JP2018197523A - オイルミストセパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】油頭成立までの時間を短縮してオイル捕集率を向上させ得るとともに、ドレンパイプの小型化を図ることができるオイルミストセパレータを提供する。【解決手段】本オイルミストセパレータ1は、ドレンパイプ17内には、ドレンパイプ内を流出口3に対して近い側の第1の部屋21と遠い側の第2の部屋22とに仕切るように仕切板23が軸方向に沿って設けられており、第1の部屋及び第2の部屋は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されており、ドレン孔18は、ドレンパイプを軸方向からみて第2の部屋側で仕切板の下端よりも下方に配置されており、ドレン孔からドレンパイプ内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスが第2の部屋内を通過してハウジング4内を流出口に向かって流れる。【選択図】図2

Description

本発明は、オイルミストセパレータに関し、さらに詳しくは、エンジンで生じるブローバイガス中に含まれるオイルミストを分離するオイルミストセパレータに関する。
従来のオイルミストセパレータとして、ブローバイガスの流入口及び流出口を有するハウジングを備え、ハウジング内には、流入口から流入するブローバイガス中のオイルミストを分離するセパレータ部が設けられており、ハウジングの底面部には、セパレータ部で分離されたオイルが溜められるドレンパイプの上端側が接続されており、ドレンパイプの下端側には、ドレンパイプ内に溜められるオイルを排出するドレン孔が形成されているものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ドレンパイプ(第1ドレン通路25)の直上に壁(衝突壁40)を設けてドレンパイプでのオイルの噴き上がりを抑制することが記載されている(段落〔0026〕〔0028〕及び図4等参照)。このドレンパイプでは、通常、ドレンパイプ内に溜められるオイルの自重とハウジング内外の圧力差とのつり合いにより、ドレン孔がオイルで塞がれた油頭成立とされることで、ドレン孔からのドレンパイプ内へのブローバイガスの流入が規制される。
特許第5737420号公報 特開2004−162625号公報
しかし、上記特許文献1に記載された技術では、ドレンパイプ内が1つの円柱空間に形成されているので、油頭成立までに時間がかかり、油頭成立までにドレン孔からドレンパイプ内へブローバイガスが流入してしまう。このドレンパイプ内に流入したブローバイガスは、セパレータ部で分離処理されずに流出口からハウジング外へ流出されるため、オイル捕集率が低下してしまう。さらに、油頭成立のために多量のオイルが必要であり、ドレンパイプの高さ若しくは容積を大きくする必要がある。
なお、上記特許文献2には、下方に凹む凹状部の内部空間を仕切板で仕切る技術が記載されている。しかし、特許文献2に記載された技術は、ドレン孔が常時開放されており、上述のような油頭成立を図るものではない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、油頭成立までの時間を短縮してオイル捕集率を向上させ得るとともに、ドレンパイプの小型化を図ることができるオイルミストセパレータを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ブローバイガスの流入口及び流出口を有するハウジングを備え、前記ハウジング内には、前記流入口から流入するブローバイガス中のオイルミストを分離するセパレータ部が設けられており、前記ハウジングの底面部には、前記セパレータ部で分離されたオイルが溜められるドレンパイプの上端側が接続されており、前記ドレンパイプの下端側には、前記ドレンパイプ内に溜められるオイルを排出するドレン孔が形成されており、前記ドレンパイプ内に溜められるオイルの自重と前記ハウジング内外の圧力差との相関に応じて前記ドレン孔からの前記ドレンパイプ内へのブローバイガスの流入を規制可能なオイルミストセパレータであって、前記ドレンパイプ内には、前記ドレンパイプ内を前記流出口に対して近い側の第1の部屋と遠い側の第2の部屋とに仕切るように仕切板が軸方向に沿って設けられており、前記第1の部屋及び前記第2の部屋は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されており、前記ドレン孔は、前記ドレンパイプを軸方向からみて前記第2の部屋側で前記仕切板の下端よりも下方に配置されており、前記ドレン孔から前記ドレンパイプ内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスが前記第2の部屋内を通過して前記ハウジング内を前記流出口に向かって流れることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ハウジング内には、前記第2の部屋内をブローバイガスが通過するときに前記第2の部屋の上端側から噴き上げられるオイルを前記第1の部屋内に上端側から流入させるガイド部が設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記ガイド部は、前記第1の部屋及び前記第2の部屋を上方から覆う第1ガイド壁を備えることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記ガイド部は、前記第1ガイド壁から下方に延びる第2ガイド壁を備え、前記第2ガイド壁は、前記ドレンパイプを軸方向からみて前記第1の部屋を挟んで前記第2の部屋の反対側に配置されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記仕切板の側面と前記ドレンパイプの内壁面との間には、前記第2の部屋内をブローバイガスが通過するときに前記第2の部屋内のオイルを前記第1の部屋内に流入させる隙間が形成されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記ドレン孔は、前記ドレンパイプの下端面部に形成されていることを要旨とする。
本発明のオイルミストセパレータによると、ドレンパイプ内には、ドレンパイプ内を流出口に対して近い側の第1の部屋と遠い側の第2の部屋とに仕切るように仕切板が軸方向に沿って設けられており、第1の部屋及び第2の部屋は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されており、ドレン孔は、ドレンパイプを軸方向からみて第2の部屋側で仕切板の下端よりも下方に配置されており、ドレン孔からドレンパイプ内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスが第2の部屋内を通過してハウジング内を流出口に向かって流れる。これにより、セパレータ部でブローバイガスから分離されたオイルがドレンパイプ内に溜められる際に、ドレン孔からドレンパイプ内にブローバイガスが流入すると、そのブローバイガスは、第2の部屋内を通過してハウジング内を流出口に向かって流れる一方、第1の部屋内には殆ど又は全く入り込まない。そのため、第1の部屋内では、オイルが安定的に短時間で多く溜められる。そして、ドレンパイプ内に溜められるオイルの自重とハウジング内外の圧力差とのつり合いにより、ドレン孔がオイルで塞がれた油頭成立とされて、ドレン孔からのドレンパイプ内へのブローバイガスの流入が規制される。その結果、油頭成立までの時間を短縮してオイル捕集率を向上させることができる。さらに、少ないオイル量で油頭が成立するため、ドレンパイプの小型化を図ることができる。
また、前記ハウジング内にガイド部が設けられている場合は、ガイド部により、第2の部屋内をブローバイガスが通過するときに第2の部屋の上端側から噴き上げられるオイルが第1の部屋内に上端側から流入される。よって、第1の部屋内にオイルがより短時間で多く溜められる。
また、前記ガイド部が、前記第1の部屋及び前記第2の部屋を上方から覆う第1ガイド壁を備える場合は、第1ガイド壁により、第2の部屋の上端側から噴き上げられるオイルが第1の部屋内に上端側から効果的に流入される。
また、前記ガイド部が、前記第1ガイド壁から下方に延びる第2ガイド壁を備え、前記第2ガイド壁が、前記ドレンパイプを軸方向からみて前記第1の部屋を挟んで前記第2の部屋の反対側に配置されている場合は、第1及び第2ガイド壁により、第2の部屋の上端側から噴き上げられるオイルが第1の部屋内に上端側から効果的に流入される。
また、前記仕切板の側面と前記ドレンパイプの内壁面との間に隙間が形成されている場合は、第2の部屋内をブローバイガスが通過するときに、第2の部屋内のオイルが隙間を通って第1の部屋内に流入される。よって、第1の部屋内にオイルがより短時間で多く溜められる。
