JP2002053547A - 新規なイソチオシアネート類 - Google Patents

新規なイソチオシアネート類

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JP2002053547A
JP2002053547A JP2000239955A JP2000239955A JP2002053547A JP 2002053547 A JP2002053547 A JP 2002053547A JP 2000239955 A JP2000239955 A JP 2000239955A JP 2000239955 A JP2000239955 A JP 2000239955A JP 2002053547 A JP2002053547 A JP 2002053547A
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Yasuhiro Katsuta
泰裕 割田
Daichi Oguro
大地 小黒
Atsushi Konuma
篤 小沼
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T Hasegawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 沢わさび様香気香味を有する化合物及び香
料組成物を得る。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Rはアリル基、3−メチルチオプロピル基又は
3−エチルチオプロピル基である。)で表されるイソチ
オシアネート類及びこれを含有する香料組成物を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新鮮なグリーン感
を伴った辛味と持続性のある沢わさび様の香気香味を有
し、種々の香料組成物の素材として有用な新規化合物で
ある一般式(1)
【0002】
【化2】
【0003】(式中、Rはアリル基、3−メチルチオプ
ロピル基又は3−エチルチオプロピル基である。)で表
されるイソチオシアネート類及びこれを含有する香料組
成物に関するものである。
【0004】
【従来の技術】従来、食品に沢わさび様の香気香味を付
与する場合、天然の沢わさびそのものが利用されていた
が、天然の沢わさびの香気香味成分は熱などに対して変
化し易く、高価でもあり、使用するうえで多くの制約が
有った。
【0005】これを改善するため、沢わさびの代表的な
香気香味成分であるアリルイソチオシアネートに、アル
キルチオアルキルイソチオシアネートを添加して沢わさ
び様の香りを呈する食品を製造する方法やアルキルチオ
アルキルイソチオシアネートを、すりおろし西洋わさ
び、粉末西洋わさびなどの食品基材に添加する方法など
が提案されている(特開昭58−89159号公報、特
開昭58−89158号公報参照)。
【0006】しかし、これらの化合物を添加しただけで
は沢わさびに特有の香気香味を呈することができず、さ
らに改良を加えた方法として、アリルイソチオシアネー
トに沢わさびに含まれるこれとは異なる化合物、例えば
3−ブテニルイソチオシアネートのようなアルケニルイ
ソチオシアネートの1種又は2種以上を加えると天然の
沢わさびに近い香気香味やグリーン感を呈することがで
きると報告されている(特開平2−219896号公報
参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アリル
イソチオシアネート単独、あるいはこれにアルキルチオ
アルキルイソチオシアネートやアルケニルイソチオシア
ネートを適宜調合しても、沢わさび様の香気香味に欠
け、必ずしも満足できるものではなく、さらに改善され
た沢わさび様の香気香味を有する化合物の開発が望まれ
ていた。
【0008】そこで、本発明者らは、アリルイソチオシ
アネート、アルキルチオアルキルイソチオシアネートあ
るいはアルケニルイソチオシアネートに代わる化合物に
ついて鋭意検討を重ねた結果、分子内に酸素原子を有す
る一般式(1)で表されるイソチオシアネート類が、新
鮮なグリーン感を伴った辛味と持続性のある沢わさび様
の香気香味を有し、種々の香料組成物の素材として有用
な新規化合物であることを見出し、本発明を完成した。
【0009】従って本発明の目的は、新鮮なグリーン感
を伴った辛味と持続性のある沢わさび様の香気香味を有
する一般式(1)で表される新規化合物及びこれを含有
する香料組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、新鮮なグリー
