JP2002121509A - 感圧性粘着シート - Google Patents

感圧性粘着シート

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JP2002121509A
JP2002121509A JP2000314964A JP2000314964A JP2002121509A JP 2002121509 A JP2002121509 A JP 2002121509A JP 2000314964 A JP2000314964 A JP 2000314964A JP 2000314964 A JP2000314964 A JP 2000314964A JP 2002121509 A JP2002121509 A JP 2002121509A
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cathode ray
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JP2000314964A
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Sanae Koike
さなえ 小池
Yoshiharu Miwa
義治 三和
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Teraoka Seisakusho Co Ltd
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Teraoka Seisakusho Co Ltd
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】赤、青、緑の三原色以外の波長光を選択吸収す
る機能を有するカラー陰極線管用粘着シートを提供す
る。 【解決手段】 粘着シートの構成材料中に、希土類金
属、特にネオジム及びエルビウムの無機酸塩及び有機酸
塩から選ばれた少なくとも1種を含み、青、緑、赤の波
長の可視光の透過率が40%以上で、一方あるいは両方
の波長の可視光に対して選択波長吸収を示すことを特徴
とする感圧性粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管や
プラズマディスプレイ等の表示装置前面に使用した時
に、赤、青、緑の三原色以外の波長を吸収してコントラ
ストを鮮やかにした画像を提供するとともに、反射防止
や導電膜を貼着する際にも有用なカラー陰極線管用粘着
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー陰極線管のフラット化が進
み、従来この表面にスピンコーチィング等で施していた
低反射膜や導電性膜などの機能性膜をポリエステルなど
のフィルム上に形成し、粘着剤や接着剤で陰極線管表面
に貼着する方法が増加している。この方法の利点は、陰
極線管メーカーに塗布や乾燥のための高価な設備投資負
担を強いることなく、また、高収率で陰極線管に前述の
機能を付与させることが出来るようになったことがあ
る。
【0003】一方、画像の質を向上させるため、陰極線
管に蛍光灯などの外光の写し込みを防ぐ低反射機能や静
電気により塵埃などが陰極線管に付着することを防ぐ導
電性機能に加え、より鮮やかな画像を得るために450
nmの青、550nmの緑及び620nmの赤色光以外
の波長光を選択的に吸収して画像の輝度を低下させるこ
となくコントラストを向上させるという選択波長光吸収
機能を付与することへの要望があった。
【0004】上述の選択波長光吸収機能を付与する方法
としては、ネオジム等の希土類金属酸化物を陰極線管ガ
ラス中に混入させる方法(特開平11‐250834号公報)や
同酸化物を透明樹脂に混入させた成形板を使用する方法
(特開平11‐231301号公報、特開平11‐310717号公
報)、及び前述の有機塩の樹脂共重合物をビーズ状にし
て透明プラスチック板に分散させる方法(特開平5‐179
147号公報)、更には、無機及び有機染料又は顔料を混
入させる方法(特開平10‐111410号公報)等、種々の方
法があった。
【0005】しかしながら、金属酸化物を混入させる方
法は、数多いデザインの陰極線管毎に最適の配合が必要
