JP2002088164A - オレフィン系熱可塑性エラストマー成形品、その製造方法および用途 - Google Patents
オレフィン系熱可塑性エラストマー成形品、その製造方法および用途Info
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Abstract
にリサイクルが容易で、しかも低コストで得られるオレ
フィン系熱可塑性エラストマー成形品を製造する。 【課題手段】 オレフィン系熱可塑性エラストマーから
成形品を成形し、成形品の表面温度が50℃以下に低下
した後、60℃以上の温度で熱処理し、式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造する。
Description
塑性エラストマー成形品(以下、単に成形品という場合
がある)、その製造方法および用途に関する。さらに詳
しくは、ポリエチレン樹脂、エチレン・α−オレフィン
系共重合体および必要によりポリプロピレン樹脂を含む
オレフィン系熱可塑性エラストマーからなり、硬さとゴ
ム弾性とのバランスに優れるとともにリサイクルが容易
で、しかも低コストで得られるオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー成形品、その製造方法および用途に関する。
部品、建材などに用いられるゴム弾性を必要とする部品
または部位には、従来から種々の材料が用いられてい
る。このような材料には、例えば加硫ゴムがある。通常
加硫ゴムは、ゴムを架橋剤、架橋助剤、添加剤および副
資材などと混練して未加硫のゴム配合物を調製した後、
加熱して加硫する加硫工程を経て製造されるため、工程
が煩雑でコスト高になるという問題点がある。また、加
硫ゴムは熱硬化型のゴムであるためリサイクルが不可能
である。
の性能を有する素材として、塩化ビニル樹脂がある。し
かし、塩化ビニル樹脂は加硫ゴムに比べてゴム弾性に劣
るため、その用途は限られている。
様に成形でき、常温ではゴム弾性を有する高分子材料と
して熱可塑性エラストマーが知られている。リサイクル
可能なオレフィン系熱可塑性エラストマーとして、ポリ
プロピレンとエチレン・α−オレフィン共重合体との動
的架橋物が知られている。しかしこの場合も、架橋剤や
架橋助剤が必要なためコスト高になるという問題点があ
る。
従来の問題点を解決するため、硬さとゴム弾性とのバラ
ンスに優れるとともにリサイクルが容易で、しかも低コ
ストで得られるオレフィン系熱可塑性エラストマー成形
品、その製造方法および用途を提供することである。
系熱可塑性エラストマー成形品、その製造方法および用
途である。 (1) オレフィン系熱可塑性エラストマーから成形さ
れてなる成形品であって、式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品。 (2) オレフィン系熱可塑性エラストマーから成形さ
れてなる成形品であって、式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品。 (3) オレフィン系熱可塑性エラストマーが、エチレ
ン含有量90モル%以上のポリエチレン樹脂(A)と、
エチレン含有量70モル%以上90モル%未満のエチレ
ン・α−オレフィン系共重合体(B)とを含むオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーである上記(1)または
(2)記載の成形品。 (4) ポリエチレン樹脂(A)の含有量が5〜60重
量%、エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の含
有量が40〜95重量%である上記(3)記載の成形
品。 (5) ポリエチレン樹脂(A)が高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンま
たは低密度ポリエチレンである上記(3)または(4)
記載の成形品。 (6) エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)が
ムーニー粘度ML1+4(100℃)90〜250のエチ
レン・α−オレフィン系共重合体である上記(3)ない
し(5)のいずれかに記載の成形品。 (7) オレフィン系熱可塑性エラストマーが、ポリエ
チレン樹脂(A)およびエチレン・α−オレフィン系共
重合体(B)の合計100重量部に対して、さらにポリ
プロピレン樹脂(C)を0.1〜30重量部の割合で含
むオレフィン系熱可塑性エラストマーである上記(3)
ないし(6)のいずれかに記載の成形品。 (8) オレフィン系熱可塑性エラストマーが、ポリエ
チレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系共重合
体(B)および必要により用いられるポリプロピレン樹
脂(C)を、架橋剤の非存在下に、動的に熱処理して得
られるオレフィン系熱可塑性エラストマーである上記
(3)ないし(7)のいずれかに記載の成形品。 (9) 成形品の表面温度が50℃以下に低下した後、
60℃以上の温度で熱処理されたものである上記(1)
ないし(8)のいずれかに記載の成形品。 (10) 成形品の表面温度が50℃以下に低下した
後、60〜110℃の温度で1〜90分間熱処理された
ものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の
成形品。 (11) 成形品を成形した後、成形品の表面温度が8
0〜60℃にある期間を10℃/hr以下の冷却速度で
