JP2002094072A - 電気光学装置用素子基板及びその製造方法、電気光学装置及びその製造方法、ならびに電子機器 - Google Patents

電気光学装置用素子基板及びその製造方法、電気光学装置及びその製造方法、ならびに電子機器

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JP2002094072A
JP2002094072A JP2000282373A JP2000282373A JP2002094072A JP 2002094072 A JP2002094072 A JP 2002094072A JP 2000282373 A JP2000282373 A JP 2000282373A JP 2000282373 A JP2000282373 A JP 2000282373A JP 2002094072 A JP2002094072 A JP 2002094072A
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Hisaki Kurashina
久樹 倉科
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFTの上方に導電膜が存在していてもシリ
コン膜の水素化処理を支障なく行え、TFTの特性改善
を図れる電気光学装置用基板を提供する。 【解決手段】 本発明の電気光学装置用基板は、TFT
30の上方に、画素電極9aに接続された容量電極30
2と、誘電体膜301を介して容量電極302と対向配
置され固定電位とされた容量線300とを有してなる蓄
積容量70-1が積層されている。そして、蓄積容量70
-1を構成する2層の電極のうち、容量線300に開口部
300aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学装置用素
子基板及びその製造方法、電気光学装置及びその製造方
法ならびに電子機器に関し、特に、多結晶シリコンによ
る薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、適
宜TFTと略記する)をスイッチング素子として用いた
電気光学装置用素子基板の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、TFTを用いたアクティブマトリ
クス駆動方式の電気光学装置においては、TFTのゲー
ト電極に走査線を介して走査信号が供給されると、TF
Tはオン状態とされ、半導体層のソース領域にデータ線
を介して供給される画像信号が当該TFTのソース−ド
レイン間を介して画素電極に供給される。このような画
像信号の供給は、各TFTを介して画素電極毎に極めて
短時間しか行われないので、TFTを介して供給される
画像信号の電圧を、このオン状態とされた時間よりもは
るかに長時間にわたって保持するために、各画素電極に
は(液晶容量等と並列に)蓄積容量が付加されるのが一
般的である。
【0003】蓄積容量は、一般に、画素電極に接続され
たTFTのドレイン領域を構成する導電性のシリコン膜
等から延設され、画素電極電位とされる容量電極と、こ
の容量電極に誘電体膜を介して対向配置された電極部分
を含み、固定電位とされる容量線とを備えて構成されて
いる。そして、このような容量線は、走査線と同一の導
電膜(例えば、導電性のシリコン膜)から構成され、走
査線に平行して横並びに配線されるのが一般的である。
【0004】ところで、TFTを構成する半導体層に
は、アモルファスシリコン、ポリシリコン(多結晶シリ
コン)等のシリコン薄膜が多く用いられるが、近年、電
気光学装置のアクティブマトリクス素子基板に用いられ
るTFTでは、特にポリシリコンが多用されるようにな
ってきた。その理由は、ポリシリコンはアモルファスシ
リコンに比べてキャリアの移動度が大きく、例えばアモ
ルファスシリコンの移動度が0.3〜1cm/V・sec
程度であるのに対して、ポリシリコンの移動度は10〜
100cm/V・sec 程度が得られる。このように、い
わゆるポリシリコンTFTは、アモルファスシリコンT
FTに比べてキャリアの移動度が大きいことから駆動能
力が大きく、高速動作が可能になるという利点を有して
いるからである。
【0005】半導体層にポリシリコンを用いる場合、通
常、成膜直後のポリシリコン膜中にはある程度の結晶欠
陥(ダングリングボンド)が存在する。ところが、半導
体層中に結晶欠陥を含んだままでTFTを形成すると、
結晶欠陥に起因してキャリアの移動度が低下したり、T
FTオフ状態でのリーク電流が増大する、といった不具
合が生じる。
【0006】そこで、これらの問題の対策として、製造
プロセス中でポリシリコン膜の水素化処理を行うように
している。水素化処理とは、例えばポリシリコン膜を形
成した基板を低圧雰囲気中で発生させた水素プラズマに
晒すなどして、ポリシリコン膜中に水素原子を導入する
ものである。これにより、シリコン原子のダングリング
ボンドが水素原子で終端処理されるので、処理前に比べ
て結晶欠陥の数を充分に低減することができる。その結
果、キャリアの移動度の向上、リーク電流の低減が図
れ、TFTの電気的特性を向上させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この種の電気光学装置
においては、表示画像の高品位化という一般的な要請が
強く、このためには、画素ピッチを微細化しつつ、画素
開口率化を高める(即ち、各画素において、表示光が透
過しない各画素における非開口領域に対して、表示光が
透過する開口領域を広げる)ことが重要となる。
【0008】しかしながら、画像表示領域内において走
査線と容量線とが横並びに配線された前述の背景技術に
よれば、このように微細ピッチな画素の高開口率化に伴
い、走査線や容量線を配線可能な各画素の非開口領域は
狭くなる。このため、画素ピッチの微細化が進む程、十
分な大きさの蓄積容量を作り込むことや、走査線や容量
線に十分な導電性を与えることが困難になるという問題
点がある。そして、十分な蓄積容量が得られなかった
り、走査線や容量線に十分な導電性が得られなかったり
すると、最終的には、表示画像中におけるクロストーク
やゴーストが増大して画質劣化するという問題点が生じ
る。すなわち、微細ピッチな画素の高開口率化に伴って
このような画質劣化が顕在化してくる、という画質向上
のために解決困難な問題点がある。
【0009】そこで、本出願人は、走査線と容量線を横
並びに配置することに代えて、走査線上に絶縁膜を介し
て容量線を積層し、走査線の上方に立体的に蓄積容量を
作り込む構造を持った電気光学装置を提案した。この構
造によれば、各画素の開口領域を広げつつ相対的に蓄積
容量を増大させることができ、充分な線幅を確保するこ
とで走査線や容量線に充分な導電性を与えることができ
るため、微細ピッチの画素の高開口率化を図りつつ、ク
ロストークやゴーストを防止して画質の向上を図ること
ができる。
【0010】しかしながら、この構造を採用しようとす
ると、上記水素化処理の面で以下の問題点があった。蓄
積容量を形成する際などに基板に500℃程度以上の熱
が加わる工程がある場合、この熱が加わる工程の前に水
素化処理を実施すると、熱による水素抜けが生じ、せっ
かく行った水素化処理の効果が発揮されず、移動度の低
下、リーク電流の増大等、TFT特性が変化してしま
う。また、300℃程度の熱しか加わらない工程であっ
ても、この程度の熱が繰り返し加わると、TFT特性は
徐々に変化する。このことから、水素化処理は蓄積容量
を形成した後に行う必要がある。
【0011】ところが、蓄積容量を構成する電極材料と
しては金属膜がよく用いられるが、金属膜は一般に水素
を透過しにくい性質を有しているため、TFTの上方に
金属膜があると水素原子はTFTのポリシリコン膜まで
到達できない。したがって、ポリシリコン膜が充分に水
素化されず、結晶欠陥に起因する素子特性の変化が充分
に改善されないことになる。
【0012】以上では走査線の上方に蓄積容量を積層し
た場合の問題点として説明したが、この構造に係わら
ず、TFTのチャネル領域に光が入射されるのを阻止す
る遮光膜をTFTの上方に形成した場合なども、この遮
光膜の存在によりポリシリコン膜が充分に水素化できな
い、という同種の問題を抱えていた。
【0013】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたものであり、TFTの上方に種々の導電膜が存
在していてもシリコン膜の水素化処理を支障なく行うこ
とができ、TFTの特性改善を図ることができる電気光
学装置用基板とその製造方法を提供することを目的とす
る。また、この電気光学装置用基板を備えた高画質の電
気光学装置とその製造方法を提供することを目的とす
る。さらに、この電気光学装置を備えた電子機器を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の電気光学装置用素子基板は、一対の基板
間に電気光学材料が挟持されてなる電気光学装置の一対
の基板のうちの一方の基板を構成し、マトリクス状に形
成された複数の走査線および複数のデータ線と、走査線
とデータ線とに接続された薄膜トランジスタと、薄膜ト
ランジスタに接続された画素電極とを有する電気光学装
置用素子基板であって、薄膜トランジスタの上方に積層
された導電膜のうち、少なくともいずれか1層の導電膜
に、薄膜トランジスタの少なくともチャネル領域の一部
の上方にあたる領域が開口した開口部が設けられたこと
を特徴とする。
【0015】本発明の電気光学装置用素子基板によれ
ば、TFT上方の導電膜のうち、少なくともいずれか1
層の導電膜に少なくともチャネル領域の一部にあたる領
域が開口した開口部が設けられているので、この開口部
を通して水素原子がTFTのチャネル領域に到達し、結
晶欠陥による特性変化が最も顕著に現れる半導体層のチ
ャネル領域の水素化が充分になされるため、TFT特性
を充分に改善することができる。
【0016】また、複数の導電膜が存在する場合、いず
れの導電膜に開口部を設けるかは、その導電膜の水素透
過性によって適宜選択すればよい。この種の素子基板に
は、導電膜として例えばドープトポリシリコン膜、金属
膜、金属シリサイド膜、ポリサイド膜等がよく用いられ
るが、ドープトポリシリコン膜は比較的水素を透過しや
すい膜であり、金属膜、金属シリサイド膜、ポリサイド
膜等は水素を透過しにくい膜である。よって、素子基板
において、導電性、遮光性等の他の要因から選択される
導電膜の種類に合わせて、個々の膜に開口部を設けるか
否かを決めればよい。なお、本明細書では便宜上、ドー
プトポリシリコンのような水素を透過しやすい膜を「水
素透過性膜」と呼び、金属膜、金属シリサイド膜、ポリ
サイド膜等の水素を透過しにくい膜を「水素非透過性
膜」と呼ぶ。
【0017】上記本発明の構成において、前記開口部の
上方には遮光性を有する膜を設けることが望ましい。
【0018】本発明では、TFT上方のチャネル領域に
相当する部分の導電膜に開口部を設けている。チャネル
領域は最も水素化処理の効果が大きい箇所である反面、
この箇所に光が入射すると光リーク電流が生じるため、
最も光を遮断したい箇所でもある。ところが、本発明で
はこの箇所に開口部を設けているため、この部分を覆う
ように開口部の上方に遮光性を有する膜を設ければ、T
FTのチャネル領域に光が入射されるのを防止でき、光
リーク電流の悪影響を抑えることができる。
【0019】例えば素子基板の構成要素のうち、データ
線を、前記遮光性を有する膜として機能させることがで
きる。
【0020】データ線の構成材料として金属膜がよく用
いられるが、その場合、データ線をTFTのチャネル領
域の上方に配置すれば、TFTとデータ線との間にある
他の導電膜に開口部が形成されていたとしても、データ
線によってTFTのチャネル領域を遮光することができ
る。したがって、開口部を遮光するための他の遮光膜を
用いることがなく、製造プロセスが複雑になることもな
い。
【0021】上記の素子基板の構成要素の他、画素電極
に電気的に接続されて画素電極電位とされる画素電位側
容量電極と、誘電体膜を介して画素電位側容量電極と対
向配置されて固定電位とされる固定電位側容量電極とを
有する蓄積容量を付加してもよい。そして、その蓄積容
量を走査線の上方に積層した場合、画素電位側容量電極
と固定電位側容量電極の少なくともいずれか一方の電極
に前記開口部を設ければよい。
【0022】この構成によれば、蓄積容量が走査線の上
方に積層されているので、各画素の開口領域を広げつつ
相対的に蓄積容量を増大させることができ、充分な線幅
を確保することで走査線や容量線に充分な導電性を与え
ることができるため、微細ピッチの画素の高開口率化を
図りつつ、クロストークやゴーストを防止して画質の向
上を図ることができる。それと同時に、画素電位側容量
電極や固定電位側容量電極に開口部が設けられたこと
で、蓄積容量形成後であっても半導体層のチャネル領域
の水素化が充分になされるため、TFT特性を充分に改
善することができる。
【0023】画素電位側容量電極と固定電位側容量電極
のうち、上側に位置する電極に前記開口部を設けてもよ
い。その場合、上側の電極の構成材料として水素非透過
性の膜を用いることができる。逆に、下側に位置する電
極に前記開口部を設けてもよい。その場合、下側の電極
の構成材料として水素非透過性の膜を用いることができ
る。また、画素電位側容量電極と固定電位側容量電極の
双方に前記開口部を設けてもよい。その場合、双方の電
極に水素非透過性の膜を用いることができる。逆に言え
ば、開口部を設けない側の電極は水素透過性の膜で構成
してもよいが、水素透過性の膜を用いる場合でも開口部
を設けることによって水素化の効率をより高めることが
できる。
【0024】また、固定電位側容量電極を、当該素子基
板の断面構造において走査線と画素電位側容量電極との
間に積層する構成を採用することができる。
【0025】この構成によれば、画素電極電位とされる
画素電位側容量電極と走査線との間には、固定電位とさ
れる固定電位側容量電極が積層されているので、画素電
位側容量電極における電位変動が、容量カップリングに
より走査線に悪影響を及ぼすこと(更に、走査線におけ
る電位変動が容量カップリングにより画素電位側容量電
極に悪影響を及ぼすこと)はなくなり、当該蓄積容量を
走査線に重ねて構築する構造の採用による画質劣化を低
減できるので有利である。
【0026】ただし、画素電位側容量電極が、固定電位
側容量電極よりも走査線に近い側に積層される構造を採
用することも可能である。この場合、画素電位側容量電
極及び走査線間に介在する層間絶縁膜の膜厚を一定値以
上に厚く設定すれば両者間における容量カップリングに
よる悪影響を実践的な意味で低減可能となる。すなわ
ち、この場合には、実験的、経験的或いはシミュレーシ
ョン等に従って両者間の容量カップリングを装置仕様上
無視し得る程度に小さくするように両者間の層間絶縁膜
の厚みを設定すればよい。
【0027】また、固定電位側容量電極を、当該素子基
板の断面構造においてデータ線と画素電位側容量電極と
の間に積層する構成を採用することもできる。
【0028】この構成によれば、画素電極電位とされる
画素電位側容量電極とデータ線との間には、固定電位と
される固定電位側容量電極が積層されているので、画素
電位側容量電極における電位変動が、容量カップリング
によりデータ線に悪影響を及ぼすこと(更に、データ線
における電位変動が容量カップリングにより画素電位側
容量電極に悪影響を及ぼすこと)はなくなり、当該蓄積
容量をデータ線に重ねて構築する構造の採用による画質
劣化を低減できるので有利である。しかも、この構成に
よれば、走査線に重なる領域のみならずデータ線に重な
る領域にも蓄積容量が積層形成されるので、蓄積容量の
より一層の増大が図れる。
【0029】ただし、画素電位側容量電極が、固定電位
側容量電極よりもデータ線に近い側に積層される構造を
採用することも可能である。この場合、画素電位側容量
電極及びデータ線間に介在する層間絶縁膜の膜厚を一定
値以上に厚く設定すれば両者間における容量カップリン
グによる悪影響を実践的な意味で低減可能となる。すな
わち、この場合には、実験的、経験的或いはシミュレー
ション等に従って両者間の容量カップリングを装置仕様
上無視し得る程度に小さくするように両者間の層間絶縁
膜の厚みを設定すればよい。
【0030】本発明の電気光学装置用素子基板の構成に
おいて、画素電位側容量電極と固定電位側容量電極の一
方を、他方を上下から挟持する一対の電極から構成し、
合わせて3層の電極のうちの少なくともいずれか1層の
電極に開口部を設ける構成とすることもできる。
【0031】この構成によれば、画素電位側容量電極及
び固定電位側容量電極の一方は、他方を上下から挟持す
る一対の電極からなるので、基板上における同一面積に
より大きな蓄積容量を構築することが可能となる。
【0032】特に、固定電位側容量電極を、画素電位側
容量電極を上下から挟持する一対の電極で構成すること
が望ましい。
【0033】この構成によれば、画素電極電位とされる
画素電位側容量電極は、固定電位とされる固定電位側容
量電極を構成する一対の電極により上下から挟持される
ので、画素電位側容量電極における電位変動が、容量カ
ップリングにより他の走査線やデータ線に悪影響を及ぼ
すこと(更に、走査線やデータ線における電位変動が容
量カップリングにより画素電位側容量電極に悪影響を及
ぼすこと)はなくなり、当該蓄積容量を走査線に重ねて
構築する構造の採用による画質劣化を低減できるので有
利である。
【0034】また、本発明の構成において、画素電位側
容量電極と固定電位側容量電極を、ともに島状の導電膜
で構成するとともに、薄膜トランジスタの下層に位置し
少なくともチャネル領域を基板側から見て覆う導電性の
下層遮光膜を設け、固定電位側容量電極を下層遮光膜と
電気的に接続する構成を採用することができる。
【0035】この構成によれば、下層遮光膜が、本来の
遮光機能に加えて固定電位側容量電極に対して固定電位
を供給する配線としても機能し、各画素毎に固定電位側
容量電極を確実に固定電位とすることができる。
【0036】本発明の他の電気光学装置用素子基板は、
画素電極に電気的に接続され画素電極電位とされる画素
電位側容量電極と、誘電体膜を介して画素電位側容量電
極と対向配置され固定電位とされる固定電位側容量電極
とを有してなる蓄積容量がデータ線の上方に積層され、
画素電位側容量電極と固定電位側容量電極の少なくとも
いずれか一方の電極に開口部が設けられたことを特徴と
する。この場合、画素電位側容量電極は、薄膜トランジ
スタと画素電極間に介在する島状の導電膜であてもよ
い。
【0037】この構成によれば、蓄積容量がデータ線の
上方に積層されているので、各画素の開口領域を広げつ
つ相対的に蓄積容量を増大させることができ、充分な線
幅を確保することで走査線や容量線に充分な導電性を与
えることができるため、微細ピッチの画素の高開口率化
を図りつつ、クロストークやゴーストを防止して画質の
向上を図ることができる。それと同時に、画素電位側容
量電極や固定電位側容量電極に開口部が設けられたこと
で半導体層のチャネル領域の水素化が充分になされるた
め、TFT特性を充分に改善することができる。
【0038】また本発明は、上述した蓄積容量を構成す
る画素電位側容量電極や固定電位側容量電極に開口部を
設ける構成の他、薄膜トランジスタの上方に上層遮光膜
が設けられた場合、この上層遮光膜に開口部を設ける構
成も適用可能である。
【0039】この構成の場合も、上層遮光膜の開口部を
通して水素原子がTFTのチャネル領域に到達し、結晶
欠陥による特性劣化が最も著しい半導体層のチャネル領
域の水素化が充分になされるため、TFT特性を充分に
改善することができる。
【0040】前記開口部の具体的な形態としては、導電
膜に形成された孔であってもよいし、導電膜に形成され
た切り欠きであってもよい。
【0041】また、前記薄膜トランジスタが、チャネル
領域とソース領域の間およびチャネル領域とドレイン領
域の間にそれぞれ低濃度不純物拡散領域が設けられた、
いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)構造の薄膜ト
ランジスタである場合、LDD構造を採用したことでリ
ーク電流の低減、ソース−ドレイン間耐圧の向上等、T
FT特性の向上を図ることができる。
【0042】この種の薄膜トランジスタを用いる場合、
前記開口部のチャネル長方向の縁が、チャネル領域と低
濃度不純物拡散領域との境界よりも外側に位置している
ことが望ましい。
【0043】一般にチャネル領域と低濃度不純物拡散領
域とでは各領域の構成材料のバンドギャップが大きいた
め、結晶欠陥の影響が他の部分よりも大きくなる恐れが
ある。しかしながら、この構成によれば、チャネル領域
と低濃度不純物拡散領域との境界の部分に存在する結晶
欠陥を水素化することができるので、リーク電流を充分
に低減することができる。
【0044】また、前記開口部のチャネル長方向の縁を
低濃度不純物拡散領域よりも外側に延ばせば、低濃度不
純物拡散領域内に存在する結晶欠陥も水素化することが
できるので、リーク電流をより充分に低減することがで
きる。
【0045】さらに、前記開口部のチャネル長方向の縁
をソース領域またはドレイン領域よりも外側に延ばす
と、ソース領域またはドレイン領域内に存在する結晶欠
陥も水素化することができるので、リーク電流の低減に
加えて、半導体層のシート抵抗とコンタクト抵抗を低減
することができる。
【0046】また、前記開口部のチャネル幅方向につい
ても、開口部の縁をチャネル領域の縁よりも外側に位置
させれば、より充分に水素化がなされ、リーク電流低減
の効果が増大する。
【0047】本発明の電気光学装置は、上記本発明の電
気光学装置用素子基板と対向基板とを対向配置し、これ
ら基板間に電気光学材料が挟持されてなることを特徴と
するものである。
【0048】本発明の電気光学装置によれば、上記本発
明の電気光学装置用素子基板を備えたことによって画質
