JP2002090432A - 磁場検出装置 - Google Patents

磁場検出装置

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JP2002090432A
JP2002090432A JP2000275945A JP2000275945A JP2002090432A JP 2002090432 A JP2002090432 A JP 2002090432A JP 2000275945 A JP2000275945 A JP 2000275945A JP 2000275945 A JP2000275945 A JP 2000275945A JP 2002090432 A JP2002090432 A JP 2002090432A
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JP
Japan
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magnetic field
magneto
sensitive element
impedance
magnetic
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Application number
JP2000275945A
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English (en)
Inventor
Kaneo Mori
佳年雄 毛利
Yoshinobu Motokura
義信 本蔵
Michiharu Yamamoto
道治 山本
Kazumasa Washimi
和正 鷲見
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Japan Science and Technology Agency
Aichi Steel Corp
Original Assignee
Aichi Steel Corp
Japan Science and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感度が高く且つ感度調整の容易な磁場検出装置
を得ること。 【解決手段】検出軸方向の成分である外部磁場の大きさ
が増加するに連れて、インピーダンスが減少する磁気イ
ンピーダンス特性でインピーダンスが変化する磁気イン
ピーダンス効果を用いている。外部磁場に応じてインピ
ーダンスの変化する感磁素子10に発振回路13及び微
分回路14を介してパルス電流が供給されている。感磁
素子の端子間のインピーダンスに比例した電圧が、バル
ス電流に同期してオンするスイッチ15、ピークを保持
する信号処理回路16により検出される。信号処理回路
16の出力は、コンパレータ171により所定レベルと
比較される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高感度の磁場検出
装置に関する。本発明は、特に、磁場が所定レベルを超
えるタイミングを検出できる装置に関する。具体的な応
用例としては、自動車用ABSの回転センサや、磁気ス
ケールに応用することができる。本発明は、微小磁場が
存在することの検出や、交流的に変動する微小磁場の極
値を高精度で検出できる検出装置に用いることができ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、磁場を検出するセンサとし
て、ホール素子、MR素子、磁気ピックアップ等が知ら
れている。しかし、これらのセンサの検出感度が低いた
め、検出可能磁場は、1.4×104 A/m程度に過ぎ
ない。直流又は低周波磁場の大きさを高感度で検出する
小型素子として、本件出願の発明者の一人は、径50μ
m程度のアモルファスワイヤに、200KHz以上の高
周波電流を流す時、このワイヤに平行な外部磁場成分に
応じて、このワイヤのインピーダンスが大きく変化する
現象を発見した。そして、この原理を用いた外部磁場の
大きさそのものを検出する検出素子が提案されている
(特開平7−181239号)。
【0003】さらに、同一発明者は、インピーダンスの
変化による端子間電圧の変化が、外部磁場の0〜400
A/mの範囲で、同一の端子間電圧に対して2つの異な
る外部磁場を取ることを見い出した。そして、このこと
が、0〜400A/m付近の磁場を端子間電圧から一意
的に決定できないことにから、直流バイアス磁場を印加
して、0点をオフセットさせた方位センサを提案した
(特開平7−248365号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにいわゆる磁
気インピーダンス素子と呼ばれる高感度な磁場検出セン
サが提案されているが、さらに、この磁気インピーダン
ス素子を用いた、各種の用途に応用できる磁場検出装置
の開発が要請されている。そこで、本発明は、外部磁場
の大きさに対する磁気インピーダンスの変化特性(以
下、「磁気インピーダンス特性」という)における特別
な動作領域を用いて、所定レベルを超える磁場を2値的
に検出する新たな磁場検出装置を提供することを目的と
する。本発明の目的は、検出しきい値の低い、高感度な
磁場検出装置を実現することである。又、発明の他の目
的は、検出を低消費電力で行うことである。又、他の目
的は、バイアス磁場の大きさを適正に設定することで、
適切な磁場検出範囲を得ることができるようにすること
である。又、他の目的は、バイアス磁場の大きさを変化
させることで、任意感度に設定したり、感度を変化させ
たりできるようにすることである。これらの目的は、本
出願において開示されたそれぞれの発明が個々に達成す
る目的であって、本件各発明がこれらの目的の全てを達
成するものと理解されるべきではない。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の作用効果】請求
項1の発明は、検出軸方向の成分である外部磁場の大き
さが増加するに連れて、インピーダンスが減少する磁気
インピーダンス特性でインピーダンスが変化する磁気イ
ンピーダンス効果を用いた磁場検出装置において、パル
ス電流又は高周波電流により周回方向に励磁され、外部
磁場に応じてインピーダンスの変化する感磁素子と、感
磁素子にパルス電流又は交流電流を供給する発振手段
と、感磁素子の端子間のインピーダンスに関連した物理
量を検出する検出手段と、検出手段の出力信号を所定レ
ベルと比較し、比較結果を2値信号として出力する比較
手段とを有することを特徴とする。
【0006】本磁場検出装置は、検出軸方向の外部磁場
が所定レベルよりも大きいか小さいかを検出する装置で
ある。感磁素子は、例えば、図2に示すように、線状の
素子であって、パルス電流I又は交流電流Iを流すこと
で、周回方向に励磁される素子である。この周回方向の
励磁Hr により内部の磁気モーメントMがパルス電流又
は交流電流に応じて変化することになる。そして、この
磁気モーメントMの変化特性が印加される磁場Hx の存
在により変化することになる。即ち、この特性の変化に
より、感磁素子の透磁率が磁場により変化することにな
る。感磁素子の表皮抵抗成分とインダクタンス成分は共
に、透磁率μの平方根に比例しているので、インピーダ
ンスZは透磁率の平方根に比例する。この結果、感磁素
子のインピーダンスZが、磁場によって変化する。この
インピーダンスZの大きさを測定することで、検出軸x
方向の磁場Hx を測定することができる。本発明は、こ
のような原理に基づくものである。