徐冷したものである上記(1)ないし(8)のいずれか
に記載の成形品。 (12) エチレン含有量90モル%以上のポリエチレ
ン樹脂(A)と、エチレン含有量70モル%以上90モ
ル%未満のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)
とを含むオレフィン系熱可塑性エラストマーから成形さ
れてなる成形品であって、成形品の表面温度が50℃以
下に低下した後、60℃以上の温度で熱処理されたもの
であるオレフィン系熱可塑性エラストマー成形品。 (13) 式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有する上記(12)記載の成形品。 (14) 式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有する上記(12)記載の成形品。(1
5) オレフィン系熱可塑性エラストマーから成形品を
成形し、成形品の 表面温度が50℃以下に低下した後、60℃以上の温度
で熱処理し、式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成形
品の製造方法。 (16) オレフィン系熱可塑性エラストマーから成形
品を成形し、成形品の表面温度が50℃以下に低下した
後、60℃以上の温度で熱処理し、式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品の製造方法。 (17) 60〜110℃の温度で1〜90分間熱処理
する上記(15)または(16)記載の製造方法。 (18) オレフィン系熱可塑性エラストマーから成形
品を成形した後、成形品の表面温度が80〜60℃にあ
る期間を10℃/hr以下の冷却速度で徐冷し、式
(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成形
品の製造方法。 (19) オレフィン系熱可塑性エラストマーから成形
品を成形した後、成形品の表面温度が80〜60℃にあ
る期間を10℃/hr以下の冷却速度で徐冷し、式
(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品の製造方法。 (20) オレフィン系熱可塑性エラストマーが、エチ
レン含有量90モル%以上のポリエチレン樹脂(A)
と、エチレン含有量70モル%以上90モル%未満のエ
チレン・α−オレフィン系共重合体(B)とを含むオレ
フィン系熱可塑性エラストマーである上記(15)ない
し(19)のいずれかに記載の製造方法。 (21) ポリエチレン樹脂(A)の含有量が5〜60
重量%、エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の
含有量が40〜95重量%である上記(20)記載の製
造方法。 (22) ポリエチレン樹脂(A)が高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンま
たは低密度ポリエチレンである上記(20)または(2
1)記載の製造方法。 (23) エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)
がムーニー粘度ML1+ 4(100℃)90〜250のエ
チレン・α−オレフィン系共重合体である上記(20)
ないし(22)のいずれかに記載の製造方法。 (24) オレフィン系熱可塑性エラストマーが、ポリ
エチレン樹脂(A)およびエチレン・α−オレフィン系
共重合体(B)の合計100重量部に対して、さらにポ
リプロピレン樹脂(C)を0.1〜30重量部の割合で
含むオレフィン系熱可塑性エラストマーである上記(2
0)ないし(23)のいずれかに記載の製造方法。 (25) オレフィン系熱可塑性エラストマーが、ポリ
エチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系共重
合体(B)および必要により用いられるポリプロピレン
樹脂(C)を、架橋剤の非存在下に、動的に熱処理して
得られるオレフィン系熱可塑性エラストマーである上記
(20)ないし(24)のいずれかに記載の製造方法。 (26) エチレン含有量90モル%以上のポリエチレ
ン樹脂(A)と、エチレン含有量70モル%以上90モ
ル%未満のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)
とを含むオレフィン系熱可塑性エラストマーから成形品
を成形し、成形品の表面温度が50℃以下に低下した
後、60℃以上の温度で熱処理するオレフィン系熱可塑
性エラストマー成形品の製造方法。 (27) 式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造する上記(26)記載の製造方法。 (28) 式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品を製造する上記(26)記載の製造方法。 (29) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載
の成形品からなる自動車の内装部品または外装部品。 (30) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載
の成形品からなる家電部品。 (31) 上記(1)ないし(14)のいずれかに記載
の成形品からなる土木または建材部品。
ラストマーは、前記式(1)、好ましくは式(1’)の