の高い電気光学装置を得ることができる。
【0049】上述したように、本発明の電気光学装置用
素子基板においては、TFT上方のチャネル領域に相当
する部分の導電膜に開口部があるためにチャネル領域に
光が入射する恐れがある。そこで、仮に素子基板側にこ
の部分を遮光する膜がなかったとしても、対向基板上の
薄膜トランジスタの上方にあたる領域に遮光膜を設けれ
ば、TFTに光が入射されるのを防止でき、光リーク電
流の悪影響を抑えることができる。
【0050】本発明の電気光学装置用素子基板の製造方
法は、一対の基板間に電気光学材料が挟持されてなる電
気光学装置の前記一対の基板のうちの一方の基板を構成
し、マトリクス状に形成された複数の走査線および複数
のデータ線と、走査線とデータ線とに接続された薄膜ト
ランジスタと、薄膜トランジスタに接続された画素電極
とを有する電気光学装置用素子基板の製造方法であっ
て、基板上に薄膜トランジスタおよび走査線を形成する
工程と、薄膜トランジスタの上方に、画素電極に電気的
に接続され画素電極電位とされる画素電位側容量電極
と、誘電体膜を介して画素電位側容量電極と対向配置さ
れ固定電位とされる固定電位側容量電極とを有してな
り、画素電位側容量電極と固定電位側容量電極の少なく
ともいずれか一方の電極に、薄膜トランジスタの少なく
ともチャネル領域の一部の上方にあたる領域が開口した
開口部を設けた蓄積容量を絶縁膜を介して形成する工程
と、薄膜トランジスタの少なくともチャネル領域の水素
化処理を行う工程とを有することを特徴とする。
【0051】本発明の電気光学装置用素子基板の製造方
法によれば、画素電位側容量電極と固定電位側容量電極
の少なくともいずれか一方の電極に設けた開口部を通し
て水素原子がTFTのチャネル領域に到達し、半導体層
のチャネル領域の水素化を支障なく行うことができるの
で、TFT特性に優れた上記本発明の電気光学装置用素
子基板を実現することができる。
【0052】また、水素化処理を行った後に、前記開口
部の上方を覆うように遮光性を有する膜からなるデータ
線を形成することが望ましい。
【0053】この構成によれば、TFTとデータ線との
間にある他の導電膜に開口部が形成されていたとして
も、データ線によってTFTのチャネル領域を遮光する
ことができる。したがって、開口部を遮光するための他
の遮光膜を用いることがなく、製造プロセスが複雑にな
ることもない。
【0054】画素電位側容量電極と固定電位側容量電極
のうち、開口部が設けられていない側の電極を水素透過
性の膜で形成し、開口部が設けられた側の電極を水素非
透過性の膜で形成することが望ましい。もしくは、開口
部が設けられていない側の電極を水素非透過性の膜で形
成した場合には、工程の順番として水素非透過性膜を形
成する前段階で水素化処理を行うことが望ましい。ただ
し、実際には水素化処理を後から行っても、パターン周
囲からの拡散によってある程度の水素化は進行する。
【0055】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、上記本発明の電気光学装置用素子基板の製造方法を
用いて電気光学装置用素子基板を製造する工程と、電気
光学装置用素子基板と対向基板とを所定の間隔をあけて
貼り合わる工程と、これら電気光学装置用素子基板と対
向基板との間に電気光学材料を挟持させる工程とを有す
ることを特徴とする。
【0056】本方法によれば、本発明に係る高画質の電
気光学装置を容易に製造することができる。
【0057】本発明の電子機器は、上記本発明の電気光
学装置を備えたことを特徴とする。本発明によれば、高
画質の表示部を有する電子機器を実現することができ
る。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。以下の各実施形態は、本発明の電
気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0059】[第1実施形態]本発明の第1実施形態に
おける電気光学装置の構成について、図1から図3を参
照して説明する。図1は、電気光学装置の画像表示領域
を構成するマトリクス状に形成された複数の画素におけ
る各種素子、配線等の等価回路である。図2は、データ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の相隣接する複数の画素群の平面図、図3はTFT部分
の拡大図であり、図4は、図2のA−A’断面図であ
る。尚、以下の全ての図面においては、各層や各部材を
図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各
部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0060】図1において、本実施形態における電気光
学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成さ
れた複数の画素は、画素電極9aと当該画素電極9aを
制御するためのTFT30が形成されており、画像信号
が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに
電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像
信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給し
ても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に
対して、グループ毎に供給するようにしても良い。ま
た、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続さ
れており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的
に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で
印加するように構成されている。画素電極9aは、TF
T30のドレインに電気的に接続されており、スイッチ
ング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチ
を閉じることにより、データ線6aから供給される画像
信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込
む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例として液
晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、
…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電
極(後述する)との間で一定期間保持される。液晶は、
印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変
化することにより、光を変調し、階調表示を可能にす
る。ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電
圧に応じて入射光の透過光量が減少され、ノーマリーブ
ラックモードであれば、印加された電圧に応じて入射光
の透過光量が増大され、全体として電気光学装置からは
画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。こ
こで、保持された画像信号がリークするのを防ぐため
に、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容
量と並列に蓄積容量70を付加する。蓄積容量70は、
TFT30のドレインと定電位を供給する容量線300
との間に誘電体膜を介して形成されている。
【0061】図2および図3において、電気光学装置の
TFTアレイ基板(電気光学装置用素子基板)上には、
マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9
a’により輪郭が示されている)が設けられており、画
素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走
査線3aが設けられている。
【0062】また、半導体層1aのうち、図中右下がり
の斜線領域で示したチャネル領域1a’に対向するよう
に走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電
極として機能する。このように、走査線3aとデータ線
6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a’に
走査線3aがゲート電極として対向配置された画素スイ
ッチング用TFT30が設けられている。
【0063】本実施形態では、容量線300(固定電位
側容量電極)が、図中太線で示したように走査線3aの
形成領域に重ねて形成されている。より具体的には容量
線300は、走査線3aに沿って伸びる本線部と、図2
および図3中、データ線6aと交差する各個所からデー
タ線6aに沿って上方に夫々突出した突出部と、コンタ
クトホール84に対応する個所が僅かに括れた括れ部と
を備えている。容量線300は、例えば、Ti(チタ
ン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タ
ンタル)、Mo(モリブデン)、Pb(鉛)等の高融点
金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、
金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層した多層膜
等の水素非透過性の導電膜から構成されている。
【0064】図2〜図4に示すように、データ線6a
は、中継層303を中継することにより、コンタクトホ
ール81及び82を介して例えばポリシリコン膜からな
る半導体層1aのうち高濃度ソース領域1dに電気的に
接続されている。他方、画素電極9aは、中継層303
と同一膜からなる容量電極302(画素電位側容量電
極、図2,図3中1点鎖線で示す)を中継層として利用
することにより、コンタクトホール83及び84を介し
て半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的
に接続されている。
【0065】このように、容量電極302を中継層とし
て用いることにより、画素電極9aとTFT30を構成
する半導体層1aとの間の層間距離が例えば1000n
m程度に長くても、両者間を一つのコンタクトホールで
接続する技術的困難性を回避しつつ、比較的小径の二つ
の直列なコンタクトホール83及び84で両者間を良好
に接続でき、画素開口率を高めることが可能となる。特
にこのような中継層を用いれば、コンタクトホール開孔
時におけるエッチングの突き抜け防止にも役立つ。同様
に、中継層303を用いることにより、データ線6aと
TFT30を構成する半導体層1aとの間の層間距離が
長くても、両者間を一つのコンタクトホールで接続する
技術的困難性を回避しつつ、比較的小径の二つの直列な
コンタクトホール81及び82で両者間を良好に接続で
きる。本実施の形態の場合、容量電極302及び中継層
303は、例えばドープトポリシリコン膜のような水素
透過性の導電膜から構成されている。容量電極302及
び中継層303の膜厚は、例えば50〜500nm程度
とされる。
【0066】図2〜図4に示すように、容量電極302
と容量線300とが誘電体膜301を介して対向配置さ
れることにより、平面的に見て走査線3aに重なる領域
及びデータ線6aに重なる領域に、蓄積容量70(図1
参照)の一例たる蓄積容量70-1が構築されている。
【0067】即ち、容量線300は、走査線3aを覆う
ように延びると共に、データ線6aの領域下で、容量電
極302を覆うように突き出す突出部を有し、櫛歯状に
形成されている。容量電極302は、走査線3aとデー
タ線6aの交差部から、一方がデータ線6aの領域下に
ある容量線300の突出部に沿って延び、他方が走査線
3aの領域上にある容量線300に沿って隣接するデー
タ線6a近傍まで延びるL字状の島状容量電極を形成し
ている。そして、誘電体膜301を介して容量線300
にL字状の容量電極302が重なる領域で蓄積容量70
-1が形成される。
【0068】蓄積容量70-1の一方の容量電極である容
量電極302は、コンタクトホール84で画素電極9a
と接続されており(同時にコンタクトホール83で高濃
度ドレイン領域1eと接続されており)、画素電極電位
とされる。
【0069】蓄積容量70-1の他方の容量電極を含む容
量線300は、画素電極9aが配置された画像表示領域
からその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続され
て、固定電位とされる。定電位源としては、TFT30
を駆動するための走査信号を走査線3aに供給するため
の走査線駆動回路(後述する)や画像信号をデータ線6
aに供給するサンプリング回路を制御するデータ線駆動
回路(後述する)に供給される正電源や負電源の定電位
源でも良いし、対向基板に供給される定電位でも構わな
い。
【0070】本実施の形態において、容量線300に
は、TFT30のチャネル領域1a’(後述する)の上
方にあたる領域に開口部300aが設けられている。こ
の開口部300aは容量線300を膜厚方向に貫通する
孔であり、図3に示すように、開口部300aのチャネ
ル長方向(符号Lで示す矢印の向き)の縁はチャネル領
域1a’の内部に位置し、チャネル幅方向(符号Wで示
す矢印の向き)の縁はチャネル領域1a’の外側に位置
している。すなわち、本実施の形態の例では、開口部3
00aはチャネル領域1a’の一部を開口させたもので
ある。
【0071】蓄積容量70-1の誘電体膜301は、例え
ば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO膜(高温
酸化シリコン膜)、LTO膜(低温酸化シリコン膜)等
の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等から構成
されている。蓄積容量70-1を増大させる観点からは、
膜厚の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜
301は薄い程良い。
【0072】図4に示すように、電気光学装置は、透明
なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明
な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10
は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からな
り、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板から
なる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設け
られており、その上側には、ラビング処理等の所定の配
向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電
極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの
透明導電性膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリ
イミド膜などの有機膜からなる。
【0073】他方、対向基板20には、その全面にわた
って対向電極21が設けられており、その下側には、ラ
ビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が
設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜など
の透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミ
ド膜などの有機膜からなる。
【0074】TFTアレイ基板10には、各画素電極9
aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制
御する画素スイッチング用TFT30が設けられてい
る。
【0075】対向基板20には、さらに図4に示すよう
に、遮光膜23を設けるようにしても良い。このような
構成を採ることで、対向基板20側から入射光が画素ス
イッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域
1a’や低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域
1cに侵入することはない。更に、遮光膜23は、入射
光が照射される面を高反射な膜で形成することにより、
電気光学装置の温度上昇を防ぐ働きもする。
【0076】また、本実施形態では、TFT30のチャ
ネル領域1a’上方に位置する容量電極302はドープ
トポリシリコンで形成されていて光をある程度透過する
一方、容量線300は高融点金属、金属シリサイド、ポ
リサイド等の遮光性の膜であるが、開口部300aが形
成されている。しかしながら、蓄積容量70-1の上方に
データ線6aが配置されており、これがAl膜等、遮光
性の膜からなるデータ線であるから、TFT30のチャ
ネル領域1a’に光が入射しない構成となっている。
【0077】このように構成され、画素電極9aと対向
電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基
板10と対向基板20との間には、後述のシール材によ
り囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入
され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電
極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16
及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、
例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液
晶からなる。シール材は、TFTアレイ基板10及び対
向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例え
ば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、
両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー
或いはガラスビーズ等のギャップ材(図示せず)が混入
されている。
【0078】更に、画素スイッチング用TFT30の下
には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜1
2は、TFTアレイ基板10の全面に形成されることに
より、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒
れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT
30の特性の変化を防止する機能を有する。
【0079】図4において、画素スイッチング用TFT
30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有して
おり、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチ
ャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1
a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶
縁膜を含む絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低
濃度ソース領域1b(低濃度不純物拡散層)及び低濃度
ドレイン領域1c(低濃度不純物拡散層)、半導体層1
aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1
eを備えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の
画素電極9aのうちの対応する一つが、コンタクトホー
ル83及び84を介して(容量電極としても機能する)
容量電極302により中継接続されている。また、走査
線3aの上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタ
クトホール82及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコ
ンタクトホール83が各々形成された第1層間絶縁膜3
11が形成されている。
【0080】容量線300上には、中継層303へ通じ
るコンタクトホール81及び容量電極302へ通じるコ
ンタクトホール84が各々形成された第2層間絶縁膜3
12が形成されている。
【0081】第2層間絶縁膜312上には、データ線6
aが形成されており、これらの上には更に、容量電極3
02へのコンタクトホール84が形成された第3層間絶
縁膜7が形成されている。前述の画素電極9aは、この
ように構成された第3層間絶縁膜7の上面に設けられて
いる。
【0082】以下、本実施の形態の電気光学装置の製造
方法、特にTFTアレイ基板の製造方法を図64を用い
て説明する。なお、図64は各工程におけるTFTアレ
イ基板10側の各層を、図4と同様に図2のA−A’断
面に対応させて示す工程図である。
【0083】まず、図64の工程(1)に示すように、
