JP2002066576A - 水処理装置 - Google Patents

水処理装置

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JP2002066576A
JP2002066576A JP2000256629A JP2000256629A JP2002066576A JP 2002066576 A JP2002066576 A JP 2002066576A JP 2000256629 A JP2000256629 A JP 2000256629A JP 2000256629 A JP2000256629 A JP 2000256629A JP 2002066576 A JP2002066576 A JP 2002066576A
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ion concentration
ion
water
concentration
detecting
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JP2000256629A
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Masaki Kuwabara
正樹 桑原
Hiroyuki Noguchi
弘之 野口
Hiroyuki Takano
弘之 高野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的とする水質要素の検出結果に影響を及ぼ
す他の水質要素の変化が起こっても、水質検出手段にて
目的とする水質要素を正確に検出し、この検出結果に基
づいて制御を行ったり、正確な水質の検出結果を表示し
たりすることができる水処理装置を提供する。 【解決手段】 流入口2から吐出口3に至る流路内に、
原水に処理を施す水処理部4と、目的とする水質情報を
検出する第一検出手段5とを配設する。別の水質情報を
検出する第二検出手段6を少なくとも一つ以上設ける。
更に、第二検出手段6からの検出結果に基づいて第一検
出手段5の検出値を補正する補正手段7を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水に処理を施す
ことにより目的とする水質を有する浄水や電解水等の処
理水を得る水処理装置に関し、詳しくは原水又は処理水
の水質を正確に検出してこの検出結果に基づく制御を行
ったり、この検出結果を表示したりすることができる水
処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原水を浄化したり電解を施したりして浄
水や電解水等の処理水を生成する水処理装置としては、
従来から、流入口から吐出口に至る流路内に、原水或い
は処理水の水質を検出し制御したり、又は表示させるた
めの水質検出手段が設けられているものがある。
【0003】このような水処理装置としては、例えば特
開平6−182360号公報等に開示されているものが
ある。これは、ミネラル水生成装置内にカルシウム等の
イオン電極を配設し、ミネラル成分添加量を制御させる
ものである。このようなイオン電極の電極電位は、下記
のネルンストの式(1)に従いイオン濃度に対応した変
化が生じるものであり、従って、このイオン電極と参照
電極との間に発生する電圧を測定することによりイオン
電極の電極電位の変化を検出して、カルシウムイオン等
の濃度を測定することができるものである。
【0004】 E=E0+2.303×R×T÷(n×F)×log(a) ・・・(1) E:電極電位 E0:標準電極電位 R:気体定数 T:絶対温度 n:イオンの電荷数 F:ファラデー定数 a:イオン濃度 しかし、上記のようにネルンスト式に表される電極電位
は温度の関数であるため、水温の変化により電極電位が
変化するものである。このため、目的とするイオン量が
一定にも係わらず、水温の変化により測定値が変化して
しまうものである。
【0005】また、このイオン電極は、目的とするイオ
ンの選択性に優れているが、どのような共存イオンにも
影響を受けないというわけではないため、別の共存イオ
ンとの電極反応により電極電位が変化してしまうことが
ある。このような共存イオンのことを妨害物質と呼ぶ。
このため、目的とするイオン量が一定にも係わらず、妨
害物質量の変化により測定値が変化してしまうものであ
る。
【0006】この様に、特開平6−182360号公報
に記載の技術では、水質を構成する水温やイオン濃度等
の要素のうち、検出の対象である特定の要素以外の他の
要素の変化によって、特定の要素の検出結果が変動して
しまい、水質の正確な検出が困難となってしまうもので
あり、そのため正確な水質の検出結果に基づいて制御を
行ったり、正確な水質の検出結果を表示したりすること
が困難になるという問題があった。
【0007】また、従来の水処理装置としては、特開平
6−254559号公報に開示されているものも挙げら
れる。これは、電解水生成装置内にカルシウムイオン検
出器を配設し、カルシウム添加剤の有無を検出して表示
させるものである。
【0008】ここで、水中に含まれる炭酸成分はC
2、HCO3 -、CHO3 2-等の状態で存在するが、図5
に示すようにpHが変化するに従ってこれらの存在比が
変動し、水中の炭素成分の存在状態が変化してしまうも
のである。従って、水道水に炭酸成分がある程度以上含
有している場合においては、電解により生成した電解水
のうち、pHが高いアルカリ水中では下記反応式(2)
によりカルシウムイオンは炭酸カルシウムとなり沈殿し
てしまうため、全カルシウム成分量は変化しないが水中
に溶存するカルシウムイオン量は減少してしまう。この
ときの、全カルシウム成分濃度を1とした場合のアルカ
リイオン水のpHの値、溶存するカルシウムイオンの濃
度、及び全カルシウム成分濃度の関係は図6に示すよう
になる。
【0009】 Ca2++CO3 2-→CaCO3↓ ・・・(2) このため、カルシウムイオン電極を用いる場合のよう
に、カルシウム化合物の沈殿物には反応しないカルシウ
ムイオン検出器では、pHが高いアルカリイオン水中で
は、下記の反応式(2)による炭酸カルシウムの沈殿の
発生によって、カルシウムイオンの検出量は実際の全カ
ルシウム成分量よりも少なくなってしまう。このよう
に、カルシウムの存在状態によっては、全カルシウム成
分濃度を正確に検出することが困難となるものである。
【0010】この様に、特開平6−254559号公報
に開示されている技術では、水質を構成する要素のう
ち、検出対象であるカルシウム量等が、pH等の他の要
素の影響によりその存在状態が変化するため、水質検出
手段にて目的とする水質の要素の正確な検出が困難とな
ってしまうものであり、そのため正確な水質の検出結果
に基づいて制御を行ったり、正確な水質の検出結果を表
示したりすることが困難になるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、目
的とする水質要素の検出結果に影響を及ぼす他の水質要
素の変化が起こっても、水質検出手段にて目的とする水
質要素を正確に検出し、この検出結果に基づいて制御を
行ったり、正確な水質の検出結果を表示したりすること
ができる水処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の水処理装置は、流入口2から吐出口3に至る流路内
に、原水に処理を施す水処理部4と、目的とする水質情
報を検出する第一検出手段5とが配設された水処理装置
1であって、別の水質情報を検出する第二検出手段6を
少なくとも一つ以上具備すると共に、第二検出手段6か
らの検出結果に基づいて第一検出手段5の検出値を補正
する補正手段7を具備して成ることを特徴とするもので
ある。
【0013】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、第一検出手段5を、水中の特定のイオンの濃度を検
出するイオン電極にて構成して成ることを特徴とするも
のである。
【0014】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、第二検出手段6が、pHを検出するものである
ことを特徴とするものである。
【0015】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、第二検出手段6が、水温を検出する
ものであることを特徴とするものである。
【0016】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、第二検出手段6が、第一検出手段5
の検出結果の誤差要因と成り得る不純物を検出するもの
であることを特徴とするものである。
【0017】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中のカルシウムイオン濃度を検
出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6
として鉛イオン濃度、水銀イオン濃度、水素イオン濃
度、ストロンチウムイオン濃度、鉄イオン濃度、銅イオ
ン濃度、ナトリウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃
度、カリウムイオン濃度、リチウムイオン濃度、バリウ
ムイオン濃度、亜鉛イオン濃度、マグネシウムイオン濃
度、シランイオン濃度のいずれかを検出するものを少な
くとも1つ以上具備して成ることを特徴とするものであ
る。
【0018】また請求項7の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中のナトリウムイオン濃度を検
出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6
として銀イオン濃度、水素イオン濃度、リチウムイオン
濃度、セシウムイオン濃度、カリウムイオン濃度、タリ
ウムイオン濃度、ルビジウムイオン濃度、アンモニウム
イオン濃度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ
以上具備して成ることを特徴とするものである。
【0019】また請求項8の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中のカリウムイオン濃度を検出
するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6と
してセシウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃度、タ
リウムイオン濃度、水素イオン濃度、銀イオン濃度、シ
ランイオン濃度、リチウムイオン濃度、ナトリウムイオ
ン濃度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ以上
具備して成ることを特徴とするものである。
【0020】また請求項9の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5が水中の塩化物イオン濃度を検出す
るイオン電極であって、第二検出手段6として水酸化物
イオン濃度、硫化物イオン濃度、臭化物イオン濃度、ヨ
ウ化物イオン濃度、シアン化物イオン濃度、過塩素酸イ
オン濃度、硝酸イオン濃度、硫酸イオン濃度、炭酸水素
イオン濃度、酢酸イオン濃度、フッ化物イオン濃度、チ
オ硫酸イオン濃度、アンモニア濃度のいずれかを検出す
るものを少なくとも1つ以上具備して成ることを特徴と
するものである。
【0021】また請求項10の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中の臭化物イオン濃度を検出す
るイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6とし
て硫化物イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、シアン化物
イオン濃度、塩化物イオン濃度、アンモニア濃度のいず
れかを検出するものを少なくとも1つ以上具備して成る
ことを特徴とするものである。
【0022】また請求項11の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中の硝酸イオン濃度を検出する
イオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6として
過塩素酸イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、塩素酸イオ
ン濃度、シアン化物イオン濃度、臭化物イオン濃度、亜
硝酸イオン濃度、硫化水素イオン濃度、炭酸イオン濃
度、炭酸水素イオン濃度、リン酸イオン濃度、リン酸一
水素イオン濃度、酢酸イオン濃度、フッ化物イオン濃
度、硫酸イオン濃度のいずれかを検出するものを少なく
とも1つ以上具備して成ることを特徴とするものであ
る。
【0023】また請求項12の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中の亜硝酸イオン濃度を検出す
るイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6とし
てヨウ化物イオン濃度、酢酸イオン濃度、臭化物イオン
濃度、過塩素酸イオン濃度、フッ化物イオン濃度、硫酸
イオン濃度、炭酸水素イオン濃度、塩化物イオン濃度、
硝酸イオン濃度、サリチル酸濃度、多リン酸濃度、アス
コルビン酸濃度、乳酸濃度のいずれかを検出するものを
少なくとも1つ以上具備して成ることを特徴とするもの
である。
【0024】また請求項13の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中のシアン化物イオン濃度を検
出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6
として硫化物イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、臭化物
イオン濃度、塩化物イオン濃度のいずれかを検出するも
のを少なくとも1つ以上具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0025】また請求項14の発明は、請求項1乃至1
3のいずれかにおいて、第二検出手段6として呈色反応
を示すことによって水質情報を検出する呈色試薬又はこ
の呈色試薬を含有させた試験紙を備えたものを具備して
成ることを特徴とするものである。
【0026】また請求項15の発明は、請求項1乃至1
4のいずれかにおいて、第二検出手段6による検出結果
を表示する水質表示部11を具備すると共に、水質表示
部11に表示された表示結果に従って切り替え操作を行
い補正手段7を動作させることによって、第一検出手段
5の検出結果の補正量を設定することができる切替手段
10を具備して成ることを特徴とするものである。
【0027】また請求項16の発明は、請求項1乃至1
5のいずれかにおいて、補正手段7として、補正式又は
補正テーブルを利用して第二検出手段6の検出結果に基
づいて第一検出手段5の検出結果の補正値を導出する補
正演算部71を具備して成ることを特徴とするものであ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0029】図1は第1の実施形態を示している。この
実施形態は水処理装置1としてミネラル水生成装置を用
いたものである。この水処理装置1では、装置本体のハ
ウジング12内に水処理部4であるミネラル水生成部4
1が配設されている。水処理部4とは原水に一定の処理
を施して処理水を生成する機能を有するものであり、本
実施形態ではミネラル水生成部41は原水にカルシウム
イオン等を添加してミネラル水を生成するものである。
また、ハウジング12には原水が流通する原水流路8の
下流側端部が導入されており、この原水流路8の下流側
端部は水処理部4に接続されている。ここで原水流路8
の上流側端部はハウジング12の外部において流入口2
として開口しており、この流入口2は原水供給手段であ
る水道のカラン13に接続される。また、ハウジング1
2には水処理部4にて処理された処理水が流通する処理
水流路9の上流側端部が導入され、この処理水流路9の
上流側端部は水処理部4に接続されている。ここで処理
水流路9の下流側端部はハウジング12の外部において
吐出口3として開口している。
【0030】また、ハウジング12内には、第一検出手
段5、第二検出手段6、及び第二検出手段6からの検出
結果に基づいて第一検出手段5の検出値を補正する補正
手段7が配設されている。本実施形態ではこの第一検出
手段5、第二検出手段6、及び補正手段7は、処理水中
のカルシウムイオン濃度を検出する目的で設けられてい
る。
【0031】第一検出手段5は検出目的である水質情報
を検出するものであり、図示の例では処理水流路9の配
管途中に配設されている。ここでいう水質情報とは、水
質を構成する溶存物質の濃度、物性、温度等の複数の要
素のうち、ある特定の要素を規定する情報を意味する。
図示の例では、第一検出手段5として、処理水中のカル
シウムイオンを検出するカルシウムイオン電極にて構成
されているものが配設されてる。すなわち、第一検出手
段5として、電極電位が既知の参照電極とカルシウムイ
オン電極とを備え、参照電極とカルシウムイオン電極と
の間に発生する起電力に基づいてカルシウムイオン電極
の電極電位を測定するものを用いているものである。
【0032】また第二検出手段6は、第一検出手段5で
検出される水質情報の検出結果に影響を及ぼす別の水質
情報を検出するものである。このような別の水質情報と
しては、第一検出手段5における測定誤差の原因となる
不純物等の妨害物質の濃度などのような、別の水質情報
を挙げることができる。また、目的とする水質情報を、
この水質情報と関連する水質情報(関連情報)を第一検
出手段5にて測定することにより検出する場合に、関連
情報自体を変動させる別の水質情報を検出するものも挙
げることができるものであり、このような例は後述する
第3の実施形態にて説明する。図示の例では第二検出手
段6として、原水流路8の配管途中に原水の温度を測定
するためのサーミスタ等の温度計測装置が配設されてお
り、この温度計測装置を用いて、第一検出手段5のカル
シウムイオン電極の電極電位の測定誤差の原因となる水
温を測定するようにしている。
【0033】また補正手段7は、第一検出手段5と第二
検出手段6からの検出結果が入力されると共にこの検出
結果が一時的に記憶される記憶手段と、記憶手段に記憶
された第一検出手段5と第二検出手段6からの検出結果
に基づいて、第一検出手段5による検出結果を補正する
演算手段と、この補正された第一検出手段5による検出
結果を出力する出力手段と、補正された第一検出手段5
による検出結果に基づいて水処理部4の動作を制御する
制御手段とを具備する補正演算部71にて構成すること
ができる。
【0034】また、この補正演算部71によって第一検
出手段5の検出結果を補正するにあたっては、補正式又
は補正テーブルに従って第一検出手段5の検出結果を補
正する演算手段を具備する補正演算部71を用いること
ができる。例えば補正式又は補正テーブルを利用して第
一検出手段5と第二検出手段6からの検出結果に基づい
て第一検出手段5による検出結果を補正するものを設け
るものである。ここで、補正式を用いる場合は、補正演
算部71の演算手段を、コンピュータプログラムが格納
された記憶媒体とコンピュータプログラムに従って演算
を行う演算回路とから構成されるCPU等のコンピュー
タや、一定の演算処理を行う論理回路等を設けるなどし
て構成することができる。また補正テーブルを用いる場
合は、補正演算部71の演算手段を、補正テーブルが記
憶された記憶手段(補正記憶手段)と、コンピュータプ
ログラムが格納された記憶媒体と、コンピュータプログ
ラムに従って補正テーブルを参照しながら演算を行う演
算回路とから構成されるCPU等のコンピュータで構成
することができる。
【0035】上記のように構成される水処理装置1で
は、原水は流入口2から原水流路8を通じて水処理部4
(ミネラル水生成部41)に供給され、水処理部4にて
カルシウムイオン等のミネラル成分が添加されるなどの
処理が施され、処理水として処理水流路9を通じ吐出口
3より供給されるようになっている。このような水処理
過程においては、原水は原水流路8を流通する間に第二
検出手段6によって水温が測定され、更に処理水は処理
水流路9を流通する間に第一検出手段5によってカルシ
ウムイオン濃度(カルシウムイオン濃度に起因するカル
シウムイオン電極の電極電位)が測定される。この第一
検出手段5及び第二検出手段6による水質情報の測定結
果が補正演算部71に入力されて、第一検出手段5にて
検出された水質情報(カルシウムイオン濃度又はカルシ
ウムイオン濃度に起因するカルシウムイオン電極の電極
電位)が補正され、この補正後の第一検出手段5による
