JP2002107294A - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JP2002107294A
JP2002107294A JP2000296856A JP2000296856A JP2002107294A JP 2002107294 A JP2002107294 A JP 2002107294A JP 2000296856 A JP2000296856 A JP 2000296856A JP 2000296856 A JP2000296856 A JP 2000296856A JP 2002107294 A JP2002107294 A JP 2002107294A
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light
measured
charge accumulation
measurement
measurement process
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JP2000296856A
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Kenichi Iwami
憲一 石見
Shinichi Kawabata
河端  真一
Hiroshi Kishida
博 岸田
Yoshiyuki Katayama
良行 片山
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測精度を向上させることが可能となる分光
分析装置を提供する。 【解決手段】 計測対象箇所に位置する被計測物Mに光
を照射する投光手段1と、被計測物Mからの透過光を分
光してその分光した光を電荷蓄積式の受光センサ18に
て受光して、分光スペクトルデータを得る受光手段2
と、各部の動作を制御するとともに、分光スペクトルデ
ータに基づいて被計測物Mの内部品質を解析する制御手
段3とを備え、内部品質を解析するための分光スペクト
ルデータを計測する本計測処理を実行する前に、計測対
象となる被計測物Mに光を照射して透過光から受光デー
タを得る予備計測処理を実行し、その予備計測処理にて
得られた受光データに基づいて、受光センサ18の電荷
蓄積量が設定適正量となるように本計測処理を実行する
ときの電荷蓄積時間を変更調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、青果物等
の被計測物の内部品質を解析するために用いられる分光
分析装置に関し、詳しくは、計測対象箇所に位置する被
計測物に光を照射する投光手段と、前記被計測物からの
透過光又は反射光を分光してその分光した光を電荷蓄積
式の受光センサにて受光して、分光スペクトルデータを
得る受光手段と、各部の動作を制御するとともに、前記
分光スペクトルデータに基づいて被計測物の内部品質を
解析する制御手段とを備えて構成されている分光分析装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の分光分析装置において、従来
では、特開平7−229840号公報に示されているよ
うに、前記受光手段としては、例えば凹面回折格子にて
光を分光した後、複数の光電変換素子等からなる受光素
子をアレイ状に並べた電荷蓄積型のラインセンサ等が利
用され、このような受光手段にて計測される分光スペク
トルデータに基づいて、例えば青果物等の被計測物の内
部品質を解析するように構成されていた。そして、上記
従来構成においては、被計測物の大きさ(直径)を計測
するとともに、その計測結果に応じて、被計測物が大き
いほど受光手段による分光スペクトルデータを計測する
ときの電荷蓄積時間が長くなるように、電荷蓄積時間を
変更調整するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成は、被計
測物の大きさ(直径)を計測して、その大きさに応じ
て、被計測物が大きいほど受光センサによる電荷蓄積時
間が長くなるように調節する構成として、被計測物とし
