JP2002103344A - 注型ポリアミド樹脂の製造装置及びその洗浄方法 - Google Patents

注型ポリアミド樹脂の製造装置及びその洗浄方法

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JP2002103344A JP2000298686A JP2000298686A JP2002103344A JP 2002103344 A JP2002103344 A JP 2002103344A JP 2000298686 A JP2000298686 A JP 2000298686A JP 2000298686 A JP2000298686 A JP 2000298686A JP 2002103344 A JP2002103344 A JP 2002103344A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ω―ラクタム液に触媒、助触媒を各々添加し
たA,B液は注型装置内の系内接液面に付着生成物を形
成しがちで、度々の分解清掃と計量性能の調整や維持保
全が必要で生産上の問題があった。而して簡便な洗浄で
汚れが少なく、多少の汚れでも計量性能を損なわない装
置に改善した注型ポリアミド樹脂の製造装置及びその洗
浄方法を提供することにある。 【解決手段】 簡便な洗浄として、残液を確実に簡単に
液抜き出来る機器配置と流れ勾配を改良し、更にB液は
ω−ラクタム液で液洗浄し、加えて配合後の保持時間を
最小にする。多少の汚れでも計量性能を損なわない装置
として、ピストンロッド30を入れた低圧で簡便なシリ
ンダーポンプに改良する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は注型ポリアミド樹
脂の成形体の製造装置及びその洗浄方法で、詳しくは実
質上無水のω−ラクタムに触媒を添加した成分液と助触
媒を添加した成分液をそれぞれタンク撹拌温調保持し、
計量混合して型に注入する注型ポリアミド樹脂の製造装
置及びその洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 実質上無水のω−ラクタムを注型タン
クにそれぞれ計量投入して、触媒を添加し溶解させた成
分液(A液と呼ぶ)と助触媒を添加し溶解させた成分液
(B液と呼ぶ)とをそれぞれタンク撹拌温調保持し、少
量生産では成形型への計量混合注入は通常、タンクから
A,B液をそれぞれ人手で計り取って人手で混合注入す
るケースが用いられる。注型量の大きな生産ではポンプ
計量をせず、A,B液の大容量タンクに一定の窒素圧を
加え吐出配管のバランスを調整して定流量で所定時間排
出計量して注型する方法も用いられるが、多量生産にな
るとポンプ計量し充分な混合を必要とする時は注型ヘッ
ドで混合撹拌して自動注入する注型装置が通常用いられ
る。ポンプ計量には吐出流量レンジの広いギアーやプラ
ンジャーを有した回転ポンプ或いはヘッド撹拌で高圧吐
出し衝突撹拌させる高圧吐出注型シリンダーから成るシ
リンダーポンプも知られている。
【0003】又、材料面でA,B液の性状に関わるもの
で、実質上無水のω−ラクタム液は溶剤性が高く加温状
態では更に潤滑性状に欠けることや、とりわけ助触媒を
添加し溶解させたB液については装置の接液面に付着生
成物を形成しやすい事から性能劣化が起こり易く、製造
装置を構成する注型装置のシール材や金属摺動部位の機
能維持等にあたって、定期的な分解清掃と計量精度等の
機能維持を短期的に繰り返し施工しているのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この注型装置
は配合注型タンクと計量ポンプと注型ヘッド及びこれら
