JP2002096608A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2002096608A JP2000287766A JP2000287766A JP2002096608A JP 2002096608 A JP2002096608 A JP 2002096608A JP 2000287766 A JP2000287766 A JP 2000287766A JP 2000287766 A JP2000287766 A JP 2000287766A JP 2002096608 A JP2002096608 A JP 2002096608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タイヤ構造を変更することによりタイヤモード
周波数を低下させ空洞共鳴音を低減できる空気入りタイ
ヤを得る。 【解決手段】ベルト幅BWの内側ベルト層26と、ベル
ト幅0.8BW以下の外側ベルト層28を備え、少なく
とも2層のベルト層のうち一層のベルト層のベルト幅を
狭くすることにより、重量の低下をできるだけ抑制する
とともに、トレッド部32の剛性を大きく低下すること
ができる。これによりタイヤモード周波数を低下するこ
とができ空洞共鳴周波数とほぼ一致させることができる
ため、車軸力を打ち消すことができ空洞共鳴音を低減で
きる。このように、本発明ではタイヤ構造を変更するこ
とにより、容易に空洞共鳴音すなわち騒音を低減するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空洞共鳴音を低減
することができる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤはその構造上、タイヤ内
部の円管長さに起因する空洞共鳴現象を有することが知
られている。そしていずれの乗用車タイヤもその周長さ
から空洞共鳴周波数は200Hz〜270Hz辺りに存
在し、空洞共鳴であるがために車軸に伝達される際には
それ以外の帯域と異なり鋭いピークとなり不快な車室内
騒音の一因となる。
【0003】ここで、上記騒音は発生要因が空気の共鳴
であることから空気入りタイヤでは不可避な現象であ
り、この騒音を改良する従来の改良手法としては例えば
タイヤ内部にスポンジを挿入するようなタイヤ内部の音
場に対策を施す方法しか無かった。
【0004】しかしながら、上記タイヤ内部の音場に対
策する手法は、タイヤが製品となった後にスポンジを装
着する手法であり、タイヤ構造を変更して改良するもの
ではないため、上記スポンジを装着するのに手間がかか
りコストも増加する問題がある。
【0005】そこで、種々の研究の結果、タイヤモード
が空洞共鳴に影響を与えることを発見し、300〜50
0Hzにあるタイヤ振動モード周波数を低下させれば、
問題となっている空洞共鳴(250Hz付近)の音も低
減できることが判明した。これにより、タイヤ構造を変
更することによって空洞共鳴を改良することができるこ
ととなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記事実
を考慮し、タイヤ構造を変更することにより、タイヤモ
ード周波数を低下させ空洞共鳴の音を低減することがで
きる空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤでは、1対のビードコアと、タイヤ赤道線に対
して傾斜したコードを有し前記ビードコアにトロイド状
に跨る少なくとも1層のカーカス層と、前記カーカス層
のタイヤ半径方向外側に配置された少なくとも2層のベ
ルト層と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され
たトレッドゴムと、を備えた空気入りタイヤであって、
ベルト幅BWのベルト層と、ベルト幅0.8BW以下の
ベルト層を備えたことを特徴とする。
【0008】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0009】空洞共鳴に起因する騒音を改良すべく検討
を重ねた結果、300〜500Hzに存在するタイヤモ
ード(タイヤ断面幅方向4節のモード)を低減すれば、
タイヤ内部の音場に効果的に作用して問題の騒音も低減
できることが判明した。
【0010】この理由として、タイヤトレッド部を加振
して車軸力を測定してみると、空洞共鳴の成分はトレッ
ド加振方向と同相で車軸力が発生するが、該当タイヤモ
ード(タイヤ断面幅方向4節のモード)に起因する車軸
