JP2002059212A - 熱間圧延設備および熱間圧延方法 - Google Patents

熱間圧延設備および熱間圧延方法

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JP2002059212A JP2001158806A JP2001158806A JP2002059212A JP 2002059212 A JP2002059212 A JP 2002059212A JP 2001158806 A JP2001158806 A JP 2001158806A JP 2001158806 A JP2001158806 A JP 2001158806A JP 2002059212 A JP2002059212 A JP 2002059212A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕上圧延機の入側に加熱装置を設け、加熱装
置で粗バーを加熱する際、粗バーと加熱装置との衝突を
確実に防止する。 【解決手段】 加熱装置の入側に粗バーを拘束するサイ
ドガイドを設け、サイドガイドの平行部の長さ方向中央
と加熱装置の出側端との間の距離L1と、平行部の長さ
L2との関係が下記(1)式を満足し、更に、加熱装置
の内幅と粗バーの幅との差を2δとしたとき、サイドガ
イドの開口幅と粗バーの幅との差dWが、下記(2)式
を満足するように開口幅を調整する。 L2/L1≦1.0 (1) dW≦δ×(L2/L1)2/4 (2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラブを熱間圧延
して熱延鋼帯を製造するための熱間圧延方法および熱間
圧延設備に関する。詳しくは、本発明は、スラブを粗圧
延して得られる粗バーの曲がりに起因する操業トラブル
を防止して熱延鋼帯を安定して製造することができる熱
間圧延方法および熱間圧延設備に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼帯の製造においては被圧延材の温
度管理が重要であり、特に仕上圧延機出側の被圧延材の
温度、すなわち仕上圧延温度は製品の機械的特性に大き
く影響を及ぼす。従って、所期の機械的特性を確保する
ために、仕上圧延温度(以下、単に、仕上温度ともい
う)の下限値が定められている。
【0003】最近、被圧延材の全長に渡って仕上温度を
安定して確保するために、粗圧延機と仕上圧延機との間
に被圧延材である粗バーの幅方向全体の加熱が可能なソ
レノイド型誘導方式の加熱装置を設け、粗バーの温度補
償を行う技術が開発されている。
【0004】しかしながら、粗圧延機で粗圧延された粗
バーにはキャンバとよばれる水平方向の曲がりが存在す
る場合があり、この曲がりにより粗バーが加熱装置に衝
突し、加熱装置の破損を引き起こすことがある。粗バー
と加熱装置との衝突を回避するために、粗バーの幅に対
し加熱装置の内幅を充分に広くすると、加熱効率が低下
するという問題がある。
【0005】そこで、特開平10−328708号公報
には、加熱装置の入側と出側の双方にサイドガイドを設
置すると共に、複数の加熱装置間に縦ロール型のサイド
ガイドを設け、これらのサイドガイドにより被圧延材を
拘束して粗バーと加熱装置の衝突を回避する方法が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】粗バーと加熱装置との
衝突により加熱装置が破損すると、ライン停止のため生
産性が低下するという問題や加熱装置が使用不可のため
仕上温度の確保が困難となり製品の品質が低下するとい
った問題がある。従って、粗バーと加熱装置との衝突を
確実に回避することが極めて重要である。
【0007】しかしながら、特開平10−328708
号公報に開示された方法でも、特に曲がりが大きい場合
において、サイドガイドによる粗バーの幅方向動きの拘
束が不十分となり、衝突を回避することができないこと
がある。また、この方法は、加熱装置を複数個に分割
し、各加熱装置間の狭い空間にサイドガイドならびにサ
イドガイドの冷却装置を設置しなければならず、サイド
ガイドを含めた加熱装置が複雑となり、装置の設置なら
びに装置の維持管理に大きな困難が伴う。
【0008】本発明の課題は、上記従来技術の問題を解
