JP2002074871A - 微小位置決め用アクチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えたディスク装置及び該ヘッドジンバルアセンブリの製造方法 - Google Patents

微小位置決め用アクチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えたディスク装置及び該ヘッドジンバルアセンブリの製造方法

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JP2002074871A
JP2002074871A JP2000262561A JP2000262561A JP2002074871A JP 2002074871 A JP2002074871 A JP 2002074871A JP 2000262561 A JP2000262561 A JP 2000262561A JP 2000262561 A JP2000262561 A JP 2000262561A JP 2002074871 A JP2002074871 A JP 2002074871A
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actuator
head
gimbal assembly
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hga
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Tamon Kasashima
多聞 笠島
Kazumasa Shiraishi
一雅 白石
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TDK Corp
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電材料の脱粒を防止でき、アクチュエータ
の動作を阻害することなくしかも製造工程が簡易化で
き、さらにアクチュエータの接着強度の低下がないる微
小位置決め用アクチュエータを備えたHGA、このHG
Aを備えたディスク装置及びこのHGAの製造方法を提
供する。 【解決手段】 少なくとも1つのヘッド素子を有するヘ
ッドスライダをヘッド素子の微小位置決めを行う圧電現
象を利用したアクチュエータに固着すると共にこのアク
チュエータを支持機構に固着してHGAを形成した後、
このHGA全体に例えばフッ素系コーティング剤である
低表面エネルギーコーティング剤による被覆膜を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜磁気ヘッド素
子又は光ヘッド素子等のヘッド素子の微小位置決め用ア
クチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ(HG
A)、このHGAを備えたディスク装置及びこのHGA
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置では、HGAのサスペ
ンションの先端部に取り付けられた磁気ヘッドスライダ
を、回転する磁気ディスクの表面から浮上させ、その状
態で、この磁気ヘッドスライダに搭載された薄膜磁気ヘ
ッド素子により磁気ディスクへの記録及び/又は磁気デ
ィスクからの再生が行われる。
【0003】近年、磁気ディスク装置の大容量化及び高
密度記録化に伴い、ディスク半径方向(トラック幅方
向)の密度の高密度化が進んできており、従来のごとき
ボイスコイルモータ(以下VCMと称する)のみによる
制御では、磁気ヘッドの位置を正確に合わせることが難
しくなってきている。
【0004】磁気ヘッドの精密位置決めを実現する手段
の一つとして提案されているのが、従来のVCMよりさ
らに磁気ヘッドスライダ側にもう1つのアクチュエータ
機構を搭載し、VCMで追従しきれない微細な精密位置
決めを、そのアクチュエータによって行なう技術である
(例えば、特開平6−259905号公報、特開平6−
309822号公報、特開平8−180623号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】圧電素子を利用したこ
の種のアクチュエータを用いた場合、圧電素子の粒子が
脱落する(脱粒する)問題がある。即ち、圧電材料自体
が脆弱な材料であるため、通常の使用状態であっても素
子自身の欠けやクラックが発生する確率が高く、まして
や長期間の動作により結晶等の粒界が剥離して脱粒が発
生し易くなる。磁気ディスク上に配置されるこの種のア
クチュエータにおいては、いかなる脱粒をも許されるも
のではない。
【0006】このような圧電材料は、脱粒が少なくなる
ように素材自身の性質を変化させることが難しい。この
ため、本出願人は、アクチュエータの表面にコーティン
グを施すことにより脱粒防止を図る技術を既に提案して
いる(特願平11−296597号)。
【0007】一般に、アクチュエータを備えたHGAに
おいては、アクチュエータの動きを阻害しないために、
磁気ヘッドスライダ及びアクチュエータ間、場合によっ
てはアクチュエータ及びサスペンション間に間隙を置い
て組み立てる必要がある。しかしながら、アクチュエー
タの表面にコーティングを施すと、このような間隙がな
くなり、磁気ヘッドスライダ及びアクチュエータ間、及
び/又はアクチュエータ及びサスペンション間で摩擦が
生じてアクチュエータのストローク(変位)が低下し、
スライダの動きが阻害されてしまう。
【0008】さらに、コーティングを施すとそのコーテ
ィング面における接着強度を維持することが難しくな
り、どうしても強度劣化が生じる。
【0009】従って本発明は、従来技術の上述した問題
点を解消するものであり、その目的は、圧電材料を用い
た場合にも脱粒を確実に防止できる微小位置決め用アク
チュエータを備えたHGA、このHGAを備えたディス
ク装置及びこのHGAの製造方法を提供することにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、アクチュエータの変
位を阻害することなくしかも製造工程を簡易化できる微
小位置決め用アクチュエータを備えたHGA、このHG
Aを備えたディスク装置及びこのHGAの製造方法を提
供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、アクチュエー
タの接着強度の低下がない微小位置決め用アクチュエー
