JP2002104816A - 活性炭及びその製造方法 - Google Patents

活性炭及びその製造方法

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JP2002104816A
JP2002104816A JP2000346457A JP2000346457A JP2002104816A JP 2002104816 A JP2002104816 A JP 2002104816A JP 2000346457 A JP2000346457 A JP 2000346457A JP 2000346457 A JP2000346457 A JP 2000346457A JP 2002104816 A JP2002104816 A JP 2002104816A
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acid
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activating
capacitance
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Hideji Iwasaki
秀治 岩崎
Nozomi Sugo
望 須郷
Nobuyuki Nishimura
修志 西村
Yoshifumi Egawa
義史 江川
Motoi Aoki
基 青木
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Kuraray Chemical Co Ltd
Kuraray Co Ltd
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Kuraray Chemical Co Ltd
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水との親和性が大きく、体積当たりの静電容
量が大きいキャパシタ用の電極を得ること。 【解決手段】 炭素質材料を賦活して得た活性炭を高め
られた温度でさらに酸処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性炭及びその製
造方法に関する。さらに詳しくは、炭素質材料を賦活し
て得た活性炭をさらに酸処理した活性炭及びその製造方
法に関する。本発明による活性炭は、水との親和性に優
れているので浄水用として好適であり、また静電容量が
大きいので、電気二重層キャパシタ用の電極として好適
である。
【0002】
【従来の技術】活性炭は、食品工業、化学工業、医薬工
業、その他各種工業にわたって広く使用されている。こ
れらは主として活性炭の吸着性能を利用するものである
が、さらに吸着性能に優れる吸着剤が指向されている。
また、近年、バックアップ電源、補助電源として電気二
重層キャパシターが注目を集めており、活性炭の電気二
重層キャパシタの電極としての性能に着目した開発が広
くなされている。活性炭を分極性電極として使用した電
気二重層キャパシターは静電容量に優れるため、エレク
トロニクス分野の発展と共に、需要も急成長している。
また、最近では、従来のメモリーバックアップ電源等の
小型化に加え、モーター等の補助電源に使われるような
大容量製品の開発も行われている。
【0003】電気二重層キャパシターの原理は古くから
知られていたが、実際にデバイスとして使用され始めた
のは近年に至ってからである。電気二重層キャパシタの
静電容量は、電気二重層の形成される分極性電極の表面
積、単位面積当たりの電気二重層容量や電極の抵抗等に
よって主に支配されている。実用面では、単位体積当た
りの静電容量を高くし、電気二重層キャパシターの体積
を小さくするために、電極自体の密度を高めることも重
要である。 従来、電気二重層キャパシタ向け活性炭と
しては、(1)樹脂材料、椰子殻、ピッチおよび石炭な
どを水蒸気、ガスなどの酸性条件下で賦活した活性炭
(大容量キャパシタ技術と材料、シーエムシー社刊行
(1998) 参照)、(2)上記原料をKOHなど強
酸化力を有する薬品によって賦活した活性炭(WO91
/12203号公報、特開平10−199767号公
報)などが使用されてきた。
【0004】炭素質材料をアルカリで賦活し、電気二重
層キャパシターの分極性電極として使用する例として、
例えば、特開平1−139865号公報に、過剰量のア
ルカリ金属水酸化物の存在下に、炭素繊維を500℃を
越える温度にて不活性ガスの雰囲気中で加熱して大表面
積炭素繊維を得る方法が開示されている。また、特開平
5−258996号公報に、ピッチを原料として溶融紡
糸し、熱処理して得た炭素質繊維をアルカリ金属水酸化
物の水溶液で賦活し、脱灰後、粉砕して成形した電気二
重層コンデンサー用電極が開示され、特開平7−161
587号公報に、炭素質原料を水蒸気で賦活し、さらに
アルカリ金属水酸化物により賦活した後、粉砕して成形