機器間に接続される送液配管から構成され、これらの接
液面では形成された付着生成物に対して、度々の分解清
掃に伴い洗浄費用ロスや清掃停止に伴う運転ロスが多く
生産上の課題がある。更に前述の様に、この液は溶剤性
が高く潤滑性状に欠けることから、計量送液用のギアー
ポンプの内器である歯車の摩耗や歯車に接するケースの
傷発生やポンプ回転軸シール摩耗等に伴う部品交換等の
保全費用を要して、装置保全費用低減の課題がある。
【0005】又、例えば配管洗浄後に残った異物が計量
送液用のギアーポンプに突発的に噛み込んだりして故障
は解消できず、注型機能を安定維持する事が難しく信頼
性に欠けることから安定生産と生産効率の点に問題があ
る。とりわけ、イソシアネート、イソシアヌレート誘導
体等の助触媒を添加し溶解させたB液は付着生成物が発
生し易く、頻繁に洗浄を必要とする。この様に系内が汚
れやすい事から、望ましくは送液配管が汚れて流動抵抗
が増しポンプ吐出圧が増えてもポンプ本体内での漏れが
少なく吐出量が減少し難い計量ポンプ、つまり汚れに強
い計量ポンプの改良も課題である。
【0006】本発明の目的は、このような問題点を改善
して、注型装置の接液部分の注型ごとの汚れを最小にし
て装置系内の掃除頻度を大幅に少なくし費用を低減する
事と汚れに強い計量ポンプ手段を用いて注型精度が高く
安定稼働が出来る製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本願請求項1記載
の発明では、実質上無水のω−ラクタムに触媒を添加し
た成分液と助触媒を添加した成分液を型内に注型して注
型ポリアミド樹脂を製造する装置において、上記各成分
液を窒素封入したタンク内で撹拌しながら温調保持する
注型タンク部と、タンクから送られてきた各成分液をそ
れぞれ計量して送り出す計量ポンプ部と、計量ポンプ部
を介してタンクから送り出された各成分液を注型ヘッド
へ集計させる送液配管から構成され、そして上記計量ポ
ンプ部を最下方位置に配置するとともに、送液配管に前
記計量ポンプ部への流れ勾配を付けて、該計量ポンプ部
へ成分液を集液してここから液抜き出来る様にした事を
特徴とし、とりわけ装置系内に残留し停滞すると系内の
接液面に付着形成しがちな残液を確実に排出除去する対
応を可能とすることにある。
【0008】本願請求項2記載の発明は、前記送液配管
が、移動可能な注型ヘッドに繋がる吐出配管を含み、該
吐出配管に回転継ぎ手を用いて構成される。これにより
注型ヘッドの移動に必要なホース等の可撓配管で不定形
の撓みを持つパイプに代えて、流れ勾配を確実に維持出
来るから残液の滞留を最小に留める事が出来る。又、注
入時の経路配管がホース等の可撓配管と異なり流路変形
が無い事から流路を流れる流動圧力変動が最小になり注
入計量精度が改善できる。
【0009】本願請求項3記載の発明では、計量ポンプ
部がピストンロッドを入れた計量シリンダーと該ピスト
ンロッドの駆動手段で構成する事を特徴としている。こ
の構成により計量機構で噛み合い個所を持ち注型ポンプ
として多用されるギヤーポンプ等と異なり、噛み込み箇
所がなく異物に妨げられず突発的な故障が防止出来る。
更に、計量シリンダーによれば計量液室をピストン弾性
シールで漏れ無く送液できる事から、弾性シールの難し
いギヤーポンプ等に較べ吐出圧力が高くなっても漏れが
変わらず計量精度が高い。この事は配管に付着物が形成
し流動抵抗が増して吐出圧が上がっても計量精度が高
く、つまり配管汚れに影響され難い。従って、多少の汚
れに対しても所定の計量精度を損なうことが無く洗浄頻
度の削減に効果的である。これに加え、最下方位置に置
いた計量シリンダーで液抜きを行う上で、そのシリンダ
ーヘッド部の最下方部位に排出口を設置できる事から、