タを備えたHGA、このHGAを備えたディスク装置及
びこのHGAの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも1つのヘッド素子を有するヘッドスライダと、この
ヘッドスライダが固着されておりヘッド素子の微小位置
決めを行う圧電現象を利用したアクチュエータと、この
アクチュエータが固着されておりアクチュエータを支持
するための支持機構とを備えており、全体が例えばフッ
素系コーティング剤である低表面エネルギーコーティン
グ剤による被覆膜で覆われている微小位置決め用アクチ
ュエータを備えたHGA及び少なくとも1つのHGAを
備えたディスク装置が提供される。
【0013】さらに本発明によれば、少なくとも1つの
ヘッド素子を有するヘッドスライダを、ヘッド素子の微
小位置決めを行う圧電現象を利用したアクチュエータを
介して支持機構に固着してHGAを形成した後、このH
GA全体に例えばフッ素系コーティング剤である低表面
エネルギーコーティング剤による被覆膜を形成するHG
Aの製造方法が提供される。
【0014】またさらに、本発明によれば、一方の端部
に形成された固定部と他方の端部に形成された可動部と
これら固定部及び可動部を接続する変位発生アーム部と
を有しており、ヘッド素子の微小位置決めを行う圧電現
象を利用したアクチュエータを用意し、このアクチュエ
ータの固定部を支持機構に固着し、少なくとも1つのヘ
ッド素子を有するヘッドスライダを支持機構に固着した
アクチュエータの可動部に固着してHGAを形成した
後、このHGA全体に例えばフッ素系コーティング剤で
ある低表面エネルギーコーティング剤による被覆膜を形
成するHGAの製造方法が提供される。
【0015】さらに、本発明によれば、駆動信号に従っ
て変位可能な1対の可動アーム部を備えたヘッド素子微
小位置決め用のアクチュエータを用意し、このアクチュ
エータの可動アーム部間に少なくとも1つのヘッド素子
を有するヘッドスライダを挟設し、ヘッドスライダを取
り付けたアクチュエータを支持機構に固着してHGAを
形成した後、このHGA全体に例えばフッ素系コーティ
ング剤である低表面エネルギーコーティング剤による被
覆膜を形成するHGAの製造方法が提供される。
【0016】HGA全体が例えばフッ素系コーティング
剤である低表面エネルギーコーティング剤による被覆膜
で覆われているので、アクチュエータの圧電材料部分も
全て被覆されることとなるから、脱粒が皆無となる。低
表面エネルギーコーティング剤は、揮水性があるため、
高温度、高湿度の環境下においてもコーティング剤の吸
水によるマイグレーションが生じない。
【0017】また、圧電材料のみならずアクチュエータ
及びヘッドスライダの電極端子部まで被覆されるので、
接続の信頼性向上をも図ることができる。加えて、ヘッ
ドスライダの浮上面(ABS)も同時に被覆されるた
め、ABSへのコンタミネーション付着をも防止でき
る。
【0018】さらに、HGAを形成した後、このHGA
全体に例えばフッ素系コーティング剤である低表面エネ
ルギーコーティング剤による被覆膜を形成しているの
で、即ち、接着後にコーティングしているので、接着強
度が低下することは全くない。
【0019】アクチュエータが、一方の端部に形成され
た固定部と他方の端部に形成された可動部とこれら固定
部及び可動部を接続する変位発生アーム部とを有してお
り、支持機構がアクチュエータの一方の面における固定
部に固着されており、ヘッドスライダがアクチュエータ
の他方の面における可動部に固着されていることが好ま
しい。
【0020】アクチュエータが、支持機構に固着されて
いる基部と、基部から突出しており駆動信号に従って変
位可能な1対の可動アーム部とを備えており、可動アー
ム部間にヘッドスライダが挟設されていることも好まし
い。
【0021】被覆膜の膜厚が1.8nm以下であること
が好ましく、1.2nm以下であることがより好まし
い。被覆膜の膜厚をこの程度に制御することによって、
アクチュエータのストローク(変位)が低下することが
なく、ヘッドスライダの動きが阻害されることはなくな
る。
【0022】ヘッド素子が薄膜磁気ヘッド素子であるこ
とも好ましい。
【0023】被覆膜の形成が、HGAを例えばフッ素系
コーティング剤である低表面エネルギーコーティング剤
溶液内に浸漬した後、乾燥して行われることが好まし
い。このように、浸漬によりHGA全体に被覆膜を形成
しているので、HGAの各部材間の間隙を埋めることな
く薄膜コーティングが行えるから、アクチュエータの動
作が阻害されない。しかも、浸漬のみでHGAのコーテ
ィングができるので、製造工程を大幅に簡易化できる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態とし
て、磁気ディスク装置の要部の構成を概略的に示す斜視
図であり、図2は図1の実施形態におけるヘッドジンバ
ルアセンブリ(HGA)全体をスライダ側から見た平面
図であり、図3は図1の実施形態におけるアクチュエー
タ及び磁気ヘッドスライダのフレクシャへの取り付け構
造を示す分解斜視図である。なお、本実施形態は、アク
チュエータとして、ピギーバック構造と称されるものを
用いた場合である。
【0025】図1において、10は軸11の回りを回転
する複数の磁気ディスク、12は磁気ヘッドスライダを
トラック上に位置決めするためのアセンブリキャリッジ
装置をそれぞれ示している。アセンブリキャリッジ装置
12は、軸13を中心にして角揺動可能なキャリッジ1
4と、このキャリッジ14を角揺動駆動する例えばボイ
スコイルモータ(VCM)からなる主アクチュエータ1
5とから主として構成されている。
【0026】キャリッジ14には、軸13の方向にスタ
ックされた複数の駆動アーム16の基部が取り付けられ
ており、各駆動アーム16の先端部にはHGA17が固
着されている。各HGA17は、その先端部に設けられ
ている磁気ヘッドスライダが、各磁気ディスク10の表
面に対して対向するように駆動アーム16の先端部に設
けられている。
【0027】図2及び図3に示すように、HGAは、サ
スペンション20の先端部に磁気ヘッド素子の精密位置
決めを行うためのアクチュエータ22を取り付け、その
アクチュエータ22に磁気ヘッド素子を有するスライダ
21を固着して構成される。
【0028】図1に示す主アクチュエータ15はHGA
17を取り付けた駆動アーム16を変位させてアセンブ
リ全体を動かすために設けられており、アクチュエータ
22はそのような主アクチュエータ15では駆動できな
い微細な変位を可能にするために設けられている。
