JP2002082340A - フラットパネルディスプレイの作製方法 - Google Patents

フラットパネルディスプレイの作製方法

Info

Publication number
JP2002082340A
JP2002082340A JP2000272578A JP2000272578A JP2002082340A JP 2002082340 A JP2002082340 A JP 2002082340A JP 2000272578 A JP2000272578 A JP 2000272578A JP 2000272578 A JP2000272578 A JP 2000272578A JP 2002082340 A JP2002082340 A JP 2002082340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
partition member
substrate
manufacturing
flat panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000272578A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadaichi Suzuki
貞一 鈴木
Mitsuru Sato
満 佐藤
Shunei Tanaka
俊英 田中
Naoki Hiji
直樹 氷治
Taketo Hikiji
丈人 曳地
Shigeru Yamamoto
滋 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000272578A priority Critical patent/JP2002082340A/ja
Publication of JP2002082340A publication Critical patent/JP2002082340A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に悪影響を与えることなく微細隔壁で基
板間距離を一定に保つことのできるフラットパネルディ
スプレイの作製方法を提供する。 【解決手段】 基板31,34間に表示物質33を挟持
するフラットパネルディスプレイを作製する方法であっ
て、まず、レーザーアブレーション加工により予め作製
された隔壁部材32を下部基板31上に固定する。次
に、隔壁部材32上に表示物質33を注入する。続い
て、この表示物質33上に上部基板34を空気が入らな
いようにして覆い被せて、フラットパネルディスプレイ
を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
等のフラットパネルディスプレイの作製方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、フラットパネルディスプレイは、
それが低価格で提供されるようになったことから、ブラ
ウン管方式のCRTディスプレイに代わるものとして広
く普及し始めている。フラットパネルディスプレイに
は、例えば、次のようなものがある。まず、液晶ディス
プレイは、基板と基板の間に液晶を注入し、その配向状
態を電圧印加で変化させることにより偏光特性を変えて
表示状態を制御する。また、プラズマディスプレイ(P
DP)は、基板間にガスを封入して放電させ蛍光体を励
起して発光表示させるものである。さらに、有機ELデ
ィスプレイは、基板間にホール輸送層と発光層、電子輸
送層を設け通電して発光させるものである。
【0003】これらのディスプレイは、いずれも基板と
基板の間に電圧を印加して動作させる原理に基づいてい
る。そのため、基板間距離の制御は、ディスプレイ作製
技術にとって重要である。それは基板間距離のばらつき
が、電界強度を変化させたり、あるいは光学特性を変化
させたりして、表示ムラ等品質の低下を引き起こすから
であり、また、時には表示内容を破壊することもある。
従って、圧力等の印加により基板間ギャップが変動を受
けやすい場合には、多少の加圧によっても表示品質が劣
化するため、この基板間隔を常に一定に保持する技術が
要求される。
【0004】以下では説明を簡略化するために、液晶デ
ィスプレイを例に取って説明する。液晶ディスプレイの
基板間ギャップを一定に保つ技術としては次の技術が知
られており、頻繁に用いられている。その技術とは、ガ
ラス基板間にシリカやポリスチレンなどのプラスティッ
クで作製された、スペーサーと呼ばれる数ミクロンの粒
径のそろった球状粒子を散布し、基板間距離を一定に保
つものである。この技術は、基板間の距離を一定に保つ
には非常に優れた方法であり、ガラス基板を用いたTF
TLCD(薄膜トランジスタ駆動液晶ディスプレイ)の
ようなTN型液晶ディスプレイ、STN型液晶ディスプ
レイに多用されている。しかし、ガラス基板を用いたデ
ィスプレイは質量が大きく、携帯に不便であり、また衝
撃が加わると破損しやすいと言う欠点がある。そこで可
撓性基板を用いた構造が研究されている。
【0005】プラスティック基板など可撓性のある基板
を用いた場合には、わずかな圧力が印加された場合であ
っても、基板間隔を一定に保つことは容易でない。外圧
を印加すると基板間隔が大きく変動するため、安定した
ギャップを維持できないことは、特にプラスティック基
板に於いては顕著である。そのため、液晶の配向状態が
不安定になり、表示内容の消失、表示ムラ、あるいは色
変化が発生することが知られている。これらの問題を解
決するため、印刷法により柱状壁を印刷形成して基板間
距離を一定に保つ方法、あるいは、レジストのような感
光性樹脂を用いてフォトリソグラフィー法により隔壁を
形成し、基板間距離を一定に保持する方法が知られてい
る。このような隔壁や柱状壁を配設する事により、液晶
の配向状態は外圧に対して著しく安定となる。
【0006】ところで、コレステリック液晶ディスプレ
イでは、特定の波長の光を効率よく反射する選択反射状
態であるプレーナー状態と、透明または散乱状態である
フォーカルコニック状態とが、その表示モードとして利
用されるが、これらはどちらもメモリー性があり、電圧
