JP2002054688A - 無段変速機用ベルト - Google Patents

無段変速機用ベルト

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JP2002054688A
JP2002054688A JP2000245018A JP2000245018A JP2002054688A JP 2002054688 A JP2002054688 A JP 2002054688A JP 2000245018 A JP2000245018 A JP 2000245018A JP 2000245018 A JP2000245018 A JP 2000245018A JP 2002054688 A JP2002054688 A JP 2002054688A
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roll angle
metal element
pulley
ring assembly
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JP2000245018A
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Hideaki Yoshida
秀昭 吉田
Hirofumi Akagi
宏文 赤木
Takeshi Kaneki
健 鹿子木
Takamichi Shimada
貴通 嶋田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属エレメントの限界ロール角の範囲を規定
することにより金属ベルトによる動力伝達効率を高い値
に保持するとともに、金属リング集合体の耐久性を高め
る。 【解決手段】 金属リング集合体31の半径方向外周面
が金属エレメント32のリングスロット35の半径方向
外縁に接触するときの金属エレメント32のロール角を
限界ロール角αとしたとき、0.7°<α<2.5°と
なるように、金属リング集合体31の厚さおよびリング
スロット35の溝幅の関係を設定する。金属エレメント
32の限界ロール角αの上限値である2.5°は、駆動
力伝達効率が所定値以上となるロール角の値として設定
され、また金属エレメント32の限界ロール角αの下限
値である0.7°は、ドライブプーリまたはドリブンプ
ーリ11の軸方向推力によるV面44の変形に伴って発
生するロール角の値として設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無端状の金属リン
グを複数枚積層した金属リング集合体と、金属リング集
合体が嵌合するリングスロットを有する多数の金属エレ
メントとを備え、金属エレメントのプーリ当接面がドラ
イブプーリおよびドリブンプーリのV面に当接するよう
に巻き掛けられて両プーリ間で駆動力の伝達を行う無段
変速機用ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】無段変速機用の金属ベルトにおいて、金
属エレメントの左右一方のサドル面の外端と左右他方の
イヤー部下面の内端との距離をAとし、金属リング集合
体の半径方向外周面とイヤー部下面との距離をBとした
とき、tan-1B/Aを1°未満に設定することによ
り、金属エレメントの過剰なローリングを抑制してプー
リへのスムーズな噛み込みを可能にしたものが、特開平
7−12177号公報により公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、金属エレメ
ントのリングスロットの溝幅は、そこに嵌合する金属リ
ング集合体の厚さよりも僅かに大きく設定されており、
リングスロットのサドル面に半径方向内周面を支持され
た金属リング集合体は、その半径方向外周面とイヤー部
下面との間に僅かな隙間が形成される。従って、金属リ
ング集合体の半径方向外周面を金属エレメントのイヤー
部下面に接触させない範囲で、金属リング集合体に対す
る金属エレメントのローリングを許容することができ
る。しかしながら、金属リング集合体の半径方向外周面
がイヤー部下面と干渉しない範囲での金属エレメントの
最大ロール角(これを限界ロール角と定義する)が過大
である場合、つまり金属リング集合体およびイヤー部下
面間の隙間が大きい場合にも、また逆に限界ロール角が
過小である場合にも、金属ベルトによる動力伝達効率が
