JP2002122709A - マイクロレンズアレイ付き基板、電気光学装置、それらの製造方法、および投射型表示装置 - Google Patents

マイクロレンズアレイ付き基板、電気光学装置、それらの製造方法、および投射型表示装置

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JP2002122709A JP2000315821A JP2000315821A JP2002122709A JP 2002122709 A JP2002122709 A JP 2002122709A JP 2000315821 A JP2000315821 A JP 2000315821A JP 2000315821 A JP2000315821 A JP 2000315821A JP 2002122709 A JP2002122709 A JP 2002122709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石英基板以外の透明基板を用いることによ
り、低価格化を図ることのできるマイクロレンズアレイ
付き基板、電気光学装置、それらの製造方法、および投
射型表示装置を提供することにある。 【解決手段】 液晶装置1の対向基板200(マイクロ
レンズアレイ付き基板)を製造するにあたって、石英基
板からなる第1の透明基板20の表面に形成した凹曲面
部26を樹脂210で充填するとともに、樹脂210に
よって、石英基板と同等の熱膨張係数を有するアルミナ
シリケイトガラスからなる第2の透明基板250を貼り
合わせる。対向基板200とアクティブマトリクス基板
10とをシール材52で貼り合わせるとき、第2の透明
基板250の側から紫外線を照射する。波長が360n
m以下の光については第2の透明基板250で減少させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロレンズア
レイ付き基板、電気光学装置、それらの製造方法、およ
び投射型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタなどの投射型表示装置
は、光源から照射された光をライトバルブとしての電気
光学装置で光変調した後、前方へ拡大投射するように形
成されている。電気光学装置の一例である液晶装置とし
ては、表示品位を高めるためにアクティブマトリクス型
の液晶装置が多く用いられている。
【0003】アクティブマトリクス型の液晶装置では、
図15に示すように、アクティブマトリクス基板10の
側に、画素電極9aを備える画素がマトリクス状に形成
されているとともに、各画素毎にTFT30(薄膜トラ
ンジスタ)などのアクティブ素子が形成されている。こ
のようなアクティブマトリクス型の液晶装置は、高いコ
ントラスト比を容易に得ることができる反面、各画素毎
にTFT30や容量部などを作り込む必要があるため、
十分な開口率を得ることが難しいという問題点がある。
【0004】このような問題点を解消するために、液晶
装置を構成する一対の基板のうち、光入射側に位置する
基板に、多数の微少なマイクロレンズ500を形成し、
各マイクロレンズ500によって、ブラックマトリクス
などと称せられる遮光膜、アクティブ素子、容量部など
により反射、遮光されて損失していた入射光を、矢印L
1で示すように、各画素の開口部分に集光させることに
より、透過光量を増大させ、開口率を向上させた場合と
同様の効果を得る技術が採用されている。
【0005】このようなマイクロレンズ500は、石英
基板からなる第1の透明基板20の表面上に微少な凹曲
面部26をエッチング形成した後、この凹曲面部26に
対して、第1の透明基板20とは異なる屈折率を備えた
透明な樹脂210を充填することにより構成される。ま
た、第1の透明基板20には、樹脂210を介して第2
の透明基板250が貼り合わされて、マイクロレンズア
レイ付きの対向基板200が形成される。
【0006】このように構成された対向基板200は、
シール材52(光硬化性の接着剤)によって所定の間隙
を介してアクティブマトリクス基板10(第3の透明基
板)と貼り合わされ、その間隙に液晶50などといった
電気光学物質が充填されることにより液晶装置1が構成
される。ここで、第1の透明基板20、第2の透明基板
250およびアクティブマトリクス基板10には、従
来、石英基板が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように構成した液
晶装置1において、石英基板は、透過性が高いが、高価
であるため、第1の透明基板20、第2の透明基板25
0およびアクティブマトリクス基板10については、よ
り安価な透明基板を使用して、液晶装置1の低価格化を
図りたいという要求がある。また、他の透明基板が有す
る性質を利用して、液晶装置1の品質を向上したいとい
う要求もある。
【0008】しかしながら、アクティブマトリクス基板
10では、各画素に各種の構成要素が作り込まれるた
め、少しでも高い透過性を確保したい。また、製造工程
において、高温に耐える必要があり、耐熱性という観点
からも、石英基板以外の基板を使用することができな
い。また、第1の透明基板20では、マイクロレンズ5
00を構成するための凹曲面部26をエッチング形成し
たとき、透明基板に含まれる不純物などに起因して、凹
曲面部26の内周面が粗れるのを防止したいという観点
から、石英基板以外の基板を使用することができない。
【0009】さらに、液晶装置1において、対向基板2
00とアクティブマトリクス基板10とを貼り合わすと
きには、各構成要素の位置を基板間で合わせ、この状態
でシール材などの接着剤を光硬化させるので、各構成要
素の位置が基板間でずれないように、接着剤に大きなパ
ワーの紫外線を照射して短時間のうちに接着剤を硬化さ
せる必要がある。また、対向基板200とアクティブマ
トリクス基板10との間隙は、シール材52に含まれる
ギャップ材によって規定される。すなわち、対向基板2
00とアクティブマトリクス基板10とをシール材52
を介して貼り合わせた状態で基板間を狭めるような力を
加え、この状態でシール材52に紫外線を照射してシー
ル材52を硬化させて、基板間の間隙寸法を出す。従っ
て、基板間の間隙に高い精度を得るには、シール材52
に対して大きなパワーの紫外線を照射してシール材52
を短時間で硬化させる必要がある。
【0010】しかしながら、対向基板200およびアク
ティブマトリクス基板10に用いた石英基板は、図14
に示すように、樹脂210を変質させる360nm以下
の波長域の光に対しても高い透過率を有している。この
ため、大きなパワーの紫外線をシール材52に照射した
とき、第1の透明基板20と第2の透明基板250とを
接着している樹脂210が紫外線によって変質し、対向
基板200の透過率が低下するという問題点がある。特
に、マイクロレンズ500の特性を高めるために、屈折
率の高い樹脂210を用いたとき、このような変質が顕
著な傾向にある。
【0011】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
石英基板以外の透明基板を用いることにより、低価格化
を図ることのできるマイクロレンズアレイ付き基板、電
気光学装置、それらの製造方法、および投射型表示装置
を提供することにある。
【0012】また、本発明の課題は、電気光学装置を製
造する際に、第1の透明基板と第2の透明基板とを接着
固定している樹脂を変質させることなく、マイクロレン
ズアレイ付き基板と第3の基板とを光硬化性の接着剤に
よって短時間のうちに接着固定することのできるマイク
ロレンズアレイ付き基板、電気光学装置、それらの製造
