JP2002045868A - フロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処理方法 - Google Patents

フロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処理方法

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Hidenori Uemura
英典 植村
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Konishi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離した樹脂皮膜、汚れ、砂塵、アルカリ
類、有機溶剤など多成分を含むフロアーポリッシュ剥離
洗浄廃水を環境保全に配慮しつつ、短時間に、しかも低
コストで簡便に処理する方法を提供すること。 【解決手段】 強アルカリ性で汚れを含むフロアーポリ
ッシュ剥離洗浄廃水を、(a)イオン化力の強さが鉄以
上の金属と塩素を含まない酸との塩を凝集剤として用
い、剥離皮膜、汚れ及び砂塵を凝集させる工程、(b)
前記(a)工程後に、又は前記(a)工程と同時に、若
しくは前記(a)工程前に、前記剥離洗浄廃水の強アル
カリ性を塩素を含まない酸性物質で中和する工程、
(c)前記(a)〜(b)工程後の凝集物を濾過により
除去する工程、(d)前記(c)工程で得られた濾液を
活性炭に接触させ、濾液に含有されている溶剤を活性炭
に吸着させて除去する工程により処理することを特徴と
するフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロアーポリッシ
ュ剥離洗浄廃水の処理方法に関する。更に詳しくは、フ
ロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の安全で、簡便な処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】百貨店、量販店、スーパーマーケット、
オフィスビルなどの床には、水性ポリマータイプを代表
とするフロアーポリッシュが塗布され、乾燥後、床材上
に樹脂のコーティング層が形成される。このフロアーポ
リッシュコーティング層は、艶出し効果等によって美
観、清潔感を維持するとともにスリップ事故防止、汚れ
の付着防止、及び床材の磨耗防止などの役割を果たして
いる。このフロアーポリッシュを代表する水性ポリマー
タイプの主流は、金属架橋型アクリル系樹脂を主成分と
し、副成分として、合成ロウ類、アルカリ可溶性樹脂、
可塑剤、成膜助剤等が配合されたもの、或いは更に耐磨
耗性改善剤としてウレタン系樹脂が配合されたものであ
る。
【0003】従って、これらの水性フロアーポリッシュ
を塗布乾燥して形成されたコーティング層は、前記各種
の配合成分が混じり合ったポリマー材料と言える。この
ポリマー材料からなるコーティング層は、その後人の歩
行によって汚れ、また、砂塵等によって傷つき、日々汚
れや傷が蓄積していく。そこで、このコーティング層が
深く汚れ、傷ついた場合にポリッシャー等を用いて剥離
剤で洗浄(以下、剥離洗浄という。)し、コーティング
層全部を剥離して、新たにフロアーポリッシュを塗布
し、再びコーティング層をリフレッシュする作業をおこ
なう。前記コーティング層の剥離洗浄は、水で希釈した
剥離剤を床にモップ等で塗布し、前記した様にポリッシ
ャー等で物理的な力を加えてコーティング層を全部剥離
し、次いで廃水をスクイージー、ウエットバキューム等
で掻き寄せて回収し、続いてモップ等で床を水拭きし
て、残った剥離剤分を除去することでおこなわれる。
【0004】ところで、剥離洗浄には、樹脂皮膜内の金
属架橋結合を壊すアルカリ類(例えば、アミン類、アン
モニア、カセイソーダ等)、樹脂皮膜を膨潤させる有機
溶剤(例えば、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤
等)を主成分とし、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、湿
潤剤等を含有する強アルカリ性の剥離剤の原液を水で希
釈したものが使われる。従って、前記回収液(以下フロ
アーポリッシュ剥離洗浄廃水という。)は強アルカリ性
を示し、且つ環境に有害な各種成分を含有している。し
かしながら、従来からこのフロアーポリッシュ剥離洗浄
廃水は、全く処理されることなく、そのまま河川、浄化
槽、下水道等に流されている。こうしたことから、店
