JP2517719B2 - 回転ロ−タ - Google Patents

回転ロ−タ

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JP2517719B2
JP2517719B2 JP62042099A JP4209987A JP2517719B2 JP 2517719 B2 JP2517719 B2 JP 2517719B2 JP 62042099 A JP62042099 A JP 62042099A JP 4209987 A JP4209987 A JP 4209987A JP 2517719 B2 JP2517719 B2 JP 2517719B2
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JP
Japan
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rotating shaft
shaft
rotary
stress
rotating
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JP62042099A
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淑治 植山
憲一 笠井
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は表面処理された回転ロータに係り、特に、回
転軸の材料よりは硬く、割れ易い材料を表面処理の材料
に用いた回転軸の強度信頼性が向上されてなる回転ロー
タに関する。
〔従来の技術〕
回転軸の疲労強度向上法については古くから種々検討
されており、例えば、羽根車、スリーブなどの凝インス
円筒状の回転体を焼ばめした回転軸の耐疲労強度向上法
としては、「金属材料疲労強度の設計資料I」、日本機
械学会発行、第3章3,3節、第179頁から第196頁、また
は、日本機械学会論文集33巻248号(昭和42年)、第503
頁から第511頁」に開示されている。
表面処理を施した回転軸の強度向上についても、例え
ば、日本機械学会論文集47巻423号(昭和56年)、第150
9頁から第1517頁に開示されている。
回転軸の表面処理方法には、主として高周波加熱法、
窒化、浸炭など回転軸の表面を回転軸の材料そのものを
利用して硬化させるもの、及び、メッキ、溶射塗布など
他の材料を薄い層にして付着させるものの2つがある。
後者での表面処理では回転軸の使用条件に応じて、付着
物の材料を変え、例えば腐食の問題に対しては耐食性の
高い材料を選択し、また、硬度を確保するためには硬い
材料を被覆材として選択する。
従来の回転ロータを第2図を用いて説明する。第2図
において、回転ロータは回転軸1に羽根車2や円筒状の
スリーブ3などが回転軸に焼ばめして嵌合されており、
また、回転軸1の表面には表面処理により薄い層(被覆
材4)が付着させられている。
〔従来技術の問題点〕
しかしながら、従来は硬質クロームメッキやセラミッ
ク溶射のような表面処理を施した回転軸と回転体とを組
合せた、実際の使用条件下での研究は無く、回転軸と回
転体とが嵌合された結果、疲労強度がどのように変化す
るかなど、組合さったことによる影響については考慮さ
れていなかった。
回転軸が温度変化を受けたり、応力が作用すると、回
転軸と被覆材との線膨張率やヤング率の違いにより被覆
材が割れたり、はく離することがあった。
例えば回転体とのフレッティング摩耗を避ける目的
で、回転軸表面の硬度を上げるため、メッキや溶射など
の方法により回転軸とは異なる材料で表面処理を施した
場合、表面処理材が原因となる割れの発生、処理材その
ものに含まれる欠陥のために、回転軸本体の強度が低下
するという問題点があった。
かかる問題点を解決するために、本発明は、回転軸本
体の強度が向上されてなる回転ロータを提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる手段について述べる前に本発明を完成するに至
った経違について説明する。
ポンプ、圧縮機などの流体機械では、運転中に半径方
向の流体力や羽根車による加圧のために軸方向のスラス
ト力、あるいは回転トルクなどの力を受ける。このた
め、軸には曲げ応力、引張り応力、捩り応力が組合さっ
て作用し、この応力は軸表面に近い程高くなる。
ところで、回転体内周面と回転軸の表面では半径方向