方法、および投射型表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、石英基板からなる第1の透明基板の一
方の面に形成した凹曲面部に前記第1の透明基板と屈折
率の異なる樹脂を充填するとともに、該樹脂を介して前
記第1の透明基板に第2の透明基板が貼着されてなるマ
イクロレンズアレイ付き基板において、前記第2の透明
基板として、前記第1の透明基板と異なる材質からなる
透明基板のうち、熱膨張係数が−10×10-7/℃から
+10×10-7/℃までの範囲にある透明基板を用いた
ことを特徴とする。
【0014】マイクロレンズアレイ付き基板を用いた電
気光学装置では、入射した光を効率よく出射するので、
マイクロレンズアレイ付き基板を用いた電気光学装置を
投射型表示装置の光変調手段(ライトバルブ)として用
いると、明るい投射画像を得ることができる。また、投
射型表示装置では、光源から強い光が入射するので、マ
イクロレンズアレイ付き基板では、かなりの温度上昇が
発生するが、このような状況にあっても、本発明では、
第2の透明基板の熱膨張係数は、−10×10 -7/℃か
ら+10×10-7/℃までの範囲にあり、石英基板を用
いた第1の透明基板と同等である。従って、第2の透明
基板として石英基板以外の透明基板を用いても、マイク
ロレンズアレイ付き基板に歪みなどの不具合は発生しな
い。それ故、第2の透明基板として、石英基板以外の安
価な透明基板を用いて、マイクロレンズアレイ付き基
板、電気光学装置、および投射型表示装置の低価格化を
図ることができる。
【0015】本発明において、前記第2の透明基板とし
ては、例えば、アルミナシリケイトガラスを用いること
ができる。
【0016】本発明において、前記第2の透明基板とし
て、波長が360nm以下の光成分を減少させる材質の
透明基板を用いることが好ましい。この場合に、前記第
2の透明基板は、波長が350nm以下の光に対する透
過率が30%未満であることが好ましい。このように構
成すると、後述するように、マイクロレンズアレイ付き
基板を用いて電気光学装置を製造するにあたって、シー
ル材などの光硬化性の接着剤を硬化させるとき、第2の
透明基板をフィルタとして利用して特定波長域の光を除
去して接着剤に照射することができる。従って、第1の
透明基板と第2の透明基板とを接着固定している樹脂に
は、紫外線に含まれる360nm以下の波長域の光が照
射されないので、樹脂が変質することを防止することが
できる。また、液晶層に接する配向膜が紫外線で劣化す
るのを防止できる。
【0017】本発明に係るマイクロレンズアレイ付き基
板を用いて電気光学装置を製造するときには、前記マイ
クロレンズアレイ付き基板に対して所定の間隙を介して
第3の透明基板が光硬化性の接着剤を介して貼り合わさ
れ、当該第3の透明基板と前記マイクロレンズアレイ付
き基板との間に電気光学物質が保持される。
【0018】この電気光学装置において、前記接着剤
は、例えば、前記電気光学物質を保持する領域を区画す
るシール材であり、該シール材には、前記マイクロレン
ズアレイ付き基板と前記第3の透明基板とを貼り合わせ
たときの間隙を規定するギャップ材が含まれている。こ
のようなシール材を用いたときには、後述するように、
かなりパワーの大きな紫外線を照射してシール材を短時
間のうちに硬化させる。それでも、前記第2の透明基板
として、波長が360nm以下の光成分を減少させる材
質の透明基板を用い、この第2の透明基板をフィルタと
して利用して特定波長域の光を除去して照射すれば、第
1の透明基板と第2の透明基板とを接着固定している樹
脂は、紫外線に含まれる波長が360nm以下の光によ
って変質することがない。
【0019】本発明において、前記第1の透明基板およ
び前記第2の透明基板のうち、前記第1の透明基板が前
記第3の透明基板に対向するように前記マイクロレンズ
アレイ付き基板と前記第3の透明基板とが貼り合わされ
ている構成を採用することができる。このような構成と
は反対に、前記第1の透明基板および前記第2の透明基
板のうち、前記第2の透明基板が前記第3の透明基板に
対向するように前記マイクロレンズアレイ付き基板と前
記第3の透明基板とを貼り合わされている構成であって
もよい。後者によれば、第2の透明基板を所定の厚さま
で研磨して薄くする必要があるが、前者によれば第1の
透明基板を薄くするので、360nm以下の光成分を減
光させる効果が大きい。
【0020】また、本発明では、石英基板からなる第1
の透明基板の一方の面に凹曲面部を形成する基板エッチ
ング工程と、前記凹曲面部に前記第1の透明基板と屈折
率の異なる樹脂を充填するとともに、該樹脂を介して前
記第1の透明基板に第2の透明基板を貼着する充填工程
とを有するマイクロレンズアレイ付き基板の製造方法に
おいて、前記第2の透明基板として、前記第1の透明基
板と異なる材質からなる透明基板のうち、熱膨張係数が
−10×10-7/℃から+10×10-7/℃までの範囲
にある透明基板を用いることを特徴とする。
【0021】このようなマイクロレンズアレイ付き基板
を用いた電気光学装置の製造方法では、前記マイクロレ
ンズアレイ付き基板に対して、電気光学物質を保持する
ための所定の間隙を介して第3の透明基板を光硬化性の
接着剤により貼り合わせ、この状態で当該接着剤に光照
射を行なって当該接着剤を光硬化させる貼り合わせ工程
を行なう。ここで、前記貼り合わせ工程では、前記接着
剤に対して、波長が360nm以下の光成分を減少させ
た光を照射することが好ましい。マイクロレンズアレイ
付き基板と第3の透明基板とを貼り合わせて電気光学装
置を組み立てるときには、各構成要素の位置を基板間で
合わせ、この状態でシール材などの接着剤を硬化させる
ので、各構成要素の位置が基板間でずれないように、シ
ール材などの接着剤に大きなパワーの紫外線を照射して
短時間のうちに硬化させる必要がある。しかしながら、
このような大きなパワーの紫外線を接着剤に照射したと
き、第1の透明基板と第2の透明基板とを接着している
樹脂が紫外線によって変質し、マイクロレンズアレイ付
き基板の透過率が低下するおそれがあるが、本発明で
は、樹脂の変質の原因となる360nm以下の波長域の
光成分を減少させた光を照射するので、大きなパワーの
紫外線が樹脂が照射されても、樹脂が変質するのを防止
することができる。それ故、透過率の高いマイクロレン
ズアレイ付き基板を製造できる。
【0022】本発明に係る電気光学装置の製造方法にお
いて、前記接着剤は、例えば、前記電気光学物質を保持
する領域を区画するシール材であり、該シール材には、
前記マイクロレンズアレイ付き基板と前記第3の透明基
板とを貼り合わせたときの間隙を規定するギャップ材が
含まれている。このような構成の電気光学装置を組み立
てるにあたっては、マイクロレンズアレイ付き基板と第
3の透明基板とを、ギャップ材含有のシール材を介して
貼り合わせた状態で基板間を狭めるような力を加え、こ
の状態でシール材に紫外線を照射してシール材を硬化さ
せて、基板間の間隙寸法を出す。従って、基板間の間隙
に高い精度を得るには、シール材に対して大きなパワー
をもって紫外線照射を行なってシール材を短時間で硬化
させる必要がある。それでも、本発明では、樹脂の変質
の原因となる360nm以下の波長域の光成分を減少さ
せた光を照射するので、大きなパワーの紫外線が樹脂が
照射されても、樹脂が変質するのを防止することができ
る。それ故、透過率の高いマイクロレンズアレイ付き基
板を備えた電気光学装置を製造できる。
【0023】本発明において、前記第2の透明基板とし
て、波長が360nm以下の光成分を減少させる材質の
ものを用い、前記貼り合わせ工程では、前記樹脂に対し
て前記第2の透明基板が位置する側から前記接着剤に紫