てミカン等の農産物のように生育の状態や品種の違いに
応じて、被計測物夫々の大きさが異なるものに対して
も、その大きさに応じて光の透過率が変動するという技
術的な観点に基づいて、被計測物の大きさに応じて電荷
蓄積時間を変更させて常に適正な電荷蓄積量を得ること
ができるようにしたものであるが、この従来構成におい
ては、次のような不利があり、未だ改善の余地があっ
た。
【0004】すなわち、上記従来構成においては、被計
測物夫々の大きさが異なるものに対しても、その大きさ
に応じて光の透過率が変動するという技術的な観点に基
づいて提案されたものであるが、本出願人は、被計測物
としてミカン等の農産物を想定した場合であっても、被
計測物の大きさと光の透過率との関係は常に特定の相関
関係を有しているものではないことを実験結果により見
出した。図7に、被計測物として複数のミカンについて
夫々の大きさ(直径)と、その被計測物(ミカン)につ
いての標準的な照射条件に基づく受光センサによる受光
強度の相関関係を計測した本出願人による計測結果を示
している。この図から、被計測物の大きさと光の透過率
との関係は、被計測物が大きくなるほど透過率が小さく
なる傾向にはあるものの、同じ大きさでも透過率は大き
くばらつくものであり、常に特定の相関関係を有してい
るものではないことが明らかである。
【0005】因みに、図7における各点の表示内容
(角、丸、×、菱)は、夫々異なる品種の計測結果であ
ることを表しており、品種が同じでも大きさがばらつい
ているが、同じ品種であって且つ同じ大きさであっても
透過率がばらついていることが示されている。
【0006】従って、上記従来技術のように、被計測物
夫々の大きさに応じて電荷蓄積時間を変更させる構成と
するだけでは、充分な計測精度を得ることができないも
のである。説明を加えると、例えば、被計測物の外形が
大であるからそれに応じて電荷蓄積時間を長めに設定し
ている場合、想定される透過率に比べて光が透過しやす
い被計測物であれば、電荷蓄積時間が長過ぎて電荷蓄積
量が例えば最大蓄積量を越えて飽和してしまうおそれが
ある。又、被計測物の外形が小であってそれに応じて電
荷蓄積時間を短めに設定している場合、想定される透過
率に比べて光が透過し難い被計測物であれば、電荷蓄積
時間が短か過ぎて電荷蓄積量が不足して、S/N(信号
対雑音)比が低下して測定誤差が大になり、精度よく計
測できないおそれがある。
【0007】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、計測精度を向上させることが可能
となる分光分析装置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、計測
対象箇所に位置する被計測物に光を照射する投光手段
と、前記被計測物からの透過光又は反射光を分光してそ
の分光した光を電荷蓄積式の受光センサにて受光して、
分光スペクトルデータを得る受光手段と、各部の動作を
制御するとともに、前記分光スペクトルデータに基づい
て被計測物の内部品質を解析する制御手段とを備えて構
成されている分光分析装置において、前記制御手段が、
前記内部品質を解析するための前記分光スペクトルデー
タを計測する本計測処理を実行する前に、計測対象とな
る被計測物に光を照射して被計測物からの透過光又は反
射光を分光してその分光した光を受光して受光データを
得る予備計測処理を実行するように構成され、且つ、前
記予備計測処理にて得られた受光データに基づいて、前
記受光センサの電荷蓄積量が設定適正量となるように、
前記本計測処理を実行するときの前記電荷蓄積時間を変
更調整する、又は、前記本計測処理を実行するときの前
記投光手段の投光強度を変更調整するように構成されて
いることを特徴とする。
【0009】すなわち、内部品質を解析するための分光
スペクトルデータを計測する本計測処理を実行する前
に、前記予備計測処理を実行して、その予備計測処理に
て得られた受光データに基づいて、受光センサの電荷蓄
積量が設定適正量となるように、本計測処理を実行する
ときの電荷蓄積時間を変更調整するか、又は、投光手段
