JP2002061535A - 異常検出装置 - Google Patents

異常検出装置

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JP2002061535A
JP2002061535A JP2000247716A JP2000247716A JP2002061535A JP 2002061535 A JP2002061535 A JP 2002061535A JP 2000247716 A JP2000247716 A JP 2000247716A JP 2000247716 A JP2000247716 A JP 2000247716A JP 2002061535 A JP2002061535 A JP 2002061535A
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Masaya Oi
正也 大井
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Denso Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロコンピュータの処理負荷の増加を抑え
つつ、異常を迅速に検出できる異常検出装置を提供す
る。 【解決手段】ECU1は、マイクロコンピュータ2を備
え、同マイクロコンピュータ2はエンジン制御を実行す
るとともに、各センサやアクチュエータ等の異常診断を
実施する。異常の発生頻度を増大させる各種の要因を予
め設定しておき、マイクロコンピュータ2は、その各種
の要因が発生したか否かを判定し、その要因のいずれか
が発生した場合、その要因に対応づけられた異常診断に
ついて処理間隔を要因発生前より短くするとともに、そ
れ以外の異常診断のいずれかについて処理間隔を長くす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の各種制御を
実行するマイクロコンピュータを用いて異常を検出する
異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より車両には、部品やシステム等の
異常を検出する目的で異常検出装置が搭載されている。
この種の異常検出装置では、所定時間毎、あるいは所定
回転角度(クランク軸の回転角度)毎に異常診断が実施
され、センサ、アクチュエータやワイヤハーネス等にお
ける異常が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両に発生
する異常はより迅速に検出されることが望まれている
が、このためには、異常診断の処理間隔を短縮する必要
がある。しかし、この処理間隔を短縮すると異常検出装
置における処理負荷が増す。また一般に、異常検出装置
は、エンジンを制御するための電子制御装置(ECU)
に配設されている。つまり、異常検出装置は、エンジン
制御を司るマイクロコンピュータなどのハードウエアを
共有している場合が多い。この場合、異常診断のための
処理負荷が増大すると、エンジン制御に影響を及ぼすお
それがある。これを避けるためには、より高速に処理で
きるマイクロコンピュータの採用など装置の改良が必要
となり、コストアップの問題が生じてしまう。
【0004】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、マイクロコンピ
ュータの処理負荷の増加を抑えつつ、異常を迅速に検出
できる異常検出装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、異常の発生頻度を増大させる各種の要因を予め設定
しておき、その各種の要因が発生したか否かを判定す
る。そして、前記要因のいずれかが発生した場合、その
要因に対応づけられた異常診断について処理間隔を短く
するとともに、それ以外の異常診断のいずれかについて
処理間隔を長くする。この場合、異常の発生頻度を増大
させる要因に基づき、異常診断の処理間隔の変更が行わ
れるので、その時々の異常発生の可能性を考慮して必要
時にのみ処理間隔が変更される。この変更により、異常
発生の可能性が高くなる異常診断については、処理間隔
が短縮されるので、該異常が迅速に検出される。また、
その短縮した異常診断以外のいずれかの処理間隔が拡げ
られるので、マイクロコンピュータの処理負荷の増加が
抑えられる。従って、マイクロコンピュータが実行する
各種制御への影響が抑えられ、車両を好適に制御でき
