JP2002070890A - 電磁式テーパクラッチ及びそれを用いたカップリング - Google Patents
電磁式テーパクラッチ及びそれを用いたカップリングInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大きな吸引力を発生させることができる電磁
式テーパクラッチの提供を図る。 【解決手段】 対向する面にテーパ面48,54を有す
る一対のクラッチ部材47,53を、電磁石55で吸引
して締結させるテーパクラッチであって、一方のクラッ
チ部材53に磁路を形成して、該クラッチ部材53を吸
引するため、電磁石55の吸引力はクラッチ部材47,
53のテーパ面48,54と所定の角度を有しているの
で、この吸引力Fをテーパ面48,54に略直角に分け
た分力F2によって一対のクラッチ部材47,53が引
き合う力となる。従って、クラッチ部材47,53が引
き合う方向の分力F2が電磁石55の吸引力Fよりも大
きくなり、大きな吸引力を発生させることができる。
式テーパクラッチの提供を図る。 【解決手段】 対向する面にテーパ面48,54を有す
る一対のクラッチ部材47,53を、電磁石55で吸引
して締結させるテーパクラッチであって、一方のクラッ
チ部材53に磁路を形成して、該クラッチ部材53を吸
引するため、電磁石55の吸引力はクラッチ部材47,
53のテーパ面48,54と所定の角度を有しているの
で、この吸引力Fをテーパ面48,54に略直角に分け
た分力F2によって一対のクラッチ部材47,53が引
き合う力となる。従って、クラッチ部材47,53が引
き合う方向の分力F2が電磁石55の吸引力Fよりも大
きくなり、大きな吸引力を発生させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁式テーパクラ
ッチ及びこのテーパクラッチを用いて動力の断続を行う
カップリングに関する。
ッチ及びこのテーパクラッチを用いて動力の断続を行う
カップリングに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は実開平5−36158号公報に記
載された従来のカップリング201を示す。
載された従来のカップリング201を示す。
【0003】このカップリング201は、エンジンの回
転を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置に適用
したものであり、デフケースに支承された状態でエンジ
ンによって回転駆動されるデフケース203と、デフケ
ース203の内部に同軸的に配置された左右のハブ20
5,207とを備え、左のハブ205は左の後車軸にス
プライン連結され、右のハブ207は右の後車軸にスプ
ライン連結されている。
転を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置に適用
したものであり、デフケースに支承された状態でエンジ
ンによって回転駆動されるデフケース203と、デフケ
ース203の内部に同軸的に配置された左右のハブ20
5,207とを備え、左のハブ205は左の後車軸にス
プライン連結され、右のハブ207は右の後車軸にスプ
ライン連結されている。
【0004】右のハブ207には、ピニオンキャリヤ2
11を介してピニオンキャリヤ209が連結されてお
り、デフケース203の内部には、ピニオンキャリヤ2
09と左のハブ205とを連結する多板式のメインクラ
ッチ213が配置されている。
11を介してピニオンキャリヤ209が連結されてお
り、デフケース203の内部には、ピニオンキャリヤ2
09と左のハブ205とを連結する多板式のメインクラ
ッチ213が配置されている。
【0005】また、ハブ207側には、クラッチ部材と
してのカムリング215が配置され、このカムリング2
15とピニオンキャリヤ211との間には、ボール21
7を介してカム219が形成されている。
してのカムリング215が配置され、このカムリング2
15とピニオンキャリヤ211との間には、ボール21
7を介してカム219が形成されている。
【0006】カム219の外側には、クラッチ部材とし
てのアーマチャ221が配置されており、アーマチャ2
21の外周はデフケース203の内周に軸方向移動自在
にスプライン連結されている。
てのアーマチャ221が配置されており、アーマチャ2
21の外周はデフケース203の内周に軸方向移動自在
にスプライン連結されている。
【0007】アーマチャ221とカムリング215の対
向面は、円錐状のテーパ面223となっており、このテ
ーパ面223が接触することによりテーパクラッチから
なるパイロットクラッチ225が構成されている。
向面は、円錐状のテーパ面223となっており、このテ
ーパ面223が接触することによりテーパクラッチから
なるパイロットクラッチ225が構成されている。
【0008】デフケース203の右側ボス部227の外
側には、リング状の電磁石229が配置されている。電
磁石229はベアリング231を介してボス部227に
支承されると共に、支持部材を介してデフキャリヤに固
定されている。また、デフケース203の右側壁233
には、電磁石229の磁路の短絡を防いでアーマチャ2
21に導く非磁性のリング235が配置されている。
側には、リング状の電磁石229が配置されている。電
磁石229はベアリング231を介してボス部227に
支承されると共に、支持部材を介してデフキャリヤに固
定されている。また、デフケース203の右側壁233
には、電磁石229の磁路の短絡を防いでアーマチャ2