検出結果に基づいて、水処理部4におけるカルシウム添
加量等の動作が制御される。これにより、水処理部4の
動作が正確な水質情報に基づいて制御され、一定の水質
を有する処理水を生成することができるものである。ま
た補正手段7から出力される補正後の第一検出手段5に
よる検出結果、すなわち正確な水質情報を、液晶表示や
発光ランプ等の任意の手段にて可視表示することもでき
るものである。
【0036】上記のような装置構成における、補正演算
部71での第一検出手段5の検出結果の補正動作の例を
説明する。
【0037】まず、補正演算部71として、補正式に従
って第一検出手段5の検出結果を補正するものの一例を
説明する。
【0038】既述の式(1)に示すネルンストの式によ
れば、水中のカルシウムイオン濃度ACaが一定の場合、
水温t1、t2のときのカルシウムイオン電極の電極電位
をそれぞれE1、E2とすれば、電極電位E1、E2は次の
式(3)(4)で表される。尚、以下の式では電極電位
の単位はmVに変換されており、また温度は摂氏温度に
変換されている。
【0039】 E1=E0+(27.1+0.1×t1)×log(ACa) ・・・(3) E2=E0+(27.1+0.1×t2)×log(ACa) ・・・(4) そのため、この電極電位E1、E2の間には次の式(5)
で示される差ΔEが生じる。
【0040】 ΔE=E2−E1=0.1×(t2−t1)×(E1−E0)÷(27.1+0. 1×t1) ・・・(5) このような電極電位の変動が発生するため、温度の変化
を無視すると正確なカルシウムイオン濃度が測定できな
くなる。そこで、ネルンストの式から導出される次の補
正式(6)に基づいて、電極電位の検出結果E、既知の
標準電極電位E 0及び第二検出手段6にて測定された水
温tからカルシウムイオン濃度Acaを導出する補正演算
部71を用いると、水温の変化によって第一検出手段5
による検出結果が変動しても、正確なカルシウムイオン
濃度を導出することができるものである。
【0041】 Aca=10exp{(E−E0)+(27.1+0.1×t)}・・(6) 次に、補正演算部71として、補正式に従って第一検出
手段5の検出結果を補正するものの他例を説明する。こ
こで例示するものは、第一検出手段5にて検出された電
極電位Eを所定の温度(本例では摂氏25℃)における
電極電位E′に換算し、この電極電位E′からカルシウ
ムイオン濃度を導出するものである。
【0042】ここでは、まず処理水中のカルシウムイオ
ン濃度が1〜100mg/Lの範囲にあると想定して、
中間濃度である10mg/Lのカルシウムイオン濃度を
濃度補正の基準とする。この場合、摂氏25℃における
第一検出手段5での電極電位の測定結果と、摂氏t℃に
おける電極電位との差Δe(mV)は、ネルンストの式
(1)に基づいて、次の式(7)のように導出される。
【0043】 Δe=9.0−0.36×t ・・・(7) この式(7)によって、t℃における第一検出手段5で
の電極電位Eを25℃における電極電位E′に補正する
式(8)が次のように導出される。
【0044】E′=E−Δe・・・(8) この25℃における電極電位E′に基づいて、ネルンス
ト式から導出される次の式(9)から、カルシウムイオ
ン濃度Acaが求められる。
【0045】 Aca=10exp{(E′−E0)+(27.1+0.1×25)} ・・・(9) そこで、上記の式(7)〜(9)を補正式として、この
補正式に基づいて、電極電位の検出結果E、既知の標準
電極電位E0及び第二検出手段6にて測定された水温t
から、カルシウムイオン濃度Acaを導出する補正演算部
71を用いると、水温の変化によって第一検出手段5に
よる検出結果が変動しても、正確なカルシウムイオン濃
度を導出することができるものである。
【0046】次に、補正演算部71として、補正テーブ
ルに従って第一検出手段5の検出結果を補正するものに
ついて説明する。
【0047】ここで例示するものは、上記の式(7)で
導出されるΔeの代わりに、補正テーブルにおいて所定
の温度範囲ごとに規定された値をΔeとして用い、これ
により上記式(8)(9)からカルシウムイオン濃度を
導出する補正演算部71を用いるものである。このよう
な補正テーブルは、下記の表1に示すように、第二検出
手段6にて検出される水温と、Δeの値とを対応づけた
ものを用いることができる。尚、表中のa〜eは具体的
な数値を表している。
【0048】
【表1】
【0049】図2は第2の実施形態を示している。この
実施形態では、第二検出手段6は処理水流路9の配管途
中において、第一検出手段5よりも下流側に配設されて
おり、この第二検出手段6としては、電極電位が既知の
参照電極と鉛イオン電極とを備え、参照電極と鉛イオン
電極との間に発生する起電力に基づいて鉛イオン濃度を
測定するものを用いているものである。他の構成は図1
に示す第一の実施形態と同様である。本実施形態では、
第一検出手段5のカルシウムイオン電極の電極電位の測
定結果の測定誤差の原因となる鉛イオン濃度を第二検出
手段6によって測定し、補正演算部71においてこの第
二検出手段6による検出結果に基づいて第一検出手段5
の検出結果の補正を行い、正確なカルシウムイオン濃度
を測定するものである。
【0050】上記の図2に示すような装置構成におけ
る、補正演算部71での第一検出手段5の検出結果の補
正動作の一例を説明する。
【0051】ここでは、まず処理水であるミネラル添加
水中のカルシウムイオン濃度が0.05〜0.5mol
/Lであると想定して、中間濃度である0.1mol/
Lのカルシウムイオン濃度を濃度補正の基準とする。
【0052】カルシウムイオン濃度0.1mol/Lで
ある場合には、鉛イオン濃度Cと、第一検出手段5にお
いてカルシウムイオン電極の電極電位に基づいてネルン
ストの式から導出されるカルシウムイオン濃度の実測値
Ca′との関係は、実験上、図3に示すような関係を有
する。この実験結果に基づくと、鉛イオン濃度Cとカル
シウムイオン濃度の実測値ACa′との間に、次の式(1
0)に示す関係式が成り立つ。
【0053】 ACa′=0.2+0.025×log(C) =0.1+{0.1+0.025×025×log(C)} ・・・(10) ここで、実際のカルシウムイオン濃度をACa、鉛イオン
濃度によるカルシウムイオン濃度の測定誤差ΔACa
0.1+0.025×025×log(C)とすると、
次の式(11)が導出される ACa′=ACa+ΔACa ・・・(11) 従って、実際のカルシウムイオン濃度ACaは、次の式
(12)から導出される。
【0054】 ACa=ACa′−ΔACa =ACa′−0.1−0.025×025×log(C)・・・(12) そこで、上記の式(12)を補正式として用い、第一検
出手段5のカルシウムイオン電極の電極電位に基づいて
ネルンストの式から導出されるカルシウムイオン濃度の
実測値ACa′と第二検出手段6にて検出される鉛イオン
濃度Cとから、カルシウムイオン濃度Acaを導出する補
正演算部71を用いると、鉛イオン濃度の変化によって
第一検出手段5による検出結果が変動しても、正確なカ
ルシウムイオン濃度を導出することができるものであ
る。
【0055】尚、上記の式(12)は特定のカルシウム
イオン電極において、処理水中のカルシウムイオン濃度
が0.05〜0.5mol/Lであると想定した場合に
おいて適用される式であり、カルシウムイオン電極の構
成を変更したり、処理水中のカルシウムイオン濃度の想
定範囲を変更したりした場合には、適宜、実験にて補正
式を導出し、この補正式に基づいて第一検出手段5の検
出結果の補正を行う補正演算部71を用いる必要があ
る。
【0056】また、処理水中のカルシウムイオン濃度の
想定範囲が広い場合は、カルシウムイオン濃度の範囲を
複数の範囲に分割し、範囲ごとに導出した式(12)に
示すような複数の補正式を利用する補正演算部71を用
いることもできる。この場合、補正演算部71は、カル
シウムイオン濃度の実測値ACa′に応じて最も近い補正
式を選択し、この選択された補正式を利用して第一検出
手段5による検出結果を補正するようにするものであ
る。
【0057】また、第一検出手段5によるカルシウムイ
オン濃度の検出結果に影響を及ぼす妨害物質としては、
上記の鉛イオンの他に、水銀イオン、水素イオン、スト
ロンチウムイオン、鉄イオン、銅イオン、ナトリウムイ
オン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、リチウム
イオン、バリウムイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイ
オン、シランイオンが挙げられる。そこで、第二検出手
段6として、これらのイオン濃度を検出するイオン電極
を備えるものを用いると、更に正確なカルシウムイオン
濃度を測定することができる。この場合は、これらの各
妨害物質の濃度につき、鉛イオンの場合の式(12)の
ように、妨害物質濃度と、第一検出手段5において検出
されるカルシウムイオン濃度の実測値と、カルシウムイ
オンの実際の濃度との関係を表す補正式を実験的に導出
し、補正演算部71としてこの補正式を用いて第一検出
手段5の検出結果の補正を行う補正演算部71を用いる
ものである。このようにすると、各妨害物質の変化によ
って第一検出手段5による検出結果が変動しても、正確
なカルシウムイオン濃度を導出することができるもので
ある。
【0058】ここで、第一検出手段5に設けられるカル
シウムイオン電極は様々な電極構成や材質があり、それ
故に各種のカルシウムイオン電極ごとの性質が若干異な
るため、妨害物質も異なることとなる。そのため、カル
シウムイオン電極の構成に応じた妨害物質を測定する第
二検出手段6を適宜設けることが好ましい。またカルシ
ウムイオン電極の種類によっては上記妨害物質以外の妨
害物質が存在する場合もあり、この場合も、カルシウム
イオン電極の構成に応じた妨害物質を測定する第二検出
手段6を適宜設けることが好ましい。
【0059】また、上記の例では、カルシウムイオン濃
度を測定対象とし、第一検出手段5として、カルシウム
イオン電極を備えるものを挙げているが、第一検出手段
5における検出対象としては、他にナトリウムイオン、
カリウムイオン、塩化物イオン、臭化物イオン、硝酸イ
オン、亜硝酸イオン、シアン化物イオン等が挙げられ
る。この場合は、第一検出手段5として、検出対象に応
じてナトリウムイオン電極、カリウムイオン電極、塩化
物イオン電極、臭化物イオン電極、硝酸イオン電極、亜
硝酸イオン電極又はシアン化物イオン電極を備えるもの
