JP2002098058A - 圧縮機の気液分離装置 - Google Patents

圧縮機の気液分離装置

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JP2002098058A
JP2002098058A JP2000287665A JP2000287665A JP2002098058A JP 2002098058 A JP2002098058 A JP 2002098058A JP 2000287665 A JP2000287665 A JP 2000287665A JP 2000287665 A JP2000287665 A JP 2000287665A JP 2002098058 A JP2002098058 A JP 2002098058A
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liquid
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Hideo Yasunaka
英雄 安中
Yukihiro Kojima
幸裕 小島
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Hokuetsu Industries Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気液分離性の向上された圧縮機の気液分離装
置を得る。 【解決手段】 本発明の気液分離装置は、少なくとも冷
却媒体を貯留する横長の胴部を備えたレシーバタンク2
と、レシーバタンク2により一次分離された気液混合流
体を二次分離する気液分離器5より成る。このレシーバ
タンク2内には、圧縮機本体3の吐出口32に連通する
吐出管25の一端開口部21が配置され、この吐出管2
5の開口部21を前記胴部の平面視で長手方向を左右に
して手前側2a又は奥側2bの何れか一方に寄せて配置
すると共に、前記開口部21を前記胴部の長手方向一側
2cの斜め上方に向け、前記気液分離器5の入口57を
前記胴部の長手方向他側2dの上部に配置すると共に、
前記入口57を前記胴部の平面視で前記開口部21を配
置した側の壁面2aに向ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機の気液分離
装置に関し、より詳細にはスクリュ圧縮機等、被圧縮気
体を作用空間内で圧縮する過程で該作用空間内に油や水
等の液体(本明細書においてこれらの液体を「冷却媒
体」という)を注入し吐出口から圧縮気体と冷却媒体と
の気液混合流体を吐出する圧縮機本体において、この吐
出された圧縮気体から冷却媒体を分離(一次分離)する
レシーバタンクと、このレシーバタンクで一次分離され
た気液混合流体を導入し二次分離する気液分離器から成
る気液分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気、燃料ガス、その他の各種気体を圧
縮するに際し、圧縮の過程で作用空間内に油、水等の冷
却媒体を注入し、この冷却媒体で作用空間の密封、およ
び圧縮作用により発熱した被圧縮気体や各部を冷却し、
吐出口から圧縮気体と冷却媒体との気液混合流体を吐出
する液冷式の圧縮機本体を備えた圧縮機がある。
【0003】この種の圧縮機にあっては、圧縮機本体の
作用空間内で圧縮された圧縮気体は、油、水等の冷却媒
体と共に気液混合流体として吐出され、このようにして
吐出された気液混合流体を気体と液体とに分離して圧縮
気体を得ることが行われている。
【0004】そのため、圧縮機本体より吐出された気液
混合流体は気液分離装置であるレシーバタンク内に導入
された後、このレシーバタンク内で油や水等の冷却媒体
が一次分離され、レシーバタンクより導出された圧縮気
体を必要に応じて更にオイルセパレータ等を通過させて
圧縮気体中になお含まれる油分等を除去した後、各種作
業機、その他この圧縮気体が使用される各種機器等に導
入する。
