JP2002107124A - 表面形状測定系の系統誤差の決定方法および表面形状測定装置 - Google Patents

表面形状測定系の系統誤差の決定方法および表面形状測定装置

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JP2002107124A JP2000297802A JP2000297802A JP2002107124A JP 2002107124 A JP2002107124 A JP 2002107124A JP 2000297802 A JP2000297802 A JP 2000297802A JP 2000297802 A JP2000297802 A JP 2000297802A JP 2002107124 A JP2002107124 A JP 2002107124A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用性のあるシフト回数で、シフトに伴うシ
フト誤差を被検体の表面情報から分離できる表面形状測
定系の系統誤差の決定方法および表面形状測定装置を得
るにある。 【解決手段】 被検体の2次元領域での高さの上下を測
定するエリアセンサを備えた表面形状測定装置におい
て、上下軸と直交する方向に移動可能な2次元位置決め
ステージに通常の被検面を固定して、数回のシフトと各
シフトに伴い発生するピッチング、ローリング、上下運
動のシフト誤差のうち上下移動項を複数のギャップセン
サを用いて得た測定値を用いることによって、表面形状
測定系の系統誤差を被検体表面の各検出位置ごとに決定
するアルゴリズムと、被検体の測定値から得た系統誤差
を含む算出形状から前記系統誤差を差し引くことによっ
て測定装置の校正を行い、他の被検体の形状測定の場
合、シフト用の前記2次元位置決めステージを用いずに
(被検体の前記シフトに頼ることなく)、高精度に被検
体の表面形状の算出形状を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概略平面形状を有
する被検体の形状測定に際して、誤差を含む測定値から
系統誤差を求め、前記測定値より測定系の前記系統誤差
を差し引いて精度を高めた形状測定値を得る分野に関す
る。詳しく言えば、被検体表面の高さの上下を所定の領
域にわたって計測するエリアセンサを用いる被検体表面
の形状測定に関する。具体例では、エリアセンサとして
CCDカメラを用いた光学干渉計およびその系統誤差の
決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被検体の表面形状を測定する測定
系の誤差を、誤差を含む測定値を用いて同定する手段は
非接触光学測定方式を中心に、いくつか提示されている
が、現在実用段階に至った方式は見当たらない。従来技
術としては、光学干渉計の中の参照面のみを取り出し、
参照面の形状を3面合わせ法に準じる方法で決定した後
に、参照面を干渉計に取り付ける場合がほとんどであ
る。つまり、この方式は他の2つの面を用いて2つの面
どうしを向かい合わせて測定を行うものであるので、参
照面の正確な取付けの位置と姿勢の設定に手間がかか
り、非常に面倒である。また、参照面以外の系統誤差と
校正の終了後、参照面の取り付け位置と姿勢の誤差、な
らびに支持体の撓みの影響などは放置されたままとな
る。
【0003】そして、従来では、参照面が取り付けたま
まで被検体表面を光学干渉計の光軸と直交する方向にシ
フトさせる方法(2面法と呼ばれている)が検討されて
いるが、被検体のシフトに伴う誤差の中で、特に、形状
に誤差を与えるピッチング項、ローリング項、上下移動
項を求めることができておらず、それらの影響を排除す
る方法が確立されていない。
【0004】また、前述した2面法としては、下記に挙
げる4つの方法が知られている。 (1)伊藤俊治、日名地輝彦、堀内宰; 「2方位法と半径方向シフト法を用いた平面度の高精度
測定」 精密工学、58(1992)883−886 本方法は、光軸を中心に回転ステージを用いて回転し、
円周方向の形状情報の獲得、かつ、半径方向へのシフト
により半径方向の形状を求めて、被検体表面の形状を決
定する。しかし、本方法は半径方向のシフトに伴うシフ
ト誤差が全く考慮されていないので、形状の2次成分に
誤差を生じる。オプチカルフラットのような形状は、2
次成分の占める割合が一番大きいので、測定形状に甚大
な誤差を有すると考えられる。
【0005】(2)R.Mercier,M.Lamare,P.Picart,J.P.
