JP2002117876A - 燃料電池の冷却装置 - Google Patents

燃料電池の冷却装置

Info

Publication number
JP2002117876A
JP2002117876A JP2000311363A JP2000311363A JP2002117876A JP 2002117876 A JP2002117876 A JP 2002117876A JP 2000311363 A JP2000311363 A JP 2000311363A JP 2000311363 A JP2000311363 A JP 2000311363A JP 2002117876 A JP2002117876 A JP 2002117876A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
primary
fuel cell
coolant
heat exchanger
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000311363A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ushio
健 牛尾
Toshihiro Kameda
敏洋 亀田
Mitsuharu Imazeki
光晴 今関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000311363A priority Critical patent/JP2002117876A/ja
Publication of JP2002117876A publication Critical patent/JP2002117876A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却液流路に介設されたイオン交換器の寿命
を低下することなく燃料電池の暖機を的確に促進する。 【解決手段】 1次冷却液は、1次冷却液流路12によ
り燃料電池1と1次熱交換器11との間を循環し、1次
冷却液流路12に介設されたイオン交換器22によりイ
オンが吸着される。一方、2次冷却液は、通常、2次冷
却液流路16により1次熱交換器11と2次熱交換器1
5との間を循環し、1次冷却液と熱交換した後、大気と
熱交換する。そして、燃料電池1の冷態時には、2次冷
却液は2次熱交換器15をバイパスして2次熱交換器バ
イパス流路16Aを循環し、2次冷却液流路16に介設
されたヒータ24により加熱される。その結果、1次冷
却液は、加熱された2次冷却液と熱交換して加熱され、
燃料電池1の暖機を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素と酸素の化学
反応により発電する燃料電池の冷却装置に関し、詳しく
は、燃料電池の暖機促進機能を有する燃料電池の冷却装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のエンジンに替えて走行用モ
ータを搭載する各種の電気自動車が開発されている。こ
の種の電気自動車の一つとして、例えばPEMFC(Pr
oton Exchange Membrane Fuel Cell)と略称される水素
イオン交換膜型燃料電池(以下、PEM型燃料電池とい
う。)を走行用モータの電源として搭載する燃料電池自
動車の開発が急速に進められている。
【0003】前記PEM型燃料電池は、発電単位である
セルを多数積層した構造のスタックとして構成されてお
り、各セルは、水素供給路を有するアノード側セパレー
タと酸素供給路を有するカソード側セパレータとの間に
MEA(Membrane ElectrodeAssembly)と略称される膜
・電極接合体を挟み込んだ構造を有している。このME
Aは、PEM(Proton Exchange Membrane)と略称され
る固体高分子材料の水素イオン交換膜の片面にアノード
側電極触媒層およびガス拡散層が順次積層され、前記P
EM(水素イオン交換膜)の他の片面にカソード側電極
触媒層およびガス拡散層が順次積層されて構成されてい
る。
【0004】この種のPEM型燃料電池では、水素ガス
が前記水素供給路をアノード入口側からアノード出口側
へ向って流通し、酸素を含む加湿された空気が前記酸素
供給路をカソード入口側からカソード出口側へ向って流
通すると、各セルのアノード側から水素イオンが湿潤状
態のMEAのPEM(水素イオン交換膜)を透過してカ
ソード側へ移動することにより、各セルが1V程度の起
電力を発生し、全体として60kW程度の出力が得られ
る。この場合、PEM型燃料電池は、例えば70〜80
℃程度の温度環境において最も安定した出力状態が得ら
