JP2002064056A - マスク、電子ビームの偏向量の校正方法、電子ビーム露光装置 - Google Patents

マスク、電子ビームの偏向量の校正方法、電子ビーム露光装置

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JP2002064056A
JP2002064056A JP2001173967A JP2001173967A JP2002064056A JP 2002064056 A JP2002064056 A JP 2002064056A JP 2001173967 A JP2001173967 A JP 2001173967A JP 2001173967 A JP2001173967 A JP 2001173967A JP 2002064056 A JP2002064056 A JP 2002064056A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏向部の偏向量を調整する校正関数を算出す
る。 【解決手段】電子ビームを照射してウェハに所定の電子
回路パターンを露光する電子ビーム露光装置であって、
所定の電子回路パターンと同一の形状の電子ビームを生
成するのに用いるパターンブロックと、電子ビームを偏
向する偏向部の偏向量を調整するために用いる調整用ブ
ロックと、調整用ブロックを検出するために用いる誘導
ブロックとを有するマスク30を載置するマスクステー
ジ72と、電子ビームを偏向する偏向部(18、22及
び26)と、マスクをマスクステージに載置した場合
に、偏向部が、マスクの任意のブロックに電子ビームを
偏向するように偏向部の調整をするために用いる校正関
数を算出する校正関数算出部200と、電子ビームによ
りウェハに像を結ばせる電子レンズ(50、52及び6
6)とを備えることを特徴とする電子ビーム露光装置を
提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスク、校正方法
及び電子ビーム露光装置に関する。特に本発明は、電子
ビーム露光装置に設けられるマスク、マスクに形成され
たブロックに電子ビームを偏向する偏向器に与える偏向
量を調整する校正方法及び、当該マスクを設け、当該校
正方法により電子ビームの偏向量を調整する電子ビーム
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム露光装置のマスクステージに
マスクを載置した場合、マスクに形成されたブロックに
電子ビームを偏向するように偏向器の偏向量を調整する
校正関数を算出する。マスクに形成された調整用ブロッ
クを、オペレータが偏向器を手動で操作することで探し
出し、調整用ブロックを探し出したときに偏向器に与え
る偏向データに基づいて、校正関数を算出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マスクに形成された調
整用ブロックは、オペレータが手動で偏向器の偏向量を
調整して探し出す必要があった。手動で調整用ブロック
を探し出すので、調整用ブロックを探し出すのに時間が
掛かってしまった。
【0004】そこで本発明は、上記の課題を解決するこ
とのできるマスク、校正方法及び電子ビーム露光装置を
提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲
における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成さ
れる。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第一の形態は、電子ビームを照射してウェ
ハに所定の電子回路パターンを露光する電子ビーム露光
装置に設けられるマスクであって、前記所定の電子回路
パターンと断面形状が同一の電子ビームを生成するため
に用いられるパターンブロックと、前記電子ビームを偏
向する偏向部の偏向量を調整するために用いられる調整
用ブロックと、前記調整用ブロックを検出するために用
いられる誘導ブロックとを備えることを特徴とするマス
クを提供する。
【0006】第一の形態の別の態様は、調整用ブロック
と誘導ブロックとの間隔は、誘導ブロックから調整用ブ
ロックに電子ビームを偏向した場合に、電子ビームが偏
向されるべき位置と電子ビームが実際に偏向され得る位
置との差である偏向誤差と、誘導ブロックと電子ビーム
が偏向されるべき位置の間隔との差より狭い間隔で配置
されてよい。また、前記間隔で前記誘導ブロックを複数
有してよい。また、前記調整用ブロックと複数の前記誘
導ブロックは直線状に配置されてよい。また、前記複数
の誘導ブロックの少なくとも1つは、前記偏向部が前記
電子ビームを偏向しない場合に、前記電子ビームにより
照射される位置に配置される基準ブロックであってよ
い。
【0007】また、前記基準ブロックと前記誘導ブロッ
クは、同一の開口率であってよい。また、前記誘導ブロ
ックは、それぞれ異なる開口率であってよい。また、前
記調整用ブロックを複数備え、前記誘導ブロックは、前
記基準ブロックと前記調整用ブロックのそれぞれを結ぶ
直線上に配置されてよい。
【0008】本発明の第二の形態は、ウェハに所定の電
子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設ける
マスクの所定の位置に電子ビームを偏向する偏向部を調
整する校正方法であって、前記所定の電子回路パターン
と同一の形状の電子ビームを生成するために用いられる
パターンブロックと、前記偏向部の偏向量を調整するた
めに用いられる調整用ブロックと、前記調整用ブロック
を検出するために用いられる誘導ブロックとを有するマ
スクを前記電子ビーム露光装置に取り付けるステップ
と、前記電子ビームを偏向して前記誘導ブロックを検出
する誘導ブロック検出ステップと、前記誘導ブロック検
出ステップにより検出された前記誘導ブロックから前記
電子ビームを偏向して前記調整用ブロックを検出する調
整用ブロック検出ステップと、前記調整用ブロック検出
ステップが前記調整用ブロックを検出した場合の、前記
偏向部の前記偏向量に基づいて前記偏向部を調整するス
テップとを備えることを特徴とする校正方法を提供す
る。
【0009】本発明の第二の形態の別の態様は、前記マ
スクは第1の誘導ブロックと、第2の誘導ブロックとを
含む複数の前記誘導ブロックを有し、前記誘導ブロック
検出ステップは、前記第1の誘導ブロックを検出した
後、前記第1の誘導ブロックから前記電子ビームを偏向
して前記第2の誘導ブロックを検出してもよい。また、
前記複数の誘導ブロックの少なくとも1つは、前記偏向
部が前記電子ビームを偏向しない場合に、前記電子ビー
ムにより照射される位置に配置される基準ブロックであ
り、前記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子
量である基準電子量を検出するステップを更に備え、前
記誘導ブロック検出ステップは、前記基準電子量と前記
誘導ブロックを通過した前記電子ビームの電子量とに基
づいて前記誘導ブロックを検出してもよい。
【0010】本発明の第三の形態は、電子ビームを照射
してウェハに所定の電子回路パターンを露光する電子ビ
ーム露光装置であって、前記所定の電子回路パターンと
同一の形状の電子ビームを生成するのに用いるパターン
ブロックと、前記電子ビームを偏向する偏向部の偏向量
を調整するために用いる調整用ブロックと、前記調整用
ブロックを検出するために用いる誘導ブロックとを有す
るマスクを載置するマスクステージと、前記電子ビーム
を偏向する偏向部と、前記マスクを前記マスクステージ
に載置した場合に、前記偏向部が、前記マスクの任意の
ブロックに前記電子ビームを偏向するように前記偏向部
の調整をするために用いる校正関数を算出する校正関数
算出部と、前記電子ビームにより前記ウェハに像を結ば
せる電子レンズと、を備えることを特徴とする電子ビー
ム露光装置を提供する。
【0011】本発明の第三の形態の別の態様は、前記電