が用いられる。
【0060】このように測定対象を変更して第一検出手
段5に設けるイオン電極を変更する場合、各イオン電極
にもカルシウムイオン電極と同様に妨害物質が存在する
ので、第一検出手段5が備えるイオン電極に応じた妨害
物質を測定する第二検出手段6を設け、一方、上記の式
(12)の場合と同様にして測定対象の実際の濃度、第
一検出手段5による実測値及び妨害物質濃度の関係式を
表す補正式を導出して、この補正式に基づいて第一検出
手段5の検出結果を補正する補正演算部71を設けるよ
うにする。この場合、第二検出手段6としては妨害物質
の濃度によって電極電位が変動するイオン電極にて構成
されるもなどを用いることができる。
【0061】例えば第一検出手段5を水中のナトリウム
イオン濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、
妨害物質としては、銀イオン、水素イオン、リチウムイ
オン、セシウムイオン、カリウムイオン、タリウムイオ
ン、ルビジウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げら
れるものであり、この場合は第二検出手段6としてこれ
らの濃度のうちのいずれかを検出するものを少なくとも
1つ以上設けるものである。
【0062】また第一検出手段5を水中のカリウムイオ
ン濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨害
物質としては、セシウムイオン、アンモニウムイオン、
タリウムイオン、水素イオン、銀イオン、シランイオ
ン、リチウムイオン、ナトリウムイオン等が挙げられる
ものであり、この場合は第二検出手段6としてこれらの
濃度のうちのいずれかを検出するものを少なくとも1つ
以上設けるものである。
【0063】また第一検出手段5を水中の塩化物イオン
濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨害物
質としては、水酸化物イオン、硫化物イオン、臭化物イ
オン、ヨウ化物イオン、シアン化物イオン、過塩素酸イ
オン、硝酸イオン、硫酸イオン、炭酸水素イオン、酢酸
イオン、フッ化物イオン、チオ硫酸イオン、アンモニア
等が挙げられるものであり、この場合は第二検出手段6
としてこれらの濃度のうちのいずれかを検出するものを
少なくとも1つ以上設けるものである。
【0064】また第一検出手段5を水中の臭化物イオン
濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨害物
質としては、硫化物イオン、ヨウ化物イオン、シアン化
物イオン、塩化物イオン、アンモニア等が挙げられるも
のであり、この場合は第二検出手段6としてこれらの濃
度のうちのいずれかを検出するものを少なくとも1つ以
上設けるものである。
【0065】また第一検出手段5を水中の硝酸イオン濃
度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨害物質
としては過塩素酸イオン、ヨウ化物イオン、塩素酸イオ
ン、シアン化物イオン、臭化物イオン、亜硝酸イオン、
硫化水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸
イオン、リン酸一水素イオン、酢酸イオン、フッ化物イ
オン、硫酸イオン等が挙げられるものであり、この場合
は第二検出手段6としてこれらの濃度のうちのいずれか
を検出するものを少なくとも1つ以上設けるものであ
る。
【0066】また第一検出手段5を水中の亜硝酸イオン
濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨害物
質としてはヨウ化物イオン、酢酸イオン、臭化物イオ
ン、過塩素酸イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、炭
酸水素イオン、塩化物イオン、硝酸イオン、サリチル
酸、多リン酸、アスコルビン酸、乳酸等が挙げられるも
のであり、この場合は第二検出手段6としてこれらの濃
度のうちのいずれかを検出するものを少なくとも一つ以
上設けるものである。
【0067】更に第一検出手段5を水中のシアン化物イ
オン濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨
害物質としては硫化物イオン、ヨウ化物イオン、臭化物
イオン、塩化物イオン等を挙げることができ、この場合
は第二検出手段6としてこれらの濃度のうちのいずれか
を検出するものを少なくとも1つ以上設けるものであ
る。
【0068】図4は第3の実施形態を示している。この
実施形態は水処理装置1として電解水生成装置を用いた
ものである。この水処理装置1では、装置本体のハウジ
ング12内に水処理部4である電解槽42が配設されて
いる。電解槽42は、内部に少なくとも一対の電極が配
設され、この電極間に電解電流を通電することによって
電解槽内に供給された水道水や井戸水等の原水を電気分
解してアルカリイオン水や酸性イオン水等の電解水を処
理水として生成するものである。また、ハウジング12
には原水が流通する原水流路8の下流側端部が導入され
ており、この原水流路8の下流側端部は水処理部4に接
続されている。ここで原水流路8の上流側端部はハウジ
ング12の外部において流入口2として開口しており、
この流入口2は原水供給手段である水道のカラン13に
接続される。また、ハウジング12には水処理部4にて
処理された処理水が流通する処理水流路9の上流側端部
が導入され、この処理水流路9の上流側端部は水処理部
4に接続されている。ここで処理水流路9の下流側端部
はハウジング12の外部において吐出口3として開口し
ている。ここで図面では処理水流路9が一系統のみ示さ
れているが、電解槽42にて生成されたアルカリイオン
水と酸性イオン水を別個に吐水するための二系統の処理
水流路9を配設しても良い。
【0069】また、ハウジング12内には、第一検出手
段5、第二検出手段6、及び第二検出手段6からの検出
結果に基づいて第一検出手段5の検出値を補正する補正
手段7が配設されている。本実施形態ではこの第一検出
手段5、第二検出手段6、及び補正手段7は、処理水中
の全カルシウム成分濃度を検出する目的で設けられてい
る。ここで、全カルシウム成分濃度とは、イオン状態で
存在するカルシウム成分だけでなく、分子状態で沈殿し
ているカルシウム濃度をも含めた、カルシウムを含む化
学種の総量の濃度を示す。ここで、本実施形態では、検
出目的である全カルシウム成分濃度と関連する水質情報
(関連情報)であるカルシウムイオン濃度を第一検出手
段5にて検出し、このカルシウムイオン濃度から全カル
シウム成分濃度を導出するものである。
【0070】第一検出手段5は検出目的である水質情報
を検出するものであり、図示の例では処理水流路9の配
管途中に配設されている。また、図示の例では第一検出
手段5として、第一の実施例及び第二の実施例と同様
の、処理水中のカルシウムイオンを検出するカルシウム
イオン電極にて構成されているものが配設されてる。
【0071】また第二検出手段6は、第一検出手段5で
検出される水質情報の検出結果に影響を及ぼす別の水質
情報を検出するものである。図示の例では第二検出手段
6として、処理水流路9の配管途中において、第一検出
手段5の上流側に、ガラス電極等にて構成されるpH測
定装置等が設けられるものであり、第一検出手段5にて
検出されるカルシウムイオン濃度の変動の原因となるp
Hを測定するものである。
【0072】上記のように構成される水処理装置1で
は、原水は流入口2から原水流路8を通じて水処理部4
(電解槽42)に供給され、水処理部4にて電気分解さ
れて、処理水(電解水)として処理水流路9を通じ吐出
口3より供給されるようになっている。このような水処
理過程においては、処理水は処理水流路9を流通する間
にまず第二検出手段6によってpHが測定され、更に第
一検出手段5によってカルシウムイオン濃度(カルシウ
ムイオン濃度に起因するカルシウムイオン電極の電極電
位)が測定される。この第一検出手段5及び第二検出手
段6による水質情報の測定結果が補正演算部71に入力
されて、第一検出手段5による水質情報(カルシウムイ
オン濃度又はカルシウムイオン濃度に起因するカルシウ
ムイオン電極の電極電位)が補正され、この補正された
カルシウムイオン濃度から、処理水中の全カルシウム成
分濃度が導出される。この補正後の第一検出手段5によ
る検出結果に基づいて、水処理部4における電解条件等
の動作が制御される。これにより、水処理部4の動作が
正確な水質情報に基づいて制御されるものである。
【0073】上記のような装置構成における、補正演算
部71での第一検出手段5の検出結果の補正動作の例を
説明する。
【0074】まず、補正演算部71として、補正式に従
って第一検出手段5の検出結果を補正するものの一例を
説明する。
【0075】既述のように、処理水のpHが変動するに
従って、水中にCO2、HCO3 -、CO3 2-等の状態で存
在する炭酸成分の存在比が図5に示すように変動し、p
Hが高くなるに従ってCO3 2-の濃度が上昇して、上記
化学式(2)の反応により水中のカルシウムイオンとC
3 2-とが反応し、炭酸カルシウムが沈殿する。この結
果、pHが高くなると処理水中の全カルシウム成分量に
対する炭酸カルシウム量の割合が増大すると共にカルシ
ウムイオンの量の割合が減少する。図6は水中の全カル
シウム成分濃度を1として、カルシウムイオン濃度を規
格化した場合の、実験的に求めたpHとカルシウムイオ
ン濃度との関係の一例を示すものである。
【0076】この実験結果に基づいて全カルシウム成分
濃度BCa、カルシウムイオン濃度A Ca及び水のpHの関
係を導出した結果を次の式(13)に示す。
【0077】 ACa=BCa×〔10exp(2×pH−16.60)÷{1+10exp(p H−6.35)+10exp(2×pH−16.60)}〕 ・・・(13) この結果、全カルシウム成分濃度BCaは次の式(14)
のように表される。
【0078】 BCa=ACa÷10exp(2×pH−16.60)×{1+10exp(pH −6.35)+10exp(2×pH−16.60)} ・・・(14) そこで、上記の式(14)を補正式として用い、第一検
出手段5のカルシウムイオン電極の電極電位に基づいて
ネルンストの式から導出されるカルシウムイオン濃度A
Ca及び第二検出手段6にて検出されるpHから、関連情
報であるカルシウムイオン濃度を補正して、検出目的で
ある全カルシウム成分濃度BCaを導出する補正演算部7
