JP2002073036A - 吸遮音構造体 - Google Patents

吸遮音構造体

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JP2002073036A JP2000266661A JP2000266661A JP2002073036A JP 2002073036 A JP2002073036 A JP 2002073036A JP 2000266661 A JP2000266661 A JP 2000266661A JP 2000266661 A JP2000266661 A JP 2000266661A JP 2002073036 A JP2002073036 A JP 2002073036A
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insulating structure
panel
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Kyoichi Watanabe
辺 恭 一 渡
Hiroaki Miura
浦 宏 明 三
Takayuki Fukui
井 孝 之 福
Jun Okada
田 順 岡
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Nissan Motor Co Ltd
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    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/16Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量でかつ吸遮音性能に優れ、自動車などの
吸遮音材に好適な吸遮音構造体を提供する。 【解決手段】 音源側から第1パネル層2、吸音材層
3、第1空気層4、第2パネル層6の順に配列された少
なくとも4層からなり、前記吸音材層3を通気性を備え
たものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
車室内の騒音を低減するために車両用吸遮音材として使
用することができ、遮音性能が著しく改善された吸遮音
構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸遮音材は、家屋,鉄道車両,航空機,
車両など、さまざまな部位に使用されており、その部位
に応じた制限を受け、最も適したタイプのものが使用さ
れることになる。特に車両に用いられるものについて
は、重量、スペースなどに多大な制約条件が加味される
ことになり、より軽く、スペースをとらない吸遮音材が
求められている。
【0003】例えば、自動車用ダッシュインシュレータ
は、吸音材部および表皮部から構成され、従来、このよ
うな吸音材部の繊維構成や、表皮部の重量を増加させる
ことによって性能の向上、改善を行ってきた。また、他
の吸遮音材においても、フェルトなどの天然繊維を吸遮
音の必要な部位に設置し、その性能を上げるためには使
用量を増加させるという手段で対応してきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな吸音材部の重量増加による手法では、使用量の増加
によるコスト増の割には吸遮音性能がさほど向上せず、
効率の悪いものとなっており、特に500Hz以下の低
周波領域の吸遮音性能をこの方法で効果的に向上させる
ことは困難であった。そして、現状の構成からさらなる
性能向上を求めると、重量増、体積増が必須となって、
燃費の悪化を招き、環境保護に反することになるという
問題点があり、このような問題点を解消することが従来
の吸遮音構造体における課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、従来の吸遮音構造体における
上記課題に着目してなされたものであって、軽量でかつ
吸遮音性能に優れ、自動車などの吸遮音材に好適な吸遮
音構造体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る吸遮音構造体は、音源側から第1パネル層、吸音材
層、第1空気層および第2パネル層の順に配列された少
なくとも4層からなり、前記吸音材層が通気性を備えて
いる構成としたことを特徴としており、吸遮音構造体に
おけるこのような構成を前述した従来の課題を解決する
ための手段としている。
【0007】本発明に係わる吸遮音構造体実施の一形態
として、請求項2に係わる吸遮音構造体においては、第
2パネル層が貫通孔以外では通気性のない樹脂からな
り、その面密度が0.5〜10kg/m2、その面積に
対する開口率が1〜50%の貫通孔を有し、吸音材層に
対する面積比(第2パネル層面積:吸音材層面積)が
1:5〜5:1の範囲であると共に、第1空気層の最大
部厚さが当該吸遮音構造体の全厚最大部の10%以上で
あり、第1空気層の容積に対して見かけ容積率が10〜
90%の内容物が占めている構成とし、同じく実施形態
として、請求項3に係わる吸遮音構造体においては、第
2パネル層の貫通孔の開口率が5〜40%、吸音材層に
対する面積比が1:3〜3:1の範囲、第1空気層の最
大部厚さが吸遮音構造体の全厚最大部の30%以上、第
1空気層容積に対する内容物の占有率が見かけ容積率で
40〜90%である構成とし、請求項4に係わる吸遮音
構造体においては、第2パネル層の面密度が3〜5kg
/m2、貫通孔の開口率が10〜30%、吸音材層に対
する面積比が1:2〜2:1の範囲、第1空気層の最大
部厚さが吸遮音構造体の全厚最大部の50%以上、第1
空気層容積に対する内容物の占有率が見かけ容積率で5
0〜90%である構成とし、請求項5に係わる吸遮音構
造体においては、第1パネル層のさらに音源側に、音源
側に向けて第2空気層および第3パネル層の順に配列さ
れた少なくとも6層からなり、第1パネル層および第3
パネル層は貫通孔以外では通気性を有しておらず、第2
空気層の厚さが当該吸遮音構造体全厚の10〜60%で
あり、第2空気層の容積に対して見かけ容積率が10〜
90%の内容物が占め、吸音材層の第1空気層側が通気
性を備え、第2パネル層が貫通孔以外では通気性のない
面密度0.5〜10kg/m 2の樹脂からなり、その面
積に対する開口率が1〜50%の貫通孔を有し、吸音材
層に対する面積比(第2パネル層面積:吸音材層面積)
が1:5〜5:1の範囲であると共に、第1空気層の最
大部厚さが当該吸遮音構造体の全厚最大部の5%以上で
あり、第1空気層の容積に対して見かけ容積率10〜9
0%の内容物が占めている構成とし、請求項6に係わる
吸遮音構造体においては、第2空気層の厚さが当該吸遮
音構造体全厚の20〜50%であり、第2パネル層の面
密度が3〜5kg/m2、貫通孔の開口率が10〜30
%、吸音材層に対する面積比が1:2〜2:1の範囲、
第1空気層の最大部厚さが吸遮音構造体の全厚最大部の
25%以上、第1空気層容積に対する内容物の占有率が
見かけ容積率で50〜90%である構成としたことを特
徴としている。
【0008】また、本発明の請求項7に係わる吸遮音構
造体においては、吸音材層の貫通孔周辺部以外の最小厚
部における曲げ弾性率を100〜2000kPa、さら
に望ましくは、請求項8に記載しているように500〜
1500kPaとすることができ、請求項9に係わる吸
遮音構造体においては、吸音材層を見かけ密度が異なる
2層以上の多層構造とすること、さらに請求項10に記
載しているように、その多層構造における高密度層を繊
維からなるものとすることができる。そして、請求項1
1に記載しているように、その高密度層の最小厚部にお
ける曲げ弾性率を1〜500MPa、さらに望ましくは
請求項12に記載しているように、5〜300MPaと
することができる。
【0009】さらに請求項13に係わる吸遮音構造体に
おいては、吸音材層の高密度層が樹脂からなり、当該吸
音材層を貫通する他部品取付用貫通孔の他に、その面積
に対する開口率1〜80%の開口部を有している構成と
し、この開口率については請求項14に記載しているよ
うに20〜50%の範囲とすることが望ましい。
【0010】また、請求項15に係わる吸遮音構造体に
おいては、第2パネル層が複数の層からなり、そのうち
の少なくとも1層が繊維層である構成、請求項16に係
わる吸遮音構造体においては、第1および第2空気層の一
方もしくは両方の空気層中に繊維層を有する構成とし、
これら繊維層、すなわち繊維からなる前記高密度層をも
含めた繊維層には、請求項17に記載しているように、
繊維径5〜100μm,繊維長30〜100mmの短繊
維50〜95質量%と、接着成分5〜50質量%からな
るものを使用することができ、その素材としては、請求
項18に記載しているようにポリエステル繊維を用いる
ことが望ましい。
【0011】本発明の請求項19に係わる吸遮音構造体
においては、4層構造を有し、自動車のエンジンルーム
と車室内とを隔てる隔壁を第1パネルとして車室内側に
位置する自動車用ダッシュインシュレータに使用してあ
る構成とし、請求項20に係わる吸遮音構造体において
は、6層構造を有し、自動車の車体を構成するエンジン
ルーム内パネルを第3パネル層とし、エンジンルームと
車室内とを隔てる隔壁を第1パネルとした自動車用ダッ
シュインシュレータに使用してある構成としたことを特
徴としている。
【0012】さらに、本発明の請求項21に係わる吸遮
音構造体においては、吸音材層と第1空気層の合計容積
に対する容積率が10〜90%である少なくとも1個の
内容物を有し、吸音材層の設定合計面積が第2パネル層
の面積の5〜90%、第1空気層の設定合計厚さが当該
吸遮音構造体の最大厚さの3〜70%であり、第1パネ
ル層はその全面積に対する開口率が1〜50%の貫通孔
を有し、かつ貫通孔以外に通気性を有する部位を貫通孔
以外の全面積に対する比率で30〜100%の範囲で備
え、面密度が0.5〜10kg/m2である構成とし、
請求項22に係わる吸遮音構造体においては、吸音材層
と第1空気層の間に第3パネル層を備えた少なくとも5
層からなり、該第3パネル層は貫通孔を有し、第1パネ
ル層と第2パネル層に吸音材層または第1空気層を介し
て設定されており、その全面積に対する貫通孔の開口率
が1〜50%であり、面密度が0.5〜10kg/m2
である構成とし、請求項23に係わる吸遮音構造体にお
いては、吸音材層と第1空気層の合計容積に対する内容
物の容積率が50〜90%、第1空気層の設定合計厚さ
が吸遮音構造体の最大厚さの15〜50%、第3パネル
層の面密度が1〜5kg/m2であり、第1パネル層は
通気性を有する部位の貫通孔以外の全面積に対する比率
が50〜100%であって、面密度が1〜5kg/m2
である構成としている。
【0013】そして、第1パネル層の通気性を有する部
位については、請求項24に記載しているように、その
最小厚部における通気量を1〜10cm3/cm2・se
c.とすることができ、請求項25に記載しているよう
に、当該部分の曲げ弾性率を500〜1500kPaと
することができ、請求項26に記載しているように、第
1パネル層と第2パネル層の間隔が吸音特性を設定した
周波数の1/4波長の80〜120%であり、第1パネ
ル層厚さが前記特定周波数の1/8波長以下とすること
ができる。さらに、請求項27に記載しているように、
第1パネル層を複数の層からなるものとして、その少な
くとも1層を繊維層とすること、請求項28に記載して
いるように、第1パネル層の通気性を有する部位を繊維
層からなるものとすることもでき、これら繊維層につい
ては、請求項29に記載しているように、繊維径5〜1
50μmの繊維50〜95質量%と、接着成分5〜50
質量%からなるものとすることができ、さらに請求項3
0に記載しているように、ポリエステル繊維とすること
が望ましい。
【0014】そしてさらに、請求項31に係わる吸遮音
構造体においては、第1パネル層が車室内側に位置する
自動車用リアパーセルトリム部であり、第2パネル層が
自動車の車体パネルである構成とし、請求項32に係わ
る吸遮音構造体においては、第1パネル層が車室内側に
位置する自動車用ピラートリム部であり、第2パネル層
が自動車の車体外部パネルである構成とし、請求項33
に係わる吸遮音構造体においては、第1パネル層が車室
内側に位置する自動車用ドアトリム部であり、第2パネ
ル層が自動車の車体外部パネルである構成としており、
吸遮音構造体におけるこのような構成を前述した従来の
課題を解決するための手段としたことを特徴としてい
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係わる吸遮音構造体にお
いては、音源側から第1パネル層、吸音材層、空気層お
よび第2パネル層の順に配列された少なくとも4層から
なり、かつ以下に記載する構成とすることによって、さ
らなる吸遮音性能の向上を可能にしている。
【0016】図1は、本発明の吸遮音構造体が自動車に
搭載された実施形態を示す側断面図であって、この場
合、自動車のエンジンルームと車室内とを隔てる隔壁を
第1パネル層2とし、車室内側に吸音材層3、空気層
(第1空気層)4が配置されると共に、車室内のインス
トルメントパネルを第2パネル層6として附設されてお
り、このような構成によって吸遮音構造体1が形成され
る。
【0017】図2は、吸音材層3が単層からなる吸遮音
