燃焼器、2c…ガ
スタービン、3…排熱回収ボイラ、4…蒸気タービン、
5…復水器、6…発電機、7A…冷却蒸気供給装置、8
…補助ボイラ、9…蒸気配管系統、10…補助ボイラ出口
弁、11…蒸気母管、12…送気用配管、13…グランド蒸気
管、14…流量調節弁、16…低圧蒸気管、19…加減弁、20
…管路、21…圧力検出器、22A…制御装置、22A−1,
22A−2…制御回路、29,30…パルス発生器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01K 23/10 F01K 23/10 G F22B 1/18 F22B 1/18 E F22D 11/00 F22D 11/00 C (72)発明者 当房 昌幸 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 甲斐沼 正彦 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 花村 一代 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 3G081 BA02 BA11 BB00 BC07 BC19 BD00 DA03 DA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービン、このガスタービンの排熱
    を回収する排熱回収ボイラ、この排熱回収ボイラから供
    給された蒸気により駆動される蒸気タービン、この蒸気
    タービンの排気蒸気を凝縮し復水にする復水器および前
    記ガスタービン、蒸気タービンにより回転駆動される発
    電機とを備えたコンバインドサイクル発電プラントと、 前記排熱回収ボイラとは別個に設けられ蒸気を発生する
    蒸気供給源、この蒸気供給源の蒸気を前記蒸気タービン
    の排気室に供給するための送気用配管系統およびこの送
    気用配管系統から分岐しこの分岐部と前記復水器間を接
    続するバイパス管系統を有する冷却蒸気供給装置とを備
    え、 コンバインドサイクル発電プラントの起動時、前記蒸気
    供給源から発生する蒸気を冷却蒸気として蒸気タービン
    排気室に供給し、蒸気に余剰が生じた場合、前記バイパ
    ス配管を通して直接復水器に供給することを特徴とする
    蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法。
  2. 【請求項2】 ガスタービン、このガスタービンの排熱
    を回収する排熱回収ボイラ、この排熱回収ボイラから供
    給された主蒸気により駆動される蒸気タービン、これら
    ガスタービン、蒸気タービンにより回転駆動される発電
    機および前記蒸気タービンの排気蒸気を凝縮し復水にす
    る復水器とを備えたコンバインドサイクル発電プラント
    と、 前記排熱回収ボイラとは別個に設けられ蒸気を発生する
    蒸気供給源と、 この蒸気供給源から発生する蒸気を前記蒸気タービン排
    気室に供給するための送気用配管系統と、 この送気用配管系統から分岐しこの分岐部と前記復水器
    間を接続するバイパス管系統と、 このバイパス管系統に設けられたバイパス弁と、 前記復水器の真空度を検出する検出器と、 前記蒸気供給源から蒸気が発生し、前記復水器が蒸気の
    受入れが可能である状況で、蒸気タービン排気室への冷
    却蒸気供給の必要性のない場合、前記蒸気供給源から発
    生する蒸気のうちの余剰蒸気を前記バイパス管系統を通
    して直接復水器に導くべく、前記バイパス弁に開指令信
    号を出力する制御装置と、 を備えたことを特徴とする蒸気タービン排気室の冷却蒸
    気供給装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記蒸気タービン排気
    室への冷却蒸気供給の必要性を、蒸気タービンが予定の
    回転数に到達したか否かにより判断することを特徴とす
    る請求項2に記載の蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給
    装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は、前記タービン回転数が
    定格回転数の80%近傍の回転数に到達したとき、前記バ
    イパス弁に対し閉指令信号を出力することを特徴とする
    請求項3に記載の蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、前記バイパス弁が開い
    たことを条件として前記蒸気供給源に対し出力増加指令
    を出力することを特徴とする請求項2に記載の蒸気ター
    ビン排気室の冷却蒸気供給装置。
JP2000321098A 2000-10-20 2000-10-20 蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置 Pending JP2002129906A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000321098A JP2002129906A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000321098A JP2002129906A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002129906A true JP2002129906A (ja) 2002-05-09

