JP2002088044A - 4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造方法 - Google Patents
4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造方法Info
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- JP2002088044A JP2002088044A JP2000279886A JP2000279886A JP2002088044A JP 2002088044 A JP2002088044 A JP 2002088044A JP 2000279886 A JP2000279886 A JP 2000279886A JP 2000279886 A JP2000279886 A JP 2000279886A JP 2002088044 A JP2002088044 A JP 2002088044A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 工業的に有利に4’−ブロモメチル−2−シ
アノビフェニルを製造することができる方法を提供す
る。 【解決手段】 下記式(1); で表される4’−メチル−2−シアノビフェニルと臭素
とをラジカル開始剤の存在下に減圧下で反応させること
を特徴とする、下記式(2); で表される4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル
の製造方法。
アノビフェニルを製造することができる方法を提供す
る。 【解決手段】 下記式(1); で表される4’−メチル−2−シアノビフェニルと臭素
とをラジカル開始剤の存在下に減圧下で反応させること
を特徴とする、下記式(2); で表される4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル
の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4’−ブロモメチル−
2−シアノビフェニルの製造方法に関する。さらに詳し
くは、アンジオテンシンII拮抗作用を有し、抗高血圧剤
やうっ血性心不全等の治療薬として用いられるビフェニ
ルメチルイミダゾ−ル化合物の合成中間体として有用な
4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造方法
に関する。
2−シアノビフェニルの製造方法に関する。さらに詳し
くは、アンジオテンシンII拮抗作用を有し、抗高血圧剤
やうっ血性心不全等の治療薬として用いられるビフェニ
ルメチルイミダゾ−ル化合物の合成中間体として有用な
4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】4’−ブロモメチル−2−シアノビフェ
ニルの製造方法としては、ハロゲン化炭化水素溶媒中、
アゾビス系化合物の存在下、4−メチルビフェニル化合
物をN−ブロモアセトアミド、N−ブロモフタルイミ
ド、N−ブロモスクシンイミド等の臭素化剤により臭素
化する方法が知られている(特開平6−192170号
公報)。しかしながら、前記方法は、反応溶媒に毒性の
高いハロゲン化炭化水素溶媒を用い、また臭素化剤とし
て高価なN−ブロモアセトアミド、N−ブロモフタルイ
ミド、N−ブロモスクシンイミド等を用いており工業的
に有利な方法とは言い難い。
ニルの製造方法としては、ハロゲン化炭化水素溶媒中、
アゾビス系化合物の存在下、4−メチルビフェニル化合
物をN−ブロモアセトアミド、N−ブロモフタルイミ
ド、N−ブロモスクシンイミド等の臭素化剤により臭素
化する方法が知られている(特開平6−192170号
公報)。しかしながら、前記方法は、反応溶媒に毒性の
高いハロゲン化炭化水素溶媒を用い、また臭素化剤とし
て高価なN−ブロモアセトアミド、N−ブロモフタルイ
ミド、N−ブロモスクシンイミド等を用いており工業的
に有利な方法とは言い難い。
【0003】また、脂肪酸エステル中、4−(2−置
換)フェニルトルエン類を1,3−ジブロモ−5,5’
−ジメチルヒダントインで臭素化する方法が知られてい
る(特開平6−298684号公報)。しかしながら、
この方法は、臭素化剤として高価な1,3−ジブロモ−
5,5’−ジメチルヒダントインを用いており工業的に
有利な方法とは言い難い。
換)フェニルトルエン類を1,3−ジブロモ−5,5’
−ジメチルヒダントインで臭素化する方法が知られてい
る(特開平6−298684号公報)。しかしながら、
この方法は、臭素化剤として高価な1,3−ジブロモ−
5,5’−ジメチルヒダントインを用いており工業的に
有利な方法とは言い難い。