構造体1を示す側断面模式図であり、この実施形態にお
いては、第1パネル層2と吸音材層3とを貫通する貫通
孔2a,3aが設けてあり、第1パネル層2と吸音材層
3とを貫通して他の部品を取付けるようになっている。
同様に第2パネル層6にも貫通孔6aが設けられるが、
前記した貫通孔2a,3aと一致するとは限らず、第1
空気層内の内容物5からの部品が貫通することもある。
【0018】図23は、このような吸遮音構造体の従来
例を示すものであって、従来の吸遮音構造体50の場合
には、通気性を持たない樹脂からなる表皮材51によっ
て吸音材層3の表面が覆われており、同様にエンジンル
ームと車室内とを隔てる隔壁を第1パネル層2、車室内
のインストルメントパネルを第2パネル層6として、そ
の間に吸音材層3、表皮材51、空気層4が配設されて
いる。
【0019】すなわち、従来の吸遮音構造体50の構成
では、通気性を持たない表皮材51の存在によって、一
旦吸音材を抜けた音のほとんどは吸音材層3で再度吸音
されることはなかったが、本発明の吸遮音構造体1にお
いては、表皮材をなくす、あるいは通気性のある表皮材
を使用することにより、吸音材層3を通り抜けてきた音
が第2パネル層6に反射され、再度吸音材層3に効率よ
く吸音されることから吸遮音性能が向上することにな
る。
【0020】第2パネル層6は、貫通孔6a以外で通気
性を有さない樹脂からなり、面密度が0.5〜10kg
/m2、第2パネル層面積に対する開口率が1〜50%
の貫通孔を有し、吸音材層3に対する面積比(第2パネ
ル層面積:吸音材層面積)が1:5〜5:1とすること
が望ましい。すなわち、第2パネル層6が貫通孔以外で
通気性を有すると、音が透過してしまうことから十分な
遮音性能が得られなくなる。第2パネル層6の面密度が
0.5kg/m2未満では、第2パネル層自体の形状保
持性がなくなって、吸遮音構造体の形状が維持できなく
なり、10kg/m2を超える面密度では吸遮音構造体
の全重量が大きくなりすぎるため好ましくない。好まし
くは、面密度を3〜5kg/m2 とすることにより、形
状保持性も十分に確保され、吸音材層3から透過してく
る音を十分に反射し、当該第2パネル層6を透過する音
が軽減されることになる。
【0021】また、第2パネル層6の貫通孔の開口率が
1%未満では、自動車用の吸遮音構造体として用いた際
に他の部品を取付けることが適わなくなり、50%を超
える貫通孔があると、第2パネル層として十分に音を遮
断することができず、吸遮音性能が低下する。好ましく
は、開口率を5〜40%、さらに好ましくは10〜30
%とすることによって、部品取付用のスペースの確保
と、十分な遮音性能の確保がなされることになる。
【0022】ここで言う貫通孔とは、第2パネル自体に
設けられた他部材取付用の孔部のことを言う。吸音材層
3と第2パネル層6が離れていることによる空間は第1
空気層4として扱う。例えば、図2における吸音材層3
と第2パネル層6との間の非連結部は、第2パネル層6
が吸音材層3に到達していないため、第2パネル層6の
貫通孔とも見て取れるが、ここで言う貫通孔には含まれ
ない。
【0023】第2パネル層6の吸音材層3に対する面積
比が1:5未満では、第2パネル層6が小さ過ぎて十分
な遮音効果が得られず、5:1を超えると、第2パネル
層6が大きくなりすぎるため、自動車用途には適さな
い。好ましくは1:3〜3:1、さらに好ましくは1:
2〜2:1の範囲とすることにより、遮音効果が十分に
得られ、自動車用途として車室内に好適に用いられる。
【0024】このような面積比で当該吸遮音構造体を構
成するに際して、吸音材層3、第2パネル層6が共に平
面である必要はない。どちらも最外パネル層としてのボ
ディパネル形状や、車室内のインストゥルメントパネル
の形状に成形されたものを用いることができる。このと
き、それぞれの面積に差が生じることになるが、上記面
積比の範囲内での設定が可能である。
【0025】第1空気層4の最大部厚さ、つまり第2パ
ネル層6から吸音材層3までの最大距離T1が当該吸遮
音構造体の全厚最大部T0の10%以上で、第1空気層
4の容積に対し見かけ容積率で10〜90%の内容物5
が占めることが望ましい。第1空気層2の最大部厚さT
1が全厚最大部の10%未満では、第1空気層4を設け
ていないのと実質的に同じことになり、十分な吸遮音性
能向上の効果が得られない。好ましくは30%以上、さ
らに好ましくは50%以上とすることにより、第1空気
層4を設けたことによる第2パネル層6から反射された
音、また、車室内から侵入する音が吸音材層3で効率よ
く吸音されるようになる。
【0026】第1空気層4の容積に対し、内容物5の見
かけ容積率が10%未満の場合には、第1空気層中の内
容物間での音の反射による減衰による吸音効果が十分で
はなくなる。好ましくは40%以上、さらに好ましくは
50%以上とすることにより、吸音効果がさらに良好な
ものとなる。また、容積率が90%を超えると、内容物
5が多くなるので吸音材層3までの反射音の伝播経路が
減少するため、吸遮音性能の向上幅が小さなものとな
る。
【0027】また、図3に示すように、第1パネル層2
の音源側に第2空気層7および第3パネル層8を設ける
こと、すなわち、音源側から第3パネル層8、第2空気
層7、第1パネル層2、吸音材層3、第1空気層4、第
2パネル層6の順に配列された少なくとも6層からなる
ものとし、さらに以下の構成とすることにより吸遮音性
能がより一層向上する。
【0028】まず、第1パネル層2および第3パネル層
8は、通気性を備えていないことが望ましい。これらパ
ネル層に通気性があると、遮音性がなくなってしまい、
当該吸遮音構造体の性能が大きく低下する傾向がある。
【0029】第3パネル層8と第1パネル層2との間の
距離、すなわち第2空気層7の厚さT2は、当該吸遮音
構造体全厚T0の10〜60%であることが望ましい。
この範囲の距離とすることにより、吸遮音構造体として
の厚みを大きくとることができ、吸遮音性能が大きく改
善される。第2空気層7の厚さT2が10%未満では隔
壁間の距離を設けたとしても性能改善の効果は少なく、
また隔壁間が小さくなってしまうため、第2空気層内に
内容物9を納めることも難しくなる。逆に60%を超え
ると、エンジンルーム内のレイアウトが難しくなるばか
りか、パネル間が離れすぎるため、第1空気層4からの
回り込みの音が大きくなり、遮音性能の改善効果も小さ
くなることになる。第2空気層7の厚さT2は、吸遮音
構造体全厚T0の20〜50%の範囲とすることがより
望ましく、これにより性能改善効果がより顕著なものと
なり、第2空気層内容物9のレイアウトも容易なものと
なる。
【0030】さらに、第2空気層内をその容積に対して
見かけ容積率が10〜90%の範囲の内容物9が占め
る。内容物9の容積率が10%に満たないと、第2空気
層内で十分な通気抵抗が得られないため、遮音性能が低
下する。また、90%を超えると、内容物が多くなりす
ぎ、振動や騒音の固体伝播成分が増えてしまうため好ま
しくない。第2パネル6については、前述の4層からな
る吸遮音構造体と同様の手段により性能を向上、改善す
るようにしている。
【0031】吸音材層3については、その最小厚部にお
ける曲げ弾性率が100〜2000kPaであることが
望ましい。曲げ弾性率が100kPa未満では、吸音材
層3としての形状が保持できなくなるばかりか、車両へ
の取付時に変形しやすくなるので好ましくなく、逆に2
000kPaを超えるものを作製するには、吸音材層3
として非常に大きな目付が必要となり、重量増を招くば
かりか、加工性が低下するため好ましくない。好ましく
は500〜1500kPaの範囲とすることにより、さ
らに良好な成形がなされるようになる。
【0032】また、吸音材層3を見かけ密度が異なる少
なくとも2層以上からなる多層構造とすることができ
る。吸音材層3は単一層でも吸音効果が得られるが、密
度の異なる層を積層することによって擬似的な二重壁遮
音構造をとることになり、遮音性能がさらに向上するこ
とになる。このとき、高密度側の層を繊維層とすること
ができる。
【0033】図4は、このような2層構造の吸音材層を備
えた吸遮音構造体の実施形態を示すものであって、図に
示す吸遮音構造体1において、吸音材層3は、繊維から
なり同様に吸音材として機能する高密度層10を備えて
いる。この図においては、高密度層10が吸音材層3の
空気層4の側に設けてあるが、第1パネル2の側に設けて
も差し支えない。また、このような多層構造の吸音材層
の場合には、空気層の側に通気性のある層がくれば、吸
音材層3に再度吸音させることができるので、非通気性
層が第1パネル側にあっても構わない。
【0034】図5は、図3に示したような6層構造の吸遮
音構造体1に、2層構造の吸音材層を適用した実施形態を
示すものである。
【0035】多層構造の吸音材層3,10における高密
度側層10については、その最大厚部における曲げ弾性
率を1〜500MPa、好ましくは5〜300MPaと
することにより、吸音材層3,10の形状保持性および
加工性が確保される。高密度層10は一般に吸音材層3
よりも薄く成形されることから、形状を保持するために
吸音材層3よりも高い曲げ弾性率が要求される。
【0036】多層構造の吸音材層においては、その高密
度側の層が樹脂からなり、該吸音材層を貫通する他部品
取付用貫通孔以外に、吸音材層面積に対する開口率1〜
80%の開口部を設けることができる。
【0037】図6および図7は、このような開口部を有
する樹脂からなる高密度層を備えた2層構造の吸音材層
を具備する吸遮音構造体の実施形態を示す側断面模式図
であって、図に示す吸遮音構造体1において、樹脂から
なる高密度層11には、吸音材層3に再度吸音をさせる
ために開口部11aが設けてある。この開口部11aの
形状、大きさ、数などはとくに問題にならず、成形性や
形状保持性を考慮した任意の形状とすることができる。
【0038】高密度層11に樹脂を用いた場合にも、従
来の開口部を持たないものに比べ、1%以上の開口部1
1aを設けることにより吸音性能が大幅に向上する。一
方、80%を超える開口率では、単層の場合と同程度の
吸遮音性能となるため、樹脂で高密度層を設ける意味が
なくなる。好ましくは開口率を20〜50%とすること
により、樹脂により多層構造としたことによる吸遮音性
能向上効果が確実なものとなる。なお、ここで言う樹脂
とは、塩化ビニルシートやゴムシートなどの用に、一般
的に表皮材として用いられる樹脂材のことを意味する。
【0039】第2パネル層6についても、多層構造とす
ることができ、その少なくとも1層を繊維層とすること
ができる。このような実施の形態を図8および図9に示
す。繊維層12を設けることによって、第2パネル層6
自体に吸音性能が付与され、吸遮音性能がさらに向上す
ることになる。
【0040】また、吸音材層3と第2パネル層6の間の
第1空気層4中、または第1パネル層2と第3パネル層
8の間の第2空気層7中、あるいはその両方に、繊維層
12を設けることもでき、内容物の反射による減衰効果
のみならず、吸音の効果が付加され、吸遮音性能がさら
に向上する。
【0041】図10および図11は、このような吸遮音
構造体の実施形態を示す側断面模式図であって、図に示
す吸遮音構造体1においては、第1空気層4内の内容物
5の表面に接着剤によって繊維層12が附設されてい
る。これによって空気層中にも吸音性能を付与すること
ができる。なお、図11においては、第1空気層4内の
内容物5のみに繊維層12を取付けた例を示したが、第
2空気層7内の内容物9に繊維層12を取付けることも
可能である。
【0042】これらの吸遮音構造体に用いる繊維層、す
なわち多層構造の吸音材層の高密度層10、第2パネル
層6や内容物5,9の繊維層12を繊維径5〜100μ
m,繊維長30〜100mmの短繊維50〜95質量%
と、接着成分5〜50質量%からなるものとすることが
できる。そして、これら繊維層に用いる繊維としては、
機械的強度、加工性、流通性の点からポリエステルを主
成分とすることが望ましい。
【0043】本発明においてポリエステルとは、例えば
ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレン
テレフタレート(PBT),ポリエチレンテレナフタレ
ート(PEN),ポリブチレンナフタレート(PB
N),ポリエチレンイソフタレート(PEI),ポリブ
チレンイソフタレート(PBI),ポリεカプロラクト
ン(PCL)などのほか、PETのエチレングリコール
成分を他の異なるグリコール成分で置換したもの(例え
ば、ポリヘキサメチレンテレフタレート(PHT)),
またはテレフタル酸成分を他の異なる2塩基酸成分で置
換したもの(ポリヘキサメチレンイソフタレート(PH
I),ポリヘキサメチレンナフタレート(PHN))な
どを言う。また、これらポリエステルを構成ユニットと
した共重合ポリエステル、例えばPBTとポリテトラメ
チレングリコール(PTMG)のブロック共重合体、P
ETとPEIの共重合体、PBTとPBIの共重合体、
PBTとPCLの共重合体など、主たる繰り返し単位が
ポリエステルからなる共重合体でも構わない。接着成分
としては、芯鞘型、サイドバイサイド型のバインダー繊
維を用いるのが好適であるが、これらに限定される訳で
はない。
【0044】また、繊維材として、フェルトを用いた場
合には、接着成分として主に熱硬化性樹脂が用いられる
が、とくに問題はなく、もちろん熱可塑性樹脂やバイン
ダー繊維を用いることもできる。
