JP2002085891A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さ寸法を従来より小になし得る洗濯機を提
供する。 【解決手段】 操作表示ユニット９は、洗濯機本体１の
開閉蓋４に取外し可能に取付けられ、制御ユニット２８
は、操作表示ユニット９とは分離されて洗濯機本体１内
の下部に配設されている。そして、操作表示ユニット９
と制御ユニット２８とは、無線通信により情報を伝達す
るようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、操作表示ユニット
からの情報に基づき洗濯運転を制御する制御ユニットを
備えた洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の洗濯機例えば全自動洗濯機おいて
は、外箱の上面開口部に、洗濯物の出入れ口を有するト
ップカバーが装着され、そのトップカバーの前部上面
に、操作の利便性の考慮から、操作表示パネルが設けら
れ、この操作表示パネルの裏面に、その操作表示パネル
と一体化されて制御ユニットが設けられており、そし
て、制御ユニットは、外箱内に弾性支持された水槽の開
口縁部の上方に位置するようになっている。この場合、
操作表示パネルには、各種のスイッチからなる操作部と
表示部とが設けられ、制御ユニットには、操作表示パネ
ルからの情報に基づき洗濯運転を制御するための制御回
路および洗濯運転のための各種の負荷を駆動する駆動回
路が設けられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】通常、制御ユニット内
の駆動回路の１つとして、洗濯機モータを駆動するため
に、インバータ回路などの複数の半導体スイッチング素
子からなるスイッチング回路が設けられており、一般的
には、複数の半導体スイッチング素子は、パワートラン
ジスタにより構成されている。そして、制御ユニットに
は、そのパワートランジスタの放熱のために放熱フィン
が設けられている。このため、制御ユニットは、必然的
に大形化するのであるが、従来の構成によると、制御ユ
ニットが水槽の開口縁部の上方に位置していることか
ら、それだけ外箱の高さ寸法、換言すれば、全自動洗濯
機の高さ寸法が大になる不具合があった。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、高さ寸法を従来より小になし得る洗濯
機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の洗濯機
は、洗濯機本体に取外し可能に設けられ、電源として二
次電池を有する操作表示ユニットと、この操作表示ユニ
ットとは分離された状態で前記洗濯機本体に設けられ、
前記操作表示ユニットからの情報に基づいて洗濯運転を
制御する制御ユニットと、前記操作表示ユニットと制御
ユニットとに設けられ、情報の伝達を行なう無線通信手
段とを具備する構成に特徴を有する。

【０００６】このような構成によれば、大形の制御ユニ
ットが操作表示ユニットとは分離された状態で洗濯機本
体に設けられているので、洗濯機全体の高さ寸法を小に
することができる。しかも、操作表示ユニットは、洗濯
機本体から取外し可能で、且つ、二次電池を有するの
で、洗濯機本体から取外した状態で制御ユニットとの間
で無線通信手段により情報の伝達ができるものであり、
従って、操作表示ユニットは、遠隔操作により制御ユニ
ットに対して洗濯運転の制御指示を行なうことができ、
また、制御ユニットからの情報を表示することができ
る。

【０００７】請求項２記載の洗濯機は、操作表示ユニッ
トの二次電池が、その操作表示ユニットが洗濯機本体に
取付けられたときに充電されるようになっているところ
に特徴を有する。このような構成によれば、操作表示ユ
ニットを洗濯機本体の所定の取付け位置に戻すごとに二
次電池が充電されるので、操作表示ユニットを充分に遠
隔操作表示可能なものとすることができる。

【０００８】請求項３記載の洗濯機は、二次電池が、電
源側と非接触状態で充電されるようになっているところ
に特徴を有する。このような構成によれば、二次電池が
電源側と非接触状態で充電されるので、機械的摩耗がな
くて、長寿命化を図れるとともに、水分、塵埃による誤
動作、故障の発生を防止することができる。

【０００９】請求項４記載の洗濯機は、操作表示ユニッ
トが、洗濯機本体の開閉蓋に設けられ、制御ユニット
が、前記洗濯機本体の内部に設けられているところに特
徴を有する。このような構成によれば、請求項１の効果
を奏しながらも、操作表示ユニットの操作の利便性を保
つことができる。