【0004】さらに、ハロゲン化炭化水素溶媒または炭
素数5〜7のアルカン溶媒中でラジカル開始剤の存在
下、4’−メチル−2−シアノビフェニルを臭素で臭素
化する方法が知られている(特開平8−127562号
公報)。しかしながら、ハロゲン化炭化水素は毒性が高
く、また炭素数5〜7のアルカン溶媒は原料である4’
−メチル−2−シアノビフェニルの溶解度が小さいため
容積効率が悪く、本方法も工業的に有利な方法とは言い
難い。
素数5〜7のアルカン溶媒中でラジカル開始剤の存在
下、4’−メチル−2−シアノビフェニルを臭素で臭素
化する方法が知られている(特開平8−127562号
公報)。しかしながら、ハロゲン化炭化水素は毒性が高
く、また炭素数5〜7のアルカン溶媒は原料である4’
−メチル−2−シアノビフェニルの溶解度が小さいため
容積効率が悪く、本方法も工業的に有利な方法とは言い
難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に有
利に4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルを製造
することができる方法を提供することを目的とする。
利に4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルを製造
することができる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、4’−メチル−2−シ
アノビフェニルと臭素とをラジカル開始剤の存在下に減
圧下で反応させることにより、生成する臭化水素が除去
される結果、4’−メチル−2−シアノビフェニルの臭
素化反応の反応速度を大きくでき、工業的に有利に4’
−ブロモメチル−2−シアノビフェニルを製造すること
ができることを見出し、本発明を完成した。
を解決すべく鋭意検討した結果、4’−メチル−2−シ
アノビフェニルと臭素とをラジカル開始剤の存在下に減
圧下で反応させることにより、生成する臭化水素が除去
される結果、4’−メチル−2−シアノビフェニルの臭
素化反応の反応速度を大きくでき、工業的に有利に4’
−ブロモメチル−2−シアノビフェニルを製造すること
ができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、下記式(1);
【0008】
【化3】
【0009】で表される4’−メチル−2−シアノビフ
ェニルと臭素とをラジカル開始剤の存在下に減圧下で反
応させることを特徴とする、下記式(2);
ェニルと臭素とをラジカル開始剤の存在下に減圧下で反
応させることを特徴とする、下記式(2);
【0010】
【化4】
【0011】で表される4’−ブロモメチル−2−シア
ノビフェニルの製造方法に関する。
ノビフェニルの製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、4’−メチル
−2−シアノビフェニルと臭素との反応を減圧下で行う
ことにより、生成する臭化水素が除去される結果、4’
−メチル−2−シアノビフェニルの臭素化反応の反応速
度を大きくできる点に最大の特徴を有する。
−2−シアノビフェニルと臭素との反応を減圧下で行う
ことにより、生成する臭化水素が除去される結果、4’
−メチル−2−シアノビフェニルの臭素化反応の反応速
度を大きくできる点に最大の特徴を有する。
【0013】本発明において原料として用いられる4’
−メチル−2−シアノビフェニルは、公知の方法、例え
ば、J.Med.Chem.1991,34,2525
−2547、特開平4−244080号公報、特開平4
−253949号公報、特開平6−9536号公報に記
載の方法等により製造することができる。
−メチル−2−シアノビフェニルは、公知の方法、例え
ば、J.Med.Chem.1991,34,2525
−2547、特開平4−244080号公報、特開平4
−253949号公報、特開平6−9536号公報に記
載の方法等により製造することができる。
【0014】本発明において用いられる臭素の使用量
は、4’−メチル−2−シアノビフェニルに対して0.
8〜1.5倍モル、好ましくは0.9〜1.2倍モル、
さらに好ましくは、0.95〜1.05倍モルである。
臭素の使用量が0.8倍モル未満の場合は、反応が完結
しにくいため好ましくない。また、臭素の使用量が1.
5倍モルを超える場合は、ジブロム体(4’−ジブロモ
メチル−2−シアノビフェニル)が生成しやすくなるた
め好ましくない。
は、4’−メチル−2−シアノビフェニルに対して0.
8〜1.5倍モル、好ましくは0.9〜1.2倍モル、
さらに好ましくは、0.95〜1.05倍モルである。
臭素の使用量が0.8倍モル未満の場合は、反応が完結
しにくいため好ましくない。また、臭素の使用量が1.
