JP2002083987A - 半導体、半導体の製造方法および太陽電池 - Google Patents

半導体、半導体の製造方法および太陽電池

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JP2002083987A JP2000270439A JP2000270439A JP2002083987A JP 2002083987 A JP2002083987 A JP 2002083987A JP 2000270439 A JP2000270439 A JP 2000270439A JP 2000270439 A JP2000270439 A JP 2000270439A JP 2002083987 A JP2002083987 A JP 2002083987A
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裕司 藤森
Tsutomu Miyamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光電変換効率に優れる半導体、半導体の製造方
法および太陽電池を提供すること。 【解決手段】太陽電池1は、いわゆる乾式太陽電池と呼
ばれるものであり、基板2と、基板2の上面に設置され
た第1の電極3と、第1の電極3の上面に設置された膜
状の半導体4と、半導体4の上面に設置された第2の電
極5とで構成され、第2の電極5と半導体4との界面に
はショットキー障壁が形成されている。この半導体4
は、酸化チタン粉末を主とする半導体材料を成形するこ
とにより得られる。半導体4のバンドギャップは、酸化
チタン粉末の少なくとも一部あるいは半導体材料の成形
体に対して、バンドギャップ低減処理を施すことによ
り、3.1eV以下とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、半導体の
製造方法および太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、環境にやさしい電源として、
シリコンを用いた太陽電池が注目を集めている。シリコ
ンを用いた太陽電池の中には、人工衛星等に用いられる
単結晶シリコン型の太陽電池もあるが、実用的なものと
しては、特に多結晶シリコンを用いた太陽電池や、アモ
ルファスシリコンを用いた太陽電池が、産業用や家庭用
として実用化が始まっている。
【0003】しかしながら、これらのシリコンを用いた
太陽電池は、いずれもCVD(化学的気相成長)法等の
真空プロセスを用いるため、製造コストが高く、また、
これらのプロセスにおいて、多大な熱量や電気を使うた
め、製造に必要なエネルギーと太陽電池が生み出すエネ
ルギーとのバランスが非常に悪く、必ずしも省エネルギ
ーな電源とは言えなかった。
【0004】これに対し、いわゆる“湿式太陽電池”,
“第4世代の光電池”などと呼ばれる新型の太陽電池が
提案されている。
【0005】図8は、湿式太陽電池100の構成および
原理を示す模式図である。湿式太陽電池100は、二酸
化チタン(TiO2)よりなる電極110と、金属材料
よりなる電極120と、これらの電極110、120の
間に電解質溶液130を用いるものである。
【0006】このような湿式太陽電池100の反応原理
としては、次のようなものである。まず、電極110
に、例えば、太陽光等の光が照射されると、電極110
内で電子と正孔が発生する。
【0007】次に、電極110は、電子を外部回路14
0を介して、対極の電極120に引き渡す。一方、電極
110に残った正孔は、ヨウ素イオンを酸化して、I-
をI3 -に変える。
【0008】このI3 -は、電解質溶液130中を拡散
し、電極120の表面に達すると、再び電子を受け取
る。このサイクルが両電極110、120間に形成さ
れ、電池となる。
【0009】この湿式太陽電池100は、材料が安価で
あることと、製造に際して、例えば真空プロセス等の大
掛かりな設備を必要としないことから低コストの太陽電
池として多くの期待を集めている。
【0010】しかしながら、この湿式太陽電池100に
おいては、二酸化チタン(TiO2)のバンドギャップ
が大きいため、太陽光等の光のうち、主として紫外線の
みしか発電に寄与せず、光電変換効率が低く、十分な性
能が得られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光電
変換効率に優れる半導体、半導体の製造方法および太陽
電池を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(20)の本発明により達成される。
【0013】(1) 主として酸化チタンで構成される
半導体であって、バンドギャップが3.1eV以下であ
ることを特徴とする半導体。
【0014】(2) 主として酸化チタンで構成される
半導体であって、バンドギャップ低減処理を施すことに
より、バンドギャップを3.1eV以下としたことを特
徴とする半導体。
【0015】(3) 前記バンドギャップ低減処理は、
酸素欠陥を形成する酸素欠陥形成法によるものである上
記(2)に記載の半導体。
【0016】(4) 前記バンドギャップ低減処理は、
チタン原子の一部をチタン原子と異なる金属原子で置換
する原子置換法によるものである上記(2)に記載の半
導体。
【0017】(5) 前記酸化チタンは、主として二酸
化チタンで構成される上記(1)ないし(4)のいずれ
かに記載の半導体。
【0018】(6) 前記二酸化チタンは、結晶構造が
ルチル型の二酸化チタンを含む上記(5)に記載の半導
体。
【0019】(7) 平均粒径が10nm〜10μmの
酸化チタン粉末を用いて製造されたものである上記
(1)ないし(6)のいずれかに記載の半導体。
【0020】(8) 多孔質である上記(1)ないし
(7)のいずれかに記載の半導体。
【0021】(9) 空孔率が1〜50%である上記
(8)に記載の半導体。
【0022】(10) 表面粗さRaが5nm〜10μ
mである上記(8)または(9)に記載の半導体。
【0023】(11) 酸化チタン粉末を主とする半導
体材料を成形して半導体を得る半導体の製造方法におい
て、前記酸化チタン粉末の少なくとも一部に対して、バ
ンドギャップ低減処理を施すことにより、バンドギャッ
プを3.1eV以下の半導体とすることを特徴とする半
導体の製造方法。
【0024】(12) 酸化チタン粉末を主とする半導
体材料を成形して半導体を得る半導体の製造方法におい
て、前記半導体材料の成形体に対して、バンドギャップ
低減処理を施すことにより、バンドギャップを3.1e
V以下の半導体とすることを特徴とする半導体の製造方
法。
【0025】(13) 前記成形体は、膜状をなしてい
る上記(12)に記載の半導体の製造方法。
【0026】(14) 電極間に、上記(1)ないし
(10)のいずれかに記載の半導体を有することを特徴
とする太陽電池。
【0027】(15) 前記電極の少なくとも一方は、
実質的に透明であり、該透明な電極側から光を入射させ
て使用する上記(14)に記載の太陽電池。
【0028】(16) 上記(1)ないし(10)のい
ずれかに記載の半導体と、前記半導体を介して配置され
る一対の電極と、前記電極および前記半導体を支持する
基板とを有することを特徴とする太陽電池。
【0029】(17) 前記基板、および、少なくとも
前記基板側の電極は、実質的に透明であり、該透明な基
板側から光を入射させて使用する上記(16)に記載の
太陽電池。
【0030】(18) 整流特性を有する上記(14)
ないし(17)のいずれかに記載の太陽電池。
【0031】(19) 前記整流特性は、前記半導体と
前記電極の少なくとも一方との界面に形成されたショッ
トキー障壁により得られている上記(18)に記載の太
陽電池。
【0032】(20) 前記半導体への光の入射角が9
0°での光電変換効率をR90とし、光の入射角が52°
での光電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.
