JP2002083738A - コンデンサ用リード線およびこれを用いた固体電解コンデンサとその製造方法 - Google Patents

コンデンサ用リード線およびこれを用いた固体電解コンデンサとその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ電流が小さく、かつ半田付け時の熱スト
レスに対しても漏れ電流変動の少ない、高信頼性のコン
デンサ用リード線およびこれを用いた固体電解コンデン
サとその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 固体電解コンデンサの陽極タブ6の少な
くとも一部に導電性高分子等に対する濡れ性を低下させ
る処理を施した構成とすることにより、漏れ電流が小さ
く、かつ半田付け時の熱ストレスに対しても漏れ電流変
動の少ない、高信頼性の固体電解コンデンサを安定して
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性高分子を固体
電解質とする巻回形の固体電解コンデンサに最適なコン
デンサ用リード線およびこれを用いた固体電解コンデン
サとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高周波化に伴い、電子部品で
ある電解コンデンサにも従来よりも高周波領域でのイン
ピーダンス特性に優れた大容量の電解コンデンサが求め
られてきている。近年、この高周波領域のインピーダン
ス低減のため、電気伝導度の高い導電性高分子やテトラ
シアノキジメタン錯体(以下、TCNQという)等の固
体電解質を用いた電解コンデンサが検討されてきてい
る。また、大容量化の要求に対しては、電極箔を積層さ
せる場合と比較して構造的に大容量化が容易な巻回形
(陽極箔と陰極箔とをその間にセパレータを介在させて
巻回した構造のもの)のアルミ電解コンデンサへの導電
性高分子固体電解質やTCNQの応用が成されてきてい
る。
【0003】また、電解質に用いられる導電性高分子と
しては、エチレンジオキシチオフェンを適当な酸化剤に
より化学酸化重合して形成するポリエチレンジオキシチ
オフェンやポリピロールやポリアニリンが一般によく知
られている。
【0004】このような巻回形のアルミ電解コンデンサ
の構造は従来から一般によく知られているように液状の
電解液を電解質として用いる非固体のものであり、この
非固体アルミ電解コンデンサにおいては、電極タブを外
部へ導出するための合成ゴム等からなる封口材に設けら
れた貫通孔と、この貫通孔に挿入された電極タブとの僅
かな隙間からの電解液の漏出を防止するための工夫が種
々提案されている。
【0005】電解液の漏出の防止を目的とする電極タブ
への工夫としては、アルミニウムからなる電極タブ部に
電気化学的に酸化皮膜層を設けることによる電極タブと
陰極箔間の電位差コントロールや、電位差電流を原因と
する電気化学反応の抑止等が提案されている。また、絶
縁性の樹脂層(エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリエチレンやポリプロピレン等)を導電性の電極
タブの表面に設けることで電極タブの表面を不導体化
し、タブ部分で生じる電気化学反応を抑制することが提
案されている。
【0006】また、タンタル電解コンデンサ等のよう
に、金属粉末を成形・焼結したコンデンサ焼結体素子を
液状エポキシ樹脂に浸漬させ、このコンデンサ焼結体素
子に付着したエポキシ樹脂を硬化させて外装材とする固
体電解コンデンサにおいては、コンデンサ焼結体素子よ
り導出するリード線部分に液状エポキシ樹脂が付着して
半田付け阻害を生じさせないように、エポキシ樹脂に対
する濡れ性を低下させるフッ素系樹脂を予めリード線に
塗布(コンデンサ内部の電極端子への塗布ではなく、コ
ンデンサが回路基板に実装される際に半田付けされる外
部端子に該当する部分への塗布)する処理が提案されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の導電性高分子を固体電解質とした固体電解コンデンサ
(特に、巻回形の固体アルミ電解コンデンサ)では、そ
の漏れ電流値が大きく、かつ、半田時の熱ストレスを受
けた際に漏れ電流が著しく増大し易いという課題を有し
たものであった。
【0008】本発明は従来のこのような課題を解決し、
漏れ電流が小さく、かつ半田付け時の熱ストレスに対し
ても漏れ電流変動の少ない、低インピーダンスで高信頼
性の固体電解コンデンサを実現することができる、コン
デンサ用リード線およびこれを用いた固体電解コンデン
サとその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1に記載の発明は、扁平部を形成した