力はトレッド加振方向と逆相で発生することから、この
両者は路面入力に対しては逆相で車軸力を発生している
ことが判った。そのため両者の周波数が一致する方向に
なるほど上記車軸力が打ち消されると考えることができ
る。
【0011】さらに、一般的な空気入りラジアルタイヤ
での空洞共鳴周波数と当該タイヤモード周波数の関係
は、空洞共鳴周波数が低くタイヤモード周波数が高い関
係にある。ここで、空洞共鳴周波数はタイヤ内部の円管
長さによって決定されるためタイヤサイズが一定の場合
にはタイヤ構造によらず略一定となるため、空洞共鳴周
波数を高くするよりも、タイヤモード周波数の方を低下
させることが改良課題となる。そして、タイヤモード周
波数を低減するためにさらに解析を進めた結果、そのモ
ード形態からトレッド部の剛性を低下させるのが効果的
であることが判明した。
【0012】一方、タイヤトレッド部は主にトレッドゴ
ム、ベルト層、プライ層から構成されている。ここで、
トレッド部の剛性に対して支配的なのは一般的にスチー
ルコードを用いて交錯層を形成するベルト層である。こ
のため、ベルト層の幅を狭くすることでトレッド部の剛
性を低下させることができる。
【0013】ところで、ベルト層の幅を一律に狭くする
とトレッド部の剛性は低下するが、重量も小さくなるた
めタイヤモード周波数を効果的に低下させることはでき
ない。
【0014】そこで、本発明の空気入りタイヤように、
ベルト幅BWのベルト層と、ベルト幅0.8BW以下の
ベルト層を備え、少なくとも2層のベルト層のうち一層
のベルト層のベルト幅を狭くすることにより、重量の低
下をできるだけ抑制するとともに、トレッド部の剛性を
大きく低下することができる。
【0015】これにより、タイヤモード周波数を低下す
ることができ空洞共鳴周波数とほぼ一致させることがで
きるため、上記車軸力を打ち消すことができ、空洞共鳴
音を低減できる。
【0016】このように、本発明ではタイヤ構造を変更
することにより、容易に空洞共鳴音、すなわち騒音を小
さくすることができる。
【0017】逆に、ベルト幅が0.8BWよりも広いベ
ルト層だけであれば、トレッド部の剛性を効果的に低下
させることができないため不適切となる。
【0018】なお、タイヤモード周波数を低下させるた
めには、トレッド部以外の部分の剛性を変化させてもよ
くタイヤ重量を増加させてもよい。しかし、トレッド部
以外の部分で剛性を低下させる場合には、元々剛性が小
さいため構造を変更することによる剛性低下率が小さく
あまり効果的ではない。
【0019】また、タイヤ重量を増加させる場合には、
剛性を増加させずに局所的に重量を大きく増加させるこ
とは困難である。例えば、タイヤのサイドゴム層の厚さ
を大きくすることで重量増を行っても、サイドゴム層の
厚さが大きくなるため断面2次モーメントが大きくなり
曲げ剛性も増加するため重量増の効果を効率良く得るこ
とはできない。また、タイヤの重量を増加すると、車両
の燃費性の面からも望ましくない。
【0020】請求項2に記載の空気入りタイヤでは、ト
レッドゴム表面にはタイヤ周方向に延びる周方向溝が複
数形成され、ベルト幅0.8BW以下の前記ベルト層の
タイヤ幅方向の両端部の位置と前記周方向溝の位置を一
致させたことを特徴とする。
【0021】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0022】タイヤのトレッド部の剛性に対して寄与す
るものとして、ベルト層のタイヤ径方向外側に位置する
トレッドゴムの厚さがある。
【0023】ここで、トレッドゴム表面にタイヤ周方向
に沿って周方向溝が形成されているタイヤでは、トレッ
ド部のタイヤ赤道線近傍が局所的に変形する場合(タイ
ヤ断面幅方向4節のモード形態をとる場合)には、トレ
ッドゴムが最も薄い部分である周方向溝部分の剛性がト
レッド部の他の部分よりも小さいため、周方向溝部分が
大きく変形することになる。
【0024】そこで、本発明のように、ベルト幅0.8
BW以下のベルト層のタイヤ幅方向の両端部の位置と周
方向溝の位置を一致させたことにより、周方向溝部分の
剛性をさらに低下させることができる。
【0025】この結果、トレッド部の幅方向剛性が低下
するため、問題としているタイヤ断面幅方向4節のモー
ド周波数をさらに低下させることができ、より効果的に
空洞共鳴音を低減できる。
【0026】請求項3に記載の空気入りタイヤでは、空
気入りタイヤのタイヤ最大幅は1.2BW以下であるこ
とを特徴とする。