ギヤーポンプ等に較べ計量機器内の残液が少なく液抜き
が確実に簡単にできる。
【0010】本願請求項4記載の発明では、前述の製造
装置に係わる洗浄方法について規定するもので、実質上
無水のω−ラクタムに触媒を添加した成分液と助触媒を
添加した成分液を計量して型内に注型した後の注型ポリ
アミド樹脂の製造装置の洗浄方法において、上記各成分
液を計量し型内に注型し終えた直後に、窒素を噴入させ
て、成分液の残存しているタンク内と配管内から残液を
抜き取って内部の洗浄を行うことを特徴とした方法であ
る。この洗浄方法により注型ポリアミド樹脂の製造装置
である注型装置において、注型終了直後に残液を抜き取
るからタンクや配管等の接液面で付着形成する時間が最
小に出来て、汚れ難く洗浄が容易になる。
【0011】更にタンクや配管内の流れの悪い局所に停
滞した液も、窒素を噴入させる事で確実に抜き取ること
が出来る。これに加え、以上の洗浄方法では型から型へ
の注入停止間隔を最小にしており、洗浄を挟まず連続注
型をして、送液配管等の接液部も液が入れ替わり停滞汚
れを解消できる。洗浄頻度を減じて生産効率を高められ
る。更に洗浄管理に当たって注型制御に簡単に一連の自
動洗浄制御が付加出来て確実により効率よく洗浄管理が
出来て実効が上がる。
【0012】本願請求項5記載の発明は洗浄方法に係わ
り、残液を抜き取り、実質上無水のω−ラクタムをタン
ク底部に投入して注型ヘッドの先端部位の吐出口までの
経路配管内と計量ポンプ内等で該液が触れる内壁面に充
満し、窒素を噴入する事で、少なくとも助触媒を添加し
た成分液の系内を洗浄する方法である。前述した様にB
液の助触媒系は、A液に比較し更に付着物を形成しがち
であり、液抜き後に洗浄液として溶剤性のあるω−ラク
タム液をタンク底部から配管内を流して満たした後、前
述の液抜き取りを行う洗浄をする。これにより一層の洗
浄効果を高めることが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面の図1は本発明の注
型ポリアミド樹脂の製造装置側面図、図2は注型装置の
洗浄フロー図、図3は注型装置の計量シリンダー断面詳
細図、図4は計量ポンプ部の機構図である。図5は洗浄
プロセスステップ図、図6は注型装置の自動洗浄制御図
を参照して、本実施例の注型ポリアミド樹脂の製造装置
を構成する注型装置について説明し、その洗浄方法につ
いては後述することにする。先ず図1に示すように、注
型ポリアミド樹脂の製造装置1は成形型に配合を注型す
る注型装置2と、注型装置2で充液された複数の金型1
0を搬送して重合後脱型するライン装置から成る成形装
置9と、脱型した樹脂成形体を整形加工する加工装置
(図示せず)とから構成される。
【0014】以下、成形型に配合を注型する注型装置2
について、図1を用いて説明する。主原料であるω−ラ
クタムを受け入れて添加物を調合配合して昇温温調保持
する配合注型タンク3と、成型サイズから決まる注型量
を各成分液で計量して定量送液する計量ポンプ部4と、
成形型に各成分液を混合して注入する注型ヘッド6と、
これらの機器間を配管で接続してタンクから計量ポンプ
を経て注型ヘッドに送液する送液配管5と、鋼材で溶接
構造から成る架台8とから構成されている。
【0015】図1に示すように、注型装置2は架台8の
上方位置に2基の注型タンク部3を、下方位置に計量ポ
ンプ部4を配設し、隣接して配置される成型設備9上の
金型10に対して、接近と離間の移動をする注型ヘッド
6から注入出来る位置に立体配設される。送液配管5
は、タンク14から計量シリンダー18の間を吸入配管
25で、計量シリンダー18から注型ヘッド6の間を吐
出配管26で繋設して構成される。この様に移動する注
