JP2002103602A - インクジェット式プリントヘッド及びインクジェット式プリンタ - Google Patents

インクジェット式プリントヘッド及びインクジェット式プリンタ

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JP2002103602A
JP2002103602A JP2000297089A JP2000297089A JP2002103602A JP 2002103602 A JP2002103602 A JP 2002103602A JP 2000297089 A JP2000297089 A JP 2000297089A JP 2000297089 A JP2000297089 A JP 2000297089A JP 2002103602 A JP2002103602 A JP 2002103602A
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ink jet
print head
piezoelectric element
shape
groove
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JP2000297089A
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English (en)
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Yutaka Furuhata
豊 古畑
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子の駆動回路を確実かつ高精度に位置
決めすることができる小型なインクジェット式プリント
ヘッド及びインクジェット式プリンタを提供すること。 【解決手段】 並設される圧電素子20とその駆動回路
60との間に配置される基板40に、前記圧電素子20
の配置面側から前記駆動回路60の配置面側に貫通して
おり、前記圧電素子20と前記駆動回路60とを電気的
に接続する複数のバンプ62を収納する貫通溝44を形
成する。そして、前記貫通溝44における前記バンプ6
2の収納部分の形状を、当該バンプ62を位置決め可能
な形状に形成する。これにより、駆動回路60の位置決
めが確実かつ高精度となるため、バンプ62の接続ミス
の発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子の駆動変
位によりインク滴を吐出させるインクジェット式プリン
トヘッド及びそのヘッドを用いて情報を記録媒体に印刷
するインクジェット式プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェット式プリントヘッ
ドは、ノズル開口と、このノズル開口に連通されてお
り、一部が振動板で構成されている圧力発生室と、この
圧力発生室の振動板に連接されている圧電素子を備えて
いる。このような構成において、圧電素子を駆動,変位
させて振動板を変形させ、圧力発生室内のインクを加圧
してノズル開口からインク滴を吐出させることにより、
情報を記録媒体に印刷するようになっている。
【0003】上記インクジェット式プリントヘッドとし
ては、軸方向に伸長・収縮する縦振動モードの圧電素子
を使用した方式のものが実用化されている。この方式の
インクジェット式プリントヘッドによれば、圧電素子の
端面を振動板に接触させることにより圧力発生室の容積
を変化させることができるので、高密度印刷に適したも
のとすることができる。ところが、圧電素子を振動板に
配設する製造工程において、圧電素子をノズル開口の配
列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分け、切り分けた圧
電素子を圧力発生室に位置決めして固定するという複雑
かつ困難な作業が必要になるという問題がある。
【0004】一方、他の方式のインクジェット式プリン
トヘッドとしては、たわみ振動モードの圧電素子を使用
した方式のものが実用化されている。この方式のインク
ジェット式プリントヘッドによれば、圧電材料でなるグ
リーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し焼成
するのみという比較的簡単な作業で圧電素子を振動板に
配設することができるので、上記問題を解消することが
できる。ところが、たわみ振動を利用しているため、圧
電素子の面積がある程度必要であり、高密度配列が困難
であるという問題がある。
【0005】そこで、この問題を解消すべく成膜技術を
利用したインクジェット式プリントヘッドが提案されて
いる。すなわち、振動板の表面全面にわたって圧電材料
層を均一に成膜し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて圧電素子を
各圧力発生室毎に独立するように形成する。これによれ
ば、リソグラフィ法という精密で簡便な手法により圧電
素子を振動板に配設することができるので、圧電素子を
振動板に貼付する作業が不要となり、さらに圧電素子の
厚みが薄くなって高速駆動が可能になるという利点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した成
