JP2002121361A - 可塑剤およびそれを含む塩素含有ペースト樹脂組成物 - Google Patents

可塑剤およびそれを含む塩素含有ペースト樹脂組成物

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JP2002121361A
JP2002121361A JP2000310512A JP2000310512A JP2002121361A JP 2002121361 A JP2002121361 A JP 2002121361A JP 2000310512 A JP2000310512 A JP 2000310512A JP 2000310512 A JP2000310512 A JP 2000310512A JP 2002121361 A JP2002121361 A JP 2002121361A
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acid
plasticizer
chlorine
paste resin
resin composition
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JP2000310512A
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Osamu Suzuki
鈴木治
Akira Urabe
占部朗
Akio Ikegami
池上章雄
Keiji Takazawa
高澤啓二
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐抽出性及び非揮発性に優れ、かつ優れた耐
タレ性及びゲル化性を併有したペースト樹脂加工に適し
た可塑剤及びそれを含む塩素含有ペースト樹脂組成物を
提供すること。 【解決手段】 酸価0.5mgKOH/g以下のポリエ
ステル系可塑剤と特定構造を有する酸価0.5mgKO
H/g以下の芳香族末端エステルとからなることを特徴
とする可塑剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可塑剤およびそれ
を含む塩素含有ペースト樹脂組成物に関し、詳しくは、
酸価0.5mgKOH/g以下の(A)ポリエステル系
可塑剤と上記の一般式(1)で示される酸価0.5mg
KOH/g以下の(B)芳香族末端エステルとからなる
ことを特徴とする可塑剤からなり、耐抽出性、非揮発性
に優れ、ペースト樹脂加工(耐タレ性、ゲル化性)に適
した可塑剤およびそれを含む塩素含有ペースト樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩素含有樹脂であるペースト用塩化ビニ
ル系樹脂の可塑剤として用いられるものに、芳香族ジカ
ルボン酸エステルがある。中でもフタル酸ジエステル、
特にフタル酸ビス(2−エチルへキシル)(以下DO
P)は、バランスのとれた諸物性を有し、ディップ成
形、コーティング、回転成形、スラッシュ成形、注型等
のペースト樹脂加工に適しており、壁紙や床材などの住
宅内装関係、アンダーコートやシーラントなどの自動車
関係、手袋、玩具や食品模型、鋼板コートや帆布コート
等、多種多様の用途で広範囲に使用されている。しかし
ながら、DOPは分子量が低く、耐抽出性、非揮発性等
の耐久性が必要とされる用途において性能的に不十分で
あり、事実上使用することが出来ない現状にある。
【0003】そこでその解決手段として、フタル酸エス
テルと比較して分子量の高いポリエステル系可塑剤が注
目され、種々検討されている。ポリエステル系可塑剤
は、耐抽出性、非揮発性が必要とされる用途において優
れた特性を有しており、上記問題の解決が計られてい
る。しかしながら、塩素含有ペースト樹脂組成物にポリ
エステル系可塑剤を用いた場合、芳香族ジカルボン酸エ
ステルと比べて成形時にタレやすく、またゲル化性が悪
いなど、均一かつ安定的に成形品を作るのが困難という
問題を抱えている。耐タレ性に関しては、成形加工時に
塩素含有ペースト樹脂自体が加熱され、60℃前後で最
低粘度を示すが、その温度での塩素含有ペースト樹脂の
耐タレ性が重要であり、ゲル化性に関しては、その開始
温度が遅れると、成形品の最終物性等に影響を与える
為、両特性の改善が強く要望されている。
【0004】これらの問題を解決するために、特開平5
−9355号公報等に、ゲル化性を解決するために塩素
含有ペースト樹脂組成物に特定の粘度の可塑剤(ポリエ
ステル系可塑剤を含む)と安息香酸系縮合物を併用する
ことが提案されているが、これらに記載されている塩素
含有ペースト樹脂組成物では、ゲル化性の改良効果は見
られるものの、いずれもそのタレ性の改善効果は非常に
小さいもので、現時点で耐タレ性、ゲル化性の両特性を
改善する塩素含有ペースト樹脂組成物は見出されていな
いのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の欠点を改善し、耐抽出性及び非揮発性に優
れ、かつ優れた耐タレ性及びゲル化性を併有したペース
ト樹脂加工に適した可塑剤及びそれを含む塩素含有ペー
スト樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の状況に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特
定の酸価のポリエステル系可塑剤と特定の酸価の芳香族