8以上である上記(14)ないし(19)のいずれかに
記載の太陽電池。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体、半導体の
製造方法および太陽電池を添付図面に示す好適な実施形
態について詳細に説明する。
【0034】図1は、本発明の太陽電池(光電池)の実
施形態を示す斜視図である。図2は、本発明の太陽電池
の実施形態を示す断面図である。図3は、本発明の半導
体と第2の電極の界面付近の断面を示す拡大図、図4
は、本発明の半導体の受光面付近の断面図である。
【0035】図1および図2に示す太陽電池1は、電解
質溶液を必要としない、いわゆる乾式太陽電池と呼ばれ
るものであり、基板2と、基板2の上面に設置された第
1の電極3と、第1の電極3の上面に設置された半導体
4と、半導体4の上面に設置された第2の電極5とで構
成されている。すなわち、本実施形態の太陽電池1で
は、半導体4が第1の電極3と第2の電極5とで挟持さ
れている。以下、各構成要素について説明する。
【0036】基板2は、第1の電極3、半導体4および
第2の電極5を支持するためのものであり、平板状の部
材で構成されている。
【0037】本実施形態の太陽電池1では、図1等に示
すように、基板2および後述する第1の電極3側から、
例えば、太陽光等の光(以下、単に「光」と言う。)を
入射させて(照射して)使用するものである。このた
め、基板2および第1の電極3は、好ましくは実質的に
透明(無色透明、着色透明または半透明)とされる。こ
れにより、光を半導体4の受光面に効率よく到達させる
ことができる。
【0038】この基板2は、例えば、各種ガラス材料、
各種セラミックス材料、各種プラスチック材料、ポリカ
ーボネート(PC)のような樹脂材料、または、アルミ
ニウムのような金属材料等で構成されている。
【0039】基板2の厚さとしては、特に限定されない
が、例えば、0.1〜1.5mm程度であるのが好まし
く、0.8〜1.2mm程度であるのがより好ましい。
なお、基板2は、必要に応じて、省略することもでき
る。
【0040】基板2の上面には、層状(平板状)の第1
の電極3が設置されている。この第1の電極3は、半導
体4内で発生した電子または正孔を捕捉し、外部回路6
へ伝達する機能を有するものである。
【0041】第1の電極3の厚さとしては、特に限定さ
れないが、例えば、0.001〜0.5mm程度である
のが好ましく、0.05〜0.3mm程度であるのがよ
り好ましい。
【0042】第1の電極3および後述する第2の電極5
の構成材料としては、それぞれ、例えば、インジウムテ
ィンオキサイド(ITO)、フッ素ドープした酸化錫
(FTO)、酸化インジウム(IO)、酸化錫(SnO
2)のような金属酸化物、アルミニウム、ニッケル、ク
ロム、白金、銀、金、銅、モリブデン、チタン、タンタ
ルのような金属またはこれらの合金等を用いることがで
きる。
【0043】なお、第1の電極3は、図示の構成のよう
なものに限定されず、例えば、複数の櫛歯を有する形状
のもの等であってもよい。この場合、光は、複数の櫛歯
同士の間を通過して、直接、半導体4の受光面に到達す
るので、第1の電極3は、実質的に透明な材料で構成さ
れていなくてもよい。これにより、第1の電極3の構成
材料の選択の幅の拡大を図ることができる。
【0044】また、第1の電極3としては、このような
櫛歯状の電極と、ITO、FTO等からなる透明な電極
とを組み合わせて(例えば、積層等して)用いることも
できる。
【0045】第1の電極3の上面には、主として酸化チ
タンで構成される膜状(層状)の半導体4が設置されて
いる。
【0046】半導体4は、光が照射されると、半導体4
内で電子が励起され、電子と正孔とを発生する。
【0047】この半導体4は、図3および図4に示すよ
うに、複数の孔41を有する多孔質であるのが好まし
い。なお、半導体4の詳細については、後述する。
【0048】半導体4の上面には、層状(平板状)の第
2の電極5が形成されている。この第2の電極5は、半
導体4内で発生した電子または正孔を捕捉し、外部回路
6へ伝達する機能を有するものである。
【0049】第2の電極5の厚さとしては、特に限定さ
れないが、例えば、0.001〜0.5mm程度である
のが好ましく、0.05〜0.3mm程度であるのがよ
り好ましい。
【0050】ところで、金属と半導体を接触させると、
これらの界面には、金属の仕事関数と半導体の仕事関数
との差に相当する高さのショットキー障壁が形成され、
整流作用が生じる。
【0051】本実施形態では、第2の電極5と半導体4
が接触して配置され、第2の電極5の仕事関数が、半導
体4の仕事関数より大きく設定されている。このため、
第2の電極5と半導体4との界面に、ショットキー障壁
が形成され、整流作用が生じている。すなわち、このよ
うな太陽電池1は、整流特性を有している。
【0052】この様子を等価回路で表すと、図5に示す
ようなダイオード7を有する電流の循環回路が形成され
ている。
【0053】このとき、半導体4に、例えば、その価電
子帯と伝導帯の間隔(バンドギャップ)よりも大きいエ
ネルギーを持つ光を入射させると、半導体4内で電子が
励起され、電子と正孔とが発生する。また、ショットキ
ー障壁には、界面電位により電場が存在している。この
ため、これらの電子と正孔とは、界面の電場により引き
分けられ、電位差(光起電力)が生じる。
【0054】そして、第1の電極3と第2の電極5と
を、外部回路6で接続すれば、光励起電流が得られ、太
陽電池となる。
【0055】なお、半導体4に光が照射されると、半導
体4の内部では、電子および正孔が同時に発生するが、
以下の説明では、便宜上、「電子が発生する」と記載す
る。
【0056】また、第2の電極5は、図3に示すよう
に、半導体4が多孔質である場合には、その孔41内に
入り込んで形成されているのが好ましい。これにより、
ショットキー障壁の表面積(形成領域)が増大する。こ
のため、第2の電極5と半導体4の界面における電子の
受け渡しが、より円滑かつ確実に行なわれる。
【0057】なお、ショットキー障壁は、第2の電極5
と半導体4の界面ではなく、第1の電極3と半導体4の
界面に形成されるようにしてもよく、第1の電極3と半
導体4の界面および第2の電極5と半導体4の界面の双
