JP2002128616A - コンタクトレンズ用液剤 - Google Patents

コンタクトレンズ用液剤

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JP2002128616A
JP2002128616A JP2000328074A JP2000328074A JP2002128616A JP 2002128616 A JP2002128616 A JP 2002128616A JP 2000328074 A JP2000328074 A JP 2000328074A JP 2000328074 A JP2000328074 A JP 2000328074A JP 2002128616 A JP2002128616 A JP 2002128616A
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contact lens
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hexamethylene biguanide
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Masahiro Nagao
昌浩 長尾
Shigemi Akamatsu
成美 赤松
Tomoko Ohara
智子 大原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消毒作用(抗菌作用)、目に対する安全性、
保存安定性に優れ、コンタクトレンズの消毒、保存、す
すぎなどに好適に用いることができるコンタクトレンズ
用液剤を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(I): 【化1】 で示されるヘキサメチレンビグアニド誘導体の水溶液か
らなるコンタクトレンズ用液剤であって;該ヘキサメチ
レンビグアニド誘導体の含有量が0.01〜50ppm
であり、かつ一般式(I)におけるnが1〜4の成分の
含有量が該ヘキサメチレンビグアニド誘導体の全量に対
して15重量%以下であることを特徴とするコンタクト
レンズ用液剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
用液剤に関する。本発明のコンタクトレンズ用液剤は、
殺菌作用(消毒作用)および眼に対する安全性に優れる
ことから、コンタクトレンズの消毒、保存、すすぎなど
に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】現在、コンタクトレンズとしては、装用
感に優れた含水性ソフトコンタクトレンズ、高酸素透過
性を有するハードコンタクトレンズなどが一般に広く用
いられている。これらのコンタクトレンズは、いずれも
装用後に洗浄などの手入れを必要とし、特に含水性ソフ
トコンタクトレンズは、細菌、黴等の微生物による汚染
を防ぐために消毒処理を必要とする。
【0003】含水性ソフトコンタクトレンズを消毒する
方法としては、コンタクトレンズをコンタクトレンズ用
処理液中で煮沸する加熱消毒方法と、過酸化水素や殺菌
消毒剤で消毒する、コールド消毒法と呼ばれる非加熱消
毒方法とがある。しかしながら、これらの方法はいずれ
もその操作および取扱いが煩雑であり、特に非加熱消毒
方法において過酸化水素を用いた場合には、中和処理を
施す必要があり、その操作が煩雑となる。また殺菌消毒
剤を用いた場合には、殺菌消毒剤がコンタクトレンズ内
に浸透し、角膜の損傷、粘膜刺激等の眼障害、アレルギ
ーなどを引き起こすことがある。
【0004】殺菌消毒剤のコンタクトレンズ内への浸透
を防ぎ、殺菌消毒剤を用いた場合の上記の問題点を解決
するために、殺菌消毒剤としてビグアニド誘導体を用い
たコンタクトレンズ消毒保存用溶液が提案され(特開昭
49−18043号公報および特開昭61−85301
号公報参照)、普及しつつある。しかしながら、ビグア
ニド誘導体を含有した上記のコンタクトレンズ消毒保存