【００１０】請求項５記載の洗濯機は、操作表示ユニッ
トが、二次電池を外部電源より充電するための電力入力
端子を備えているところに特徴を有する。このような構
成によれば、操作表示ユニットを長時間にわたって遠隔
操作する場合にも対処することができる。

【００１１】請求項６記載の洗濯機は、操作表示ユニッ
トが、外部装置からの情報を受けるための外部情報入力
手段を備えているところに特徴を有する。このような構
成によれば、操作表示ユニットは、外部装置からの情報
にを受けて新たな動作を行なうことができる。

【００１２】請求項７記載の洗濯機は、操作表示ユニッ
トが、外部情報によりプログラムを変更して表示部の表
示レイアウトを変更するところに特徴を有する。このよ
うな構成によれば、操作表示ユニットは、外部装置から
の情報により表示部の表示レイアウトを変更し、これに
基づいて制御ユニットに新たな指示を与えることができ
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につき、
図面を参照しながら説明する。図１において、洗濯機例
えば縦軸形全自動洗濯機の洗濯機本体１は、矩形状の外
箱２の上面開口部にトップカバー３が装着され、その洗
濯物の出入れ口（図示せず）にこれを開閉すべく二つ折
れ式の開閉蓋４が枢設されて構成されている。この場
合、トップカバー３の前端部は、開閉蓋４の前端部が載
置されるだけの寸法を有するように設定されている。そ
して、洗濯機本体１内には、図示はしないが、水槽が弾
性支持され、その水槽内に回転槽が配設されているとと
もに、その回転槽の内底部に撹拌体が配設されている。

【００１４】更に、洗濯機本体１には、水槽内に回転槽
を介して給水する給水弁５、水槽内の水位を検出する水
位スイッチ６、水槽から排水する排水弁７が配設されて
いるとともに、水槽の外底部にはブラシレスモータから
なる洗濯機モータ８が配設されており（以上、図７参
照）、洗濯機モータ８は、洗いおよびすすぎ時には撹拌
体を正逆回転駆動し、脱水時には回転槽を一方向に回転
駆動するようになっている。

【００１５】操作表示ユニット９は、図１ないし図４に
示すように、偏平な矩形状のケース１０の一方の面（図
１ないし図４では上面）側に、操作部たるタッチパネル
１１ａおよび表示部たる液晶表示器１１ｂ（図５参照）
を重ね合わせて構成された操作表示パネル１１が装着さ
れ、そのケース１０の内部に、後述する配線基板１２が
配設されて構成されている。

【００１６】そして、上記操作表示ユニット９は、洗濯
機本体１における開閉蓋４の前半部上面に着脱可能、即
ち、取外し可能に取付けられるようになっている。具体
的には、操作表示ユニット９のケース１０の後端面に一
対の係合凹部１３、１３が形成されており、開閉蓋４の
前端部上面部に直方体状のストッパ１４、１４が取付け
られ、開閉蓋４における中間ヒンジ部４ａ近傍の上面部
に弾性変形可能な一対の係合爪部１５、１５が突設され
ていて、ケース１０の前端面がストッパ１４、１４に当
接されるとともに、係合凹部１３、１３が係合爪部１
５、１５に係合されている。

【００１７】次に、操作表示ユニット９の電気的構成に
ついて、図５を参照して説明する。パネル制御部１６
は、マイクロコンピュータを主体として構成されたもの
で、その入出力端子は操作表示パネル１１の出入力端子
に接続され、更に、他の入出力端子はデコード・エンコ
ードモジュール１７、変調・復調モジュール１８および
送受信モジュール１９を介して電波による無線通信手段
たるアンテナ２０に接続されている。

【００１８】そして、操作表示ユニット９には、複数個
のニッケルマンガン水素（ＮｉＭＨ）電池からなる二次
電池２１（１セル当たり１．２Ｖ）が設けられており、
その正、負端子は充電制御部２２の出力端子に接続され
ており、その充電制御部２２の入力端子はＡＣ・ＤＣコ
ンバータ２３を介してコイル２４に接続されている。こ
の場合、コイル２４は、操作表示ユニット９が開閉蓋４
に取付けられたときにストッパ１４、１４の内の正面か
らみて右側に位置するストッパ１４と対応する位置に取
付けられている（図２および図４参照）。