5倍モルを超える場合は、ジブロム体(4’−ジブロモ
メチル−2−シアノビフェニル)が生成しやすくなるた
め好ましくない。
【0015】本発明において用いられるラジカル開始剤
としては、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、過酸化ジベンゾイル、過酸化
ジ−tert−ブチル等が挙げられる。中でも、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が
好適に用いられる。前記ラジカル開始剤の使用量は、
4’−メチル−2−シアノビフェニルに対して0.1〜
10モル%、好ましくは1〜6モル%である。ラジカル
開始剤の使用量が0.1モル%未満の場合、反応速度が
遅く反応に長時間を要するため好ましくない。また、ラ
ジカル開始剤の使用量が10モル%を超える場合は、使
用量に見合う効果がなく経済的でないため好ましくな
い。
としては、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、過酸化ジベンゾイル、過酸化
ジ−tert−ブチル等が挙げられる。中でも、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が
好適に用いられる。前記ラジカル開始剤の使用量は、
4’−メチル−2−シアノビフェニルに対して0.1〜
10モル%、好ましくは1〜6モル%である。ラジカル
開始剤の使用量が0.1モル%未満の場合、反応速度が
遅く反応に長時間を要するため好ましくない。また、ラ
ジカル開始剤の使用量が10モル%を超える場合は、使
用量に見合う効果がなく経済的でないため好ましくな
い。
【0016】前記反応における反応系内の圧力は、通
常、25〜80kPa、好ましくは40〜70kPaで
ある。圧力が25kPa未満の場合は、未反応の臭素が
除去され収率が低下するため好ましくない。また、圧力
が80kPaを超える場合は、生成した臭化水素が反応
系内に残存し、反応速度が遅くなるため好ましくない。
常、25〜80kPa、好ましくは40〜70kPaで
ある。圧力が25kPa未満の場合は、未反応の臭素が
除去され収率が低下するため好ましくない。また、圧力
が80kPaを超える場合は、生成した臭化水素が反応
系内に残存し、反応速度が遅くなるため好ましくない。
【0017】反応温度は、通常、0〜80℃、好ましく
は20〜60℃である。反応温度が0℃未満の場合は、
反応速度が遅くなり反応に長時間を要するため好ましく
ない。また、反応温度が80℃を超える場合は、ラジカ
ル開始剤が不安定になるため好ましくない。
は20〜60℃である。反応温度が0℃未満の場合は、
反応速度が遅くなり反応に長時間を要するため好ましく
ない。また、反応温度が80℃を超える場合は、ラジカ
ル開始剤が不安定になるため好ましくない。
【0018】前記反応において用いられる溶媒として
は、特に限定されないが、例えば、ギ酸エチル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル等の脂肪酸エステル類;クロロホル
ム、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の炭化水
素類;メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコ
ール類;アセトニトリル等のニトリル類等が挙げられ
る。中でも、原料である4’−ブロモメチル−2−シア
ノビフェニルの溶解度が高く容積効率が良い観点から、
脂肪酸エステル類、好ましくは酢酸エステル類、さらに
好ましくは酢酸エチルが好適に用いられる。
は、特に限定されないが、例えば、ギ酸エチル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル等の脂肪酸エステル類;クロロホル
ム、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の炭化水
素類;メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコ
ール類;アセトニトリル等のニトリル類等が挙げられ
る。中でも、原料である4’−ブロモメチル−2−シア
ノビフェニルの溶解度が高く容積効率が良い観点から、
脂肪酸エステル類、好ましくは酢酸エステル類、さらに
好ましくは酢酸エチルが好適に用いられる。
【0019】前記溶媒の使用量は、4’−メチル−2−
シアノビフェニルに対して1〜20倍重量、好ましくは
3〜15倍重量である。溶媒の使用量が1倍重量未満の
場合は、反応が円滑に進行しにくくなるため好ましくな
い。また、溶媒の使用量が20倍重量を超える場合は、
容積効率が悪化するため好ましくない。
シアノビフェニルに対して1〜20倍重量、好ましくは
3〜15倍重量である。溶媒の使用量が1倍重量未満の
場合は、反応が円滑に進行しにくくなるため好ましくな
い。また、溶媒の使用量が20倍重量を超える場合は、
容積効率が悪化するため好ましくない。
【0020】かくして得られた4’−ブロモメチル−2
−シアノビフェニルは、反応液に炭酸水素ナトリウム水
溶液を添加して分液し、得られた有機層の溶媒を留去し
た後、アルコール等の溶媒で再結晶させることにより単
離することができる。
−シアノビフェニルは、反応液に炭酸水素ナトリウム水
溶液を添加して分液し、得られた有機層の溶媒を留去し
た後、アルコール等の溶媒で再結晶させることにより単
離することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例および比較例により更に詳しく
本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0022】実施例1 攪拌機、温度計、滴下ロートを備え付けた1L容の四つ