外線を照射することにより、波長が360nm以下の光
成分を減少した光を前記接着剤に照射する方法を採用す
ることができる。この場合、前記第2の透明基板は、波
長が350nm以下の光に対する透過率が30%未満で
あることが好ましい。このように構成すると、シール材
などの接着剤に紫外線を照射してそれを硬化させると
き、第2の透明基板がフィルタとして、樹脂の変質の原
因となる360nm以下の波長域の光成分を減少させる
ので、大きなパワーの紫外線が樹脂が照射されても、樹
脂が変質するのを防止することができる。それ故、透過
率の高いマイクロレンズアレイ付き基板を備えた電気光
学装置を製造できる。また、本発明では、第2の透明基
板自身をフィルタとして利用するので、別体のフィルタ
を用いなくてもよいという利点がある。
【0024】本発明において、前記貼り合わせ工程で
は、波長が360nm以下の光成分を減少可能なフィル
タを介して前記接着剤に対して紫外線を照射することに
より、波長が360nm以下の光成分を減少した光を前
記接着剤に照射してもよい。この場合、前記フィルタ
は、波長が350nm以下の光に対する透過率が30%
未満であることが好ましい。このように構成した場合
も、シール材などの接着剤に紫外線を照射してそれを硬
化させるとき、樹脂の変質の原因となる360nm以下
の波長域の光成分をフィルタが減少させるので、大きな
パワーの紫外線が樹脂が照射されても、樹脂が変質する
のを防止することができる。それ故、透過率の高いマイ
クロレンズアレイ付き基板を備えた電気光学装置を製造
できる。また、本形態では、別体のフィルタを用いるの
で、マイクロレンズアレイ付き基板および第3の透明基
板のいずれの側から紫外線を照射してもよいという利点
がある。
【0025】本発明に係る電気光学装置の製造方法にお
いて、前記第2の透明基板は、例えば、アルミナシリケ
イトガラスを用いることができる。
【0026】このように構成した電気光学装置は、入射
した光を高い効率で出射されるので、投射型表示装置に
おいて、前記マイクロレンズアレイ付き基板および前記
第3の透明基板のうち、前記マイクロレンズアレイ付き
基板の側から光が入射するように配置された光変調手段
として用いると、明るい投射画像を得ることができる。
また、投射型表示装置では、光源から強い光が入射する
ので、マイクロレンズアレイ付き基板では、かなりの温
度上昇が発生するが、このような状況にあっても、第1
の透明基板と第2の透明とは熱膨張係数が同等であるた
め、第2の透明基板として石英基板以外の基板を用いて
も、不具合が発生しない。
【0027】
【発明の実施の形態】添付図面を参照して本発明に係る
実施形態について説明する。本発明を適用して得たマイ
クロレンズアレイ付き基板は、各種の光学機器に使用す
ることができるが、以下の説明では、投射型表示装置の
ライトバルブとして用いた液晶装置の対向基板側に本発
明を適用した例を説明する。
【0028】[実施の形態1] (電気光学装置の全体構成)先ず、本発明が適用される
液晶装置(電気光学装置)の全体構成について、図1お
よび図2を参照して説明する。ここでは、駆動回路内蔵
型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を
例にとる。
【0029】図1は、本発明を適用した液晶装置のアク
ティブマトリクス基板(TFTアレイ基板)をその上に
形成された各構成要素と共に、対向基板の側から見た平
面図である。図2は、図1のH−H´線における断面を
模式的に示した説明図である。図3および図4は、本形
態の液晶装置の対向基板に用いた第1および第2の透明
基板のうち、第2の透明基板に用いたアルミナシリケイ
トガラスの熱膨張曲線、および透過率曲線を示すグラフ
である。図5は、本形態の液晶装置の対向基板におい
て、第1および第2の透明基板を貼り合わせるのに用い
た透明な樹脂に含まれる触媒の吸光度曲線を示すグラフ
である。なお、図2においては、各層や各部材を図面上
で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎
に縮尺を異ならしめてある。また、図2においては、集
光の様子を理解し易く描くために、マイクロレンズおよ
びTFTの位置関係を実際の配置関係とは異ならしめて
ある。
【0030】図1および図2において、本形態の液晶装
置1は、対向基板200と、石英基板を用いたアクティ
ブマトリクス基板10(第3の透明基板)とがシール材
52によって貼り合わされた構成を有している。
【0031】本形態において、対向基板200は、多数
のマイクロレンズ500が形成されたマイクロレンズア
レイ付き基板であり、このようなマイクロレンズ500
を形成するにあたって、対向基板200は、石英基板か
らなる第1の透明基板20と、後述するアルミナシリケ
イトガラスからなる第2の透明基板250とを透明な樹
脂210で貼り合わされた貼り合わせ基板として構成さ
れている。
【0032】本形態で用いたアルミナシリケイトガラス
(第2の透明基板250)は、例えば、日本電気硝子株
式会社製の商品名、ネオセラムN−Oであり、図3に、
各温度における熱膨張率を実線L11で示し、石英基板
の各温度における熱膨張率を点線L12で示すように、
石英基板と同等の熱膨張率を有すると共に同等の熱膨張
係数を有している。すなわち、本形態で用いたアルミナ
シリケイトガラス(第2の透明基板250)と、石英基
板とは、温度変化に対する変化の傾向(膨張、収縮)は
異なるものの、熱膨張係数が−10×10-7/℃から+
10×10-7/℃までの範囲にある。
【0033】また、本形態で用いたアルミナシリケイト
ガラス(第2の透明基板250)は、図4に実線L13
で示すように、波長が360nm以下の光を吸収する性
質を有しており、波長が350nm以下の光に対する透
過率は30%未満である。
【0034】図2に示す樹脂210は、第1の透明基板
20と異なる屈折率を有する光硬化性の接着剤からな
り、第1の透明基板20に形成された略半球状の凹曲面
部26に充填されていることにより、集光レンズとして
機能するマイクロレンズ500を構成している。
【0035】ここで、樹脂210に含まれる光硬化性触
媒は、図5に実線L14で示すように、波長が340n
m以下の光を吸収する性質を有しており、このような波
長域の光を過度に照射すると、変質し、その透明度が低
下する傾向にある。
【0036】再び図1および図2において、マイクロレ
ンズ500はそれぞれ、入射した光をアクティブマトリ
クス基板10に形成されている画素電極9aのそれぞれ
に集光するようにマトリクス状に形成され、かつ、第2
の透明基板250には、複数のマイクロレンズ500の
相互の境界にそれぞれ対向する位置に遮光膜23が形成
されている。画素電極9aは、ITO膜(インジウム・
ティン・オキサイド膜)から形成されている。
【0037】シール材52は、アクティブマトリクス基
板10と、対向基板200とを貼り合わせてパネルとす
るための紫外線硬化性の接着剤からなり、アクティブマ
トリクス基板10上に塗布された後、アクティブマトリ
クス基板10と対向基板200とを重ねた状態で、後述
する条件下で、紫外線照射により硬化させたものであ
る。液晶装置1が投射型表示装置用のように小型で、拡
大表示を行うものであれば、シール材52中には、両基
板内の間隙(基板間ギャップ)を所定値とするためのグ
ラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材(スペ
ーサ)が配合される。また、液晶装置1が液晶ディスプ
レイや液晶テレビのように大型で等倍表示を行うもので
あれば、このようなギャップ材は、液晶50の中に点在
させる場合もある。
【0038】本形態の液晶装置1では、シール材52の