アルミニウム線材製の電極タブと、この電極タブに電気
的に接続された引き出しリードからなり、上記電極タブ
の少なくとも一部にポリピロール、ポリエチレンジオキ
シチオフェンポリスチレンスルホン酸、ポリエチレンジ
オキシチオフェン、ピロール、エチレンジオキシチオフ
ェン、脂肪族スルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタ
レンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、スチレン
スルホン酸、ポリスチレンスルホン酸および上記化合物
の誘導体、およびメタノール、エタノール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノー
ル、水の少なくとも一つ以上の混合物に対する濡れ性を
低下させる処理を施してなるコンデンサ用リード線とい
うもので、この構成により、漏れ電流が特に大きくなり
やすい箇所である陽極箔に電気的に接続される電極タブ
部分に、ポリエチレンジオキシチオフェンなどの導電性
高分子、エチレンジオキシチオフェンなどのモノマー、
トルエンスルホン酸などのドーパント、n−ブタノール
などの重合溶剤、3価の鉄塩などの酸化剤等が重合時に
付着しづらくなる(濡れ性低下効果)。このため陰極体
として作用する導電性高分子の電極タブ部分への付着を
抑制することができ、この結果、このコンデンサ用リー
ド線を用いて固体電解コンデンサを構成した場合、漏れ
電流の引き出し部分の遮断効果により、漏れ電流の小さ
な固体電解コンデンサを構成することができるという作
用効果が得られる。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、電極タブの少なくとも一部に
施される濡れ性を低下させる処理が樹脂の被覆処理であ
る構成としたもので、この構成により処理が安定するた
め、請求項1に記載の発明により得られる作用効果をよ
り一層安定化させることができるという作用効果が得ら
れる。
【0011】なお、電解液を電解質とする非固体の巻回
形アルミ電解コンデンサにおいて、既に提案されている
前述のリード線に関する樹脂の被覆処理方法では、処理
の目的を電解液の漏出防止や電気化学反応の抑制(金属
の絶縁)としているため、電解液を構成する有機溶媒や
電解質に対して安定な樹脂材料を選定し、それを金属表
面を絶縁することができるに十分な厚みを持って被覆す
ることが最良とされている。これに対して、今日現在我
々が確認する範囲では、電気化学反応を抑制するのに十
分な絶縁層を金属タブの表面に設けようとした場合、樹
脂層の厚みとしては少なくとも10μm以上が必要なも
のであった。
【0012】しかしながらこのような方法では、漏れ電
流が特に大きくなりやすい箇所である陽極箔に電気的に
接続された電極タブ部分への導電性高分子、モノマー、
ドーパント、重合溶剤、酸化剤等の重合時の付着は抑制
できないため、陰極体として作用する導電性高分子が電
極タブ部分へ付着し、その結果、漏れ電流の遮断効果は
得られず、漏れ電流を小さくすることは困難であった。
また、この方法により漏れ電流に対する低減対策をしよ
うとした場合、漏れ電流の引き出し部分の遮断効果が得
られないばかりでなく、むしろ絶縁を目的とするがため
に電極タブの表面に絶縁性を確保しやすい樹脂(ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、エ
ポキシ等)を厚く被覆しなければならず、これが原因と
なって電極タブの表面に凹凸を生じさせ、封口材の電極
タブ貫通用の孔と電極タブとの接触面のかん合性、コン
デンサ組み立て時の電極タブ貫通用の孔への電極タブの
挿入性を低下させてしまうため、コンデンサ組み立て時
に重合物で充填されたコンデンサ素子に外的なストレス
を与えやすくなり、その結果、漏れ電流を大きくしてし
まうという欠点を有するために好ましくない。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
2に記載の発明において、電極タブの少なくとも一部に
被覆される樹脂が、2−(ペルフルオロアルケニルオキ
シ)メチルアクリレート、2−(ペルフルオロアルケニ
ルオキシ)エチルアクリレート、2−(ペルフルオロア
ルキルオキシ)メチルアクリレート、2−(ペルフルオ
ロアルキルオキシ)エチルアクリレート、パーフルオロ
アルケニルポリビニルフェニルエーテル、パーフルオロ
アルキルポリビニルフェニルエーテルの群より選ばれる
少なくとも一つ以上により構成される重合体からなる樹
脂である構成としたもので、この構成により、一般に電
