JP2002079070A - 攪拌容器、軸封構造、および回転軸の製造方法 - Google Patents

攪拌容器、軸封構造、および回転軸の製造方法

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JP2002079070A
JP2002079070A JP2000270969A JP2000270969A JP2002079070A JP 2002079070 A JP2002079070 A JP 2002079070A JP 2000270969 A JP2000270969 A JP 2000270969A JP 2000270969 A JP2000270969 A JP 2000270969A JP 2002079070 A JP2002079070 A JP 2002079070A
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shaft
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Takashi Toyooka
敬 豊岡
Kanji Noguchi
寛治 野口
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NOGUCHI GIKEN KK
Nippon Fusso Co Ltd
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NOGUCHI GIKEN KK
Nippon Fusso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素樹脂被覆のシール部を有する攪拌軸を
備えた攪拌容器、軸封構造および回転軸の製造方法を提
供する。 【解決手段】 この攪拌容器は、攪拌容器に回転自在に
保持され、当該攪拌容器の壁を貫通して取り付けられた
攪拌軸1と、外周シール部材23aとを備え、攪拌軸
は、外周シール部材とシール25を形成する部分である
攪拌軸シール部1aを含めて前記攪拌容器内に位置する
部分がフッ素樹脂被覆層22によって被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腐食性の流動体を
攪拌する攪拌容器、軸封構造およびそれらに用いられる
回転軸の製造方法に関し、より特定的にはメモリ等の各
種半導体素子の作製に用いられるフォトレジスト等の攪
拌容器、内容物を密閉する化学機械用の軸封構造および
それらに用いられる回転軸の製造方法に関する。ここ
で、攪拌容器とは、攪拌軸が用いられていればどのよう
な容器でもよく、反応容器、熟成容器、貯蔵容器等の容
器が該当する。また、軸封構造や回転軸は、攪拌とは関
係なく、内容物が密閉された状態を維持しながら作動す
る回転機構等に用いられるもの全てが含まれる。
【0002】
【従来の技術】図6は、半導体装置の製造に用いられる
フォトレジスト等の流動体の反応容器を示す。この反応
容器には、組成の一様性および反応の均一化をはかるた
めに、翼105の付いた攪拌軸101が必ず取り付けら
れる。この攪拌軸は反応容器の外側の保持部103に回
転自在に保持され、モータ104等により回転力を付与
され、翼101とともに回転することにより、流動体
(図示せず)を攪拌する。フォトレジスト等の流動体は
粘性が大きいので、容易に均一な組成や温度分布になら
ない。このため、粘性に打ち勝つ回転力により流動体を
均一に攪拌することが特に重要になる。
【0003】上記の反応容器で処理される流動体が半導
体装置の製造に用いられる場合には、流動体にごく微量
の金属イオン等の混入が生じても、半導体装置にそれら
の金属イオンが混入して、製作した半導体装置に不具合
を生じる。このため、上記の反応容器の強度メンバ10
7の内面、攪拌軸等において流動体に暴露する部分は、
全て、フッ素樹脂106等によりライニングされるの
が、普通である。以後の説明において、流動体に暴露さ
れるとは、流動体とその蒸発分等も含めた反応容器に含
まれるもの全てに暴露されることをいう。図6におい
て、特に重要な箇所は、攪拌軸シール部102である。
流動体の蒸発分等はこのシール部102までは、攪拌軸
と容器内壁との間を通ってゆくが、シール部において遮
断され、容器内に密閉される。
【0004】従来の攪拌軸においても、図7に示すよう
に、シールを万全にする配慮はなされている。すなわ
ち、翼や軸の所定部分はフッ素樹脂122によって被覆
され、かつ上記の流動体に対してシールを形成する部分
125はハステロイによって被覆されていた。図7にお
いて、攪拌軸の外周に配される外周シール部は樹脂製の
一体成形部材であるベローシール123から構成されて
いる。このベローシール123は、外周シール部123
aと、ベローズの部分123bと、下方の硬質セラミッ
クス124と摺動シール部126を形成するベローズ下