【0007】このような磁気インピーダンス効果を有す
る感磁素子の印加される磁場Hx に対するインピーダン
スZ(絶対値)の変化特性である磁気インピーダンス特
性は、供給する電流の周波数を低周波、例えば、1MH
z以下としたり、又、感磁素子に張力を印加すること
で、図1に示すような特性が得られる。磁気インピーダ
ンスは磁場Hx の向きには依存しないことから、+検出
軸方向(+x)と−検出軸方向(−x)とで、インピー
ダンスZの変化特性は対称となる。そして、磁場Hx
絶対値が増大するに連れて、インピーダンスZは減少す
る。本発明は、このような磁気インピーダンス特性を用
いて磁場の大きさを判定するものである。検出すべき検
出軸方向の外部磁場±ΔHx が印加されると、感磁素子
のインピーダンスZは、Z0 −ΔZとなる。外部磁場Δ
x が存在しない時のインピーダンスZがZ0 であるか
ら、インピーダンスの変位ΔZを測定することで、対応
する外部磁場ΔHx の測定が可能となる。
【0008】感磁素子の端子間のインピーダンスに関連
した物理量が検出手段で検出され、比較手段によって、
検出手段の出力信号が所定レベルと比較され、比較結果
が比較手段から出力される。感磁素子にパルス電流又は
交流電流を供給する発振手段は、定電流源でも定電圧源
でも良いし、そうでなくとも良い。検出手段の検出する
物理量は、感磁素子の端子間のインピーダンスに関連し
て変化するものであれば、任意である。例えば、発振手
段から定電流が感磁素子に供給されるならば、検出手段
は、感磁素子の端子間電圧を検出すれば良い。逆に、発
振手段から定電圧が感磁素子に供給されるならば、検出
手段は、感磁素子の端子間を流れる電流を検出すれば良
い。定電流源でも定電圧源でもない場合には、感磁素子
の端子間を流れる電流Iと、端子間の電圧Vとを検出す
ることで、それらの比V/Iから感磁素子のインピーダ
ンスを検出すれば良い。
【0009】本発明は、このような原理を用いているこ
とから、簡単な構造で、外部磁場の大きさを高感度で判
定することが可能となる。感磁素子は、望ましくは、周
回方向に容易に磁化される磁気異方性を有するのが良
い。このことにより、外部磁場による磁気インピーダン
スの変化が大きく、検出感度を向上させることが可能と
なる。このような材料にアモルファス磁性体がある。望
ましくは、線状の磁性体が良い。
【0010】尚、パルス電流は高周波成分を含んでいる
ので、一種の高周波電流に含まれる概念でもある。又、
パルス電流や高周波電流は、例えば、1周期だけ印加さ
れるのもや、繰り返して印加される周期信号でも良い。
供給する電流の周波数は、図1のような磁気インピーダ
ンス特性が得られれば、任意であるが、例えば、1MH
z以下の周波数を用いることで、容易にこの特性を得る
ことができる。又、感磁素子に張力を加えることで、図
1に示す磁気インピーダンス特性を得ることができる。
【0011】請求項2の発明は、検出軸方向の成分であ
る外部磁場の大きさが増加するに連れて、インピーダン
スが減少する磁気インピーダンス特性でインピーダンス
が変化する磁気インピーダンス効果を用いた磁場検出装
置において、パルス電流又は高周波電流により周回方向
に励磁され、外部磁場に応じてインピーダンスの変化す
る1対の感磁素子と、1対の感磁素子にパルス電流又は
交流電流を供給する発振手段と、1対の感磁素子の端子
間のインピーダンスに関連する物理量を、それぞれ検出
する1対の検出手段と、1対の検出手段の出力信号の差
を出力する差出力手段と、差出力手段の出力信号を所定
レベルと比較し、比較結果を2値信号として出力する比
較手段とを有することを特徴とする。
【0012】本発明は、請求項1の発明に対して、感磁
素子を1対設けたものである。バイアス磁場を印加しな
い場合には、磁場の向きを検出することができないた
め、周期的に変動する磁場を検出する場合に、磁場周期
に対して90度の位相差を有した磁場が1対の感磁素子
を貫くように構成する。このように構成すると、1対の
感磁素子の出力は共に、外部磁場の変化の周期の2倍の
周期で変化するので、外部磁場の位相差90度は、1対
の感磁素子の出力では180度の位相差となる。よっ
て、この1対の感磁素子の出力の差は、外部磁場の周期
の2倍の周期で変化することになる。この信号から外部
磁場のレベル判定をすることができる。この時、1対の
感磁素子の出力の差を演算していることから、同相ノイ
ズが除去されることになる。又、温度に対しては、図1
の磁気インピーダンス特性は、インピーダンスの大きさ
を平行移動させた特性となるので、上記の差動構成とす
ることで、温度補償を行なうことが可能となる。又、ド
リフト補償を行うことができる。
【0013】尚、発振装置は1対の感磁素子に対して共
通にパルス電流又は交流電流を供給するものであって
も、独立して別々に供給するものであっても良い。共通
化すれば、製造コストが安価となり、装置を小型化する
ことが可能となる。
【0014】請求項3の発明は、感磁素子にバイアス磁
場を印加するバイアス手段を有することを特徴とする。
バイアス磁場を印加することで、磁場の向きを検出する
ことが可能となる。図3に示す磁気インピーダンス特性
の領域W1、領域W2において、本発明は用いられる。
この領域を使用領域とするために、感磁素子にはバイア
ス磁場H0 又は−H0 が印加されている。簡単のため
に、領域W1だけを考える。この状態で、検出すべき検
出軸方向の外部磁場ΔHx が印加されると、感磁素子の
検出軸方向の磁場成分はH0 +ΔHx となり、検出すべ
き検出軸方向の外部磁場−ΔHx が印加されると、感磁
素子の検出軸方向の磁場成分はH0 −ΔHx となる。磁
場成分H0 +ΔHx に対してインピーダンスZ0 −ΔZ
1 が検出され、磁場成分H0−ΔHx に対してインピー
ダンスZ0 +ΔZ2 が検出される。バイアス磁場H0
対応するインピーダンスZ0 に対するインピーダンスの
変位ΔZを測定することで、対応する外部磁場ΔHx
大きさと向きの測定が可能となる。
【0015】尚、上記磁気インピーダンス特性におい
て、一般的には、非線形性により、|ΔZ1 |≠|ΔZ
2 |である。しかし、本発明は、所定インピーダンスに
対して、インピーダンスが大きいか否かを判定している
ので、測定の非直線性は、特には、問題とはならない。
【0016】本発明は、このような原理を用いているこ
とから、バイアス磁場の大きさを適切に選定すること
で、磁気インピーダンス特性の曲線の傾きを適切に選択
することができる。換言すれば、磁場の検出対象に応じ
て、感度を適切に設定することができる。又、1つの検
出装置において、バイアス磁場の大きさを変化させるこ
とで、感度を変化させることが可能となる。よって、測
定環境と検出すべき磁場の大きさとの関係において、感
度を適切に設定することが可能となる。例えば、ノイズ
磁場が小さい環境であれば、感度が大きくなるようにバ
イアス磁場を調整し、ノイズ磁場が大きい環境であれ
ば、感度を小さくするようにバイアス磁場を調整すれば
良い。このバイアス磁場は、バイアス磁場を発生させる
コイルに流す電流の大きさを調整することで、可変させ
ることができる。
【0017】請求項4の発明は、外部磁場の大きさが増
加するとき、1対の感磁素子の内部磁場が、一方は増大
し、他方は減少する関係となるように、1対の感磁素子
にバイアス磁場を印加するバイアス手段を有することを
特徴とする。本発明は、請求項3の発明に対して、感磁
素子を1対設けたものである。1対の感磁素子を貫く検
出すべき磁場が共通である場合には、図3における領域
W1で動作する感磁素子と、領域W2で動作する感磁素