方に形成されるようにしてもよい。
【0058】さて、本発明の半導体4は、主として酸化
チタンで構成される。すなわち、半導体4は、酸化チタ
ン粉末を主とする半導体材料を成形することにより得ら
れる。
【0059】酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタ
ン、一酸化チタン、三酸化二チタン等のうちの、1種ま
たは2種以上を組み合わせて用いることができるが、こ
の中でも、酸化チタンとしては、主として二酸化チタン
で構成されるものが好ましい。二酸化チタンは、光に対
する感受性が高く、より容易かつ確実に電子が励起され
る。このため、酸化チタンとして、主として二酸化チタ
ンを用いた半導体4は、より確実に電子を発生すること
ができる。
【0060】さらに、二酸化チタンとしては、結晶構造
がアナターゼ型の二酸化チタンのみからなるものであっ
てもよいが、ルチル型の二酸化チタンを含むものである
のが好ましい。すなわち、二酸化チタンとしては、ルチ
ル型の二酸化チタンを主とするもの、ルチル型の二酸化
チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとの混合物を主と
するものであるのが好ましい。
【0061】ルチル型の二酸化チタンは、アナターゼ型
の二酸化チタンと比較して、そのバンドギャップが小さ
く(低く)、紫外領域に近い部分の可視光領域の波長の
光を利用することが可能であることから、ルチル型の二
酸化チタンを主とする半導体4では、光の利用効率に優
れるという利点を有する。
【0062】また、ルチル型の二酸化チタンは、アナタ
ーゼ型の二酸化チタンと比較して、その結晶構造が安定
していることから、ルチル型の二酸化チタンを主とする
半導体4では、過酷な環境下に曝された場合でも、経年
変化(劣化)が少なく、安定した性能が長期間継続して
得られるという利点を有する。
【0063】さらに、ルチル型の二酸化チタンにアナタ
ーゼ型の二酸化チタンを混合すると、すなわち、ルチル
型の二酸化チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとの混
合物を主とする半導体4では、ルチル型の二酸化チタン
が有する前記の利点に加えて、アナターゼ型の二酸化チ
タンが有する利点、すなわち、その結晶構造が比較的不
安定であることに起因する電子を発生し易いという利点
をも併せ持つことができるようになる。
【0064】この場合、ルチル型の二酸化チタンとアナ
ターゼ型の二酸化チタンとは、特に限定されないが、例
えば、重量比で95:5〜5:95程度であるのが好ま
しく、80:20〜20:80程度であるのがより好ま
しい。
【0065】また、本発明では、半導体4のバンドギャ
ップが3.1eV以下とされ、1.9〜2.7eV程度
とされているのが好ましい。バンドギャップが前記の範
囲内の半導体4では、可視光領域(通常、400〜75
0nm程度)の広い範囲の波長の光を利用することがで
きる。よって、このような半導体4では、光の利用効率
が向上し、より確実に電子を発生することができる。
【0066】ところで、通常、アナターゼ型の二酸化チ
タンそのもののバンドギャップは、3.2eV程度、ル
チル型の二酸化チタンそのもののバンドギャップは、
3.0eV程度である。したがって、半導体4のバンド
ギャップを前記の範囲内とするためには、何らかの方法
で各固有のバンドギャップを小さく(狭く)する必要が
ある。すなわち、半導体4には、バンドギャップを小さ
くするバンドギャップ低減処理が施されているのが好ま
しい。
【0067】このバンドギャップ低減処理の方法として
は、特に限定されないが、例えば、二酸化チタン結晶構
造中に酸素欠陥を形成する方法(以下、この方法を「酸
素欠陥形成法」と言う。)、二酸化チタン結晶構造中の
チタン原子の一部をチタン原子と異なる金属原子で置換
する方法(以下、この方法を「原子置換法」と言う。)
等が挙げられる。以下、これらの方法について詳述す
る。
【0068】 酸素欠陥形成法 酸素欠陥形成法としては、特に限定されないが、例え
ば、酸化チタン粉末あるいは半導体材料を膜状に形成し
た膜状成形体(以下、「半導体材料の膜状体(塗膜)」
と言う。)を、水素雰囲気中で熱処理する方法、真空
(例えば10-5〜10-6Torr)下で熱処理する方
法、低温プラズマ処理する方法等が挙げられる。この中
でも、酸素欠陥形成法としては、酸化チタン粉末あるい
は半導体材料の膜状体を、水素雰囲気中で熱処理する方
法が好ましい。
【0069】これにより、二酸化チタン結晶構造中から
酸素が離脱する。このとき、1個の酸素原子が離脱する
ごとに2個の電子が結晶構造中に残存する。すなわち、
かかる二酸化チタンを主として構成される半導体4は、
いわゆるn型半導体となる。
【0070】 原子置換法 原子置換法としては、例えば、半導体材料中に、例えば
前記の金属原子あるいはその酸化物からなる無機増感剤
を添加し、かかる無機増感剤が添加された半導体材料の
膜状体を焼成(焼結)する方法、半導体材料の膜状体に
対して前記の金属原子をイオン化したものを注入する
(打ち込む)方法等が挙げられる。この中でも、原子置
換法としては、無機増感剤が添加された半導体材料の膜
状体を焼成する方法がより好ましい。
【0071】これにより、無機増感剤を構成する金属原
子の一部は、二酸化チタン結晶構造の格子の位置に、チ
タン原子の一部と置換する形で存在するようになる。
【0072】なお、このような原子置換法は、半導体材
料の膜状体に代わり、酸化チタン粉末に対して施すよう
にしてもよい。
【0073】また、前述したように、本発明の半導体4
は、多孔質であるのが好ましいが、この多孔質の度合を
表す指標としては、例えば、半導体4の空孔率(気孔
率)、半導体4の受光面の表面粗さRa等がある。以
下、これらの空孔率および受光面の表面粗さRaについ
て説明する。
【0074】半導体4の空孔率としては、特に限定され
ないが、例えば、1〜50%程度であるのが好ましく、
3〜30%程度であるのがより好ましく、3〜20%程
度であるのがさらに好ましい。図4は、半導体4の受光
面付近に、光が入射している状態を模式的に示してい
る。なお、図4では、基板2および第1の電極3は、省
略されている。図4に示すように、半導体4の空孔率を