部123cとからなっている。ベローズ123bの緩い
ばね作用により適度な応力が摺動シール部126に付加
されるようになっている。硬質セラミックス124と対
向する内面側には、ハステロイの上にフッ素樹脂122
がさらに被覆されている。摺動シール部126は、シー
ル部を形成する両側の部材とも回転運動はしていないの
に対して、シール部125は、回転している攪拌軸と外
周シール部材との間で形成されるシールである。本説明
において、とくに断らないかぎり、シール部とは、攪拌
軸(回転軸)の外面と外周シール部123とによって形
成されるシール部125をいう。上記流動体に対するシ
ール部125は、ハステロイ(回転軸)/樹脂(外周)
の界面によって形成されることになる。ハステロイは、
50〜70%Ni-20〜30%Mo、または83%Ni-8〜10%
Si、を基本組成とする高耐食性の合金であり、上記の
フォトレジスト等の攪拌軸の被覆に用いられてきた。図
7において、攪拌軸101のシール部にはハステロイ管
120が嵌められ、溶接部121を形成することによ
り、攪拌軸に固定され被覆を形成している。このシール
部に、従来、ハステロイを用いてきたのは、次の理由に
よる。 (1)シール部では非常に高精度の寸法としなければな
らないが、ハステロイ等の金属では切削加工を高精度で
行う実績がある。一方、フッ素樹脂被覆を高精度で加工
した実績はない。 (2)上記シール部の加工において、ハステロイの場合
では、ハステロイ管を被覆することにより、十分手直し
加工できる余裕代を有する。これに対して、フッ素樹脂
被覆では、手直しの実績がないので、フッ素樹脂を最大
限積層した厚さが手直しに十分な厚さかどうか明らかで
ない。手直し代を十分確保できない場合、フッ素樹脂被
覆の際の400℃焼成による大きな熱歪みを、プレス加
工と切削加工とによって除去することが可能かどうか、
実績がないので不明である。一方、ハステロイを用いて
シール面を形成する場合においても、ハステロイ管を上
記の攪拌軸に被覆して固定のために溶接するので、大き
な歪みは発生する。しかし、ハステロイ管の場合には、
プレス加工や切削加工により十分な手直し代を使って高
精度に寸法出しすることができる実績がある。 (3)フッ素樹脂がシール部の面圧に長期間耐えられる
か実績がない。一方、ハステロイは問題なくシール部の
面圧に長期間耐えられる実績がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高耐食
性合金のハステロイといえども流動体の組成によって
は、微量の金属イオンの溶出は避けられない。半導体装
置の微細化が進み各部分の間隔が小さくなるにつれて、
少しでも不具合要因を避けたいという考えが強まってき
た。このため、流動体に露出する部分にハステロイが配
置されることを避けたいという要求が強くなってきた。
この要求に応えるためには、フッ素樹脂で被覆したシー
ル部分を高精度で仕上げ、シール漏れのない状態で長期
間耐えられるか実績を積む必要がある。
【0006】本発明は、上記の要求に応えるべくなされ
た発明であり、フッ素樹脂で被覆された高精度加工のシ
ール部を有する攪拌軸を備えた攪拌容器、軸封構造およ
び攪拌軸である回転軸の製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面の攪
拌容器は、フッ素樹脂被覆された容器内に密閉された腐
食性の流動体を攪拌する攪拌容器である。この攪拌容器
は、攪拌容器に回転自在に保持され、当該攪拌容器の壁
を貫通して取り付けられた攪拌軸と、外周シール部材と
を備え、上記の攪拌軸は、外周シール部材とシールを形
成する部分である攪拌軸シール部を含めて攪拌容器内に
位置する部分がフッ素樹脂被覆層によって被覆されてい
る(請求項1)。
【0008】上記の構成により、シール部も含めて上記
流動体に暴露される部分は全てフッ素樹脂に被覆されて
いるので、極微量の金属イオンの混入も避けることがで
き、半導体装置の製造に用いられる原料の調整用の攪拌
容器として好適なものとなる。また、ハステロイ管等の
高価で入手が容易でない材料をもちいないので、安価か
つ短納期の攪拌容器とすることが可能となる。
【0009】上記第1の局面の攪拌容器において、フッ
素樹脂被覆層によって被覆された攪拌軸シール部は、そ
の外径のばらつきが(2/100)mm以内の高精度
で、また表面あらさが12−S以上の高精度で仕上げら
れている(請求項2)。
【0010】上記の寸法精度および表面あらさで仕上げ
られることにより、攪拌軸をハステロイ被覆してシール
部を形成した場合と同じ程度の密封性のシール部を形成
することができる。さらに、フッ素樹脂被覆部と樹脂製
の外周シール部材とのシールにおいては、自己潤滑的な
効果が現れ、ハステロイ/樹脂の組合せによるシールよ
りも密閉性の高いシールを実現することが期待される。
なお、上記の表面あらさが12−S以上とは、表面あら
さが12μm以下であることを意味する。なお、よりシ