型ヘッド6に繋がった吐出配管26は可撓性が必要にな
る(後述する)。
【0016】次に図2を加えて、詳細を説明する。先ず
注型タンク部3は、触媒成分のA液と助触媒成分のB液
の2成分数である2基から成っている。A,B液とも構
成は同等だからA液について説明する。概ね80°Cの
主原料のω―ラクタム液を流量計(図示せず)で計量し
て受け入れる投入弁11を有して所定量を注型タンク1
4に投入する。タンク外周は2重構造で、この間に熱媒
を通して100〜150°Cに加熱温調(図示してな
い)が出来る。調合された触媒を添加口13から投入し
攪拌機12で混合して、乾燥して無酸素の雰囲気を維持
出来る様に0.01〜0.04MPaの窒素ガスがパー
ジされている。
【0017】続いて計量ポンプ部4は、計量ポンプであ
る計量シリンダー18、シリンダーの吸入側の吸入弁1
7、吐出側の吐出弁19と、図4に示す様に計量ポンプ
を伸縮させる駆動シリンダー21、計量シリンダー18
と駆動シリンダー21の連結部材である駆動チャンネル
37から成っている。計量シリンダー18はA,B液の
2基があり駆動チャンネル37にそれぞれ連結して、1
基の駆動シリンダー21でA,B同時に駆動する構成を
示している。所定流量はストローク移動速度で、注型量
はピストン32の移動ストローク長さで調整し、吐出弁
19を閉じ吸入弁17を開け計量シリンダー18の液室
容積を増加させタンクから圧送される液を吸入する。次
に吸入弁17を閉じて吐出弁19を開け計量シリンダー
18の液室容積を減じて注型ヘッドに送液するものであ
る。計量シリンダー18の液室の増減は内部ピストン3
2の移動によって行い、内部ピストン32の移動はピス
トンロッド33で連結された駆動シリンダー21により
移動する。従って流量は内部ピストン32の液室容積を
減ずる移動速度と移動距離を調整して行う。駆動シリン
ダー21の伸張長さはストロークに連動するリニアース
ケールで検出して、油圧を用いて駆動制御し、一連の作
動は注型制御として予め設定した値で自動制御され組み
込まれている。
【0018】更に、図3に示す様に、円筒状の計量シリ
ンダー18の内部は筒状のシリンダー本体31とこの内
壁に内挿しシールパッキング35で密接するピストン3
2とこれに締結されたロッド33で構成される。シリン
ダー本体31は2重構造のジャケットにしてあり温調熱
媒で加熱保温してある。シールパッキング35はフッ素
樹脂製の丸断面の環状リングを挟んで角断面の環状リン
グ体を両側に設けて、伸縮摺動時の密封性を確保した低
圧使用の簡便な構造である。
【0019】次に注型ヘッド6は、計量ポンプ部4から
送液される各液を先端にノズル口24を設けて集合導入
してある。また成形型10の真上に接近し成形型の移動
に合わせて離間移動させる移動シリンダー28の支持機
構を付属して、可撓性のある吐出配管で接続不要として
いる。本事例では、金型10注型時に型内で衝突混合す
る事で、注型ヘッドでの撹拌を不要として有り、A液と
B液の吐出配管26を注型ヘッド4に導入し、常にA,
B液を同時タイミングで型に注入する構成にしてある。
【0020】続いて吸入配管25と吐出配管26から成
る送液配管5は、その管壁が70〜150°Cに保温温
調されて前述のように吐出配管26は注型ヘッド4の移
動に伴って、可撓性を必要とするがヒーター付きフレキ
シブルホース等に代えて以下の回転継ぎ手27、29を
用いている。
【0021】本発明では図1,2に示すようにA、B液
の吐出配管を平行四辺形に構成して、その4箇所の支点
に回転継ぎ手27、29を繋設して下辺を構成する吐出
管26A、26Bを固設して、注型ヘッド6は上辺の先
端に繋設し、図中の立ち上がり辺を構成した吐出管をシ
リンダー28で伸縮させて先端にある注型ヘッド6を移