低下する問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、金属エレメントの限界ロール角の範囲を規定するこ
とにより金属ベルトによる動力伝達効率を高い値に保持
するとともに、金属リング集合体の耐久性を高めること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、無端状の金属
リングを複数枚積層した金属リング集合体と、金属リン
グ集合体が嵌合するリングスロットを有する多数の金属
エレメントとを備え、金属エレメントのプーリ当接面が
ドライブプーリおよびドリブンプーリのV面に当接する
ように巻き掛けられて両プーリ間で駆動力の伝達を行う
無段変速機用ベルトにおいて、金属リング集合体の半径
方向外周面が金属エレメントのリングスロットの半径方
向外縁に接触するときの金属エレメントのロール角を限
界ロール角αとしたとき、 0.7°<α<2.5° となるように、金属リング集合体の厚さおよびリングス
ロットの溝幅の関係を設定したことを特徴とする無段変
速機用ベルトが提案される。
【0006】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、金属エレメントの限界ロール
角αの上限値は、動力伝達効率が所定値以上となるロー
ル角の値として設定されることを特徴とする無段変速機
用ベルトが提案される。
【0007】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、金属エレメントの限界ロール
角αの下限値は、ドライブプーリまたはドリブンプーリ
の軸方向推力によるV面の変形に伴って発生するロール
角の値として設定されることを特徴とする無段変速機用
ベルトが提案される。
【0008】上記構成によれば、金属エレメントの限界
ロール角αが2.5°未満となるように金属リング集合
体の厚さおよびリングスロットの溝幅の関係を設定した
ので、2.5°以上の過大な限界ロール角αによって金
属リングが妄動してプーリのV面との間にコジリが発生
するのを防止し、動力伝達効率が低下するのを防止する
ことができる。また金属エレメントの限界ロール角αが
0.7°を越えるように金属リング集合体の厚さおよび
リングスロットの溝幅の関係を設定したので、プーリの
軸方向推力によるV面の変形に伴って金属エレメントが
強制的にローリングしたときに、そのローリングが金属
リング集合体およびイヤー部下面の干渉により抑制され
るのを防止し、金属エレメントとプーリのV面とのコジ
リをなくして動力伝達効率の低下を防止するとともに、
金属リング集合体の耐久性の低下を防止することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】図1〜図6は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は無段変速機を搭載した車両の動力伝達系のス
ケルトン図、図2は金属ベルトの部分斜視図、図3はド
リブンプーリに係合した金属エレメントがローリングし
た状態を示す図、図4はドリブンプーリの固定側プーリ
半体の変形を説明する図、図5はドリブンプーリの固定
側プーリ半体の半径方向位置と軸方向変形量との関係を
示すグラフ、図6は金属エレメントの限界ロール角と動
力伝達効率との関係を示すグラフである。
【0011】図1は自動車に搭載された金属ベルト式無
段変速機Tの概略構造を示すもので、エンジンEのクラ
ンクシャフト1にダンパー2を介して接続されたインプ
ットシャフト3は発進用クラッチ4を介して金属ベルト
式無段変速機Tのドライブシャフト5に接続される。ド
ライブシャフト5に設けられたドライブプーリ6は、ド
ライブシャフト5に固着された固定側プーリ半体7と、
この固定側プーリ半体7に対して接離可能な可動側プー
リ半体8とを備えており、可動側プーリ半体8は油室9
に作用する油圧で固定側プーリ半体7に向けて付勢され
る。
【0012】ドライブシャフト5と平行に配置されたド
リブンシャフト10に設けられたドリブンプーリ11
は、ドリブンシャフト10に固着された固定側プーリ半
体12と、この固定側プーリ半体12に対して接離可能
な可動側プーリ半体13とを備えており、可動側プーリ
半体13は油室14に作用する油圧で固定側プーリ半体
12に向けて付勢される。ドライブプーリ6およびドリ
ブンプーリ11間に、左右の一対の金属リング集合体3
1,31に多数の金属エレメント32を支持してなる金