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸エチル520g、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6.5g(0.026モル)を仕込み、系内圧力を66
kPaに保ちながら、臭素83.1g(0.52モル)
を50℃で2時間を要して滴下した。滴下終了後、同圧
力、同温度で1時間反応させた。次いで、反応液に3重
量%炭酸水素ナトリウム水溶液423gを添加して分液
し、有機層を得た。得られた有機層を減圧乾固し、エチ
ルアルコール1000gを加えて再結晶を行った。得ら
れた結晶を濾過後、減圧乾燥して4’−ブロモメチル−
2−シアノビフェニル108.9g(0.40モル)を
得た。4’−メチル−2−シアノビフェニルに対する収
率は76.9%であった。
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸エチル520g、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6.5g(0.026モル)を仕込み、系内圧力を66
kPaに保ちながら、臭素83.1g(0.52モル)
を50℃で2時間を要して滴下した。滴下終了後、同圧
力、同温度で1時間反応させた。次いで、反応液に3重
量%炭酸水素ナトリウム水溶液423gを添加して分液
し、有機層を得た。得られた有機層を減圧乾固し、エチ
ルアルコール1000gを加えて再結晶を行った。得ら
れた結晶を濾過後、減圧乾燥して4’−ブロモメチル−
2−シアノビフェニル108.9g(0.40モル)を
得た。4’−メチル−2−シアノビフェニルに対する収
率は76.9%であった。
【0023】実施例2 攪拌機、温度計、滴下ロートを備え付けた1L容の四つ
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸エチル520g、2,
2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)8.0g(0.026モル)を仕込み、系
内圧力を53kPaに保ちながら、臭素85.6g
(0.536モル)を40℃で3時間を要して滴下し
た。滴下終了後、同圧力、同温度で3時間反応させた。
次いで、得られた反応液を実施例1と同様に処理し、
4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル111.1
g(0.41モル)を得た。4’−メチル−2−シアノ
ビフェニルに対する収率は78.8%であった。
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸エチル520g、2,
2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)8.0g(0.026モル)を仕込み、系
内圧力を53kPaに保ちながら、臭素85.6g
(0.536モル)を40℃で3時間を要して滴下し
た。滴下終了後、同圧力、同温度で3時間反応させた。
次いで、得られた反応液を実施例1と同様に処理し、
4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル111.1
g(0.41モル)を得た。4’−メチル−2−シアノ
ビフェニルに対する収率は78.8%であった。
【0024】実施例3 攪拌機、温度計、滴下ロートを備え付けた1L容の四つ
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸ブチル600g、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6.5g(0.026モル)を仕込み、系内圧力を53
kPaに保ちながら、臭素84.8g(0.53モル)
を40℃で3時間を要して滴下した。滴下終了後、同圧
力、同温度で3時間反応させた。次いで、得られた反応
液を実施例1と同様に処理し、4’−ブロモメチル−2
−シアノビフェニル111.5g(0.41モル)を得
た。4’−メチル−2−シアノビフェニルに対する収率
は78.8%であった。
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸ブチル600g、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6.5g(0.026モル)を仕込み、系内圧力を53
kPaに保ちながら、臭素84.8g(0.53モル)
を40℃で3時間を要して滴下した。滴下終了後、同圧
力、同温度で3時間反応させた。次いで、得られた反応
液を実施例1と同様に処理し、4’−ブロモメチル−2
−シアノビフェニル111.5g(0.41モル)を得
た。4’−メチル−2−シアノビフェニルに対する収率
は78.8%であった。
【0025】実施例4 攪拌機、温度計、滴下ロートを備え付けた1L容の四つ
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、プロピオン酸エチル520
g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)6.5g(0.026モル)を仕込み、系内圧力
を66kPaに保ちながら、臭素83.1g(0.52
モル)を40℃で3時間を要して滴下した。滴下終了
後、同圧力、同温度で3時間反応させた。次いで、得ら
れた反応液を実施例1と同様に処理し、4’−ブロモメ
チル−2−シアノビフェニル108.8g(0.40モ
ル)を得た。4’−メチル−2−シアノビフェニルに対
する収率は76.9%であった。
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、プロピオン酸エチル520
g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)6.5g(0.026モル)を仕込み、系内圧力