Marioge;「Two-flat method for bi-dimentional measu
rement of abusolutedeparture from the besut spher
e」Pure Appl Opt 6(1997)117-126 本方法では、被検体表面の形状が球面の特別な場合を仮
定して、被検体表面のシフトのみで、そのシフト誤差
(ピッチング、ローリング、上下移動の3つのシフト誤
差を取り扱っている)と形状の分離を最小2乗法を用い
て行っている。しかし、形状が球面の特別な場合を仮定
して、全部で34回のシフトを行うというのは問題であ
り、この方法では、形状に含まれる2次成分がシフト誤
差と分離できないという指摘がある(東北大学・清野氏
による)。
【0006】(3)清野慧,孫 ヘイ,強 学峰,高
偉; 「干渉縞による平面形状の絶対測定法の理論的研究」 精密工学 64-8(1998),1137-1145 本方法は、3回のシフトで被検体表面の形状を決定可能
としている。しかし、本方法では、最重要な上下移動項
を全く考慮しておらず、シフト誤差をピッチング項、ロ
ーリング項の2つのみと仮定しており、その上、これを
求めるアルゴリズムに致命的な間違いが指摘されている
(即ち、本方法は測定形状の関数に対して微分積分を繰
り返して求めているが、測定形状の関数の1次微分、2
次微分の近似誤差量を考慮すべきであるにも関わらず無
視されており、これが、測定形状の2次成分に致命的な
誤差を内包させる結果を与えている)。
【0007】(4)清野慧,孫 ヘイ,強 学峰,高
偉; 「フィゾー干渉計による形状測定機の自律校正」 1999度精密工学秋期大会学術講演会論文集,457(1999) 本方法は前述した(1)の方法に属する。特に、半径方
向のシフトについては、シフト誤差をピッチング項のみ
と仮定して、この影響を除去しようと試みているが、
(3)と同様の問題を含み、これも正しく求められてい
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、2面法
では被検体のシフトに伴うシフト誤差を正しく求める方
法が存在せず、更に、参照面を干渉計に取り付けたまま
の状態で系統誤差を容易に決定する方式、ならび、実用
的な干渉計の校正法は見当たらない。
【0009】本発明の目的は、以上に述べたような従来
の被検体の表面形状を測定する測定装置の現状に鑑み、
実用性のあるシフト回数で、シフトに伴うシフト誤差を
被検体の表面情報から分離できる表面形状測定系の系統
誤差の決定方法および表面形状測定装置を得るにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は、被検体の2次元領域での高さの上下を測定するエ
リアセンサを備えた表面形状測定装置において、上下軸
と直交する方向に移動可能な2次元位置決めステージに
通常の被検面を固定して、数回のシフトと各シフトに伴
い発生するピッチング、ローリング、上下運動のシフト
誤差のうち上下移動項は、複数のギャップセンサを用い
て得た測定値より求めることによって、表面形状測定系
の系統誤差を被検体表面の各検出位置ごとに決定するア
ルゴリズムと、被検体の測定値から得た系統誤差を含む
算出形状から前記系統誤差を差し引くことによって測定
装置の校正を行い、他の被検体の形状測定の場合、シフ
ト用の前記2次元位置決めステージを用いずに(被検体
の前記シフトに頼ることなく)、高精度に被検体の表面
形状の算出形状を求めることで達成される。
【0011】即ち、本発明の表面形状測定系の系統誤差
の決定方法は、概略平面形状を有する被検体を2次元領
域で表面の高さの上下を測定するエリアセンサを備え、
前記被検体表面の形状を求める表面形状測定装置におい
て、前記上下方向をz軸とし、前記上下方向と直交する
平面で前記被検体をシフト量の指令値に基づきシフトを
実現する2次元位置決めステージを有し、前記2次元位
置決めステージの前記z軸と直交する1次元移動方向を
x軸、x軸に直交する他の1次元移動方向をy軸とし、
前記被体表面の形状の高さzをx,yの所定の多項式で
表し、この多項式の係数を求める過程において、前記被
検体に所定のx,y方向のシフトを与えて得られる前記
被検体表面の形状を表す測定値であり、かつ、前記エリ
アセンサの誤差を含む前記系統誤差と前記シフトに伴っ
て発生する前記2次元位置決めステージでの計画外の動
作から得られるピッチング、ローリング、上下移動を主
要成分とするシフト誤差を含む前記測定値を用いて、前
記係数のうち、シフト誤差に無関係でシフト量のみで求
まる係数群I とシフト誤差の制約を受ける係数群IIにつ
いては、前記双方の誤差の影響を排除した前記係数群I
は与えたシフト量を用いて前記測定値より定め、前記双
方の誤差の影響を排除した前記係数群IIとピッチング、
ローリング項は前記測定値と別途検出手段から得られる
上下移動項を用いて定め、かくして得られた係数を用い
て、前記多項式を決定して前記被検体表面の前記双方の
誤差の影響を排除して算出形状を求め、前記形状測定の