属ベルト15が巻き掛けられる(図2参照)。それぞれ
の金属リング集合体31は、12枚の金属リング33を
積層してなる。
【0013】ドリブンシャフト10には前進用ドライブ
ギヤ16および後進用ドライブギヤ17が相対回転自在
に支持されており、これら前進用ドライブギヤ16およ
び後進用ドライブギヤ17はセレクタ18により選択的
にドリブンシャフト10に結合可能である。ドリブンシ
ャフト10と平行に配置されたアウトプットシャフト1
9には、前記前進用ドライブギヤ16に噛合する前進用
ドリブンギヤ20と、前記後進用ドライブギヤ17に後
進用アイドルギヤ21を介して噛合する後進用ドリブン
ギヤ22とが固着される。
【0014】アウトプットシャフト19の回転はファイ
ナルドライブギヤ23およびファイナルドリブンギヤ2
4を介してディファレンシャル25に入力され、そこか
ら左右のアクスル26,26を介して駆動輪W,Wに伝
達される。
【0015】而して、エンジンEの駆動力はクランクシ
ャフト1、ダンパー2、インプットシャフト3、発進用
クラッチ4、ドライブシャフト5、ドライブプーリ6、
金属ベルト15およびドリブンプーリ11を介してドリ
ブンシャフト10に伝達される。前進走行レンジが選択
されているとき、ドリブンシャフト10の駆動力は前進
用ドライブギヤ16および前進用ドリブンギヤ20を介
してアウトプットシャフト19に伝達され、車両を前進
走行させる。また後進走行レンジが選択されていると
き、ドリブンシャフト10の駆動力は後進用ドライブギ
ヤ17、後進用アイドルギヤ21および後進用ドリブン
ギヤ22を介してアウトプットシャフト19に伝達さ
れ、車両を後進走行させる。
【0016】このとき、金属ベルト式無段変速機Tのド
ライブプーリ6の油室9およびドリブンプーリ11の油
室14に作用する油圧を、電子制御ユニットU1からの
指令で作動する油圧制御ユニットU2で制御することに
より、その変速比が無段階に調整される。即ち、ドライ
ブプーリ6の油室9に作用する油圧に対してドリブンプ
ーリ11の油室14に作用する油圧を相対的に増加させ
れば、ドリブンプーリ11の溝幅が減少して有効半径が
増加し、これに伴ってドライブプーリ6の溝幅が増加し
て有効半径が減少するため、金属ベルト式無段変速機T
の変速比はLOWに向かって無段階に変化する。逆にド
リブンプーリ11の油室14に作用する油圧に対してド
ライブプーリ6の油室9に作用する油圧を相対的に増加
させれば、ドライブプーリ6の溝幅が減少して有効半径
が増加し、これに伴ってドリブンプーリ11の溝幅が増
加して有効半径が減少するため、金属ベルト式無段変速
機Tの変速比はTOPに向かって無段階に変化する。
【0017】図2に示すように、金属板から打ち抜いて
成形した金属エレメント32は、概略台形状のエレメン
ト本体34と、金属リング集合体31,31が嵌合する
左右一対のリングスロット35,35間に位置するネッ
ク部36と、ネック部36を介して前記エレメント本体
34の上部に接続される概略三角形のイヤー部37とを
備える。金属リング集合体31,31は、リングスロッ
ト35,35の半径方向内縁を構成するサドル面38
L,38Lと、リングスロット35,35の半径方向外
縁を構成するイヤー部下面38U,38Uとに挟まれて
おり、金属リング集合体31,31の最内層の金属リン
グ33,33はサドル面38L,38Lに支持され、金
属リング集合体31,31の最外層の金属リング33,
33とイヤー部下面38U,38Uとの間には隙間が形
成される。
【0018】エレメント本体34の左右方向両端部に
は、ドライブプーリ6およびドリブンプーリ11のV面
44,44に当接可能な一対のプーリ当接面39,39
が形成される。また金属エレメント32の進行方向前側
および後側には、該進行方向に直交するとともに相互に
平行な前後一対の主面40,40が形成され、また進行
方向前側の主面40の下部には左右方向に延びるロッキ
ングエッジ41を介して傾斜面42が形成される。更
に、前後に隣接する金属エレメント32,32を結合す
べく、イヤー部37の前後面に凸部43および凹部(図
示せず)が形成される。
【0019】ところで、ドライブプーリ6あるいはドリ
ブンプーリ11に金属ベルト15が巻き付いていると
き、両プーリ6,11のV面44,44と金属エレメン
ト32のプーリ当接面39,39とが相互にスリップす
るのを防止すべく、ドライブプーリ6の固定側プーリ半
体7および可動側プーリ半体8間、あるいはドリブンプ