【0005】このような気液分離装置を成すレシーバタ
ンクの一例を図6及び図7に示す。図6及び図7に示す
レシーバタンク2は、圧縮機本体3の作用空間の密封、
冷却に油(以下、「冷却油」という。)を使用する油冷
式圧縮機のレシーバタンク2である。
【0006】図6及び図7において、レシーバタンク2
は冷却油を貯留する横長の胴部を備え、圧縮機本体3の
吐出口32を介してレシーバタンク2の胴部内に圧縮機
本体3より吐出された気液混合流体が導入されるよう構
成されている。
【0007】また、22は導出口であり、この導出口2
2はレシーバタンク2の壁面を貫通してレシーバタンク
2内に挿入された円筒状のソケット23の内周により画
定されると共に、レシーバタンク2内で冷却油が除去
(一次分離)された気液混合流体をこの導出口22を介
してレシーバタンク2外に導出可能に構成している。
【0008】以上のように構成されたレシーバタンク2
において、気液混合流体として圧縮気体と共に吐出口3
2を介してレシーバタンク2内に導入された冷却油は、
吐出口32から導出口22迄移動する間に重力の作用に
より下方に落下して分離され、この分離された冷却油が
レシーバタンク2の胴部下方に溜まって油溜まりを形成
する。
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の図6及
び図7に示すレシーバタンク2にあっては、図6及び図
7中に矢印で示すように吐出口32より吐出された圧縮
気体は比較的短い距離レシーバタンク2内を移動しただ
けで導出口22に辿り着いてレシーバタンク外に導出さ
れるので、この移動の間に圧縮気体中に含まれる冷却油
が十分に分離されずに導出口22より導出される一次分
離後の気液混合流体中に未だ多量の冷却油が含まれる。
【0009】このように、レシーバタンク2内で除去さ
れずにレシーバタンク2外に導出された一次分離後の気
液混合流体中の油分は、例えばレシーバタンク2外に設
けられた図示せざるオイルセパレータ等により更に除去
されて、図示せざる作業機、その他の機器等の消費側に
送られるよう構成されているが、レシーバタンク2内に
おいて除去されずに多量の油分を含む気液混合流体がこ
のオイルセパレータに導入される場合には、このオイル
セパレータにかかる負担が大きく、オイルセパレータに
設けられたフィルタが目詰まりし易くその交換を頻繁に
行う必要があり煩雑である。
【0010】また、図6及び図7に示すレシーバタンク
2にあっては、吐出口32は冷却油の液面に比較的近い
位置で開口すると共に、吐出口が水平方向に開口してい
るので、吐出口32より導入された気液混合流体は吐出
口から放射状に吐出されることから、吐出口から下方へ
吐出された気液混合流体がレシーバタンクの下部に貯留
する冷却油に衝突して油面をたたき、冷却油が撒き上げ
られる。そのため、この撒き上げられた冷却油が圧縮気
体と共に導出口22を介してレシーバタンク2外に導出
される場合もある。
【0011】このような問題点を解消するために、レシ
ーバタンク2内に案内翼を設けてレシーバタンク2内を
複雑な形状に仕切り、レシーバタンク2内に導入された
気液混合流体をこの案内翼により案内して比較的長距離
移動させることにより気液混合流体中の冷却油がより多
く分離できるよう構成としたレシーバタンクも開示され
ているが(例えば、実開昭57−78795号)、この
ように構成されたレシーバタンク2にあっては、レシー
バタンク内に案内翼を配置する作業が必要でレシーバタ
ンクの製造、組立が困難となり、レシーバタンクの製造
コストを高くする。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記従来技術に
おける欠点を解消するために成されたものであり、比較
的簡単な構成により圧縮機本体から吐出された気液混合
流体を気体と液体とに分離する際の分離性を向上するこ
とのできる圧縮機の気液分離装置を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の圧縮機の気液分離装置は、被圧縮気体を作