舗、ビル等の床のメンテナンスにおいて、フロアーポリ
ッシュ剥離洗浄廃水の処理は、環境保護の立場から大き
な問題となっている。
【0005】この問題解決のために、本発明者は先に、
酸性物質で強アルカリ性を中和する工程、凝集剤で剥離
皮膜、汚れ、及び砂塵をフロック状にして濾過除去する
工程、濾液を活性炭で処理し含有されている溶剤を除去
する工程の3段階の連続工程により、この剥離洗浄廃水
を処理する方法を発明し、出願(特願2000−023
994号)をおこなった。そして、この処理方法はこれ
まで1つの極めて有効な方法であった。しかし、この処
理方法には、凝集処理及び濾過に時間がかかる、薬剤に
費用がかかる、設備に費用がかかる、環境保全の点で問
題があることから、より効率的な処理方法を追究するた
めに、本発明者は更なる検討を鋭意おこなった。
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、剥離
した樹脂皮膜、汚れ、砂塵、アルカリ類、有機溶剤など
多成分を含むフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水を環境保
全に配慮しつつ、短時間に、しかも低コストで簡便に処
理する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための技術手段】本発明者は、フロア
ーポリッシュ剥離洗浄廃水中の剥離皮膜、汚れ、砂塵等
を短時間に、且つ濾過時間を早めるのに有効な大きさに
凝集させる安価な凝集剤として、イオン化力の強さが鉄
以上の金属と塩素を含まない酸との塩を用いることを見
い出した。また、強アルカリ性の中和処理にも塩素を含
まない比較的安全で取り扱い易い酸性物質を用いること
を見い出した。そして、この凝集剤と酸性物質は全く塩
素を含有しないので、回収される凝集物を焼却してもダ
イオキシン等の有害物質を発生させる恐れはない。一般
的に凝集処理、中和処理後、濾過により分別された凝集
物は乾燥させた後に焼却処理がおこなわれる。凝集剤と
して使用できる種々の塩の中で、塩素を含む化合物を使
用した場合や中和剤として使用できる種々の酸性物質の
中で、塩素を含む酸性物質を使用した場合には、当然の
ごとく、凝集物には塩素分が含まれ、これを焼却すると
社会的に問題になっているダイオキシン等の発生が懸念
される。処理の過程で有害な副生成物を発生させる方法
であれば、それは完全な廃水処理対策とは言えない。し
かして、本発明は、特定の凝集剤及び酸性物質を用いる
ことにより、前記フロアーポリッシュ剥離洗浄廃水を安
全に短時間で低コストで処理することができ、しかも処
理の過程で有害な副生成物を発生させることがない、環
境に優しい処理方法であると言える。
【0007】以下、本発明を更に詳しく説明する。 (a)フロアーポリッシュについて フロアーポリッシュは、主に床材の保護と美観の維持を
目的として、床に塗布される。主流である水性ポリマー
タイプの主成分は、金属架橋型アクリル系樹脂であり、
副成分として、合成ロウ類、アルカリ可溶性樹脂、可塑
剤、成膜助剤等が含まれる。要求される皮膜特性に応じ
て、ウレタン系樹脂がブレンドされる場合もある。床に
モップ等で均一に塗布することにより、乾燥後、光沢の
あるクリアーな樹脂皮膜が床材上に形成される。通常、
塗布−乾燥の作業が繰り返されて、2〜5層程度の積層
皮膜が形成される。 (b)剥離洗浄について 剥離洗浄に用いられる剥離剤の主成分は、樹脂皮膜内の
金属架橋結合を壊すアルカリ類(例えば、アミン類、ア
ンモニア、苛性ソーダ等)、樹脂皮膜を膨潤させる有機
溶剤(例えば、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤
等)であり、副成分として、界面活性剤、金属イオン封
鎖剤、湿潤剤等が含まれる。剥離剤原液のpHは約11
〜14であり、使用時には水で5〜15倍に希釈され
る。
【0008】剥離洗浄は、希釈した剥離剤をモップ等で
床に塗布し、ポリッシャー等で物理的な力を加えて樹脂
皮膜を剥離し、廃水をスクイージーやウエットバキュー
ムを使って回収する作業である。剥離剤の成分による化
学的な力とポリッシャーによる物理的な力により、樹脂
皮膜を全て除去する。この剥離洗浄時にフロアーポリッ
シュ剥離洗浄廃水が発生する。回収された剥離洗浄廃水
の成分は剥離剤(希釈液)、樹脂皮膜、汚れ、砂塵等の
混合物である。この剥離洗浄廃水は、強アルカリ性であ
り、不揮発分(濃度)は高い。 (c)処理方法について フロアーポリッシュ剥離洗浄廃水には、剥離皮膜、汚
れ、砂塵、アルカリ類、有機溶剤等の多成分が含まれ、