さらに、前記ドレン孔が、前記ドレンパイプの下端面部に形成されている場合は、油頭成立までの時間をより短縮できるとともに、ドレンパイプの更なる小型化を図ることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るオイルミストセパレータの一部を破断した平面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1の要部拡大図である。 図2のIV−IV線断面拡大図である。 上記オイルミストセパレータの作用説明図であり、(a)は油頭が成立する前の状態を示し、(b)は油頭が成立した後の状態を示す。 上記オイルミストセパレータの斜視図である。 図6のVII−VII線断面図である。 他の形態に係るオイルミストセパレータの説明図である。 更なる他の形態に係るオイルミストセパレータの説明図である。 更なる他の形態に係るオイルミストセパレータの説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係るオイルミストセパレータは、ブローバイガスの流入口(2)及び流出口(3)を有するハウジング(4)を備え、ハウジング内には、流入口から流入するブローバイガス中のオイルミストを分離するセパレータ部(12)が設けられており、ハウジングの底面部には、セパレータ部で分離されたオイルが溜められるドレンパイプ(17)の上端側が接続されており、ドレンパイプの下端側には、ドレンパイプ内に溜められるオイルを排出するドレン孔(18、18A)が形成されており、ドレンパイプ内に溜められるオイルの自重とハウジング内外の圧力差との相関に応じてドレン孔からのドレンパイプ内へのブローバイガスの流入を規制可能なオイルミストセパレータ(1)である(例えば、図1〜図3参照)。そして、上記ドレンパイプ(17)内には、ドレンパイプ内を流出口(3)に対して近い側の第1の部屋(21)と遠い側の第2の部屋(22)とに仕切るように仕切板(23、23A)が軸方向に沿って設けられており、第1の部屋及び第2の部屋は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されており、ドレン孔(18、18A)は、ドレンパイプ(17)を軸方向からみて第2の部屋(22)側で仕切板(23、23A)の下端よりも下方に配置されており、ドレン孔(18、18A)からドレンパイプ(17)内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスが第2の部屋(22)内を通過してハウジング(4)内を流出口(3)に向かって流れる。
なお、上記オイルミストセパレータ(1)では、通常、ドレンパイプ(17)内に溜められるオイルの自重とハウジング(4)内外の圧力差とのつり合いにより、ドレン孔(18、18A)からのドレンパイプ内へのブローバイガスの流入が規制されるとともに、ドレンパイプ内のオイルの自重がハウジング内外の圧力差を超えると、両者がつり合うようにドレンパイプ内のオイルがドレン孔から排出される。また、上記第1の部屋(21)は、通常、ハウジング(4)内における流出口(3)とドレンパイプ(17)とを繋ぐ流路において第2の部屋(22)よりも流出口(3)に近い側となる。また、上記第2の部屋(22)内には、通常、ドレン孔(18、18A)からドレンパイプ(17)内に流入するブローバイガスのうちの80〜100%(好ましくは90〜100%、特に95〜100%)が通過する。さらに、上記仕切板(23、23A)の下端とドレンパイプ(17)の下端面部(17a)の上面との間隔(H)としては、例えば、1〜15mm(好ましくは2〜10mm、特に3〜7mm)が挙げられる(例えば、図2等参照)。また、上記ハウジング(4)の形状、材質、設置形態等は特に問わない。また、上記ドレンパイプ(17)の形状、個数、設置形態等は特に問わない。さらに、上記仕切板(23、23A)の形状、材質、設置形態等は特に問わない。
本実施形態に係るオイルミストセパレータとしては、例えば、上記ハウジング(4)内には、第2の部屋(22)内をブローバイガスが通過するときに第2の部屋の上端側から噴き上げられるオイルを第1の部屋(21)内に上端側から流入させるガイド部(35、35A)が設けられている形態(例えば、図5等参照)が挙げられる。
上述の形態の場合、例えば、上記ガイド部(35、35B)は、第1の部屋(21)及び第2の部屋(22)を上方から覆う第1ガイド壁(36、36A)を備えることができる(例えば、図5等参照)。この場合、例えば、上記ガイド部(35)は、第1ガイド壁(36、36A)から下方に延びる第2ガイド壁(37、37A)を備え、第2ガイド壁は、ドレンパイプ(17)を軸方向からみて第1の部屋(21)を挟んで第2の部屋(22)の反対側に配置されていることができる。