【0045】このような構成を有する少なくとも4層か
らなる吸遮音構造体を自動車に搭載して車室内側に位置
させ、図1に示したように、自動車のボディパネルを第
1パネル層とした状態で使用することは、車室内の静粛
性を向上するのに極めて有効である。第1パネル層に相
当するボディパネルは、金属パネルのみならず、樹脂パ
ネルであってもよく、とくに限定されない。また、ボデ
ィパネルにメールシートなどの制振材が附設してあって
も構わない。
【0046】また、本発明に係わる少なくとも6層から
なる吸遮音構造体を同様に自動車に搭載して車室内側に
位置させ、自動車のボディパネルにおけるエンジンルー
ムと車室の間の隔壁を第1パネル層とした状態で使用す
ることも車室内の静粛性を向上するのに極めて有効であ
る。第1パネル層および第3パネル層に相当するボディ
パネルは、金属パネルでも樹脂パネルでよく、とくに限
定されない。また、同様にボディパネルにメールシート
などの制振材が附設してあっても構わない。
【0047】図12および図13は、6層構造の吸遮音
構造体1を自動車に搭載した状態を示すそれぞれ側断面
図および水平断面図であって、車体を構成するエンジン
ルーム内パネルを第3パネル層8、エンジンルームと車
室の間の隔壁を第1パネル層2とし、第1パネル層2と
第3パネル層8の間に当該吸遮音構造体1の全厚T0の1
0%以上の厚さT2を有する第2空気層7を設け、車室内
側に吸音材層3、第1空気層4を設けると共に、車室内
のインストルメントパネルを第2パネル層6としてい
る。なお、水平断面図13においては、各パネル層8,
2,6の位置関係のみが示してある。図14は、このよ
うな吸遮音構造体1を車室内から見た状態を示す説明図
であって、車室内においてはインストルメントパネルで
ある第2パネル層6と、吸音材層6の一部のみが見え
る。
【0048】なお、図24ないし図26は、従来の6層
構造吸遮音構造体を示すものであって、従来の吸遮音構
造体においては、第1パネル層2と第3パネル層8が当
該吸遮音構造体の全厚の10%未満に接近していると共
に、吸音材層3の表面が通気性の内樹脂製表皮材51に
よって覆われた構造を有している。
【0049】そして、上記目的を達成するための他の構
成として、図15に示すように、音源側から第1パネル
層2、吸音材層3、第1空気層4、第2パネル層6から
なる吸遮音構造体1において、吸音材層3と第1空気層
2の合計容積に対する容積率が10〜90%である少な
くとも1個の内容物5を有し、吸音材層3の設定合計面
積が第2パネル層6の面積の5〜90%、第1空気層4
の設定合計厚さT1が当該吸遮音構造体の最大厚さT0の
3〜70%であり、第1パネル層2はその全面積に対す
る開口率が1〜50%の貫通孔を有し、かつ貫通孔以外
に通気性を有する部位を貫通孔以外の全面積に対する比
率で30〜100%の範囲で備え、面密度が0.5〜1
0kg/m2であるものとすることが望ましい。すなわ
ち、第2パネル層6は、当該吸遮音構造体の外部から入
射する音に対し、質量則により遮音性能を向上させるた
め、質量が重いほど基本的に性能が高い。しかし車両に
適用する場合を考慮すると、第2パネル層6の面密度も
0.5〜10kg/m2の範囲が望ましいが、第2パネ
ル層6についてはとくに限定されない。さらに、第2パ
ネル層6は、基本的に通気性のない鉄板もしくは樹脂板
であり、その板厚は、鉄板の場合には0.5〜2.0m
m、樹脂板の場合には0.5〜20mmの範囲が望まし
いが、これもとくに限定されない。
【0050】第1パネル層2は、第2パネル層6との間
で二重壁遮音構造を形成するため、吸遮音性能向上のた
めには、第2パネル層6と同様に面密度が高い方が望ま
しい。さらに吸遮音性を向上させるためには、第1パネ
ル層2と第2パネル層6の面密度をできるだけ近くする
ことが望まれる。最も高い性能が得られるのは両パネル
層の面密度が等しくなった時であり、二重壁遮音構造の
1次共振共振周波数が最も低くなることに起因する。
【0051】また、第1パネル層2もしくは第2パネル
層6が貫通孔以外に通気性を有していることが望まし
い。これは、図16に示すように、二重壁遮音構造の1次
共振周波数での吸遮音性能の落ち込みが片方の層に通気
性を付与することによって改善されることによる。この
通気性を有さない側のパネル層は、共鳴周波数の固定端
を形成して音の節となり、もう一方の通気性を有する側
のパネル層は、共鳴周波数の腹の位置に一致もしくは近
くなるため吸遮音性能が著しく向上する。共鳴周波数の
腹の部分では粒子速度が最大になるため、音と通気性を
有する層との間の摩擦が大きくなり、音のエネルギーが
著しく減少し吸遮音性能が向上することによる。
【0052】このとき、通気性を有するパネル層は、第
1パネル層2であることが望ましい。すなわち、観測者
に届く音は、遠いところに固定端が形成されることによ
り近いところに位置する通気性を有する層の部位で粒子
速度の高い位置が発現することによる。ここで、両パネ
ル層共に通気性を有することは、固定端が形成されない
ため粒子速度の速い位置に通気性を有する層を位置させ
ることができないため、望ましくない。
【0053】第1パネル層2の貫通孔は、その全面積に
対する開口率が1〜50%の範囲とすることが望まし
い。すなわち、開口率が1%未満では、遮音構造体とし
て使用する際に吸音材層などの他の構成要素を設定する
部位を設けることができず実用にそぐわず、逆に50%
を超えたときには、貫通孔が大きすぎるために吸遮音性
能を確保することが困難となることによる。
【0054】また、第1パネル層2は、貫通孔以外に通
気性を有する部位を貫通孔以外の全面積の30〜100
%有し、面密度が0.5〜10kg/m2であることが
望ましい。貫通孔以外の部分とは、層を形成する一般面
を意味し、この一般面の全面積に対して通気性を有する
面積の割合が30〜100%の範囲にあるということに
なる。粒子速度の高い部位の面積が大きいほど吸遮音性
能が高くなるため、通気性を有する面が大きい方が望ま
しい。しかしその割合が30%未満では通気性を有する
層を設定しても吸遮音性能がさほど変化せず、利益が少
ない。とくに性能を重視する場合には、50%以上とす
ることが効率的に吸遮音性能が向上することから望まし
い。面密度については、0.5kg/m2未満では吸遮
音性能が確保できず、10kg/m2超過では構造体の
全体質量が高くなるため、吸遮音性能と軽量化との両立
を図る場合には面密度が0.5〜10kg/m2である
ことが望ましい。
【0055】第1パネル層2の通気性を有する部位の通
気量については、その最小厚部において1〜10cm3
/cm2・sec.であることが望ましい。通気量と
は、1秒間に単位圧力下、単位面積を通過する空気の体
積を表すものであって、JISL1004に示されてい
るように、単位は(cm3/cm2・sec.)である。
吸遮音性能を向上させるためには、第1パネル層2を音
が通過し、そのとき空気と第1パネル層2の間で摩擦が
発生することにより音のエネルギーが減少することが必
要である。このときに、音と第1パネル層2との摩擦が
適当な範囲にあることが効率的な遮音性能の向上に適し
ている。通気量が1cm3/cm2・sec.に満たない
場合には音が反射する割合が多くなるため、吸遮音性能
向上の効果が少なく、10cm3/cm2・sec.を超
えた場合には、第1パネル層2を音が通過する割合が大
きくなって吸遮音性能向上の効果が少なくなる。
【0056】第1パネル層2の貫通孔以外の通気性を有
する部位の最小厚部における曲げ弾性率が500〜15
00kPaであることが望ましい。吸遮音性能の向上のた
めには、吸遮音構造体を形成する層の面剛性が必要であ
り、基本的には面剛性の指標となる曲げ弾性率が高い方
が好ましいことになる。しかし、吸遮音構造体を形成す
るためには製造要件も加味されるため、吸遮音性能と成
形性の観点から面剛性の範囲が定まることになる。すな
わち、曲げ弾性率が500kPa未満では、面剛性的に音
圧に耐えて高い吸遮音性能を保持するには剛性不足であ
り、1500kPaを超えたものを作製するには、第1パ
ネル層として非常に大きな目付が必要となり重量増を招
くため、軽量化が重視される場合には相応しいとは言え
ない。
【0057】第1パネル層2を複数の層からなるものと
し、そのうちの少なくとも1層を繊維層からなるものと
することも望ましい。第1パネル層2は単一層であって
も吸音効果が得られるが、密度の異なる層を積層するこ
とにより効果的に音圧が減少し、遮音性能がさらに向上
する。繊維層を設けることによって第1パネル層2自体
にも吸音性能が付加され、さらに吸遮音性能が向上する
ことになる。
【0058】第1パネル層2の貫通孔以外の通気性を有
する部位は、繊維層からなるものとすることが望まし
い。繊維体は効果的に音圧を減少させ、吸差音性能を向
上させる効果が大きいことによる。また、吸遮音性能に
指向性を持たせたい場合には、第1パネル層2の平面上
の一部分に通気性のある繊維体層を設定することが望ま
しい。特に、当該吸遮音構造体を適用する場合には、乗
車中の観測者の耳の位置で吸遮音性が高いことが要求さ
れ、できるだけ観測者の耳の位置に近い部位に第1パネ
ル層2の通気性部位を位置させることが好ましい。ま
た、音源と観測者の最短距離の間に第1パネル層2の通
気性部位が位置することも望ましい。
【0059】上記繊維層は、繊維径5〜150μmの繊
維50〜95質量%と、接着成分5〜50質量%からな
るものとすることが望ましい。吸遮音性能を向上させる
ためには繊維層を構成する繊維の径が小さい方が望まし
い。しかし細い繊維は剛性が低いため大量に設定するこ
とはパネルの面剛性を下げることとなり、吸遮音性能を
向上させるためには好ましくない。したがって繊維径と
その繊維の配合量に最適値があり、繊維層の50〜95
質量%が繊維径5〜150μmの繊維であることが望ま
しい。また、繊維層に成形性を付与するためには、繊維
同士を接着可能な接着成分が必要になる。しかし接着成
分以外の繊維が吸遮音性能を付与しているため、接着成
分の配合量が多すぎる場合には、吸遮音性能の向上効果
が少なくなり、少なすぎる場合には繊維体層の成形が困
難となる。したがって接着成分そしては、5〜50質量
%の範囲にあることが望ましい。
【0060】第1パネル層2の貫通孔以外の通気性を有
する部位の繊維層を構成する繊維は、フェルトなどの天
然繊維でも合成繊維でもよい。しかし、繊維の太さ、繊
維の単位長さ、繊維体の分布など全てを規定することが
でき、常に同じものを作製でき、均一な密度分布の作製
が可能なことから、合成繊維は吸遮音構造体の素材とし
て特に相応しい。さらに、吸音材のリサイクル性や、同
時一体成形性、形状維持性などのメリットを考慮する
と、軟化点の異なる繊維の配合が可能なポリエステル径
繊維の使用が望ましい。
【0061】本発明で言うポリエステルとは、前述した
ように、例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエ
チレンテレナフタレート(PEN),ポリブチレンナフ
タレート(PBN),ポリエチレンイソフタレート(P
EI),ポリブチレンイソフタレート(PBI),ポリ
εカプロラクトン(PCL)などのほか、PETのエチ
レングリコール成分を他の異なるグリコール成分で置換
したもの(例えば、ポリヘキサメチレンテレフタレート
(PHT)),またはテレフタル酸成分を他の異なる2
塩基酸成分で置換したもの(ポリヘキサメチレンイソフ
タレート(PHI),ポリヘキサメチレンナフタレート
(PHN))などを言う。また、これらポリエステルを
構成ユニットとした共重合ポリエステル、例えばPBT
とポリテトラメチレングリコール(PTMG)のブロッ
ク共重合体、PETとPEIの共重合体、PBTとPB
Iの共重合体、PBTとPCLの共重合体など、主たる
繰り返し単位がポリエステルからなる共重合体でも構わ
ない。さらに、ナイロン,ポリアクリロニトリル,ポリ
アセテート、ポリエチレン,ポリプロピレン,線状ポリ
エステル,ポリアミドなどの合成繊維も使用可能である
が、特にこれらに限定されない。
【0062】接着成分としては、芯鞘型、サイドバイサ
イド型のバインダー繊維を用いるのが好適であるが、こ
れらに限定される訳ではない。また、繊維材としてフェ
ルトを用いた場合には、接着成分として主に熱硬化性樹
脂が用いられるが、とくに問題はなく、もちろん熱可塑
性樹脂やバインダー繊維を用いることも可能である。
【0063】音源側から順に、第1パネル層2、吸音材
層3、第1空気層4、第2パネル層6からなる本発明の
吸遮音構造体において、第1パネル層2と第2パネル層
6の間に固定端を基準とした音の粒子速度の分布が形成
されるが、吸遮音性能を向上させるためには、その形成
された分布からなる音圧を低減することが必要となる。
このとき第1パネル層2と第2パネル層6との間の任意
の位置に吸音材を有する吸音材層3が必要である。この
吸音材によって音圧が効率よく低減される。吸音材層3
は設定合計面積が第1パネル層2に対する面積比で5〜
90%であることが望ましい。すなわち、5%未満では
吸遮音構造体の性能が確保できず、90%超過では第1
空気層4の部分が小さくなりすぎて吸遮音性能が低下す
ることによる。
【0064】吸遮音構造体を高性能化するためには、第
1パネル層2と第2パネル層6の間の低ばね化が必要で
あるが、第1空気層4は効率よくばね定数を低減させる
ことができることによる。第1空気層4は、設定合計厚