その処理は4つのグループに分けておこなう。
【0009】即ち、本発明の処理方法では、(1)剥離
皮膜、汚れ、砂塵等は安価な特定の凝集剤を用いてこれ
を短時間で凝集させ、(2)強アルカリ性は特定の安全
な中和剤を用いてこれを短時間で中和し、(3)凝集物
は濾過の方法を工夫してこれを除去し、(4)濾液に含
まれる有機溶剤は活性炭の使用方法を工夫して、これを
大がかりな装置を必要とせず除去することができる。 凝集処理について 凝集剤により、剥離皮膜、汚れ、砂塵等の浮遊物質を凝
集させて取り除き易くする。使用する凝集剤としては、
イオン化力の強さが鉄以上の金属と酸との塩が使用でき
るが、塩素を含む塩の使用は、後々の凝集物の焼却処理
によるダイオキシン等の発生を考慮すると塩素分が凝集
物に移行して含まれるため好ましくない。本発明では、
イオン化力の強さが鉄以上の金属と塩素を含まない酸と
の塩を使用する。
【0010】本発明の凝集剤としては、例えば、硫酸カ
リウム、硝酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネ
シウム、硝酸マグネシウム等が挙げられるが、中でも2
価の陽イオンとなる金属の塩である硫酸マグネシウム
が、凝集性の効果、取り扱いの安全性、コスト等を考慮
するとより好ましい。使用する凝集剤の量は剥離洗浄廃
水の不揮発分(濃度)に応じて適宜調節するが、廃水に
対して1〜30%が望ましい投入量である。凝集処理後
のフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水は次に中和処理をお
こなう。また、凝集処理と次の中和処理を同時におこな
う場合もある。さらに、凝集処理の前に中和処理をおこ
なう場合もある。 中和処理について 中和剤としては、塩素を含まない酸性物質が用いられ
る。中和剤により、アルカリ物質を中和し、pHを7〜
8の中性域まで下げる。一般的に使用する中和剤として
は、塩酸や硫酸が考えられるが、塩酸の使用は後々の凝
集物の焼却処理によるダイオキシン等の発生を考慮する
と塩素分が含まれるため好ましくない。また、硫酸は作
業の安全のため水で希釈して使用されるので、pHが中
性域に至るまでの投入量が多くなる。本発明では塩素を
含まない固形酸性物質が好ましく使用される。固形酸性
物質はそのまま投入できるため、pHが中性域に至るま
での投入量が少なくて済み、作業能率に優れる。
【0011】本発明の中和剤としては、有機カルボン酸
(例えば、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸)、鉱酸のアル
カリ金属水素塩(例えば、硫酸水素ナトリウム、硫酸水
素カリウム)等があり、その中でも硫酸水素ナトリウム
は、既にプール水の中和などに危険なく広く用いられて
おり、安全性の点からより好ましい。凝集処理、中和処
理後のフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水は、次に濾過を
おこなう。 濾過について 凝集物と液状物を濾過分別する。一般的な廃水の凝集処
理後に用いられる濾過手段が全て使用できる。例えば、
ステンレス製の金網カゴに濾過袋をかぶせて濾過する。
濾過袋の材質は凝集処理後のフロアーポリッシュ剥離洗
浄廃水に耐えうるものであれば天然、合成繊維の編布、
織布、不織布のいずれでも良く、使い捨てにする場合に
はコスト等も考慮して、レーヨンの不織布が好ましい。
【0012】濾過後の凝集物は、乾燥させた後、焼却処
理をおこなった場合に、前記の凝集処理と中和処理をお
こなっていれば、副生成物としてダイオキシン等の発生
を防ぐことができる。濾過後の濾液は、次に活性炭処理
をおこなう。 活性炭処理について 活性炭に濾液に含まれる有機溶剤を吸着させて取り除
く。活性炭としては、一般的に吸着処理に用いられてい
る全てのものが使用できる。具体的な処理方法として
は、例えば、空の容器に活性炭を入れた濾過袋をセット
し、濾過袋の上部から中和処理後の濾液を活性炭上に注
ぎ、活性炭が浸漬する様な形で放置し、所定時間経過後
濾過袋を濾液中から引き上げる方法がある。
【0013】この外に、活性炭の充填筒に濾液を通す方
法、濾液中にひもの付いた活性炭を詰めた袋をしばらく
浸漬させてから引き上げる方法等様々な処理方法が利用
できる。後者の方法は活性炭の充填筒の様な特別の装置
を必要とせず、一定の吸着性能が期待できるので、簡便
な処理方法として好ましい。
【発明の実施の形態】以下に、剥離洗浄廃水の処理の実
施例をもって本発明を更に具体的に説明する。
【実施例】(剥離洗浄廃水の調整)ビルメンテナンス業