の投光強度を変更調整するのである。つまり、本計測処
理を実行する前に、実際の被計測物に光を照射して得ら
れた受光データに基づいて、その被計測物における実際
の光の透過状態を判別することができ、その受光データ
から、例えば、予備計測処理のときと同じ投光強度にし
ながら受光センサの電荷蓄積量が設定適正量になるため
に必要な電荷蓄積時間や、あるいは、予備計測処理と同
じ電荷蓄積時間にて受光センサの電荷蓄積量が設定適正
量になるために必要な投光手段による投光強度等を求め
ることができ、そのような条件に基づいて実際の本計測
処理を実行することによって、受光センサの電荷蓄積量
が設定適正量になる状態で計測処理を行うことができる
のである。
【0010】従って、被計測物に対する実際の計測結果
に基づいて、受光センサの電荷蓄積量が設定適正量とな
るような計測条件にて、内部品質を解析するための分光
スペクトルデータを計測する本計測処理を実行するの
で、上記従来構成のように、電荷蓄積量が飽和したり、
電荷蓄積量が不足してS/N(信号対雑音)比が低下し
て測定誤差が大になる等の不利の生じない状態で、精度
よく計測処理を実行することが可能となる。
【0011】請求項2によれば、請求項1において、前
記被計測物が、前記計測対象箇所を通過するように搬送
手段にて搬送されるように構成され、前記制御手段は、
前記被計測物が前記計測対象箇所に到達するに伴って前
記予備計測処理を実行するように構成され、予備計測処
理が終了した後に、前記本計測処理を実行するように構
成され、本計測処理を実行するときにおける前記電荷蓄
積時間又は前記投光量を変更調整するように構成されて
いることを特徴とする。
【0012】すなわち、被計測物が搬送手段にて搬送さ
れて、計測対象箇所に到達するに伴って、予備計測処理
と本計測処理とが夫々その順序で実行されることにな
る。従って、搬送手段にて被計測物を連続的に順次搬送
させるようにして、能率よく計測処理を実行することが
可能となり、請求項1を実施するのに好適な手段が得ら
れる。
【0013】請求項3によれば、請求項2において、前
記被計測物が球形又はほぼ球形の外形形状を備えるもの
であり、前記制御手段は、前記被計測物の搬送方向前端
側の領域を対象として前記予備計測処理を実行し、且
つ、被計測物の搬送方向中央側の領域を対象として前記
本計測処理を実行するように構成されていることを特徴
とする。
【0014】すなわち、球形又はほぼ球形の外形形状を
備える被計測物が、計測対象箇所に到達するに伴って、
被計測物の搬送方向前端側の領域を対象として予備計測
処理を実行した後に、被計測物の搬送方向中央側の領域
を対象として本計測処理を実行するのである。従って、
搬送される被計測物に対して予備計測処理と本計測処理
とを能率よく行えるものでありながら、球形又はほぼ球
形の外形形状を備える被計測物であっても、被計測物の
搬送方向中央側の領域を対象として本計測処理を実行す
るようにしたから、内部品質を解析するための分光スペ
クトルデータを計測する本計測処理を精度よく行うこと
が可能となる。説明を加えると、搬送方向中央側の領域
では、投光手段から投射された光が被計測物の外周部を
回り込み、直接、受光手段にて受光される回り込み光が
少なく、測定誤差の少ない状態で計測することが可能と
なり、請求項2を実施するのに好適な手段が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る分光分析装置
について、被計測物として例えばミカンの選別仕分けを
行う選果設備に備えられて、ミカンの内部品質情報、つ
まり、糖度や酸度等を計測する構成に適用した場合につ
いて図面に基づいて説明する。
【0016】この分光分析装置は、図1に示すように、
被計測物M(ミカン)に光を照射する投光手段としての
投光部1と、被計測物Mを透過した光を分光してその分
光した光を受光して分光スペクトルデータを得る受光手
段としての受光部2と、各部の動作を制御する制御手段
としての制御部3等を備えて構成され、被計測物Mは、
搬送手段としての搬送コンベア4により設定速度で一列
で縦列状に載置搬送される構成となっており、本分光分