用空間内で圧縮する過程で該作用空間内に冷却媒体を注
入し吐出口から圧縮気体と冷却媒体との気液混合流体を
吐出する液冷式の圧縮機本体3を備え、前記圧縮機本体
3の吐出口32から吐出した気液混合流体を吐出管25
を介して気液分離装置に導入し、前記気液分離装置で圧
縮気体と冷却媒体とに分離して圧縮気体を消費側に供給
する圧縮機1において、前記気液分離装置は、前記吐出
管25の一端を開口し前記気液混合流体を一次分離する
レシーバタンク2と、前記レシーバタンク2で一次分離
された気液混合流体を導入し二次分離する気液分離器5
とを備え、前記レシーバタンク2は冷却媒体を貯留する
横長の胴部を備え、前記吐出管25の一端に形成する開
口部21を前記胴部の平面視で長手方向を左右にして手
前側2a又は奥側2bの何れか一方に寄せて配置すると
共に、前記開口部21を前記胴部の長手方向一側2cの
斜め上方に向け、前記気液分離器5の入口57を前記胴
部の長手方向他側2dの上部に配置すると共に、前記入
口57を前記胴部の平面視で前記開口部21を配置した
側の壁面2aに向けたことを特徴とする(請求項1)。
【0014】前記気液分離器5は、円筒体51と、該円
筒体51の両端開口にぞれぞれ設けた蓋板(上蓋52,
底蓋53)と、前記円筒体51の内壁から中心方向に突
出し前記蓋体(52,53)に当接する邪魔板54とか
ら成り、前記気液分離器5の入口57を前記邪魔板54
と隣接する円筒体51に配設し、前記気液分離器5の出
口58を前記円筒体51の上側開口に設けた蓋板(上蓋
52)に設けると共に前記邪魔板54と隣接し該邪魔板
54を挟んで前記入口57と反対側に配置した構成とす
ることができる(請求項2)。
【0015】また、前記レシーバタンク2の胴部の上部
内壁を、前記胴部の長手方向一側2cに配置する内壁か
ら前記胴部の長手方向他側2dに配置する内壁に向かっ
て、中央を上方に膨出する湾曲形状に形成することもで
きる(請求項3)。
【0016】さらに、前記レシーバタンク2の胴部内の
上方に、前記胴部の長手方向一側2cに配置する内壁か
ら前記胴部の長手方向他側2dに配置する内壁に向かっ
て延長し、中央を上方に膨出する湾曲形状の案内体40
を設ける構成とすることもできる(請求項4)。
【0017】なお、前記気液分離器5の出口には、前記
気液分離器5で二次分離された気液混合流体を濾過する
図示せざる気液分離フィルタを設けた構成とすることも
できる(請求項5)。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面を参照しながら以下説明する。
【0019】図1及び図2中、1は本発明の気液分離装
置を備えた圧縮機であり、この圧縮機1は、圧縮機本体
3と一体的に形成されたレシーバタンク2を備えてい
る。
【0020】このレシーバタンク2内には、レシーバタ
ンク2内に導入されて一次分離された気液混合流体を導
入して二次分離する気液分離器5が設けられており、こ
のレシーバタンク2と、レシーバタンク2内に配置され
た気液分離器5により本発明の気液分離装置が形成され
ている。
【0021】本実施形態においてこのレシーバタンク2
は、円筒状を成すレシーバタンク2の胴部の一端2c側
開口内に圧縮機本体3のロータ室31が挿入されると共
にこの圧縮機本体3により一端2c開口が被蓋され、レ
シーバタンク2の他端2d開口を蓋板により被蓋して密
閉された円筒状に形成されている。そして、図示せざる
エンジン、モータ等の原動機を使用してこの圧縮機本体
3を作動してロータを回転すると、吸気口33を介して
空気や燃料ガス、その他の気体がロータ室31内に導入
され、圧縮された後に圧縮機本体3の吐出口32及びこ
の吐出口32に連通する吐出管25の開口部21を介し
てレシーバタンク2内に吐出されるよう構成されてい
る。
【0022】なお、図1及び図2に示す圧縮機1のレシ
ーバタンク2は圧縮機本体3により被蓋され、また、レ
シーバタンク2内に圧縮機本体3のロータ室31が位置
する等、両者を一体的に形成したものとして説明する
