JP2002052042A - 吸収体及びその製造方法 - Google Patents
吸収体及びその製造方法Info
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- JP2002052042A JP2002052042A JP2000239374A JP2000239374A JP2002052042A JP 2002052042 A JP2002052042 A JP 2002052042A JP 2000239374 A JP2000239374 A JP 2000239374A JP 2000239374 A JP2000239374 A JP 2000239374A JP 2002052042 A JP2002052042 A JP 2002052042A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 吸収性材料の移動及び膨潤阻害が生じにく
く、吸収性能に優れており、しかも効率的且つ経済的に
製造することができる、吸収体及びその製造方法を提供
すること。 【解決手段】 吸収体１は、スリットを多数有するシー
ト材を、該スリットを拡開させるように伸長させてなる
有孔シート２と、該有孔シート２の孔部２１内に充填さ
れた吸収性材料３とからなり、その製法は、スリットを
多数有するシート材を、該スリットを拡開させるように
伸長させて得られた有孔シート上に、吸収性材料を供給
すると共に有孔シートの裏面側から吸引して該吸収性材
料を有孔シートの孔部内に充填する。
く、吸収性能に優れており、しかも効率的且つ経済的に
製造することができる、吸収体及びその製造方法を提供
すること。 【解決手段】 吸収体１は、スリットを多数有するシー
ト材を、該スリットを拡開させるように伸長させてなる
有孔シート２と、該有孔シート２の孔部２１内に充填さ
れた吸収性材料３とからなり、その製法は、スリットを
多数有するシート材を、該スリットを拡開させるように
伸長させて得られた有孔シート上に、吸収性材料を供給
すると共に有孔シートの裏面側から吸引して該吸収性材
料を有孔シートの孔部内に充填する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収性材料の移動
及び膨潤阻害が生じにくく、吸収性能に優れており、し
かも効率的且つ経済的に製造することができる、吸収体
及びその製造方法に関する。
及び膨潤阻害が生じにくく、吸収性能に優れており、し
かも効率的且つ経済的に製造することができる、吸収体
及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】吸収体
中における高吸水性ポリマー等の吸収性材料の移動を防
止する技術として、吸収性材料充填用の凹状のポケット
を形成し、該ポケット内に吸収性材料を充填する技術
（特開平１０−１４９７８号公報等）や、吸収性材料を
含むウェブを、その表裏面に配された外シート間を熱や
ホットメルトにより接合して、複数の部分に分割する技
術（特開平１０−１３７２９１号公報）が知られてい
る。しかし、前者の技術においては、各ポケット内に個
々に吸収性材料を充填する必要があり、各ポケットへの
吸収性材料充填の位置合わせが必要で、製造に手間とコ
ストが掛かる。また、後者の技術においては、外シート
同士の接合により該外シートに孔があいたり傷が生じる
恐れがあり、また、熱で接合させる場合には、熱融着性
材料を含ませる必要がある。更に、吸水性材料の膨潤が
阻害され、所要の吸収性能が得られない恐れがある。
中における高吸水性ポリマー等の吸収性材料の移動を防
止する技術として、吸収性材料充填用の凹状のポケット
を形成し、該ポケット内に吸収性材料を充填する技術
（特開平１０−１４９７８号公報等）や、吸収性材料を
含むウェブを、その表裏面に配された外シート間を熱や
ホットメルトにより接合して、複数の部分に分割する技
術（特開平１０−１３７２９１号公報）が知られてい
る。しかし、前者の技術においては、各ポケット内に個
々に吸収性材料を充填する必要があり、各ポケットへの
吸収性材料充填の位置合わせが必要で、製造に手間とコ
ストが掛かる。また、後者の技術においては、外シート
同士の接合により該外シートに孔があいたり傷が生じる
恐れがあり、また、熱で接合させる場合には、熱融着性
材料を含ませる必要がある。更に、吸水性材料の膨潤が
阻害され、所要の吸収性能が得られない恐れがある。
【０００３】従って、本発明の目的は、吸収性材料の移
動及び膨潤阻害が生じにくく、吸収性能に優れており、
しかも効率的且つ経済的に製造することができる、吸収
体及びその製造方法を提供することにある。