系統誤差を含む前記測定値と前記系統誤差が除かれた前
記算出形状とを用いることにより、前記系統誤差を求
め、他の被検体表面の形状測定の場合は、測定値より前
記系統誤差を除去することによって、前記被検体表面の
算出形状を求めることを特徴としている。
【0012】後述する本発明の好ましい実施例において
は、次の(a)〜(e)の表面形状測定系の系統誤差の
決定方法が説明される。
【0013】(a)前記所定のx,y方向のシフトは、
前記2次元位置決めステージ上に置かれた前記被検体を
x軸の正方向に所定量α、x軸の負方向に同じ大きさの
前記所定量α、y軸の正方向に所定量β、y軸の負方向
に同じ大きさの前記所定量βの計4回のシフトと、x軸
の正方向に所定量αかつy軸の正方向に所定量β、x軸
の負方向に所定量αかつy軸の負方向に所定量βの計2
回の合計6回のシフトを行うことを特徴とする表面形状
測定系の系統誤差の決定方法。
【0014】(b)前記所定の多項式は、前記被検体表
面の形状を、各y座標を含むxz平面で切断した前記被
検体表面の断面形状を前記y座標をパラメータとしたx
k に対する係数ak (y)で示すxのn次多項式で近似
し、この内、x0 に対する定数項a0 (y)はx=0を
含むyz平面で切断した前記被検体表面の断面形状をy
k に対する係数bk で示すyのn次多項式で近似するこ
とを特徴とする表面形状測定系の系統誤差の決定方法。
【0015】(c)前記係数群I は、前記被検体のシフ
ト前の測定値から算出される被検体表面の形状を表す測
定値、x軸方向に前記被検体を1回のシフト後得られる
前記測定値から導かれるn個の差の値、前記xのn次多
項式のn個の係数と3つの前記シフト誤差からなるn+
3個の未知数を有する関係式であり、前記n次多項式の
1次、2次の係数a1 (y)a2 (y)、前記シフト量
α、ピッチング項、ローリング項、上下移動項の6つを
2つの未知数にまとめた変数変換を行うことによって、
未知数をn+3個からn個となし、前記各y座標に対す
る前記xのn次多項式のk≧3のak (y)と、y軸方
向に前記被検体を1回のシフト後得られる前記測定値と
を用いて、前記と同様の過程を経て、前記x0 に対する
定数項a0(y)を表す前記yのn次多項式のj≧3の
j を求めることによって決定されることを特徴とする
(b)記載の表面形状測定系の系統誤差の決定方法。
【0016】(d)ローリング項を支配するxy項以外
の前記係数群IIとピッチング項は、x軸の正方向に前記
被検体表面を1回の前記シフトさせて得られかつ請求項
4のn次多項式の3次以上の係数を求める過程において
得られた前記2つの未知数と、x軸の負方向に前記と同
じ量のシフトを行って前記と同様の過程を経て得られる
前記2つの未知数とを加えた計4つの未知数を用い、各
y座標に対する前記xのn次多項式の1次、2次の係数
1 (y)a2 (y)とピッチング項をx軸方向にシフ
トした際に生じる上下移動項の関数として表し、また、
y軸の正負両方向のシフトによって、前記と同様の過程
を経て、x=0における前記yのn次多項式の1次、2
次の係数b1 ,b2 とピッチング項をy軸方向にシフト
した際に生じる上下移動項の関数として表すことを特徴
とする(b)記載の表面形状測定系の系統誤差の決定方
法。
【0017】(e)前記xy座標系におけるローリング
項および前記係数群IIのローリング項を支配するxy項
は、x軸方向と直交するy軸方向の両方向に所定のシフ
ト量を与えて、この双方のシフト量で定まる方向を新た
にs軸方向、その直交する方向をt軸方向とした場合、
請求項4と請求項5と同様の過程を経て、前記被検体表
面の前記断面形状を示す前記n次多項式の未決定部分を
決定する際、新しいst座標系のs軸上においては、前
記xy座標系では排除できなかったローリング項の影響
が排除され、しかも、前記被検体の前記断面形状そのも
のは剛体であるので前記xy座標に対応するst座標で
形状の高さが同一となるから、このs軸方向へのシフト
で得られる高さの値を用いて、前記x軸方向、y軸方向
ならびs軸方向へのシフトに対応して生じるそれぞれの
上下移動項の関数として決定することを特徴とする
(b)記載の表面形状測定系の系統誤差の決定方法。
【0018】また、本発明によれば、前述した目的は、
前記上下移動項の検出手段は、前記ステージの2次元移
動平面内の高精度平面を有する部分の上下移動量を検出
するギャップセンサであって、前記2次元移動ステージ
の上下変位の測定に関し、少なくとも、x方向を2個
所、y方向を2個所の平均値を上下移動項の検出値とす
ることを特徴とする表面形状測定装置によっても達成さ
れる。
【0019】そして、後述する本発明の好ましい実施例
の説明では、(f)前記エリアセンサは、形状測定が被
検体表面と参照面を含む干渉光学系により得られる光学
干渉縞によりなされる場合のCCDカメラであることを
特徴とする系統誤差の決定方法を実現する表面形状測定
装置、(g)前記エリアセンサは、形状測定が被検体表
面と一点で接触して、指定した位置における表面形状の