動させるものである。
【0022】さて以上に詳述した注型装置の構成と機能
に基づき、洗浄について詳細説明する。先ず液抜き構造
においては、図2に示す様に中央に向けて傾斜したタン
ク底部は中央に向け排出口となる吸入弁17へ連通し、
最下方位置の計量シリンダー18の液室に向かって流れ
勾配を設けている。注型ヘッド6を含む吐出配管26は
上辺に配した回転継ぎ手29A,29Bを配管頂部にし
て注型口24への排出と計量シリンダー18の液室に向
かって逆流れ勾配を設けている。
【0023】上述したが図1,2に示すようにA、B液
の吐出配管を平行四辺形に構成して4箇所の支点に回転
継ぎ手27を繋設する施工により停滞箇所を排除するも
のである。同時に計量シリンダーの液室は集液が終わる
最後には、ピストン32をシリンダーヘッド34に隣接
させ残量を最小にして、液抜き接続口36へ押し出す作
用を与えている。液抜き接続口36はその開口断面高さ
のほぼ3分の1をシリンダー31の内壁面の最低位部よ
り低く開口接続して停滞を最小にしている。以上の注型
タンク部3、計量シリンダー部18、注型ヘッド6、送
液配管5等の全ての接液部はジャケット構造を有して温
調熱媒でシールドしてあり系内温調温度は凝固温度69
°C付近のω―ラクタムの保持条件に適応した70〜1
50°Cの条件下で構成してあり、凝固した残液の停滞
を解消した機器配置と送液配管としてある。
【0024】続いて液切り構造については、上述の液抜
きの終期にはタンクパージした封入窒素ガスが通過し吸
入配管25の局所に停滞する残液を、また吐出配管26
の残液は回転継ぎ手29A,29Bとなる配管頂上部に
窒素パージ接続口が設けあり、吐出配管26内に噴射さ
せて注入ヘッド先端のノズル口24と計量シリンダー1
8の液室を経て液抜き接続口36から液抜き弁20へ排
出する。
【0025】さて、以下は本発明に係わるポリアミド樹
脂の製造装置の洗浄方法について説明する。先ずポリア
ミド樹脂成形体の製造工程中の1つである成型工程は型
予熱工程、注型工程、重合工程、脱型工程の4工程から
順に構成され1サイクルに概ね1〜2時間が必要であ
る。一方、本発明に係わる注型工程は計量、溶解、昇
温、注型の順に4つの機能で構成され注型迄の準備(成
型工程の外段取り)として計量、溶解、昇温におおよそ
20〜40分が必要である。注型工程では注型液温が1
00〜150°Cと高く、配合した後の配合の存置時間
は概ね1時間で、早く使い切ることが成型品質や装置内
の接液面の汚れ防止になり、洗浄頻度を軽減出来る。
【0026】この事から、前述の外段取りに当たり製造
計画時にロット生産計画し、複数個の金型を注型の1ロ
ットとして編成する。次に成型工程で型予熱工程の進度
を把握して、外段取りである注型装置の計量を開始して
溶解、昇温を完了と共に成型工程の注型工程に同期させ
て、注型直前に配合完了させ、注型装置の待ち時間を最
小にする。
【0027】 次に、前述の注型の1ロットとして編成
した複数個の金型に、順次繰り返して注型する。金型間
での注型停止時間を最小にして注入ヘッド部を洗浄する
ことなく連続して自動注型を行い、装置系内の接液面で
のA,B液の停滞時間を最小にする。続いて、洗浄操作
を自動にして自動注型の完了に引き続いて前述した液抜
きと液切りをA,B液で行い自動洗浄する。
【0028】 続いて、以上の液抜きから液切り方法に
ついて図5,6を用いて詳細説明する。図5はA,B液
共通であり1液のみを示している。注型START時に
洗浄の自動・手動の操作選択S11をする。自動注型が
始まり予熱された成形型に、所定の注型量と所定の注型
速度でA,B液を注入して製造ロット分の全数の型に注
型完了したところで、洗浄工程が開始する。