さが吸遮音構造体の最大厚さT0の3〜70%であるこ
とが望ましく、3%未満ではばね定数低減効果が小さく
なりすぎて、吸遮音性能が確保できず、70%超過では
吸音材層3の設定部が小さくなり吸遮音性能が低下す
る。特に性能を重視する場合は、第1空気層2の設定合
計圧さが吸音構造体の最大厚さT0の15〜50%であ
ることが望ましい。1または2以上の空気層の設定厚さ
の合計がこの範囲にあることがばね定数低減に特に効果
があるからである。
【0065】また、吸音材層3と第1空気層4の合計全
容積に対する容積率10〜90%の範囲に少なくとも1
以上の内容物5を有していることが望ましい。吸遮音性
能を向上させるためには吸音材層3を有効に活用するこ
とが大切であり、内容物5があることによって内部の音
が反射し、吸音材層3や第1空気層4内を散乱すること
になり、この音の散乱よって音が吸音材を通過する確
率、回数が増大することによって吸遮音性能が向上す
る。ここで、内容物5の占有率が10%未満では音が効
率よく散乱せず、90%を超えると吸音材層3および第
1空気層4の占める体積が小さくなって吸遮音性能が低
下する。性能を特に重視する場合には、その容積率が5
0〜90%であることがより好ましい。この50〜90
%の範囲で音が特に効率的に散乱する。
【0066】このとき、内容物5の表面は、通気性を有
していてもいなくても特に問題はなく、5内容物が吸音
材層3や第1空気層4中にあればよい。また、内容物5
は第2パネル層6に直接設置されていても、第1パネル
層2に直接設置されていても構わない。また、吸遮音性
能を特に向上させたい場合には、第2パネル層6と内容
物5の間に、吸音材層または空気層を別途介在させるこ
とも望ましい。また、複数の内容物間に吸音材層や空気
層を形成することも望ましい。
【0067】さらに図17に示すように、本発明に係わる
吸遮音構造体の構成を音源側から順に、第1パネル層
2、吸音材層3、第3パネル層8、第1空気層4、第2
パネル層6の5層からなるものとすることも望ましい。
貫通孔を有する第3パネル層82により第1パネル層と
第2パネル層6の間に存在する音が効率よく分散され、
第1パネル層2と第2パネル層6の間の吸音材層3や通
気性を有する第1パネル層2を通過する確率が高くな
り、その回数が増加することによる。
【0068】貫通孔を有する第3パネル層8は、第1パ
ネル層2と第2パネル層6に吸音材層3もしくは第1空
気層4を介して設定され、第3パネル層8の全面積に対
する貫通孔の開口率が1〜50%であり、その面密度が
0.5〜10kg/m2であることが望ましい。貫通孔
を有する第3パネル層8を効果的に使用するためには、
吸音材層や空気層を介在させて音の散乱を高めることが
重要であることによる。また、開口率が1%未満では空
間が遮蔽されてしまって音の分散が小さくなり、50%
超過では音が通過してしまって散乱が生じ難くなること
による。また、第3パネル層8の面密度が0.5kg/
2に満たない場合には一般的に音圧に対する剛性が高
いとは言えず、拡散性能が十分に得られず、一方10k
g/m2を超えた場合には吸遮音構造体全体の質量が高
くなり軽量化を重視する場合には不都合となる。特に、
吸遮音性能と軽量化とを両立させる場合には、面密度を
1〜5kg/m2の範囲とすることがより好ましい。
【0069】さらに、第1パネル層2と第2パネル層6
の間隔について吸音特性を設定した周波数の1/4波長
の80〜120%とし、第1パネル層2の厚さをこの特
定周波数の1/8波長以下の厚さとすることが望まし
い。音の波長の腹の部分で粒子速度が高く、効果的な吸
音効果の狙える位置は固定端である第2パネル層6の設
置面からそれぞれの周波数の1/4の位置であり、その
厚さは1/8以下であることが望ましい。これはそれぞ
れの波長の粒子速度の最大位置から80%の位置であ
る。したがって、この粒子速度の最大位置に前記特定周
波数の1/8波長以下の厚さの第1パネル層を設置する
のが非常に有効である。しかし、第1パネル層の厚さ
は、この範囲に制限するものではない。したがって使用
する部位のレイアウトを考慮し、前記の厚さに第1パネ
ル層の厚さを近づけることが重要となる。
【0070】このような構成を有する吸遮音構造体は、
スペース、重量、コスト的制約の特に厳しい自動車等の
車両に用いることが効果的である。
【0071】例えば、図18に示すように、当該吸遮音構
造体の第2パネル層6を自動車の車体パネルとし、第1
パネル層2を自動車20の車室内側に位置するリアパーセ
ルトリム部21に用いることが効果的であり、これによ
ってマフラーからの排気音、リアタイヤのロードノイ
ズ、さらにガソリンタンクからの液音などの騒音が車室
内へ侵入することが防止される。このとき吸音材層3
は、リアパーセルトリム部分前面、もしくは一部分に設
定することができ、特定な音が特定な部位から発生する
場合には、当該吸遮音構造体を発生部位のみに設定する
ことが経済的であり、効率的な吸遮音効果が得られる。
【0072】当該吸遮音構造体の第2パネル層6を自動
車の車体パネルとし、第1パネル層を車室内側に位置す
るピラートリム部22に用いることも効果的であり、こ
れによってエンジン音やロードノイズなどが車室外から
回折してくる音、風切り音、さらに自車以外の音源が車
室内に侵入することが防止される。吸音材層3は、各ピ
ラートリム部分前面、もしくは一部分に設定することが
でき、同様に特定な音が特定な部位から発生する場合に
は、当該吸遮音構造体を発生部位のみに設定することが
経済的であり、効率的な吸遮音効果が得られる。
【0073】さらに、当該吸遮音構造体の第2パネル層
6を自動車の車体パネルとし、第1パネル層2を車室内
側に位置するドアトリム部23に用いることもでき、こ
れによってエンジン音やロードノイズなどが車室外から
回折してくる音、風切り音、さらに自車以外の音源の車
室内への侵入が防止される。このとき貫通孔を有する第
3パネル層8をドアトリム内部の樹脂板や金属板として
用いることにより、遮音構造体とドア部の剛性や機能性
を併せ持たせることが可能になる。また、吸音材層3は
各ドアトリム部分前面、あるいは一部分に設定すること
ができ、同様に特定な音が特定な部位から発生する場合
には、当該吸遮音構造体を発生部位のみに設定すること
が経済的であり、効率的な吸遮音効果が得られる。さら
に、耳の位置に近い部分の第1パネル層2であるドアト
リム部23に通気性を持たせることによって、経済性や
軽量性についても優れた吸遮音構造体となる。
【0074】
【発明の効果】本発明に係わる吸遮音構造体は、上音源
側から第1パネル層、吸音材層、第1空気層および第2
パネル層の順に配列された少なくとも4層からなり、前
記吸音材層が通気性を備えたものであるから、一旦吸音
材層を通り抜け、第2パネル層に反射された音を吸音材
層によって効率よく吸音させることができ、吸遮音性能
を大幅に向上させることができるという極めて優れた効
果をもたらすものである。
【0075】本発明の請求項2ないし請求項4に係わる
吸遮音構造体においては、第2パネル層が通気性のない
樹脂からなり、その面密度,貫通孔の開口率,吸音材層
に対する面積比,当該吸遮音構造体に対する第1空気層
の厚さの割合、第1空気層の内容物の占有率などをそれ
ぞれより好ましい範囲に規定していることから、形状保
持性、軽量性、省スペース性などを損なうことなく、吸
遮音性能を向上させることができる。
【0076】また、本発明の請求項5および請求項6に
係わる吸遮音構造体においては、上記構造の吸遮音構造
体に第2空気槽および第3パネル槽を加えた少なくとも
6層構造を備え、第2空気層の厚さの割合や、その中の
内容物の占有率などを好ましい範囲に規定したものであ
るから吸遮音性能をより効果的に改善することができ、
請求項7および8に係わる吸遮音構造体においては、吸
音材層の曲げ弾性率を好ましい範囲に規定しているの
で、加工性を損なうことなしに変形を防止して吸音材槽
の形状保持性を改善することができ、請求項9に係わる
吸遮音構造体においては吸音材層が見かけ密度が異なる
2層以上の多層構造を備え、請求項10に係わる吸遮音
構造体においてはその吸音材層の高密度層が繊維からな
るものであり、請求項11および請求項12に係わる吸
遮音構造体においては、高密度層の曲げ弾性率をより好
ましい範囲に規定したものであるから、吸遮音性能をさ
らに向上させることができ、形状保持性、加工性を確保
することができる。
【0077】請求項13および請求項14に係わる吸遮
音構造体おいては、吸音材層の高密度層が所定範囲の開
口率の開口部を備えた樹脂からなるものであり、開口部
を設けて通気性を付与することにより、吸音材層に樹脂
を用いた場合でも吸遮音性能を大幅に向上させることが
できる。
【0078】さらに、請求項15に係わる吸遮音構造体
おいては、第2パネル層が複数の層からなり、そのうち
の少なくとも1層を繊維層としたものであることから、
第2パネル層にも吸音性能を与えることができ、さらに
吸遮音性能を向上させることができ、請求項16に係わ
る吸遮音構造体おいては、空気層中に繊維層を備えてい
るので、空気層に吸音効果が付加され、吸遮音性能をさ
らに向上させることができ、請求項17に係わる吸遮音
構造体おいては繊維層に用いる繊維の径や長さ、繊維お
よび接着成分の量を好ましい範囲に規定し、請求項18
に係わる吸遮音構造体おいてはその繊維としてポリエス
テルを使用したものであるから、吸音性能および機械的
強度に優れた繊維層を低コストのもとに容易に加工する
ことができるという効果がもたらされる。
【0079】請求項19に係わる吸遮音構造体は、4層
構造を備え、自動車のエンジンルームと車室内とを隔て
る隔壁を第1パネルとして車室内側に位置する自動車用
ダッシュインシュレータに使用してあり、請求項20に
係わる吸遮音構造体は、6層構造を有し、自動車の車体
を構成するエンジンルーム内パネルを第3パネル層と
し、エンジンルームと車室内とを隔てる隔壁を第1パネ
ルとした自動車用ダッシュインシュレータに使用してあ
ることから、車室内の静粛性を効果的に向上させること
ができる。
【0080】また、請求項21に係わる吸遮音構造体に
おいては、音源側から第1パネル層、吸音材層、第1空
気層、第2パネル層の順に配列された少なくとも4層か
らなる吸遮音構造体において、吸音材層および第1空気
層の合計容積に対する内容物の容積率、第2パネル層の
面積に対する吸音材層の設定合計面積、当該吸遮音構造
体に対する第1空気層の設定合計厚さ、第1パネル層貫
通孔の開口率、第1パネル層の通気性を有する部位の面
積比および面密度をそれぞれ好ましい範囲に範囲に規定
したものであるから、形状保持性、軽量性、省スペース
性などを確保しながら、吸遮音性能を向上させることが
でき、請求項22および請求項23に係わる吸遮音構造
体においては、吸音材層と第1空気層の間に第3パネル
層をさらに備えた少なくとも5層からなり、第3パネル
層の貫通孔の開口率、面密度、吸音材層および第1空気
層の合計容積に対する内容物の容積率、当該吸遮音構造
体に対する第1空気層の設定合計厚さ、第1パネル層の
通気性を有する部位の面積比および第1パネル層の面密
度をその好ましい範囲にそれぞれ規定したものであるか
ら、形状保持性、軽量性、省スペース性などを損なうこ
となく、吸遮音性能をより確実に向上させることがで
き、請求項24に係わる吸遮音構造体においては、第1
パネル層の通気性を有する部位における通気量、請求項
25に係わる吸遮音構造体においては、前記通気性部位の
曲げ弾性率をそれぞれ好ましい範囲に規定しているの
で、吸遮音性能を確実に向上させことができ、第1パネ
ル層の加工性および形状保持性を確保することができ
る。
【0081】請求項26に係わる吸遮音構造体において
は、第1パネル層と第2パネル層の間隔が吸音特性を設
定した周波数の1/4波長の80〜120%であり、第
1パネル層厚さが前記特定周波数の1/8波長以下であ
ることから、吸音特性をさらに効果的に向上させること
ができ、請求項27に係わる吸遮音構造体においては第
1パネル層が複数の層からなり、そのうちの少なくとも
1層が繊維層からなるものであるから、第1パネル層に
も吸音性能を与えることができ、吸遮音性能を一層向上
させることができ、請求項28に係わる吸遮音構造体に
おいては第1パネル層の通気性を有する部位が繊維層か
らなるものであるから、効果的に音圧を減少させること
ができ、請求項29に係わる吸遮音構造体においては繊
維層を形成する繊維の径および量、接着成分量を望まし
い範囲に規定していることから、繊維層の成形性、形状
保持性を確保しながら吸遮音性能を向上させることがで
き、請求項30に係わる吸遮音構造体においては繊維層
の繊維がポリエステルであることから、前述のように強
度、成形性、流通性(コスト)に優れると共に、天然繊
維に比べて繊維の長さや太さ、形状や分布などを常に一
定なものとすることができるというという優れた効果が
もたらされる。
【0082】そして、本発明の請求項31ないし請求項
33に係わる吸遮音構造体においては、その第2パネル
層が自動車の車体パネルであり、第1パネル層がそれぞ
れ車室内のリアパーセルトリム部、ピラートリム部ある
いはドアトリム部であるから、自動車のマフラーからの
排気音、エンジン音、ロードノイズなどを効果的に遮断
することができるという優れた効果がもたらされる。
【0083】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいてより具体