決し、粗バーと加熱装置との衝突を確実に防止すること
ができる熱間圧延方法および熱間圧延設備を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】一般に、サイドガイドは
被圧延材の中心線をラインの中心線に合わせるいわゆる
センタリング機能を担う装置と考えられている。
【0010】本発明者等は、加熱装置の入側にサイドガ
イドを設け、このサイドガイドをセンタリングのみなら
ず被圧延材の曲がりの確認、ならびに曲がりの矯正とし
ても活用することを発案した。すなわち、加熱装置の入
側におけるサイドガイドの設置位置、サイドガイドの長
さ、ならびにサイドガイドの開口幅を所定の値に設定す
ることによって、サイドガイドを通過した粗バーが加熱
装置と衝突しないことを保証する方法について種々検討
し、以下の知見を得た。
【0011】(a)粗バーの断面形状は例えば板厚30
mmに対し板幅は1600mmにも及び、板幅の割に板
厚が薄いために、粗バーを横から押し曲げようとすれば
座屈が懸念される。しかし、曲がりを完全に無くすので
はなく、長手方向に大きな範囲で緩やかに曲げ戻す程度
の矯正は、サイドガイドで可能である。
【0012】(b)曲がりの発生が殆ど無い粗バーで
も、加熱装置通過時に粗バー全体が回転すると加熱装置
と衝突するため、加熱装置入側で粗バーの回転を抑止
し、粗バー中心線の平均的方向をライン方向と一致させ
るセンタリングは必要である。
【0013】(c)サイドガイドにより粗バーの曲がり
量を所定の値未満とすることにより、粗バーと加熱装置
との衝突を防止できる。以下、この所定の値を曲がり量
限界値という。
【0014】図1は、粗バーをセンタリングしたときの
サイドガイドと加熱装置との位置関係を示す模式的平面
図である。図1に示すように、粗バー1はサイドガイド
2の平行部2a、2aで狭圧される。加熱装置3の内幅
をD、粗バー1の幅をWとしたとき、曲がり量限界値δ
は(D−W)/2となる。
【0015】(d)粗バーが長手方向にほぼ一定の曲率
半径を有する場合、図1に示すように、平行部2aの長
手方向の中央と加熱装置3の出側端との間の距離をL1
とすると、この区間における粗バーの平均曲率半径を常
にL12 /2δ以上とすることにより、粗バー1と加熱
装置3との衝突を防止することができる。
【0016】従って、サイドガイド内での粗バーの平均
曲率半径がL12 /2δより大きくなるように平行部2
aの開き幅B(以下、開口幅ともいう)と粗バーの幅W
との差(B−W)を設定することにより、衝突を確実に
防止することができる。以下、この差をサイドガイド余
裕代といい、dWで表す。すなわち、平行部2aの長さ
をL2とすると、dW<δ×(L2/L1)2 /4、を
満足するように平行部2aの開口幅を調整すればよい。
なお、平行部とは、粗バーを狭圧する作用を有する部分
をいい、必ずしも互いに平行である必要はなく、ほぼ平
行であればよい。
【0017】(e)サイドガイドで曲がりを矯正するた
めには、材料の降伏限界を超える所定の曲げモーメント
を加える必要があるが、モーメントアームが大きいほど
小さな押し力で矯正できることは言うまでもなく、押し
力が小さいほど設備能力が小さくて済み、粗バーの座屈
や疵等の欠陥を生じさせる危険度も小さくなる。
【0018】曲がった粗バーをサイドガイドで両側から
狭圧する場合には、平行部の入側端と出側端が支持点、
平行部の中央が力点となり、平行部の長さの1/2がモ
ーメントアームとなる。よって曲がり矯正の点では平行
部は長いほど有利である。
【0019】(f)ところで、粗バーの曲がりは、必ず
しも長手方向に一様ではない。一般的には、粗バーの曲
がり形状は、下流方向に向かって先端部で曲率半径が小
さく、中央部にかけて次第に曲率半径が大きくなり、最
後端部で再び曲率半径が小さくなる、というものにな
る。
【0020】このように、粗バーの曲率半径が長手方向
に変化する場合にも確実に粗バーと加熱装置の衝突を防
止するためには、L1より短い区間で粗バーの曲がりを
保証することが必要である。すなわち、平行部の長さL
2はL1以下とする。
【0021】すなわち、熱間圧延設備としては、L2/
L1≦1.0とすることが必要である。 (g)一方、熱間圧延方法としては、L2/L1≦1.