子とを1対設けたものである。即ち、一方の感磁素子の
内部磁場がH0 +ΔHx (図3のC点)であるとき、他
方の感磁素子の内部磁場が−H0 +ΔHx (図3のD
点)となるようにバイアス磁場を印加する。共通の検出
すべき磁場ΔHx の向きに対して、バイアス磁場の向き
が互いに反対となる向きに印加する。このようにするこ
とで、一方の検出手段は、Z0 −ΔZ1 のインピーダン
ス(C点)を検出し、他方の検出手段は、Z0 +ΔZ2
のインピーダンス(D点)を検出する。差出力手段は、
この1対の検出手段の出力信号の差を演算することにな
り、その出力である−ΔZ1 −ΔZ 2 から、検出すべき
磁場ΔHx の大きさ及び向きが測定されることになる。
このようにすることで、同相ノイズが除去されることに
なる。又、温度に対しては、図3の磁気インピーダンス
特性は、インピーダンスの大きさを平行移動させた特性
となるので、上記の差動構成とすることで、温度補償を
行なうことが可能となる。又、ドリフト補償が行われ
る。
【0018】又、1対の感磁素子を貫く検出すべき磁場
の向きが互いに反対となる場合、即ち、一方の感磁素子
には磁場ΔHx が貫き、他方の感磁素子には磁場−ΔH
x が貫く構成とした場合には、バイアス磁場は1対の感
磁素子において同一向きに与えることになる。即ち、一
方の感磁素子の内部磁場が、図3の領域W1において、
0 +ΔHx (C点)となるとき、他方の感磁素子の内
部磁場が、図3の領域W1において、H0 −ΔHx (E
点)となるように構成する。この場合も、上記と同様に
して、一方の検出手段が、Z0 −ΔZ1 のインピーダン
ス(C点)を検出し、他方の検出手段は、Z0 +ΔZ2
のインピーダンス(E点)を検出する。差出力手段は、
この1対の検出手段の出力信号の差を演算することにな
り、その出力である−ΔZ1 −ΔZ2 から、検出すべき
磁場ΔHx が測定されることになる。このようにするこ
とで、同相ノイズが除去され、ドリフト対策や温度補償
を行なうことができる。
【0019】本請求項の発明では、比較手段への入力信
号には、バイアス磁場H0 に相当する信号が含まれてい
ない。よって、比較手段における所定レベルの設定は、
検出すべき外部磁場の範囲(−ΔHx の最小値〜ΔHx
の最大値)の範囲に設定すれば良いので、レベル設定が
簡単となる。所定レベルを零とすれば、磁場の向きが変
化するタイミングを検出でき、−ΔHx の最小値、又
は、ΔHx の最大値に対応するレベルに設定すれば、磁
場の最小値又は最大値(磁極の極値)付近を検出するこ
とができる。
【0020】尚、発振装置は1対の感磁素子に対して共
通にパルス電流又は交流電流を供給するものであって
も、独立して別々に供給するものであっても良い。共通
化すれば、製造コストが安価となり、装置を小型化する
ことが可能となる。
【0021】請求項5の発明は、バイアス手段は、コイ
ルに直流電流を通電する電磁石、又は、永久磁石である
ことを特徴とする。バイアス手段を電磁石とすること
で、感度の変更を容易に行なうことができる。永久磁石
は、その磁力の大きさを適正に設定することで、感度を
測定環境に応じた適正な値にすることが可能となる。
又、永久磁石を用いることで低消費電力化が図れる。請
求項6の発明は、比較手段は、入力信号を第1所定レベ
ルと比較する第1比較手段と、入力信号を第2所定レベ
ルと比較する第2比較手段とを有し、第1比較手段及び
第2比較手段の出力信号は、外部磁場の向きの情報を含
むことを特徴とする。請求項6の発明において、請求項
3の発明の構成によれば、上述したように、検出すべき
磁場+ΔHx に対して、インピーダンスZ0 −ΔZ1
応じた値が検出され、検出すべき磁場−ΔHx に対し
て、インピーダンスZ0 +ΔZ2 に応じた値が検出され
る。よって、2つの所定レベルを設けることで、磁場の
最小値と最大値、即ち、磁極のピーク付近の検出が可能
となる。これにより、磁場の向きを検出することが可能
となる。請求項6の発明において、請求項4の発明の構
成によれば、上述したように、検出すべき磁場+ΔHx
に対して、インピーダンス−ΔZ1 −ΔZ2 に応じた値
が検出され、検出すべき磁場−ΔHx に対して、+ΔZ
1 +ΔZ2 に応じた値が検出される。よって、2つの所
定レベルを設けることで、磁場の最小値と最大値、即
ち、磁極のピーク付近の検出が可能となる。これによ
り、磁場の向きを検出することが可能となる。
【0022】請求項7の発明は、発振手段は、パルス電
流を前記感磁素子に供給し、感磁素子と検出手段との間
に設けられ、パルス電流に同期して、感磁素子に現れる
第1パルスのみを通過させるスイッチを有することを特
徴とする。この構成により、高周波雑音成分が除去され
るので、感磁素子に印加されるパルス電流又は交流電流
の周波数よりも低い周波数で変化する磁場変化を精度良
く検出することができる。パルス電流に同期した第1パ
ルスを磁場成分の検出値とすることができる。上記の原
理を利用した磁場検出では、検出信号の第1パルスの波
高値が外部磁場に比例している。よって、この構成をと
ることで、ノイズの影響を受けることがない精度の高い
検出が可能となる。
【0023】請求項8の発明は、検出手段は、入力信号
のピーク値又は繰り返し入力されるピーク値又は交流信
号の振幅に関連する値が形成する信号を出力する信号処
理回路を有することを特徴とする。感磁素子から検出す
る信号のピーク値が検出すべき外部磁場に比例してい
る。よって、このピーク値を、例えば、ホールドした
り、繰り返してパルス電流を供給する場合には、繰り返
し出力されるピーク値が形成する信号(包絡線信号、積
分信号、ローパスフィルタをかけた信号、平滑化された
信号等)を磁場の検出値とすることが可能となる。交流
電流を供給する場合には、感磁素子から検出される信号
の振幅に関連して変化する量(包絡線信号、積分信号、
ローパスフィルタをかけた信号、平滑化された信号等)
を求める。外部磁場は、直流磁場でも交流磁場でも良い
が、交流磁場の場合には、パルス電流の繰り返し周波数
よりも十分に低い周波数の交流磁場が測定対象となる。
即ち、交流磁場をマクロ的には時間的に連続して測定す
ることも可能である。
【0024】請求項9の発明は、検出手段は、ピークホ
ールド回路、又は、積分回路であることを特徴とする。
この構成により、磁場検出の精度を向上させることがで
きる。
【0025】請求項10の発明は、感磁素子の周回方向
に巻回され、検出手段の出力信号に応じて、検出軸方向
の成分である外部磁場を相殺する磁場を生成する負帰還
励磁コイルを有することを特徴とする。このことによ
り、磁気インピーダンス特性曲線上のバイアス磁場が印
加された点、又は、バイアス磁場が零の点を、常に、動
作点として動作させることができる。これにより、直線
性良く、且つ、安定して外部磁場を検出することが可能
となる。
【0026】請求項11の発明は、バイアス磁場を印加
する構成の発明において、負帰還励磁コイルが、バイア
ス手段を兼ねることを特徴とする。これにより構造を複
雑にすることなく、直線性の良い精度の高い磁場検出が
可能となる。請求項12の発明は、矩形波発振回路と、
矩形波発振回路の出力する矩形波を微分し微分信号を前
記パルス電流とする微分回路とから成ることを特徴とす
る。この構成により、高感度化と低消費電力化を実現す
ることが可能となる。
【0027】請求項13の発明は、感磁素子は、周回方
向に磁気異方性を有することを特徴とする。周回方向に
磁気異方性を有することで、外部磁場の検出感度を向上
させることが可能となる。
【0028】請求項14の発明は、感磁素子は、パルス