ン感を伴った辛味と持続性のある沢わさび様の香気香味
を有し、種々の香料組成物の素材として有用な一般式
(1)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、Rはアリル基、3−メチルチオプ
ロピル基又は3−エチルチオプロピル基である。)で表
されるイソチオシアネート類及びこれを含有する香料組
成物に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で表される
イソチオシアネート類は、例えば下記のスキームで製造
することができる。
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R’はメチル基又はエチル基であ
る。AIBN=α,α−アゾビスイソブチロニトリル) 一般式(1)で表されるイソチオシアネート類で、Rが
アリル基である化合物(6)は、上記スキームで示した
ように、式(5)
【0016】
【化5】
【0017】で表される3−アリルオキシプロピルチオ
シアネートを、ヨウ化カリウム又はテトラアルキルホス
ホニウム塩触媒の存在下、加熱することによって、容易
に製造することができる。
【0018】式(5)で表される3−アリルオキシプロ
ピルチオシアネートは、公知の化合物であり、それは3
−クロロプロパノール(2)と塩化アリル(3)とを縮
合して得られるアリル3−クロロプロピルエーテル
(4)に、チオシアン酸カリウムを反応することによっ
て製造することができる(参考例1及び2参照)。
【0019】この反応は、例えば、式(4)化合物とチ
オシアン酸金属塩をジメチルホルムアミド、エタノー
ル、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒を用いて、70
〜150℃に加熱することによって行われる。反応終了
後は、反応液を室温に冷却して水に注ぎ、以下常法に従
って抽出、洗浄、乾燥、濃縮して、減圧蒸留すれば、粗
製の3−アリルオキシプロピルチオシアネート(5)を
得ることができる。得られる粗製の3−アリルオキシプ
ロピルチオシアネート(5)を、有機溶媒中、ハロゲン
化アルカリ金属又はテトラアルキルホスホニウム塩の存
在下で異性化すれば3−アリルオキシプロピルイソチオ
シアネート(6)を容易に合成することができる。
【0020】この反応に用いる有機溶媒は、例えばジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルフォラ
ンであり、その使用量は式(5)の化合物の0.5〜5
質量倍である。
【0021】ハロゲン化アルカリ金属としては、ヨウ化
カリウム、ヨウ化ナトリウム、また、テトラアルキルホ
スホニウム塩としてはメチルトリフェニルホスホニウム
ブロミドなどが用いられるが、とくにヨウ化カリウムが
好ましい。ハロゲン化アルカリ金属の使用量は式(5)
の化合物の0.5〜50質量%である。
【0022】反応は溶媒を加熱還流して行われるが、温
度は溶媒によっても異なるが、通常、120〜200℃
であり、1〜8時間かけて行われる。反応終了後は常法
に従って、冷却、洗浄、乾燥などした後、減圧蒸留など
の精製手段で精製すれば、一般式(1)で表されるイソ
チオシアネート類で、Rがアリル基である3−アリルオ
キシプロピルイソチオシアネート(6)を、高純度、高
収率で得ることができる。得られた化合物(6)は、新
鮮なグリーン感を伴った刺激的な辛味のある香気香味を
有していた。
【0023】次に、式(6)の化合物から本発明の一般
式(1)で表されるイソチオシアネート類で、Rが3−
メチルチオプロピル基又は3−エチルチオプロピル基で
ある化合物(7)を合成するには、前記の3−アリルオ
キシプロピルイソチオシアネート(6)に、触媒の存在
下、メチル又はエチルメルカプタンを付加することによ
り容易に行うことができる。
【0024】この反応は紫外線照射下で行うのが好まし
く、必要により有機溶媒を用いて行うこともできる。反
応は、過剰のメチル又はエチルメルカプタンを、無溶媒
又は溶媒中の3−アリルオキシプロピルイソチオシアネ
ート(6)に導入し、撹拌下バブリングするなどして行
なわれる。
【0025】この反応に用いる触媒は、例えば、α,α
−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシ
ドなどであり、その使用量は式(6)の化合物の0.0
05〜0.05質量%である。
【0026】反応は、室温乃至は加温して行われ、通
常、10〜40℃、好ましくは20〜30℃で、2〜5