力を受けて面接触したり、両者に焼ばめなどの締りばめ
が施されていたりすると、Hertz(ヘルツ)の応力が発
生する。第3図は締りばめされた円筒による回転軸表面
の応力分布を示したもので、Hertz(ヘルツ)の応力の
一つとして円筒の端面近傍に大きな引張応力が生じてい
ることがわかる。この値は軸表面からの深さが深くなる
とその値は小さくなる。
また、円筒などが締りばめされた回転軸に引張り、曲
げ、捩り力が作用すると、回転体も力の分配を受け、嵌
合体端面近くの軸には応力集中による応力の上昇が起
る。通常の応力集中理論によれば、応力集中は形状の不
連続部、即ち、回転体の端面付近に生じ、表面から離れ
た深い部分ではその影響が無くなることが知られてい
る。
このように、回転軸表面の回転体の端部付近では、も
し、回転体がなければ十分に低い応力場である部位であ
っても、非常に高い応力状態になることが予想される。
この時、表面処理の付着材料が脆ければその部分で容
易に割れが発生する。静的な力のみであればこの割れは
付着材料の厚さ程度の深さしか入らないが、この割れに
繰返しの応力が作用すると、疲労き裂として回転体本体
へも進展して行き、ついには回転軸の破損に到る。
一般にき裂を含む材料の強度評価には破壊力学が適用
され、き裂先端の応力状態を次のパラメータ応力拡大係
数Kを使って評価する。
ここに、σ:作用応力、a:き裂深さ、F(a,D…);き
裂長さaや軸径Dなどの周囲条件で決る補正係数であ
る。一方、疲労き裂については、繰返し応力範囲Δσ
(=σmax−σmin)を(1)式に代入して求めた応力拡
大係数範囲ΔKを使って、疲労き裂伝ぱ速度de/dNが次
式で整理されることが知られている。
de/dN=CΔKm ………(2) ここに、C,m:材料、環境により決まる材料定数である。
疲労き裂の進展はき裂が進展するか否かの条件を与える
下限界応力拡大係数ΔKthで決り、ΔK>ΔKthとなって
始じめて、進展を開始する。即ち、回転軸上に割れがあ
っても、繰返し応力Δσやき裂深さaが小さければ疲労
き裂は進展し得ないことになる。
第4図は硬質Crメッキを施した軸の疲労強度を実験的
に求めたもので、回転体がある場合の疲労強度は無い場
合に比べて大きく低下していることがわかる。なお図中
で、Soは硬質Crメッキのない軸の疲労限度を示す。ま
た、図中の計算値は試験条件を基に(2)式を積分する
ことで疲労寿命を推定したもので実験値と良く一致して
いる。このことは、嵌合によるメッキの割れが前述の理
由により比較的初期に発生し、その後は、疲労き裂の進
展のみで寿命が決まることを示している。
以上述べたように回転軸上に嵌合した回転体と回転軸
が強く接触することで、回転軸上に付着させた表面処理
皮膜が回転体の端面近傍で容易に割れ、この割れを起点
として疲労き裂が進展し、回転軸が折損する可能性があ
ることが理解される。
本発明は、回転軸を形成する母材より硬質の材料の被
膜からなる表面処理層を有する回転軸と、この回転軸周
りに表面処理層を介して締り嵌めによって装着された回
転体とを備えてなる回転ロータであって、回転軸に装着
された回転体の両端部周りに環状の切込溝が設けられ回
転軸を表出することにより、この両端部周りの硬質材料
からなる表面処理層が除去され、回転体の両端部が切込
溝上にオーバーハングしてなることを特徴とする回転ロ
ータである。
〔作用〕
回転ロータの運転中に、回転体の端部で種々の荷重が
回転軸本体に作用しても、最大応力は切込み溝の表面上
に発生することになり、表面処理層に割れを生じること
はない。この結果、回転軸の破損を防ぐことができる。
〔実施例〕
次に本発明に係る回転ロータの一実施例を添付図面に
従い詳説する。本実施例の回転ロータは流体機械へ適用
されたものである。第1図は、その実施例の断面構成図
である。
第1図において、回転軸1の上には羽根車2や円筒状
スリーブ3のような回転部品が装着されている。これら
回転部品は運転中の遠心力による変形や振動防止のため
に回転軸1へ締り嵌めされるとともに、回転軸1の表面
には回転部品の組立作業時の回転軸1へのかじり付防
止、あるいは、運転中に発生するフレッティングによる
軸摩耗防止のために硬質クロームメッキやセラミックス
溶射のような脆性材料による硬質メッキ5が施されてい
る。
この流体機械において、硬質メッキ5の厚さはメッキ
の作業性や予想される軸摩耗損傷の程度により異なる