る。以上のことより、マイクロコンピュータの処理負荷
の増加を抑えつつ、異常を迅速に検出できる。
【0006】具体的には、請求項2に記載の発明のよう
に、各々の異常診断について、予め優先順位を決めてお
き、要因の発生により処理間隔を変更する際には、各異
常診断の優先順位に基づいて、処理間隔を長くする異常
診断が選択される。この場合、複数の異常診断の中から
優先順位が低い異常診断を選択できる。そして、優先順
位の低い異常診断を選択しその処理間隔を長くすること
により、好適な処理間隔で異常診断を実施できる。
【0007】請求項3に記載の発明によれば、異常診断
の処理間隔を変更する際、処理間隔を短くした異常診断
については優先順位を上位に変更する。従って、異常診
断の処理間隔変更時に、優先順位が低いものを選択し処
理間隔を長くする場合において、短い処理間隔に変更さ
れた異常診断が、長い処理間隔に再度変更されてしまう
といった不都合は生じない。その結果、より好適な処理
間隔で異常診断を実施できる。
【0008】請求項4に記載の発明によれば、他の異常
の発生により発生頻度が高くなる異常の診断間隔を、他
の異常が発生したとき短くするので、異常に起因して発
生する異常を迅速に検出できる。
【0009】請求項5に記載の発明によれば、異常診断
における判定値が異常値へ接近することにより発生頻度
が高くなる異常の診断間隔を、判定値が異常値へ接近し
たとき短くするので、センサやアクチュエータ等の経年
劣化による異常を迅速に検出できる。
【0010】請求項6に記載の発明によれば、異常履歴
の有無により発生頻度が異なる異常の診断間隔を、異常
履歴が有るとき短くするので、再発する異常を迅速に検
出できる。
【0011】請求項7に記載の発明によれば、車両の初
期使用時に発生頻度が高くなる異常の診断間隔を、使用
期間が一定期間内であるとき短くするので、初期不良に
よる異常を迅速に検出できる。
【0012】請求項8に記載の発明によれば、車両の使
用に伴い発生頻度が高くなる異常の診断間隔を、使用期
間が一定期間経過したとき短くするので、センサやアク
チュエータ等の経年劣化による異常を迅速に検出でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。本実施の形態では自動
車用のエンジン制御システムに適用している。図1は、
車載エンジンを制御するための電子制御装置(ECU)
1の概要を示す構成図である。
【0014】図1に示すように、ECU1は、マイクロ
コンピュータ(マイコン)2、入力回路3及び出力回路
4等を備えている。入力回路3には、回転数センサ1
1、エアフロメータ12、A/Fセンサ13、リアO2
センサ14等、各種センサ・スイッチが接続されてい
る。回転数センサ11は、クランク軸に配設され、エン
ジン回転数を検出する。エアフロメータ12は、吸気通
路に配設され、エンジンへの吸入空気量を検出する。A
/Fセンサ13は、排気通路において触媒の上流側に配
設され、触媒通過前の排ガスの酸素濃度を検出する。リ
アO2センサ14は、排気通路において触媒の下流側に
配設され、触媒を通過した排ガスの空燃比(リッチ又は
リーン)を検出する。
【0015】入力回路3は、マイコン2に接続されてお
り、前記各種センサ・スイッチの検出信号が入力回路3
を介してマイコン2に取り込まれるようになっている。
また、マイコン2には、出力回路4が接続されており、
同出力回路4には、インジェクタ21、イグナイタ2
2、ソレノイドバルブ23、警告ランプ24等、各種ア
クチュエータが接続されている。なお、ソレノイドバル
ブ23は、排ガス再循環装置におけるEGR量を調節す
るためのバルブである。
【0016】マイコン2は、CPU2a、ROM2b、
RAM2c等からなる周知の論理演算回路から構成され
ており、各センサ・スイッチ等の検出信号によりエンジ
ン運転状態を判定する。そして、その運転状態に基づい
て駆動信号を出力回路4を介して各種アクチュエータに
出力する。これにより、インジェクタ21による燃料噴
射量、イグナイタ22による点火時期、ソレノイドバル
ブ23によるEGR量等が制御される。
【0017】また、本実施の形態におけるECU1はダ
イアグノーシス機能を有している。つまり、ECU1の
マイコン2は、ROM2cに格納されるプログラムに従
い各種センサ、アクチュエータ、ハーネス等の異常診断
を実施しており、異常発生時には、その異常を検出して
異常箇所をRAM2cに記憶するとともに、警告ランプ
24を点灯する。
