JP2002065266A - 気道特異的トリプシン様酵素およびその利用法 - Google Patents

気道特異的トリプシン様酵素およびその利用法

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JP2002065266A
JP2002065266A JP2000257105A JP2000257105A JP2002065266A JP 2002065266 A JP2002065266 A JP 2002065266A JP 2000257105 A JP2000257105 A JP 2000257105A JP 2000257105 A JP2000257105 A JP 2000257105A JP 2002065266 A JP2002065266 A JP 2002065266A
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trypsin
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広志 江口
Satoshi Yamamura
聡 山村
Reiko Mita
麗子 三田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒト気道トリプシン様酸素(AST)活性を
阻害、或いはASTによるプロテアーゼ活性化受容体
(PAR)活性化を阻害する化合物やポリペプチドのス
クリーニング方法、更に生体内及び生体より得られた細
胞や試料中のASTの測定方法の提供。又、ASTの活
性化に起因する疾患の治療薬の提供。 【解決手段】 ヒトもしくはマウス由来の特定のアミノ
酸配列の全部もしくは一部からなる蛋白又はヒト由来の
特定のアミノ酸配列と66%以上のホモロジーを有する
蛋白であって、プロペプチド部分とトリプシン様蛋白部
分とがジスルフィド結合で連結されているAST。それ
らをコードする核酸。それらに結合する抗体。かかる抗
体を用いてASTを測定する方法。更には測定対象化合
物もしくはポリペプチドのAST阻害活性、或いはAS
TによるPAR活性化の阻害活性を測定する方法。阻害
ポリペプチドを主薬効成分とする治療薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規に明らかにされ
た気道特異的トリプシン様酵素蛋白構造、および該酵素
のプロテアーゼ活性化受容体活性化作用に基づく、気道
特異的トリプシン様酵素活性あるいは該酵素のPAR活
性化能の検出もしくは測定系を用いた、化合物あるいは
ポリペプチド(蛋白および抗体を含む)の阻害活性検出
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ヒトの慢性気道炎症患者の喀痰中
からヒト気道トリプシン様酵素(以下、「気道特異的ト
リプシン様酵素」または「AST」(Airway S
pecific Trypsin−like Prot
ease)という。)が精製され(特開平7−0676
40号公報、Yasuoka S. et al., Am. J. Respir. Cell
Mol. Biol., 16: p300-308, 1997)、そのアミノ酸配列
およびcDNA配列が明らかになっている(特開平8−
89246号公報、US−5804410、EP−69
9763、Yamaoka K. et al., J. Biol. Chem., 273(1
9): 11895-11901, 1998)。
【0003】この酵素のもつ活性についてはin vi
troでいくつか検討がなされている。粘液繊毛運動に
対する関与をはじめ、ヒト気管支上皮細胞株からのIL
−8、GM−CSFなどのサイトカインの産生増強作用
(寺尾紀子ら、1998年度日本呼吸器学会)を有する
ことから気道炎症の病態への関与の可能性が考えられ
る。さらに、フィブリノーゲンの分解活性およびプラス
ミノーゲンアクティベーター(プロウロキナーゼ)活性
化作用などの酵素活性(吉永純子ら、1998年度病態
と治療におけるプロテアーゼとインヒビター研究会(Co
nference on Proteases and Inhibitors in Pathophysi
ology and Therapeutics))を有していることから気道
粘膜面におけるフィブリン形成を介して抗炎症的に作用
したり、慢性気道疾患ではその病態を修飾している可能
性が想定され、さらに癌転移などに関与している可能性
も考えられている。
【0004】一方、G蛋白共役型受容体の一種であるプ
ロテアーゼ活性化受容体(Protease Acti
vated Receptor、以下「PAR」ともい
う。)は、プロテアーゼによるシグナルを仲介している
受容体であり、1991年にヒト血小板に存在するトロ
ンビン受容体(ヒトPAR−1)がクローニングされた
(Vu U K-H et al., Cell, 64: 1057-1068, 1991)。そ
の後、マウスPAR−1(Coughlin, S. R., Unpublish
ed, Accession No. L03529, 1992)、ラットPAR−1
(Runge M. S. et al., J. Biol. Chem., 267: 16975-1
6979, 1992)、マウスPAR−2(Nystedt S. et al.,
Proc Natl Acad Sci USA, 91: 9208-9212, 1994)、ヒ
トPAR−2(Bohm S. K., Biochem. J., 314: 1009-1
016, 1996)、ラットPAR−2(Saifeddine M. et a
l., Br. J. Pharmacol., 118(3):521-530, 1996)、ヒ
トおよびマウスPAR−3(Ishihara H. et al., Natu
re,386: 502-506, 1997)、マウスPAR−4(Kahn M.
L. et al., Nature, 394:690-694, 1998)、ヒトPAR
−4(Xu W-F et al., Proc Natl Acad Sci USA,95: 66
42-6646, 1998)などがこれまでにクローニングされて
いる。PAR−1およびPAR−2に関しては炎症反応
など様々な病態に関与しているという報告がこれまでに
多数なされている(Dery O. et al., Am. J. Physiol.,
274: C1429-C1452, 1998)。
【0005】PAR−2の活性化に関しては、トリプシ
ン(Nystedt S. et al., Proc NatlAcad Sci USA, 91:
9208-9212, 1994)およびトリプターゼ(Schwartz,L.B.
etal., J. Immunol., 126: 1290-1294, 1981)がPA
R2を活性化することが報告されている(Molino M. et
al., J. Biol. Chem., 272: 4043-4049, 1997)。トリ
プシンもしくはPAR−2アンタゴニストペプチド(Ny
stedt S. et al., Proc Natl Acad Sci USA, 91: 9208-
9212, 1994)はPAR2を活性化することにより、膵臓
において膵液の分泌(Bohm S. K., Biochem. J., 314:
1009-1016, 1996)やイオンチャネルの活性化(Nguyen
T.D. et al., J. Clin. Invest., 103: 261-269, 199
9)などに関与しているという報告の他、十二指腸の運
動の調節などにも関与しているという報告がある(Kawa
bata A. et al., Br. J. Pharmacol., 128(4): 865-87
2, 1999)。トリプターゼはマストセルから放出され、
4量体としてのみ酵素活性を示し(Schwartz,L.B. et a
l., J. Biol. Chem., 256: 11939-11943, 1981)、皮膚
炎症(Steinhoff M. et al., Exp. Dermatol., 8 : 282
-294, 1999)や肺の炎症(Am. J. Physiol. Lung Cell.
Mol. Physiol., 278:L193-L201, 2000)に関与してい
ることを示唆する報告がなされている。
【0006】しかし、トリプターゼの作用とPAR2の
活性化に関しては、まだ不明な点が多く、その他のPA
R2活性化酵素に関してはまったく未解明である。さら
に気道においてPAR2を活性化する酵素として、上述
のトリプシノーゲンの気道における存在を示唆する報告
があるが、その活性や存在量に関しては全く不明であ
り、免疫組織染色により反応する蛋白の存在が示されて
いるだけである(CocksT. M. et al., Nature, 398: 15
6-160, 1999)。まして気道特異的にPAR2を活性化
する酵素が存在することに関しては全くこれまで報告が
無い。
【0007】本発明者らは、ASTの精製方法に関して
鋭意検討した結果、活性を有するASTを喀痰中あるい
は組換え昆虫細胞から効率よく精製する方法を確立し
た。その結果、より多くのASTの取得が可能となっ
た。この取得された精製蛋白を使用し、アミノ酸配列を
決定した結果、精製されたASTの活性体の構造が、従
来報告されていたトリプシン様蛋白類似のアミノ酸構造
以外に、プロペプチドとトリプシン様蛋白部分がジスル
フィド結合により連結された構造を有する蛋白構造をも
つ活性体が存在することを初めて明らかにした。また、
この酵素が細気管支上皮細胞や気管支上皮細胞に特異的
に存在することを見出した。さらに該構造を有するAS
TがPARを活性化する能力を有することを発見し、さ
らに研究を進めた結果、本発明に至ったのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、活性
を有する真の構造のAST取得である。また、上述した
蛋白構造を有するASTによるPAR活性化を阻害する
薬剤をスクリーニングする方法およびその活性を検出す
るための評価系の構築である。さらに、該構造を有する
ASTの活性を阻害する化合物またはポリペプチド(蛋
白および抗体を含む)、または該構造を有するASTの
PAR活性化を阻害する化合物またはポリペプチドの評
価系を提供することである。また、該構造の酵素を結合
する抗体を取得し、測定系を構築することにより、炎症
性の疾患や凝固線溶系の異常、癌などの診断を行う手段
を提供することである。
【0009】すなわち、本発明を利用することにより得
られたAST活性を阻害する化合物もしくはポリペプチ
ド、またはASTによるPAR活性化を阻害する化合物
もしくはポリペプチドは、ASTのもつ凝固・線溶系に
おける作用、気道リモデリングへの作用、気道炎症への
作用、線維芽細胞・上皮細胞(繊毛細胞)・平滑筋細胞
・杯細胞の増殖および障害に対する作用、癌の増殖や転
移に関する作用、粘液繊毛運動に対する作用、抗ウイル
ス感染作用等の生理作用を抑制もしくは修飾し、病態に
おける改善および治療に用いることが期待できる。
【0010】さらにPARのもつ分泌細胞に対する分泌
促進作用(杯細胞の分泌亢進作用)、上皮細胞あるいは
内皮細胞を介した血管、気道、腸管などの弛緩作用や、
平滑筋に対する収縮作用、線維芽細胞や上皮細胞などの
炎症性サイトカイン産生誘導および増強作用、線維芽細
胞・上皮細胞(繊毛細胞)・平滑筋細胞・杯細胞などの
細胞増殖および障害に対する作用、神経細胞に対する過
敏性の増強作用等の生理作用を抑制もしくは修飾し、病
態における改善および治療に用いることが期待できる。
【0011】そして、慢性気道炎症(慢性閉塞性肺疾患
(肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症を含
む)、喘息)、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経過敏
症、凝固線溶系異常による疾患、癌、関節炎、皮膚の炎
症性の疾患のための新しい治療薬スクリーニングの評価
系、診断薬となり得るものである。
【0012】また、該構造の酵素と結合する抗体、測定
系を用いることにより、上記疾患の新たな診断薬になり
うる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは昆虫細胞で
ASTのcDNA配列(特開平8−89246号公報、
US−5804410、EP−699763、およびYa
maoka K. et al., J.Biol. Chem., 273(19): 11895-119
01, 1998)に基づき、組換えバキュロウイルスベクター
を作製し、組換え蛋白を発現させた。これを実施例1に
示した精製方法により活性を有する蛋白を精製し、活性
蛋白の一次構造を決定した結果、従来報告(特開平7−
067640号公報、S.Yasuoka et al., Am. J. Respi
r. Cell Mol. Biol., 16: p300-308, 1997)されている
トリプシン類似の構造蛋白(187番目のイソロイシン
(Ile)から始まるトリプシン様蛋白部分)以外に、
1番目のメチオニン(Met)から186番目のアルギ
ニン(Arg)の間のアミノ酸配列からなるプロペプチ
ドの一部の部分配列(具体的には145番目のアスパラ
ギン(Asn)あるいは162番目のアスパラギン酸
(Asp)からはじまるプロペプチド部分)がトリプシ
ン様蛋白部分とジスルフィド結合を介して結合している
構造からなる蛋白を含んでおり、本構造蛋白が活性体の
ASTの主成分であることを発見した。さらに、天然A
STを喀痰中から精製し、同様にアミノ酸配列を決定し
た結果、やはりプロペプチドの一部の部分配列(具体的
には173番目のイソロイシン(Ile)からはじまる
プロペプチド部分)が187番目のイソロイシン(Il
e)から始まるトリプシン様蛋白部分とジスルフィド結
合を介して結合する構造蛋白を含有し、本構造をもつA
STが主成分であることを発見した。
【0014】一方、これまでヒトASTはヒトに特異的
に存在すると考えられており、HAT(Human A
irway Trypsin−like Protea
se)と命名されていた。しかし、本発明者らがいくつ
かのセリンプロテアーゼのホモロジーに基づて鋭意検討
することにより作製したdegenerate pri
merを用い、マウスの気道より作製したcDNAを鋳
型としPCRを施行し、得られたDNAフラグメントの
配列を決定した結果、直立二足歩行を行わないマウスな
どの動物においてもHAT様蛋白が存在することをはじ
めて見い出した。さらに、マウスのHAT様蛋白をコー
ドする全長cDNAを5’−RACE(Rapid A
mplification of cDNA End
s)、3’−RACEを施行することによって取得し
た。本発明者らは、この遺伝子発現の組織特異性をしら
べたところ、マウスにおいても気道特異的な発現が観察
された。さらにマウスASTを昆虫細胞において組換え
体として発現させ、その蛋白一次構造を決定した結果、
マウスASTもヒトASTと同様に1番目のメチオニン
(Met)から186番目のアルギニン(Arg)の間
のアミノ酸配列からなるプロペプチドの部分配列が18
7番目のイソロイシン(Ile)から始まるトリプシン
様蛋白部分とジスルフィド結合を介して結合している構
造からなる酵素であることを明らかにした。
【0015】以上に述べた動物におけるASTの存在の
発見は、動物のASTの遺伝子レベルあるいは蛋白レベ
ルの発現を評価することを可能とし、動物疾患モデルに
おいて、動物ASTの発現や活性を評価することによ
り、該病態におけるASTの関与を明確にしていくの非
常に有用である。また、アンチセンスオリゴを用いてA
STの発現を抑制したり、発現ベクターを導入してAS
Tの発現を上昇させたりすることにより、病態モデル動
物におけるASTの関与を調べることができる。さらに
動物モデルにおいてAST阻害剤あるいは阻害ポリペプ
チド(蛋白、抗体を含む)の薬効を評価するうえで重要
となる動物における種差を検討、評価するうえでも重要
な情報を提供するものである。
【0016】つぎに、上記構造を有する組換えASTを
組換えPAR発現昆虫細胞に作用させ、カルシウム流入
を指標にPARの活性化を評価したところ、PAR1お
よびPAR2を発現させた昆虫細胞においてカルシウム
流入を惹起し、ASTがPARを活性化することをはじ
めて見出した。
【0017】さらに、正常ヒト気道上皮細胞および気道
上皮細胞株においてASTがPARを活性化し、カルシ
ウム流入を惹起すること、および該構造のASTがPA
Rを介したシグナル伝達系によりIL−8産生増強や細
胞増殖を引き起こすことをはじめて見出し、気道疾患に
おいてASTがPARを介したシグナル伝達系によりそ
の病態を修飾していることを明らかにした。そして、こ
れに基づいて上記構造を有する組換え蛋白の酵素活性あ
るいはPAR活性化作用に基づくスクリーニング系を構
築し、本発明を完成した。
【0018】本発明の実施例においてはカルシウム流入
をPAR活性化のシグナル伝達の指標として用いている
が、この実施例に限らず、PAR活性化のシグナル伝達
の指標としてすでに報告されている測定対象物を用いて
ASTによるPARのシグナル伝達系の活性化を測定す
ることが可能である。たとえば、細胞増殖アッセイや、
NFkB、AP−1などの転写エレメントを含む遺伝子
(IL−8、IL−6、GM−CSFなど)の転写活性
や生成蛋白の測定、細胞内におけるイノシトールリン酸
の分解活性の測定、プロスタグランジンE2産生の測
定、トロンボキサンA2の測定、cAMP(cycli
c AMP)の測定、NO(NitricOxide)
の生成を直接あるいは間接に測定する方法、Xenop
us Oocyteを用いたカルシウムのreleas
eなどである。
【0019】すなわち本発明は、プロペプチド部分がト
リプシン様蛋白部分とジスルフィド結合を介して結合す
る構造を有したASTである。
【0020】さらに該構造を有する酵素のPAR活性化
能を指標とした阻害剤あるいは阻害ポリペプチドのスク
リーニング系である。
【0021】さらに本発明には、かかる構造のASTを
産生する昆虫細胞等の動物細胞も含まれる。
【0022】また、該構造を有する酵素と結合する抗体
であって、酵素免疫測定法により生体内の該酵素を検出