時間かけてメルカプタンを導入して行われる。反応終了
後、常法に従って反応液を、例えば、蒸留、シリカゲル
クロマトなどで処理をすれば、一般式(1)で表される
イソチオシアネート類で、Rが3−メチルチオプロピル
基又は3−エチルチオプロピル基である化合物(7)
を、高純度、高収率で製造することができる。
【0027】メチル体は新鮮な強いグリーン感を伴った
辛味と持続性のある沢わさび様の香気香味を有してお
り、エチル体は新鮮な甘いグリーン感を伴った辛味と持
続性のある沢わさび様の香気香味を有している。
【0028】上記の如くして製造される本発明の一般式
(1)で表されるイソチオシアネート類は、従来公知の
化合物と同等乃至はそれ以上に新鮮でグリーン感を伴っ
た辛味と持続性のある沢わさび様の香気香味を有してお
り、化合物それ自体あるいは種々の香料組成物の素材と
して有用であり、種々の食品、化粧品、芳香剤などに用
いることができる。
【0029】一般式(1)で表されるイソチオシアネー
ト類は、沢わさびの香気香味成分として公知のイソプロ
ピルイソチオシアネート、sec−ブチルイソチオシア
ネート、イソブチルイソチオシアネート、ブチルイソチ
オシアネート、アリルイソチオシアネート、3−ブテニ
ルイソチオシアネート、ペンチルイソチオシアネート、
4−ペンテニルイソチオシアネート、5−ヘキセニルイ
ソチオシアネート、3−メチルチオプロピルイソチオシ
アネート、4−メチルチオブチルイソチオシアネート、
5−メチルチオペンチルイソチオシアネート、6−メチ
ルチオヘキシルイソチオシアネート、7−メチルチオヘ
プチルイソチオシアネートなどと混合して、沢わさび様
の香料組成物を調製することができる。
【0030】さらに従来公知の、香料化学総覧〔I〕、
〔II〕、3(奥田治著,廣川書店発行)、Perfum
e and Flavor Materials of
Natura1 0rigin(Arctander
著,Elizabeth,N.J.,1960年発
行)、香りの百科(日本香料協会,朝倉書店,1989
年発行)、Perfume and Flavor C
hemicals I、II(Arctander著,M
ontelair,N.J.,1969年発行)などに
記載の合成香料、天然香料、精油、エキスなどと混合す
れば、新規な香料組成物を調製することもできる。
【0031】これらの香料組成物を調製する場合、本発
明の一般式(1)で表されるイソチオシアネート類の添
加量は、用途、種類などによっても異なり、通常、組成
物の0.0001〜10質量%であり、とくに0.00
1〜1質量%が好ましい。
【0032】添加する場合、本発明の化合物(1)は、
化合物をそのまま用いてもよいが、用途、種類などに応
じて、大豆油、綿実油、菜種油、椰子油などの植物油、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、
ソルビトールなどの多価アルコールなどで希釈して用い
てもよい。
【0033】また本発明の化合物(1)をシクロデキス
トリンなどの包接化合物に包接し、アラビアガム、デキ
ストリン、糖類などの賦形剤を用いて噴霧、乾燥などし
て粉末状にして用いることもできる。
【0034】このようにすれば、本発明の一般式(1)
で表される新規化合物であるイソチオシアネート類は、
種々の食品、化粧品、芳香剤などの香気香味賦与乃至変
調剤として有用であり、種々の香料組成物の素材として
も有用である。
【0035】さらに、酸化防止剤、殺菌剤、防虫剤、忌
避剤、誘引剤、口腔用組成物としても期待される化合物
である。
【0036】
【実施例】つぎに参考例、実施例をあげて、本発明を具
体的に説明する。
【0037】参考例1 アリル3−クロロプロピルエー
テル(4)の合成 水80gに水酸化ナトリウム21.5gを溶かし、これ
に塩化ブチルトリエチルアンモニウム2gを加え、50
〜55℃に加熱して、塩化アリル45.3gと3−クロ
ロプロパノール37.4gの混合物を滴下する。滴下終
了後、60〜65℃で6時間加熱還流した後、室温に冷
却し、エーテルを加えて抽出、食塩水で洗浄、無水硫酸
マグネシウムで乾燥、低温で濃縮して粗生成物49gを
得る。この粗生成物を減圧蒸留してアリル3−クロロプ
ロピルエーテル30.8gを得る(Bp.69〜73℃
/56mmHg、収率57.3%)。
【0038】参考例2 3−アリルオキシプロピルチ
オシアネート(5)の合成 ジメチルホルムアミド75mLにチオシアン酸カリウム
26.8gを加え、100℃に加熱する。結晶が溶解す
れば、これにアリル3−クロロプロピルエーテル30.