【0029】先ず洗浄第1ステップS13に入り、タン
ク3Aと吸入配管25Aの残液を図5(1)の通り、タ
ンク下の吸入弁17Aと液抜き弁20Aとを開きタンク
内窒素パージ圧と計量シリンダー18Aのピストン32
Aを伸縮摺動させて液抜きし工程の終期にパージ窒素が
噴出して局所に停滞した液切りをする。
【0030】この間を所定時間タイマーT11で行い、
タイムアップで洗浄第2ステップS14に入り、注型ヘ
ッド6と吐出配管26Aの残液を図5(2)の通り、液
抜き弁20Aは開いたままタンク下の吸入弁17Aを閉
じて吐出弁19Aを開き計量シリンダー18Aをのピス
トン32Aを伸縮摺動させて液抜きし、タイムアップ
(図示せず)の後、配管頂部の窒素パージ接続口11A
に繋がる窒素噴出弁15Aを開いてパージ窒素の噴出で
吐出管26Aを液切りし、第2洗浄タイマーT12のタ
イムアップで、洗浄第3ステップS15の洗浄完了状態
で一連の自動洗浄を終了する方法である。
【0031】更に、接液面に付着形成しがちな助触媒を
添加したB液については、主原料の実質上無水のω―ラ
クタム液を用いて更に追加洗浄する。この方法について
は前述の図5,6を用いた自動洗浄で説明した図5
(3)洗浄第3ステップ終了状態から、更にB液タンク
底部に少量の実質上無水のω―ラクタム液を投入弁11
Bから流量計で計量して自動投入する。丁度、タンク底
部に注型残液が残った注型完了状態と同様で残液が実質
上無水のω―ラクタム液に入れ替わった状態となる。こ
れで液抜き取りを繰り返せば無水のω―ラクタム液で液
洗浄が出来る。従って前述の自動洗浄を再度繰り返す方
法である。
【0032】本発明で使用する上記ω−ラクタムは、実
質上無水のα−ピペリドン、ε−カプロラクタム、ω−
ラウロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−カプリル
ラクタム、ω−デカノラクタム、ω−ウンデカノラクタ
ム、等あるいはこれらの2種以上の混合物であり、工業
的に有利なラクタムはε−カプロラクタムとω−ラウロ
ラクタムである。
【0033】触媒は水素化ナトリウム、水素化リチウ
ム、ナトリウム、カリウム等公知のω−ラクタムの重合
触媒を使用することができ、その添加量はω−ラクタム
に対して0.1〜2.0モル%である。
【0034】そして、助触媒としては、例えばN−アセ
チル−ε−カプロラクタム、イソシアネート、ジイソシ
アネート、尿素誘導体、ウレタン、イソシアヌレート誘
導体であり、その添加量はω−ラクタムに対して0.0
5〜1.0モル%の範囲が好ましい。
【0035】尚、実施の形態は前記に限定されるもので
はなく、例えば次の様に変更実施しても良い。 (1)A,B液の数は2以上の場合は、1系増やす対応
で良い。 (2)注形ヘッドに混合攪拌機を不要としているが、必
要であれば注型ヘッドの交換で対応できる。 (3)A,B液配合比率は本事例では1対1にて説明し
ているが、これ以外の比率では計量シリンダー毎に駆動
シリンダーを設けるか、又計量シリンダーの径を交換し
て対応出来る。
【0036】
【発明の効果】以上の説明の様に、本願の請求項1〜5
記載の注型ポリアミド樹脂の製造装置及びその洗浄方法
による発明では、請求項1、2の構成によってA,B液
の装置系内に残留して接液面に停滞する付着しがちな大
半の残液を排出する事が出来る。更に請求項5のω―ラ
クタム液での追加洗浄方法を実施する事により、残液抜
きだけでは接液面の付着汚れを解消出来ない助触媒B液
の汚れも最小に出来る。
【0037】請求項3の計量ポンプを、簡便な計量シリ
ンダー方式として低圧で充分に対応出来るピストン構造
を採用する事で、ポンプ内の残液洗浄が確実に出来る事
に加えて異物噛み込みの故障もなく、とりわけ計量精度
