JP2002121259A - 液状封止樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

液状封止樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び半導体装置

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JP2002121259A
JP2002121259A JP2000318697A JP2000318697A JP2002121259A JP 2002121259 A JP2002121259 A JP 2002121259A JP 2000318697 A JP2000318697 A JP 2000318697A JP 2000318697 A JP2000318697 A JP 2000318697A JP 2002121259 A JP2002121259 A JP 2002121259A
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resin composition
sealing resin
liquid sealing
liquid
epoxy resin
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JP2000318697A
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English (en)
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Satoru Katsurayama
悟 桂山
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低応力性、接着性に優れたB−ステージ化が
可能な液状封止樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 二官能以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂、一般式(1)で表されるジシロキサン構造を有
するシリコーン変性液状エポキシ樹脂、ジアミノジフェ
ニルスルホン、無機フィラー、高沸点溶媒からなる液状
封止樹脂組成物において、全エポキシ樹脂100重量部
に対して硬化剤を当量部、全エポキシ樹脂100重量部
に対して高沸点溶媒を5〜20重量部含み、該液状封止
樹脂組成物の硬化物の引張弾性が、5GPa以下である
液状封止樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、接着
性、且つ特に低弾性率を有し、硬化物の反りが非常に小
さい液状封止樹脂組成物に関するものであり、特にウェ
ハー表面を塗布方法により封止される半導体装置用の液
状封止樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年半導体チップの大型化、パッケージ
の多ピン化、多様化に伴い周辺材料である樹脂材料に対
する信頼性の要求は年々厳しいものとなってきている。
従来はリードフレームに半導体チップを接着しモールド
樹脂で封止したパッケージが主流であったが、多ピン化
の限界からボールグリッドアレイ(BGA)の様なパッ
ケージが増えてきている。BGAはモールド樹脂又は液
状樹脂により封止される。しかし液状樹脂の場合、非対
称構造のため、硬化後に反りが発生し、実装後にボール
での接合が不十分となる可能性がある。
【0003】これは主として、液状性を維持するために
無機フィラーの添加量がモールド樹脂コンパウンドに比
べ制限され、熱収縮により反りが発生するためである。
またこの発生する反りのために液状樹脂硬化物内部に応
力が発生し、信頼性試験、特に熱衝撃試験においてクラ
ックが生じるおそれがある。このクラックは封止部分の
面の形状が長方形になると顕著となる。このクラックが
起こる原因として熱衝撃試験における冷却時の高い弾性
率による応力増加や脆弱化が考えられる。
【0004】更にICチップの高集積化、高密度化とI
Cパッケージの小型化という要求からフリップチップ実
装方式が登場し、QFPなどはモールドタイプの大型パ
ッケージから小型パッケージへ移行している。更に、パ
ッケージの薄型化やコスト削減、同一工程でのパッケー
ジ作製という観点からチップスケールパッケージやウェ
ハーレベルパッケージが考案され、それに伴いアンダー
フィル方式やポッティング方式、または印刷方式やスピ
ンコート法等を用いてICの保護を目的としたパッケー