形成領域の内側には、この領域に沿って画像表示領域1
0aを規定する見切り用の遮光膜53が対向基板200
の側に形成されている。シール材52は、液晶50(電
気光学物質)の封入領域を区画形成しており、その途切
れ部分によって液晶注入口108が形成されている。こ
の液晶注入口108は液晶50の注入を終えた後、シー
ル材52と同一あるいは異なる材料からなる封止材10
9で塞がれている。
【0039】また、シール材52が形成された領域の外
側の周辺領域には、データ線駆動回路101および外部
回路接続端子102がアクティブマトリクス基板10の
一辺に沿って形成され、走査線駆動回路104は、この
一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。さらに、
アクティブマトリクス基板10の残る一辺には、画像表
示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104
間をつなぐための複数の配線105が形成されている。
さらにまた、対向基板200のコーナー部の少なくとも
一箇所には、アクティブマトリクス基板10と対向基板
200との間で電気的導通をとるための上下導通材10
6が設けられている。
【0040】アクティブマトリクス基板10上には、画
素スイッチング用TFT30や走査線、データ線、容量
線等の配線が形成された後の画素電極9aの表面に、ス
ピンコート法により成膜されたポリイミド系材料からな
る配向膜(図示せず)が形成されている。
【0041】また、対向基板200の側において、第2
の透明基板250上には、各画素毎に非開口領域を規定
するブラックマスク又はブラックマトリクスなどと称さ
れる遮光膜23、対向電極21が形成され、その表面に
は、スピンコート法により成膜されたポリイミド系材料
からなる配向膜(図示せず)が形成されている。
【0042】これらの配向膜はそれぞれ、ポリイミド系
の樹脂材料を塗布し、焼成した後、液晶層50中の液晶
を所定方向に配向させると共に、液晶に所定のプレチル
ト角を付与するように配向処理が施されている。液晶層
50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混
合した液晶からなり、配向膜間で所定の配向状態をと
る。遮光膜23は、表示画像におけるコントラストの向
上を図る機能を有している。
【0043】なお、アクティブマトリクス基板10の方
にも、走査線および容量線に沿って縞状の遮光膜を形成
する場合があり、この遮光膜は、TFT30のチャネル
領域を含む領域をアクティブマトリクス基板10の裏面
側からそれぞれ覆っているため、アクティブマトリクス
基板10の側からの裏面反射(戻り光)や複数の液晶装
置1をプリズム等を介して組み合わせて1つの光学系を
構成する場合に、他の液晶装置1からプリズム等を突き
抜けてくる光などがTFT30に入射するの未然に防ぐ
ことができる。
【0044】本形態の液晶装置1は、後述する投射型表
示装置において、各色に分離された色光が入射するた
め、カラーフィルタが形成されていないが、第2の透明
基板250の表面にカラーフィルタが形成される場合も
ある。この場合に、遮光膜23は、カラーフィルタを形
成する色材の混色を防止する機能も有する。
【0045】(電気光学装置の画像表示領域の構成)図
6を参照して、本形態の液晶装置1の画素部を説明す
る。図6は、液晶装置1の画像表示領域10aを構成す
るマトリクス状に形成された複数の画素における各種素
子、配線等の等価回路である。
【0046】図6に示すように、本形態の液晶装置1に
おいて、画像表示領域10aを構成するマトリクス状に
形成された複数の画素は、画素電極9aを制御するため
のTFT30がマトリクス状に複数形成されており、画
素信号が供給されるデータ線6aがTFT30のソース
に電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画
像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給
しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士
に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。ま
た、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続さ
れており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的
に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で
印加するように構成されている。画素電極9aは、TF
T30のドレインに電気的に接続されており、スイッチ
ング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチ
を閉じることにより、データ線6aから供給される画像
信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込
む。画素信号9aを介して液晶に書き込まれた所定レベ
ルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成
された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、
印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変
化することにより、光を変調し、階調表示を可能にす
る。ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電
圧に応じて液晶部分を透過する入射光の透過光量が減少
し、ノーマリーブラックモードであれば、印加された電
圧に応じて液晶部分を透過する入射光の透過光量が増加
し、全体として液晶装置1からは画像信号に応じたコン
トラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像
信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向
電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量90
を付加する。
【0047】(マイクロレンズアレイ付き基板の製造方
法)図7、図8および図9を参照して、本発明に係るマ
イクロレンズアレイ付き基板の製造方法を説明する。
【0048】図7、図8および図9は、いずれも本実施
形態に係るマイクロレンズアレイ付き基板(対向基板2
00)の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【0049】本実施形態では、まず、図7(a)に示す
ように、石英基板からなる第1の透明基板20の表面上
にアモルファスシリコンからなるマスク層60を形成す
る(マスク層形成工程)。このマスク層60は蒸着法、
スパッタリング法等によって形成できる。特にプラズマ
CVD法やLPCVD法によって成膜することによって
制御性良く形成できる。本形態において、マスク層60
として用いたアモルファスシリコンは、第1の透明基板
20との密着性が高いため、後述するエッチング工程に
おいてマスク層60の剥離が発生しにくい。それ故、凹
曲面部26(図2を参照)を高い形状精度で形成でき
る。なお、マスク層60として窒化シリコン(Si
34)を用いた場合も、第1の透明基板20との密着性
が高いため、後述するエッチング工程においてマスク層
60の剥離が発生しにくい。