前記の範囲内とすると、光(図4中の矢印)は、半導体
4の表面から、さらに内部まで侵入し、孔41内で多重
反射される。このため、光は、より広い範囲で、半導体
4に接触することになる。これにより、半導体4は、よ
り確実に電子を発生することができる。
【0075】また、この場合、半導体4の表面積は、緻
密質の半導体の表面積と比較して、大幅に増大(例え
ば、50〜10000倍)する。このため、半導体4の
光との接触面積が増大する。これにより、本発明の半導
体4を用いた太陽電池1では、緻密質の半導体を用いた
太陽電池と比較して、大電流(例えば、50〜1000
0倍)が生じることになる。
【0076】また、半導体4の受光面の表面粗さRaと
しては、特に限定されないが、例えば、5nm〜10μ
m程度であるのが好ましく、20nm〜1μm程度であ
るのがより好ましい。半導体4の受光面の表面粗さRa
を前記の範囲内とすることにより、半導体4の受光面
は、光との接触面積を十分に確保することができる。こ
のため、このような半導体4は、より確実に電子を発生
することができる。
【0077】なお、本発明では、半導体4は、空孔率あ
るいは受光面の表面粗さRaのいずれか一方が前記条件
を満足するのが好ましく、空孔率および受光面の表面粗
さRaの双方が前記条件を満足するのがより好ましい。
【0078】また、半導体4の厚さ(膜厚)は、特に限
定されないが、例えば、0.1〜300μm程度である
のが好ましく、0.5〜100μm程度であるのがより
好ましく、1〜25μm程度であるのがさらに好まし
い。半導体4の厚さが前記の下限値未満の場合、その空
孔率等によっては、半導体4に入射した光の透過が著し
く、光の利用効率が低下することがある。一方、半導体
4の厚さを前記の上限値を越えて厚くしても、それ以
上、光の利用効率の増大が見込めない。
【0079】このような半導体4を用いた太陽電池1で
は、半導体4への光の入射角が90°での光電変換効率
をR90とし、光の入射角が52°での光電変換効率をR
52としたとき、R52/R90が0.8以上程度となるよう
な特性を有しているのが好ましく、0.85以上程度で
あるのがより好ましい。このような条件を満たすという
ことは、半導体4が光に対する指向性が低い、すなわ
ち、等方性を有するということである。したがって、こ
のような太陽電池1は、太陽の日照時間のほぼ全域に渡
って、より効率良く発電することができる。
【0080】このような太陽電池1は、例えば、次のよ
うにして製造することができる。まず、例えば石英ガラ
ス等で構成された基板2を用意する。この基板2には、
厚さが均一で、たわみのないものが好適に用いられる。
【0081】<1> まず、第1の電極3を基板2の上
面に形成する。第1の電極3は、例えばITO等で構成
される第1の電極3の材料を、例えば、蒸着法、スパッ
タリング法、印刷法等を用いることにより、形成するこ
とができる。 <2> 次に、半導体4を第1の電極3の上面に形成す
る。半導体4は、半導体材料を、例えば、ディッピン
グ、ドクターブレード、スピンコート、刷毛塗り、スプ
レー塗装、ロールコーター等の各種塗布法、溶射法等の
方法により膜状(厚膜および薄膜)に形成することがで
きる。この中でも、半導体4の形成方法としては、各種
塗布法によるものが好ましい。
【0082】このような塗布法によれば、その操作は、
極めて簡単であり、かつ、大掛かりな装置も必要としな
いので、半導体4および太陽電池1の製造コストの削
減、製造時間の短縮に有利である。また、塗布法によれ
ば、例えばマスキング等を用いることにより、所望のパ
ターン形状の半導体4を容易に得ることができる。
【0083】以下に、半導体4の塗布法による成形方法
について説明する。なお、以下の説明では、バンドギャ
ップ低減処理の方法(酸素欠陥形成法および原子置換
法)の相違により区別して説明するが、同様の事項につ
いては、後に説明するものでは省略する。さらに、酸素
欠陥形成法については、酸化チタン粉末に対して施す場
合と、半導体材料の膜状体に対して施す場合とに分けて
説明する。
【0084】<2A>:酸素欠陥形成法を用いる場合
(酸化チタン粉末に対して施す場合) [酸化チタン粉末の調整] (A0) ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ型
の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(ルチル型の二酸
化チタン粉末のみの場合も含む)にて、配合し混合して
おく。なお、後述する酸素欠陥形成法による熱処理で、
二酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ
転移(変化)することを想定している場合には、アナタ
ーゼ型の二酸化チタン粉末のみを用いてもよい。
【0085】これらのルチル型の二酸化チタン粉末の平
均粒径と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末の平均粒径
とは、それぞれ異なっていてもよいし、同じであっても
よいが、異なっている方が好ましい。
【0086】また、酸化チタン粉末全体としての平均粒
径は、特に限定されないが、例えば、10nm〜10μ
m程度であるのが好ましく、10〜100nm程度であ
るのがより好ましい。酸化チタン粉末の平均粒径を前記
の範囲内とすることにより、酸化チタン粉末の後述する
塗布液(半導体材料)中での均一性が向上する。また、
このように酸化チタン粉末の平均粒径を小さくすること
により、得られる半導体4の受光面は、光との接触面積
をより大きくすることができる。
【0087】(A1) 次に、前記配合された酸化チタ
ン粉末に、酸素欠陥形成法による熱処理を施す。このと
きの熱処理条件としては、水素雰囲気中で、好ましくは
温度800〜1200℃程度で、0.2〜3時間程度、
より好ましくは温度900〜1200℃程度で、0.5
〜1時間程度とされる。
【0088】このとき、酸化チタン粉末がアナターゼ型
の二酸化チタン粉末を含有している場合、前記の熱処理
温度、熱処理時間によっては、アナターゼ型の二酸化チ
タンは、その結晶構造の一部または全部がルチル型へ転
移することがある。
【0089】なお、酸素欠陥形成法は、前記工程(A