電流又は交流電流に対して表皮効果を発生する素子であ
ることを特徴とする。表皮効果を発生することで、電流
が表面に拘束される結果、外部磁場によるパルス電流又
は交流電流により磁気インピーダンスの変化をより大き
くすることができ、検出感度を向上させることができ
る。
【0029】請求項15の発明は、感磁素子は、アモル
ファス磁性体からなることを特徴とする。この構成によ
り、周回方向の透磁率が軸方向の透磁率よりも大きくな
るような磁気異方性を大きくすることが可能となる。
【0030】請求項16の発明は、感磁素子は、アモル
ファス磁性体からなるワイヤであることを特徴とする。
この構成により、周回方向の透磁率が軸方向の透磁率よ
りも大きくなるような磁気異方性を大きくすることが可
能となる。
【0031】請求項17の発明は、磁気インピーダンス
特性は、交流電流の周波数を所定周波数以下とするか、
感磁素子に張力を印加することで得ることを特徴とす
る。これにより、所望の磁気インピーダンス特性を得る
ことができる。請求項18の発明は、感磁素子は基板上
に形成された電極で両端が支持通電され、基板と感磁素
子との間を含み、感磁素子の周囲がゲル状物質で覆われ
ていることを特徴とする。ゲル状物質により感磁素子を
外部からの歪みが加わらないようにすることができる。
特に、アモルファス磁性体の場合には、歪みによる検出
精度の低下が問題となるが、この様にゲル状物質で回り
を覆うことで、歪みが感磁素子に係ることが防止され
る。特に、樹脂モールドした場合には、樹脂の冷却過程
で発生する応力が感磁素子にかかることになるが、ゲル
状物質はこの歪みを吸収するので、感磁素子に応力が係
るのを防止することができる。ゲル状物質はゾルがジェ
リー状に固化したものを意味する。例えば、シリコーン
ゲル、シリカゲル、エラストマ、ゼラチン等、一般的に
は、ヒドロゲル、リオゲル、弾性ゲル等のゲルを使用す
ることができる。要は、弾性を吸収するような物質であ
れば良い。
【0032】請求項19の発明は、感磁素子を、両端で
支持通電する電極に置いて、感磁素子の上からアルミニ
ウム又はアルミニウム合金を被せて、超音波ボンディン
グすることで、感磁素子と電極とを接合することを特徴
とする。感磁素子がアモルファス磁性体の場合には、加
熱すると結晶化が起こるので、加熱接合はできないし、
歪みに弱い。よって、感磁素子を超音波ボンディングに
より電極へ接合することが望ましい。超音波ボンディン
グする場合には、感磁素子の上にアルミニウム又はアル
ミニウム合金を置いて、超音波ツールによって加圧する
ことで、このアルミニウム又はアルミニウム合金が緩衝
作用をして、感磁素子に歪みが印加されるのが防止され
る。又、感磁素子の表面に形成された酸化膜が超音波に
より剥離されて、アルミニウム又はアルミニウム合金に
取り込まれる。この結果、アルミニウム又はアルミニウ
ム合金と感磁素子との機械的接合及び電気的接合が良好
に行われる。
【0033】請求項20の発明は、電極は、ニッケル、
アルミニウム、金、銅、銀、錫、亜鉛、白金、マグネシ
ウム、ロジウム、又は、これらの少なくとも1種を含む
合金から成ることを特徴とする。電極をこれらの材料と
することで、感磁素子との超音波ボンディングによる強
固な接合が可能となる。
【0034】請求項21の発明は、電極は、表面層とし
て、アミニウム又はアルミニウム合金からなる層を有す
ることを特徴とする。この構成により、感磁素子の上に
置かれるアミニウム又はアルミニウム合金との接合性が
良く、感磁素子を電極に強固に接合することが可能とな
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定
されるものではない。 第1実施形態 磁場検出装置の具体的な構成は、図4に示すようにな
る。尚、バイアス手段を持たない実施形態は、バイアス
手段を有する実施形態において、バイアス磁場H 0 を零
としたもので説明できる。よって、バイアス手段を有す
る実施形態を先に説明する。感磁素子10は、例えば、
線状の零磁歪アモルファス磁性体で構成される。特に、
検出軸方向に線状に伸びたアモルファスワイヤが用いら
れる。アモルファス磁性体には、例えば、CoSiB 系、Fe
CoSiB 系、FeSiB 系これらの合金等の磁性体を用いるこ
とができる。具体的な寸法を示せば、長さ3mm、直径
30μmである。感磁素子10にはバイアス手段である
薄膜磁石20により、バイアス磁場が印加されている。
この薄膜磁石20により、図3に示す磁気インピーダン
ス特性曲線上におけるバイアス磁場H0 が得られてい
る。発振器13は矩形波を発振する。発振器13は、よ
り具体的にはC−MOSマルチバイブレータを用いるこ
とができる。この矩形波は微分回路14にて微分され
て、抵抗R4 を介して感磁素子10に印加される。抵抗
4 は定電流を供給するための抵抗である。このような
回路によりパルス電流Iが感磁素子10に供給される。
パルス電流は、例えば、立ち上がり時間が約5nsであ
る。発振器13と微分回路14とで、発振手段が構成さ
れている。
【0036】感磁素子10の一端は、スイッチ15に接
続されている。スイッチ15は、より具体的には、一例
として、トランジスタから成るアナログスイッチを用い
ることができる。次に、スイッチ15を通過した信号
は、信号処理回路16に入力する。この信号処理回路1
6は、一例として、コンデンサC4 と抵抗R5 とから成
るピークホールド回路で構成することができる。この信
号処理回路16により繰り返して検出されるパルス信号
のピークがホールドされる。パルス電流を繰り返して供
給し、パルス信号を繰り返して検出する場合には、この
ようにピークホールド回路の他、ピークに比例した量が
検出されるならば、積分回路、平滑回路等を用いること
が可能である。
【0037】感磁素子10及び感磁素子10に至る配線
には、インダクタンスと浮遊容量が存在し、他の線路に
おいてもインダクタンスと浮遊容量が存在する。従っ
て、感磁素子10の端子間電圧には、パルス電流に応答
した単一パルスだけではなく、それに続く振動波形が含
まれることになる。このため、パルス電流に応答した成
分のみを抽出するために、スイッチ15が設けられてい
る。又、感磁素子10の端子間電圧のピークのタイミン
グとスイッチ15が完全にオンとなるタイミングとで位
相同期をとるために、スイッチ15の制御信号に対し
て、感磁素子10に供給するパルス電流Iは約10ns
遅延させている。要は、スイッチ15には、パルス電流
に応答し、正確に外部磁場に比例した信号成分のみを通
過させる期間だけオンとするように制御信号を印加すれ
ば良い。スイッチ手段15、信号出力回路16で検出手
段が構成されている。
【0038】信号処理回路16の出力信号は比較手段で
ある比較回路17に入力している。信号処理回路16の
信号端子がコンパレータ171の非反転入力端子に接続
され、コンパレータ171の反転入力端子には、抵抗R
6 ,R7 による抵抗分割電圧が所定レベルとして印加さ
れている。そして、コンパレータ171の出力信号は、
2値信号として出力される。この出力信号が検出すべき
磁場の大きさを2値的に判定した信号となる。
【0039】上記の構成により、感磁素子10の端子間
インピーダンスは、感磁素子10の端子間電圧として検
出される。信号処理回路16の出力する信号が感磁素子
の端子間インピーダンスに関連した値となり、この値が
コンパレータ171により所定レベルと比較される。こ
れにより、検出すべき磁場が所定レベルよりも大きいか
否かが検出されることになる。このように、本実施例で
は、図3に示す、磁気インピーダンス特性曲線におい