が、本発明のレシーバタンク2は、例えば圧縮機本体3
をレシーバタンク2外に配置し、圧縮機本体3の吐出口
32に連通する吐出管をレシーバタンク2の外壁を貫通
させてレシーバタンク2内に開口し、圧縮機本体3より
吐出された気液混合流体をレシーバタンク2内に導入す
るよう構成しても良く、本発明のレシーバタンク2は図
1及び図2に示す構成のものに限定されない。
【0023】また、図1及び図2に示す実施形態にあっ
ては、レシーバタンク2を円筒状に形成した例について
説明するが、図3(A)及び図3(B)に示すようにレ
シーバタンク2を箱型、その他の形状に形成しても良
く、その形状は円筒状のものに限定されない。
【0024】さらに、以下の実施形態において冷却媒体
として冷却油を使用する例について説明するが、本発明
が適用される圧縮機は、冷却媒体として油を使用するも
のに限定されず水、その他の液体を冷却媒体として使用
する液冷式の圧縮機一般に広く適用可能である。
【0025】このレシーバタンク2において、前述の圧
縮機本体3の吐出口32には図2に示す略L字状を成す
吐出管25を連結し、レシーバタンク2の胴部の平面視
で長手方向を左右にして手前側又は奥側(図2において
2a又は2b)に位置する内壁のいずれかに寄せて前記
吐出管25の一端開口部21を配置すると共に、この開
口部21をレシーバタンク2の胴部の長手方向一側(図
1及び図2において2c又は2d)の斜め上方に向け、
圧縮機本体2より吐出された気液混合流体がこの開口部
21を介してレシーバタンク2内に導入されるよう構成
されている。
【0026】図1及び図2に示す実施形態にあっては、
レシーバタンク2の胴部の平面視で長手方向を左右にし
て手前側(図2中の2a側)に位置する内壁に寄せて前
記開口部21を配置し、冷却油の液面に対して角度θを
以て斜め上方に向けて開口することにより、開口部21
より吐出された気液混合流体が液面に吹き付けられるこ
とがないよう構成している。
【0027】本実施形態にあっては、この開口部21を
レシーバタンク2の内壁と、ロータ室31の外壁間に形
成された空間に向けて斜め上方に開口し、開口部21よ
り吐出された気液混合流体がこの空間を通ってレシーバ
タンク2の上部を通過して平面視において奥側2bに位
置する内壁に至り、この気液混合流体の流れがレシーバ
タンク2の内壁及び油面に案内されて、円筒状を成すレ
シーバタンク2の他端2dを被蓋する蓋板に向かって流
れる。
【0028】そして、この位置に移動した気液混合流体
は、蓋板によりその流れ方向を案内されて、開口部21
の近傍に位置する、レシーバタンク2の胴部の平面視で
長手方向を左右にして手前側(図2において2a側)を
成すレシーバタンク2の内壁に至り、開口部21より吐
出された気液混合流体の流れは、これらの壁面に案内さ
れてレシーバタンク2内を略一周するよう構成されてい
る(図1及び図2中の矢印参照)。
【0029】好ましくは、この開口部21の開口方向前
方において、レシーバタンク2の上部内壁を湾曲形成し
て開口部21より吐出された気液混合流体がこのレシー
バタンク2の上部内壁に案内されてレシーバタンク2内
壁に沿った流れを生じやすい形状に形成することが好ま
しい。
【0030】図1及び図2に示す実施形態にあっては、
レシーバタンク2自体を円筒状に形成しているため、開
口部21を介してレシーバタンク2内に導入された気液
混合流体がこの湾曲形状に案内されて液面側に方向変換
されつつ蓋板2dに向かって流れ、レシーバタンク2内
の空間を長さ方向に周回する気液混合流体の流れが生じ
やすいものとなっている。
【0031】なお、図3(A)及び図3(B)に示すよ
うに箱形に形成されたレシーバタンク2にあっては、例
えば、レシーバタンク2の胴部内の上方に、前記胴部の
長手方向一側2cから前記胴部の長手方向他側2dに向
かって延長し、中央を上方に膨出する湾曲形状であって
金属板等で形成された案内体40を設け、開口部21よ
り吐出された圧縮気体の流れを案内し得るよう構成して
いる。
【0032】以上のように構成された開口部21は、そ