的に説明する。
【0084】実施例1 図2に示すような4層構造の吸遮音構造体1において、
吸音材層3をポリエステル繊維からなる1層のものと
し、その曲げ弾性率を1000kPa、合計目付(面密
度)を1kg/m2とした。そして、第1空気層4の最
大部厚さT1を当該吸遮音構造体1の全厚最大部T0の6
0%、内容物5の見かけ容積率を第1空気層容積の80%
とすると共に、第2パネル層6の面密度を4kg/m2
第2パネル層6の面積に対する貫通孔6aの開口率を2
0%、面積比(第2パネル層6の面積:吸音材層3の面
積)を1:1とした吸遮音構造体1を作製した。
【0085】実施例2 第1空気層4の最大部厚さT1を吸遮音構造体1の全厚
最大部T0の10%とし、これ以外は上記実施例1と同
様の吸遮音構造体1を作製した。
【0086】実施例3 第1空気層4の最大部厚さT1を吸遮音構造体1の全厚
最大部T0の95%とし、これ以外は上記実施例1と同
様の吸遮音構造体1を作製した。
【0087】実施例4 第1空気層容積に対する内容物5の見かけ容積率を10%
とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0088】実施例5 第1空気層容積に対する内容物5の見かけ容積率を90%
とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0089】実施例6 第2パネル層6の面密度を0.5kg/m2とし、これ以
外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0090】実施例7 第2パネル層6の面密度を10kg/m2とし、これ以外
は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0091】実施例8 第2パネル層6の貫通孔6aの開口率を0.01%と
し、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を
作製した。
【0092】実施例9 第2パネル層6の貫通孔6aの開口率を50%とし、こ
れ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製し
た。
【0093】実施例10 面積比(第2パネル層6の面積:吸音材層3の面積)を
1:5とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構
造体1を作製した。
【0094】実施例11 面積比(第2パネル層6の面積:吸音材層3の面積)を
5:1とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構
造体1を作製した。
【0095】実施例12 吸音材層3の曲げ弾性率を100kPaとすると共に、
合計目付(面密度)を0.5kg/m2とし、これ以外
は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0096】実施例13 吸音材層3の曲げ弾性率を2000kPaとすると共
に、合計目付(面密度)を2kg/m2とし、これ以外
は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0097】実施例14 吸音材層3をフェルトで作製し、これ以外は上記実施例
1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0098】実施例15 吸音材層3をウレタンで作製し、これ以外は上記実施例
1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0099】実施例16 吸音材層3を2層とし、図4に示すように、その高密度
側層を繊維により作製し、その曲げ弾性率を300MP
aとすると共に、合計目付(面密度)を3kg/m2
し、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を
作製した。
【0100】実施例17 吸音材層3を2層とし、図6に示すようにその高密度側
層を樹脂により作製し、樹脂の開口率を1%とすると共
に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m2
し、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を
作製した。
【0101】実施例18 吸音材層3を2層とし、その高密度側層を樹脂により作
製し、樹脂の開口率を80%とすると共に、吸音材層3
の合計目付(面密度)を5kg/m2とし、これ以外は
上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0102】実施例19 吸音材層3を2層とし、その高密度側層を樹脂により作
製し、樹脂の開口率を40%とすると共に、吸音材層3
の合計目付(面密度)を5kg/m2とし、これ以外は
上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0103】実施例20 第1空気層4中の内容物5に、図10に示すように繊維層
12を附設し、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0104】実施例21 第2パネル層6に、図8に示すように繊維層12を附設
し、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を
作製した。
【0105】実施例22 第1空気層4中の内容物5および第2パネル層6に、それ
ぞれ繊維層12を附設し、これ以外は上記実施例1と同
様の吸遮音構造体1を作製した。
【0106】実施例23 吸音材層3の曲げ弾性率を50kPaとすると共に、そ
の合計目付(面密度)を0.5kg/m2とし、これ以
外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した
が、当該吸音材層3の形状が保持されなかった。
【0107】実施例24 吸音材層3の曲げ弾性率を3000kPaとすると共
に、その合計目付(面密度)を3kg/m2とし、これ
以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1を作製した
が、当該吸音材層3に孔を開けることができなかった。
【0108】実施例25 吸音材層3を2層とし、図6に示すようにその高密度側
層を樹脂により作製し、樹脂の開口率を90%とすると
共に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m2
とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0109】実施例26 図3に示すような6層構造の吸遮音構造体1において、
第2空気層7の最大部厚さT2を当該吸遮音構造体1の
全厚最大部T0の30%、第2空気層内容物9の見かけ
容積率を第2空気層容積の80%、吸音材層3がポリエ
ステルを主体とする繊維からなる1層のものとし、その
曲げ弾性率を1000kPa、合計目付(面密度)を1
kg/m2とした。そして、第1空気層4の最大部厚さ
T1を当該吸遮音構造体1の全厚最大部T0の60%、第
1空気層内容物5の見かけ容積率を第1空気層容積の80
%とし、第2パネル層6の面密度を4kg/m2、第2パ
ネル層6の面積に対する貫通孔6aの開口率を20%、
面積比(第2パネル層6の面積:吸音材層3の面積)を
1:1とした吸遮音構造体1を作製した。
【0110】実施例27 第2空気層7の最大部厚さT2を吸遮音構造体1の全厚
最大部T0の10%とすると共に、第1空気層4の最大
部厚さT1を全厚最大部T0の80%とし、これ以外は上
記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0111】実施例28 第2空気層7の最大部厚さT2を吸遮音構造体1の全厚
最大部T0の60%とすると共に、第1空気層4の最大
部厚さT1を全厚最大部T0の30%とし、これ以外は上
記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0112】実施例29 第2空気層内容物9の見かけ容積率を第2空気層容積の
10%とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0113】実施例30 第2空気層内容物9の見かけ容積率を第2空気層容積の
90%とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0114】実施例31 第1空気層内容物5の見かけ容積率を第1空気層容積の
10%とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0115】実施例32 第1空気層内容物5の見かけ容積率を第1空気層容積の
90%とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0116】実施例33 第2パネル層6の面密度を0.5kg/m2とし、これ以
外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製し
た。
【0117】実施例34 第2パネル層6の面密度を10kg/m2とし、これ以外
は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0118】実施例35 第2パネル層6の貫通孔6aの開口率を0.01%と
し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0119】実施例36 第2パネル層6の貫通孔6aの開口率を50%とし、こ
れ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製
した。
【0120】実施例37 面積比(第2パネル層6の面積:吸音材層3の面積)を
1:5とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0121】実施例38 面積比(第2パネル層6の面積:吸音材層3の面積)を
5:1とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音
構造体1を作製した。
【0122】実施例39 吸音材層3の曲げ弾性率を100kPaとすると共に、
その合計目付(面密度)を0.5kg/m2とし、これ
以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製し
た。
【0123】実施例40 吸音材層3の曲げ弾性率を2000kPaとすると共
に、その合計目付(面密度)を2kg/m2とし、これ
以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製し
た。
【0124】実施例41 吸音材層3をフェルトで作製し、これ以外は上記実施例
26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0125】実施例42 吸音材層3をウレタンで作製し、これ以外は上記実施例
26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0126】実施例43 吸音材層3を2層とし、図5に示すように、その高密度
側層を繊維により作製し、その曲げ弾性率を300MP
aとすると共に、合計目付(面密度)を3kg/m2
し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0127】実施例44 吸音材層3を2層とし、図7に示すようにその高密度側
層を樹脂により作製し、樹脂の開口率を1%とすると共
に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m2
し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0128】実施例45 吸音材層3を2層とし、その高密度側層を樹脂により作
製し、樹脂の開口率を80%とすると共に、吸音材層3
の合計目付(面密度)を5kg/m2とし、これ以外は
上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0129】実施例46 吸音材層3を2層とし、その高密度側層を樹脂により作
製し、樹脂の開口率を40%とすると共に、吸音材層3
の合計目付(面密度)を5kg/m2とし、これ以外は
上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0130】実施例47 第1空気層4中の内容物5に、図11に示すように繊維層
12を附設し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮
音構造体1を作製した。
【0131】実施例48 第2パネル層6に、図9に示すように繊維層12を附設
し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1
を作製した。
【0132】実施例49 第1空気層4中の内容物5および第2パネル層6に、それ
ぞれ繊維層12を附設し、これ以外は上記実施例26と
同様の吸遮音構造体1を作製した。
【0133】実施例50 吸音材層3の曲げ弾性率を50kPaとすると共に、そ