高さを測定するスタイラス、AFMスタイラスであり、
前記スタイラスを保持する機構が、前記被検体に対して
相対的に行う走査運動により前記スタイラスが前記エリ
アの各位置における被検体形状の高さを検出する走査機
構をもつことを特徴とする系統誤差の決定方法を実現す
る表面形状測定装置が説明される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、参照面を含む干渉光学系に
よる表面形状測定系を例に取り、本発明の具体例を説明
するが、本発明で用いるエリアセンサとしては、被検体
表面の測定エリアを走査する機構をもち、しかも表面の
高さの上下を測定できる被検体表面形状測定器であれ
ば、適用可能であり、適用可能な例としては、3次元形
状測定器、非球面レンズ等の形状測定器、更には、AF
M,STM等を挙げることができる。まず、図面につい
て本発明による表面形状測定装置のシステム構成とシス
テム動作について説明し、この説明の後、被検体の前記
シフトによる系統誤差を決定する本発明のアルゴリズム
を示す。
【0021】図面中、図1は参照面誤差を含む干渉計の
系統誤差を決定して、高精度に被検体表面の測定を行う
本発明による表面形状測定装置のシステム構成を示す。
本表面形状測定装置は、レーザ光源1、干渉縞の2次元
画像を撮像するCCDカメラ2、参照面3などを有して
おり、一般の干渉計5と2次元位置決めステージ6上に
置かれた被検体7、ギャップセンサー8などから構成さ
れる。また、本発明による表面形状測定装置の動作なら
びアルゴリズムとの説明のためのxyz座標系は、図1
に示すように、干渉計5の光軸4に平行な方向をz軸と
し、前記2次元位置決めステージ6の1次元移動方向を
x軸、x軸に直交する他の1次元移動方向をy軸とす
る。
【0022】干渉計5において、レーザ光源1から発せ
られたレーザ光は、各光学系を透過して参照面3を一部
は透過し一部は反射する。透過部分は、被検体表面7で
反射して参照面3で反射した部分と干渉させて、被検体
表面7と参照面3の相対形状が測定された光学的干渉に
基づく干渉縞の解析から算出される。
【0023】さて、干渉計による平面度測定は、参照面
に対する被検体表面の相対測定であるから、高精度な被
検体表面の測定を実現するためには、参照面の(理想平
面からの)誤差、光学系による波面歪などを含めた干渉
計の系統誤差を予め正確に求めて校正しておく必要があ
る。次に、参照面誤差を含む干渉計の系統誤差を決定し
て高精度に被検体表面の測定を行うための前記システム
の動作と方式の概要を簡単に述べる。被検体7は2次元
位置決めステージ6上に固定されており、被検体7を図
2で示す6方向に2次元位置決めステージ6よりそれぞ
れシフトさせて、シフト前と合わせた計7つの被検体表
面7の各位置で各々干渉縞の測定を行い、公知の干渉縞
解析により算出された系統誤差を含む被検体の表面の形
状に対して、後述する(1)から(5)のアルゴリズム
を施すことによって、シフト誤差であるピッチング項と
ローリング項が上下移動項の関数として決定される。
【0024】次に、後述の(6)アルゴリズムから上下
移動項を複数のギャップセンサ11を用いて測定を行う
ことによって決定する。最後に、(7)アルゴリズム
で、参照面誤差を含む系統誤差が参照面の各点において
決定され、実際の被検体表面の測定の場合には、「干渉
計による測定値から導出される系統誤差を含む形状測定
値」−「系統誤差」として、被検体の表面形状の高精度
測定を実現できる。
【0025】(1)被検体表面の形状を多項式で近似図
3において、被検体表面9の形状を断面形状の集合10
として、x軸方向に関する断面形状をn次多項式で、下
記のように表す。
【数1】 ・・・式(1.1)
【0026】
【数2】 ・・・式(1.2) 但し、式(1.1)のa0 (y)は図3における定数項
11であり、のように定義することができる。
【0027】(2)被検体のシフトに伴う関係式 各y座標y=yk (k=1,2,....,m)に対す
る、xのn次多項式の係数決定を行うため、先ず、被検
体のシフト前の得られる系統誤差を含む被検体表面の形
状z(0,0,x,y)を下記式で表わす。
【数3】 ・・・式(2.1) ここで、z(x,y)・・・被検体表面の形状の真値、
ε(x,y)・・・参照面誤差を含む系統誤差z(α,
β,x,y)・・・干渉縞データより解析されて得られ
たシフト量α,βに対応して発生するシフト誤差と系統
誤差を含む被検体表面の形状の測定値と定義する。
【0028】同様に、被検体をx軸方向にαだけシフト
して得られる関係式は、シフト誤差が含まれており、
【数4】 ・・・式(2.2) である。この式(2.2)で、シフト誤差は第3項から
第5項のように表される(p(α,0)・・・ピッチン
グ項、r(α,0)・・・ローリング項、g(α,0)
・・・上下移動項)。
【0029】ここで、式(2.2)−式(2.1)よ
り、
【数5】 ・・・式(2.3) となる。左辺は測定値であり、右辺は被検体表面の断面
形状を表す多項式(z(x−α,y)−z(x,y))