の開口がレシーバタンク2の長さ方向の一端2c方向に
斜め上方に向けて開口されているので、開口部21を介
して導入された気液混合流体が液面に直接衝突すること
がなく、この気液混合流体により冷却油が撒き上げられ
ることが防止されている。そのため、冷却油が撒き上げ
られることによりレシーバタンク2より導出される気液
混合流体中に含有される油分が増加することを防止でき
る。
【0033】このように開口部21を介してレシーバタ
ンク2内に導入された気液混合流体は、図1及び図2中
矢印で示すようにレシーバタンク2の内壁に沿ってレシ
ーバタンク2内を周回した後、導出口22を介してレシ
ーバタンク2外に導出される。
【0034】この導出口22は、本実施形態にあって
は、レシーバタンク2の壁面に固着された略円筒状のソ
ケット23の内径により画定されて成り、このソケット
23により画定された導出口22を介して、レシーバタ
ンク2内に導入された圧縮気体が、レシーバタンク2外
に導出される。
【0035】本発明の気液分離装置にあっては、前述の
レシーバタンク2の導出口22には、レシーバタンク2
内で一次分離された気液混合流体中の油分を除去するた
めの気液分離器5が取り付けられ、この気液分離器5の
出口58をこの導出口22に連通すると共にこの気液分
離器5の入口57をレシーバタンク2の長手方向他側2
dの上部に位置すると共に、レシーバタンク2の胴部の
平面視で開口部21を配置した側(図2において2a
側)の壁面に向けて開口し、レシーバタンク2内を一周
して一次分離された後の気液混合流体を導出口22に導
入し得るよう構成している。
【0036】この気液分離器5は、入口57より導入さ
れた気液混合流体をその内壁に沿って周回させてレシー
バタンク2内で一次分離された後の気液混合流体中に含
まれる油分を更に除去した後、気液分離器5の出口58
より導出するもので、レシーバタンク2内においてレシ
ーバタンク2の導出口22にこの気液分離器5を取り付
けることにより、レシーバタンク2内で一次分離された
気液混合流体は常にこの気液分離器5を通過した後にレ
シーバタンク2外に導出され、より油分の除去された気
液混合流体を導出口22より導出することができる。
【0037】この気液分離器5は、円筒体51の両端開
口に蓋板52,53を被せて形成されてなり、この円筒
体51及び/又は蓋板52,53に、内部空間に連通す
る入口57及び出口58を形成して入口57より導入さ
れた圧縮気体が、気液分離器5内を一周した後に出口5
8より排出されるよう構成されている。
【0038】この気液分離器5内の空間は、入口57よ
り導入された気液混合流体が、内部を周回した後出口5
8より排出される気流を生ずるよう、邪魔板54や仕切
板等を配置することが望ましく、本実施形態にあって
は、円筒体51の内壁、上下蓋板52,53に接触され
た邪魔板54を円筒体51の半径方向に配置し、円筒体
51の内壁と、この邪魔板54の一端54a間の間隔に
より画定される連通路56を介して連通された二室に分
割されている。
【0039】そして、邪魔板54の他端54bとの接合
位置に隣接して円筒体51に円周方向に開口を形成し
て、邪魔板54の一方の側面側において気液分離器5の
内部空間に連通する入口57を形成すると共に、邪魔板
54の他端54bに近接し、邪魔板54と隣接する位置
において蓋板52,53の一方52に、邪魔板54の他
側面側において内部空間に連通する開口を形成し、この
開口を気液分離器5の出口58としている。
【0040】以上のように形成された気液分離器5は、
その出口58をレシーバタンク2の導出口22に連通
し、導出口22を介してレシーバタンク2外に導出され
る圧縮流体が常にこの気液分離器5を通過するよう構成
されている。
【0041】本実施形態にあっては、レシーバタンク2
の導出口22を画定するソケット23の内周を、気液分
離器5の円筒体51の外周と同径と成し、出口58の形
成された蓋板52側を挿入方向先端としてこの気液分離
器5をソケット23内に一部挿入して、導入口22に気