で、型の段取り替え時に多くの工数を必要とし、陰極線
管のリサイクル時に混入した金属酸化物の除去に特別の
方法を必要とする不利があった。
【0006】成形時に透明樹脂板に混ぜたり、共重合さ
せて成形板を得る方法は、いずれも高いガラス転移点を
持つ樹脂特性のため、それら樹脂板はわずかな衝撃で簡
単に割れてしまったり、成形時には高度な技術と精度を
必要とするセルキャスト法などを使用する必要があっ
た。
【0007】更に、セルキャスト法などで成形した機能
性樹脂板は無粘着で、陰極線管に固定するため接着剤を
塗布した後、熱や紫外線で乾燥硬化するための長大装置
を必要とし、結果として完成品は高価なものとなってし
まう不利があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、陰極線管の
前面に貼着するだけで均一な厚さと良好な粘着特性及び
再剥離性を併せ持つとともに、優れた選択波長光吸収機
能を有する感圧性粘着シートを提供することと、その感
圧性粘着シートを貼着した陰極線管を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明による感圧性粘着シートは、構成材料の少な
くとも一つに、ネオジム塩及び/又はエルビウム塩、又
はネオジム塩及び/又はエルビウム塩と他の希土類塩と
の混合物を含有せしめること特徴とするものであり、以
下の各発明を包含する。
【0010】(1) 粘着シートの構成材料中に、ネオジム
塩及び/又はエルビウム塩、又はネオジム塩及び/又は
エルビウム塩と他の希土類塩との混合物を含み、青(4
50nm)、緑(550nm)、赤(620nm)の波
長の可視光の透過率が40%以上、好ましくは80%以
上であり、570nm〜590nmもしくは500nm
〜540nmの一方あるいは両方の波長の可視光に対し
て選択波長吸収を示すことを特徴とするカラー陰極線管
用、プラズマディスプレイ用等として有用な感圧性粘着
シート。
【0011】(2) 前記希土類金属の無機酸塩及び有機酸
塩から選ばれた少なくとも1種が、粘着剤層に混合され
ていることを特徴とする(1) 項記載の感圧性粘着シー
ト。 (3) 前記粘着剤層は、アクリル酸エステル共重合体、合
成ゴムなどからなる透明性に優れた粘着性エラストマー
を有することを特徴とする(2) 項記載の感圧性粘着シー
ト。
【0012】(4) 前記粘着剤層には、粘着剤としての基
礎的性質を補完する各種添加剤、すなわち、硬化剤、粘
着性付与樹脂及び老化防止剤から選ばれた少なくとも一
種が添加されていることを特徴とする、(2) 項又は(3)
項に記載の感圧性粘着シート。 (5) 前記希土類金属の無機酸塩及び有機酸塩が、粘着シ
ート基材の少なくとも片面に形成された機能性膜層に混
合されていることを特徴とする、(1) 項記載の感圧性粘
着シート。
【0013】(6) 前記希土類金属の無機酸塩及び有機酸
塩が、無機酸及び有機酸のネオジム塩及びエルビウム塩
であることを特徴とする、(1) 項〜(5) 項のいずれか1
項に記載の感圧性粘着シート。 (7) 感圧性粘着シートは、粘着剤層面に剥離シートを有
することを特徴とする(1) 項〜(6) 項のいずれか1項に
記載の感圧性粘着シート。
【0014】(8) 前記請求項1〜7のいずれか1項に記
載の感圧粘着シート表面を覆って貼着されている陰極線
管。
【0015】
【発明の実施の形態】一般にカラー陰極線管は蛍光体の
三原色の発光スペクトル(図1)を呈するが、青(45
0nm)、緑(550nm)及び赤(620nm)の波
長間、特に570nm〜590nm付近の波長光は色の
鮮やかさを損なう不要な光であり、これらの光を吸収さ
せることによりコントラストと鮮明度の向上を図ること
ができる。
【0016】一方、陰極線管は内部を高度に真空に保っ
ており、外部からの衝撃で爆縮を起こす危険を避けるた
めに陰極線管の前面を十分に厚くする必要があった。こ
のため陰極線管表面を従来の球面からフラットにするに
は、強度を高めるために陰極線管の肉厚を更に厚くする
必要があり、結果として重量が増加する不利があった。
【0017】この陰極線管をフラット化することによ
り、前述した機能性フィルムを陰極線管前面に安定して
貼着することができるようになったが、この機能性フィ
ルム上に導電性処理や防眩処理に加えて前述の選択波長
光吸収機能を付与するためには少なくとも3〜12層に