を66kPaに保ちながら、臭素83.1g(0.52
モル)を40℃で3時間を要して滴下した。滴下終了
後、同圧力、同温度で3時間反応させた。次いで、得ら
れた反応液を実施例1と同様に処理し、4’−ブロモメ
チル−2−シアノビフェニル108.8g(0.40モ
ル)を得た。4’−メチル−2−シアノビフェニルに対
する収率は76.9%であった。
【0026】比較例 攪拌機、温度計、滴下ロートを備え付けた1L容の四つ
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸エチル520g、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6.5g(0.026モル)を仕込み、常圧で、臭素8
3.1g(0.52モル)を50℃で2時間を要して滴
下した。滴下終了後、同圧力、同温度で4時間反応させ
た。次いで、得られた反応液を実施例1と同様に処理
し、4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル58.
0g(0.21モル)を得た。4’−メチル−2−シア
ノビフェニルに対する収率は40.4%であった。
口フラスコに4’−メチル−2−シアノビフェニル10
0.0g(0.52モル)、酢酸エチル520g、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6.5g(0.026モル)を仕込み、常圧で、臭素8
3.1g(0.52モル)を50℃で2時間を要して滴
下した。滴下終了後、同圧力、同温度で4時間反応させ
た。次いで、得られた反応液を実施例1と同様に処理
し、4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル58.
0g(0.21モル)を得た。4’−メチル−2−シア
ノビフェニルに対する収率は40.4%であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によると、4’−メチル−2−シ
アノビフェニルと臭素とをラジカル開始剤の存在下に減
圧下で反応させることにより、生成する臭化水素が除去
され、4’−メチル−2−シアノビフェニルの臭素化反
応の反応速度を大きくできる結果、短時間で収率良く目
的物が得られ、工業的に有利に4’−ブロモメチル−2
−シアノビフェニルを製造することができる。
アノビフェニルと臭素とをラジカル開始剤の存在下に減
圧下で反応させることにより、生成する臭化水素が除去
され、4’−メチル−2−シアノビフェニルの臭素化反
応の反応速度を大きくできる結果、短時間で収率良く目
的物が得られ、工業的に有利に4’−ブロモメチル−2
−シアノビフェニルを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古上 賢治 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 (72)発明者 飯田 幸生 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 BA51 BA93 BB17 BC11 BE53 QN30
Claims (3)
- 【請求項1】下記式(1); 【化1】 で表される4’−メチル−2−シアノビフェニルと臭素
とをラジカル開始剤の存在下に減圧下で反応させること
を特徴とする、下記式(2); 【化2】 で表される4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニル
の製造方法。 - 【請求項2】25〜80kPaの圧力で反応させる請求
項1に記載の4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニ
ルの製造方法。 - 【請求項3】脂肪酸エステル中で反応させる請求項1ま
たは2記載の4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニ
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2000279886A JP2002088044A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造方法 |
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JP2000279886A JP2002088044A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 4’−ブロモメチル−2−シアノビフェニルの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000279886A patent/JP2002088044A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10150778B2 (en) | 2012-09-28 | 2018-12-11 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | Production method of thienopyrimidine derivative |
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US11053257B2 (en) | 2012-09-28 | 2021-07-06 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | Production method of thienopyrimidine derivative |
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