動及び膨潤阻害が生じにくく、吸収性能に優れており、
しかも効率的且つ経済的に製造することができる、吸収
体及びその製造方法を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、スリットを多
数有するシート材を、該スリットを拡開させるように伸
長させてなる有孔シートと、該有孔シートの孔部内に充
填された吸収性材料と、該有孔シートの表裏面を被覆す
る被覆シートとからなる吸収体を提供することにより、
上記目的を達成したものである。
数有するシート材を、該スリットを拡開させるように伸
長させてなる有孔シートと、該有孔シートの孔部内に充
填された吸収性材料と、該有孔シートの表裏面を被覆す
る被覆シートとからなる吸収体を提供することにより、
上記目的を達成したものである。
【０００５】本発明は、有孔シートと該有孔シートの孔
部内に充填された吸収性材料とを有する吸収体の製造方
法であって、スリットを多数有するシート材を、該スリ
ットを拡開させるように伸長させて有孔シートを得る工
程と、得られた該有孔シート上に吸収性材料を供給する
と共に該吸収性材料を該有孔シートの裏面側から吸引し
て、該吸収性材料を該有孔シートの孔部内に充填する工
程とを具備する吸収体の製造方法を提供することによ
り、上記目的を達成したものである。
部内に充填された吸収性材料とを有する吸収体の製造方
法であって、スリットを多数有するシート材を、該スリ
ットを拡開させるように伸長させて有孔シートを得る工
程と、得られた該有孔シート上に吸収性材料を供給する
と共に該吸収性材料を該有孔シートの裏面側から吸引し
て、該吸収性材料を該有孔シートの孔部内に充填する工
程とを具備する吸収体の製造方法を提供することによ
り、上記目的を達成したものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい一実
施形態に基づいて説明する。本発明の吸収体の一実施形
態としての吸収体１は、図１〜３に示すように、スリッ
トを多数有する伸縮性のシート材を、該スリットを拡開
させるように伸長させてなる有孔シート２と、有孔シー
ト２の孔部２１内に充填された吸収性材料３と、有孔シ
ート２の表裏面を被覆する被覆シート４，５とからな
る。
施形態に基づいて説明する。本発明の吸収体の一実施形
態としての吸収体１は、図１〜３に示すように、スリッ
トを多数有する伸縮性のシート材を、該スリットを拡開
させるように伸長させてなる有孔シート２と、有孔シー
ト２の孔部２１内に充填された吸収性材料３と、有孔シ
ート２の表裏面を被覆する被覆シート４，５とからな
る。
【０００７】伸縮性のシート材は、多数のスリットを有
しており、少なくとも一方向に伸長させて該スリットを
拡開させることができ、且つ伸長させた外力を解除した
際に、伸長させた方向とは反対の方向に弾性的に収縮可
能なシート材である。有孔シート２は、伸縮性のシート
材が伸長され、該シート材におけるスリットが拡開され
たもので、所定の厚みを有している。有孔シート２の孔
部２１は、該有孔シート２を表裏面間を貫通する貫通孔
であり、所定量の吸収性材料３を内部に充填可能な形状
及び大きさを有している。
しており、少なくとも一方向に伸長させて該スリットを
拡開させることができ、且つ伸長させた外力を解除した
際に、伸長させた方向とは反対の方向に弾性的に収縮可
能なシート材である。有孔シート２は、伸縮性のシート
材が伸長され、該シート材におけるスリットが拡開され
たもので、所定の厚みを有している。有孔シート２の孔
部２１は、該有孔シート２を表裏面間を貫通する貫通孔
であり、所定量の吸収性材料３を内部に充填可能な形状
及び大きさを有している。
【０００８】有孔シート２の厚みＴは、吸収体１が用い
られる吸収性物品の種類等に応じて適宜調整することが
できるが３０ｍｍ以下、特に１〜１０ｍｍであること
が、加工適正及び吸収性材料の充填量の観点から好まし
い。また、一つの孔部２１の開口面積は、吸収体１が用
いられる吸収性物品の種類等に応じて適宜調整すること
ができるが０．０５〜２５ｃｍ2 、特に１〜１６ｃｍ2
であることが、吸収性材料の移動及び膨潤阻害防止の観
点から好ましい。
られる吸収性物品の種類等に応じて適宜調整することが
できるが３０ｍｍ以下、特に１〜１０ｍｍであること
が、加工適正及び吸収性材料の充填量の観点から好まし
い。また、一つの孔部２１の開口面積は、吸収体１が用
いられる吸収性物品の種類等に応じて適宜調整すること
ができるが０．０５〜２５ｃｍ2 、特に１〜１６ｃｍ2
であることが、吸収性材料の移動及び膨潤阻害防止の観
点から好ましい。
【０００９】また、孔部２１においては、有孔シート２