て、磁場が増加するに連れてインピーダンスが減少する
領域W1で動作するようにバイアス磁場H0 が設定され
ている。この結果、バイアス磁場を変化させることで、
感度を使用環境に応じて変化させることができる。又、
バイアス磁場を適正に選択することで、使用環境に最適
な感度とすることができる。
【0040】コンパレータ171の反転入力端子へ入力
する電圧は、外部磁場のレベル判定の基準となる所定レ
ベルを与えている。この所定レベルは、図3におけるH
0 −ΔHx の最小値から、H0 +ΔHx の最大値の範囲
内の任意のレベルに設定すれば良い。特に、外部磁場Δ
x が零で、バイアス磁場H0 だけが検出されている時
に、コンパレータ171の2入力端子間の電圧が零とな
るように、所定レベルを設定すれば、外部磁場ΔHx
向きを判定することができる。さらに、信号処理回路1
6の出力に対してレベル判定をするコンパレータを2つ
設けて、一方のコンパレータの所定レベルは、H0 から
0 +ΔHx の最大値の範囲の任意レベルに設定し、他
方のコンパレータの所定レベルは、H0 −ΔH x の最小
値からH0 の範囲の任意レベルに設定することで、磁場
のピーク付近を検出することが可能となる。即ち、N
極、S極のピーク付近を検出することが可能となる。
【0041】第2実施形態 本実施形態は、第1実施形態におていバイアス磁場を印
加しないものである。バイアス磁場H0 を印加しない場
合の実施形態の構成は、図4の構成において、薄膜磁石
20を削除した構成となる。又、磁気インピーダンス特
性は、図1に示すものとなり、使用領域は、全範囲のW
0の領域である。この場合には、外部磁場ΔHx が零の
場合に感磁素子10のインピーダンスZはZ0 となり、
外部磁場がΔHx 、−ΔHx の時、共に、感磁素子10
のインピーダンスZはZ0 −ΔZとなる。従って、この
場合には、外部磁場の絶対値に対するレベル判定が行な
われることになる。即ち、図4のコンパレータ171の
反転入力端子に設定される電圧が意味する磁場の所定レ
ベルよりも外部磁場の絶対値が大きい時に、コンパレー
タ171の出力は正となる。これにより、外部磁場の絶
対値のレベル判定が可能となる。例えば、S極、N極の
磁極のピーク付近を検出することが可能となる。
【0042】第3実施形態 次に、感磁素子と検出手段を1対用いて、同相雑音等を
除去することで、より検出精度を向上させた検出装置に
ついて説明する。本実施形態も、バイアス手段を有する
ものを先に説明し、バイアス手段を有さないものを後で
説明する。図5に示すように、一対の感磁素子10aと
10bの接続点dはグランドに接続されており、それぞ
れの他端e,fからパルス電流が供給される。前実施例
と同様に、バイアス手段である薄膜磁石20a、20b
により、それぞれの感磁素子10a、10bには図3に
示すバイアス磁場+H0 と−H0 が、それぞれ、与えら
れている。即ち、感磁素子10aは、図3の領域W1で
動作し、感磁素子10bは、図3の領域W2で動作する
ようにバイアス磁場が印加されている。検出すべき磁場
ΔHx は、1対の感磁素子10aと10bとを電流の正
の向きに同方向に貫くが、バイアス磁場は、相互に、逆
向きとなっている。
【0043】そして、感磁素子10aの活線側の端子e
には、スイッチ15aが接続され、感磁素子10bの活
線側の端子fには、スイッチ15bが接続されている。
又、スイッチ15aには、ピークホールド回路から成る
信号処理回路16aが接続され、スイッチ15bには、
同様な信号処理回路16bが接続されている。
【0044】差動増幅器21の反転入力端子には信号処
理回路16aの出力信号Ga1が入力し、差動増幅器21
の非反転入力端子には信号処理回路16bの出力信号G
b1が入力している。よって、この差動増幅器21は、G
b1−Ga1=Eb1−Ea1が入力している。但し、Ea1は感
磁素子10aの活線側の端子eのアースに対する電圧で
あり、Eb1は感磁素子10bの活線側の端子fのアース
に対する電圧である。電圧Ea1は、インピーダンスZ0
−ΔZ1 に比例し、電圧Eb1 はインピーダンスZ0
ΔZ2 に比例する。よって、差動増幅器21の出力電圧
は、検出すべき磁場ΔHx に比例したインピーダンスΔ
1 +ΔZ2 に比例している。従って、この出力電圧か
ら外部磁場ΔHx を検出することができる。ΔZ1 とΔ
2 が等しいとすれば、第1、第2実施形態に比べる
と、2倍の感度が得られることになる。この差動増幅器
21の出力電圧をコンパレータ171に入力すること
で、所定レベルに対して、検出すべき磁場ΔHx が大き
いか否かが判定できる。
【0045】図5の回路構成においては、差動増幅器2
1の出力信号には、バイアス磁場H 0 の信号を含んでい
ない。よって、コンパレータ171の反転入力端子に印
加する電圧が磁場レベル判定のための所定レベルとな
る。この所定レベルは、図3における−ΔHx の最小値
から、+ΔHx の最大値の範囲内の任意のレベルに設定
すれば良い。特に、所定レベルを零とすれば、外部磁場
ΔHx の向きを判定することができる。さらに、差動増
幅器21の出力に対してレベル判定をするコンパレータ
を2つ設けて、一方のコンパレータの所定レベルは、0
から+ΔHx の最大値の範囲の任意レベルに設定し、他
方のコンパレータの所定レベルは、−ΔHx の最小値か
ら零の範囲の任意レベルに設定することで、磁場のピー
ク付近を検出することが可能となる。即ち、N極、S極
のピーク付近を検出することが可能となる。このように
本実施形態では、磁場の大きさの判定のための所定レベ
ルには、バイアス磁場に対応する成分を含んでいない。
よって、所定レベルはバイアス磁場と無関係に設定でき
るので、所定レベルの設定が容易となる。
【0046】一対の感磁素子を用いる他の例として、図
6、図7の構成をとることも可能である。即ち、本実施
例は、図7に示すような磁気スケールの磁極の反転タイ
ミングを検出する装置である。感磁素子10aと感磁素
子10bとは、磁場位相にして180度の位相差の間隔
で設けられている。よって、感磁素子10aと感磁素子
10bとを貫く磁場ΔHx の向きは、電流の正の向きを
基準にして、それぞれ、反対である。そして、バイアス
磁場H0 は、感磁素子10a、10bにおいて、電流の
正の向きに対して、それぞれ同一向きに印加されてい
る。図3の磁気インピーダンス特性曲線上の領域W1で
2つの感磁素子を動作させるものである。よって、各感
磁素子10a、10bの端子電圧Ea 、Eb は、それぞ
れ、図7の(b)、(c)のように、変化する。即ち、
位相が180度異なっている。それらの差電圧は図7
(d)に示すように変化し、図6に示す、2つのコンパ
レータ171a、171bを用いることで、それぞれの
出力から、N極、S極のピーク付近が通過するタイミン
グを検出することができる。
【0047】第4実施形態 次に、第3実施形態において、バイアス手段のないもの
について説明する。図5において、バイアス手段である
薄膜磁石20a、20bを取り除いた構成と完全に同一
である。この場合に、1対の感磁素子10a、10b
に、同一大きさの磁場が貫通すると、図1に示す磁気イ
ンピーダンス特性の対称性から、磁場の向きに係わら
ず、1対の感磁素子10a、10bの端子電圧は同一と
なる。よって、差動増幅器21の出力は零となる。そこ
で、バイアス磁場を印加しない場合には、図8に示すよ
うな使用の仕方をする。
【0048】例えば、図8に示すような磁気スケールの
磁極の反転タイミングを検出する装置に使用する。感磁
素子10aと感磁素子10bとは、磁場位相にして90
度の位相差の間隔で設けられている。よって、感磁素子