特性を満たす成形品を得ることができれば特に限定され
ないが、ポリエチレン樹脂(A)と、エチレン・α−オ
レフィン系共重合体(B)とを含むオレフィン系熱可塑
性エラストマーが好ましく、このようなエラストマーを
使用することにより、前記式(1)の特性を満たす成形
品を容易に低コストで製造することができる。
るポリエチレン樹脂(A)はエチレンの単独重合体であ
ってもよいし、90モル%以上、好ましくは92モル%
以上のエチレンと、10モル%以下、好ましくは8モル
%以下の他のモノマーとの共重合体であってもよい。他
のモノマーとしては、炭素数3〜20、好ましくは3〜
8のα−オレフィン;酢酸ビニルおよびエチルアクリレ
ート等のビニルモノマーなどがあげられる。他のモノマ
ーとして用いられるα−オレフィンとしては、例えばプ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセンおよび1−オクテンなどがあげられる。他の
モノマーは1種単独で使用することもできるし、2種類
以上を組み合せて使用することもできる。
しては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンな
ど、公知のポリエチレン樹脂が制限なく用いられる。ポ
リエチレン樹脂(A)はメタロセン触媒、バナジウム触
媒などの公知の触媒を用いて公知の方法により製造する
ことができる。
チレン樹脂(A)は、直鎖状低密度ポリエチレンであ
り、特にメタロセン触媒を用いて重合した直鎖状低密度
ポリエチレンが好ましい。ポリエチレン樹脂(A)とし
て直鎖状低密度ポリエチレンを用いた場合、高密度ポリ
エチレンまたは中密度ポリエチレンを用いた場合に比べ
て、肌荒れが生じにくく外観性に優れ、しかも表面のベ
タ付きの少ない押出成形品や射出成形品などの成形品を
得ることができる。
ート(MFR;ASTM D 1238、190℃、
2.16kg荷重)が0.01〜100g/10分、好
ましくは0.01〜50g/10分であるのが望まし
い。なおMFRが0.1g/10分より小さい超高分子
量ポリエチレンは、135℃デカリン(デカヒドロナフ
タレン)溶媒中で測定した極限粘度〔η〕が通常7〜4
0dl/gであり、このような超高分子量ポリエチレン
をポリエチレン樹脂(A)として使用する場合は、13
5℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度〔η〕が0.1
〜5dl/gの低分子量ないし高分子量ポリエチレン1
5〜40重量%と、極限粘度〔η〕が7〜40dl/g
の超高分子量ポリエチレン85〜60重量%とを含む超
高分子量ポリエチレン樹脂組成物の形態で使用するのが
好ましく、この超高分子量ポリエチレン樹脂組成物全体
の極限粘度〔η〕は3.5〜8.3dl/gであるのが
好ましい。
0〜0.980g/cm3、好ましくは0.900〜
0.960g/cm3、さらに好ましくは0.900〜
0.950g/cm3であるのが望ましい。ポリエチレ
ン樹脂(A)は1種単独で使用することもできるし、2
種類以上を組み合せて使用することもできる。
(B)》本発明で用いるエチレン・α−オレフィン系共
重合体(B)としては、エチレン含有量70モル%以上
90モル%未満、好ましくは75モル%以上90モル%
未満、さらに好ましくは75〜85モル%の公知のエチ
レン・α−オレフィン系共重合体が使用できる。エチレ
ン含有量が上記好ましい範囲にある場合、物性バランス
が優れ、特に圧縮永久歪みが優れたオレフィン系熱可塑
性エラストマー成形品が得られ、上記さらに好ましい範
囲にある場合、物性バランスがより優れ、特に圧縮永久
歪みがより優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品が得られる。
(B)はエチレンと炭素数3〜20、好ましくは3〜8
のα−オレフィンとからなる共重合体であってもよい
し、さらにα−オレフィン以外のモノマーが共重合され
ていてもよい。α−オレフィン以外のモノマーとして
は、非共役ポリエンなどがあげられる。またエチレン・
α−オレフィン系共重合体(B)はランダム共重合体で
あってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
(B)の具体的なものとしては、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリ
エン共重合体などがあげられる。これらの中ではエチレ
ン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が好まし
い。
(B)において、エチレンと共重合されるα−オレフィ
ンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1
−オクテンなどがあげられる。α−オレフィンは1種単
独で使用することもできるし、2種類以上を組み合せて
使用することもできる。
(B)において、エチレンおよびα−オレフィンと共重
合される非共役ポリエンとしては、例えばジシクロペン
タジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエ
ン、メチレンノルボルネンおよびエチリデンノルボルネ
ン等の非共役ジエンなどがあげられる。非共役ポリエン
は1種単独で使用することもできるし、2種類以上を組
み合せて使用することもできる。エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエン共重合体のヨウ素価は、通常0.