れる。そこで、このような発電メカニズムを有するPE
M型燃料電池には、加湿された空気を過給機等によりカ
ソード入口側へ圧送する空気供給系、水素ガスをイジェ
クタによりアノード入口側へ供給する水素ガス供給系、
適温範囲に維持するために冷却液を循環させる冷却系な
どが付設されて燃料電池システムが構成されている。
【0005】ここで、前記燃料電池システムの冷却系
は、一般に、気液式の熱交換器であるラジエータと燃料
電池との間に冷却液が循環する冷却液流路を設けて構成
される。この場合、燃料電池の液絡現象を防止するた
め、冷却液としては導電性の無い、すなわちイオン分の
無い冷却液を使用している。また、燃料電池システムの
運転に伴って冷却液に発生するイオンを吸収するため、
前記冷却液流路には、通常、イオン交換器が設けられて
いる。
【0006】一方、燃料電池の冷態時にこれを暖機する
ため、前記冷却液流路には、ラジエータを迂回して冷却
液を循環させるバイパス流路と、このバイパス流路を冷
却液の温度に応じて切り換えるサーモスタットバルブ
(温調器)とが設けられている。そして、この種の燃料
電池システムの冷却系においては、燃料電池の暖機を促
進するため、前記冷却液流路に電気ヒータを介設して冷
却液を加熱することも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料電池の
暖機を促進するために冷却液を電気ヒータによって加熱
すると、冷却液は電気ヒータの表面に接触する部分が局
所的に高温化する。この場合、冷却液としては導電性の
無いエチレングリコール系の水溶液を使用しているが、
この水溶液も局部的に高温化すると熱分解してイオンを
発生する。このため、冷却液流路に設けられたイオン交
換器は、前記水溶液の熱分解により発生するイオンを吸
着するために負担が増大し、その寿命が低下するという
問題が発生する。
【0008】そこで、本発明は、冷却液流路に介設され
たイオン交換器の寿命を低下することなく燃料電池の暖
機を的確に促進することができる燃料電池の冷却装置を
提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する手
段として、本発明に係る燃料電池の冷却装置は、燃料電
池と液液式の1次熱交換器との間で1次冷却液を循環可
能とさせる1次冷却液流路と、前記1次熱交換器と気液
式の2次熱交換器との間で2次冷却液を循環可能とさせ
る2次冷却液流路とを備え、前記1次冷却液流路には、
1次冷却液中の溶出イオンを吸着するイオン交換器を設
け、前記2次冷却液流路には、燃料電池の冷態時に2次
冷却液を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする。
【0010】本発明に係る燃料電池の冷却装置では、1
次冷却液が1次冷却液流路により燃料電池と1次熱交換
器との間を循環し、1次冷却液流路に介設されたイオン
交換器により1次冷却液中のイオンが吸着される。一
方、2次冷却液は、通常、2次冷却液流路により1次熱
交換器と2次熱交換器との間を循環し、1次冷却液と熱
交換した後、大気と熱交換する。そして、燃料電池の冷
態時には、2次冷却液が加熱手段により加熱されるた
め、1次冷却液は、加熱された2次冷却液と熱交換して
加熱され、燃料電池の暖機を促進する。
【0011】本発明の燃料電池の冷却装置において、前
記2次冷却液流路が温調器により開閉される2次熱交換
器バイパス流路を備えていると、燃料電池の冷態時に
は、2次冷却液が2次熱交換器バイパス流路により2次
熱交換器を迂回して循環する。このため、加熱手段によ
り加熱された2次冷却液が保温され、燃料電池の暖機が
一層促進される。
【0012】また、前記加熱手段が1次冷却液流路の1
次冷却液または2次冷却液流路の2次冷却液の温度に応
じてオン・オフ制御される電気ヒータであると、燃料電
池の暖機を的確に制御できるので好ましい。
【0013】なお、前記燃料電池は、通常、固体高分子
型燃料電池に属するPEM型燃料電池であるが、他の型
式の燃料電池であってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る燃料電池の冷却装置の実施の形態を説明する。参照す
る図面において、図1は一実施形態に係る燃料電池の冷
却装置を備えた燃料電池システムの構成図である。
【0015】一実施形態に係る燃料電池の冷却装置を備
えた燃料電池システムは、図1に示すように、燃料電池
(FC)1に空気供給系2、空気排出系3、水素供給系
4および冷却系5が付設された燃料電池システムであっ
て、燃料電池自動車に走行用モータ(EVM)6の駆動
電源として搭載される。
【0016】前記燃料電池1は、発電単位であるセルが
