JP2002099107A - 電子写真用感光体およびこれを用いた電子写真装置 - Google Patents

電子写真用感光体およびこれを用いた電子写真装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下引き層の改良により、帯電リークの発生が
抑制された、良好な性能を有する電子写真用感光体およ
びこれを用いた電子写真装置を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に、下引き層および感光層
を有する電子写真用感光体において、該下引き層の、帯
電方向の任意の電圧における体積抵抗値が、該電界の5
倍の電界における体積抵抗値の5倍以上である非線形特
性を有する。また、この電子写真用感光体と、該電子写
真用感光体に接触して該電子写真用感光体を帯電させる
接続帯電部材とを備えた電子写真装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式のプ
リンターや複写機などの電子写真装置に用いられる、有
機材料を含む感光層を有する積層型および単層型の電子
写真用感光体(以下、単に「感光体」とも称する)およ
びこれを用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体は、導電性基体上に光
導電性を有する感光層を積層した構造をとり、単一の感
光層が電荷発生や電荷輸送を担う機能を併せ持った単層
型感光体と、電荷発生に寄与する層と表面電荷保持およ
び電荷輸送に寄与する層とに機能分離した感光層を備え
た機能分離積層型感光体とが一般的である。
【0003】従来の感光体にはセレンやセレン合金等の
無機材料を用いたものが多かったが、近年、熱安定性や
成膜性などの利点により、有機材料を用いたいわゆる有
機感光体が多数実用化されてきている。これらの感光体
は、電荷発生や電荷輸送を担う機能材料のみでは機械的
に安定した感光層を形成することが困難であるため、通
常は、樹脂バインダーと共に感光層を形成することによ
り感光体を実現している。
【0004】最近では、感光層として、電荷発生物質を
含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送
層との積層構造を用いた機能分離積層型感光体が主流と
なっており、中でも、電荷発生物質としての有機顔料を
蒸着するかまたは樹脂バインダー中に分散させて成膜し
た層を電荷発生層とし、電荷輸送機能を有する有機低分
子化合物を電荷輸送物質として樹脂バインダー中に分散
させた層を電荷輸送層として、これらを順次積層してな
る負帯電型の有機感光体が数多く提案されている。ま
た、電荷発生物質と電荷輸送物質とを樹脂バインダー中
に分散させた単層の感光層を用いた、正帯電型感光体も
提案されてきている。
【0005】一般に、感光層の支持基体と、電荷発生層
または感光層との間には、支持基体から感光体への不要
な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、感光層の接着
性の向上、さらには印字画像品質の向上等を目的とし
て、下引き層が設けられている。
【0006】特に、電子写真用感光体をカールソンプロ
セスの電子写真装置に適用する際の印字画像上の黒点や
白点の欠陥を抑制するために、電荷発生層の下または感
光層の下に下引き層を導入した構造が採られている。こ
の場合の下引き層の材料としては、カゼイン、ポリアミ
ド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、
ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂等が知ら
れているが、これらの樹脂を用いて下引き層を形成する
場合には、これにより印字画像上の点状欠陥を抑制する
ことができる一方、感光体の感度特性が低下してしまう
傾向があるため、印字欠陥を抑制できる必要最低限の膜
厚で形成することが必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、下引き
層の膜厚が薄すぎると、カールソンプロセスにおける帯
電、露光、現像、転写およびクリーニングの繰り返し使
用による劣化のために感光体の帯電リークが生じ、これ
が原因となって欠陥が発生することがあり、特に、接触
帯電プロセスを用いた場合には顕著となる。この対策と
して、支持基体上に下引き層の代わりに陽極酸化皮膜を
形成して帯電リークを抑制する方法が提案されている
が、これはコストや品質安定性等の点で十分満足のでき
るものではなかった。
【0008】そこで本発明の目的は、下引き層の改良に
より、帯電リークの発生が抑制された、良好な性能を有
する電子写真用感光体およびこれを用いた電子写真装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の電子写真用感光体は、導電性基体上に、下
引き層および感光層を有する単層型の電子写真用感光体
において、該下引き層の、帯電方向の任意の電界におけ
る体積抵抗値が、該電界の5倍の電界における体積抵抗
値の5倍以上である非線形特性を有することを特徴とす
るものである。
【0010】本発明においては、前記下引き層の体積抵
抗値の非線形特性が2V/μm〜60V/μmの範囲で
成立することが好ましく、暗中時における、前記感光層
の、帯電方向の任意の電圧における体積抵抗値が、前記
下引き層の同一電界下での体積抵抗値の100倍以上の