した電気二重層コンデンサー用電極が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、吸着
剤としては吸着性能をさらに増大させることが要望さ
れ、一方、キャパシタ用の電極としては、高い静電容量
が要望されている。しかしながら、(1)の方法で得ら
れた活性炭を使用した場合、十分な静電容量を得ること
が出来ず、必要な静電容量を得るためには、大型のデバ
イスになってしまい、(2)の方法によれば、水酸化カ
リウムなどの強酸化力を有する賦活剤を用いて高温で賦
活することにより、ある程度の高容量の活性炭を得るこ
とができるが、それでも近年の高容量化の要請に対して
はまだまだ十分なものであるとは言い難い。また、上記
した特開平1−139865号公報、特開平5−258
996号公報、特開平7−161587号公報によって
もまだ十分なものであるとは言い難い。したがって、本
発明の目的は、水中に溶存した汚濁物質の吸着性能に優
れるとともに、静電容量の大きな活性炭及びその製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、炭素質材料を賦活して得た活性炭を高められ
た温度において、さらに酸処理することによって前記課
題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、炭素質材料を賦活して得た活
性炭をさらに酸処理した活性炭である。本発明のもう一
つの発明は、このような活性炭を成形した電気二重層キ
ャパシタ用電極である。本発明のさらにもう一つの発明
は、炭素質材料を賦活して得た活性炭を、高められた温
度においてさらに酸処理する活性炭の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用する炭素質材料とし
ては、賦活することによって活性炭を形成するものであ
ればとくに制限はなく、例えば、椰子殻、石油系および
/または石炭系ピッチ、コークス、フェノール系樹脂、
塩ビなどをあげることができる。炭素質材料の形状は限
定されるものではなく、粒状、微粉状、繊維状、シート
状など種々の形状のものを使用することができる。
【0008】繊維状物又はシート状物としては、賦活す
ることによって活性炭を形成するものであればとくに制
限はなく、例えば、椰子殻、石油系および/または石炭
系ピッチ、コークス、フェノール系樹脂などの炭素質材
料の繊維状物又はシート状物をあげることができる。具
体的には、木綿などの天然セルロース繊維、ビスコース
レーヨン、ポリノジックレーヨンなどの再生セルロース
繊維、パルプ繊維、ポリビニルアルコール繊維、エチレ
ンビニルアルコール繊維などの合成繊維などの織布又は
不織布、フィルム、フェルト、シート状物を例示するこ
とができる。
【0009】これらの炭素質材料を賦活して活性化する
ことにより活性炭を得ることができるが、賦活方法とし
ては従来公知の、塩化亜鉛、リン酸、硫酸、塩化カルシ
ウム、水酸化ナトリウム、重クロム酸カリウム、過マン
ガン酸カリウムなどの酸化性をもつ薬品による薬品賦活
法、又は、水蒸気、プロパンガス、燃焼廃ガス、炭酸ガ
スなどのガス賦活法が採用される。
【0010】賦活法としては、高い静電容量を発現する
点でアルカリ賦活法を採用するのが好ましい。アルカリ
賦活法としては、例えば、DENKI KAGAKU,
12(1998)p.1311−1317、炭素,17
7(1997)p.76−79などに具体的に示されて
いる公知の方法を使用すればよい。アルカリとしては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属
水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど
のアルカリ土類水酸化物などを例示することができる
が、とくに水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好まし
い。アルカリの使用量は、炭素質材料100重量部に対
し、0.01〜10重量部が好ましく、操作性、安全性
の面からは、0.1〜10重量部で実施するのがさらに
好ましい。
【0011】本発明の活性炭は、例えば上記のようにし
て得た活性炭を、高められた温度でさらに酸で処理する
ことによって得ることができる。かかる酸としては、濃
硫酸、発煙硫酸、希硝酸、リン酸、ポリリン酸、ピロリ
ン酸、メタリン酸などの鉱酸類、メタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホ
ン酸などのスルホン酸類を使用することが出来るが、特
に、濃硫酸、リン酸又はポリリン酸を使用するのが好ま
しい。なかでもポリリン酸が好ましい。これらの酸は通
常単独で使用するが、混合して使用しても差し支えな
い。
【0012】賦活方法として、アルカリ賦活を除く従来
公知の薬品賦活や水蒸気、プロパンガス、燃焼廃ガス、
炭酸ガスなどのガス賦活を採用する場合、硫酸、リン酸