【００１９】更に、操作表示ユニット９には、充電検出
部２５が設けられており、その入力端子は二次電池２１
に接続され、出力端子はパネル制御部１６に接続されて
いる。この充電検出部２５は、二次電池２１の電圧を検
出して、その検出信号をパネル制御部１６に与えるよう
になっている。そして、パネル制御部１６の出力端子は
充電制御部２２の制御端子に接続されている。尚、ＡＣ
・ＤＣコンバータ２３の入力端子には、外部電源と接続
するための電力入力端子２６が接続されており、これ
は、操作表示ユニット９が開閉蓋４に取付けられたとき
にストッパ１４、１４の内の正面からみて左側に位置す
るストッパ１４と対応する位置に取付けられている（図
２参照）。

【００２０】また、操作表示ユニット９は、外部装置か
らの情報を受けるための外部情報入力手段としての入力
インタフェース２７が設けられており、その出力端子は
パネル制御部１６の入力端子に接続されている。そし
て、この入力インタフェース２７は、前記電力入力端子
２６と隣接して取付けられている（図２参照）。しかし
て、以上のパネル制御部１６、デコード・エンコードモ
ジュール１７、変調・復調モジュール１８および送受信
モジュール１９、二次電池２１、充電制御部２２、ＡＣ
・ＤＣコンバータ２３および充電検出部２５は、配線基
板１２に搭載されており、二次電池２１はこれらに直流
電源を与えるものである。

【００２１】さて、制御ユニット２８は、図１に示すよ
うに、操作表示ユニット９とは分離された状態で、洗濯
機本体１内の下部例えば底部の後部右側に配設されてい
る。以下、この制御ユニット２８の構成について、図６
および図７を参照して説明する。

【００２２】図６において、メイン制御部２９は、マイ
クロコンピュータを主体として構成されたもので、その
入出力端子はデコード・エンコードモジュール３０、変
調・復調モジュール３１および送受信モジュール３２を
介して電波による無線通信手段たるアンテナ３３に接続
されている。この場合、アンテナ３３は、操作表示ユニ
ット９のアンテナ２０との間で２．４ＧＨｚ帯ＦＳＫを
用いて通信を行なうようになっている。

【００２３】そして、メイン制御部２９の直流電源端子
はＤＣ・ＡＣコンバータ３４の入力端子に接続され、そ
のＤＣ・ＡＣコンバータ３４の出力端子は電源線３５を
介してコイル３６に接続されている。ここで、コイル３
６は、図４に示すように、開閉蓋４に取付けられた操作
表示ユニット９のコイル２４と対応するストッパ１４内
に配置されており、ＤＣ・ＡＣコンバータ３４の出力端
子からの電源線３５は開閉蓋４の内部を通して配線され
ている。但し、電源線３５は、開閉蓋４の中間ヒンジ部
４ａの部分は迂回するようにされている。

【００２４】しかして、メイン制御部２９は、各出力端
子が駆動回路３７を介して給水弁５および排水弁７に接
続され、他の出力端子が駆動回路たるスイッチング回路
例えばインバータ回路３８を介して洗濯機モータ８に接
続され、入力端子に水位スイッチ６が接続されていて、
洗濯運転を制御するようになっている。この場合、イン
バータ回路３８は、半導体スイッチング素子たる６個の
パワートランジスタを三相ブリッジ接続して構成された
もので、そのパワートランジスタの放熱のために冷却フ
ィンを備えている。

【００２５】次に、本実施例の作用につき、図８ないし
図１１をも参照して説明する。 （１）洗濯運転 操作表示ユニット９を開閉蓋４に取付けた状態或いは開
閉蓋４から取外した状態で、その操作表示ユニット９の
電源スイッチ（図示せず）が投入されると、パネル制御
部１６から操作表示パネル１１の液晶表示器１１ｂに表
示信号が与えられて、液晶表示器１１ｂは、例えば図８
に示すように、各種のコース、行程などの表示を行な
う。ここで、パネル制御部１６は、図９（ａ）に示すよ
うな指示テーブルを有し、メイン制御部２９は、図９
（ｂ）に示すような応答テーブルを有する。