ール性能を高めるためには、外径のばらつきは1/10
0mm以内、また表面粗さは6−S以上とすることが望
ましい。
【0011】本発明の第1の局面の軸封構造は、容器に
回転自在に保持され、当該容器の壁を貫通して取り付け
られた回転軸と、外周シール部材とを備え、上記の回転
軸は、外周シール部材とシールを形成する部分である回
転軸シール部を含めて容器内に位置する部分がフッ素樹
脂被覆層によって被覆され、フッ素樹脂被覆層によって
被覆された回転軸シール部は、その外径のばらつきが
(2/100)mm以内の高精度で、また表面あらさが
12−S以上の高精度で仕上げられている(請求項
3)。
【0012】上記の構成は、攪拌容器以外の化学装置の
回転軸にも用いることができ、化学装置内に封入された
内容物に金属イオンを混入させることなく、回転軸を駆
動させることができる。
【0013】本発明の第1の局面における回転軸の製造
方法は、容器に回転自在に保持され、当該容器の壁部を
貫通して取り付けられる回転軸の製造方法である。この
製造方法では、回転軸の所定の部分に樹脂を被覆して樹
脂被覆層を形成する工程と、回転軸の芯出しをして、樹
脂被覆層で被覆された回転軸の所定部分を外周切削によ
り粗加工する工程と、芯出し粗加工された樹脂被覆層の
所定部分にリング状の摺り合わせ用治具を回転しながら
嵌め入れる工程と、嵌め入れにおける摺り合わせによっ
て生じた摺り合わせ痕である特殊な光沢を帯びた部分を
研磨することにより前記回転軸を仕上げる(請求項
4)。
【0014】上記の製造方法により、樹脂を被覆された
回転軸のシール形成部に高精度加工を施すことができ、
密封性の高いシールを形成することができる。上記製造
方法は高価な精密機械を用いる必要がない。この製造方
法は、真円から大きい部分のみを、非常にユニークな方
法で確実に検出して、その部分のみを研磨してゆく方法
である。この摺り合わせ治具の使用が有効となるために
は、芯出しを正確に行っておく必要がある。この芯出し
は、テフロン(登録商標)で被覆した治具で回転軸の一
端を把握し、他端もテフロン製の支持具で支持して、攪
拌軸のフッ素樹脂被覆が破れないように配慮して、回転
軸の両端を支持して行う。この製造方法は、素朴である
が、万人が正確に真円を出すことができる汎用性の高い
ユニークな方法である。通常の旋盤における芯出し粗加
工を行い、摺り合わせ治具という簡便で確実な工具を組
み合わせ用いることにより、従来なし得なかった樹脂の
高精度加工を実現することができた。なお、上記の構成
においては、回転軸に被覆する樹脂はフッ素樹脂でもよ
いし、フッ素樹脂以外の樹脂でもよい。
【0015】上記第1の局面の回転軸の製造方法では、
研磨仕上げの工程は、回転軸シール部の外径を測定する
工程と、その測定結果に基いて、摺り合わせ用治具の嵌
め入れとその嵌め入れによって生じた摺り合わせ痕の研
磨がさらに必要かを判断する工程とを備えている(請求
項5)。
【0016】この構成により、真円からプラス側にずれ
て大きい部分のみを確実に検出して、順に研磨してゆく
ことができる。
【0017】上記第1の局面の回転軸の製造方法では、
回転軸シール部の外径のばらつきを(2/100)mm
以内の高精度で、また表面あらさを12−S以上の高精
度で仕上げる(請求項6)。
【0018】上記のレベルの仕上げ精度により、最低
限、ハステロイを被覆した攪拌軸におけるハステロイ/
樹脂のシール部の密閉性に相当するシールを得ることが
でき、さらに樹脂どうしの自己潤滑的な効果を得ること
ができれば、それ以上の密閉性を期待することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、図を用いて、本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明の軸封構造を
説明するための図面である。図1において、回転軸1の
シール部1aおよび流動体に限らず内容物に暴露される
内容物暴露部1bは、その外面をフッ素樹脂被覆層によ
って被覆されている。回転軸のシール部1bの外側に
は、外周シール部23aが配されている。この外周シー
ル部23aは、一体成形加工されたベローシール23の
一部である。ベローシール23は、この外周シール部2
3aと、ベローズ部23bと、ベローズ下部23cとか
ら構成されている。外周シール部23aのさらに外側に
外周シール部拘束部材33が配置されている。外周シー
ル部拘束部材33には、ボルト34aとねじ孔34bと
が設けられ、これらを螺合させることにより、外周シー
ル部に適度な締付力を付与している。また、ベローズ2
3bの外側にもベローズ拘束部材35が配置され、ベロ
ーズを緩く拘束している。図1において、最も重要な箇
所は回転軸1のシール部1aである。流動体の蒸発分等
は、回転軸暴露部1bと、硬質セラミックス部(図示せ
ず)やベローズ下部23cとの隙間を通り、ベローズ2
3bの内側にいたる。しかし、回転軸シール部1aと外