1を用いると、pHの変化によって第一検出手段5によ
る検出結果が変動しても、正確な全カルシウム成分濃度
を導出することができるものである。但し、上記式は実
験にて導出したものであり、測定対象水質が変動する場
合は、別途に実験にて導出された補正式を用いる必要が
ある。
【0079】次に、補正演算部71として、補正テーブ
ルに従って第一検出手段5の検出結果を補正するものに
ついて説明する。
【0080】ここで例示するものは、下記式(15)に
基づいて第一検出手段5のカルシウムイオン電極の電極
電位Eを、全カルシウム成分濃度に基づく値E″に補正
して、この補正後の電極電位E″にて、ネルンストの式
により全カルシウム成分濃度を導出する補正演算部71
を用いるものであり、このときの式(15)中の補正係
数(規格値)Δe′として、補正テーブルにおいて所定
のpH範囲ごとに規定された値を用いるようにするもの
である。
【0081】 E″=E−Δe′ ・・・(15) このような補正テーブルは、下記の表2に示すように、
第二検出手段6にて検出されるpHと、Δe′の値とを
対応づけたものを用いることができる。尚、表中のf〜
kは具体的な数値を表している。
【0082】
【表2】
【0083】図7は第4の実施形態を示している。この
実施形態は水処理装置1としてミネラル水生成装置を用
いたものである。この水処理装置1では、装置本体のハ
ウジング12内に水処理部4であるミネラル水生成部4
1が配設されている。また、ハウジング12には原水が
流通する原水流路8の下流側端部が導入されており、こ
の原水流路8の下流側端部は水処理部4に接続されてい
る。ここで原水流路8の上流側端部はハウジング12の
外部において流入口2として開口しており、この流入口
2は原水供給手段である水道のカラン13に接続され
る。また、ハウジング12には水処理部4にて処理され
た処理水が流通する処理水流路9の上流側端部が導入さ
れ、この処理水流路9の上流側端部は水処理部4に接続
されている。ここで処理水流路9の下流側端部はハウジ
ング12の外部において吐出口3として開口している。
【0084】また、ハウジング12内には、第一検出手
段5、第二検出手段6、及び第二検出手段6からの検出
結果に基づいて第一検出手段5の検出値を補正する補正
手段7が配設されている。この第一検出手段5、第二検
出手段6、及び補正手段7は、処理水中のカルシウムイ
オン濃度を検出する目的で設けられており、第一検出手
段5と第二検出手段6は、第二検出手段6が処理水流路
9の配管途中において第一検出手段5の上流側に配設さ
れていることを除けば、第1の実施形態と同様の構成を
有している。
【0085】また、ハウジング1の外側には切替手段1
0と水質表示部11とが配設されている。
【0086】この水質表示部11は第二検出手段6によ
る検出結果を液晶表示や発光ランプ等の任意の手段にて
可視表示するものである。また切替手段10は第一検出
手段5の検出結果の補正量を設定するものであり、使用
者が水質表示部11に表示された第二検出手段6による
検出結果に基づいた入力動作を行うことができるもので
あれば、任意のものを用いることができ、例えばダイヤ
ル式やスライド式等の操作つまみや、キーボード等にて
構成し、水質の測定結果の値を操作つまみやキーボード
等を操作して入力できるようにしたものを適用すること
ができる。
【0087】また補正手段7は、第一検出手段5と第二
検出手段6からの検出結果が入力されると共にこの検出
結果が一時的に記憶される記憶手段と、記憶手段に記憶
された第二の検出手段6からの検出結果を水質表示部1
1に出力する出力手段と、切替手段10から伝達される
入力信号が一時的に記憶される記憶手段と、第一検出手
段5からの検出結果と切替手段10からの入力信号に基
づいて第一検出手段5による検出結果を補正する演算手
段と、この補正された第一検出手段5による検出結果を
出力する出力手段と、補正された第一検出手段5による
検出結果に基づいて水処理部4の動作を制御する制御手
段とを具備する補正演算部71にて構成することができ
る。この補正演算部71の演算手段は、補正演算部71
に、内蔵されたコンピュータプログラムに従って演算を
行うCPU等のコンピュータや、一定の演算処理を行う
論理回路等を設けることにより、具備させることができ
る。
【0088】また、この補正演算部71によって第一検
出手段5の検出結果を補正するにあたっては、既述の実
施形態と同様に補正式又は補正テーブルに従って第一検
出手段5の検出結果を補正する演算手段を具備する補正
演算部71を用いることができる。
【0089】また、この補正演算部71によって第一検
出手段5の検出結果を補正するにあたっては、補正式又
は補正テーブルに従って第一検出手段5の検出結果を補
正する演算手段を具備する補正演算部71を用いること
ができる。例えば補正式又は補正テーブルを利用して第
一検出手段5と第二検出手段6からの検出結果に基づい
て第一検出手段5による検出結果を補正するものを設け
るものである。ここで、補正式を用いる場合は、補正演
算部71の演算手段を、コンピュータプログラムが格納
された記憶媒体とコンピュータプログラムに従って演算
を行う演算回路とから構成されるCPU等のコンピュー
タや、一定の演算処理を行う論理回路等を設けるなどし
て構成することができる。また補正テーブルを用いる場
合は、補正演算部71の演算手段を、補正テーブルが記
憶された記憶手段(補正記憶手段)と、コンピュータプ
ログラムが格納された記憶媒体と、コンピュータプログ
ラムに従って補正テーブルを参照しながら演算を行う演
算回路とから構成されるCPU等のコンピュータで構成
することができる。
【0090】上記のように構成される水処理装置1で
は、原水は流入口2から原水流路8を通じて水処理部4
(ミネラル水生成部41)に供給され、水処理部4にて
ミネラル成分が添加されるなどの処理が施され、処理水
として処理水流路9を通じ吐出口3より供給されるよう
になっている。このような水処理過程においては、処理
水は処理水流路9を流通する間に第二検出手段6によっ
て水温が測定され、更に第一検出手段5によってカルシ
ウムイオン濃度(カルシウムイオン濃度に起因するカル
シウムイオン電極の電極電位)が測定される。この第一
検出手段5及び第二検出手段6による水質情報の測定結
果は補正演算部71に入力され、第二検出手段6からの
検出結果が水質表示部11に表示される。そして使用者
がこの表示結果に基づいて切替手段10を操作すると、
補正手段7にて第一検出手段5による検出結果が補正さ
れ、この補正後の第一検出手段5による検出結果に基づ
いて、水処理部4におけるカルシウム添加量等の動作が
制御される。これにより、水処理部4の動作が正確な水
質情報に基づいて制御されるものである。また補正手段
7から出力される補正後の第一検出手段5による検出結
果を液晶表示や発光ランプ等の任意の手段にて可視表示
することもできるものである。
【0091】図8は第5の実施形態を示すものである。
この実施形態では、第4の実施形態において、水質表示
部11が設けられておらず、また第二検出手段6をハウ
ジング12とは別体に構成している。
【0092】また補正手段7は、第一検出手段5からの
検出結果が入力されると共にこの検出結果が一時的に記
憶される記憶手段と、切替手段10から伝達される入力
信号が一時的に記憶される記憶手段と、第一検出手段5
からの検出結果と切替手段10からの入力信号に基づい
て第一検出手段5による検出結果を補正する演算手段
と、この補正された第一検出手段5による検出結果を出
力する出力手段と、補正された第一検出手段5による検
出結果に基づいて水処理部4の動作を制御する制御手段
とを具備する補正演算部71にて構成することができる
ものであり、補正手段7には第二検出手段6からの検出
結果が入力されると共にこの検出結果が一時的に記憶さ
れる記憶手段や、記憶手段に記憶された第二の検出手段
6からの検出結果を水質表示部11に出力する出力手段
が設けられていない点で第4の実施形態とは異なる。
【0093】この第二検出手段6としては、第二検出手
段6における測定対象である別の水質情報に応じて呈色
反応を示す呈色試薬又はこの呈色試薬を含有させた試験
紙を備えるものを用いることができる。このような呈色
試薬や試験紙としては、第二検出手段6でpHを測定す
る場合は、リトマス試験紙、チモールブルー、メチルレ
ッド等を用いることができる。また第二検出手段6でス
トロンチウムイオン濃度を測定する場合は、下記反応式
(16)によりStCO3を析出する炭酸イオン含有水
を用いることができる。
【0094】 St2++CO3 2-→StCO3↓ ・・・(16) 第二検出手段6として呈色試薬を備えるものを用いる場
合は、この第二検出手段6として、水に呈色試薬を一定
量添加する添加手段と、この呈色試薬の添加による呈色
の度合いを色度計、濁度計等の計測器や、比色紙等にて
判定することにより測定対象である水質情報を測定する
計測手段にて構成されるものを用いることができる。例
えば処理水に一定量の炭酸イオン含有水を添加すると、
上記反応式(16)に示す反応が進行し、処理水にスト
ロンチウムイオン濃度に応じた呈色が起き、この呈色の
度合いを計測手段にて測定することにより、処理水中の
ストロンチウム濃度が導出されるものである。
【0095】また、第二検出手段6として呈色試薬を含
有させた試験紙の呈色を利用するものを用いる場合は、
第二検出手段6として、この試験紙と、処理水に浸漬さ
れた試験紙の呈色の度合いを色度計、濁度計等の計測器
や、比色紙にて判定することにより、測定対象である水
質情報を測定する計測手段にて構成されるものを用いる
ことができる。。
【0096】上記のように構成される水処理装置1で
は、原水は流入口2から原水流路8を通じて水処理部4
に供給され、水処理部4にて処理が施され、処理水とし
て処理水流路9を通じ吐出口3より供給されるようにな
っている。このような水処理過程においては、処理水は
第一検出手段5によってカルシウムイオン濃度(カルシ
ウムイオン濃度に起因するカルシウムイオン電極の電極
電位)等の水質情報が測定される。この第一検出手段5
による水質情報の測定結果は補正演算部71に入力され
る。一方、使用者は、水処理装置1から吐出される処理
水を容器14等に入れ、第二検出手段6を用いて容器1
4内の処理水の別の水質情報を測定するものであり、更
に使用者がこの測定結果に基づいて切替手段10を操作
すると、補正手段7にて第一検出手段5による検出結果
が補正され、この補正後の第一検出手段5による検出結