21に導く非磁性のリング235が配置されている。
【0009】電磁石229への通電により、デフケース
203の右側壁233、アーマチャ221、カムリング
215、デフケース203の右側壁233を通る磁路が
発生し、アーマチャ221が吸引されてパイロットクラ
ッチ225が締結し、カムリング215がパイロットク
ラッチ225を介してデフケース203に連結される。
この連結によってデフケース203とピニオンキャリヤ
211との間に生じた差動トルクがカム219に掛か
り、ピニオンキャリヤ211,209を介してメインク
ラッチ213が押圧されて締結する。
203の右側壁233、アーマチャ221、カムリング
215、デフケース203の右側壁233を通る磁路が
発生し、アーマチャ221が吸引されてパイロットクラ
ッチ225が締結し、カムリング215がパイロットク
ラッチ225を介してデフケース203に連結される。
この連結によってデフケース203とピニオンキャリヤ
211との間に生じた差動トルクがカム219に掛か
り、ピニオンキャリヤ211,209を介してメインク
ラッチ213が押圧されて締結する。
【0010】そして、電磁石229によりパイロットク
ラッチ225の締結力を調節すると、カム219を介し
てメインクラッチ213の締結力が変化するため、作動
制限力を制御することができる。
ラッチ225の締結力を調節すると、カム219を介し
てメインクラッチ213の締結力が変化するため、作動
制限力を制御することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のカップリング2
01では、電磁石229がパイロットクラッチ225を
構成するカムリング215、アーマチャ221の双方を
吸引している。すなわち、図2(b)に示すように、電
磁石229からの磁路239は、アーマチャ221から
テーパ面223を略直角に通過してカムリング215を
通っている。従って、テーパ面223で発生する吸引力
F’はテーパ面223と略直角に通過する磁路の磁力と
ほぼ等しく、必要な吸引力を得ることができないという
問題があった。
01では、電磁石229がパイロットクラッチ225を
構成するカムリング215、アーマチャ221の双方を
吸引している。すなわち、図2(b)に示すように、電
磁石229からの磁路239は、アーマチャ221から
テーパ面223を略直角に通過してカムリング215を
通っている。従って、テーパ面223で発生する吸引力
F’はテーパ面223と略直角に通過する磁路の磁力と
ほぼ等しく、必要な吸引力を得ることができないという
問題があった。
【0012】そこで、大きな吸引力を得るためには、電
磁石229を大きくしたり、供給する電力を大きくする
必要がある。しかしながら、電磁石229を大きくする
場合には、カップリング201の装置全体が大型化す
る。また、供給電力を大きくする場合には、バッテリー
の消費が早くなる問題が発生する。
磁石229を大きくしたり、供給する電力を大きくする
必要がある。しかしながら、電磁石229を大きくする
場合には、カップリング201の装置全体が大型化す
る。また、供給電力を大きくする場合には、バッテリー
の消費が早くなる問題が発生する。
【0013】さらに、これらの場合には、カップリング
201の動力の切り換えタイミングが遅れ、駆動力にロ
スが生じてエンジン燃費に影響する上、車両の旋回性に
も影響を与える恐れがある。
201の動力の切り換えタイミングが遅れ、駆動力にロ
スが生じてエンジン燃費に影響する上、車両の旋回性に
も影響を与える恐れがある。
【0014】そこで、この発明は、大きな吸引力を発生
させることができる電磁式テーパクラッチを提供するこ
とを目的とする。また、この発明は、この電磁式テーパ
クラッチを用いることにより、電磁石を大きくする必要
がなく、電磁石へ供給する電力を小さくすることができ
るカップリングを提供することを目的とする。
させることができる電磁式テーパクラッチを提供するこ
とを目的とする。また、この発明は、この電磁式テーパ
クラッチを用いることにより、電磁石を大きくする必要
がなく、電磁石へ供給する電力を小さくすることができ
るカップリングを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の電磁式
テーパクラッチは、対向する面にテーパ面を有する一対
のクラッチ部材を、電磁石で吸引して締結させるテーパ
クラッチであって、前記クラッチ部材の一方に磁路を形
成して、該クラッチ部材の一方を吸引することを特徴と
している。
テーパクラッチは、対向する面にテーパ面を有する一対
のクラッチ部材を、電磁石で吸引して締結させるテーパ
クラッチであって、前記クラッチ部材の一方に磁路を形
成して、該クラッチ部材の一方を吸引することを特徴と
している。
【0016】このように磁路がクラッチ部材の一方を吸
引する場合、電磁石の吸引力はクラッチ部材のテーパ面
と所定の角度を有しているため、この吸引力をテーパ面
に略直角に分けた分力によって一対のクラッチ部材が引
き合う力となる。従って、クラッチ部材が引き合う方向
の分力が電磁石の吸引力よりも大きくなり、大きな吸引
力を発生させることができる。
引する場合、電磁石の吸引力はクラッチ部材のテーパ面
と所定の角度を有しているため、この吸引力をテーパ面
に略直角に分けた分力によって一対のクラッチ部材が引
き合う力となる。従って、クラッチ部材が引き合う方向
の分力が電磁石の吸引力よりも大きくなり、大きな吸引
力を発生させることができる。
【0017】また、クラッチ部材が引き合う分力はテー
パ面の角度によって変化するため、引き合い力を適宜変