【0018】ここで、マイコン2により実施される異常
診断について、図2を用いて説明する。マイコン2は、
先ず、ステップ100にて車両情報を収集し、その車両
情報に基づきステップ110で異常の発生を判定する。
ここで、肯定判別した場合、マイコン2はステップ12
0に移行して、異常時の処置として、警告ランプ24を
点灯するとともに、異常である旨をRAM2cに記憶し
た後本処理を終了する。一方、ステップ110で否定判
別した場合、マイコン2はステップ130に移行して、
正常時の処置として、警告ランプ24を消灯するととも
に、正常である旨をRAM2cに記憶した後本処理を終
了する。
【0019】以下、異常診断の具体例を説明する。 (a)点火系の異常(失火)を検出するための異常診断
では、回転数センサ11の検出信号(パルス信号)に基
づき、1燃焼毎のエンジン回転数の回転変動量を求める
とともに、その回転変動量から失火の有無を判定し所定
燃焼回数に対する失火の割合(失火率)を求める。そし
て、失火率が予め設定された異常値以上であると、点火
系の異常(失火)有りと判定してその異常情報をRAM
2cに記憶し、失火率が異常値未満であると、点火系の
異常(失火)無しと判定してその正常情報をRAM2c
に記憶する。
【0020】(b)エアフロメータ12の異常を検出す
るための異常診断では、エアフロメータ12の検出値
(電圧値)V1を取り込み、その検出値V1が、異常値
(例えば4.7V)以上であるか否かを判定する。そし
て、V1≧4.7であると、エアフロメータ12の異常
有りと判定してエアフロメータ12の異常情報をRAM
2cに記憶し、V1<4.7であると、エアフロメータ
12の異常無しと判定してエアフロメータ12の正常情
報をRAM2cに記憶する。
【0021】(c)ソレノイドバルブ23の異常を検出
するための異常診断では、ソレノイドバルブ23の作動
状態を検出し、その作動状態が、出力回路4を介して出
力した駆動信号に対応した状態であるか否かを判定す
る。そして、作動状態が駆動信号に対応していなけれ
ば、ソレノイドバルブ23の異常と判定してソレノイド
バルブ23の異常情報をRAM2cに記憶し、作動状態
が駆動信号に対応していれば、ソレノイドバルブ23の
異常無しと判定してソレノイドバルブ23の正常情報を
RAM2cに記憶する。
【0022】(d)触媒の異常(劣化)を検出するため
の異常診断では、A/Fセンサ13の検出値とリアO2
センサ14の検出値とに基づき触媒能力を推定し、その
触媒能力が異常判定レベル以下であるか否かを判定す
る。そして、推定した触媒能力が異常判定レベル以下で
あると、触媒の劣化有りと判定して触媒の異常情報をR
AM2cに記憶し、推定した触媒能力が異常判定レベル
より高いと、触媒の劣化無しと判定して触媒の正常情報
をRAM2cに記憶する。
【0023】なお、上記異常診断(a)〜(d)の他に
も多数の異常診断があり、これら異常診断のいずれかに
おいて異常が判定された場合、警告ランプ24が点灯さ
れ、全て正常と判定された場合に警告ランプ24が消灯
される。
【0024】上述した異常診断は、所定時間毎、或いは
所定回転角度(クランク軸の回転角度)毎に実施される
ようになっているが、その処理間隔は、各センサやアク
チュエータ等の異常診断毎に異なる。また、本実施の形
態では、異常の発生頻度を増大させる各種の要因を予め
設定しておき、その要因が発生したときに、その要因に
関係する異常診断の処理間隔を短くするとともに、要因
に無関係の異常診断の処理間隔を長くするようにしてい
る。
【0025】ここで、異常診断の処理間隔を短縮すべき
要因(1)〜(5)を、以下に示す。すなわち、 (1)関連する異常が発生すること。 (2)判定値が異常値へ接近すること。 (3)異常履歴があること。 (4)使用期間が初期使用時の一定期間内であること。 (5)使用開始から一定期間経過していること。 であり、より具体的には、(1)の要因について、例え
ば、点火系の異常が発生したときには、失火により未燃
ガスが多く発生するため、触媒異常の発生する可能性が
高くなる。よって、点火系の異常が検出されたときに
は、それに応じて触媒の異常診断の処理間隔を短くす
る。また例えば、EGR量を調節するためのソレノイド
バルブ23の異常が検出されたときには、それに応じて
燃料系の異常診断の処理間隔を短くする。
【0026】(2)の要因について、例えば、エアフロ
メータ12の検出値V1が、4.6Vを超えたとき、つ
まり、異常値の4.7Vに接近したとき、エアフロメー
タ12の異常となる可能性が高くなる。よって、判定値