本実施形態に係るオイルミストセパレータとしては、例えば、上記仕切板(23、23A)の側面とドレンパイプ(17)の内壁面との間には、第2の部屋(22)内をブローバイガスが通過するときに第2の部屋(22)内のオイルを第1の部屋(21)内に流入させる隙間(S)が形成されている形態(例えば、図4等参照)が挙げられる。この隙間(S)としては、例えば、0.1〜5mm(好ましくは0.3〜3mm、特に0.5〜2mm)が挙げられる。
本実施形態に係るオイルミストセパレータとしては、例えば、上記ドレン孔(18)は、ドレンパイプ(17)の下端面部(17a)に形成されている形態(例えば、図2等参照)が挙げられる。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「オイルミストセパレータ」として、エンジンのシリンダブロックに外付けされるオイルミストセパレータを例示する。
(1)オイルミストセパレータの構成
本実施例に係るオイルミストセパレータ1は、図6及び図7に示すように、ブローバイガスの流入口2及び流出口3を有するハウジング4を備えている。このハウジング4は、下方を開口した箱状のケース5と、ケース5の開口を塞ぐようにケース5に取り付けられる閉塞板6と、を備えている。これらケース5及び閉塞板6は、樹脂製であるとともに、振動溶着等により互いに接合されている。また、流入口2は、閉塞板6の一端側に形成された貫通孔により構成されている。また、流出口3は、ケース5の上面部の一端側に突設されたパイプにより構成されている。さらに、流出口3は、図示しない吸気系に接続される。
上記ハウジング4には、その底面部を覆うように覆い部材8が設けられている。この覆い部材8は、上方を開口した箱状に形成されている。また、覆い部材8の底面部には、図2に示すように、覆い部材8内にブローバイガスを導入する導入口9が設けられている。この導入口9は、後述するドレンパイプ17の下端側を囲むように配置されている。さらに、覆い部材8は、導入口9がエンジンに形成されたブローバイガスの還流路(図示省略)内に連通するようにシリンダブロック40に取り付けられる。
上記ハウジング4内には、図1に示すように、流入口2から流入するブローバイガスが流出口3に向かって流れるガス流路11が形成されているとともに、ガス流路11を流れるブローバイガス中に含まれるオイルミストを分離するセパレータ部12が設けられている。このセパレータ部12は、ノズル孔14が形成された噴射壁13と、噴射壁13の下流側でノズル孔14に対向するように配置される衝突壁15と、を備えている(図7参照)。この噴射壁13は、ガス流路11を上流側と下流側とに仕切るように設けられている。さらに、噴射壁13及び衝突壁15のそれぞれは、ケース5に一体に形成されている。そして、流入口2からハウジング4内に流入してガス流路11を流れるブローバイガスは、噴射壁13のノズル孔14を通過する際に流速が速められて衝突壁15に衝突することでオイルミストが分離される。
上記ハウジング4の底面部(具体的に、閉塞板6)には、図1〜図3に示すように、セパレータ部12でブローバイガスから分離されたオイルが溜められるドレンパイプ17の上端側が接続されている。このドレンパイプ17は、有底の楕円筒状に形成されている。また、ドレンパイプ17は、ハウジング4内でブローバイガスの流れ方向においてセパレータ部12の下流側に配置されている。また、ドレンパイプ17の下端側には、ドレンパイプ17内に溜められるオイルを排出するドレン孔18が形成されている。
上記ドレンパイプ17内には、ドレンパイプ17内を流出口3に対して近い側の第1の部屋21と遠い側の第2の部屋22とに仕切るように仕切板23が軸方向に沿って設けられている。この仕切板23の上部側面には、側方に突出する突起25が形成されている(図3及び図4参照)。この突起25は、ハウジング4の底面部(具体的に、閉塞板6の上面)に形成された凹状の嵌合部26に嵌合されている。また、仕切板23は、その上端側がドレンパイプ17の上端側から突出しているとともに、その下端がドレンパイプ17の下端面部17aの上面から所定間隔H(例えば、5mm)をもって離間している。さらに、仕切板23の両側面とドレンパイプ17の内壁面との間には、第2の部屋22内をブローバイガスが通過するときに第2の部屋22内のオイルを第1の部屋21内に流入させる所定間隔(例えば、1mm)の隙間Sが形成されている(図4参照)。