石英基板、ハードガラス、シリコン基板等の基板を用意
する。次に、例えば、常圧または減圧CVD法等により
NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガ
ラス膜、もしくは窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等か
らなる下地絶縁膜12を形成する。
【0084】次に、下地絶縁膜12上に、減圧CVD法
等によりアモルファスシリコン膜を形成する。その後、
窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜10時
間の熱処理を施すことにより、ポリシリコン膜を約50
〜200nmの膜厚となるまで固相成長させる。固相成
長させる方法としては、RTA(Rapid Thermal Annea
l)を使った熱処理でも良いし、エキシマレーザー等を用
いても良い。なお、アモルファスシリコン膜を経ずに、
ポリシリコン膜を直接形成しても良い。
【0085】次に、フォトリソグラフィー工程、エッチ
ング工程により上記ポリシリコン膜をパターニングする
ことにより、所定パターンを有する半導体層1aを形成
する。次に、TFT30を構成する半導体層1aを約9
00〜1300℃の温度で熱酸化することにより、約3
0nm程度の比較的薄い膜厚の熱酸化シリコン膜を形成
し、さらに、減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜
(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる絶縁膜を約50
nm程度の比較的薄い膜厚に堆積し、多層構造を持つT
FT30のゲート絶縁膜2を形成する。この結果、ゲー
ト絶縁膜2の膜厚は約10〜150nm程度となる。
【0086】次に、減圧CVD法等によりポリシリコン
膜を堆積し、さらにリン(P)を熱拡散し、ポリシリコ
ン膜を導電化する。ポリシリコン膜の膜厚は、例えば約
100〜500nm、好ましくは約300nmに堆積す
る。
【0087】次に、フォトリソグラフィー工程、エッチ
ング工程等によりポリシリコン膜のパターニングを行
い、所定パターンの走査線3aを形成する。
【0088】次に、半導体層に、まず低濃度ソース領域
1bおよび低濃度ドレイン領域1cを形成するために、
走査線3aの一部であるゲート電極をマスクとして、P
などのV族元素の不純物を低濃度で(例えば、Pイオン
を1×1013〜3×10 /cmのドーズ量に
て)ドープする。これにより、走査線3a下の半導体層
はチャネル領域1a’となる。
【0089】次に、TFT30を構成する高濃度ソース
領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを形成するため
に、走査線3aよりも幅の広いレジストマスクを走査線
3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素の不純物
を高濃度で(例えば、Pイオンを1×1015〜3×1
15/cmのドーズ量にて)ドープする。
【0090】次に、走査線3a上およびゲート絶縁膜2
上に、減圧CVD法、プラズマCVD法等によりHTO
膜や窒化シリコン膜からなる第1層間絶縁膜311を1
0〜200nm程度の膜厚に堆積する。
【0091】次に、図64の工程(2)に示すように、
後で形成する中継層303と高濃度ソース領域1dおよ
び後で形成する蓄積容量302と高濃度ドレイン領域1
eとをそれぞれ電気的接続するためのコンタクトホール
82,83を、反応性イオンエッチング、反応性イオン
ビームエッチング等のドライエッチングにより形成す
る。あるいは、コンタクトホールが半導体層を突き抜け
るのを防止するのに有利なウエットエッチングを併用し
てもよい。
【0092】次に、層間絶縁膜311上の全面に、低圧
CVD法等によりドープトポリシリコン膜を堆積し、フ
ォトリソグラフィーにより中継層303および蓄積容量
302のパターンに対応するレジストマスクを形成し、
レジストマスクを介してドープトポリシリコン膜のエッ
チングを行うことにより、中継層303および蓄積容量
302を形成する。
【0093】次に、蓄積容量の誘電体膜301となる絶
縁膜を形成した後、後で容量線300となる高融点金
属、金属シリサイド、ポリサイド等の膜をスパッタ法等
により形成し、フォトリソグラフィー、エッチングによ
りパターニングして容量線300を形成する。この際、
容量線300の開口部300aを形成するには、フォト
リソグラフィー工程で使用するフォトマスクのパターン
に予め開口部を設けておけばよいのであって、通常の製
造プロセスに対して特に工程を追加する必要はない。
【0094】その後、容量線300を覆うように、例え
ば常圧または減圧CVD法等を用いて第2層間絶縁膜3
12を形成する。そしてその後、水素雰囲気中、減圧下
でプラズマに基板を晒すことによって水素化処理を行
う。この際、本実施形態によれば、容量線300に開口
部300aが設けられたこと、および容量電極302に
水素透過性のポリシリコン膜を用いたことによって、T
FT30のチャネル領域1a’を充分に水素化すること
ができる。
【0095】次に、図64の工程(3)に示すように、
第2層間絶縁膜312に、次に形成するデータ線6aに
対するコンタクトホール81を開孔する。次に、スパッ
タ法等によりAL膜を成膜した後、フォトリソグラフィ
ー、エッチングによりAl膜をパターニングすることに
より、データ線6aを形成する。これにより、容量線3
00の開口部300aの上方が遮光性を有するAl膜か
らなるデータ線6aにより遮光される。
【0096】次に、データ線6a上を覆うように、例え
ば常圧または減圧CVD法あるいはプラズマCVD法等
を用いて第3層間絶縁膜7を形成する。次に、次に形成
する画素電極9aと容量電極302とを電気的に接続す
るためのコンタクトホール84を、反応性イオンエッチ
ング、反応性イオンビームエッチングなどのドライエッ
チングやウェットエッチングにより形成する。
【0097】次に、第3層間絶縁膜7上に、スパッタリ
ング等によりITO膜等の透明導電膜を約50〜200
nmの膜厚に堆積し、さらにフォトリソグラフィー、エ
ッチング等により透明導電膜をパターニングし、画素電
極9aを形成する。続いて、画素電極9a上にポリイミ
ド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレチルト
角を持つように所定方向でラビング処理を施すこと等に
より、配向膜16を形成する。以上の工程により、TF
Tアレイ基板10が完成する。
【0098】他方、対向基板20に関しては工程図の図
示を省略するが、ガラス基板等の基板がまず用意され、
遮光層23を、例えば金属クロムをスパッタリングした
後、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程を経て
形成する。なお、遮光層23は、Cr、Ni、Alなど
の金属材料の他、カーボンやTiをフォトレジストに分
散した樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。次
に、対向基板20の全面に、スパッタリング等によりI
TO等の透明導電膜を約50〜200nmの膜厚に堆積
することにより共通電極21を形成する。さらに、共通
電極21の全面に配向膜22を形成する。
【0099】最後に、上述のように各層が形成されたT
FTアレイ基板10と対向基板20とを対向させて配置
し、シール材により貼り合わせ、空セルを作製する。次
いで、液晶50を空セル内に封入すれば、本実施形態の
電気光学装置が完成する。
【0100】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、TFTアレイ基板10上で容量線300や容量電極
302を走査線3aやデータ線6aに立体的に重ねて形
成するように、容量線300を走査線3aの領域に沿っ
て延出すると共にその一部をデータ線6aに沿って突出
して形成し、容量電極302を容量線300に沿ってL
字状に形成して蓄積容量70-1を構築したので、前述し
た背景技術の如く容量線300を走査線3aに横並びに
配線する必要が無く、各画素の非開口領域を広げないで
済み、大きな蓄積容量が得られる。更に、十分な線幅を
確保することにより走査線3aや容量線300を低抵抗
化することもでき、特に微細ピッチな画素の高開口率化
を図りつつ、表示画像中におけるクロストークやゴース
トを低減して画質を向上できる。
【0101】そして、このような蓄積容量70-1を走査
線3aやデータ線6a上に積層する構成を採用したとし
ても、蓄積容量70-1を構成する電極のうち、水素非透
過性の膜で形成されている容量線300に開口部300
aが設けられているので、開口部300aを通して水素
原子がTFT30のチャネル領域1a’に到達し、蓄積
容量形成後であってもチャネル領域1a’の水素化を充
分になすことができ、TFT特性を充分に改善すること
ができる。
【0102】また、本実施の形態の場合、データ線6a
によってTFT30のチャネル領域1a’を遮光するこ
とができるので、TFTアレイ基板10単独でもTFT
30のチャネル領域1a’が確実に遮光され、開口部3
00aを遮光するための他の遮光膜を用いることがな
く、製造プロセスが複雑になることもない。
【0103】また本実施形態では特に、画素電極電位と
される容量電極302が、固定電位とされる容量線30
0よりも走査線3aに近い側に積層される構造を採用し
ている。このため、容量電極302及び走査線3a間に
介在する第1層間絶縁膜311の膜厚を200〜200
0nm程度に厚くするとよい。このように第1層間絶縁
膜311を比較的厚く積むことにより、容量電極302
及び走査線3a間における容量カップリングによる悪影
響を実践的な意味で低減できる。他方、画素電極電位と
される容量電極302とデータ線6aとの間には、固定
電位とされる容量線300が積層されているので、容量
電極302における電位変動が、容量カップリングによ
りデータ線6aに悪影響を及ぼすこと、あるいはデータ
線6aにおける電位変動が容量カップリングにより容量
電極302(更に画素電極9a)に悪影響を及ぼすこと
がないので有利である。
【0104】なお、図5に示すように、TFT30をT
FTアレイ基板10側(図5中の下側)から覆う部分を
含む下層遮光膜11aを走査線3aに沿ってストライプ
状にあるいは走査線3a及びデータ線6aに沿ってマト
リクス状に形成してもよい。このような下層遮光膜11
aは、TFTアレイ基板10の裏面や投射光学系からの
戻り光を遮光し、この光に基づく光励起によりTFT3
0のオフ時のリーク電流が原因でTFT30の特性が変
化するのを有効に防止することができる。このような下
層遮光層は、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、P
b等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属
単体、合金、金属シリサイド等やポリシリコン膜から形
成することができる。特に、複板式のカラー表示用のプ
ロジェクタ等で複数の電気光学装置をプリズム等を介し
て組み合わせて一つの光学系を構成する場合には、他の
電気光学装置からプリズム等を突き抜けて来る投射光部
分からなる戻り光は強力であるので、このようにTFT
30の下側に下層遮光膜を設けることは大変有効であ
る。このような下層遮光膜についても、容量線300と
同様に、画像表示領域からその周囲に延設して定電位源
に接続するとよい。
【0105】以上説明した本実施形態では、多数の導電
層を積層することにより、データ線6aや走査線3aに
沿った領域に段差が生じるが、TFTアレイ基板10、
下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜311、第2層間絶縁
膜312に溝を掘って、データ線6a等の配線やTFT
30等を埋め込むことにより平坦化処理を行ってもよい
し、第3層間絶縁膜7や第2層間絶縁膜312の上面の
段差をCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理
等で研磨することにより、あるいは有機SOGを用いて
平らに形成することにより、当該平坦化処理を行っても
よい。
【0106】更に以上説明した本実施形態では、画素ス
イッチング用TFT30は、好ましくは図4に示したよ
うにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低
濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオ
フセット構造を持ってよいし、走査線3aの一部からな
るゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打ち込
み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成
するセルフアライン型のTFTであってもよい。また本
実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート
電極を高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1
e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、
これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。
このようにデュアルゲート或いはトリプルゲート以上で
TFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領
域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を
低減することができる。
【0107】尚、第1実施形態及び以下に説明する各実
施形態の電気光学装置において各種導電膜間を絶縁する
各種の層間絶縁膜は、例えば、常圧、減圧CVD法、プ
ラズマCVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オ
ルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボ
ートレート)ガス等を用いて、NSG(ノンドープト・
シリケート・ガラス)、PSG(リン・シリケート・ガ
ラス)などのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸
化シリコン膜等から構成すればよい。
【0108】(第2実施形態)次に、図6を参照して本
発明の電気光学装置の第2実施形態について説明する。
ここに、図6は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図である。本
実施の形態の電気光学装置の基本構成は第1実施形態と
同様であり、本実施の形態が第1実施形態と異なるとこ
ろは、容量線に設けた開口部の大きさのみである。した
がって、図6において、図3と共通の構成要素には同一
の符号を付し、その説明は省略する。また、断面構造も
同様であるため、図示を省略する。
【0109】第1実施形態では、容量線300に設けた
開口部300aのチャネル長方向の縁がチャネル領域1
a’内に位置していたのに対し、本実施形態では開口部
300aのチャネル長方向の縁が、チャネル領域1a’
と低濃度ソース領域1bとの境界E、およびチャネル領
域1a’と低濃度ドレイン領域1cとの境界Eよりも外
側に位置している。すなわち、本実施の形態の例では、
開口部300aはチャネル領域1a’の全部、チャネル
領域1a’と低濃度ソース領域1bとの境界E、および
チャネル領域1a’と低濃度ドレイン領域1cとの境界
Eを開口させたものである。
【0110】一般にチャネル領域と低濃度不純物拡散領
域とでは各領域の構成材料のバンドギャップが大きいた
め、結晶欠陥の影響が他の部分よりも大きくなる恐れが
ある。しかしながら、本実施形態の構成によれば、チャ
ネル領域1a’と低濃度ソース領域1bとの境界E、お
よびチャネル領域1a’と低濃度ドレイン領域1cとの
境界Eの付近に存在する結晶欠陥を水素化することがで
きるので、リーク電流をより充分に低減することができ
る。
【0111】(第3実施形態)次に、図7を参照して本
発明の電気光学装置の第3実施形態について説明する。
ここに、図7は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図である。本
実施の形態の電気光学装置の基本構成は第1、第2実施
形態と同様であり、本実施の形態が第1、第2実施形態
と異なるところは、容量線に設けた開口部の大きさのみ
である。したがって、図7において、図3と共通の構成
要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。ま
た、断面構造も同様であるため、図示を省略する。
【0112】第1実施形態では、容量線300に設けた
開口部300aのチャネル長方向の縁がチャネル領域1
a’内に位置していたのに対し、本実施形態では開口部
300aのチャネル長方向の縁が、低濃度ソース領域1
bおよび低濃度ドレイン領域1cの外側に位置してい
る。すなわち、本実施の形態の例では、開口部300a
はチャネル領域1a’、低濃度ソース領域1b、および
低濃度ドレイン領域1cを開口させたものである。
【0113】本実施形態によれば、低濃度ソース領域1
bおよび低濃度ドレイン領域1cの内部に存在する結晶
欠陥も水素化することができるので、リーク電流をより
充分に低減することができる。
【0114】(第4実施形態)次に、図8を参照して本
発明の電気光学装置の第4実施形態について説明する。
ここに、図8は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図である。本
実施の形態の電気光学装置の基本構成は第1〜第3実施
形態と同様であり、本実施の形態が第1〜第3実施形態
と異なるところは、容量線に設けた開口部の大きさのみ
である。したがって、図8において、図3と共通の構成
要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。ま
た、断面構造も同様であるため、図示を省略する。
【0115】第1実施形態では、容量線300に設けた
開口部300aのチャネル長方向の縁がチャネル領域1
a’内に位置していたのに対し、本実施形態では開口部
300aのチャネル長方向の縁が、高濃度ドレイン領域
1eの外側にまで延びている。すなわち、本実施の形態
の例では、開口部300aはチャネル領域1a’、低濃
度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、および高
濃度ドレイン領域1eを開口させたものである。
【0116】本実施形態によれば、上記実施形態に比べ
て高濃度ドレイン領域1eの内部に存在する結晶欠陥も
水素化することができるので、リーク電流をより充分に
低減することができるとともに、高濃度ドレイン領域1
eのシート抵抗とコンタクトホール83の部分のコンタ
クト抵抗を低減することができる。
【0117】(第5実施形態)次に、図9を参照して本
発明の電気光学装置の第5実施形態について説明する。
ここに、図9は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図である。本
実施の形態の電気光学装置の基本構成は第1〜第4実施
形態と同様であり、本実施の形態が第1〜第4実施形態
と異なるところは、容量線に設けた開口部の大きさのみ
である。したがって、図9において、図3と共通の構成
要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。ま
た、断面構造も同様であるため、図示を省略する。
【0118】第1実施形態では、容量線300に設けた
開口部300aのチャネル幅方向の縁がチャネル領域1
a’の外側に位置していたのに対し、本実施形態では、
図9に示すように、開口部300aのチャネル幅方向
(図中符号Wの矢印で示す)の縁が、チャネル領域1
a’の内部に位置している。すなわち、本実施の形態の
例では、開口部300aはチャネル領域1a’の一部を
開口させたものである。
【0119】本実施形態によれば、チャネル領域1a’
の内部に存在する結晶欠陥を水素化することができるの
で、リーク電流を低減することができる。本実施の形態
の場合、第1実施形態などと比べて開口部300aが小
さいが、開口部300aの直下のチャネル領域1a’の
部分のみが水素化されるというわけではなく、水素の拡
散によって開口部300aの外側のチャネル領域1a’
も水素化される。さらに本実施形態の場合、上記実施形
態に比べて開口部300aが小さいため、開口部300
aを設けたことによる容量線300の抵抗の増大を抑え
ることができる、という効果が得られる。
【0120】(第6実施形態)次に、図10〜図12を
参照して本発明の電気光学装置の第6実施形態について
説明する。図10は、データ線、走査線、画素電極等が
形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群
の平面図、図11はTFT部分の拡大図であり、図12
は、図10のA−A’断面図である。本実施の形態の電
気光学装置の基本構成は第1〜第5実施形態と同様であ
るが、第1〜第5実施形態の開口部の形状が孔状である
のに対し、本実施の形態では切り欠き状とした点のみが
異なる。したがって、図10〜図12において、図2〜
図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0121】第1〜第5実施形態では、容量線300に
設けた開口部300aの形状が孔状であったのに対し、