と被検体表面の姿勢の変化を表す項(p(α,0)x+
r(α,0)y+g(α,0))から成り立つ。
【0030】前述した式(1.1)および式(2.3)
から、
【数6】 ・・・式(2.4) が成立する。
【0031】本アルゴリズムでは、2次元位置決めステ
ージ上に固定された被検体をx軸の正方向に適切なるα
のシフト、負方向に同じ大きさαのシフト、同様に、y
軸の正方向に適切なるβのシフト、負方向に同じ大きさ
のβのシフトの計4回のシフトと、x軸の正方向にαの
シフトかつ、y軸の正方向にβのシフト、x軸の負方向
に同じ大きさのαシフトかつy軸の負方向に同じ大きさ
のβのシフトの2回のシフトを合わせた合計6回の一連
のシフトを図4に示すように施す。すなわち、シフト前
の位置合わせた計7回の被検体表面の各位置で干渉縞デ
ータの測定を行い、シフト誤差と系統誤差を含む被検体
表面の形状を求めることにより、系統誤差と被検体表面
の断面形状を表す多項式の定数成分を除いた関係式(式
(2.4))が各シフト毎に成立する。
【0032】(3)係数群I (被検体表面の形状を近似
する多項式の3次以上の係数 ak (y)(k≧3)、bj (j≧3)の決定 (3.1) x軸の正方向へαシフトさせた被検体表面の形
状の測定値を用いて、係数ak (y)(k≧3)の決定
【0033】式(2.4)より
【数7】 ・・・式(3.1) となる。但し、
【数8】 ・・・式(3.2)
【数9】 ・・・式(3.3) とおく。
【0034】ここで、求める変数an (y),...,
2 (y),a1 (y),p(α,0),r(α,
0),g(β,0)のn+3個の未知数をan
(y),...,a3 (y),c(α,0,0,y),
d(α,0,0,y)のn個の未知数に変数変換してお
き、x=x1 ,x2 ,...,xm のそれぞれに対し
て、式(3.1)に代入して、行列とベクトルを用いれ
ば、
【数10】 ・・・式(3.4) と表される。
【0035】但し、
【数11】 ・・・式(3.5)
【数12】 ・・・式(3.6)
【数13】 ・・・式(3.7) である。
【0036】よって、
【数14】 ・・・式(3.8) のように、n個の未知数、即ち、an (y),...,
3 (y),c(α,0,0,y),d(α,0,0,
y)が定まる。
【0037】(3.2) y軸の正方向へβシフトさせた被検
体表面の形状の測定値を用いて、係数bj (j≧3)の
決定 (3.1) と同様にして求める。すなわち、被検体をy軸方
向にシフトして得られる式(2.2)に相当する関係式
で、特に、x=0として、
【数15】 ・・・式(3.9) と表す(p(0,β)・・・ピッチング項、g(0,
β)・・・上下移動項)。
【0038】このとき、式(3.9)からシフト前の式
(2.1)を引くことによって
【数16】 ・・・式(3.10) となる(式(3.1)に対応)。
【0039】但し、
【数17】 ・・・式(3.11)
【数18】 ・・・式(3.12) とおく。ここで、式(3.1)と同様に、求める変数b
n ,...,b2 ,b1 ,p(0,β),g(0,β)
のn+3個の未知数をbn ,...,b3 ,c(0,
β,0,0),d(0,β,0,0)のn個の未知数に
変換しておき、y=y1 ,y2 ,...,ym のそれぞ
れに対して式(3.10)に代入して、行列とベクトル
を用いて、
【数19】 ・・・式(3.13) と表される。
【0040】但し、
【数20】 ・・・式(3.14)
【数21】 ・・・式(3.15)
【数22】 ・・・式(3.16) である。よって、
【数23】 ・・・式(3.17) のように、n個の未知数、即ち、bn ,...,b3
c(0,β,0,0,),d(0,β,0,0,)が定
まる。
【0041】式(3.3)、式(3.1)、式(3.
2)の過程を経て得られる被検体表面の断面形状を示す
n次多項式
【0042】被検体表面の断面形状を示すn次多項式を
式(1.1)から
【数24】 ・・・式(3.18) と2次以下の項を展開する。式(3.2)式および式
(3.3)
【数25】 ・・・式(3.19)
【数26】 ・・・式(3.20) となる。
【0043】また、a0 (y)は、z(x ,y)をx
のn次多項式と考えた場合の定数項であり、
【数27】 ・・・式(3.21) において、係数b2 ,b1 は同様に、
【数28】 ・・・式(3.22)
【数29】 ・・・式(3.23) となる。
【0044】以上より、3次以上の係数決定によって被
検体表面の断面形状を示すn次多項式は
【数30】 ・・・式(3.24) と表される。
【0045】(4)係数群IIの一部(被検体表面の形状
を近似する多項式の1次と2次の係数)とピッチング項
を上下移動項の関数として決定 被検体をx軸の正方向にαシフトさせて、式(3.2)
(3.3)(3.8)より、
【数31】 ・・・式(4.1)
【数32】 ・・・式(4.2) を得る。同様に、x軸の負方向にαシフトさせて、
【数33】 ・・・式(4.3)
【数34】 ・・・式(4.4) を得る。
【0046】式(4.1)、式(4.2)、式(4.