及ぶ多層の処理が必要であり、基材として一般的に使用
されているポリエステルフィルムのようなプラスチック
フィルムは、このような繰り返し行われる機械的、熱的
に負荷がかかる処理に耐えることができず、多層化によ
り本来の三原色の波長透過率そのものが低下することも
あった。
【0018】本発明の感圧性粘着シートは、カラー陰極
線管に選択波長光吸収機能を付与する目的で、粘着シー
ト内に選択波長光吸収機能成分を混合した粘着シートで
あり、本発明のカラー陰極線管は、該感圧性粘着シート
を陰極線管の表面に貼着したカラー陰極線管である。
【0019】本発明の感圧性粘着シートを図面で説明す
る。図3は粘着剤を塗布してなる片面粘着シートの構成
図であり、図4は両面粘着シートの構成図である。図中
の符号1は粘着剤層、2はポリエステルフィルム等の基
材、3はシリコンなどの離型剤を塗布してなるセパレー
ターである。 図5は、片面粘着シートを、また、図6は
両面粘着シートを陰極線管6の面に貼着した図であり、
図5の基材2上には導電層、防眩層及びハードコート層
などからなる単層又は多層の機能性層4を形成すること
ができ、また、図6に示すように、基材2上にはそれら
の処理層を有する機能性フィルム5を粘着剤層1を介し
て貼着させることも可能である。図7は選択波長光吸収
層7を基材2と粘着剤層8の間に設けた粘着シートの構
成図で、図8は選択波長光吸収層7と粘着剤層8間に基
材2を挟んだ粘着シートの構成図である。粘着剤層8は
高透明性粘着剤層である。
【0020】本発明の感圧性粘着シートにおいて、選択
波長光吸収機能を有する成分である希土類金属、特にネ
オジム及びエルビウムの無機塩又は有機酸塩としては、
脂肪酸塩、スルホン酸塩、燐酸塩などを挙げることがで
きる。脂肪酸塩としては、例えば酢酸塩、酪酸塩、オク
チル酸塩、メタクリル酸塩、アクリル酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、イタコン酸塩等が挙げられ、スルホン
酸塩としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩等が挙げられ、燐酸塩としては、燐酸
塩、ホスホン酸塩、亜燐酸塩等があげられる。また、無
機塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、フッ化水素酸塩
等が挙げられる。
【0021】また、感圧性粘着剤に選択波長光吸収機能
を持たせる場合、粘着性エラストマーとなる透明性高分
子量体として、アクリル酸エステル共重合体、合成ゴム
などが使用される。アクリル酸エステル共重合体につい
ては、モノマー組成、重合度、重合方法及び希釈溶媒等
を得たい粘着剤の特性に応じて自由に選択できる。合成
ゴムについては、具体的に、ポリイソブチレン、イソプ
レン・イソブチレン共重合ゴムなど透明度の高いゴムを
1種又は数種組み合わせて使用しても良い。
【0022】この粘着剤エラストマー100重量部に対
し、粘着剤としての基礎的性質を補完する各種添加剤、
例えば適度な凝集性と耐熱性を付与する、イソシアナー
ト系、エポキシ系、メラミン系、酸無水物系、過酸化物
系及び金属キレート系などの硬化剤を0.01〜5重量
部の範囲で添加するとともに、被着体への粘着特性や粘
着剤そのものの耐久性の改善や、新たな機能を付加する
目的で、透明性を阻害しない5〜60重量部の範囲でロ
ジン、ロジンエステル、テルペン、石油樹脂などの粘着
性付与樹脂や老化防止剤などを添加して粘着剤組成物を
調製することもできる。
【0023】また、感圧性粘着剤とは別途に選択波長光
吸収層を配置する場合、選択波長光吸収機能を有する成
分のバインダーとなる透明性高分子量体として、ポリビ
ニルアルコール、アクリル酸エステル共重合体などが使
用される。ポリビニルアルコールについては、ケン化度
及び重合度等は得ようとする選択波長吸収層の特性に応
じて自由に選択でき、反応性官能基が置換されたもので
も良い。アクリル酸エステル共重合体については、モノ
マー組成、重合度、重合方法及び希釈溶媒等を得ようと
する選択波長吸収性に応じて自由に選択できる。
【0024】上述の方法によって得た粘着剤は、塗布乾
燥硬化後の厚さが0.05〜0.9mmの範囲で、少な
くとも570nm〜590nmもしくは500nm〜5
40nmの一方又は両方の波長範囲で選択吸収を示し、