0、dW<δ×(L2/L1)2 /4、とすることによ
り、熱間仕上圧延に際し、粗バーと加熱装置との衝突を
確実に防止することができる。
【0022】本発明は、上述した知見に基づいて完成さ
れたもので、その要旨は以下の通りである。 (1)粗圧延機と仕上圧延機との間に、上流から下流に
向かって、前記粗圧延機の圧延で得られた粗バ−を幅方
向から拘束するサイドガイドと、前記粗バーを加熱する
加熱装置とを備え、前記サイドガイドの平行部の長さ方
向中央と前記加熱装置の出側端との間の距離L1と、前
記平行部の長さL2との関係が下記(1)式を満足する
ように設けられていることを特徴とする熱間圧延設備。
【0023】 L2/L1≦1.0 (1) (2)前記サイドガイドの入側および/または出側に粗
バーを上下から狭持して搬送するための搬送装置を備え
ていることを特徴とする上記(1)項に記載の熱間圧延
設備。
【0024】(3)前記サイドガイドの入側に前記粗バ
ーを拘束するための補助サイドガイドを備えていること
を特徴とする上記(1)項または(2)項に記載の熱間
圧延設備。
【0025】(4)粗圧延機と仕上圧延機との間に、上
流から下流に向かって、サイドガイドと、加熱装置とを
備え、前記サイドガイドの平行部の長さ方向中央と前記
加熱装置の出側端との間の距離L1と、前記平行部の長
さL2との関係が下記(1)式を満足するように設けら
れている熱間圧延設備を用い、所定温度のスラブを前記
粗圧延機で粗圧延して粗バーとなし、次いで、前記サイ
ドガイドで該粗バーを拘束して前記加熱装置で前記粗バ
ーを加熱し、次いで、前記仕上圧延機で所定厚さの熱延
鋼帯に仕上圧延する熱間圧延方法であって、前記加熱装
置の内幅と前記粗バーの幅との差を2δとしたとき、前
記サイドガイドの開口幅と前記粗バーの幅との差dW
が、下記(2)式を満足するように前記開口幅を調整す
ることを特徴とする熱間圧延方法。
【0026】 L2/L1≦1.0 (1) dW≦δ×(L2/L1)2/4 (2) (5)前記サイドガイドの入側および/または出側に搬
送装置を設け、該搬送装置で前記粗圧延材を上下から狭
持することを特徴とする上記(4)項に記載の熱間圧延
方法。
【0027】(6)前記サイドガイドの入側に補助サイ
ドガイドを設け、該補助サイドガイドで前記粗バーを拘
束することを特徴とする上記(5)項に記載の熱間圧延
方法。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面を
参照して説明する。図2は、本実施形態の熱間圧延設備
の構成例を模式的に示す平面図である。図2に示すよう
に、この熱間圧延設備は、上流から下流に向かって、粗
圧延機5、搬送装置4、サイドガイド2、加熱装置3、
仕上圧延機6を備え、サイドガイド2は、粗バーの先端
をサイドガイド内に案内するための傾斜部2bと、粗バ
ーを幅方向から狭圧するための平行部2aとを有する。
【0029】図2において、所定温度に加熱されたスラ
ブ(図示無し)は、1基以上のスタンドで構成される粗
圧延機5で粗圧延を施されて粗バー1となる。次いで、
この粗バー1は、搬送装置4で駆動搬送されてサイドガ
イド2内に押し込まれ、サイドガイドの平行部2aで狭
圧された後、加熱装置3で所定温度に加熱され、その
後、複数のスタンドを有する仕上圧延機6で仕上圧延を
施されて熱延鋼帯となる。
【0030】図3は、本実施形態の熱間圧延設備の別の
構成例を模式的に示す平面図である。図3に示すよう
に、この熱間圧延設備は、上流から下流に向かって、粗
圧延機(図示無し)、サイドガイド2、搬送装置4、仕
上圧延機(図示無し)を備え、サイドガイド2は、粗バ
ーの先端をサイドガイド内に案内するための傾斜部2b
と、粗バーを幅方向から狭圧するための平行部2aとを
有する。
【0031】図3において、所定温度に加熱されたスラ
ブ(図示無し)は、1基以上のスタンドで構成される粗
圧延機で粗圧延を施されて粗バー1となる。次いで、こ
の粗バー1は、サイドガイド2内に搬送され、サイドガ
イドの平行部2aで狭圧された状態で搬送装置により引
き抜かれ、その後、加熱装置3で所定温度に加熱された
後、複数のスタンドを有する仕上圧延機で仕上圧延を施
されて熱延鋼帯となる。なお、図3では、粗圧延機と仕
上圧延機の双方を図示していないが、それぞれ図2に示
すものと同様とされる。
【0032】図2、図3において、サイドガイド2は、