し得る結合性を有するモノクローナル抗体もしくはポリ
クローナル抗体、もしくは免疫組織染色において組織中
および細胞中の該酵素を検出し得る結合性を有するモノ
クローナル抗体もしくはポリクローナル抗体、および該
酵素活性を阻害し得るモノクローナル抗体もしくはポリ
クローナル抗体である。
【0023】さらに、本発明にはかかるモノクローナル
抗体を産生するハイブリドーマ細胞等の動物細胞も含ま
れる。
【0024】本発明をさらに具体的に述べると以下のよ
うになる。 (1)配列番号1に示されるアミノ酸配列の全部もしく
は一部からなる蛋白であって、1番目のMetから18
6番目のArgの間のアミノ酸配列の全部もしくは一部
からなるプロペプチド部分と、187番目のIleから
418番目のIleまでの232アミノ酸の配列からな
るトリプシン様蛋白部分とが1本のジスルフィド結合で
連結されている構造を有するAST。
【0025】(2)配列番号1に示されるアミノ酸配列
と66%以上のホモロジーを有する蛋白であって、該プ
ロペプチド部分に相当する部分と該トリプシン様蛋白部
分に相当する部分とが1本のジスルフィド結合で連結さ
れている構造を有するAST。
【0026】(3)配列番号2に示されるアミノ酸配列
の全部もしくは一部からなる蛋白であって、1番目のM
etから185番目のArgの間のアミノ酸配列の全部
もしくは一部からなるポリペプチド部分と、186番目
のIleから417番目のIleまでの232アミノ酸
の配列からなるポリペプチド部分とが1本のジスルフィ
ド結合で連結されている構造を有するAST。
【0027】(4)上記ASTに特異的に結合する抗
体。
【0028】(5)ヒトAST活性を阻害するか、また
はその活性化を阻害するモノクローナル抗体。
【0029】(6)前記抗体を用いてASTを検出また
は測定する方法。
【0030】(7)酵素基質と測定対象化合物もしくは
ポリペプチドを混合し、これらと気道特異的トリプシン
様酵素(AST)もしくは該酵素発現細胞もしくは該酵
素発現組織を適切な条件下にインキュベートして該酵素
基質と反応させ、その反応生成物を測定することにより
測定対象化合物もしくはポリペプチドのAST阻害活性
を検出する方法。また、このようにして選ばれた化合物
もしくはポリペプチド、さらにそれを主薬効成分とする
治療薬。
【0031】(8)気道特異的トリプシン様酵素(AS
T)もしくは該酵素発現細胞もしくは該酵素発現組織
と、測定対象化合物もしくはポリペプチドと、さらにP
AR発現細胞とを混合し、PAR活性化を指標として測
定対象化合物もしくはポリペプチドのASTによるPA
R活性化の阻害活性を検出する方法。また、このように
して選ばれた化合物もしくはポリペプチド、さらにそれ
を主薬効成分とする治療薬。
【0032】(9)ASTの3次元構造を決定し、基質
が結合するのに適当な3次元構造を分析し、予想反応サ
イトに結合する化合物を合成し、化合物の該酵素阻害活
性を決定する、というステップからなる該酵素阻害剤の
評価方法。
【0033】(10)以下のグループから選択される単
離された核酸。 a)天然哺乳類AST遺伝子のコード領域 b)天然哺乳類AST遺伝子配列と少なくとも66%の
相同性があり、かつPARを活性化する酵素をコードす
る核酸 c)PARを活性化する上記のASTをコードする核酸
【0034】(11)哺乳類AST遺伝子由来のmRN
AまたはcDNA。
【0035】(12)哺乳類のAST。
【0036】(13)天然哺乳類AST遺伝子配列と少
なくとも66%の相同性があり、ASTにより活性化さ
れるG蛋白共役型受容体を活性化する酵素をコードする
核酸。
【0037】(14)前記核酸を用いて作製された発現
ベクター。それがトランスフェクトもしくはトランスフ
ォームされた細胞。その細胞からASTまたはその前駆
体を精製する方法および精製されたASTまたはその前
駆体。
【0038】(15)前記核酸の全体もしくは一部の情
報を用いて、それらの核酸に対応するAST遺伝子の発
現量を検出する方法。
【0039】(16)ASTの活性化過剰もしくはアッ
プレギュレートにより特徴づけられる疾患をもつ哺乳類
に対して、測定対象の化合物もしくはポリペプチドを投
与することからなる、ASTの活性を阻害、または該酵
素の活性化を阻害する物質のスクリーニング方法または
その治療効果判定方法。また、このようにして選ばれた
化合物もしくはポリペプチド、およびそれを主薬効成分
とする治療薬。
【0040】(17)ASTによるPARの活性化過剰
もしくはアップレギュレートにより特徴づけられる疾患
をもつ哺乳類に対して、測定対象の化合物もしくはポリ
ペプチドを投与することからなる、ASTによるPAR
活性化を阻害する物質のスクリーニング方法またはその
治療効果判定方法。
【0041】(18)ASTの活性化過剰もしくはアッ
プレギュレートにより特徴づけられる疾患をもつ哺乳類
に対し、前記アンチセンスオリゴヌクレオチドを含有す
る薬剤を投与することにより、ASTの活性阻害または
その活性化阻害による治療効果を判定する方法。
【0042】(19)前記アンチセンスオリゴヌクレオ
チドを有効成分として含有する、ASTの活性化過剰も
しくはアップレギュレートにより特徴づけられる疾患の
治療薬。
【0043】
【発明の実施の形態】配列番号1に示されるアミノ酸配
列の全部もしくは一部からなる本発明の気道特異的トリ
プシン用酵素においては、プロペプチド部分とトリプシ
ン様蛋白部分とが173番目のCysと292番目のC
ysとのジスルフィド結合で連結されているものが好ま
しい。配列番号2に示されるアミノ酸配列の全部もしく
は一部からなる本発明の気道特異的トリプシン用酵素に
ついては、プロペプチド部分に相当する部分とトリプシ
ン様蛋白部分に相当する部分が172番目のCysと2
91番目のCysとのジスルフィド結合で連結されてい
るものが好ましい。配列番号1に示されるアミノ酸配列
と66%以上のホモロジーを有する本発明の気道特異的
トリプシン用酵素については、プロペプチド部分に相当
する部分とトリプシン様蛋白部分に相当する部分とが、
配列番号1に示されるASTのそれぞれ173番目のC
ysと292番目のCysに相当するシステイン部分と
のジスルフィド結合で連結されているものが好ましい。
【0044】かかるプロペプチド部分としては、そのN
末端アミノ酸が、1番目のMetから170番目のIl
eの間のアミノ酸であるもの、44番目のAspから1
70番目のIleの間のアミノ酸であるもの、145番
目のAsnから170番目のIleの間のアミノ酸であ
るものが好ましい。特に145番目のAsn、162番
目のAspもしくは170番目のIleのいずれかから
186番目のArgまでであるものが好ましい。
【0045】本発明の前記ASTに特異的に結合する抗
体としては、モノクローナル抗体が好ましく、ヒトAS
T活性を阻害するか、またはその活性化を阻害するもの
が特に好ましい。
【0046】本発明の抗体を用いるASTの検出または
測定方法としては、酵素免疫測定法を用いるものが好ま
しい。
【0047】本発明の、測定対象化合物もしくはポリペ
プチドのAST阻害活性を検出する方法においては、A
ST発現細胞もしくは組織が口腔組織、鼻腔組織、副鼻
腔組織、気道組織、もしくは肺組織由来であるか、また
はそれらの組織に存在する細胞もしくはそれらの細胞株
であるものが好ましく、特に上皮細胞、ことに線毛上皮
細胞もしくはそれらの細胞株が好ましい。
【0048】本発明の、測定対象化合物もしくはポリペ
プチドのASTによるPAR活性化に対する阻害活性を
検出する方法においては、PAR活性化の指標として
は、細胞内カルシウム流入、NFkBを含有するプロモ
ーターの転写活性、AP1を含有するプロモーターの転
写活性、IL−8プロモーターの転写活性、イノシトー
ルリン酸の分解活性、プロスタグランジンE2産生、ト
ロンボキサンA2、cAMP、NOの生成が好ましく挙
げられる。
【0049】また、AST発現細胞は、該酵素発現組換
え細胞であることが好ましい。さらに、AST発現細胞
もしくは該酵素発現組織としては、口腔組織、鼻腔組
織、副鼻腔組織、気道組織、もしくは肺組織であるか、
またはそれらの組織に由来する細胞もしくはそれらの細
胞株が好ましい。かかる組織に由来する細胞もしくは細
胞株には、癌細胞、癌細胞株が含まれる。特に上皮細
胞、なかでも気道上皮細胞、ことに線毛上皮細胞もしく
はそれらに由来する細胞株が好ましい。
【0050】PAR発現細胞としては、PAR発現組換
え昆虫細胞が例示されるが、口腔組織、鼻腔組織、副鼻
腔組織、気道組織、もしくは肺組織に存在する細胞、気
道組織に存在する細胞、特に気道上皮細胞、なかでも線
毛上皮細胞もしくはそれらに由来する細胞株が好まし
い。ほかに、PAR発現細胞としては、杯細胞もしくは
杯細胞由来の細胞株、分泌腺細胞もしくは分泌腺細胞由
来の細胞株、漿液腺細胞もしくは漿液腺細胞由来の細胞
株が挙げられる。
【0051】PARの具体例としては、ASTによって
活性化されるG蛋白共役受容体、ヒトPAR1、ヒトP
AR2、ヒトPAR3、ヒトPAR4が挙げられ、なか
でもヒトPAR1、ヒトPAR2が好ましい。
【0052】本発明の哺乳類AST遺伝子由来のmRN
AまたはcDNAとしては、げっ歯類のものが例示され
る。例えば配列番号5または配列番号6で示されるAS
TをコードするmRNAまたはcDNAである。同様
に、本発明の哺乳類のASTとしては、げっ歯類のもの
が例示され、具体的には配列番号2で示されるASTが
挙げられる。
【0053】また、本発明は天然哺乳類AST遺伝子配
列と少なくとも66%の相同性があり、ASTにより活
性化されるG蛋白共役型受容体、例えばマウスなどの哺
乳類G蛋白共役型受容体を活性化しうる酵素をコードす
る核酸である。
【0054】こうしたG蛋白共役型受容体を活性化しう
る酵素をコードする核酸のなかでも、ヒトPAR1、ヒ
トPAR2、ヒトPAR3、ヒトPAR4、あるいはそ
れらに相当する、例えばマウスなどの哺乳類PARを活
性化しうる酵素をコードするものが好ましい。特に、ヒ
トPAR2またはそれに相当するマウスPAR2などの
哺乳類PARを活性化しうる酵素をコードするものが好
ましい。
【0055】本発明は、これらの核酸を用いて作製され
た発現ベクター、それがトランスフェクトもしくはトラ
ンスフォームされた細胞、その細胞からASTまたはそ
の前駆体を精製する方法、さらにはそのようにして精製
されたASTまたはその前駆体である。本発明にはこれ
らの核酸から翻訳されるASTが存在する哺乳類の体
液、細胞、または細胞株から精製されたASTまたはそ
の前駆体も含まれる。
【0056】さらに本発明は、これらの核酸の全体もし
くは一部の情報を用いて、それらの核酸に対応するAS
T遺伝子の発現量を検出する方法であるが、その検出手
法としてはノーザンハイブリダイゼーション法、遺伝子
増幅法が例示される。本発明には、こうした遺伝子増幅
法の実施に用いられる、天然哺乳類AST遺伝子配列の
情報、例えばそのcDNA配列の情報に基づいて作製さ
れたセンスプライマーまたはアンチセンスプライマーも
含まれる。
【0057】本発明はさらに、これまでに述べたAST
の発現を指示する発現ベクター、その発現ベクターがト
ランスフェクトもしくはトランスフォームされた細胞、
その細胞を培養し、培養液からASTを回収することか
らなるASTの製造方法、さらにはその製造方法によっ
て得られるASTである。
【0058】本発明はさらに、上述のASTの活性化過
剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられる疾
患をもつ哺乳類に対して、測定対象の化合物もしくはポ
リペプチドを投与することからなる、ASTの活性を阻
害、または該酵素の活性化を阻害する物質のスクリーニ
ング方法またはその治療効果判定方法である。
【0059】かかるASTの活性化過剰もしくはアップ
レギュレートにより特徴づけられる疾患としては、慢性
気道炎症、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、肺気腫、
びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、喘息、副鼻腔気
管支症候群、線維症、神経過敏症、凝固線溶系異常によ
る疾患、癌、関節炎、または皮膚の炎症性の疾患が挙げ
られる。特に、呼吸器系における炎症性の疾患もしくは
口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺組織に
おける分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖異常、
細胞分化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘液線毛
輸送系の異常、または凝固線溶系異常による病態がもた
らす疾患が例示される。
【0060】また、本発明は上述のASTによるPAR
の活性化過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づ
けられる疾患をもつ哺乳類に対して、測定対象の化合物
もしくはポリペプチドを投与することからなる、AST
によるPAR活性化を阻害する物質のスクリーニング方
法またはその治療効果判定方法であるが、かかるAST
によるPARの活性化過剰もしくはアップレギュレート
により特徴づけられる疾患の具体例としても上記したも
のと同じものが例示される。また、かかるPARとして
は、例えばマウスなどの哺乳類ASTによって活性化さ
れる哺乳類G蛋白共役型受容体、ヒトPAR1、ヒトP
AR2、ヒトPAR3、またはヒトPAR4に相当す
る、例えばマウスもしくはラットなどの哺乳類PAR
1、哺乳類PAR2、哺乳類PAR3、または哺乳類P
AR4、なかでも哺乳類PAR2もしくはPAR1、特
に哺乳類PAR2についてのものが好ましい。
【0061】また、本発明は上述した本発明の核酸の一
部を用いて作製されたアンチセンスオリゴヌクレオチド
であるが、本発明には上述のASTの活性化過剰もしく
はアップレギュレートにより特徴づけられる疾患をもつ
哺乳類に対し、かかるアンチセンスオリゴヌクレオチド
を含有する薬剤を投与することにより、ASTの活性阻
害またはその活性化阻害による治療効果を判定する方
法、ならびにかかるアンチセンスオリゴヌクレオチドを
有効成分として含有する該疾患の治療薬も含まれる。こ
のようなASTの活性化過剰もしくはアップレギュレー
トにより特徴づけられる疾患の具体例としても、上述し
たものと同じ疾患が例示される。
【0062】本発明には、前述したAST活性の検出方
法によって選ばれたAST活性もしくはその活性化を阻
害する化合物あるいはポリペプチド、ASTによるPA
R活性化の検出方法によって選ばれた化合物もしくはポ
リペプチド、前述の治療効果判定方法により有効性が確
認されたアンチセンスオリゴヌクレオチド、さらにはそ
れらを主薬効成分とする治療剤も含まれる。これらの治
療剤の対象疾患としても、前述したのと同じ疾患が例示
される。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものでは
ない。
【0064】[実施例1]ASTの調製 喀痰中からの活性型天然ASTの精製は、以下に述べる
組換えASTを精製した方法と同様の方法により実施し
た。組換えHATの精製に関しては、特開平8−892
46号公報、US−5804410、EP−69976
3およびYamaoka K. et al., J. Biol. Chem., 273(1
9): 11895-11901, 1998に開示されているcDNA配列
に基づいて組換えバキュロウイルスベクターを調製し、
昆虫細胞に感染させることにより組換えAST(rAS
T)を産生させ、その細胞画分よりrASTを精製し
た。すなわち、昆虫細胞(Tn−5細胞)を単層で5×
106個/mLの密度まで生育させ、培地を除去した
後、細胞あたりMOI(Multiplicity o
f Infection)=0.2〜0.5になるよう
に組換えAST発現バキュロウイルスを含む無血清培地
を加えて感染させ、3日間培養し、ASTを発現させ
た。発現した蛋白質の確認は、SDS−PAGEおよび
抗ASTペプチド抗体を用いたウエスタンブロット法
(Anal. Biochem., 112, 195-203, 1981)によって行っ
た。
【0065】遠心分離(約500×g)で上清と細胞を
分離した。450mLに相当する細胞をM−PER(M
ammalian Protein Extracti
onReagent:PIERCE社製)100mLに
懸濁し、室温で30分インキュベートした。さらに超音
波破砕を15分間氷上で行い、可溶化した。得られた可
溶化物を10000rpm、4℃で30分間遠心し、上
清を回収した。回収した上清を1リットルの50mMA
cONa(pH4)/0.01%PEG6000にて室
温で2時間撹拌しながら透析したのち、4℃で1000
0rpmで30分間遠心を行って上清を回収した。
【0066】次にこの試料にBSA(終濃度100μg
/mL)を添加し、2リットルの50mM TrisH
Cl(pH8)/0.5M NaCl/0.01%PE
G6000にて2回透析した後、4℃で10000rp
m、30分間遠心して上清を回収した。回収した上清を
ベンザミジンセファロース6B(10mLベッドボリュ
ーム)にのせ、100mLの50mM TrisHCl
(pH8)/0.5MNaCl/0.01%PEG60
00にてカラムを洗浄した。さらに80mLの10mM
リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)にてカラムを洗
浄したのち、10mM HCl(pH2)にて結合蛋白
を溶出した。溶出後、各フラクションについて吸光度
(280nm)を測定し、メインピークを集めた。そし
てSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−P
AGE)をおこなって分子量約30kDの蛋白質を検
出、確認し、これを精製rAST標品として凍結保存し
た。
【0067】[実施例2]ASTの活性測定方法 トリプシン用合成基質Boc−Phe−Ser−Arg
−MCA(MCA:Methylcoumarin a
mide)を100μM、BSAを0.01%含有する
50mM Tris−HCl緩衝液(pH8.6)1.