値であることも好ましい。また、好適には、前記下引き
層の膜厚が2μm以上である。
【0011】また、本発明の電子写真装置は、電子写真
用感光体と、該電子写真用感光体に接触して該電子写真
用感光体を帯電させる接触帯電部材とを備えた電子写真
装置において、前記電子写真用感光体が上記本発明の電
子写真用感光体であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体的な実施の
形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図
1は、導電性基体(支持基体)1上に下引き層2を介し
て電荷発生層3と電荷輸送層4とを順次積層してなる感
光層6を形成した負帯電機能分離積層型電子写真用感光
体を示し、図2は、導電性基体1上に下引き層2を介し
て単層の感光層5を形成した正帯電単層型電子写真用感
光体を示す。
【0013】本発明の感光体は、導電性基体上に下引き
層および感光層を有するものであればよく、単層型およ
び積層型の双方を含むものである。以下、本発明を図1
に示す積層型感光体を例にとって詳細に説明する。
【0014】導電性基体1は、感光体の電極としての役
目と同時に他の各層の支持体ともなるものであり、円筒
状、板状、フィルム状のいずれでもよく、材質的には、
アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属、あ
るいはガラス、樹脂等に導電処理を施したものでもよ
い。
【0015】下引き層2は、導電性基体から感光層への
不要な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、感光層の
接着性の向上、印字画像品質の向上等の目的で設ける。
本発明においては、下引き層2の、帯電方向の任意の電
界における体積抵抗値が、該電界の5倍の電界における
体積抵抗値の5倍以上、好ましくは10倍以上である非
線形特性を有することが重要であり、好ましくはこの非
線形特性が2V/μm〜60V/μmの範囲で成立し、
また、特には、電界10V/μmにおける体積抵抗値が
50V/μmにおける体積抵抗値の5倍以上である。こ
れにより、高電界時の体積抵抗が小さく、低電界時の体
積抵抗が大きい非線形電流−電圧特性より、下引き層に
電流が流れた場合でも、該下引き層にかかる電圧が低く
なるため、結果として絶縁破壊を抑止することができ、
特に、接触帯電方式で帯電を行う場合においても、リー
クが発生しにくいという効果が得られる。
【0016】体積抵抗値の調整方法としては、例えば、
下引き層中に添加する酸化チタン微粉末の添加量を変え
る、酸化チタン微粉末にアミノシランやポリアニリン等
による表面処理を行う、または、その処理率を変化させ
る等の手段を用いることができるが、特に制限はない。
例えば、アミノシラン処理の処理率を上げることによ
り、体積抵抗値を上昇させることができる。
【0017】上記条件を満たすものであれば、下引き層
の材料や添加剤等は適宜決定することができる。例え
ば、樹脂層として下引き層を形成するための樹脂バイン
ダーとしては、カゼイン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、ポリブチラール樹
脂、ポリアミド樹脂およびこれらの共重合体などが挙げ
られ、これらを単独で、または、適宜組み合わせて使用
することができる。また、樹脂中に分散させる金属酸化
物微粒子としては、それ自体に導電性のないものとし
て、SiO2、TiO2、In22、ZrO2、Al23
等を用いることが可能である。尚、これら金属酸化微粒
子は、分散安定性や感光特性向上のために、シランカッ
プリング剤にて表面処理を行った微粒子とすることがで
きる。また、下引き層の膜厚は、好適には2μm以上、
より好ましくは5μm以上である。
【0018】電荷発生層3は、有機光導電性物質を真空
蒸着するか、または、有機光導電性物質の粒子を樹脂バ
インダー中に分散させた塗液を塗布して形成され、光を
受容して電荷を発生する。電荷発生層3は、電荷発生効
率が高いことと同時に発生した電荷の電荷輸送層4への
注入性が重要であり、注入性に電界依存性が少なく、低
電界でも注入効率のよいことが望ましいため、電荷発生
物質を主体としてこれに電荷輸送物質などを添加して使
用することもできる。電荷発生物質としては、無金属フ
タロシアニン、チタニルフタロシアニン、スズフタロシ
アニン等のフタロシアニン系顔料、アゾ顔料、アントア
ントロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、スクアリ
リウム顔料、チアピリリウム顔料、キナクリドン顔料な
どを用いることができ、また、これらの顔料を組み合わ
せて用いてもよい。
【0019】電荷発生層用の樹脂バインダーとしては、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル
系樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、メタクリル酸
エステル樹脂およびこれらの共重合体などを単独で、ま
たは、適宜組み合わせて使用することが可能である。
【0020】電荷輸送層4は、電荷輸送物質と樹脂バイ
ンダーとを溶剤に溶解させた塗布液をシールコート法や
ディップ(Dip)法等により成膜することで形成す
る。電荷輸送物質としては、ヒドラゾン化合物、スチリ
ル化合物、ピラゾリン化合物、ピラゾロン化合物、オキ
サジアゾール化合物、アリールアミン化合物、ベンジジ