液分離器5が取り付けられている。
【0042】このように、導出口22内に気液分離器5
の一部を挿入するのみで気液分離器5を取付可能とする
場合には、レシーバタンク2の基本的な設計、構造等を
変更することなく、後付けでこの気液分離器5を取り付
けることができ、本発明の気液分離装置を容易に製造す
ることができ便利である。
【0043】気液分離器5の入口57を介して気液分離
器5内に導入された一次分離後の気液混合流体は、出口
58との間に配置された邪魔板54により直接出口58
に到達することができず、邪魔板54に衝突する等し
て、図4(A)〜図4(C)に示す実施形態にあっては
円筒体51の内壁より離間して配置された邪魔板54の
一端54aと円筒体51の内壁間の隙間から成る連通口
56に向かって偏向される。
【0044】そして、連通路56を介して他方の室に導
入され、その後出口58を介してソケット23の内径に
より画定される導出口22を介してレシーバタンク2外
に導出される。
【0045】このように構成された気液分離器5を設け
ることにより、気液分離器5内に導入された気液混合流
体は、円筒体51内壁に沿って気液分離器5内を略一周
した後、導出口22内に導入されることから、この気液
分離器5を一周する間に気液混合流体中に含まれる油分
が邪魔板54や円筒体51の内壁等に衝突して除去され
て、油分の含有量が減少された圧縮気体がレシーバタン
ク2より導出される。
【0046】この気液分離器5は、その入口57を吐出
管25の開口部21の配置位置に対してレシーバタンク
2の胴部の長手方向他側(図1及び図2において2d
側)に位置して開口すると共に、レシーバタンク2の胴
部の平面視において、前記開口部21を寄せて配置した
側(図2において2a側)に位置する壁面に向けて開口
する。このように、気液分離器5の入口57を開口部2
1の配置位置に対してレシーバタンク2胴部の長手方向
他側に位置して開口することにより、開口部21より導
入された気液混合流体はレシーバタンク2を長さ方向に
周回移動した後、気液分離器5の入口57に至り、可及
的に長距離レシーバタンク2内を移動するよう構成する
ことができる。
【0047】レシーバタンク2の導出口22を成すソケ
ット23を、図1及び図2に示すようにレシーバタンク
2の上端に垂直方向に取り付けて導出口22を形成する
場合、すなわち、気液分離器5の円筒体51の両端開口
部を上下方向に位置して配置する場合には、底面を成す
蓋板53に気液分離器5内で分離された油分をレシーバ
タンク2の胴部に形成された油溜まり内に戻すための油
抜き用の開孔55を形成する。
【0048】なお、前記開孔55を出口58の真下位置
に配置すると、一次分離された気液混合流体が開孔55
を介して気液分離器5内に流入し、気液混合流体の流れ
が極端に短くなって、気液混合流体中の油分を十分に除
去できないことから、好ましくは前記開孔55を出口5
8の真下位置に配置しない〔図4(B)参照〕。
【0049】なお、気液分離器5の入口は、図5に示す
ように、多数の開孔の集合により形成しても良く、この
ように形成する場合には、入口57を介して気液分離器
5内に導入される際にレシーバタンク2で一次分離され
た気液混合流体中の冷却油が更に除去されて、冷却媒体
の二次分離が行われる。
【0050】以上のように構成された気液分離装置のレ
シーバタンク2内に圧縮機本体3より吐出された気液混
合流体を開口部21を介して導入すると、この気液混合
流体は、圧縮機本体3により被蓋されたレシーバタンク
2の一端2c上方に向かって吐出され、レシーバタンク
2の内壁とロータ室31の外壁間に形成された空間を通
ると共にレシーバタンク2の内壁又は案内板40に案内
されて、胴部の平面視において奥側2bに位置する内壁
に沿って、レシーバタンク2の他端2dを被蓋する蓋板
に向かって流れ、その後、この蓋板に案内されてこの気
液混合流体の流れはさらに向きを変え、開口部21の配
置された側2aの壁面に至り、レシーバタンク2内を略
一周する。