1〜50、好ましくは5〜30であるのが望ましい。
(B)としては、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が
90〜250、好ましくは100〜200、さらに好ま
しくは110〜180のものが望ましい。ムーニー粘度
が上記好ましい範囲にある場合、物性バランスが優れ、
特に圧縮永久歪みが優れたオレフィン系熱可塑性エラス
トマー成形品が得られ、上記さらに好ましい範囲にある
場合、物性バランスがより優れ、特に圧縮永久歪みがよ
り優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー成形品が得
られる。
(B)は1種単独で使用することもできるし、2種類以
上を組み合せて使用することもできる。エチレン・α−
オレフィン系共重合体(B)はメタロセン触媒、バナジ
ウム触媒などの公知の触媒を用いて公知の方法により製
造することができる。例えば、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエン共重合体は、「ポリマー製造プロセ
ス((株)工業調査会発行、P.309〜330)」に
記載されている方法により製造することができる。
いられるオレフィン系熱可塑性エラストマーにはポリプ
ロピレン樹脂(C)が含まれていてもよい。上記ポリプ
ロピレン樹脂(C)としては、公知のポリプロピレン樹
脂が制限なく使用できる。具体的なものとしては、次の
ポリプロピレン樹脂などが例示される。
のα−オレフィンとのランダム共重合体(プロピレン・
α−オレフィンランダム共重合体) 3)70モル%以上のプロピレンと30モル%以下の他
のα−オレフィンとのブロック共重合体(プロピレン・
α−オレフィンブロック共重合体) プロピレンと共重合される上記他のα−オレフィンとし
ては、具体的にはエチレン、1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素
数2〜20、好ましくは2〜8のα−オレフィンがあげ
られる。
1)のプロピレン単独重合体および2)のプロピレン・
α−オレフィンランダム共重合体が好ましく、特にMF
R(ASTM D 1238、230℃、2.16kg
荷重)が0.1〜50g/10分であるものが好まし
い。ポリプロピレン樹脂(C)は1種単独で使用するこ
ともできるし、2種以上を組み合せて使用することもで
きる。
発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマーは前記
ポリエチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系
共重合体(B)および必要によりポリプロピレン樹脂
(C)を含むものが好ましく、これらの含有量はポリエ
チレン樹脂(A)およびエチレン・α−オレフィン系共
重合体(B)の合計量に対してポリエチレン樹脂(A)
5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、エチレ
ン・α−オレフィン系共重合体(B)40〜95重量
%、好ましくは50〜90重量%であるのが望ましい。
ポリエチレン樹脂(A)およびエチレン・α−オレフィ
ン系共重合体(B)の含有量が上記範囲にあるオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーを使用した場合、前記式
(1)の特性を満たす成形品をより容易に低コストで製
造することができる。ポリプロピレン樹脂(C)の含有
量は、前記ポリエチレン樹脂(A)およびエチレン・α
−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対
して0.1〜30重量部、好ましくは2〜30重量部、
さらに好ましくは5〜20重量部の割合であるのが望ま
しい。ポリプロピレン樹脂(C)の含有量が上記範囲に
ある場合、肌荒れが生じにくく外観性に優れ、しかもベ
タ付きの少ない押出成形品や射出成形品等の成形品を得
ることができる。
エラストマーには、本発明の目的を損なわない範囲で、
必要に応じて、公知の軟化剤、耐熱安定剤、老化防止
剤、耐候安定剤、帯電防止剤、充填材、着色剤、滑剤な
どの添加剤を配合することができる。前記軟化剤として
は、鉱物油系軟化剤が好ましく用いられる。このような
鉱物油系軟化剤は、通常ゴムに使用されるパラフィン
系、ナフテン系、芳香族系などの軟化剤が適当である。
また、このような鉱物油系軟化剤は、オレフィン系熱可
塑性エラストマーを製造する時に添加してもよいし、エ
チレン・α−オレフィン系共重合体(B)にあらかじめ
伸展油として添加されていてもよい。
ストマーは、前記ポリエチレン樹脂(A)、エチレン・
α−オレフィン系共重合体(B)、ならびに必要により
配合するポリプロピレン樹脂(C)、その他の樹脂およ
び添加剤を、前記特定の割合で混合し、架橋剤の非存在
下に動的に熱処理することにより製造されたものが好ま
しい。
リエチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系共
重合体(B)、ならびに必要により配合するポリプロピ
レン樹脂(C)、その他の樹脂および添加剤を溶融(融
解)状態で混練することをいう。この動的な熱処理は、