末端エステルとの配合でもってその目的が達成できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】即ち本発明は、 1.酸価0.5mgKOH/g以下のポリエステル系可
塑剤(A)と下記の一般式(1)で示される酸価0.5
mgKOH/g以下の芳香族末端エステル(B)とから
なることを特徴とする可塑剤、 B−(G−A)n−G−B (1) 〔式中、Bはベンゼンモノカルボン酸残基、Gは炭素数
2〜12のアルキレングリコール残基または炭素数が4
〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数
4〜12のアルキレンジカルボン酸残基を表し、またn
は0以上の整数を表す。〕 2.上記1に記載の可塑剤を含有することを特徴とする
塩素含有ペースト樹脂組成物、を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明を構成する酸価0.5mgKOH/g以下である
(A)ポリエステル系可塑剤は、多塩基酸成分と多価ア
ルコール成分および一価アルコール成分及び/又は一価
カルボン酸成分を用いて縮合させて、通常のポリエステ
ル系可塑剤と同様に製造することができる。
【0009】本発明の(A)ポリエステル系可塑剤の多
塩基酸成分としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、
フマール酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などの好ましく
は炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸等や、フタル
酸、イソフタル酸またはテレフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸及びまたはそれらの無水物等が主な成分として
挙げられる。これらは、それぞれ1種または2種以上の
混合物として使用される。
【0010】本発明の(A)ポリエステル系可塑剤の多
価アルコ−ル成分としては、例えば、エチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、2−メチル1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペ
ンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジオール(3,3−ジメチロ−ルペンタン)、2−
n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール
(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、
2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール、2
−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル1,8
−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール
などの炭素数2〜18の脂肪族グリコール及びジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコールなどのポリアル
キレングリコールが挙げられる。これらのグリコール
は、1種または2種以上の混合物として使用される。
【0011】本発明の(A)ポリエステル系可塑剤の1
価アルコール成分としては、例えば、オクタノール、イ
ソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノー
ル、イソノナノール、2−メチルオクタノール、デカノ
ール、イソデカノール、ウンデカノール、ドデカノー
ル、トリデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノ
ール、オクタデカノールなどの炭素数8〜18脂肪族ア
ルコール、シクロヘキサノールなどの脂環式アルコー
ル、ベンジルアルコール、2−フェニルエタノール、1
−フェニルエタノール、2−フェノキシエタノール、3
−フェニルー1−プロパノール、2−ヒドロキシエチル
ベンジルエーテルなどの芳香族アルコールが挙げられ1
種または2種以上の混合物として使用できる。
【0012】また一価カルボン酸成分としては、例えば
カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラ
ウリル酸などが挙げられ、1種または2種以上の混合物
として使用できる。
【0013】また、本発明の(A)ポリエステル系可塑
剤は、必要に応じてグリセリン、ジグリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトール、トリメリット酸、ピロメリット酸など3
価またはそれ以上の多価アルコール及び多塩基酸を変性
剤として使用しても良い。
【0014】本発明の(A)ポリエステル系可塑剤の反
応は、例えばパラトルエンスルホン酸、リン酸などの酸
触媒、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチ
タネート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサ
イド、塩化亜鉛などの金属触媒により促進されるので通
常、これらの触媒の存在下、反応させるのが望ましい。
また、通常その反応は100〜250℃、好ましくは1
30〜250℃に加熱して得られる。
【0015】本発明で使用される(A)ポリエステル系
可塑剤は、数平均分子量が、好ましくは500〜800
0、より好ましくは600〜4000の範囲が好適であ
る。また、その酸価は0.5mgKOH/g以下である
ことが好ましく、この範囲であれば塩素含有ペースト樹
脂組成物の耐タレ性は優れたものとなり、塩素含有ペー
スト樹脂組成物の成形加工を良好に行うことができる。
水酸基価は25mgKOH/g以下であることが好まし
く、この範囲であれば可塑剤の塩素含有樹脂に対する良
好な相溶性が得られる。
【0016】より好ましくは酸価0.3mgKOH/g
以下、水酸基価は15mgKOH/g以下であり、この
範囲であれば、塩素含有ペースト樹脂組成物の耐タレ
性、ペースト樹脂成形品の加工性、及び可塑剤の塩素含
有樹脂に対する相溶性がさらに優れたものとなる。
【0017】また、一方の構成成分である一般式(1)
で示される酸価0.5mgKOH/g以下の(B)芳香
族末端エステルは、式(1)中、Bで示されるベンゼン
モノカルボン酸残基とGで示されるアルキレングリコー
ル残基またはオキシアルキレングリコール残基、Aで示
されるアルキレンジカルボン酸残基とから構成されるも
のであり、通常のポリエステル系可塑剤と同様の反応に
より得られる。
【0018】本発明で使用される(B)芳香族末端エス
テルのベンゼンモノカルボン酸成分としては、例えば、
安息香酸、パラターシャリブチル安息香酸、オルソトル
イル酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、ジメチル安
息香酸、エチル安息香酸、ノルマルプロピル安息香酸、
アミノ安息香酸、アセトキシ安息香酸等があり、これら
は、それぞれ1種または2種以上の混合物として使用す
ることができる。
【0019】本発明の(B)芳香族末端エステルの炭素
数2〜12のアルキレングリコール成分としては、エチ
レングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、2−メチル1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−
1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロ−ルペン
タン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3プロパン
ジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチ
ル− 1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオ
ール、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオー
ル、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル
1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、
1,10−デカンジオール、1,12−オクタデカンジ
オール等があり、これらのグリコールは、1種または2
種以上の混合物として使用される。
【0020】また、本発明の(B)芳香族末端エステル
の炭素数4〜12のオキシアルキレングリコール成分と
しては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリプロピレングリコール等があり、これ
らのグリコールは、1種または2種以上の混合物として
使用できる。
【0021】本発明の(B)芳香族末端エステルの炭素
数4〜12のアルキレンジカルボン酸成分としては、例
えば、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、グルタール
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸等があり、これらは、それぞれ1種または
2種以上の混合物として使用される。
【0022】本発明で使用される(B)芳香族末端エス
テルは、数平均分子量が、好ましくは250〜200
0、より好ましくは300〜1500の範囲が好適であ
る。また、その酸価は、0.5mgKOH/g以下、水
酸基価は25mgKOH/g以下、より好ましくは酸価
0.3mgKOH/g以下、水酸基価は15mgKOH
/g以下のものが好適である。酸価が上記範囲であれ
ば、塩素含有ペースト樹脂組成物の耐タレ性は優れたも
のとなり、塩素含有ペースト樹脂組成物の成形加工を良
好に行うことができる。また、水酸基価が上記範囲であ
れば可塑剤の塩素含有樹脂に対する良好な相溶性が得ら
れる。
【0023】本発明の(A)ポリエステル系可塑剤と
(B)芳香族末端エステルの構成比率は、好ましくは酸
価0.5mgKOH/g以下の(A)ポリエステル系可
塑剤5〜95重量%と上記一般式(1)で示される酸価
0.5mgKOH/g以下の(B)芳香族末端エステル
95〜5重量%から構成され、その比率は上記範囲内
で、樹脂組成物に求められる特性に応じ、適宜選択され
る。
【0024】本発明の塩素含有ペースト樹脂組成物に対
する(A)ポリエステル系可塑剤と(B)芳香族末端エ