上記第1の部屋21及び第2の部屋22は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されている。具体的に、第1及び第2の部屋21、22の各上端側は、仕切板23の上端とハウジング4の上面部(具体的に、ケース5の上面部)との間に形成された連通空間31を介して連通されている(図2参照)。また、第1及び第2の部屋21、22の各下端側は、仕切板23の下端とドレンパイプ17の下端面部17aとの間に形成された連通空間32を介して連通されている。さらに、第1の部屋21は、ハウジング4内における流出口3とドレンパイプ17とを繋ぐ流路41において第2の部屋22よりも流出口3に近い側となる(図1参照)。なお、上記流路41は、ハウジング4の底面部から立ち上げられる仕切壁42により略U字状に形成されている。
上記ドレン孔18は、ドレンパイプ17を軸方向からみて第2の部屋22側で仕切板23の下端よりも下方に配置されている。そのため、ドレン孔18からドレンパイプ17内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスの略全てが第2の部屋22内を通過してハウジング4内を流出口3に向かって流れる。具体的に、ドレン孔18は、ドレンパイプ17の下端面部17aに形成されている。さらに、ドレン孔18は、平面円形に形成されている。
上記ハウジング4内には、第2の部屋22内をブローバイガスが通過するときに第2の部屋22の上端側から噴き上げられるオイルを第1の部屋21内に上端側から流入させるガイド部35が設けられている(図5(a)参照)。このガイド部35は、第1及び第2の部屋21、22を上方から覆う第1ガイド壁36と、第1ガイド壁36から下方に垂れ下がる第2ガイド壁37と、を備えている。この第1ガイド壁36は、ハウジング4の上面部(具体的に、ケース5の上面部)により構成されている。また、第2ガイド壁37は、ドレンパイプ17を軸方向からみて第1の部屋21を挟んで第2の部屋22と反対側に配置されている。さらに、第2ガイド壁37は、第1の部屋21の上方空間を側方から覆うように配置されている。
(2)オイルミストセパレータの作用
次に、上記構成のオイルミストセパレータ1の作用について説明する。エンジンで生じるブローバイガスは、図1及び図2中に仮想線矢印で示すように、導入口9を介して覆い部材8内を流れ、流入口2からハウジング4内に流入してセパレータ部12を通過する。このとき、ブローバイガスは、噴射壁13のノズル孔14から噴射されて衝突壁15に衝突することでオイルミストが分離される。そして、オイルミストが分離されたブローバイガスは、ハウジング4内を流出口3に向かって流れ、流出口3を介して吸気系に送られる。
一方、セパレータ部12で分離されたオイルは、図1及び図2中に破線矢印で示すように、ハウジング4の底面部(具体的に、閉塞板6)上をドレンパイプ17に向かって流れてドレンパイプ17内に溜められる。その際に、ドレンパイプ17内のオイルの重量とハウジング4内外の圧力差とがつり合う(すなわち、油頭成立)までは、ドレン孔18からドレンパイプ17内にブローバイガスが流入する(図5(a)参照)。このとき、ドレンパイプ17内に流入されるブローバイガス(図5中に仮想線矢印で示す。)は、第2の部屋22内を通過してハウジング4内を流出口3に向かって流れる一方、第1の部屋21内には殆ど入り込まない。そのため、第1の部屋21内では、オイルが安定的に短時間で多く溜められて油頭成立とされる(図5(b)参照)。なお、ドレンパイプ17内のオイルの自重がハウジング4内外の圧力差を超えると、両者がつり合うようにドレンパイプ17内のオイルがドレン孔18から排出されて、エンジン内のオイル貯留部に戻される。
さらに、第2の部屋22内をブローバイガスが通過するときに、ブローバイガスは、比較的大きなバルブ状となって第2の部屋22内を上昇する。そのため、ブローバイガスとともにオイルが第2の部屋22の上端側から噴き上げられる。この噴き上げられたオイルは、各ガイド壁36、37に衝突して各ガイド壁36、37を伝わって第1の部屋21内に上端側から流入される。さらに、第2の部屋22内をブローバイガスが通過するときに、ブローバガスの通過圧により第2の部屋22内のオイルが隙間Sを通って第1の部屋21内に流入される。
(3)実施例の効果