0mLにAST含有溶液を50μL加え、37℃で1時
間インキュベートした。次いで1mLの30%酢酸を加
え、生成した7−アミノー4−メチルクマリン(AM
C)量を蛍光測定により定量し(蛍光460nm、励起
光380nm)、酵素の活性を算出した。1分間に1p
MのAMCを生成させる活性を1単位と定義する。
【0068】[実施例3]組換えASTおよび天然AS
Tのアミノ酸配列の決定 実施例1で得られた精製蛋白を還元および非還元条件下
でSDS−PAGEを行った。電気泳動後のゲル中の蛋
白をPVDF(polyvinylidenedisu
lfide)膜(イモビロン−P−トランスファー膜、
Millipore社)にトランスファーした後、クマ
シーブルーR−250溶液(0.1%の50%メタノー
ル溶液)中で染色し、約30kD付近のAST蛋白のバ
ンドを切り出し、そのアミノ酸配列を決定した。
【0069】その結果、昆虫細胞発現組換えASTに関
しては、還元条件下では、I−L−G−Gからはじまる
アミノ酸配列が確認された。非還元条件下では、3種類
のバンドを確認することができた。分子量の大きいもの
からそれぞれ(a)、(b)、(c)とすると、銀染色
により推定された蛋白量としては(a)8%、(b)8
7%、(c)5%の含有率であった。それぞれのバンド
を切り出して決定されたアミノ酸配列は、 (a)N−S−G−N−L−E−I−NとI−L−G−
G−T−E−A−Eそれぞれ等モル (b)D−Q−A−A−A−N−W−L とI−L−G
−G−T−E−A−Eそれぞれ等モル (c)I−L−G−G−T−E−A−E からはじまるアミノ酸配列であった。以前、報告されて
いるASTは(c)の構造を有する蛋白である。
【0070】以上のことから、精製されたrASTは、
メインバンド(87%)が(b)の構造であり、D−Q
−A−A−A−N−W−Lからはじまるプロペプチドと
I−L−G−G−T−E−A−Eからはじまるトリプシ
ン様蛋白部分とがジスルフィド結合している構造物が主
体であることが明らかとなった。この構造物が活性を有
するものである。
【0071】一方、喀痰から精製したASTに関して
は、還元条件下では、既報のI−L−G−Gから始まる
アミノ酸配列が確認された。一方、非還元条件下ではI
−L−G−Gのほかにそれぞれアミノ酸のピークを確認
することができ、その配列は、I−N−E−Blank
−G−A−G−Pと読み取れた(最初のIに関してはメ
インピークと同一)。この配列は、プロペプチドの17
0番目のIから始まるヒトASTのアミノ酸配列と一致
し、組換えASTと同様に喀痰由来の天然ASTもプロ
ペプチドとジスルフィド結合している構造が主体である
ことが初めて明らかとなった。ジスルフィド結合のプロ
ペプチド(軽鎖)側のシステインは173番目のシステ
インであり、トリプシン様酵素部分(重鎖)は他のトリ
プシン類との構造の相同性比較より292番目のシステ
インに相当するシステイン部分でジスルフィド結合によ
って連結されている構造であることが判明した。
【0072】[実施例4]各種組換えヒトPAR発現細
胞の調製 (1)PAR cDNAの取得とPAR cDNA含有ト
ランスファーベクターの作製 正常ヒト気道上皮細胞よりRNAを抽出し、cDNA
SynthesisKit(アマシャム ファルマシア
バイオテク社製)を用いてcDNAを合成し、プライ
マーPAR1F(配列番号7)およびPAR1R(配列
番号8)によりPAR−1を、プライマーPAR2F
(配列番号9)およびPAR2R(配列番号10)によ
りPAR−2を、プライマーPAR3F(配列番号1
1)およびPAR3R(配列番号12)によりPAR−
3をPCR増幅した。また、ヒト前立腺由来cDNA
(Clontechより購入)の1/100量を用いて
プライマーPAR4F(配列番号13)およびPAR4
R(配列番号14)によりPAR−4をPCR増幅し
た。そのPCR反応液をアガロースゲル電気泳動した結
果、PAR−1〜4のcDNAフラグメントのバンドが
認められた。このDNAフラグメントをDNA精製キッ
ト(QIAGEN社製QIAEXII使用)を用いてゲル
から抽出、精製した。精製したDNAフラグメントをE
coRI、BamHI(PAR4に関してはBgl I
I)で切断し、バキュロウイルストランスファーベクタ
ーpVL1393(Invitrogen社)を制限酵
素EcoRIおよびBamHIで切断したものとライゲ
ーション反応を行った。この反応液を用いて大腸菌JM
109株に形質転換し、いくつかの形質転換体のコロニ
ーからプラスミドを抽出し、数クローンについてプラス
ミド精製(QIAGEN社製プラスミド抽出キット使
用)を行った。これらの精製プラスミドを用いてABI
社製蛍光自動シーケンサーによりDNA配列を決定した
結果、これらDNAフラグメントがPARをコードして
いることが明らかになった。
【0073】(2)PAR発現用組換えバキュロウイル
スの作製 組換えバキュロウイルスの作製にはファーミジェン社製
のBaculoGold(TM)トランスフェクション
キットを用いた。昆虫細胞Sf9を1×106細胞/m
Lで35mmディッシュに播種し、30分間室温にて接
着させた。一方、0.5mgのBaculoGold
(TM)DNAと2μgのpVL−PARプラスミドD
NAを混ぜ、室温に5分間静置し、その後、0.5mL
トランスフェクションバッファーB(25mM HEP
ES、pH7.1、125mM CaCl2、140m
M NaCl)を加えてよく混ぜた。次に播種したSf
9細胞の培地を抜き取り、0.5mLのトランスフェク
ションバッファーA(グレース培地、10%牛血清含
有)を加えた。ここに、トランスフェクションバッファ
ーBとDNAの溶液を少しずつ滴下していくことによ
り、コトランスフェクションを行った。27℃でインキ
ュベーションし、4時間後に新しいグレース培地(10
%牛血清含有)に取り換えた。5日後、組換えウイルス
を含む培養上清を回収し、培養上清100μLとEX−
CELL 405 Medium 200μLを作成
し、Sf9細胞(1×106細胞/dish)に室温で
1時間感染させた。上清を抜き取り、1%SeaPla
queアガロース含有グレース培地(42℃)を2mL
滴下して加え、アガロースが固まるまで10分間室温に
放置した。その後、27℃で5日間培養した。5日目に
ニュートラルレッド/PBS(0.1g/L)を1mL
/dish加えた。6日目にウイルスプラークを観察
し、プラークを確認した。数個のシングルウイルスプラ
ークをアガロースごとパスツールピペットで抜き取り、
グレース培地と混ぜて、ウイルスを培地中に拡散させ
た。このシングルプラーク由来のウイルス液を単層培養
したSf9細胞(25cm2フラスコ培養)に感染させ
た。これを27℃で5日間培養してウイルス液を回収し
た。このウイルス液を1mLとって1.5mLエッペン
ドルフチューブに入れ、4℃、15000回転/分で3
0分間遠心し、ウイルス粒子を沈殿させた。沈殿物を2
00μLのTE(10mM Tris、0.1mM E
DTA)緩衝液に懸濁し、50μLのLysis緩衝液
(10%SDS、1mM EDTA)を加え、60℃で
20分間インキュベートした。さらにフェノール/クロ
ロホルム抽出およびエタノール沈殿により反応液中のウ
イルスDNAを回収した。回収したウイルスDNAの1
/10を使用して、プライマーBacF(配列番号1
5)およびBacR(配列番号16)によってPCR増
幅を行い、DNA中にPARcDNAが含有されている
ことを確認した。このPAR発現用組換えバキュロウイ
ルスをVL−PARと命名した。ウイルス液は適宜希釈
してプラークアッセイを行い、タイターをチェックし
た。さらに、ウイルス液をSf9細胞に感染させること
で1−5×107pfu(plaque formin
g unit)/mL程度の高濃度のウイルス液を得
た。ウイルス液は4℃および−80℃で保存した。
【0074】(3)組換えバキュロウイルスによるトロ
ンビンレセプターの昆虫細胞における発現 上記のようにして得られたPAR発現用組換えバキュロ
ウイルス;VL−PARを75cm2フラスコに播種し
た1.0×107のSf9細胞にMOI=2で感染さ
せ、40時間、27℃で静置培養した。培養後、感染細
胞を回収し、カルシウム流入実験によってPARの機能
を有することの確認を行った。
【0075】[実施例5]PAR発現昆虫細胞を用いた
ASTによるカルシウム流入実験 回収した感染細胞(約5×106細胞)をHEPES−
Tyrode緩衝液−Ca2+(−)pH7.4で1回洗
浄した後、5mLのHEPES−Tyrode緩衝液
(1μg/mL、Fura2−AM含有)に懸濁してF
ura2−AMを27℃で30分間負荷した。室温で8
00rpmで5分間遠心して細胞を回収し、HEPES
−Tyrode緩衝液−Ca2+(−)pH7.4で2回
洗浄した後、5mLのHEPES−Tyrode緩衝液
−Ca2+(−)pH7.4に再懸濁した。この細胞懸濁
液に5μLの1M CaCl2を加えて最終濃度1mM
CaCl2になるようにし、遮光して室温で5分間イ
ンキュベートした。このように調製したFura2−A
M負荷感染細胞を96ウェルプレートに100μL/ウ
ェルで分注し、さらにHEPES−Tyrode緩衝液
−Ca2+(+)pH7.4を80μL/ウェルで分注
し、Fluorescence Drug Scree
ning System(浜松ホトニクス)で測定し
た。すなわち、[励起光340nmによる500nmの
蛍光強度]/[励起光380nmによる500nmの蛍
光強度](細胞内カルシウム濃度を反映)を測定した。
【0076】AST(0.2〜2単位/mL)、トリプ
シン(牛の膵臓由来、0.1〜10単位/mL)、ヒト
トロンビン(0.1〜10単位/mL)、もしくはSF
LLRNamide(PAR−1、2のアゴニストペプ
チド)、もしくはSLIGRL(PAR−2のアゴニス
トペプチド、10〜100μM)を添加して刺激を与
え、細胞内カルシウム濃度を経時的に測定した。その結
果、PAR発現用組換えバキュロウイルスを感染させた
昆虫細胞に特異的にカルシウム流入が観察された。この
結果から、機能を有するPARが昆虫細胞に発現してい
ることが証明された。
【0077】PAR−1〜PAR−4それぞれのCa2+
流入は以下に示す。PAR−1は、AST(2単位/m
L)、トリプシン(0.1〜10単位/mL)、トロン
ビン(0.1〜10単位/mL)、SFLLRNami
de(10〜100μM)でCa2+流入が認められた。
PAR−2は、AST(2単位/mL)、トリプシン
(0.1〜10単位/mL)、トロンビン(1〜10単
位/mL)、SFLLRNamide(10〜100m
M)、SLIGRL(10〜100μM)でCa2+流入
が認められた。PAR−4は、AST(2単位/m
L)、トリプシン(0.1〜10単位/mL)、トロン
ビン (0.1〜10単位/mL)でCa2+流入が認め
られた(図2参照)。
【0078】[実施例6]気道上皮細胞を用いたAST
によるカルシウム流入実験 (1)正常ヒト気道上皮細胞をもちいたASTによるカ
ルシウム流入実験 正常ヒト気道上皮細胞(BioWhittaker社よ
り購入)についてのASTによるCa2+流入を検討し
た。3枚の10cmディッシュにコンフルエントになっ
た細胞を用いて行った。10mM EDTA/Hepe
s−Tyrode緩衝液で10分かけて細胞を剥がし、
室温で800rpmで5分間遠心して細胞を回収し、5
mLのHEPES−Tyrode緩衝液−Ca2+(−)
pH7.4に再懸濁した。回収した細胞(約1.2×1
6細胞)を5mLのHEPES−Tyrode緩衝液
(1μg/mL、Fura2−AM含有)に懸濁してF
ura2−AMを37℃で1時間負荷した。室温で80
0rpmで5分間遠心して細胞を回収し、HEPES−
Tyrode緩衝液−Ca2+(−)pH7.4で2回洗
浄した後、1.3mLのHEPES−Tyrode緩衝
液−Ca2+(−)pH7.4に再懸濁した。この細胞懸
濁液に5μLの1M CaCl2を加えて最終濃度1m
M CaCl2になるようにし、遮光して室温で5分間
インキュベートした。このように調製したFura2−
AM負荷感染細胞を96ウェルプレートに100μL/
ウェルで分注し、さらにHEPES−Tyrode緩衝
液−Ca 2+(+)pH7.4を80μL/ウェルで分注
して、FluorescenceDrug Scree
ning System(浜松ホトニクス)で測定し
た。すなわち[励起光340nmによる500nmの蛍
光強度]/[励起光380nmによる500nmの蛍光
強度](細胞内カルシウム濃度を反映)を測定した。
【0079】AST(2単位/mL)、牛の膵臓由来ト
リプシン(1〜100単位/mL)、 ヒトトロンビン
(1〜100単位/mL)、SFLLRNamide、
もしくはSLIGRL(10〜100μM)を添加して
刺激を与え、細胞内カルシウム濃度を経時的に測定し
た。その結果、AST(2単位/mL)、トリプシン
(10〜100単位/mL)、SFLLRNamide
(100μM)でCa2+流入が認められた(図3参
照)。
【0080】(2)気道上皮細胞株を用いたASTによ
るカルシウム流入実験 気道上皮細胞株BEAS−2BについてのASTによる
Ca2+流入を検討した。6枚の10cmディッシュにコ
ンフルエントになった細胞を用いて行った。10mM
EDTA/Hepes−Tyrode緩衝液で10分間
かけて細胞を剥がし、室温で1500rpmで5分間遠
心して細胞を回収し、10mLのHEPES−Tyro
de緩衝液−Ca2+(−)pH7.4に再懸濁した。回
収した細胞(約1.1×107細胞)を、11mLのH
EPES−Tyrode緩衝液(1μg/mL、Fur
a2−AM含有)に懸濁してFura2−AMを37℃
で30分間負荷した。室温で1500rpmで5分間遠
心して細胞を回収し、HEPES−Tyrode緩衝液
−Ca2+(−)pH7.4で2回洗浄した後、11mL
のHEPES−Tyrode緩衝液−Ca2+(−)pH
7.4に再懸濁した。この細胞懸濁液に11mLの1M
CaCl2を加えて最終濃度1mM CaCl2になる
ようにし、遮光して室温で5分間インキュベートした。
このように調製したFura2−AM負荷感染細胞を9
6ウェルプレートに100μL/ウェルで分注し、さら
にHEPES−Tyrode緩衝液−Ca2+(+)pH
7.4を80μL/ウェルで分注して、Fluores
cence Drug Screening Syst
em(浜松ホトニクス)で測定した。すなわち[励起光
340nmによる500nmの蛍光強度]/[励起光3
80nmによる500nmの蛍光強度](細胞内カルシ
ウム濃度を反映)を測定した。
【0081】AST(0.2〜2単位/mL)、牛の膵
臓由来トリプシン(0.1〜100単位/mL)、ヒト
トロンビン(0.1〜100単位/mL)、もしくはS
FLLRNamide、SLIGRL(PAR Ago
nist Peptide、10〜100μM)を添加
し刺激を与えて、細胞内カルシウム濃度を経時的に測定
した。その結果、AST(2単位/mL)、トリプシン
(10〜100単位/mL)、SFLLRNamide
(100μM)でCa2+流入が認められた(図4参
照)。
【0082】[実施例7]マウスAST cDNAの取
(1)マウス気道cDNAの取得 マウス(C57Black)の気道を採取し、1つの気
道あたり1mLのISOGENを使用し、ホモジェナイ
ズをおこなった。このホモジェネートに0.2mLのク
ロロホルムを加え、ボルテックスで混和し、室温で2〜
3分間放置した。12000rpmで10分間4℃で遠
心し、上層を新しいチュ−ブに移した。これに0.5m
Lのイソプロピルアルコールを加え、混合し、室温で1
0分間放置した。これを15000rpm、4℃で15
分間遠心して全RNAを沈殿させた。ペレットに75%
エタノールを1mL加え、よく混和した後、10000
rpm、5分間4℃で遠沈した。ペレットを風乾し、D
Nase、RNaseフリーの水に溶解し、−80℃で
保存した。マウス気道由来のtotal RNA 2.