ーリ11の固定側プーリ半体12および可動側プーリ半
体13間には軸方向推力が作用する。この軸方向推力に
より圧縮された金属エレメント32の変形量は無視でき
る程度に小さいものであるが、両プーリ6,11のV面
44,44の変形量は金属エレメント32の挙動に影響
を与える程度に大きくなる。そして固定側プーリ半体
7,12の変形量と可動側プーリ半体8,13の変形量
とを比較すると、固定側プーリ半体7,12の変形量の
方が大きくなることが実験的に解明されている。図3に
は、ドリブンプーリ11の固定側プーリ半体12および
可動側プーリ半体13の変形状態が示されており、鎖線
は変形前の状態を、実線は変形後の状態をそれぞれ示し
ている。
【0020】
【表1】
【0021】レシオi=2.46(LOW)、入力回転
数Nin=4500rpm、入力トルクTin=158
N・mの運転条件におけるドリブンプーリ11の固定側
プーリ半体12の変形状態が表1に示される。図4を併
せて参照すると明らかなように、表1の第1欄の半径方
向位置Yはプーリ軸線から測ったV面44上の任意の点
までの半径方向の距離であり、第2欄の軸方向位置Zは
V面44の頂点から測ったV面44上の任意の点(変形
前)までの軸方向の距離であり、第3欄の軸方向変形量
dZはV面44上の任意の点の軸方向の変形量であり、
第4欄の軸方向位置Z1はV面44の頂点から測ったV
面44上の任意の点(変形後)までの軸方向の距離であ
り、第5欄のV面角度変化量mはV面44上の任意の点
の変形前および変形後のV面角度の差である。
【0022】この表から明らかなように、V面44の軸
方向変形量dZは半径方向外側程大きくなり、V面角度
変化量mも半径方向外側程大きくなる。そしてV面角度
変化量mの最大値は0.681°となる。図5には、ド
リブンプーリ11の固定側プーリ半体12における、半
径方向位置Yに対する軸方向変形量dZの計算値および
実測値が示される。
【0023】金属エレメント32の一対のプーリ当接面
39,39の成す角度は、変形していない状態でのドリ
ブンプーリ11のV面44,44の成す角度に一致して
いるが、上述したようにV面44,44が変形してV面
角度変化量mが生じると、一対のプーリ当接面39,3
9の両方が同時にV面44,44に当接することが不可
能になる。このような場合に、V面角度変化量mが大き
い方のV面44、つまり固定側プーリ半体12のV面4
4に金属エレメント32の一方のプーリ当接面39が追
従し、他方のプーリ当接面39はV面角度変化量mが小
さい可動側プーリ半体13のV面44から離れる現象が
発生する。その結果、図3に示すように、金属エレメン
ト32は固定側プーリ半体12側に倒れるようにローリ
ングし、そのロール角は固定側プーリ半体12のV面角
度変化量mに等しくなる。
【0024】図6はベルト式無段変速機Tの3種類の運
転状態について、エレメント32の限界ロール角αに対
する金属ベルト15の動力伝達効率の変化を示すもので
ある。レシオi=2.49(LOW)、入力回転数Ni
n=4500rpm、入力トルクTin=158N・m
の最も厳しい運転条件において顕著に示されるように、
限界ロール角αが0.7°<α<2.5°の領域では動
力伝達効率が高い値(92%以上)に保持されるが、限
界ロール角αが0.7°以下の領域および限界ロール角
αが2.5°以上の領域では動力伝達効率が低下してし
まう。
【0025】その理由は、前述したようにドリブンプー
リ11の固定側プーリ半体12の変形に起因して金属エ
レメント32が最大値で約0.7°ローリングするた
め、限界ロール角αが0.7°以下であると、金属エレ
メント32が僅かにローリングしただけで金属リング集
合体31がイヤー部下面38Uと干渉してしまい、金属
エレメント32のローリングの自由度が低下してV面4
4,44との間にコジリが発生するためと考えられる。
また限界ロール角αが2.5°以上になると、金属エレ
メント32が金属リング集合体31に対して自由にロー
リングできるため、金属エレメント32が妄動してV面
44,44との間にコジリが発生するためと考えられ
る。しかも限界ロール角αが0.7°以下であるために
金属リング集合体31がイヤー部下面38Uと干渉する
と、金属リング33がイヤー部下面38Uから繰り返し
荷重を受けて耐久性が低下する可能性がある。
【0026】以上のように、リングスロット44,44
の溝幅と金属リング集合体31,31の厚さとの関係を