本実施例のオイルミストセパレータ1によると、ドレンパイプ17内には、ドレンパイプ17内を流出口3に対して近い側の第1の部屋21と遠い側の第2の部屋22とに仕切るように仕切板23が軸方向に沿って設けられており、第1の部屋21及び第2の部屋22は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されており、ドレン孔18は、ドレンパイプ17を軸方向からみて第2の部屋22側で仕切板23の下端よりも下方に配置されており、ドレン孔18からドレンパイプ17内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスが第2の部屋22内を通過してハウジング4内を流出口3に向かって流れる。これにより、セパレータ部12でブローバイガスから分離されたオイルがドレンパイプ17内に溜められる際に、ドレン孔18からドレンパイプ17内にブローバイガスが流入すると、そのブローバイガスは、第2の部屋22内を通過してハウジング4内を流出口3に向かって流れる一方、第1の部屋21内には殆ど又は全く入り込まない。そのため、第1の部屋21内では、オイルが安定的に短時間で多く溜められる。そして、ドレンパイプ17内に溜められるオイルの自重とハウジング4内外の圧力差とのつり合いにより、ドレン孔18がオイルで塞がれた油頭成立とされて、ドレン孔18からのドレンパイプ17内へのブローバイガスの流入が規制される。その結果、油頭成立までの時間を短縮してオイル捕集率を向上させることができる。さらに、少ないオイル量で油頭が成立するため、ドレンパイプ17の小型化を図ることができる。
また、本実施例では、ハウジング4内にガイド部35が設けられている。これにより、ガイド部35により、第2の部屋22内をブローバイガスが通過するときに第2の部屋22の上端側から噴き上げられるオイルが第1の部屋21内に上端側から流入される。よって、第1の部屋21内にオイルがより短時間で多く溜められる。
また、本実施例では、ガイド部35は、第1の部屋21及び第2の部屋22を上方から覆う第1ガイド壁36と、第1ガイド壁36から下方に延びる第2ガイド壁37と、を備え、第2ガイド壁37は、ドレンパイプ17を軸方向からみて第1の部屋21を挟んで第2の部屋22の反対側に配置されている。これにより、第1及び第2ガイド壁21、22により、第2の部屋22の上端側から噴き上げられるオイルが第1の部屋21内に上端側から効果的に流入される。
また、本実施例では、仕切板23の側面とドレンパイプ17の内壁面との間に隙間Sが形成されている。これにより、第2の部屋22内をブローバイガスが通過するときに、第2の部屋22内のオイルが隙間Sを通って第1の部屋21内に流入される。よって、第1の部屋21内にオイルがより短時間で多く溜められる。
さらに、本実施例では、ドレン孔18は、ドレンパイプ17の下端面部17aに形成されている。これにより、油頭成立までの時間をより短縮できるとともに、ドレンパイプ17の更なる小型化を図ることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、エンジンに対して外付けされるオイルミストセパレータ1を例示したが、これに限定されず、例えば、エンジンのシリンダヘッドカバーに一体的に設けられるオイルミストセパレータとしてもよい。この場合、シリンダヘッドカバー及びバッフルプレートによりハウジングが構成される。
また、上記実施例では、平板状の第1ガイド壁36や第2ガイド壁37を例示したが、これに限定されず、例えば、図8に示すように、湾曲板状の第1ガイド壁36Aや第2ガイド壁37Aとしてもよい。また、上記実施例では、ハウジング4の上面部(具体的に、ケース5の上面部)で構成される第1ガイド壁36を例示したが、これに限定されず、例えば、図8に示すように、ハウジング4の上面部とは別物の第1ガイド壁36Aとしてもよい。
また、上記実施例では、第1ガイド壁36及び第2ガイド壁37を備えるガイド部35を例示したが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、第2ガイド壁37を備えずに、第1ガイド壁36のみを備えるガイド部35Aとしてもよい。
また、上記実施例では、ガイド部35により第2の部屋22の上端側から噴き上げられるオイルを第1の部屋21内に案内する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、第2の部屋22の直上に蓋壁を設けて、第2の部屋22の上端側からオイルが噴き上げられないようにしてもよい。
また、上記実施例では、仕切板23の側面とドレンパイプ17の内壁面との間に隙間Sを形成する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、図10に示すように、仕切板23の側面とドレンパイプ17の内壁面との間に隙間Sを形成しない形態としてもよい。