ジ実装が行われており、多種多様なパッケージ特性に合
わせて液状樹脂が用いられている。しかし、そのような
特殊なパッケージになると、薄いマザーボードやウェハ
ーに塗布しなければならず、パッケージ特性を向上させ
るためにもパッケージの低反り化が重要課題となる。
【0005】また、近年では大型サイズのチップや形が
特殊なチップへの一括封止の要求があり、チップスケー
ルパッケージにおける接続信頼性を向上させるためにも
液状封止樹脂組成物の硬化物の表面平滑性は必須とな
る。
【0006】液状封止樹脂は一般的にエポキシ樹脂、シ
アネート樹脂等が用いられるが、冷却時の弾性率、脆弱
化が大きく一般的にクラックに対して耐性が劣る。更に
硬化物の硬化収縮率が大きいためにパッケージのコプラ
ナリティが保てないという欠点があった。そこでこれら
の問題点を解決する方法として、(1)硬化物の架橋密
度を下げる、(2)低応力剤を添加する等の対策が考え
られる。しかし、(1)の場合は反対に熱時に接着性が
劣り、(2)に関しては作業時の粘性の関係からその添
加量に限界があり、効果的な方法とは言えない。
【0007】液状封止樹脂用の樹脂としてはシリコーン
樹脂が候補としてあげられるが、上記特性について改良
できるものの、水分の透過性が大きいため、水蒸気拡散
によりチップの回路部分に腐食が生じるという問題があ
る。さらにシリコーン樹脂を用いた液状封止樹脂の線膨
張係数を密着する部材と合わせ、反りを少なくするため
に無機フィラーを添加すると逆に流動性が劣るという問
題があり、低反り性と樹脂の流動性を両立させた液状封
止樹脂は今までなかった。また、上記特性を有し、且つ
B−ステージ化が可能な液状樹脂材料も今までなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低応力性、
接着性に優れたB−ステージ化が可能な液状封止樹脂組
成物を提供するものであり、それらの樹脂を用いて反り
の少ないパッケージを与えることを可能とし、耐熱衝撃
性に優れた半導体装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、二官能以上の
エポキシ基を有するエポキシ樹脂、一般式(1)で表さ
れるジシロキサン構造を有するシリコーン変性液状エポ
キシ樹脂、ジアミノジフェニルスルホン、無機フィラ
ー、高沸点溶媒からなる液状封止樹脂組成物において、
全エポキシ樹脂100重量部に対して硬化剤を当量部、
全エポキシ樹脂100重量部に対して高沸点溶媒を5〜
20重量部含み、該液状封止樹脂組成物の硬化物の引張
弾性率が、5GPa以下である液状封止樹脂組成物であ
る。更に好ましい形態としては、シリコーン変性液状エ
ポキシ樹脂が、一般式(2)で示され、シリコーン変性
液状エポキシ樹脂が、一般式(2)で示されるシリコー
ン変性液状エポキシ樹脂のmが0であるシリコーン変性
液状エポキシ樹脂(a)と一般式(3)で表されるビス
フェノール類(b)とを加熱反応により合成したもので
あり、シリコーン変性液状エポキシ樹脂が、シリコーン
変性液状エポキシ樹脂(a)とビスフェノール類(b)
とのモル比{(a)のエポキシ基モル比/(b)の水酸
基モル比}が1〜10の範囲で加熱反応により合成した
ものであり、全エポキシ樹脂中に二官能以上のエポキシ
基を含むエポキシ樹脂が15〜50重量%含まれ、無機
フィラーの平均粒径が0.5〜10μm、かつ最大粒径
が27μm以下であり、液状封止樹脂組成物に対して無
機フィラーを20〜40重量%含み、B−ステージ化が
可能な液状封止樹脂組成物である。
【0010】(1)B-ステージ可能な液状封止樹脂組成
物をウェハー上に塗布する工程、(2)液状封止樹脂組
成物をB-ステージ化する工程、(3)該ウェハーをダイ
シングし、半導体素子を個片化する工程、(4)個片化
した半導体素子と基板と接合し、同時にB-ステージ化さ
れた液状封止樹脂組成物を加熱流動させ、冷却すること
による圧着工程からなる半導体装置の製造方法におい
て、該液状封止樹脂組成物が上記の液状封止樹脂組成物
である半導体装置の製造方法である。また、上記の液状
封止樹脂組成物を用いて製作された半導体装置である。
【0011】
【化4】
【化5】
【化6】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する。
本発明で用いる二官能以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂としては、例えばモノヒドロキシナフタレンもし
くはジヒドロキシナフタレン骨格を有するジグリシジル
エーテル類、テトラメチルビフェノールなどのビフェニ
ル骨格を有するグリシジルエーテルなどで、常温で結晶