子ビームの電子量を測定する電子量測定部を更に備え、
前記校正関数算出部は、前記マスクにおける前記誘導ブ
ロックの位置と、前記マスクにおける前記調整用ブロッ
クの位置を格納するブロック位置格納部と、前記ブロッ
ク位置格納部に格納された前記誘導ブロックの位置と、
前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出する誘
導ブロック検出部と、前記誘導ブロック検出部が検出し
た前記誘導ブロックから、前記ブロック位置格納部に格
納された前記調整用ブロックの位置に基づいて特定され
る前記マスクステージにおける位置へ前記電子ビームを
偏向して前記調整用ブロックを検出する調整用ブロック
検出部と、前記調整用ブロック検出部が検出した前記調
整用ブロックの位置へ、前記電子ビームを偏向する前記
偏向量に基づいて前記校正関数を算出する算出部とを有
してもよい。
【0012】また、前記マスクは、前記偏向部が前記電
子ビームを偏向しない場合に、前記電子ビームにより照
射される位置に配置される基準ブロックを有し、前記校
正関数算出部は、前記基準ブロックを検出する基準ブロ
ック検出部と、前記基準ブロックを通過した前記電子ビ
ームの電子量である基準電子量を格納する基準電子量格
納部とを更に有し、前記誘導ブロック検出部は、前記基
準電子量と、前記誘導ブロックを通過した前記電子ビー
ムの前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを検出し
てもよい。
【0013】また、前記ブロック位置格納部は前記誘導
ブロックの前記マスクにおける位置と、前記誘導ブロッ
クの前記電子ビームを通過させる開口部の開口面積に関
する開口情報とを対応付けて格納し、前記誘導ブロック
検出部は、前記開口情報と、前記電子量とに基づいて前
記誘導ブロックを検出してもよい。また、前記開口情報
は、前記基準ブロックの前記開口面積と、前記誘導ブロ
ックの前記開口面積との面積比であって、前記誘導ブロ
ック検出部は、前記基準電子量と前記面積比から算出さ
れる理想電子量と、前記電子量とに基づいて前記誘導ブ
ロックを検出してもよい。
【0014】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
【0016】図1は、本発明の1実施形態に係る電子ビ
ーム露光装置100の構成図である。電子ビーム露光装
置100は、電子ビームによりウェハ64に所定の露光
処理を施すための露光部150と、露光部150の各構
成の動作を制御する制御系140を備える。
【0017】露光部150は、筐体10内部に、所定の
電子ビームを照射する電子ビーム照射系110と、電子
ビーム照射系110から照射された電子ビームを偏向す
るとともに、電子ビームのマスク30近傍における結像
位置を調整するマスク用投影系112と、電子ビームの
ウェハ64近傍における結像位置を調整する焦点調整レ
ンズ系114と、マスク30を通過した電子ビームをウ
ェハステージ62に載置されたウェハ64の所定の領域
に偏向するとともに、ウェハ64に転写されるパターン
の像の向き及びサイズを調整するウェハ用投影系116
を含む電子光学系を備える。
【0018】また、露光部150は、ウェハ64に露光
すべきパターンをそれぞれ形成された複数のブロックを
有するマスク30を載置するマスクステージ72と、マ
スクステージ72を駆動するマスクステージ駆動部68
と、パターンを露光すべきウェハ64を載置するウェハ
ステージ62と、ウェハステージ62を駆動するウェハ
ステージ駆動部70とを含むステージ系を備える。さら
に、露光部150は、電子光学系の調整のために、ウェ
ハステージ62側から飛散する電子を検出して、飛散し
た電子量に相当する電気信号に変換する電子検出器60
を有する。ウェハステージ62は、電子ビームの焦点、
偏向量及び/又はビーム形状を調整するために用いられ
るターゲットマーク部材160と、電子ビームの電子量
を検出するために用いられるファラデーカップ170を
有する。
【0019】電子ビーム照射系110は、電子ビームを
発生させる電子銃12による、電子ビームの焦点位置を
定める第1電子レンズ14と、電子ビームを通過させる
矩形形状の開口(スリット)が形成されたスリット部1
6とを有する。電子銃12は、安定した電子ビームを発
生するのに所定の時間がかかるので、電子銃12は、露
光処理期間において常に電子ビームを発生してもよい。
スリットは、マスク30に形成された所定のパターンを
含むブロックの形状に合わせて形成されるのが好まし
い。図1において、電子ビーム照射系110から照射さ
れた電子ビームが、電子光学系により偏向されない場合
の電子ビームの光軸を、一点鎖線Aで表現する。
【0020】マスク用投影系112は、電子ビームを偏
向するマスク用偏向系としての第1偏向器18、第2偏
向器22及び第3偏向器26と、電子ビームの焦点を調
整するマスク用焦点系としての第2電子レンズ20、さ
らに、第1ブランキング電極24を有する。第1偏向器
18及び第2偏向器22は、電子ビームをマスク30上
の所定の領域に照射する偏向を行う。例えば、所定の領
域は、ウェハ64に転写するパターンを有するブロック
であってよい。電子ビームがパターンを通過することに
より、電子ビームの断面形状は、パターンと同一の形状
になる。所定のパターンが形成されたブロックを通過し
た電子ビームの像をパターン像と定義する。第3偏向器
26は、第1偏向器18及び第2偏向器22を通過した
電子ビームの軌道を光軸Aに略平行に偏向する。第2電
子レンズ20は、スリット部16の開口の像を、マスク
ステージ72上に載置されるマスク30上に結像させる
機能を有する。
【0021】焦点調整レンズ系114は、第3電子レン
ズ28と、第4電子レンズ32とを有する。第3電子レ
ンズ28及び第4電子レンズ32は、電子ビームのクロ
スオーバ像の焦点を対物絞り上に合わせる。ウェハ用投
影系116は、第5電子レンズ40と、第6電子レンズ
46と、第7電子レンズ50と、第8電子レンズ52
と、第9電子レンズ66と、第4偏向器34と、第5偏
向器38と、第6偏向器42と、主偏向器56と、副偏
向器58と、第2ブランキング電極36と、ラウンドア
パーチャ部48とを有する。
【0022】レンズ強度の設定値に依存してパターン像
は回転する。第5電子レンズ40は、マスク30の所定
のブロックを通過した電子ビームのパターン像の回転量
を調整する。第6電子レンズ46及び第7電子レンズ5
0は、マスク30に形成されたパターンに対する、ウェ
ハ64に転写されるパターン像の縮小率を調整する。第
8電子レンズ52及び第9電子レンズ66は、対物レン
ズとして機能する。第4偏向器34及び第6偏向器42
は、電子ビームの進行方向に対するマスク30の下流に
おいて、電子ビームを光軸Aの方向に偏向する。第5偏
向器38は、電子ビームを光軸Aに略平行になるように
偏向する。主偏向器56及び副偏向器58は、ウェハ6
4上の所定の領域に電子ビームが照射されるように、電
子ビームを偏向する。本実施形態では、主偏向器56
は、1ショットの電子ビームで照射可能な領域(ショッ
ト領域)を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏
向するために用いられ、副偏向器58は、サブフィール
ドにおけるショット領域間の偏向のために用いられる。
【0023】ラウンドアパーチャ部48は、円形の開口
(ラウンドアパーチャ)を有する。第1ブランキング電
極24および第2ブランキング電極36は、電子ビーム
を高速に同期してオン/オフすることができ、具体的に
は、電子ビームをラウンドアパーチャの外側に当たるよ
うに偏向する機能を有する。すなわち、第1ブランキン
グ電極24および第2ブランキング電極36は、ウェハ
64上に結像されるパターン像に変位をもたらすことな
く、ウェハ64上に到達する電子ビームの量を制御する
ことができる。従って、第1ブランキング電極24およ
び第2ブランキング電極36は、電子ビームの進行方向
に対してラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビー
ムが進行することを防ぐことができる。電子銃12は、
露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、
第1ブランキング電極24および第2ブランキング電極
36は、ウェハ64に転写するパターンを変更すると
き、更には、パターンを露光するウェハ64の領域を変
更するときに、ラウンドアパーチャ部48から下流に電
子ビームが進行しないように電子ビームを偏向すること
が望ましい。
【0024】制御系140は、統括制御部130及び個
別制御部120を備える。個別制御部120は、偏向制
御部82と、マスクステージ制御部84と、ショット制
御部86と、電子レンズ制御部88と、反射電子処理部
90と、ウェハステージ制御部92と、電子量検出部9
3と、校正関数算出部200とを有する。統括制御部1
30は、例えばワークステーションであって、個別制御
部120に含まれる各制御部を統括制御する。偏向制御
部82は、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向
器26、第4偏向器34、第5偏向器38、第6偏向器
42、主偏向器56、及び副偏向器58を制御する。マ
スクステージ制御部84は、マスクステージ駆動部68
を制御して、マスクステージ72を移動させる。
【0025】ショット制御部86は、第1ブランキング
電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。本
実施形態では、第1ブランキング電極24及び第2ブラ
ンキング電極36は、露光時には、電子ビームをウェハ
64に照射させ、露光時以外には、電子ビームをウェハ
64に到達させないように制御されるのが望ましい。電
子レンズ制御部88は、第1電子レンズ14、第2電子
レンズ20、第3電子レンズ28、第4電子レンズ3
2、第5電子レンズ40、第6電子レンズ46、第7電
子レンズ50、第8電子レンズ52および第9電子レン
ズ66に供給する電流を制御する。反射電子処理部90
は、電子検出部60により検出された電気信号に基づい
て電子量を示すデジタルデータを検出する。
【0026】ウェハステージ制御部92は、ウェハステ
ージ駆動部70によりウェハステージ62を所定の位置
に移動させる。電子量検出部93は、ファラデーカップ
170により検出された電気量に基づいて電子量を示す
デジタルデータを検出する。校正関数算出部200は、
マスク30に形成された所望のブロックに電子ビームを
照射するように偏向器の調整をするのに用いる校正関数
を算出する。マスク30をマスクステージ72に載置し
た場合に、マスク30は理想の載置位置に対して、ずれ
量をもって載置される。校正関数算出部200は、マス
ク30のずれ量を校正する校正関数を算出する。例え
ば、第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器2
6は、マスクステージ座標系の所定の座標位置に電子ビ
ームを偏向できる。マスク30をマスクステージ72に
載置した場合に、マスク座標系とマスクステージ座標系
とが一致すれば、所望するブロックのマスク座標系にお
ける座標値と、マスクステージ座標系における所望する
ブロックの位置とが一致するので、マスク座標系におけ
る座標値を電子ビームの偏向位置として偏向制御部82
に供給すれば、所望するブロックに電子ビームを照射す
ることができる。しかしながら、所望するブロックのマ
スク座標系における座標値と、マスクステージ座標系に
おける所望するブロックの位置とが一致しないので、マ
スク座標系における座標値を電子ビームの偏向位置とし
て偏向制御部82に供給すると、所望するブロックと異
なる位置に電子ビームを照射してしまう。
【0027】校正関数算出部200は、マスクステージ
座標系に対するマスク座標系のずれ量に基づいて、マス
ク座標系における所望するブロックの座標値を、マスク
ステージ座標系の座標値に変換する校正関数を算出す
る。校正関数算出部200が校正関数を算出することに
より、所望するブロックの位置へ電子ビームを偏向する
ことができる。
【0028】本実施形態に係る電子ビーム露光装置10
0の動作について説明する。電子ビーム露光装置100
は、露光処理を行う前に、電子光学系などの構成を予め
調整する調整処理を行う。以下において、まず、露光処
理前の電子光学系の調整処理について説明する。ウェハ
ステージ62は、電子ビームの焦点および偏向度などを
調整するために用いられるターゲットマーク部材160
を備える。ターゲットマーク部材160は、ウェハステ
ージ62上において、ウェハを載置する領域以外の場所
に設けられるのが好ましい。
【0029】まず、電子ビームの焦点合わせを行うため
に、ウェハステージ制御部92が、ウェハステージ駆動
部70によりウェハステージ62に設けられた焦点調整
用のターゲットマーク部材160を光軸A近傍に移動さ
せる。次いで、各レンズの焦点位置を所定の位置に調整
し、偏向器により電子ビームをターゲットマーク部材1
60のマーク上を走査させるとともに、電子検出器60
が、ターゲットマーク部材160に電子ビームが照射さ
れることにより発生する反射電子に応じた電気信号を出
力し、反射電子処理部90が反射電子量を検出し、統括
制御部130に通知する。統括制御部130は、検出さ
れた電子量に基づいて、レンズ系の焦点が合っているか
否かを判断する。統括制御部130は、反射電子の検出
波形の微分値が最大となるように、各電子レンズに供給
する電流を制御する。
【0030】例えば、高精度な露光処理を行うために電
子ビーム露光装置100の座標系をレーザ干渉計などを
基準として構成するとき、電子ビームの偏向座標系とレ
ーザ干渉計を基準とした直交座標系とが厳密に校正され
ていることが必要である。そのため、電子ビームの焦点
を行った後、偏向量を調整(校正)するために、ウェハ
ステージ制御部92が、ウェハステージ駆動部70によ
りウェハステージ62に設けられた偏向量調整用の所定
のマークを形成されたターゲットマーク部材160を光
軸A近傍に移動させる。
【0031】偏向器が、電子ビームで、ターゲットマー
ク部材160の偏向量調整用マーク上を複数回走査さ
せ、電子検出器60が、ターゲットマーク部材160か
ら反射した反射電子の変化を検出し、統括制御部130
に通知する。統括制御部130は、反射電子の検出波形
に基づいて、マークのエッジを定め、マーク座標の中心
位置を求めることができる。以上のマーク検出を行うこ
とによって、偏向座標系と直交座標系の校正を実現する
ことができ、偏向器が、ウェハ上の所定の領域に高精度
に電子ビームを照射させることが可能となる。
【0032】また、校正関数算出部200は、マスク3
0に形成されたブロックに電子ビームを偏向するための
校正関数を算出する。校正関数算出部200が校正関数
を算出することにより、マスク30に形成された所望の
ブロックへ電子ビームを偏向することができる。
【0033】次に、電子ビーム露光装置100が露光処
理を行う際の各構成の動作について説明する。マスクス
テージ72上には、所定のパターンを形成された複数の
ブロックを有するマスク30が載置され、マスク30
は、所定の位置に固定されている。また、ウェハステー
ジ62上には、露光処理が施されるウェハ64が載置さ
れている。ウェハステージ制御部92は、ウェハステー
ジ駆動部70によりウェハステージ62を移動させて、
ウェハ64の露光されるべき領域が光軸A近傍に位置す
るようにする。また、電子銃12は、露光処理期間にお
いて常に電子ビームを照射するので、露光の開始前にお
いて、スリット部16の開口を通過した電子ビームがウ
ェハ64に照射されないように、ショット制御部86が
第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極3
6を制御する。マスク用投影系112において、電子レ
ンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ6