析装置による計測対象箇所を順次、通過していくように
構成されている。そして、計測対象箇所に位置する被計
測物Mに対して、投光部1から投射した光が被計測物M
を透過した後に受光部2にて受光される状態で、投光部
1と受光部2とが、計測対象箇所の左右両側箇所に振り
分けて配置されている。
【0017】前記投光部1は、電源回路5から供給され
る電力にて発光する発光体としてのハロゲンランプ6
と、このハロゲンランプ6から発光される光を集光させ
るように下方側に向けて反射させる凹面形状の反射板7
とが備えられるとともに、その反射板7による反射光を
反射して計測対象箇所に位置する被計測物Mに向けて横
向きに変更する反射鏡8が設けられている。更には、反
射鏡8にて反射した光が計測対象箇所に照射される状態
と、光を遮断する状態とに切り換え自在なシャッター機
構9が設けられている。
【0018】前記受光部2には、被計測物Mを透過した
光を集光する集光レンズ10、光を上向きに反射する反
射鏡11、後述するような計測対象の波長領域の光だけ
を通過させるカラーフィルタ12、光を通過させる開状
態と光を遮断する閉状態とに切り換え自在なシャッター
機構13と、開状態のシャッター機構13を通過した光
が入射されると、その光を分光して前記分光スペクトル
データを計測する分光器14等を備えて構成されてい
る。前記分光器14は、図2に示すように、入光口15
から入射した光を反射する反射鏡16と、反射された光
を複数の波長の光に分光する分光手段としての凹面回折
格子17と、凹面回折格子17によって分光された各波
長毎の光強度を検出することにより分光スペクトルデー
タを計測する受光センサ18とが、外部からの光を遮光
する遮光性材料からなる暗箱19内に配置される構成と
なっている。前記受光センサ18は、凹面回折格子17
にて分光反射された透過光を、同時に各波長毎に受光す
るとともに波長毎の信号に変換して出力する、1024
ビットのMOS型ラインセンサにて構成されている。こ
のラインセンサは、詳述はしないが、各単位画素毎にフ
ォトダイオード等の光電変換素子と、その光電変換素子
にて得られた電荷を蓄積するコンデンサ、及び、その蓄
積電荷を外部に出力させるための駆動回路等を内装して
構成されている。尚、コンデンサによる電荷蓄積時間
は、外部から駆動回路を介して変更させることができる
ようになっている。そして、700nm〜1100nm
の範囲の波長の光を検出できるようになっている。
【0019】前記投光部1及び受光部2は、被計測物M
が通過する計測対象箇所の上方側を迂回するように設け
られた枠体20によって一体的に支持される状態で設け
られ、この枠体20は、上下調節機構21によって搬送
コンベア4に対してその全体の上下方向の位置を変更調
節することができるようになっている。上下調節機構2
1については、詳述はしないが、固定部Fに対して位置
固定状態で設置され、電動モータ21aにて駆動される
ネジ送り機構21bによって上下に移動させることがで
きるようになっている。そして、前記搬送コンベア4に
おける被計測物Mの通過箇所の上方側に位置させて、前
記固定部Fにて位置固定される状態で基準体の一例であ
るリファレンスフィルター22が設けられている。この
リファレンスフィルター22は、所定の吸光度特性を有
する光学フィルターで構成され、具体的には、オパール
ガラスを用いて構成されている。
【0020】そして、前記枠体20の全体を上下方向に
位置調節することによって、図3(イ)に示すように、
投光部1からの光が搬送コンベア4に載置される被計測
物Mを透過した後に受光部2にて受光される通常計測状
態と、図3(ロ)に示すように、各投光部1からの光が
前記リファレンスフィルター22を透過した後に受光部
2にて受光されるリファレンス計測状態とに切り換える
ことができるように構成されている。
【0021】そして、前記搬送コンベア4は無端回動帯
4aを電動モータ4bによって駆動する構成となってお
り、その無端回動帯4aを巻回する回転体4cの回転軸
の回転状態を検出するロータリーエンコーダ23が備え
られ、このロータリーエンコーダ23の検出情報も制御