8gを滴下して同温で3時間撹拌する。その後反応液を
室温に冷却して水に注ぎ、トルエン−ヘキサン(1/
1)50mLで2度抽出、食塩水で洗浄、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥、溶媒を留去して粗製の3−アリルオキ
シプロピルチオシアネート28.3gを得る。
【0039】実施例1 一般式(1)でRがアリル基で
ある3−アリルオキシプロピルイソチオシアネート
(6)の製造 参考例2で得られる粗製の3−アリルオキシプロピルチ
オシアネート28.3gをジメチルホルムアミド100
mLに溶かし、ヨウ化カリウム2gを加えて160℃で
6時間加熱還流した。その後反応液を室温に冷却して水
に注ぎ、トルエン200mLで抽出、食塩水で2度洗
浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮して粗生成物2
6gを得た。
【0040】この粗生成物を減圧蒸留して、3−アリル
オキシプロピルイソチオシアネート13.6gを得た
(Bp.66〜70℃/2mmHg、収率37.5
%)。NMR、IRを測定して、本化合物であることを
確認した。
【0041】実施例2 一般式(1)でRが3−メチル
チオプロピル基である3−(3−メチルチオプロピルオ
キシ)プロピルイソチオシアネート[R’=CH3の式
(7)化合物]の製造 実施例1で得られた3−アリルオキシプロピルイソチオ
シアネート10gに、触媒としてα,α−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.1gを加え、紫外線照射下、ドライ
ヤーで加温しながらメチルメルカプタンを導入した。メ
チルメルカプタン導入に伴い、発熱して30℃になっ
た。3時間メチルメルカプタン導入を続けた後、反応液
を濃縮して粗生成物15gを得た。この粗生成物を減圧
蒸留して、目的の3−(3−メチルチオプロピルオキ
シ)プロピルイソチオシアネート11.1gを得た(B
p.126〜132℃/2mmHg、収率85%)。N
MR、IRを測定して、本化合物であることを確認し
た。
【0042】実施例3 一般式(1)でRが3−エチル
チオプロピル基である3−(3−エチルチオプロピルオ
キシ)プロピルイソチオシアネート[R’=C25の式
(7)化合物]の製造 実施例1で得られた3−アリルオキシプロピルイソチオ
シアネート10gに、触媒としてα,α−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.1gを加え、紫外線照射下、ドライ
ヤーで加温しながらエチルメルカプタンを導入した。エ
チルメルカプタン導入に伴い、発熱して30℃になっ
た。3時間エチルメルカプタン導入を続けた後、反応液
を濃縮して粗生成物14gを得た。この粗生成物を減圧
蒸留して、目的の3−(3−エチルチオプロピルオキ
シ)プロピルイソチオシアネート12.6gを得た(B
p.139〜141℃/2mmHg、収率90%)。N
MR、IRを測定して、本化合物であることを確認し
た。
【0043】実施例4 沢わさび様の香気香味を有する
食品の調製と官能検査 ペースト状すりおろし西洋わさび1kgをニーダーに入
れ、実施例1で得た3−アリルオキシプロピルイソチオ
シアネート1gをプロピレングリコール20gに溶かし
たものを添加した後、充分撹拌した。撹拌後、均一にな
った混合物を10gづつカップに入れて密封し、−20
℃の冷凍庫で保存した。一昼夜経過後、カップを取出
し、50〜60℃の温水に浸漬して解凍した後開封し
て、専門パネラー10人により香気香味を調査したとこ
ろ、全員が、沢わさび様の香気香味を有する食品である
と判定した。
【0044】実施例5 沢わさび様の香気香味を有する
食品の調製と官能検査 水150gにアラビアガム70g及びデキストリン(D
E10)20gを加えて溶解し、これに実施例2で得た
3−(3−メチルチオプロピルオキシ)プロピルイソチ
オシアネート10gを添加し、TK−ホモミキサー(特
殊機化工業社製)を用いて充分に撹拌、乳化した。この
乳化物を、噴霧乾燥機でスプレー乾燥して、白色の粉末
95gを得た。この白色の粉末を粉末西洋わさび1kg
に対して1gの割合で添加し、充分撹拌して粉わさびを
得た。この粉わさびを10gづつカップに入れ、水20
gを加えて充分に練り合わせて、専門パネラー10人に
より香気香味を調査したところ、全員が沢わさぴ様の香
気香味を有する食品であると判定した。
【0045】実施例6 沢わさび様の香気香味を有する
食品の調製と官能検査 実施例5で用いた3−(3−メチルチオプロピルオキ