解質となる導電性高分子をコンデンサ素子に充填する際
に用いられる薬品類(重合性モノマー、酸化剤、ドーパ
ント、重合溶剤など)に対して、濡れ性の著しく低い樹
脂による処理層を形成することができるので、請求項2
に記載の発明より得られる作用効果をより一層高めるこ
とができ、その結果、より一層漏れ電流を小さくするこ
とができるという作用効果が得られる。
【0014】また、(本発明の構成においては樹脂の被
覆層には絶縁性を要求していないため)樹脂の被覆層の
厚みが薄くても、欠陥部のない均一な層を電極タブの表
面に設けることができるので、電極タブの表面の凹凸を
大きくする弊害がないため、封口材の電極タブ貫通用の
孔と電極タブとの接触面のかん合性や電極タブ貫通用の
孔への電極タブの挿入性が樹脂の被覆処理によって損な
われることが無くなり、その結果、コンデンサの組み立
て時においてコンデンサ素子に与える外的ストレスを少
なくすることができ、外的ストレスが原因となる漏れ電
流の増大をも抑制することができるものである。
【0015】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
2に記載の発明において、電極タブの少なくとも一部に
被覆される樹脂が、被覆状態における表面張力が30m
N/m以下であるフッ素含有樹脂、珪素含有樹脂、チタ
ン含有樹脂および上記樹脂の少なくとも一つ以上の混合
物のいずれかである構成としたもので、この構成によ
り、一般に電解質となる導電性高分子をコンデンサ素子
に充填する際に用いられる薬品類(重合性モノマー、酸
化剤、ドーパント、重合溶剤等)に対して、濡れ性の著
しく低い樹脂による処理層を形成することができるの
で、請求項2に記載の発明により得られる作用効果をよ
り一層高めることができ、その結果、より一層漏れ電流
を小さくすることができるという作用効果が得られる。
なお、表面張力が30mN/mを超える樹脂(例えば、
ポリエチレン;表面張力31mN/m)では、濡れ性低
下効果が十分ではないために、陰極体として作用する導
電性高分子の電極タブ部分への付着を抑制することがで
きず、その結果、漏れ電流を十分に小さくすることがで
きないので好ましくない。
【0016】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
2に記載の発明において、電極タブの少なくとも一部に
被覆される樹脂が、含フッ素系溶剤および/または含塩
素系溶剤に可溶なものである構成のものとし、さらに、
請求項6に記載の発明は、電極タブの少なくとも一部に
被覆される樹脂が、ポリフルオロエーテル、ハイドロフ
ルオロエーテル、メチルパーフルオロエーテルイソブチ
ルエーテル、メチルパーフルオロブチルエーテル、フル
オロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ビストリ
フルオロメチルベンゼン、キシレンヘキサフルオライ
ド、ヘキサフルオロプロペン、およびこれらの誘電体お
よび/または多量体の少なくとも1種以上の混合含フッ
素系溶剤に0.1重量%以上溶解する含フッ素系樹脂で
ある構成としたものであり、この構成により、とりわけ
濡れ性低減効果が大きい、表面張力の小さい含フッ素樹
脂を溶剤に可溶化しやすくできるため、高濃度の含フッ
素樹脂の溶液を調整することができるものであり、この
高濃度の含フッ素樹脂の溶液を用いることで、電極タブ
の表面に一定の厚みの均一かつ欠陥部分のない樹脂層を
堆積することが容易となり、処理が安定化されるため、
請求項2に記載の発明により得られる作用効果をより一
層安定化することができるという作用効果が得られる。
【0017】また、含フッ素系溶剤や含塩素系溶剤は比
較的安全性が高い上、難燃性であり、かつ蒸気圧が高い
ために被覆処理時に用いる溶剤の除去工程を常温〜10
0℃程度といった低温域で行うことができるので好まし
い。また、これらの中でもハイドロフルオロエーテル、
メチルパーフルオロエーテルイソブチルエーテル、メチ
ルパーフルオロブチルエーテル、ビストリフルオロメチ
ルベンゼンはオゾン層破壊係数もゼロであり、環境上の
問題点も少ないために好ましい。
【0018】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1〜6のいずれか一つに記載の発明によるコンデンサ用
リード線が夫々電気的に接続された帯状の陽極箔と陰極
箔をその間にセパレータを介在させて巻回することによ
り構成されたコンデンサ素子と、このコンデンサ素子に
充填された導電性高分子の固体電解質からなる固体電解
コンデンサというもので、この構成により、漏れ電流が
特に大きくなりやすい箇所である陽極箔に電気的に接続