0)前に、ルチル型の二酸化チタン粉末および/または
アナターゼ型の二酸化チタン粉末に対して施し、かかる
二酸化チタン粉末を配合して、酸化チタン粉末を調整す
るようにしてもよい。この場合、本工程(A1)は、省
略することができる。
【0090】[塗布液(半導体材料)の調整] (A2) まず、前記工程で調整した酸化チタン粉末を
適当量の水(例えば、蒸留水、超純水、イオン交換水、
RO水等)に懸濁する。
【0091】(A3) 次に、かかる懸濁液に、例えば
硝酸等の安定化剤を添加し、メノウ製(またはアルミナ
製)の乳鉢内で十分に混練する。
【0092】(A4) 次いで、かかる懸濁液に、前記
の水を加えてさらに混練する。このとき、前記安定化剤
と水との配合比は、体積比で好ましくは10:90〜4
0:60程度、より好ましくは15:85〜30:70
程度とし、かかる懸濁液の粘度を、例えば0.2〜30
cps程度とする。
【0093】(A5) その後、かかる懸濁液に、例え
ば、最終濃度が0.01〜5wt%程度となるように界
面活性剤を添加して混練する。これにより、塗布液(半
導体材料)を調整する。
【0094】なお、界面活性剤としては、カチオン性、
アニオン性、両イオン性、非イオン性のいずれであって
もよいが、好ましくは非イオン性のものが用いられる。
【0095】また、安定化剤としては、硝酸に代わり、
酢酸やアセチルアセトンのような酸化チタンの表面修飾
試薬を用いることもできる。
【0096】また、塗布液(半導体材料)中には、必要
に応じて、例えばポリエチレングリコールのようなバイ
ンダー、可塑剤、酸化防止剤等の各種添加物を添加して
もよい。
【0097】[半導体4の形成] (A6) 第1の電極3の上面に、塗布法(例えば、デ
ィッピング等)により、塗布液を塗布・乾燥して半導体
材料の膜状体(塗膜)を形成する。また、本発明では、
塗布・乾燥の操作を複数回行って積層してもよい。
【0098】次いで、この半導体材料の膜状体に対し
て、必要に応じて、例えば、温度250〜500℃程度
で0.5〜3時間程度、熱処理(例えば、焼成等)して
半導体4を得る。これにより、単に接触するのに止まっ
ていた酸化チタン粉末同士は、その接触部位に拡散が生
じ、酸化チタン粉末同士がある程度固着(固定)するよ
うになる。
【0099】(A7) 前記工程(A6)で得られた半
導体4には、必要に応じて、後処理を行うことができ
る。
【0100】この後処理としては、例えば、半導体4の
形状を整えるための、研削、研磨等のような機械加工
(後加工)や、その他、洗浄、化学処理のような後処理
等が挙げられる。
【0101】なお、前記の受光面の表面粗さRaは、本
工程(A7)での後処理によって調節するようにしても
よい。
【0102】<2B>:酸素欠陥形成法を用いる場合
(半導体材料の膜状体に対して施す場合) [酸化チタン粉末の調整]前記工程(A0)と同様の工
程を行う。なお、前記工程(A1)は、省略される。
【0103】[塗布液(半導体材料)の調整]前記工程
(A2)〜(A5)と同様の工程を行う。
【0104】[半導体4の形成] (B6) 前記工程(A6)と同様の工程を行った後、
半導体材料の膜状体に対して酸素欠陥形成法による熱処
理を施して半導体4を得る。この熱処理条件としては、
水素雰囲気中で、好ましくは温度800〜1200℃程
度で、0.2〜3時間程度、より好ましくは温度900
〜1200℃程度で、0.5〜1時間程度とされる。
【0105】なお、この場合、前記工程(A6)の熱処
理(例えば、焼成等)は、この酸素欠陥形成法による熱
処理で兼用することもできる。
【0106】また、この場合、基板2および第1の電極
3は、半導体材料の膜状体ごと酸素欠陥形成法による熱
処理が施されるため、基板2および第1の電極3の構成
材料は、かかる熱処理に耐え得るものであるのが好まし
い。この後、必要に応じて、前記工程(A7)を行う。
【0107】<2C>:原子置換法を用いる場合 [酸化チタン粉末の調整] (C0) ルチル型の二酸化チタン粉末とアナターゼ型
の二酸化チタン粉末とを所定の配合比(ルチル型の二酸
化チタン粉末のみの場合も含む)にて、配合し混合して
おく。なお、後述する原子置換法による焼成で、二酸化
チタンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ転移
(変化)することを想定している場合には、アナターゼ
型の二酸化チタン粉末のみを用いてもよい。
【0108】なお、前記工程(A1)は、省略される。
【0109】[塗布液(半導体材料)の調整]前記工程
(A2)〜(A4)と同様の工程を行う。
【0110】(C5) 前記工程(A5)と同様の工程
において、懸濁液中に、無機増感剤を添加して混練す
る。これにより、塗布液(半導体材料)を調整する。
【0111】この無機増感剤としては、特に限定されな
いが、例えば、クロム、バナジウム、ニッケル、鉄、マ
ンガン、銅、亜鉛、ニオブ、またはこれらの酸化物等が
挙げられ、これらのうちの、1種または2種以上を組合
わせて用いることができる。
【0112】また、無機増感剤の含有量としては、特に
限定されないが、例えば、酸化チタン粉末1gに対し
て、0.1〜2.5μmol程度であるのが好ましく、
0.5〜2.0μmol程度であるのがより好ましい。
【0113】なお、酸化チタン粉末がアナターゼ型の二
酸化チタン粉末を含有し、アナターゼ型の二酸化チタン
の結晶構造がルチル型へ転移するのを防止したい場合に
は、焼結助剤を添加するようにする。
【0114】焼結助剤としては、融点が900℃以下の
金属酸化物であるのが好ましい。この金属酸化物として
は、特に限定されないが、例えば、三酸化モリブデン、
三酸化二ビスマス、酸化鉛、酸化パラジウム、三酸化二
アンチモン、二酸化テルル、三酸化二タリウム等が挙げ
られ、これらのうちの、1種または2種以上を組合わせ
て用いることができる。
【0115】この場合、焼結助剤と酸化チタン粉末との
配合比としては、特に限定されないが、例えば、体積比
で1:99〜40:60程度であるのが好ましく、5:
95〜20:80程度であるのがより好ましい。
【0116】これにより、半導体材料の膜状体を、90
0℃以下の温度で焼成(焼結)できるので、二酸化チタ
ンの結晶構造がアナターゼ型からルチル型へ転移するの
をより確実に防止(抑制)することができる。