10aと感磁素子10bとを貫く磁場ΔHx は、一方が
絶対値が最大となるとき、他方は絶対値が最小、即ち、
零となる関係となる。よって、各感磁素子10a、10
bの端子電圧Ea 、E b は、それぞれ、図8の(b)、
(c)のように変化する。即ち、感磁素子の電圧は磁場
周期の2倍で変化するために、感磁素子10aの端子電
圧Ea と、感磁素子10bの端子電圧Eb の位相差は1
80度となる。したがって、それらの差電圧は図8
(d)に示すように、外部磁場の周期の2倍で変化する
波形となる。この差電圧をコンパレータ171で、所定
レベルと比較することで、外部磁場の全体値の最大付近
を検出することが可能となる。即ち、N極、S極のピー
ク付近が通過するタイミングを検出することができる。
【0049】第5実施形態 次に、感磁素子10の内部磁場を常に、バイアス磁場H
0 とするように負帰還制御して、磁場を検出する実施例
について説明する。図9は、その装置の構成を示してい
る。図4に示す例と異なる点は、感磁素子10に負帰還
磁場を印加する負帰還励磁コイル12が設けられている
点が異なる。又、本実施例では負帰還励磁コイル12は
バイアス手段も構成している。即ち、前述の実施形態で
用いた薄膜磁石20は用いておらず、負帰還励磁コイル
12でバイアス磁場を印加している。
【0050】本実施形態では、信号処理回路16の出力
を差動増幅器22で増幅して、その出力信号を負帰還励
磁コイル12に印加している。外部磁場ΔHX が零の場
合には、バイアス磁場H0 だけが、感磁素子10に印加
されるように負帰還励磁コイル12に電流が流れるよう
に、差動増幅器22の反転入力端子の電圧が抵抗により
調整されている。例えば、外部磁場ΔHX が零の場合に
は、差動増幅器22の出力から電流が負帰還励磁コイル
12のアースに向けて電流が供給されて、バイアス磁場
0 が発生されているとする。次に、外部磁場ΔHX
正方向に増加すると、感磁素子10の端子間インピーダ
ンスは減少し、この結果、端子間電圧も減少する。する
と、差動増幅器22の非反転入力端子の電圧が低下し
て、負帰還励磁コイル12に流れる電流が減少する。こ
れにより、バイアス磁場H0 が減少することになり、こ
の減少分が外部磁場ΔHX の増加を補償して、感磁素子
10の内部磁場が一定のバイアス磁場H0 になるように
負帰還制御されている。
【0051】同様に、外部磁場−ΔHx が負方向に増加
すると、感磁素子10の端子間インピーダンスが増加
し、端子間電圧も増加する。よって、差動増幅器22の
非反転入力端子の電圧が増加し、負帰還励磁コイル12
をアース方向に流れる電流が増加する。これにより、バ
イアス磁場が増加し、この増加分が外部磁場の減少分を
補償するように構成されている。この様に、差動増幅器
22の2入力電圧差が零となるように負帰還がかかって
いるので、検出すべき外部磁場がどのように変動して
も、感磁素子10の内部磁場は、一定のバイアス磁場H
0 に制御される。この結果、図3の磁気インピーダンス
特性曲線上の動作点が常にバイアス磁場となるために、
直線性の良い磁場の検出が可能となる。差動増幅器22
の出力レベルをコンパレータ171で判定することで、
検出磁場の大きさの判定が可能となる。コンパレータ1
71における所定レベルの設定方法や、比較結果につい
ては、図4に示した第1実施形態と同様である。
【0052】又、本実施例形態の場合には、差動増幅器
22の反転入力端子の電圧レベルを調整することで、バ
イアス磁場H0 を調整できる。
【0053】尚、この実施例では、負帰還励磁コイル1
2でバイアス手段を兼用しているが、負帰還励磁コイル
と、別に、永久磁石や電磁石などのバイアス手段を用い
ても良い。
【0054】第6実施形態 本実施形態は、第5実施形態において、バイアス磁場H
0 を零とした場合である。図1の磁気インピーダンス特
性の領域W0で使用される。構成は、図9と同一であ
る。差動増幅器22の反転入力端子の電圧をインピーダ
ンスZ0 に対応した電圧とする。このようにすれば、差
動増幅器22は2入力の差を零とするように増幅して、
負帰還電流を流すから、感磁素子10の内部磁場は、外
部磁場ΔH x の大きさ、向きに係わらず、零となる。こ
れにより、第5実施形態と同一の効果を奏する。但し、
第5実施形態と異なり磁場の向きを検出することはでき
ない。
【0055】第7実施形態 図10は、1対の感磁素子を用いた例である。図5に示
す第3実施形態に対応するものである。但し、図5の回
路に対して、差動増幅器21へ2入力の端子を反転させ
ている。即ち、信号処理回路16aの出力を非反転入力
端子へ入力し、信号処理回路16aの出力を反転入力端
子へ入力している。この場合も、一対の負帰還励磁コイ
ル12a、12bに負帰還電流を流すことで、外部磁場
を相殺して、一対の感磁素子の内部磁場は、常に、バイ
アス磁場H0 とすることが可能となる。抵抗R10と抵抗
11との分割により、バイアス磁場H0 に相当した所定
レベルを差動増幅器21の出力に印加している。検出す
べき外部磁場ΔHx が零の場合には、差動増幅器21の
出力は零である。
【0056】−x軸方向の外部磁場−ΔHx が感磁素子
10a、10bに印加されると、差動増幅器21の出力
が正となる。差動増幅器21の出力が正となると、負帰
還励磁コイル21a、21bへの通電電流が増加する。
これにより、バイアス磁場が増加することになり、外部
磁場−ΔHx による磁場の減少を補償する。逆に、+x
軸方向の外部磁場ΔHx が感磁素子10a、10bに印
加されると、差動増幅器21の出力が負となる。差動増
幅器21の出力が負となると、負帰還励磁コイル21
a、21bへの通電電流が減少する。これにより、バイ
アス磁場が減少することになり、外部磁場ΔHx による
磁場の増加を補償する。このようにして、結局は、差動
増幅器21の2つの入力差が零となるように、負帰還励
磁コイル21a、21bに電流が流れることになるの
で、感磁素子10a、10bの内部磁場は、検出すべき
外部磁場ΔHx の向き及び大きさに係わらず、常に、バ
イアス磁場H0 となる。このようにすることで、動作点
を固定した状態で磁場のレベル判定が可能となる。
【0057】コンパレータ171における所定レベルの
設定及び、2つのコンパレータを用いて、N極、S極の
磁場ピーク付近を検出できるようにする構成は、前述の
第3実施形態と同一である。
【0058】第8実施形態 第7実施形態において、バイアス磁場H0 を零としたも
のである。構成は、図10と同一であるが、バイアス磁
場H0 を零とする関係上、抵抗R10と抵抗R11とによる
電圧印加は不要である。又、この実施形態は、図8に示
す第4実施形態と同様な使用の仕方をする。この場合に
は、2つの感磁素子10a、10bの内部磁場は、零に
はならず、両者の内部磁場が同一となるように負帰還制
御されることになる。磁場の向きを判定することはでき
ないが、磁場レベルの判定に関しては、第7実施形態と
同一である。
【0059】他の実施形態 上記の実施形態は、感磁素子に印加されるパルス電流に
同期して、端子間に発生する電圧の第1パルスをスイッ
チで同期検出して、ピークホールドしている。しかし、
図11に示すように、ダイオード41の整流による平滑
又は積分を用いて、外部磁場を検出するようにしても良
い。又、上記実施例では、パルス電流を印加している
が、図11に示す装置において、交流電流を感磁素子に
供給するようにしても良い。
【0060】図12は、本発明をマグネットロータの磁
極変動を検出するのに応用した装置の例である。これに
より、マグネットロータの回転に同期して、パルスがシ