の伸長方向Ｙの長さＬ１と有孔シート２の伸長方向Ｙに
直交する方向の長さＬ２の比（Ｌ１／Ｌ２）が０．１〜
１０、特に０．５〜３であることが好ましい。また、有
孔シート２における孔部２１の総開口面積Ｓ１は、吸収
体１の面積（平面積）Ｓ２に対する比（Ｓ１／Ｓ２）が
０．１以上、特に０．５〜０．８であることが、吸収性
能及び吸収性材料の移動防止の観点から好ましい。
の伸長方向Ｙの長さＬ１と有孔シート２の伸長方向Ｙに
直交する方向の長さＬ２の比（Ｌ１／Ｌ２）が０．１〜
１０、特に０．５〜３であることが好ましい。また、有
孔シート２における孔部２１の総開口面積Ｓ１は、吸収
体１の面積（平面積）Ｓ２に対する比（Ｓ１／Ｓ２）が
０．１以上、特に０．５〜０．８であることが、吸収性
能及び吸収性材料の移動防止の観点から好ましい。
【００１０】有孔シート２の形成材料としては、発泡ウ
レタン、不織布、布、紙、フィルム等及びこれらの複合
シート等を用いることができる。有孔シート２は、その
厚み方向に弾力性を有することが好ましい。厚み方向に
弾力性を有する有孔シート２としては、発泡ウレタンか
らなるシート、エラストマー繊維を含む繊維集合体から
なるシート、凹凸形状に加工された繊維集合体からなる
シート等を挙げることができる。厚み方向に弾性を有す
る有孔シート２を用いると、吸収体１を用いた吸収性物
品のクッション性が向上して、装着感に優れた吸収性物
品を得ることができ、また、吸収性材料３として粒状の
高吸水性ポリマーを多く用いた場合に生じる、ポリマー
粒子による吸収性物品の表面感触の悪化（ジャリジャリ
感等）を効果的に防止することができる。
レタン、不織布、布、紙、フィルム等及びこれらの複合
シート等を用いることができる。有孔シート２は、その
厚み方向に弾力性を有することが好ましい。厚み方向に
弾力性を有する有孔シート２としては、発泡ウレタンか
らなるシート、エラストマー繊維を含む繊維集合体から
なるシート、凹凸形状に加工された繊維集合体からなる
シート等を挙げることができる。厚み方向に弾性を有す
る有孔シート２を用いると、吸収体１を用いた吸収性物
品のクッション性が向上して、装着感に優れた吸収性物
品を得ることができ、また、吸収性材料３として粒状の
高吸水性ポリマーを多く用いた場合に生じる、ポリマー
粒子による吸収性物品の表面感触の悪化（ジャリジャリ
感等）を効果的に防止することができる。
【００１１】被覆シート４，５は、吸収性材料の吸収体
１からの漏れ出しを防止するシートである。本実施形態
におけるように、有孔シート２の表裏面をそれぞれ異な
るシートにより被覆する場合、少なくとも一方の被覆シ
ートは液透過性である。本実施形態の吸収体１において
は、被覆シート４は通気性であり、被覆シート５は液透
過性である。
１からの漏れ出しを防止するシートである。本実施形態
におけるように、有孔シート２の表裏面をそれぞれ異な
るシートにより被覆する場合、少なくとも一方の被覆シ
ートは液透過性である。本実施形態の吸収体１において
は、被覆シート４は通気性であり、被覆シート５は液透
過性である。
【００１２】本実施形態の吸収体１について更に詳細に
説明すると、吸収体１は、有孔シート２の伸長方向（伸
縮性のシート材を伸長させた方向）Ｙに縦長の長方形状
をなしており、多数の孔部２１は、有孔シート２（吸収
体１）の長手方向及び幅方向それぞれに複数の列を形成
するように、規則的に配列されており、長手方向及び幅
方向の何れの方向についても、相隣接する一方の列を形
成する孔部と他方の列を形成する孔部とは、互い違いの
位置に配されている。そして、有孔シート２は、その形
状が全体としてネット状である。各孔部２１の開口部の
形状は、図３に示すように長手方向にやや潰れた略六角
形状をなしている。また、被覆シート４，５は、有孔シ
ート２の表裏面に、それぞれループ状、スプレー状等に
塗布された接着剤（図示せず）により接着されており、
一方の被覆シート４の両側部４１，４１は、他方の被覆
シート５上に巻き上げられ、被覆シート５上に接着剤
（図示せず）で固定されている。
説明すると、吸収体１は、有孔シート２の伸長方向（伸
縮性のシート材を伸長させた方向）Ｙに縦長の長方形状
をなしており、多数の孔部２１は、有孔シート２（吸収
体１）の長手方向及び幅方向それぞれに複数の列を形成
するように、規則的に配列されており、長手方向及び幅
方向の何れの方向についても、相隣接する一方の列を形
成する孔部と他方の列を形成する孔部とは、互い違いの
位置に配されている。そして、有孔シート２は、その形
状が全体としてネット状である。各孔部２１の開口部の
形状は、図３に示すように長手方向にやや潰れた略六角
形状をなしている。また、被覆シート４，５は、有孔シ