【0029】サスペンション20は、図2及び図3に示
すように、アクチュエータ22を介してスライダ21を
担持する弾性を有するフレクシャ26と、フレクシャ2
6を支持固着しておりこれも弾性を有するロードビーム
23と、ロードビーム23の基部に設けられたベースプ
レート27とから主として構成されている。
【0030】フレクシャ26は、ロードビーム23に設
けられたディンプルに押圧される軟らかい舌部26aを
一方の端部に有しており、この舌部26aでアクチュエ
ータ22を介してスライダ21を柔軟に支えるような弾
性を持っている。本実施形態のように、フレクシャ26
とロードビーム23とが独立した部品である3ピース構
造のサスペンションでは、フレクシャ26の剛性はロー
ドビーム23の剛性より低くなっている。
【0031】フレクシャ26は、本実施形態では、厚さ
約25μmのステンレス鋼板(例えばSUS304T
A)によって構成されている。
【0032】ロードビーム23は、先端に向けて幅が狭
くなる形状の約60〜65μm厚の弾性を有するステン
レス鋼板で構成されており、フレクシャ26をその全長
に渡って支持している。ただし、フレクシャ26とロー
ドビーム23との固着は、複数の溶接点によるピンポイ
ント固着によってなされている。
【0033】ベースプレート27は、ステンレス鋼又は
鉄で構成されており、ロードビーム23の基部に溶接に
よって固着されている。このベースプレート27を取り
付け部27aで固定することによって、サスペンション
20の駆動アーム16(図1)への取り付けが行われ
る。なお、フレクシャ26とロードビーム23とを別個
に設けず、ベースプレートとフレクシャ−ロードビーム
との2ピース構造のサスペンションとしてもよい。
【0034】フレクシャ26上には、積層薄膜パターン
による複数のリード導体を含む可撓性の配線部材28が
形成されている。即ち、配線部材28は、フレクシブル
プリント回路(Flexible Print Cir
cuit、FPC)のごとく金属薄板上にプリント基板
を作成するのと同じ公知のパターニング方法で形成され
ている。例えば、厚さ約5μmのポリイミド等の樹脂材
料による第1の絶縁性材料層、パターン化された厚さ約
4μmのCu層(リード導体層)及び厚さ約5μmのポ
リイミド等の樹脂材料による第2の絶縁性材料層をこの
順序でフレクシャ26側から順次積層することによって
形成される。ただし、磁気ヘッド素子及び外部回路と接
続するための接続パッドの部分は、Cu層上にAu層が
積層形成されており、その上に絶縁性材料層は形成され
ていない。
【0035】本実施形態においてこの配線部材28は、
磁気ヘッド素子に接続される片側2本、両側で計4本の
リード導体を含む第1の配線部材28aと、アクチュエ
ータ22に接続される片側2本、両側で計4本のリード
導体を含む第2の配線部材28bとから構成されてい
る。
【0036】第1の配線部材28aのリード導体の一端
は、フレクシャ26の先端部に設けられた磁気ヘッド素
子用接続パッド29に接続されている。接続パッド29
は、磁気ヘッドスライダ21の端子電極に金ボンディン
グ、ワイヤボンディング又はステッチボンディング等に
より接続されている。第1の配線部材28aのリード導
体の他端は外部回路と接続するための外部回路用接続パ
ッド30に接続されている。
【0037】第2の配線部材28bのリード導体の一端
は、フレクシャ26の舌部26aに形成されたアクチュ
エータ用接続パッド(図示なし)に接続されており、こ
の接続パッドはアクチュエータ22の端子電極に接続さ
れている。第2の配線部材28bのリード導体の他端は
外部回路と接続するための外部回路用接続パッド30に
接続されている。
【0038】アクチュエータ22は、固定部22a及び
可動部22bを有し、さらに、これらを接続する2本の
棒状の変位発生アーム部22c及び22dを有する。変
位発生アーム部22c及び22dには、両側に電極層が
存在する圧電・電歪材料層が少なくとも1層設けられて
おり、電極層に電圧を印加することにより伸縮を発生す
る構成となっている。圧電・電歪材料層は、逆圧電効果
又は電歪効果により伸縮する圧電・電歪材料からなる。
固定部22aには、上述の電極層に接続されている3つ
の端子電極が形成されている。
【0039】図3に示すように、フレクシャ26の舌部
26aには、アクチュエータ22の固定部22aにおけ
る上面が接着剤によって接着されている。アクチュエー
タ22の可動部22bは、磁気ヘッドスライダ21の後
端側(磁気ヘッド素子21bの形成端側)の所定部22
aに固着面が接着剤により接着されることによって固着
されている。
【0040】このように、変位発生アーム部22c及び
22dの一端は固定部22aを介してフレクシャ26に
連結され、変位発生アーム部22c及び22dの他端は
可動部22bを介してスライダ21に連結されている。
従って、変位発生アーム部22c及び22dの伸縮によ
りスライダ21が変位して、磁気ヘッド素子が磁気ディ
スクの記録トラックと交差するように弧状に変位する。
【0041】変位発生アーム部22c及び22dにおけ
る圧電・電歪材料層がPZT等のいわゆる圧電材料から
構成されている場合、この圧電・電歪材料層には、通
常、変位性能向上のための分極処理が施されている。こ
の分極処理による分極方向は、アクチュエータ22の厚
さ方向である。電極層に電圧を印加したときの電界の向
きが分極方向と一致する場合、両電極間の圧電・電歪材
料層はその厚さ方向に伸長(圧電縦効果)し、その面内
方向では収縮(圧電横効果)する。一方、電界の向きが
分極方向と逆である場合、圧電・電歪材料層はその厚さ
方向に収縮(圧電縦効果)し、その面内方向では伸長
(圧電横効果)する。そして、一方の変位発生アーム部
と他方の変位発生アーム部とに、収縮を生じさせる電圧
を交互に印加すると、一方の変位発生アーム部の長さと
他方の変位発生アーム部の長さとの比率が変化し、これ
によって両変位発生アーム部はアクチュエータ22の面
内において同方向に撓む。この撓みによって、固定部2
2aに対し可動部22bが、電圧無印加時の位置を中央
として図3の矢印31の方向に揺動することになる。こ
の揺動は、可動部22bが、変位発生アーム部22c及
び22dの伸縮方向に対しほぼ直交する方向に弧状の軌
跡を描く変位であり、揺動方向はアクチュエータの面内
に存在する。従って、磁気ヘッド素子も弧状の軌跡を描
いて揺動することになる。このとき、電圧と分極とは向
きが同じなので、分極減衰のおそれがなく、好ましい。
なお、両変位発生アーム部に交互に印加する電圧が変位