【0050】次に、基板エッチング用開口部形成工程を
行なう。この基板エッチング用開口部形成工程では、ま
ず、図7(b)に示すように、マスク層60の表面にレ
ジストマスク70を形成した後、図7(c)に示すよう
に、所定のマスクパターンを備えた露光マスク80を用
いてレジストマスク70を露光し、さらに現像を行なっ
て、図7(d)に示すように、レジストマスク70にマ
スク層エッチング用開口部71を形成する。次に、マス
ク層エッチング用開口部71からマスク層60に対して
ドライエッチングといった異方性エッチング処理を行な
うことにより、図8(e)に示すように、マスク層70
に対して基板エッチング用開口部61を形成する。しか
る後に、図8(f)に示すように、レジストマスク70
を除去する。
【0051】次に、図8(g)に示すように、マスク層
60の基板エッチング用開口部61から第1の透明基板
20の表面を等方的にエッチング処理し、凹曲面部26
を形成する(基板エッチング工程)。
【0052】このエッチング処理は、フッ酸を主体とす
るエッチング液を用いたウエットエッチングである。
【0053】なお、本実施形態では、第1の透明基板2
0の表面に平面視円形の輪郭を有する略半球状の穴部を
設けて凹曲面部26を形成したが、凹曲面部26の平面
形状は円形に限らず、矩形など種々の形状に形成しても
良い。凹曲面部26の平面形状は、基板エッチング用開
口部61の平面形状によって決定される。また、凹曲面
部26の径はマイクロレンズアレイの使用目的に応じて
適宜形成されるもので任意であり、その径はエッチング
時間を制御する事により容易に変更できる。例えば1〜
100μm、好ましくは10〜50μm程度であり、本
実施形態のように、液晶装置1に入射する光を集光する
ために用いる場合には、液晶装置1の画素サイズと同等
の大きさに形成される。
【0054】次に、図8(h)に示すように、マスク層
60をエッチング処理によって除去する。このエッチン
グ処理には、マスク層60を除去可能で、かつ、第1の
透明基板20に影響をほとんど与えないエッチング方
法、例えば50℃以上に加熱した10%程度のテトラメ
チル水酸化アンモニウム水溶液によるウエットエッチン
グを行なう。このようなテトラメチル水酸化アンモニウ
ム水溶液であれば、第1の透明基板20とマスク層60
に対するエッチング選択比が大きいので、第1の透明基
板20への影響なく、マスク層60をエッチング除去す
ることができる。
【0055】なお、窒化シリコンからなるマスク層60
を用いた場合には、マスク層60を高温のリン酸により
除去する。このようなリン酸であれば、第1の透明基板
20とマスク層60に対するエッチング選択比が大きい
ため、第1の透明基板20への影響なく、マスク層60
をエッチング除去することができる。
【0056】このようにして表面上に多数の凹曲面部2
6を形成した第1の透明基板20に対して、図9(i)
に示すように、透明な樹脂210を凹曲面部26に充填
するとともに、この樹脂210を介して、アルミナシリ
ケイトガラスからなる第2の透明基板250を接着する
(充填工程)。
【0057】樹脂210としては、第1の透明基板20
とは屈折率の異なる透明材料、本形態では、第1の透明
基板20より屈折率の大きな樹脂を用いる。また、樹脂
210としては、第1の透明基板20および第2の透明
基板250に対して強い接着力を有するものを用いる。
本形態では、樹脂210として光硬化性を有するものを
用いたので、第1の透明基板20と第2の透明基板25
0とを樹脂210を介して重ね合わせた後、光照射工程
を行なって樹脂210を硬化させる。この工程により、
樹脂210が凹曲面部26内に充填され、凹曲面部26
を有する第1の透明基板20と、屈折率の異なる樹脂2
10との境界面によって、マイクロレンズ500が構成
される。
【0058】次に、図9(j)に示すように、第1の透
明基板20を研削、研磨などによって薄く形成する。こ
れは、第1透明基板20の厚さと画素ピッチで決まるレ
ンズの焦点距離を液晶層中に位置するように設定するた
めである。予め、第1の透明基板20を厚くしておくの
は、図9(i)を参照して説明した第1の透明基板20
と第2の透明基板250との接着工程を容易に行うとと
もに、この薄肉化工程において第1の透明基板20の表
面を平滑化する狙いもある。
【0059】次に、図9(k)に示すように、第1の透
明基板20の表面上に印刷法、蒸着法、スパッタリング
法などを用いてブラックマトリクス、金属膜などからな
る遮光膜23を選択的に形成する。この遮光膜23は、
本来、後述する画素領域間に形成された画素間領域を光
が通過することによる液晶装置のコントラスト比の低下
を抑制するためのものである。従って、アクティブマト
リクス基板10に形成されたTFT30や配線と重なる
領域に遮光膜23が選択的に形成される。
【0060】しかる後に、図9(l)に示すように、透
明な対向電極21を形成して、マイクロレンズアレイ付
きの対向基板200が完成する。
【0061】このようにして得たマイクロレンズアレイ
付きの対向基板200を用いて液晶装置1を製造するに
は、対向電極21の表面に配向膜(図示せず)を塗布
し、配向膜をラビング処理する。そして、図2に示すよ
うに、第1の透明基板20がアクティブマトリクス基板
10に向くように、対向基板200とアクティブマトリ
クス基板10とを位置合わせした状態で対向配置し、シ
ール材52で貼り合わせる。
【0062】ここで、シール材52は、紫外線硬化性の
接着剤であるため、対向基板200とアクティブマトリ
クス基板10とをシール材52を介して貼り合わせた状
態で、図2に矢印UVで示すように、シール材52に対
して紫外線を照射してシール材52を硬化させる。
【0063】このとき、対向基板200とアクティブマ
トリクス基板10との間で各構成要素の位置がずれない
ように、シール材52に対して大きなパワーの紫外線を
照射して短時間のうちに硬化させる。また、対向基板2
00とアクティブマトリクス基板10とをシール材52
を介して貼り合わせた状態で基板間を狭めるような力を
加え、この状態でシール材52に対して大きなパワーの
紫外線を照射してシール材52を短時間で硬化させるこ
とにより、基板間の間隙に高い寸法精度を出す。このよ
うなパワーの大きな紫外線を照射しても、本形態におい
て、第2の透明基板250は、図4に示すように、波長
が360nm以下の光を吸収する性質を有しており、波
長が350nm以下の光に対する透過率は30%未満で
ある。従って、シール材52を硬化させるために照射さ
れた紫外線は、波長が360nm以下の光が減衰した状
態で照射される。従って、樹脂210にパワーの大きな
紫外線が照射されたときでも、樹脂210は変質しない
ので、透明度が低下しない。また、液晶層に接する配向
膜が紫外線で劣化するのを防止できる。よって、透過率
の高いマイクロレンズアレイ付きの対向基板200およ
び液晶装置1を製造できる。
【0064】また、本形態のマイクロレンズアレイ付き
の対向基板200を用いた液晶装置1では、入射した光
をマイクロレンズ500によって、効率よく出射するの
で、後述する投射型表示装置の光変調手段(ライトバル
ブ)として用いると、明るい投射画像を得ることができ
る。
【0065】この投射型表示装置では、光源から強い光
が入射するので、マイクロレンズアレイ付きの対向基板
200では、かなりの温度上昇が発生するが、このよう
な状況にあっても、アルミナシリケイトガラスからなる
第2の透明基板250の熱膨張係数は、−10×10-7
/℃から+10×10-7/℃までの範囲にあり、石英基
板を用いた第1の透明基板20と同等である。従って、
第2の透明基板250として石英基板以外の透明基板、