550nm(緑)、450nm(青)、620nm
(赤)の波長の透過率は40%以上であり、これら三原
色の波長吸収阻害を起こすことはなく、タック、対ガラ
ス粘着力などの粘着特性も実用上十分な特性を有してい
ることが必要である。塗布厚さが0.05mm未満で
は、選択吸収機能が不十分となるし、0.9mm超で
は、選択吸収機能は十分であるがコスト面での不利と粘
着剤厚さに起因する画像ムラなどを引き起こす。
【0025】感圧性粘着シートは、目的に応じてポリエ
ステル、アクリル、ポリカーボネートなどの透明プラス
チックフィルムや表面にシリコン樹脂などで離型処理を
施したセパレーター表面にバーコート、ロールコート、
グラビアなどの方法で塗布、熱や電磁波で溶剤や水を除
去した後硬化させ、そのまま、又はセパレーターと共に
巻き取るか、枚葉状に切断して本発明の粘着シートを得
る。これら基材としては、無処理フィルムは勿論のこ
と、防眩処理や導電処理を単独又は層状に処理し、その
上にハードコート層を設けた前述の透明プラスチックフ
ィルムを用いることができる。更に、粘着剤への投錨力
を付与する目的で、基材には物理的、化学的な下塗りを
施してもよい。
【0026】本発明の粘着シートに使用するセパレータ
ーは、特に限定するものではなく、グラシン紙、上質
紙、高分子フィルムなどの片面又は両面にシリコン樹脂
などの離型剤を直接又はラミネート上に塗布したものを
用いる。
【0027】本発明の粘着シートは、適度な柔軟性と凝
集性を有し、−20〜100℃の範囲で厚さが一定であ
るため、安定した選択波長光吸収機能を呈するととも
に、粘着剤固有の粘弾性を持つため衝撃吸収性にも優れ
る。
【0028】また、この粘着シートは陰極線管に容易に
貼着することが可能であり、粘着シートを貼着した陰極
線管は粘着剤の選択波長光吸収特性により鮮やかな画面
で、特に赤色が際立って視認できる画像を提供する効果
があるだけでなく、粘着剤の粘弾性特性により陰極線管
の前面より加わる衝撃に対し高い衝撃吸収効果も呈する
結果、爆縮に抗する防爆性能を保持するために陰極線管
の厚さを大幅に低減することが可能である。
【0029】本発明の粘着シートは、貼着した陰極線管
から粘着シートを剥がす必要が生じた時にも、糊残りす
ることなく容易に剥がすことが可能であり、陰極線管の
リサイクルにも貢献するものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例で更に具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例になんら限定されるもので
はない。尚、実施例中において表現する「部」は重量部
を示すものである。
【0031】実施例1 15重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液667部
に対して塩化ネオジム200部、メチロールメラミン系
硬化剤5部を添加し、撹拌、脱泡し、0.18mm厚の
ポリエステルフィルム上に乾燥後の膜厚が0.4mmと
なるようにロールコーターで塗布した後、110℃で5
分間の乾燥硬化を行い、更にその膜上にアクリル酸エス
テル共重合体を主成分とする高透明度感圧性粘着剤を糊
厚0.050mmとなるようロールコーターで塗布し、
120℃×2分間の乾燥を行い、0.075mm厚のポ
リエステルフィルムセパレーターと共に巻き取って感圧
性粘着シートを得た。この粘着シートは図2に示す吸収
スペクトルを有し、580nmの波長透過率は11%
で、620nm、550nm及び450nmの波長透過
率は各々80%、85%、90%であり、良好な選択波
長光吸収機能を呈するものであった。
【0032】次いで、得られた感圧粘着シートを適当幅
に切り取り、対ガラス板粘着力、タック及び80℃保持
力を測定した。結果は表1に示すように良好な特性であ
った。更に、この粘着シートの衝撃吸収性を鋼球落下試
験で評価した。未貼着ガラス板は250mm高からの落
下試験で割れてしまうが、上記感圧性粘着シート貼着ガ
ラス板は500mm高で落下させても割れず、2倍以上
の耐衝撃吸収性を示した。17インチ フラットカラー
ディスプレイ管表面の画面の下半分に上記の感圧性粘着
シートを貼着し、三原色を映して無貼着画面の画像と比
較したところ、赤色が鮮やかで、緑色と青色に深みがあ