ン化合物、スチルベン化合物、ブタジエン化合物および
ポリビニルカルバゾールなどの電荷輸送性ポリマーや、
バインダーと電荷輸送物質との共重合体ポリマー等を使
用することが可能である。また、樹脂バインダーとして
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリス
チレン樹脂、メタクリル酸エステルの重合体および共重
合体などを用いることができ、電荷輸送物質との相溶性
が良くなる組み合わせで、かつ、機械的、化学的および
電気的安定性、密着性が確保されるように電荷輸送層4
を形成することが好ましい。電荷輸送層4の膜厚は、実
用的に有効な表面電位を維持するためには、10〜50
μmの範囲が好ましい。
【0021】尚、単層型感光体の場合にも、本発明に係
る上記条件を満たす下引き層を備えていればよく、感光
層5については、上記の電荷発生物質、電荷輸送物質お
よび樹脂バインダー等を用いて形成することができ、特
に制限はない。
【0022】また、本発明においては、暗中時における
電荷輸送層4、単層型の場合には感光層5の体積抵抗値
が、下引き層2の同一電界下での体積抵抗値の100倍
以上の値であることが好ましい。
【0023】さらに、積層型の感光層6および単層型の
感光層5中には、熱やオゾン等に対する安定性を向上さ
せる目的で、酸化防止剤等を適宜含有させることができ
る。このような目的に用いられる化合物としては、トコ
フェロールなどのクロマノール誘導体またはエーテル化
化合物もしくはエステル化化合物、ポリアリールアルカ
ン化合物、ハイドロキノン誘導体およびそのモノエーテ
ル化化合物またはジエーテル化化合物、ベンゾフェノン
誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チオエーテル化合
物、フェニレンジアミン誘導体、ホスホン酸エステル、
亜リン酸エステル、フェノール化合物、ヒンダードフェ
ノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミン化合物、
ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
【0024】さらにまた、感光層中には、感度の向上や
残留電位の減少、あるいは繰り返し使用時の特性変動を
低減する等の目的で、必要に応じて電子受容物質を含有
させることができる。電子受容物質としては、無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水コハク酸、無水フ
タル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタ
ル酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメリ
ット酸、無水トリメリット酸、フタルイミド、4−ニト
ロフタルイミド、テトラシアノエチレン、テトラシアノ
ジメタン、クロラニル、ブロマニル、o−ニトロ安息香
酸などの電子親和力の大きな化合物を挙げることができ
る。
【0025】また、本発明の電子写真装置は、上記本発
明の電子写真用感光体と、この感光体に接触して帯電を
行う接触帯電部材とを備えているものであればよく、他
の構造等の条件には特に制限はない。本発明の電子写真
装置においては、本発明の感光体を備えていることによ
り、接触帯電方式を用いた帯電の際にも帯電リークの発
生がなく、良好な性能を有している。
【0026】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に
説明する。実施例1 ビニルフェノール樹脂5重量部と、メラミン樹脂5重量
部と、メタノール10重量部およびn−ブタノール2重
量部との混合溶液中に、表面をアミノシラン処理した酸
化チタン微粉末20重量部をボールミルにて分散させ、
更にポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイ
ドとの低分子共重合溶液を1重量部添加して作製した下
引き層溶液を、アルミ円筒基板上にディップ法にて膜厚
3μmで塗工した後、140℃にて30分間硬化乾燥さ
せて、下引き層を形成した。
【0027】その後、この上層に、X型無金属フタロシ
アニン4重量部と変性塩化ビニル樹脂バインダー6重量
部とをジクロロエタン40重量部に分散せしめた電荷発
生層塗工液を、ディップ法にて膜厚約0.1μmで塗工
して、電荷発生層を形成した。更に、1,1’−ビス
(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル
−1,3−ブタジエン5重量部と、1−(p−ジエチル
アミノフェニル)−1,4,4−トリフェニル−1,3
−ブタジエン5重量部と、粘度平均分子量50000の
ポリカーボネートZ樹脂10重量部とを、ジクロロメタ
ン溶媒90重量部により溶解して、ディップ法にて膜厚
10μmで塗工形成した後、100℃にて30分間乾燥
させて電荷輸送層を形成し、電子写真用感光体(感光体
ドラム)を作製した。
【0028】実施例2 ビニルフェノール樹脂5重量部と、メラミン樹脂5重量
部と、メタノール8重量部およびn−ブタノール2重量
部との混合溶液中に、表面をアミノシラン処理した酸化
チタン微粉末20重量部と表面をポリアニリンで表面処
理した酸化チタン微粉末1重量部とをボールミルにて分
散させて作製した下引き層溶液を、アルミ円筒基体上に
ディップ法にて膜厚10μmで塗工した後、140℃に