性を有することが望ましい。その添加量は、二官能以上
のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と後述のシリコーン
変性液状エポキシ樹脂の合計である全エポキシ樹脂の2
0〜40重量%であることが望ましい。20重量%未満
であると、結晶性エポキシ樹脂の特性が現れず、B−ス
テージ化後の再溶融特性が劣化したり密着性が劣化する
などの不具合が生じ、40重量%を越えると低弾性率が
損なわれ、耐熱衝撃性に弱くなる可能性がある。
【0013】後述のように硬化剤としてジアミノジフェ
ニルスルホンにフィラーを用いる系では、B-ステージ化
すると脆くなるおそれがあるため、エポキシ樹脂として
はエポキシ当量が200以上で且つエポキシ基が2官能
以上のものが主成分であることが望ましい。エポキシ樹
脂当量が200より小さいとB-ステージ化後の樹脂が脆
く、樹脂の欠けなどを生じてしまうためである。また、
半導体実装に用いられるため、エポキシ樹脂のイオン性
不純物、特に加水分解性塩素は1000ppm以下であ
ることが望ましい。
【0014】本発明で用いられる一般式(1)で表され
るジシロキサン構造を有するシリコーン変性エポキシ樹
脂としては、その骨格中に一般式(1)で示されるモノ
ジシロキサン結合を有することが必要である。その例と
しては、一般式(2)で示されるシリコーン変性エポキ
シ樹脂を単独、又は該シリコーン変性エポキシ樹脂と、
該シリコーン変性エポキシ樹脂と反応しうる置換期を有
する化合物とを反応して得られるもの、又はビスフェノ
ールAやビスフェノールF型エポキシ樹脂のようなジシ
ロキサン構造を有さない市販エポキシ樹脂と、エポキシ
基とカルボン酸、アミン、チオール類の反応しうる置換
基を有し、かつ一般式(1)で示されるモノジシロキサ
ン構造を有する化合物と反応して得られるもの等が挙げ
られるがこの限りではない。また、これらの反応はエポ
キシ樹脂過剰下のもとで行うのが望ましい。その中で、
一般式(2)で示され、且つm=0であるシリコーン変
性エポキシ樹脂とビスフェノール類をエポキシ樹脂過剰
下のもとで反応させて得られる反応物が本発明に好適で
ある。 m=1以上であっても弾性率を低下させて耐熱
衝撃性を発現させることは可能であるが、密着性を損な
う可能性が存在するので、m=0がより好ましい。
【0015】一般式(2)で示されるシリコーン変性エ
ポキシ樹脂とビスフェノール類の反応例としては、一般
式(2)のエポキシ樹脂(a)と一般式(3)で表され
るようなビスフェノール類(b)とを混合し、必要によ
り溶媒を加え100℃以上の条件で反応させる。当量比
{(a)のエポキシ当量/(b)の水酸基当量}として
は、エポキシ基の過剰な存在下での加熱反応が好まし
く、(a)/(b)が1〜10であることがより望まし
い。これは、1未満であるとエポキシ基が残存しないの
で液状フェノールを添加しても、もはや反応しないため
であり、10以上になると未反応原料であるシリコーン
変性エポキシ樹脂が残り、硬化中にアウトガスとして周
辺部材を汚染するおそれがあるためである。液状封止樹
脂組成物の硬化物の引張弾性率は5GPa以下であり、
好ましくは3GPa以下である。液状封止樹脂組成物の
硬化物の引張弾性率が5GPaを越えると耐熱衝撃によ
るクラックが増加するという問題がある。
【0016】ビスフェノール類の例としては、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テト
ラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノー
ルF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、o-ヒ
ドロキシフェノール、m-ヒドロキシフェノール、p-ヒド
ロキシフェノール、ビフェノール、テトラメチルビフェ
ノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデン
ビス(メチルフェノール)、α-メチルベンジリデンビ
スフェノール、シクロヘキシリデンビスフェノール、ア
リル化ビスフェノール等が挙げられ、これらは単独でも
混合して用いてもよい。
【0017】本発明で用いられる硬化剤は、ジアミノジ
フェニルスルホン系硬化剤が好ましい。これはB−ステ
ージ化が可能な熱硬化性液状樹脂組成物を得るのに好ま
しいためである。ジアミノジフェニルスルホンの添加量
は、全エポキシ樹脂当量に対し等価であることが望まし
いが、樹脂硬化物特性を損なわない範囲で当量を合わせ
なくても差し支えない。しかし当量をずらしすぎると硬
化不足を促したり、製品としての可使時間(ポットライ