【００２６】しかして、図１０（ａ）を参照して洗濯運
転の動作について、具体的に説明する。 選択 使用者は、操作表示ユニット９の操作表示パネル１１の
表示をみて、所望のコースを選択する。例えば、「標
準」のコースを選択すべくその部分を押圧操作すると、
タッチパネル１１ａのその部分のスイッチがオンしてそ
のオン信号をパネル制御部１６に与えるようになり、こ
れに応じて、パネル制御部１６は新たに表示信号を液晶
表示器１１ｂに与える。これにより、液晶表示器１１ｂ
においては、「標準」の文字表示を例えば点滅させると
ともに、例えば「洗い Ｘ分」、「すすぎ シャワー
ため１回」、「脱水 ７分」の表示を行なう。パネル制
御部１６は、上記「標準」コースの選択に基づき運転指
示として、特定のＩＤコードとともに「標準」に対応す
るコード「００５」（図９（ａ）参照）をデコード・エ
ンコードモジュール１７、変調・復調モジュール１８お
よび送受信モジュール１９を介してアンテナ２０に与え
るようになる。

【００２７】制御ユニット２８においては、アンテナ２
０からの通信をアンテナ３３で受信し、更に、メイン制
御部２９は、送受信モジュール３２、変調・復調モジュ
ール３１およびデコード・エンコードモジュール３０を
経て上記ＩＤコードおよびコード「００５」を受け、こ
れの妥当性を検証する。

【００２８】指示が妥当でないとき メイン制御部２９は、上記ＩＤコードおよびコード「０
０５」の一方でも妥当でないと検証したときには、異常
受信告知としてコード「００２」（図９（ｂ）参照）を
前記特定のＩＤコードとともにデコード・エンコードモ
ジュール３０、変調・復調モジュール３１および送受信
モジュール３２を介してアンテナ３３に与える。これに
より、操作表示ユニット９においては、アンテナ３３か
らの通信をアンテナ２０で受信し、更に、パネル制御部
１６は、送受信モジュール１９、変調・復調モジュール
１８およびデコード・エンコードモジュール１７を経て
上記ＩＤコードおよびコード「００２」を受け、操作表
示パネル１１に異常受信の表示を行なわせる。

【００２９】´指示が妥当であるとき メイン制御部２９は、上記ＩＤコードおよびコード「０
０５」の双方が妥当であると検証したときには、正常受
信告知としてコード「００１」（図９（ｂ）参照）を前
記特定のＩＤコードとともにデコード・エンコードモジ
ュール３０、変調・復調モジュール３１および送受信モ
ジュール３２を介してアンテナ３３に与える。これによ
り、操作表示ユニット９においては、アンテナ３３から
の通信をアンテナ２０で受信し、更に、パネル制御部１
６は、送受信モジュール１９、変調・復調モジュール１
８およびデコード・エンコードモジュール１７を経て上
記ＩＤコードおよびコード「００１」を受けるが、ここ
では特には表示は行なわない。

【００３０】スタート操作 使用者は、操作表示パネル１１に特に異常受信の表示が
なされていない場合には、操作表示パネル１１の「スタ
ート」の表示部分を押圧操作する。これに応じて、タッ
チパネル１１ａの「スタート」の表示部分のスイッチが
オンしてそのオン信号をパネル制御部１６に与える。こ
れにより、パネル制御部１６は、スタート指示として前
記特定のＩＤコードとともにコード「００３」（図９
（ａ）参照）をアンテナ２０に送る。そして、制御ユニ
ット２８においては、メイン制御部２９がアンテナ３３
を介して上記ＩＤコードおよびコード「００３」受け
る。

【００３１】すなわち、メイン制御部２９は、コード
「００５」から「標準」コースの洗濯運転が選択された
ことを認識し、コード「００３」からその洗濯運転を開
始してもよいと判断する。そこで、メイン制御部２９
は、「標準」コースの洗濯運転を実行させるものである
が、これについて簡単に述べる。

【００３２】メイン制御部２９は、まず、給水弁５を開
放させて、回転槽および水槽内に給水し、水位スイッチ
６が設定水位を検出したときに給水弁５を閉塞させると
ともに、インバータ回路３８を介して洗濯機モータ８を
駆動して撹拌体を正逆回転させて「洗い」行程を行なわ
せ、排水弁７を開放させることによる排水、洗濯機モー
タ８により回転槽を一方向に回転させることによる脱
水、「洗い」行程と同様のためすすぎ、前述同様の排
水、脱水、給水弁５を開放させながら撹拌体を正逆回転
させることによるシャワーすすぎおよび排水からなる
「すすぎ」行程を行なわせ、その後、回転槽を一方向に
回転させることによる「脱水」行程を行なわせる。