の印加を停止してもその状態が無電源で保持される。プ
レーナー状態は、コレステリック液晶の螺旋軸が基板に
対して垂直となった配向状態であり、コレステリック液
晶の螺旋ピッチに対応して可視域のBragg反射が起
こる。そのため反射型ディスプレイとして利用される。
【0007】一方、フォーカルコニック状態は、上記螺
旋軸が基板に対して平行に傾斜した状態であり、基板側
から観測したときには、螺旋の多層構造が見えない。そ
のため光は透過され、透明状態となる。又、一般にはフ
ォーカルコニック状態では構造欠陥が多数存在し、その
ために基板間距離が増すと光が散乱し、白濁モードとな
る。これらの状態は圧力の印加に対して非常に敏感であ
り、ガラス基板を用いた場合であっても、スペーサーを
散布する従来の方法では、基板間隔の変化に対して簡単
に配向状態が変化してしまう。このような場合に、上述
のような隔壁や柱状壁を形成することは、ガラス基板の
みならず、たとえ可撓性の基板を用いた場合であっても
非常に有効である。
【0008】印刷法による柱形成法は、例えば特開平1
1−109368号公報に開示されているように、熱可
塑性高分子に球状スペーサーを混合し、スクリーン版や
メタルマスクを用いて、樹脂構造物を形成する。樹脂構
造物はポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、
ポリ酢酸ビニル樹脂などが使用される。また、レジスト
のような感光性樹脂による方法は、例えば特許第266
9609号公報に開示されているように、感光性高分子
材料をガラス基板や可撓性基板に塗布し、リソグラフィ
ー法によりマスクパターンに光照射して、現像すること
で、樹脂による堰を形成する。堰を構成する高分子物質
としては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリイミド
系、あるいはポリエーテルスルホン系の物質などが用い
られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
印刷法では、樹脂構造物における微細な線幅が実現でき
ないこと、壁高が均一でないこと、熱可塑性高分子を用
いるため熱工程が必要で可撓性基板を高温処理しなけれ
ばならないこと等の問題がある。可撓性基板は高温に弱
く、熱がガラス転移点を超えると変形が生じ、平坦性が
損なわれるおそれがある。また、上述の感光性樹脂によ
る方法では、レジストを塗布後、プリベーク工程を通し
た後、露光し、更に現像工程の後にポストベーク工程を
有するので手間がかかる。さらに、現像する際に現像液
によりレジストが除去されるので、下地の配向膜や基板
上の薄膜が直接現像液に触れる。そのため、配向膜等の
下地を痛めると言う欠点がある。また、通常の液晶ディ
スプレイでは、基板間の厚みが5μm程度と厚いため、
隔壁形成用フォトレジストは集積回路のパターン形成時
と較べると数十倍も厚く塗布する必要があるが、その場
合、隔壁とするレジストの線幅は10μm程度が限界で
ある。
【0010】従って本発明の目的は、基板に悪影響を与
えることなく微細隔壁で基板間距離を一定に保つことの
できるフラットパネルディスプレイの作製方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基板間に表
示物質を挟持するフラットパネルディスプレイの作製方
法であって、予め作製された隔壁部材を一方の基板上に
固定する工程と、前記隔壁部材上に表示物質を注入する
工程と、前記表示物質上に他方の基板を覆い被せる工程
とを含むフラットパネルディスプレイの作製方法によ
り、達成される。ここで、隔壁部材は、レーザーアブレ
ーション加工により作製されることが好ましい。この隔
壁部材は、誘電体材料、高分子材料および金属薄膜の群
から選ばれる少なくとも1つの材料より形成することが
できる。また、隔壁部材は、三角形、四角形、梯子状、
マトリックス状、ハニカム状およびストライプ状の群か
ら選ばれる少なくとも1つの形状のパターンを有するよ
うに作製することができる。この隔壁部材は、基板間距
離を規定するスペーサーとして用いることができる。ま
た、前記基板は可撓性材料で形成することができる。
【0012】本発明に係る液晶ディスプレイの作製方法
は、一方の基板上に配向膜を形成する工程と、前記配向
膜の形成された基板上に予め作製された隔壁部材を固定
する工程と、前記隔壁部材上に液晶を注入する工程と、
前記液晶上に他方の基板を覆い被せる工程とを含むもの
である。この場合、前記隔壁部材の基板への固定に先立
って、前記隔壁部材に紫外線硬化樹脂を着膜する工程を
含むことが好ましい。液晶としては、コレステリック液
晶を用いることができる。この場合、基板間に印加され
る少なくとも8kg/cmの圧力に対して、液晶がプ
レーナー状態を維持するようにされる。このように構成
することにより、プラスティック基板のような可撓性の
ある基板を用いたセルであっても十分な強度をもって基
板間距離を一定に保ち、また基板の変形を起すことなく
作製することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係るフラットパネルディ
スプレイの作製方法においては、基板間距離を一定に保
つために挿入される隔壁部材としての網状シートが別
途、予め用意される。従って、まず、この網状シートの
作製方法について述べ、続いて、フラットパネルディス
プレイの作製方法を説明する。
【0014】図1は、レーザー加工により網状シートを
作製するための装置構成を示す図である。図示のよう
に、可動ステージ11上には、繊維状体12を介して、
被加工対象である網状シート用のポリイミドフィルム1
3が置かれている。ポリイミドフィルム13には、エキ
シマレーザー発振装置14からレーザー光10が、マス
ク15、縮小光学系レンズ16、ミラー17を介して照
射される。ポリイミドフィルム13のレーザー光照射面
には、加工時に、アシストガス噴射装置18からアシス
トガスが噴射される。本例では、エキシマレーザー発振
装置14としてKrFレーザーを使用し、網状シートの
隔壁をレーザーアブレーションの手法を用いて作製し