4)から
【数35】 ・・・式(4.5) となり、ピッチング項と2次係数
【数36】 ・・・式(4.6)
【数37】 ・・・式(4.7) を得る。
【0047】また、1次係数
【数38】 ・・・式(4.8) も容易に得ることができる。
【0048】同様に、y軸の正負の両方向にβのシフト
を行って、同様の過程を経て、
【数39】 ・・・式(4.9) を得る。
【0049】また、式(3.1)におけるa0 (y)の
2次係数は
【数40】 ・・・式(4.10) であり、1次係数は
【数41】 ・・・式(4.11) となる。
【0050】以上より、3次以上の係数と1次、2次の
係数を上下移動項の関数として決定後の被検体表面の断
面形状を示すn次多項式は
【数42】 ・・・式(4.12) となる。但し、
【数43】 ・・・式(4.13) で、x,yの値を指定すれば定まる既知量である。
【0051】なお、式(4.12)においては、x,y
の係数にはローリング項r(α,0)の影響があり、こ
の時点では未決定である。 (5)係数群IIの一部(ローリングの項とローリング項
を支配するxy項)を上下移動項の関数として決定 シフト方向が座標軸上、例えば、x軸上であればy=
0、y軸上であればx=0であるので、式(4.12)
において、ローリング項r(α,0)の影響はない。よ
って、シフト方向であるx軸方向とその直交方向である
y軸方向の両方向とは異なる、新たなるシフト方向、即
ち、x軸方向にαシフトかつy軸方向にβシフトさせる
と、シフト方向は元の座標系では
【数44】 ・・・式(5.1) となる。この方向を新たにs軸方向、その直交する方向
をt軸方向とする新しいst座標系を考えて、(1)か
ら(4)の過程を経て、被検体表面の断面形状を表す式
は、s軸上(y=kx)、即ち、t=0では、ローリン
グ項の影響はなく
【数45】 ・・・式(5.2) と表される。ここに、
【数46】 は式(4.13)に相当する決定項である。そして、g
(α,β),g(−α,−β)は、xy座標系ではx軸
方向にαシフトかつy軸方向にβシフト、x軸方向に−
αシフトかつy軸方向に−βシフトした上下移動項を表
す。
【0052】なお、新しい座標系stとxy座標系との
関係は、θ=arctan κとおいて、
【数47】 ・・・式(5.3) となる。また、被検体の断面形状そのものは剛体である
のでxy座標に対応するst座標でも同一位置では形状
の高さが同一となる関係を用いて、特に、s軸上で考え
ると、
【数48】 となる。但し、(x,y)の位置と(s,0)の位置は
同一である。よって、式(4.12)の右辺と式(5.
2)の右辺から、
【数49】 ・・・式(5.4) となる。
【0053】
【数50】 より、
【数51】 であるので、右辺よりsの代わりにxで示すと、
【数52】 ・・・式(5.5) となる。これを整理して
【数53】 ・・・式(5.6) とする。
【0054】式(5.6)で、x=α,y=kαとx=
−α,y=−kαの場合を考えると、
【数54】 ・・・式(5.7) より、v(α,β,k)が求まる。このv(α,β,
k)を用いれば、式(5.6)のx2 の係数から、ロー
リング項は
【数55】 ・・・式(5.8) で表される。
【0055】以上より、得られる被検体表面の形状の真
値を表す式は
【数56】 ・・・式(5.9) となる。但し、
【数57】 ・・・式(5.10) で、x,yの値を指定すれば、定まる既知量である。こ
こで、d,cは前述した(3.7)項式より、また、v
は式(5.6)より、求まっているので、h(α,β,
x,y)を決定することができる。
【0056】(6)ギャップセンサを用いた測定値によ
り求める上下移動項の決定 複数個のギャップセンサの各位置pk (k=1,
2,...,m)に配置して、上下変位値lk を測定す
る。上下移動項は、ピッチング項、ローリング項の影響
を排除して
【数58】 ・・・式(6.1) で近似することができる。
【0057】かくして、前述の式(5.10)の結果と
6つの上下移動項を式(5.9)に代入すれば、形状の
真値z(x,y)を得ることができる。
【0058】(7)点(x,y)に対する系統誤差ε
(x,y)の決定 (2)節から(6)節より、被検体表面の形状z(x,
y)が決定された。よって、系統誤差ε(x,y)は、
被検体のシフト前の測定値z(0,0,x,y)の式
(2.1)を再掲すれば
【数59】 ・・・式(7.1) であるから、
【数60】 ・・・式(7.2) として決定される。
【0059】尚、前述した本発明の実施例の説明では、
エリアセンサとしてCCDカメラを用いた参照面を含む
干渉光学系による例に取り述べたが、本発明は参照面を
含む干渉光学系だけに限定されるものではない。つま
り、測定によって得られた「系統誤差を含む形状の測定
値」が得られるものであれば、前述した実施例の2次元
位置決め移動ステージに固定した被検体の前記エリアセ
ンサと同機能のエリア内の高さ検出センサ(例:触針を
エリア内で2次元的に走査する走査型AFM、または、
接触針を有する粗さ検出器など)を用いれば、これらの
エリアセンサを用いた表面微細形状、緩斜面からなる非
球面レンズ表面性状測定器、さらには3次元形状測定器
