JP2002079057A - 脱硝方法及びその装置 - Google Patents

脱硝方法及びその装置

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JP2002079057A JP2000266791A JP2000266791A JP2002079057A JP 2002079057 A JP2002079057 A JP 2002079057A JP 2000266791 A JP2000266791 A JP 2000266791A JP 2000266791 A JP2000266791 A JP 2000266791A JP 2002079057 A JP2002079057 A JP 2002079057A
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Takashi Kondo
高史 近藤
Yuji Ogawa
裕治 小川
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゼオライト触媒の脱硝作用を維持させながら
低廉に排ガスを処理すること。 【解決手段】 排ガスが供給される集塵室31の二次側配
管2内に、フィルター22と、ゼオライト触媒層21と、を
設ける。ここで、二次側配管2は、集塵室31の天井部に
接続され、フィルター22は、前記触媒層の上流側に設置
される。また、フィルター22には、振動手段若しくは散
気手段が付帯される。尚、フィルター22の上流側、若し
くは集塵室31の一次側配管1には、温度調整が可能な加
熱装置11が設けられ、この後段に、温度調整が可能な熱
交換器12が設けられる場合がある。さらに、加熱装置11
が設置された配管1内には、Pt、Pd、Rh若しくはRuを含
む触媒層41が設置される場合がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンから放出される排ガス成分の脱硝作用を利用した脱硝
装置、特に、C重油使用時にゼオライト触媒を用いた場
合の脱硝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンから排出されるNOx
(窒素酸化物)は、触媒(V2O5-TiO2系若しくはゼオラ
イト系)と還元剤(NH3、尿素、炭化水素の何れか)を
用い、無害なN2(窒素)へ還元して放出されている。特
に、近年排気ガスの排出規制が強化される傾向にあるた
め、脱硝装置が付属設備として導入される傾向にある。
【0003】脱硝触媒の一つであるゼオライトは多孔質
体であり、脱硝性能を示す活性点の多くは細孔内に存在
している。ここで、エンジンの燃料にC重油を用いる
と、排ガス中には未燃の炭化水素だけでなく金属塩が多
く含まれ、これらの成分はゼオライト活性点付近に付着
し、触媒の寿命を短くしていくことが分かっている。
【0004】そこで、C重油をエンジンの燃料に用いる
場合は、一般にV2O5-TiO2系触媒が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、燃料に
C重油を用いると、ゼオライトを用いた脱硝触媒は排ガ
ス中に多く含まれる金属塩、硫黄分等によって失活され
てしまうので、C重油を燃料に用いる場合、ゼオライト
系ではなく、V2O5-TiO2系触媒が用いられている。そし
て、ゼオライトの活性点を失活させないためには、ゼオ
ライトに触れる前、すなわち燃料中若しくは触媒槽前の
排ガス中から金属塩を除去すればよいことになる。
【0006】C重油は残留油であるため低価格であるこ
とで魅力があるが、金属塩除去処理を燃料中に行うと、
コストが上昇してしまい、燃料として魅力がなくなる。
【0007】そこで、この金属塩等が排ガス中から低コ
ストで除去できれば、燃料にC重油を用いた場合も、V2O
5-TiO2系触媒ではなくゼオライト触媒を用いることが可
能となる。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑み創作されたも
ので、C重油を燃料とする燃焼機関から排出されたガス
であっても、ゼオライト触媒の脱硝作用を維持させなが
ら低廉に排ガスを処理することが可能な脱硝方法及びそ
の装置を新たに提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、排ガスをフィルターに通気
した後、ゼオライト触媒と接触させる脱硝方法であっ
て、前記フィルターに付着した排ガス中の未燃成分を脱
硝触媒して用いることを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の脱