ート２の表裏面に、それぞれループ状、スプレー状等に
塗布された接着剤（図示せず）により接着されており、
一方の被覆シート４の両側部４１，４１は、他方の被覆
シート５上に巻き上げられ、被覆シート５上に接着剤
（図示せず）で固定されている。
【００１３】各孔部２１には、吸収性材料３として、パ
ルプ繊維等の繊維成分３１と高吸水性ポリマー３２とが
充填されている。繊維成分３１及び高吸水性ポリマー３
２としては、それぞれ、生理用ナプキンや使い捨ておむ
つ等の吸収性物品の吸収体に従来用いられているものを
特に制限なく用いることができる。
ルプ繊維等の繊維成分３１と高吸水性ポリマー３２とが
充填されている。繊維成分３１及び高吸水性ポリマー３
２としては、それぞれ、生理用ナプキンや使い捨ておむ
つ等の吸収性物品の吸収体に従来用いられているものを
特に制限なく用いることができる。
【００１４】本実施形態の吸収体１は、例えば、液透過
性の表面シートと液不透過性の裏面シートとの間に介在
されて、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッ
ド、おむつと併用される吸収パッド等の各種の吸収性物
品、特に体液（尿を含む）吸収用の吸収性物品の吸収体
として好ましく用いられる。また、本実施形態の吸収体
１は、単独でも吸収性物品として使用することができ
る。例えば、両被覆シート４，５の内の一方を液透過性
のシートとし、他方を液不透過性のシートとして、吸収
体自体を、生理用ナプキン、失禁パッド、吸収パッド等
の吸収性物品として使用することもできる。
性の表面シートと液不透過性の裏面シートとの間に介在
されて、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッ
ド、おむつと併用される吸収パッド等の各種の吸収性物
品、特に体液（尿を含む）吸収用の吸収性物品の吸収体
として好ましく用いられる。また、本実施形態の吸収体
１は、単独でも吸収性物品として使用することができ
る。例えば、両被覆シート４，５の内の一方を液透過性
のシートとし、他方を液不透過性のシートとして、吸収
体自体を、生理用ナプキン、失禁パッド、吸収パッド等
の吸収性物品として使用することもできる。
【００１５】本実施形態の吸収体１によれば、吸収性材
料３が、スリットを有するシート材の該スリットを拡開
させて形成された孔部２１内に充填されているため、吸
収性材料３の移動が阻止され、吸収性材料の偏りやゲル
ブロッキング等による、吸収性能の低下や、吸収性材料
等の漏れ等が防止される。また、吸収性材料３が、スリ
ットを有するシート材の該スリットを拡開して形成され
た孔部２１内に充填されているため、吸収性材料３が吸
液して膨潤した場合に、該孔部２１の内壁や孔部２１の
形状が柔軟に変形し、該吸収性材料３の膨潤が阻害され
にくい。これにより、吸収性材料３が無駄なく吸収性能
の向上に寄与するため、吸収性能に優れている。また、
スリットを有するシート材の該スリットを拡開して孔部
２１を形成してあるため、孔部２１の形成工程が簡略化
され、効率的且つ経済的に製造することができる。
料３が、スリットを有するシート材の該スリットを拡開
させて形成された孔部２１内に充填されているため、吸
収性材料３の移動が阻止され、吸収性材料の偏りやゲル
ブロッキング等による、吸収性能の低下や、吸収性材料
等の漏れ等が防止される。また、吸収性材料３が、スリ
ットを有するシート材の該スリットを拡開して形成され
た孔部２１内に充填されているため、吸収性材料３が吸
液して膨潤した場合に、該孔部２１の内壁や孔部２１の
形状が柔軟に変形し、該吸収性材料３の膨潤が阻害され
にくい。これにより、吸収性材料３が無駄なく吸収性能
の向上に寄与するため、吸収性能に優れている。また、
スリットを有するシート材の該スリットを拡開して孔部
２１を形成してあるため、孔部２１の形成工程が簡略化
され、効率的且つ経済的に製造することができる。
【００１６】図４は、上記構成の吸収体１を使い捨てお
むつの吸収体として用いた例を示す図である。図４に示
す使い捨ておむつ６は、上述した吸収体１を、液透過性
の表面シート６１と液不透過性の裏面シート６２との間
に介在させてなる。本使い捨ておむつ６は、実質的に縦
長の形状を有しており、着用者の背側に配される背側部
の左右両側縁部に一対のファスニングテープ６３，６３
が設けられている、いわゆる展開型のおむつであり、長
手方向の両側には、立体ギャザー６４が形成されてい
る。吸収体１は、その有孔シート２の伸長方向（吸収体
１の長手方向）を、おむつ６の長手方向に一致させるよ
うにして、両シート６１，６２間に挟持固定されてい
る。