された電極タブ部分に、導電性高分子、モノマー、ドー
パント、重合溶剤、酸化剤等が重合時に付着しづらくな
る(濡れ性低下効果)ため、陰極体として作用する導電
性高分子の電極タブ部分への付着を抑制することがで
き、その結果、漏れ電流の引き出し部分の遮断効果によ
り漏れ電流を小さくすることができるという作用効果が
得られる。
【0019】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
7に記載の発明において、導電性高分子が、ポリピロー
ル、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレンスル
ホン酸、ポリエチレンジオキシチオフェンおよび上記化
合物の誘導体のいずれか一つ以上である構成としたもの
で、この構成により、これらの導電性高分子は電極タブ
の被覆樹脂であるフッ素含有樹脂、珪素含有樹脂に対し
て著しく濡れ性が悪いため、前述の濡れ性低下効果を十
分かつ安定して発揮することができ、電極タブ部分への
重合物の付着が生じにくく、その結果、極めて漏れ電流
が小さく、かつ半田付け時の熱ストレスに対しても漏れ
電流変動が極めて少ない固体電解コンデンサを得ること
ができるという作用効果が得られる。なお、導電性高分
子が置換基として含フッ素基や含塩素基を有するものや
ポリアニリン系の場合には、導電性高分子と電極タブの
被覆樹脂層との相溶性が高い傾向にあるため、濡れ性低
下効果が十分に発揮されにくい上、重合時に被覆樹脂層
が溶解して容易に剥がれ落ちやすくなるために本発明の
効果を十分に発揮することが困難であり、好ましくな
い。
【0020】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
7に記載の発明において、導電性高分子を構成する繰り
返し単位モノマーが、ピロール、エチレンジオキシチオ
フェンおよび上記化合物の誘導体のいずれか一つ以上で
ある構成としたものであり、この構成により、これらの
繰り返し単位モノマーは電極タブの被覆樹脂であるフッ
素含有樹脂、珪素含有樹脂に対して著しく濡れ性が悪い
ため、前述の濡れ性低下効果を十分かつ安定して発揮す
ることができ、電極タブ部分への重合物の付着が生じに
くく、その結果、極めて漏れ電流が小さく、かつ半田付
け時の熱ストレスに対しても漏れ電流変動が極めて少な
い固体電解コンデンサを得ることができるという作用効
果が得られる。なお、モノマーが置換基として含フッ素
基や含塩素基を有するものやアニリン系の場合には、モ
ノマーと電極タブの被覆樹脂層との相溶性が高い傾向に
あるため、濡れ性低下効果が十分に発揮されにくい上、
重合時に被覆樹脂層が溶解して容易に剥がれ落ちやすく
なるために本発明の効果を十分に発揮することが困難で
あり、好ましくない。
【0021】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項7に記載の発明において、導電性高分子を構成するド
ーパントおよびその化合物が、脂肪族スルホン酸、トル
エンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラキノ
ンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ポリスチレンスル
ホン酸および上記化合物の誘導体のいずれかである構成
としたものであり、この構成により、これらのドーパン
トは電極タブの被覆樹脂であるフッ素含有樹脂、珪素含
有樹脂に対して著しく濡れ性が悪いため、請求項8に記
載の発明により得られる作用効果と同様の作用効果を有
する。
【0022】なお、ドーパントが置換基として含フッ素
基や含塩素基を有する場合(例えばフルオロメタンスル
ホン酸等)は、ドーパントと電極タブの被覆樹脂層との
相溶性が高い傾向にあるため、濡れ性低下効果が十分に
発揮されにくい上、重合時に被覆樹脂層が溶解して容易
に剥がれ落ちやすくなるために本発明の効果を十分に発
揮することが困難であり、好ましくない。
【0023】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項7に記載の発明において、導電性高分子を充填する際
に用いる重合溶剤が、メタノール、エタノール、n−プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタ
ノール、水および上記溶剤の少なくとも一つ以上を含有
する混合溶剤である構成としたものであり、この構成に
より、これらの重合溶剤は電極タブの被覆樹脂であるフ
ッ素含有樹脂、珪素含有樹脂に対して著しく濡れ性が悪
いため、請求項8に記載の発明により得られる作用効果