【0027】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0028】上記請求項1に記載した発明では1層のベ
ルト層のベルト幅を狭くしたが、ベルト幅を狭くすると
タイヤを周方向に拘束する剛性が低下するため、内圧充
填時のタイヤ変形がトレッド部のタイヤ赤道線近傍に対
してショルダー部で大きくなり、車両の操縦性能、摩耗
性能に悪影響を及ぼすおそれがある。これを回避するた
めに、トレッド部の厚さを調整して、金型(モールド)
のトレッド曲率半径を小さくすることが一般的である
が、本発明のようにベルト層の剛性を大きく低下させた
場合には必要なトレッドゲージを確保できない問題があ
る。
【0029】そこで、本発明のように、空気入りタイヤ
のタイヤ最大幅を1.2BW以下と狭くすることによ
り、内圧充填時のタイヤの変形を制御することができ
る。
【0030】すなわち、空気入りタイヤのタイヤ最大幅
を狭くしたことにより、タイヤのバットレス部〜サイド
部をタイヤ軸方向内側に位置させることができる。この
ため、従来のタイヤのように内圧充填時にタイヤ軸方向
内側に変形するはずのバットレス部〜サイド部を内圧充
填時にタイヤ軸方向外側に変形させることができる。こ
の結果、ショルダー部がバットレス部に引張られタイヤ
径方向外側に変形することが抑制されるため、タイヤ変
形が操縦性能、摩耗性能に悪影響を及ぼすことを回避す
ることができる。
【0031】逆に、空気入りタイヤのタイヤ最大幅を
1.2BWよりも大きくすると、ショルダー部のタイヤ
径方向外側への変形を効果的に抑制できなくなるため不
適切となる。
【0032】請求項4に記載の空気入りタイヤでは、空
気入りタイヤのタイヤ最大幅を示す部分の高さは、該空
気入りタイヤの最大高さをTHとした場合に、0.45
TH以下であることを特徴とする。
【0033】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0034】空気入りタイヤのタイヤ最大幅を示す部分
の高さを空気入りタイヤの最大高さをTHとした場合に
0.45TH以下としたことにより、請求項3に記載し
た発明と同様に、ショルダー部がバッドレス部に引張ら
れタイヤ径方向外側に変形することが抑制されるため、
タイヤ変形が操縦性能、摩耗性能に悪影響を及ぼすこと
を回避することができる。
【0035】逆に、空気入りタイヤのタイヤ最大幅を示
す部分の高さを0.45THよりも高くすれば、ショル
ダー部のタイヤ径方向外側への変形を効果的に抑制でき
なくなるため不適切となる。
【0036】なお、タイヤの高さとは、従来から周知の
ようにタイヤ断面のリム基準面上からタイヤ径方向に沿
って測定した距離を指す。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る空気入りタイヤについて説明す
る。図1は本発明の空気入りタイヤの断面図である。
【0038】先ず、本発明である空気入りタイヤの全体
構造について説明する。
【0039】図1に示すように、空気入りタイヤ10
(以下、適宜「タイヤ10」と略称する。)は、1対の
ビードコア12と、1対のビードコア12にトロイド状
に跨るカーカス14を有している。このカーカス14
は、1枚のカーカスプライ(カーカス層)16から構成
されている。このカーカスプライ16は、タイヤ赤道線
に対して70〜90度傾斜したコードがゴムコーティン
グされて構成されている。なお、カーカスプライ16は
1枚に限られず複数枚あってもよい。
【0040】カーカスプライ16は、ビードコア12の
回りをタイヤ軸方向内側から外側へ向けて折返されてい
る。このカーカスプライ16の本体部16Aと折返部1
6Bとの間には、ビード部20の剛性を確保するため
に、比較的硬度の高いゴムからなるスティフナ22が配
設されている。また、カーカス14のタイヤ軸方向外側
にはサイドゴム層24が形成されている。一方、カーカ
ス14のタイヤ軸方向内側にはインナーライナー34が
形成されている。
【0041】カーカス14のタイヤ径方向外側には、内
側ベルト層26がカーカス14と接触して設けられてい
る。また、内側ベルト層26のタイヤ径方向外側には、
外側ベルト層28が設けられている。これら内側ベルト
層26及び外側ベルト層28は、比較的小さな角度で互
いに交差したコードをゴムコーティングして構成されて
いる。本実施形態では、内側ベルト層26及び外側ベル
ト層28の2層からなる交錯層を例示したが、これに限
られず3層以上のベルト層を設けてもよい。
【0042】ここで、内側ベルト層26のベルト幅はB