硝方法において、排ガスを前記フィルターに通気する前
に、600〜850℃に加熱し未燃成分を燃焼させた後に350
〜600℃に降温することを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の脱
硝方法における加熱過程において、排ガス中の未燃焼成
分をPt、Pd、Rh若しくはRuを含む触媒と反応させること
を特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、排ガスが供給され
る集塵室の二次側配管内に、フィルターと、ゼオライト
触媒層と、を設けた脱硝装置であって、前記二次側配管
を、当該集塵室の天井部に接続し、前記フィルターを、
前記触媒層の上流側に設置したことを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の脱
硝装置において、前記フィルターに、振動手段若しくは
散気手段を付帯したことを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項4若しくは
5記載の脱硝装置において、前記フィルターの上流側、
若しくは前記集塵室の一次側配管に、温度調整が可能な
加熱装置を設け、さらに、この後段に、温度調整が可能
な熱交換器を設けたことを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項6記載の脱
硝装置において、前記加熱装置が設置された配管内に、
Pt、Pd、Rh若しくはRuを含む触媒層を設置したことを特
徴とする。
【0016】ここで、請求項1及び4記載の発明におい
ては、触媒層の一次側にフィルターを取付けることで、
煤、パティキュート、金属塩等の未燃有害物質を排ガス
から除去し、ゼオライト触媒への付着を防いでいる。ま
た、このフィルターの付着物質(重油の不完全燃焼で生
じる煤、パティキュート、金属塩等の未燃物質)は脱硝
触媒作用があり、排ガス中のNOxが効率よく還元処理さ
れるので、必要な触媒量を低減させることが可能とな
る。
【0017】前記フィルターは、アルミナ、窒化珪素、
ゼオライト、ジルコニア、コージェライト、炭化水素若
しくはYSZ等の各種の耐熱材料を基本材料とし、その
目開きがゼオライト触媒の目開き以上のものを採用する
ことが望ましい。
【0018】そして、フィルターの位置は、フィルター
の付着物が剥離して触媒の目開きを詰まらせないような
位置、すなわち触媒層の上流側とし、例えば図1におい
て、触媒層より下の位置に配置する。
【0019】さらに、前記集塵室において、底部は天井
面より小さく形成され、底部には取出し口が設置され
る。かかる構成によれば、剥離されたフィルター付着物
を効率よく集塵されるので、さらに容易に系外搬出する
ことが可能となる。
【0020】請求項5記載の発明においては、フィルタ
ーを振動若しくは散気すれば、先の作用効果に加え、フ
ィルター付着物を効率的に剥離させることが可能とな
る。尚、振動手段若しくは散気手段をタイマによって定
期的に作動される場合がある。これにより、フィルター
の除去性能は長期的に維持される。
【0021】請求項2及び6記載の発明においては、排
ガスに含まれる未燃の炭化水素は燃焼され、フィルター
の付着物を無機質のみとすることができるので、請求項
1、4及び5記載の脱硝装置の作用効果に加え、後処理
(産業廃棄物処理時)が簡略化される(例えば、埋立て
のみの工程になる)。
【0022】特に、加熱温度を600℃以上望ましくは850
℃以上にすれば、ダイオキシン等が燃焼され、残留させ
ることなく脱硝性能を維持することが可能となる。
【0023】また、降温過程においては、350〜600℃の
ガス雰囲気とすれば、ゼオライト触媒は失活しないの
で、なお効果的である。
【0024】請求項4及び7記載の発明においては、加
熱過程において、燃焼触媒、例えばPt、Pd、Rh若しくは
Ru等の白金系貴金属を含んだ触媒を用いることで、請求
項3及び6記載の発明の作用効果に加え、未燃炭化水素
の燃焼が促進され、加熱装置の温度を850℃より低くす
ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の創出に際し、発明者らに
よって、以下の知見が得られた。
【0026】表1は、C重油を燃料に用いた場合のゼオ
ライト触媒における付着物の蛍光X線分析結果である。
【0027】
【表1】
【0028】かかる分析結果から、付着物にはC重油の
未燃物質(除燃剤と不純物)及びエンジンオイル(潤滑
油)への添加剤の成分が含まれていることが確認され