更することができ、機器に合わせた調整が容易となる。
パ面の角度によって変化するため、引き合い力を適宜変
更することができ、機器に合わせた調整が容易となる。
【0018】請求項2に記載のカップリングは、ケース
状のトルク伝達部材と、このケース状のトルク伝達部材
に貫入した軸状のトルク伝達部材と、これら両トルク伝
達部材の間に配置されたメインクラッチと、電磁石によ
って断続操作されるパイロットクラッチと、パイロット
クラッチが連結されると、生じた軸方向のスラスト力に
よってメインクラッチを連結させるカム機構とを備えた
カップリングであって、前記パイロットクラッチを、対
向する面にテーパ面を有する一対のクラッチ部材からな
るテーパクラッチにより構成し、前記電磁石によってク
ラッチ部材の一方に磁路を形成して、該クラッチ部材の
一方を吸引することを特徴としている。
状のトルク伝達部材と、このケース状のトルク伝達部材
に貫入した軸状のトルク伝達部材と、これら両トルク伝
達部材の間に配置されたメインクラッチと、電磁石によ
って断続操作されるパイロットクラッチと、パイロット
クラッチが連結されると、生じた軸方向のスラスト力に
よってメインクラッチを連結させるカム機構とを備えた
カップリングであって、前記パイロットクラッチを、対
向する面にテーパ面を有する一対のクラッチ部材からな
るテーパクラッチにより構成し、前記電磁石によってク
ラッチ部材の一方に磁路を形成して、該クラッチ部材の
一方を吸引することを特徴としている。
【0019】電磁石が一方のクラッチ部材を吸引するこ
とにより、パイロットクラッチが連結され、カム機構の
カムスラスト力によってメインクラッチが連結し、ケー
ス状のトルク伝達部材と軸状のトルク伝達部材との間で
動力の伝達が行われ、エンジンからの動力が車輪に伝達
される。
とにより、パイロットクラッチが連結され、カム機構の
カムスラスト力によってメインクラッチが連結し、ケー
ス状のトルク伝達部材と軸状のトルク伝達部材との間で
動力の伝達が行われ、エンジンからの動力が車輪に伝達
される。
【0020】このとき、電磁石への励磁電流を制限する
と、パイロットクラッチに滑りが生じてカム機構のカム
スラスト力が変わり、メインクラッチの連結力が変化す
るため、車輪側に伝達される駆動力が制限される。一
方、電磁石の励磁を停止すると、パイロットクラッチが
解放されてカム機構のカムスラスト力が消失して、メイ
ンクラッチの連結が解除される。
と、パイロットクラッチに滑りが生じてカム機構のカム
スラスト力が変わり、メインクラッチの連結力が変化す
るため、車輪側に伝達される駆動力が制限される。一
方、電磁石の励磁を停止すると、パイロットクラッチが
解放されてカム機構のカムスラスト力が消失して、メイ
ンクラッチの連結が解除される。
【0021】この発明では、パイロットクラッチがテー
パクラッチによって構成されると共に、電磁石がテーパ
クラッチのクラッチ部材の一方を吸引するため、請求項
1に記載したようにクラッチ部材の引き合い力を大きく
することができる。従って、パイロットクラッチを小型
化することができ、カップリングの小型化が可能とな
る。また、電磁石への電力を大きくする必要もなくな
る。
パクラッチによって構成されると共に、電磁石がテーパ
クラッチのクラッチ部材の一方を吸引するため、請求項
1に記載したようにクラッチ部材の引き合い力を大きく
することができる。従って、パイロットクラッチを小型
化することができ、カップリングの小型化が可能とな
る。また、電磁石への電力を大きくする必要もなくな
る。
【0022】また、クラッチ部材を大きな吸引力で吸引
できるため、テーパ面での摺動面積を小さくすることが
でき、摺動抵抗が減少して、引きずりトルクを低減させ
ることができる。
できるため、テーパ面での摺動面積を小さくすることが
でき、摺動抵抗が減少して、引きずりトルクを低減させ
ることができる。
【0023】請求項3に記載のカップリングは、請求項
2記載のカップリングであって、前記電磁石と一方のク
ラッチ部材との間に磁路形成部材が配置されると共に、
非磁性領域が一方のクラッチ部材の側部に設けられるこ
とにより、前記磁路を一方のクラッチ部材にのみ形成す
る構造となっていることを特徴としている。
2記載のカップリングであって、前記電磁石と一方のク
ラッチ部材との間に磁路形成部材が配置されると共に、
非磁性領域が一方のクラッチ部材の側部に設けられるこ
とにより、前記磁路を一方のクラッチ部材にのみ形成す
る構造となっていることを特徴としている。
【0024】従って、この発明では、請求項2と同等の
作用・効果を得ることができる。
作用・効果を得ることができる。
【0025】これに加えて、この発明では、磁路形成部
材を設けることにより、電磁石の磁路を確実に形成する
ことができる。また、非磁性領域を設けているため、磁
路を一方のクラッチ部材にのみ形成することを簡単な構
造で可能となる。
材を設けることにより、電磁石の磁路を確実に形成する
ことができる。また、非磁性領域を設けているため、磁
路を一方のクラッチ部材にのみ形成することを簡単な構
造で可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1によって本発明の一実施形態
のカップリング1を説明する。
のカップリング1を説明する。
【0027】このカップリング1は請求項1,2,3の
特徴を備えている。なお、左右の方向はカップリング1
を用いた車両及び図1での左右の方向であり、符号のな
い部材等は図示されていない。
特徴を備えている。なお、左右の方向はカップリング1