ミキシングロール、インテンシブミキサー(たとえばバ
ンバリーミキサー、ニーダー)、一軸押出機および二軸
押出機などの混練装置を用いて行うことができるが、二
軸押出機を用いて行うのが好ましく、動的な熱処理は、
非開放型の混練装置中で行うのが好ましい。また窒素な
どの不活性ガス中で行うのが好ましい。
通常150〜280℃、好ましくは170〜240℃、
混練時間が1〜20分間、好ましくは1〜5分間とする
のが望ましい。また、混練の際に加えられる剪断力は、
通常剪断速度で10〜104sec-1、好ましくは102
〜104sec-1とするのが望ましい。
行う場合には、下記式(2)、好ましくは式(2’)、
さらに好ましくは式(2'')を満たす条件で行うことが
好ましい。
(℃)、Pは二軸押出機のスクリューの直径(mm)、
Qは二軸押出機内で受ける最高剪断速度(sec-1)、
Rは二軸押出機の押出量(kg/h)である。上記最高
剪断速度Q(sec-1)は、Q=P×π×S/Uの式か
ら求められる。ここで、Pは二軸押出機のスクリューの
直径(mm)、Sは1秒間でのスクリュー回転数(rp
s)、Uはバレル内壁とスクリューのニーディングセグ
メント間のクリアランスの最も狭い部分の距離(mm)
である。)
用いて動的に熱処理することにより、オレフィン系熱可
塑性エラストマーを構成する各成分の相溶性に優れ、引
張強度および成形外観に優れた成形品を製造することが
できる。
品》本発明の成形品は、下記式(1)、好ましくは式
(1’)、さらに好ましくは式(1'')、特に好ましく
は式(1''')を満たす特性を有する成形品である。 −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) −5 ≦ Y−0.43X ≦ 8.1 …(1'') −5 ≦ Y−0.43X ≦ 8 …(1''')
ム弾性とのバランスに優れていることを意味し、圧縮と
解放、および/または伸長と解放とを繰り返す用途に好
適である。式(1’)、式(1'')、式(1''')を満
たすに従ってこの特性はさらに優れたものとなる。
拠して測定した成形品のJIS A硬度(単位はなし)
であり、スプリング式硬さ試験機A型による瞬間値であ
る。またYはJIS K6301に準拠し、70℃×2
2時間の条件で測定した成形品の圧縮永久歪み(単位は
%)であり、25%圧縮の値である。
脂(A)と、前記エチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)とを含むオレフィン系熱可塑性エラストマー、好
ましくは前記ポリエチレン樹脂(A)の含有量が5〜6
0重量%、エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)
の含有量が40〜95重量%のオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー、さらに好ましくは架橋剤の非存在下に動的
に熱処理して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーから成形されてなる成形品であって、成形品の表面温
度が50℃以下に低下した後、60℃以上の温度で熱処
理された成形品である。このような特定のオレフィン系
熱可塑性エラストマーを特定の条件で熱処理して得られ
る成形品は硬さとゴム弾性とのバランスに優れ、通常式
(1)〜式(1''')を満たす。
を使用しないオレフィン系熱可塑性エラストマーを原料
としているにもかかわらず、ゴム弾性に優れるととも
に、硬さとゴム弾性とのバランスに優れている。そして
架橋剤や加硫助剤などを用いる必要がなく、しかも煩雑
な加硫工程が必要ないので、低コストで製造することが
でき、リサイクルも可能である。
品の製造方法》本発明のオレフィン系熱可塑性エラスト
マー成形品は、オレフィン系熱可塑性エラストマー、好
ましくは前記ポリエチレン樹脂(A)およびエチレン・
α−オレフィン系共重合体(B)、ならびに必要により
用いられるポリプロピレン樹脂(C)を含むオレフィン
系熱可塑性エラストマー、より好ましくは架橋剤の非存
在下に動的に熱処理することにより製造されたオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーから成形品を成形し、その後
成形品の表面温度が50℃以下、好ましくは40℃以
下、さらに好ましくは室温にまで冷却した後、60℃以
上の温度で熱処理することにより製造することができ
る。成形する際の成形方法は特に限定されることはな
く、射出成形、押出成形、圧縮成形(プレス成形)、ブ
ロー成形など通常の熱可塑性エラストマーに用いられる
成形方法が採用できる。また、オレフィン系樹脂やオレ
フィン系エラストマーとの2色射出成形や多層押出成形
などの種々の複合成形も可能である。
槽中で行うことができる。熱処理の条件は熱処理温度6
0℃以上、好ましくは60〜110℃、さらに好ましく
は65〜100℃が望ましく、熱処理時間は1分間以
上、好ましくは1〜90分間、さらに好ましくは2〜6
0分間が望ましい。熱処理は最終成形品の形状が付与さ
れた成形品に対して行うのが好ましい。このように熱処
理することにより、前記式(1)を満たす成形品を容易
に低コストで製造することができる。
塑性エラストマーから成形品を成形した後、成形品の表