Wに設定されており、そのタイヤ幅方向両端部はショル
ダー部30まで延びている。
【0043】一方、外側ベルト層28のベルト幅Sは
0.8BW以下に設定されており、そのタイヤ幅方向の
両端部はトレッド部32を構成するトレッドゴム33表
面にタイヤ周方向に沿って形成された主溝34近傍まで
延びている。
【0044】なお、内側ベルト層26及び外側ベルト層
28のベルト幅とは、タイヤ軸方向両端部間を回転軸に
沿って平行に測定した距離を指す。
【0045】また、タイヤ10のタイヤ最大幅Hは、
1.2BW以下に設定されている。
【0046】また、タイヤ10のタイヤ最大幅Hを示す
部分の高さMは、タイヤ10の最大高さをTHとした場
合に、0.45TH以下に設定されている。
【0047】なお、タイヤ10の高さとは、タイヤ断面
のリム基準面l(タイヤ高さの測定において周知の基準
面)上からタイヤ径方向に沿って測定した距離を指す。
【0048】次に、本発明の空気入りタイヤ10の作用
及び効果について説明する。
【0049】従来技術において空洞共鳴音を低減する手
段として、タイヤ構造を改良することにより行うことは
不可能と考えられていた。
【0050】しかしながら、本発明に至る種々の研究の
結果、タイヤモードが空洞共鳴に影響を与えることを発
見し、300〜500Hzにあるタイヤモード(タイヤ
断面幅方向4節のモード)を低減すれば、問題となって
いる空洞共鳴(250Hz付近)の音も低減できること
が判明した。
【0051】この理由として、トレッド部を加振して車
軸力を測定してみると、空洞共鳴の成分はトレッド加振
方向と同相で車軸力が発生するが、該当タイヤモード
(タイヤ断面幅方向4節のモード)に起因する車軸力は
トレッド加振方向と逆相で発生することから、この両者
は路面入力に対しては逆相で車軸力を発生していること
が判った。そのため両者の周波数が一致する方向になる
ほど上記車軸力が打ち消されると考えることができる。
【0052】一般的な空気入りラジアルタイヤでの空洞
共鳴周波数とタイヤモード周波数の関係は、空洞共鳴周
波数が低くタイヤモード周波数が高い関係にある。
【0053】ここで、空洞共鳴周波数はタイヤ内部の円
管長さによって決定されるためタイヤサイズが一定の場
合にはタイヤ構造によらず略一定となるため、空洞共鳴
周波数を高くするよりも、タイヤモード周波数の方を低
下させることが改良課題となる。そして、タイヤモード
周波数を低減するためにさらに解析を進めた結果、その
モード形態からトレッド部の剛性を低下させるのが効果
的であることが判明した。
【0054】そこで、本発明の空気入りタイヤ10のよ
うに、2層のベルト層のうち外側ベルト層28のベルト
幅Sを0.8BW以下として狭くすることにより、重量
の低下をできるだけ抑制するとともに、トレッド部32
の剛性を大きく低下することができる。これにより、タ
イヤモード周波数を低下することができ空洞共鳴周波数
と一致させることができるため、上記車軸力を打ち消す
ことができ、空洞共鳴音を低減できる。
【0055】特に、外側ベルト層28のタイヤ幅方向両
端部を主溝34近傍に位置させることにより、主溝34
部分のトレッド部32の剛性をさらに低下させることが
できる。この結果、タイヤモード周波数をさらに低下さ
せることができ、より効果的に空洞共鳴音を低減でき
る。
【0056】次に、内圧充填時におけるタイヤ10の変
形について説明する。
【0057】先ず、図2に示すように、従来のタイヤ5
0では、内圧充填時において、バットレス部52〜サイ
ド部54にかけてはタイヤ軸方向内側(矢印A方向)に
変形するとともに、ショルダー部56はタイヤ径方向外
側(矢印B方向)に向かって大きく変形する(2点鎖線
参照)。このようにショルダー部56が大きく変形する
と、操縦性能、摩耗性能に悪影響を及ぼすため問題とな
る。
【0058】本発明では、タイヤ10のタイヤ最大幅H
は1.2BW以下に設定し、かつそのタイヤ最大幅Hを
示す部分の高さMがタイヤ10の最大高さをTHとした
場合に0.45TH以下に設定されているため、内圧充
填時にショルダー部30がタイヤ径方向外側に大きく突
出するのを抑制できる。
【0059】すなわち、図3に示すように、タイヤ10
の形状を上記のように設定することにより、内圧充填時
にタイヤ幅方向内側に変形するはずのバットレス部36
〜サイド部38がタイヤ幅方向外側(矢印C方向)に変
形する(2点鎖線参照)。このとき外側に変形したバッ
トレス部36によりショルダー部30が引張られるた