むつの吸収体として用いた例を示す図である。図４に示
す使い捨ておむつ６は、上述した吸収体１を、液透過性
の表面シート６１と液不透過性の裏面シート６２との間
に介在させてなる。本使い捨ておむつ６は、実質的に縦
長の形状を有しており、着用者の背側に配される背側部
の左右両側縁部に一対のファスニングテープ６３，６３
が設けられている、いわゆる展開型のおむつであり、長
手方向の両側には、立体ギャザー６４が形成されてい
る。吸収体１は、その有孔シート２の伸長方向（吸収体
１の長手方向）を、おむつ６の長手方向に一致させるよ
うにして、両シート６１，６２間に挟持固定されてい
る。
【００１７】使い捨ておむつ６は、上記構成の吸収体１
を表裏面シート６１，６２間に介在させてなるため、吸
収性能の低下や吸収性材料等の漏れ等が防止され、優れ
た吸収性能を有するものである。尚、吸収体１は、その
有孔シート２の伸長方向を、使い捨ておむつ等の吸収性
物品の長手方向又は幅方向のどちらにも一致させて配設
することができる。使い捨ておむつ６において、表面シ
ート６１、裏面シート６２、ファスニングテープ６３及
び立体ギャザー６４の形成材料としては、それぞれ、従
来、使い捨ておむつに使用されている各種のものを特に
制限なく用いることができる。
を表裏面シート６１，６２間に介在させてなるため、吸
収性能の低下や吸収性材料等の漏れ等が防止され、優れ
た吸収性能を有するものである。尚、吸収体１は、その
有孔シート２の伸長方向を、使い捨ておむつ等の吸収性
物品の長手方向又は幅方向のどちらにも一致させて配設
することができる。使い捨ておむつ６において、表面シ
ート６１、裏面シート６２、ファスニングテープ６３及
び立体ギャザー６４の形成材料としては、それぞれ、従
来、使い捨ておむつに使用されている各種のものを特に
制限なく用いることができる。
【００１８】次に、本発明の吸収体の製造方法の好まし
い一実施形態を、上記構成の吸収体１を製造する場合を
例にして、図５を参照して説明する。図５には、本実施
形態の製造方法に好ましく用いられる製造装置が示され
ている。本製造装置７は、連続的に搬送される伸縮性の
シート材１０に、スリット１１を入れるスリット形成部
７１と、スリット１１を入れた伸縮性のシート材１０
を、該スリット１１が拡開するように伸長させる延伸部
７２と、延伸により多数の孔部２１が形成された有孔シ
ート２上に、吸収性材料３としてのパルプ繊維３１及び
高吸水性ポリマー３２を供給すると共に該有孔シート２
の裏面側から吸引して、供給された吸収性材料３１，３
２を該有孔シート２の孔部２１，２１内に充填する吸収
性材料供給充填部７３とを具備する。
い一実施形態を、上記構成の吸収体１を製造する場合を
例にして、図５を参照して説明する。図５には、本実施
形態の製造方法に好ましく用いられる製造装置が示され
ている。本製造装置７は、連続的に搬送される伸縮性の
シート材１０に、スリット１１を入れるスリット形成部
７１と、スリット１１を入れた伸縮性のシート材１０
を、該スリット１１が拡開するように伸長させる延伸部
７２と、延伸により多数の孔部２１が形成された有孔シ
ート２上に、吸収性材料３としてのパルプ繊維３１及び
高吸水性ポリマー３２を供給すると共に該有孔シート２
の裏面側から吸引して、供給された吸収性材料３１，３
２を該有孔シート２の孔部２１，２１内に充填する吸収
性材料供給充填部７３とを具備する。
【００１９】スリット形成部７１は、周面に、軸長方向
と平行に形成された多数の切断刃を備えた切断ロール７
１ａと、該切断ロール７１ａと対向配置された受けロー
ル７１ｂとを備え、両ロール７１ａ，７１ｂ間に挿通さ
れた伸縮性のシート材１０に、所定のパターンでスリッ
ト１１を入れる。延伸部７２は、両ロール７１ａ，７１
ｂと、該両ロール７１ａ，７１ｂよりも周速度が速い一
対のニップロール７２ａ，７２ｂとの周速度の違いを利
用し、スリットを入れた伸縮性のシート材１０を搬送方
向に一軸延伸させる。吸収性材料供給充填部７３は、供
給されたパルプシート３０を粉砕、解繊し、パルプ繊維
３１として供給する粉砕解砕機構７３ａと、高吸水性ポ
リマー３２をパルプ繊維３１に合流させて供給するポリ
マー供給機構７３ｂと、バキュームコンベアからなる吸
収性材料吸引機構７３ｃとを具備している。
と平行に形成された多数の切断刃を備えた切断ロール７
１ａと、該切断ロール７１ａと対向配置された受けロー
ル７１ｂとを備え、両ロール７１ａ，７１ｂ間に挿通さ
れた伸縮性のシート材１０に、所定のパターンでスリッ
ト１１を入れる。延伸部７２は、両ロール７１ａ，７１
ｂと、該両ロール７１ａ，７１ｂよりも周速度が速い一
対のニップロール７２ａ，７２ｂとの周速度の違いを利