た。
【0029】さらに、この排ガス成分が付着したままハ
ニカムの脱硝性能の調査を行った。
【0030】図2は、排ガス成分が付着したハニカム状
ゼオライトの加熱温度320℃における脱硝性能を示した
特性図であり、図3は、同様に排ガス成分が付着したハ
ニカム状ゼオライトの加熱温度450℃における脱硝性能
を示した特性図である。
【0031】ここでは、ブランク(排ガス中未燃成分が
付着していないハニカム状ゼオライト。試料1−1、2
−1)と、排ガス成分を付着させたハニカム状ゼオライ
トとの脱硝性能の比較がなされている。尚、前記排ガス
成分を付着させたハニカム状ゼオライトは、複数のハニ
カム状ゼオライトから成る脱硝層から無作為に複数取出
されたものである。本実験においては、前記触媒層から
無作為に取出した7つのハニカム状ゼオライトを、試料
として用いている(図2に係る実験においては試料1−
2〜1−8、図3に係る実験においては試料2−2〜2
−8)。
【0032】そして、図2、3の結果から、未燃焼成分
が付着したゼオライトの脱硝性能は初期運転時に比べ低
下していることが確認され、しかも性能低下の傾向は、
特に反応温度が低いほど顕著に見られることが確認され
た。
【0033】また、図4は、排ガスに含まれる未燃成分
の脱硝性能を示した特性図である。
【0034】ここでは、排ガス中の未燃成分を集め顆粒
状にしたものにおける脱硝性能が調べられ、反応温度40
0℃、循環速度806/h、一酸化窒素濃度1000ppm及び溶
存酸素13%のガス雰囲気における脱硝効果が確認されて
いる。また、当該実験の過程において、排ガス中の未燃
成分の脱硝性能は、ゼオライトよりも小さいものの、ゼ
オライト自身の脱硝活性は初期運転時に比べて低下して
いることが明らかになった。さらに、反応温度を350〜6
00℃のガス雰囲気としても、図4とほぼ同様な結果が得
られた。
【0035】以上の結果を踏まえ、先に述べたことを特
徴とする脱硝方法が発明された。
【0036】以下、当該本発明に係る脱硝方法の実施形
態を図面に基づいて説明する。 (第1形態)図1は、本発明に係る脱硝方法を実施する
ための装置の一例である。
【0037】当該脱硝装置は、排ガスが供給される集塵
室3の二次側配管2内に、フィルター22と、ゼオライト触
媒層21とを設けて成る。尚、図1においては、配管1に
曲がり配管が用いられているが、被処理ガス導入形態は
これに限定されない。
【0038】フィルター22は、触媒層21の上流側に設置
されている。排ガスに含まれる煤、パティキュート、金
属塩等の未燃有害物質が、ゼオライト触媒に付着しない
ようにするためである。フィルター22の素材としては、
アルミナ、窒化珪素、ゼオライト、ジルコニア、コージ
ェライト、炭化珪素若しくはYSZ等の耐熱材料が用い
られる。フィルター22の目開きの大きさは、排ガス中の
煤塵による目詰まりを生じさせないために、ゼオライト
触媒層21の目開き以上のもの用いることが望ましい。ま
た、フィルター22表面の付着物はやがて自重によって自
然落下する。したがって、当該配管2は、集塵室3の天井
面に接続される。
【0039】集塵室3は、その底部が天井面より小さく
形成され、底部には取出し口が設置される。図1におい
て、集塵室3は、その側面が逆台形となるように形成さ
れているが、その他に、逆円錐状や多角錘状に形成され
る場合がある。
【0040】ゼオライト触媒層21は、被処理ガスとの接
触表面をできるだけ広くした構造のゼオライト担持体を
複数充填して成る。ゼオライト担持体としては、例え
ば、ゼオライト粉をハニカム状若しくはペレット状に成
形させものや、金属製若しくはセラミック製のフィルタ
ー、ビーズ状、ボール状若しくはハニカム構造のボール
状担体にゼオライト粉を担持させたものがある。前記ゼ
オライト粉としては、脱硝作用のあるY型やZSM-5型のゼ
オライト、またはこれらのゼオライトにCu、Mn若しくは
Coを担持させたものが用いられる。尚、ゼオライト担持
体の充填量は、単位触媒表面当りの被処理ガス(窒素酸
化物含有煤煙)負荷量や圧力損失等を考慮して定められ
る。
【0041】当該脱硝装置の動作を、図1に基づいて説
明する。
【0042】ディーゼルエンジン等の燃料燃焼設備から
排出されたガスは、一次側配管1を介し、集塵室3内に導
入される。尚、この排ガスは、該エンジンの排気力によ
って導入される場合もあるが、ファン等の吸気装置によ
って導入する場合もある。集塵室1から流出したガス
は、フィルター22及びゼオライト触媒層21を経て、処理
ガスとして系外に移送される。かかる過程において、フ
ィルター22においては、気相中の煤塵が除去されると同