発生アーム部を伸長させるものであっても、同様な揺動
が生じる。
【0042】アクチュエータ22としては、両変位発生
アーム部に、互いに逆の変位が生じるような電圧を同時
に印加してもよい。即ち、一方の変位発生アーム部と他
方の変位発生アーム部とに、一方が伸長したとき他方が
収縮し、一方が収縮したとき他方が伸長するような交番
電圧を同時に印加してもよい。このときの可動部22b
の揺動は、電圧無印加時の位置を中央とするものとな
る。この場合、駆動電圧を同じとしたときの揺動の振幅
は、電圧を交互に印加する場合の約2倍となる。ただ
し、この場合、揺動の一方の側では変位発生アーム部を
伸長させることになり、このときの駆動電圧は分極の向
きと逆となる。このため、印加電圧が高い場合や継続的
に電圧印加を行う場合には、圧電・電歪材料の分極が減
衰するおそれがある。従って、分極と同じ向きに一定の
直流バイアス電圧を加えておき、このバイアス電圧に前
記交番電圧を重畳したものを駆動電圧とすることによ
り、駆動電圧の向きが分極の向きと逆になることがない
ようにする。この場合の揺動は、バイアス電圧だけを印
加したときの位置を中央とするものとなる。
【0043】なお、圧電・電歪材料とは、逆圧電効果ま
たは電歪効果により伸縮する材料を意味する。圧電・電
歪材料は、上述したようなアクチュエータの変位発生ア
ーム部に適用可能な材料であれば何であってもよいが、
剛性が高いことから、通常、PZT[Pb(Zr,T
i)O]、PT(PbTiO)、PLZT[(P
b,La)(Zr,Ti)O]、チタン酸バリウム
(BaTiO)等のセラミックス圧電・電歪材料が好
ましい。
【0044】本実施形態において重要なポイントは、図
には示されていないが、HGA全体が例えばフッ素系コ
ーティング剤である低表面エネルギーコーティング剤に
よる被覆膜で覆われていることである。フッ素系コーテ
ィング剤としては、例えば、住友スリーエム株式会社の
フロラードFC−722が用いられる。
【0045】このように、HGA全体を被覆膜で覆うこ
とにより、アクチュエータ22のPZT部分も全て被覆
されることとなるから、脱粒が皆無となる。FC−72
2等のフッ素系コーティング剤は、揮水性があるため、
高温度、高湿度の環境下においてもコーティング剤の吸
水によるマイグレーションが生じない。
【0046】また、PZTのみならずアクチュエータ2
2及びヘッドスライダ21の電極端子部まで被覆される
ので、接続の信頼性向上をも図ることができる。加え
て、ヘッドスライダ21のABSも同時に被覆されるた
め、ABSへのコンタミネーション付着をも防止でき
る。
【0047】本発明のHGAにおけるサスペンションの
構造は、以上述べた構造に限定されるものではないこと
は明らかである。なお、図示されていないが、サスペン
ション20の途中にヘッド駆動用ICチップを装着して
もよい。
【0048】図4は、本実施形態におけるHGAの一製
造過程を説明するためのフローチャートである。
【0049】まず、前述のごときアクチュエータ22及
び磁気ヘッドスライダ21を用意する(ステップS
1)。
【0050】サスペンション側においては、用意された
サスペンション20(ステップS2)のフレクシャ26
の舌部26aの接着部に接着剤を塗布する(ステップS
3)。
【0051】次いで、アクチュエータ22とサスペンシ
ョンとの組み付けを行い(ステップS4)、その後、紫
外線を照射して接着剤をある程度硬化させ、仮接着を行
う(ステップS5)。
【0052】次いで、アクチュエータ22の端子電極を
フレクシャ26の舌部26aに形成された接続パッドに
接続すべく、対応する部分に銀ペーストを塗布し(ステ
ップS6)、加熱して銀ペーストを焼成すると共に接着
剤を完全に熱硬化させる(ステップS7)。
【0053】その後、このようにして組み立てたアクチ
ュエータ−サスペンションアッシーにおけるアクチュエ
ータ22の固着面上に接着剤を塗布する(ステップS
8)。
【0054】次いで、これらアクチュエータ−サスペン
ションアッシー上に磁気ヘッドスライダ21を組み付け
てHGAの形成を行い(ステップS9)、その後、紫外
線を照射して接着剤をある程度硬化させ、仮接着を行っ
た(ステップS10)後、さらに、加熱して接着剤を完
全に熱硬化させる(ステップS11)。
【0055】次いで、磁気ヘッドスライダ21の端子電
極をフレクシャ26の先端部に設けられた接続パッド2
9に接続する処理を行う(ステップS12)。
【0056】その後、このようにして組み立てたHGA
を、丸ごと、フッ素系コーティング剤である例えば、住
友スリーエム株式会社のフロラードFC−722の溶液
内にディップする(ステップS13)。具体的には、単
なる一例であるが、FC−722(2%)を、溶剤であ
る住友スリーエム株式会社のPF5060(98%)で
溶解して得た溶液中に浸漬(ディップ)する。
【0057】次いで、HGAをこの溶液から引き上げて
乾燥させる(ステップS14)。この乾燥は、オーブン
内にHGAを入れ、例えば120℃、約30分の熱硬化
を行うことによりなされる。紫外線又は赤外線を照射し
て熱硬化させてもよい。
【0058】これにより、HGA全体が被覆膜で覆われ
ているので、アクチュエータのPZT部分も全て被覆さ
れることとなるから、脱粒が皆無となる。FC−722
等のフッ素系コーティング剤は、揮水性があるため、高
温度、高湿度の環境下においてもコーティング剤の吸水
によるマイグレーションが生じない。
【0059】また、PZTのみならずアクチュエータ2
2及びヘッドスライダ21の電極端子部まで被覆される
ので、接続の信頼性向上をも図ることができる。加え
て、ヘッドスライダ21のABSも同時に被覆されるた
め、ABSへのコンタミネーション付着をも防止でき
る。さらに、接着等の工程を経てHGAを形成した後、
このHGA全体にフッ素系コーティング剤による被覆膜
を形成しているので、接着強度が低下することは全くな
い。しかも、ディップのみでHGAのコーティングがで
きるので、製造工程を大幅に簡易化できる。
【0060】HGA全体を覆う被覆膜の膜厚は、ディッ
プ時の溶液の濃度、ディップしてHGAをディップ槽か
ら引き上げる時の速度(一般に、引き上げ速度が速いと
膜厚は厚くなり、遅いと薄くなる)、ディップ温度等に
よって制御可能であるが、あまり厚くなるとアクチュエ
ータ22の動きが阻害されてストローク(変位)が低下
してしまう。図5は被覆膜の膜厚に対するストロークの
低下特性を表す図である。同図から分かるように、被覆
膜の膜厚は、1.8nm以下であることがHGAの各部