適当に設定することにより、金属エレメント32の限界
ロール角αが0.7°<α<2.5°の領域に納まるよ
うにすれば、金属エレメント32のローリングの自由度
が過小あるいは過大になるのを回避し、動力伝達効率を
高い値に保持するとともに、イヤー部下面38U,38
Uとの干渉による金属リング集合体31,31の耐久性
低下を防止することができる。
【0027】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、金属エレ
メントの限界ロール角αが2.5°未満となるように金
属リング集合体の厚さおよびリングスロットの溝幅の関
係を設定したので、2.5°以上の過大な限界ロール角
αによって金属リングが妄動してプーリのV面との間に
コジリが発生するのを防止し、動力伝達効率が低下する
のを防止することができる。また金属エレメントの限界
ロール角αが0.7°を越えるように金属リング集合体
の厚さおよびリングスロットの溝幅の関係を設定したの
で、プーリの軸方向推力によるV面の変形に伴って金属
エレメントが強制的にローリングしたときに、そのロー
リングが金属リング集合体およびイヤー部下面の干渉に
より抑制されるのを防止し、金属エレメントとプーリの
V面とのコジリをなくして動力伝達効率の低下を防止す
るとともに、金属リング集合体の耐久性の低下を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機を搭載した車両の動力伝達系のスケ
ルトン図
【図2】金属ベルトの部分斜視図
【図3】ドリブンプーリに係合した金属エレメントがロ
ーリングした状態を示す図
【図4】ドリブンプーリの固定側プーリ半体の変形を説
明する図
【図5】ドリブンプーリの固定側プーリ半体の半径方向
位置と軸方向変形量との関係を示すグラフ
【図6】金属エレメントの限界ロール角と動力伝達効率
との関係を示すグラフ
【符号の説明】
6 ドライブプーリ 11 ドリブンプーリ 31 金属リング集合体 32 金属エレメント 33 金属リング 35 リングスロット 44 V面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿子木 健 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 嶋田 貴通 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状の金属リング(33)を複数枚積
    層した金属リング集合体(31)と、金属リング集合体
    (31)が嵌合するリングスロット(35)を有する多
    数の金属エレメント(32)とを備え、金属エレメント
    (32)のプーリ当接面(39)がドライブプーリ
    (6)およびドリブンプーリ(11)のV面(44)に
    当接するように巻き掛けられて両プーリ(6,11)間
    で駆動力の伝達を行う無段変速機用ベルトにおいて、 金属リング集合体(31)の半径方向外周面が金属エレ
    メント(32)のリングスロット(35)の半径方向外
    縁に接触するときの金属エレメント(32)のロール角
    を限界ロール角αとしたとき、 0.7°<α<2.5° となるように、金属リング集合体(31)の厚さおよび
    リングスロット(35)の溝幅の関係を設定したことを
    特徴とする無段変速機用ベルト。
  2. 【請求項2】 金属エレメント(32)の限界ロール角
    αの上限値は、動力伝達効率が所定値以上となるロール
    角の値として設定されることを特徴とする、請求項1に
    記載の無段変速機用ベルト。
  3. 【請求項3】 金属エレメント(32)の限界ロール角
    αの下限値は、ドライブプーリ(6)またはドリブンプ
    ーリ(11)の軸方向推力によるV面(44)の変形に
    伴って発生するロール角の値として設定されることを特
    徴とする、請求項1に記載の無段変速機用ベルト。
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JP2014501373A (ja) * 2010-12-29 2014-01-20 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 無段変速機用駆動ベルト
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