フ)や保管可使時間(シェルフライフ)が損なわれるた
め望ましくない。
【0018】本発明で用いる無機フィラーの例として
は、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、窒化アルミ等
が、導電性フィラーの例としては金、銀、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、カーボン等が挙げられる。用途によ
りこれらを複数混合してもよいが、信頼性、コストの点
で絶縁性の場合シリカが、導電性の場合銀が好ましい。
その添加量は液状樹脂としての特性(耐湿性、作業性)
を保つため、液状樹脂組成物の20〜60重量%である
ことが好ましい。20重量%を下回ると耐湿性が劣り、
60重量%を上回ると製品粘度の上昇を導き、作業性に
支障をきたし、且つ低弾性率であるという本発明の意図
からはずれてしまうからである。本発明の無機フィラー
は、平均粒径が0.5〜10μmで最大粒径が27μm
以下であることが好ましい。平均粒径が0.5μm未満
であると液状樹脂組成物の粘度が高くなり取扱性が悪く
なり、平均粒径が10μmを越えると複雑な表面を有す
るウェハーや基板に対して対応できにくくなるという問
題があり、最大粒径が27μmを越えると塗布厚みを薄
く設定できにくいという問題がある。
【0019】本発明では高沸点溶媒を用いる。高沸点溶
媒としては、例えば、γ−ブチロラクトンなどの環式ケ
トン類やエチレングリコール類などがある。 高沸点溶
媒の添加量としては、全エポキシ樹脂100重量部に対
して高沸点溶媒は5〜20重量部である。高沸点溶媒が
5重量部未満であれば、樹脂材料粘度が高くなり、作業
性に劣るという問題があり、高沸点溶媒が20重量部を
越えると系の粘度が下がりすぎ、塗布面上ではじいてし
まうという問題がある。
【0020】本発明は硬化促進剤を用いることができ
る。硬化促進剤としては、例えば、一般的にエポキシ樹
脂の硬化促進剤として用いられるものであり、イミダゾ
ール類、リン化合物、ジアザ化合物、第三級アミン等を
挙げることが出来る。
【0021】また、液状封止樹脂組成物には、前記の必
須成分の他に必要に応じて他の樹脂や反応を促進するた
めの触媒、希釈剤、顔料、カップリング剤、難燃剤、レ
ベリング剤、消泡剤等の添加物を用いても差し支えな
い。
【0022】本発明で用いる液状封止樹脂組成物の製造
方法は、まずエポキシ樹脂(固形の場合は溶剤で溶融さ
せる)、ジアミノジフェニルスルホン、フィラー等を秤
量し、ロール混練等を用いて均一分散させる。さらに脱
泡して作製する。
【0023】本発明による液状封止樹脂組成物の引張弾
性率は3GPa以下である。引張弾性率が3GPaを越
えると耐熱衝撃試験時の応力緩和性が弱くなり、半導体
装置のチップクラックなどのパッケージ不良をまねく可
能性がある。
【0024】本発明の半導体装置の製造方法は、基板も
しくは電気回路が形成されたウェハー又はチップに液状
封止樹脂組成物を塗布する。液状封止樹脂組成物を塗布
する方法は、印刷、ディスペンス、スピンコート、転写
等従来から知られていた方法を用いることが出来る。そ
の中で印刷法が望ましい。これは膜厚を制御しやすく、
使用する樹脂の無駄を少なくできるという利点がある。
ついで、塗布された液状封止樹脂組成物をB−ステージ
化する工程、ウェハーをダイシングし、半導体素子を個
片化する工程、個片化した半導体素子と基板とを接合
し、同時にB-ステージ化された液状封止樹脂組成物を加
熱流動させ、冷却する圧着工程からなる半導体装置の製
造方法である。
【0025】本発明で用いる液状封止樹脂組成物は、B
−ステージが可能な樹脂組成物である。本発明でいうB
−ステージ可能とは、樹脂組成物を塗布した後、比較的
低い温度で反応を進め、タックフリーの状態にすること
ができ、常温の保管温度で1ヶ月以上ほとんど反応が進
行せず、バンプ接合時など高温で再溶融し、接着できる
特性を有するものである。
【0026】そのメカニズムは活性水素とエポキシ樹脂
の反応性を利用したものや、結晶性化合物を一旦溶媒に
溶解させた後溶媒を揮発させてタックフリーにする方法
などがある。本発明においては後者の手法を取ってい
る。溶媒としては極性溶媒を使用することが望ましい。
極性溶媒の例としては、アルコール類、フェノール類、ケ
トン類など極性基を有する化合物が挙げられ、高沸点を
有するものが望ましい。非極性溶媒であると、樹脂材料
組成物全体の溶解性に支障をきたすおそれがあるからで
ある。その他の半導体装置の製造方法は従来の公知の方
法を用いることができる。
【0027】
【実施例】<シリコーン変性エポキシ樹脂の反応物の製