果に基づいて、水処理部4におけるカルシウム添加量等
の動作が制御される。これにより、水処理部4の動作が
正確な水質情報に基づいて制御されるものである。また
補正手段7から出力される補正後の第一検出手段5によ
る検出結果を液晶表示や発光ランプ等の任意の手段にて
可視表示することもできるものである。
【0097】本実施形態では、第二検出手段6として原
水のpH値等に応じて起電力を発生する電気化学式水質
測定装置を用いる場合よりも装置構成が簡便となり、製
造コストが低減できるものである。
【0098】以上に例示した各実施形態では、第二検出
手段6を一種のみ設けた例を示しているが、第二検出手
段6を複数設けて、目的とする水質情報に影響を及ぼす
別の水質情報を複数種検出し、この複数の別の水質情報
の検出結果に基づいて、第一検出手段5の検出結果を補
正手段7にて補正することもでき、この場合、より正確
な水質情報を導出することができる。また水処理装置1
として、ミネラル水生成装置、電解水生成装置を用いて
説明したが、本発明は水処理装置として他に浄水器、2
4時間風呂、浄化槽等の装置に用いても構わない。
【0099】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
水処理装置は、流入口から吐出口に至る流路内に、原水
に処理を施す水処理部と、目的とする水質情報を検出す
る第一検出手段とが配設された水処理装置であって、別
の水質情報を検出する第二検出手段を少なくとも一つ以
上具備すると共に、第二検出手段からの検出結果に基づ
いて第一検出手段の検出値を補正する補正手段を具備す
るため、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水
質情報を第二検出手段で検出し、この検出結果に基づい
て補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正すること
ができ、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水
質情報の変化に関係なく、目的とする水質情報を正確に
検出することができるものであり、この正確な水質情報
に基づいて制御を行ったり、正確な水質情報を表示した
りすることが可能となるものである。
【0100】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、第一検出手段を、水中の特定のイオンの濃度を検出
するイオン電極にて構成するため、第一検出手段にてイ
オン電極の出力値に基づいて水中の特定のイオン濃度を
検出すると共に、このイオン濃度を、補正手段にて第二
検出手段による別の水質情報の検出結果に基づいて補正
し、特定イオンの正確な濃度を導出することができ、こ
の正確なイオン濃度に基づいて制御を行ったり、正確な
イオン濃度を表示したりすることが可能となるものであ
る。
【0101】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、第二検出手段が、pHを検出するものであるた
め、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水質情
報としてpHを第二検出手段で検出し、このpHに基づ
いて補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正するこ
とができ、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼすpH
の変化に関係なく、目的とする水質情報を正確に検出す
ることができるものであり、この正確な水質情報に基づ
いて制御を行ったり、正確な水質情報を表示したりする
ことが可能となるものである。
【0102】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、第二検出手段が、水温を検出するも
のであるため、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす
別の水質情報として水温を第二検出手段で検出し、この
水温に基づいて補正手段にて第一検出手段の検出結果を
補正することができ、第一検出手段の検出結果に影響を
及ぼす水温の変化に関係なく、目的とする水質情報を正
確に検出することができるものであり、この正確な水質
情報に基づいて制御を行ったり、正確な水質情報を表示
したりすることが可能となるものである。
【0103】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、第二検出手段が、第一検出手段の検
出結果の誤差要因と成り得る不純物を検出するものであ
るため、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水
質情報として不純物を第二検出手段で検出し、この不純
物の検出結果に基づいて補正手段にて第一検出手段の検
出結果を補正することができ、第一検出手段の検出結果
に影響を及ぼす不純物の変化に関係なく、目的とする水
質情報を正確に検出することができるものであり、この
正確な水質情報に基づいて制御を行ったり、正確な水質
情報を表示したりすることが可能となるものである。
【0104】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中のカルシウムイオン濃度を検出
するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段とし
て鉛イオン濃度、水銀イオン濃度、水素イオン濃度、ス
トロンチウムイオン濃度、鉄イオン濃度、銅イオン濃
度、ナトリウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃度、
カリウムイオン濃度、リチウムイオン濃度、バリウムイ
オン濃度、亜鉛イオン濃度、マグネシウムイオン濃度、
シランイオン濃度のいずれかを検出するものを少なくと
も1つ以上具備するため、第一検出手段にてカルシウム
イオン濃度に起因するカルシウムイオン電極の出力値を
検出すると共に、カルシウムイオン電極の出力値に影響
を与える妨害物質である鉛イオン、水銀イオン、水素イ
オン、ストロンチウムイオン、鉄イオン、銅イオン、ナ
トリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオ
ン、リチウムイオン、バリウムイオン、亜鉛イオン、マ
グネシウムイオン、シランイオンを第二検出手段にて検
出することができ、この妨害物質の検出結果に基づいて
補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正することが
でき、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす妨害物質
の変化に関係なく、目的とするカルシウムイオン濃度を
正確に検出することができるものであり、この正確な水
質情報に基づいて制御を行ったり、正確な水質情報を表
示したりすることが可能となるものである。
【0105】また請求項7の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中のナトリウムイオン濃度を検出
するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段とし
て銀イオン濃度、水素イオン濃度、リチウムイオン濃
度、セシウムイオン濃度、カリウムイオン濃度、タリウ
ムイオン濃度、ルビジウムイオン濃度、アンモニウムイ
オン濃度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ以
上具備するため、第一検出手段にてナトリウムイオン濃
度に起因するナトリウムイオン電極の出力値を検出する
と共に、ナトリウムイオン電極の出力値に影響を与える
妨害物質である銀イオン、水素イオン、リチウムイオ
ン、セシウムイオン、カリウムイオン、タリウムイオ
ン、ルビジウムイオン、アンモニウムイオンを第二検出
手段にて検出することができ、この妨害物質の検出結果
に基づいて補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正
することができ、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼ
す妨害物質の変化に関係なく、目的とするナトリウムイ
オン濃度を正確に検出することができるものであり、こ
の正確な水質情報に基づいて制御を行ったり、正確な水
質情報を表示したりすることが可能となるものである。
【0106】また請求項8の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中のカリウムイオン濃度を検出す
るイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段として
セシウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃度、タリウ
ムイオン濃度、水素イオン濃度、銀イオン濃度、シラン
イオン濃度、リチウムイオン濃度、ナトリウムイオン濃
度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ以上具備
するため、第一検出手段にてカリウムイオン濃度に起因
するカリウムイオン電極の出力値を検出すると共に、カ
リウムイオン電極の出力値に影響を与える妨害物質であ
るセシウムイオン、アンモニウムイオン、タリウムイオ
ン、水素イオン、銀イオン、シランイオン、リチウムイ
オン、ナトリウムイオンを第二検出手段にて検出するこ
とができ、この妨害物質の検出結果に基づいて補正手段
にて第一検出手段の検出結果を補正することができ、第
一検出手段の検出結果に影響を及ぼす妨害物質の変化に
関係なく、目的とするカリウムイオン濃度を正確に検出
することができるものであり、この正確な水質情報に基
づいて制御を行ったり、正確な水質情報を表示したりす
ることが可能となるものである。
【0107】また請求項9の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段が水中の塩化物イオン濃度を検出する
イオン電極であって、第二検出手段として水酸化物イオ
ン濃度、硫化物イオン濃度、臭化物イオン濃度、ヨウ化
物イオン濃度、シアン化物イオン濃度、過塩素酸イオン
濃度、硝酸イオン濃度、硫酸イオン濃度、炭酸水素イオ