4に転写するパターンが形成されたブロックに電子ビー
ムを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系1
14において、電子レンズ(28、32)は、電子ビー
ムのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。
また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(4
0、46、50、52、66)及び偏向器(34、3
8、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域に
パターン像を転写できるように調整される。
【0034】マスク投影系112、焦点調整レンズ系1
14及びウェハ用投影系116が調整された後、ショッ
ト制御部86が、第1ブランキング電極24及び第2ブ
ランキング電極36による電子ビームの偏向を停止す
る。これにより、以下に示すように、電子ビームはマス
ク30を介してウェハ64に照射される。電子銃12が
電子ビームを生成し、第1電子レンズ14が電子ビーム
の焦点位置を調整して、スリット部16に照射させる。
そして、第1偏向器18及び第2偏向器22がスリット
部16の開口を通過した電子ビームをマスク30の転写
すべきパターンが形成された所定の領域に照射するよう
に偏向する。スリット部16の開口を通過した電子ビー
ムは、矩形の断面形状を有している。第1偏向器18及
び第2偏向器22により偏向された電子ビームは、第3
偏向器26により光軸Aと略平行になるように偏向され
る。また、電子ビームは、第2電子レンズ20により、
マスク30上の所定の領域にスリット部16の開口の像
が結像するように調整される。
【0035】そして、マスク30に形成されたパターン
を通過した電子ビームは、第4偏向器34及び第6偏向
器42により光軸Aに近づく方向に偏向され、第5偏向
器38により、光軸Aと略平行になるように偏向され
る。また、電子ビームは、第3電子レンズ28及び第4
電子レンズ32により、マスク30に形成されたパター
ンの像がウェハ64の表面に焦点が合うように調整さ
れ、第5電子レンズ40によりパターン像の回転量が調
整され、第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50に
より、パターン像の縮小率が調整される。それから、電
子ビームは、主偏向器56及び副偏向器58により、ウ
ェハ64上の所定のショット領域に照射されるように偏
向される。本実施形態では、主偏向器56が、ショット
領域を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向
し、副偏向器58が、サブフィールドにおけるショット
領域間で電子ビームを偏向する。所定のショット領域に
偏向された電子ビームは、電子レンズ52及び電子レン
ズ66によって調整されて、ウェハ64に照射される。
これによって、ウェハ64上の所定のショット領域に
は、マスク30に形成されたパターンの像が転写され
る。
【0036】所定の露光時間が経過した後、ショット制
御部86が、電子ビームがウェハ64を照射しないよう
に、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電
極36を制御して、電子ビームを偏向させる。以上のプ
ロセスにより、ウェハ64上の所定のショット領域に、
マスク30に形成されたパターンが露光される。次のシ
ョット領域に、マスク30に形成されたパターンを露光
するために、マスク用投影系112において、電子レン
ズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64
に転写するパターンを有するブロックに電子ビームを照
射できるように調整される。焦点調整レンズ系114に
おいて、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウ
ェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、
ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、4
6、50、52、66)及び偏向器(34、38、4
2、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパター
ン像を転写できるように調整される。
【0037】具体的には、副偏向器58は、マスク用投
影系112により生成されたパターン像が、次のショッ
ト領域に露光されるように電界を調整する。この後、上
記と同様に当該ショット領域にパターンを露光する。サ
ブフィールド内の露光すべきショット領域のすべてにパ
ターンを露光した後に、主偏向器56は、次のサブフィ
ールドにパターンを露光できるように磁界を調整する。
電子ビーム露光装置100は、この露光処理を、繰り返
し実行することによって、所望の回路パターンを、ウェ
ハ64に露光することができる。
【0038】図2は、マスク30の一例である。マスク
30は、パターンブロックP、誘導ブロック(A1、A
2、A3、B1、B2・・・)、調整用ブロック(A、
B、C、D)、基準ブロックOを備える。パターンブロ
ックPは、ウェハ64に露光すべき電子回路パターンを
有する。基準ブロックOは、所定の開口面積を有し、マ
スク30の所定の位置に形成される。例えば、基準ブロ
ックOは、マスク用投影系112が有する第1偏向器1
8、第2偏向器22及び第3偏向器26が電子ビームを
偏向しない場合に、電子ビームが照射される位置に形成
されてもよい。
【0039】誘導ブロックA1、A2、A3及びA4
は、調整用ブロックAを検出するために用いられる。誘
導ブロックA1は、基準ブロックOから所定の距離に形
成される。例えば、所定の距離は、第1偏向器18、第
2偏向器22及び第3偏向器26が電子ビームを偏向す
べき位置と、第1偏向器18、第2偏向器22及び第3
偏向器26が電子ビームを実際に偏向した位置との差で
ある偏向誤差により、基準ブロックOから誘導ブロック
A1へ偏向した場合に、電子ビームが誘導ブロックA1
を照射しないことが無いような距離であってよい。ま
た、所定の距離は、基準ブロックOから誘導ブロックA
1へ電子ビームを偏向した場合に、電子ビームが偏向さ
れるべき位置と電子ビームが実際に偏向され得る位置と
の差である偏向誤差と、基準ブロックOと電子ビームが
偏向されるべき位置の間隔との差より短い距離であって
よい。例えば、所定の距離は、基準ブロックOから誘導
ブロックA1へ電子ビームを偏向した場合に、少なくと
も誘導ブロックA1の一部を電子ビームが照射する距離
であることが好ましい。
【0040】例えば、所定の距離は、マスクステージ座
標系とマスク座標系とのずれにより生じる誤差の影響が
少ない距離であってよい。例えば、所定の距離は、第一
の位置からマスク座標系における第二の位置にあるブロ
ックに電子ビームを偏向させる場合に、第二の位置に該
当するブロックの一部に電子ビームが照射される距離で
あってよい。例えば、マスクステージ座標系の原点と、
マスク座標系の原点とが一致し、マスクステージ座標系
に対して、マスク座標系がθラジアン回転しており、誘
導ブロックA1が、一辺の長さがWの矩形の開口部を有
する場合に、所定の距離lは、l・θ<W/2を満たし
てもよい。
【0041】また、誘導ブロックA1、A2、A3は、
基準ブロックOと調整用ブロックAとの間に形成される
ことが好ましい。また、誘導ブロックA1、A2、A3
は、直線状に配置されてもよい。また、誘導ブロックA
1、A2、A3は、基準ブロックOと、調整用ブロック
Aとを結ぶ直線上に配置されてもよい。他の形態におい
て、誘導ブロックは、基準ブロックと調整用ブロックと
の間に複数形成されてよい。また、基準ブロック、誘導
ブロック、及び調整用ブロックのそれぞれの間隔は、所
定の距離であることが好ましい。更に、基準ブロック、
誘導ブロック、及び調整用ブロックのそれぞれの間隔