本実施形態では開口部300bが容量線300の下側の
縁の一部を切り欠いた形状となっている。そして、切り
欠いた部分の最も奥に位置する開口部300bのチャネ
ル長方向の縁が、チャネル領域1a’の内部に位置して
いる。すなわち、本実施の形態の例では、開口部300
bはチャネル領域1a’の一部を開口させたものであ
る。
【0122】本実施形態においてもチャネル領域1a’
の内部に存在する結晶欠陥を水素化することができるの
で、リーク電流を低減することができる、という第1〜
第5実施形態と同様の効果が得られる。
【0123】(第7実施形態)次に、図13を参照して
本発明の電気光学装置の第7実施形態について説明す
る。ここに、図13は、データ線、走査線、画素電極等
が形成されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図であ
る。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第6実施
形態と同様であり、本実施の形態が第6実施形態と異な
るところは、容量線に設けた開口部の大きさのみであ
る。したがって、図13において、図11と共通の構成
要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。ま
た、断面構造も同様であるため、図示を省略する。
【0124】第6実施形態では、容量線300に設けた
開口部300bのチャネル長方向の縁がチャネル領域1
a’内に位置していたのに対し、本実施形態では、図1
3に示すように、開口部300bのチャネル長方向(図
中符号Lの矢印で示す)の縁が、チャネル領域1a’と
低濃度ドレイン領域1cとの境界Eよりも外側に位置し
ている。すなわち、本実施の形態の例では、開口部30
0aはチャネル領域1a’の全部、低濃度ソース領域1
b、低濃度ドレイン領域1cを開口させたものである。
【0125】本実施形態の構成によれば、第6実施形態
に比べてチャネル領域1a’と低濃度ドレイン領域1c
との境界Eの近傍に存在する結晶欠陥も水素化すること
ができるので、リーク電流をより充分に低減することが
できる。
【0126】(第8実施形態)次に、図14を参照して
本発明の電気光学装置の第8実施形態について説明す
る。ここに、図14は、データ線、走査線、画素電極等
が形成されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図であ
る。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第6、第
7実施形態と同様であり、本実施の形態が第6、第7実
施形態と異なるところは、容量線に設けた開口部の大き
さのみである。したがって、図14において、図11と
共通の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略
する。また、断面構造も同様であるため、図示を省略す
る。
【0127】第6実施形態では、容量線300に設けた
開口部300bのチャネル長方向の縁がチャネル領域1
a’内に位置していたのに対し、本実施形態では、図1
4に示すように、開口部300bのチャネル長方向(図
中符号Lの矢印で示す)の縁が、低濃度ドレイン領域1
cの外側に位置している。すなわち、本実施の形態の例
では、開口部300bはチャネル領域1a’、低濃度ソ
ース領域1b、および低濃度ドレイン領域1cまでを開
口させたものである。
【0128】本実施形態によれば、低濃度ドレイン領域
1cの内部に存在する結晶欠陥も水素化することができ
るので、リーク電流をより充分に低減することができ
る。
【0129】(第9実施形態)次に、図15を参照して
本発明の電気光学装置の第9実施形態について説明す
る。ここに、図15は、データ線、走査線、画素電極等
が形成されたTFTアレイ基板の画素の拡大平面図であ
る。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第6〜第
8実施形態と同様であり、本実施の形態が第6〜第8実
施形態と異なるところは、容量線に設けた開口部の大き
さのみである。したがって、図15において、図11と
共通の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略
する。また、断面構造も同様であるため、図示を省略す
る。
【0130】第6実施形態では、容量線300に設けた
開口部300bのチャネル長方向の縁がチャネル領域1
a’内に位置していたのに対し、本実施形態では、図1
5に示すように、開口部300bのチャネル長方向(図
中符号Lの矢印で示す)の縁が、高濃度ドレイン領域1
eの外側に位置している。すなわち、本実施の形態の例
では、開口部300bはチャネル領域1a’、低濃度ソ
ース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、および高濃度
ドレイン領域1eを開口させたものである。
【0131】本実施形態によれば、上記実施形態に比べ
て高濃度ドレイン領域1eの内部に存在する結晶欠陥も
水素化することができるので、リーク電流をより充分に
低減することができるとともに、高濃度ドレイン領域1
eのシート抵抗とコンタクトホール83の部分のコンタ
クト抵抗を低減することができる。
【0132】(第10実施形態)次に、図16、図17
を参照して本発明の電気光学装置の第10実施形態につ
いて説明する。図16は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図であり、図17は、図16のA−A’断面
図である。本実施形態の電気光学装置の基本構成は第1
〜第9実施形態と同様であり、第1〜第9実施形態では
固定電位側容量電極(容量線)に開口部を設けたのに対
し、本実施の形態では画素電位側容量電極に開口部を設
けた点のみが異なる。したがって、図16、図17にお
いて、図2、図4と共通の構成要素には同一の符号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0133】第1〜第9実施形態では蓄積容量70-1を
構成する2層の電極のうち、上層側の容量線300(固
定電位側容量電極)に開口部300a,300bを設け
たのに対し、本実施の形態では、図16および図17に
示すように、下層側の容量電極302(画素電位側容量
電極)に開口部302aを設けた点が異なる。
【0134】本実施の形態の場合、容量電極302に開
口部302aを設けているので、容量電極302の構成
材料として、例えばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb
等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層
した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用いることがで
きる。一方、開口部を設けない容量線300の構成材料
としては、例えばドープトポリシリコンのような水素透
過性の導電膜を用いることができる。水素透過性の導電
膜を用いた場合には容量線300を形成した後に水素化
処理を支障なく行うことができる。もしくは、容量線3
00の構成材料として水素非透過性の導電膜を用いる場
合には、容量線300を形成する前に水素化処理を行え
ばよい。
【0135】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-1を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量電極302に開口部302aが設け
られているので、開口部302aを通して水素原子がT
FT30のチャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成
後であってもチャネル領域1a’の水素化が充分になさ
れ、TFT特性を充分に改善できる、という上記実施形
態と同様の効果を奏することができる。
【0136】さらに、データ線6aによってTFT30
のチャネル領域1a’を遮光することができる、あるい
は、画素電極電位とされる容量電極302とデータ線6
aとの間に固定電位とされる容量線300が積層された
ことで容量電極302とデータ線6a間の容量カップリ
ングによる悪影響が防止できる、といった効果が得られ
ることも上記実施形態と同様である。
【0137】(第11実施形態)次に、図18、図19
を参照して本発明の電気光学装置の第11実施形態につ
いて説明する。図18は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図であり、図19は、図18のA−A’断面
図である。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第
10実施形態と同様であり、容量電極に開口部を設けた
点も同様であるが、第10実施形態の開口部の形状が孔
状であるのに対し、本実施の形態では切り欠き状とした
点のみが異なる。したがって、図18、図19におい
て、図16,図17と共通の構成要素には同一の符号を
付し、詳細な説明は省略する。
【0138】第10実施形態では、容量電極302に設
けた開口部302aの形状が孔状であったのに対し、本
実施形態では、図18および図19に示すように、開口
部302bが容量電極302の下側の縁の一部を切り欠
いた形状となっている。
【0139】本実施形態においても、開口部302bを
設けたことでチャネル領域1a’の内部に存在する結晶
欠陥を水素化することができるので、リーク電流を低減
することができる、という第10実施形態と同様の効果
が得られる。
【0140】(第12実施形態)次に、図20、図21
を参照して本発明の電気光学装置の第12実施形態につ
いて説明する。図20は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図であり、図21は、図20のA−A’断面
図である。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は上
記実施形態と同様であるが、上記実施形態では蓄積容量
を構成する2層の電極のうち、いずれか一方の電極に開
口部を設けたのに対し、本実施の形態では双方の電極と
もに開口部を設けた点のみが異なる。したがって、図2
0、図21において、図2、図4と共通の構成要素には
同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0141】第1〜第9実施形態では蓄積容量70-1を
構成する2層の電極のうち、上層側の容量線300(固
定電位側容量電極)のみに開口部300a,300bを
設け、第10〜第11実施形態では下層側の容量電極3
02(画素電位側容量電極)のみに開口部302a,3
02bを設けたのに対し、本実施の形態では、図20お
よび図21に示すように、上層側の容量線300(固定
電位側容量電極)、下層側の容量電極302(画素電位
側容量電極)の双方に開口部300a,302aを設け
ている。本実施形態の場合、開口部300a,302a
の形状は孔状とされている。
【0142】本実施の形態の場合、容量線300、容量
電極302の双方に開口部300a、302aが設けら
れているので、容量線300、容量電極302ともに、
その構成材料としては、例えばTi、Cr、W、Ta、
Mo、Pb等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含
む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、こ
れらを積層した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用い
ることができる。この構成にすれば、蓄積容量70-1を
形成した後に水素化処理を支障なく行うことができる。
【0143】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-1を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量線300および容量電極302に開
口部300a、302aが設けられているので、開口部
300a、302aを通して水素原子がTFT30のチ
ャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成後であっても
チャネル領域1a’の水素化が充分になされ、TFT特
性を充分に改善できる、という上記実施形態と同様の効
果を奏することができる。
【0144】さらに、データ線6aによってTFT30
のチャネル領域1a’を遮光することができる、あるい
は、画素電極電位とされる容量電極302とデータ線6
aとの間に固定電位とされる容量線300が積層された
ことで容量電極302とデータ線6a間の容量カップリ
ングによる悪影響が防止できる、といった効果が得られ
ることも上記実施形態と同様である。
【0145】特に本実施形態の場合、容量線300、容
量電極302ともに金属膜を用いることができるので、
蓄積容量70-1を構成する2層の電極の抵抗値を低減す
ることができる、という効果が得られる。さらに、これ
ら金属膜が遮光膜としても機能するので、非開口領域を
より確実に遮光することができる、という効果も得られ
る。
【0146】(第13実施形態)次に、図22、図23
を参照して本発明の電気光学装置の第13実施形態につ
いて説明する。図22は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図であり、図23は、図22のA−A’断面
図である。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第
12実施形態と同様であり、容量線と容量電極の双方に
開口部を設けた点も同様であるが、第12実施形態の開
口部の形状が孔状であるのに対し、本実施の形態では切
り欠き状とした点のみが異なる。したがって、図22、
図23において、図20、図21と共通の構成要素には
同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0147】第12実施形態では、容量線300および
容量電極302に設けた開口部300a、302aの形
状が孔状であったのに対し、本実施形態では、図22お
よび図23に示すように、開口部300b、302bが
容量線300、容量電極302のそれぞれの下側の縁の
一部を切り欠いた形状となっている。
【0148】本実施形態においても、開口部300b、
302bを設けたことでチャネル領域1a’の内部に存
在する結晶欠陥を水素化することができるので、リーク
電流を低減することができる、という第12実施形態と
同様の効果が得られる。その他の効果も第12実施形態
と同様である。
【0149】(第14実施形態)次に、図24及び図2
5を参照して本発明の電気光学装置の第14実施形態に
ついて説明する。ここに、図24は、データ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の画素の
平面図であり、図25は、図24におけるコンタクトホ
ールによる各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層
状態を示す図式的な断面図である。尚、図25において
は、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさと
するため、並びにコンタクトホールによる接続関係及び
蓄積容量を構築する積層状態を理解し易くするため、各
層や各部材毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異なら
しめてある。また、図24及び図25において、図3及
び図4(第1実施形態)と共通の構成要素には同一の符
号を付し、詳細な説明は省略する。
【0150】図24及び図25に示すように、第14実
施形態では、第1実施形態と比べて、蓄積容量を構成す
る下側の導電層から、容量電極302に代えて、容量線
300’が形成されている。更に、この上に誘電体膜3
01を介して積層された導電膜から、容量線300に代
えて、容量電極302’が形成されている。また、この
容量電極302’と同一層からデータ線6aを高濃度ソ
ース領域1dに接続するための中継層303’が形成さ
れている。容量線300’は、第1実施形態の容量線3
00と同様に固定電位とされ、容量電極302’は、第
1実施形態の容量電極302と同様に画素電極電位とさ
れて、蓄積容量70(図1参照)の他の一例たる蓄積容
量70-2が構成されている。すなわち、第1実施形態で
は蓄積容量において画素電位側容量電極が下層側、固定
電位側容量電極が上層側に配置されていたのに対し、本
実施形態では固定電位側容量電極が下層側、画素電位側
容量電極が上層側に配置されているというように、各電
極の上下の位置関係が逆転している。その他の構成につ
いては、第1実施形態の場合と同様である。
【0151】そして本実施形態において、下層側に位置
する容量線300’には、TFT30のチャネル領域1
a’の上方にあたる領域に孔状の開口部300a’が設
けられている。容量線300’に開口部300a’を設
けているので、容量線300’の構成材料として、例え
ばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb等の高融点金属の
うちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シ
リサイド、ポリサイド、これらを積層した多層膜等の水
素非透過性の導電膜を用いることができる。一方、開口
部を設けない容量電極302’の構成材料としては、例
えばドープトポリシリコンのような水素透過性の導電膜
を用いることができる。水素透過性の導電膜を用いた場
合には容量電極302’を形成した後に水素化処理を支
障なく行うことができる。もしくは、容量電極302’
の構成材料として水素非透過性の導電膜を用いる場合に
は、容量線302’を形成する前に水素化処理を行えば
よい。
【0152】したがって、本実施形態によれば、前述し
た背景技術の如く容量線300’を走査線3aに横並び
に配線する必要が無いので、各画素の非開口領域を広げ
ないで済み、TFTアレイ基板10上で容量線300’
及び容量電極302’を走査線3aやデータ線6aに立
体的に重ねて形成することにより、大きな蓄積容量が得
られる。更に、十分な線幅を確保することにより走査線
3aや容量線300’を低抵抗化することもでき、特に
微細ピッチな画素の高開口率化を図りつつ、表示画像中
におけるクロストークやゴーストを低減して画質を向上
できる。
【0153】そして、このような蓄積容量70-2を走査
線3aやデータ線6a上に積層する構成を採用したとし
ても、水素非透過性の膜で形成されている容量線30
0’に開口部300a’が設けられているので、蓄積容
量形成後であってもチャネル領域1a’の水素化を充分
になすことができ、TFT特性を充分に改善することが
できる。
【0154】また本実施形態では特に、容量電極30
2’が固定電位とされる容量線300’よりもデータ線
6aに近い側に積層される構造を採用している。このた
め、容量電極302’及びデータ線6a間に介在する第
2層間絶縁膜312の膜厚を200〜2000nm程度
に厚くするとよい。このように第2層間絶縁膜312を
比較的厚く積むことにより、容量電極302’及びデー
タ線6a間における容量カップリングによる悪影響を実
践的な意味で低減できる。他方、画素電極電位とされる
容量電極302’と走査線3aとの間には、固定電位と
される容量線300’が積層されているので、容量電極
302’における電位変動が、容量カップリングにより
走査線3aに悪影響を及ぼすこと、あるいは走査線3a
における電位変動が容量カップリングにより容量電極3
02’(更に画素電極9a)に悪影響を及ぼすことがな
いので有利である。
【0155】(第15実施形態)次に、図26、図27
を参照して本発明の電気光学装置の第15実施形態につ
いて説明する。図26は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板のTFT部分の拡大平
面図であり、図27は、図26におけるコンタクトホー
ルによる各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状
態を示す図式的な断面図である。本実施の形態の電気光
学装置の基本構成は第14実施形態と同様であり、容量
線に開口部を設けた点も同様であるが、第14実施形態
の開口部の形状が孔状であるのに対し、本実施の形態で
は切り欠き状とした点のみが異なる。したがって、図2
6、図27において、図24、図25と共通の構成要素
には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0156】第14実施形態では、容量線300’に設
けた開口部300a’の形状が孔状であったのに対し、
本実施形態では、図26および図27に示すように、容
量線300’に設けた開口部300b’の形状が容量線
300’の下側の縁の一部を切り欠いた形状となってい
る。
【0157】本実施形態においても、開口部300b’
を設けたことでチャネル領域1a’の内部に存在する結
晶欠陥を水素化することができるので、リーク電流を低
減することができる、という第14実施形態と同様の効
果が得られる。その他の効果も第14実施形態と同様で
ある。
【0158】(第16実施形態)次に、図28、図29
を参照して本発明の電気光学装置の第16実施形態につ
いて説明する。図28は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板のTFT部分の拡大平
面図であり、図29は、図28におけるコンタクトホー