5μgおよびOligo(dT) 12-18を用い、Sup
erScriptTM Preamplificatio
nSystem for First Strand
cDNA Synthesis Kit(GIBCO−
BRL社製)を使用して添付のプロトコールに従い、c
DNAの合成を行った。
【0083】(2)マウス気道cDNAからのAST
PCRフラグメントの取得 ヒトASTおよびマウスヘプシン(Hepsin)の塩
基配列の相同性を比較し、配列番号17、配列番号18
で示されるForward PrimerおよびRev
erse Primerを作成した。このプライマーを
使用し、TaKaRa TaqTMポリメラーゼ(宝酒造
製)を用い、マウス気道由来cDNAを鋳型として添付
のプロトコールに従いPCR(Polymerase
Chain Reaction)反応を行った。PCR
産物のアガロースゲル電気泳動行った結果、目的とする
450bp付近に増幅バンドを認めた。この増幅DNA
フラグメントをアガロースゲルより切り出し、TAクロ
ーニングベクターに挿入し、大腸菌に形質転換してクロ
ーンを得た。プラスミドを定法に従って調製し、挿入D
NAフラグメントの塩基配列決定を行った。その結果、
マウスHepsinのほかに、ヒトASTと相同性を示
す遺伝子がクローニングされていることが明らかとなっ
た。
【0084】(3)5’−RACE、3’−RACEに
よる全長マウスAST cDNAの取得 (2)によって得られた部分塩基配列をもとに5’−R
ACE(RapidAmplification of
cDNA Ends)および3’−RACE用のプラ
イマーを合成した。1stRACE用のプライマー配列
は配列番号19、配列番号20を用い、2ndRACE
用のプライマー配列は配列番号21、配列番号22に示
す。この配列をもとにしてMouse 15−day
Embryo Marathon−ReadyTM cD
NA(Clontech社製、Swiss−Webst
er/NIH embryo)を用い、5’−RACE
および3’−RACEを施行した。PCR反応はAdv
antage 2 Polymerase Mix(C
lontech社製)を用い、添付のプロトコールに従
って行った。PCR産物をアガロースゲル電気泳動行っ
た結果、5’−RACEによって約1.1kbpの増幅
フラグメントが、3’−RACEによって約0.6kb
pの増幅フラグメントが得られた。この増幅DNAフラ
グメントをアガロースゲルより切り出し、TAクローニ
ングベクターに挿入し、大腸菌に形質転換してそれぞれ
数クローンを得た。これらの形質転換体よりプラスミド
を定法に従って調製し、挿入DNAフラグメントの塩基
配列を決定した。その結果、(2)によって得られた部
分塩基配列と一致したシーケンスから始まり、5’−方
向、3’−方向にヒトASTと相同性のある塩基配列が
伸張されていることが確認された。決定された完全長の
マウスASTcDNA配列およびアミノ酸配列を配列番
号2に示す。さらに実際にマウス気道において存在する
マウスASTが同様のアミノ酸配列であるか否かを確認
するため、アミノ酸をコードする遺伝子の外側を認識す
るPCRプライマー配列番号23、配列番号24を合成
した。Advantage2 Polymerase
(Clontech社製)を用いてマウス気道cDNA
のPCR反応を行い、増幅したDNAフラグメントの塩
基配列決定を行った。その結果、アミノ酸配列が一致す
ることが判明し、気道由来のマウスAST cDNA配
列番号6のクローニングに成功した。
【0085】(4)ヒトASTとのホモロジーの比較 ヒトASTとマウスASTとのアミノ酸の相同性を比較
した結果を図1に示した。相同性比較は遺伝子解析ソフ
ト(Gene Works;テイジンシステムテクノロ
ジー社)を用いて行った。アミノ酸配列は全体で66%
一致していた。
【0086】[実施例8]抗ASTポリクローナル抗体
の取得 (1)抗ペプチド抗体の取得 ヒトASTの187番目イソロイシンから205番目の
残基までの、N末端にシステインを有する20残基のペ
プチド(配列番号25)をペプチドシンセサイザー(A
pplide Biosystems Model 4
31A)にて化学合成した。この合成ペプチドを10m
Mリン酸緩衝液(pH7.5)に溶解し(10mg/m
L)、10mgのマレイミド活性化ヘモシアニン(Bo
ehringer Mannheim Biochem
ica社製)と25℃で2時間インキュベートした後、
反応溶液を10mMリン酸緩衝液(pH7.5)に対し
て透析した。ヘモシアニンに結合させたペプチドを家兎
の皮下に投与(0.5mg/1回)した。投与は2週間
おきに6回繰り返した。全血を採取し、血清を調製した
後、プロテインAセファロース4Bカラム(Pharm
acia社製)で精製して抗ASTポリクローナル抗体
(anti−N19 PAb)を得た。
【0087】(2)抗組換えAST抗体の取得 実施例1で調製した組換えAST(40μg/1回)を
フロインドのコンプリートアジュバント(BACTO社
製、1:1)とともに、2週間毎に家兎に皮内投与し
た。これを4回行なった後、全採血をして抗血清を得
た。この血清から常法に従い、プロテインAセファロー
ス4Bカラム(Pharmacia社製)にてIgGを
精製し、抗ASTポリクローナル抗体(anti−rA
ST PAb)を得た。
【0088】[実施例9]抗ASTモノクローナル抗体
の作製 (1)組換えASTによるマウスの免疫 実施例1で調製した組換えASTをフロインドのコンプ
リートアジュバント(BACTO社製、1:1)ととも
に、2週間毎にBalb/cマウス(7週齢、オス)に
腹腔内投与した(10−20μg/回/head)。こ
れを4回行なった後、5回目は細胞融合の3日前に組換
えAST溶液50μgを静脈内投与した。マウスの尾静
脈より採血し、37℃で30分間インキュベート後、3
000rpmで10分間遠心して血清を回収し、血清中
の抗AST抗体価をELISAにより測定した。以下、
その方法を述べる。
【0089】96穴ELISAプレート(Falcon
3912、Becton Dickinson社)に
0.05M Na2CO3緩衝液(pH10.5)で1μ
g/mLに希釈した組換えASTを50μL加え、4℃
で1晩反応させた。0.05%Tween20を含むP
BSで3回洗浄後、3%ウシ血清アルブミン(BSA)
を含むPBSで室温で1時間処理した。0.05%Tw
een20を含むPBSで3回洗浄後、検体を50μL
加え、室温で1時間反応させた。0.05%Tween
20を含むPBSで3回洗浄後、3%BSAを含むPB
Sで1000倍希釈したアルカリホスファターゼと結合
させたヤギ抗マウスIgG抗体(ZYMED社)を50
μL加え、室温で1時間反応させた。0.05%Twe
en20を含むPBSで3回洗浄後、PNPP(p−N
itrophenylphosphate、和光純薬)
と室温で1時間反応させ、405nmにおける吸光度を
測定した。
【0090】(2)細胞融合によるハイブリドーマの作
細胞融合の直前にマウスを殺し、脾細胞をPBS中でホ
モジナイズし、残渣をナイロンメッシュで濾過後、PB
Sで遠心洗浄を1回行なった。この脾細胞とマウスミエ
ローマ(P3X63Ag8U.1)とを常法(Kohler,
Milstein; Nature, 256, 495-497, 1975)に従って細胞
融合した。すなわち、脾細胞5×107個とマウスミエ
ローマ細胞P3×63Ag8U.1(P3U1)5×1
6個をRPMI 1640培地で洗浄後、1500rp
mで5分間遠心し、細胞ペレットにした。35%ポリエ
チレングリコール液(RPMI 1640培地5.75
mL+ポリエチレングリコール3.5mL+ジメチルス
ルホキシド0.75mL)を2分間で1mL加え、細胞
をゆるやかに浮遊させた。RPMI 1640培地を2
分間で1mL加えた後、さらに2分間で2mL加えた。
次にGIT−HAT培地(95μMヒポキサンチン、
0.4μMアミノプテリン、1.6μMチミジン、およ
び5%FCSを含むGIT培地)を2分間で4mL加え
た後、さらに2分間で8mL加えた。37℃で30分間
インキュベート後、各ウェルあたり約104個のマウス
腹腔浸出細胞をまきこんだ96穴平底プレート1枚に分
注し、5%CO2存在下37℃で培養した。1週間後に
GIT−HT培地(GIT−HAT培地よりアミノプテ
リンを除いた培地)で培地を半量交換し、さらに5%C
2存在下、37℃で約1週間培養することにより各ウ
ェルあたり数個のハイブリドーマのコロニーが得られ
た。
【0091】(3)ハイブリドーマのスクリーニング 二週間後に組換えASTをコートしたプレートによるス
クリーニングを行なった。組換えASTの50mM N
2CO3緩衝液溶液(1μg/mL、pH10.5)を
96ウェルプレート(Falcon社、PVC製)に各
ウェル当り50μLづつ分注し、4℃で1晩放置した。
洗浄後、3%BSA/PBSを各ウェル当り200μL
加えて37℃で1時間ブロッキングした。再度洗浄後、
各ウェル当り50μLの培養上清を加え、室温で1時間
放置し、0.05%Tween/PBSで3回洗浄し
た。次に、3%BSAおよび0.2%スキムミルクを含
むPBSで2000倍に希釈したやぎ抗マウスIgG−
アルカリホスファターゼコンジュゲート(Tago社)
をウェル当り50μL加え、室温で1時間放置した。再
度洗浄し、0.25mMの塩化マグネシウムを含む1M
ジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)に溶解したp
−ニトロフェニルホスフェート二ナトリウム塩(和光純
薬)の1mg/mL溶液をウェル当り100μL加え、
室温で30分間反応させた。この405nmにおける吸
光度を96ウェルプレート用のELISAリーダー測定
器(Molecular Davice社Vmax)を
用いて調べ、組換えASTと結合するモノクローナル抗
体を分泌するハイブリドーマを選択した。
【0092】(4)ハイブリドーマのクローニング このように選択したハイブリドーマについて限界希釈法
によるクローニングを2回行ない、株化した。具体的に
はマウス腹腔浸出細胞をHT培地中106個/mLの割
合に調製したものを各ウェルに分注し、これにウェル当
り0.5個の割合でHT培地に懸濁したハイブリドーマ
細胞を播き込んだ。5%CO2のCO2インキュベーター
内で37℃で2週間培養し、その培養上清について上記
ELISA法でスクリーニングし、単一コロニーをピッ
クアップすることで株化を行なった。
【0093】(5)ハイブリドーマの培養および抗体精
以上の操作で得られた抗AST抗体を産生するハイブリ
ドーマ20クローンのうち6クローンをインシュリン、
トランスフェリン、エタノールアミン、セレナイトを含
む無血清培地であるeRDF培地(Gibco BRL
社)に適応させて培養し、培養上清を回収した。培養上
清中の抗体をProteinGカラムで常法により精製
した。
【0094】(6)ASTモノクローナル抗体のサブタ
イピング (5)の操作で得られた精製抗ASTモノクローナル抗
体6クローンに関し、IsoStrip(マウスモノク
ローナル抗体のアイソタイピングキット、ベーリンガー
社製)を用いてプロトコールに従い、サブタイピングを
行った。その結果、#A3、#B3、#B5の3クロー
ンがIgG1であり、#A6、#C2がIgMであるこ
とが判明した。#C3は不明であった。
【0095】[実施例10]抗AST抗体によるウエス
タンブロッティング 組換えASTもしくは天然ASTを還元条件下でSDS
ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分画後、ニトロセル
ロース膜(BIO−RAD社)にウエスタンブロッティ
ングした。3%BSAを含むPBSで室温で1晩処理
後、3%BSAを含むPBSで10μg/mLに希釈し
た実施例8、9で得られた抗AST抗体と室温で1時間
反応させた。ニトロセルロース膜を1%BSAを含むP
BSで6回洗浄後、3%BSAを含むPBSで25μg
/mLに希釈したアルカリホスファターゼと結合させた
ヤギ抗ヒトIgG抗体(TAGO社)と室温で1時間反
応させた。ニトロセルロース膜を1%BSAを含むPB
Sで6回洗浄後、NBT(ニトロブルー テトラゾリウ
ムクロリド)/BICP(5−ブロモ−4−クロロ−
3’−インドールホスフェート p−トルイジン塩、P
IERCE社)で室温で10分間反応させて発色させ
た。図5および図6に結果を示す。
【0096】これにより、それぞれの抗AST抗体が組
換えASTと結合することが示された。ウエスタンブロ
ッティングの反応性は、モノクローナル抗体においては
#A3および#B5の反応性が高く、#B3の反応性は
非常に低かった。またポリクローナル抗体では抗N−1
9抗体(anti−N19 PAb)が反応性が高く、
抗rAST抗体(anti−rAST PAb)は反応
性が低かった。また、anti−rAST PAbはマ
ストセル由来トリプターゼおよびトリプシンとは交差反
応性を示さなかった。なお、ネガティブコントロールと
しては正常ウサギIgGを使用した(図7参照)。
【0097】[実施例11]AST阻害活性の評価 (1)AST活性の測定方法 トリプシン用合成基質Boc−Phe−Ser−Arg
−MCA(MCA:メチルクマリンアミド)を100μ
M、BSAを0.01%含有する50mM Tris−
HCl緩衝液(pH8.6)1.0mLに対し、AST
含有溶液を50μL加え、37℃で1時間インキュベー
トした。次いで1mLの30%酢酸を加えて生成した7
−アミノー4−メチルクマリン(AMC)量を蛍光測定
により定量し(蛍光460nm、励起光380nm)、
酵素の活性を算出した。1分間に1pMのAMCを生成
させる活性を1単位と定義する。
【0098】(2)抗AST抗体のAST阻害活性の評
組換えASTを2ng/mL、BSAを0.01%含有
する50mM Tris−HCl緩衝液(pH8.6)
0.5mLに対し、抗AST抗体含有溶液を50μL加
え、37℃で30分間インキュベートした。その後、ト
リプシン用合成基質Boc−Phe−Ser−Arg−
MCAを200μM含有する50mMTris−HCl
緩衝液(pH8.6)0.5mLを加え、37℃で1時
間インキュベートした。次いで1mLの30%酢酸を加
え、生成したAMC量を蛍光測定により測定し(蛍光4
60nm、励起光380nm)、抗AST抗体の酵素活
性阻害能を評価した。結果を図8に示す。実施例におい
て取得した組換えAST(昆虫細胞−バキュロウイルス
系)を免疫して得られた抗ASTポリクローナル抗体
に、236μg/mLの濃度で27%の活性阻害効果が
認められた。
【0099】[実施例12]AST測定系の構築 (1)ポリクローナル抗体によるサンドイッチELIS
A系の構築 実施例2(B)で得られた抗ASTポリクローナル抗体
(anti−rASTPAb)を用いて以下の操作を行
ない、サンドイッチELISA系を構築した。
【0100】A.ホースラディッシュ・ペルオキシダー
ゼ(HRP)標識抗体の調製 a)抗体(F(ab’)2)の調製 抗体(IgG)の2.0mg/mLのPBS溶液1mL
に1Mの酢酸緩衝液(pH4.2)100μLと、40
μgのペプシンを20μLの同緩衝液に溶解して加え、
37℃で4時間反応させた。反応終了後、PBSにて平
衡化したセファデックスG25カラム(φ2cm×45
cm)を用いて分離し、抗体(F(ab’)2)を採取
した。 b)抗体(F(ab’)2)のHRP標識 抗体(F(ab’)2)の1mg/mL、0.01Mリ
ン酸、0.15M NaCl(pH7.4)溶液2mL
に、N−(m−マレイミド安息香酸)−N−サクシンイ
ミドエステル(MBS)10mg/mLの濃度のジメチ
ルホルムアミド溶液50μLを添加し、25℃の温度で
30分間反応させた。次いでセファデックスG−25を
充填したカラムを用い、0.1Mリン酸緩衝液(pH
6.0)でゲル濾過を行ない、マレイミド化抗体と未反
応MBSとを分離した。
【0101】一方、HRPの10mg/mLの0.1M
リン酸緩衝液(pH6.5)溶液2mLにS−アセチル
メルカプト無水コハク酸の60mg/mLジメチルホル
ムアミド溶液120μLを加え、25℃で2時間反応さ
せた。次に0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)
を800μL、0.1M EDTAを160μL、1M
ヒドロキシルアミン1.6mLを加え、0℃で4分間反
応させた。その後、反応液をコロジオンバッグに入れ、
0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)、5mMEDTA
含有溶液を用いて4℃で3日間透析し、チオール化HR
Pを得た。
【0102】次に、マレイミド化抗体2mgとチオール
化HRP4mgとを混合し、コロジオンバッグを用いて
氷冷下に4〜10mg/mLの蛋白濃度になるまで濃縮
し、15〜20℃で一夜放置した。その液を、ウルトロ
ゲルAcA44(ファルマシアLKB社製)を充填した
カラムでゲル濾過し、抗AST(F(ab’)2)HR
P標識抗体を得た。
【0103】B.抗体固定化プレートの調製 96ウェルプレート(住友ベークライト社製、MS−3
796F/カルボプレート)をよく洗浄し、抗体の20
μg/mLPBS溶液中に4℃で1昼夜放置した。これ
をPBSで洗浄し、1%牛血清アルブミン(BSA)の
PBS溶液中、4℃で1昼夜放置してポストコーティン
グ処理をして抗体固定化プレートを得た。
【0104】C.測定系の構成 B.で調製した抗AST抗体IgG固定化プレートに、
精製した組換えAST(標準物質)を0〜1600ng
/mLの範囲で含有する1%BSA−0.1%スキムミ
ルク含有10mM PBS(pH7.2)溶液(検体希
釈液)100μLを添加し、25℃で4時間インキュベ
ートした。その後、0.05%Tween20含有10
mM PBS(pH7.2)により洗浄し、(A)で作
成した抗AST(F(ab’)2)HRP標識抗体(5
00μg/mL)の1%BSA含有10mM PBS
(pH7.2)100倍希釈溶液を100μLずつそれ
ぞれのウェルに添加し、25℃で2時間インキュベート
した。次に各ウェル内の溶液を吸引除去した後、0.0
5%Tween20含有10mM PBS(pH7.
2)により洗浄し、3,3’,5,5’−テトラメチル
ベンジジン塩酸塩0.02%、H22 2.5mMを含
有する0.1Mリン酸/クエン酸緩衝液(pH4.3)
を100μLずつ各ウェルに加え、25℃で30分間反
応させた後、反応停止剤として0.5M硫酸水溶液を1
00μLずつ加え、酵素反応を停止させた。次いでこの
溶液を分光光度計を用いて450nmの波長における吸
収強度を測定し、これを標準物質濃度0〜1600ng
/mLに対応してブロットした。結果を図9に示す。
【0105】D.生体内成分中のASTの検出 a)唾液中のASTの検出 C.の測定系を用いてヒト唾液中のASTの測定を行っ
た。ヒトから採取した唾液を15000rpmで15分
間遠心した上清を測定サンプルとした。6検体につい
て、原液のままと1%BSA−0.1%スキムミルク含
有10mM PBS(pH7.2)溶液(検体希釈液)
で16倍に希釈したものに関して測定した。3検体に関
しては測定値が低いため原液の値を採用し、他の3検体
については16倍希釈の値を採用し、唾液中のAST濃
度とした。測定結果を検体中のAST活性(トリプシン
基質分解活性)とともに表1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】b)喀痰中のASTの検出 喀痰を慢性気道炎症患者より採取し、9倍量の生理食塩
水にて希釈した後、ホモジェナイズし、10000×g
で10分間遠心した上清を測定検体とした。検体を20
倍希釈し測定を行った結果を図10に示す。膿性痰のほ
うが粘液性痰より低い測定値を示した。
【0108】ここで、粘液性−粘液膿性痰は以下の患者
より採取した。
【0109】CB;慢性気管支炎 SecCB;続発性気管支炎 BA;気管支喘息 BE;気管支拡張症 DPB;びまん性汎細気管支炎 また、膿性痰は以下の患者より採取した。 BE;気管支拡張症 DPB;びまん性汎細気管支炎
【0110】(2)モノクローナル抗体およびポリクロ
ーナル抗体によるサンドイッチELISA系の構築 A.各抗ASTモノクローナル抗体の液相抗原反応性の
評価 サブタイピングによりIgG1タイプであった#A3、
#B3、#B5の3種の抗ASTモノクローナル抗体に
関して、液相中の組換えASTに対する結合性の評価を
おこなった。評価方法は実施例12の(1)B.C.に
準じて行った。96ウェルプレートに各抗ASTモノク
ローナル抗体のPBS溶液(1および5μg/mL)を
ウェルあたり50μL加え、4℃で一晩静置してプレー
トに抗体を固定化した。調製した抗ASTモノクローナ
ル抗体固定化プレートに、精製した組換えAST(標準
物質)を0〜300ng/mLの範囲で含有する1%B
SA−0.1%スキムミルク含有10mM PBS(p
H7.2)溶液(検体希釈液)100μLを添加し、2
5℃で4時間インキュベートした。その後、0.05%
Tween20含有10mM PBS(pH7.2)で
洗浄し、A.で作成したHRP標識抗体(500μg/
mL)の1%BSA含有10mM PBS(pH7.