シ)プロピルイソチオシアネートに代えて、実施例3で
得た3−(3−エチルチオプロピルオキシ)プロピルイ
ソチオシアネートを用いた以外は実施例5と同様にして
粉わさびを得た。この粉わさびを10gづつカップに入
れ、水20gを加えて充分に練り合わせた後、専門パネ
ラー10人により香気香味を調査したところ、全員が沢
わさび様の香気香味を有する食品であると判定した。
【0046】実施例7 沢わさび様の香気香味を有する
食品の調製 実施例1で得られた3−アリルオキシプロピルイソチオ
シアネートを、従来からある粉わさびに0.1質量%に
添加することによって、一層グリーン感が強くなり、フ
レッシュな軽い広がりが増大した天然の沢わさびの香気
香味を強く想起させる食品が得られた。
【0047】実施例8 沢わさび様の香気香味を有する
食品の調製 実施例2で得られた3−(3−メチルチオプロピルオキ
シ)プロピルイソチオシアネートを、従来からある沢わ
さび様の香気香味を有するアリルイソチオシアネートを
含有する食品に0.1質量%添加することによって、グ
リーン感が一層強くなり、フレッシュな広がりが増大し
た沢わさび様の香気香味を有する食品が得られた。
【0048】実施例9 グリーンな香味を有する食品
香料組成物の調製 実施例2で得られた3−(3−メチルチオプロピルオキ
シ)プロピルイソチオシアネートを、パイナップル様の
調合香料に配合することによって、フルーツ様の香気香
味のグリーンな広がりが一層増し、天然のパイナップル
に独特の香気香味を有する香料組成物が得られた。この
香料組成物の組成は、下記表1の通りである。
【0049】
【表1】 表1 食品香料組成物 成分 質量部 エチルブチレート 17 イソアミルイソバレレート 3 イソアミルアセテート 30 イソアミルブチレート 25 エチルセバケート 6 エチルペラルゴネート 12 エチルアセテート 6 オレンジオイル 2 レモンオイル 1 酪酸 2 バニリン 2 エタノール 500 グリセリン 394 3−(3−メチルチオプロピルオキシ) プロピルイソチオシアネート 0.2 1000.2
【0050】実施例10 グリーンな香気を有する香粧
品香料組成物の調製 実施例3で得られた3−(3−エチルチオプロピルオキ
シ)プロピルイソチオシアネートを、グリーンフローラ
ル調のリラ様調合香料に添加することによって、先立ち
の強さと持続性を持った香料組成物が得られた。この香
料組成物の組成は、表2の通りである。
【0051】
【表2】 表2 香粧品香料組成物 成分 質量部 ターピネオール 280 ヒドロキシシトロネラール 320 ヘリオトロピン 30 リナロール 40 フェニルエチルアルコール 80 フェニルアセトアルデヒド 2 ジャスミンアブソルート 5 アニスアルデヒド 4 ベンジルアセテート 60 ベンジルアルコール 165 シンナミックアルコール 1 インドール 8 3−(3−エチルチオプロピルオキシ) プロピルイソチオシアネート 1000
【0052】
【発明の効果】本発明のイソチオシアネート類は、それ
自体、沢わさび様の香気香味とグリーン感を有し、この
化合物を用いて、種々の食品、化粧品、芳香剤などに用
いる香料組成物を提供することができる。さらに、酸化
防止剤、殺菌剤、防虫剤、忌避剤、誘引剤及び口腔用組
成物としても期待される化合物である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B047 LB08 LG14 LP16 4H006 AA01 AB14 TN30 4H059 BA72 BB02 BB03 DA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Rはアリル基、3−メチルチオプロピル基又は
    3−エチルチオプロピル基である。)で表されるイソチ
    オシアネート類。
  2. 【請求項2】請求項1において、一般式(1)で表され
    るイソチオシアネート類を含有する香料組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1313583C (zh) * 2005-01-17 2007-05-02 天津商学院 利用大孔吸附树脂回收辣根油
JP2012034603A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 T Hasegawa Co Ltd 酸味・酸臭抑制剤
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