と同様の作用効果を有する。
【0024】なお、重合溶剤がフッ素系溶剤(フルオロ
ベンゼンやビストリフルオロメチルベンゼン等)や塩素
系溶剤(クロロフォルムやジクロロメタン等)の場合に
は、電極タブの被覆樹脂層との相溶性が高い傾向にある
ため、濡れ性低減効果が十分に発揮されにくい上、重合
時に被覆樹脂層が溶解して容易に剥がれ落ちやすくなる
ために本発明の効果を十分に発揮することが困難であ
り、好ましくない。
【0025】本発明の請求項12に記載の発明は、リー
ド端子引き出し用の電極タブが夫々電気的に接続された
帯状の陽極箔と陰極箔をその間にセパレータを介在させ
て巻回することによりコンデンサ素子を形成する工程
と、上記電極タブの少なくとも一部に、導電性高分子、
導電性高分子を構成する繰り返し単位モノマー、導電性
高分子を構成するドーパントおよびその化合物、導電性
高分子を充填する際に用いる溶剤、導電性高分子を充填
する際に用いる酸化剤およびその化合物、導電性高分子
を充填する際に用いる有機添加剤および上記物質の少な
くとも一つ以上の混合物に対する濡れ性を低下させる樹
脂を被覆する工程と、上記コンデンサ素子に導電性高分
子からなる固体電解質を充填する工程を備えた固体電解
コンデンサの製造方法において、上記樹脂の被覆処理工
程が、溶剤可溶性樹脂の溶液を電極タブの少なくとも一
部に付着させる工程と、溶剤可溶性樹脂の溶液の溶剤成
分を気化−逸散させる工程とを含むようにした固体電解
コンデンサの製造方法というものであり、この方法によ
り、濡れ性を低下させる樹脂の被覆処理を容易かつ均一
に行うことができるので、漏れ電流が小さく、かつ半田
付け時の熱ストレスに対しても漏れ電流変動の少ない、
信頼性の高い固体電解コンデンサを容易に得ることがで
きるという作用効果が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0027】図1は本発明による固体電解コンデンサの
構成を示した部分断面斜視図であり、図2(a),
(b)は同コンデンサ素子を構成するアルミニウム製の
電極タブを示した斜視図とその要部であるA−B断面に
おける断面図である。
【0028】図1において、4はコンデンサ素子であ
り、このコンデンサ素子4はエッチング処理により表面
を粗面化した後に酸化処理により誘電体酸化皮膜を形成
したアルミニウム箔からなる陽極箔1に陽極引き出しリ
ード5が接合された陽極タブ6を接続すると共に、アル
ミニウム箔からなる陰極箔2に陰極引き出しリード7が
接合された陰極タブ8を接続し、このように構成された
陽極箔1と陰極箔2をその間にセパレータ3を介在させ
て巻回することにより作製され、さらに上記陽極箔1と
陰極箔2との間に導電性高分子等からなる固体電解質
(図示せず)を形成して構成されているものである。
【0029】そしてこのコンデンサ素子4を有底筒状の
アルミニウムケース9に収納すると共に、上記アルミニ
ウムケース9の開放端をゴム製の封口材10により、陽
極箔1および陰極箔2の夫々から導出した外部導出用の
陽極引き出しリード5と陰極引き出しリード7が封口材
10を貫通するようにして封止することにより構成され
ているものである。
【0030】また、図2に示すように、上記陽極引き出
しリード5(または陰極引き出しリード7)が電気的に
接合された陽極タブ6(または陰極タブ8)の表面部分
は、濡れ性を低下させる処理層11(例えば、濡れ性低
下効果のある樹脂の被覆層)により被覆されているもの
であるが、本発明はこの構成に限定されるものではな
く、陽極タブ6の少なくとも一部が処理されていれば同
様の漏れ電流の低下−安定化効果が得られるものであ
る。好ましくは、封口材10の電極タブ貫通用の孔の内
部と陽極タブ(または陰極タブ8)とが接する部分(電
極タブの円柱形部分)への処理が効果的、かつ経済的で
ある。また、陽極タブ6と陰極タブ8の両方に処理を施
しても良く、陽極タブ6一方への処理でも良い。また、
本発明の原理上、陰極タブ8のみへの処理は効果的では
ない。
【0031】次に、本発明の具体的な実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0032】(実施の形態1)リード端子(鉄芯材に銅
のフラッシュめっきを施し、更にその上に錫めっきを施
したもの)が溶接されたアルミニウム製の電極タブのア
ルミニウム部分を、2−(ペルフルオロアルケニルオキ
シ)エチルアクリレートと2−(ペルフルオロアルキル
オキシ)エチルアクリレートの共重合体を含有するフッ
素系樹脂の3重量%ビストリフルオロメチルベンゼン溶
液に浸漬して引き上げた後、85℃雰囲気中で10分間
放置し、電極タブに付着した溶液中の溶剤成分であるビ