ルによる各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状
態を示す図式的な断面図である。本実施の形態の電気光
学装置の基本構成は第14、第15実施形態と同様であ
るが、第14、第15実施形態では蓄積容量を構成する
2層の電極のうち、容量線側(一方の電極)に開口部を
設けたのに対し、本実施の形態では双方の電極ともに開
口部を設けた点のみが異なる。したがって、図28、図
29において、図24、図25と共通の構成要素には同
一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0159】第24、第25実施形態では蓄積容量70
-2を構成する2層の電極のうち、下層側の容量線30
0’(固定電位側容量電極)に開口部300a’、30
0b’を設けたのに対し、本実施の形態では、図28お
よび図29に示すように、下層側の容量線300’(固
定電位側容量電極)、上層側の容量電極302’(画素
電位側容量電極)の双方に開口部300a’、302
a’を設けている。本実施形態の場合、開口部300
a’、302a’の形状は孔状とされている。
【0160】本実施の形態の場合、容量線300’、容
量電極302’の双方に開口部300a’、302a’
が設けられているので、容量線300’、容量電極30
2’ともに、その構成材料としては、例えばTi、C
r、W、Ta、Mo、Pb等の高融点金属のうちの少な
くとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、
ポリサイド、これらを積層した多層膜等の水素非透過性
の導電膜を用いることができる。この構成にすれば、蓄
積容量70-2を形成した後に水素化処理を支障なく行う
ことができる。
【0161】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-2を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、開口部300a’、302a’が設けら
れているので、これら開口部300a’、302a’を
通して水素原子がTFT30のチャネル領域1a’に到
達し、蓄積容量形成後であってもチャネル領域1a’の
水素化が充分になされ、TFT特性を充分に改善でき
る、という上記実施形態と同様の効果を奏することがで
きる。
【0162】さらに、データ線6aによってTFT30
のチャネル領域1a’を遮光することができる、あるい
は、画素電極電位とされる容量電極302と走査線3a
との間に固定電位とされる容量線300が積層されたこ
とで容量電極302と走査線3a間の容量カップリング
による悪影響が防止できる、といった効果が得られるこ
とも上記実施形態と同様である。
【0163】特に本実施形態の場合、容量線300’、
容量電極302’ともに金属膜を用いることができるの
で、蓄積容量70-2を構成する2層の電極の抵抗値を低
減することができる、という効果が得られる。さらに、
これら金属膜が遮光膜としても機能するので、非開口領
域をより確実に遮光することができる、という効果も得
られる。
【0164】(第17実施形態)次に、図30、図31
を参照して本発明の電気光学装置の第17実施形態につ
いて説明する。図30は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板のTFT部分の拡大平
面図であり、図31は、図30におけるコンタクトホー
ルによる各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状
態を示す図式的な断面図である。本実施の形態の電気光
学装置の基本構成は第16実施形態と同様であり、容量
線と容量電極の双方に開口部を設けた点も同様である
が、第16実施形態の開口部の形状が孔状であるのに対
し、本実施の形態では切り欠き状とした点のみが異な
る。したがって、図30、図31において、図28、図
29と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0165】第16実施形態では、容量線300’およ
び容量電極302’に設けた開口部300a’、302
a’の形状が孔状であったのに対し、本実施形態では、
図30および図31に示すように、開口部300b’、
302b’が容量線300’、容量電極302’のそれ
ぞれの下側の縁の一部を切り欠いた形状となっている。
【0166】本実施形態においても、開口部300
b’、302b’を設けたことでチャネル領域1a’の
内部に存在する結晶欠陥を水素化することができるの
で、リーク電流を低減することができる、という第16
実施形態と同様の効果が得られる。その他の効果も第1
6実施形態と同様である。
【0167】(第18実施形態)次に、図32、図33
を参照して本発明の電気光学装置の第18実施形態につ
いて説明する。ここに、図32は、データ線、走査線、
画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面
図であり、図33は、図32におけるコンタクトホール
による各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態
を示す図式的な断面図である。尚、図33においては、
各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとする
ため、並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積
容量を構築する積層状態を理解し易くするため、各層や
各部材毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめ
てある。また、図32及び図33において、図2及び図
4(第1実施形態)と共通の構成要素には同一の符号を
付し、詳細な説明は省略する。
【0168】図32及び図33に示すように、本実施形
態では、第1実施形態と比べて、1本の容量線300に
代えて、平面的に見てデータ線6aの形成領域から外れ
た走査線3aの中央付近において誘電体膜301a及び
301bに開孔されたコンタクトホール321により相
接続された一対の容量線300x及び300yを備えて
おり、これらの間に容量電極302を挟持することで、
蓄積容量70(図1参照)の他の一例たる蓄積容量70
-4が構成されている。容量線300x及び300yは、
走査線3aを覆うように延びると共に、データ線6aと
交差する個所から図32中の上側に向って突き出す突出
部を有し、櫛歯状に形成されている。この際、容量線3
00yにおける突出部は、高濃度ドレイン領域1eと容
量電極302とを接続するコンタクトホール83の手前
まで突き出しており、容量線300xにおける突出部
は、コンタクトホール83を越えて突き出している。そ
して、誘電体膜301a及び301bを介して、容量線
300x及び300yとL字状の容量電極302とが夫
々対向配置されることにより、蓄積容量70-4が形成さ
れる。尚、これに伴い、コンタクトホール81及び82
を介してデータ線6aを高濃度ソース領域1dに接続す
るための中継層303”が容量線300yと同一層から
形成されている。その他の構成については、第1実施形
態の場合と同様である。
【0169】そして本実施形態において、蓄積容量70
-4を構成する合わせて3層の電極のうち、最上層に位置
する容量線300xには、TFT30のチャネル領域1
a’の上方にあたる領域に孔状の開口部300a’が設
けられている。残りの容量線300yおよび容量電極3
02には開口部が設けられていない。したがって、容量
線300xの構成材料として、例えばTi、Cr、W、
Ta、Mo、Pb等の高融点金属のうちの少なくとも一
つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリサイ
ド、これらを積層した多層膜等の水素非透過性の導電膜
を用いることができる。一方、容量線300yおよび容
量電極302の構成材料としては、例えばドープトポリ
シリコンのような水素透過性の導電膜を用いることが水
素化処理の面からは望ましい。その場合には、最上層の
容量線300xを形成した後に水素化処理を支障なく行
うことができる。
【0170】したがって、本実施形態によれば、前述し
た背景技術の如く容量線を走査線に横並びに配線する必
要が無いので、各画素の非開口領域を広げないで済み、
TFTアレイ基板10上で容量線300x及び300y
並びに容量電極302を走査線3aやデータ線6aに立
体的に重ねて形成することにより、極めて大きな蓄積容
量が得られる。この効果が得られる上で、TFT30の
チャネル領域1a’が充分に水素化されることでTFT
特性を向上させることができる。
【0171】また本実施形態では特に、画素電極電位と
なる容量電極302は、固定電位となる一対の容量線3
00x及び300yにより上下から挟持されるので、容
量電極302における電位変動が、容量カップリングに
より走査線3aやデータ線6aに悪影響を及ぼすこと、
あるいは走査線3aやデータ線6aにおける電位変動が
容量カップリングにより容量電極302(更には画素電
極9a)に悪影響を及ぼすことはないので有利である。
そして、このように構成すれば、容量カップリング低減
のために、第1層間絶縁膜311や第2層間絶縁膜31
2を厚くしなくても済む。
【0172】(第19実施形態)次に、図34、図35
を参照して本発明の電気光学装置の第19実施形態につ
いて説明する。図34は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図35は、図34におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図35においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0173】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
18実施形態と同様であり、第18実施形態では蓄積容
量を構成する3層の電極のうち、最上層の電極に開口部
を設けたのに対し、本実施の形態では中間の電極に開口
部を設けた点のみが異なる。よって、図34及び図35
において、図32及び図33(第18実施形態)と共通
の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
【0174】第18実施形態では蓄積容量70-4を構成
する3層の電極のうち、最上層の容量線300x(固定
電位側容量電極)に開口部300aを設けたのに対し、
本実施の形態では、図34および図35に示すように、
中間層の容量電極302(画素電位側容量電極)に開口
部302aが設けられている。
【0175】本実施の形態の場合、容量電極302に開
口部302aを設けているので、容量電極302の構成
材料として、例えばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb
等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層
した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用いることがで
きる。一方、開口部を設けない容量線300x、300
yの構成材料としては、例えばドープトポリシリコンの
ような水素透過性の導電膜を用いることができる。水素
透過性の導電膜を用いた場合には容量線300xを形成
した後に水素化処理を支障なく行うことができる。もし
くは、容量線300xの構成材料として水素非透過性の
導電膜を用いる場合には、容量線300xを形成する前
に水素化処理を行えばよい。
【0176】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-4を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量電極302に開口部302aが設け
られているので、開口部302aを通して水素原子がT
FT30のチャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成
後であってもチャネル領域1a’の水素化が充分になさ
れ、TFT特性を充分に改善できる、という上記第18
実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0177】さらに、画素電極電位となる容量電極30
2の上下を固定電位となる容量線300x、300yで
挟んだことで容量電極302とデータ線6aの間、およ
び容量電極302と走査線3aの間の容量カップリング
による悪影響が防止できる、といった効果が得られるこ
とも上記第18実施形態と同様である。
【0178】(第20実施形態)次に、図36、図37
を参照して本発明の電気光学装置の第20実施形態につ
いて説明する。図36は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図37は、図36におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図37においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0179】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
18、第19実施形態と同様であるが、第18実施形態
では蓄積容量を構成する3層の電極のうち、最上層の電
極に開口部を設け、第19実施形態では中間層の電極に
開口部を設けたのに対し、本実施の形態では最下層の電
極に開口部を設けた点のみが異なる。よって、図36及
び図37において、図32及び図33(第18実施形
態)と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0180】第18実施形態では蓄積容量70-4を構成
する3層の電極のうち、最上層の容量線300x(固定
電位側容量電極)に開口部300aを設け、第19実施
形態では中間層の容量電極302(画素電位側容量電
極)に開口部302aを設けたのに対し、本実施の形態
では、図36および図37に示すように、最下層の容量
線300y(固定電位側容量電極)に開口部300aが
設けられている。
【0181】本実施の形態の場合、容量線300yに開
口部300aを設けているので、容量線300yの構成
材料として、例えばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb
等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層
した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用いることがで
きる。一方、開口部を設けない容量電極302および容
量線300xの構成材料としては、例えばドープトポリ
シリコンのような水素透過性の導電膜を用いることがで
きる。上側の2層に水素透過性の導電膜を用いた場合に
は容量線300xを形成した後に水素化処理を支障なく
行うことができる。
【0182】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-4を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量線300yに開口部300aが設け
られているので、開口部300aを通して水素原子がT
FT30のチャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成
後であってもチャネル領域1a’の水素化が充分になさ
れ、TFT特性を充分に改善できる、という上記第1
8、第19実施形態と同様の効果を奏することができ
る。
【0183】さらに、画素電極電位となる容量電極30
2の上下を固定電位となる容量線300x、300yで
挟んだことで容量電極302とデータ線6aの間、およ
び容量電極302と走査線3aの間の容量カップリング
による悪影響が防止できる、といった効果が得られるこ
とも上記第18、第19実施形態と同様である。
【0184】(第21実施形態)次に、図38、図39
を参照して本発明の電気光学装置の第21実施形態につ
いて説明する。図38は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図39は、図38におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図39においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0185】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
18〜第20実施形態と同様であるが、第18〜第20
実施形態では蓄積容量を構成する3層の電極のうち、1
層の電極に開口部を設けたのに対し、本実施の形態では
2層の電極に開口部を設けた点のみが異なる。よって、
図38及び図39において、図32及び図33(第18
実施形態)と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳
細な説明は省略する。
【0186】第18〜第20実施形態では蓄積容量70
-4を構成する3層の電極のうち、いずれか1層の容量電
極(容量線)に開口部を設けたのに対し、本実施の形態
では2層の容量電極(容量線)に開口部を設けている。
特に本実施形態では、図36および図37に示すよう
に、最上層の容量線300x(固定電位側容量電極)お
よび中間層の容量電極302(画素電位側容量電極)に
それぞれ開口部300a、302aが設けられている。
最下層の容量線300y(固定電位側容量電極)には開
口部が設けられていない。
【0187】本実施の形態の場合、容量線300xおよ
び容量電極302に開口部300a、302aを設けて
いるので、容量線300xおよび容量電極302の構成
材料として、例えばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb
等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層
した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用いることがで
きる。一方、開口部を設けない容量線300yの構成材
料としては、例えばドープトポリシリコンのような水素
透過性の導電膜を用いることが望ましい。この構成の場
合には容量線300xを形成した後に水素化処理を支障
なく行うことができる。
【0188】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-4を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量線300xおよび容量電極302に
開口部300a、302aが設けられているので、開口
部300a、302aを通して水素原子がTFT30の
チャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成後であって
もチャネル領域1a’の水素化が充分になされ、TFT
特性を充分に改善できる、という上記実施形態と同様の
効果を奏することができる。
【0189】さらに、画素電極電位となる容量電極30
2の上下を固定電位となる容量線300x、300yで
挟んだことで容量電極302とデータ線6aの間、およ
び容量電極302と走査線3aの間の容量カップリング
による悪影響が防止できる、といった効果が得られるこ
とも上記第18〜第20実施形態と同様である。
【0190】(第22実施形態)次に、図40、図41
を参照して本発明の電気光学装置の第22実施形態につ
いて説明する。図40は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図41は、図40におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図41においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0191】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
21実施形態と同様であり、蓄積容量を構成する2層の
電極に開口部を設けたことも同様であるが、本実施の形
態が第21実施形態と異なるのは開口部を設けた2層の
電極がいずれの電極であるかという点のみである。よっ
て、図40及び図41において、図38及び図39(第
21実施形態)と共通の構成要素には同一の符号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0192】第21実施形態では蓄積容量70-4を構成
する3層の電極のうち、最上層の容量線300x(固定
電位側容量電極)および中間層の容量電極302(画素
電位側容量電極)に開口部300a、302aを設けた
のに対し、本実施の形態では、図40および図41に示
すように、中間層の容量電極302(画素電位側容量電
極)および最下層の容量線300y(固定電位側容量電
極)にそれぞれ開口部302a、300aが設けられて
いる。最上層の容量線300x(固定電位側容量電極)
には開口部が設けられていない。
【0193】本実施の形態の場合、容量電極302およ
び容量線300yに開口部302a、300aを設けて
いるので、容量電極302および容量線300yの構成
材料として、例えばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb
等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層