り、画像が鮮明になっていることが確認できた。
【0033】実施例2 15重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液667部
に対して塩化エルビウム200部、メチロールメラミン
系硬化剤5部を添加し、撹拌、脱泡し、0.18mm厚
のポリエステルフィルム上に乾燥後の糊厚が0.4mm
厚となるようにロールコーターで塗布した後、110℃
で5分間の乾燥硬化を行い、更にその膜上にアクリル酸
エステル共重合体を主成分とする高透明度感圧性粘着剤
を糊厚0.050mmとなるようロールコーターで塗布
し、120℃×2分間の乾燥を行い、0.075mm厚
のポリエステルフィルムセパレータと共に巻き取って感
圧性粘着シートを得た。この粘着シートの580nmの
波長透過率は15%であり、620nm、550nm及
び450nmの各々の波長透過率は83%、90%、9
3%であり、良好な選択波長光吸収性を呈した。次い
で、実施例1と同様の方法で粘着特性と衝撃吸収特性を
測定した結果、表1に示す良好な結果を得た。更に実施
例1で使用したディスプレイ管表面パネルに実施例1と
同様に貼着して比較画面を調べた結果、鮮明に波長吸収
効果は視認出来た。
【0034】実施例3 25重量%濃度の水溶性アクリル酸エステル共重合体4
00部に対し、アクリル酸ネオジム50部、エポキシ系
硬化剤5部を添加し、撹拌、脱泡し、0.18mm厚の
ポリエステルフィルム上に乾燥後の糊厚が0.4mmと
なるようにロールコーターで塗布した後、110℃で5
分間の乾燥硬化を行い、0.075mmのポリエステル
フィルムセパレーターと共に巻き取って感圧性粘着シー
トを得た。得られた粘着シートは図2に示す吸収スペク
トルと略一致する吸収スペクトルを有し、その580n
mの波長透過率は25%であり、620nm、550n
m及び450nmの波長透過率は各々80%、85%、
90%であって、良好な選択波長光吸収性を呈した。次
いで、実施例1と同様の方法で粘着特性と衝撃吸収特性
を測定した結果、表1に示す良好な結果を得た。更に実
施例1で使用したディスプレイ管表面に実施例1と同様
に貼着して比較画面を調べた結果、鮮明に波長吸収効果
は視認出来た。
【0035】実施例4 20重量%濃度のポリイソブチレンゴムトルエン溶解液
500部に対し、オクチル酸ネオジム50部、石油系粘
着付与樹脂40部を添加し、撹拌、脱泡し、0.18m
m厚のポリエステルフィルム上に乾燥後の糊厚が0.4
mmとなるようにロールコーターで塗布した後、110
℃で5分間の乾燥硬化を行い、0.075mmのポリエ
ステルフィルムセパレーターと共に巻き取って感圧性粘
着シートを得た。得られた粘着シートは図2に示す吸収
スペクトルと略一致する吸収スペクトルを有し、その5
80nmの波長透過率は25%であり、620nm、5
50nm及び450nmの波長透過率は各々80%、8
5%、90%であって、良好な選択波長光吸収性を呈し
た。次いで、実施例1と同様の方法で粘着特性と衝撃吸
収特性を測定した結果、表1に示す良好な結果を得た。
更に実施例1で使用したディスプレイ管表面に実施例1
と同様に貼着して比較画面を調べた結果、鮮明に選択波
長光吸収効果は視認出来た。
【0036】比較例1 15重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液667部
に、メチロールメラミン系硬化剤5部を添加し、撹拌、
脱泡し、0.18mm厚のポリエステルフィルム上に乾
燥後の糊厚が0.4mmとなるようにロールコーターで
塗布した後、110℃で5分間の乾燥硬化を行い、更に
その膜上にアクリル酸エステル共重合体を主成分とする
高透明度感圧性粘着剤を糊厚0.050mmとなるよう
ロールコーターで塗布し、120℃×2分間の乾燥を行
い、0.075mmのポリエステルフィルムセパレータ
ーと共に巻き取って感圧性粘着シートを得た。得られた
粘着シートの可視部吸収スペクトルの620nm、58
0nm、550nm及び450nmの透過率はいずれも
80%以上であったため、目的とする選択波長光吸収性
はなかった。次いで、粘着特性、衝撃吸収性及びカラー
ディスプレイ視認性を評価した結果は表1に示す通り
で、画像の視認性において鮮明にはならなかった。
【0037】比較例2 25重量%濃度の天然ゴムトルエン溶解液500部に対