の合計目付(面密度)を0.5kg/m2とし、これ以
外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体1を作製しよ
うとしたが、当該吸音材層3の形状が保持されなかっ
た。
【0134】実施例51 吸音材層3の曲げ弾性率を3000kPaとすると共
に、その合計目付(面密度)を3kg/m2とし、これ
以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体26を作製し
ようとしたが、所望の形状に成形できず、当該吸音材層
3に孔を開けることができなかった。
【0135】実施例52 吸音材層3を2層とし、図7に示すようにその高密度側
層を樹脂により作製し、樹脂の開口率を90%とすると
共に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m2
とし、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体
1を作製した。
【0136】比較例1 図23に示すような4層構造の吸遮音構造体50におい
て、吸音材層3を2層とし、その高密度側層を樹脂製の
表皮材51として作製し、表皮材51の開口率を0%と
すると共に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg
/m2とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構
造体を作製した。
【0137】比較例2 圧吸音材層3をフェルトと樹脂製表皮材(高密度層)5
1からなる2層とし、樹脂製表皮材51の開口率を0%
とすると共に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5k
g/m2とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音
構造体を作製した。
【0138】比較例3 圧吸音材層3をウレタンと樹脂製表皮材(高密度層)5
1からなる2層とし、表皮材51の開口率を0%とする
と共に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m
2とし、これ以外は上記実施例1と同様の吸遮音構造体
を作製した。
【0139】比較例4 図23に示した吸遮音構造体50に第2空気層7および
第3パネル層8を加えた6層構造とし、第2空気層7の
最大部厚さT2を当該吸遮音構造体の全厚最大部T0の3
%、第1空気層4の最大部厚さT1を全厚最大部T0の9
0%とすると共に、開口率0%、目付4kg/m2の樹
脂製表皮材51を附設することによって吸音材層3の合
計目付(面密度)を5kg/m2とし、これ以外は上記
実施例26と同様の吸遮音構造体を作製した。
【0140】比較例5 圧吸音材層3をフェルトと樹脂製表皮材51からなる2
層とし、樹脂製表皮材51の開口率を0%とすると共
に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m2
し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体を
作製した。
【0141】比較例6 圧吸音材層3をウレタンと樹脂製表皮材51からなる2
層とし、樹脂製表皮材51の開口率を0%とすると共
に、吸音材層3の合計目付(面密度)を5kg/m2
し、これ以外は上記実施例26と同様の吸遮音構造体を
作製した。
【0142】〔評価試験〕上記各実施例および比較例に
よって得られた吸遮音構造体について、吸音材層3の形
状保持性、ピアス性および吸遮音構造体の作製工数を比
較評価した。評価に際しては、比較例1(従来品)を基
準とし、比較例1と同等のものを△、良好になったもの
を○、大幅に良好になったものを◎、低下したものを×
で示した。
【0143】また、各吸遮音構造体の遮音性能について
は、JIS A1416に規定される残響室を利用した
音響透過損失測定を行うことによって比較した。すなわ
ち、比較例1の吸遮音構造体に比較して1kHz以下で
透過損失が3dB以上向上したものを◎、3dB未満1
dB以上向上したものを○、1dB未満向上したものを
△、性能が低下したものを×で示した。
【0144】これらの結果を表1ないし表3に示す。な
お、4層構造の吸遮音構造体に係わる実施例1〜25、
および比較例1〜3については、評価結果をその仕様と
共に表1に、6層構造の吸遮音構造体に係わる実施例2
6〜52、および比較例4〜6については、その仕様用
を表2に、評価結果を表3にそれぞれ示す。
【0145】
【表1】
【0146】
【表2】
【0147】
【表3】
【0148】また、図19に実施例1および比較例1に
係わる吸遮音構造体(4層構造)による透過損失を各周波
数ごとに比較して示すと共に、図20には4層構造吸遮
音構造体の代表的実施例について遮音性能差、すなわち
各吸遮音構造体の透過損失から基準となる比較例1の透
過損失を引いた値を各周波数ごとに比較して示した。さ
らに、図21には6層構造を有する実施例26と比較例
12に係わる吸遮音構造体による透過損失を各周波数ご
とに示すと共に、図22には6層構造吸遮音構造体の代
表的実施例について遮音性能差、すなわち各吸遮音構造
体の透過損失から基準となる比較例12の透過損失を引
いた値を同様に比較して示してある。
【0149】この結果、本発明の実施例に係わる吸遮音
構造体の透過損失が向上していることが確認された。な
お、実施例23ないし25、および50ないし52にお
いては、吸音材層の形状保持性もしくはピアス性が低下
しているものの、遮音性能は向上しており、これらは形
状保持の必要のない部位や、貫通孔のない壁面などに有
効に用いることができるものと考えられる。
【0150】実施例53 図15に示すように、第1パネル層2と、第2パネル層
6と、これら第1,第2パネル層2,6の間に中間層と
して吸音材層3と空気層4を備えた吸遮音構造体1にお
いて、第2パネル層6を板厚0.5mmの鉄板とし、空
気層4内に、中間層容積、すなわち空気層4と吸音材層
3の合計容積に対して25%の容積率の内容物5を1個
設定すると共に、吸音材層3として厚さ30mm,面密
度1.0kg/m2のフェルトを使用し、その設定合計
面積を第1パネル層2の面積に対してその5%とし、さ
らに空気層4の設定合計厚さを当該吸遮音構造体1の最
大厚さの50%とした。そして、第1パネル層2を主成
分がポリエステルからなる繊維体で製造すると共に、そ
の全面積に対して10%の開口率を有する貫通孔を設
け、貫通孔以外に通気性を有する部分を貫通孔部を除く
全面積に対する比率で50%とし、厚さ5mm、面密度
1kg/m2、曲げ弾性率1000kPaとすると共
に、通気量を5cm3/cm2・sec.に調整し、第
1,第2パネル層2,6の間隔を150mmとして吸遮
音構造体1を製造した。
【0151】この吸遮音構造体1は、設定周波数を50
0Hzに設定したものであり、第1,第2パネル層2,
6の間隔150mmは、設定周波数の1/4波長の88
%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定周波数の波
長の1/136として構成したものである。
【0152】実施例54 吸音材層3の設定合計面積を第1パネル層2の面積に対
して90%とし、これ以外は上記実施例53と全く同様
にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造体1
は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,第2パネ
ル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/4波
長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定周
波数の波長の1/136として構成したものである。
【0153】実施例55 空気層4の設定合計厚さを当該吸遮音構造体1の最大厚
さの3%とし、空気層4内に中間層の容積、すなわち吸
音材層3と空気層4の合計容積に対して70%の容積率
の内容物5を1個設定すると共に、第1,第2パネル層
2,6の間隔を100mmとし、これ以外は上記実施例
53と全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。な
お、この吸遮音構造体1は、設定周波数を850Hzに
設定し、第1,第2パネル層2,6の間隔100mm
は、設定周波数の1/4波長と同一であり、第1パネル
層2の厚さは、設定周波数の波長の1/80として構成
したものである。
【0154】実施例56 空気層4の設定合計厚さを当該吸遮音構造体1の最大厚
さの70%とし、空気層4内に中間層の容積、すなわち
吸音材層3と空気層4の合計容積に対して30%の容積
率の内容物5を1個設定すると共に、第1,第2パネル
層2,6の間隔を100mmとし、これ以外は上記実施
例53と全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。こ
の吸遮音構造体1は、設定周波数を850Hzに設定
し、第1,第2パネル層2,6の間隔100mmは、設
定周波数の1/4波長と同一であり、第1パネル層2の
厚さは、設定周波数の波長の1/80として構成したも
のである。
【0155】実施例57 空気層4内に中間層(吸音材層3と空気層4)の全容積
に対して10%の容積率の内容物5を1個設定し、第
1,第2パネル層2,6の間隔を250mmとし、これ
以外は上記実施例53と全く同様にして吸遮音構造体1
を製造した。この吸遮音構造体1は、設定周波数を30
0Hzに設定し、第1,第2パネル層2,6の間隔25
0mmは、設定周波数の1/4波長の113%に相当
し、第1パネル層2の厚さは、設定周波数の波長の1/
2200として構成したものである。
【0156】実施例58 空気層4内に、内容物5を4個設定し、これらの合計容
積を中間層(吸音材層3と空気層4)の全容積に対して
90%の容積率とすると共に、第1,第2パネル層2,
6の間隔を250mmとし、これ以外は上記実施例53
と全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮
音構造体1は、設定周波数を300Hzに設定し、第
1,第2パネル層2,6の間隔250mmは、設定周波
数の1/4波長の113%に相当し、第1パネル層2の
厚さは、設定周波数の音の波長の1/2200として構
成したものである。
【0157】実施例59 図17に示すように、中間層を吸音材層3と、空気層4
と、第3パネル層8の3層で構成し(吸遮音構造体1全
体では5層)、貫通孔を備えた第3パネル層8は、第2
パネル層6と第1パネル層2に、吸音材層3または空気
層4を介して設定し、第3パネル層8の貫通孔の開口率
を当該第3パネル8の全面積の1%、その面密度を1k
g/m2とすると共に、第1,第2パネル層2,6の間
隔を150mmとし、これ以外は上記実施例53と全く
同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造
体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,第2
パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/
4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設
定周波数の波長の1/136として構成したものであ
る。
【0158】実施例60 実施例59と同様に、中間層を吸音材層3と、空気層4
と、第3パネル層8の3層で構成し、第3パネル層8の
貫通孔の開口率を当該第3パネル8の全面積の50%と
すると共に、第1,第2パネル層2,6の間隔を150
mmとし、これ以外は上記実施例53と全く同様にして
吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造体1は、設
定周波数を500Hzに設定し、第1,第2パネル層
2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/4波長の
88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定周波数
の波長の1/136として構成したものである。
【0159】実施例61 中間層を吸音材層3と、空気層4と、第3パネル層8の
3層で構成し、第3パネル層8の貫通孔の開口率を当該
第3パネル8の全面積の20%、その面密度を0.5k
g/m2とすると共に、第1,第2パネル層2,6の間
隔を150mmとし、これ以外は上記実施例53と全く
同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造
体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,第2
パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/
4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設
定周波数の波長の1/136として構成したものであ
る。