を用いた車両及び図1での左右の方向であり、符号のな
い部材等は図示されていない。
【0028】このカップリング1は、エンジンの回転を
左右の前輪に分配するデファレンシャル装置に適用した
ものであり、後輪駆動ベースの4輪駆動車の動力系を例
に取って説明する。
左右の前輪に分配するデファレンシャル装置に適用した
ものであり、後輪駆動ベースの4輪駆動車の動力系を例
に取って説明する。
【0029】後輪駆動ベースの4輪駆動車の動力系は、
エンジン、トランスミッション、トランスファ、トラン
スファに内蔵された2−4切り換え機構、カップリング
1(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分するデファレ
ンシャル装置)、前車軸、左右の前輪、後輪側のプロペ
ラシャフト、リヤデフ(エンジンの駆動力を左右の後輪
に配分するデファレンシャル装置)、後車軸、左右の後
輪などから構成されている。
エンジン、トランスミッション、トランスファ、トラン
スファに内蔵された2−4切り換え機構、カップリング
1(エンジンの駆動力を左右の前輪に配分するデファレ
ンシャル装置)、前車軸、左右の前輪、後輪側のプロペ
ラシャフト、リヤデフ(エンジンの駆動力を左右の後輪
に配分するデファレンシャル装置)、後車軸、左右の後
輪などから構成されている。
【0030】エンジンの駆動力はトランスミッションで
変速された後、トランスファと2−4切り換え機構から
カップリング1に伝達され、また、トランスファからプ
ロペラシャフトを介してリヤデフに伝達される。
変速された後、トランスファと2−4切り換え機構から
カップリング1に伝達され、また、トランスファからプ
ロペラシャフトを介してリヤデフに伝達される。
【0031】伝達された駆動力は、カップリング1から
前車軸を介して左右の前輪に配分され、リヤデフから後
車軸を介して左右の後輪に配分される。
前車軸を介して左右の前輪に配分され、リヤデフから後
車軸を介して左右の後輪に配分される。
【0032】カップリング1は、トランスファーケース
に収容されており、アウターケース3(ケース状のトル
ク伝達部材)、インナーケース5、ベベルギヤ式の差動
機構7、メインクラッチ9、連結手段11などから構成
されている。
に収容されており、アウターケース3(ケース状のトル
ク伝達部材)、インナーケース5、ベベルギヤ式の差動
機構7、メインクラッチ9、連結手段11などから構成
されている。
【0033】アウターケース3は、カバー13と入力部
材15とケーシング本体17とをボルト19で固定して
構成されている。
材15とケーシング本体17とをボルト19で固定して
構成されている。
【0034】入力部材15にはリングギヤ21が一体に
形成されており、このリングギヤ21はトランスファ
(2−4切り換え機構)の出力ギヤと噛み合って、アウ
ターケース3にエンジンの駆動力を伝達する。
形成されており、このリングギヤ21はトランスファ
(2−4切り換え機構)の出力ギヤと噛み合って、アウ
ターケース3にエンジンの駆動力を伝達する。
【0035】また、ケーシング本体17は、円筒部材2
3と、非磁性材料のリング25と、磁性材料のロータ2
7(右側の隔壁部材)などからなり、リング25は円筒
部材23とロータ27にそれぞれ溶接され、これらを一
体にしている。
3と、非磁性材料のリング25と、磁性材料のロータ2
7(右側の隔壁部材)などからなり、リング25は円筒
部材23とロータ27にそれぞれ溶接され、これらを一
体にしている。
【0036】アウターケース3はカバー13のボス部2
9とロータ27のボス部31でベアリングによってトラ
ンスファーケースに支承されている。
9とロータ27のボス部31でベアリングによってトラ
ンスファーケースに支承されている。
【0037】差動機構7は、複数本のピニオンシャフト
33、各ピニオンシャフト33上に支承されたピニオン
ギヤ35、これらのピニオンギヤ35と噛み合った出力
側のサイドギヤ37,39から構成されている。
33、各ピニオンシャフト33上に支承されたピニオン
ギヤ35、これらのピニオンギヤ35と噛み合った出力
側のサイドギヤ37,39から構成されている。
【0038】各ピニオンシャフト33の先端部はインナ
ーケース5の軸方向溝41に移動自在に連結されてい
る。また、各サイドギヤ37,39の軸部38,40
(軸状のトルク伝達部材)はスプライン連結された前車
軸を介して左右の前輪にそれぞれ連結されている。
ーケース5の軸方向溝41に移動自在に連結されてい
る。また、各サイドギヤ37,39の軸部38,40
(軸状のトルク伝達部材)はスプライン連結された前車
軸を介して左右の前輪にそれぞれ連結されている。
【0039】連結手段11は、パイロットクラッチ4
3、ボールカム45(カム機構)、カムリング47、プ
レッシャープレート49、電磁石55、コントローラな
どから構成されている。
3、ボールカム45(カム機構)、カムリング47、プ
レッシャープレート49、電磁石55、コントローラな
どから構成されている。
【0040】連結手段11は、下記のように、メインク
ラッチ9を連結操作及び連結解除操作し、メインクラッ
チ9はこれに伴ってアウターケース3とインナーケース
5とを連結し、また、連結を解除する。
ラッチ9を連結操作及び連結解除操作し、メインクラッ
チ9はこれに伴ってアウターケース3とインナーケース
5とを連結し、また、連結を解除する。
【0041】メインクラッチ9によってアウターケース
3とインナーケース5とが連結されると、アウターケー
ス3を回転させるエンジンの駆動力は、インナーケース