などの酸は水溶液で使用してもよく、その場合の酸濃度
は、0.01〜100重量%であり、反応効率、操作
性、安全性の点からは、0.1〜80重量%で使用する
のが好ましく、0.5〜60重量%で使用するのがさら
に好ましい。上記希硝酸を使用する場合は、5〜20重
量%水溶液で使用するのが好ましい。
【0013】使用する酸量としては、活性炭に対して
0.01〜100重量倍で実施される。反応処理効率、
操作性、安全性の点から0.1〜50重量倍で実施する
のが好ましく、0.5〜20重量倍で実施するのがさら
に好ましい。処理温度は使用する酸の種類によって異な
り、一概に決めることはできないが、賦活時の温度より
も低く、室温より高められた温度、すなわち、30℃〜
500℃、好ましくは40℃〜300℃の範囲で実施す
るのが望ましい。酸処理は、空気雰囲気下で実施するこ
とも可能であるが、窒素、アルゴンなどの不活性ガスの
雰囲気下で実施するのが安全であり、好ましい。実施に
あたって如何なる圧力下でも実施可能であるが、一般に
は大気圧下で実施することが多い。
【0014】酸処理した活性炭は、水に投入して酸を除
去する。酸の除去には、水洗などの洗浄処理で十分であ
る。余剰の酸が残存することが活性炭性能に影響を与え
る場合は、中和等の処理を加えて、除去することも可能
である。酸を除去した活性炭は、大気圧下および/また
は減圧下において、常温または加熱することによって乾
燥される。しかしながら、電極を作製する場合は、この
時点での極度の乾燥は大きな意味を持たないため、支障
をきたさない程度の乾燥を行うことで十分である。
【0015】本発明の活性炭は、赤外分光分析におい
て、1600〜1800cm-1に吸収スペクトルを有す
るものが好ましい。活性炭を赤外分光分析するには、粉
体又は固体を反射法で測定する方法、流動パラフィンに
分散する方法、KBr錠剤法(以下、KBr法と略称す
る)などの公知の方法によればよい。測定に使用する活
性炭の量は、赤外光が透過すればよく、とくにその濃度
は規定されるものではないが、KBrに対して、0.0
01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、さ
らに好ましくは0.05〜2重量%で実施される。図1
は、後述する実施例3で得た活性炭の赤外吸収スペクト
ル、図2は、実施例5で得た活性炭の赤外吸収スペクト
ル、図3は、10%の硝酸で120℃6時間酸処理を実
施して得た活性炭の赤外吸収スペクトルであり、図4
は、酸処理する前のフェノール系活性炭(クラレケミカ
ル株式会社製BP−20)の赤外吸収スペクトルであ
る。
【0016】得られた活性炭は、水との親和性に優れる
ので、そのまま又は成形し、遊離塩素、トリハロメタ
ン、クロロホルムなど水中の微量有害物質を除去するた
めの浄水器などの水処理用に使用される。また、キャパ
シタ用として、好ましくは成形して電極化する。電極に
成形する方法は、通常知られた方法を適用することが可
能である。即ち、市販されている、ポリ四フッ化エチレ
ンなどバインダーとして知られた物質を必要に応じて、
0〜数%加えてよく混合した後、金型に入れて加圧成形
したり、圧延してシート化し、必要な形状に打ちぬくこ
とで電極に成形することが出来る。その際、必要に応じ
て、熱を加えることも可能である。必要以上に高い温度
は、使用したバインダー成分の劣化だけでなく、活性炭
成分の表面構造による物性、例えば比表面積などに影響
を与えるため、その温度条件を考慮しなければならない
ことは言うまでもない。
【0017】また、成形時に、導電性カーボン、金属微
粒子などの導電性物質を添加し、電極の抵抗を低下させ
ても良い。これは、分極性電極の内部抵抗を下げ、電極
体積を小さくするのに有効である。電極は、好ましくは
電気二重層キャパシタに組み込まれ、キャパシタとして
使用される。キャパシタの概略図を図5に示す。1及び
2は集電部材、3及び4は本発明の活性炭からなる分極
性電極、5はポリプロピレン不織布などから構成される
セパレーター、6はステンレスなどの素材で構成される
蓋である。以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、
実施例及び比較例における赤外分光分析はKBr法によ
り行った。すなわち、活性炭10mgとKBr1gを混
合し、加圧成型機を使用して1000kg/cm2の圧
力下で1時間かけて打錠成型し、得られたタブレットを
赤外吸収スペクトロメーターによりスペクトルを測定し
た。
【0018】
【実施例】参考実験例1 温度計及び攪拌機を装着した三口フラスコに燃焼廃ガス
雰囲気下で賦活した椰子殻炭(クラレケミカル製YP−
17)10gを入れ、濃硫酸20gを加え、反応器内を
窒素で置換した。攪拌しながら、200℃に加熱したオ
イル浴に入れ、2時間加熱攪拌した。得られた混合物
を、氷水500gにあけた。活性炭を十分に分散させた
後、濾過し、更にイオン交換水2リットル(L)にて洗
浄した。洗浄後、減圧下100℃で加熱乾燥し、活性炭