多数積層された構造のPEM型燃料電池であり、例えば
70〜80℃程度の温度環境において、最も安定した出
力状態が得られる。この燃料電池1は、出力電流制御装
置(DC/DC)7を介してバッテリ8および駆動ユニ
ット(PDU)9に給電するように回路構成されてい
る。そして、この駆動ユニット9が少なくとも前記走行
用モータ6を駆動制御するように回路構成されている。
なお、図示を省略したが、この燃料電池1は、燃料電池
自動車の客室の床下に配設された燃料電池ボックス内に
収容されている。
【0017】前記空気供給系2は、燃料電池1のカソー
ド入口側に空気(酸素)を供給する。このため、空気供
給系2には、その上流側から下流側へ向かって消音器2
A、エアフィルタ(A/F)2B、過給機(S/C)2
C、インタークーラ2Dが配設されている。前記過給機
2Cの駆動モータ2Eは、前記駆動ユニット9により駆
動制御されるように回路構成されている。なお、前記空
気排出系3は燃料電池1のカソード出口側から空気と共
に反応水を排出する。
【0018】前記水素供給系4は、燃料電池1のアノー
ド側に水素ガスを循環供給する。このため、水素供給系
4には、その上流側から下流側へ向かって水素タンク4
A、制御弁4B、イジェクタ4Cが配設されており、燃
料電池1から回収された水素ガスが前記イジェクタ4C
に還流されるように構成されている。
【0019】ここで、一実施形態の燃料電池の冷却装置
を構成する前記冷却系5は、燃料電池1を直接的に冷却
可能な1次冷却系として、1次温調器10の流路切換状
態に応じて液液式の1次熱交換器11またはこれを迂回
する1次熱交換器バイパス流路12Aと燃料電池1との
間で1次冷却液を1次循環ポンプ13により循環させる
1次冷却液流路12を備えている。また、前記冷却系5
は、燃料電池1を間接的に冷却可能な2次冷却系とし
て、2次温調器14の流路切換状態に応じて気液式の2
次熱交換器15またはこれを迂回する2次熱交換器バイ
パス流路16Aと前記1次熱交換器11との間で2次冷
却液を2次循環ポンプ17により循環させる2次冷却液
流路16を備えている。
【0020】前記1次冷却液流路12側の1次温調器1
0は、1次熱交換器11の1次冷却液出口側から燃料電
池1の入口側へ向かう1次冷却液流路12の循環往路1
2Bと前記1次熱交換器バイパス流路12Aとの合流点
に介設されたサーモスタットバルブからなる。この1次
温調器10は、1次冷却液の温度が少なくとも70℃未
満では、前記1次熱交換器バイパス流路12Aを前記循
環往路12Bの下流側に連通させ、1次冷却液の温度が
例えば80℃に達すると、前記循環往路12Bの上流側
と下流側とを連通させる。
【0021】一方、前記2次冷却液流路16側の2次温
調器14は、2次熱交換器15の出口側から1次熱交換
器11の2次冷却液入口側へ向かう2次冷却液流路16
の循環往路16Bと前記2次熱交換器バイパス流路16
Aとの合流点に介設されたサーモスタットバルブからな
る。この2次温調器14は、2次冷却液の温度が少なく
とも55℃未満では、前記2次熱交換器バイパス流路1
6Aを前記循環往路16Bの下流側に連通させ、2次冷
却液の温度が例えば65℃に達すると、前記循環往路1
6Bの上流側と下流側とを連通させる。
【0022】前記1次熱交換器11は、1次冷却液流路
12の1次冷却液と2次冷却液流路16の2次冷却液と
の間で熱交換させる液液式の熱交換器であり、前記1次
冷却液を図1の右向きに流通させ、前記2次冷却液を図
1の左向きに流通させる。一方、前記2次熱交換器15
は、電動冷却ファン18が付設された空冷式、すなわ
ち、外気と2次冷却液との間で熱交換させる気液式の熱
交換器であり、2次冷却液流路16を循環する2次冷却
液を車両の走行風または電動冷却ファン18の送風によ
って冷却する。
【0023】前記1次冷却液流路12は、燃料電池1の
出口側から温度センサ(S)19、前記1次循環ポンプ
13を経由して1次熱交換器11の1次冷却液入口側へ
向かう循環復路12Cを備えている。この循環復路12
Cの1次循環ポンプ13より下流側からは、前記1次熱
交換器バイパス流路12Aが分岐している。一方、前記
2次冷却液流路16は、1次熱交換器11の2次冷却液
出口側から前記空気供給系2のインタークーラ2D、切
換弁20、車室暖房用のヒータコア21を経由して2次
熱交換器15の入口側へ向かう循環復路16Cを備えて
いる。この循環復路16Cには、前記切換弁20からヒ
ータコア21を迂回してその下流側に連通するヒータコ
アバイパス流路16Dが設けられている。
【0024】前記1次冷却液流路12および2次冷却液
流路16は、燃料電池1の液絡現象を防止するため、絶
縁性が高くイオンの溶出し難い配管材、例えばステンレ