が安定して成型品質の向上になる。
【0038】請求項4の一連の洗浄方法を採用すること
で、洗浄遅れや洗浄時間のバラツキによる除去不足が解
消出来る。とりわけ自動化して人手を最小に出来、且つ
洗浄管理が可能になり、突発保全が回避出来る。請求項
4の洗浄方法は、請求項1,2,3の製造装置に係わる
改良成果を運用面で更に明確なものとし、確実にする方
法を規定した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の注型ポリアミド樹脂の製造装置の機器
配置図である。
【図2】注型装置の洗浄フロー図である。矢印は残液の
抜き取り流れ方向を示している。
【図3】注型装置の計量シリンダー本体の断面詳細図で
ある。
【図4】注型装置の計量ポンプ部の機構図である。
【図5】注型装置の洗浄プロセスステップ図である。
【図6】注型装置の自動洗浄制御図である。
【符号の説明】
1 注型ポリアミド樹脂の製造装置 2 注型装置 3 注型タンク部 4 計量ポンプ部 5 送液配管 5A A液(触媒)送液配管 5B B液(触媒)送液配管 6 注形ヘッド 9 成型装置 10 金型 18 計量シリンダー 18A A液計量シリンダー 18B B液計量シリンダー 20 液抜き弁 27、29 回転継ぎ手 32 ピストン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質上無水のω−ラクタムに触媒を添加
    した成分液と助触媒を添加した成分液を型内に注型して
    注型ポリアミド樹脂を製造する装置において、上記各成
    分液を窒素封入したタンク内で撹拌しながら温調保持す
    る注型タンク部と、タンクから送られてきた各成分液を
    それぞれ計量して送り出す計量ポンプ部と、計量ポンプ
    部を介してタンクから送り出された各成分液を注型ヘッ
    ドへ集計させる送液配管から構成され、そして上記計量
    ポンプ部を最下方位置に配置するとともに、送液配管に
    前記計量ポンプ部への流れ勾配を付けて、該計量ポンプ
    部へ成分液を集液してここから液抜き出来る様にしたこ
    とを特徴とする注型ポリアミド樹脂の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記送液配管が、移動可能な注型ヘッド
    に繋がる吐出配管を含み、該吐出配管に回転継ぎ手を用
    いた請求項1記載の注型ポリアミド樹脂の製造装置
  3. 【請求項3】 計量ポンプ部が、ピストンロッドを入れ
    た計量シリンダーと該ピストンロッドの駆動手段で構成
    する請求項1または2記載の注型ポリアミド樹脂の製造
    装置。
  4. 【請求項4】 実質上無水のω−ラクタムに触媒を添加
    した成分液と助触媒を添加した成分液を計量して型内に
    注型した後の注型ポリアミド樹脂の製造装置の洗浄方法
    において、上記各成分液を計量し型内に注型完了し終え
    た直後に、窒素を噴入させて、成分液の残存しているタ
    ンク内と配管内から残液を抜き取って内部の洗浄を行う
    ことを特徴とする注型ポリアミド樹脂の製造装置の洗浄
    方法。
  5. 【請求項5】 残液を抜き取り、実質上無水のω−ラク
    タムをタンク底部に投入して注型ヘッドの先端部位の吐
    出口までの経路配管内と計量ポンプ内等で該液が触れる
    内壁面に充満し、窒素を噴入する事で、少なくとも助触
    媒を添加した成分液の系内を洗浄する請求項4記載の注
    型ポリアミド樹脂の製造装置の洗浄方法。
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