例えば、安価で、かつ、前述のフィルタ作用を有するア
ルミナシリケイトガラスを用いても、マイクロレンズア
レイ付きの対向基板200に歪みなどの不具合が発生し
ない。それ故、第2の透明基板20として、石英基板以
外の安価な透明基板を用いることにより、マイクロレン
ズアレイ付きの対向基板200、液晶装置1、および投
射型表示装置の低価格化を図ることができる。
【0066】[実施の形態2]図10および図12を参
照して、本発明の実施の形態2に係るマイクロレンズア
レイ付きの対向基板、およびそれを用いた液晶装置1の
構成を説明する。なお、本形態は、基本的な構成が実施
の形態1と同様であるため、共通する機能を有する部分
には共通の符号を付して、それらの説明を省略する。
【0067】図10は、本形態の液晶装置の断面を模式
的に示した説明図である。図11は、この液晶装置に用
いたマイクロレンズアレイ付きの対向基板の製造工程の
うち、特徴的な工程を示す工程断面図である。
【0068】図10において、本形態の液晶装置1も、
対向基板200と、石英基板を用いたアクティブマトリ
クス基板(第3の透明基板)とがシール材52によって
貼り合わされた構成を有している。対向基板200は、
多数のマイクロレンズ500が形成されたマイクロレン
ズアレイ付き基板である。このようなマイクロレンズ5
00を形成するにあたって、対向基板200は、石英基
板からなる第1の透明基板20と、アルミナシリケイト
ガラスからなる第2の透明基板250とを透明な樹脂2
10で貼り合わされた貼り合わせ基板として構成されて
いる。すなわち、第1の透明基板20に形成された凹曲
面部26に樹脂210が充填されていることにより、集
光レンズとして機能するマイクロレンズ500が形成さ
れている。
【0069】本形態で用いたアルミナシリケイトガラス
(第2の透明基板250)も、実施の形態1と同様、図
3に示す熱膨張特性、および図4に示す透過率特性を有
している。また、本形態で用いた樹脂210に含まれる
光硬化触媒も、波長が340nm以下の光を吸収する性
質を有しており、このような波長域の光を過度に照射す
ると、変質し、その透明度が低下する傾向にある。
【0070】本形態では、実施の形態1と違って、第2
の透明基板250の表面に遮光膜23および対向電極2
1が形成されている。従って、マイクロレンズアレイ付
きの対向基板200は、第2の透明基板250をアクテ
ィブマトリクス基板10に向けてシール材52で貼り合
わされている。
【0071】このように構成したマイクロレンズアレイ
付き基板(対向基板200)を製造するときも、実施の
形態1において図7(a)から図8(h)を参照して説
明した工程と同様な工程を行なう。このような工程を行
なって、図11(i’)に示すように、第1の透明基板
20の表面に多数の凹曲面部26を形成した後、第1の
透明基板20の凹曲面部26に対して透明な樹脂210
を充填するとともに、この樹脂210を介して、アルミ
ナシリケイトガラスからなる第2の透明基板250を接
着する(充填工程)。
【0072】樹脂210としては、第1の透明基板20
とは屈折率の異なる透明材料、本形態では、第1の透明
基板20より屈折率の大きな樹脂を用いる。また、樹脂
210としては、第1の透明基板20および第2の透明
基板250に対して強い接着力を有するものを用いる。
本形態において、樹脂210は光硬化性を有するので、
第1の透明基板20と第2の透明基板250とを樹脂2
10を介して重ね合わせた後、光照射工程を行なって樹
脂210を硬化させる。この工程により、樹脂210が
凹曲面部26内に充填されるため、凹曲面部26を有す
る第1の透明基板20と、屈折率の異なる樹脂210と
の境界面によって、マイクロレンズ500が構成され
る。
【0073】次に、図11(j’)に示すように、第2
の透明基板250を研削、研磨などによって薄く形成す
る。これは、第1透明基板20の厚さと画素ピッチで決
まるレンズの焦点距離を液晶層中に位置するように設定
するためである。予め、第2の透明基板250を厚くし
ておくのは、図11(i’)を参照して説明した第1の
透明基板20と第2の透明基板250との接着工程を容
易に行うとともに、この薄肉化工程において第2の透明
基板250の表面を平滑化する狙いもある。
【0074】次に、図11(k’)に示すように、第2
の透明基板20の表面上に印刷法、蒸着法、スパッタリ
ング法などを用いてブラックマトリクス、金属膜などか
らなる遮光膜23を選択的に形成する。
【0075】しかる後に、図11(l’)に示すよう
に、透明な対向電極21を形成して、マイクロレンズア
レイ付きの対向基板200が完成する。
【0076】このようにして得たマイクロレンズアレイ
付きの対向基板200を用いて液晶装置1を製造するに
は、対向電極21の表面に配向膜(図示せず)を塗布
し、配向膜をラビング処理する。そして、図10に示す
ように、第2の透明基板250がアクティブマトリクス
基板10に向くように、対向基板200とアクティブマ
トリクス基板10とを位置合わせした状態で対向配置
し、シール材52で貼り合わせる。
【0077】ここで、シール材52は、紫外線硬化性の
接着剤であるため、対向基板200とアクティブマトリ
クス基板10とをシール材52を介して貼り合わせた状
態で、図10に矢印UVで示すように、シール材52に
対して大きなパワーの紫外線を接着剤210に対して第
2の透明基板250の側から照射してシール材52を短
時間のうちに硬化させる。このような紫外線照射を行な
っても、第2の透明基板250は、図4に示すように、
波長が360nm以下の光を吸収する性質を有してお
り、波長が350nm以下の光に対する透過率は30%
未満である。従って、シール材52を硬化させるために
照射された紫外線は、波長が360nm以下の光が減衰
した状態で照射される。それ故、樹脂210にパワーの
大きな紫外線が照射されたときでも、樹脂210は変質
しないので、透明度が低下しない。また、液晶層に接す
る配向膜が紫外線で劣化するのを防止できる。よって、
透過率の高いマイクロレンズアレイ付きの対向基板20
0および液晶装置1を製造できる。
【0078】また、本形態のマイクロレンズアレイ付き
の対向基板200を用いた液晶装置1では、入射した光
をマイクロレンズ500によって効率よく出射するの
で、後述する投射型表示装置の光変調手段(ライトバル
ブ)として用いると、明るい投射画像を得ることができ
る。また、投射型表示装置では、マイクロレンズアレイ
付きの対向基板200がかなりの温度上昇を起こすが、
このような状況にあっても、アルミナシリケイトガラス
からなる第2の透明基板250の熱膨張係数は、−10
×10-7/℃から+10×10-7/℃までの範囲にあ
り、石英基板を用いた第1の透明基板20と同等であ
る。従って、第2の透明基板250として石英基板以外
の透明基板、例えば、安価で、かつ、前述のフィルタ作
用を有するアルミナシリケイトガラスを用いても、マイ
クロレンズアレイ付きの対向基板200に歪みなどの不
具合が発生しない。それ故、第2の透明基板20とし
て、石英基板以外の安価な透明基板を用いることによ
り、マイクロレンズアレイ付きの対向基板200、液晶
装置1、および投射型表示装置の低価格化を図ることが
できる。
【0079】[その他の実施の形態]上記の実施の形態
1、2では、シール材52などの接着剤に紫外線を照射
してそれを硬化させるとき、第2の透明基板250がフ
ィルタとして、樹脂の変質の原因となる360nm以下
の波長域の光成分を減少したが、図2および図10に一
点鎖線で追加して示すフィルタ300によって、360
nm以下の波長域の光成分を減少させた状態、好ましく
は、波長が350nm以下の光を30%未満まで減少さ
せた状態で紫外線をシール材52に照射してもよい。こ