時に、フィルター内に吸着された煤塵に含まれる金属の
触媒作用によって気相中の窒素酸化物は窒素ガスに還元
される。また、ゼオライト触媒層においては、気相中の
窒素酸化物が窒素ガスに還元されると同時に、前記窒素
酸化物と共存したその他の煤塵成分が吸着され、やがて
焼失する。さらに、自然剥離したフィルター付着物は、
速やかに室3内底部に集塵される。このように、フィル
ター付着物(重油の不完全燃焼で生じる煤、パティキュ
ート、金属塩等の未燃物質)の触媒作用によって、ゼオ
ライト触媒層21に入る窒素酸化物の濃度は低減され、当
該触媒層21への負荷が軽減される。
【0043】尚、処理ガスは、系外に排気され、必要と
あらばさらに高度処理に供される。
【0044】また、集塵室3内に溜まった煤塵は、当該
脱硝装置の圧力損失上昇の原因となる。そこで、集塵室
の底部に集塵取出し口を設けられ、溜まった煤塵が、適
時、系外除去される。 (第2形態)ところで、フィルター付着物は、自然剥離
するが、いずれ徐々にフィルター22の目開きを閉塞させ
しまう場合もあり、脱硝装置内の圧力損失を大きさせ、
ディーゼルエンジン等の排ガス供給設備に悪影響を与え
てしまう場合がある。圧力損失を大きくさせないため
に、フィルター22の付着物は定期的に除去する必要があ
る。
【0045】そこで、付着物をフィルター22から剥離す
る手段として、付着物を自然沈降させる方法以外に、フ
ィルター22に散気手段や振動手段を具備し、付着物を強
制剥離している。
【0046】散気手段としては、例えば図1のように、
配管2内に散気官23を導入し、洗浄工程時に、この管23
を介し、空気によってフィルター付着物を剥離してい
る。
【0047】振動手段としては、例えば、フィルター廻
りの配管にバイブレータや殴打手段を付帯し、洗浄工程
時にこれを作動させてフィルター付着物を剥離してい
る。尚、前記配管に、フレキシブル管を採用し、前記バ
イブレータ等を付帯してもよい。
【0048】そして、散気手段及び振動手段は、排ガス
が供給されない時に、タイマー等によって定期的に動作
制御される。 (第3形態)フィルター付着物の中には重油の不完全燃
焼によって生じる未燃の炭化水素も含まれ、これらの中
には発癌性物質も含まれている。
【0049】そこで、本形態の脱硝装置は、一次側配管
1に加熱装置(バーナー若しくは誘導加熱のようなも
の)11を備え、被処理ガスをフィルター22に通気させる
前に、一旦高温(600℃以上望ましくは850℃以上)に加
熱して燃焼させている。これによって、フィルターの付
着物は無機質のみになり、後処理が簡略化される。
【0050】特に、燃焼温度を600℃以上望ましくは850
℃以上にすれば、ダイオキシン等を残留させることなく
脱硝性能を維持させることができる。但し、この高温の
ガスを集塵室へ直接供給すると、フィルターの軟化及び
ゼオライトの失活を招くので、加熱装置11の後段に熱交
換器12を設置させて、350〜600℃のガスに降温させる必
要がある。
【0051】尚、加熱装置11内において、燃焼触媒、例
えばPt、Pd、Rh、Ruなどの白金系金属を含む触媒と接触
させれば、未燃の炭化水素の燃焼が促進され、加熱装置
11の温度を850℃より低くすることが可能である。
【0052】この場合、配管1において、加熱装置11を
備えた配管1部内に、前記白金系金属担持体を充填した
触媒層41を備える。触媒層41は、特に限定するものでは
ないが、例えばゼオライト触媒層21と同様の担持体に、
前記白金系金属を含む触媒を担持することで構成される
(ゼオライト触媒層21の説明を参照)。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によって以下の効果が得られる。
【0054】排ガスに含まれる煤、パティキュート、金
属塩等の未燃有害物質がフィルターによって除去され、
ゼオライト触媒への付着量が減少するので、ゼオライト
の脱硝作用が維持される。また、前記フィルターに付着
した物質(重油の不完全燃焼で生じる煤、パティキュー
ト、金属塩等の未燃物質)には、脱硝触媒作用(図3)
あるので、ゼライト触媒層に入るNOx濃度は低下し、必
要な触媒量(ゼオライト触媒)の低減が可能となる。
【0055】さらに、前記フィルターは洗浄可能であ
り、フィルター付着物を定期的に除去することで、圧力
損失が小さく維持され、排ガス供給源であるディーゼル
エンジン等の燃料燃焼機関にも負担がかからない。特
に、フィルターを、集塵室出口側配管内における触媒層
の一次側に配置させたことで、フィルター付着物が剥離
しても自重落下して前記配管底部の取出し口に集塵され
るので、この取り除いた付着物は容易に系外搬出するこ