材間の間隙を埋めることなく薄膜コーティングが行える
点から好ましく、1.2nm以下であることがより好ま
しい。
【0061】なお、HGAをディップさせる溶液は、フ
ッ素系コーティング剤溶液に限定されることなく、低表
面エネルギーコーティング剤溶液であればいかなるもの
であってもよい。
【0062】図6は本発明の他の実施形態におけるHG
A全体を表す斜視図であり、図7及び図8は図6の実施
形態におけるHGAの先端部を互いに異なる方向から見
た斜視図である。なお、本実施形態は、アクチュエータ
として、スライダ挟設型のものを用いた場合である。
【0063】図6〜図8に示すように、本実施形態にお
けるHGAは、サスペンション60の先端部に、磁気ヘ
ッド素子を有する磁気ヘッドスライダ61の側面を挟持
している精密位置決めを行うためのアクチュエータ62
を固着して構成される。
【0064】図1に示す主アクチュエータ15はHGA
17を取り付けた駆動アーム16を変位させてアセンブ
リ全体を動かすために設けられており、このアクチュエ
ータ62はそのような主アクチュエータ15では駆動で
きない微細な変位を可能にするために設けられている。
【0065】サスペンション60は、図6〜図8に示す
ように、第1及び第2のロードビーム63及び64と、
これら第1及び第2のロードビーム63及び64を互い
に連結する弾性を有するヒンジ65と、第2のロードビ
ーム64及びヒンジ65上に固着支持された弾性を有す
るフレクシャ66と、第1のロードビーム63の取り付
け部63aに設けられた円形のベースプレート67とか
ら主として構成されている。
【0066】フレクシャ66は、第2のロードビーム6
4に設けられたディンプル(図示なし)に押圧される軟
らかい舌部66aを一方の端部に有しており、この舌部
66a上には、ポリイミド等による絶縁層66bを介し
てアクチュエータ62の基部62aが固着されている。
このフレクシャ66は、この舌部66aでアクチュエー
タ62を介して磁気ヘッドスライダ61を柔軟に支える
ような弾性を持っている。フレクシャ66は、本実施形
態では、厚さ約20μmのステンレス鋼板(例えばSU
S304TA)によって構成されている。なお、フレク
シャ66と第2のロードビーム64及びヒンジ65との
固着は、複数の溶接点によるピンポイント固着によって
なされている。
【0067】ヒンジ65は、第2のロードビーム64に
アクチュエータ62を介してスライダ61を磁気ディス
ク方向に押えつける力を与えるための弾性を有してい
る。このヒンジ65は、本実施形態では、厚さ約40μ
mのステンレス鋼板によって構成されている。
【0068】第1のロードビーム63は、本実施形態で
は、約100μm厚のステンレス鋼板で構成されてお
り、ヒンジ65をその全面に渡って支持している。ただ
し、ロードビーム63とヒンジ65との固着は、複数の
溶接点によるピンポイント固着によってなされている。
また、第2のロードビーム64も、本実施形態では、約
100μm厚のステンレス鋼板で構成されており、ヒン
ジ65にその端部において固着されている。ただし、ロ
ードビーム64とヒンジ65との固着も、複数の溶接点
によるピンポイント固着によってなされている。なお、
この第2のロードビーム64の先端には、非動作時にH
GAを磁気ディスク表面から離しておくためのリフトタ
ブ64aが設けられている。
【0069】ベースプレート67は、本実施形態では、
約150μm厚のステンレス鋼又は鉄で構成されてお
り、第1のロードビーム63の基部の取り付け部63a
に溶接によって固着されている。このベースプレート6
7が駆動アーム16(図1)に取り付けられる。
【0070】フレクシャ66上には、積層薄膜パターン
による複数のリード導体を含む可撓性の配線部材68が
形成又は載置されている。配線部材68は、FPCのご
とく金属薄板上にプリント基板を作成するのと同じ公知
のパターニング方法で形成されている。この配線部材6
8は、例えば、厚さ約5μmのポリイミド等の樹脂材料
による第1の絶縁性材料層、パターン化された厚さ約4
μmのCu層(リード導体層)及び厚さ約5μmのポリ
イミド等の樹脂材料による第2の絶縁性材料層をこの順
序でフレクシャ66側から順次積層することによって形
成される。ただし、磁気ヘッド素子、アクチュエータ及
び外部回路と接続するための接続パッドの部分は、Cu
層上にAu層が積層形成されており、その上に絶縁性材
料層は形成されていない。
【0071】本実施形態においてこの配線部材68は、
磁気ヘッド素子に接続される片側2本、両側で計4本の
リード導体を含む第1の配線部材68aと、アクチュエ
ータ62に接続される片側1本、両側で計2本のリード
導体を含む第2の配線部材68bとから構成されてい
る。
【0072】第1の配線部材68aのリード導体の一端
は、フレクシャ66の先端部において、このフレクシャ
66から切り離されており自由運動できる分離部66c
上に設けられた磁気ヘッド素子用接続パッド69に接続
されている。接続パッド69は、磁気ヘッドスライダ6
1の端子電極61aに金ボンディング、ワイヤボンディ
ング又はステッチボンディング等により接続されてい
る。第1の配線部材68aのリード導体の他端は外部回
路と接続するための外部回路用接続パッド70に接続さ
れている。
【0073】第2の配線部材68bのリード導体の一端
は、フレクシャ66の舌部66aの絶縁層66b上に形
成されたアクチュエータ用接続パッド71に接続されて
おり、この接続パッド71はアクチュエータ62の基部
62aに設けられたAチャネル及びBチャネル信号端子
電極62b及び62cにそれぞれ接続されている。第2
の配線部材68bのリード導体の他端は外部回路と接続
するための外部回路用接続パッド70に接続されてい
る。
【0074】本発明のHGAにおけるサスペンションの
構造は、以上述べた構造に限定されるものではないこと
は明らかである。なお、図示されていないが、サスペン
ション60の途中にヘッド駆動用ICチップを装着して
もよい。
【0075】図9は本実施形態におけるアクチュエータ
の構造を示す平面図である。
【0076】同図に示すように、アクチュエータ62
は、その平面形状が略コ字状となっており、サスペンシ
ョンに固着される基部90(62a)の両端から1対の
可動アーム部91及び92が垂直に伸びている。可動ア
ーム部91及び92の先端部には、磁気ヘッドスライダ
61の側面に固着されるスライダ固着部93及び94が
それぞれ設けられている。スライダ固着部93及び94
間の間隔は、挟設すべき磁気ヘッドスライダの幅よりや