5、ピニオンシャフト33、ピニオンギヤ35から各サ
イドギヤ37,39と前車軸とを介して左右の前輪に配
分され、車両が4輪駆動状態になり、悪路の脱出性と走
破性、発進性、加速性、車体の安定性などが向上する。
3とインナーケース5とが連結されると、アウターケー
ス3を回転させるエンジンの駆動力は、インナーケース
5、ピニオンシャフト33、ピニオンギヤ35から各サ
イドギヤ37,39と前車軸とを介して左右の前輪に配
分され、車両が4輪駆動状態になり、悪路の脱出性と走
破性、発進性、加速性、車体の安定性などが向上する。
【0042】また、悪路などで前輪間に駆動抵抗差が生
じると、エンジンの駆動力はピニオンギヤ35の自転に
よって左右の前輪に差動配分される。
じると、エンジンの駆動力はピニオンギヤ35の自転に
よって左右の前輪に差動配分される。
【0043】また、メインクラッチ9の連結を解除する
と、インナーケース5(差動機構7)から左右の前輪まで
がエンジンから切り離され、車両は後輪駆動による2輪
駆動状態になり、旋回性とエンジンの燃費が向上する。
と、インナーケース5(差動機構7)から左右の前輪まで
がエンジンから切り離され、車両は後輪駆動による2輪
駆動状態になり、旋回性とエンジンの燃費が向上する。
【0044】また、このとき、コントローラは2−4切
り換え機構(トランスファ)の連結を解除し、アウター
ケース3までの前輪側駆動系の連れ回りを防止する。
り換え機構(トランスファ)の連結を解除し、アウター
ケース3までの前輪側駆動系の連れ回りを防止する。
【0045】メインクラッチ9は、多板クラッチからな
り、アウターケース3と左側の再度ギヤ37の軸部38
との間に配置されている。
り、アウターケース3と左側の再度ギヤ37の軸部38
との間に配置されている。
【0046】パイロットクラッチ43は、リング25と
ロータ27のボス部31との間に配置されており、カム
リング47とクラッチリング53とを備えている。これ
らのカムリング47及びクラッチリング53はクラッチ
部材を構成するものであり、クラッチリング53はカム
リング47の外側でカムリング47と対向している。カ
ムリング47及びクラッチリング53の対向面は、それ
ぞれ円錐状のテーパ面48,54となっており、従っ
て、この実施形態のパイロットクラッチ43はテーパク
ラッチとなっている。また、クラッチリング53は外周
がリング25にスプライン連結されており、電磁石55
の磁力によって軸方向に吸引される。
ロータ27のボス部31との間に配置されており、カム
リング47とクラッチリング53とを備えている。これ
らのカムリング47及びクラッチリング53はクラッチ
部材を構成するものであり、クラッチリング53はカム
リング47の外側でカムリング47と対向している。カ
ムリング47及びクラッチリング53の対向面は、それ
ぞれ円錐状のテーパ面48,54となっており、従っ
て、この実施形態のパイロットクラッチ43はテーパク
ラッチとなっている。また、クラッチリング53は外周
がリング25にスプライン連結されており、電磁石55
の磁力によって軸方向に吸引される。
【0047】電磁石55とロータ27との間にはエアギ
ャップが形成されている。ロータ27は磁性材料からな
り、電磁石55の磁気回路の一部を構成する磁路形成部
材として作用している。ロータ27におけるクラッチリ
ング53の側部に対応した部分には、ステンレス鋼等の
非磁性材料からなるリング59が配置されることにより
分断されて磁力の短絡を防止している。さらに、リング
25は上記のように、非磁性材料で作られており磁力が
円筒部材23側に漏洩することを防止している。従っ
て、電磁石55の磁路69は、ロータ27の外側、クラ
ッチリング53、ロータ27の内側を巡回する回路とな
っており、クラッチリング53だけを吸引する。
ャップが形成されている。ロータ27は磁性材料からな
り、電磁石55の磁気回路の一部を構成する磁路形成部
材として作用している。ロータ27におけるクラッチリ
ング53の側部に対応した部分には、ステンレス鋼等の
非磁性材料からなるリング59が配置されることにより
分断されて磁力の短絡を防止している。さらに、リング
25は上記のように、非磁性材料で作られており磁力が
円筒部材23側に漏洩することを防止している。従っ
て、電磁石55の磁路69は、ロータ27の外側、クラ
ッチリング53、ロータ27の内側を巡回する回路とな
っており、クラッチリング53だけを吸引する。
【0048】ボールカム45は、カムリング47とプレ
ッシャープレート49との間に配置されている。また、
カムリング47とロータ27との間には、ボールカム4
5のカム反力を受けるスラストベアリング57とワッシ
ャとが配置されている。
ッシャープレート49との間に配置されている。また、
カムリング47とロータ27との間には、ボールカム4
5のカム反力を受けるスラストベアリング57とワッシ
ャとが配置されている。
【0049】プレッシャープレート49は、その外周部
分がインナーケース5に当接することにより、インナー
ケース5と移動可能に連結している。
分がインナーケース5に当接することにより、インナー
ケース5と移動可能に連結している。
【0050】コントローラは、電磁石55の励磁、励磁
電流の制御、励磁停止を行うと共に、電磁石55と2−
4切り換え機構の作動と作動停止とを連動して行う。
電流の制御、励磁停止を行うと共に、電磁石55と2−
4切り換え機構の作動と作動停止とを連動して行う。
【0051】電磁石55を励磁すると、クラッチリング
53を吸引してパイロットクラッチ43を締結させ、カ