が、所定の距離より短いことが好ましい。基準ブロッ
ク、誘導ブロック及び調整用ブロックのそれぞれの間隔
が、所定の距離であることにより、基準ブロック、誘導
ブロック及び調整用ブロックのいずれかのブロックか
ら、このブロックに最も近い基準ブロック、誘導ブロッ
ク及び調整用ブロックのいずれかに電子ビーム偏向した
場合に、ブロックの少なくとも一部に電子ビームを照射
することができる。
【0042】誘導ブロックA1、A2、A3はそれぞれ
異なる開口面積の開口部を有する。例えば、誘導ブロッ
クA2及びA3は、誘導ブロックA1の開口面積の整数
倍の開口面積の開口部を有してもよい。例えば、誘導ブ
ロックA1、A2、A3を通過する電子ビームの電子量
が、それぞれ異なるように開口部が形成されることが好
ましく、誘導ブロックA1、A2、A3を通過する電子
ビームの電子量が明確に異なるように開口部が形成され
ることが好ましい。
【0043】調整用ブロックB、C、Dと基準ブロック
Oとの間にも、それぞれ誘導ブロックB1、B2、B
3、C1、C2、C3、D1、D2、D3が形成され
る。それぞれのブロックの配置などは誘導ブロックA1
で説明した配置と同一なので説明を省略する。
【0044】図3は、校正関数算出部200の一つの実
施形態における機能ブロック図である。校正関数算出部
200は、図2を用いて説明したマスク30をマスクス
テージ72に載置した場合に、校正関数を算出する。校
正関数算出部200は、ブロック位置格納部202、ブ
ロック検出部210、基準電子量格納部218、偏向デ
ータ格納部220及び算出部222を備える。ブロック
位置格納部202は、基準ブロック位置格納部204、
誘導ブロック位置格納部206及び調整用ブロック位置
格納部208を有する。ブロック検出部210は、基準
ブロック検出部212、誘導ブロック検出部214及び
調整用ブロック検出部216を有する。
【0045】基準ブロック位置格納部204は、基準ブ
ロックOのマスクにおける位置情報を格納する。例え
ば、基準ブロック位置格納部204は、基準ブロックO
のマスク座標系における座標値を格納してもよい。例え
ば、基準ブロック位置格納部204は、基準ブロックO
の位置情報と、開口面積に関する情報とを対応付けて格
納してもよい。例えば、開口面積に関する情報は、開口
率であってよい。
【0046】誘導ブロック位置格納部206は、誘導ブ
ロック(A1、A2・・・)のマスクにおける位置情報
を格納する。例えば、誘導ブロック位置格納部206
は、誘導ブロック(A1、A2・・・)のマスク座標系
における座標値を格納する。例えば、誘導ブロック位置
格納部206は、誘導ブロック(A1、A2・・・)の
位置情報と、それぞれの誘導ブロックの開口面積に関す
る情報とを対応付けて格納してもよい。例えば、開口面
積に関する情報は、開口率であってよい。
【0047】調整用ブロック位置格納部208は、調整
用ブロック(A、B、C、D)のマスクにおける位置情
報を格納する。例えば、調整用ブロック位置格納部20
8は、調整用ブロック(A、B、C、D)のマスク座標
系における座標値を格納する。例えば、調整用ブロック
位置格納部208は、調整用ブロック(A、B、C、
D)の位置情報と、それぞれの調整用ブロックの開口面
積に関する情報とを対応付けて格納してもよい。例え
ば、開口面積に関する情報は、開口率であってよい。
【0048】基準ブロック検出部212は、基準ブロッ
クOを検出して、検出した基準ブロックを通過した電子
ビームの電子量を基準電子量格納部218に格納させ
る。基準ブロック検出部212は、基準ブロック位置格
納部204に格納された基準ブロックOの位置情報に基
づいて、偏向制御部82に電子ビームを偏向させる。図
2を用いて説明したマスク30の基準ブロックOは、マ
スク用投影系112が有する第1偏向器18、第2偏向
器22及び第3偏向器26が電子ビームを偏向しない場
合に、電子ビームが照射される位置に形成されているの
で、基準ブロック検出部212は、電子ビームを偏向し
ないことを偏向制御部82に指示する。基準ブロック検
出部212は、電子量検出部93から供給される電子量
に基づいて、基準ブロックOを通過した電子量が最大に
なるように偏向制御部82に電子ビームを偏向すること
を指示する。電子量検出部93から供給される電子量が
最大になった場合に、基準ブロック検出部212は、電
子量検出部93から供給された電子量を基準電子量とし
て基準電子量格納部218に格納させる。また、基準ブ
ロック検出部212は、電子量検出部93から供給され
る電子量が最大になった場合に、誘導ブロックの検出を
開始することを誘導ブロック検出部214に指示する。
【0049】誘導ブロック検出部214は、基準ブロッ
ク検出部212から誘導ブロックの検出を開始すること
を指示された場合に、誘導ブロックを検出する処理を開
始する。誘導ブロック検出部214は、誘導ブロック位
置格納部206に格納された誘導ブロック(A1、A2
・・・)の位置情報に基づいて、電子ビームを偏向する
ことを偏向制御部82に指示する。図2を用いて説明し
たマスク30は、偏向誤差の影響を受けた場合にも、誘
導ブロックの少なくとも一部を電子ビームが照射するよ
うに誘導ブロックを有するので、誘導ブロック検出部2
14が誘導ブロック位置格納部206に格納された誘導
ブロック(A1、A2・・・)の位置情報に基づいて、
電子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示した
場合にも、電子ビームは、誘導ブロックの少なくとも一
部を照射する。
【0050】誘導ブロック検出部214は、電子量が最
大になるように偏向制御部82に電子ビームを偏向する
ことを指示する。電子量が最大になった場合に、検出し
た電子量と、基準電子量格納部218に格納されている
電子量と、誘導ブロック位置格納部206に格納されて
いる開口面積に関する情報とに基づいて、検出した誘導
ブロックが所望する誘導ブロックか否かを判定する。例
えば、誘導ブロックの開口面積が、基準ブロックの開口
面積の半分の場合に、検出した誘導ブロックを通過した
電子ビームの電子量は、基準電子量格納部218に格納
された基準電子量のほぼ半分になる。それぞれ異なる開
口面積の開口部を誘導ブロックに形成することにより、
電子量検出部93から供給される電子量がそれぞれ異な
る。電子量がそれぞれ異なることにより、誘導ブロック
検出部214は検出した誘導ブロックがいずれの誘導ブ
ロックかを判定することができる。
【0051】検出した誘導ブロックが所望する誘導ブロ
ックであると判定した場合に、偏向制御部82に指示し
た偏向データを偏向データ格納部220に格納させる。
また、電子量が最大になった場合に、誘導ブロックA1
から誘導ブロック位置格納部206に格納された誘導ブ
ロックA2の位置へ電子ビームを偏向することを偏向制
御部82に指示する。誘導ブロック検出部214は、誘
導ブロックを順次検出して、検出した時の偏向データを
偏向データ格納部220に格納させる。所定の調整用ブ
ロックを検出するために設けられた全ての誘導ブロック
を検出した場合に、誘導ブロック検出部214は、調整
用ブロックの検出を開始することを調整用ブロック検出
部216に指示する。例えば、図2を用いて説明したマ
スクの場合、調整用ブロックAを検出するために設けら
れた、誘導ブロックA1、A2及びA3を検出した倍
に、誘導ブロック検出部214は、調整用ブロックAの
検出を開始することを調整用ブロック検出部216に指
示する。
【0052】調整用ブロック検出部216は、誘導ブロ
ック検出部214から調整用ブロックの検出を開始する
ことを指示された場合に、調整用ブロックを検出する処
理を開始する。調整用ブロック検出部216は、調整用
ブロック位置格納部208に格納された調整用ブロック
の位置情報に基づいて、電子ビームを偏向することを偏
向制御部82に指示する。図2を用いて説明したマスク
30は、偏向誤差の影響を受けた場合にも、調整用ブロ
ックの少なくとも一部を電子ビームが照射するように誘
導ブロックを有するので、調整用ブロック検出部216