部3に入力される構成となっており、更に、図5に示す
ように、搬送コンベア4による前記計測対象箇所の搬送
方向上手側箇所には、被計測物Mの通過を検出する光学
式の通過センサ24が備えられている。この通過センサ
24は、光を発する発光器24aと、その光を受光する
受光器24bとが、搬送コンベア4による搬送経路の左
右両側部に振り分け配置され、被計測物Mが存在せず発
光器24aから発光された光が受光器24bにて受光さ
れるとオフ状態となり、被計測物Mにて光が遮られて受
光器24bにて光が受光されなけれオン状態となる。
【0022】前記制御部3は、マイクロコンピュータを
利用して構成してあり、図4に示すように、各部の動作
を制御するように構成されている。つまり、前記投光部
1におけるハロゲンランプ6に供給する電源電圧の変更
調節や、投光部1及び受光部2夫々のシャッター機構の
開閉動作、上下調節機構21の動作、及び、分光器14
における電荷蓄積時間の変更調節動作等の各部の動作を
制御する構成となっている。しかも、この制御部3は、
分光器14にて得られた計測結果に基づいて、被計測物
Mの内部品質を解析する演算処理を実行するように構成
されている。
【0023】次に、制御部3による制御動作について説
明する。制御部3は、被計測物Mに対する通常の計測に
先立って、投光部1からの光を被計測物Mに代えて前記
リファレンスフィルター22に照射して、そのリファレ
ンスフィルター22からの透過光を、受光部2にて分光
してその分光した光を受光して得られた分光スペクトル
データを基準分光スペクトルデータとして求める基準デ
ータ計測モードと、搬送コンベア4により搬送される被
計測物Mに対して、投光部1から光を照射して計測分光
スペクトルデータを得て、この計測分光スペクトルデー
タと前記基準分光スペクトルデータとに基づいて、被計
測物Mの内部品質を解析する通常データ計測モードとに
切り換え自在に構成されている。
【0024】詳述すると、前記基準データ計測モードに
おいては、搬送コンベア4による被計測物Mの搬送を停
止させている状態で、上下調節機構21を操作して前記
枠体20を前記リファレンス計測状態に切り換える。そ
して、前記各シャッター機構を開状態に切り換えて、投
光部1からの光を被計測物Mに代えて前記リファレンス
フィルター22に照射して、そのリファレンスフィルタ
ー22からの透過光を、受光部2にて分光してその分光
した光を受光して得られた分光スペクトルデータを基準
分光スペクトルデータとして計測する。
【0025】そして、前記基準データ計測モードにおい
ては、受光部2への光が遮断された無光状態での受光セ
ンサ18の検出値(暗電流データ)も計測される。すな
わち、前記受光部2のシャッター機構を閉状態に切り換
えて、そのときの受光センサ18の単位画素毎における
検出値を暗電流データとして求めるようにしている。
【0026】次に、通常データ計測モードにおける制御
動作について説明する。この通常データ計測モードにお
いては、上下調節機構21を操作して枠体20を通常計
測状態に切り換えて、搬送コンベア4による被計測物M
の搬送を行う。そして、各被計測物Mが計測対象箇所を
通過する毎に、夫々の計測分光スペクトルデータを計測
する。この計測分光スペクトルデータを実行する際に、
制御部3は、被計測物Mが搬送方向前端位置が計測対象
箇所を通過するに伴って、被計測物の搬送方向前端側の
領域を対象として、被計測物に光を照射して透過光を分
光してその分光した光を受光して受光データを得る予備
計測処理を実行し、その後、被計測物の搬送方向中央側
の領域を対象として、内部品質を解析するための前記分
光スペクトルデータを計測する本計測処理を実行する。
前記予備計測処理では、被計測物Mの搬送方向前端側の
領域を対象として、受光センサ18による設定時間内に
おける検出値(予備測定値)を求めておく。そして、予
備計測処理にて得られた受光データに基づいて、受光セ
ンサ18の電荷蓄積量が設定適正量となるように本計測
処理を実行するときの電荷蓄積時間を変更調整するよう
にしている。
【0027】尚、被計測物としてのミカンは、品種の違
いに応じて標準的な大きさが異なるものであり、本装置