平行部2aの長手方向の中央と加熱装置の出側端との間
の距離L1と平行部2aの長さL2との関係が下記
(1)式を満足するように設けられ、このサイドガイド
2による粗バーの狭圧は、下記(2)式を満足するよう
に行うことにより、粗バー1と加熱装置3との衝突を確
実に防止することができる。
【0033】 L2/L1≦1.0 (1) dW≦δ×(L2/L1)2/4 (2) 但し、δ=(D−W)/2、dW=B−W、Bは平行部
の開口幅、Wは粗バーの幅、Dは加熱装置の内幅、であ
る。
【0034】dWの下限は、特に限定しないが、粗バー
には数mmの幅変動が有るのが一般的であり、更に、サ
イドガイドの機械精度の観点からdWは5mm以上とす
るのが望ましい。
【0035】通常、サイドガイドによる粗バーの狭圧
は、予め、(2)式を満足するように平行部の開口幅を
設定し、その開口幅を保持した状態で粗バーをサイドガ
イド内に送り込む方法により行う。なお、粗バーの先端
部がサイドガイド内に進入する際には平行部の開口幅を
広めに設定し、その後、(2)式を満足するように開口
幅を変更する方法で行ってもよい。
【0036】L2/L1の下限は特に限定しないが、適
正なサイドガイド余裕代の確保やサイドガイドによる曲
げ矯正の際の反力の低減などの観点から、L2/L1は
0.3以上とするのが望ましい。更に好ましくは0.5
以上である。
【0037】粗圧延機5は、慣用の複数のスタンドをタ
ンデムに配置した圧延機とすることができる。図2、図
3において、搬送装置4は、粗バーを上下から狭持して
搬送する装置である。図2に示すように、サイドガイド
2の入側に搬送装置4を設けることにより粗バーをサイ
ドガイド2に押し込むことができる。また、図3に示す
ように、サイドガイド2の出側に搬送装置4を設けるこ
とによりサイドガイド2から粗バーを引き抜くことがで
きる。搬送装置4としては、例えばモータで回転駆動さ
れるピンチロールやレベラが用いられる。図2と図3
は、それぞれ搬送装置4をサイドガイド2の入側と出側
に設ける例であるが、搬送装置をサイドガイドの入側と
出側の双方に設けてもよい。
【0038】搬送装置がサイドガイドの入側に設けられ
ている場合、粗バー先端部の曲がりは、前記(2)式を
満足するように開口幅を調整したサイドガイドに搬送装
置で粗バーを強制的に送り込むことによって矯正でき
る。この場合、後端の曲がりは、搬送装置が使用できな
いので、開口幅を一旦広げ、後端部がサイドガイド内に
進行した時点で前記(2)式を満足するように開口幅を
狭めることによって矯正することができる。
【0039】搬送装置がサイドガイドの出側に設けられ
ている場合には、粗バー先端の曲がり矯正は上述の如く
サイドガイドの開閉動作で行い、後端の曲がりは前記
(2)式を満足するように開口幅を調整したサイドガイ
ドから搬送装置で粗バーを強制的に引き抜くことによっ
て矯正することができる。
【0040】搬送装置がサイドガイドの入側と出側の双
方に設置されている場合には、前記(2)式を満足する
ようにサイドガイドの開口幅を一定に保ったままで、サ
イドガイドの入側に設けた搬送装置による粗バーの押し
込みとサイドガイドの出側に設けた搬送装置による引き
抜きとによりそれぞれ先端と後端の双方の曲がり矯正が
可能となる。
【0041】加熱装置3は、粗バーの幅方向全体を加熱
することができる装置で、例えば、誘導加熱方式や通電
加熱方式、あるいはガス加熱方式の装置を使用すること
ができる。誘導加熱方式は加熱特性や温度制御に優れて
おり望ましい。
【0042】仕上圧延機6は、慣用の複数スタンドをタ
ンデムに配置した圧延機とすることができる。なお、図
2と図3に示す実施の形態では、それぞれサイドガイド
2の入側と出側に搬送装置4を設けたが、本発明はこれ
に限定されるものでなく、搬送装置を設けず、常用のテ
ーブルローラのみで搬送してもよい。
【0043】サイドガイドでの矯正が困難となる場合に
は、粗バーを加熱装置に挿入する前に粗バーをライン外
へ搬出する必要がある。従って粗圧延機5と搬送装置4
との間隔、あるいは、粗圧延機5とサイドガイド2との
間隔は粗バーの最大長さ以上とするのが望ましい。
【0044】また、サイドガイドで曲がりを矯正しきれ
ないことを予測できる場合には、粗バーの搬送を事前に
停止すれば良いが、サイドガイド内に挿入した後、何ら
かの手段で矯正しきれないことを検知し、矯正を断念す