や小さくなるように設定されている。アクチュエータ6
2の厚さは、アクチュエータ実装によりHGAの厚さを
増大させないように、挟設すべき磁気ヘッドスライダの
厚さ以下に設定されている。逆にいえば、アクチュエー
タ62の厚さを挟設すべき磁気ヘッドスライダの厚さま
で大きくすることによって、HGAの厚さを増大させる
ことなくアクチュエータ自体の強度を上げることができ
る。
【0077】スライダ固着部93及び94は、磁気ヘッ
ドスライダ61方向に突出しており、これによって、こ
の部分のみが磁気ヘッドスライダ61の側面と固着さ
れ、磁気ヘッドスライダ側面と可動アーム部91及び9
2との間の残りの部分が空隙となるようになされてい
る。
【0078】可動アーム部91及び92は、それぞれ、
アーム部材91a及び92aとこれらアーム部材91a
及び92aの側面に形成された圧電素子91b及び92
bとから構成されている。
【0079】基部90並びにアーム部材91a及び92
aは、弾性を有するセラミック焼結体、例えばZrO
で一体的に形成されている。このように、アクチュエー
タの主要部を剛性の高い即ち撓みに対して強いZrO
等のセラミック焼結体とすることにより、アクチュエー
タ自体の耐衝撃性が向上する。
【0080】圧電素子91b及び92bの各々は、逆圧
電効果又は電歪効果により伸縮する圧電・電歪材料層と
信号電極層とグランド電極層とが交互に積層された多層
構造となっている。信号電極層は図7及び図8に示すA
チャネル又はBチャネル信号端子電極62b又は62c
に接続されており、グランド電極層はグランド端子62
d又は62eに接続されている。
【0081】圧電・電歪材料層がPZT等のいわゆる圧
電材料から構成されており、通常、変位性能向上のため
の分極処理が施されている。この分極処理による分極方
向は、圧電素子の積層方向である。電極層に電圧を印加
したときの電界の向きが分極方向と一致する場合、両電
極間の圧電・電歪材料層はその厚さ方向に伸長(圧電縦
効果)し、その面内方向では収縮(圧電横効果)する。
一方、電界の向きが分極方向と逆である場合、圧電・電
歪材料層はその厚さ方向に収縮(圧電縦効果)し、その
面内方向では伸長(圧電横効果)する。
【0082】圧電素子91b及び92bに、収縮又は伸
長を生じさせる電圧を印加すると、各圧電素子部分がそ
の都度収縮又は伸長し、これによって可動アーム部91
及び92の各々は、S字状に撓みその先端部が横方向に
直線的に揺動する。その結果、磁気ヘッドスライダ61
も同様に横方向に直線的に揺動する。このように、角揺
動ではなく、直線揺動であるため、磁気ヘッド素子のよ
り精度の高い位置決めが可能となる。
【0083】両圧電素子に、互いに逆の変位が生じるよ
うな電圧を同時に印加してもよい。即ち、一方の圧電素
子と他方の圧電素子とに、一方が伸長したとき他方が収
縮し、一方が収縮したとき他方が伸長するような交番電
圧を同時に印加してもよい。このときの可動アーム部の
揺動は、電圧無印加時の位置を中央とするものとなる。
この場合、駆動電圧を同じとしたときの揺動の振幅は、
電圧を交互に印加する場合の約2倍となる。ただし、こ
の場合、揺動の一方の側では圧電素子を伸長させること
になり、このときの駆動電圧は分極の向きと逆となる。
このため、印加電圧が高い場合や継続的に電圧印加を行
う場合には、圧電・電歪材料の分極が減衰するおそれが
ある。従って、分極と同じ向きに一定の直流バイアス電
圧を加えておき、このバイアス電圧に上述の交番電圧を
重畳したものを駆動電圧とすることにより、駆動電圧の
向きが分極の向きと逆になることがないようにする。こ
の場合の揺動は、バイアス電圧だけを印加したときの位
置を中央とするものとなる。
【0084】なお、圧電・電歪材料とは、逆圧電効果ま
たは電歪効果により伸縮する材料を意味する。圧電・電
歪材料は、上述したようなアクチュエータの可動アーム
部に適用可能な材料であれば何であってもよいが、剛性
が高いことから、通常、PZT[Pb(Zr,Ti)O
]、PT(PbTiO)、PLZT[(Pb,L
a)(Zr,Ti)O]、チタン酸バリウム(BaT
iO)等のセラミックス圧電・電歪材料が好ましい。
【0085】本実施形態において重要なポイントは、図
には示されていないが、HGA全体が例えばフッ素系コ
ーティング剤である低表面エネルギーコーティング剤に
よる被覆膜で覆われていることである。フッ素系コーテ
ィング剤としては、例えば、住友スリーエム株式会社の
フロラードFC−722が用いられる。
【0086】このように、HGA全体を被覆膜で覆うこ
とにより、アクチュエータ62のPZT部分も全て被覆
されることとなるから、脱粒が皆無となる。FC−72
2等のフッ素系コーティング剤は、揮水性があるため、
高温度、高湿度の環境下においてもコーティング剤の吸
水によるマイグレーションが生じない。
【0087】また、PZTのみならずアクチュエータ6
2及びヘッドスライダ61の電極端子部まで被覆される
ので、接続の信頼性向上をも図ることができる。加え
て、ヘッドスライダ61のABSも同時に被覆されるた
め、ABSへのコンタミネーション付着をも防止でき
る。
【0088】本発明のHGAにおけるサスペンションの
構造は、以上述べた構造に限定されるものではないこと
は明らかである。なお、図示されていないが、サスペン
ション60の途中にヘッド駆動用ICチップを装着して
もよい。
【0089】図10は、本実施形態におけるHGAの一
製造過程を説明するためのフローチャートである。
【0090】まず、前述のごときアクチュエータ62を
用意する(ステップS101)。
【0091】磁気ヘッドスライダ61側においては、用
意された磁気ヘッドスライダ61(ステップS102)
の両側面に接着剤を塗布する(ステップS103)。
【0092】次いで、この磁気ヘッドスライダ61を、
同じく平面板上に載置されているアクチュエータ62の
可動アーム部91及び92間に挿入し(ステップS10
4)、その後、紫外線を照射して接着剤をある程度硬化
させ、仮接着を行う(ステップS105)。なお、アク
チュエータ62の可動アーム部91及び92におけるス
ライダ固着部93及び94間の間隔が磁気ヘッドスライ
ダ61の幅よりやや小さくなるように設定しておけば、
可動アーム部91及び92の把持力で磁気ヘッドスライ
ダ61は、ホルダ等を用いることなく仮固定される。
【0093】次いで、加熱して接着剤を完全に熱硬化さ
せる(ステップS106)。これにより、磁気ヘッドス
ライダ61とアクチュエータ62との複合体であるスラ
イダ−アクチュエータアッシーが形成される。