が調整用ブロック位置格納部208に格納された調整用
ブロック(A、B、C、D)の位置情報に基づいて、電
子ビームを偏向することを偏向制御部82に指示した場
合にも、電子ビームは、調整用ブロックの少なくとも一
部を照射する。
【0053】調整用ブロック検出部216は、電子量が
最大になるように偏向制御部82に電子ビームを偏向す
ることを指示する。電子量が最大になった場合に、検出
した電子量と、基準電子量格納部218に格納されてい
る電子量と、調整用ブロック位置格納部208に格納さ
れている開口面積に関する情報とに基づいて、検出した
調整用ブロックが所望する調整用ブロックか否かを判定
する。調整用ブロックであると判定した場合に、偏向デ
ータを偏向データ格納部220に格納する。校正関数を
算出するのに必要な全ての調整用ブロックの偏向データ
を偏向データ格納部220に格納した場合に、算出部2
22は、偏向データ格納部220に格納されている偏向
データに基づいて校正関数を算出する。算出部222は
算出した校正関数を統括制御部130に出力する。従っ
て、図2を用いて説明したマスク30と、校正関数算出
部200により校正関数を算出することができる。
【0054】図4は、誘導ブロック検出部214の一つ
の実施形態における機能ブロック図である。誘導ブロッ
ク検出部214は、粗偏向指示部224、調整部226
及び比較部228を有する。比較部228は、電子量検
出部93から供給される電子量を一時的に格納する電子
量一時格納部229を有する。粗偏向指示部224は、
誘導ブロック位置格納部206に格納されている誘導ブ
ロックの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビー
ムを偏向することを指示する。比較部228は、電子量
検出部93から供給される電子量と、電子量一時格納部
229に格納されている電子量とを比較して、比較結果
を調整部226に出力する。調整部226は、比較部2
28から供給される比較結果に基づいて偏向制御部82
に電子ビームを偏向することを指示する。例えば、調整
部226は、電子量検出部93から供給される電子ビー
ムの電子量が最大になるように偏向制御部82に電子ビ
ームを偏向することを指示する。
【0055】電子量が最大になった場合に、検出した電
子量と、基準電子量格納部218とを比較して所望の誘
導ブロックか否かを判定する。所望の誘導ブロックであ
ると判定した場合に、比較部228は、偏向データを偏
向データ格納部220に格納することを調整部226に
指示する。調整部226は、偏向データを格納すること
を指示された場合に、偏向データ格納部220に偏向デ
ータを格納する。従って、誘導ブロック検出部214
は、誘導ブロックを検出することができる。図3を用い
て説明した基準ブロック検出部212及び調整用ブロッ
ク検出部216は、図4を用いて説明した誘導ブロック
検出部214の機能ブロックと同一の構成を有してもよ
く、同一の構成を有する場合、粗偏向指示部224が位
置情報を取得する格納部が異なる。
【0056】図5及び図6は、校正関数算出部200に
おける校正関数を算出するまでのフローチャートであ
る。また、図5及び図6において、図5のAと図6A’
の処理がつながり、図5のBと図6B’の処理がつなが
る。基準ブロック検出部212は基準ブロックOを検出
する(ステップS10)。基準ブロックOを検出した
後、基準ブロック検出部212は、誘導ブロックを検出
することを誘導ブロック検出部214に指示する。誘導
ブロック検出部214は、誘導ブロック位置格納部20
6に格納された誘導ブロックの位置情報に基づいて、偏
向制御部82に電子ビームを偏向する指示をする(ステ
ップS12)。例えば、誘導ブロック位置格納部206
は、誘導ブロックの位置情報を基準ブロックOから近い
順に格納してよく、誘導ブロック検出部214は、誘導
ブロック位置格納部206に格納された順番に、誘導ブ
ロックを検出してもよい。例えば、図2を用いて説明し
たマスク30の場合、誘導ブロック位置格納部206
は、誘導ブロックA1、誘導ブロックA2、誘導ブロッ
クA3の順番でマスク30における位置情報を格納して
もよい。
【0057】誘導ブロック検出部214が、誘導ブロッ
ク位置格納部206に格納されている誘導ブロックの位
置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを偏向す
ることを指示した後、電子量検出部93は、電子ビーム
の電子量を測定する(ステップS14)。比較部228
は、電子量検出部93から供給される電子量と、電子量
一時格納部229に格納されている電子量とを比較し
て、電子量が最大か否かを判定する(ステップS1
6)。また、比較部228は、電子量一時格納部229
に電子量が格納されていない場合に、電子量検出部93
から供給される電子量を電子量一時格納部229に格納
する。電子量が最大の場合、調整部226は、偏向デー
タを偏向データ格納部220に格納する(ステップS1
8)。電子量が最大ではない場合、調整部226は偏向
制御部82に電子ビームを偏向量を調整することを指示
する(ステップS22)。
【0058】偏向データを偏向データ格納部220に偏
向した後、粗偏向指示部224は所望の調整用ブロック
を検出するために設けられた誘導ブロックの全てを検出
したか否かを判定する(ステップS20)。例えば、図
2を用いて説明したマスク30の場合、誘導ブロックA
1、誘導ブロックA2及び誘導ブロックA3を検出した
か否かを判定する。誘導ブロックA3を検出した後、誘
導ブロック検出部214は、調整用ブロックを検出する
ことを調整用ブロック検出部216に指示する。調整用
ブロック検出部216は、調整用ブロック位置格納部2
08に格納された調整用ブロックの位置情報に基づいて
偏向制御部82に電子ビームを偏向する指示をする(ス
テップS24)。調整用ブロック検出部216が、調整
用ブロック位置格納部208に格納されている調整用ブ
ロックの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビー
ムを偏向することを指示した後、電子量検出部93は電
子ビームの電子量を測定する(ステップS26)。
【0059】調整用ブロック検出部216は、電子量検
出部93から供給される電子量が最大か否かを判定する
(ステップS28)。電子量が最大ではない場合に、調
整用ブロック検出部216は、偏向制御部82に電子ビ
ームを偏向する偏向量を調整することを指示する(ステ
ップS32)。調整用ブロック検出部216は、電子量
が最大の場合に、偏向データを偏向データ格納部220
に格納する(ステップS30)。調整用ブロック検出部
216は、校正関数を算出することができるか否かを判
定する(ステップS34)。例えば、調整用ブロック検
出部216は、調整用ブロック位置格納部208に格納
された全ての調整用ブロックに対応する偏向データを偏
向データ格納部220に格納したか否かに基づいて、校
正関数を算出するのに用いる偏向データがあるか否かを
判定してもよい。校正関数を算出できないと判定した場
合に、調整用ブロック検出部216は、誘導ブロック検
出部214にステップS12の処理を開始させる。例え
ば、調整ブロックAの偏向データを偏向データ格納部2
20に格納した後、調整用ブロック検出部216は、調
整ブロックBを検出するために設けられた誘導ブロック
B1、B2、B3を検出することを誘導ブロック検出部
214に指示してもよい。
【0060】ステップS34において、校正関数を算出
できる判定した場合に、調整用ブロック検出部216
は、算出部222に校正関数を算出することを指示す
る。算出部222は、偏向データ格納部220に格納さ
れた偏向データに基づいて校正関数を算出する(ステッ
プS36)。従って、図2を用いて説明したマスク30
と校正関数算出部200により校正関数を算出すること
ができる。
【0061】図7は、図5を用いて説明した基準ブロッ
クを検出する処理のフローチャートである。基準ブロッ
クを検出する場合に、基準ブロック検出部212は、基