ムリング47がアウターケース3に連結される。このと
き、差動機構7に差動回転が生じると、その差動トルク
が、アウターケース3側のカムリング47とサイドギヤ
39側のプレッシャープレート49とを介してボールカ
ム45に掛かり、発生したカムスラスト力によってプレ
ッシャープレート49が左方に移動し、メインクラッチ
9を締結させる。メインクラッチ9が締結されると、上
記のように、車両が4輪駆動状態になる。
53を吸引してパイロットクラッチ43を締結させ、カ
ムリング47がアウターケース3に連結される。このと
き、差動機構7に差動回転が生じると、その差動トルク
が、アウターケース3側のカムリング47とサイドギヤ
39側のプレッシャープレート49とを介してボールカ
ム45に掛かり、発生したカムスラスト力によってプレ
ッシャープレート49が左方に移動し、メインクラッチ
9を締結させる。メインクラッチ9が締結されると、上
記のように、車両が4輪駆動状態になる。
【0052】このとき、電磁石55の励磁電流を制御す
ると、パイロットクラッチ43に滑りが生じてボールカ
ム45のカムスラスト力が変わり、メインクラッチ9の
連結力が変化することにより、前輪側に伝達される駆動
力の大きさを変えることができる。
ると、パイロットクラッチ43に滑りが生じてボールカ
ム45のカムスラスト力が変わり、メインクラッチ9の
連結力が変化することにより、前輪側に伝達される駆動
力の大きさを変えることができる。
【0053】このような駆動力の制御を旋回時に行え
ば、旋回性と車体の安定性とが大きく向上する。
ば、旋回性と車体の安定性とが大きく向上する。
【0054】また、電磁石55の励磁を停止すると、パ
イロットクラッチ43が開放されてボールカム45のカ
ムスラスト力が消失し、メインクラッチ9の連結が解除
されて、車両が2輪駆動状態になる。
イロットクラッチ43が開放されてボールカム45のカ
ムスラスト力が消失し、メインクラッチ9の連結が解除
されて、車両が2輪駆動状態になる。
【0055】アウターケース3には、開口71,73が
設けられており、ボス部29,31の内周には螺旋状の
オイル溝75,77がそれぞれ設けられている。
設けられており、ボス部29,31の内周には螺旋状の
オイル溝75,77がそれぞれ設けられている。
【0056】アウターケース3の回転に伴って、トラン
スファーケースのオイル溜まりからこれらの開口71,
73とオイル溝75,77とを介してアウターケース3
にオイルが流出入し、流入したオイルは、メインクラッ
チ9、差動機構7の各ギヤの噛み合い部、パイロットク
ラッチ43、ボールカム45、ベアリング59などを充
分に潤滑・冷却する。
スファーケースのオイル溜まりからこれらの開口71,
73とオイル溝75,77とを介してアウターケース3
にオイルが流出入し、流入したオイルは、メインクラッ
チ9、差動機構7の各ギヤの噛み合い部、パイロットク
ラッチ43、ボールカム45、ベアリング59などを充
分に潤滑・冷却する。
【0057】また、電磁石55のコイル67はその熱に
よりオイル溜まりのオイルを暖めて粘度を適度に低くす
ると共に、周辺のパイロットクラッチ43やボールカム
45などを暖め、加温されたオイルはメインクラッチ9
を暖める。
よりオイル溜まりのオイルを暖めて粘度を適度に低くす
ると共に、周辺のパイロットクラッチ43やボールカム
45などを暖め、加温されたオイルはメインクラッチ9
を暖める。
【0058】パイロットクラッチ43とメインクラッチ
9は、それぞれがこのように暖められる上に、オイルの
粘度が低く調整されることによって、連結を解除する際
のレスポンスが共に大きく向上している。
9は、それぞれがこのように暖められる上に、オイルの
粘度が低く調整されることによって、連結を解除する際
のレスポンスが共に大きく向上している。
【0059】こうして、カップリング1が構成されてい
る。
る。
【0060】図2(a)は、パイロットクラッチ43の
作用を説明するものであり、電磁石55がクラッチリン
グ53のみを吸引することから、電磁石55の吸引力F
がテーパ面54,48と所定の角度を有している。従っ
て、吸引力Fは、クラッチリング53及びカムリング4
7を引き合う力F2(吸引力Fをテーパ面54,48に
直角に分けた分力)と、吸引力Fと直交する分力F1と
に分けられる。
作用を説明するものであり、電磁石55がクラッチリン
グ53のみを吸引することから、電磁石55の吸引力F
がテーパ面54,48と所定の角度を有している。従っ
て、吸引力Fは、クラッチリング53及びカムリング4
7を引き合う力F2(吸引力Fをテーパ面54,48に
直角に分けた分力)と、吸引力Fと直交する分力F1と
に分けられる。
【0061】このため、吸引力Fよりも大きな大きな吸
引力F2を発生させることができる。
引力F2を発生させることができる。
【0062】このように、大きな吸引力を発生させるこ
とができるため、パイロットクラッチ43をそれだけ小
型、軽量とすることができ、カップリング1がコンパク
トとなり、車載性が向上する。また、電磁石55への電
力を大きくする必要もなくなる。
とができるため、パイロットクラッチ43をそれだけ小
型、軽量とすることができ、カップリング1がコンパク
トとなり、車載性が向上する。また、電磁石55への電
力を大きくする必要もなくなる。
【0063】また、カムリング47及びクラッチリング
53が引き合う分力は、これらのテーパ面48,54の
角度によって変化するため、テーパ面の角度を調整する
ことによりカップリング1の特性を簡単に変更すること
ができ、車種に合わせた調整が容易となる。