としてのエアフロメータ12の検出値V1が4.6Vを
超えたときには、エアフロメータ12の異常診断の処理
間隔を短くする。また例えば、点火系の異常診断におい
て、判定値としての失火率が異常値に接近したときに、
点火系の異常診断の処理間隔を短くする。
【0027】(3)の要因について、センサやアクチュ
エータの異常が検出された後、システムの初期化(具体
的には、イグニッションスイッチのオフ・オン操作)等
により正常状態に復帰した場合には、異常が再発する可
能性が高くなる。よって、センサやアクチュエータにお
いて異常履歴が有る場合、その異常診断の処理間隔を短
くする。
【0028】(4)の要因について、センサやアクチュ
エータでは、初期不良の発生頻度が高いものがあるが、
こうした部品では、初期使用時に異常が発生する可能性
が高いので、車両が完成し、使用期間が初期使用時の一
定期間内であるとき、その部品の異常診断の処理間隔を
短くする。
【0029】(5)の要因について、例えば、アクチュ
エータは機械的動作を伴うので、長期の使用によって劣
化し、異常が発生する可能性が高くなる。そのため、ア
クチュエータ等の経年劣化する部品では、車両が完成
し、使用開始から定期間経過したとき、その異常診断の
処理間隔を短くする。
【0030】なお、上記(4),(5)における使用期
間の判定は、車両完成後の時間を計測することにより実
施する。また、ECU1の実作動時間や車両の走行時間
等を計測することにより使用期間の判定を行ってもよ
い。
【0031】次に、異常診断の処理間隔を変更するため
の処理を図3を用いて説明する。ステップ200にて、
マイコン2は、要因の発生有りか否かを判定し、肯定判
別した場合ステップ210に移行する。そして、その要
因に関係する異常診断の処理間隔を短くする。
【0032】詳しくは、各異常診断に対して、上記
(1)〜(5)の要因のうち、異常の発生頻度が高くな
る要因が選択的に設定されている。そして、ステップ2
00では、その要因のうちいずれかの要因が発生した時
に肯定判別され、全ての要因が発生していない時に否定
判別される。例えば、触媒の異常診断を行う場合には、
上記(1)、(3)、(5)の要因が設定されている。
そして、(1)の要因として点火系の異常が発生してい
ること、(3)の要因として過去に触媒の異常履歴が有
ること、(5)の要因として使用期間が一定期間(例え
ば5年)経過すること、のいずれかが生じていることを
条件に、ステップ210に移行して触媒の異常診断の処
理間隔を短くする。また一方で、エアフロメータ12の
異常診断を行う場合には、上記(2)、(3)、(4)
の要因が設定されている。そして、(2)の要因として
エアフロメータ12の検出値V1が4.6Vを超えてい
ること、(3)の要因として過去にエアフロメータ12
の異常履歴があること、(4)の要因として使用期間が
一定期間(例えば3ヶ月)内であること、のいずれかが
生じていることを条件に、ステップ210に移行してエ
アフロメータ12の異常診断の処理間隔を短くする。
【0033】このように、要因に関係する異常診断の処
理間隔を短くした後、マイコン2はステップ220に移
行する。そして、処理間隔を長くする異常診断を選択
し、ステップ230では、選択した異常診断の処理間隔
を長くする。
【0034】ここで、要因発生時における異常診断の処
理間隔の変更について、その一例を、図4及び図5のタ
イムチャートを用いて説明する。なお、図4,図5で
は、便宜上、4つの異常診断A,B,C,Dで説明を行
うこととする。
【0035】要因が発生していない初期の状態では、図
4に示すように、異常診断A,Bは、128msの間隔
で実行され、異常診断C,Dは、256msの間隔で実
行されている。なお、これら各診断毎の処理間隔は、テ
ーブルデータに予め設定されている。そして、異常診断
Aの処理間隔を短縮すべき要因が発生した場合では、処
理間隔を設定したテーブルデータを組み替えることによ
って、図5に示すように、異常診断Aを64msの間隔
で実行し、異常診断Bを256msの間隔で実行する。
ここで、各異常診断A〜Dについて、優先順位が予め決
められており、長くする異常診断Bは、その優先順位に
基づいて選択される。この異常診断を選択する処理の詳
細については、図6を用いて後述する。
【0036】フローチャートの説明に戻り、図3のステ
ップ240にて、マイコン2は復帰条件が成立してるか
否かを判定する。ここで、復帰条件は、例えば、ECU
1に接続される外部ツールからの指示(処理間隔の復帰