【００３３】メイン制御部２９は、以上のような洗濯運
転中は、運転状態情報をコード化してパネル制御部１６
に無線通信するようになっており、パネル制御部１６
は、操作表示パネル１１に、例えば図８に示すように、
「洗い」行程中であれば「洗い」の文字表示を点滅させ
るとともに、「洗い」行程の残り時間を例えば「８分」
のように表示させる。尚、操作表示パネル１１の図８に
示す表示において、「すすぎ シャワー ため１回」
は、「すすぎ」行程ではシャワーすすぎとためすすすぎ
１回が行われることを意味し、「脱水 ７分」は、「脱
水」行程が７分行なわれることを意味する。

【００３４】運転終了もしくは異常発生 メイン制御部２９は、洗濯運転が終了したときには、パ
ネル制御部１６にＩＤコードとともに運転終了告知とし
てコード「００３」（図９（ｂ）参照）を無線送信する
ようになり、これにより、パネル制御部１６は、操作表
示パネル１１に運転終了の表示を行わせる。また、メイ
ン制御部２９は、洗濯運転の途中で異常が発生したとき
には、パネル制御部１６にＩＤコードとともに異常の種
類に応じて例えばコード「００４」のしくは「００５」
を無線送信するようになり、これにより、パネル制御部
１６は、操作表示パネル１１に例えば「エラー１」もし
くは「エラー２」のように異常発生の表示を行わせる。
以上は、「標準」コースが選択された場合ついて述べた
ものであるが、他のコースが選択された場合にも同様の
通信プロトコルにより実行される。

【００３５】（２）アップデート 洗濯運転の洗濯プログラムをアップデートする場合につ
いて、図９および図１０（ｂ）を参照して説明するに、
図９のコード「１００」ないし「１１１」は、具体的に
は記載されていないが、データ通信関係コードを示す。
操作表示ユニット９のパネル制御部１６から制御ユニッ
ト２８のメイン制御部２９にデータ通信指示（特定のＩ
Ｄコードを含む）のコードが送信されると、メイン制御
部２９は、その指示の妥当性を検証し、妥当であれば、
パネル制御部１６に正常通信告知のコードを送信する。
これにより、パネル制御部１６とメイン制御部２９との
間でデータ指示のコードと正常通信告知のコードとの送
受信が行なわれ（データ通信シーケンス）、その後に、
パネル制御部１６からメイン制御部２９にデータ通信終
了指示のコードが送信され、メイン制御部２９は指示の
妥当性を検証する。

【００３６】そして、メイン制御部２９は、指示が妥当
なときにはパネル制御部１６に正常通信告知のコードを
送信し、パネル制御部１６は、これを受けてメイン制御
部２９にアップデート指示のコードを送信する。これに
より、メイン制御部２９は、データ通信シーケンスで送
信されてきたデータで洗濯プログラムをアップデートす
る。

【００３７】（３）二次電池２１の充電 操作表示ユニット９は、開閉蓋４から取外された状態で
も使用されるので、二次電池２１の放電が進行するもの
であり、その再充電が必要になる。そこで、操作表示ユ
ニット９を開閉蓋４に取付けると、コイル２４がストッ
パ１４内のコイル３６に接近する。メイン制御部２９
は、所定の電圧の直流電源をＤＣ・ＡＣコンバータ３４
に与えるようになっており、ＤＣ・ＡＣコンバータ３４
はその直流電源を交流に変換してコイル３６に与える。
従って、コイル３６に接近するコイル２４には磁気結合
によって交流が誘起される。

【００３８】パネル制御部１６は、充電検出部２５が検
出する検出電圧信号を受けて、二次電池２１の１つのセ
ルの電圧が１．２Ｖから１．１Ｖまで低下したときに再
充電が必要と判断して、充電制御部２２に制御信号を与
える。この結果、充電制御部２２は、ＡＣ・ＤＣコンバ
ータ２３の出力端子を二次電池２１の正、負端子に接続
するようになる。これにより、コイル２４に誘起された
交流は、ＡＣ・ＤＣコンバータ２３により直流に変換さ
れて二次電池２１に印加されるようになり、以て、二次
電池２１の充電が行なわれる。