ス鋼管、合成樹脂管などで構成されている。また、1次
冷却液流路12を流通する1次冷却液および2次冷却液
流路16を流通する2次冷却液としては、導電率が低く
維持された純水またはエチレングリコール系の水溶液が
使用される。なお、前記2次冷却液としては、導電率を
考慮する必要がないので、LLC(Long LifeCoolant)
と略称される一般的な不凍液を使用することもできる。
【0025】前記1次循環ポンプ13および2次循環ポ
ンプ17は、前記駆動ユニット9により作動が制御され
る図示しない駆動モータによりそれぞれ回転駆動され
る。1次循環ポンプ13は、前記1次冷却液流路12に
おける1次熱交換器バイパス流路12Aの分岐点より上
流側の循環復路12Cに配設され、2次循環ポンプ17
は、前記2次冷却液流路16における2次温調器14よ
り下流側の循環往路16Bに配設されている。これら1
次循環ポンプ13および2次循環ポンプ17の流量比
は、例えば1次熱交換器11における1次冷却液入口側
での1次冷却液の温度が80℃、1次冷却液出口側での
1次冷却液の温度が70℃、2次熱交換器15における
入口側での2次冷却液の温度が65℃、出口側での2次
冷却液の温度が55℃となるように設定される。
【0026】一実施形態の燃料電池の冷却装置におい
て、前記1次冷却液流路12には、1次冷却液中の溶出
イオンを吸着するイオン交換器22と、前記1次温調器
10を迂回して1次冷却液を1次熱交換器11と燃料電
池1との間で循環可能とさせる1次温調器バイパス流路
12Eと、この1次温調器バイパス流路12Eに介設さ
れて燃料電池1の冷態時に開かれる開閉弁23とが設け
られている。
【0027】前記イオン交換器22は、例えばイオン交
換樹脂を内蔵したコンパクトな構造を有し、1次冷却液
流路12の循環往路12Bと循環復路12Cとの間を連
通する連通路12Dに介設されている。また、前記1次
温調器バイパス流路12Eは、前記1次熱交換器11の
1次冷却液出口側と1次温調器10の下流側の循環往路
12Bとの間に設けられている。さらに、前記開閉弁2
3は、前記1次温調器10と同様のサーモスタットバル
ブからなり、1次冷却液の温度が少なくとも70℃未満
では、1次温調器バイパス流路12Eを開き、1次冷却
液の温度が70℃に達すると、1次温調器バイパス流路
12Eを閉じるように構成されている。
【0028】また、一実施形態の燃料電池の冷却装置に
おいて、前記2次冷却液流路16には、燃料電池1の冷
態時に2次冷却液を加熱するヒータ24が暖機促進用の
加熱手段として設けられている。このヒータ24は、2
次冷却液流路16の管路に設けられた適宜のボス部にネ
ジ込み装着可能な構造を有し、前記1次熱交換器11の
直上流側に配置して循環往路16Bに介設されている。
このヒータ24は、前記1次冷却液流路12の循環復路
12Cに介設された温度センサ19の検出信号によりオ
ン・オフ制御される電気ヒータであり、例えば温度セン
サ19の検出温度が75℃未満ではオンして2次冷却液
を加熱し、温度センサ19の検出温度が75℃に達する
とオフして2次冷却液の加熱を停止する。
【0029】以上のように構成された一実施形態の燃料
電池の冷却装置においては、前記駆動ユニット(PD
U)9が図示しない駆動モータを起動することにより、
1次冷却系の1次循環ポンプ13および2次冷却系の2
次循環ポンプ17がそれぞれ作動を開始する。そして、
1次冷却液および2次冷却液がそれぞれ1次冷却液流路
12および2次冷却液流路16を所定の流量比で循環す
る。
【0030】その際、燃料電池(FC)1の冷態時に
は、1次冷却液流路12を循環する1次冷却液の温度が
70℃未満であるため、1次温調器10は1次熱交換器
バイパス流路12Aを循環往路12Bの下流側に連通
し、開閉弁23は1次温調器バイパス流路12Eを開い
ている。このため、1次冷却液流路12の低温の1次冷
却液は、1次循環ポンプ13から循環復路12C、1次
熱交換器11、1次温調器バイパス流路12E、循環往
路12B、燃料電池1、循環復路12Cを経由して1次
循環ポンプ13へと循環する。
【0031】一方、燃料電池1の冷態時には、2次冷却
液流路16を循環する2次冷却液の温度が55℃未満で
あるため、2次温調器14は2次熱交換器バイパス流路
16Aを循環往路16Bの下流側に連通している。この
ため、2次冷却液流路16の2次冷却液は、2次循環ポ
ンプ17から循環往路16B、ヒータ24、1次熱交換
器11、循環復路16C、インタークーラ2D、切換弁
20、ヒータコアバイパス流路16D、循環復路16
C、2次熱交換器バイパス流路16A、2次温調器1
4、循環往路16Bを経由して2次循環ポンプ17へと
循環する。