53が引き合う分力は、これらのテーパ面48,54の
角度によって変化するため、テーパ面の角度を調整する
ことによりカップリング1の特性を簡単に変更すること
ができ、車種に合わせた調整が容易となる。
【0064】また、カムリング47及びクラッチリング
53がを大きな吸引力で吸引できるため、テーパ面での
摺動面積を小さくすることができ、摺動抵抗が減少し
て、引きずりトルクを低減させることができる。従っ
て、所望のタイミングで前輪を切り離すことが可能にな
り、前輪の切り離し遅れによる駆動力のロス等が防止さ
れ、エンジン燃費、操縦性(旋回性)のなどが向上す
る。
53がを大きな吸引力で吸引できるため、テーパ面での
摺動面積を小さくすることができ、摺動抵抗が減少し
て、引きずりトルクを低減させることができる。従っ
て、所望のタイミングで前輪を切り離すことが可能にな
り、前輪の切り離し遅れによる駆動力のロス等が防止さ
れ、エンジン燃費、操縦性(旋回性)のなどが向上す
る。
【0065】また、引きずりトルクを軽減するために、
特別な手段を用いてオイルの粘度を下げること、オイル
の温度を上げること、あるいは、オイル量を減らすこと
などの対策が不要になるから、これらに伴うコストの上
昇を防止できると共に、潤滑性などが向上する。
特別な手段を用いてオイルの粘度を下げること、オイル
の温度を上げること、あるいは、オイル量を減らすこと
などの対策が不要になるから、これらに伴うコストの上
昇を防止できると共に、潤滑性などが向上する。
【0066】また、ロータ27にリング59からなる非
磁性領域を設けているため、簡単な構造で磁路69をク
ラッチリング53だけに形成することができる。
磁性領域を設けているため、簡単な構造で磁路69をク
ラッチリング53だけに形成することができる。
【0067】また、電磁石55は励磁電流の微調整が可
能であり、上記のようにパイロットクラッチ43の滑り
とボールカム45のカムスラスト力を調整することによ
り、メインクラッチ9の連結力を精密に制御できるか
ら、電磁石55を制御手段に用いたことによって、カッ
プリング1は前輪側への伝達トルクを精密に制御し、車
両の操縦性や旋回性を大幅に向上させることができる。
能であり、上記のようにパイロットクラッチ43の滑り
とボールカム45のカムスラスト力を調整することによ
り、メインクラッチ9の連結力を精密に制御できるか
ら、電磁石55を制御手段に用いたことによって、カッ
プリング1は前輪側への伝達トルクを精密に制御し、車
両の操縦性や旋回性を大幅に向上させることができる。
【0068】また、操作手段に電磁石55を用いたカッ
プリング1は、油圧アクチュエータのような流体圧アク
チュエータを用いた構成と較べて、構造が簡単でコンパ
クトになり、車載性がさらに向上すると共に、低コスト
で実施できる。また、圧力漏れによる機能不良から解放
され、信頼性が大幅に向上する。
プリング1は、油圧アクチュエータのような流体圧アク
チュエータを用いた構成と較べて、構造が簡単でコンパ
クトになり、車載性がさらに向上すると共に、低コスト
で実施できる。また、圧力漏れによる機能不良から解放
され、信頼性が大幅に向上する。
【0069】また、油圧アクチュエータなどに較べて押
圧力が小さい電磁石55を操作手段に用いても、上記の
ようにボールカム45によってメインクラッチ9の押圧
力が増幅されるから、カップリング1は充分なトルク容
量が得られる。
圧力が小さい電磁石55を操作手段に用いても、上記の
ようにボールカム45によってメインクラッチ9の押圧
力が増幅されるから、カップリング1は充分なトルク容
量が得られる。
【0070】なお、本発明は、電磁式テーパクラッチを
用いたカップリング1(デファレンシャル装置)に適用
した場合を説明したが、これに限らず、通常の電磁式ク
ラッチ装置に適用することができる。
用いたカップリング1(デファレンシャル装置)に適用
した場合を説明したが、これに限らず、通常の電磁式ク
ラッチ装置に適用することができる。
【0071】
【発明の効果】請求項1に記載の電磁式テーパクラッチ
によれば、クラッチ部材が引き合う力が電磁石の吸引力
よりも大きくなるため、大きな吸引力を発生させること
ができる。また、テーパ面の角度を変化させることによ
り、引き合い力を適宜変更することができるため、機器
に合わせた調整が容易となる。
によれば、クラッチ部材が引き合う力が電磁石の吸引力
よりも大きくなるため、大きな吸引力を発生させること
ができる。また、テーパ面の角度を変化させることによ
り、引き合い力を適宜変更することができるため、機器
に合わせた調整が容易となる。
【0072】請求項2に記載のカップリングによれば、
パイロットクラッチのクラッチ部材の引き合い力を大き
くすることができるため、パイロットクラッチを小型、
軽量とすることができ、カップリングのコンパクト化が
可能となり、電磁石への電力を大きくする必要もなくな
る。
パイロットクラッチのクラッチ部材の引き合い力を大き
くすることができるため、パイロットクラッチを小型、
軽量とすることができ、カップリングのコンパクト化が
可能となり、電磁石への電力を大きくする必要もなくな
る。
【0073】また、テーパ面での摺動面積を小さくする
ことができ、摺動抵抗が減少して、引きずりトルクを低
減させることができる。
ことができ、摺動抵抗が減少して、引きずりトルクを低
減させることができる。
【0074】請求項3に記載のカップリングによれば、
請求項2と同等の効果を得ることができるのに加えて、
簡単な構造で磁路を一方のクラッチ部材にのみ形成する
ことができる。
請求項2と同等の効果を得ることができるのに加えて、