るという方法も考えられる。この場合には、例えばサイ
ドガイドにかかる反力や搬送装置の駆動トルク等を検出
し、それらが規定値以上の場合に曲がり矯正を断念し、
粗バーを停止させた後、逆方向に戻し、ライン外へ排出
させれば良い。
【0045】平行部の入側と出側の両端は粗バーと強く
接触する可能性が大きく、摩擦を軽減し粗バー側面の疵
やガイドの摩耗を防止するために、平行部の入側や出側
に縦型ロールを設置するのが好ましい。
【0046】図4は、本実施形態の熱間圧延設備の他の
例を模式的に示す平面図である。図4に示すように、こ
の熱間圧延設備は、平行部2aと傾斜部2bとを有する
サイドガイド2の入側に、縦型ロールの補助サイドガイ
ド7を備える。以下、サイドガイド2を主サイドガイド
ともいう。
【0047】図4に示すように、主サイドガイド2は、
図2と図3に示すサイドガイド2と同様に、前記(1)
式を満足するように設けられ、また、前記(2)式を満
足するように狭圧が行われる。
【0048】本発明では、更に、図4に示すように、主
サイドガイド2の入側に縦型ロール7を設け、縦型ロー
ル7のセンタと主サイドガイド2の平行部2aの長手方
向中央との間の距離をL3としたとき、縦型ロール7の
ロール間隔Hと粗バーの幅Wとの差(H−W)で表され
る補助サイドガイド余裕代dW2 が下記(3)式を満足
するように、ロール間隔を設定するのが望ましい。
【0049】 dW2 ≦2δ×(L3/L1)2 (3) 図4に示すように、主サイドガイド2の上流に上記
(3)式を充足するように補助サイドガイド7を設ける
ことにより、曲がり矯正のためのモーメントアームが長
くなり小さな押し力で曲がり矯正が可能となる。
【0050】図4では、補助サイドガイド7として縦型
ロールを用いる場合を示したが、板状の装置であっても
よい。なお、図4では、補助サイドガイド7と主サイド
ガイド2との間に搬送装置4を設ける場合を示したが、
搬送装置は補助サイドガイドの上流に設けてもよく、ま
た、主サイドガイドの出側に設けてもよい。
【0051】
【実施例】実機の約1/10の縮尺の模擬試験装置によ
る実験を行い、本発明の効果を確認した。
【0052】図5は、模擬試験装置の構成を模式的に示
す平面図である。図5に示すように、この模擬試験装置
は、上流から下流に向かって、粗圧延機5、サイドガイ
ド2、および加熱装置3を備え、サイドガイド2は傾斜
部2bと平行部2aとを有する。加熱装置は、内幅Dが
180mm、長さが400mmであり、平行部の長さL
2が700、900、1100mmの3種類のサイドガ
イド2を、加熱装置の入口端からサイドガイド出口端ま
での距離を100mmとして、加熱装置の上流側に設け
た。
【0053】粗バーを想定した被圧延材8には、板幅が
150mmの低炭素鋼熱間材を用い、粗圧延機5で板厚
3mmの被圧延材に圧延を行う際、粗圧延機の左右のロ
ールギャップを調整して様々な曲がりを形成させ、次い
で、曲がりを形成させた被圧延材をサイドガイドならび
に加熱装置の内部に搬送した。
【0054】サイドガイド2は、荷重が作用しても平行
部2aの開口幅Bを一定に維持できる構造とし、開口幅
は被圧延材の進入前に所定値に設定した。表1に実験結
果を示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1に示すように、L2/L1≦1.0、
ならびに、dW≦δ×(L2/L1)2 /4、の条件を
同時に満たす試験No.1、3では、様々な曲がりに対
して、被圧延材と加熱装置との接触は発生せず良好であ
った。
【0057】一方、試験No.2、4では、被圧延材と
加熱装置との接触が頻繁に発生し、また、試験No.5
では、曲がり形状によっては被圧延材と加熱装置との接
触が生じた。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、仕上圧延機の入側に設
けた加熱装置で粗バーを加熱する際、、加熱装置の入側
に粗バーを狭圧するサイドガイドを設け、そのサイドガ
イドの設置位置、ならびに、サイドガイドの寸法を適正
化する、という極めて簡単な手段で、粗バーと加熱装置
との衝突を確実に回避することができる。
【0059】その結果、ライン停止の頻度が低減し、更
に、加熱装置の内幅の最適設計が可能となり、加熱効率
が向上するなど、有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗バーをセンタリングしたときのサイドガイド