においては、そのような品種の違いに応じて電荷蓄積時
間についての複数段階の標準的な基準データが予め実験
データ等に基づいて設定して記憶されている。すなわ
ち、図6に示すように、小径の品種に対する標準的な透
過率に対応するものとして短めの電荷蓄積時間Tx1が
設定され、中くらいの大きさの品種に対してその品種の
標準的な透過率に対応するものとして、中くらいの電荷
蓄積時間Tx2が設定され、大径の品種に対してその品
種の標準的な透過率に対応するものとして、長めの電荷
蓄積時間Tx3が設定されている。そして、実際の計測
作業においては、そのうちのいずれか対応するものが選
択され、図示しない指令手段にて制御部3での動作条件
が設定されることになる。
【0028】実際の作業における具体的な処理について
説明を加えると、先ず、ロータリーエンコーダ23によ
り検出される搬送コンベア4の搬送速度と、前記通過セ
ンサ24による検出情報とに基づいて、計測対象箇所に
搬送されてくる各被計測物Mの搬送方向先端位置及び被
計測物Mの搬送方向中央位置が計測対象箇所を通過し始
めるタイミング等を予め求めておく。すなわち、通過セ
ンサ24にて被計測物Mが検出され始めると、通過セン
サの出力がオフ状態からオン状態に切り換わり、被計測
物Mが通過を終了するとオン状態からオフ状態に切り換
わるので、その計測情報と搬送コンベア4の搬送速度の
情報とから、被計測物Mの搬送方向先端位置が計測対象
箇所を通過するタイミングを求めることができる。
【0029】そして、図6のタイミングチャートに示す
ように、被計測物Mの搬送方向前端位置が計測対象箇所
を通過するタイミングT1から設定時間Tsの間だけ受
光センサ18の検出値を空読みする空読み動作を2回繰
り返す。その後、設定時間Tuにわたり受光センサ18
の検出値(予備測定値)を読み込む受光量測定処理(前
記予備計測処理の一例)を実行する。その受光量測定処
理による検出値は、分光スペクトルデータとして用いる
のではなく、その計測結果に基づいて、その後に行われ
る本計測における電荷蓄積時間を電荷蓄積量を設定適正
量とすべく変更調整するための指標として用いる。尚、
空読み動作を2回行うのは、コンデンサに既に蓄電され
ている電荷を抜き出すとともに、被計測物Mの搬送方向
前端位置が計測対象箇所を通過するタイミングT1です
ぐに受光量を計測すると、回り込み光による計測誤差が
大きいから、所定時間が経過した後に受光量を計測する
ようにしている。又、図6に示されるように、受光量計
測処理を実行する設定時間Tuは、品種による計測条件
に違いに応じて、大径の品種の被計測物であるほど長く
なるように変更設定されることになる。
【0030】そして、前記受光量測定処理による検出値
に基づいて、前記電荷蓄積時間(Tx1,Tx2,Tx
3のうちのいずれか選択されているもの)を、その被計
測物の透過率に対応して電荷蓄積量を設定適正量とする
ために必要となる値に増減調節するのである。この受光
量と電荷蓄積時間との関係は予め実験データ等によりマ
ップ化してもよく、演算式に基づいて適宜演算してもよ
い。そして、本計測処理においては、このようにして設
定された電荷蓄積時間にて計測分光スペクトルデータを
計測する。
【0031】図6では、被計測物Mの搬送方向中央位置
が計測対象箇所を通過するタイミングを基準点(0)と
して大中小各種の被計測物Mに計測タイミングを示して
おり、図中、T2は、被計測物Mの搬送方向終端位置が
計測対象箇所を通過するタイミングを示している。デー
タ転送とは、計測データを制御部3に送信する時間を示
している。
【0032】尚、上記したような受光量計測処理の計測
結果に基づく電荷蓄積時間の変更調整を行う場合であっ
ても、計測結果に基づく適正な電荷蓄積時間として、被
計測物Mの搬送方向終端位置が計測対象箇所を通過する
タイミングを越えるような長い処理時間が求められたよ
うな場合には、電荷蓄積時間の終了時間が搬送方向終端
位置が計測対象箇所を通過するタイミングよりも手前側
になるように、電荷蓄積時間を補正することになる。あ
るいは、このような状態では、ハロゲンランプ6による