のようなフィルタ300としては、第2の透明基板25
0として用いたアルミナシリケイトガラスを用いること
ができる。このような構成によれば、別体のフィルタ3
00によって所定の波長域の光を減少させるので、マイ
クロレンズアレイ付きの対向基板20の側、およびアク
ティブマトリクス基板10(第3の透明基板)の側のい
ずれの側から紫外線を照射してもよいという利点があ
る。
【0080】また、上記の実施の形態1、2では、第2
の透明基板250として日本電気硝子株式会社製の商品
名、ネオセラムN−Oを用いた例を説明したが、これに
代えて、例えば、第2の透明基板250として、コーニ
ング社の商品名、バイコールUVを用いてもよい。この
透明基板は、石英基板と略同様な組成を有するが、セリ
ウムが添加されている。このため、石英基板と同様、熱
膨張係数は、+8×10-7/℃であり、−10×10-7
/℃から+10×10-7/℃までの範囲にある。また、
透過率特性は、図12に示すように、360nm以下の
波長域の光成分を減少させ、波長が350nm以下の光
については、30%未満まで減少させる。
【0081】[投射型表示装置の構成]図13は、本発
明を適用した液晶装置1をライトバルブ(光変調手段)
として用いた投射型表示装置(プロジェクタ)の構成を
示す概略図である。
【0082】この図に示されるように、投射型表示装置
1100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源から
なるランプユニット1102が設けられている。このラ
ンプユニット1102から射出された投射光は、内部に
配置された3枚のミラー1106および2枚のダイクロ
イックミラー1108によってRGBの3原色に分離さ
れて、各原色に対応するライトバルブ1R、1Gおよび
1Bにそれぞれ導かれる。ここで、ライトバルブ1R、
1Gおよび1Bの構成は、上述した液晶装置1と同様で
あり、画像信号処理回路(図示省略)から供給される
R、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものであ
る。なお、ライトバルブ1R、1Gおよび1Bは、図2
あるいは図10に示すマイクロレンズアレイ付きの対向
基板200およびアクティブマトリクス基板10のう
ち、マイクロレンズアレイ付きの対向基板200の側か
ら光が入射するように配置される。
【0083】なお、B色の光は他のR色やG色を比較す
ると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レ
ンズ1122、リレーレンズ1123および出射レンズ
1124からなるリレーレンズ系1121を介して導か
れる。
【0084】このように構成した投射型表示装置110
0において、ライトバルブ1R、1G、1Bによってそ
れぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム111
2に3方向から入射される。このダイクロイックプリズ
ム1112において、R色およびB色の光は90度に屈
折する一方、G色の光は直進する。したがって、各色の
画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、
スクリーン1120にカラー画像が投射されることとな
る。
【0085】なお、ライトバルブ1R、1Gおよび1B
には、ダイクロイックミラー1108によって、R、
G、Bの各原色に対応する光が入射するので、上述した
ようにカラーフィルタを設ける必要はない。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、電気
光学装置にマイクロレンズアレイ付き基板を用いるの
で、入射した光を効率よく出射する。それ故、本発明に
係る電気光学装置を投射型表示装置の光変調手段(ライ
トバルブ)として用いると、明るい投射画像を得ること
ができる。また、投射型表示装置では、光源から強い光
が入射するので、マイクロレンズアレイ付き基板では、
かなりの温度上昇が発生するが、このような状況にあっ
ても、本発明では、第2の透明基板の熱膨張係数は、−
10×10-7/℃から+10×10-7/℃までの範囲に
あり、石英基板を用いた透明基板と同等である。従っ
て、第2の透明基板として石英基板以外の透明基板を用
いても、マイクロレンズアレイ付き基板に歪みなどの不
具合は発生しない。それ故、第2の透明基板として、石
英基板以外の安価な透明基板を用いて、マイクロレンズ
アレイ付き基板、電気光学装置、および投射型表示装置
の低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される液晶装置のアクティブマト
リクス基板(TFTアレイ基板)をその上に形成された
各構成要素と共に、対向基板の側から見た平面図であ
る。
【図2】図1に示す液晶装置を図1のH−H´線で切断
したときの断面を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明を適用した液晶装置の対向基板に用いた
第1および第2の透明基板のうち、第2の透明基板に用
いたアルミナシリケイトガラスの熱膨張特性を示すグラ
フである。
【図4】本発明を適用した液晶装置の対向基板に用いた
第1および第2の透明基板のうち、第2の透明基板に用
いたアルミナシリケイトガラスの透過率曲線を示すグラ
フである。
【図5】本発明を適用した液晶装置の対向基板におい
て、第1および第2の透明基板を貼り合わせるのに用い
た透明な樹脂に含まれる触媒の吸光度曲線を示すグラフ
である。
【図6】図1に示す液晶装置の画像表示領域を構成する
マトリクス状に形成された複数の画素における各種素
子、配線等の等価回路である。
【図7】(a)〜(d)は、本発明に係るマイクロレン
ズアレイ付きの対向基板の製造方法を示す工程断面図で
ある。
【図8】(e)〜(h)は、本発明に係るマイクロレン
ズアレイ付きの対向基板の製造方法において、図7に示
す工程に続いて行なう各工程の工程断面図である。
【図9】(i)〜(l)は、本発明に係るマイクロレン
ズアレイ付きの対向基板の製造方法において、図8に示
す工程に続いて行なう各工程の工程断面図である。
【図10】本発明を適用した別の液晶装置の断面を模式
的に示した説明図である。
【図11】(i’)〜(l’)は、図10に示す液晶装
置に用いたマイクロレンズアレイ付きの対向基板の製造
工程のうち、特徴的な工程を示す工程断面図である。
【図12】本発明を適用した別の液晶装置のマイクロレ
ンズアレイ付きの対向基板において、第2の透明基板と
して使用可能な透明基板の透過率曲線を示すグラフであ
る。
【図13】投射型表示装置の光学系の要部を模式的に示
す説明図である。
【図14】石英基板の透過率曲線を示すグラフである。
【図15】本発明の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶装置 1R、1G、1B ライトバルブ(光変調手段) 9a 画素電極 10 アクティブマトリクス基板(第3の透明基板) 10a 画像表示領域 20 第1の透明基板 23 遮光膜 26 凹曲面部 30 TFT 50 液晶 52 シール材(光硬化性の接着剤) 53 見切り用の遮光膜 200 対向基板(マイクロレンズアレイ付き基板) 210 透明な樹脂 250 第2の透明基板 300 フィルタ 500 マイクロレンズ 1100 投射型表示装置(プロジェクタ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 E 21/14 21/14 Z Fターム(参考) 2H090 HB08Y HC05 HD14 JA04 JA18 JB02 JB05 JB11 JC14 JC17 JD03 JD04 JD18 LA04 2H091 FA01Z FA05Z FA29Y FB02 FC26 FC29 FD04 FD22 GA13 GA17 LA03 LA11 LA12 LA16 MA07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英基板からなる第1の透明基板の一方