【0032】ここで、燃料電池1の冷態時には、1次冷
却液流路12の循環復路12Cに介設された温度センサ
19の検出温度に基づき、2次冷却液流路16の循環往
路16Bに介設されたヒータ24がオンして発熱し、2
次冷却液を1次熱交換器11の2次冷却液入口側で加熱
する。このため、1次冷却液流路12側の低温の1次冷
却液と、2次冷却液流路16側のヒータ24により加熱
された高温の2次冷却液とが1次熱交換器11を介して
熱交換するのであり、1次冷却液は迅速に昇温して燃料
電池1の暖機を促進する。また、2次冷却液流路16の
2次冷却液は、ヒータ24による加熱に加えてインター
クーラ2Dを冷却する過程で吸熱するため、迅速に高温
化するのであり、1次熱交換器11を介して1次冷却液
をより迅速に昇温させて燃料電池1の暖機を一層促進さ
せることができる。
【0033】燃料電池1の暖機が完了し、1次冷却液流
路12の1次温調器バイパス流路12Eを流通する1次
冷却液の温度が例えば70℃に達すると、開閉弁23が
1次温調器バイパス流路12Eを閉じる。このとき、1
次温調器10は1次熱交換器バイパス流路12Aを循環
往路12Bの下流側に連通したままである。このため、
1次冷却液流路12の1次冷却液は、1次循環ポンプ1
3から循環復路12C、1次熱交換器バイパス流路12
A、1次温調器10、循環往路12B、燃料電池1、循
環復路12Cを経由して1次循環ポンプ13へと循環す
る。こうして、1次冷却液は、燃料電池1を冷却する過
程で吸熱し、徐々に温度上昇する。
【0034】また、燃料電池1の暖機が完了した状態に
おいて、1次冷却液流路12の循環復路12Cを流通す
る1次冷却液の温度が例えば75℃に達すると、温度セ
ンサ19の検出温度に基づき、2次冷却液流路16側の
前記ヒータ24がオフして2次冷却液の加熱を停止す
る。しかしながら、2次冷却液流路16を循環する2次
冷却液の温度が55℃未満のときは、2次冷却液流路1
6の2次温調器14は2次熱交換器バイパス流路16A
を循環往路16Bの下流側に連通したままである。この
ため、2次冷却液流路16の2次冷却液は、燃料電池1
の冷態時と同様に循環して保温される。
【0035】ここで、燃料電池1の暖機完了後、1次冷
却液流路12の1次温調器10を流通する1次冷却液の
温度が設定温度である例えば80℃を超えると、1次温
調器10が循環往路12Bの上流側と下流側とを連通す
る。このため、1次冷却液は、1次循環ポンプ13から
循環復路12C、1次熱交換器11、循環往路12B、
1次温調器10、循環往路12B、燃料電池1、循環復
路12Cを経由して1次循環ポンプ13へと循環する。
【0036】一方、燃料電池1の暖機完了後、2次冷却
液流路16の2次温調器14を流通する2次冷却液の温
度が設定温度である例えば65℃を超えると、2次温調
器14が循環往路16Bの上流側と下流側とを連通す
る。このため、2次冷却液は、2次循環ポンプ17から
循環往路16B、ヒータ24、1次熱交換器11、循環
復路16C、インタークーラ2D、切換弁20、ヒータ
コアバイパス流路16D、循環復路16C、2次熱交換
器15、循環往路16B、2次温調器14、循環往路1
6Bを経由して2次循環ポンプ17へと循環する。
【0037】従って、この場合、燃料電池1を冷却して
吸熱した1次冷却液と、2次熱交換器15により放熱し
て冷却された2次冷却液とが1次熱交換器11を介して
熱交換するようになり、1次冷却液は2次冷却液によっ
て冷却される。その結果、1次冷却液の温度は、1次熱
交換器11の1次冷却液入口側で80℃程度に維持さ
れ、1次熱交換器11の1次冷却液出口側では70℃程
度に冷却されるのであり、その循環により燃料電池1を
継続的に冷却する。
【0038】一実施形態の燃料電池の冷却装置において
は、燃料電池1の液絡防止用のイオン交換器22が1次
冷却液中の溶出イオンを吸着するように1次冷却液流路
12側に配設され、燃料電池1の暖機促進用のヒータ2
4が2次冷却液を加熱するように2次冷却液流路16側
に配設されているため、ヒータ24の発熱によって1次
冷却液が局所的に高温化することがない。従って、1次
冷却液としてエチレングリコール系の水溶液を使用して
も、この水溶液がヒータ24により熱分解してイオンを
溶出することはなく、イオン交換器22の寿命を低下さ
せることがない。
【0039】また、前記2次冷却液流路16が燃料電池
システムの空気供給系2を構成するインタークーラ2D
から吸熱するように構成されているため、前記ヒータ2
4による加熱に加えてインタークーラ2Dからの吸熱に
より2次冷却液を迅速に昇温させることができ、燃料電
池1の暖機を一層促進させることができる。
【0040】なお、一実施形態の燃料電池の冷却装置に