準ブロック位置格納部204に格納された基準ブロック
Oの位置情報に基づいて偏向制御部82に電子ビームを
偏向することを指示する(ステップS40)。例えば、
図2を用いて説明したマスク30の場合、基準ブロック
検出部212は、偏向制御部82に電子ビームを偏向し
ないことを指示する。電子量検出部93を電子ビームの
電子量を測定する(ステップS42)。基準ブロック検
出部212は、電子量が最大か否かを判定する(ステッ
プS44)。電子量が最大と判定した場合に、基準ブロ
ック検出部212は、検出した電子量を基準電子量とし
て基準電子量格納部218に格納する(ステップS4
6)。また、基準ブロック検出部212は、誘導ブロッ
クを検出することを誘導ブロック検出部214に指示す
る。ステップS44において、電子量が最大ではないと
判定した場合に、基準ブロック検出部212は、偏向制
御部82に電子ビームを偏向する偏向量を調整すること
を指示する(ステップS48)。他の形態において、ス
テップS44において、電子量が最大ではないと判定し
た場合に、基準ブロック検出部212は、マスクステー
ジ制御部84にマスクステージ72を移動することを指
示してもよい。例えば、基準ブロック検出部212は、
電子ビームを偏向しない状態で、電子量が最大になるよ
うにマスクステージ72を移動してもよい。
【0062】図8(a)は、マスク30の他の例であ
る。マスク30は、基準ブロックO’、誘導ブロック
(E1、E2・・・)、調整用ブロック(E、F、G、
H)を有する。調整用ブロックEを検出するために、誘
導ブロックE1及びE2が形成される。調整用ブロック
Fを検出するために、誘導ブロックF1及びF2が形成
される。調整用ブロックGを検出するために、誘導ブロ
ックG1及びG2が形成される。調整用ブロックHを検
出するために、誘導ブロックH1及びH2が形成され
る。
【0063】図8(b)は、図8(a)を用いて説明し
たマスク30が有する誘導ブロックE1である。誘導ブ
ロックE1は、中心開口部250及び周辺開口部(25
2a、252b、252c及び252d)を有する。周
辺開口部(252a、252b、252c及び252
d)は、中心開口部250の周囲に形成される。中心開
口部250を誘導ブロックE1の中心部分に形成するこ
とにより、誘導ブロックE1の中心に電子ビームを偏向
することができる。例えば、中心開口部250の開口面
積を小さくすることにより、電子ビームを誘導ブロック
E1の中心に偏向することができる。しかしながら、中
心開口部250だけでは偏向誤差により、電子ビームが
中心開口部250に照射されない場合がある。そこで、
中心開口部250の周辺に周辺開口部(252a、25
2b、252c及び252d)を形成することにより、
偏向誤差により電子ビームが誘導ブロックからずれた場
合でも、少なくとも電子ビームの一部が周辺開口部(2
52a、252b、252c及び252d)に照射され
るようにできる。従って、誘導ブロックE1により電子
ビームを誘導ブロックE1の中心に偏向することができ
る。図8(a)を用いて説明したそれぞれの誘導ブロッ
クが図8(b)を用いて説明した誘導ブロックE1と同
様に中心開口部250及び周辺開口部(252a、25
2b、252c及び252d)を備えてよい。図8
(b)において、それぞれの誘導ブロックがそれぞれ異
なる開口面積の中心開口部250を有してもよい。誘導
ブロックが図8(b)を用いて説明した構成であること
により、電子ビームを図2を用いて説明したマスクを用
いた場合より誘導ブロックの中心に変更することができ
る。
【0064】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又
は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を
加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、
特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0065】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば偏向部の偏向量を容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子露光装置の一つの実施形態における機能ブ
ロック図である。
【図2】マスクの一例である。
【図3】校正関数算出部200の一つの実施形態におけ
る機能ブロック図である。
【図4】誘導ブロック検出部214の一つの実施形態に
おける機能ブロック図である。
【図5】校正関数算出部200における校正関数を算出
する処理のフローチャートである。
【図6】校正関数算出部200における校正関数を算出
する処理のフローチャートである。
【図7】基準ブロックを検出する処理のフローチャート
である。
【図8】マスクの他の例である。
【符号の説明】
10・・・筐体、12・・・電子銃、14・・・第1電
子レンズ、16・・・スリット部、18・・・第1偏向
器、20・・・第2電子レンズ、22・・・第2偏向
器、24・・・第1ブランキング偏向器、26・・・第
3偏向器、28・・・第3電子レンズ、30・・・マス
ク、32・・・第4電子レンズ、34・・・第4偏向
器、36・・・第2ブランキング偏向器、38・・・第
5偏向器、40・・・第5電子レンズ、42・・・第6
偏向器、46・・・第6電子レンズ、48・・・ラウン
ドアパーチャ、50・・・第7電子レンズ、52・・・
第8電子レンズ、56・・・主偏向器、58・・・副偏
向器、60・・・電子検出器、62・・・ウェハステー
ジ、64・・・ウェハ、66・・・第9電子レンズ、6
8・・・マスクステージ駆動部、70・・・ウェハステ
ージ駆動部、72・・・マスクステージ、82・・・偏
向制御部、84・・・マスクステージ制御部、86・・
・ブランキング電極制御部、88・・・電子レンズ制御
部、90・・・反射電子処理部、92・・・ウェハステ
ージ制御部、100・・・電子ビーム露光装置、110
・・・電子ビーム照射系、112・・・マスク用投影
系、114・・・焦点調整レンズ系、116・・・ウェ
ハ用投影系、120・・・個別制御部、130・・・統
括制御部、140・・・制御系、150・・・露光部、
220・・・増幅部、222・・・微分処理部、224
・・・平均化処理部、226・・・信号出力部、230
・・・増幅信号、232・・・微分信号、250・・・
検出パターンビーム生成マスク、252・・・透過領
域、300・・・電子銃、302・・・マスク、304
・・・電子レンズ、306・・・マーク、308・・・
テーブル、310・・・反射電子検出部、312・・・
電子レンズ制御部、314・・・反射電子、315・・
・矩形ビーム、316・・・焦点判定部、93・・・電
子量検出部、170・・・ファラデーカップ、200・
・・校正関数算出部、202・・・ブロック位置格納
部、204・・・基準ブロック位置格納部、206・・
・誘導ブロック位置格納部、208・・・調整用ブロッ
ク位置格納部、210・・・ブロック検出部、212・
・・基準ブロック検出部、214・・・誘導ブロック検
出部、216・・・調整用ブロック検出部、218・・
・基準電子量格納部、220・・・偏向データ格納部、
222・・・算出部、224・・・粗偏向指示部、22
6・・・調整部、228・・・比較部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 541S

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを照射してウェハに所定の電
    子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設けら
    れるマスクであって、 前記所定の電子回路パターンと断面形状が略同一の電子
    ビームを生成するために用いられるパターンブロック
    と、 前記電子ビームを偏向する偏向部の偏向量を調整するた