指示)があることである。同ステップ240において否
定判別した場合、ステップ250を迂回して本処理を終
了する。一方、ステップ240にて、肯定判別した場
合、前記要因の発生により変更した処理間隔を初期状態
に戻した後本処理を終了する。
【0037】また、処理間隔を短縮すべき要因が解消さ
れたときには、マイコン2は、ステップ200にて否定
判別しステップ210〜ステップ240の処理を迂回す
る。そして、ステップ250において、異常診断の処理
間隔を戻す。
【0038】次いで、異常診断の処理間隔を変更する際
の処理の詳細について、図6を用いて説明する。なお、
図6においても、図4及び図5と同様に4つの異常診断
A,B,C,Dで説明を行うこととする。また、図6に
おいては、2つの要因(診断Aの要因と診断Cの要因)
が連続して発生した場合、及びその要因が解消した場合
での処理間隔の変更例を示している。
【0039】詳述すると、図6に示すように、初期状態
において、各異常診断の優先順位は、診断A→診断B→
診断C→診断Dの順に高くなるよう設定されている。ま
た、各異常診断の処理間隔は、診断A,B=128m
s、診断C,D=256msでそれぞれ設定されてい
る。この状態からt1のタイミングで診断Aに関係する
要因が発生すると、診断Aの処理間隔が128msから
64msに短縮される(図3のステップ210)。これ
と同時に、各異常診断の優先順位は、診断B→診断C→
診断D→診断Aの順に入れ替えられる。そして、優先順
位の最も低い診断Bが選択され(図3のステップ22
0)、その診断Bの処理間隔が、128msから256
msに拡げられる(図3のステップ230)。
【0040】その後、t2のタイミングで診断Cに関係
する要因が発生すると、診断Cの処理間隔が256ms
から128msに短縮される(図3のステップ21
0)。これと同時に、各異常診断の優先順位は、診断B
→診断D→診断A→診断Cの順に入れ替えられる。この
とき、優先順位が最も低い診断Bは既に処理間隔が拡げ
られているので、診断Dが選択され(図3のステップ2
20)、その診断Dの処理間隔が、256msから51
2msに拡げられる(図3のステップ230)。
【0041】そして、t3のタイミングにて診断Aに関
係する要因が解消されたとき、診断Aの処理間隔が64
msから128msに戻される(図3のステップ25
0)。また、優先順位は、診断A→診断B→診断D→診
断Cの順に入れ替えられ、処理間隔が拡げられている診
断Bと診断Dのうち優先順位の高い診断Dの処理間隔が
512msから256msに戻される(図3のステップ
250)。
【0042】さらに、t4のタイミングにて診断Cに関
係する要因が解消されたとき、診断Cの処理間隔が、2
56msから128msに戻される(図3のステップ2
50)。また、優先順位は、診断A→診断B→診断C→
診断Dの順に入れ替えられ、処理間隔が拡げられている
診断Bの処理間隔が256msから128msに戻され
る(図3のステップ250)。これにより、優先順位と
処理間隔とがともに初期状態に戻される。
【0043】なお、診断A及び診断Cに関する要因が発
生した後(t2のタイミング以降)に、さらに診断Bに
関係する要因が発生したときには、図示しない別の異常
診断が選択され、その処理間隔が拡げられるようになっ
ている。
【0044】また、上記図4〜図6に示す例では、所定
時間毎に実施される異常診断A〜Dの処理間隔を変更す
るものであったが、所定回転角度(クランク軸の回転角
度)毎に実施される異常診断においても、その処理間隔
を変更してもよい。
【0045】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (イ)異常の発生頻度を増大させる各種の要因(1)〜
(5)のいずれかが発生した場合、その要因に対応づけ
られた異常診断の処理間隔を短くするとともに、それ以
外の異常診断のいずれかについて処理間隔を長くする。
この場合、異常の発生頻度を増大させる要因に基づき、
異常診断の処理間隔の変更が行われるので、その時々の
異常発生の可能性を考慮して必要時にのみ処理間隔が変
更される。この変更により、異常の発生する可能性が高
くなる異常診断については、処理間隔が短縮されるの
で、該異常を迅速に検出できる。また、その短縮した異
常診断以外のいずれかの処理間隔が拡げられるので、マ
イコン2の処理負荷の増加が抑えられる。よって、マイ
コン2が実行するエンジン制御への影響が抑えられるの