おいては、2次熱交換器15の熱容量および2次循環ポ
ンプ17の流量を増大させることにより、前記過給機
(S/C)2Cの駆動モータ2E、走行用モータ(EV
M)6、駆動ユニット(PDU)9等を2次冷却液によ
って冷却することもできる。この場合、2次冷却液流路
16における2次循環ポンプ17の下流側の循環往路1
6Bと、例えばインタークーラ2Dの下流側の循環復路
16Cとの間に二点鎖線で示すような冷却流路16Eを
設ける。そして、前記駆動モータ2E、走行用モータ
6、駆動ユニット9にそれぞれ設けられた各ウォータジ
ャケット(図示省略)に前記冷却流路16Eを介して2
次冷却液を流通させる。
【0041】本発明に係る燃料電池の冷却装置におい
て、燃料電池の冷態時に2次冷却液を加熱する加熱手段
としては、前記実施形態のヒータ24やインタークーラ
2Dに限らず、他の熱源を使用することもできる。例え
ば、燃料電池システムの水素供給系4の水素ガスの一部
を適宜の燃焼器により燃焼させ、その燃焼熱により2次
冷却液を加熱するように構成してもよい。燃料電池シス
テムがメタノールと水の混合液を原燃料として水素を生
成する改質器を備えている場合には、前記メタノールを
適宜の燃焼器により燃焼させ、その燃焼熱により2次冷
却液を加熱するように構成してもよい。
【0042】また、燃料電池システムが水素吸蔵合金を
備えている場合には、水素ガスの吸蔵・放出に伴う発
熱、吸熱反応により発生する反応熱を熱源として2次冷
却液を加熱するように構成してもよい。この場合、前記
反応熱を蓄熱する適宜の蓄熱手段を設け、この蓄熱手段
により必要時に2次冷却液を加熱するように構成しても
よい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る燃料
電池の冷却装置では、1次冷却液が1次冷却液流路によ
り燃料電池と1次熱交換器との間を循環し、1次冷却液
流路に介設されたイオン交換器により1次冷却液中のイ
オンが吸着される。一方、2次冷却液は、通常、2次冷
却液流路により1次熱交換器と2次熱交換器との間を循
環し、1次冷却液と熱交換した後、大気と熱交換する。
そして、燃料電池の冷態時には、2次冷却液が加熱手段
により加熱されるため、1次冷却液は、加熱された2次
冷却液と熱交換して加熱される。すなわち、本発明の燃
料電池の冷却装置によれば、燃料電池の冷態時におい
て、低温の1次冷却液と加熱手段により加熱された高温
の2次冷却液とが1次熱交換器を介して熱交換されるの
であり、1次冷却液を迅速に昇温して燃料電池の暖機を
促進することができる。
【0044】また、本発明の燃料電池の冷却装置におい
ては、燃料電池の液絡現象防止用のイオン交換器が1次
冷却液中のイオンを吸着するように1次冷却液流路側に
配設され、燃料電池の暖機促進用の加熱手段が2次冷却
液を加熱するように2次冷却液流路側に配設されている
ため、加熱手段によって1次冷却液が局所的に高温化す
ることがない。従って、本発明の燃料電池の冷却装置に
よれば、1次冷却液としてエチレングリコール系の水溶
液を使用しても、この水溶液が加熱手段により熱分解し
てイオンを発生することがなく、イオン交換器の寿命を
低下させることがない。
【0045】本発明の燃料電池の冷却装置において、前
記2次冷却液流路が温調器により開閉される2次熱交換
器バイパス流路を備えている場合、燃料電池の冷態時に
は、2次冷却液が2次熱交換器バイパス流路により2次
熱交換器を迂回して循環する。このため、加熱手段によ
り加熱された2次冷却液を保温することができ、燃料電
池の暖機を一層促進することができる。
【0046】また、本発明の燃料電池の冷却装置によれ
ば、燃料電池を冷却する1次冷却液の温度より2次冷却
液の温度を低く管理することが可能であるため、燃料電
池自動車用の走行モータやその駆動ユニット等を2次冷
却液よって冷却することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る燃料電池の冷却装置
を備えた燃料電池システムの構成図である。
【符号の説明】
1 :燃料電池 5 :冷却系 10 :1次温調器 11 :1次熱交換器 12 :1次冷却液流路 12A:1次熱交換器バイパス流路 12B:1次温調器バイパス流路 14 :2次温調器 15 :2次熱交換器 16 :2次冷却液流路 22 :イオン交換器 24 :ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今関 光晴 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 5H027 AA06 CC06 KK48 MM16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池と液液式の1次熱交換器との間