造例(変性樹脂−1)>一般式(2)においてm=0の
エポキシ樹脂(エポキシ当量181)100g、ビスフ
ェノールA(水酸基当量114)18gに触媒としてト
リフェニルフォスフィン1gを添加し、180℃で3時
間反応させて変性樹脂−1を得た。
【0028】<シリコーン変性エポキシ樹脂の反応物の
製造例(変性樹脂−2)>一般式(2)においてm=1
のエポキシ樹脂(エポキシ当量330)100g、ビス
フェノールF(水酸基当量100)18gに触媒として
トリフェニルフォスフィン1gを添加し、180℃で3
時間反応させて変性樹脂―2を得た。
【0029】<実施例1−2、比較例1−3>表1の処
方に従って秤量し、ミキサーにて混練し、真空脱泡後、
液状樹脂組成物を作製した。次に特性を把握するため以
下の代用特性を評価した。 (1)引張弾性率:評価サンプルとして、10.0x1
00.0x0.5mmのキャビティを有するアルミ板上
に液状封止樹脂組成物をスクリーン印刷で塗布し、それ
を100℃/180分の硬化炉でB−ステージ化させて
から150℃の硬化炉で60分間静置させたものを使用
した。その試験片をオリエンテック製テンシロン/RTA-
100を用いて試験速度1mm/分で測定し、得られたS-
Sカーブから引っ張り弾性率を評価した。 (2)反り:樹脂材料組成物の反りの評価として、厚さ
250μmの銀メッキ付き銅フレームに作製した液状封
止樹脂組成物を適時大きさ15x6mmの大きさに印刷
し、100℃/180分の硬化炉でB−ステージ化させ
てから15x6x0.3mmのシリコーンチップを15
0℃/1秒でマウントして、150℃/60分で硬化接着
させた。低応力性の尺度として接触式表面荒さ計を用い
て長手方向のチップの変位を測定し、その高低差により
反り量を測定した。 (3)接着強度:有機基板としてBTレジン製基板上
に、ソルダーレジスト(太陽インキ社製PSR-400
0/CA−40)を形成した表面に液状封止樹脂組成物
を塗布し、100℃/180分の硬化炉でB−ステージ
化させてから2x2mm角のシリコーンチップを150
℃/1秒後でマウントし、150℃/60分で硬化接着さ
せた。240℃/10秒後における接着力の目安として
ダイシェア強度をプリングゲージ(マニュアルダイシェ
ア強度測定機)測定した。 (4)耐熱衝撃試験:(3)で用いた基板に、評価する
液状封止樹脂組成物と同じ液状封止樹脂組成物に超微細
シリカ(商品名アエロジル)を5重量%添加し、増粘さ
せた材料をダム材して、10mmX20mmX1mmの
キャビティをあらかじめ形成した。さらにこのキャビテ
ィに同じ液状封止樹脂組成物を塗布し、硬化させてサン
プルを作製した。このサンプル(n=10)を−65℃
から150℃の熱サイクル試験にかけ、1000サイク
ル後の表面クラックの有無を観察した。
【0030】上記の測定結果を表1に示す。
【表1】 *1 球状シリカ:平均粒径:5μm、最大粒径:23
μm *2 再溶融性が150℃/2sec以内に速やかに発
現することを良好とする
【0031】表1に示したように、実施例1及び2では
被着体に対する反り量が低く、パッケージにかかるスト
レスを緩和することが出来るため、耐熱衝撃試験にも強
いという結果を示した。また、これらの液状封止樹脂組
成物はB−ステージ化も容易に行うことが出来、またそ
のライフも1ヶ月以上有していることが分かった。ただ
し、実施例3のように、反応物に用いるエポキシ樹脂や
ビスフェノール類によっては、B−ステージ性は良好な
ものの反応溶融物の低応力化が達成できず反り量が高く
なり、耐熱衝撃性も劣るという結果が得られた。一方、
比較例1では低弾性率を有する材料ではあるものの、B
−ステージ性に乏しく、本発明の意図に反する。また、
比較例2ではB−ステージ化は可能なものの、反り量が
大きく、また弾性率が高くなり、パッケージにかかるス
トレスを緩和できずに耐熱衝撃試験に対して不良が発生
した。
【0032】
【発明の効果】本発明の液状封止樹脂組成物で封止する
ことにより、B−ステージが可能で且つ低弾性率、高信
頼性を有し、パッケージの反りを非常に低減させること
が可能な液状封止樹脂組成物を得ることができた。本発
明の液状封止樹脂組成物により高性能の半導体実装が可
能となり、工業的メリットは大きい。更に本材料の用途
としては、デバイスとマザーボードとのダイアタッチ用
途の他に、熱放散性を向上させるためにメタルのヒート
シンクを具備したE−BGA(Enhanced Ba
ll Grid Aray)などで使用されるヒートシ
ンクと基板との接着剤、またはフリップチップやウェハ
ーレベルCSP(Chip Scale Packag
e)などの実装において、ダイアッタチ用及びバンプ保
護やメタルポストの封止を同時に実現できるNCP(N