【００３９】尚、パネル制御部１６は、１０時間タイマ
を備えていて、１０時間が経過すると充電制御部２２に
自動的に停止信号を与えるようになっている。勿論、１
０時間経過前に充電が完了した（１つのセルの電圧が
１．２Ｖ）場合も、パネル制御部１６から充電制御部２
２に停止信号を与えるようになっている。また、パネル
制御部１６は、二次電池２１の１つのセルの電圧が１．
０Ｖ以下になったときには、操作表示パネル１１の表示
を停止させて、二次電池２１の放電を極力抑制するよう
になっている。

【００４０】一方、操作表示ユニット９を開閉蓋４から
取外した状態で長時間にわたって使用する場合には、二
次電池２１の充電を行なうことはできない。そこで、図
２に示すように、電力入力端子２６に外部電源としての
ＡＣアダプタ３９を接続し、このＡＣアダプタ３９から
ＡＣ・ＤＣコンバータ２３の入力端子に所定の電圧の交
流電源を与えるようにする。この場合の制御は、コイル
２４からＡＣ・ＤＣコンバータ２３に交流を与える場合
と同様である。

【００４１】（４）操作表示パネル１１の表示レイアウ
トの変更 操作表示ユニット９における操作表示パネル１１の表示
レイアウトの変更を行なうにあたっては、入力インタフ
ェース２７に外部装置たるホーム端末４０を有線にて接
続する。このホーム端末４０は、パーソナルコンピュー
タ（ＰＣ）と同様の機能を有するものであるが、キーボ
ードを有さず、操作部たるタッチパネルおよび表示部た
る液晶表示器を重ね合わせてなる操作表示パネルと、コ
ンピュータとを備えて構成されている。

【００４２】操作表示ユニット９のパネル制御部１６
は、ＨＴＭＬと洗濯機特有の拡張機能とを解釈し、表示
する機能をもっている。洗濯機の拡張は、電源ＯＮのタ
グ、電源ＯＦＦのタグ、スタートのタグ、ストップのタ
グ、基本動作の３種類のタグ、拡張動作モードの１００
種類のタグをもって行われる。パネル制御部１６は、使
用者の操作によりホーム端末４０から送信されてくる洗
濯機拡張タグに上記拡張動作モードのタグ以外のものが
存在するか否か、タグが仕様通りに記述されているか否
かを検証し、妥当と検証したときには拡張動作モードも
検証する。そして、パネル制御部１６は、妥当でない構
文があったときには、その旨を操作表示パネル１１に表
示させる。

【００４３】パネル制御部１６は、構文が全て妥当であ
ると判断したときには、操作表示パネル１１の表示をカ
スタマイズする。図１１は、操作表示パネル１１の表示
レイアウトを図８の状態から変更した一例を示したもの
である。この図１１の例は、使用者の好みにより、図８
に示す多数のコースの中から使用しないコースをなくし
て「標準」、「ザブザブ」、「毛布」および「予約」の
４コースに選択肢を限定し、表示文字も大きくした「特
定用途向け」に対応したものである。

【００４４】また、新洗濯方式が開発された場合には、
ホーム端末４０を操作して、その情報をパネル制御部１
６に送信することにより、洗濯機プログラムに取入れす
ることができ、バージョンアップなどプログラムの変更
を図ることができる。この場合、使用者による操作に限
界があるときには、ホーム端末４０を通信網例えばイン
タネットを介して他の外部装置たる洗濯機メーカのＷｅ
ｂサーバに接続し、このＷｅｂサーバから新洗濯方式の
情報を受けて、これに基づきパネル制御部１６にカスタ
マイズするようにしてもよい。