ストリフルオロメチルベンゼンを完全に揮発させること
で電極タブのアルミニウム部分全面にフッ素系樹脂を被
覆した。なお、このフッ素系樹脂の被覆層の厚みは電子
顕微鏡観察の結果、0.5〜1.0μmであった。ま
た、被覆層の表面張力は17mN/mであった。
【0033】このようにして作製したリード線の電極タ
ブを誘電体酸化皮膜を形成したアルミニウム箔からなる
陽極箔(誘電体酸化皮膜の耐電圧32V)とエッチング
処理を施したアルミニウム箔からなる陰極箔とに夫々か
しめ接合することにより電気的接合を取った。
【0034】次に、これらの電極タブを接合した陽極箔
と陰極箔の間にポリエチレンテレフタレート繊維からな
る不織布セパレータ(厚さ50μm、秤量20g/
2)を介在させて巻回することにより、巻回形の(ア
ルミニウム)電解コンデンサ用の素子を作製した(この
コンデンサ素子にアジピン酸アンモニウムの10重量%
エチレングリコール溶液を含浸させた際の周波数120
Hzにおける静電容量は250μFであった)。
【0035】続いて、このコンデンサ素子を導電性高分
子であるポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレン
スルホン酸1.0%水溶液中に浸漬して引き上げた後、
150℃で5分間乾燥処理を行い、陽極箔と陰極箔の誘
電体酸化皮膜上ならびにセパレータ繊維上にポリエチレ
ンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸の層を形
成した。
【0036】続いて、このコンデンサ素子を重合性モノ
マーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸化剤兼
ドーパント成分となるp−トルエンスルホン酸第二鉄2
部と重合溶剤であるn−ブタノール4部を含む溶液に浸
漬して引き上げた後、85℃で60分間放置することに
より化学重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキ
シチオフェンを電極箔間に形成した。
【0037】続いて、このコンデンサ素子を水洗し、乾
燥した後、樹脂加硫ブチルゴム製の封口部材(ブチルゴ
ムポリマー30部、カーボン20部、無機充填剤50部
から構成、封口体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単
位])と共にアルミニウム製の外装ケースに封入した
後、カーリング処理により開口部を封止し、更に陽極
箔、陰極箔から夫々導出された両リード端子をポリフェ
ニレンサルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平
に折り曲げ加工することにより面実装型の固体(アル
ミ)電解コンデンサを作製した(サイズ:直径10mm
×高さ10mm、定格電圧16V)。
【0038】このようにして作製した固体電解コンデン
サの端子間に直流電圧19Vを105℃雰囲気中で1時
間印加し、エージング処理を実施した。
【0039】(実施の形態2)上記実施の形態1におい
て、フッ素樹脂の3重量%ビストリフルオロキシレン溶
液の代わりに、成膜改質材を添加した2−(ペルフルオ
ロアルケニルオキシ)エチルアクリレートとペルフルオ
ロアルケニルポリビニルフェニルエーテルとのグラフト
共重合体を含有するフッ素樹脂のビストリフルオロキシ
レンとパラキシレンヘキサフルオライドを含有する混合
溶媒溶液(フッ素系樹脂の濃度2重量%)を用いた以外
は実施の形態1と同様に作製した。なお、上記フッ素系
樹脂の厚みは電子顕微鏡観察の結果、0.3〜0.7μ
mであった。また、被覆層の表面張力は17mN/mで
あった。
【0040】(実施の形態3)上記実施の形態1におい
て、フッ素樹脂の3重量%ビストリフルオロキシレン溶
液の代わりに、フッ素樹脂の2重量%ハイドロフルオロ
エーテル溶液を用いた以外は実施の形態1と同様に作製
した。なお、上記フッ素系樹脂の厚みは電子顕微鏡観察
の結果、0.5〜1.0μmであった。また、被覆層の
表面張力は11mN/mであった。
【0041】(比較例1)上記実施の形態1において、
リード端子が溶接されたアルミニウム製の電極タブのア
ルミニウム部分に処理を行わなかった以外は実施の形態
1と同様に作製した。
【0042】以上のように作製した本発明の実施の形態
1〜3と比較例1の固体電解コンデンサについて、その
静電容量(測定周波数120Hz)、ESR(測定周波
数100kHz)、漏れ電流(定格電圧16V印加後2
分値)およびリフロー半田付け処理(ピーク温度250
℃、200℃以上に曝される時間45秒の条件)を行っ
た後の漏れ電流を比較した結果を(表1)に示す。な