し、オクチル酸ネオジム50部、テルペン系粘着付与樹
脂40部を添加し、撹拌、脱泡し、0.18mm厚のポ
リエステルフィルム上に乾燥後の糊厚が0.4mmとな
るようにロールコーターで塗布した後、110℃で5分
間の乾燥硬化を行い、0.075mm厚のポリエステル
フィルムセパレーターと共に巻き取って感圧性粘着シー
トを得た。得られた粘着シートは、その580nmの波
長透過率は25%であったが、天然ゴム粘着剤の透明性
が低いため620nm、550nm及び450nmの波
長透過率が各々40%、45%、50%と低く、目的と
する透明度がなかった。次いで、粘着特性、衝撃吸収性
及びカラーディスプレイ視認性を評価した結果は表1に
示す通りであり、画像の視認性において鮮明にはならな
かった。
【0038】
【表1】
【0039】(試験方法) 1.粘着力、タック、保持力:JIS−Z−0237−
2000(粘着シート試験法)に準じる。 2.耐衝撃吸収性:60×80mm角、厚さ6mmのガ
ラス板の片面前面に各試料を貼着し、500mmの高さ
から直径10mm、重さ500gの鋼球を落下させてガ
ラスの割れを観察する。 3.透過率:分光光度計で各波長の透過率を測定する。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の感圧性粘着シー
トは、粘着シートの構成材料の少なくとも一つにネオジ
ム及びエルビウムの無機塩又は有機酸塩を含有すること
で効果的で安定した選択波長光吸収機能を有し、この粘
着シートを陰極線管表面に貼着するだけで鮮明な画像を
得ることができ、また、該粘着シートを陰極線管のリサ
イクル工程で剥離する必要が生じても容易に剥離するこ
とができた。さらに、本発明の粘着シートは、メガネレ
ンズ表面や蛍光灯管球表面に貼着して視野や照射品を鮮
明にする用途にも有用であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー陰極線管の蛍光体の三原色の発光スペク
トルを示す図である。
【図2】本発明の感圧性粘着シートの吸収スペクトルを
示す図である。
【図3】本発明の片面粘着シートの構成図を示す図であ
る。
【図4】本発明の両面粘着シートの構成図を示す図であ
る。
【図5】本発明の片面粘着シートを陰極線管表面に貼着
した構成図である。
【図6】本発明の両面粘着シートを陰極線管表面に貼着
した構成図である。
【図7】選択波長光吸収層を基材と粘着剤層の間に設け
た粘着シートの構成図である。
【図8】選択波長光吸収層と粘着剤層間に基材を挟んだ
粘着シートの構成図である。
【符号の説明】
1:粘着剤層、2:基材、3:セパレーター、4:機能
性層、5:機能性フィルム、6:陰極線管、7:選択波
長光吸収層、8:高透明性粘着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三和 義治 滋賀県伊香郡高月町高月1979番 日本電気 硝子株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA05 AA08 AA10 AA18 AB01 CA06 CC02 DB02 FA08 FA10 5C060 AA01 BB13 BC01 HC23 HC24 HC26 JA07 JA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着シートの構成材料中に、ネオジム塩
    及び/又はエルビウム塩、又はネオジム塩及び/又はエ
    ルビウム塩と他の希土類塩との混合物を含み、青、緑、
    赤の波長の可視光の透過率が40%以上で、570nm
    〜590nmもしくは500nm〜540nmの一方あ
    るいは両方の波長の可視光に対して選択波長吸収を示す
    ことを特徴とする感圧性粘着シート。
  2. 【請求項2】 前記希土類金属の無機酸塩及び有機酸塩
    から選ばれた少なくとも1種が、粘着剤層に混合されて
    いることを特徴とする請求項1記載の感圧性粘着シー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の感圧粘着シ
    ートが表面を覆って貼着されている陰極線管。
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