【0160】実施例62 中間層を吸音材層3と、空気層4と、第3パネル層8の
3層で構成し、第3パネル層8の貫通孔の開口率を当該
第3パネル8の全面積の20%、その面密度を10kg
/m2とすると共に、第1,第2パネル層2,6の間隔
を150mmとし、これ以外は上記実施例53と全く同
様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造体
1は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,第2パ
ネル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/4
波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定
周波数の波長の1/136として構成したものである。
【0161】実施例63 第1パネル層2の面密度を0.8kg/m2とし、厚さ
を8mm、曲げ弾性率を500kPa、通気量を8cm
3/cm2・sec.に調整し、第1,第2パネル層2,
6の間隔を150mmとし、これ以外は上記実施例53
と全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮
音構造体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第
1,第2パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波
数の1/4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚
さは、設定周波数の音の波長の1/85として構成した
ものである。
【0162】実施例64 第1パネル層2の面密度を9kg/m2とし、厚さを1
0mm、曲げ弾性率を1500kPa、通気量を2cm
3/cm2・sec.に調整し、第1,第2パネル層2,
6の間隔を150mmとし、これ以外は上記実施例53
と全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮
音構造体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第
1,第2パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波
数の1/4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚
さは、設定周波数の音の波長の1/68として構成した
ものである。
【0163】実施例65 第1パネル層2における貫通孔の開口率を第1パネル層
2の全面積の1%とし、これ以外は上記実施例53と全
く同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構
造体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,第
2パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の1
/4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、
設定周波数の波長の1/136として構成したものであ
る。
【0164】実施例66 第1パネル層2における貫通孔の開口率を第1パネル層
2の全面積の50%とし、これ以外は上記実施例53と
全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音
構造体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,
第2パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の
1/4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さ
は、設定周波数の波長の1/136として構成したもの
である。
【0165】実施例67 第1パネル層2における貫通孔部以外に通気性を有する
部位の面積を貫通孔部を除く全面積に対する比率で30
%とし、これ以外は上記実施例53と全く同様にして吸
遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造体1は、設定
周波数を500Hzに設定し、第1,第2パネル層2,
6の間隔150mmは、設定周波数の1/4波長の88
%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定周波数の波
長の1/136として構成したものである。
【0166】実施例68 第1パネル層2における貫通孔部以外に通気性を有する
部位の面積を貫通孔部を除く全面積に対する比率で10
0%とし、これ以外は上記実施例53と全く同様にして
吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造体1は、設
定周波数を500Hzに設定し、第1,第2パネル層
2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/4波長の
88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定周波数
の波長の1/136として構成したものである。
【0167】実施例69 第1パネル層2の面密度を0.5kg/m2とし、通気
量を9cm3/cm2・sec.に調整し、これ以外は上
記実施例53と全く同様にして吸遮音構造体1を製造し
た。この吸遮音構造体1は、設定周波数を500Hzに
設定し、第1,第2パネル層2,6の間隔150mm
は、設定周波数の1/4波長の88%に相当し、第1パ
ネル層2の厚さは、設定周波数の波長の1/136とし
て構成したものである。
【0168】実施例70 第1パネル層2の面密度を10kg/m2とし、厚さを
10mm、曲げ弾性率を1400kPa、通気量を1.
5cm3/cm2・sec.に調整すると共に、第1,第
2パネル層2,6の間隔を150mmとし、これ以外は
上記実施例53と全く同様にして吸遮音構造体1を製造
した。この吸遮音構造体1は、設定周波数を500Hz
に設定し、第1,第2パネル層2,6の間隔150mm
は、設定周波数の1/4波長の88%に相当し、第1パ
ネル層2の厚さは、設定周波数の波長の1/68として
構成したものである。
【0169】実施例71 第1パネル層2の面密度を9kg/m2とし、厚さを3
mm、通気量を1cm3/cm2・sec.に調整し、第
1,第2パネル層2,6の間隔を150mmとし、これ
以外は上記実施例53と全く同様にして吸遮音構造体1
を製造した。この吸遮音構造体1は、設定周波数を50
0Hzに設定し、第1,第2パネル層2,6の間隔15
0mmは、設定周波数の1/4波長の88%に相当し、
第1パネル層2の厚さは、設定周波数の波長の1/22
7として構成したものである。
【0170】実施例72 第1パネル層2の面密度を0.5kg/m2、厚さを1
0mmとし、通気量を10cm3/cm2・sec.に調
整すると共に、第1,第2パネル層2,6の間隔を15
0mmとし、これ以外は上記実施例53と全く同様にし
て吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音構造体1は、
設定周波数を500Hzに設定し、第1,第2パネル層
2,6の間隔150mmは、設定周波数の1/4波長の
88%に相当し、第1パネル層2の厚さは、設定周波数
の波長の1/68として構成したものである。
【0171】実施例73 第1パネル層2を主成分がポリエステルからなる樹脂板
により製造し、貫通孔の開口率がその全面積の10%に
相当すると共に、貫通孔部以外に通気性を有する部位の
面積が貫通孔を除く全面積の50%であるものとし、さ
らにその面密度を0.9kg/m2、厚さを3mm、曲
げ弾性率を1100kPa、通気量を5cm3/cm2
sec.に調整すると共に、第1,第2パネル層2,6
の間隔を150mmとし、これ以外は上記実施例53と
全く同様にして吸遮音構造体1を製造した。この吸遮音
構造体1は、設定周波数を500Hzに設定し、第1,
第2パネル層2,6の間隔150mmは、設定周波数の
1/4波長の88%に相当し、第1パネル層2の厚さ
は、設定周波数の波長の1/227として構成したもの
である。
【0172】〔評価試験〕上記実施例53〜73におい
て得られた吸遮音構造体について、JIS A1416
に規定される残響室を利用した音響透過損失測定を行っ
た。このとき、各吸遮音構造体の透過損失は、面密度1
kg/m2のポリエステル樹脂板を第1パネル層、板厚
0.5mmの鉄板を第2パネル層として使用し、これら
の間隔をそれぞれの吸遮音構造体と一致させた比較遮音
体を基準とし、この比較遮音体の測定値に対する向上分
を%で表示した。設定周波数の向上分においては、その
周波数(±10Hzの平均)における向上分を%で表示
した。これらの結果を各吸遮音構造体の仕様とともに表
4に示す。
【0173】
【表4】
【0174】表4に示した結果から明らかなように、実
上記実施例53〜73において得られた吸遮音構造体の
透過損失が向上していることが確認された。
【0175】次に、上記実施例において得られた吸遮音
構造体を実際の建物や自動車に設置した場合の性能につ
いて調査した結果を以下の参考例によって示す。
【0176】参考例1 上記実施例53において得られた吸遮音構造体1を室内
の壁面および天井面に設置したところ、従来の同厚の遮
音構造体に比べ、設定周波数付近の不快音が低減され、
全周波数域において遮音性能が向上することが確認され
た。
【0177】参考例2 上記実施例53において得られた吸遮音構造体1の第2
パネル層6を自動車の車体パネルとし、第1パネル層2
を車室内側に位置する自動車用リアパーセルトリムとし
て設定したところ、500Hz以下の車室内音圧レベル
が周波数平均で1〜2dB低減することが確認された。
【0178】参考例3 上記実施例53で得られた吸遮音構造体1の第2パネル
層6を自動車の車体外部パネルとし、第1パネル層2を
車室内側に位置する自動車用ピラートリムとして設定し
たところ、500Hz以下の車室内音圧レベルが周波数
平均で0.5〜1dB低減することが確認された。
【0179】参考例4 上記実施例61において得られた吸遮音構造体1の第2
パネル層6を自動車の車体外部パネルとし、第1パネル
層2を車室内側に位置する自動車用ドアトリムとして設
定したところ、500Hz以下の車室内音圧レベルが周
波数平均で1〜2dB低減した。このとき、貫通孔を有
する第3パネル層8をドアトリム内部の樹脂板や金属板
として用い、当該吸遮音構造体1にドア部としての剛性
や機能性を併せ持たせるようにした。また、吸音材層3
は、各ドアトリム部の一部分に設定した。さらに乗員の
耳の位置に近い部分の第1パネル層2であるドアトリム
部上面に通気性を持たせたところ、音圧レベルが平均で
さらに0.5dB低減することがすることが確認され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる吸遮音構造体(4層構造)が自
動車に搭載された状態を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施形態として単層の吸音材層を備え
た4層構造の吸遮音構造体の例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態として単層の吸音材層を備え
た6層構造の吸遮音構造体の例を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態として繊維からなる高密度層
を有する吸音材層を備えた4層構造の吸遮音構造体の例
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態として繊維からなる高密度層
を有する吸音材層を備えた6層構造の吸遮音構造体の例
を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態として樹脂からなる高密度層
を有する吸音材層を備えた4層構造の吸遮音構造体の例
を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態として樹脂からなる高密度層
を有する吸音材層を備えた6層構造の吸遮音構造体の例
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態として第2パネル層に繊維層
を設けた4層構造の吸遮音構造体の例を示す断面図であ
る。
【図9】本発明の実施形態として第2パネル層に繊維層
を設けた6層構造の吸遮音構造体の例を示す断面図であ
る。
【図10】本発明の実施形態として第1空気層内の内容
物に繊維層を設けた4層構造の吸遮音構造体の例を示す
断面図である。
【図11】本発明の実施形態として第1空気層内の内容
物に繊維層を設けた6層構造の吸遮音構造体の例を示す
断面図である。
【図12】本発明に係わる吸遮音構造体(6層構造)が
自動車に搭載された状態を示す側断面図である。
【図13】図12に示した吸遮音構造体の水平断面図で
ある。
【図14】自動車に搭載された吸遮音構造体の状態を車
室内から示す概略図である。
【図15】本発明に係わる吸遮音構造体の他の実施形態