用溶液においては、ビグアニド誘導体の濃度が高い場
合、コンタクトレンズの種類によっては、コンタクトレ
ンズにビグアニド誘導体が多量に吸着して角膜や眼粘膜
に刺激や損傷を与えることがあり、目に対する安全性が
充分に確保されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、本発明の目
的は、消毒作用(抗菌作用)、目に対する安全性に優
れ、コンタクトレンズの消毒、保存、すすぎなどに好適
に用いることができるコンタクトレンズ用液剤を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下記の一般式(I):
【化2】 で示されるヘキサメチレンビグアニド誘導体[以下、こ
れをヘキサメチレンビグアニド誘導体(I)ということ
がある]の水溶液からなるコンタクトレンズ用液剤であ
って;該ヘキサメチレンビグアニド誘導体の含有量が
0.01〜50ppmであり、かつ一般式(I)におけ
るnが1〜4の成分の含有量が該ヘキサメチレンビグア
ニド誘導体の全量に対して15重量%以下であることを
特徴とするコンタクトレンズ用液剤によって達成され
る。
【発明の実施の形態】
【0007】上記の一般式(I)において、XおよびY
はそれぞれ式:−(CH23NH2で示される基または
式:−(CH23NHC(=NH)NHCNで示される
基を表し、XおよびYの両方が式:−(CH23NH2
で示される基または式:−(CH23NHC(=NH)
NHCNで示される基を表しても、XおよびYの一方が
式:−(CH23NH2で示される基を表し、他方が
式:−(CH23NHC(=NH)NHCNで示される
基を表してもよい。
【0008】ヘキサメチレンビグアニド誘導体(I)と
しては、ヘキサメチレンビグアニドおよびヘキサメチレ
ンビグアニドのポリマーが含まれ、これらは塩酸塩、ホ
ウ酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸
塩、クエン酸塩等の塩であってもよい。
【0009】本発明に用いるヘキサメチレンビグアニド
誘導体は、一般式(I)におけるnが1〜4の成分が該
ヘキサメチレンビグアニド誘導体の全量に対して15重
量%以下である。一般に、ポリヘキサメチレンビグアニ
ドは上記の一般式(I)におけるnが異なるヘキサメチ
レンビグアニド誘導体の混合物である。重合度の低い成
分は含水コンタクトレンズの細孔に浸透しやすいため、
長期間使用するとコンタクトレンズ内部への浸透や蓄積
が多くなり、目に対する安全性が低下する。nが1〜4
の成分の含有量は、ヘキサメチレンビグアニド誘導体の
全量に対して10重量%以下であるのが好ましく、5重
量%以下であるのがより好ましい。
【0010】本発明に用いるヘキサメチレンビグアニド
誘導体(I)の平均重合度としては、10以上が好まし
く、12以上がより好ましく、15以上がさらに好まし
い。平均重合度の上限には特に制限はないが、重合度が
高くなると水溶性が低下する傾向があることから、平均
重合度の上限としては、500以下が好ましく、300
以下がより好ましい。
【0011】ここで、ヘキサメチレンビグアニド誘導体
(I)の平均重合度は、例えば浸透圧法、蒸気圧法、粘
度法、ゲル濾過法を用いた高速液体クロマトグラフィー
(GPC法;gel permeation chro
matography)、光散乱法、NMR法などによ
り測定することができる。また、ヘキサメチレンビグア
ニド誘導体の一般式(I)におけるnが1〜4の低重合
度成分の含有量は、HPLC(高速液体クロマトグラフ
ィー)法により簡便に求めることができる。ヘキサメチ
レンビグアニド誘導体はポリカチオン性化合物であり、
カラムの充填剤とのイオン性相互作用が強いため、強酸
性の溶離液を用いるか、アニオン性化合物を溶離液に添
加するイオンペアードクロマトグラフィー法を用いるの
が好ましい。またこの際に使用するカラムはゲル濾過用
カラムが好ましい。
【0012】本発明のコンタクトレンズ用液剤における
ヘキサメチレンビグアニド誘導体(I)の含有量は0.