膜技術を利用したインクジェット式プリントヘッドで
は、通常は圧電素子とその駆動回路とはワイヤボンディ
ングにより電気的に接続しているが、駆動回路が圧電素
子の駆動変位時に干渉しないように、圧電素子とその駆
動回路との間に基板を介在させている。このため、基板
における駆動回路の配置外周部にはワイヤボンディング
をスムーズに行うことができる程度の大きさの貫通溝を
設けておく必要があり、基板の小型化、すなわちインク
ジェット式プリントヘッドの小型化に限界が生じてい
た。
【0007】一方、駆動回路として例えばBGA(Ba
ll Grid Array)を用い、圧電素子とその
駆動回路とをバンプ(金またははんだボール)により電
気的に接続するようにすれば、基板における駆動回路の
配置内周部にバンプを収納できる程度の大きさの貫通溝
を設けておけばよく、基板の小型化、すなわちインクジ
ェット式プリントヘッドの小型化を図ることができる。
しかし、その駆動回路はフェースダウンで実装する必要
があるため、駆動回路の位置決めが非常に困難であり、
バンプの接続ミスが生じるおそれがあるという問題があ
った。
【0008】本発明は、上記のような種々の課題に鑑み
なされたものであり、その目的は、圧電素子の駆動回路
を確実かつ高精度に位置決めすることができる小型なイ
ンクジェット式プリントヘッド及びそのヘッドを備えた
インクジェット式プリンタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明の請求項1に係るインクジェット式プリントヘッド
では、並設される圧電素子とその駆動回路との間に配置
される基板であって、前記圧電素子の配置面側から前記
駆動回路の配置面側に貫通しており、前記圧電素子と前
記駆動回路とを電気的に接続する複数のバンプを収納す
る貫通溝が形成されている基板を備え、前記貫通溝にお
ける前記バンプの収納部分の形状を、当該バンプを位置
決め可能な形状に形成するようにしている。
【0010】これにより、駆動回路をフェースダウンで
実装する際に駆動回路の位置決めが確実かつ高精度とな
るため、バンプの接続ミスの発生を防止することがで
き、また、小型なインクジェット式プリントヘッドを構
成することができる。
【0011】請求項2に係る発明では、前記貫通溝にお
ける少なくとも3個の前記バンプの各収納部分の形状
が、当該各バンプと接触して位置決めする形状に形成さ
れていることを特徴としている。これにより、バンプを
接触位置決めする高精度な形状を少なくとも3箇所の収
納部分のみに形成すればよいので、製造コストの低減化
を図ることが可能となる。
【0012】請求項3に係る発明では、前記貫通溝の内
壁の形状が、複数の前記バンプと接触して位置決めする
凹凸状に形成されていることを特徴としている。
【0013】請求項4に係る発明では、前記貫通溝の内
壁に形成されている凹部は、その形成ピッチが前記バン
プの配置ピッチとほぼ同一となるように形成されている
ことを特徴としている。これにより、各凹部内に各バン
プを確実に収納することができ、駆動回路の位置決め精
度を向上させることができる。
【0014】請求項5に係る発明では、前記基板が、面
方位(110)のシリコン単結晶基板で成ることを特徴
としている。面方位が(110)のシリコン単結晶基板
を用いることにより、エッチングにより貫通溝を形成す
る際に貫通溝の内壁を容易に凹凸状に形成することがで
きる。
【0015】請求項6に係る発明では、請求項1〜5の
何れか一項に記載のインクジェット式プリントヘッドを
備え、そのヘッドを用いて情報を記録媒体に印刷するこ
とを特徴としている。上述した各作用により、導通不良
の無い良好で小型なプリンタを提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の実施の形態に係るインク
ジェット式プリンタの構成例を示す斜視図である。この
インクジェット式プリンタは、本体101内にインクジ
ェット式プリントヘッド100、ヘッド駆動機構10
2、オートシートフィーダ(自動連続給紙機構)103
が配設され、本体101上部後方にトレイ104が配設
されている。
【0018】インクジェット式プリントヘッド100
は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの計
4色のインクカートリッジ105を備えており、フルカ
ラー印刷が可能なように構成されている。そして、イン
クジェット式プリントヘッド100のインク吐出タイミ
ング及びヘッド駆動機構102の走査が、本体101に
内蔵されている専用コントローラボード等により制御さ
れ、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等が
実行されるようになっている。
【0019】また、トレイ104に給紙されている記録
用紙106は、オートシートフィーダ103により自動
的に送り出され、本体101正面に設けられている排紙
口107から排出されるようになっている。この記録用
紙106としては、普通紙、専用紙、推奨OHPシー
ト、光沢紙、光沢フィルム、ラベルシート、官製葉書等
が利用できる。
【0020】図2は、図1のインクジェット式プリント
へッド100の概略構成例を示す分解斜視図である。な
お、この図では便宜上、1色分のヘッドのみを示してい
る。このインクジェット式プリントへッド100は、ノ