【００４５】このように本実施例によれば、操作表示ユ
ニット９と制御ユニット２８とを分離して、操作表示ユ
ニット９を開閉蓋４に取外し可能に取付け、制御ユニッ
ト２８を洗濯機本体１内の下部に配設するようにしたの
で、従来に比し、制御ユニット２８の分だけ洗濯機本体
１の高さ寸法を小にすることができる。しかも、洗濯機
本体１のトップカバー３には従来のような操作表示パネ
ルを配置する部分を設ける必要がないので、それだけ開
閉蓋４を大きくすることができ、これにより、トップカ
バー３の洗濯物の出入れ口も大きくできるので、洗濯物
の出入れが容易になる。しかも、操作表示ユニット９を
開閉蓋４に取付けるようにしたので、操作の利便性を保
つことができる。

【００４６】また、操作表示ユニット９に二次電池２１
を設けるとともに、操作表示ユニット９と制御ユニット
２８と間でアンテナ２４、３３により無線通信するよう
にしたので、操作表示ユニット９を開閉蓋４から取外し
た状態でも、操作表示ユニット９と制御ユニット２８と
間で情報の伝達を行なうことができ、操作表示ユニット
９は、遠隔操作により制御ユニット２８に対して洗濯運
転の制御指示を行なうことができ、また、制御ユニット
２８からの情報を操作表示ユニット９に表示することが
できる。しかも、操作表示ユニット９に外部電源たるＡ
Ｃアダプタ３９を接続する電力入力端子２６を設けるよ
うにしたので、操作表示ユニット９を開閉蓋４から取外
した状態でも二次電池２１を充電することができ、従っ
て、操作表示ユニット９を開閉蓋４から取外した状態で
長時間にわたって使用することができる。

【００４７】更に、開閉蓋４のストッパ１４にコイル３
６を配設して、操作表示ユニット９を開閉蓋４の所定の
取付け位置に取付けたときにコイル２４がコイル３６に
近接するようにしたので、コイル３６とコイル２４との
磁気結合による非接触状態でコイル２４に交流を誘起さ
せることができ、従って、二次電池２１は電源側たるコ
イル３６とは非接触状態で充電されるようになるので、
機械的摩耗がなくて、長寿命化を図れるとともに、水
分、塵埃による誤動作、故障の発生を防止することがで
きる。

【００４８】そして、操作表示ユニット９と制御ユニッ
ト２８と間で通信プロトコルによりデータの送受信を行
なうようにしたので、メイン制御部２９は、データ通信
シーケンスで送信されてきたデータで洗濯プログラムを
アップデートすることができる。従って、メイン制御部
１１を交換することなく且つサービスマンを必要とする
ことなく洗濯プログラムのアップデートを図ることがで
きる。

【００４９】しかも、操作表示ユニット９に外部情報入
力手段として入力インタフェース２７を設け、これに外
部装置たるホーム端末４０を接続して、このホーム端末
４０からパネル制御部１６に情報を与えるようにしたの
で、使用者の好みに応じて操作表示パネル１１の表示レ
イアウトを変更して実行させることができ、また、必要
に応じてバージョンアップなどプログラムの変更も図る
ことができる。

【００５０】尚、本発明は、上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、次のような変形、拡張が
可能である。操作表示ユニット９を開閉蓋４に取り外し
可能に取付けるようにしたが、これに限らず洗濯機本体
の一部であればどこでもよく、この場合に、取付けられ
たときに二次電池２１の充電が可能にするとよい。操作
表示ユニットは、操作部と表示部とが区分されているも
のでもよい。ホーム端末としては、通常のパーソナルコ
ンピュータを用いてもよい。全自動洗濯機に限らず、洗
濯機全般に適用できる。

【００５１】

【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明に
よれば、次のような効果を得ることができる。請求項１
記載の洗濯機によれば、大形の制御ユニットが操作表示
ユニットとは分離された状態で洗濯機本体に設けられて
いるので、洗濯機全体の高さ寸法を小にすることができ
る。しかも、操作表示ユニットは、洗濯機本体から取外
し可能で、且つ、二次電池を有するので、洗濯機本体か
ら取外した状態で制御ユニットとの間で無線通信手段に
より情報の伝達ができるものであり、従って、操作表示
ユニットは、遠隔操作により制御ユニットに対して洗濯
運転の制御指示を行なうことができ、また、制御ユニッ
トからの情報を表示することができる。