    の面に形成した凹曲面部に前記第1の透明基板と屈折率
    の異なる樹脂を充填するとともに、該樹脂を介して前記
    第1の透明基板に第2の透明基板が貼着されてなるマイ
    クロレンズアレイ付き基板において、 前記第2の透明基板として、前記第1の透明基板と異な
    る材質からなる透明基板のうち、熱膨張係数が−10×
    10-7/℃から+10×10-7/℃までの範囲にある透
    明基板を用いたことを特徴とするマイクロレンズアレイ
    付き基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2の透明基板
    は、アルミナシリケイトガラスであることを特徴とする
    マイクロレンズアレイ付き基板。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記第2の
    透明基板として、波長が360nm以下の光成分を減少
    させる材質の透明基板を用いたことを特徴とするマイク
    ロレンズアレイ付き基板。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第2の透明基板
    は、波長が350nm以下の光に対する透過率が30%
    未満であることを特徴とするマイクロレンズアレイ付き
    基板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに規定する
    マイクロレンズアレイ付き基板を用いた電気光学装置で
    あって、 前記マイクロレンズアレイ付き基板に対して所定の間隙
    を介して第3の透明基板が光硬化性の接着剤を介して貼
    り合わされ、 当該第3の透明基板と前記マイクロレンズアレイ付き基
    板との間に電気光学物質が保持されていることを特徴と
    する電気光学装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記接着剤は、前記
    電気光学物質を保持する領域を区画するシール材であ
    り、 該シール材には、前記マイクロレンズアレイ付き基板と
    前記第3の透明基板とを貼り合わせたときの間隙を規定
    するギャップ材が含まれていることを特徴とする電気光
    学装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、前記第1の
    透明基板および前記第2の透明基板のうち、前記第1の
    透明基板が前記第3の透明基板に対向するように前記マ
    イクロレンズアレイ付き基板と前記第3の透明基板とが
    貼り合わされていることを特徴とする電気光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または6において、前記第1の
    透明基板および前記第2の透明基板のうち、前記第2の
    透明基板が前記第3の透明基板に対向するように前記マ
    イクロレンズアレイ付き基板と前記第3の透明基板とを
    貼り合わされていることを特徴とする電気光学装置。
  9. 【請求項9】 石英基板からなる第1の透明基板の一方
    の面に凹曲面部を形成する基板エッチング工程と、前記
    凹曲面部に前記第1の透明基板と屈折率の異なる樹脂を
    充填するとともに、該樹脂を介して前記第1の透明基板
    に第2の透明基板を貼着する充填工程とを有するマイク
    ロレンズアレイ付き基板の製造方法において、 前記第2の透明基板として、前記第1の透明基板と異な
    る材質からなる透明基板のうち、熱膨張係数が−10×
    10-7/℃から+10×10-7/℃までの範囲にある透
    明基板を用いたことを特徴とするマイクロレンズアレイ
    付き基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記第2の透明基
    板は、アルミナシリケイトガラスであることを特徴とす
    るマイクロレンズアレイ付き基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に規定するマイクロレンズア
    レイ付き基板を用いた電気光学装置の製造方法であっ
    て、 前記マイクロレンズアレイ付き基板に対して、電気光学
    物質を保持するための所定の間隙を介して第3の透明基
    板を光硬化性の接着剤により貼り合わせ、この状態で当
    該接着剤に光照射を行なって当該接着剤を光硬化させる
    貼り合わせ工程を有し、 該貼り合わせ工程では、前記接着剤に対して、波長が3
    60nm以下の光成分を減少させた光を照射することを
    特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記接着剤は、
    前記電気光学物質を保持する領域を区画するシール材で
    あり、 該シール材には、前記マイクロレンズアレイ付き基板と
    前記第3の透明基板とを貼り合わせたときの間隙を規定
    するギャップ材が含まれていることを特徴とする電気光
    学装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11または12において、前記
    第2の透明基板として、波長が360nm以下の光成分
    を減少させる材質のものを用い、 前記貼り合わせ工程では、前記樹脂に対して前記第2の
    透明基板が位置する側から前記接着剤に紫外線を照射す
    ることにより、波長が360nm以下の光成分を減少し
    た光を前記接着剤に照射することを特徴とする電気光学
    装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記第2の透明
    基板は、波長が350nm以下の光に対する透過率が3
    0%未満であることを特徴とする電気光学装置の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項11または12において、前記
    貼り合わせ工程では、波長が360nm以下の光成分を
    減少可能なフィルタを介して前記接着剤に対して紫外線
    を照射することにより、波長が360nm以下の光成分
    を減少した光を前記接着剤に照射することを特徴とする
    電気光学装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記第2の透明
    基板は、波長が350nm以下の光に対する透過率が3
    0%未満であることを特徴とする電気光学装置の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし9のいずれかに規定す
    る電気光学装置を用いた投射型表示装置であって、前記
    マイクロレンズアレイ付き基板および前記第3の透明基
    板のうち、前記マイクロレンズアレイ付き基板の側から
    光が入射するように配置された前記電気光学装置を光変
    調手段として用いたことを特徴とする投射型表示装置。
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