で、高性能なマイコンを用いる等、装置の改良を行うこ
となく、車両を好適に制御できる。
【0046】(ロ)各々の異常診断について、予め優先
順位を決めておき、処理間隔を変更する際には、各異常
診断の優先順位に基づいて、処理間隔を長くする異常診
断が選択される。この場合、複数の異常診断の中から優
先順位の低い異常診断を選択できる。そして、優先順位
の低い異常診断を選択しその処理間隔を長くすることに
より、好適な処理間隔で異常診断を実施できる。
【0047】(ハ)異常診断の処理間隔変更時に、処理
間隔を短くした異常診断については優先順位を上位に変
更するようにした。この場合、短い処理間隔に変更され
た異常診断が、長い処理間隔に再度変更されてしまうと
いった不都合は生じない。よって、より好適な処理間隔
で異常診断を実施できる。また、異常診断の選択時に
は、長い処理間隔に変更したものを除いて処理間隔を長
くする異常診断を選択するようにしたので、特定の異常
診断の処理間隔が過剰に長くなることがない。
【0048】(ニ)点火系の異常が発生したとき触媒の
異常診断の処理間隔が短縮されるので、点火系の異常に
起因して発生する触媒異常を迅速に検出できる。また、
ソレノイドバルブ23の異常が発生したとき、燃料系の
異常診断の処理間隔が短縮されるので、ソレノイドバル
ブ23の異常に起因して発生する燃料系の異常を迅速に
検出できる。
【0049】(ホ)エアフロメータ12の検出値V1
が、4.6Vを超えて異常値の4.7Vへ接近したと
き、エアフロメータ12の異常診断の処理間隔が短縮さ
れるので、経年劣化によるエアフロメータ12の異常を
迅速に検出できる。また、点火系の異常診断において、
失火率が異常値に接近したときに、点火系の異常診断の
処理間隔が短縮されるので、経年劣化による点火系の異
常(失火)を迅速に判定できる。
【0050】(ヘ)異常履歴が有るときセンサやアクチ
ュエータの異常診断の処理間隔が短縮されるので、再発
する異常を迅速に検出できる。 (ト)センサやアクチュエータ等の部品において、使用
期間が一定期間内であるとき、その異常診断の処理間隔
が短縮されるので、初期不良による異常を迅速に検出で
きる。
【0051】(チ)センサやアクチュエータ等の部品に
おいて、使用期間が一定期間経過したとき、その異常診
断の処理間隔が短縮されるので、経年劣化による異常を
迅速に検出できる。
【0052】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、優先順位に基づき処
理間隔を長くする異常診断を決定するものであったが、
これに限定するものではない。例えば、処理間隔を短く
する異常診断に対応する異常診断を予め決めておき、要
因発生時には、異常診断の処理間隔を短くするととも
に、予め決めておいた異常診断の処理間隔を長くする。
具体的には、図4における診断Aの処理間隔を128m
sから64msに短くした時には、診断Cの処理間隔を
256msから512msに長くし、診断Bの処理間隔
を128msから64msに短くした時には、診断Dの
処理間隔を256msから512msに長くする。なお
この場合、診断C及び診断Dは、処理間隔を短くする必
要がないものとする。
【0053】また、処理間隔を短縮すべき要因は、上記
実施の形態における要因(1)〜(5)に限るものでは
ない。例えば、動力伝達装置(例えばトランスミッショ
ン)等に使用される部品では、車両走行距離の増加に伴
い異常の発生頻度が高くなるので、車両走行距離が所定
値を超えることを要因としてもよい。要は、処理間隔を
短縮すべき要因は、部品やシステムなどの異常の発生頻
度が高くなる要因であればよい。
【0054】上記実施の形態のECU1は、車両のエン
ジンを制御するものであったが、例えばトランスミッシ
ョンを制御するECUなど、他の車載ECUについても
全く同様に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における電子制御装置の概要
を示す構成図。
【図2】異常診断を説明するためのフローチャート。
【図3】異常診断の処理間隔の変更を説明するためのフ
ローチャート。
【図4】異常診断の処理間隔の変更を説明するためのタ
イムチャート。
【図5】異常診断の処理間隔の変更を説明するためのタ
イムチャート。
【図6】異常診断の処理間隔の変更を説明するための
図。
【符号の説明】
1…異常検出装置としてのECU、2…マイクロコンピ
ュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 368 F02D 45/00 368Z 372 372G 372F 372D F02P 5/15 F02P 5/15 L Fターム(参考) 3G022 EA08 FA06 GA01 GA05 GA16 3G084 BA05 BA11 BA16 BA33 DA27 EB05 EB22 EC01 FA00 FA07 FA24 FA26 FA29 FA33 FA38 3G301 HA01 JB09 LA00 LA01 LC01 MA11 MA18 NB12 NB17 NB20 PA01Z PC09Z PD02Z PE01Z PE03Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の各種制御を実行するマイクロコン
    ピュータを備え、前記マイクロコンピュータを用い、所
    定の処理間隔で各種の異常診断を実施することにより異
    常を検出する異常検出装置において、 異常の発生頻度を増大させる各種の要因を予め設定して
    おき、その各種の要因が発生したか否かを判定し、 前記要因のいずれかが発生した場合、その要因に対応づ
    けられた異常診断について処理間隔を短くするととも
    に、それ以外の異常診断のいずれかについて処理間隔を
    長くすることを特徴とする異常検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の異常検出装置におい
    て、 前記異常診断について、予め優先順位を決めておき、前
    記要因の発生により処理間隔を変更する際には、各異常
    診断の優先順位に基づいて、処理間隔を長くする異常診
    断を選択することを特徴とする異常検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の異常検出装置におい
    て、 前記異常診断の処理間隔を変更する際、処理間隔を短く
    した異常診断については優先順位を上位に変更すること
    を特徴とする異常検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の異常検
    出装置において、 他の異常の発生により発生頻度が高くなる異常の診断間
    隔を、前記他の異常が発生したとき短くすることを特徴
    とする異常検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の異常検
    出装置において、 異常診断における判定値が異常値へ接近することにより
    発生頻度が高くなる異常の診断間隔を、前記判定値が異
    常値へ接近したとき短くすることを特徴とする異常検出
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の異常検
    出装置において、 異常履歴の有無により発生頻度が異なる異常の診断間隔
    を、異常履歴が有るとき短くすることを特徴とする異常
    検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の異常検
    出装置において、 車両の初期使用時に発生頻度が高くなる異常の診断間隔
    を、使用期間が一定期間内であるとき短くすることを特
    徴とする異常検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の異常検
    出装置において、 車両の使用に伴い発生頻度が高くなる異常の診断間隔
    を、使用期間が一定期間経過したとき短くすることを特
    徴とする異常検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8381043B2 (en) 2009-02-27 2013-02-19 Kabushiki Kaisha Toshiba System for testing a hinge and a cable connecting the main body and the display of a device
JP2017054173A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 Necプラットフォームズ株式会社 メモリー管理回路、記憶装置、メモリー管理方法、及びメモリー管理プログラム

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