周シール部23aとによって形成されるシール部25の
ために遮断され、ここから外部に漏れることが防止され
る。このシール部25を完璧なものとするためには、回
転軸シール部の外径を高精度で加工しなければならな
い。金属加工を高精度で実施する方法は、従来から多く
の方法が知られている。しかし、フッ素樹脂被覆部を高
精度で加工する方法は、確立された方法は知られていな
かった。
【0020】図2は、図1に示す回転軸のシール部付近
の断面図である。図2において、回転軸は、シール部1
aおよび内容物暴露部1bの両方とも、フッ素樹脂被覆
層22によって覆われている。フッ素樹脂に限らず樹脂
被覆層の高精度加工は難しいとされている。回転軸のシ
ール部1aを高精度で仕上げることが、完璧なシールを
形成する上で重要である。通常、回転軸シール部の外径
は精度、(1/100)mmで仕上げる。すなわち、
0.01mm以内のばらつきで仕上げるが、(2/10
0)mm程度の精度で、0.02mm程度のばらつきが
あってもシールは問題なく形成される。また、表面仕上
げの程度は3−S(表面粗さ3μm以下)または6−S
(表面粗さ6μm以下)程度で仕上げられる。この表面
仕上げのレベルも、12−S(表面粗さ12μm以下)
程度であっても問題を生じることはない。また、回転軸
シール部1aと外周シール部とのはめあいはH7h7を
目標に行っている。
【0021】次に、上記回転軸である攪拌軸を製造する
方法について説明する。図3は、攪拌軸の全体を示す図
である。この攪拌軸には、翼5が2箇所で取り付けられ
ている。翼と反対側の端部には、モータ等により回転力
を付与するための把握部13が設けられている。上記し
た、回転軸シール部は、符号1aの部分に形成される。
この攪拌軸では、回転軸シール部1aを含んで、左側部
分にはすべてフッ素樹脂被覆が施されている。
【0022】まず、SUS材を用いて、機械加工および
溶接により図3に示す攪拌軸の基本構成を作製する。次
いで、スプレーまたは粉体塗装によりフッ素樹脂を積層
し400℃焼成を行い、厚さ500μm以上のフッ素樹
脂被覆を形成する。このフッ素樹脂被覆の厚さは、40
0℃焼成によって生じる変形と、その手直しに要する厚
さによって増減する。通常、粗加工におけるバイトによ
る切削代100μmを見込み、回転軸シール部厚さ50
0μmを確保するために、600μm程度の厚さとす
る。もちろん、それ以上の厚さとしてもよいし、それ以
下の厚さであってもよい。このフッ素樹脂被覆は攪拌軸
の全表面に対して行う。
【0023】次いで、旋盤を用いて、芯出しを行い、バ
イトにより切削する粗加工を行う。この芯出しおよび旋
盤加工においては、つかみ部のフッ素樹脂被覆が損傷し
ないようにテフロン製の治具を用いて一端を掴み、他端
は、やはりテフロン製の支持具により支持して行う。こ
の後、次に示す手順にしたがって加工を行う。 (1)回転軸シール部の粗加工を行い、16−S程度に
仕上げる。外径を少し大きめに残すが、あまり大きく残
しすぎると後の研磨工程の時間がかかるので、適度な大
きめにする。 (2)図4に示すように、摺り合わせ用治具40を、回
転軸シール部1aに向けて回転しながら挿入し、その
後、抜き取る。 (3)図5に示すように、フッ素樹脂の凸部に摺り合わ
せ痕45が生じている。この摺り合わせ痕は、特殊な光
沢を帯びた部分であり、肉眼により簡単に特定すること
ができる。マイクロメータで外径を測定しながら、その
光沢部分45にNo120の紙やすりをかけて、仕上げを
行う。 (4)この(2)−(3)の作業を、測定値等を判断し
て、数回繰り返し、12−S以上の仕上げを行う。望ま
しくは、6−S以上の仕上げを行う。また、回転軸シー
ル部における外径のばらつきは0.02mm以内になる
ようにする。回転軸シール部と外周シール部とのはめあ
い値は、樹脂の塑性を考慮して、H7h7を目標値に行
う。
【0024】上記の軸封構造により、高耐食性高合金を
用いることなく、全ての内容物暴露部を樹脂被覆部とす
ることができる。このため、内容物への金属イオンの混
入を避け、かつ入手に時間がかかり高価な高合金の使用
を避けることができるので、低コストで短納期の製品と
することが可能となる。また、回転軸シール部のフッ素
樹脂被覆の耐久性も十分満足すべきものである。
【0025】上記において、本発明の実施の形態につい
て説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の
形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら
発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特
許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の
範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更