【0051】従って、レシーバタンク2内に導入された
気液混合流体はこのレシーバタンク2内を比較的長距離
移動することとなり、気液混合流体内に含まれる冷却油
が好適に一次分離されてレシーバタンク2内に貯溜され
る。
【0052】このようにして、レシーバタンク2内を略
一周して一次分離された気液混合流体は、その後、気液
分離器5を介して導出口22に導入される。この気液分
離器5は、導入された気液混合流体が内部で周回するよ
うその入口57及び出口58の位置が決定されると共
に、内部を仕切る邪魔板54や仕切板が設けられてお
り、この気液分離器5内に導入された、一次分離後の気
液混合流体は、さらに気液分離器5内を略一周移動する
間にその中に含まれる油分が二次分離されて除去され
る。
【0053】その後、この気液分離器5内で分離された
油分は、開孔55を介してレシーバタンク2内に落下し
て油溜まり内に溜まると共に、このようにして油分の除
去された気液混合流体が導出口22を介してレシーバタ
ンク2より導出される。
【0054】このようにして、本発明の気液分離装置を
使用することにより、油分が減少された気液混合流体を
導出口22を介してレシーバタンク2外に導出すること
ができる。
【0055】なお、本発明の気液分離装置には、前述の
レシーバタンク2及び気液分離器5の他に、更に気液分
離器5で二次分離された後の気液混合流体を濾過する気
液分離フィルタ(本実施形態にあっては、オイルセパレ
ータ)を設けることもでき、この場合には、レシーバタ
ンク2の導出口22と消費側間に気液分離フィルタを配
置する。
【0056】もっとも、本発明の気液分離装置は、気液
分離フィルタ(オイルセパレータ)を設けた構成に限定
されず、所望とする分離性能が得られれば、気液分離フ
ィルタを設けなくてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明した構成により、圧縮機本体の
吐出口に連通された吐出管の開口部を介してレシーバタ
ンク内に導入された気液混合流体がレシーバタンク内を
略一周した後、導出されるよう前記開口部、導出口及び
気液分離器の入口及び出口の配置位置を決定したことか
ら、気液混合流体がレシーバタンク内を循環する距離を
可及的に長くすることができ、冷却媒体の一次分離性を
向上させることができた。また、このようにして冷却媒
体が一次分離された後の気液混合流体をさらに気液分離
器内に導入し、気液分離器内を略一周させてその中に含
まれる冷却媒体を二次分離した後、レシーバタンクの導
出口を介してレシーバタンク外に導出する構成としたこ
とから、レシーバタンクより導出される気液混合流体に
含まれる冷却媒体の量を飛躍的に減少させることができ
た。
【0058】また、前述の気液分離器を導出口内に挿入
することにより装着可能とした構成にあっては、別途形
成された気液分離器を導出口に嵌合することにより冷却
媒体の分離性を向上することができ、レシーバタンク自
体の設計や構成を変更することなく冷却媒体の分離性を
向上させることができた。
【0059】また、開口部の開口方向延長上に位置して
レシーバタンクの上部内壁を湾曲形成する場合には、開
口部を介して導入された気液混合流体をレシーバタンク
内で好適に周回させることができ、気液混合流体がレシ
ーバタンク内を長距離移動することにより一次分離性を
向上させることができた。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の気液分離装置を備えた圧縮機の要部
断面平面図。
【図2】 本発明の気液分離装置を備えた圧縮機の要部
断面正面図。
【図3】 本発明の別の気液分離装置を示し、(A)は
要部断面正面図、(B)は、(A)のB−B線断面図。
【図4】 気液分離器を示し、(A)は正面図、(B)
は平面図、(C)は(A)のC−C線断面図。
【図5】 気液分離器の変更例を示す斜視図。
【図6】 従来の気液分離装置であるレシーバタンクを
備えた圧縮機の要部断面平面図。
【図7】 従来の気液分離装置であるレシーバタンクを