    で1次冷却液を循環可能とさせる1次冷却液流路と、前
    記1次熱交換器と気液式の2次熱交換器との間で2次冷
    却液を循環可能とさせる2次冷却液流路とを備え、前記
    1次冷却液流路には、1次冷却液中の溶出イオンを吸着
    するイオン交換器を設け、前記2次冷却液流路には、燃
    料電池の冷態時に2次冷却液を加熱する加熱手段を設け
    たことを特徴とする燃料電池の冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された燃料電池の冷却装
    置であって、前記2次冷却液流路は、温調器により開閉
    される2次熱交換器バイパス流路を備えていることを特
    徴とする燃料電池の冷却装置。
JP2000311363A 2000-10-12 2000-10-12 燃料電池の冷却装置 Pending JP2002117876A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000311363A JP2002117876A (ja) 2000-10-12 2000-10-12 燃料電池の冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000311363A JP2002117876A (ja) 2000-10-12 2000-10-12 燃料電池の冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002117876A true JP2002117876A (ja) 2002-04-19

Family

ID=18791145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000311363A Pending JP2002117876A (ja) 2000-10-12 2000-10-12 燃料電池の冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002117876A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008262852A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Denso Corp 燃料電池システム
US20100221618A1 (en) * 2007-06-20 2010-09-02 Daimler Ag Enclosed Separator Unit for a Gas Supply of a Fuel Cell System
EP2245689A1 (en) * 2008-02-25 2010-11-03 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system and control method thereof
US7968239B2 (en) 2002-11-07 2011-06-28 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system with multiple warm-up mechanisms
JP2016201278A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム及びその制御方法
WO2017047235A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 ブラザー工業株式会社 燃料電池、制御方法、及びコンピュータプログラム
CN114335656A (zh) * 2021-12-07 2022-04-12 佛山仙湖实验室 一种集成电堆的一体式侧盖板座及电堆组结构

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7968239B2 (en) 2002-11-07 2011-06-28 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system with multiple warm-up mechanisms
JP2008262852A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Denso Corp 燃料電池システム
US20100221618A1 (en) * 2007-06-20 2010-09-02 Daimler Ag Enclosed Separator Unit for a Gas Supply of a Fuel Cell System