リアルに出力されることになり、このシリアルパルスを
計数することが回転角を測定することができる。又、図
12では、出力パルスをFM変調器により発信して、受
信装置でこのパルスを計数することで回転角が検出可能
となる。勿論、送信側でパルスを計数しておいて、この
計数値をFM変調器により発信しても良い。
【0061】図13は、使用環境にノイズ磁場が多い場
合に、感磁素子の周囲をパーマロイ40等で磁気シール
ドした例を示している。これにより、ノイズに影響され
ずに、検出すべき磁場を高精度で検出することが可能と
なる。
【0062】感磁素子の機構 次に、磁場検出装置の機構的な構成について説明する。
図14に示すように、感磁素子10が基板30の上に配
置されている。基板30の上には、電極31、32が配
設されており、その上に感磁素子10が両端を支持通電
されるようにして配設されている。この感磁素子10は
電極31、32に対してアルミニウム33、34を用い
て、超音波ボンディングで接合されている。又、基板3
0の裏面にはバイアス手段である薄膜磁石20が形成さ
れている。
【0063】以下、図14に示すような個片素子100
を形成する方法について詳述する。先ず、平板状のセラ
ミックス、PCB樹脂、シリコン等のいずれかから成る
基板の表面に銅を蒸着する。基板は絶縁性が望ましく、
少なくとも電極形成部は絶縁されている必要がある。そ
して、フォトリフグラフィ工程を経て、電極31、32
を残すようにエッチングを行う。このようにして、多数
の感磁素子10が配置可能な基板が得られる。次に、感
磁素子10を基板上の電極31、32上に配置して、図
15に示すように、その上からアルミニウム又はアルミ
ニウム合金から成るプレート33を配置して、上からボ
ンディングツール90で加圧して、超音波振動を発生さ
せて接合させる。この時、プレート33、感磁素子1
0、電極31のそれぞれが相互に接続される。その後、
プレート33を切断することで、1つの電極に対する感
磁素子10の接合が完了する。このように、1枚の基板
上において、多数の感磁素子を、順次、配置して超音波
接合を行う。次に、この基板を図14に示すような短冊
形状に分離する。
【0064】電極31の材料は感磁素子10と超音波接
合が可能な材料で導電性が有ればなんでも良い。例え
ば、ニッケル、アルミニウム、金、銅、銀、錫、亜鉛、
白金、マグネシウム、ロジウム、又は、これらの少なく
とも1種を含む合金が望ましい。又、図14に示すよう
に、電極31の表面にはアルミニウム又はアルミニウム
合金から成る層311が形成されていても良い。この層
の形成は、アルミニウム又はアルミニウム合金プレート
を電極31の上に置き、その上に感磁素子10を置い
て、さらにアルミニウム又はアルミニウム合金から成る
プレート33を置いて、超音波ボンディングを行うこと
で形成することができる。即ち、感磁素子10を上下か
ら挟む材料がアルミニウム又はアルミニウム合金とする
ことで、機械的接合及び電気的接触を完全なものとする
ことができる。さらに、電極31の上にアルミニウム又
はアルミニウム合金を蒸着又はメッキしてから、接合さ
せるようにしても良い。尚、電極31、32は、図示し
ない配線膜やリードピンと電気接続するためのワイヤボ
ンディングのランドとなる。
【0065】超音波ボンディングを用いる理由は、感磁
素子として、アモルファス磁性体、特に、アモルファス
ワイヤを用いているために、加熱によるハンダ接合は、
結晶化が起こるために使用できないためである。又、ア
モルファス磁性体は表面が酸化されており、ハンダ接合
ができない。超音波ボンディングのろうとして、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金を用いると、機械的接合が
強固となり電気的接触が良好となることが本発明者によ
り初めて発見された。アモルファスワイヤの表面酸化膜
が超音波振動により剥離され、還元元素であるアルミニ
ウムと結合して、容易にアルミニウムプレートに取り込
まれる。この機構により電気的接触と機械的接合が良好
となると考えられる。又、アルミニウム又はその合金か
らなるプレート33をアモルファスワイヤから成る感磁
素子10の上に設けることで、ボンディングツール90
の接触時の衝撃力が感磁素子10に直接伝達することが
阻止される。即ち、プレート33は緩衝作用をし、超音
波ボンディング時に感磁素子10aに応力歪みを発生さ
せることが防止される。
【0066】次に、図14に示す個片素子100におい
て、感磁素子10の周囲をゲル状物質35で覆う。即
ち、感磁素子10と基板30との間、及び、感磁素子1
0の上部空間をゲル状物質で覆う。このゲル状物質で感
磁素子10を覆う理由は、感磁素子10に応力が印加さ
れないようにして、感磁素子10の内部に応力を発生さ
せないようにすることである。感磁素子10はアモルス
ファスワイヤで構成されているので、磁気的性質が歪み
の影響を受け易い。この応力は、後述するようにモール
ド成形する時に、樹脂が硬化するときの収縮により発生
する。この応力がゲル状物質35で吸収されて、感磁素
子10には印加されない。このようにすることで、検出
精度を向上させることができる。ゲル状物質35にはシ
リコーンゲルを用いたが、シリカゲル、エラストマ、ゼ
ラチン等の弾性ゲルを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示した特性図。
【図2】本発明の原理を説明する説明図。
【図3】本発明の原理を示した特性図。
【図4】本発明の第1、第2実施形態を示した磁場検出
装置の回路図。
【図5】本発明の第3、第4実施形態を示した補償型の
磁場検出装置の回路図。
【図6】本発明の第3実施形態の他の例を示した補償型
の磁場検出装置の回路図。
【図7】同実施形態に係る磁場検出装置の動作特性を示
したタイミングチャート。
【図8】本発明の第4実施形態に係る磁場検出装置の動
作特性を示したタイミングチャート。
【図9】本発明の第5、第6実施形態を示した負帰還型
の磁場検出装置の回路図。
【図10】本発明の第7、第8実施形態を示した負帰還
型の磁場検出装置の回路図。
【図11】変形例に係る磁場検出装置の回路図。
【図12】応用例に係る磁場検出装置の回路図。
【図13】変形例に係る磁場検出装置の感磁素子の構成
を示した説明図。
【図14】感磁素子を搭載した個片素子の構造を示した
構造図。
【図15】感磁素子と電極との接合部分を示した断面
図。
【符号の説明】
10…感磁素子 10a,10b…感磁素子 12…帰還励磁コイル 13…矩形波発振器 14…微分回路 15…スイッチ 16…信号処理回路 17…比較還回路 30…基板 31,32…電極 33,34…プレート 35…ゲル状物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本蔵 義信 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内 (72)発明者 山本 道治 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内 (72)発明者 鷲見 和正 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AA02 AA03 AB00 AC00 AC01 AC09 AD69 BA03 BA05 BA11 5J050 AA05 AA35 BB22 CC09 DD00 FF23 FF29

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出軸方向の成分である外部磁場の大きさ