    めに用いられる調整用ブロックと、 前記調整用ブロックを検出するために用いられる誘導ブ
    ロックとを備えることを特徴とするマスク。
  2. 【請求項2】 前記調整用ブロックと前記誘導ブロック
    との間隔は、前記誘導ブロックから前記調整用ブロック
    に前記電子ビームを偏向した場合に、前記電子ビームが
    偏向されるべき位置と前記電子ビームが実際に偏向され
    得る位置の差である偏向誤差と、前記誘導ブロックと前
    記電子ビームが偏向されるべき位置の間隔との差より狭
    いことを特徴とする請求項1記載のマスク。
  3. 【請求項3】 前記間隔で前記誘導ブロックを複数有す
    ることを特徴とする請求項2に記載のマスク。
  4. 【請求項4】 前記調整用ブロックと複数の前記誘導ブ
    ロックは直線状に配置されることを特徴とする請求項3
    に記載のマスク。
  5. 【請求項5】 前記複数の誘導ブロックの少なくとも1
    つは、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合
    に、前記電子ビームにより照射される位置に配置される
    基準ブロックであることを特徴とする請求項3または4
    に記載のマスク。
  6. 【請求項6】 前記基準ブロックと前記誘導ブロック
    は、同一の開口率であることを特徴とする請求項5に記
    載のマスク。
  7. 【請求項7】 前記誘導ブロックは、それぞれ異なる開
    口率であることを特徴とする請求項3から5のいずれか
    に記載のマスク。
  8. 【請求項8】 前記調整用ブロックを複数備え、 前記誘導ブロックは、前記基準ブロックと前記調整用ブ
    ロックのそれぞれを結ぶ直線上に配置されることを特徴
    とする請求項5から7のいずれかに記載のマスク。
  9. 【請求項9】 電子ビームを照射してウェハに所定の電
    子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置に設ける
    マスクの所定の位置に電子ビームを偏向する偏向部を調
    整する校正方法であって、 前記所定の電子回路パターンと同一の形状の電子ビーム
    を生成するために用いられるパターンブロックと、前記
    偏向部の偏向量を調整するために用いられる調整用ブロ
    ックと、前記調整用ブロックを検出するために用いられ
    る誘導ブロックとを有するマスクを前記電子ビーム露光
    装置に取り付けるステップと、 前記電子ビームを偏向して前記誘導ブロックを検出する
    誘導ブロック検出ステップと、 前記誘導ブロック検出ステップにより検出された前記誘
    導ブロックから前記電子ビームを偏向して前記調整用ブ
    ロックを検出する調整用ブロック検出ステップと、 前記調整用ブロック検出ステップが前記調整用ブロック
    を検出した場合の、前記偏向部の前記偏向量に基づいて
    前記偏向部を調整するステップとを備えることを特徴と
    する校正方法。
  10. 【請求項10】 前記マスクは第1の誘導ブロックと、
    第2の誘導ブロックとを含む複数の前記誘導ブロックを
    有し、 前記誘導ブロック検出ステップは、前記第1の誘導ブロ
    ックを検出した後、前記第1の誘導ブロックから前記電
    子ビームを偏向して前記第2の誘導ブロックを検出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の校正方法。
  11. 【請求項11】 前記複数の誘導ブロックの少なくとも
    1つは、前記偏向部が前記電子ビームを偏向しない場合
    に、前記電子ビームにより照射される位置に配置される
    基準ブロックであり、 前記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子量で
    ある基準電子量を検出するステップを更に備え、 前記誘導ブロック検出ステップは、前記基準電子量と前
    記誘導ブロックを通過した前記電子ビームの電子量とに
    基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴とする
    請求項10に記載の校正方法。
  12. 【請求項12】 電子ビームを照射してウェハに所定の
    電子回路パターンを露光する電子ビーム露光装置であっ
    て、 前記所定の電子回路パターンと同一の形状の電子ビーム
    を生成するのに用いるパターンブロックと、前記電子ビ
    ームを偏向する偏向部の偏向量を調整するために用いる
    調整用ブロックと、前記調整用ブロックを検出するため
    に用いる誘導ブロックとを有するマスクを載置するマス
    クステージと、 前記電子ビームを偏向する偏向部と、 前記マスクを前記マスクステージに載置した場合に、前
    記偏向部が、前記マスクの任意のブロックに前記電子ビ
    ームを偏向するように前記偏向部の調整をするために用
    いる校正関数を算出する校正関数算出部と、 前記電子ビームにより前記ウェハに像を結ばせる電子レ
    ンズと、を備えることを特徴とする電子ビーム露光装
    置。
  13. 【請求項13】 前記電子ビームの電子量を測定する電
    子量測定部を更に備え、 前記校正関数算出部は、 前記マスクにおける前記誘導ブロックの位置と、前記マ
    スクにおける前記調整用ブロックの位置を格納するブロ
    ック位置格納部と、 前記ブロック位置格納部に格納された前記誘導ブロック
    の位置と、前記電子量とに基づいて前記誘導ブロックを
    検出する誘導ブロック検出部と、 前記誘導ブロック検出部が検出した前記誘導ブロックか
    ら、前記ブロック位置格納部に格納された前記調整用ブ
    ロックの位置に基づいて特定される前記マスクステージ
    における位置へ前記電子ビームを偏向して前記調整用ブ
    ロックを検出する調整用ブロック検出部と、 前記調整用ブロック検出部が検出した前記調整用ブロッ
    クの位置へ、前記電子ビームを偏向する前記偏向量に基
    づいて前記校正関数を算出する算出部とを有することを
    特徴とする請求項12に記載の電子ビーム露光装置。
  14. 【請求項14】 前記マスクは、前記偏向部が前記電子
    ビームを偏向しない場合に、前記電子ビームにより照射
    される位置に配置される基準ブロックを有し、 前記校正関数算出部は、 前記基準ブロックを検出する基準ブロック検出部と、 前記基準ブロックを通過した前記電子ビームの電子量で
    ある基準電子量を格納する基準電子量格納部とを更に有
    し、 前記誘導ブロック検出部は、前記基準電子量と、前記誘
    導ブロックを通過した前記電子ビームの前記電子量とに
    基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴とする
    請求項13に記載の電子ビーム露光装置。
  15. 【請求項15】 前記ブロック位置格納部は前記誘導ブ
    ロックの前記マスクにおける位置と、前記誘導ブロック
    の前記電子ビームを通過させる開口部の開口面積に関す
    る開口情報とを対応付けて格納し、 前記誘導ブロック検出部は、前記開口情報と、前記電子
    量とに基づいて前記誘導ブロックを検出することを特徴
    とする請求項13または14に記載の電子ビーム露光装
    置。
  16. 【請求項16】 前記開口情報は、前記基準ブロックの
    前記開口面積と、前記誘導ブロックの前記開口面積との
    面積比であって、 前記誘導ブロック検出部は、前記基準電子量と前記面積
    比から算出される理想電子量と、前記電子量とに基づい
    て前記誘導ブロックを検出することを特徴とする請求項
    15に記載の電子ビーム露光装置。
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