10.7gを得た。
【0019】参考実験例2 温度計及び攪拌機を装着した2インチのハステロイ製反
応器に、石炭ピッチ(アドケムコ製MPM−BL)10
g及び85%の水酸化カリウムを入れ、系中を窒素で置
換した後、窒素気流下700℃まで、200℃/時間で
昇温した。700℃に達した後、2時間攪拌を続け、そ
の後室温まで2時間かけて冷却した。蒸留水バブラーを
通した窒素を1時間通流し、10%塩酸水で中和洗浄
し、さらに蒸留水で洗浄し、塩類を除去し、乾燥してピ
ッチ炭6.8gを得た。
【0020】三口フラスコに上記ピッチ炭6gを入れ、
濃硫酸20gを加え、反応器内を窒素で置換した。攪拌
しながら、200℃に加熱したオイル浴に入れ、2時間
加熱攪拌した。得られた混合物を、氷水500gにあけ
た。活性炭を十分に分散させた後、濾過し、更にイオン
交換水2Lにて洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で加
熱乾燥し、ピッチ炭5.8gを得た。
【0021】参考実験例3 参考実験例2の石炭ピッチの代わりにフェノール系のレ
ゾール樹脂(昭和高分子製BBL141B)を使用した以外は
同様にしてフェノール樹脂炭4.1gを得た。
【0022】参考実験例4 ガラス製バットに硫酸50gと活性炭不織布(クラレケ
ミカル製ACF)20gを投入し、室温下で30分間浸
漬処理し、活性炭不織布に硫酸を含浸させた。室温にて
30分間脱液した後、15分間窒素気流下にて乾燥し、
更に220℃に昇温し、乾燥炉で15分間乾燥した。乾
燥した活性炭不織布を精製水200gに入れ、酸を除去
した。この操作を3回繰り返し、精製水が酸性を示さな
いことを確認した。脱液した後、熱風乾燥機中にて50
℃で乾燥し、更に同温度で10時間真空乾燥し、硫酸処
理した活性炭不織布19.3gを得た。
【0023】実施例1、比較例1 参考実験例1で得た活性炭200gを内径40mm、長
さ90mmの円筒状の容器に充填し、全有機炭素(TO
C)濃度2.5ppmの河川水に、次亜塩素酸ナトリウ
ムを遊離塩素濃度が2ppmになるように加え、さらに
クロロホルム、ブロモホルム、ブロモジクロロメタン及
びジブロモクロロメタンを各々50ppb、20pp
b、20ppb、20ppbとなるように加えた試験用
原水をSV600hr 1で2時間通水した。処理後の
水中のクロロホルムの量及び上記4種のトリハロメタン
の合計量をJIS K 0125に従って分析したとこ
ろ、クロロホルムは2ppb以下、トリハロメタンの合
計は8ppb以下であった。比較のため、酸処理しない
椰子殻炭(YP−17クラレケミカル株式会社製)につ
いて通水し、同様に測定したところ、クロロホルムは5
0ppb、トリハロメタンの合計は90ppbであっ
た。
【0024】実施例2 参考実験例1で得た活性炭を平均粒径5〜20μに粉砕
して粉末活性炭とし、該粉末活性炭80重量%、導電性
カーボン10重量%、ポリテトラフルオロエチレン10
重量%からなる混合物を調製し、混練した。次いで、該
混合物をロール圧延によって厚さ300μmのシートに
成形し、直径2cmの円形に打ち抜き器を用いて成形し
た。ついで150℃、減圧下4時間乾燥してシート電極
を得た。
【0025】これを、露点−80℃以下のグローボック
ス中で、図5に示すように、ステンレス蓋に、集電電
極、分極性電極シート、ポリプロピレン不織布、分極性
電極、及び集電電極を積層した後、1モルのテトラエチ
ルアンモニウムテトラフルオロボレートを含有するプロ
ピレンカーボネート溶液を分極性電極に含浸せしめ、ポ
リプロピレン製の絶縁ガスケットを用いて、ステンレス
上蓋にかしめ封印した。日置電機製電気二重層キャパシ
ター評価装置を使用して、室温下、2.5Vまでの定電
流、充放電サイクルテスト10回を行い、静電容量を測
定した。放電カーブより定法にて求めた静電容量の平均
値は、15.4F/CCであった。
【0026】実施例3〜10、比較例2〜3 活性炭をフェノール樹脂系(クラレケミカル製BP−2
0)にして参考実験例1と同様にして酸処理した(実施
例3〜5、7〜8、10)。また、活性炭YP−17を
参考実験例1と同様にして酸処理した(実施例6及び
9)。酸処理をしないものを各々比較例2、3とした。
静電容量及び赤外分光分析によるスペクトルの測定結果
を表1に示し、実施例3、実施例5、実施例10及び比
較例2の活性炭について赤外分光分析したスペクトルを
図1〜図4に示した。
【0027】
【表1】
【0028】実施例11 参考実験例2で得たピッチ炭を使用し、実施例2と同様
にして静電容量及び赤外分光分析によるスペクトルを測
定した。結果を表1に示す。
【0029】実施例12〜14 参考実験例2及び3で得た炭素質材料を表2に示す条件
で酸処理し、実施例2と同様に静電容量及び赤外分光分
析によるスペクトルを測定した。結果を表2に示す。
【0030】比較例4〜5 酸処理をしないピッチ炭及び樹脂炭について実施例2と
同様に静電容量及び赤外分光分析によるスペクトルを測