US8835062B2 (en) * 2007-06-20 2014-09-16 Daimler Ag Enclosed separator unit for a gas supply of a fuel cell system
EP2245689A1 (en) * 2008-02-25 2010-11-03 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system and control method thereof
EP2245689A4 (en) * 2008-02-25 2012-06-27 Nissan Motor FUEL CELL SYSTEM AND CONTROL METHOD THEREFOR
US8384342B2 (en) 2008-02-25 2013-02-26 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell system and control method thereof
JP2016201278A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム及びその制御方法
WO2017047235A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 ブラザー工業株式会社 燃料電池、制御方法、及びコンピュータプログラム
JP2017059453A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 ブラザー工業株式会社 燃料電池、制御方法、及びコンピュータプログラム
CN114335656A (zh) * 2021-12-07 2022-04-12 佛山仙湖实验室 一种集成电堆的一体式侧盖板座及电堆组结构
CN114335656B (zh) * 2021-12-07 2023-10-20 佛山仙湖实验室 一种集成电堆的一体式侧盖板座及电堆组结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110957503B (zh) 一种燃料电池低温启动的空气加热回流***及控制方法
CA2368925C (en) Fuel cell system
KR20180045716A (ko) 연료전지 차량용 열 관리 시스템 및 그 제어 방법
JP2007522623A (ja) 燃料電池システムのための細分割冷却回路
JP3823181B2 (ja) 燃料電池用発電システム及び発電システムの廃熱再循環冷却システム
JP4758741B2 (ja) 燃料電池システム
US20140138452A1 (en) System And Method For Heating The Passenger Compartment Of A Fuell Cell-Powered Vehicle
EP1836742B1 (en) Passive microcoolant loop for an electrochemical fuel cell
JP2005174724A (ja) 燃料電池システム
JP2007328933A (ja) 燃料電池システム
WO2008098687A1 (en) Fuel cell system for a vehicle
US20050175874A1 (en) Cooling subsystem for an electrochemical fuel cell system
JP2002117876A (ja) 燃料電池の冷却装置
JP2001339808A (ja) 燃料電池自動車の冷却装置
JP2004152666A (ja) 燃料電池システム
US11811113B2 (en) Operating method of fuel cell system
US7919209B2 (en) System stability and performance improvement with anode heat exchanger plumbing and re-circulation rate
JP2002110205A (ja) 燃料電池用冷却装置
JP2001339807A (ja) 燃料電池自動車の冷却装置
JP5491910B2 (ja) 燃料電池システム
JP2009004169A (ja) 燃料電池システム
JP5268371B2 (ja) 燃料電池自動車
JP4984546B2 (ja) 燃料電池システム
JP2007179981A (ja) 燃料電池システム
JP2002015749A (ja) 燃料電池システム