などにも広く活用できる。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、干渉計の系統誤差が、特別に高精度基準面で
はない通常の被検体表面を、移動可能なxy方向に2次
元位置決めステージに配置して、6回のx方向、y方向
ならびにxy方向のシフトと各シフトに伴い発生するピ
ッチング、ローリング、上下移動のシフト誤差のうちギ
ャップセンサで測定された6つの上下移動項を用いて、
系統誤差を参照面の各点で決定できる。前述したような
系統誤差測定の場合、シフト動作のための2次元位置決
めステージが必要で、また、前述したエリアセンサの測
定領域を越えた広い領域の被検体の表面形状計測のため
にも、2次元位置決めステージが必要であるが、一度系
統誤差が決定された後では、前記エリアセンサが被検体
の表面の測定領域をカバーする場合は同2次元位置決め
ステージの必要はなくなり、被検体表面の真値は形状の
測定値から系統誤差を差し引くことによって容易に得る
ことができる。また、これらのギャップセンサと前記2
次元位置決めステージは、一度だけ系統誤差を求めた後
は取り外すことができるので、被検体の測定の過程を運
用する段階では、本発明による表面形状測定装置を複雑
化、高価格化する要因となることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】高精度に被検体表面の測定を行う本発明の表面
形状測定装置の概念図である。
【図2】同表面形状測定装置の被検***置決めステージ
の拡大斜視図である。
【図3】被検体表面を近似する断面形状の模式図であ
る。
【図4】被検体のシフト位置の説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 CCDカメラ 3 参照面 5 干渉計 6 2次元位置決めステージ 7 被検体 8 ギャップセンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA47 AA51 DD00 DD06 FF04 FF51 FF67 GG04 JJ03 JJ26 PP12 QQ17 QQ25 QQ42 TT02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概略平面形状を有する被検体を2次元領
    域で表面の高さの上下を測定するエリアセンサを備え、
    前記被検体表面の形状を求める表面形状測定装置におい
    て、 前記上下方向をz軸とし、前記上下方向と直交する平面
    で前記被検体をシフト量の指令値に基づきシフトを実現
    する2次元位置決めステージを有し、前記2次元位置決
    めステージの前記z軸と直交する1次元移動方向をx
    軸、x軸に直交する他の1次元移動方向をy軸とし、前
    記被体表面の形状の高さzをx,yの所定の多項式で表
    し、この多項式の係数を求める過程において、前記被検
    体に所定のx,y方向のシフトを与えて得られる前記被
    検体表面の形状を表す測定値であり、かつ、前記エリア
    センサの誤差を含む前記系統誤差と前記シフトに伴って
    発生する前記2次元位置決めステージでの計画外の動作
    からもたらされるピッチング、ローリング、上下移動を
    主要成分とするシフト誤差を含む前記測定値を用いて、
    前記係数のうち、シフト誤差に無関係でシフト量のみで
    求まる係数群I とシフト誤差の制約を受ける係数群IIに
    ついては、前記双方の誤差の影響を排除した前記係数群
    I は与えたシフト量を用いて前記測定値より定め、前記
    双方の誤差の影響を排除した前記係数群IIとピッチン
    グ、ローリング項は前記測定値と別途検出手段から得ら
    れる上下移動項を用いて定め、かくして得られた係数を
    用いて、前記多項式を決定して前記被検体表面の前記双
    方の誤差の影響を排除して算出形状を求め、前記形状測
    定の系統誤差を含む前記測定値と前記系統誤差が除かれ
    た前記算出形状とを用いると共に、前記系統誤差を求
    め、他の被検体表面の形状測定の場合は、測定値より前
    記系統誤差を除去することによって、前記被検体表面の
    算出形状を求めることを特徴とする表面形状測定系の系
    統誤差の決定方法。
  2. 【請求項2】 前記所定のx,y方向のシフトは、前記
    2次元位置決めステージ上に置かれた前記被検体をx軸
    の正方向に所定量α、x軸の負方向に同じ大きさの前記
    所定量α、y軸の正方向に所定量β、y軸の負方向に同
    じ大きさの前記所定量βの計4回のシフトと、x軸の正
    方向に所定量αかつy軸の正方向に所定量β、x軸の負
    方向に所定量αかつy軸の負方向に所定量βの計2回の
    合計6回のシフトを行うことを特徴とする請求項1記載
    の表面形状測定系の系統誤差の決定方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の多項式は、前記被検体表面の
    形状を、各y座標を含むxz平面で切断した前記被検体
    表面の断面形状を前記y座標をパラメータとしたxk
    対する係数ak (y)で示すxのn次多項式で近似し、