面温度が80〜60℃にある期間を10℃/hr以下、
好ましくは2〜10℃/hrの冷却速度で徐々に冷却す
る方法によっても製造することができる。このように冷
却時間を制御することにより、前記式(1)〜式
(1''')を満たす成形品を容易に低コストで製造する
こともできる。
は、架橋剤や加硫助剤などを使用しないオレフィン系熱
可塑性エラストマーを原料としているにもかかわらず、
ゴム弾性に優れるとともに、硬さとゴム弾性とのバラン
スに優れている。そして架橋剤や加硫助剤などを用いる
必要がなく、しかも煩雑な加硫工程が必要ないので、低
コストで製造することができ、リサイクルも可能であ
る。
に、圧縮と解放、および/または伸長と解放とを繰り返
して使用することができるので、自動車の内装部品およ
び外装部品、家電関連部品、土木・建材関連部品、雑貨
ならびに日用品などの分野で好適に利用することができ
る。
マー成形品は、前記式(1)を満たすので、硬さとゴム
弾性とのバランスに優れるとともにリサイクルが容易
で、しかも低コストで得られる。また本発明のオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー成形品は、成形後に特定の条
件で熱処理するか、または特定の条件で冷却されて得ら
れるので、硬さとゴム弾性とのバランスに優れるととも
にリサイクルが容易で、しかも低コストで得られる。
ー成形品の製造方法は、成形後に特定の条件で熱処理す
るか、または特定の条件で冷却するので、上記成形品を
容易に低コストで製造できる。
ランスに優れるとともにリサイクルが容易で、しかも低
コストで得られるので、自動車の内装部品および外装部
品、家電関連部品、土木・建材関連部品、雑貨ならびに
日用品などの分野で好適に利用することができる。
例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
熱可塑性エラストマーの製造に際して用いたポリエチレ
ン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)およびポリプロピレン樹脂(C)などの原材料を
以下に記す。なおこれらの原料のメルトフローレート
(MFR)は、特に断らない限り、ASTM D 12
38、190℃、2.16kg荷重の条件で測定した値
である。各原料の略号は表中の記号と対応している。
−ペンテン含有量;3.0モル% ・(A−3)低密度ポリエチレン: 1)密度;0.927g/cm3 2)MFR;3g/10分 3)エチレン単独重合体
(B)》 ・(B−1)エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジ
エン共重合体ゴム: 1)エチレン含有量;77モル% 2)ムーニー粘度[ML1+4、100℃];145 3)ヨウ素価;12 ・(B−2)前記(B−1)のエチレン・プロピレン・
ジシクロペンタジエン共重合体ゴム70重量部に、40
重量部の伸展油(パラフィン系オイル:出光興産(株)
社製、PW−380、商標)を配合したもの
8、230℃、2.16kg荷重) 《鉱物油系軟化剤》 パラフィン系オイル:出光興産(株)社製、PW−38
0、商標
ヘンシェルミキサーにより混合した。次に、L/D=3
0、スクリュー径50mmの二軸押出機を用いて、窒素
雰囲気中、220℃で動的に熱処理して押し出し、オレ
フィン系熱可塑性エラストマーのペレットを製造した。
次に、このオレフィン系熱可塑性エラストマーのペレッ
トから射出成形機を用いて、厚さ12.7mm、直径2
9.0mmの円柱形のサンプルを射出成形した。サンプ
ルが室温にまで冷却した後、硬度(JIS A)を測定
した。さらにこのサンプルを90℃のオーブンで30分
間熱処理を施した後、70℃、22時間後の圧縮永久歪
み(JIS K6301)を測定した。結果を表1に示
す。
ペンタジエン共重合体ゴム(B−1)とプロピレン・エ
チレンランダム共重合体(C−1)を表1に示す割合で
用いて、実施例と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーのペレットを得た。このペレットから実施例と
同様にして物性測定用のサンプルを作製し、硬度および
圧縮永久歪みを測定した。結果を表1に示す。
エラストマーのペレットから得られるサンプルを用い
て、オーブンでの熱処理を施さずに圧縮永久歪みの測定
を行った。結果を表1に示す。
ジエン共重合体ゴム *5 B−2:前記B−1のエチレン・プロピレン・ジ
シクロペンタジエン共重合体ゴム70重量部に、40重
量部の伸展油を配合したもの *6 C−1:プロピレン・エチレンランダム共重合体 *7 パラフィン系オイル:出光興産(株)社製、PW
−380、商標 *8 T:二軸押出機のダイス出口での樹脂温度(℃) *9 P:二軸押出機のスクリューの直径(mm) *10 Q:二軸押出機内で受ける、Q=P×π×S/
Uの式から求められる最高剪断速度(sec-1) *11 R:二軸押出機の押出量(kg/h) *12 S:1秒間でのスクリュー回転数(rps) *13 U:バレル内壁とスクリューのニーディングセ
グメント間のクリアランスの最も狭い部分の距離(m
m) *14 式(2)の値:「(T-130)/100 + 2.2logP + l