【0094】一方、前述したようなサスペンションを用
意し(ステップS107)、そのフレクシャ66の舌部
66aにおける絶縁層66b上とフレクシャ66の分離
部66c上に接着剤をそれぞれ塗布しておき(ステップ
S108)、スライダ−アクチュエータアッシーをサス
ペンション上に接着固定する。これにより、スライダ−
アクチュエータアッシーのサスペンションへの組み付け
が行われてHGAが形成される(ステップS109)。
【0095】次いで、紫外線を照射して接着剤をある程
度硬化させ、仮接着を行った(ステップS110)後、
さらに、加熱して接着剤を完全に熱硬化させる(ステッ
プS111)。
【0096】次いで、磁気ヘッドスライダ61及びアク
チュエータ62の端子電極を接続パッドに接続する処理
を行う(ステップS112)。
【0097】その後、このようにして組み立てたHGA
を丸ごと、フッ素系コーティング剤である例えば、住友
スリーエム株式会社のフロラードFC−722の溶液内
にディップする(ステップS113)。具体的には、単
なる一例であるが、FC−722(2%)を、溶剤であ
る住友スリーエム株式会社のPF5060(98%)で
溶解して得た溶液中に浸漬(ディップ)する。
【0098】次いで、HGAをこの溶液から引き上げて
乾燥させる(ステップS114)。この乾燥は、オーブ
ン内にHGAを入れ、例えば120℃、約30分の熱硬
化を行うことによりなされる。紫外線又は赤外線を照射
して熱硬化させてもよい。
【0099】これにより、HGA全体が被覆膜で覆われ
ているので、アクチュエータのPZT部分も全て被覆さ
れることとなるから、脱粒が皆無となる。FC−722
等のフッ素系コーティング剤は、揮水性があるため、高
温度、高湿度の環境下においてもコーティング剤の吸水
によるマイグレーションが生じない。
【0100】また、PZTのみならずアクチュエータ6
2及びヘッドスライダ61の電極端子部まで被覆される
ので、接続の信頼性向上をも図ることができる。加え
て、ヘッドスライダ61のABSも同時に被覆されるた
め、ABSへのコンタミネーション付着をも防止でき
る。さらに、接着等の工程を経てHGAを形成した後、
このHGA全体にフッ素系コーティング剤による被覆膜
を形成しているので、接着強度が低下することは全くな
い。しかも、ディップのみでHGAのコーティングがで
きるので、製造工程を大幅に簡易化できる。
【0101】HGA全体を覆う被覆膜の膜厚に付いて
は、図1の実施形態の場合と同様に、1.8nm以下で
あることがHGAの各部材間の間隙を埋めることなく薄
膜コーティングが行える点から好ましく、1.2nm以
下であることがより好ましい。
【0102】なお、HGAをディップさせる溶液は、フ
ッ素系コーティング剤溶液に限定されることなく、低表
面エネルギーコーティング剤溶液であればいかなるもの
であってもよい。
【0103】本実施形態のその他の構成及び作用効果
は、図1の実施形態の場合と全く同様であるため、説明
を省略する。
【0104】以上、薄膜磁気ヘッド素子の微小位置決め
用アクチュエータを備えたHGAを用いて本発明を説明
したが、本発明は、このようなアクチュエータを備えた
HGAにのみ限定されるものではなく、薄膜磁気ヘッド
素子以外の例えば光ヘッド素子等のヘッド素子の微小位
置決め用アクチュエータを備えたHGAにも適用可能で
ある。
【0105】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0106】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、HGA全体が例えばフッ素系コーティング剤である
低表面エネルギーコーティング剤による被覆膜で覆われ
ているので、アクチュエータの圧電材料部分も全て被覆
されることとなるから、脱粒が皆無となる。低表面エネ
ルギーコーティング剤は、揮水性があるため、高温度、
高湿度の環境下においてもコーティング剤の吸水による
マイグレーションが生じない。
【0107】また、圧電材料のみならずアクチュエータ
及びヘッドスライダの電極端子部まで被覆されるので、
接続の信頼性向上をも図ることができる。加えて、ヘッ
ドスライダの浮上面(ABS)も同時に被覆されるた
め、ABSへのコンタミネーション付着をも防止でき
る。
【0108】さらに、HGAを形成した後、このHGA
全体に例えばフッ素系コーティング剤である低表面エネ
ルギーコーティング剤による被覆膜を形成しているの
で、即ち、接着後にコーティングしているので、接着強
度が低下することは全くない。
【0109】被覆膜の形成を、HGAを例えばフッ素系
コーティング剤である低表面エネルギーコーティング剤
溶液内に浸漬した後、乾燥して行えば、HGAの各部材
間の間隙を埋めることなく薄膜コーティングが行えるか
ら、アクチュエータの動作が阻害されない。しかも、浸
漬のみでHGAのコーティングができるので、製造工程
を大幅に簡易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態として、磁気ディスク装置
の要部の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の実施形態におけるヘッドサスペンション
アセンブリの全体をスライダ側から見た平面図である。
【図3】図1の実施形態におけるアクチュエータ及び磁
気ヘッドスライダのフレクシャへの取り付け構造を示す
分解斜視図である。
【図4】図1の実施形態におけるHGAの一製造過程を
説明するためのフローチャートである。
【図5】被覆膜の膜厚に対するストロークの低下特性を
表す図である。
【図6】本発明の他の実施形態におけるHGA全体を表
す斜視図である。
【図7】図6の実施形態におけるHGAの先端部の斜視
図である。
【図8】図6の実施形態におけるHGAの先端部を図3
とは異なる方向から見た斜視図である。
【図9】図6の実施形態におけるアクチュエータの構造
を示す平面図である。
【図10】図6の実施形態におけるHGAの一製造過程