ズルプレート10の上に圧電素子20が形成された流路
形成基板30が接合され、流路形成基板30の上にリザ
ーバ形成基板40が接合され、リザーバ形成基板40の
上に封止板50及び圧電素子20の駆動回路(ドライバ
IC)60が接合され、これらがケースヘッド70で覆
われた構成となっている。
【0021】図3は、図2のインクジェット式プリント
へッド100を組み立てたときの詳細を示す断面図であ
る。なお、この図でも便宜上、1色分のヘッドのみを示
している。ノズルプレート10は、厚さが例えば0.1
mm〜1mm、線膨張係数が例えば300゜C以下で
2.5〜4.5(×10-6/゜C)であるガラスセラミ
ックスや不錆鋼等で作製されている。このノズルプレー
ト10には、図3に示すように、2列に並んだ複数のノ
ズル開口11が穿孔されている。
【0022】流路形成基板30は、厚さが例えば150
μm〜300μm、面方位が(110)のシリコン単結
晶基板で作製されている。図3に示すように、この流路
形成基板30の一方の面は開口面として形成され、他方
の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンから
成る厚さ1μm〜2μmの図示しない弾性膜が形成さ
れ、図2にも示すように、さらに圧電素子20が形成さ
れている。
【0023】流路形成基板30の開口面には、図3に示
すように、複数の隔壁で区画された圧力発生室31が異
方性エッチングにより幅方向に並設され、その長手方向
外側には、図2及び図3に示すように、後述するリザー
バ形成基板40のリザーバ部41に連通して各圧力発生
室31の共通のインク室となるリザーバ80の一部を構
成する連通部32が異方性エッチングにより形成され、
各圧力発生室31の長手方向一端部とそれぞれインク供
給路33を介して連通されている。なお、このインク供
給路33も圧力発生室31と同様に隔壁によって区画さ
れている。
【0024】そして、この流路形成基板30の開口面側
には、図3に示すように、各圧力発生室31のインク供
給路33とは反対側で連通するノズル開口11が穿設さ
れたノズルプレート10が接着剤や熱溶着フイルム等を
介して固着されている。このため、ノズルプレート10
は、一方の面で流路形成基板30の一面を全面的に覆っ
て衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たすことに
なる。なお、ノズルプレート10を流路形成基板30と
熱膨張係数が略同一の材料で形成してもよく、この場合
はノズルプレート10と流路形成基板30との熱による
変形が略同一となるため、熱硬化性の接着剤等を用いて
容易かつ確実に接合することが可能となる。
【0025】一方、流路形成基板30の開口面とは反対
側の弾性膜の上には、図2及び図3に示すように、厚さ
が例えば約0.2μmの下電極膜と、厚さが例えば約1
μmの圧電体層と、厚さが例えば約0.1μmの上電極
膜とで成る圧電素子20が、薄膜形成プロセスで積層形
成されている。一般的には、圧電素子20の何れか一方
の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層を各圧
力発生室31毎にパターニングして構成する。そして、
圧電素子20の上電極膜の長手方向一端部近傍からリー
ド電極21が圧力発生室31の周壁に対向する領域に延
設されている。
【0026】リザーバ形成基板40は、厚さが例えば1
50μm〜300μm、面方位が(110)のシリコン
単結晶基板で作製されている。これにより、上述のノズ
ルプレート10の場合と同様に、流路形成基板30とリ
ザーバ形成基板40とを熱硬化性の接着剤等を用いて容
易かつ確実に接着することが可能となる。
【0027】このリザーバ形成基板40には、図2及び
図3に示すように、上述した流路形成基板30の各圧力
発生室31の共通のインク室となるリザーバ80の一部
を構成する連通部32に連通したリザーバ部41が異方
性エッチングにより幅方向に並設され、図3に示すよう
に、さらに後述する封止板50のインク導入ロ51に連
通するインク導入路42が異方性エッチングにより形成
されている。
【0028】また、リザーバ形成基板40の圧電素子2
0に対応する領域には、図3に示すように、圧電素子2
0の運動を阻害しない程度の密封可能な空間43が異方
性エッチングにより形成され、さらにこの空間43と外
部とを連通する図示しない連通孔が異方性エッチングに
より設けられている。また、この空間43の形成面とは
反対側の面には、図2及び図3に示すように、圧電素子
20の駆動回路60、すなわちバンプ(金またははんだ
ボール)62を有する例えばBGA(BallGrid
Array)及び配線パターン61が配設されてい
る。
【0029】上記空間43内には例えば不活性ガス等の
乾燥流体が連通孔を介して充填され封止されている。こ
の空間43内は大気よりも低い気圧で密封されており、
これにより圧電素子20は乾燥流体雰囲気中に確実に密
封されて外部環境と遮断される。なお、乾燥流体として
は、不活性ガスの他、還元性ガスを用いることもできる
が、逆に、酸化性ガスを含有させることにより、圧電体
層の劣化を防止する環境を形成することができる。ま
た、このような不活性ガスを用いる場合には、その中の
水の蒸気圧(分圧)をできるだけ低くするのが望まし
い。