め、ショルダー部30のタイヤ径方向外側(矢印B方
向)への変形が抑制される(2点鎖線参照)。
【0060】この結果、車両の操縦性を安定させること
ができ、特にショルダー部30近傍に生じる摩耗を効果
的に抑制することができる。 (試験例)次に、本発明のタイヤを用いた試験例につい
て説明する。
【0061】本発明の構成を備えたタイヤサイズ195
/65R14の発明タイヤ(構造は2steel+1P
H)、比較タイヤ及び従来タイヤを用いて、ハンマーに
よるインパクト試験及び実車実走による車内音測定試験
を行った。
【0062】この実車実走による車内音測定試験では、
2000CCクラスの乗用車に2名乗車して、荒れたア
スファルト路を速度50km/hで走行し、ドライバー
の耳元で騒音を測定した。
【0063】ここで、本試験で用いた本発明のタイヤで
は、ベルト幅150mmの内側ベルト、ベルト幅100
mmの外側ベルトを用い、主溝をタイヤ赤道線からの距
離が60mmの位置にタイヤ赤道線に関して対称に形成
し外側ベルトのタイヤ幅方向両端部の位置と一致させ
た。
【0064】一方、従来タイヤでは、内側ベルトのベル
ト幅150mm、外側ベルトのベルト幅140mmのベ
ルト層を用いた。
【0065】これらの各タイヤを14−6JJのアルミ
リムに組み付け空気圧200kpaを充填した。
【0066】なお、従来タイヤと比較タイヤのタイヤ形
状は同じとした。
【0067】この試験の結果は以下の表1に示すように
なった。
【0068】
【表1】
【0069】上記表1に示すように、本発明のタイヤで
は、タイヤ断面幅方向4節のタイヤモード周波数が約3
5Hz低下し、接地形状も適正であり、かつ車内音をナ
ローバンドの周波数解析することにより空洞共鳴に起因
するピークレベルが約4dB低下したことが確認でき
た。
【0070】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤによれば、1層
のベルト層のベルト幅を狭くするというタイヤ構造を変
更することにより、重量の低下を抑制するとともにトレ
ッド部の剛性を低下させることができる。この結果、タ
イヤモード周波数を低下することができ、空洞共鳴音
(騒音)を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の空気入りタイヤのタイヤ
幅方向の断面図である。
【図2】内圧充填時における従来タイヤの変形図であ
る。
【図3】内圧充填時における本発明の一実施形態に係る
空気入りタイヤの変形図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 ビードコア 16 カーカス層 26 内側ベルト層(ベルト層) 28 外側ベルト層(ベルト層) 33 トレッドゴム 34 主溝(周方向溝)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のビードコアと、タイヤ赤道線に対
    して傾斜したコードを有し前記ビードコアにトロイド状
    に跨る少なくとも1層のカーカス層と、前記カーカス層
    のタイヤ半径方向外側に配置された少なくとも2層のベ
    ルト層と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され
    たトレッドゴムと、を備えた空気入りタイヤであって、 ベルト幅BWのベルト層と、ベルト幅0.8BW以下の
    ベルト層を備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記トレッドゴム表面にはタイヤ周方向
    に延びる周方向溝が複数形成され、 ベルト幅0.8BW以下の前記ベルト層のタイヤ幅方向
    の両端部の位置と前記周方向溝の位置を一致させたこと
    を特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記空気入りタイヤのタイヤ最大幅は、
    1.2BW以下であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記空気入りタイヤのタイヤ最大幅を示
    す部分の高さは、該空気入りタイヤの最大高さをTHと
    した場合に、0.45TH以下であることを特徴とする
    請求項3に記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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