01〜50ppmの範囲内である。ヘキサメチレンビグ
アニド誘導体(I)の含有量が0.01ppm未満の場
合には、殺菌作用、静菌作用が充分ではなく、50pp
mを超える場合には目に対する安全性が低下する。ヘキ
サメチレンビグアニド誘導体の含有量としては、0.0
5〜20ppmの範囲内が好ましく、0.1〜10pp
mの範囲内がより好ましい。
【0013】本発明におけるヘキサメチレンビグアニド
誘導体の製法には特に制限はなく、例えば米国特許第
3,428,576号公報に記載された方法により製造
することができる。また、目的とする重合度の成分を得
るため、製造されたヘキサメチレンビグアニド誘導体を
分別しても、重合度の異なる2種以上のヘキサメチレン
ビグアニド誘導体を混合して、平均重合度および重合度
の分布を調節してもよい。ヘキサメチレンビグアニド誘
導体を分別する方法としては、溶液の相分離現象を利用
した沈殿分別法、溶解性を利用した溶解分別法、透析膜
を用いた透析法、GPC(gel permeatio
n chromatography)を用いた分取クロ
マトグラフィー法などが挙げられ、なかでも方法の簡便
さから、透析法、分取クロマトグラフィー法が好まし
い。
【0014】一般に人間の涙液のpHは約7であり、コ
ンタクトレンズ用液剤で処理したコンタクトレンズを眼
に装用するときに少量のコンタクトレンズ用液剤が目に
入ることを考慮すると、コンタクトレンズ用液剤は人間
の涙液に近いpHに調節しておくのが好ましい。コンタ
クトレンズ用液剤のpHが涙液のそれと大きく異なる場
合、該コンタクトレンズ用液剤で処理したコンタクトレ
ンズを装用した時、目にしみたり、粘膜や角膜に障害を
起こすことがある。また、含水コンタクトレンズの場
合、pHにより形状が変化することがあるため、コンタ
クトレンズ用液剤での処理中も装用時と同じ形状を維持
するため、コンタクトレンズ用液剤のpHを涙液のそれ
に近い値に調整しておくのが好ましい。
【0015】本発明のコンタクトレンズ用液剤は、pH
を適切な範囲に調整するために緩衝剤を含有するのが好
ましい。本発明のコンタクトレンズ用液剤のpHは、目
に対する安全性を維持し、かつコンタクトレンズの形状
を安定させる観点から、6.0〜8.0の範囲内に調整
されているのが好ましく、6.5〜7.5の範囲内に調
整されているのがより好ましい。コンタクトレンズ用液
剤のpHを上記の範囲内に保つためには、一般に、少な
くとも1種の緩衝剤が添加されるが、その緩衝剤として
は、特に制限はなく、従来から公知のものの中から適宜
選択される。緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、クエン酸
緩衝剤、グリシン緩衝剤、トリス緩衝剤(トリスヒドロ
キシアミノメタン緩衝剤)、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤
等が挙げられる。これらの中でも目に対する刺激が低い
ことおよびコンタクトレンズへの影響が少ないことから
リン酸緩衝剤が好ましい。リン酸緩衝剤としては、リン
酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸
二水素カリウム、リン酸水素二カリウムが、一般に広く
用いられており、入手が容易であるので、本発明におい
て好適に使用される。
【0016】本発明のコンタクトレンズ用液剤は、涙液
中の多価金属イオンをキレート化するために、金属イオ
ン封鎖剤を含有するのが好ましい。コンタクトレンズの
装用時に涙液中のカルシウムイオンなどの多価金属イオ
ンがコンタクトレンズに沈着し、汚れの原因となる。沈
着した多価金属イオンがコンタクトレンズ用液剤に含有
された金属イオン封鎖剤により取り除かれて、コンタク
トレンズが清浄に保たれる。金属イオン封鎖剤として
は、眼科的に許容される化合物であれば特に制限はな
く、例えばエチレンジアミン四酢酸、グルコン酸、クエ
ン酸、酒石酸等の多価カルボン酸およびそれらのナトリ
ウム塩、カリウム塩等の塩などを挙げることができる
【0017】本発明におけるコンタクトレンズ用液剤に
は、コンタクトレンズ表面に潤滑性を付与するために増
粘剤を添加してもよい。増粘剤としてはヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等の
セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ゼラチンな