備えた圧縮機の要部断面平面図。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 レシーバタンク 2a レシーバタンクの胴部の平面視で長手方向を左右
にして手前側 2b レシーバタンクの胴部の平面視で長手方向を左右
にして奥側 2c レシーバタンクの長手方向一側 2d レシーバタンクの長手方向他側 21 開口部(吐出管25の) 22 導出口 23 ソケット 25 吐出管 3 圧縮機本体 31 ロータ室 32 吐出口 33 吸気口 40 案内体(案内板) 45 フランジ 5 気液分離器 51 円筒体 52 上蓋 53 底蓋 54 邪魔板 55 開孔 56 連通路 57 入口 58 出口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧縮気体を作用空間内で圧縮する過程
    で該作用空間内に冷却媒体を注入し吐出口から圧縮気体
    と冷却媒体との気液混合流体を吐出する液冷式の圧縮機
    本体を備え、前記圧縮機本体の吐出口から吐出した気液
    混合流体を吐出管を介して気液分離装置に導入し、前記
    気液分離装置で圧縮気体と冷却媒体とに分離して圧縮気
    体を消費側に供給する圧縮機において、 前記気液分離装置は、前記吐出管の一端を開口し前記気
    液混合流体を一次分離するレシーバタンクと、前記レシ
    ーバタンクで一次分離された気液混合流体を導入し二次
    分離する気液分離器とを備え、前記レシーバタンクは冷
    却媒体を貯留する横長の胴部を備え、前記吐出管の一端
    に形成する開口部を前記胴部の平面視で長手方向を左右
    にして手前側又は奥側の何れか一方に寄せて配置すると
    共に、前記開口部を前記胴部の長手方向一側の斜め上方
    に向け、前記気液分離器の入口を前記胴部の長手方向他
    側の上部に配置すると共に、前記入口を前記胴部の平面
    視で前記開口部を配置した側の壁面に向けたことを特徴
    とする圧縮機の気液分離装置。
  2. 【請求項2】 前記気液分離器は、円筒体と、該円筒体
    の両端開口にぞれぞれ設けた蓋板と、前記円筒体の内壁
    から中心方向に突出し前記蓋体に当接する邪魔板とから
    成り、前記気液分離器の入口を前記邪魔板と隣接する円
    筒体に配設し、前記気液分離器の出口を前記円筒体の上
    側開口に設けた蓋板に設けると共に前記邪魔板と隣接し
    該邪魔板を挟んで前記入口と反対側に配置したことを特
    徴とする請求項1記載の圧縮機の気液分離装置。
  3. 【請求項3】 前記レシーバタンクの胴部の上部内壁
    を、前記胴部の長手方向一側に配置する内壁から前記胴
    部の長手方向他側に配置する内壁に向かって、中央を上
    方に膨出する湾曲形状に形成したことを特徴とする請求
    項1又は2記載の圧縮機の気液分離装置。
  4. 【請求項4】 前記レシーバタンクの胴部内の上方に、
    前記胴部の長手方向一側に配置する内壁から前記胴部の
    長手方向他側に配置する内壁に向かって延長し、中央を
    上方に膨出する湾曲形状の案内体を設けたことを特徴と
    する請求項1〜3いずれか1項記載の圧縮機の気液分離
    装置。
  5. 【請求項5】 前記気液分離器の出口に、前記気液分離
    器で二次分離された気液混合流体を濾過する気液分離フ
    ィルタを設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか
    1項記載の圧縮機の気液分離装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009231109A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Honda Motor Co Ltd 気液分離器

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