した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用いることがで
きる。一方、開口部を設けない容量線300xの構成材
料としては、例えばドープトポリシリコンのような水素
透過性の導電膜を用いることが望ましい。この構成の場
合には容量線300xを形成した後に水素化処理を支障
なく行うことができる。
【0194】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-4を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量電極302および容量線300yに
開口部302a、300aが設けられているので、開口
部302a、300aを通して水素原子がTFT30の
チャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成後であって
もチャネル領域1a’の水素化が充分になされ、TFT
特性を充分に改善できる、という上記実施形態と同様の
効果を奏することができる。
【0195】さらに、画素電極電位となる容量電極30
2の上下を固定電位となる容量線300x、300yで
挟んだことで容量電極302とデータ線6aの間、およ
び容量電極302と走査線3aの間の容量カップリング
による悪影響が防止できる、といった効果が得られるこ
とも上記第18〜第21実施形態と同様である。
【0196】(第23実施形態)次に、図42、図43
を参照して本発明の電気光学装置の第23実施形態につ
いて説明する。図42は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図43は、図42におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図43においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0197】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
21、第22実施形態と同様であり、蓄積容量を構成す
る2層の電極に開口部を設けたことも同様であるが、本
実施の形態が第21、第22実施形態と異なるのは開口
部を設けた2層の電極がいずれの電極であるかという点
のみである。よって、図42及び図43において、図3
8及び図39(第21実施形態)と共通の構成要素には
同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0198】本実施の形態では、図42および図43に
示すように、最上層の容量線300x(固定電位側容量
電極)および最下層の容量線300y(固定電位側容量
電極)にそれぞれ開口部300a、300aが設けられ
ている。中間層の容量電極302(画素電位側容量電
極)には開口部が設けられていない。
【0199】本実施の形態の場合、容量線300xおよ
び容量線300yに開口部300a、300aを設けて
いるので、容量線300xおよび容量線300yの構成
材料として、例えばTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb
等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリサイド、これらを積層
した多層膜等の水素非透過性の導電膜を用いることがで
きる。一方、開口部を設けない容量電極302の構成材
料としては、例えばドープトポリシリコンのような水素
透過性の導電膜を用いることが望ましい。この構成の場
合には容量線300xを形成した後に水素化処理を支障
なく行うことができる。
【0200】本実施の形態の電気光学装置の場合も、蓄
積容量70-4を走査線3aやデータ線6a上に積層する
構成において、容量線300xおよび容量線300yに
開口部300a、300aが設けられているので、開口
部300a、300aを通して水素原子がTFT30の
チャネル領域1a’に到達し、蓄積容量形成後であって
もチャネル領域1a’の水素化が充分になされ、TFT
特性を充分に改善できる、という上記実施形態と同様の
効果を奏することができる。
【0201】さらに、画素電極電位となる容量電極30
2の上下を固定電位となる容量線300x、300yで
挟んだことで容量電極302とデータ線6aの間、およ
び容量電極302と走査線3aの間の容量カップリング
による悪影響が防止できる、といった効果が得られるこ
とも上記第18〜第22実施形態と同様である。
【0202】(第24実施形態)次に、図44を参照し
て本発明の電気光学装置の第24実施形態について説明
する。図44は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板のTFT部分の拡大平面図であ
る。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第18実
施形態と同様であるが、第18実施形態の開口部の形状
が孔状であるのに対し、本実施の形態では切り欠き状と
した点のみが異なっている。したがって、図44におい
て、図32と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳
細な説明は省略する。断面構造も第18実施形態と同様
になるため、図示を省略する。
【0203】第18実施形態では、開口部300aの形
状が孔状であったのに対し、本実施形態では、図44に
示すように、容量線300xに設けた開口部300bの
形状が容量線300xの下側の縁の一部を切り欠いた形
状となっている。
【0204】本実施形態においても、開口部300bを
設けたことでチャネル領域1a’の内部に存在する結晶
欠陥を水素化することができるので、リーク電流を低減
することができる、という第18実施形態と同様の効果
が得られる。その他の効果も第18実施形態と同様であ
る。
【0205】(第25実施形態)次に、図45を参照し
て本発明の電気光学装置の第25実施形態について説明
する。図45は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板のTFT部分の拡大平面図であ
る。本実施の形態の電気光学装置の基本構成は第21実
施形態と同様であるが、第21実施形態の開口部の形状
が孔状であるのに対し、本実施の形態では切り欠き状と
した点のみが異なっている。したがって、図45におい
て、図38と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳
細な説明は省略する。断面構造も第21実施形態と同様
になるため、図示を省略する。
【0206】第21実施形態では、開口部300a、3
02aの形状が孔状であったのに対し、本実施形態で
は、図45に示すように、容量線300xおよび容量電
極302にそれぞれ設けた開口部300b、302bの
形状が容量線300xおよび容量電極302のそれぞれ
の下側の縁の一部を切り欠いた形状となっている。
【0207】本実施形態においても、開口部300b、
302bを設けたことでチャネル領域1a’の内部に存
在する結晶欠陥を水素化することができるので、リーク
電流を低減することができる、という第21実施形態と
同様の効果が得られる。その他の効果も第21実施形態
と同様である。
【0208】(第26実施形態)次に、図46、図47
を参照して本発明の電気光学装置の第26実施形態につ
いて説明する。図46は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図47は、図46におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図47においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0209】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
18〜第25実施形態と同様であるが、第18〜第25
実施形態では蓄積容量を構成する3層の電極のうち、1
層あるいは2層の電極に開口部を設けたのに対し、本実
施の形態では3層の電極ともに開口部を設けた点のみが
異なる。よって、図46及び図47において、図32及
び図33(第18実施形態)と共通の構成要素には同一
の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0210】第18〜第25実施形態では蓄積容量70
-4を構成する3層の電極のうち、1層または2層の容量
電極(容量線)に開口部を設けたのに対し、本実施の形
態では3層の容量電極(容量線)全てに開口部を設けて
いる。すなわち、本実施形態では、図46および図47
に示すように、最上層の容量線300x(固定電位側容
量電極)、中間層の容量電極302(画素電位側容量電
極)、および最下層の容量線300y(固定電位側容量
電極)の全てにそれぞれ開口部300a、302a、3
00aが設けられている。
【0211】本実施の形態の場合、全ての容量電極(容
量線)に開口部を設けているので、容量線300x、容
量電極302、容量線300yに、例えばTi、Cr、
W、Ta、Mo、Pb等の高融点金属のうちの少なくと
も一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリ
サイド、これらを積層した多層膜等の水素非透過性の導
電膜を用いることができる。この場合、容量線300x
を形成した後に水素化処理を支障なく行うことができ
る。
【0212】本実施形態においても、開口部300a、
302a、300aを設けたことでチャネル領域1a’
の内部に存在する結晶欠陥を水素化することができるの
で、リーク電流を低減することができる、という第18
〜第25実施形態と同様の効果が得られる。その他の効
果も第18〜第25実施形態と同様である。
【0213】(第27実施形態)次に、図48及び図4
9を参照して本発明の電気光学装置の第27実施形態に
ついて説明する。ここに、図48は、データ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の画素の
平面図であり、図49は、図48におけるコンタクトホ
ールによる各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層
状態を示す図式的な断面図である。尚、図49において
は、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさと
するため、並びにコンタクトホールによる接続関係及び
蓄積容量を構築する積層状態を理解し易くするため、各
層や各部材毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異なら
しめてある。また、図48及び図49において、図2及
び図4(第1実施形態)と共通の構成要素には同一の符
号を付し、詳細な説明は省略する。
【0214】図48及び図49に示すように、第27実
施形態では、第1実施形態と比べて、誘電体膜301を
介して容量線300と容量電極302とを対向配置する
のに代えて、第3層間絶縁膜7内(即ち、層間絶縁膜7
aと層間絶縁膜7bとの間)に導電性の内蔵遮光膜70
0(輪郭を2点鎖線で示す)を容量線として備え、かつ
誘電体膜701を介してこの内蔵遮光膜700と容量電
極702とを対向配置することで、蓄積容量70(図1
参照)の他の一例たる蓄積容量70-8が構成されてい
る。
【0215】この容量電極702は、層間絶縁膜7bに
開孔されたコンタクトホール751を介して、画素電極
9aに接続されて画素電極電位とされる。また、容量電
極702は、層間絶縁膜7aに開孔されたコンタクトホ
ール752及び第1層間絶縁膜311に開孔されたコン
タクトホール753を介してデータ線6aと同一膜(例
えば、Al膜)からなる中継層705を中継して、高濃
度ドレイン領域1eに接続されている。
【0216】更に、各画素の開口領域を規定すると共に
蓄積容量70-8の容量線としても機能する内蔵遮光膜7
00は、画像表示領域外にまで格子状に延設されて固定
電位に落とされている。内蔵遮光膜700は、コンタク
トホール752の開孔を可能ならしめるべく、コンタク
トホール752に対応する個所が若干括れて平面形成さ
れている。
【0217】また、容量電極702は、走査線3aに沿
って伸びる部分とデータ線6aに沿って伸びる部分とが
連結されてなるL字状の平面形状を有し、コンタクトホ
ール751による画素電極9aとの接続を良好に行うべ
くコンタクトホール751の周囲で若干幅広に形成され
ている。また、半導体層1aの高濃度ドレイン領域1e
についても、コンタクトホール753による中継層70
5との接続を良好に行うべくコンタクトホール753の
周囲で若干幅広に形成されている。
【0218】尚、中継層705は、平面的に見てコンタ
クトホール752及び753の開孔位置を夫々含むよう
にL字状に形成されており、中継層705と同一層から
なるデータ線6aは、中継層705のコンタクトホール
753付近における部分を避けるように若干括れて平面
形成されている。その他の構成については第1実施形態
の場合と同様である。
【0219】そして本実施の形態の場合、内蔵遮光膜7
00には、TFT30のチャネル領域1a’の上方にあ
たる領域に孔状の開口部700aが設けられている。さ
らに図48に示すように、TFT30のチャネル領域1
a’の上方を開口させるために、中継層705の一部を
避けるように括れて形成されたデータ線6aの括れ部
は、さらにTFT30のチャネル領域1a’を避けるよ
うに括れて形成されている。したがって、この最も括れ
た部分でデータ線6aの抵抗値の増大が生じるのを避け
るために、逆に図中左方向に張り出した張り出し部を設
け、この部分でデータ線6aが極端に細くならないよう
にしている。
【0220】第1〜第26実施形態においては、全て蓄
積容量の上方にデータ線が配置される構造、すなわち蓄
積容量を形成した後にデータ線を形成する構造であっ
た。それに対して、本実施の形態の場合は、データ線6
aおよび中継層705を形成した後に蓄積容量70-8を
構成する内蔵遮光膜700、誘電体膜701、容量電極
702を形成することになる。したがって、データ線6
aおよび中継層705の構成材料として低融点金属であ
るAl膜などを用いた場合、内蔵遮光膜700および容
量電極702の構成材料としては、スパッタリング法等
で形成し得るTi、Cr、W、Ta、Mo、Pb等の高
融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合
金、金属シリサイド、ポリサイド等を用いるのがよい。
特に容量電極702は、内蔵遮光膜700のチャネル領
域1a’上方の開口部700aを遮光するという観点か
らも、遮光性の高いこの種の膜を用いることが望まし
い。なお、誘電体膜701については、LTO膜等のシ
リコン酸化膜、プラズマCVD法によるシリコン酸化
膜、シリコン窒化膜などを用いるのがよい。また、デー
タ線6aおよび中継層705に高融点金属を用いるなら
ば、容量電極の材料としてポリシリコン膜、誘電体膜7
01の材料としてHTO膜等のシリコン酸化膜も選択可
能である。
【0221】本実施形態によれば、前述した背景技術の
如く容量線を走査線に横並びに配線する必要が無いの
で、各画素の非開口領域を広げないで済み、TFTアレ
イ基板10上で容量線及び容量電極を走査線3aやデー
タ線6aに立体的に重ねて形成することにより、大きな
蓄積容量が得られる。この効果が得られる上で、誘電体
膜701の形成後に水素化処理を行ってもTFT30の
チャネル領域1a’が充分に水素化されることでTFT
特性を向上させることができる。また、水素化処理を有
効に行うために内蔵遮光膜700に開口部700aを設
けた構造であっても、容量電極702の材料の選択によ
ってその開口部700aの領域を容量電極702で遮光
できるので、TFT30の光リーク電流も防止できる。
【0222】(第28実施形態)次に、図50、図51
を参照して本発明の電気光学装置の第28実施形態につ
いて説明する。図50は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図51は、図50におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図51においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0223】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
27実施形態とほぼ同様であるが、蓄積容量を構成する
容量電極とは別個に内蔵遮光膜を設けた点が異なってい
る。よって、図50及び図51において、図48及び図
49(第27実施形態)と共通の構成要素には同一の符
号を付し、詳細な説明は省略する。
【0224】本実施の形態の場合、図50および図51
に示すように、第27実施形態と比べて、容量線70
0’(図50中2点鎖線で示す)と容量電極702’
(図50中1点鎖線で示す)との上下関係が両者間の誘
電体膜701’を中心に逆転している。これに伴い、格
子状の容量線700’は各画素毎にコンタクトホール7
51の開孔を可能ならしめるべく、コンタクトホール7
51に対応する個所が若干括れて平面形成されている。
また、容量電極702’は、走査線3aに沿って伸びる
部分とデータ線6aに沿って伸びる部分とが連結されて
なるL字状の平面形状を有し、コンタクトホール751
による画素電極9aとの接続を良好に行うべくコンタク
トホール751の周囲で若干幅広に形成されている。ま
た第27実施形態では、内蔵遮光膜700’が容量線と
して機能していたが、本実施の形態では逆に容量線70
0’は遮光性を持たないものでもよい。その代わりに、
層間絶縁膜7a-1と層間絶縁膜7a-2との間に上層遮光
膜7001(図中太線で示す)が別途設けられている。
その他の構成については第27実施形態の場合と同様で
ある。
【0225】そして本実施の形態の場合、上層遮光膜7
001には、TFT30のチャネル領域1a’の上方に
あたる領域に孔状の開口部7001aが設けられてい
る。また、容量電極702’にも、TFT30のチャネ
ル領域1a’の上方にあたる領域に切り欠き状の開口部
702b’が設けられている。さらに図50に示すよう
に、TFT30のチャネル領域1a’の上方を開口させ
るために、中継層705の一部を避けるように括れて形
成されたデータ線6aの括れ部は、さらにTFT30の
チャネル領域1a’を避けるように括れて形成されてい
る。したがって、この最も括れた部分でデータ線6aの
抵抗値の増大が生じるのを避けるために、逆に図中左方
向に張り出した張り出し部を設け、この部分でデータ線
6aが極端に細くならないようにしている。
【0226】本実施形態においても、TFTアレイ基板
10上で容量線及び容量電極を走査線3aやデータ線6
aに立体的に重ねて形成することにより、大きな蓄積容
量が得られる上で、誘電体膜701’の形成後に水素化
処理を行ってもTFT30のチャネル領域1a’が充分
に水素化されることでTFT特性を向上させることがで
きる、といった第27実施形態と同様の効果を奏するこ
とができる。
【0227】(第29実施形態)次に、図52、図53
を参照して本発明の電気光学装置の第29実施形態につ
いて説明する。図52は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の画素の平面図であ
り、図53は、図52におけるコンタクトホールによる
各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す
図式的な断面図である。尚、図53においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
並びにコンタクトホールによる接続関係及び蓄積容量を
構築する積層状態を理解し易くするため、各層や各部材
毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異ならしめてあ
る。
【0228】本実施形態の電気光学装置の基本構成は第
1実施形態とほぼ同様であるが、容量電極に加えて、固
定電位となる容量線も島状に形成した点が異なってい
る。よって、図52及び図53において、図2及び図4
(第1実施形態)と共通の構成要素には同一の符号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0229】本実施の形態の場合、図52および図53
に示すように、第1実施形態と異なり、データ線6aと
TFT30の高濃度ソース領域1dとの間の接続を中継
する中継層303が設けられておらず、データ線6aが
層間絶縁膜311、層間絶縁膜312を貫通するコンタ
クトホール86を介してTFT30の高濃度ソース領域
1dに直接接続されている。
【0230】蓄積容量70-5については、第1実施形態
と同様、誘電体膜301”を介して上層側に容量線30
0”が、下層側に容量電極302”が形成されている
が、第1実施形態のように容量線300”が走査線3a
に沿って長く延びておらず、各画素毎に島状に形成され
ている(本実施形態の説明では、形状にかかわらず「容
量線」と呼ぶ)。したがって、各容量線300を固定電
位に落とすために、本実施形態では、画像表示領域から
その周囲に延設されて定電位源に接続されることにより
固定電位とされた下層遮光膜11aが設けられ、容量線
300”が各画素毎に層間絶縁膜311および下地絶縁
膜12に形成されたコンタクトホール87を介して下層
遮光膜11aに接続されている。
【0231】そして、本実施の形態の場合、図52に示
すように、ともに略L字状に形成された容量線300”
および容量電極302”の角部を、TFT30のチャネ
ル領域1a’を避けるように括れた形状としたことによ