定した。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】実施例15 参考実験例4で得られた活性炭不織布を直径2cmの円
形に打ち抜き器を用いて成形し、次いで減圧下150℃
で4時間乾燥して分極性電極を作製した。これを、露点
―80℃以下のグローボックス中で、図1に示すよう
に、ステンレス蓋6に集電電極5、分極性電極シート
3、ポリプロピレン不織布2、分極性電極1、集電電極
4を積層し、1モルのテトラエチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートを含有するプロピレンカーボネート溶
液を分極性電極に含浸せしめ、ポリプロピレン製の絶縁
ガスケットを用いてステンレス上蓋にかしめ封印した。
日置電機製電機二重層キャパシタ評価装置を使用し、室
温下、2.5Vまでの定電流、充放電サイクルテストを
10回行い、静電容量容量を測定した。放電カーブより
定法にて求めた静電容量容量の平均値は40.1F/g
であった。赤外分光分析によるスペクトルを測定し、結
果を表2に併せて示す。
【0033】実施例16 酸としてリン酸を使用した以外は実施例15と同様にし
て分極性電極を作製し、静電容量及び赤外分光分析によ
るスペクトルを測定した。結果を表3に示す。
【0034】実施例17 硫酸含浸後の乾燥を200℃で2時間行う以外は実施例
15と同様にして分極性電極を作製し、静電容量及び赤
外分光分析によるスペクトルを測定した。結果を表3に
示す。
【0035】比較例6 酸処理を行わない活性炭不織布で分極性電極を作製し、
静電容量及び赤外分光分析によるスペクトルを測定し
た。結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明により、水との親和性が大きく、
静電容量の大きな活性炭を得ることができる。かかる活
性炭は、水処理に好適であり、また、成形してキャパシ
タ用の電極として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素質材料BP−20を硫酸で処理した活性炭
の赤外吸収スペクトルである。
【図2】炭素質材料BP−20を硫酸で処理した別の活
性炭の赤外吸収スペクトルである。
【図3】炭素質材料BP−20を10%硝酸で処理した
活性炭の赤外吸収スペクトルである。
【図4】炭素質材料BP−20の赤外吸収スペクトルで
ある。
【図5】本発明の活性炭をキャパシタの電極に適用した
一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 集電部材 2 集電部材 3 分極性電極 4 分極性電極 5 セパレーター 6 蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−221784(P2000−221784) (32)優先日 平成12年7月24日(2000.7.24) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 西村 修志 岡山県備前市鶴海4342 クラレケミカル株 式会社内 (72)発明者 江川 義史 岡山県備前市鶴海4342 クラレケミカル株 式会社内 (72)発明者 青木 基 岡山県備前市鶴海4342 クラレケミカル株 式会社内 Fターム(参考) 4D024 AA05 AB11 BA02 BB01 BC01 4G046 HC03 HC05 HC07 HC14 4G066 AA04A AA05B AA13D AA47D AA50D AA53D AC25A AE05B BA03 DA08 FA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質材料を賦活して得た活性炭をさら
    に酸処理した活性炭。
  2. 【請求項2】 該賦活がアルカリ賦活である請求項1記
    載の活性炭。
  3. 【請求項3】 該酸が鉱酸である請求項1又は2記載の
    活性炭。
  4. 【請求項4】 該鉱酸が硫酸又は希硝酸である請求項3
    記載の活性炭。
  5. 【請求項5】 該鉱酸がリン酸類である請求項3記載の
    活性炭。
  6. 【請求項6】 赤外分光分析において、1600〜18
    00cm-1に吸収スペクトルを有する請求項1〜5いず
    れかに記載の活性炭。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれかに記載の活性炭を
    成形した電気二重層キャパシタ用電極。
  8. 【請求項8】 炭素質材料を賦活して得た活性炭を、高
    められた温度においてさらに酸処理する活性炭の製造方
    法。
JP2000346457A 1999-11-16 2000-11-14 活性炭及びその製造方法 Pending JP2002104816A (ja)

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