お、試験個数はいずれも50個であり、特性値はいずれ
も平均値で示した。
【0043】
【表1】
【0044】(表1)から明らかなように、本発明の実
施の形態1〜3の固体電解コンデンサは、比較例の固体
電解コンデンサと比較して漏れ電流が小さく、かつリフ
ロー半田付け処理後の漏れ電流の変動も少なく、信頼性
の高い固体電解コンデンサが構成できていることがわか
る。
【0045】また、濡れ性低下効果により電極タブ部分
への重合物の付着も著しく少なく、これらによる半田付
け阻害(重合物が端子部分や引き出しリードの錫めっき
層を覆うことによる半田濡れ性低下による半田付け不
良)の心配も無いものである。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、リード端
子引き出し用の電極タブの少なくとも一部に導電性高分
子等に対する濡れ性を低下させる処理を施した構成とし
たことにより、漏れ電流が特に大きくなりやすい箇所で
ある陽極箔に電気的に接続された電極タブ部分に導電性
高分子等が重合時に付着しづらくなる(濡れ性低下効
果)。このため、陰極体として作用する導電性高分子の
電極タブ部分への付着を抑制することができ、その結
果、漏れ電流の引き出し部分の遮断効果により、漏れ電
流の小さな固体電解コンデンサを構成することができ
る。
【0047】また、この固体電解コンデンサを得るため
の製造方法として、電極タブの少なくとも一部に導電性
高分子等に対する濡れ性を低下させる樹脂の被覆処理工
程を、溶剤可溶性樹脂の溶液を電極タブの少なくとも一
部に付着させる工程と、溶剤可溶性樹脂の溶液の溶剤成
分を気化−逸散させる工程を含むようにしたことによ
り、濡れ性を低下させる樹脂の被覆処理を容易かつ均一
に行うことができる。
【0048】これらの本発明により、漏れ電流が小さ
く、かつ半田付け時の熱ストレスに対しても漏れ電流変
動の少ない、信頼性の高い固体電解コンデンサを得るこ
とができ、その工業的価値は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による固体電解コンデンサ
の構成を示した部分断面斜視図
【図2】(a)同コンデンサ素子のリード線の電極タブ
を示した斜視図 (b)同A−B断面における断面図
【符号の説明】
1 陽極箔 2 陰極箔 3 セパレータ 4 コンデンサ素子 5 陽極引き出しリード 6 陽極タブ 7 陰極引き出しリード 8 陰極タブ 9 アルミニウムケース 10 封口材 11 濡れ性を低下させるための処理層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山下 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扁平部を形成したアルミニウム線材製の
    電極タブと、この電極タブに電気的に接続された引き出
    しリードからなり、上記電極タブの少なくとも一部にポ
    リピロール、ポリエチレンジオキシチオフェンポリスチ
    レンスルホン酸、ポリエチレンジオキシチオフェン、ピ
    ロール、エチレンジオキシチオフェン、脂肪族スルホン
    酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アン
    トラキノンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ポリスチ
    レンスルホン酸および上記化合物の誘導体、およびメタ
    ノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプ
    ロピルアルコール、n−ブタノール、水の少なくとも一
    つ以上の混合物に対する濡れ性を低下させる処理を施し
    てなるコンデンサ用リード線。
  2. 【請求項2】 電極タブの少なくとも一部に施される濡
    れ性を低下させる処理が樹脂の被覆処理である請求項1
    に記載のコンデンサ用リード線。
  3. 【請求項3】 電極タブの少なくとも一部に被覆される
    樹脂が、2−(ペルフルオロアルケニルオキシ)メチル
    アクリレート、2−(ペルフルオロアルケニルオキシ)
    エチルアクリレート、2−(ペルフルオロアルキルオキ
    シ)メチルアクリレート、2−(ペルフルオロアルキル
    オキシ)エチルアクリレート、パーフルオロアルケニル
    ポリビニルフェニルエーテル、パーフルオロアルキルポ
    リビニルフェニルエーテルの群より選ばれる少なくとも
    一つ以上により構成される重合体からなる樹脂である請
    求項2に記載のコンデンサ用リード線。