り、TFT30のチャネル領域1a’の上方に開口部が
形成されている。なお、容量線300”および容量電極
302”の構成材料としては、これら2層の電極にとも
に開口部を設けた第12実施形態などと同様のものを用
いることができる。
【0232】したがって、本実施形態によれば、TFT
アレイ基板10上で容量線300”及び容量電極30
2”を走査線3aやデータ線6aに立体的に重ねて形成
することにより大きな蓄積容量が得られる上、容量線3
00”の形成後に水素化処理を行ってもTFT30のチ
ャネル領域1a’が充分に水素化されることでTFT特
性を向上させることができる、といった上記実施形態と
同様の効果を奏することができる。
【0233】また特に本実施形態の場合、容量線30
0”を各画素毎にコンタクトホール87を介して下層遮
光膜11aに接続したことにより、容量線300”がよ
り安定して固定電位に固定される、という効果がある。
【0234】(第30実施形態)以上説明した第1〜第
29実施形態は、半導体層のチャネル領域の上側にゲー
ト電極(走査線)が配置されたトップゲート型のTFT
を画素スイッチング用のTFTとして備えたものである
が、以下に説明する第30、第31実施形態は、半導体
層のチャネル領域の下側にゲート電極(走査線)が配置
されたボトムゲート型のTFTを画素スイッチング用の
TFTとして備えたものである。
【0235】次に、図54及び図55を参照して本発明
の電気光学装置の第30実施形態について説明する。こ
こに、図54は、データ線、走査線、画素電極等が形成
されたTFTアレイ基板の画素の平面図であり、図55
は、図54におけるコンタクトホールによる各層の接続
関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図式的な断
面図である。尚、図55においては、各層や各部材を図
面上で認識可能な程度の大きさとするため並びにコンタ
クトホールによる接続関係及び蓄積容量を構築する積層
状態を理解し易くするため、各層や各部材毎に縮尺及び
相対的な平面配置を適宜異ならしめてある。また、図5
4及び図55において、図2及び図4(第1実施形態)
と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0236】図54及び図55に示すように、本実施形
態では、ボトムゲート型の画素スイッチング用TFT3
0’の上方に、蓄積容量70(図1参照)の他の一例た
る蓄積容量70-6が構築されている。より具体的には、
TFTアレイ基板10上で、走査線3a’からデータ線
6a’に沿って図54で上側に角状に突出したゲート電
極部分上に、ゲート絶縁膜2’を介して半導体層210
aが積層されている。このゲート電極部分に対向する半
導体層210aの部分がチャネル領域とされている。半
導体層210a上には、ソース電極204a及びドレイ
ン電極204bが、データ線6a’と同一膜(例えばA
l膜)から形成されている。ソース電極204a及びド
レイン電極204bと半導体層210aとの間には夫
々、オーミック接合を得るための例えばn+型a−Si
(アモルファスシリコン)層からなる接合層205a及
び205bが積層されており、チャネル領域の中央部に
おける半導体層210a上には、チャネルを保護するた
めの絶縁性のエッチストップ膜208が形成されてい
る。ドレイン電極204bの端部上には、層間絶縁膜2
12を介して島状の容量電極202(画素電位側容量電
極、図54中1点鎖線で示す)が積層されており、更に
容量電極202上には、誘電体膜201を介して容量線
200(固定電位側容量電極)が積層されている。そし
て、容量線200は、画像表示領域内をストライプ状に
伸びて画像表示領域外まで延設されて、固定電位に落と
されている。
【0237】蓄積容量70-6の上方に画素電極209
a’が配置されており、容量線200と画素電極209
a’との間には層間絶縁膜216が積層されている。層
間絶縁膜216に開孔されたコンタクトホール217を
介して、画素電極209a’と容量電極202とが接続
されて、容量電極202は、画素電極電位とされてい
る。尚、各画素毎に幅広部分を持つ(即ち、図54中上
側に櫛歯を有する)ストライプ状の容量線200は、図
54に示したように平面的に見て、コンタクトホール2
17を避ける分だけ当該幅広部分が若干小さくされてお
り、島状の容量電極202は、コンタクトホール217
で接続可能なように、その幅広部分がコンタクトホール
217付近で容量線200よりも若干大きくされてい
る。
【0238】そして本実施の形態の場合、容量電極20
2には、TFT30’のチャネル領域の上方にあたる領
域に孔状の開口部202aが設けられている。
【0239】したがって、本実施形態によれば、TFT
アレイ基板10上で容量線200及び容量電極202を
走査線3a’やデータ線6a’に立体的に重ねて形成す
ることにより大きな蓄積容量が得られる上、誘電体膜2
01の形成後に水素化処理を行ってもTFT30’のチ
ャネル領域が充分に水素化されることでTFT特性を向
上させることができる、といった上記実施形態と同様の
効果を奏することができる。
【0240】(第31実施形態)次に、図56及び図5
7を参照して本発明の電気光学装置の第31実施形態に
ついて説明する。ここに、図56は、データ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の画素の
平面図であり、図57は、図56におけるコンタクトホ
ールによる各層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層
状態を示す図式的な断面図である。尚、図57において
は、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさと
するため、並びにコンタクトホールによる接続関係及び
蓄積容量を構築する積層状態を理解し易くするため、各
層や各部材毎に縮尺及び相対的な平面配置を適宜異なら
しめてある。また、図56及び図57において、図54
及び図55(第30実施形態)と共通の構成要素には同
一の符号を付し、その説明は省略する。
【0241】図56及び図57に示すように、本実施形
態では、第30実施形態と比べて、蓄積容量70(図1
参照)の他の一例たる蓄積容量70-7は、上側の導電膜
から島状の容量電極202’(画素電位側容量電極、図
56中1点鎖線で示す)が構成され、下側の導電膜から
ストライプ状の容量線200’(固定電位側容量電極、
図56中破線で示す)が構成されている。そして、画素
電極209a’と容量電極202’とは、層間絶縁膜2
16に開孔されたコンタクトホール217’を介して接
続されて、容量電極202’は画素電極電位とされる。
また、容量電極202’は、層間絶縁膜212に開孔さ
れたコンタクトホール213’を介してTFT30’の
ドレイン電極204bに接続されている。
【0242】尚、図56に示すように、容量線200’
は、ソース電極204a、走査線3a’から突出したゲ
ート電極及びドレイン電極204bを覆うのみならず、
データ線6a’を覆うように各画素毎に図56中上側に
大きく幅広に或いは突出して(即ち、上側に大きな櫛歯
を有するストライプ状に)形成されている。これに対応
して、島状の容量電極202’は夫々、図56中上側に
大きく幅広に或いは突出して(即ち、隅が膨れたL字形
状に)形成されている。その他の構成については、第3
0実施形態の場合と同様である。
【0243】そして本実施の形態の場合、容量線20
0’には、TFT30’のチャネル領域の上方にあたる
領域に孔状の開口部200a’が設けられている。
【0244】したがって、本実施形態によれば、TFT
アレイ基板10上で容量線200’及び容量電極20
2’を走査線3a’やデータ線6a’に立体的に重ねて
形成することにより大きな蓄積容量が得られる上、誘電
体膜201の形成後に水素化処理を行ってもTFT3
0’のチャネル領域が充分に水素化されることでTFT
特性を向上させることができる、といった上記実施形態
と同様の効果を奏することができる。
【0245】さらに本実施形態では、TFT30’、走
査線3a’及びデータ線6a’と画素電極電位とされる
容量電極202’との間には、固定電位とされる容量線
200’が介在しているので、容量電極202’におけ
る電位変動が、容量カップリングによりTFT30’或
いは走査線3a’やデータ線6a’に悪影響を及ぼすこ
と、或いは走査線3a’やデータ線6a’における電位
変動が容量カップリングにより容量電極202’(更に
は画素電極209a’)に悪影響を及ぼすことはないの
で有利である。そして、このように構成すれば、容量カ
ップリング低減のために、第1層間絶縁膜212を厚く
しなくても済む。
【0246】(電気光学装置の全体構成)以上のように
構成された各実施形態における電気光学装置の全体構成
を図58及び図59を参照して説明する。尚、図58
は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成
要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図
59は、図58のH−H’断面図である。
【0247】図58において、TFTアレイ基板10の
上には、シール材52がその縁に沿って設けられてお
り、その内側に並行して、画像表示領域10aの周辺を
規定する額縁としての遮光膜53が設けられている。シ
ール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号
を所定タイミングで供給することによりデータ線6aを
駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子
102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられ
ており、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給
することにより走査線3aを駆動する走査線駆動回路1
04が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられてい
る。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題になら
ないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良
いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路10
1を画像表示領域10aの辺に沿って両側に配列しても
よい。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像
表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路10
4間をつなぐための複数の配線105が設けられてい
る。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇
所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20と
の間で電気的に導通をとるための導通材106が設けら
れている。
【0248】そして、図59に示すように、図58に示
したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が
当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着さ
れている。
【0249】尚、TFTアレイ基板10上には、これら
のデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に
加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミ
ングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6a
に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行
して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時
の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検
査回路等を形成してもよい。
【0250】以上、図1から図59を参照して説明した
各実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆
動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わ
りに、例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上
に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の
周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的
及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基
板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10
の出射光が出射する側には各々、例えば、TNモード、
VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer
Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、
ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモード
の別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板
などが所定の方向で配置される。
【0251】以上説明した各実施形態における電気光学
装置は、プロジェクタに適用されるため、3枚の電気光
学装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、
各ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイッ
クミラーを介して分解された各色の光が投射光として各
々入射されることになる。従って、各実施形態では、対
向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。し
かしながら、第2遮光膜23の形成されていない画素電
極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタを
その保護膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。
このようにすれば、プロジェクタ以外の直視型や反射型
のカラー電気光学装置について、各実施形態における電
気光学装置を適用できる。また、対向基板20上に1画
素に1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよ
い。あるいは、TFTアレイ基板10上のRGBに対向
する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィル
タ層を形成することも可能である。このようにすれば、
入射光の集光効率を向上することで、明るい電気光学装
置が実現できる。更にまた、対向基板20上に、何層も
の屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉
を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィル
タを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き
対向基板によれば、より明るいカラー電気光学装置が実
現できる。
【0252】(電子機器の例)図60は、上記実施形態
の電気光学装置である液晶装置を光変調装置として用い
た投射型液晶表示装置の要部を示す概略構成図である。
図60において、610は光源、613、614はダイ
クロイックミラー、615、616、617は反射ミラ
ー、618は入射レンズ、619はリレーレンズ、62
0は出射レンズ、622、623、624は液晶光変調
装置、625はクロスダイクロイックプリズム、626
は投射レンズを示す。光源610はメタルハライド等の
ランプ611とランプの光を反射するリフレクタ612
とからなる。青色光、緑色光反射のダイクロイックミラ
ー613は、光源610からの光束のうちの赤色光を透
過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過
した赤色光は反射ミラー617で反射されて、赤色光用
液晶光変調装置622に入射される。一方、ダイクロイ
ックミラー613で反射された色光のうち緑色光は緑色
光反射のダイクロイックミラー614によって反射さ
れ、緑色光用液晶光変調装置623に入射される。一
方、青色光は第2のダイクロイックミラー614も透過
する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐ
ため、入射レンズ618、リレーレンズ619、出射レ
ンズ620を含むリレーレンズ系からなる導光手段62
1が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶光変
調装置624に入射される。各光変調装置により変調さ
れた3つの色光はクロスダイクロイックプリズム625
に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り
合わされ、その内面に赤光を反射する誘電体多層膜と青
光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されてい
る。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成さ
れて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光
は、投射光学系である投射レンズ626によってスクリ
ーン627上に投射され、画像が拡大されて表示され
る。
【0253】上記実施形態の電気光学装置である液晶装
置を備えた電子機器の他の例について説明する。図61
は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図61にお
いて、符号1000は携帯電話本体を示し、符号100
1は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示してい
る。
【0254】図62は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。図62において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用い
た液晶表示部を示している。
【0255】図63は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図63に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた液晶
表示部を示している。
【0256】図60〜図63に示す電子機器は、上記実
施の形態の電気光学装置を用いた液晶表示部を備えてい
るので、画質に優れた画面を有する電子機器を実現する
ことができる。
【0257】本発明は、上述した各実施形態に限られる
ものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れ
る発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能
であり、そのような変更を伴なう電気光学装置もまた本
発明の技術的範囲に含まれるものである。例えば上記実
施形態では、TFTがトップゲート型かボトムゲート型
か、容量線と容量電極の上下の位置関係、一方の容量電
極を2層にして他方を挟む構成とするか否か、いずれの
膜に開口部を設けるか、開口部の形状を孔状とするか切
り欠き状とするか、といった要因で多数の実施形態を例
示したが、上で例示した以外の各要因の組み合わせを採
用しても勿論良い。また、開口部の形状や数等に関して
も適宜設計変更が可能である。
【0258】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、TFTの上方に例えば遮光膜、蓄積容量等を構成
する種々の導電膜が存在したとしても、シリコン膜の水
素化処理を支障なく行うことができ、TFTの特性改善
を図ることができる。その結果、高画質の表示が可能な
電気光学装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の電気光学装置におけ
る画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に
設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図2】 同、電気光学装置におけるデータ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接
する複数の画素群の平面図である。
【図3】 同、TFTアレイ基板のTFT部分を示す拡
大平面図である。
【図4】 図2のA−A’断面図である。
【図5】 同、電気光学装置の他の例を示す図2のA−
A’断面図である。
【図6】 第2実施形態の電気光学装置におけるデータ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の画素の平面図である。