た。KrFレーザーの最大出力は400mJであるが、
本例では1パルス200mJとして100Hzで発振さ
せ加工作業を行った。
【0015】膜厚7μmのポリイミドフィルム13は、
緩衝材としての繊維状体12(例えば無塵紙)を介し
て、可動ステージ11に真空チャックで固定される。こ
の繊維状体12は、レーザーアブレーション加工後に、
薄膜のポリイミドフィルム13を可動ステージ11から
取り外し易くするのに好適である。レーザー照射用のマ
スク15としては、網状パターンのレーザー光遮蔽用マ
スクを用いることができる。この網状マスクは誘電体多
層膜を用いて作製されており、不要なレーザー光線は誘
電体多層膜によりほぼ100%反射され、所望のパター
ンが投射できる。網の目に相当する間隔は400μmで
ある。また、マスク上での隔壁の幅は20μmである。
本実施例では誘電体多層膜による反射鏡を用いたが、マ
スクとしてはより安価なメタルマスクを適用することも
できる。
【0016】上記マスクによる露光パターンは、更に縮
小光学系レンズ16にて1/4に縮小され、ポリイミド
フィルム13へ照射される。ポリイミドフィルム13を
加工する際、加工部分付近へアシストガス噴射装置18
からアシストガス(酸素)を吹き付けて、アブレーショ
ンにより放出されるプラズマの安定なガス化を促進させ
る。また、アシストガスによる風力により物質輸送を促
して、ポリイミドフィルム13の汚染を防止する事がで
きる。一領域へのレーザー照射時間は0.7秒である。
すなわち、70ショットのレーザー照射によりポリイミ
ドフィルム13を気化し、隔壁を形成することができ
る。
【0017】図2(a)、(b)はそれぞれ、隔壁部材
としての網状シートの平面図である。例えば、同図
(a)に示すように、ポリイミドフィルム13に100
μm間隔で線幅5μmの正方形パターンの隔壁が形成さ
れる。また、隔壁パターンは、同図(b)のように、梯
子状とすることもできる。
【0018】図3(a)〜(c)は、本発明に係るフラ
ットパネルディスプレイの作製方法を示す工程図であ
る。基板としては、可撓性のある、例えば、厚さ125
ミクロンのポリカーボネート(PC)基板を使用する。
下部基板31は、次のようにして形成される。まず、P
C基板にITO(indium−tin−oxide)
膜をスパッターで蒸着する。その後、フォトリソグラフ
ィー工程を経て、PC基板上にストライプ状のマトリッ
クス電極を形成する。続いて、ITO膜からの反射を防
止するための反射防止膜(例えば、日産化学社製H80
00)を電極上に設け、更にその上に、PI(poly
imide)による配向膜を塗布して、下部基板31と
する。
【0019】一方、別途作製した網状シート32を紫外
線硬化樹脂雰囲気中に通し、500Åほど紫外線硬化樹
脂を着膜して、図3(a)に示すように、下部基板31
上に配置する。または、下部基板31の配向膜形成面
を、網状シート32に重ねてもよい。図4は、この状態
を示す斜視図である。その後、紫外線を照射し、紫外線
硬化樹脂により網状シート32を下部基板31に固定す
る。次に、同図(b)に示すように、網状シート32上
にコレステリック液晶(カイラルネマティック液晶)3
3を滴下する。そして、同図(c)に示すように、対向
側の上部基板34を液晶33の上に覆い被せる。この
際、空気が混入しないように留意して液晶33を網状シ
ート32の隔壁内に保持し、不要な液晶を除去してか
ら、両基板31、34の周囲を封止して液晶セルを作製
する。図5は、この状態を示す部分的断面図である。こ
のようにして作製された液晶セルに電圧を印加して、プ
レーナー状態を形成したところ、緑色の選択反射光が観
測された。この時8kg/cm以上の圧力を印加して
もプレーナー状態は変化を受けないことを確認した。
【0020】このように本発明では、隔壁部材としての
網状シートを作製するに際してレーザーアブレーション
加工法を用いている。よって以下、この方法について詳
述する。レーザーアブレーション加工にはArF、Xe
Cl、KrFなどのガスを用いたエキシマレーザーが主
に用いられる。エキシマレーザーはその波長が短く紫外
光であり、そのため光子のエネルギーが高く、物質に照
射したとき、その構成分子の分子結合を切断し、分子が
分解するのでプラズマ状態が実現される。
【0021】プラズマ状態は正負にイオン化した原子の
ガス状態であり、容易に飛散する。又このプラズマ状態
はそのままでは不安定であり、すなわち化学的に活性で
あり、周囲に損傷を与え得るが、酸素などのアシストガ
スにより酸化させて安定なガス化を促進することで、周
囲への影響を大幅に低減することができる。また、この
工程は、瞬間的に分子結合を分断し分解するため、溶融
とは異なり熱の影響を押さえられる。そのために薄膜で
あっても熱変形が起こらず微細加工に好適である。
【0022】高分子材料では、C−C、C=C、C−H
などの分子結合状態から構成されるものが多く、エキシ
マレーザーの照射により、これらの高分子結合が多光子
過程により選択的に切断され、分子、原子によるプラズ
マ状態が実現される。ポリイミドフィルムを用いた例で
は、プラズマ化したポリイミドがアシストガスや空気中
に存在する酸素と結合し、炭酸ガスや水蒸気となり飛散
するので、数ミクロンという非常に薄い高分子膜であっ
ても、熱的な変形を受けることなく、マスクパターンを
忠実に反映した微細な加工を行うことができる。
【0023】また、レーザーアブレーション加工による
加工部分や周囲への汚染に関しては、酸素によるアシス
トガスを用いてプラズマ化した加工物のガス化を促進し
ており、コンタミネーションやパーティクルの発生を十
分に押さえることもできる。また、除去した部分には、
高分子の残りと思われるスカムが見られることがあり、
これはポリイミドフィルムを固定する繊維状体(例えば
無塵紙)上に薄く堆積、付着する。更に、レーザー光を
レンズ系による縮小光学系を通して樹脂等の加工物に照
射するので、実物のマスク寸法を正確に縮小、反映した
パターンを高精度に形成することができる。
【0024】本発明では、このレーザーアブレーション
法を用いて高分子膜を加工することにより、網状シート