2)100倍希釈溶液を100μLずつそれぞれのウェ
ルに添加し、25℃で2時間インキュベートした。次
に、各ウェル内の溶液を吸引除去した後、0.05%T
ween20含有10mM PBS(pH7.2)で洗
浄し、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン塩
酸塩0.02%、H22 2.5mMを含有する0.1
Mリン酸/クエン酸緩衝液(pH4.3)を100μL
ずつ各ウェルに加え、25℃で30分間反応させた後、
0.5M硫酸水溶液を100μLずつ加えて酵素反応を
停止させた。次いで、この溶液を分光光度計を用いて4
50nmの波長における吸収強度を測定し、これを標準
物質濃度0〜300ng/mLに対応してブロットし
た。その結果、#B3>#B5>#A3の順で液相抗原
反応性が高いことが明らかとなった。結果を図11に示
す。
【0111】B.測定系の構築 a)ビオチン化抗体の作製 A.の評価結果においてもっとも液相抗原反応性の高か
った#B3抗ASTモノクローナル抗体および実施例8
で得られた抗ASTポリクローナル抗体(anti−r
AST PAb)を用いてIgGのビオチン化を以下の
ようにおこなった。1〜3mg/mLのIgG/PBS
(−)溶液1mLと、等量の0.2M NaHCO
3(pH8.0)を混合し、つぎに100倍のモル濃度
のビオチン化試薬10mMを加え、37℃で1時間イン
キュベートした。ビオチン化試薬はNHS−LC−Bi
otin(PIERCE社製#21335)をジメチル
ホルムアミドで10mMに溶解し使用した。その後、1
0分の1量の1Mモノエタノールアミンを加え、さらに
37℃で1時間インキュベートした。この反応液をPB
S(−)にて2.5mLにメスアップし、G−25ゲル
濾過カラムにかけ、PBS(−)で流出させてビオチン
化IgGを回収した。さらに、終濃度3%になるように
BSAを加え、終濃度0.1%になるようにNaN3
加えて保存した。
【0112】b)抗体固定化プレートの調製 96ウェルプレート(住友ベークライト社製、MS−3
796F/カルボプレート)をよく洗浄し、抗体(#B
3およびanti−rAST PAb)の20μg/m
LのPBS溶液を100μLずつ各ウェルに加え、4℃
で1昼夜放置した。これをPBS−0.05%Twee
n20で洗浄し、1%牛血清アルブミンのPBS溶液を
380μL各ウェルに加え、4℃で1昼夜放置するポス
トコーティング処理をして抗体固定化プレートを得た。
c)測定系の構築
【0113】b)で調製した抗AST IgG固定化プ
レートに、精製した組換えAST(標準物質)を0〜4
00ng/mLの範囲で含有する1%BSA−0.1%
スキムミルク含有10mM PBS(pH7.2)溶液
(検体希釈液)50μLおよびa)で作製したビオチン
化IgGを10μg/mL含有する1%BSA−0.1
%スキムミルク含有10mM PBS(pH7.2)溶
液を50μL添加し、4℃で一晩静置した。つぎにプレ
ートを洗浄した後、100μL/ウェルでストレプトア
ビジン標識ペルオキシダーゼ(TAGO社製、#SNN
1004)を1万倍希釈した1%BSA−0.1%スキ
ムミルク含有10mM PBS(pH7.2)溶液を加
え、25℃で1時間インキュベートした。次に各ウェル
内の溶液を吸引除去した後、0.05%Tween20
含有10mM PBS(pH7.2)で洗浄し、3,
3’5,5’−テトラメチルベンジジン塩酸塩0.02
%、H22 2.5mMを含有する0.1Mリン酸/ク
エン酸緩衝液(pH4.3)を100μLずつ各ウェル
に加え、25℃で15分間反応させた後、0.5M硫酸
水溶液を100μLずつ加えて酵素反応を停止させた。
次いで、この溶液を分光光度計を用いて450nmの波
長における吸収強度を測定し、これを標準物質濃度0〜
200ng/mLに対応してブロットした。結果を図1
2に示す。
【0114】
【発明の効果】本発明によれば、プロペプチド部分の全
体あるいは一部がトリプシン様蛋白部分とジスルフィド
結合を介して結合する構造を有するASTが提供され
る。これを用いて該構造を有する酵素のPARを活性化
することを指標とした阻害剤のスクリーニング系を構築
し、阻害剤をスクリーニングすることによって、AST
阻害剤および阻害ポリペプチド(阻害抗体を含む)を得
ることができる。このようにして得られたAST阻害剤
もしくはASTのPAR活性化阻害剤を治療薬として用
いることにより、ASTのもつ直接的あるいはPARを
介することによる広義の気道炎症への作用、気道リモデ
リングへの作用、粘液繊毛運動に対する作用、凝固・線
溶系における作用、癌の増殖や転移に関する作用、抗ウ
イルス感染作用等の生理作用を抑制もしくは修飾し、発
症の予防あるいは病態における改善および治療に用いる
ことが期待できる。
【0115】また、本発明のマウスASTなど動物AS
Tの配列に基づいた、動物ASTの蛋白発現あるいは遺
伝子発現を測定あるいは制御することにより、どのよう
な病態モデル動物においてどのような時期にASTが病
態に関与しているかを判定することができる。また、本
発明を利用することにより選ばれたAST阻害剤および
阻害ポリペプチド(阻害抗体を含む)の治療効果判定や
臨床投与量の推定をすることができる。
【0116】さらに、本発明のモノクローナル抗体およ
びポリクローナル抗体を用いた免疫組織染色により、組
織での発現部位を検出することができる。また、本発明
のモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を用い
た酵素免疫測定系あるいは診断薬、診断キットによれ
ば、例えば唾液中、喀痰中あるいは血清中のAST濃度
を測定することができ、AST関与の病態の把握、診断
に有用であることが期待される。
【0117】
【配列表】
【0118】 <110> 帝人株式会社 <120> 気道特異的トリプシン様酵素およびその利用法 <130> P33704 <160> 25 <210> 1 <211> 418 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Met Tyr Arg Pro Ala Arg Val Thr Ser Thr Ser Arg Phe Leu Asn 1 5 10 15 Pro Tyr Val Val Cys Phe Ile Val Val Ala Gly Val Val Ile Leu 20 25 30 Ala Val Thr Ile Ala Leu Leu Val Tyr Phe Leu Ala Phe Asp Gln 35 40 45 Lys Ser Tyr Phe Tyr Arg Ser Ser Phe Gln Leu Leu Asn Val Glu 50 55 60 Tyr Asn Ser Gln Leu Asn Ser Pro Ala Thr Gln Glu Tyr Arg Thr 65 70 75 Leu Ser Gly Arg Ile Glu Ser Leu Ile Thr Lys Thr Phe Lys Glu 80 85 90 Ser Asn Leu Arg Asn Gln Phe Ile Arg Ala His Val Ala Lys Leu 95 100 105 Arg Gln Asp Gly Ser Gly Val Arg Ala Asp Val Val Met Lys Phe 110 115 120 Gln Phe Thr Arg Asn Asn Asn Gly Ala Ser Met Lys Ser Arg Ile 125 130 135 Glu Ser Val Leu Arg Gln Met Leu Asn Asn Ser Gly Asn Leu Glu 140 145 150 Ile Asn Pro Ser Thr Glu Ile Thr Ser Leu Thr Asp Gln Ala Ala 155 160 165 Ala Asn Trp Leu Ile Asn Glu Cys Gly Ala Gly Pro Asp Leu Ile 170 175 180 Thr Leu Ser Glu Gln Arg Ile Leu Gly Gly Thr Glu Ala Glu Glu 185 190 195 Gly Ser Trp Pro Trp Gln Val Ser Leu Arg Leu Asn Asn Ala His 200 205 210 His Cys Gly Gly Ser Leu Ile Asn Asn Met Trp Ile Leu Thr Ala 215 220 225 Ala His Cys Phe Arg Ser Asn Ser Asn Pro Arg Asp Trp Ile Ala 230 235 240 Thr Ser Gly Ile Ser Thr Thr Phe Pro Lys Leu Arg Met Arg Val 245 250 255 Arg Asn Ile Leu Ile His Asn Asn Tyr Lys Ser Ala Thr His Glu 260 265 270 Asn Asp Ile Ala Leu Val Arg Leu Glu Asn Ser Val Thr Phe Thr 275 280 285 Lys Asp Ile His Ser Val Cys Leu Pro Ala Ala Thr Gln Asn Ile 290 295 300 Pro Pro Gly Ser Thr Ala Tyr Val Thr Gly Trp Gly Ala Gln Glu 305 310 315 Tyr Ala Gly His Thr Val Pro Glu Leu Arg Gln Gly Gln Val Arg 320 325 330 Ile Ile Ser Asn Asp Val Cys Asn Ala Pro His Ser Tyr Asn Gly 335 340 345 Ala Ile Leu Ser Gly Met Leu Cys Ala Gly Val Pro Gln Gly Gly 350 355 360 Val Asp Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu Val Gln Glu 365 370 375 Asp Ser Arg Arg Leu Trp Phe Ile Val Gly Ile Val Ser Trp Gly 380 385 390 Asp Gln Cys Gly Leu Pro Asp Lys Pro Gly Val Tyr Thr Arg Val 395 400 405 Thr Ala Tyr Leu Asp Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly Ile 410 415 418
【0119】 <210> 2 <211> 417 <212> PRN <213> Mus musculus <400> 2 Met Tyr Arg Pro Arg Pro Met Leu Ser Pro Ser Arg Phe Phe Thr 1 5 10 15 Pro Phe Ala Val Ala Phe Val Val Ile Ile Thr Val Gly Leu Leu 20 25 30 Ala Met Met Ala Gly Leu Leu Ile His Phe Leu Ala Phe Asp Lys 35 40 45 Lys Ala Tyr Phe Tyr His Ser Ser Phe Gln Ile Leu Asn Val Glu 50 55 60 Tyr Thr Glu Ala Leu Asn Ser Pro Ala Thr His Glu Tyr Arg Thr 65 70 75 Leu Ser Glu Arg Ile Glu Ala Met Ile Thr Asp Glu Phe Arg Gly 80 85 90 Ser Ser Leu Lys Ser Glu Phe Ile Arg Thr His Val Val Lys Leu 95 100 105 Arg Lys Glu Gly Thr Gly Val Val Ala Asp Val Val Met Lys Phe 110 115 120 Arg Ser Ser Lys Arg Asn Asn Arg Lys Val Met Lys Thr Arg Ile 125 130 135 Gln Ser Val Leu Arg Arg Leu Ser Ser Ser Gly Asn Leu Glu Ile 140 145 150 Ala Pro Ser Asn Glu Ile Thr Ser Leu Thr Asp Gln Asp Thr Glu 155 160 165 Asn Val Leu Thr Gln Glu Cys Gly Ala Arg Pro Asp Leu Ile Thr 170 175 180 Leu Ser Glu Glu Arg Ile Ile Gly Gly Met Gln Ala Glu Pro Gly 185 190 195 Asp Trp Pro Trp Gln Val Ser Leu Gln Leu Asn Asn Val His His 200 205 210 Cys Gly Gly Ala Leu Ile Ser Asn Met Trp Val Leu Thr Ala Ala 215 220 225 His Cys Phe Lys Ser Tyr Pro Asn Pro Gln Tyr Trp Thr Ala Thr 230 235 240 Phe Gly Val Ser Thr Met Ser Pro Arg Leu Arg Val Arg Val Arg 245 250 255 Ala Ile Leu Ala His Asp Gly Tyr Ser Ser Val Thr Arg Asp Asn 260 265 270 Asp Ile Ala Val Val Gln Leu Asp Arg Ser Val Ala Phe Ser Arg 275 280 285 Asn Ile His Arg Val Cys Leu Pro Ala Ala Thr Gln Asn Ile Ile 290 295 300 Pro Gly Ser Val Ala Tyr Val Thr Gly Trp Gly Ser Leu Thr Tyr 305 310 315 Gly Gly Asn Ala Val Thr Asn Leu Arg Gln Gly Glu Val Arg Ile 320 325 330 Ile Ser Ser Glu Glu Cys Asn Thr Pro Ala Gly Tyr Ser Gly Ser 335 340 345 Val Leu Pro Gly Met Leu Cys Ala Gly Met Arg Ser Gly Ala Val 350 355 360 Asp Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu Val Gln Glu Asp 365 370 375 Ser Arg Arg Leu Trp Phe Val Val Gly Ile Val Ser Trp Gly Tyr 380 385 390 Gln Cys Gly Leu Pro Asn Lys Pro Gly Val Tyr Thr Arg Val Thr 395 400 405 Ala Tyr Arg Asn Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly Ile 410 415 417
【0120】 <210> 3 <211> 1500 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 3 gagtgggaat ctcaaagcag ttgagtaggc agaaaaaaga acctcttcat 50 taaggattaa a atg tat agg cca gca cgt gta act tcg act tca 94 Met Tyr Arg Pro Ala Arg Val Thr Ser Thr Ser 1 5 10 aga ttt ctg aat cca tat gta gta tgt ttc att gtc gtc gca ggg 139 Arg Phe Leu Asn Pro Tyr Val Val Cys Phe Ile Val Val Ala Gly 15 20 25 gta gtg atc ctg gca gtc acc ata gct cta ctt gtt tac ttt tta 184 Val Val Ile Leu Ala Val Thr Ile Ala Leu Leu Val Tyr Phe Leu 30 35 40 gct ttt gat caa aaa tct tac ttt tat agg agc agt ttt caa ctc 229 Ala Phe Asp Gln Lys Ser Tyr Phe Tyr Arg Ser Ser Phe Gln Leu 45 50 55 cta aat gtt gaa tat aat agt cag tta aat tca cca gct aca cag 274 Leu Asn Val Glu Tyr Asn Ser Gln Leu Asn Ser Pro Ala Thr Gln 60 65 70 gaa tac agg act ttg agt gga aga att gaa tct ctg att act aaa 319 Glu Tyr Arg Thr Leu Ser Gly Arg Ile Glu Ser Leu Ile Thr Lys 75 80 85 aca ttc aaa gaa tca aat tta aga aat cag ttc atc aga gct cat 364 Thr Phe Lys Glu Ser Asn Leu Arg Asn Gln Phe Ile Arg Ala His 90 95 100 gtt gcc aaa ctg agg caa gat ggt agt ggt gtg aga gcg gat gtt 409 Val Ala Lys Leu Arg Gln Asp Gly Ser Gly Val Arg Ala Asp Val 105 110 115 gtc atg aaa ttt caa ttc act aga aat aac aat gga gca tca atg 454 Val Met Lys Phe Gln Phe Thr Arg Asn Asn Asn Gly Ala Ser Met 120 125 130 aaa agc aga att gag tct gtt tta cga caa atg ctg aat aac tct 499 Lys Ser Arg Ile Glu Ser Val Leu Arg Gln Met Leu Asn Asn Ser 135 140 145 gga aac ctg gaa ata aac cct tca act gag ata aca tca ctt act 544 Gly Asn Leu Glu Ile Asn Pro Ser Thr Glu Ile Thr Ser Leu Thr 150 155 160 gac cag gct gca gca aat tgg ctt att aat gaa tgt ggg gcc ggt 589 Asp Gln Ala Ala Ala Asn Trp Leu Ile Asn Glu Cys Gly Ala Gly 165 170 175 cca gac cta ata aca ttg tct gag cag aga atc ctt gga ggc act 634 Pro Asp Leu Ile Thr Leu Ser Glu Gln Arg Ile Leu Gly Gly Thr 180 185 190 gag gct gag gag gga agc tgg ccg tgg caa gtc agt ctg cgg ctc 679 Glu Ala Glu Glu Gly Ser Trp Pro Trp Gln Val Ser Leu Arg Leu 195 200 205 aat aat gcc cac cac tgt gga ggc agc ctg atc aat aac atg tgg 724 Asn Asn Ala His His Cys Gly Gly Ser Leu Ile Asn Asn Met Trp 210 215 220 atc ctg aca gca gct cac tgc ttc aga agc aac tct aat cct cgt 769 Ile Leu Thr Ala Ala His Cys Phe Arg Ser Asn Ser Asn Pro Arg 225 230 235 gac tgg att gcc acg tct ggt att tcc aca aca ttt cct aaa cta 814 Asp Trp Ile Ala Thr Ser Gly Ile Ser Thr Thr Phe Pro Lys Leu 240 245 250 aga atg aga gta aga aat att tta att cat aac aat tat aaa tct 859 Arg Met Arg Val Arg Asn Ile Leu Ile His Asn Asn Tyr Lys Ser 255 260 265 gca act cat gaa aat gac att gca ctt gtg aga ctt gag aac agt 904 Ala Thr His Glu Asn Asp Ile Ala Leu Val Arg Leu Glu Asn Ser 270 275 280 gtc acc ttt acc aaa gat atc cat agt gtg tgt ctc cca gct gct 949 Val Thr Phe Thr Lys Asp Ile His Ser Val Cys Leu Pro Ala Ala 285 290 295 acc cag aat att cca cct ggc tct act gct tat gta aca gga tgg 994 Thr Gln Asn Ile Pro Pro Gly Ser Thr Ala Tyr Val Thr Gly Trp 300 305 310 ggc gct caa gaa tat gct ggc cac aca gtt cca gag cta agg caa 1039 Gly Ala Gln Glu Tyr Ala Gly His Thr Val Pro Glu Leu Arg Gln 315 320 325 gga cag gtc aga ata ata agt aat gat gta tgt aat gca cca cat 1084 Gly Gln Val Arg Ile Ile Ser Asn Asp Val Cys Asn Ala Pro His 330 335 340 agt tat aat gga gcc atc ttg tct gga atg ctg tgt gct gga gta 1129 Ser Tyr Asn Gly Ala Ile Leu Ser Gly Met Leu Cys Ala Gly Val 345 350 355 cct caa ggt gga gtg gac gca tgt cag ggt gac tct ggt ggc cca 1174 Pro Gln Gly Gly Val Asp Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro 360 365 370 cta gta caa gaa gac tca cgg cgg ctt tgg ttt att gtg ggg ata 1219 Leu Val Gln Glu Asp Ser Arg Arg Leu Trp Phe Ile Val Gly Ile 375 380 385 gta agc tgg gga gat cag tgt ggc ctg ccg gat aag cca gga gtg 1264 Val Ser Trp Gly Asp Gln Cys Gly Leu Pro Asp Lys Pro Gly Val 390 395 400 tat act cga gtg aca gcc tac ctt gac tgg att agg caa caa act 1309 Tyr Thr Arg Val Thr Ala Tyr Leu Asp Trp Ile Arg Gln Gln Thr 405 410 415 ggg atc tag tgcaacaagt gcatccctgt tgcaaagtct gtatgcaggt 1358 Gly Ile 418 gtgcctgtct taaattccaa agctttacat ttcaactgaa aaagaaacta 1408 gaaatgtcct aatttaacat cttgttacat aaatatggtt taacaaacac 1458 tgtttaacct ttctttatta ttaaaggttt tctattttct cc 1500