投光強度が不足していることも考えられるので、このハ
ロゲンランプ6に供給する電源電圧を増加させることが
可能であれば、電源電圧を調節して投光強度を増加させ
るように電源回路5を制御するようにしてもよい。
【0033】次に、このようにして得られた各種データ
に基づいて公知技術である分光分析手法を用いて被計測
物Mの内部品質を解析する演算処理を実行するように構
成されている。つまり、計測分光スペクトルデータ、前
記基準分光スペクトルデータ、及び、暗電流データに基
づいて、分光された各波長毎の吸光度スペクトル及び吸
光度スペクトルの波長領域での二次微分値を得るととも
に、その二次微分値により被計測物Mに含まれる糖度に
対応する成分量や酸度に対応する成分量を算出する解析
演算処理を実行するように構成されている。吸光度d
は、基準分光スペクトルデータをRd、計測分光スペク
トルデータをSdとし、暗電流データをDaとすると、
【0034】
【数1】 d=log{(Rd−Da)/(Sd−Da)}
【0035】で定義され、制御部3は、下記の数2によ
る重回帰分析に基づいて、被計測物Mに含まれる成分量
を算出するのである。
【0036】
【数2】 Y=K0+K1・A(λ1)+K2・A(λ2)
【0037】但し、 Y ;成分量 K0,K1,K2 ;係数 A(λ1 ),A(λ2 ) ;特定波長λにおける吸光度
スペクトルの二次微分値
【0038】尚、制御部3には、成分量を算出する成分
毎に、特定の成分量算出式、特定の係数K0,K1,K
2、及び、波長λ1,λ2等が予め設定されて記憶され
ており、この成分毎に特定の成分量算出式を用いて、各
成分の成分量を算出する構成となっている。
【0039】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。
【0040】(1)上記実施形態では、予備計測処理
を、被計測物の搬送方向前端位置が計測対象箇所を通過
するタイミングから2回の空読み動作を行った後に実行
する構成としたが、投光部から受光部への回り込み光を
適正に遮蔽することができれば、1回の空読み動作の後
に行うようにしてもよく、あるいは、空読み動作を前記
タイミングよりも前に行うようにして、前記タイミング
とほぼ同時に予備計測処理を実行するようにしてもよ
い。
【0041】(2)上記実施形態では、予備計測処理に
て得られた受光データに基づいて、前記受光センサの電
荷蓄積量が設定適正量となるように前記本計測処理を実
行するときの前記電荷蓄積時間を変更調整する構成を例
示したが、このような構成に代えて、前記予備計測処理
にて得られた受光データに基づいて、受光センサの電荷
蓄積量が設定適正量となるように本計測処理を実行する
ときの投光手段の投光強度を変更調整するように構成し
てもよい。具体的には、受光センサの電荷蓄積量が設定
適正量となるように、ハロゲンランプ6に供給する電源
電圧を変更調節して投光強度を変更させるように、電源
回路5を制御する構成としてもよい。
【0042】(3)上記実施形態では、搬送コンベアに
よる被計測物の搬送速度を一定にして計測処理を実行す
る構成を例示したが、このような構成に限らず、例え
ば、選果設備に利用する場合に、選果の処理能力を向上
させる目的で搬送速度を変更することが考えられる。そ
して、このように作業状況に応じて搬送速度を変更する
場合には、搬送速度の増減調節に応じて、受光センサの
電荷蓄積量を設定適正量とするために変更調整される電
荷蓄積時間の終了時点が、被計測物の搬送方向中央側の
領域から外れる場合には、ハロゲンランプに供給する電
源電圧を調整して、投光強度を増加させるように電源回
路を制御するようにしてもよい。あるいは、受光センサ
の検出値を増幅する増幅器の増幅ゲインを可変調整する
ような構成としてもよい。
【0043】(4)上記実施形態では、基準体としてオ
パールガラスによるフィルターを用いたが、これに限ら
ず、例えば、スリガラス等の拡散板の他、所定の吸光度
特性を有するものであればよく、材質は限定されない。
又、投光手段としてはハロゲンランプ6に限らず、水銀
灯、Ne放電管等等の各種の投光手段を用いてもよく、