を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 磁気ディスク 11、13 軸 12 アセンブリキャリッジ装置 14 キャリッジ 15 主アクチュエータ 16 駆動アーム 17 HGA 20、60 サスペンション 21、61 磁気ヘッドスライダ 21a 所定部 21b 磁気ヘッド素子 22、62 アクチュエータ 22a 固定部 22b 可動部 22c、22d 変位発生アーム部 23 ロードビーム 23a、63a 取り付け部 26、66 フレクシャ 26a、66a 舌部 27、67 ベースプレート 28、68 配線部材 28a、68a 第1の配線部材 28b、68b 第2の配線部材 29、69 磁気ヘッド素子用接続パッド 30、70 外部回路用接続パッド 61a 端子電極 62a、90 基部 62b、62c 信号端子電極 62d、62e グランド端子電極 63 第1のロードビーム 64 第2のロードビーム 64a リフトタブ 65 ヒンジ 66b 絶縁層 66c 分離部 71 アクチュエータ用接続パッド 91、92 可動アーム部 91a、92a アーム部材 91b、92b 圧電素子 93、94 スライダ固着部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのヘッド素子を有するヘ
    ッドスライダと、該ヘッドスライダが固着されており前
    記ヘッド素子の微小位置決めを行う圧電現象を利用した
    アクチュエータと、該アクチュエータが固着されており
    該アクチュエータを支持するための支持機構とを備えて
    おり、全体が低表面エネルギーコーティング剤による被
    覆膜で覆われていることを特徴とする微小位置決め用ア
    クチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータが、一方の端部に形
    成された固定部と他方の端部に形成された可動部と該固
    定部及び可動部を接続する変位発生アーム部とを有して
    おり、前記支持機構が前記アクチュエータの一方の面に
    おける前記固定部に固着されており、前記ヘッドスライ
    ダが前記アクチュエータの他方の面における前記可動部
    に固着されていることを特徴とする請求項1に記載のヘ
    ッドジンバルアセンブリ。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータが、前記支持機構に
    固着されている基部と、該基部から突出しており駆動信
    号に従って変位可能な1対の可動アーム部とを備えてお
    り、該可動アーム部間に前記ヘッドスライダが挟設され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバ
    ルアセンブリ。
  4. 【請求項4】 前記低表面エネルギーコーティング剤が
    フッ素系コーティング剤であることを特徴とする請求項
    1から3のいずれか1項に記載のヘッドジンバルアセン
    ブリ。
  5. 【請求項5】 前記被覆膜の膜厚が1.8nm以下であ
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記
    載のヘッドジンバルアセンブリ。
  6. 【請求項6】 前記被覆膜の膜厚が1.2nm以下であ
    ることを特徴とする請求項5に記載のヘッドジンバルア
    センブリ。
  7. 【請求項7】 前記ヘッド素子が薄膜磁気ヘッド素子で
    あることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に
    記載のヘッドジンバルアセンブリ。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載の
    ヘッドジンバルアセンブリを少なくとも1つ備えたこと
    を特徴とするディスク装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つのヘッド素子を有するヘ
    ッドスライダを、該ヘッド素子の微小位置決めを行う圧
    電現象を利用したアクチュエータを介して支持機構に固
    着してヘッドジンバルアセンブリを形成した後、該ヘッ
    ドジンバルアセンブリ全体に低表面エネルギーコーティ
    ング剤による被覆膜を形成することを特徴とするヘッド
    ジンバルアセンブリの製造方法。
  10. 【請求項10】 一方の端部に形成された固定部と他方
    の端部に形成された可動部と該固定部及び可動部を接続
    する変位発生アーム部とを有しており、ヘッド素子の微
    小位置決めを行う圧電現象を利用したアクチュエータを
    用意し、該アクチュエータの前記固定部を支持機構に固
    着し、少なくとも1つのヘッド素子を有するヘッドスラ
    イダを該支持機構に固着した前記アクチュエータの前記
    可動部に固着してヘッドジンバルアセンブリを形成した
    後、該ヘッドジンバルアセンブリ全体に低表面エネルギ
    ーコーティング剤による被覆膜を形成することを特徴と
    するヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
  11. 【請求項11】 駆動信号に従って変位可能な1対の可
    動アーム部を備えたヘッド素子微小位置決め用のアクチ
    ュエータを用意し、該アクチュエータの前記可動アーム
    部間に少なくとも1つのヘッド素子を有するヘッドスラ
    イダを挟設し、該ヘッドスライダを取り付けた前記アク
    チュエータを支持機構に固着してヘッドジンバルアセン
    ブリを形成した後、該ヘッドジンバルアセンブリ全体に
    低表面エネルギーコーティング剤による被覆膜を形成す
    ることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記被覆膜の形成が、前記ヘッドジン
    バルアセンブリを低表面エネルギーコーティング剤溶液
    内に浸漬した後、乾燥して行われることを特徴とする請
    求項9から11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記低表面エネルギーコーティング剤
    がフッ素系コーティング剤であることを特徴とする請求
    項9から12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記被覆膜の膜厚を1.8nm以下と
    することを特徴とする請求項9から13のいずれか1項
    に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記被覆膜の膜厚を1.2nm以下と
    することを特徴とする請求項14に記載の製造方法。
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