ogQ - logR」の値 *15 硬度(JIS A):JIS K6301、ス
プリング式硬さ試験機A型による瞬間値 *16 圧縮永久歪み:JIS K6301、25%圧
縮、70℃×22時間後の残留歪み *17 Y−0.43X:Xは上記*15の硬度、Yは
上記*16の圧縮永久歪み
Claims (31)
- 【請求項1】 オレフィン系熱可塑性エラストマーから
成形されてなる成形品であって、式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品。 - 【請求項2】 オレフィン系熱可塑性エラストマーから
成形されてなる成形品であって、式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品。 - 【請求項3】 オレフィン系熱可塑性エラストマーが、
エチレン含有量90モル%以上のポリエチレン樹脂
(A)と、エチレン含有量70モル%以上90モル%未
満のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)とを含
むオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項1ま
たは2記載の成形品。 - 【請求項4】 ポリエチレン樹脂(A)の含有量が5〜
60重量%、エチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)の含有量が40〜95重量%である請求項3記載
の成形品。 - 【請求項5】 ポリエチレン樹脂(A)が高密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ンまたは低密度ポリエチレンである請求項3または4記
載の成形品。 - 【請求項6】 エチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)がムーニー粘度ML1+4(100℃)90〜25
0のエチレン・α−オレフィン系共重合体である請求項
3ないし5のいずれかに記載の成形品。 - 【請求項7】 オレフィン系熱可塑性エラストマーが、
ポリエチレン樹脂(A)およびエチレン・α−オレフィ
ン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、さら
にポリプロピレン樹脂(C)を0.1〜30重量部の割
合で含むオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求
項3ないし6のいずれかに記載の成形品。 - 【請求項8】 オレフィン系熱可塑性エラストマーが、
ポリエチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系
共重合体(B)および必要により用いられるポリプロピ
レン樹脂(C)を、架橋剤の非存在下に、動的に熱処理
して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマーである
請求項3ないし7のいずれかに記載の成形品。 - 【請求項9】 成形品の表面温度が50℃以下に低下し
た後、60℃以上の温度で熱処理されたものである請求
項1ないし8のいずれかに記載の成形品。 - 【請求項10】 成形品の表面温度が50℃以下に低下
した後、60〜110℃の温度で1〜90分間熱処理さ
れたものである請求項1ないし8のいずれかに記載の成
形品。 - 【請求項11】 成形品を成形した後、成形品の表面温
度が80〜60℃にある期間を10℃/hr以下の冷却
速度で徐冷したものである請求項1ないし8のいずれか
に記載の成形品。 - 【請求項12】 エチレン含有量90モル%以上のポリ
エチレン樹脂(A)と、エチレン含有量70モル%以上
90モル%未満のエチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)とを含むオレフィン系熱可塑性エラストマーから
成形されてなる成形品であって、成形品の表面温度が5
0℃以下に低下した後、60℃以上の温度で熱処理され
たものであるオレフィン系熱可塑性エラストマー成形
品。 - 【請求項13】 式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有する請求項12記載の成形品。 - 【請求項14】 式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有する請求項12記載の成形品。 - 【請求項15】 オレフィン系熱可塑性エラストマーか
ら成形品を成形し、成形品の表面温度が50℃以下に低
下した後、60℃以上の温度で熱処理し、式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成形
品の製造方法。 - 【請求項16】 オレフィン系熱可塑性エラストマーか
ら成形品を成形し、成形品の表面温度が50℃以下に低
下した後、60℃以上の温度で熱処理し、式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品の製造方法。 - 【請求項17】 60〜110℃の温度で1〜90分間
熱処理する請求項15または16記載の製造方法。 - 【請求項18】 オレフィン系熱可塑性エラストマーか