【0121】 <210> 4 <211> 1462 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 4 cgccgggcag gtcaaagcag ctggacacac agaaacaagg acctcttcat 50 tattcaagag taaa atg tat agg cca aga cca atg cta tca ccg tca 97 Met Tyr Arg Pro Arg Pro Met Leu Ser Pro Ser 1 5 10 aga ttc ttc act ccc ttt gca gta gct ttc gtt gtc ata ata acg 142 Arg Phe Phe Thr Pro Phe Ala Val Ala Phe Val Val Ile Ile Thr 15 20 25 gta ggg ctc ctg gcc atg atg gca ggt cta ctt att cac ttt tta 187 Val Gly Leu Leu Ala Met Met Ala Gly Leu Leu Ile His Phe Leu 30 35 40 gct ttt gac aag aaa gct tac ttt tat cat agc agc ttt caa atc 232 Ala Phe Asp Lys Lys Ala Tyr Phe Tyr His Ser Ser Phe Gln Ile 45 50 55 cta aac gtt gaa tac act gag gct tta aac tca cca gct aca cac 277 Leu Asn Val Glu Tyr Thr Glu Ala Leu Asn Ser Pro Ala Thr His 60 65 70 gaa tac aga acc ttg agt gaa aga att gag gct atg att act gat 322 Glu Tyr Arg Thr Leu Ser Glu Arg Ile Glu Ala Met Ile Thr Asp 75 80 85 gaa ttt cga gga tca agt cta aaa agt gag ttt atc agg aca cat 367 Glu Phe Arg Gly Ser Ser Leu Lys Ser Glu Phe Ile Arg Thr His 90 95 100 gtt gtc aaa cta aga aaa gaa ggg act ggt gtg gtt gcg gat gtt 412 Val Val Lys Leu Arg Lys Glu Gly Thr Gly Val Val Ala Asp Val 105 110 115 gtc atg aaa ttt cga tct agt aaa cgt aac aac aga aag gta atg 457 Val Met Lys Phe Arg Ser Ser Lys Arg Asn Asn Arg Lys Val Met 120 125 130 aaa acc aga att caa tct gtg cta cga aga ctc agc agc tct gga 502 Lys Thr Arg Ile Gln Ser Val Leu Arg Arg Leu Ser Ser Ser Gly 135 140 145 aac ttg gaa ata gcc cct tcg aat gag ata aca tca ctc act gac 547 Asn Leu Glu Ile Ala Pro Ser Asn Glu Ile Thr Ser Leu Thr Asp 150 155 160 cag gat aca gaa aat gtt ttg act caa gaa tgt gga gca cgt cca 592 Gln Asp Thr Glu Asn Val Leu Thr Gln Glu Cys Gly Ala Arg Pro 165 170 175 gac ctt ata aca ctg tca gaa gag aga atc att gga ggc atg caa 637 Asp Leu Ile Thr Leu Ser Glu Glu Arg Ile Ile Gly Gly Met Gln 180 185 190 gct gag ccc ggt gac tgg ccc tgg caa gtc agt cta cag ctc aat 682 Ala Glu Pro Gly Asp Trp Pro Trp Gln Val Ser Leu Gln Leu Asn 195 200 205 aat gtc cac cac tgt gga ggt gcc ctg atc agt aac atg tgg gtc 727 Asn Val His His Cys Gly Gly Ala Leu Ile Ser Asn Met Trp Val 210 215 220 ctg aca gca gct cat tgc ttc aaa agc tat cct aat cct caa tat 772 Leu Thr Ala Ala His Cys Phe Lys Ser Tyr Pro Asn Pro Gln Tyr 225 230 235 tgg aca gcc acc ttt ggg gtt tct aca atg agc cct agg ctg aga 817 Trp Thr Ala Thr Phe Gly Val Ser Thr Met Ser Pro Arg Leu Arg 240 245 250 gtg aga gta agg gct att tta gcc cac gac ggg tac agc tcc gta 862 Val Arg Val Arg Ala Ile Leu Ala His Asp Gly Tyr Ser Ser Val 255 260 265 act cgt gac aat gac atc gca gtt gta caa ctt gac aga tct gtc 907 Thr Arg Asp Asn Asp Ile Ala Val Val Gln Leu Asp Arg Ser Val 270 275 280 gcc ttt tcc aga aat atc cat agg gta tgt ctc cca gca gca acc 952 Ala Phe Ser Arg Asn Ile His Arg Val Cys Leu Pro Ala Ala Thr 285 290 295 caa aat atc atc cct ggt tct gtc gca tat gtt aca gga tgg gga 997 Gln Asn Ile Ile Pro Gly Ser Val Ala Tyr Val Thr Gly Trp Gly 300 305 310 tct ctc aca tat gga ggc aac gca gtc aca aat cta cgg caa gga 1042 Ser Leu Thr Tyr Gly Gly Asn Ala Val Thr Asn Leu Arg Gln Gly 315 320 325 gaa gtc aga ata ata agt tca gaa gaa tgc aat acg cca gct ggt 1087 Glu Val Arg Ile Ile Ser Ser Glu Glu Cys Asn Thr Pro Ala Gly 330 335 340 tac agt gga agt gtc ttg cca gga atg ctg tgt gct gga atg cgt 1132 Tyr Ser Gly Ser Val Leu Pro Gly Met Leu Cys Ala Gly Met Arg 345 350 355 tca ggg gcc gtg gat gca tgc cag ggt gat tca ggt ggc ccg cta 1177 Ser Gly Ala Val Asp Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu 360 365 370 gta caa gaa gac tca agg cgg ctt tgg ttt gtt gtg ggc att gtg 1222 Val Gln Glu Asp Ser Arg Arg Leu Trp Phe Val Val Gly Ile Val 375 380 385 agc tgg gga tat cag tgt ggc ctc cca aat aag cca ggc gtg tat 1267 Ser Trp Gly Tyr Gln Cys Gly Leu Pro Asn Lys Pro Gly Val Tyr 390 395 400 act cga gtg aca gcc tac cgc aac tgg atc aga cag cag acg gga 1312 Thr Arg Val Thr Ala Tyr Arg Asn Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly 405 410 415 atc tag tgcaaccgag gaaaaaacgt gccatgaggt ctctgtatcc 1358 Ile 417 aagtgtgact gactcggatg ccatggcttc acatttcaac tgcaaaggag 1408 actggaaatg ccccttctga cgtcccatta cataaattgg tttaactgtt 1458 tagt 1462
【0122】 <210> 5 <211> 1462 <212> RNA <213> Mus musculus <400> 5 cgccgggcag gucaaagcag cuggacacac agaaacaagg accucuucau uauucaagag 60 uaaaauguau aggccaagac caaugcuauc accgucaaga uucuucacuc ccuuugcagu 120 agcuuucguu gucauaauaa cgguagggcu ccuggccaug auggcagguc uacuuauuca 180 cuuuuuagcu uuugacaaga aagcuuacuu uuaucauagc agcuuucaaa uccuaaacgu 240 ugaauacacu gaggcuuuaa acucaccagc uacacacgaa uacagaaccu ugagugaaag 300 aauugaggcu augauuacug augaauuucg aggaucaagu cuaaaaagug aguuuaucag 360 gacacauguu gucaaacuaa gaaaagaagg gacuggugug guugcggaug uugucaugaa 420 auuucgaucu aguaaacgua acaacagaaa gguaaugaaa accagaauuc aaucugugcu 480 acgaagacuc agcagcucug gaaacuugga aauagccccu ucgaaugaga uaacaucacu 540 cacugaccag gauacagaaa auguuuugac ucaagaaugu ggagcacguc cagaccuuau 600 aacacuguca gaagagagaa ucauuggagg caugcaagcu gagcccggug acuggcccug 660 gcaagucagu cuacagcuca auaaugucca ccacugugga ggugcccuga ucaguaacau 720 guggguccug acagcagcuc auugcuucaa aagcuauccu aauccucaau auuggacagc 780 caccuuuggg guuucuacaa ugagcccuag gcugagagug agaguaaggg cuauuuuagc 840 ccacgacggg uacagcuccg uaacucguga caaugacauc gcaguuguac aacuugacag 900 aucugucgcc uuuuccagaa auauccauag gguaugucuc ccagcagcaa cccaaaauau 960 caucccuggu ucugucgcau auguuacagg auggggaucu cucacauaug gaggcaacgc 1020 agucacaaau cuacggcaag gagaagucag aauaauaagu ucagaagaau gcaauacgcc 1080 agcugguuac aguggaagug ucuugccagg aaugcugugu gcuggaaugc guucaggggc 1140 cguggaugca ugccagggug auucaggugg cccgcuagua caagaagacu caaggcggcu 1200 uugguuuguu gugggcauug ugagcugggg auaucagugu ggccucccaa auaagccagg 1260 cguguauacu cgagugacag ccuaccgcaa cuggaucaga cagcagacgg gaaucuagug 1320 caaccgagga aaaaacgugc caugaggucu cuguauccaa gugugacuga cucggaugcc 1380 auggcuucac auuucaacug caaaggagac uggaaaugcc ccuucugacg ucccauuaca 1440 uaaauugguu uaacuguuua gu 1462
【0123】 <210> 6 <211> 1462 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 6 cgccgggcag gtcaaagcag ctggacacac agaaacaagg acctcttcat 50 tattcaagag taaa atg tat agg cca aga cca atg cta tca ccg tca 97 Met Tyr Arg Pro Arg Pro Met Leu Ser Pro Ser 1 5 10 aga ttc ttc act ccc ttt gca gta gct ttc gtt gtc ata ata acg 142 Arg Phe Phe Thr Pro Phe Ala Val Ala Phe Val Val Ile Ile Thr 15 20 25 gta ggg ctc ctg gcc atg atg gca ggt cta ctt att cac ttt tta 187 Val Gly Leu Leu Ala Met Met Ala Gly Leu Leu Ile His Phe Leu 30 35 40 gct ttt gac aag aaa gct tac ttt tat cat agc agc ttt caa atc 232 Ala Phe Asp Lys Lys Ala Tyr Phe Tyr His Ser Ser Phe Gln Ile 45 50 55 cta aac gtt gaa tac act gag gct tta aac tca cca gct aca cac 277 Leu Asn Val Glu Tyr Thr Glu Ala Leu Asn Ser Pro Ala Thr His 60 65 70 gaa tac aga acc ttg agt gaa aga att gag gct atg att act gat 322 Glu Tyr Arg Thr Leu Ser Glu Arg Ile Glu Ala Met Ile Thr Asp 75 80 85 gaa ttt cga gga tca agt cta aaa agt gag ttt atc agg aca cat 367 Glu Phe Arg Gly Ser Ser Leu Lys Ser Glu Phe Ile Arg Thr His 90 95 100 gtt gtc aaa cta aga aaa gaa ggg act ggt gtg gtt gcg gat gtt 412 Val Val Lys Leu Arg Lys Glu Gly Thr Gly Val Val Ala Asp Val 105 110 115 gtc atg aaa ttt cga tct agt aaa cgt aac aac aga aag gta atg 457 Val Met Lys Phe Arg Ser Ser Lys Arg Asn Asn Arg Lys Val Met 120 125 130 aaa acc aga att caa tct gtg cta cga aga ctc agc agc tct gga 502 Lys Thr Arg Ile Gln Ser Val Leu Arg Arg Leu Ser Ser Ser Gly 135 140 145 aac ttg gaa ata gcc cct tcg aat gag ata aca tca ctc act gac 547 Asn Leu Glu Ile Ala Pro Ser Asn Glu Ile Thr Ser Leu Thr Asp 150 155 160 cag gat aca gaa aat gtt ttg act caa gaa tgt gga gca cgt cca 592 Gln Asp Thr Glu Asn Val Leu Thr Gln Glu Cys Gly Ala Arg Pro 165 170 175 gac ctt ata aca ctg tca gaa gag aga atc att gga ggc atg caa 637 Asp Leu Ile Thr Leu Ser Glu Glu Arg Ile Ile Gly Gly Met Gln 180 185 190 gct gag ccc ggt gac tgg ccc tgg caa gtc agt cta cag ctc aat 682 Ala Glu Pro Gly Asp Trp Pro Trp Gln Val Ser Leu Gln Leu Asn 195 200 205 aat gtc cac cac tgt gga ggt gcc ctg atc agt aac atg tgg gtc 727 Asn Val His His Cys Gly Gly Ala Leu Ile Ser Asn Met Trp Val 210 215 220 ctg aca gca gct cat tgc ttc aaa agc tat cct aat cct caa tat 772 Leu Thr Ala Ala His Cys Phe Lys Ser Tyr Pro Asn Pro Gln Tyr 225 230 235 tgg aca gcc acc ttt ggg gtt tct aca atg agc cct agg ctg aga 817 Trp Thr Ala Thr Phe Gly Val Ser Thr Met Ser Pro Arg Leu Arg 240 245 250 gtg aga gta agg gct att tta gcc cac gac ggg tac agc tcc gta 862 Val Arg Val Arg Ala Ile Leu Ala His Asp Gly Tyr Ser Ser Val 255 260 265 act cgt gac aat gac atc gca gtt gta caa ctt gac aga tct gtc 907 Thr Arg Asp Asn Asp Ile Ala Val Val Gln Leu Asp Arg Ser Val 270 275 280 gcc ttt tcc aga aat atc cat agg gta tgt ctc cca gca gca acc 952 Ala Phe Ser Arg Asn Ile His Arg Val Cys Leu Pro Ala Ala Thr 285 290 295 caa aat atc atc cct ggt tct gtc gca tat gtt aca gga tgg gga 997 Gln Asn Ile Ile Pro Gly Ser Val Ala Tyr Val Thr Gly Trp Gly 300 305 310 tct ctc aca tat gga ggc aac gca gtc aca aat cta cgg caa gga 1042 Ser Leu Thr Tyr Gly Gly Asn Ala Val Thr Asn Leu Arg Gln Gly 315 320 325 gag gtc aga ata ata agt tca gag gaa tgc aat acg cca gct ggt 1087 Glu Val Arg Ile Ile Ser Ser Glu Glu Cys Asn Thr Pro Ala Gly 330 335 340 tac agt gga agt gtc ttg cca gga atg ctg tgt gct gga atg cgt 1132 Tyr Ser Gly Ser Val Leu Pro Gly Met Leu Cys Ala Gly Met Arg 345 350 355 tca ggg gcc gtg gat gca tgc cag ggt gat tca ggt ggc ccg cta 1177 Ser Gly Ala Val Asp Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu 360 365 370 gta caa gaa gac tca agg cgg ctt tgg ttt gtt gtg ggc att gtg 1222 Val Gln Glu Asp Ser Arg Arg Leu Trp Phe Val Val Gly Ile Val 375 380 385 agc tgg gga tat cag tgt ggc ctc cca aat aag cca ggc gtg tat 1267 Ser Trp Gly Tyr Gln Cys Gly Leu Pro Asn Lys Pro Gly Val Tyr 390 395 400 act cga gtg aca gcc tac cgc aac tgg atc aga cag cag acg gga 1312 Thr Arg Val Thr Ala Tyr Arg Asn Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly 405 410 415 atc tag tgcaaccgag gaaaaaacgt gccatgaggt ctctgtatcc 1358 Ile 417 aagtgtgact gactcggatg ccatggcttc acatttcaac tgcaaaggag 1408 actggaaatg ccccttctga cgtcccatta cataaattgg tttaactgtt 1458 tagt 1462
【0124】<210> 7 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 7 aaggatccat ggggccgcgg cggctgct 28
【0125】<210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 8 tgggaattcc taagttaaca gctttttg 28
【0126】<210> 9 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 9 cctttggatc caggaggatg cggagcccc 29
【0127】<210> 10 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 10 ctgtggaatt cccatctgag gacctggaaa act 33
【0128】<210> 11 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 11 cctttggatc catgaaagcc ctcatctttg cag 33
【0129】<210> 12 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 12 cctttgaatt cctattttgt aaggtaagca gtgga 35
【0130】<210> 13 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 13 cctttagatc tatgtggggg cgactgctcc tg 32
【0131】<210> 14 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 14 cctttgaatt ctgtcactgg agcaaagagg a 31
【0132】<210> 15 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 15 tttactgttt tcgtaacagt tttg 24
【0133】<210> 16 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 16 caacaacgca cagaatctag 20