Family

ID=18799284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000321098A Pending JP2002129906A (ja) 2000-10-20 2000-10-20 蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002129906A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100340743C (zh) * 2003-07-08 2007-10-03 Gea能源技术有限公司 蒸汽动力设备的排汽排放管
WO2012011730A2 (ko) * 2010-07-21 2012-01-26 Jeong Hui Gyun 발전소의 출력증강으로 발생한 잉여증기를 이용한 보조발전시스템
CN111472853A (zh) * 2020-05-11 2020-07-31 中国电力工程顾问集团西南电力设计院有限公司 一种燃气-蒸汽联合循环机组辅机冷却水***

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100340743C (zh) * 2003-07-08 2007-10-03 Gea能源技术有限公司 蒸汽动力设备的排汽排放管
WO2012011730A2 (ko) * 2010-07-21 2012-01-26 Jeong Hui Gyun 발전소의 출력증강으로 발생한 잉여증기를 이용한 보조발전시스템
WO2012011730A3 (ko) * 2010-07-21 2012-05-18 Jeong Hui Gyun 발전소의 출력증강으로 발생한 잉여증기를 이용한 보조발전시스템
CN111472853A (zh) * 2020-05-11 2020-07-31 中国电力工程顾问集团西南电力设计院有限公司 一种燃气-蒸汽联合循环机组辅机冷却水***
CN111472853B (zh) * 2020-05-11 2024-04-12 中国电力工程顾问集团西南电力设计院有限公司 一种燃气-蒸汽联合循环机组辅机冷却水***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5221443B2 (ja) 一軸型複合サイクル発電プラントの起動方法および一軸型複合サイクル発電プラント
CA1208921A (en) Combined plant having steam turbine and gas turbine connected by single shaft
US7509794B2 (en) Waste heat steam generator
NO322002B1 (no) Fremgangsmåte og anordning for starting av utslippsfrie gassturbin-kraftstasjoner
JP2010090894A (ja) 給水ポンプサイズを縮小するために燃料ガス加熱器の排水を使用する蒸気温度調節用装置
US11473445B2 (en) Steam turbine plant and cooling method for same
KR20070120172A (ko) 가스 및 증기 터빈 시스템의 시동 방법
WO1997049903A1 (en) Single shaft combined cycle plant and method for operating the same
JP5694112B2 (ja) 一軸型複合サイクル発電プラント及びその運転方法
WO1998059158A1 (fr) Dispositif de refroidissement par vapeur pour chambre de combustion de turbine a gaz
JP2000130108A (ja) 複合サイクル発電プラントの起動方法
US20010042369A1 (en) Steam cooled type combined cycle power generation plant and operation method thereof
WO2012042641A1 (ja) 太陽熱利用コンバインドサイクルプラント
CA2242073C (en) Combined cycle power generation plant
JP2002129906A (ja) 蒸気タービン排気室の冷却蒸気供給方法およびその装置
JP5734117B2 (ja) コンバインドサイクル発電プラント及びその運転方法
JP3518252B2 (ja) クローズド蒸気冷却ガスタービンコンバインドプラント及びガスタービンコンバインドプラント
JP4208993B2 (ja) 一軸コンバインドプラント起動システム
JP2004068652A (ja) コンバインドサイクル発電プラントおよびその起動方法
JP2003343213A (ja) クローズド蒸気冷却ガスタービンコンバインドプラント
JPH10131716A (ja) ガスタービン蒸気冷却系統の制御方法及び装置
JP2020125700A (ja) 発電設備、発電設備制御装置、および発電設備制御方法
JPH11270349A (ja) 蒸気注入式ガスタービン発電設備
JPS6149490B2 (ja)
JP2774665B2 (ja) 複合発電プラントとその過速防止方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040319

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070316