の形状を、三角形、四角形、梯子状、マトリックス状、
ハニカム状、あるいはストライプ状など多種多様に作製
可能であり、それを可撓性基板の上に接着配置し、隔壁
を形成している。すなわち、本発明は、レーザーアブレ
ーション法によりフィルム部材にレーザー光を照射し、
従来技術では得られない微細な隔壁を有する網状シート
を形成し、これを基板間に挟み込むことにより、圧力印
加に対して安定なセルを作製するものである。
【0025】レーザーアブレーション法を用いた隔壁形
成法は、例えば特開平9−90327号公報に開示され
ているが、この技術は、予め高分子材料をガラス基板に
塗布しておき、その上部よりレーザー光を照射して不要
部分の高分子材料を除去し、隔壁を形成するものであ
る。しかしながら、この方法では、レーザーアブレーシ
ョンにより、ガラス基板上部に塗布した配向膜や絶縁
膜、あるいは透明電極等が損傷を受けるおそれがある。
また、可撓性基板を用いる場合には、可撓性基板自体が
レーザーアブレーションにより損傷を受けるおそれがあ
る。この種の損傷を避けるには、レーザー光の出力制御
に高い精度が要求される。このため、この方法での実施
は実際上難しいと考えられる。また、ガラス基板を用い
た場合であっても、レーザーアブレーションにより飛散
した高分子材料が、隔壁には存在しないものの、除去さ
れた部分にはスカムとして残り、その除去は容易でな
い。本発明では、高分子材料による網状シートをレーザ
ーアブレーションにより別途作製しておき、その網状隔
壁を基板間に挟み込むため、上記のような問題は発生し
ない。
【0026】次に、隔壁の精度について述べると、本発
明では、隔壁と隔壁の間隔が10μm、隔壁の幅が5μ
mの網状パターンをレーザーアブレーション加工により
形成することができる。このように極めて微細な隔壁を
形成できるので、高精細な網状シートを得ることがで
き、開口率の高いフラットパネルディスプレイを作製可
能である。また、隔壁作製の微細化の要求が高くない場
合は、炭酸ガスレーザーによる熱加工でも、この種の網
状シートを作製することができる。
【0027】本発明では、このようにして作製された網
状シートを下部基板上に貼り付け、この網状シート上に
液晶を滴下し、その上に、上部基板を空気が入らないよ
うにして貼りあわせる。その後、周囲にはみ出した液晶
を除去して液晶セルが完成する。このように形成する
と、通常のレジスト工程では影響を強く受ける基板上の
配向膜やその他の基板上の機能膜は、この隔壁形成工程
により原理上全く影響を受けないと言う利点がある。
【0028】また、エキシマレーザーのビーム径が半径
数十ミリ程度と限定された大きさである場合には、20
インチほどの液晶ディスプレイ用の網状シートを作製す
る際、1回のレーザー照射では隔壁をすべて形成できな
い。その場合は、照射位置を移動し、複数回に分けてビ
ームを照射することで対応可能である。なお、本実施例
では、液晶ディスプレイの作製方法を例にとって説明し
たが、本発明はそれに限定されることなく、それ以外の
フラットパネルディスプレイの作製方法にも適用される
ものである。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、作製効率が高く、圧力
印加に対して安定なフラットパネルディスプレイを作製
することができる。また、基板に悪影響を与えることな
く、極めて微細な隔壁を形成できるので、開口率の高い
フラットパネルディスプレイを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー加工により網状シートを作製するため
の装置構成を示す図である。
【図2】(a)、(b)は、それぞれ網状シートの平面
図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明に係るフラットパネル
ディスプレイの作製方法を示す工程図である。
【図4】下部基板上に固定された網状シートを示す斜視
図である。
【図5】上部基板を表示物質(液晶)上に覆い被せる工
程を示す部分的断面図である。
【符号の説明】
31 下部基板 32 網状シート 33 表示物質(液晶) 34 上部基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 俊英 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 氷治 直樹 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 曳地 丈人 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 山本 滋 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H089 HA15 LA09 LA10 LA19 LA20 NA07 NA13 NA17 NA22 NA35 NA58 QA12 QA14 RA16 TA04 2H090 JA03 JB03 KA09 LA02 5C094 AA03 AA10 AA43 EC03 EC04 GB10 5G435 AA03 AA07 AA17 BB12 CC09 KK05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板間に表示物質を挟持するフラットパ
    ネルディスプレイの作製方法であって、予め作製された
    隔壁部材を一方の基板上に固定する工程と、前記隔壁部
    材上に表示物質を注入する工程と、前記表示物質上に他
    方の基板を覆い被せる工程とを含むことを特徴とするフ
    ラットパネルディスプレイの作製方法。
  2. 【請求項2】 前記隔壁部材が、レーザーアブレーショ
    ン加工により作製されたものであることを特徴とする請
    求項1記載のフラットパネルディスプレイの作製方法。
  3. 【請求項3】 前記隔壁部材が、誘電体材料、高分子材
    料および金属薄膜の群から選ばれる少なくとも1つの材
    料から形成されることを特徴とする請求項1または2記