【0030】そして、リザーバ形成基板40のリザーバ
部41と空間43の形成部との間には、図2及び図3に
示すように、圧電素子20の配置面側から駆動回路60
の配置面側に貫通しており、圧電素子20のリード電極
21と駆動回路60とを電気的に接続する複数のバンプ
62を収納する貫通溝44が異方性エッチングにより形
成されている。そして、詳細は後述するが、本発明の特
徴的な部分として、貫通溝44におけるバンプ62の収
納部分の形状が、当該バンプ62を位置決め可能な形状
に形成されている。
【0031】封止板50は、例えばPPSフィルムとス
テンレス鋼板の積層板で作製されている。この封止板5
0はリザーバ80を封止する役目を有している。また、
図3に示すように、封止板50には上述したようにリザ
ーバ形成基板40のインク導入路42に連通するインク
導入ロ51が形成されている。ケースヘッド70は、上
記各部を覆って保護し、また図3に示すように、駆動回
路60とバンプ62の封止樹脂71の注入空間部を形成
する役目を有している。
【0032】図4は、リザーバ形成基板40の外形を示
す斜視図であり、図5(A)は、図4のA部、すなわち
貫通溝44におけるバンプ62の収納部分の平面形状を
示す拡大図である。この例での貫通溝44におけるバン
プ62の収納部分の平面形状は、溝端部44aがバンプ
62の略径を一辺とする正方形状に形成され、その他の
部分は溝幅がバンプ62の略径の長さより広くなるよう
に形成されている。
【0033】このように、溝端部44aのみをバンプ6
2の略径を一辺とする正方形状に形成することにより、
図5(B)に示すように、溝端部44aに収納される駆
動回路60の端部に位置するバンプ62aは、溝端部4
4aを構成する3つの内壁面により3点で接触支持され
て位置決めされることになる。そして、このようなバン
プ62aの位置決めが可能な溝端部44aを少なくとも
3個、すなわち並設された貫通溝44のうち一方の貫通
溝44の両端部と他方の貫通溝44の一端部の少なくと
も合計3個形成することにより、駆動回路60を確実に
位置決めすることが可能となる。
【0034】なお、この例では、貫通溝44の端部をバ
ンプ62の位置決め可能な形状に形成するようにした
が、特にこれに限定されるものではなく、貫通溝44の
任意の少なくとも3箇所、すなわち並設された貫通溝4
4のうち一方の貫通溝44の任意の2箇所と他方の貫通
溝44の任意の1箇所をバンプ62の位置決め可能な形
状に形成すれば、駆動回路60を確実に位置決めするこ
とが可能となる。また、バンプ62の位置決め可能な形
状は正方形状に限定されるものではなく、バンプ62を
接触支持して位置決めすることが可能であれば、例えば
三角形状や五角形状以上の多角形状、楕円形状等でよ
い。
【0035】図6(A)は、図4のA部、すなわち貫通
溝44におけるバンプ62の収納部分の別の平面形状を
示す拡大図である。この例での貫通溝44におけるバン
プ62の収納部分の平面形状は、貫通溝44の対向する
内壁面が長手方向に半周期ずれた三角波状に形成されて
いる。
【0036】このように、貫通溝44の対向する内壁の
形状を凹凸状に形成し、さらに図6(B)に示すよう
に、凹部44bの形成ピッチP1をバンプ62の配置ピ
ッチP11とほぼ同一となるように形成することによ
り、対向する各凹部44b内に収納される駆動回路60
の各バンプ62は、対向する各凹部44bを構成する4
つの内壁面により4点で接触支持されて位置決めされる
ことになるので、駆動回路60を確実に位置決めするこ
とが可能となる。なお、この例では、貫通溝44の対向
する内壁面を三角波状に形成したが、これに限定される
ものではなく、例えばサイン波、パルス波、鋸波形状等
でもよい。
【0037】図7(A)は、リザーバ形成基板40に上
記凹部44bを異方性エッチングにより形成するための
マスクの一例を示す平面図である。このマスク1は斜線
部分がマスキング部分であり、白抜き部分が貫通溝44
を形成する部分である。凹部44bを形成したい部分が
斜めに突出した部分1aを有する鋸歯1bの形状に形成
されている。
【0038】ここで、異方性エッチングは、シリコン単
結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々
に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面
と、この第1の(111)面と約70゜の角度をなし、
かつ上記(110)面と約35゜の角度をなす第2の
(111)面とが出現するが、このときの(110)面
のエッチングレートは(111)面のエッチングレート
と比較して約1/180となるという性質を利用して行
われるものである。
【0039】かかる異方性エッチングにより、2つの第
lの(111)面と斜めの2つの第2の(111)面と
で形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密
加工を行うことができる。なお、貫通していない溝等を
形成するときは、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中
までエッチング(ハーフエッチング)すればよく、この
制御はエッチング時間の調整により行われる。
【0040】このような異方性エッチングを行うと、図
7(B)に示すように、シリコン単結晶基板は、先ずマ