ステルの使用量は、塩素含有樹脂100重量部に対して
20〜300重量部、好ましくは30〜200重量部で
ある。
【0025】本発明組成物を構成する塩素含有樹脂と
は、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂のごとく、公知の単量体と塩化ビニルからなるポ
リ塩化ビニル系共重合樹脂、並びにポリ塩化ビニル樹脂
またはポリ塩化ビニル系共重合樹脂を塩素化した塩素化
ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙げられ、1種または2種以
上の混合物として使用できる。
【0026】また、本発明の塩素含有ペースト樹脂組成
物は、プラスチック加工分野で使用されている周知の可
塑剤、例えばフタル酸エステル類、アジピン酸エステル
類、セバチン酸エステル類、トリメリット酸エステル
類、ピロメリット酸エステル類、エポキシ系エステル
類、塩素化パラフィン類、燐酸エステル類等と併用する
ことができる。さらに本樹脂組成物は、安定剤、充填
剤、ゲル化剤、希釈剤、減粘剤、発泡剤、顔料、難燃材
または、プラスチック加工分野で使用されている他の添
加剤と併用して使用することができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例により詳細に
説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、文中「部」「%」は全て重量基準を示す
ものである。
【0028】(合成例) <サンプルNo.1(ポリエステル系可塑剤サンプル)
>反応容器にアジピン酸730部(5モル)、1,3−
ブタンジオール297部(3.3モル)、イソノナノー
ル648部(4.5モル)及び触媒としてテトライソプ
ロピルチタネート0.17部を一括して仕込み窒素気流
中で撹拌下、還流凝縮器を付して過剰の1価アルコール
を還流させながら、酸価が2以下になるまで130〜2
50℃で加熱を続け生成する水を連続的に除去した。次
いで200〜230℃で100〜最終的に3mmHg以下の
減圧下、留出分を除去し、この後濾過して次の性状を有
するポリエステル系可塑剤を得た。
【0029】粘度(25℃、mPa・s);120 酸価 ;0.2
【0030】<サンプルNo.2(ポリエステル系可塑
剤サンプル)>反応容器にアジピン酸730部(5モ
ル)、1,2−プロピレングリコール380部(5モ
ル)、イソノナノール216部(1.5モル)及び触媒
としてテトライソプロピルチタネート0.13部を用い
る以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を
有するポリエステル系可塑剤を得た。
【0031】粘度(25℃、mPa・s);3010 酸価 ;0.3
【0032】<サンプルNo.3(芳香族末端エステル
サンプル)>反応容器に安息香酸610部(5モル)、
ジエチレングリコール339.2部(3.2モル)及び触
媒としてテトライソプロピルチタネート0.45部を用
いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状
を有する芳香族末端エステルを得た。
【0033】粘度(25℃、mPa・s);90 酸価 ;0.05
【0034】<サンプルNo.4(芳香族末端エステル
サンプル)>反応容器に安息香酸610部(5モル)、
ジプロピレングリコール388.6部(2.9モル)及び
触媒としてテトライソプロピルチタネート0.40部を
用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性
状を有する芳香族末端エステルを得た。
【0035】粘度(25℃、mPa・s);134 酸価 ;0.03
【0036】<サンプルNo.5(芳香族末端エステル
サンプル)>反応容器にアジピン酸365部(2.5モ
ル)、1,2−プロピレングリコール418部(5.5
モル)、安息香酸610部(5モル)及び触媒としてテ
トライソプロピルチタネート0.30部を用いる以外は
サンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳
香族末端エステルを得た。
【0037】粘度(25℃、mPa・s);815 酸価 ;0.4
【0038】<比較サンプルNo.1(ポリエステル系
可塑剤サンプル)>反応容器にアジピン酸730部(5
モル)、1,3−ブタンジオール297部(3.3モ
ル)、イソノナノール619部(4.3モル)及び触媒
としてテトライソプロピルチタネート0.20部を用い
る以外は、サンプルNo.1と全く同様にして次の性状
を有するポリエステル系可塑剤を得た。
【0039】粘度(25℃、mPa・s);130 酸価 ;0.6
【0040】<比較サンプルNo.2(ポリエステル系
可塑剤サンプル)>反応容器にアジピン酸730部(5
モル)、1,2−プロピレングリコール190部(2.
5モル)、1,3−ブタンジオール225部(2.5モ
ル)、イソノナノール216部(1.5モル)及び触媒
としてテトライソプロピルチタネート0.16部を用い
る以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を
有するポリエステル系可塑剤を得た。
【0041】粘度(25℃、mPa・s);3480 酸価 ;1.8
【0042】<比較サンプルNo.3(芳香族末端エス
テルサンプル)>反応容器にアジピン酸365部(2.