    載のフラットパネルディスプレイの作製方法。
  4. 【請求項4】 前記隔壁部材が、三角形、四角形、梯子
    状、マトリックス状、ハニカム状およびストライプ状の
    群から選ばれる少なくとも1つの形状のパターンを有す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフ
    ラットパネルディスプレイの作製方法。
  5. 【請求項5】 前記隔壁部材が、基板間距離を規定する
    スペーサーとして用いられることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイの
    作製方法。
  6. 【請求項6】 前記基板が、可撓性材料からなることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフラットパ
    ネルディスプレイの作製方法。
  7. 【請求項7】 基板間に液晶を挟持す液晶ディスプレイ
    の作製方法であって、一方の基板上に配向膜を形成する
    工程と、前記配向膜の形成された基板に予め作製された
    隔壁部材を固定する工程と、前記隔壁部材上に液晶を注
    入する工程と、前記液晶上に他方の基板を覆い被せる工
    程とを含むことを特徴とする液晶ディスプレイの作製方
    法。
  8. 【請求項8】 前記隔壁部材の基板への固定に先立っ
    て、前記隔壁部材に紫外線硬化樹脂を着膜する工程を含
    むことを特徴とする請求項7記載の液晶ディスプレイの
    作製方法。
  9. 【請求項9】 前記液晶がコレステリック液晶であるこ
    とを特徴とする請求項7または8記載の液晶ディスプレ
    イの作製方法。
  10. 【請求項10】 基板間に印加される少なくとも8kg
    /cmの圧力に対して、前記液晶がプレーナー状態を
    維持するようにしたことを特徴とする請求項9記載の液
    晶ディスプレイの作製方法。
JP2000272578A 2000-09-08 2000-09-08 フラットパネルディスプレイの作製方法 Pending JP2002082340A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000272578A JP2002082340A (ja) 2000-09-08 2000-09-08 フラットパネルディスプレイの作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000272578A JP2002082340A (ja) 2000-09-08 2000-09-08 フラットパネルディスプレイの作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002082340A true JP2002082340A (ja) 2002-03-22

Family

ID=18758670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000272578A Pending JP2002082340A (ja) 2000-09-08 2000-09-08 フラットパネルディスプレイの作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002082340A (ja)

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6628365B1 (en) 2002-03-23 2003-09-30 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. LCD with UV shielding part at dummy sealant region
US6724458B2 (en) 2001-12-22 2004-04-20 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of fabricating the same
US6741322B2 (en) 2002-03-06 2004-05-25 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Production line of liquid crystal display device having shield of UV blocking material
US6741316B2 (en) 2002-03-06 2004-05-25 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display device and fabricating method thereof
US6755724B2 (en) 2002-03-21 2004-06-29 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Device for grinding liquid crystal display panel
US6774958B2 (en) 2002-02-26 2004-08-10 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal panel, apparatus for inspecting the same, and method of fabricating liquid crystal display thereof
US6781402B2 (en) 2002-03-06 2004-08-24 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Apparatus and method for testing liquid crystal display panel
US6784970B2 (en) 2002-02-27 2004-08-31 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Method of fabricating LCD