また、上記実施例では、ハウジング4の底面部に対して嵌合により取り付けられる仕切板23を例示したが、これに限定されず、例えば、嵌合に代えて又は加えて、ハウジング4の底面部及又はドレンパイプ17に対して接着、溶着等により取り付けられる仕切板としてもよい。
また、上記実施例では、ドレンパイプ17の上方に上端側が突出する仕切板23を例示したが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、ドレンパイプ17内に上端側が収まる仕切板23Aとしてもよい。
また、上記実施例では、楕円筒状のドレンパイプ17を例示したが、これに限定されず、例えば、円筒状や角筒状のドレンパイプとしてもよい。
また、上記実施例では、ドレンパイプ17の下端面部17aに形成されるドレン孔18を例示したが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、ドレンパイプ17の外周面部に形成されるドレン孔18Aとしてもよい。
さらに、上記実施例では、衝突式のセパレータ部12を例示したが、これに限定されず、例えば、ラビリンス式や遠心分離式のセパレータ部としてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
ブローバイガス中に含まれるオイルミストを分離する技術として広く利用される。
1;オイルミストセパレータ、2;流入口、3;流出口、4;ハウジング、12;セパレータ部、17;ドレンパイプ、17a;下端面部、18,18A;ドレン孔、21;第1の部屋、22;第2の部屋、23,23A;仕切板、35,35A;ガイド部、36,36A;第1ガイド壁、37,37A;第2ガイド壁、S;隙間。

Claims (6)

  1. ブローバイガスの流入口及び流出口を有するハウジングを備え、前記ハウジング内には、前記流入口から流入するブローバイガス中のオイルミストを分離するセパレータ部が設けられており、前記ハウジングの底面部には、前記セパレータ部で分離されたオイルが溜められるドレンパイプの上端側が接続されており、前記ドレンパイプの下端側には、前記ドレンパイプ内に溜められるオイルを排出するドレン孔が形成されており、前記ドレンパイプ内に溜められるオイルの自重と前記ハウジング内外の圧力差との相関に応じて前記ドレン孔からの前記ドレンパイプ内へのブローバイガスの流入を規制可能なオイルミストセパレータであって、
    前記ドレンパイプ内には、前記ドレンパイプ内を前記流出口に対して近い側の第1の部屋と遠い側の第2の部屋とに仕切るように仕切板が軸方向に沿って設けられており、
    前記第1の部屋及び前記第2の部屋は、それぞれの上端側が連通されているとともに、それぞれの下端側が連通されており、
    前記ドレン孔は、前記ドレンパイプを軸方向からみて前記第2の部屋側で前記仕切板の下端よりも下方に配置されており、
    前記ドレン孔から前記ドレンパイプ内にブローバイガスが流入するときに、そのブローバイガスが前記第2の部屋内を通過して前記ハウジング内を前記流出口に向かって流れることを特徴とするオイルミストセパレータ。
  2. 前記ハウジング内には、前記第2の部屋内をブローバイガスが通過するときに前記第2の部屋の上端側から噴き上げられるオイルを前記第1の部屋内に上端側から流入させるガイド部が設けられている請求項1記載のオイルミストセパレータ。
  3. 前記ガイド部は、前記第1の部屋及び前記第2の部屋を上方から覆う第1ガイド壁を備える請求項2記載のオイルミストセパレータ。
  4. 前記ガイド部は、前記第1ガイド壁から下方に延びる第2ガイド壁を備え、
    前記第2ガイド壁は、前記ドレンパイプを軸方向からみて前記第1の部屋を挟んで前記第2の部屋の反対側に配置されている請求項3記載のオイルミストセパレータ。
  5. 前記仕切板の側面と前記ドレンパイプの内壁面との間には、前記第2の部屋内をブローバイガスが通過するときに前記第2の部屋内のオイルを前記第1の部屋内に流入させる隙間が形成されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載のオイルミストセパレータ。
  6. 前記ドレン孔は、前記ドレンパイプの下端面部に形成されている請求項1乃至5のいずれか一項に記載のオイルミストセパレータ。
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