【0117】[半導体4の形成](C6) 前記工程
(A6)と同様の工程を行った後、半導体材料の膜状体
を、例えば、大気、窒素ガス、または各種不活性ガス、
真空、減圧状態(例えば、10-1〜10-6Torr)の
ような非酸化性雰囲気中で焼成(焼結)する。これによ
り、二酸化チタン結晶構造中のチタン原子の一部が無機
増感剤を構成する金属原子の一部と置換された半導体4
を得る。
【0118】このときの焼成条件としては、例えば、次
のようにすることができる。 酸化チタン粉末がアナターゼ型の二酸化チタン粉末
を含有しない場合、もしくは、二酸化チタンの結晶構造
がアナターゼ型からルチル型へ転移することを想定して
いる場合、好ましくは温度1000〜1200℃程度で
0.5〜10時間程度とされる。
【0119】 二酸化チタンの結晶構造がアナターゼ
型からルチル型へ転移することを想定していない(防止
したい)場合、好ましくは温度900℃以下程度で1〜
26時間程度とされる。
【0120】なお、この場合、前記工程(A6)の熱処
理(例えば、焼成等)は、この原子置換法による焼成で
兼用することもできる。
【0121】また、このような原子置換法は、酸化チタ
ン粉末の調整前に、ルチル型の二酸化チタン粉末および
/またはアナターゼ型の二酸化チタン粉末に施すように
してもよいし、酸化チタン粉末の調整後に、かかる酸化
チタン粉末に施すようにしてもよい。これらの場合、本
工程(C6)の工程は、省略することができる。
【0122】この後、必要に応じて、前記工程(A7)
を行う。以上のような工程を経て、半導体4が製造され
る。
【0123】ここで、総括すると、ルチル型の二酸化
チタンそのもののバンドギャップは、アナターゼ型の二
酸化チタンそのもののバンドギャップより小さい。ル
チル型の二酸化チタンおよびアナターゼ型の二酸化チタ
ンは、双方ともにバンドギャップ低減処理を施すことに
より、各固有のバンドギャップが小さくなる。というこ
とが言える。
【0124】したがって、これらのことを考慮して、本
発明の半導体4では、バンドギャップ低減処理が施され
ていないルチル型の二酸化チタン粉末、バンドギャップ
低減処理が施されているルチル型の二酸化チタン粉末、
バンドギャップ低減処理が施されていないアナターゼ型
の二酸化チタン粉末、および、バンドギャップ低減処理
が施されているアナターゼ型の二酸化チタン粉末の4種
の二酸化チタン粉末の配合比や、バンドギャップ低減処
理の方法を適宜選択することにより、前述したようなバ
ンドギャップを得るようにする。
【0125】<3> 次に、半導体4の上面に、第2の
電極5を形成する。第2の電極5は、例えば白金等から
なる第2の電極5の材料を、例えば、蒸着法、スパッタ
リング法、印刷法を用いることにより、形成することが
できる。以上のような工程を経て、太陽電池1が製造さ
れる。
【0126】なお、このような太陽電池1では、第1の
電極3、半導体4および第2の電極5は、例えば、太陽
電池ユニットとして製造した後、この太陽電池ユニット
を、基板2の上に装着するようにしてもよい。
【0127】次に、本発明の太陽電池の他の実施形態に
ついて説明する。図6は、本発明の太陽電池の他の実施
形態を示す斜視図、図7は、本発明の太陽電池の他の実
施形態を示す断面図である。
【0128】以下、図6および図7に示す太陽電池1に
ついて説明するが、前記と同様の事項については、その
説明を省略する。
【0129】本実施形態の太陽電池1は、第2の電極5
側(図6および図7中上側)から光を入射させて使用す
るものである。
【0130】したがって、この第2の電極5は、好まし
くは実質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)
とされる。これにより、光を半導体4の受光面に効率よ
く到達させることができる。
【0131】このような構成とすることによっても、前
記の実施形態と同様の効果が得られる。
【0132】以上、本発明の半導体、半導体の製造方法
および太陽電池を図示の各実施形態に基づいて説明した
が、本発明はこれらに限定されるものではない。太陽電
池を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構
成のものと置換することができる。
【0133】また、本発明の太陽電池では、電極と半導
体との間に中間層を有していてもよい。この場合、例え
ば中間層に半導体を用いて、すなわち、電極間に2つの
半導体を設置してPN接合による整流特性を太陽電池に
持たせることもできる。
【0134】また、本発明の半導体の用途としては、太
陽電池に限定されることはなく、例えば、光センサー、
光スイッチのような受光素子等にも適用することができ
る。
【0135】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0136】(実施例1)次のようにして、図1等に示
す太陽電池を製造した。
【0137】まず、寸法:縦100mm×横130mm
×厚さ1.0mmの石英ガラス基板を用意した。次に、
この石英ガラス基板を85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水
素水との混合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清
浄化した。
【0138】−1− この石英ガラス基板の上面に、蒸
着法により、寸法:縦100mm×横130mm×厚さ
0.1mmのITO電極(第1の電極)を形成した。
【0139】−2− 次に、形成したITO電極の上面
に、寸法:縦100mm×横100mm×厚さ1μmの
半導体を形成した。これは、次のようにして行った。
【0140】[酸化チタン粉末の調整]水素雰囲気中
で、1000℃で0.5時間、熱処理を行うことにより
酸素欠陥形成法を施したルチル型の二酸化チタン粉末
と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末との混合物からな
る酸化チタン粉末を用意した。なお、酸化チタン粉末の
平均粒径は、40nmであり、ルチル型の二酸化チタン
粉末とアナターゼ型の二酸化チタン粉末との配合比は、
重量比で60:40とした。
【0141】[塗布液(半導体材料)の調整]まず、調