US6782928B2 (en) 2002-03-15 2004-08-31 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus having confirming function for remaining amount of liquid crystal and method for measuring the same
US6805308B2 (en) 2002-02-22 2004-10-19 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus having controlling function of dropping amount caused by controlling tension of spring
US6811459B2 (en) 2002-03-15 2004-11-02 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus
US6815002B2 (en) 2002-03-25 2004-11-09 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Method for dispensing liquid crystal using plurality of liquid crystal dispensing devices
US6833901B2 (en) 2002-02-27 2004-12-21 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Method for fabricating LCD having upper substrate coated with sealant
US6864946B2 (en) 2001-12-21 2005-03-08 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of fabricating the same
US7647959B2 (en) 2002-02-05 2010-01-19 Lg Display Co., Ltd. LCD bonding machine and method for fabricating LCD by using the same
US7659962B2 (en) 2002-06-14 2010-02-09 Lg Display Co., Ltd. Portable jig
US7710534B2 (en) 2002-06-28 2010-05-04 Lg Display Co., Ltd. System and method for manufacturing liquid crystal display devices
US8074551B2 (en) 2002-02-26 2011-12-13 Lg Display Co., Ltd. Cutting wheel for liquid crystal display panel
US8139196B2 (en) 2006-09-29 2012-03-20 Fujitsu Limited Liquid crystal display element, method of manufacturing the element, and electronic paper having the element
US8363200B2 (en) 2006-08-23 2013-01-29 Fujitsu Limited Display element, electronic paper using the element, and electronic terminal using the element
US8899175B2 (en) 2002-03-23 2014-12-02 Lg Display Co., Ltd. Apparatus and method for dispensing liquid crystal material
US9004005B2 (en) 2003-12-10 2015-04-14 Lg Display Co., Ltd. Apparatus for aligning dispenser using alignment plate and dispenser alignment system
USRE45727E1 (en) 2002-02-25 2015-10-06 Lg Display Co., Ltd. Method and apparatus for manufacturing liquid crystal display device using serial production processes
US9285614B2 (en) 2003-04-24 2016-03-15 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal dispensing system and method of dispensing liquid crystal material using same
USRE46146E1 (en) 2002-02-20 2016-09-13 Lg Display Co., Ltd Liquid crystal display device and method of manufacturing the same

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7692756B2 (en) 2001-12-21 2010-04-06 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of fabricating the same
US6864946B2 (en) 2001-12-21 2005-03-08 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of fabricating the same