    が増加するに連れて、インピーダンスが減少する磁気イ
    ンピーダンス特性でインピーダンスが変化する磁気イン
    ピーダンス効果を用いた磁場検出装置において、 パルス電流又は高周波電流により周回方向に励磁され、
    前記外部磁場に応じてインピーダンスの変化する感磁素
    子と、 前記感磁素子に前記パルス電流又は前記交流電流を供給
    する発振手段と、 前記感磁素子の端子間のインピーダンスに関連する物理
    量を検出する検出手段と、 前記検出手段の出力信号を所定レベルと比較し、比較結
    果を2値信号として出力する比較手段とを有することを
    特徴とする磁場検出装置。
  2. 【請求項2】検出軸方向の成分である外部磁場の大きさ
    が増加するに連れて、インピーダンスが減少する磁気イ
    ンピーダンス特性でインピーダンスが変化する磁気イン
    ピーダンス効果を用いた磁場検出装置において、 パルス電流又は高周波電流により周回方向に励磁され、
    前記外部磁場に応じてインピーダンスの変化する1対の
    感磁素子と、 前記1対の感磁素子に前記パルス電流又は前記交流電流
    を供給する発振手段と、 前記1対の感磁素子の端子間のインピーダンスに関連す
    る物理量を、それぞれ検出する1対の検出手段と、 前記1対の検出手段の出力信号の差を出力する差出力手
    段と、 前記差出力手段の出力信号を所定レベルと比較し、比較
    結果を2値信号として出力する比較手段とを有すること
    を特徴とする磁場検出装置。
  3. 【請求項3】前記感磁素子にバイアス磁場を印加するバ
    イアス手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    磁場検出装置。
  4. 【請求項4】前記外部磁場の大きさが増加するとき、前
    記1対の感磁素子の内部磁場が、一方は増大し、他方は
    減少する関係となるように、前記1対の感磁素子にバイ
    アス磁場を印加するバイアス手段を有することを特徴と
    する請求項2に記載の磁場検出装置。
  5. 【請求項5】前記バイアス手段は、コイルに直流電流を
    通電する電磁石、又は、永久磁石であることを特徴とす
    る請求項3又は請求項4に記載の磁場検出装置。
  6. 【請求項6】前記比較手段は、入力信号を第1所定レベ
    ルと比較する第1比較手段と、入力信号を第2所定レベ
    ルと比較する第2比較手段とを有し、第1比較手段及び
    第2比較手段の出力信号は、外部磁場の向きの情報を含
    むことを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか1項
    に記載の磁場検出装置。
  7. 【請求項7】前記発振手段は、パルス電流を前記感磁素
    子に供給し、 前記感磁素子と前記検出手段との間に設けられ、前記パ
    ルス電流に同期して、前記感磁素子に現れる第1パルス
    のみを通過させるスイッチを有することを特徴とする請
    求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の磁場検出装
    置。
  8. 【請求項8】前記検出手段は、入力信号のピーク値又は
    繰り返し入力されるピーク値又は交流信号の振幅に関連
    する値が形成する信号を出力する信号処理回路を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に
    記載の磁場検出装置。
  9. 【請求項9】前記検出手段は、ピークホールド回路、又
    は、積分回路であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項8の何れか1項に記載の磁場検出装置。
  10. 【請求項10】前記感磁素子の周回方向に巻回され、前
    記検出手段の出力信号に応じて、前記検出軸方向の成分
    である前記外部磁場を相殺する磁場を生成する負帰還励
    磁コイルを有することを特徴とする請求項1乃至請求項
    9の何れか1項に記載の磁場検出装置。
  11. 【請求項11】前記感磁素子の周回方向に巻回され、前
    記検出手段の出力信号に応じて、前記検出軸方向の成分
    である前記外部磁場を相殺する磁場を生成する負帰還励
    磁コイルを有し、 前記負帰還励磁コイルは、前記バイアス手段を兼ねるこ
    とを特徴とする請求項3乃至請求項9の何れか1項に記
    載の磁場検出装置。
  12. 【請求項12】前記発振手段は、矩形波発振回路と、矩
    形波発振回路の出力する矩形波を微分し微分信号を前記
    パルス電流とする微分回路とから成ることを特徴とする
    請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載の磁場検出
    装置。
  13. 【請求項13】感磁素子は、周回方向に磁気異方性を有
    することを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか
    1項に記載の磁場検出装置。
  14. 【請求項14】前記感磁素子は、前記パルス電流又は交
    流電流に対して表皮効果を発生する素子であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載の
    磁場検出装置。
  15. 【請求項15】前記感磁素子は、アモルファス磁性体か
    らなることを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れ
    か1項に記載の磁場検出装置。
  16. 【請求項16】前記感磁素子は、アモルファス磁性体か
    らなるワイヤであることを特徴とする請求項1乃至請求
    項15の何れか1項に記載の磁場検出装置。
  17. 【請求項17】前記磁気インピーダンス特性は、前記交
    流電流の周波数を所定周波数以下とするか、前記感磁素
    子に張力を印加することで得ることを特徴とする請求項
    1乃至請求項16の何れか1項に記載の磁場検出装置。
  18. 【請求項18】前記感磁素子は基板上に形成された電極
    で両端が支持通電され、前記基板と前記感磁素子との間
    を含み、前記感磁素子の周囲がゲル状物質で覆われてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項17の何れか1
    項に記載の磁場検出装置。
  19. 【請求項19】前記感磁素子を両端で支持通電する電極
    に置いて、感磁素子の上からアルミニウム又はアルミニ
    ウム合金を被せて、超音波ボンディングすることで、前
    記感磁素子と前記電極とを接合することを特徴とする請
    求項1乃至請求項18の何れか1項に記載の磁場検出装
    置。
  20. 【請求項20】前記電極は、ニッケル、アルミニウム、
    金、銅、銀、錫、亜鉛、白金、マグネシウム、ロジウ
    ム、又は、これらの少なくとも1種を含む合金から成る
    ことを特徴とする請求項19に記載の磁場検出装置。
  21. 【請求項21】前記電極は、表面層として、アミニウム
    又はアルミニウム合金からなる層を有することを特徴と
    する請求項20に記載の磁場検出装置。
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