on Conductive Paste)やNCF
(Non Conductive Film)などにも
適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/56 H01L 21/56 E 23/29 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4J002 CD05W CD06W CD11X CD20X CP05X DA017 DA077 DA087 DA097 DE147 DE237 DF017 DJ017 EC048 EL068 EV216 FD017 FD146 GQ05 HA05 4J036 AA05 AD04 AD07 AF05 AF15 AJ21 AK17 CA08 DD05 FA02 FA03 FA04 FA05 JA07 KA01 4M109 AA01 BA07 CA04 CA12 CA26 EA02 EA10 EA20 EB02 EB04 EB06 EB07 EB08 EB11 EB13 EB18 EC04 EC20 GA10 5F061 AA01 BA07 CA04 CA12 CA26 FA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二官能以上のエポキシ基を有するエポキ
    シ樹脂、一般式(1)で表されるジシロキサン構造を有
    するシリコーン変性液状エポキシ樹脂、ジアミノジフェ
    ニルスルホン、無機フィラー、高沸点溶媒からなる液状
    封止樹脂組成物において、全エポキシ樹脂100重量部
    に対して硬化剤を当量部、全エポキシ樹脂100重量部
    に対して高沸点溶媒を5〜20重量部含み、該液状封止
    樹脂組成物の硬化物の引張弾性率が5GPa以下である
    ことを特徴とする液状封止樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 シリコーン変性液状エポキシ樹脂が、一
    般式(2)で示される請求項2記載の液状封止樹脂組成
    物。 【化2】
  3. 【請求項3】 シリコーン変性液状エポキシ樹脂が、一
    般式(2)で示されるシリコーン変性液状エポキシ樹脂
    のmが0であるシリコーン変性液状エポキシ樹脂(a)
    と一般式(3)で表されるビスフェノール類(b)とを
    加熱反応により合成したものである請求項2記載の液状
    封止樹脂組成物。 【化3】
  4. 【請求項4】 シリコーン変性液状エポキシ樹脂が、シ
    リコーン変性液状エポキシ樹脂(a)とビスフェノール
    類(b)とのモル比{(a)のエポキシ基モル比/
    (b)の水酸基モル比}が1〜10の範囲で加熱反応に
    より合成したものである請求項4記載の液状封止樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 全エポキシ樹脂中に二官能以上のエポキ
    シ基を含むエポキシ樹脂が15〜50重量%含まれる請
    求項2記載の液状封止樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 無機フィラーの平均粒径が0.5〜10
    μm、かつ最大粒径が27μm以下であり、液状封止樹
    脂組成物に対して無機フィラーを20〜40重量%含む
    請求項2記載の液状封止樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 液状封止樹脂組成物がB−ステージ化が
    可能な樹脂組成物である請求項1又は2記載の液状封止
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (1)B-ステージ可能な液状封止樹脂組
    成物をウェハー上に塗布する工程、(2)該液状封止樹
    脂組成物をB-ステージ化する工程、(3)該ウェハーを
    ダイシングし、半導体素子を個片化する工程、(4)個
    片化した半導体素子と基板とを接合し、同時にB-ステー
    ジ化された該液状封止樹脂組成物を加熱流動させ、冷却
    する圧着工程からなる半導体装置の製造方法において、
    該液状封止樹脂組成物が請求項1または2記載の液状封
    止樹脂組成物である半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の液状封
    止樹脂組成物を用いて製作された半導体装置。
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