ン濃度、酢酸イオン濃度、フッ化物イオン濃度、チオ硫
酸イオン濃度、アンモニア濃度のいずれかを検出するも
のを少なくとも1つ以上具備するため、第一検出手段に
て塩化物イオン濃度に起因する塩化物イオン電極の出力
値を検出すると共に、塩化物イオン電極の出力値に影響
を与える妨害物質である水酸化物イオン、硫化物イオ
ン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、シアン化物イオ
ン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、炭酸水
素イオン、酢酸イオン、フッ化物イオン、チオ硫酸イオ
ン、アンモニアを第二検出手段にて検出することがで
き、この妨害物質の検出結果に基づいて補正手段にて第
一検出手段の検出結果を補正することができ、第一検出
手段の検出結果に影響を及ぼす妨害物質の変化に関係な
く、目的とする塩化物イオン濃度を正確に検出すること
ができるものであり、この正確な水質情報に基づいて制
御を行ったり、正確な水質情報を表示したりすることが
可能となるものである。
【0108】また請求項10の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中の臭化物イオン濃度を検出する
イオン電極にて構成すると共に、第二検出手段として硫
化物イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、シアン化物イオ
ン濃度、塩化物イオン濃度、アンモニア濃度のいずれか
を検出するものを少なくとも1つ以上具備するため、第
一検出手段にて臭化物イオン濃度に起因する臭化物イオ
ン電極の出力値を検出すると共に、臭化物イオン電極の
出力値に影響を与える妨害物質である硫化物イオン、ヨ
ウ化物イオン、シアン化物イオン、塩化物イオン、アン
モニアを第二検出手段にて検出することができ、この妨
害物質の検出結果に基づいて補正手段にて第一検出手段
の検出結果を補正することができ、第一検出手段の検出
結果に影響を及ぼす妨害物質の変化に関係なく、目的と
する臭化物イオン濃度を正確に検出することができるも
のであり、この正確な水質情報に基づいて制御を行った
り、正確な水質情報を表示したりすることが可能となる
ものである。
【0109】また請求項11の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中の硝酸イオン濃度を検出するイ
オン電極にて構成すると共に、第二検出手段として過塩
素酸イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、塩素酸イオン濃
度、シアン化物イオン濃度、臭化物イオン濃度、亜硝酸
イオン濃度、硫化水素イオン濃度、炭酸イオン濃度、炭
酸水素イオン濃度、リン酸イオン濃度、リン酸一水素イ
オン濃度、酢酸イオン濃度、フッ化物イオン濃度、硫酸
イオン濃度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ
以上具備するため、第一検出手段にて硝酸イオン濃度に
起因する硝酸イオン電極の出力値を検出すると共に、硝
酸イオン電極の出力値に影響を与える妨害物質である過
塩素酸イオン、ヨウ化物イオン、塩素酸イオン、シアン
化物イオン、臭化物イオン、亜硝酸イオン、硫化水素イ
オン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸イオン、リ
ン酸一水素イオン、酢酸イオン、フッ化物イオン、硫酸
イオンを第二検出手段にて検出することができ、この妨
害物質の検出結果に基づいて補正手段にて第一検出手段
の検出結果を補正することができ、第一検出手段の検出
結果に影響を及ぼす妨害物質の変化に関係なく、目的と
する硝酸イオン濃度を正確に検出することができるもの
であり、この正確な水質情報に基づいて制御を行った
り、正確な水質情報を表示したりすることが可能となる
ものである。
【0110】また請求項12の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中の亜硝酸イオン濃度を検出する
イオン電極にて構成すると共に、第二検出手段としてヨ
ウ化物イオン濃度、酢酸イオン濃度、臭化物イオン濃
度、過塩素酸イオン濃度、フッ化物イオン濃度、硫酸イ
オン濃度、炭酸水素イオン濃度、塩化物イオン濃度、硝
酸イオン濃度、サリチル酸濃度、多リン酸濃度、アスコ
ルビン酸濃度、乳酸濃度のいずれかを検出するものを少
なくとも1つ以上具備するため、第一検出手段にて亜硝
酸イオン濃度に起因する亜硝酸イオン電極の出力値を検
出すると共に、亜硝酸イオン電極の出力値に影響を与え
る妨害物質であるヨウ化物イオン、酢酸イオン、臭化物
イオン、過塩素酸イオン、フッ化物イオン、硫酸イオ
ン、炭酸水素イオン、塩化物イオン、硝酸イオン、サリ
チル酸、多リン酸、アスコルビン酸、乳酸を第二検出手
段にて検出することができ、この妨害物質の検出結果に
基づいて補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正す
ることができ、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす
妨害物質の変化に関係なく、目的とする亜硝酸イオン濃
度を正確に検出することができるものであり、この正確
な水質情報に基づいて制御を行ったり、正確な水質情報
を表示したりすることが可能となるものである。
【0111】また請求項13の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中のシアン化物イオン濃度を検出
するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段とし
て硫化物イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、臭化物イオ
ン濃度、塩化物イオン濃度のいずれかを検出するものを
少なくとも1つ以上具備するため、第一検出手段にてシ
アン化物イオン濃度に起因するシアン化物イオン電極の
出力値を検出すると共に、シアン化物電極の出力値に影
響を与える妨害物質である硫化物イオン、ヨウ化物イオ
ン、臭化物イオン、塩化物イオンを第二検出手段にて検
出することができ、この妨害物質の検出結果に基づいて
補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正することが
でき、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす妨害物質
の変化に関係なく、目的とするシアン化物濃度を正確に
検出することができるものであり、この正確な水質情報
に基づいて制御を行ったり、正確な水質情報を表示した
りすることが可能となるものである。
【0112】また請求項14の発明は、請求項1乃至1
3のいずれかにおいて、第二検出手段として呈色反応を
示すことによって水質情報を検出する呈色試薬又はこの
呈色試薬を含有させた試験紙を備えたものを具備するた
め、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水質情
報を呈色試薬又はこの呈色試薬を含有させた試験紙で検
出し、この検出結果に基づいて補正手段にて第一検出手
段の検出結果を補正することができ、第一検出手段の検
出結果に影響を及ぼす別の水質情報の変化に関係なく、
目的とする水質情報を正確に検出することができるもの
であり、この正確な水質情報に基づいて制御を行った
り、正確な水質情報を表示したりすることが可能となる
ものである。しかも、第二検出手段として電気化学的水
質測定装置を用いる場合よりも装置構成が簡便となり、
製造コストを低減することができるものである。
【0113】また請求項15の発明は、請求項1乃至1
4のいずれかにおいて、第二検出手段による検出結果を
表示する水質表示部を具備すると共に、水質表示部に表
示された表示結果に従って切り替え操作を行い補正手段
を動作させることによって、第一検出手段の検出結果の
補正量を設定することができる切替手段を具備するた
め、使用者が水質表示部に表示された検出目的とは別の
水質情報に基づいて切替手段を操作させることにより、
第一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水質情報の
変化に関係なく、目的とする水質情報を正確に検出する
ことができるものであり、この正確な水質情報に基づい
て制御を行ったり、正確な水質情報を表示したりするこ
とが可能となるものである。
【0114】また請求項16の発明は、請求項1乃至1
5のいずれかにおいて、補正手段として、補正式又は補
正テーブルを利用して第二検出手段の検出結果に基づい
て第一検出手段の検出結果の補正値を導出する補正演算
部を具備するため、第一検出手段の検出結果に影響を及
ぼす別の水質情報を第二検出手段で検出し、この検出結
果に基づいて補正手段にて補正式又は補正テーブルを用
いて第一検出手段の検出結果を補正することができ、第
一検出手段の検出結果に影響を及ぼす別の水質情報の変
化に関係なく、目的とする水質情報を正確に検出するこ
とができるものであり、この正確な水質情報に基づいて
制御を行ったり、正確な水質情報を表示したりすること
が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す概略図である。
【図2】第2の実施形態を示す概略図である。
【図3】カルシウム濃度が0.1mol/Lの処理水中
の鉛イオン濃度と、カルシウムイオン電極の電極電位の
実測値に基づくカルシウムイオン濃度の測定値との関係
を示すグラフである。
【図4】第3の実施形態を示す概略図である。
【図5】炭酸を含む処理水のpHと、処理水中のC
2、HCO3 -及びCO3 2-の存在比との関係を示すグラ
フである。
【図6】処理水中の全カルシウム成分濃度を1とした場
合の、処理水のpHと、処理水中のカルシウムイオン濃
度の規格値との関係を示すグラフである。
【図7】第4の実施形態を示す概略図である。
【図8】第5の実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 水処理装置 2 流入口 3 吐出口 4 水処理部 5 第一検出手段 6 第二検出手段 7 補正手段 10 切替手段 11 水質表示部 71 補正演算部
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月4日(2000.12.