を示す断面図である。
【図16】図15に示した吸遮音構造体における吸遮音
メカニズムを示す説明図である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態として図15に
示した吸遮音構造体に第3パネル層を加えた5層構造の
吸遮音構造体の例を示す断面図である。
【図18】本発明に係わる吸遮音構造体を自動車ボディ
に適用する例を示す説明図である。
【図19】本発明の実施例1において得られた4層構造
吸遮音構造体の遮音性能(透過損失)を比較例1の結果
と比較して示すグラフである。
【図20】本発明の実施例において得られた4層構造の
代表的吸遮音構造体における遮音性能を比較例1との差
として全周波数域に亘って示すグラフである。
【図21】本発明の実施例26において得られた6層構
造吸遮音構造体の遮音性能(透過損失)を比較例12の
結果と比較して示すグラフである。
【図22】本発明の実施例において得られた6層構造の
代表的吸遮音構造体における遮音性能を比較例12との
差として全周波数域に亘って示すグラフである。
【図23】4層構造を備えた従来の吸遮音構造体の例を
示す断面図である。
【図24】6層構造を備えた従来の吸遮音構造体の例を
示す断面図である。
【図25】6層構造を備えた従来の吸遮音構造体が自動
車に搭載された状態を示す側断面図である。
【図26】図25に示した吸遮音構造体の水平断面図で
ある。
【符号の説明】
1 吸遮音構造体 2 第1パネル層 3 吸音材層 3a,6a,8a,10a 貫通孔 4 第1空気層 5,9 内容物 6 第2パネル層 7 第2空気層 8 第3パネル層 10 繊維層(吸音材層) 11 樹脂層(吸音材層) 11a 開口部 12 繊維層
フロントページの続き (72)発明者 福 井 孝 之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 岡 田 順 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA02 BA03 BB17 BD12 BE07 BE19 5D061 AA06 AA22 BB05 BB07 BB21 BB28 BB37 DD06

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音源側から第1パネル層、吸音材層、第
    1空気層および第2パネル層の順に配列された少なくと
    も4層からなり、前記吸音材層が通気性を備えているこ
    とを特徴とする吸遮音構造体。
  2. 【請求項2】 第2パネル層が貫通孔以外では通気性の
    ない樹脂からなり、その面密度が0.5〜10kg/m
    2、その面積に対する開口率が1〜50%の貫通孔を有
    し、吸音材層に対する面積比(第2パネル層面積:吸音
    材層面積)が1:5〜5:1の範囲であると共に、第1
    空気層の最大部厚さが当該吸遮音構造体の全厚最大部の
    10%以上であり、第1空気層の容積に対して見かけ容
    積率が10〜90%の内容物が占めていることを特徴と
    する請求項1記載の吸遮音構造体。
  3. 【請求項3】 第2パネル層の貫通孔の開口率が5〜4
    0%、吸音材層に対する面積比が1:3〜3:1の範
    囲、第1空気層の最大部厚さが吸遮音構造体の全厚最大
    部の30%以上、第1空気層容積に対する内容物の占有
    率が見かけ容積率で40〜90%であることを特徴とす
    る請求項2記載の吸遮音構造体。
  4. 【請求項4】 第2パネル層の面密度が3〜5kg/m
    2、貫通孔の開口率が10〜30%、吸音材層に対する
    面積比が1:2〜2:1の範囲、第1空気層の最大部厚
    さが吸遮音構造体の全厚最大部の50%以上、第1空気
    層容積に対する内容物の占有率が見かけ容積率で50〜
    90%であることを特徴とする請求項3記載の吸遮音構
    造体。
  5. 【請求項5】 第1パネル層のさらに音源側に、音源側
    に向けて第2空気層および第3パネル層の順に配列され
    た少なくとも6層からなり、第1パネル層および第3パ
    ネル層は貫通孔以外では通気性を有しておらず、第2空
    気層の厚さが当該吸遮音構造体全厚の10〜60%であ
    り、第2空気層の容積に対して見かけ容積率が10〜9
    0%の内容物が占め、吸音材層の第1空気層側が通気性
    を備え、第2パネル層が貫通孔以外では通気性のない面
    密度0.5〜10kg/m2の樹脂からなり、その面積
    に対する開口率が1〜50%の貫通孔を有し、吸音材層
    に対する面積比(第2パネル層面積:吸音材層面積)が
    1:5〜5:1の範囲であると共に、第1空気層の最大
    部厚さが当該吸遮音構造体の全厚最大部の5%以上であ
    り、第1空気層の容積に対して見かけ容積率10〜90
    %の内容物が占めていることを特徴とする請求項1記載
    の吸遮音構造体。
  6. 【請求項6】 第2空気層の厚さが当該吸遮音構造体全
    厚の20〜50%であり、第2パネル層の面密度が3〜
    5kg/m2、貫通孔の開口率が10〜30%、吸音材
    層に対する面積比が1:2〜2:1の範囲、第1空気層
    の最大部厚さが吸遮音構造体の全厚最大部の25%以
    上、第1空気層容積に対する内容物の占有率が見かけ容
    積率で50〜90%であることを特徴とする請求項5記
    載の吸遮音構造体。
  7. 【請求項7】 吸音材層の貫通孔周辺部以外の最小厚部
    における曲げ弾性率が100〜2000kPaであるこ
    とを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記
    載の吸遮音体。
  8. 【請求項8】 吸音材層の貫通孔周辺部以外の最小厚部
    における曲げ弾性率が500〜1500kPaであるこ
    とを特徴とする請求項7記載の吸遮音体。
  9. 【請求項9】 吸音材層が見かけ密度が異なる2層以上
    の多層構造を備えていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項8のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  10. 【請求項10】 吸音材層の高密度層が繊維からなるこ
    と特徴とする請求項9記載の吸遮音構造体。
  11. 【請求項11】 高密度層の最小厚部における曲げ弾性
    率が1〜500MPaであることを特徴とする請求項1
    0記載の吸遮音構造体。
  12. 【請求項12】 高密度層の最小厚部における曲げ弾性
    率が5〜300MPaであることを特徴とする請求項1
    1記載の吸遮音構造体。
  13. 【請求項13】 吸音材層の高密度層が樹脂からなり、
    当該吸音材層を貫通する他部品取付用貫通孔の他に、そ
    の面積に対する開口率1〜80%の開口部を有している
    こと特徴とする請求項9記載の吸遮音構造体。
  14. 【請求項14】 吸音材層の開口部の開口率が20〜5
    0%であること特徴とする請求項13記載の吸遮音構造
    体。
  15. 【請求項15】 第2パネル層が複数の層からなり、そ
    のうちの少なくとも1層が繊維層であることを特徴とす
    る請求項2ないし請求項14のいずれかに記載の吸遮音
    構造体。
  16. 【請求項16】 第1および第2空気層の一方もしくは両
    方の空気層中に繊維層を有することを特徴とする請求項
    2ないし請求項15のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  17. 【請求項17】 繊維層が繊維径5〜100μm,繊維
    長30〜100mmの短繊維50〜95質量%と、接着
    成分5〜50質量%からなることを特徴とする請求項1
    0,11,12,15および16のいずれかに記載の吸
    遮音構造体。
  18. 【請求項18】 繊維がポリエステルからなることを特
    徴とする請求項17記載の吸遮音構造体。
  19. 【請求項19】 4層構造を有し、自動車のエンジンル
    ームと車室内とを隔てる隔壁を第1パネルとして車室内
    側に位置する自動車用ダッシュインシュレータに使用し
    てあることを特徴とする請求項1ないし請求項18のい
    ずれかに記載の吸遮音構造体。
  20. 【請求項20】 6層構造を有し、自動車の車体を構成
    するエンジンルーム内パネルを第3パネル層とし、エン
    ジンルームと車室内とを隔てる隔壁を第1パネルとした
    自動車用ダッシュインシュレータに使用してあることを
    特徴とする請求項5ないし請求項18のいずれかに記載
    の吸遮音構造体。
  21. 【請求項21】 吸音材層と第1空気層の合計容積に対
    する容積率が10〜90%である少なくとも1個の内容
    物を有し、吸音材層の設定合計面積が第2パネル層の面
    積の5〜90%、第1空気層の設定合計厚さが当該吸遮
    音構造体の最大厚さの3〜70%であり、第1パネル層
    はその全面積に対する開口率が1〜50%の貫通孔を有
    し、かつ貫通孔以外に通気性を有する部位を貫通孔以外
    の全面積に対する比率で30〜100%の範囲で備え、
    面密度が0.5〜10kg/m 2であることを特徴とす
    る請求項1記載の吸遮音構造体。
  22. 【請求項22】 吸音材層と第1空気層の間に第3パネ
    ル層を備えた少なくとも5層からなり、概第3パネル層
    は貫通孔を有し、第1パネル層と第2パネル層に吸音材
    層または第1空気層を介して設定されており、その全面
    積に対する貫通孔の開口率が1〜50%であり、面密度
    が0.5〜10kg/m2であることを特徴とする請求
    項21記載の吸遮音構造体。
  23. 【請求項23】 吸音材層と第1空気層の合計容積に対
    する内容物の容積率が50〜90%、第1空気層の設定
    合計厚さが吸遮音構造体の最大厚さの15〜50%、第
    3パネル層の面密度が1〜5kg/m2であり、第1パ
    ネル層は通気性を有する部位の貫通孔以外の全面積に対
    する比率が50〜100%であって、面密度が1〜5k
    g/m2であることを特徴とする請求項22記載の吸遮
    音構造体。
  24. 【請求項24】 第1パネル層の通気性を有する部位の
    最小厚部における通気量が1〜10cm3/cm2・se
    c.であることを特徴とする請求項21ないし請求項2
    3のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  25. 【請求項25】 第1パネル層の通気性を有する部位の
    最小厚部における曲げ弾性率が500〜1500kPa
    であることを特徴とする請求項21ないし請求項24の
    いずれかに記載の吸遮音構造体。
  26. 【請求項26】 第1パネル層と第2パネル層の間隔が
    吸音特性を設定した周波数の1/4波長の80〜120
    %であり、第1パネル層厚さが前記特定周波数の1/8
    波長以下であることを特徴とする請求項21ないし請求
    項25のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  27. 【請求項27】 第1パネル層が複数の層からなり、そ
    のうちの少なくとも1層が繊維層からなることを特徴と
    する請求項21ないし請求項26のいずれかに記載の吸
    遮音構造体。
  28. 【請求項28】 第1パネル層の通気性を有する部位が
    繊維層からなることを特徴とする請求項21ないし請求
    項27のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  29. 【請求項29】 繊維層が繊維径5〜150μmの繊維
    50〜95質量%と、接着成分5〜50質量%からなる
    ことを特徴とする請求項27または請求項28記載の吸
    遮音構造体。
  30. 【請求項30】 繊維がポリエステルからなることを特
    徴とする請求項29記載の吸遮音構造体。
  31. 【請求項31】 第1パネル層が車室内側に位置する自
    動車用リアパーセルトリム部であり、第2パネル層が自
    動車の車体パネルであることを特徴とする請求項21な
    いし請求項30のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  32. 【請求項32】 第1パネル層が車室内側に位置する自
    動車用ピラートリム部であり、第2パネル層が自動車の
    車体外部パネルであることを特徴とする請求項21ない
    し請求項30のいずれかに記載の吸遮音構造体。
  33. 【請求項33】 第1パネル層が車室内側に位置する自
    動車用ドアトリム部であり、第2パネル層が自動車の車
    体外部パネルであることを特徴とする請求項21ないし
    請求項30のいずれかに記載の吸遮音構造体。
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