とができる。
【0056】そして、フィルターの付着物を取除く手段
としては、振動やエアーガン等を導入している。これに
よって、当該付着物を容易且つ短時間に剥離することが
できる。
【0057】また、未燃の炭化水素を含んだ排ガスを、
フィルターに通気させる前に、一旦高温で、特に600℃
以上、望ましくは850℃以上で、燃焼させることで、ダ
イオキシン等の有害物質は完全燃焼され、残留フィルタ
ーの付着物も無機物質までに分解されるので、後処理
(産業廃棄物処理時)を簡略化させることが可能となる
(例えば、埋立てのみの工程になる)。
【0058】さらに、このガスを、熱交換器において35
0〜600℃までに降温させた後に、触媒槽へ供給すること
で、ゼオライトは失活しないので、脱硝性能は維持され
る。特に、加熱装置内若しくは加熱装置と熱交換器との
間に、燃焼触媒、例えばPt、Pd、Rh若しくはRuなどの白
金系貴金属を含む触媒を用いると、気相中の未燃炭化水
素の燃焼が促進されるので、加熱装置の温度を850℃よ
り低く設定するができ、ランニングコストの削減が可能
となる。
【0059】ゆえに、本発明に係る脱硝方法及びその装
置は、被処理ガスがC重油を燃料とする燃焼機関から排
出されたガスであっても、ゼオライト触媒の脱硝作用を
維持させながら、このガスを低廉に処理することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱硝方法を実施するための装置の
一例を示した概略図。
【図2】排ガスに含まれる未燃成分が付着したハニカム
状ゼオライトの脱硝性能(加熱温度320℃)を示した特
性図。
【図3】排ガスに含まれる未燃成分が付着したハニカム
状ゼオライトの脱硝性能(加熱温度450℃)を示した特
性図。
【図4】排ガスに含まれる未燃成分の脱硝性能を示した
特性図。
【符号の説明】
1,2…配管 3…集塵室 11…加熱装置 12…熱交換器 21…触媒層 22…フィルター 23…散気管 31…集塵取出し口 41…Pt、Pd、Rh若しくはRu等の白金系金属を含む触媒層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA06 AA11 AA14 AB02 AB03 AB10 BA11X BA30Y BA31Y BA32Y BA33Y BB01 BB02 BB03 BC04 CA07 CC32 CC38 CC46 CC52 CC54 CD05 CD10 EA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガスをフィルターに通気した後、ゼオ
    ライト触媒と接触させる脱硝方法であって、 前記フィルターに付着した排ガス中の未燃焼成分を、脱
    硝触媒して用いることを特徴とする脱硝方法。
  2. 【請求項2】 排ガスを前記フィルターに通気する前
    に、600〜850℃に加熱し未燃成分を燃焼させた後に、35
    0〜600℃に降温することを特徴とする請求項1記載の脱
    硝方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱過程における排ガス中の未燃焼
    成分を、Pt、Pd、Rh若しくはRuを含む触媒と反応させる
    ことを特徴とする請求項2記載の脱硝方法。
  4. 【請求項4】 排ガスが供給される集塵室の二次側配管
    内に、フィルターと、ゼオライト触媒層と、を設けた脱
    硝装置であって、 前記二次側配管を、当該集塵室の天井部に接続し、 前記フィルターを、前記触媒層の上流側に設置したこと
    を特徴とする脱硝装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルターに、振動手段若しくは散
    気手段を付帯したことを特徴とする請求項4記載の脱硝
    装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルターの上流側、若しくは前記
    集塵室の一次側配管に、温度調整が可能な加熱装置を設
    け、さらに、この後段に、温度調整が可能な熱交換器を
    設けたことを特徴とする請求項4若しくは5記載の脱硝
    装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱装置が設置された配管内に、P
    t、Pd、Rh若しくはRuを含む触媒層を設置したことを特
    徴とする請求項6記載の脱硝装置。
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