者に委託して、フロアーポリッシュを塗布したコンビニ
エンスストアーの床面の剥離洗浄作業をおこない、剥離
皮膜が大量に混ざった剥離洗浄廃水を得た。
【0014】即ち、水性フロアーポリッシュのポリマー
タイプ(商品名=パワーブライト、コニシ株式会社製)
をコンビニエンスストアーの化学床面(PVCタイル)
に8回塗布し、その後、人の歩行、日常清掃、バフィン
グ作業、業者による定期的なメンテナンス作業(表面洗
浄−フロアーポリッシュ塗布)が繰り返され、初回の塗
布時から1年が経過して黒ずんだフロアーポリッシュ層
の剥離洗浄を、一般的な剥離剤(商品名=ハクリスター
プロ10、コニシ株式会社製、アミン類と有機溶剤を主
成分とし、その他に界面活性剤などを含む強アルカリ溶
液(pH=約13)である。)の10倍希釈液とモッ
プ、スクイージー等の清掃用具とポリッシャー、ウエッ
トバキューム等の清掃機器を使用しておこない、剥離洗
浄廃水(以下、原廃水と呼ぶ。)を得た。このようにし
て得た原廃水は異臭のする黒濁液で、フロアーポリッシ
ュの剥離皮膜、砂塵、汚れ、髪の毛、アミン類、有機溶
剤等を含み、不揮発分=10.2%、pH=10.4で
あった。 (実施例1)原廃水1. 5Lをバケツに移し、撹拌下、
硫酸マグネシウム・7H2Oを150g添加したとこ
ろ、約1分で凝集物が形成された。次に、pH試験紙で
pHを確認しながら、硫酸水素ナトリウムを40g加え
て中和処理(pH=7.3)をおこなった。
【0015】中和処理後、レーヨン製の不織布を用いて
濾過をおこない、凝集物と濾液を分別した。この時の濾
液は、若干粘性のある黄色透明液で異臭があった。凝集
物は風乾で乾かして焼却処理した。続いて、この濾液を
活性炭300gを入れたレーヨン製の濾過袋の上部から
直接活性炭に接触させる様に注ぎ、濾液を容器に受ける
とともに該濾液中に濾過袋を30分間浸漬させた。その
後、濾過袋を引き上げて無色透明な濾液を得た。原廃
水、凝集物濾過後の濾液、活性炭処理後の濾液を水質検
査した。その水質検査結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 (実施例2)実施例1の凝集物濾過後の黄色透明の濾液
を、活性炭を詰めたガラス筒(内径40mm、長さ30
0mm、活性炭層200mm)に通す以外は実施例1と
同様に処理をおこない、pH=7.3の無色透明の濾液
を得た。 (実施例3)実施例1のアクリル系フロアーポリッシュ
の剥離洗浄廃水の代わりに、ウレタン系樹脂配合のフロ
アーポリッシュ(商品名=デュラコート、コニシ株式会
社製)の5回塗布後の原廃水(不揮発分=8.2%、p
H=10.3)を用いる以外は、実施例1と同様の処理
をおこない、pH=7.5の無色透明の濾液を得た。 (比較例1)実施例1の原廃水750mlをバケツに移
し、水道水750mlを加えて希釈し、この希釈液に自
動pHメーターを設置し、撹拌下、硫酸水素ナトリウム
を20g添加して中和処理(pH=7.5)をおこなっ
た。
【0017】次に、ポリ塩化アルミニウムとポリアクリ
ルアミド系高分子凝集剤の混合物を30g添加したとこ
ろ、約8分で凝集物が形成された。凝集物の形成後、レ
ーヨン製の不織布を用いて濾過をおこない、凝集物と黄
色透明の濾液を分別した。この際、凝集剤としてポリ塩
化アルミニウムとポリアクリルアミド系高分子凝集剤の
混合物を用いたために、非常に細かい凝集物が長時間か
けて形成され、しかも濾過に要する時間も長くなり、作
業能率が低下した。次に、活性炭処理として、活性炭を
詰めたガラス筒(内径40mm、長さ300mm、活性
炭層200mm)に黄色透明の濾液を通し、無色透明の
濾液を得た。 (比較例2)実施例1の原廃水1. 5Lをバケツに移
し、撹拌下、塩化カルシウムを150g添加して凝集処
理をおこなったところ、約1分で凝集物が形成された。
次に、pH試験紙でpHを確認しながら、硫酸水素ナト
リウムを40g添加して中和処理(pH=7.4)をお
こなった。中和処理後、レーヨン製の不織布を用いて濾
過をおこない、凝集物と黄色透明の濾液を分別した。
【0018】続いて、この濾液を活性炭を詰めたガラス
筒(内径40mm、長さ300mm、活性炭層200m
m)に通し、無色透明の濾液を得た。 (比較例3)原廃水1. 5Lをバケツに移し、撹拌下、
硫酸マグネシウム・7H2Oを150g添加して凝集処
理をおこなったところ、約1分で凝集物が形成された。
次に、pH試験紙でpHを確認しながら、濃度10%の
塩酸を130g添加して中和処理(pH=7.3)をお
こなった。この作業の際、中和剤が濃度10%の塩酸で
あるため、撹拌による飛び散りがあり、また眼と鼻など
