JP2002094161A5 - - Google Patents

Description

【０００２】
しかし、技術的条件の選択によっては、スピン・格子緩和過程により媒質に伝達されるエネルギーが過剰熱になる事、更にその過剰熱が金属を融解に至らしめるほど媒質を加熱する事のメカニズムは認識されていなかった。即ち、それがフォノンの誘導放射及び増幅というメカニズムによる事は全く新しい認識である。（金属Ａｌを融解させる程のエネルギー発生がある事は申請者の幾つかの論文で既に発表されているが、それが過剰熱である事、及びその発生のメカニズムがスピン・格子緩和過程に関連したフォノンの誘導放射及び増幅によるものである事の認識は存在しなかった。）この特許申請は、この過剰熱発生に関する新しいメカニズムを基礎とし、且つそれが如何なる技術的方法で、より有効に実現出来るかを記述したものである。即ち、核スピン状態の遷移に伴うフォノンの発生、増幅による熱エネルギーの発生に関するもので、それを実現する為に、原子核スピンＩ≠０の原子核を含む媒質に外部から超音波、振動的電磁場、粒子線照射等により媒質中のフォノンの誘導放射、増幅を行う。それにより外部から加えられたエネルギー以上の過剰エネルギーを得、産業上のエネルギー源とするものである。

Claims (1)

1. 核スピンＩが０と異なる（Ｉ≠０）原子核を含む固体、液体及び気体（以下“媒質”）を外部磁場、内部磁場の双方或いは片方の中に置いて、何等かの方法によるポンピング（ｐｕｍｐｉｎｇ）条件下で、媒質中の熱フォノン或いは外部から導入されるフォノン、或いは両者の重畳効果の作用で核スピンの量子状態間の遷移（ｓｐｉｎ ｆｌｉｐ）を誘起し、それに伴うフォノンの誘導放射及び誘導放射されたフォノンの当該媒質による増幅によりエネルギーを発生させる方法。