  4. 【請求項4】 電極タブの少なくとも一部に被覆される
    樹脂が、被覆状態における表面張力が30mN/m以下
    であるフッ素含有樹脂、珪素含有樹脂、チタン含有樹脂
    および上記樹脂の少なくとも一つ以上の混合物のいずれ
    かである請求項2に記載のコンデンサ用リード線。
  5. 【請求項5】 電極タブの少なくとも一部に被覆される
    樹脂が、含フッ素系溶剤および/または含塩素系溶剤に
    可溶なものである請求項2に記載のコンデンサ用リード
    線。
  6. 【請求項6】 電極タブの少なくとも一部に被覆される
    樹脂が、ポリフルオロエーテル、ハイドロフルオロエー
    テル、メチルパーフルオロエーテルイソブチルエーテ
    ル、メチルパーフルオロブチルエーテル、フルオロベン
    ゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ビストリフルオロ
    メチルベンゼン、キシレンヘキサフルオライド、ヘキサ
    フルオロプロペン、およびこれらの誘導体および/また
    は多量体の少なくとも1種以上の混合含フッ素系溶剤に
    20.1重量%以上溶解する含フッ素系樹脂である請求
    項5に記載のコンデンサ用リード線。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つに記載のコ
    ンデンサ用リード線が夫々電気的に接続された帯状の陽
    極箔と陰極箔をその間にセパレータを介在させて巻回す
    ることにより構成されたコンデンサ素子と、このコンデ
    ンサ素子に充填された導電性高分子の固体電解質からな
    る固体電解コンデンサ。
  8. 【請求項8】 導電性高分子が、ポリピロール、ポリエ
    チレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸、ポ
    リエチレンジオキシチオフェンおよび上記化合物の誘導
    体のいずれか一つ以上である請求項7に記載の固体電解
    コンデンサ。
  9. 【請求項9】 導電性高分子を構成する繰り返し単位モ
    ノマーが、ピロール、エチレンジオキシチオフェンおよ
    び上記化合物の誘導体のいずれか一つ以上である請求項
    7に記載の固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】 導電性高分子を構成するドーパントお
    よびその化合物が、脂肪族スルホン酸、トルエンスルホ
    ン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラキノンスルホン
    酸、スチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸およ
    び上記化合物の誘導体のいずれかである請求項7に記載
    の固体電解コンデンサ。
  11. 【請求項11】 導電性高分子を充填する際に用いる重
    合溶剤が、メタノール、エタノール、n−プロピルアル
    コール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、水
    および上記溶剤の少なくとも一つ以上を含有する混合溶
    剤である請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  12. 【請求項12】 リード端子引き出し用の電極タブが夫
    々電気的に接続された帯状の陽極箔と陰極箔をその間に
    セパレータを介在させて巻回することによりコンデンサ
    素子を形成する工程と、上記電極タブの少なくとも一部
    に導電性高分子、導電性高分子を構成する繰り返し単位
    モノマー、導電性高分子を構成するドーパントおよびそ
    の化合物、導電性高分子を充填する際に用いる溶剤、導
    電性高分子を充填する際に用いる酸化剤およびその化合
    物、導電性高分子を充填する際に用いる有機添加剤およ
    び上記物質の少なくとも一つ以上の混合物に対する濡れ
    性を低下させる樹脂を被覆する工程と、上記コンデンサ
    素子に導電性高分子からなる固体電解質を充填する工程
    を備えた固体電解コンデンサの製造方法において、上記
    樹脂の被覆処理工程が、溶剤可溶性樹脂の溶液を電極タ
    ブの少なくとも一部に付着させる工程と、溶剤可溶性樹
    脂の溶液の溶剤成分を気化−逸散させる工程とを含む固
    体電解コンデンサの製造方法。
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