と加熱装置の位置関係を示す模式的平面図である。
【図2】本実施形態の熱間圧延設備の構成例を模式的に
示す平面図である。
【図3】本実施形態の熱間圧延設備の構成の他の例を模
式的に示す平面図である。
【図4】本実施形態の熱間圧延設備の構成の他の例を模
式的に示す平面図である。
【図5】模擬試験装置の構成を模式的に示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1:粗バー、 2:サイドガイド(主サイドガイド)、 2a:平行部、2b:傾斜部、 3:加熱装置、4:搬送装置、 5:粗圧延機、6:仕上圧延機、 7:補助サイドガイド(縦型ロール)、 8:被圧延材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗圧延機と仕上圧延機との間に、上流か
    ら下流に向かって、前記粗圧延機の圧延で得られた粗バ
    −を幅方向から拘束するサイドガイドと、前記粗バーを
    加熱する加熱装置とを備え、前記サイドガイドの平行部
    の長さ方向中央と前記加熱装置の出側端との間の距離L
    1と、前記平行部の長さL2との関係が下記(1)式を
    満足するように設けられていることを特徴とする熱間圧
    延設備。 L2/L1≦1.0 (1)
  2. 【請求項2】 前記サイドガイドの入側および/または
    出側に粗バーを上下から狭持して搬送するための搬送装
    置を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱間
    圧延設備。
  3. 【請求項3】 前記サイドガイドの入側に前記粗バーを
    拘束するための補助サイドガイドを備えていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の熱間圧延設備。
  4. 【請求項4】 粗圧延機と仕上圧延機との間に、上流か
    ら下流に向かって、サイドガイドと、加熱装置とを備
    え、前記サイドガイドの平行部の長さ方向中央と前記加
    熱装置の出側端との間の距離L1と、前記平行部の長さ
    L2との関係が下記(1)式を満足するように設けられ
    ている熱間圧延設備を用い、所定温度のスラブを前記粗
    圧延機で粗圧延して粗バーとなし、次いで、前記サイド
    ガイドで該粗バーを拘束して前記加熱装置で前記粗バー
    を加熱し、次いで、前記仕上圧延機で所定厚さの熱延鋼
    帯に仕上圧延する熱間圧延方法であって、前記加熱装置
    の内幅と前記粗バーの幅との差を2δとしたとき、前記
    サイドガイドの開口幅と前記粗バーの幅との差dWが、
    下記(2)式を満足するように前記開口幅を調整するこ
    とを特徴とする熱間圧延方法。 L2/L1≦1.0 (1) dW≦δ×(L2/L1)2/4 (2)
  5. 【請求項5】 前記サイドガイドの入側および/または
    出側に搬送装置を設け、該搬送装置で前記粗圧延材を上
    下から狭持することを特徴とする請求項4に記載の熱間
    圧延方法。
  6. 【請求項6】 前記サイドガイドの入側に補助サイドガ
    イドを設け、該補助サイドガイドで前記粗バーを拘束す
    ることを特徴とする請求項5に記載の熱間圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100369682C (zh) * 2004-02-12 2008-02-20 鞍钢股份有限公司 热轧生产线粗轧区两架粗轧机的平行轧制方法
CN111380870A (zh) * 2018-12-28 2020-07-07 上海尤图智能科技有限公司 一种实时检测线材的防护装置和方法
CN112547797A (zh) * 2020-11-23 2021-03-26 山西太钢不锈钢股份有限公司 针对430不锈钢宽度与侧翻的综合控制方法
CN113042547A (zh) * 2021-03-05 2021-06-29 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种带钢引导方法及侧导板

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