用し、スリットを入れた伸縮性のシート材１０を搬送方
向に一軸延伸させる。吸収性材料供給充填部７３は、供
給されたパルプシート３０を粉砕、解繊し、パルプ繊維
３１として供給する粉砕解砕機構７３ａと、高吸水性ポ
リマー３２をパルプ繊維３１に合流させて供給するポリ
マー供給機構７３ｂと、バキュームコンベアからなる吸
収性材料吸引機構７３ｃとを具備している。
【００２０】本実施形態の製造方法においては、先ず、
スリット形成部７１に供給された伸縮性のシート材１０
に対して、両ロール７１ａ，７１ｂにより所定パターン
のスリット１１が入れられる。次いで、スリット１１が
入れられた伸縮性のシート材１０は、延伸部７２におい
て、搬送方向に伸長される。これにより、各スリット１
１は拡開して、伸縮性のシート材に、表裏面間を貫通す
る多数の孔部２１，２１が形成される。次いで、多数の
孔部２１，２１が形成されてなる有孔シート２は、吸収
性材料供給充填部７３に搬送され、その上面（表面）上
に、パルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２とが供給さ
れると共に、その下面（裏面）側からの吸収性材料吸引
機構７３ｃによる吸引により、パルプ繊維３１と高吸水
性ポリマー３２とが有孔シート２の孔部２１，２１内に
吸引されて充填される。
スリット形成部７１に供給された伸縮性のシート材１０
に対して、両ロール７１ａ，７１ｂにより所定パターン
のスリット１１が入れられる。次いで、スリット１１が
入れられた伸縮性のシート材１０は、延伸部７２におい
て、搬送方向に伸長される。これにより、各スリット１
１は拡開して、伸縮性のシート材に、表裏面間を貫通す
る多数の孔部２１，２１が形成される。次いで、多数の
孔部２１，２１が形成されてなる有孔シート２は、吸収
性材料供給充填部７３に搬送され、その上面（表面）上
に、パルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２とが供給さ
れると共に、その下面（裏面）側からの吸収性材料吸引
機構７３ｃによる吸引により、パルプ繊維３１と高吸水
性ポリマー３２とが有孔シート２の孔部２１，２１内に
吸引されて充填される。
【００２１】本実施形態の製造方法においては、吸収性
材料としてのパルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２と
を供給する前の有孔シート２の裏面側に、通気性を有す
る第１の被覆シート４を供給して該有孔シート２の裏面
を被覆した後、その被覆シート４上の有孔シート２上に
パルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２とを供給し、次
いで、パルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２を供給し
た後の有孔シート２の表面側に、第２の被覆シート５を
供給して該有孔シート２の表面を被覆する。そして、こ
のようにして、孔部２１内に吸収性材料が充填されると
共に表裏面を第１及び第２の被覆シート４，５により被
覆された有孔シート２が、公知の切断手段７４により、
吸収性物品一枚分の長さＬに切断される。
材料としてのパルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２と
を供給する前の有孔シート２の裏面側に、通気性を有す
る第１の被覆シート４を供給して該有孔シート２の裏面
を被覆した後、その被覆シート４上の有孔シート２上に
パルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２とを供給し、次
いで、パルプ繊維３１と高吸水性ポリマー３２を供給し
た後の有孔シート２の表面側に、第２の被覆シート５を
供給して該有孔シート２の表面を被覆する。そして、こ
のようにして、孔部２１内に吸収性材料が充填されると
共に表裏面を第１及び第２の被覆シート４，５により被
覆された有孔シート２が、公知の切断手段７４により、
吸収性物品一枚分の長さＬに切断される。
【００２２】本実施形態の吸収体の製造方法によれば、
このようにして吸収体１を、効率的且つ経済的に製造す
ることができる。特に、各孔部２１内に吸収性材料３を
充填するに際し、吸収性材料を各孔部２１内に個々に充
填する必要がないので、位置合わせが不要であり、簡易
な製造工程にて、吸収性材料３の移動が防止された吸収
体１を製造することができる。また、吸収体１の表裏面
を被覆する第１及び第２の被覆シート４，５同士をヒー
トシール等により接合する必要がないので、両被覆シー
ト４，５は、熱融着性繊維を含まないものであっても良