て30分間硬化乾燥させて、下引き層を形成した。それ
以外は実施例1と同様にして順次電荷発生層および電荷
輸送層を形成して、電子写真用感光体を作製した。
【0029】比較例1 下引き層の樹脂溶液として、ポリアミド樹脂5重量部を
ジクロロメタン5重量部とメタノール3重量部およびn
−ブタノール2重量部の混合溶媒に溶解して作製した溶
液中に、アミノシラン処理された酸化チタン微粒子5重
量部のみをボールミルにて分散させた下引き層溶液を作
製し、アルミ円筒基板上にディップ法にて膜厚3μmで
塗工した後120℃にて30分間硬化乾燥させて、下引
き層を形成した。それ以外は実施例1と同様にして順次
電荷発生層および電荷輸送層を形成して、電子写真用感
光体を作製した。
【0030】感光体の評価 上記実施例および比較例で作製した各感光体の下引き層
に金電極をスパッタ蒸着して、電極側を帯電方向である
−極とし、基板側を+極として、10V/μmおよび5
0V/μmの各印加電界における体積抵抗値を測定し
た。具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、下
引き層塗布後の感光体アルミ円筒基板を2cm四方程度
に切り出して、開口部が約0.5cm2のマスクを装着
し、イオンスパッタリング装置により、膜厚約40nm
になるよう金をコーティングして電極を形成した。この
サンドイッチセルの金電極とアルミ基板との間に電界を
かけて、このとき流れた電流を測定し、この測定値よ
り、体積抵抗値を得た。また、作製した感光体ドラムを
接触帯電プロセスを備えた実機(電子写真装置)に装着
し、1000枚の耐刷試験を行って、帯電リークが発生
するか否かについて評価した。この結果を下記表1に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】上記実施例1、2および比較例1の比較よ
り、下引き層の、帯電方向における10V/μmの体積
抵抗値が、5倍の電界下、すなわち50V/μmでの体
積抵抗比率の5倍以上である実施例の感光体において
は、感光体の帯電リークが発生せず、良好な性能が得ら
れることが確認された。
【0033】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の電子
写真用感光体によれば、下引き層を改良することによ
り、帯電リークの発生がない、良好な性能を有する有機
電子写真用感体を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の積層型電子写真用感光体を表す
模式的断面図である。
【図2】本発明の他の例の単層型電子写真用感光体を表
す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 下引き層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 単層の感光層 6 積層の感光層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に、下引き層および感光層
    を有する電子写真用感光体において、該下引き層の、帯
    電方向の任意の電界における体積抵抗値が、該電界の5
    倍の電界における体積抵抗値の5倍以上である非線形特
    性を有することを特徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】 前記下引き層の体積抵抗値の非線形特性
    が2V/μm〜60V/μmの範囲で成立する請求項1
    記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】 暗中時における、前記感光層の、帯電方
    向の任意の電圧における体積抵抗値が、前記下引き層の
    同一電界下での体積抵抗値の100倍以上の値である請
    求項1または2記載の電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】 前記下引き層の膜厚が2μm以上である
    請求項1〜3のうちいずれか一項記載の電子写真用感光
    体。
  5. 【請求項5】 電子写真用感光体と、該電子写真用感光
    体に接触して該電子写真用感光体を帯電させる接触帯電
    部材とを備えた電子写真装置において、前記電子写真用
    感光体が請求項1〜4のうちいずれか一項記載のもので
    あることを特徴とする電子写真装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9671706B2 (en) 2014-04-25 2017-06-06 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoconductor, image forming apparatus, and process cartridge

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9671706B2 (en) 2014-04-25 2017-06-06 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoconductor, image forming apparatus, and process cartridge

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