【００５２】請求項２記載の洗濯機によれば、操作表示
ユニットを洗濯機本体の所定の取付け位置に戻すごとに
二次電池が充電されるので、操作表示ユニットを充分に
遠隔操作表示可能なものとすることができる。請求項３
記載の洗濯機によれば、二次電池が電源側と非接触状態
で充電されるので、機械的摩耗がなくて、長寿命化を図
れるとともに、水分、塵埃による誤動作、故障の発生を
防止することができる。請求項４記載の洗濯機によれ
ば、操作表示ユニットが洗濯機本体の開閉蓋に設けられ
ているので、請求項１の効果を奏しながらも、操作表示
ユニットの操作の利便性を保つことができる。

【００５３】請求項５記載の洗濯機によれば、操作表示
ユニットが二次電池を外部電源より充電するための電力
入力端子を備えているので、操作表示ユニットを長時間
にわたって遠隔操作する場合にも対処することができ
る。請求項６記載の洗濯機によれば、操作表示ユニット
が外部装置からの情報を受けるための外部情報入力手段
を備えているので、操作表示ユニットは外部装置からの
情報を受けて新たな動作を行なうことができる。請求項
７記載の洗濯機によれば、操作表示ユニットは、外装置
からの情報によりプログラムを変更して表示部の表示レ
イアウトを変更し、これに基づいて制御ユニットに新た
な指示を与えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す全体の斜視図

【図２】操作表示ユニットの斜視図

【図３】開閉蓋の斜視図

【図４】開閉蓋の縦断面図

【図５】操作表示ユニットの電気的構成図

【図６】制御ユニットの電気的構成図

【図７】メイン制御部に関する電気的構成図

【図８】操作表示パネルの表示状態を示す図

【図９】指示テーブルおよび応答テーブルの内容を示す
図

【図１０】作用説明用のシーケンスを示す図

【図１１】操作表示パネルの異なる表示状態を示す図

【符号の説明】

図面中、１は洗濯機本体、４は開閉蓋、９は操作表示ユ
ニット、１１は操作表示パネル、１１ａはタッチパネル
（操作部）、１１ｂは液晶表示器（表示部）、１４はス
トッパ、１６はパネル制御部、２０はアンテナ（無線通
信手段）、２１は二次電池、２４はコイル、２６は電力
入力端子、２７は入力インタフェース（外部情報入力手
段）、２８は制御ユニット、２９はメイン制御部、３３
はアンテナ（無線通信手段）、３６はコイル、３９はＡ
Ｃアダプタ（外部電源）、４０はホーム端末（外部装
置）を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 文広 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 Ｆターム(参考） 3B155 BA11 BA18 BB02 BB18 BB19 DA02 DA05 JA02 JB29 JC18 KB27 LB36 LC21 MA01 MA02 MA08 MA10

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯機本体に取外し可能に設けられ、電
   源として二次電池を有する操作表示ユニットと、 この操作表示ユニットとは分離された状態で前記洗濯機
   本体に設けられ、前記操作表示ユニットからの情報に基
   づいて洗濯運転を制御する制御ユニットと、 前記操作表示ユニットと制御ユニットとに設けられ、情
   報の伝達を行なう無線通信手段とを具備してなる洗濯
   機。
2. 【請求項２】 操作表示ユニットの二次電池は、その操
   作表示ユニットが洗濯機本体に取付けられたときに充電
   されるようになっていることを特徴とする請求項１記載
   の洗濯機。
3. 【請求項３】 二次電池は、電源側と非接触状態で充電
   されるようになっていることを特徴とする請求項２記載
   の洗濯機。
4. 【請求項４】 操作表示ユニットは、洗濯機本体の開閉
   蓋に設けられ、制御ユニットは、前記洗濯機本体の内部
   に設けられていることを特徴とする請求項１ないし３の
   いずれかに記載の洗濯機。
5. 【請求項５】 操作表示ユニットは、二次電池を外部電
   源より充電するための電力入力端子を備えていることを
   特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載の洗濯
   機。
6. 【請求項６】 操作表示ユニットは、外部装置からの情
   報を受けるための外部情報入力手段を備えていることを
   特徴とする請求項１記載の洗濯機。
7. 【請求項７】 操作表示ユニットは、外部情報によりプ
   ログラムを変更して表示部の表示レイアウトを変更する
   ことを特徴とする請求項６記載の洗濯機。