    この内、x0に対する定数項a0 (y)はx=0を含む
    yz平面で切断した前記被検体表面の断面形状をyk
    対する係数bk で示すyのn次多項式で近似することを
    特徴とする請求項1記載の表面形状測定系の系統誤差の
    決定方法。
  4. 【請求項4】 前記係数群I は、前記被検体のシフト前
    の測定値から算出される被検体表面の形状を表す測定
    値、x軸方向に前記被検体を1回のシフト後得られる前
    記測定値から導かれるn個の差の値、前記xのn次多項
    式のn個の係数と3つの前記シフト誤差からなるn+3
    個の未知数を有する関係式で、 前記n次多項式の1次、2次の係数a1 (y)a2
    (y)、前記シフト量α、ピッチング項、ローリング
    項、上下移動項の6つを2つの未知数にまとめた変数変
    換を行うことによって、未知数をn+3個からn個とな
    し、 前記各y座標に対する前記xのn次多項式のk≧3のa
    k (y)と、y軸方向に前記被検体を1回のシフト後得
    られる前記測定値とを用いて、前記と同様の過程を経
    て、前記x0 に対する定数項a0 (y)を表す前記yの
    n次多項式のj≧3のbj を求めることによって決定さ
    れることを特徴とする請求項3記載の表面形状測定系の
    系統誤差の決定方法。
  5. 【請求項5】 ローリング項を支配するxy項以外の前
    記係数群IIとピッチング項は、 x軸の正方向に前記被検体表面を1回の前記シフトさせ
    て得られかつ請求項4のn次多項式の3次以上の係数を
    求める過程において得られた前記2つの未知数と、x軸
    の負方向に前記と同じ量のシフトを行って前記と同様の
    過程を経て得られる前記2つの未知数とを加えた計4つ
    の未知数を用い、 各y座標に対する前記xのn次多項式の1次、2次の係
    数a1 (y)a2 (y)とピッチング項をx軸方向にシ
    フトした際に生じる上下移動項の関数として表し、ま
    た、y軸の正負両方向のシフトによって、前記と同様の
    過程を経て、x=0における前記yのn次多項式の1
    次、2次の係数b1 ,b2 とピッチング項をy軸方向に
    シフトした際に生じる上下移動項の関数として表すこと
    を特徴とする請求項3記載の表面形状測定系の系統誤差
    の決定方法。
  6. 【請求項6】 前記xy座標系におけるローリング項お
    よび前記係数群IIのローリング項を支配するxy項は、
    x軸方向と直交するy軸方向の両方向に所定のシフト量
    を与えて、この双方のシフト量で定まる方向を新たにs
    軸方向、その直交する方向をt軸方向とした場合、請求
    項4と請求項5と同様の過程を経て、前記被検体表面の
    前記断面形状を示す前記n次多項式の未決定部分を決定
    する際、新しいst座標系のs軸上においては、前記x
    y座標系では排除できなかったローリング項の影響が排
    除され、しかも、前記被検体の前記断面形状そのものは
    剛体であるので前記xy座標に対応するst座標で形状
    の高さが同一となるから、このs軸方向へのシフトで得
    られる高さの値を用いて、前記x軸方向、y軸方向なら
    びs軸方向へのシフトに対応して生じるそれぞれの上下
    移動項の関数として決定することを特徴とする請求項3
    記載の表面形状測定系の系統誤差の決定方法。
  7. 【請求項7】 前記上下移動項の検出手段は、前記ステ
    ージの2次元移動平面内の高精度平面を有する部分の上
    下移動量を検出するギャップセンサであつて、前記2次
    元移動ステージの上下変位の測定に関し、少なくとも、
    x方向を2個所、y方向を2個所の平均値を上下移動項
    の検出値とすることを特徴とする請求項1記載の系統誤
    差の決定方法を実現する表面形状測定装置。
  8. 【請求項8】 前記エリアセンサは、形状測定が被検体
    表面と参照面を含む干渉光学系により得られる光学干渉
    縞によりなされる場合は、CCDカメラであることを特
    徴とする請求項1記載の系統誤差の決定方法を実現する
    表面形状測定装置。
  9. 【請求項9】 前記エリアセンサは、形状測定が被検体
    表面と一点で接触して、指定した位置における表面形状
    の高さを測定するスタイラス、AFMスタイラスを用い
    る場合は、前記スタイラスを保持する機構が、前記被検
    体に対して相対的に行う走査運動により前記スタイラス
    が前記エリアの各位置における被検体形状の高さを検出
    する走査機構をもつことを特徴とする請求項1記載の系
    統誤差の決定方法を実現する表面形状測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114111672A (zh) * 2021-11-26 2022-03-01 南京航空航天大学 一种多位移传感器法向测量的传感器安装位置参数快速标定方法

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