ら成形品を成形した後、成形品の表面温度が80〜60
℃にある期間を10℃/hr以下の冷却速度で徐冷し、
式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成形
品の製造方法。 - 【請求項19】 オレフィン系熱可塑性エラストマーか
ら成形品を成形した後、成形品の表面温度が80〜60
℃にある期間を10℃/hr以下の冷却速度で徐冷し、
式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品を製造するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品の製造方法。 - 【請求項20】 オレフィン系熱可塑性エラストマー
が、エチレン含有量90モル%以上のポリエチレン樹脂
(A)と、エチレン含有量70モル%以上90モル%未
満のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)とを含
むオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項15
ないし19のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項21】 ポリエチレン樹脂(A)の含有量が5
〜60重量%、エチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)の含有量が40〜95重量%である請求項20記
載の製造方法。 - 【請求項22】 ポリエチレン樹脂(A)が高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レンまたは低密度ポリエチレンある請求項20または2
1記載の製造方法。 - 【請求項23】 エチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)がムーニー粘度ML1+4(100℃)90〜25
0のエチレン・α−オレフィン系共重合体である請求項
20ないし22のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項24】 オレフィン系熱可塑性エラストマー
が、ポリエチレン樹脂(A)およびエチレン・α−オレ
フィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、
さらにポリプロピレン樹脂(C)を0.1〜30重量部
の割合で含むオレフィン系熱可塑性エラストマーである
請求項20ないし23のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項25】 オレフィン系熱可塑性エラストマー
が、ポリエチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィ
ン系共重合体(B)および必要により用いられるポリプ
ロピレン樹脂(C)を、架橋剤の非存在下に、動的に熱
処理して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマーで
ある請求項20ないし24のいずれかに記載の製造方
法。 - 【請求項26】 エチレン含有量90モル%以上のポリ
エチレン樹脂(A)と、エチレン含有量70モル%以上
90モル%未満のエチレン・α−オレフィン系共重合体
(B)とを含むオレフィン系熱可塑性エラストマーから
成形品を成形し、成形品の表面温度が50℃以下に低下
した後、60℃以上の温度で熱処理するオレフィン系熱
可塑性エラストマー成形品の製造方法。 - 【請求項27】 式(1) −5 ≦ Y−0.43X < 9 …(1) (式(1)中、XはJIS K6301に準拠して測定
した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJIS
K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測定
した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を満
たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成
形品を製造する請求項26記載の製造方法。 - 【請求項28】 式(1’) −5 ≦ Y−0.43X < 8.18 …(1’) (式(1’)中、XはJIS K6301に準拠して測
定した成形品のJISA硬度(単位はなし)、YはJI
S K6301に準拠し、70℃×22時間の条件で測
定した成形品の圧縮永久歪み(単位は%)である。)を
満たす特性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー
成形品を製造する請求項26記載の製造方法。 - 【請求項29】 請求項1ないし14のいずれかに記載
の成形品からなる自動車の内装部品または外装部品。 - 【請求項30】 請求項1ないし14のいずれかに記載
の成形品からなる家電部品。 - 【請求項31】 請求項1ないし14のいずれかに記載
の成形品からなる土木または建材部品。
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