US6724458B2 (en) 2001-12-22 2004-04-20 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of fabricating the same
US7647959B2 (en) 2002-02-05 2010-01-19 Lg Display Co., Ltd. LCD bonding machine and method for fabricating LCD by using the same
USRE46146E1 (en) 2002-02-20 2016-09-13 Lg Display Co., Ltd Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
US6805308B2 (en) 2002-02-22 2004-10-19 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus having controlling function of dropping amount caused by controlling tension of spring
USRE45727E1 (en) 2002-02-25 2015-10-06 Lg Display Co., Ltd. Method and apparatus for manufacturing liquid crystal display device using serial production processes
US8074551B2 (en) 2002-02-26 2011-12-13 Lg Display Co., Ltd. Cutting wheel for liquid crystal display panel
US6774958B2 (en) 2002-02-26 2004-08-10 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal panel, apparatus for inspecting the same, and method of fabricating liquid crystal display thereof
US6784970B2 (en) 2002-02-27 2004-08-31 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Method of fabricating LCD
US6833901B2 (en) 2002-02-27 2004-12-21 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Method for fabricating LCD having upper substrate coated with sealant
US6781402B2 (en) 2002-03-06 2004-08-24 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Apparatus and method for testing liquid crystal display panel
US6741316B2 (en) 2002-03-06 2004-05-25 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal display device and fabricating method thereof
US6850088B2 (en) 2002-03-06 2005-02-01 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Apparatus and method for testing liquid crystal display panel
US6741322B2 (en) 2002-03-06 2004-05-25 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Production line of liquid crystal display device having shield of UV blocking material
US7731059B2 (en) 2002-03-15 2010-06-08 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus having confirming function for remaining amount of liquid crystal and method for measuring the same
US6811459B2 (en) 2002-03-15 2004-11-02 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus
US6782928B2 (en) 2002-03-15 2004-08-31 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Liquid crystal dispensing apparatus having confirming function for remaining amount of liquid crystal and method for measuring the same
US6755724B2 (en) 2002-03-21 2004-06-29 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Device for grinding liquid crystal display panel
US6628365B1 (en) 2002-03-23 2003-09-30 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. LCD with UV shielding part at dummy sealant region