【0134】<210> 17 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 17 ctgacngcng cncaytgctt 20
【0135】<210> 18 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 18 gtcrccctgr cangcrtc 18
【0136】<210> 19 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 19 acgcattcca gcacacagca 20
【0137】<210> 20 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 20 cacaaatcta cggcaaggag aggtcag 27
【0138】<210> 21 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 21 gaacttatta ttctgacctc tccttgc 27
【0139】<210> 22 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 22 ggaatgctgt gtgctggaat 20
【0140】<210> 23 <211> 41 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 23 ccaaaggatc caaatgtata ggccaagacc aatgctatca c 41
【0141】<210> 24 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 24 cctttgaatt cggaacgtca gaaggggcat ttccagtct 39
【0142】 <210> 25 <211> 20 <212> PRT <213> Artificial Sequence <400> 25 Ile Leu Gly Gly Thr Glu Ala Glu Glu Gly Ser Trp Pro Trp Gln 1 5 10 15 Val Ser Leu Arg Cys 20
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトASTとマウスASTのアミノ酸配列の相
同性を比較した図。
【図2】PAR発現昆虫細胞を用いたASTによるカル
シウム流入を示す図。
【図3】正常ヒト気道上皮細胞を用いたASTによるカ
ルシウム流入を示す図。
【図4】気道上皮細胞株をもちいたASTによるカルシ
ウム流入を示す図。
【図5】本発明の抗ASTポリクローナル抗体の組換え
ASTに対するウエスタンブロッティングを行なった結
果を示す。
【図6】本発明の抗ASTモノクローナル抗体の組換え
ASTに対するウエスタンブロッティングを行なった結
果を示す。
【図7】本発明の抗ASTポリクローナル抗体の組換え
ASTおよびマストセルトリプターゼおよびトリプシン
に対するウエスタンブロッティングを行なった結果を示
す。
【図8】本発明の抗AST抗体の阻害活性を評価した結
果を示す。
【図9】本発明の抗ASTポリクローナル抗体をもちい
た測定系の組換えASTに対する標準曲線を示す。
【図10】本発明の抗ASTポリクローナル抗体をもち
いた測定系により喀痰中のASTを測定した結果を示
す。
【図11】本発明の抗ASTモノクローナル抗体と抗A
STポリクローナル抗体の組換えASTに対する液相抗
原反応性を調べた結果を示す。
【図12】本発明の抗ASTモノクローナル抗体と抗A
STポリクローナル抗体をもちいた測定系の組換えAS
Tに対する標準曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/02 A61P 11/06 4B065 11/00 17/00 4C057 11/06 19/02 4C084 17/00 25/02 4C086 19/02 27/16 4H045 25/02 35/00 27/16 43/00 111 35/00 C07H 21/04 B 43/00 111 C07K 16/40 C07H 21/04 C12N 1/15 C07K 16/40 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 9/76 1/21 C12P 21/08 5/10 C12Q 1/02 9/76 1/68 A C12P 21/08 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z 1/68 33/573 A G01N 33/15 33/577 B 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/573 A61K 37/02 33/577 C12N 5/00 A (72)発明者 三田 麗子 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 BB10 BB20 BB46 BB48 BB51 CB01 CB09 DA20 FA29 FB02 FB03 GC10 4B024 AA01 AA11 BA14 BA44 BA63 CA04 DA02 EA02 EA04 GA03 GA09 GA11 GA18 GA27 HA03 4B050 CC01 CC03 DD11 EE01 FF05E FF09E LL01 LL03 LL05 4B063 QA01 QA05 QQ21 QQ36 QQ41 QQ61 QQ89 QR16 QR48 QR77 QR80 QS33 QS35 QX02 4B064 AG27 CA10 CA20 CC01 CC24 CE12 DA01 DA13 4B065 AA90X AA91X AA93Y AA95X AC14 AC15 AC16 BA02 BA24 BB11 BC03 BC07 BD01 BD14 BD15 BD16 BD17 CA24 CA25 CA33 CA44 CA46 4C057 MM04 MM09 4C084 AA13 AA17 NA14 ZA202 ZA342 ZA542 ZA592 ZA892 ZA962 ZB262 ZC202 ZC422 4C086 AA01 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA20 ZA34 ZA54 ZA59 ZA89 ZA96 ZB26 ZC20 ZC42 4H045 AA10 AA11 AA30 CA40 DA56 DA76 EA20 EA50 FA72 GA26

Claims (126)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1に示されるアミノ酸配列の全
    部もしくは一部からなる蛋白であって、1番目のMet
    から186番目のArgの間のアミノ酸配列の全部もし
    くは一部からなるプロペプチド部分と、187番目のI
    leから418番目のIleまでの232アミノ酸の配
    列からなるトリプシン様蛋白部分とが1本のジスルフィ
    ド結合で連結されている構造を有する気道特異的トリプ
    シン様酵素。
  2. 【請求項2】 配列番号1に示されるアミノ酸配列と6
    6%以上のホモロジーを有する蛋白であって、該プロペ
    プチド部分に相当する部分と該トリプシン様蛋白部分に
    相当する部分とが1本のジスルフィド結合で連結されて
    いる構造を有する気道特異的トリプシン様酵素。
  3. 【請求項3】 配列番号2に示されるアミノ酸配列の全
    部もしくは一部からなる蛋白であって、1番目のMet
    から185番目のArgの間のアミノ酸配列の全部もし
    くは一部からなるポリペプチド部分と、186番目のI
    leから417番目のIleまでの232アミノ酸の配
    列からなるポリペプチド部分とが1本のジスルフィド結
    合で連結されている構造を有する気道特異的トリプシン
    様酵素。
  4. 【請求項4】 該プロペプチド部分と該トリプシン様蛋
    白部分とが173番目のCysと292番目のCysと
    のジスルフィド結合で連結されている構造を有する請求
    項1記載の気道特異的トリプシン様酵素。
  5. 【請求項5】 プロペプチド部分に相当する部分とトリ
    プシン様蛋白部分に相当する部分とが、配列番号1に示
    される気道特異的トリプシン様酵素のそれぞれ173番
    目のCysと292番目のCysに相当するシステイン
    残基とのジスルフィド結合で連結されている構造を有す
    る請求項2記載の気道特異的トリプシン様酵素。
  6. 【請求項6】 プロペプチド部分に相当する部分とトリ
    プシン様蛋白部分に相当する部分が172番目のCys
    と291番目のCysとのジスルフィド結合で連結され
    ている構造を有する請求項3記載の気道特異的トリプシ
    ン様酵素。
  7. 【請求項7】 プロペプチド部分のN末端アミノ酸が1
    番目のMetから170番目のIleの間のアミノ酸で
    ある請求項1または4記載の気道特異的トリプシン様酵
    素。
  8. 【請求項8】 プロペプチド部分のN末端アミノ酸が4
    4番目のAspから170番目のIleの間のアミノ酸
    である請求項1または4記載の気道特異的トリプシン様
    酵素。
  9. 【請求項9】 プロペプチド部分のN末端アミノ酸が1
    45番目のAsnから170番目のIleの間のアミノ
    酸である請求項1または4記載の気道特異的トリプシン
    様酵素。
  10. 【請求項10】 プロペプチド部分が145番目のAs
    n、162番目のAsp、170番目のIleのいずれ
    かから186番目のArgまでである、請求項1または
    4記載の気道特異的トリプシン様酵素。
  11. 【請求項11】 請求項1、4、7、8、9、または1
    0記載の気道特異的トリプシン様酵素に特異的に結合す
    る抗体。
  12. 【請求項12】 請求項2または5記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素に特異的に結合する抗体。
  13. 【請求項13】 請求項3または6記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素に特異的に結合する抗体。
  14. 【請求項14】 請求項1、4、7、8、9、または1
    0記載の気道特異的トリプシン様酵素に特異的に結合す
    るモノクローナル抗体。
  15. 【請求項15】 請求項2または5記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素に特異的に結合するモノクローナル抗
    体。
  16. 【請求項16】 請求項3または6記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素に特異的に結合するモノクローナル抗
    体。
  17. 【請求項17】 ヒト気道特異的トリプシン様酵素活性
    を阻害するか、またはその活性化を阻害する請求項14
    記載のモノクローナル抗体。
  18. 【請求項18】 哺乳類気道特異的トリプシン様酵素活
    性を阻害するか、またはその活性化を阻害する請求項1
    5記載のモノクローナル抗体。
  19. 【請求項19】 マウス気道特異的トリプシン様酵素活
    性を阻害するか、またはその活性化を阻害する請求項1
    6記載のモノクローナル抗体。
  20. 【請求項20】 請求項11から19のいずれかに記載
    の抗体を用いて気道特異的トリプシン様酵素を検出し、
    または測定する方法。
  21. 【請求項21】 請求項11から19のいずれかに記載
    の抗体を用いる気道特異的トリプシン様酵素の酵素免疫
    測定法。
  22. 【請求項22】 酵素基質と測定対象化合物もしくはポ
    リペプチドを混合し、これらと請求項1、4、7、8、
    9、または10記載の気道特異的トリプシン様酵素もし
    くは該酵素発現細胞もしくは該酵素発現組織を適切な条
    件下にインキュベートして該酵素基質と反応させ、その
    反応生成物を測定することにより測定対象化合物もしく
    はポリペプチドの気道特異的トリプシン様酵素の阻害活
    性を検出する方法。
  23. 【請求項23】 酵素基質と測定対象化合物もしくはポ
    リペプチドを混合し、これらと請求項2または5記載の
    気道特異的トリプシン様酵素もしくは該酵素発現細胞も
    しくは該酵素発現組織を適切な条件下にインキュベート
    して該酵素基質と反応させ、その反応生成物を測定する
    ことにより測定対象化合物もしくはポリペプチドの気道
    特異的トリプシン様酵素の阻害活性を検出する方法。
  24. 【請求項24】 酵素基質と測定対象化合物もしくはポ
    リペプチドを混合し、これらと請求項3または6記載の
    気道特異的トリプシン様酵素もしくは該酵素発現細胞も
    しくは該酵素発現組織を適切な条件下にインキュベート
    して該酵素基質と反応させ、その反応生成物を測定する
    ことにより測定対象化合物もしくはポリペプチドの気道
    特異的トリプシン様酵素の阻害活性を検出する方法。
  25. 【請求項25】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    もしくは組織が口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道
    組織、もしくは肺組織由来であるか、またはそれらの組
    織に存在する細胞もしくはそれらの細胞株である請求項
    22ないし24のいずれかに記載の検出方法。
  26. 【請求項26】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    が口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、もしく
    は肺組織に存在する上皮細胞もしくはそれらの細胞株で
    ある請求項22ないし24のいずれかに記載の検出方
    法。
  27. 【請求項27】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    が口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、もしく
    は肺組織に存在する線毛上皮細胞もしくはそれらの細胞
    株である請求項22ないし24のいずれかに記載の検出
    方法。
  28. 【請求項28】 請求項1、4、7、8、9、または1
    0記載の気道特異的トリプシン様酵素もしくは該酵素発
    現細胞もしくは該酵素発現組織と、測定対象化合物もし
    くはポリペプチドと、さらにプロテアーゼ活性化受容体
    発現細胞とを混合し、プロテアーゼ活性化受容体活性化
    を指標として測定対象化合物もしくはポリペプチドの気
    道特異的トリプシン様酵素によるプロテアーゼ活性化受
    容体活性化に対する阻害活性を検出する方法。
  29. 【請求項29】 請求項2または5記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素もしくは該酵素発現細胞もしくは該酵素
    発現組織と、測定対象化合物もしくはポリペプチドと、
    さらにプロテアーゼ活性化受容体発現細胞とを混合し、
    プロテアーゼ活性化受容体活性化を指標として測定対象
    化合物もしくはポリペプチドの気道特異的トリプシン様
    酵素によるプロテアーゼ活性化受容体活性化に対する阻
    害活性を検出する方法。
  30. 【請求項30】 請求項3または6記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素もしくは該酵素発現細胞もしくは該酵素
    発現組織と、測定対象化合物もしくはポリペプチドと、
    さらにプロテアーゼ活性化受容体発現細胞とを混合し、
    プロテアーゼ活性化受容体活性化を指標として測定対象
    化合物もしくはポリペプチドの気道特異的トリプシン様
    酵素によるプロテアーゼ活性化受容体活性化に対する阻
    害活性を検出する方法。
  31. 【請求項31】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標が細胞内カルシウム流入である請求項28ないし30
    のいずれかに記載の検出方法。
  32. 【請求項32】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がNFkBを含有するプロモーターの転写活性である
    請求項28ないし30のいずれかに記載の検出方法。
  33. 【請求項33】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がAP1を含有するプロモーターの転写活性である請
    求項28ないし30のいずれかに記載の検出方法。
  34. 【請求項34】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がIL−8プロモーターの転写活性である請求項28
    ないし30のいずれかに記載の検出方法。
  35. 【請求項35】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がイノシトールリン酸の分解活性である請求項28な
    いし30のいずれかに記載の検出方法。
  36. 【請求項36】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がプロスタグランジンE2産生である請求項28ない
    し30のいずれかに記載の検出方法。
  37. 【請求項37】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がトロンボキサンA2である請求項28ないし30の
    いずれかに記載の検出方法。
  38. 【請求項38】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がcAMPである請求項28ないし30のいずれかに
    記載の検出方法。
  39. 【請求項39】 プロテアーゼ活性化受容体活性化の指
    標がNOの生成である請求項28ないし30のいずれか
    に記載の検出方法。
  40. 【請求項40】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    が該酵素発現組換え細胞である請求項28ないし39の
    いずれかに記載の検出方法。
  41. 【請求項41】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    もしくは該酵素発現組織が口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔
    組織、気道組織、もしくは肺組織であるか、またはそれ
    らの組織に由来する細胞もしくはそれらの細胞株である
    請求項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  42. 【請求項42】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    が口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、もしく
    は肺組織に由来する上皮細胞もしくはそれらの細胞株で
    ある請求項28ないし39のいずれかに記載の検出方
    法。
  43. 【請求項43】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    が気道上皮細胞もしくは気道上皮細胞由来の細胞株であ
    る請求項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  44. 【請求項44】 気道特異的トリプシン様酵素発現細胞
    が線毛上皮細胞もしくは線毛上皮細胞由来の細胞株であ
    る請求項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  45. 【請求項45】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    プロテアーゼ活性化受容体発現組換え昆虫細胞である請
    求項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  46. 【請求項46】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、もしくは
    肺組織に存在する細胞である請求項28ないし39のい
    ずれかに記載の検出方法。
  47. 【請求項47】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    気道組織に存在する細胞である請求項28ないし39の
    いずれかに記載の検出方法。
  48. 【請求項48】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    気道上皮細胞もしくは気道上皮細胞由来の細胞株である
    請求項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  49. 【請求項49】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    線毛上皮細胞もしくは線毛上皮細胞由来の細胞株である
    請求項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  50. 【請求項50】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    杯細胞もしくは杯細胞由来の細胞株である請求項28な
    いし39のいずれかに記載の検出方法。
  51. 【請求項51】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    分泌腺細胞もしくは分泌腺細胞由来の細胞株である請求
    項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  52. 【請求項52】 プロテアーゼ活性化受容体発現細胞が
    漿液腺細胞もしくは漿液腺細胞由来の細胞株である請求
    項28ないし39のいずれかに記載の検出方法。
  53. 【請求項53】 プロテアーゼ活性化受容体が気道特異
    的トリプシン様酵素によって活性化されるG蛋白共役受
    容体である請求項28ないし52のいずれかに記載の検
    出方法。
  54. 【請求項54】 プロテアーゼ活性化受容体がヒトPA
    R1、ヒトPAR2、ヒトPAR3、またはヒトPAR
    4である請求項28ないし52のいずれかに記載の検出
    方法。
  55. 【請求項55】 プロテアーゼ活性化受容体がヒトPA
    R2である請求項28ないし52のいずれかに記載の検
    出方法。
  56. 【請求項56】 プロテアーゼ活性化受容体がヒトPA
    R1である請求項28ないし52のいずれかに記載の検
    出方法。
  57. 【請求項57】 請求項1から10のいずれかに記載の
    気道特異的トリプシン様酵素の3次元構造を決定し、基
    質が結合するのに適当な3次元構造を分析し、予想反応
    サイトに結合する化合物を合成し、化合物の該酵素阻害
    活性を決定する、というステップからなる該酵素阻害剤
    の評価方法。
  58. 【請求項58】 以下のグループから選択される単離さ
    れた核酸。 (a)天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵素遺伝子の
    コード領域 (b)天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵素遺伝子配
    列と少なくとも66%の相同性があり、かつプロテアー
    ゼ活性化受容体を活性化する酵素をコードする核酸 (c)プロテアーゼ活性化受容体を活性化する請求項1
    から10のいずれかに記載の気道特異的トリプシン様酵