どが挙げられる。なかでも、増粘効果が高いことから、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースが好適に用いられる。増粘剤の添加量と
しては、0.001〜5重量%の範囲内が好ましく、
0.005〜1重量%の範囲内がより好ましい。また、
本発明におけるコンタクトレンズ用液剤には、コンタク
トレンズの洗浄効果の付与を目的に必要に応じて界面活
性剤を添加することができる。
【0018】所定量の上記したヘキサメチレンビグアニ
ド誘導体(I)および必要に応じて金属イオン封鎖剤、
緩衝剤、増粘剤、界面活性剤などを滅菌精製水に溶解さ
せることにより、本発明のコンタクトレンズ用液剤が得
られる。その際に、等張化剤を配合し、コンタクトレン
ズ用液剤の浸透圧を涙液と同じ程度の浸透圧にしておく
のが好ましい。等張化剤としては、眼科的に許容できる
化合物であれば特に制限はなく、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、重炭酸ナトリウム等の無機塩類;グリセリ
ン、プロピレングリコール、エチレングリコール等のグ
リコール類、これらのグリコール類の平均分子量100
0以下の重合体などの非イオン性有機化合物およびこれ
らを組み合わせたものが好ましく用いられる。得られた
コンタクトレンズ用液剤は澄明であり、さらに必要に応
じて無菌濾過などを行なうことができる。
【0019】このようにして得られるコンタクトレンズ
用液剤中に、コンタクトレンズを浸漬することにより、
該コンタクトレンズを消毒および保存することができ
る。また本発明のコンタクトレンズ用液剤を用いて、す
すぎ洗い、手指によるこすり洗いなどをすることによ
り、該コンタクトレンズのすすぎ、洗浄および消毒を行
なうことができる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0021】ポリヘキサメチレンビグアニドの低重合度
成分の含有量および平均重合度、コンタクトレンズ用液
剤の殺菌力および安全性は、以下の方法にしたがって測
定または評価した。
【0022】[ポリヘキサメチレンビグアニドの低重合
度成分の含有量および平均重合度]A.低重合度成分の
含有量は、ゲル濾過カラムを用いた高速液体クロマトグ
ラフィー法(GPC法)により定量した。溶離条件は以
下のとおりである。 溶離液: 0.5M−Na2SO4+0.5M−AcOH
水溶液/MeCN体積比80:20) 流速: 0.5ml/min カラム: Asahipak CF−301HQ 検出器: UV検出器、波長220nm B.平均重合度はポリヘキサメチレンビグアニドを重水
に溶解し、得られた溶液の13C−NMRスペクトルによ
り末端基の含有量を定量し、数平均重合度を算出した。
【0023】[コンタクトレンズ用液剤で処理したレン
ズの目に対する安全性]目に対する安全性を評価するた
め、感度の高い代替評価法として細胞毒性試験による評
価法を実施した。含水率38%のポリヒドロキシエチル
メタクリレート(PHEMA)を主成分とするコンタク
トレンズ材料をコンタクトレンズ用液剤に4時間以上浸
漬した後、該液剤を交換し再び4時間以上浸漬した。こ
の操作を30回繰り返した。30回浸漬処理したコンタ
クトレンズ材料を用いて、「医療用具および医用材料の
基礎的な生物学的試験のガイドライン1995解説」
(株式会社薬事日報社発行、厚生省薬務局医療機器開発
課監修)の「細胞毒性試験−医療用具又は材料と細胞と
の直接接触法による試験−」にしたがい、コロニーの形
成率を観察した。以下にその方法を示す。 A.試験に使用した細胞株および培地 細胞株としてV79(チャイニーズハムスター肺由
来)、培地としてME10を使用した。 B.試験方法 1)生理食塩液で膨潤した直径16mm、厚み0.5m
mのPHEMAからなる含水率38%のコンタクトレン
ズ用材料をコンタクトレンズ用液剤3mlに4時間以上
静置・浸漬した後、液剤を新しい液剤と入れ替え、4時
間以上静置・浸漬した。この操作を浸漬回数が30回と
なるまで繰返し行ったものを試験用試料とした。 2)30回浸漬処理した前記コンタクトレンズ用材料を
12穴プレートに入れ、細胞数が40〜50cellと
なるように細胞株のME10培地液を入れた。 3)プレートを37℃の炭酸ガス培養器内に入れ、7日
間静置して培養した。培養終了後、培地を捨て、平衡塩
類溶液で洗った後、固定液(メタール)で細胞を固定し
た。 4)ギムザ染色液でコロニーを染色し、コロニーを計測
した。培養用プレートに直接細胞をまいた時に形成した
コロニー数をコントロールとし、これを100%とした
時の各コンタクトレンズ材料のコロニー数の割合(%)