整した酸化チタン粉末50gを、蒸留水100mLに懸
濁した。
【0142】次に、かかる懸濁液に硝酸(安定化剤)5
0mLを添加し、メノウ製の乳鉢内で十分に混練した。
【0143】次いで、かかる懸濁液に蒸留水100mL
を加えてさらに混練した。この蒸留水の添加により、硝
酸と水との配合比が、最終的に20:80(体積比)と
なるようにした。なお、このとき、懸濁液の粘度は、5
cpsであった。
【0144】次いで、かかる懸濁液に、非イオン性の界
面活性剤(ICN Biomedical社製、「Triton-X 100」)を
最終濃度が3wt%になるように添加して混練した。こ
れにより、塗布液(半導体材料)を調整した。
【0145】[半導体の形成]ITO電極の上面に、デ
ィッピング(塗布法)により半導体材料の膜状体(塗
膜)を形成し、次いで、温度300℃で2時間、焼成
(熱処理)を行うことにより半導体を得た。
【0146】なお、得られた半導体は、空孔率が11
%、受光面の表面粗さRaが0.45μmであった。
【0147】−3− この半導体の上面に、蒸着法によ
り、寸法:縦100mm×横100mm×厚さ0.1m
mの白金電極(第2の電極)を形成した。
【0148】(実施例2)ルチル型の二酸化チタン粉末
と、アナターゼ型の二酸化チタン粉末との混合物からな
る酸化チタン粉末を用意した。なお、酸化チタン粉末の
平均粒径は、40nmであり、ルチル型の二酸化チタン
粉末とアナターゼ型の二酸化チタン粉末との配合比は、
重量比で60:40とした。
【0149】次いで、酸化チタン粉末に、水素雰囲気中
で、1000℃で0.5時間、熱処理を行うことにより
酸素欠陥形成法を施した。
【0150】かかる酸化チタン粉末を用いたこと以外
は、前記実施例1と同様にして半導体を得て、太陽電池
を製造した。
【0151】なお、得られた半導体は、空孔率が12
%、受光面の表面粗さRaが0.42μmであった。
【0152】(実施例3)ルチル型の二酸化チタン粉末
のみからなる酸化チタン粉末を用いたこと以外は、前記
実施例2と同様にして半導体を得て、太陽電池を製造し
た。
【0153】なお、得られた半導体は、空孔率が12
%、受光面の表面粗さRaが0.43μmであった。
【0154】(実施例4)酸化チタン粉末に代わり、半
導体材料の膜状体に酸素欠陥形成法を施したこと以外
は、前記実施例2と同様にして半導体を得て、太陽電池
を製造した。
【0155】なお、半導体材料の膜状体に対して酸素欠
陥形成法を施すため、酸化チタン粉末への酸素欠陥形成
法による熱処理は省略した。
【0156】[塗布液(半導体材料)の調整]前記実施
例2と同様にして塗布液(半導体材料)を調整した。
【0157】[半導体の形成]前記実施例2と同様にし
て半導体材料の膜状体を形成し、次いで、半導体材料の
膜状体に、水素雰囲気中で、1000℃で0.5時間、
熱処理(酸素欠陥形成法)を行うことにより半導体を得
た。
【0158】なお、得られた半導体は、空孔率が11
%、受光面の表面粗さRaが0.42μmであった。
【0159】(実施例5)酸素欠陥形成法に代わり、原
子置換法を用いたこと以外は、前記実施例4と同様にし
て半導体を得て、太陽電池を製造した。
【0160】[塗布液(半導体材料)の調整]前記実施
例4と同様にして塗布液(半導体材料)を調整した。こ
の塗布液に三酸化二クロム(無機増感剤)と三酸化モリ
ブデン(焼結助剤)とを混合した。なお、三酸化二クロ
ムおよび三酸化モリブデンの含有量または配合比は、以
下の通りである。
【0161】<三酸化二クロム> 酸化チタン粉末1
gに対して、0.9μmol <三酸化モリブデン> 酸化チタン粉末:三酸化モリブ
デン=90:10(体積比)
【0162】[半導体の形成]前記実施例4と同様にし
て半導体材料の膜状体を形成し、次いで、半導体材料の
膜状体を、大気中で、800℃で3時間焼成することに
より、半導体を得た。
【0163】なお、得られた半導体は、空孔率が10
%、受光面の表面粗さRaが0.39μmであった。
【0164】(実施例6)原子置換法(チタン原子の一
部をクロム原子で置換)を施したアナターゼ型の二酸化
チタン粉末のみからなる酸化チタン粉末を用いたこと以
外は、前記実施例1と同様にして半導体を得て、太陽電
池を製造した。
【0165】なお、得られた半導体は、空孔率が9%、
受光面の表面粗さRaが0.38μmであった。
【0166】(実施例7)酸素欠陥形成法を省略したこ
と以外は、前記実施例3と同様にして半導体を得て、太
陽電池を製造した。
【0167】なお、得られた半導体は、空孔率が8%、
受光面の表面粗さRaが0.35μmであった。
【0168】(比較例)アナターゼ型の二酸化チタン粉
末のみからなる酸化チタン粉末を用い、アナターゼ型の
二酸化チタンで構成される半導体を製造したこと以外
は、前記実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0169】なお、得られた半導体は、空孔率が10
%、受光面の表面粗さRaが0.39μmであった。
【0170】(実験)実施例1〜7および比較例の太陽
電池における半導体のバンドギャップを、それぞれ、バ
ンドギャップ測定装置を用いて周知の方法により測定し
た。
【0171】(評価)実施例1〜7および比較例におい
て製造した太陽電池に、それぞれ、人工太陽灯の光を照
射し、このときの光電変換効率を測定した。なお、半導
体への光の入射角度は、90°と52°とに設定し、光
の入射角度が90°のときの光電変換効率をR90とし、
52°のときの光電変換効率をR52とした。これらの実
験および評価の結果を表1に示す。
【0172】
【表1】
【0173】表1に示す結果から、バンドギャップが
3.1eVを超える半導体を有する太陽電池(比較例)
に比べて、バンドギャップが3.1eV以下の半導体を
有する本発明の太陽電池(実施例1〜7)は、いずれ
も、光電変換効率が優れるものであった。
【0174】特に、バンドギャップが1.9〜2.7e
Vの範囲内の半導体を有する本発明の太陽電池(実施例
1〜5)では、光電変換効率が向上した。
【0175】また、本発明の太陽電池(実施例1〜7)
は、いずれも、R52/R90が0.85以上であり、この
ことは、本発明の太陽電池が、光に対する指向性がより
低いことを示すものであった。