い。また、両被覆シート４，５に孔あきや傷等が生じる
こともないため、例えば、得られた吸収体１を、そのま
ま吸収性物品として使用することも可能であり、また、
吸収体１を、そのまま吸収性物品として使用した場合及
び表面シート及び裏面シート間に介在させて吸収性物品
とした場合の何れにおいても、吸収性材料３が漏れ出し
にくい。
このようにして吸収体１を、効率的且つ経済的に製造す
ることができる。特に、各孔部２１内に吸収性材料３を
充填するに際し、吸収性材料を各孔部２１内に個々に充
填する必要がないので、位置合わせが不要であり、簡易
な製造工程にて、吸収性材料３の移動が防止された吸収
体１を製造することができる。また、吸収体１の表裏面
を被覆する第１及び第２の被覆シート４，５同士をヒー
トシール等により接合する必要がないので、両被覆シー
ト４，５は、熱融着性繊維を含まないものであっても良
い。また、両被覆シート４，５に孔あきや傷等が生じる
こともないため、例えば、得られた吸収体１を、そのま
ま吸収性物品として使用することも可能であり、また、
吸収体１を、そのまま吸収性物品として使用した場合及
び表面シート及び裏面シート間に介在させて吸収性物品
とした場合の何れにおいても、吸収性材料３が漏れ出し
にくい。
【００２３】本発明の吸収体は、パンツ型のおむつ、生
理用ナプキン、失禁パッド、おむつと併用される補助パ
ッド等の吸収体として使用することもできる。また、吸
収体における有孔シート２の表裏面が液透過性の一枚の
被覆シートにより被覆されていても良い。また、本発明
に係る吸収体は、液透過性の被覆シート及び液不透過性
の被覆シートで、有孔シートの表裏面を直接被覆した構
成とすることもできる。例えば、吸収体の製造方法にお
いては、第１及び第２の被覆シート４，５に代えて、表
面シート６１及び裏面シート６２を供給し、吸収体１の
表裏面が他のシート材を介さずに直接これらの表裏面シ
ート６１，６２に被覆された構成の吸収体を製造しても
良い。また、吸収体の製造方法においては、伸縮性のシ
ート材１０にインラインでスリット１１を形成するのに
代えて、予め別ラインでスリットを形成した伸縮性のシ
ート材を用いることもできる。
理用ナプキン、失禁パッド、おむつと併用される補助パ
ッド等の吸収体として使用することもできる。また、吸
収体における有孔シート２の表裏面が液透過性の一枚の
被覆シートにより被覆されていても良い。また、本発明
に係る吸収体は、液透過性の被覆シート及び液不透過性
の被覆シートで、有孔シートの表裏面を直接被覆した構
成とすることもできる。例えば、吸収体の製造方法にお
いては、第１及び第２の被覆シート４，５に代えて、表
面シート６１及び裏面シート６２を供給し、吸収体１の
表裏面が他のシート材を介さずに直接これらの表裏面シ
ート６１，６２に被覆された構成の吸収体を製造しても
良い。また、吸収体の製造方法においては、伸縮性のシ
ート材１０にインラインでスリット１１を形成するのに
代えて、予め別ラインでスリットを形成した伸縮性のシ
ート材を用いることもできる。
【００２４】また、本発明において、シート材１０に施
すスリット１１の個々の形状は、直線状、Ｒ形状、波形
状等であっても良く、更にスリットの寸法、形状、配置
を多種に組み合わせても良い。また、シート材１０の伸
長方向に対して間欠にスリット１１を施さない領域を形
成しても良い。また、シート材の伸長加工を間欠的に作
動させ、開口部及び非開口部を形成させても良い。ま
た、吸収性材料の充填は連続的であっても、また効率
的、経済的な吸収体を形成する場合に、特開平４−３４
１３６８や特開平８−２１５６２９のような粉粒体の散
布装置を用いて間欠的に吸収性材料３を充填しても良
い。また、本発明において、孔部２１に充填する吸収性
材料３は、繊維成分３１又は高吸収性ポリマー３２の何
れか一方のみであっても良い。また、本発明における吸
収性材料３は孔部２１内だけでなく、有孔シート２の非
開口部に堆積していても良い。
すスリット１１の個々の形状は、直線状、Ｒ形状、波形
状等であっても良く、更にスリットの寸法、形状、配置
を多種に組み合わせても良い。また、シート材１０の伸
長方向に対して間欠にスリット１１を施さない領域を形
成しても良い。また、シート材の伸長加工を間欠的に作
動させ、開口部及び非開口部を形成させても良い。ま
た、吸収性材料の充填は連続的であっても、また効率
的、経済的な吸収体を形成する場合に、特開平４−３４
１３６８や特開平８−２１５６２９のような粉粒体の散
布装置を用いて間欠的に吸収性材料３を充填しても良
い。また、本発明において、孔部２１に充填する吸収性
材料３は、繊維成分３１又は高吸収性ポリマー３２の何