US8899175B2 (en) 2002-03-23 2014-12-02 Lg Display Co., Ltd. Apparatus and method for dispensing liquid crystal material
US6815002B2 (en) 2002-03-25 2004-11-09 Lg. Philips Lcd Co., Ltd. Method for dispensing liquid crystal using plurality of liquid crystal dispensing devices
US7659962B2 (en) 2002-06-14 2010-02-09 Lg Display Co., Ltd. Portable jig
US7710534B2 (en) 2002-06-28 2010-05-04 Lg Display Co., Ltd. System and method for manufacturing liquid crystal display devices
US9285614B2 (en) 2003-04-24 2016-03-15 Lg Display Co., Ltd. Liquid crystal dispensing system and method of dispensing liquid crystal material using same
US9004005B2 (en) 2003-12-10 2015-04-14 Lg Display Co., Ltd. Apparatus for aligning dispenser using alignment plate and dispenser alignment system
US8363200B2 (en) 2006-08-23 2013-01-29 Fujitsu Limited Display element, electronic paper using the element, and electronic terminal using the element
US8139196B2 (en) 2006-09-29 2012-03-20 Fujitsu Limited Liquid crystal display element, method of manufacturing the element, and electronic paper having the element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002082340A (ja) フラットパネルディスプレイの作製方法
US7491557B2 (en) Thin film etching method and method of fabricating liquid crystal display device using the same
USRE44071E1 (en) Method for patterning a multilayered conductor/substrate structure
US8283596B2 (en) Laser processing apparatus and laser processing method, debris collection mechanism and debris collection method, and method for producing display panel
US20020110673A1 (en) Multilayered electrode/substrate structures and display devices incorporating the same
US8382299B2 (en) Beam direction control element and method of manufacturing same
KR100798244B1 (ko) 표시 패널의 제조 방법 및 표시 패널
JP4058077B2 (ja) 液晶表示素子の製造方法
JPH08101395A (ja) 液晶表示素子の製造方法
JPH08192469A (ja) 光硬化性樹脂の硬化装置
JP2007253088A (ja) 液滴塗布方法及び液滴塗布装置
US7400368B2 (en) Liquid crystal displays with liquid crystal molecules and polymers in which the polymers adhere to the substrates and capsulate the molecules
JP2005121916A (ja) レンチキュラレンズ用凹部付き基板の製造方法、レンチキュラレンズ用凹部付き基板、レンチキュラレンズ基板、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ
KR100798308B1 (ko) 액정 표시소자의 스페이서 형성방법
JP2006044974A (ja) マイクロレンズ用凹部付き基板の製造方法および透過型スクリーン
JP2002287156A (ja) 液晶パネルの製造方法および製造装置
JP2004335440A (ja) 支柱構造のゲート極板を含むフィールドエミッションディスプレイおよびその製法
JPH04156325A (ja) 非発光形表示デバイスを用いる造形方法および造形装置
JPH11119439A (ja) 液晶マスク式露光マーキング装置
KR101076422B1 (ko) 얼라인마크 형성 장치 및 방법
JP2006337843A (ja) 液晶パネルのリペア方法及びリペア装置
KR101760442B1 (ko) 노광장비 및 이를 이용한 기판의 포토리소그라피 방법
JP2001084896A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネル
JPH1184393A (ja) 液晶表示装置の製造方法および液晶表示装置
JPH1124103A (ja) 液晶表示素子とその製造方法および製造装置