【図7】 第3実施形態の電気光学装置におけるデータ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の画素の平面図である。
【図8】 第4実施形態の電気光学装置におけるデータ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の画素の平面図である。
【図9】 第5実施形態の電気光学装置におけるデータ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の画素の平面図である。
【図10】 第6実施形態の電気光学装置におけるデー
タ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基
板の隣接する複数の画素群の平面図である。
【図11】 同、TFTアレイ基板のTFT部分を示す
拡大平面図である。
【図12】 図10のA−A’断面図である。
【図13】 第7実施形態の電気光学装置におけるデー
タ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基
板の画素の平面図である。
【図14】 第8実施形態の電気光学装置におけるデー
タ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基
板の画素の平面図である。
【図15】 第9実施形態の電気光学装置におけるデー
タ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基
板の画素の平面図である。
【図16】 第10実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図17】 図16のA−A’断面図である。
【図18】 第11実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図19】 図18のA−A’断面図である。
【図20】 第12実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図21】 図20のA−A’断面図である。
【図22】 第13実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図23】 図22のA−A’断面図である。
【図24】 第14実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図25】 図24におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図26】 第15実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図27】 図26におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図28】 第16実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図29】 図28におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図30】 第17実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図31】 図30におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図32】 第18実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図33】 図32におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図34】 第19実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図35】 図34におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図36】 第20実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図37】 図36におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図38】 第21実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図39】 図38におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図40】 第22実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図41】 図40におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図42】 第23実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図43】 図42におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図44】 第24実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図45】 第25実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図46】 第26実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図47】 図46におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図48】 第27実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図49】 図48におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図50】 第28実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図51】 図50におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図52】 第29実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図53】 図52におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図54】 第30実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図55】 図54におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図56】 第31実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の画素の平面図である。
【図57】 図56におけるコンタクトホールによる各
層の接続関係及び蓄積容量を構築する積層状態を示す図
式的な断面図である。
【図58】 各実施形態の電気光学装置におけるTFT
アレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向
基板の側から見た平面図である。
【図59】 図58のH−H’断面図である。
【図60】 上記実施形態の電気光学装置を用いた電子
機器の例を示す模式図である。
【図61】 同、電気光学装置を用いた電子機器の他の
例を示す模式図である。
【図62】 同、電気光学装置を用いた電子機器の他の
例を示す模式図である。
【図63】 同、電気光学装置を用いた電子機器の他の
例を示す模式図である。
【図64】 第1実施形態の電気光学装置を構成するT
FTアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図
である。
【符号の説明】
1a…半導体層 1a’…チャネル領域 1b…低濃度ソース領域 1c…低濃度ドレイン領域 1d…高濃度ソース領域 1e…高濃度ドレイン領域 2…絶縁膜 3a…走査線 6a…データ線 9a,209a’…画素電極 10…TFTアレイ基板 11a…下層遮光膜 12…下地絶縁膜 16…配向膜 20…対向基板 21…対向電極 22…配向膜 23…遮光膜 30,30’…TFT 50…液晶層 70…蓄積容量 70-1〜70-9…蓄積容量 81、82、83、84、86、87、321、75
1、752、753…コンタクトホール 200、300、300’、300”、300x、30
0y…容量線(固定電位側容量電極) 201、301、301a、301b、301’、30
1”…誘電体膜 202、302、302’、302”、702、70
2’…容量電極(画素電位側容量電極) 300a,300a’,300b,300b’,302
a,302b,700a,702b’,7001a…開
口部 700、700’、7001…内蔵遮光膜
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA29 JA38 JA42 JA44 JA46 JB13 JB23 JB32 JB33 JB38 JB42 JB51 JB57 JB63 JB69 KA04 KA07 KB14 KB23 MA05 MA08 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA27 MA28 MA35 MA37 MA41 NA22 NA25 NA27 QA07 RA05 RA10 5C094 AA21 BA03 BA43 CA19 DA13 EA04 EA05 EA07 EB02 FB14 5F110 BB02 CC02 CC07 DD02 DD03 DD05 DD11 DD13 DD14 DD30 EE09 EE27 EE45 FF02 FF04 FF09 FF23 FF29 FF32 GG02 GG13 GG47 HJ01 HJ04 HK09 HK16 HL08 HM15 HM18 HM19 NN03 NN04 NN16 NN23 NN24 NN25 NN35 NN42 NN44 NN45 NN46 NN47 NN54 NN72 NN73 NN77 PP02 PP03 PP10 QQ11 QQ19 QQ24 QQ25

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に電気光学材料が挟持され
    てなる電気光学装置の前記一対の基板のうちの一方の基
    板を構成し、マトリクス状に形成された複数の走査線お
    よび複数のデータ線と、前記走査線とデータ線とに接続
    された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに接続
    された画素電極とを有する電気光学装置用素子基板であ
    って、 前記薄膜トランジスタの上方に積層された導電膜のう
    ち、少なくともいずれか1層の導電膜に、前記薄膜トラ
    ンジスタの少なくともチャネル領域の一部の上方にあた
    る領域が開口した開口部が設けられたことを特徴とする
    電気光学装置用素子基板。
  2. 【請求項2】 前記開口部の上方に、遮光性を有する膜
    が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電気光
    学装置用素子基板。
  3. 【請求項3】 前記遮光性を有する膜が、前記データ線
    を構成することを特徴とする請求項2に記載の電気光学
    装置用素子基板。
  4. 【請求項4】 前記画素電極に電気的に接続され画素電
    極電位とされる画素電位側容量電極と、誘電体膜を介し
    て前記画素電位側容量電極と対向配置され固定電位とさ
    れる固定電位側容量電極とを有してなる蓄積容量が前記
    走査線の上方に積層され、前記画素電位側容量電極と前
    記固定電位側容量電極の少なくともいずれか一方の電極
    に前記開口部が設けられたことを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか一項に記載の電気光学装置用素子基
    板。
  5. 【請求項5】 前記画素電位側容量電極と前記固定電位
    側容量電極のうち、上側に位置する電極に前記開口部が
    設けられたことを特徴とする請求項4に記載の電気光学
    装置用素子基板。
  6. 【請求項6】 前記画素電位側容量電極と前記固定電位
    側容量電極のうち、下側に位置する電極に前記開口部が
    設けられたことを特徴とする請求項4に記載の電気光学
    装置用素子基板。
  7. 【請求項7】 前記画素電位側容量電極と前記固定電位
    側容量電極の双方に前記開口部が設けられたことを特徴
    とする請求項4に記載の電気光学装置用素子基板。
  8. 【請求項8】 前記固定電位側容量電極が、当該素子基
    板の断面構造において前記走査線と前記画素電位側容量
    電極との間に積層されていることを特徴とする請求項4
    ないし7のいずれか一項に記載の電気光学装置用素子基
    板。
  9. 【請求項9】 前記固定電位側容量電極が、当該素子基
    板の断面構造において前記データ線と前記画素電位側容
    量電極との間に積層されていることを特徴とする請求項
    4ないし7のいずれか一項に記載の電気光学装置用素子
    基板。
  10. 【請求項10】 前記画素電位側容量電極と前記固定電
    位側容量電極の一方は、他方を上下から挟持する一対の
    電極からなり、合わせて3層の電極のうちの少なくとも
    いずれか1層の電極に前記開口部が設けられたことを特
    徴とする請求項4に記載の電気光学装置用素子基板。
  11. 【請求項11】 前記固定電位側容量電極が、前記画素
    電位側容量電極を上下から挟持する一対の電極からなる
    ことを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置用素
    子基板。
  12. 【請求項12】 前記画素電位側容量電極と前記固定電
    位側容量電極とが、ともに島状の導電膜で構成されると
    ともに、前記薄膜トランジスタの下層に位置し前記少な
    くともチャネル領域を前記基板側から見て覆う導電性の
    下層遮光膜が設けられ、前記固定電位側容量電極が前記
    下層遮光膜と電気的に接続されたことを特徴とする請求
    項4ないし11のいずれか一項に記載の電気光学装置用
    素子基板。
  13. 【請求項13】 前記画素電極に電気的に接続され画素
    電極電位とされる画素電位側容量電極と、誘電体膜を介
    して前記画素電位側容量電極と対向配置され固定電位と
    される固定電位側容量電極とを有してなる蓄積容量が前
    記データ線の上方に積層され、前記画素電位側容量電極
    と前記固定電位側容量電極の少なくともいずれか一方の
    電極に前記開口部が設けられたことを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか一項に記載の電気光学装置用素子
    基板。
  14. 【請求項14】 前記画素電位側容量電極が、前記薄膜
    トランジスタと前記画素電極間に介在する島状の導電膜
    で構成されたことを特徴とする請求項13に記載の電気
    光学装置用素子基板。
  15. 【請求項15】 前記薄膜トランジスタの上方に位置す
    る上層遮光膜が設けられ、該上層遮光膜に前記開口部が
    設けられたことを特徴とする請求項1ないし14のいず
    れか一項に記載の電気光学装置用素子基板。
  16. 【請求項16】 前記開口部は、前記導電膜に形成され
    た孔であることを特徴とする請求項1ないし15のいず
    れか一項に記載の電気光学装置用素子基板。
  17. 【請求項17】 前記開口部は、前記導電膜に形成され
    た切り欠きであることを特徴とする請求項1ないし15
    のいずれか一項に記載の電気光学装置用素子基板。
  18. 【請求項18】 前記薄膜トランジスタが、前記チャネ
    ル領域とソース領域の間および前記チャネル領域とドレ
    イン領域の間にそれぞれ低濃度不純物拡散領域が設けら
    れたLDD構造の薄膜トランジスタであることを特徴と
    する請求項1ないし17のいずれか一項に記載の電気光
    学装置用素子基板。
  19. 【請求項19】 前記開口部のチャネル長方向の縁が、
    前記チャネル領域と前記低濃度不純物拡散領域との境界
    よりも外側に位置していることを特徴とする請求項18
    に記載の電気光学装置用素子基板。
  20. 【請求項20】 前記開口部のチャネル長方向の縁が、
    前記低濃度不純物拡散領域よりも外側に位置しているこ
    とを特徴とする請求項18に記載の電気光学装置用素子
    基板。
  21. 【請求項21】 前記開口部のチャネル長方向の縁が、
    前記ソース領域またはドレイン領域よりも外側に位置し
    ていることを特徴とする請求項18に記載の電気光学装
    置用素子基板。
  22. 【請求項22】 前記開口部のチャネル幅方向の縁が、
    前記チャネル領域の縁よりも外側に位置していることを
    特徴とする請求項18ないし21のいずれかに記載の電
    気光学装置用素子基板。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし22のいずれか一項に
    記載の電気光学装置用素子基板と対向基板とを対向配置
    し、これら基板間に電気光学材料が挟持されてなること
    を特徴とする電気光学装置。
  24. 【請求項24】 前記対向基板上の前記薄膜トランジス
    タの上方にあたる領域に、遮光膜が設けられたことを特
    徴とする請求項23に記載の電気光学装置。
  25. 【請求項25】 一対の基板間に電気光学材料が挟持さ
    れてなる電気光学装置の前記一対の基板のうちの一方の
    基板を構成し、マトリクス状に形成された複数の走査線
    および複数のデータ線と、前記走査線とデータ線とに接
    続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに接
    続された画素電極とを有する電気光学装置用素子基板の
    製造方法であって、 基板上に前記薄膜トランジスタおよび前記走査線を形成
    する工程と、前記薄膜トランジスタの上方に、前記画素
    電極に電気的に接続され画素電極電位とされる画素電位
    側容量電極と、誘電体膜を介して前記画素電位側容量電
    極と対向配置され固定電位とされる固定電位側容量電極
    とを有してなり、前記画素電位側容量電極と前記固定電
    位側容量電極の少なくともいずれか一方の電極に、前記
    薄膜トランジスタの少なくともチャネル領域の一部の上
    方にあたる領域が開口した開口部を設けた蓄積容量を絶
    縁膜を介して形成する工程と、前記薄膜トランジスタの
    少なくともチャネル領域の水素化処理を行う工程とを有
    することを特徴とする電気光学装置用素子基板の製造方
    法。
  26. 【請求項26】 前記水素化処理を行った後、前記開口
    部の上方を覆うように遮光性を有する膜からなる前記デ
    ータ線を形成することを特徴とする請求項25に記載の
    電気光学装置用素子基板の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記画素電位側容量電極と前記固定電
    位側容量電極のうち、前記開口部が設けられていない側
    の電極を水素透過性を有する膜で形成し、前記開口部が
    設けられた側の電極を水素透過性を有さない膜で形成す
    ることを特徴とする請求項25または26に記載の電気
    光学装置用素子基板の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記水素透過性を有する膜として多結
    晶シリコン膜を用いることを特徴とする請求項27に記
    載の電気光学装置用素子基板の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記水素透過性を有さない膜として金
    属膜、または金属シリサイド膜、またはポリサイド膜を
    用いることを特徴とする請求項27に記載の電気光学装
    置用素子基板の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記画素電位側容量電極と前記固定電
    位側容量電極のうち、前記開口部が設けられていない側
    の電極を水素透過性を有さない膜で形成するとともに、
    該膜を形成する前に前記水素化処理を行うことを特徴と
    する請求項27に記載の電気光学装置用素子基板の製造
    方法。
  31. 【請求項31】 請求項25ないし30に記載の電気光
    学装置用素子基板の製造方法を用いて電気光学装置用素
    子基板を製造する工程と、該電気光学装置用素子基板と
    対向基板とを所定の間隔をあけて貼り合わる工程と、こ
    れら電気光学装置用素子基板と対向基板との間に電気光
    学材料を挟持させる工程と、を有することを特徴とする
    電気光学装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項23または24に記載の電気光
    学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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