    素をコードする核酸
  59. 【請求項59】 哺乳類気道特異的トリプシン様酵素遺
    伝子由来のmRNAまたはcDNA。
  60. 【請求項60】 げっ歯類の気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子由来のmRNAまたはcDNA。
  61. 【請求項61】 配列番号5または配列番号6で示され
    る気道特異的トリプシン様酵素をコードするmRNAま
    たはcDNA。
  62. 【請求項62】 哺乳類の気道特異的トリプシン様酵
    素。
  63. 【請求項63】 げっ歯類の気道特異的トリプシン様酵
    素。
  64. 【請求項64】 配列番号2で示される気道特異的トリ
    プシン様酵素。
  65. 【請求項65】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    請求項1、4、7、8、9、10のいずれかに記載の気
    道特異的トリプシン様酵素により活性化されるG蛋白共
    役型受容体を活性化する酵素をコードする核酸。
  66. 【請求項66】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    ヒトPAR1、ヒトPAR2、ヒトPAR3、またはヒ
    トPAR4を活性化する酵素をコードする核酸。
  67. 【請求項67】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    ヒトPAR2を活性化する酵素をコードする核酸。
  68. 【請求項68】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    請求項2または5記載の気道特異的トリプシン様酵素に
    より活性化される哺乳類G蛋白共役型受容体を活性化す
    る酵素をコードする核酸。
  69. 【請求項69】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    ヒトPAR1、ヒトPAR2、ヒトPAR3、またはヒ
    トPAR4に相当する哺乳類プロテアーゼ活性化受容体
    を活性化する酵素をコードする核酸。
  70. 【請求項70】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    ヒトPAR2に相当する哺乳類プロテアーゼ活性化受容
    体を活性化する酵素をコードする核酸。
  71. 【請求項71】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    請求項2または5記載の気道特異的トリプシン様酵素に
    より活性化されるマウスG蛋白共役型受容体を活性化す
    る酵素をコードする核酸。
  72. 【請求項72】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    マウスPAR1、マウスPAR2、マウスPAR3、ま
    たはマウスPAR4を活性化する酵素をコードする核
    酸。
  73. 【請求項73】 天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵
    素遺伝子配列と少なくとも66%の相同性があり、かつ
    マウスPAR2を活性化する酵素をコードする核酸。
  74. 【請求項74】 請求項58ないし61のいずれかに記
    載の核酸を用いて作製された気道特異的トリプシン様酵
    素の発現ベクター。
  75. 【請求項75】 請求項74記載の発現ベクターがトラ
    ンスフェクトもしくはトランスフォームされた細胞。
  76. 【請求項76】 請求項75記載の細胞から気道特異的
    トリプシン様酵素またはその前駆体を精製する方法。
  77. 【請求項77】 請求項75記載の細胞から精製された
    気道特異的トリプシン様酵素またはその前駆体。
  78. 【請求項78】 請求項58ないし61のいずれかに記
    載の核酸から翻訳される気道特異的トリプシン様酵素が
    存在する哺乳類の体液、細胞、または細胞株から精製さ
    れた気道特異的トリプシン様酵素またはその前駆体。
  79. 【請求項79】 請求項58ないし61のいずれかに記
    載の核酸の全体もしくは一部の情報を用い、それらの核
    酸に対応する気道特異的トリプシン様酵素遺伝子の発現
    量を検出する方法。
  80. 【請求項80】 ノーザンハイブリダイゼーション法を
    用いる請求項79記載の検出方法。
  81. 【請求項81】 遺伝子増幅法を用いる請求項79記載
    の検出方法。
  82. 【請求項82】 請求項81記載の検出方法の実施に用
    いられる、天然哺乳類気道特異的トリプシン様酵素遺伝
    子配列の情報に基づいて作製されたセンスプライマーま
    たはアンチセンスプライマー。
  83. 【請求項83】 請求項1、4、7、8、9、または1
    0記載の気道特異的トリプシン様酵素の発現を指示する
    発現ベクター。
  84. 【請求項84】 請求項83記載の発現ベクターがトラ
    ンスフェクトもしくはトランスフォームされた細胞。
  85. 【請求項85】 請求項84記載の細胞を培養し、培養
    液から気道特異的トリプシン様酵素を回収することから
    なる気道特異的トリプシン様酵素の製造方法。
  86. 【請求項86】 請求項85記載の製造方法によって得
    られる気道特異的トリプシン様酵素。
  87. 【請求項87】 請求項2または5記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素の発現を指示する発現ベクター。
  88. 【請求項88】 請求項87記載の発現ベクターがトラ
    ンスフェクトもしくはトランスフォームされた細胞。
  89. 【請求項89】 請求項88記載の細胞を培養し、培養
    液から気道特異的トリプシン様酵素を回収することから
    なる気道特異的トリプシン様酵素の製造方法。
  90. 【請求項90】 請求項89記載の製造方法によって得
    られる気道特異的トリプシン様酵素。
  91. 【請求項91】 請求項3または6記載の気道特異的ト
    リプシン様酵素の発現を指示する発現ベクター。
  92. 【請求項92】 請求項91記載の発現ベクターがトラ
    ンスフェクトもしくはトランスフォームされた細胞。
  93. 【請求項93】 請求項92記載の細胞を培養し、培養
    液から気道特異的トリプシン様酵素を回収することから
    なる気道特異的トリプシン様酵素の製造方法。
  94. 【請求項94】 請求項93記載の製造方法によって得
    られる気道特異的トリプシン様酵素。
  95. 【請求項95】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の気道特異的トリプシン様酵素の活性化過剰もしくはア
    ップレギュレートにより特徴づけられる疾患をもつ哺乳
    類に対して、測定対象の化合物もしくはポリペプチドを
    投与することからなる、気道特異的トリプシン様酵素の
    活性を阻害、または該酵素の活性化を阻害する物質のス
    クリーニング方法またはその治療効果判定方法。
  96. 【請求項96】 気道特異的トリプシン様酵素の活性化
    過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられる
    疾患が慢性気道炎症、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支
    炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、喘
    息、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経過敏症、凝固線
    溶系異常による疾患、癌、関節炎、または皮膚の炎症性
    の疾患である請求項95記載のスクリーニング方法また
    は治療効果判定方法。
  97. 【請求項97】 気道特異的トリプシン様酵素の活性化
    過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられる
    疾患が呼吸器系における炎症性の疾患もしくは口腔組
    織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺組織における
    分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖異常、細胞分
    化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘液線毛輸送系
    の異常、または凝固線溶系異常による病態がもたらす疾
    患である請求項95記載のスクリーニング方法または治
    療効果判定方法。
  98. 【請求項98】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の気道特異的トリプシン様酵素によるプロテアーゼ活性
    化受容体の活性化過剰もしくはアップレギュレートによ
    り特徴づけられる疾患をもつ哺乳類に対して、測定対象
    の化合物もしくはポリペプチドを投与することからな
    る、気道特異的トリプシン様酵素によるプロテアーゼ活
    性化受容体活性化を阻害する物質のスクリーニング方法
    またはその治療効果判定方法。
  99. 【請求項99】 気道特異的トリプシン様酵素によるプ
    ロテアーゼ活性化受容体の活性化過剰もしくはアップレ
    ギュレートにより特徴づけられる疾患が慢性気道炎症、
    慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎、肺気腫、びまん性汎
    細気管支炎、気管支拡張症、喘息、副鼻腔気管支症候
    群、線維症、神経過敏症、凝固線溶系異常による疾患、
    癌、関節炎、または皮膚などの炎症性の疾患である請求
    項98記載のスクリーニング方法または治療効果判定方
    法。
  100. 【請求項100】 気道特異的トリプシン様酵素による
    プロテアーゼ活性化受容体の活性化過剰もしくはアップ
    レギュレートにより特徴づけられる疾患が呼吸器系にお
    ける炎症性の疾患もしくは口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔
    組織、気道組織、肺組織における分泌異常、細胞外基質
    合成異常、細胞増殖異常、細胞分化異常、神経系の異
    常、免疫系の異常、粘液線毛輸送系の異常、または凝固
    線溶系異常による病態がもたらす疾患である請求項98
    記載のスクリーニング方法または治療効果判定方法。
  101. 【請求項101】 プロテアーゼ活性化受容体が哺乳類
    気道特異的トリプシン様酵素によって活性化される哺乳
    類G蛋白共役型受容体である請求項98ないし100の
    いずれかに記載のスクリーニング方法または治療効果判
    定方法。
  102. 【請求項102】 プロテアーゼ活性化受容体がヒトP
    AR1、ヒトPAR2、ヒトPAR3、またはヒトPA
    R4に相当する哺乳類PAR1、哺乳類PAR2、哺乳
    類PAR3、または哺乳類PAR4である請求項98な
    いし100のいずれかに記載のスクリーニング方法また
    は治療効果判定方法。
  103. 【請求項103】 プロテアーゼ活性化受容体がヒトP
    AR2もしくはヒトPAR1に相当する哺乳類PAR2
    もしくはPAR1である請求項98ないし100のいず
    れかに記載のスクリーニング方法または治療効果判定方
    法。
  104. 【請求項104】 プロテアーゼ活性化受容体がヒトP
    AR2に相当する哺乳類PAR2である請求項98ない
    し100のいずれかに記載のスクリーニング方法または
    治療効果判定方法。
  105. 【請求項105】 プロテアーゼ活性化受容体がマウス
    気道特異的トリプシン様酵素によって活性化されるマウ
    スG蛋白共役型受容体である請求項98ないし100の
    いずれかに記載のスクリーニング方法または治療効果判
    定方法。
  106. 【請求項106】 プロテアーゼ活性化受容体がマウス
    PAR1、マウスPAR2、マウスPAR3、またはマ
    ウスPAR4である請求項98ないし100のいずれか
    に記載のスクリーニング方法または治療効果判定方法。
  107. 【請求項107】 プロテアーゼ活性化受容体がマウス
    またはラットのPAR1もしくはPAR2である請求項
    98ないし100のいずれかに記載のスクリーニング方
    法または治療効果判定方法。
  108. 【請求項108】 プロテアーゼ活性化受容体がマウス
    またはラットのPAR2である請求項98ないし100
    のいずれかに記載のスクリーニング方法または治療効果
    判定方法。
  109. 【請求項109】 請求項58ないし61のいずれかに
    記載の核酸の一部を用いて作製されたアンチセンスオリ
    ゴヌクレオチド。
  110. 【請求項110】 請求項1から10のいずれかに記載
    の気道特異的トリプシン様酵素の活性化過剰もしくはア
    ップレギュレートにより特徴づけられる疾患をもつ哺乳
    類に対し、請求項109記載のアンチセンスオリゴヌク
    レオチドを含有する薬剤を投与することにより、気道特
    異的トリプシン様酵素の活性阻害またはその活性化阻害
    による治療効果を判定する方法。
  111. 【請求項111】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が慢性気道炎症、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支
    炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、喘
    息、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経過敏症、凝固線
    溶系異常による疾患、癌、関節炎、または皮膚の炎症性
    の疾患である請求項110記載の判定方法。
  112. 【請求項112】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が呼吸器系における炎症性の疾患もしくは口腔組
    織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺組織における
    分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖異常、細胞分
    化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘液線毛輸送系
    の異常、または凝固線溶系異常による病態がもたらす疾
    患である請求項110記載の判定方法。
  113. 【請求項113】 請求項109記載のアンチセンスオ
    リゴヌクレオチドを有効成分として含有する、請求項1
    から10のいずれかに記載の気道特異的トリプシン様酵
    素の活性化過剰もしくはアップレギュレートにより特徴
    づけられる疾患の治療薬。
  114. 【請求項114】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が慢性気道炎症、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支
    炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、喘
    息、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経過敏症、凝固線
    溶系異常による疾患、癌、関節炎、または皮膚の炎症性
    の疾患である請求項113記載の治療薬。
  115. 【請求項115】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰もしくはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が呼吸器系における炎症性の疾患もしくは口腔組
    織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺組織における
    分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖異常、細胞分
    化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘液線毛輸送系
    の異常、または凝固線溶系異常による病態がもたらす疾
    患である請求項113記載の治療薬。
  116. 【請求項116】 請求項22記載の検出方法によって
    選ばれた化合物またはポリペプチド。
  117. 【請求項117】 請求項116記載の化合物またはポ
    リペプチドを主薬効成分とする、気道特異的トリプシン
    様酵素の活性化過剰あるいはアップレギュレートにより
    特徴づけられる疾患の治療薬。
  118. 【請求項118】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰あるいはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が慢性気道炎症、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支
    炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、喘
    息、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経過敏症、凝固線
    溶系異常による疾患、癌、関節炎、または皮膚の炎症性
    の疾患である請求項117記載の治療薬。
  119. 【請求項119】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰あるいはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が呼吸器系における炎症性の疾患あるいは口腔組
    織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺組織における
    分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖異常、細胞分
    化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘液線毛輸送系
    の異常、または凝固線溶系異常による病態がもたらす疾
    患である請求項117記載の治療薬。
  120. 【請求項120】 請求項28ないし30のいずれかに
    記載の検出方法によって選ばれた化合物もしくはポリペ
    プチド。
  121. 【請求項121】 請求項28ないし56のいずれかに
    記載の検出方法によって選ばれた化合物またはポリペプ
    チドを主薬効成分とする、気道特異的トリプシン様酵素
    によるPAR活性化過剰あるいはアップレギュレートに
    より特徴づけられる疾患に対する治療薬。
  122. 【請求項122】 気道特異的トリプシン様酵素による
    PARの活性化過剰あるいはアップレギュレートにより
    特徴づけられる疾患が慢性気道炎症、慢性閉塞性肺疾
    患、慢性気管支炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気
    管支拡張症、喘息、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経
    過敏症、凝固線溶系異常による疾患、癌、関節炎、また
    は皮膚などの炎症性の疾患である請求項121記載の治
    療薬。
  123. 【請求項123】 気道特異的トリプシン様酵素による
    PARの活性化過剰あるいはアップレギュレートにより
    特徴づけられる疾患が呼吸器系における炎症性の疾患あ
    るいは口腔組織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺
    組織における分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖
    異常、細胞分化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘
    液線毛輸送系の異常、または凝固線溶系異常による病態
    がもたらす疾患である請求項121記載の治療薬。
  124. 【請求項124】 請求項110ないし112のいずれ
    かに記載の治療効果判定方法により有効性が確認された
    アンチセンスオリゴヌクレオチドを主薬効成分とする、
    気道特異的トリプシン様酵素の活性化過剰あるいはアッ
    プレギュレートにより特徴づけられる疾患の治療薬。
  125. 【請求項125】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰あるいはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が慢性気道炎症、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支
    炎、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症、喘
    息、副鼻腔気管支症候群、線維症、神経過敏症、凝固線
    溶系異常による疾患、癌、関節炎、または皮膚の炎症性
    の疾患である請求項124記載の治療薬。
  126. 【請求項126】 気道特異的トリプシン様酵素の活性
    化過剰あるいはアップレギュレートにより特徴づけられ
    る疾患が呼吸器系における炎症性の疾患あるいは口腔組
    織、鼻腔組織、副鼻腔組織、気道組織、肺組織における
    分泌異常、細胞外基質合成異常、細胞増殖異常、細胞分
    化異常、神経系の異常、免疫系の異常、粘液線毛輸送系
    の異常、または凝固線溶系異常による病態がもたらす疾
    患である請求項124記載の治療薬。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006524983A (ja) * 2002-12-09 2006-11-09 カマルゴ、アントニオ ヒト組み換えエンドオリゴペプチダーゼA(hEOPA)をコードするメッセンジャーRNAの1次構造[AF217798]およびそのたんぱく質配列[AAF24516]の決定方法;ヒトEOPA遺伝子の決定方法およびヒト組み換えEOPAの生成方法;マウスで多クローン性抗−EOPA抗体類の生成方法;hEOPAの生化学的およびたんぱく分解特性を決定するための合成基質類の標準化および使用方法;EOPA触媒活性または“溶解性受容体”として作用するオリゴペプチド類と相互作用できるEOPAの能力に対して、阻害活性を表す阻害薬類および抗体類の同定および生成方法;中枢神経系の先天性、感染性および退行性病状におけるこのたんぱく質の同定方法、および免疫学的プロセスでEOPAの役割の決定方法;中枢神経系の先天性、感染性および/または退行性疾病の診断または治療、病状の好転を伴う予防のために用いられる免疫化学的および/または酵素診断方法;酵素作用の阻害薬として、および/または神経学的、精神医科学的および退行性病状の治療において有用な他の細胞内たんぱく質類との結合を妨げる阻害薬類として作用する、EOPAの活性中心とリガンド類との相互作用性の使用
JP2019511918A (ja) * 2016-02-29 2019-05-09 リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッドRegeneron Pharmaceuticals, Inc. ヒト化tmprss遺伝子を有する齧歯類

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