れか一方のみであっても良い。また、本発明における吸
収性材料３は孔部２１内だけでなく、有孔シート２の非
開口部に堆積していても良い。
【００２５】
【発明の効果】本発明の吸収体及び吸収性物品は、吸収
性材料の移動及び吸収性材料の膨潤阻害が生じにくく、
吸収性能に優れており、しかも効率的且つ経済的に製造
することができるものである。本発明の吸収体の製造方
法によれば、吸収性材料の移動及び吸収性材料の膨潤阻
害が生じにくく吸収性能に優れた吸収体を、効率的且つ
経済的に製造することができる。
性材料の移動及び吸収性材料の膨潤阻害が生じにくく、
吸収性能に優れており、しかも効率的且つ経済的に製造
することができるものである。本発明の吸収体の製造方
法によれば、吸収性材料の移動及び吸収性材料の膨潤阻
害が生じにくく吸収性能に優れた吸収体を、効率的且つ
経済的に製造することができる。
【図１】図１は、本発明の吸収体の一実施形態を示す斜
視図である。
視図である。
【図２】図２は、図１のＸ−Ｘ断面図である。
【図３】図３は、図１の吸収体の一部を拡大して示す平
面図である。
面図である。
【図４】図４は、図１の吸収体を用いた吸収性物品の例
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図５】図５（ａ）は、本発明の吸収体の製造方法に用
いられる製造装置を示す模式図であり、図５（ｂ）は、
図５（ａ）の製造装置により吸収体を製造した際の各工
程（段階）における伸縮性のシート材、有孔シート及び
吸収体の状態を模式的に示す図である。
いられる製造装置を示す模式図であり、図５（ｂ）は、
図５（ａ）の製造装置により吸収体を製造した際の各工
程（段階）における伸縮性のシート材、有孔シート及び
吸収体の状態を模式的に示す図である。
１ 吸収体 ２ 有孔シート ３ 吸収性材料 ３１ パルプ繊維（繊維成分） ３２ 高吸水性ポリマー ４，５ 被覆シート ６ 使い捨ておむつ（吸収性物品） ６１ 表面シート ６２ 裏面シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ３２Ｂ 3/24 Ａ６１Ｆ 13/18 ３０７Ｃ ３０７Ｇ (72)発明者 遠田 正行 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Ｆターム(参考） 3B029 BA04 BA05 BA12 BA17 4C003 AA09 AA14 AA26 AA27 AA29 BA02 BA03 BA07 BA08 BA09 DA01 GA02 4C098 AA09 CC03 CE06 DD02 4F100 AJ04B AK01B AT00A AT00B AT00C BA03 BA06 BA10A BA10C DC11B DC13B DG01B EH012 GB72 JD14B JD15B
Claims (3)
- 【請求項１】 スリットを多数有するシート材を、該ス
リットを拡開させるように伸長させてなる有孔シート
と、該有孔シートの孔部内に充填された吸収性材料と、
該有孔シートの表裏面を被覆する被覆シートとからなる
吸収体。 - 【請求項２】 前記有孔シートは、その厚み方向に弾力
性を有する請求項１記載の吸収体。 - 【請求項３】 有孔シートと該有孔シートの孔部内に充
填された吸収性材料とを有する吸収体の製造方法であっ
て、 スリットを多数有するシート材を、該スリットを拡開さ
せるように伸長させて有孔シートを得る工程と、得られ
た該有孔シート上に吸収性材料を供給すると共に該吸収
性材料を該有孔シートの裏面側から吸引して、該吸収性
材料を該有孔シートの孔部内に充填する工程とを具備す
る吸収体の製造方法。
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|---|---|---|---|
| JP2000239374A JP4115077B2 (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | 吸収体及びその製造方法 |
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|---|---|---|---|
| JP2000239374A JP4115077B2 (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | 吸収体及びその製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
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