をコロニー形成率とした。
【0024】[殺菌力の評価方法]ISO/DIS14
729にしたがい、黄色ブドウ球菌に対する殺菌力(消
毒効果)を、生菌数の対数減少により評価した。以下に
その方法を示す。 A.使用した試験微生物および培地:以下に示す微生物
と培地を用いて試験した。 1)微生物:黄色ブドウ球菌(Staphylococ
cus aureus ATCC6538) 2)試験培地:DPBST(0.05%w/vのポリソ
ルベート80を添加したダルベッコ・リン酸緩衝生理食
塩液(宝酒造製))を微生物の希釈剤として、またSC
DLP培地(日本製薬株式会社製)を殺菌成分の中和
剤、SCDLP寒天培地(日本製薬株式会社製)を増殖
用培地として用いた。 B.試験手順 以下の手順で殺菌効果を生菌の対数減少として計測し
た。 1)コンタクトレンズ用液剤10mlを入れた試験管に
微生物数が1.0×10 5〜1.0×106cfu/ml
となるように微生物(黄色ブドウ球菌)のDPBST懸
濁液を添加し、充分に混和して微生物を分散させた。 2)前記の微生物を添加したコンタクトレンズ用液剤を
20〜25℃で4時間保存した後、この中から溶液1m
lを分取し、SCDLP培地を用いて106倍まで連続
的に10倍希釈を行った。 3)SCDLP寒天培地プレート上にSCDLP培地で
希釈した前記溶液を平板混釈法で展開し、30〜35℃
で2〜4日間インキュベートした後、コロニー数を計測
し、微生物数の対数減少を算出した。
【0025】実施例1〜5および比較例1〜2 下記の表1に示した組成のコンタクトレンズ用液剤を調
製し、殺菌力および安全性を評価した。結果を表1に示
す。また、使用したポリヘキサメチレンビグアニドを表
2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】上記の表1から、一般式(I)におけるn
が1〜4の成分の含有量が15重量%以下であるポリヘ
キサメチレンビグアニドを用いた実施例1〜5の本発明
のコンタクトレンズ用液剤は、細胞毒性試験におけるコ
ロニー形成率が高く、安全性に優れ、また殺菌力が高こ
とがわかる。これに対して、一般式(I)におけるnが
1〜4の成分の含有量が15重量%を超える比較例1〜
2のコンタクトレンズ用液剤は細胞毒性が高く、また殺
菌力も低いことがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、消毒作用(抗菌作
用)、目に対する安全性に優れ、コンタクトレンズの消
毒、保存、すすぎなどに好適に用いることができるコン
タクトレンズ用液剤が提供される。本発明のコンタクト
レンズ用液剤を用いると、コンタクトレンズの殺菌・消
毒を効果的に行なうことができ、コンタクトレンズを繰
り返し処理しても眼組織に対して有害な影響を与えるこ
とがなく、目に対する安全性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H006 DA08 DA09 4H011 AA02 BA01 BB11 BC18 BC19 DA13 DD07 DH10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I): 【化1】 で示されるヘキサメチレンビグアニド誘導体の水溶液か
    らなるコンタクトレンズ用液剤であって;該ヘキサメチ
    レンビグアニド誘導体の含有量が0.01〜50ppm
    であり、かつ一般式(I)におけるnが1〜4の成分の
    含有量が該ヘキサメチレンビグアニド誘導体の全量に対
    して15重量%以下であることを特徴とするコンタクト
    レンズ用液剤。
  2. 【請求項2】 ヘキサメチレンビグアニド誘導体の平均
    重合度が10以上であることを特徴とする請求項1記載
    のコンタクトレンズ用液剤。
  3. 【請求項3】 金属イオン封鎖剤および緩衝剤を含む請
    求項1または2記載のコンタクトレンズ用液剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071467A1 (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Kuraray Co., Ltd. コンタクトレンズ洗浄用シート
JP2008293026A (ja) * 2008-06-03 2008-12-04 Tomey Corp コンタクトレンズ用液剤

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