5モル)、1,2−プロピレングリコール342部
(4.5モル)、1,3−ブタンジオール90部(1モ
ル)、安息香酸610部(5モル)及び触媒としてテト
ライソプロピルチタネート0.20部を用いる以外はサ
ンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳香
族末端エステルを得た。
【0043】粘度(25℃、mPa・s);840 酸価 ;1.4
【0044】(実施例)実施例1〜6、比較例1〜7 表1、2に示す組成で配合された塩素含有ペースト樹脂
組成物を調整し、実施例1〜6および比較例1〜7の組
成物を得た。これらの組成物について実施した試験結果
を表1、2に併記する。なお、組成物の調整条件および
試験方法は次の通りである。
【0045】(塩素含有ペースト樹脂組成物調整条件) 混合 1100rpm×4分 脱泡 30分(真空下)
【0046】(ゾル焼き付け条件) 190℃×10分 0.4mm厚
【0047】(タレ性試験)ガラス板上に塩素含有ペー
スト樹脂組成物をアプリケーターを用いて塗工し、60
度の傾斜をつけたまま60℃の乾燥機中で15分間静置
する。試験終了後に取り出してペースト樹脂組成物のの
タレ具合を評価する。
【0048】 ○:タレなし △:下部に溜まる ×:タレあり
【0049】(ゲル化性試験)光学顕微鏡を用いて、ス
ライドガラス上に滴下した塩素含有ペースト樹脂組成物
の透過率変化を測定する。この際50℃から毎分5℃で
昇温し、不透明から透明に変化し始める透過率の変曲点
をゲル化開始温度とした。その際の評価基準は、110
℃以下を合格とする。
【0050】(耐灯油性試験)0.4mm厚で作製した
塩素含有ペースト樹脂組成物シートを5×5cmの大き
さの試料として、30℃×24時間の条件で灯油中に浸
せきし、油から取り出し、表面をぬぐった後、減量を測
定する。その際の評価基準は、減量30%以下を合格と
する。
【0051】(耐大豆油性試験)0.4mm厚で作製し
た塩素含有ペースト樹脂組成物シートを5×5cmの大
きさの試料として、30℃×24時間の条件で大豆油中
に浸せきし、油から取り出し、表面をぬぐった後、減量
を測定する。その際の評価基準は、減量20%以下を合
格とする。
【0052】(非揮発性試験)0.4mm厚で作製した
塩素含有ペースト樹脂組成物シートを5×5cmの大き
さの試料として、100℃×120時間の条件で熱老化
試験を実施した後、減量を測定する。その際の評価基準
は、減量10%以下を合格とする。
【0053】
【表1】
【0054】*1:ペースト用ポリ塩化ビニル樹脂(重
合度1650) *2:日本アエロジル(株)製 AEROSIL 200 *3:大日本インキ化学工業(株)製 グレックML−
610A
【0055】
【表2】
【0056】*1:ペースト用ポリ塩化ビニル樹脂(重
合度1650) *2:日本アエロジル(株)製 AEROSIL 200 *3:大日本インキ化学工業(株)製 グレックML−
610A
【0057】
【発明の効果】本発明の可塑剤は、従来公知の可塑剤に
比べて特に耐抽出性、非揮発性に優れ、ペースト樹脂加
工(耐タレ性、ゲル化性)に適した可塑剤であり、塩素
含有ペースト樹脂組成物の応用加工分野における利用価
値は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高澤啓二 大阪府岸和田市荒木町1−21−3−401 Fターム(参考) 4J002 BD04Y BD08Y BD18Y CF00W CF00X CF03W CF03X CF04W CF05W CF22W CF22X EH096 EH106 EH126 EH156 FD02W

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価0.5mgKOH/g以下の(A)
    ポリエステル系可塑剤と下記の一般式(1)で示される
    酸価0.5mgKOH/g以下の(B)芳香族末端エス
    テルとからなることを特徴とする可塑剤。 B−(G−A)n−G−B (1) 〔式中、Bはベンゼンモノカルボン酸残基、Gは炭素数
    2〜12のアルキレングリコール残基または炭素数が4
    〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数
    4〜12のアルキレンジカルボン酸残基を表し、またn
    は0以上の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可塑剤を含有することを
    特徴とする塩素含有ペースト樹脂組成物。
JP2000310512A 2000-10-11 2000-10-11 可塑剤およびそれを含む塩素含有ペースト樹脂組成物 Pending JP2002121361A (ja)

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