【0176】なお、図6等に示す構成の太陽電池を、前
記実施例1〜7と同様にして製造したが、このような太
陽電池も、バンドギャップが小さく、光電変換効率が優
れ、光に対する指向性が低いものであった。
【0177】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、半
導体のバンドギャップが小さいので、可視光領域の広い
範囲の波長の光を利用することができ、その結果、高い
光電変換効率が得られる。
【0178】このようなことから、本発明の半導体は、
受光光の波長依存性が低くなり、太陽電池、光センサー
等の受光素子等をはじめとするあらゆるものに利用で
き、実用に耐え得る性能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の太陽電池の実施形態を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の半導体と第2の電極の界面付近の断面
を示す拡大図である。
【図4】本発明の半導体の受光面付近の断面図である。
【図5】図1に示す太陽電池回路の等価回路を表す図で
ある。
【図6】本発明の太陽電池の他の実施形態を示す斜視図
である。
【図7】本発明の太陽電池の他の実施形態を示す断面図
である。
【図8】湿式太陽電池の構成および原理を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 太陽電池 2 基板 3 第1の電極 4 半導体 41 孔 5 第2の電極 6 外部回路 7 ダイオード 100 湿式太陽電池 110 電極 120 電極 130 電解質溶液 140 外部回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA10 BB02 BB04 BB05 BB06 BB08 BB09 BB13 BB14 BB16 BB17 BB18 BB36 CC01 CC03 GG05 GG20 5F051 AA20 CB13 CB24

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として酸化チタンで構成される半導体
    であって、バンドギャップが3.1eV以下であること
    を特徴とする半導体。
  2. 【請求項2】 主として酸化チタンで構成される半導体
    であって、バンドギャップ低減処理を施すことにより、
    バンドギャップを3.1eV以下としたことを特徴とす
    る半導体。
  3. 【請求項3】 前記バンドギャップ低減処理は、酸素欠
    陥を形成する酸素欠陥形成法によるものである請求項2
    に記載の半導体。
  4. 【請求項4】 前記バンドギャップ低減処理は、チタン
    原子の一部をチタン原子と異なる金属原子で置換する原
    子置換法によるものである請求項2に記載の半導体。
  5. 【請求項5】 前記酸化チタンは、主として二酸化チタ
    ンで構成される請求項1ないし4のいずれかに記載の半
    導体。
  6. 【請求項6】 前記二酸化チタンは、結晶構造がルチル
    型の二酸化チタンを含む請求項5に記載の半導体。
  7. 【請求項7】 平均粒径が10nm〜10μmの酸化チ
    タン粉末を用いて製造されたものである請求項1ないし
    6のいずれかに記載の半導体。
  8. 【請求項8】 多孔質である請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の半導体。
  9. 【請求項9】 空孔率が1〜50%である請求項8に記
    載の半導体。
  10. 【請求項10】 表面粗さRaが5nm〜10μmであ
    る請求項8または9に記載の半導体。
  11. 【請求項11】 酸化チタン粉末を主とする半導体材料
    を成形して半導体を得る半導体の製造方法において、 前記酸化チタン粉末の少なくとも一部に対して、バンド
    ギャップ低減処理を施すことにより、バンドギャップを
    3.1eV以下の半導体とすることを特徴とする半導体
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 酸化チタン粉末を主とする半導体材料
    を成形して半導体を得る半導体の製造方法において、 前記半導体材料の成形体に対して、バンドギャップ低減
    処理を施すことにより、バンドギャップを3.1eV以
    下の半導体とすることを特徴とする半導体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記成形体は、膜状をなしている請求
    項12に記載の半導体の製造方法。
  14. 【請求項14】 電極間に、請求項1ないし10のいず
    れかに記載の半導体を有することを特徴とする太陽電
    池。
  15. 【請求項15】 前記電極の少なくとも一方は、実質的
    に透明であり、該透明な電極側から光を入射させて使用
    する請求項14に記載の太陽電池。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の半導体と、 前記半導体を介して配置される一対の電極と、 前記電極および前記半導体を支持する基板とを有するこ
    とを特徴とする太陽電池。
  17. 【請求項17】 前記基板、および、少なくとも前記基
    板側の電極は、実質的に透明であり、該透明な基板側か
    ら光を入射させて使用する請求項16に記載の太陽電
    池。
  18. 【請求項18】 整流特性を有する請求項14ないし1
    7のいずれかに記載の太陽電池。
  19. 【請求項19】 前記整流特性は、前記半導体と前記電
    極の少なくとも一方との界面に形成されたショットキー
    障壁により得られている請求項18に記載の太陽電池。
  20. 【請求項20】 前記半導体への光の入射角が90°で
    の光電変換効率をR 90とし、光の入射角が52°での光
    電変換効率をR52としたとき、R52/R90が0.8以上
    である請求項14ないし19のいずれかに記載の太陽電
    池。
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