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】ここで、水中に含まれる炭酸成分はC
2、HCO3 -、CHO3 2-等の状態で存在するが、図5
に示すようにpHが変化するに従ってこれらの存在比が
変動し、水中の炭成分の存在状態が変化してしまうも
のである。従って、水道水に炭酸成分がある程度以上含
有している場合においては、電解により生成した電解水
のうち、pHが高いアルカリ水中では下記反応式(2)
によりカルシウムイオンは炭酸カルシウムとなり沈殿し
てしまうため、全カルシウム成分量は変化しないが水中
に溶存するカルシウムイオン量は減少してしまう。この
ときの、全カルシウム成分濃度を1とした場合のアルカ
リイオン水のpHの値、溶存するカルシウムイオンの濃
度、及び全カルシウム成分濃度の関係は図6に示すよう
になる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中のカルシウムイオン濃度を検
出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6
として鉛イオン濃度、水銀イオン濃度、水素イオン濃
度、ストロンチウムイオン濃度、鉄イオン濃度、銅イオ
ン濃度、ナトリウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃
度、カリウムイオン濃度、リチウムイオン濃度、バリウ
ムイオン濃度、亜鉛イオン濃度、マグネシウムイオン濃
度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ以上具備
して成ることを特徴とするものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】また請求項8の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段5を水中のカリウムイオン濃度を検出
するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段6と
してセシウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃度、タ
リウムイオン濃度、水素イオン濃度、銀イオン濃度、
チウムイオン濃度、ナトリウムイオン濃度のいずれかを
検出するものを少なくとも1つ以上具備して成ることを
特徴とするものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】また、第一検出手段5によるカルシウムイ
オン濃度の検出結果に影響を及ぼす妨害物質としては、
上記の鉛イオンの他に、水銀イオン、水素イオン、スト
ロンチウムイオン、鉄イオン、銅イオン、ナトリウムイ
オン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、リチウム
イオン、バリウムイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイ
ンが挙げられる。そこで、第二検出手段6として、こ
れらのイオン濃度を検出するイオン電極を備えるものを
用いると、更に正確なカルシウムイオン濃度を測定する
ことができる。この場合は、これらの各妨害物質の濃度
につき、鉛イオンの場合の式(12)のように、妨害物
質濃度と、第一検出手段5において検出されるカルシウ
ムイオン濃度の実測値と、カルシウムイオンの実際の濃
度との関係を表す補正式を実験的に導出し、補正演算部
71としてこの補正式を用いて第一検出手段5の検出結
果の補正を行う補正演算部71を用いるものである。こ
のようにすると、各妨害物質の変化によって第一検出手
段5による検出結果が変動しても、正確なカルシウムイ
オン濃度を導出することができるものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】また第一検出手段5を水中のカリウムイオ
ン濃度を検出するイオン電極にて構成する場合は、妨害
物質としては、セシウムイオン、アンモニウムイオン、
タリウムイオン、水素イオン、銀イオン、リチウムイオ
ン、ナトリウムイオン等が挙げられるものであり、この
場合は第二検出手段6としてこれらの濃度のうちのいず
れかを検出するものを少なくとも1つ以上設けるもので
ある。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0104
【補正方法】変更
【補正内容】
【0104】また請求項6の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中のカルシウムイオン濃度を検出
するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段とし
て鉛イオン濃度、水銀イオン濃度、水素イオン濃度、ス
トロンチウムイオン濃度、鉄イオン濃度、銅イオン濃
度、ナトリウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃度、
カリウムイオン濃度、リチウムイオン濃度、バリウムイ
オン濃度、亜鉛イオン濃度、マグネシウムイオン濃度の
いずれかを検出するものを少なくとも1つ以上具備する
ため、第一検出手段にてカルシウムイオン濃度に起因す
るカルシウムイオン電極の出力値を検出すると共に、カ
ルシウムイオン電極の出力値に影響を与える妨害物質で
ある鉛イオン、水銀イオン、水素イオン、ストロンチウ
ムイオン、鉄イオン、銅イオン、ナトリウムイオン、ア
ンモニウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、
バリウムイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオンを
二検出手段にて検出することができ、この妨害物質の検
出結果に基づいて補正手段にて第一検出手段の検出結果
を補正することができ、第一検出手段の検出結果に影響
を及ぼす妨害物質の変化に関係なく、目的とするカルシ
ウムイオン濃度を正確に検出することができるものであ
り、この正確な水質情報に基づいて制御を行ったり、正
確な水質情報を表示したりすることが可能となるもので
ある。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】また請求項8の発明は、請求項5におい
て、第一検出手段を水中のカリウムイオン濃度を検出す
るイオン電極にて構成すると共に、第二検出手段として
セシウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃度、タリウ
ムイオン濃度、水素イオン濃度、銀イオン濃度、リチウ
ムイオン濃度、ナトリウムイオン濃度のいずれかを検出
するものを少なくとも1つ以上具備するため、第一検出
手段にてカリウムイオン濃度に起因するカリウムイオン
電極の出力値を検出すると共に、カリウムイオン電極の
出力値に影響を与える妨害物質であるセシウムイオン、
アンモニウムイオン、タリウムイオン、水素イオン、銀
イオン、リチウムイオン、ナトリウムイオンを第二検出
手段にて検出することができ、この妨害物質の検出結果
に基づいて補正手段にて第一検出手段の検出結果を補正
することができ、第一検出手段の検出結果に影響を及ぼ
す妨害物質の変化に関係なく、目的とするカリウムイオ
ン濃度を正確に検出することができるものであり、この
正確な水質情報に基づいて制御を行ったり、正確な水質
情報を表示したりすることが可能となるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/18 101 G01N 33/18 101

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口から吐出口に至る流路内に、原水
    に処理を施す水処理部と、目的とする水質情報を検出す
    る第一検出手段とが配設された水処理装置であって、別
    の水質情報を検出する第二検出手段を少なくとも一つ以
    上具備すると共に、第二検出手段からの検出結果に基づ
    いて第一検出手段の検出値を補正する補正手段を具備し
    て成ることを特徴とする水処理装置。
  2. 【請求項2】 第一検出手段を、水中の特定のイオンの
    濃度を検出するイオン電極にて構成して成ることを特徴
    とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 【請求項3】 第二検出手段が、pHを検出するもので
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の水処理装
    置。
  4. 【請求項4】 第二検出手段が、水温を検出するもので
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の水処理装置。
  5. 【請求項5】 第二検出手段が、第一検出手段の検出結
    果の誤差要因と成り得る不純物を検出するものであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水処
    理装置。
  6. 【請求項6】 第一検出手段を水中のカルシウムイオン
    濃度を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二検
    出手段として鉛イオン濃度、水銀イオン濃度、水素イオ
    ン濃度、ストロンチウムイオン濃度、鉄イオン濃度、銅
    イオン濃度、ナトリウムイオン濃度、アンモニウムイオ
    ン濃度、カリウムイオン濃度、リチウムイオン濃度、バ
    リウムイオン濃度、亜鉛イオン濃度、マグネシウムイオ
    ン濃度、シランイオン濃度のいずれかを検出するものを
    少なくとも1つ以上具備して成ることを特徴とする請求
    項5に記載の水処理装置。
  7. 【請求項7】 第一検出手段を水中のナトリウムイオン
    濃度を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二検
    出手段として銀イオン濃度、水素イオン濃度、リチウム
    イオン濃度、セシウムイオン濃度、カリウムイオン濃
    度、タリウムイオン濃度、ルビジウムイオン濃度、アン
    モニウムイオン濃度のいずれかを検出するものを少なく
    とも1つ以上具備して成ることを特徴とする請求項5に
    記載の水処理装置。
  8. 【請求項8】 第一検出手段を水中のカリウムイオン濃
    度を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出
    手段としてセシウムイオン濃度、アンモニウムイオン濃
    度、タリウムイオン濃度、水素イオン濃度、銀イオン濃
    度、シランイオン濃度、リチウムイオン濃度、ナトリウ
    ムイオン濃度のいずれかを検出するものを少なくとも1
    つ以上具備して成ることを特徴とする請求項5に記載の
    水処理装置。
  9. 【請求項9】 第一検出手段が水中の塩化物イオン濃度
    を検出するイオン電極であって、第二検出手段として水
    酸化物イオン濃度、硫化物イオン濃度、臭化物イオン濃
    度、ヨウ化物イオン濃度、シアン化物イオン濃度、過塩
    素酸イオン濃度、硝酸イオン濃度、硫酸イオン濃度、炭
    酸水素イオン濃度、酢酸イオン濃度、フッ化物イオン濃
    度、チオ硫酸イオン濃度、アンモニア濃度のいずれかを
    検出するものを少なくとも1つ以上具備して成ることを
    特徴とする請求項5に記載の水処理装置。
  10. 【請求項10】 第一検出手段を水中の臭化物イオン濃
    度を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出
    手段として硫化物イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、シ
    アン化物イオン濃度、塩化物イオン濃度、アンモニア濃
    度のいずれかを検出するものを少なくとも1つ以上具備
    して成ることを特徴とする請求項5に記載の水処理装
    置。
  11. 【請求項11】 第一検出手段を水中の硝酸イオン濃度
    を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出手
    段として過塩素酸イオン濃度、ヨウ化物イオン濃度、塩
    素酸イオン濃度、シアン化物イオン濃度、臭化物イオン
    濃度、亜硝酸イオン濃度、硫化水素イオン濃度、炭酸イ
    オン濃度、炭酸水素イオン濃度、リン酸イオン濃度、リ
    ン酸一水素イオン濃度、酢酸イオン濃度、フッ化物イオ
    ン濃度、硫酸イオン濃度のいずれかを検出するものを少
    なくとも1つ以上具備して成ることを特徴とする請求項
    5に記載の水処理装置。
  12. 【請求項12】 第一検出手段を水中の亜硝酸イオン濃
    度を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二検出
    手段としてヨウ化物イオン濃度、酢酸イオン濃度、臭化
    物イオン濃度、過塩素酸イオン濃度、フッ化物イオン濃
    度、硫酸イオン濃度、炭酸水素イオン濃度、塩化物イオ
    ン濃度、硝酸イオン濃度、サリチル酸濃度、多リン酸濃
    度、アスコルビン酸濃度、乳酸濃度のいずれかを検出す
    るものを少なくとも1つ以上具備して成ることを特徴と
    する請求項5に記載の水処理装置。
  13. 【請求項13】 第一検出手段を水中のシアン化物イオ
    ン濃度を検出するイオン電極にて構成すると共に、第二
    検出手段として硫化物イオン濃度、ヨウ化物イオン濃
    度、臭化物イオン濃度、塩化物イオン濃度のいずれかを
    検出するものを少なくとも1つ以上具備して成ることを
    特徴とする請求項5に記載の水処理装置。
  14. 【請求項14】 第二検出手段として呈色反応を示すこ
    とによって水質情報を検出する呈色試薬又はこの呈色試
    薬を含有させた試験紙を備えたものを具備して成ること
    を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の水処
    理装置。
  15. 【請求項15】 第二検出手段による検出結果を表示す
    る水質表示部を具備すると共に、水質表示部に表示され
    た表示結果に従って切り替え操作を行い補正手段を動作
    させることによって、第一検出手段の検出結果の補正量
    を設定することができる切替手段を具備して成ることを
    特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の水処理
    装置。
  16. 【請求項16】 補正手段として、補正式又は補正テー
    ブルを利用して第二検出手段の検出結果に基づいて第一
    検出手段の検出結果の補正値を導出する補正演算部を具
    備して成ることを特徴とする請求項1乃至15のいずれ
    かに記載の水処理装置。
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