受光手段もMOS型ラインセンサに限らず、CCD型ラ
インセンサ等の他の検出手段を用いるようにしてもよ
い。
【0044】(5)上記実施形態では、被計測物からの
透過光に基づいて分光スペクトルを計測するようにした
が、このような構成に限らず、被計測物からの反射光に
基づいて分光スペクトルを計測するようにしてもよい。
【0045】(6)上記実施形態では、被計測物Mの内
部品質として、糖度や酸度を例示したが、これに限ら
ず、食味の情報等、それ以外の内部品質を計測してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】分光分析装置の概略構成図
【図2】分光器の構成図
【図3】上下位置変更状態を示す図
【図4】制御ブロック図
【図5】分光分析装置の設置状態を示す平面図
【図6】計測作動のタイミングチャート
【図7】被計測物の大きさ(直径)と受光強度との関係
の実測データを示す図
【符号の説明】
1 投光手段 2 受光手段 3 制御手段 4 搬送手段 18 受光センサ M 被計測物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸田 博 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 片山 良行 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2G051 AA05 AB06 AC21 BA06 BA20 BC03 CA03 CC07 DA06 EA09 EA24 EA25 2G059 AA01 BB11 DD12 EE01 EE12 HH01 JJ02 JJ05 JJ11 JJ13 JJ14 JJ23 JJ26 KK04 MM01 MM05 MM14 NN08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象箇所に位置する被計測物に光を
    照射する投光手段と、前記被計測物からの透過光又は反
    射光を分光してその分光した光を電荷蓄積式の受光セン
    サにて受光して、分光スペクトルデータを得る受光手段
    と、各部の動作を制御するとともに、前記分光スペクト
    ルデータに基づいて被計測物の内部品質を解析する制御
    手段とを備えて構成されている分光分析装置であって、 前記制御手段が、 前記内部品質を解析するための前記分光スペクトルデー
    タを計測する本計測処理を実行する前に、計測対象とな
    る被計測物に光を照射して被計測物からの透過光又は反
    射光を分光してその分光した光を受光して受光データを
    得る予備計測処理を実行するように構成され、 且つ、前記予備計測処理にて得られた受光データに基づ
    いて、前記受光センサの電荷蓄積量が設定適正量となる
    ように、前記本計測処理を実行するときの前記電荷蓄積
    時間を変更調整する、又は、前記本計測処理を実行する
    ときの前記投光手段の投光強度を変更調整するように構
    成されている分光分析装置。
  2. 【請求項2】 前記被計測物が、前記計測対象箇所を通
    過するように搬送手段にて搬送されるように構成され、 前記制御手段は、前記被計測物が前記計測対象箇所に到
    達するに伴って前記予備計測処理を実行するように構成
    され、その予備計測処理が終了した後に、前記本計測処
    理を実行するように構成され、 その本計測処理を実行するときにおける前記電荷蓄積時
    間又は前記投光強度を変更調整するように構成されてい
    る請求項1記載の分光分析装置。
  3. 【請求項3】 前記被計測物が球形又はほぼ球形の外形
    形状を備えるものであり、 前記制御手段は、前記被計測物の搬送方向前端側の領域
    を対象として前記予備計測処理を実行し、且つ、被計測
    物の搬送方向中央側の領域を対象として前記本計測処理
    を実行するように構成されている請求項2記載の分光分
    析装置。
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