に刺激があった。中和処理後、レーヨン製の不織布を用
いて濾過をおこない、凝集物と黄色透明の濾液を分別し
た。
【0019】続いて、この濾液を活性炭300gを入れ
たレーヨン製の濾過袋の上部から直接活性炭に接触させ
る様に注ぎ、濾液を容器に受けるとともに該濾液中に濾
過袋を30分間浸漬させた。その後、濾過袋を引き上げ
て無色透明な濾液を得た。実施例1〜3と比較例1〜3
の凝集処理に要する時間、中和処理の安全性、濾過に要
する時間、活性炭処理の簡易性、塩素を含まない薬剤の
使用について表2にまとめた。各項目の○、△、×の意
味は次の通りである。 ・凝集処理に要する時間 ○:2分未満、△:2〜5分、×:5分以上 ・中和処理の安全性 ○:安全、×:危険 ・濾過に要する時間 ○:早い、×:遅い ・活性炭処理の簡易性 ○:簡易、△:簡単な装置が必要、×:大がかりな装置
が必要 ・薬剤の使用 ○:塩素を含まない薬剤、×:塩素を含む薬剤
【0020】
【表2】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、従
来から全く処理されることなく河川、浄化槽、下水道等
に流されていた、環境に有害なフロアーポリッシュ剥離
洗浄廃水を、簡便に、短時間に、安全に、低コストで処
理でき、また、凝集物を焼却処理した場合に、副生成物
となるダイオキシン等の発生を防ぐことができるので、
環境保護の立場から社会的に大きな意義を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処
理方法のフローを説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 9/00 502 C02F 9/00 502D 502P 502H 502Z 503 503Z 504 504B Fターム(参考) 4D015 BA03 BB09 CA20 DA00 DA15 DA19 EA14 EA16 FA15 FA22 FA30 4D017 AA01 BA04 BA11 CA03 CB01 DA01 DB05 EA07 4D024 AA04 AB06 BA02 BC01 DB21 4D038 AA08 AB16 BA04 BB06 BB13 BB18 4D062 BA03 BB09 CA20 DA15 DA19 EA14 EA16 FA15 FA22 FA30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強アルカリ性で汚れを含むフロアーポリ
    ッシュ剥離洗浄廃水を、(a)イオン化力の強さが鉄以
    上の金属と塩素を含まない酸との塩を凝集剤として用
    い、剥離皮膜、汚れ及び砂塵を凝集させる工程、(b)
    前記(a)工程後に、又は前記(a)工程と同時に、若
    しくは前記(a)工程前に、前記剥離洗浄廃水の強アル
    カリ性を塩素を含まない酸性物質で中和する工程、
    (c)前記(a)〜(b)工程後の凝集物を濾過により
    除去する工程、(d)前記(c)工程で得られた濾液を
    活性炭に接触させ、濾液に含有されている溶剤を活性炭
    に吸着させて除去する工程により処理することを特徴と
    するフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記(a)工程において、2価の陽イオ
    ンとなる金属と塩素を含まない酸との塩の1種以上を凝
    集剤として用いることを特徴とする請求項1に記載のフ
    ロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記(b)工程において、塩素を含まな
    い有機カルボン酸、塩素を含まない鉱酸のアルカリ金属
    水素塩の1種以上を中和剤として用いることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載のフロアーポリッシュ剥
    離洗浄廃水の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記(d)工程において、前記(c)工
    程で得られた濾液を、容器内にセットされた濾過袋内の
    活性炭上に注いで、濾液に含有されている溶剤を活性炭
    に吸着させて除去することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のフロアーポリッシュ剥離洗浄廃水の処
    理方法。
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