を含む。
【0026】
【発明の効果】本発明を用いることにより、高耐食性高
合金を用いることなく、全ての内容物暴露部を樹脂被覆
部とすることができる。このため、内容物への金属イオ
ンの混入を避け、かつ入手に時間がかかり高価な高合金
の使用を避けることができるので、低コストで短納期の
製品とすることが可能となる。上記の軸封構造は、攪拌
容器だけでなく、内容物を密閉して処理する化学機械の
回転機構に用いられ、当該分野の発展に寄与することが
期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の軸封構造を説明するための図面であ
る。
【図2】 図1に示す軸封構造のシール部付近の断面図
である。
【図3】 本発明の攪拌軸を示す図である。
【図4】 本発明のフッ素樹脂で被覆された回転軸シー
ル部を高精度で仕上げる方法を示す図である。
【図5】 図4の方法において摺り合わせ痕の形成状況
を説明するための図である。
【図6】 攪拌軸を備えた、一般的な反応容器の断面図
である。
【図7】 従来の軸封部を説明するための図である。
【符号の説明】
1 回転軸(攪拌軸)、1a 回転軸シール部、1b
内容物暴露部、22フッ素樹脂被覆層(被覆層断面)、
23 ベローシール部、23a 外周シール部、23b
ベローズ、23c ベローズ下部、24 硬質セラミ
ックス、25シール部、26 摺動シール部、33 外
周シール部拘束部材、34a ボルト、34b ねじ
孔、35 ベローズ拘束部材、 40 摺り合わせ治
具、45摺り合わせ痕。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J033 AA01 AB01 AB03 AC01 BA03 3J043 AA17 BA02 CA03 CB13 4G037 DA02 DA23 EA04 4G078 AA13 AB11 BA05 CA12 DA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂被覆された容器内に密閉され
    た腐食性の流動体を攪拌する攪拌容器であって、 前記攪拌容器に回転自在に保持され、当該攪拌容器の壁
    を貫通して取り付けられた攪拌軸と、 外周シール部材とを備え、 前記攪拌軸は、前記外周シール部材とシールを形成する
    部分である攪拌軸シール部を含めて前記攪拌容器内に位
    置する部分がフッ素樹脂被覆層によって被覆されてい
    る、攪拌容器。
  2. 【請求項2】 前記フッ素樹脂被覆層によって被覆され
    た前記攪拌軸シール部は、その外径のばらつきが(2/
    100)mm以内の高精度で、また表面あらさが12−
    S以上の高精度で仕上げられている、請求項1に記載の
    攪拌容器。
  3. 【請求項3】 容器に回転自在に保持され、当該容器の
    壁を貫通して取り付けられた回転軸と、 外周シール部材とを備え、 前記回転軸は、前記外周シール部材とシールを形成する
    部分である回転軸シール部を含めて前記容器内に位置す
    る部分がフッ素樹脂被覆層によって被覆され、前記フッ
    素樹脂被覆層によって被覆された前記回転軸シール部
    は、その外径のばらつきが(2/100)mm以内の高
    精度で、また表面あらさが12−S以上の高精度で仕上
    げられている、軸封構造。
  4. 【請求項4】 容器に回転自在に保持され、当該容器の
    壁部を貫通して取り付けられる回転軸の製造方法であっ
    て、 前記回転軸の所定の部分に樹脂を被覆して樹脂被覆層を
    形成する工程と、 前記回転軸の芯出しをして、前記樹脂被覆層で被覆され
    た回転軸の所定部分を外周切削により粗加工する工程
    と、 前記芯出し粗加工された前記樹脂被覆層の所定部分にリ
    ング状の摺り合わせ用治具を回転しながら嵌め入れる工
    程と、 前記嵌め入れにおける摺り合わせによって生じた摺り合
    わせ痕である特殊な光沢を帯びた部分を研磨することに
    より前記回転軸を仕上げる、回転軸の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記研磨仕上げの工程は、前記回転軸シ
    ール部の外径を測定する工程と、その測定結果に基い
    て、摺り合わせ用治具の嵌め入れとその嵌め入れによっ
    て生じた摺り合わせ痕の研磨がさらに必要かを判断する
    工程とを備える、請求項4に記載の回転軸の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記回転軸シール部の外径のばらつきを
    (2/100)mm以内の高精度で、また表面あらさを
    12−S以上の高精度で仕上げる、請求項4または5に
    記載の回転軸の製造方法。
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