が、通常0.1〜0.3mmの範囲にある。回転体の端面近くに
はこのメッキ厚さ分を完全に除去した回転軸1にそって
環状の浅い溝6が加工され、回転体の端面がこの溝6の
上にオーバーハング状になるように組立てられる。回転
部品の端面近傍では、Hertz応力や締りばめにる応力が
集中している。この結果、運転中に種々の荷重が作用し
ても、最大応力はこの溝6の表面上に発生することにな
り、硬質メッキ5に割れを生じることはない。このこと
によって、回転軸の表面に微細なき裂が発生することを
回避できるとともに、回転軸の母材を表出させることで
表面処理した回転軸の疲労強度を母材と同等に確保する
ことが可能となる。溝6を形成した以外の部分の表面処
理皮膜はそのままにしておくので、表面処理を行なうこ
との意義は損なわれない。この結果、回転軸1を割れの
ない健全な部品とすることができる。
もちろん、回転軸表面に溝を設けることから、溝の存
在による応力集中は避けられないが、その値の大小は溝
6の形状を考慮することで十分小さな値とすることが可
能である。たとえば、溝6のコーナ部にRを形成するこ
とである。
溝6の幅は軸方向の組立て精度を考慮して余裕を取る
ことは必要であるが、回転体のオーバーハング量が増え
ると、嵌合体と回転軸1の接触面積が減少し、面圧上昇
の原因となることから極力少なくすることが必要であ
る。一方、回転体端面から外方側部分の溝幅は、回転体
や回転軸1の寸法形状により発生する応力分布が異なり
一概に言えないが、少なくとも数値解析等により予め推
定される応力値で表面処理皮膜4もしくは5が割れない
レベルまで削り込む必要がある。
なお、溝6の形成を、例えばグラインダ加工により行
うことができる。表面層5は削り溝6を形成する際、回
転軸1母材が若干量削り取られるのには特別の不利益は
ない。ただし、回転軸自体の強度が低下するため、回転
軸1母材に形成される溝部分の深さは0.1mm以下にする
ことが望ましい。
また、回転体が焼ばめされていない場合にも、焼ばめ
応力の発生はないが、半径方向により回転体端面の一部
にはHertzの応力が発生するので、この場合にも本発明
が適用できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明にかかる回転ロータによれ
ば、回転体が回転軸に装着された端部周りに環状の切込
み溝が設けられ、当該端部周りの表面処理層が除去され
ているため、回転ロータの運転中に、回転体の端部で種
々の荷重が回転体軸本体に作用しても、最大応力は切込
み溝の表面上に発生することになり、表面処理層に割れ
を生じることはない。この結果、表面処理層の割れ進展
に因する回転軸の破損を防ぐことができる。回転軸本体
の強度が向上した回転ロータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例にかかる回転ロータの構造
を示す縦断面図、第2図は従来の回転ロータの構造を示
す縦断面図、第3図は従来の回転軸構造を有限要素法を
用いて数値解析した結果、得られた表面皮膜処理した軸
表面の応力分布を示す図、第4図は、硬質メッキを施し
た軸の疲労強度を実験的に求めた疲労強度特性を示すグ
ラフである。 1…回転軸、2…羽根車、3…スリーブ、4…表面処理
皮膜、5…硬質メッキ、6…皮膜除去の溝。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸を形成する母材より硬質の材料の被
    膜からなる表面処理層を有する回転軸と、該回転軸周り
    に前記表面処理層を介して締り嵌めによって装着された
    回転体とを備えてなる回転ロータであって、前記回転軸
    に装着された前記回転体の両端部周りに環状の切込溝が
    設けられ前記回転軸を表出することにより当該両端部周
    りの前記硬質材料からなる表面処理層が除去され前記回
    転体の両端部が前記切込溝上にオーバーハングしてなる
    ことを特徴とする回転ロータ。
JP62042099A 1987-02-25 1987-02-25 回転ロ−タ Expired - Lifetime JP2517719B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4122324Y1 (ja) * 1964-02-22 1966-11-08
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