スク1の斜めに突出した部分1aで覆われている部分の
先端側から次第にエッチングされ(図7(B)のa〜
b)、斜めに突出した部分1aで覆われている部分が無
くなると(図7(B)のc)、次に鋸歯1bで覆われて
いる部分の先端側から次第にエッチングされ(図7
(B)のd)、最終的に貫通溝44における対向する内
壁の形状を凹凸状に容易に形成することができる(図7
(B)のe)。
【0041】以上により、圧電素子20のリード電極2
1と駆動回路60のバンプ62とを電気的に接続するフ
ェースダウン実装工程において、駆動回路60の位置決
めが確実かつ高精度となるため、バンプ62の接続ミス
の発生を防止することができる。以上、本発明を種々の
実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に
限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発
明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは
勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェット式プリントヘッド及びインクジェット式プリ
ンタによれば、バンプを有する駆動回路を確実かつ高精
度に位置決めすることができ、フェースダウンでの実装
が簡易となる。このため、バンプの接続ミスの無い良好
で、かつ小型なインクジェット式プリントヘッド及びイ
ンクジェット式プリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインクジェット式プ
リンタの構成例を示す斜視図である。
【図2】図1のインクジェット式プリントへッドの概略
構成例を示す分解斜視図である。
【図3】図2のインクジェット式プリントへッドを組み
立てたときの詳細を示す断面図である。
【図4】図2のインクジェット式プリントへッドのリザ
ーバ形成基板の外形を示す斜視図である。
【図5】図4のリザーバ形成基板のA部、すなわち貫通
溝におけるバンプの収納部分の平面形状を示す拡大図で
ある。
【図6】図4のリザーバ形成基板のA部、すなわち貫通
溝におけるバンプの収納部分の別の平面形状を示す拡大
図である。
【図7】図6の貫通溝におけるバンプの収納部分の凹部
を異方性エッチングにより形成するためのマスクの一例
を示す平面図及びエッチング経過を示す図である。
【符号の説明】
1 マスク 10 ノズルプレート 11 ノズル開口 20 圧電素子 30 流路形成基板 31 圧力発生室 32 連通部 33 インク供給路 40 リザーバ形成基板 41 リザーバ部 42 インク導入路 43 空間 44 貫通溝 44a 溝端部 44b 凹部 50 封止板 51 インク導入ロ 60 駆動回路(ドライバIC) 62 バンプ 70 ケースヘッド 71 封止樹脂 80 リザーバ 100 インクジェット式プリントヘッド 101 本体 102 ヘッド駆動機構 103 オートシートフィーダ(自動連続給紙機
構) 104 トレイ 105 インクカートリッジ 106 記録用紙 107 排紙口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の駆動変位によりインク滴を吐
    出させるインクジェット式プリントヘッドにおいて、 並設される前記圧電素子とその駆動回路との間に配置さ
    れる基板であって、前記圧電素子の配置面側から前記駆
    動回路の配置面側に貫通しており、前記圧電素子と前記
    駆動回路とを電気的に接続する複数のバンプを収納する
    貫通溝が形成されている基板を備え、前記貫通溝におけ
    る前記バンプの収納部分の形状が、当該バンプを位置決
    め可能な形状に形成されていることを特徴とするインク
    ジェット式プリントヘッド。
  2. 【請求項2】 前記貫通溝における少なくとも3個の前
    記バンプの各収納部分の形状が、当該各バンプと接触し
    て位置決めする形状に形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット式プリントヘッド。
  3. 【請求項3】 前記貫通溝の内壁の形状が、複数の前記
    バンプと接触して位置決めする凹凸状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式プ
    リントヘッド。
  4. 【請求項4】 前記貫通溝の内壁に形成されている凹部
    は、その形成ピッチが前記バンプの配置ピッチとほぼ同
    一となるように形成されていることを特徴とする請求項
    3に記載のインクジェット式プリントヘッド。
  5. 【請求項5】 前記基板が、面方位(110)のシリコ
    ン単結晶基板で成ることを特徴とする請求項1〜4の何
    れか一項に記載のインクジェット式プリントヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項に記載のイン
    クジェット式プリントヘッドを備え、そのヘッドを用い
    て情報を記録媒体に印刷することを特徴とするインクジ
    ェット式プリンタ。
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