簡単な構造で磁路を一方のクラッチ部材にのみ形成する
ことができる。
【図1】本発明の一実施形態の断面図である。
【図2】テーパクラッチの作用を説明する図であり、
(a)は本発明の一実施形態、(b)は従来を示す。
(a)は本発明の一実施形態、(b)は従来を示す。
【図3】従来のカップリングの断面図である。
1 カップリング 3 アウターケース 5 インナーケース 9 メインクラッチ 27 ロータ 43 パイロットクラッチ 45 ボールカム 47 カムリング 49 プレッシャープレート 53 クラッチリング 59 リング 69 磁路
Claims (3)
- 【請求項1】 対向する面にテーパ面を有する一対のク
ラッチ部材を、電磁石で吸引して締結させるテーパクラ
ッチであって、 前記クラッチ部材の一方に磁路を形成して、該クラッチ
部材の一方を吸引することを特徴とする電磁式テーパク
ラッチ。 - 【請求項2】 ケース状のトルク伝達部材と、このケー
ス状のトルク伝達部材に貫入した軸状のトルク伝達部材
と、これら両トルク伝達部材の間に配置されたメインク
ラッチと、電磁石によって断続操作されるパイロットク
ラッチと、パイロットクラッチが連結されると、生じた
軸方向のスラスト力によってメインクラッチを連結させ
るカム機構とを備えたカップリングであって、 前記パイロットクラッチを、対向する面にテーパ面を有
する一対のクラッチ部材からなるテーパクラッチにより
構成し、前記電磁石によってクラッチ部材の一方に磁路
を形成して、該クラッチ部材の一方を吸引することを特
徴とするカップリング。 - 【請求項3】 請求項2記載のカップリングであって、
前記電磁石と一方のクラッチ部材との間に磁路形成部材
が配置されると共に、非磁性領域が一方のクラッチ部材
の側部に設けられることにより、前記磁路を一方のクラ
ッチ部材にのみ形成する構造となっていることを特徴と
するカップリング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000258768A JP2002070890A (ja) | 2000-08-29 | 2000-08-29 | 電磁式テーパクラッチ及びそれを用いたカップリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000258768A JP2002070890A (ja) | 2000-08-29 | 2000-08-29 | 電磁式テーパクラッチ及びそれを用いたカップリング |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002070890A true JP2002070890A (ja) | 2002-03-08 |
Family
ID=18747023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000258768A Pending JP2002070890A (ja) | 2000-08-29 | 2000-08-29 | 電磁式テーパクラッチ及びそれを用いたカップリング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002070890A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004060863A (ja) * | 2002-07-31 | 2004-02-26 | Toyoda Mach Works Ltd | クラッチ装置 |
KR100642595B1 (ko) | 2005-08-24 | 2006-11-10 | 다이모스(주) | 4륜구동차량의 액티브 컨트롤 커플링 |
KR100837572B1 (ko) | 2007-04-12 | 2008-06-11 | 다이모스(주) | 사륜구동차량의 액티브 토크 커플링 |
KR101555526B1 (ko) | 2014-10-22 | 2015-09-30 | 주식회사 인팩 | 압력 조절식 사륜구동 절환용 액추에이터 |
JP2017187135A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 株式会社ジェイテクト | 差動装置 |
-
2000
- 2000-08-29 JP JP2000258768A patent/JP2002070890A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004060863A (ja) * | 2002-07-31 | 2004-02-26 | Toyoda Mach Works Ltd | クラッチ装置 |
KR100642595B1 (ko) | 2005-08-24 | 2006-11-10 | 다이모스(주) | 4륜구동차량의 액티브 컨트롤 커플링 |
KR100837572B1 (ko) | 2007-04-12 | 2008-06-11 | 다이모스(주) | 사륜구동차량의 액티브 토크 커플링 |
KR101555526B1 (ko) | 2014-10-22 | 2015-09-30 | 주식회사 인팩 | 압력 조절식 사륜구동 절환용 액추에이터 |
JP2017187135A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 株式会社ジェイテクト | 差動装置 |
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